(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-24
(45)【発行日】2023-04-03
(54)【発明の名称】基地局装置、プログラム、制御装置及び制御方法
(51)【国際特許分類】
H04W 48/06 20090101AFI20230327BHJP
H04W 84/06 20090101ALI20230327BHJP
【FI】
H04W48/06
H04W84/06
(21)【出願番号】P 2018196551
(22)【出願日】2018-10-18
【審査請求日】2021-07-20
(73)【特許権者】
【識別番号】318002806
【氏名又は名称】HAPSモバイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】蔡 叔達
【審査官】桑江 晃
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-103845(JP,A)
【文献】特開2000-358068(JP,A)
【文献】特開2016-32147(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
飛行体に搭載され、地上に通信エリアを形成して前記通信エリア内のユーザ端末に無線通信サービスを提供する基地局装置であって、
CPUと、
前記CPUのCPUスタックメッセージキューの使用状況に基づいて、前記無線通信サービスにおける輻輳制御を実行するか否か判定する判定部と、
前記判定部によって実行すると判定された場合に、前記輻輳制御を実行する輻輳制御実行部と
を備え
、
前記判定部は、前記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が予め定められた数より少ない場合には前記輻輳制御を実行しないと判定し、前記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が前記予め定められた数より多い場合において、前記CPUのCPU使用率が予め定められた第1閾値より低い場合、第1レベルの前記輻輳制御を実行すると判定し、前記CPU使用率が前記第1閾値より高い場合、前記第1レベルよりも高い第2レベルの前記輻輳制御を実行すると判定する
、基地局装置。
【請求項2】
前記判定部は、前記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が予め定められた数より少ない場合、前記CPUのCPU使用率に関わらず、前記輻輳制御を実行しないと判定する、請求項
1に記載の基地局装置。
【請求項3】
前記輻輳制御実行部は、前記判定部によって前記第1レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合、単位時間当たりのアクセス許容数を第1の数に設定し、前記判定部によって前記第2レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合、単位時間当たりのアクセス許容数を前記第1の数よりも少ない第2の数に設定する、請求項
1又は2に記載の基地局装置。
【請求項4】
前記輻輳制御実行部は、前記判定部によって前記第2レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合、ユーザ端末のハンドオーバの受け入れを拒否するように設定する、請求項
3に記載の基地局装置。
【請求項5】
前記輻輳制御実行部は、前記判定部によって前記第2レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合、前記ユーザ端末から受信するMeasurement Reportを処理せずに破棄するよう制御する、請求項
3又は
4に記載の基地局装置。
【請求項6】
前記判定部は、前記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が前記予め定められた数より多い場合において、前記CPU使用率が前記第1閾値より低い場合、前記第1レベルの輻輳制御を実行すると判定し、前記CPU使用率が前記第1閾値より高く、かつ、前記第1閾値より高い第2閾値より低い場合、前記第1レベルよりも高く、前記第2レベルよりも低い第3レベルの輻輳制御を実行すると判定し、前記CPU使用率が前記第2閾値より高い場合、前記第2レベルの輻輳制御を実行すると判定する、請求項
1又は2に記載の基地局装置。
【請求項7】
前記予め定められた数を設定する設定部
を備え、
前記設定部は、予め定められた条件が満たされた場合に前記予め定められた数を変更する、請求項
1から
6のいずれか一項に記載の基地局装置。
【請求項8】
前記通信エリアがカバーする地上エリアに関連する地上エリア関連情報を取得する情報取得部
を備え、
前記設定部は、前記地上エリア関連情報が予め定められた条件を満たす場合に前記予め定められた数を変更する、請求項
7に記載の基地局装置。
【請求項9】
前記設定部は、前記飛行体に搭載されているバッテリのバッテリ残量が予め定められた閾値より少ない場合に前記予め定められた数を変更する、請求項
7又は
8に記載の基地局装置。
【請求項10】
前記基地局装置が提供する無線通信サービスにおける通信トラフィックの履歴に基づく機械学習により、前記通信トラフィックの動向を予測する予測データを生成する学習実行部
を備え、
前記設定部は、前記予測データに基づいて前記予め定められた数を変更する、請求項
7から
9のいずれか一項に記載の基地局装置。
【請求項11】
飛行体に搭載され、地上に通信エリアを形成して前記通信エリア内のユーザ端末に無線通信サービスを提供する基地局装置であって、
CPUと、
前記CPUのCPUスタックメッセージキューの使用状況に基づいて、前記無線通信サービスにおける輻輳制御を実行するか否か判定する判定部と、
前記判定部によって実行すると判定された場合に、前記輻輳制御を実行する輻輳制御実行部と
前記通信エリアがカバーする地上エリアに関連する地上エリア関連情報を取得する情報取得部と、
予め定められた数を設定する設定部と
を備え、
前記設定部は、前記地上エリア関連情報が予め定められた条件を満たす場合に前記予め定められた数を変更し、
前記判定部は、前記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が前記予め定められた数より少ない場合には前記輻輳制御を実行しないと判定し、前記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が前記予め定められた数より多い場合には前記輻輳制御を実行すると判定する基地局装置。
【請求項12】
飛行体に搭載され、地上に通信エリアを形成して前記通信エリア内のユーザ端末に無線通信サービスを提供する基地局装置であって、
CPUと、
前記CPUのCPUスタックメッセージキューの使用状況に基づいて、前記無線通信サービスにおける輻輳制御を実行するか否か判定する判定部と、
前記判定部によって実行すると判定された場合に、前記輻輳制御を実行する輻輳制御実行部と、
予め定められた数を設定する設定部と
を備え、
前記設定部は、前記飛行体に搭載されているバッテリのバッテリ残量が予め定められた閾値より少ない場合に前記予め定められた数を変更し、
前記判定部は、前記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が前記予め定められた数より少ない場合には前記輻輳制御を実行しないと判定し、前記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が前記予め定められた数より多い場合には前記輻輳制御を実行すると判定する、基地局装置。
【請求項13】
飛行体に搭載され、地上に通信エリアを形成して前記通信エリア内のユーザ端末に無線通信サービスを提供する基地局装置であって、
CPUと、
前記CPUのCPUスタックメッセージキューの使用状況に基づいて、前記無線通信サービスにおける輻輳制御を実行するか否か判定する判定部と、
前記判定部によって実行すると判定された場合に、前記輻輳制御を実行する輻輳制御実行部と、
予め定められた数を設定する設定部と、
前記基地局装置が提供する無線通信サービスにおける通信トラフィックの履歴に基づく機械学習により、前記通信トラフィックの動向を予測する予測データを生成する学習実行部と
を備え、
前記設定部は、前記予測データに基づいて前記予め定められた数を変更し、
前記判定部は、前記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が前記予め定められた数より少ない場合には前記輻輳制御を実行しないと判定し、前記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が前記予め定められた数より多い場合には前記輻輳制御を実行すると判定する、基地局装置。
【請求項14】
コンピュータを、請求項1から
13のいずれか一項に記載の基地局装置として機能させるためのプログラム。
【請求項15】
飛行体に搭載され、地上に通信エリアを形成して前記通信エリア内の通信端末に無線通信サービスを提供する基地局装置を制御する制御装置であって、
前記基地局装置のCPUのCPUスタックメッセージキューの使用状況に基づいて、前記無線通信サービスにおける輻輳制御を実行するか否か判定する判定部と、
前記判定部によって実行すると判定された場合に、前記基地局装置に前記輻輳制御を実行させる輻輳制御実行部と
を備え
、
前記判定部は、前記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が予め定められた数より少ない場合には前記輻輳制御を実行しないと判定し、前記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が前記予め定められた数より多い場合において、前記CPUのCPU使用率が予め定められた第1閾値より低い場合、第1レベルの前記輻輳制御を実行すると判定し、前記CPU使用率が前記第1閾値より高い場合、前記第1レベルよりも高い第2レベルの前記輻輳制御を実行すると判定する
、制御装置。
【請求項16】
飛行体に搭載され、地上に通信エリアを形成して前記通信エリア内の通信端末に無線通信サービスを提供する基地局装置を制御する制御装置であって、
前記基地局装置のCPUのCPUスタックメッセージキューの使用状況に基づいて、前記無線通信サービスにおける輻輳制御を実行するか否か判定する判定部と、
前記判定部によって実行すると判定された場合に、前記基地局装置に前記輻輳制御を実行させる輻輳制御実行部と、
前記通信エリアがカバーする地上エリアに関連する地上エリア関連情報を取得する情報取得部と、
予め定められた数を設定する設定部と
を備え、
前記設定部は、前記地上エリア関連情報が予め定められた条件を満たす場合に前記予め定められた数を変更し、
前記判定部は、前記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が前記予め定められた数より少ない場合には前記輻輳制御を実行しないと判定し、前記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が前記予め定められた数より多い場合には前記輻輳制御を実行すると判定する、制御装置。
【請求項17】
飛行体に搭載され、地上に通信エリアを形成して前記通信エリア内の通信端末に無線通信サービスを提供する基地局装置を制御する制御装置であって、
前記基地局装置のCPUのCPUスタックメッセージキューの使用状況に基づいて、前記無線通信サービスにおける輻輳制御を実行するか否か判定する判定部と、
前記判定部によって実行すると判定された場合に、前記基地局装置に前記輻輳制御を実行させる輻輳制御実行部と、
予め定められた数を設定する設定部と
を備え、
前記設定部は、前記飛行体に搭載されているバッテリのバッテリ残量が前記予め定められた閾値より少ない場合に前記予め定められた数を変更し、
前記判定部は、前記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が前記予め定められた数より少ない場合には前記輻輳制御を実行しないと判定し、前記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が前記予め定められた数より多い場合には前記輻輳制御を実行すると判定する、制御装置。
【請求項18】
飛行体に搭載され、地上に通信エリアを形成して前記通信エリア内の通信端末に無線通信サービスを提供する基地局装置を制御する制御装置であって、
前記基地局装置のCPUのCPUスタックメッセージキューの使用状況に基づいて、前記無線通信サービスにおける輻輳制御を実行するか否か判定する判定部と、
前記判定部によって実行すると判定された場合に、前記基地局装置に前記輻輳制御を実行させる輻輳制御実行部と、
予め定められた数を設定する設定部と、
前記基地局装置が提供する無線通信サービスにおける通信トラフィックの履歴に基づく機械学習により、前記通信トラフィックの動向を予測する予測データを生成する学習実行部と
を備え、
前記設定部は、前記予測データに基づいて予め定められた数を変更し、
前記判定部は、前記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が前記予め定められた数より少ない場合には前記輻輳制御を実行しないと判定し、前記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が前記予め定められた数より多い場合には前記輻輳制御を実行すると判定する、制御装置。
【請求項19】
コンピュータを、請求項
15から18のいずれか一項に記載の制御装置として機能させるためのプログラム。
【請求項20】
飛行体に搭載され、地上に通信エリアを形成して前記通信エリア内の通信端末に無線通信サービスを提供する基地局装置のCPUのCPUスタックメッセージキューの使用状況に基づいて、前記無線通信サービスにおける輻輳制御を実行するか否か判定する判定段階
であって、前記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が予め定められた数より少ない場合には前記輻輳制御を実行しないと判定し、前記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が前記予め定められた数より多い場合において、前記CPUのCPU使用率が予め定められた第1閾値より低い場合、第1レベルの前記輻輳制御を実行すると判定し、前記CPU使用率が前記第1閾値より高い場合、前記第1レベルよりも高い第2レベルの前記輻輳制御を実行すると判定する判定段階と、
前記判定段階に
おいて実行すると判定された場合に、前記輻輳制御を実行する輻輳制御実行段階と
を備える制御方法。
【請求項21】
予め定められた数を設定する設定段階と、
飛行体に搭載され、地上に通信エリアを形成して前記通信エリア内の通信端末に無線通信サービスを提供する基地局装置によって形成された前記通信エリアがカバーする地上エリアに関連する地上エリア関連情報を取得する情報取得段階と、
前記地上エリア関連情報が予め定められた条件を満たす場合に前記予め定められた数を変更する変更段階と、
前記基地局装置のCPUのCPUスタックメッセージキューの使用状況に基づいて、前記無線通信サービスにおける輻輳制御を実行するか否か判定する判定段階であって、前記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が前記予め定められた数より少ない場合には前記輻輳制御を実行しないと判定し、前記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が前記予め定められた数より多い場合には前記輻輳制御を実行すると判定する判定段階と、
前記判定段階において実行すると判定された場合に、前記輻輳制御を実行する輻輳制御実行段階と
を備える制御方法。
【請求項22】
予め定められた数を設定する設定段階と、
飛行体に搭載されているバッテリのバッテリ残量が予め定められた閾値より少ない場合に前記予め定められた数を変更する変更段階と、
前記飛行体に搭載され、地上に通信エリアを形成して前記通信エリア内の通信端末に無線通信サービスを提供する基地局装置のCPUのCPUスタックメッセージキューの使用状況に基づいて、前記無線通信サービスにおける輻輳制御を実行するか否か判定する判定段階であって、前記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が前記予め定められた数より少ない場合には前記輻輳制御を実行しないと判定し、前記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が前記予め定められた数より多い場合には前記輻輳制御を実行すると判定する判定段階と、
前記判定段階において実行すると判定された場合に、前記輻輳制御を実行する輻輳制御実行段階と
を備える制御方法。
【請求項23】
予め定められた数を設定する設定段階と、
飛行体に搭載され、地上に通信エリアを形成して前記通信エリア内の通信端末に無線通信サービスを提供する基地局装置の前記無線通信サービスにおける通信トラフィックの履歴に基づく機械学習により、前記通信トラフィックの動向を予測する予測データを生成する学習実行段階と、
前記予測データに基づいて前記予め定められた数を変更する変更段階と、
前記基地局装置のCPUのCPUスタックメッセージキューの使用状況に基づいて、前記無線通信サービスにおける輻輳制御を実行するか否か判定する判定段階であって、前記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が前記予め定められた数より少ない場合には前記輻輳制御を実行しないと判定し、前記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が前記予め定められた数より多い場合には前記輻輳制御を実行すると判定する判定段階と、
前記判定段階において実行すると判定された場合に、前記輻輳制御を実行する輻輳制御実行段階と
を備える制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基地局装置、プログラム、制御装置及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
成層圏プラットフォームを提供すべく、アンテナを有し、成層圏を飛行する飛行体が知られていた(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2002-211496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
成層圏プラットフォームのように、多数の通信端末に対して無線通信サービスを提供する場合に、輻輳制御を適切に実行可能にする技術を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様によれば、飛行体に搭載され、地上に通信エリアを形成して通信エリア内のユーザ端末に無線通信サービスを提供する基地局装置が提供される。基地局装置は、CPUと、CPUのCPUスタックメッセージキューの使用状況に基づいて、無線通信サービスにおける輻輳制御を実行するか否か判定する判定部とを備えてよい。基地局装置は、判定部によって実行すると判定された場合に、輻輳制御を実行する輻輳制御実行部を備えてよい。
【0005】
上記判定部は、上記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が予め定められた数より少ない場合には上記輻輳制御を実行しないと判定し、上記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が上記予め定められた数より多い場合には上記輻輳制御を実行すると判定してよい。上記判定部は、上記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が予め定められた数より少ない場合、上記CPUのCPU使用率に関わらず、上記輻輳制御を実行しないと判定してよい。上記判定部は、上記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が上記予め定められた数より多い場合において、上記CPUのCPU使用率が予め定められた第1閾値より低い場合、第1レベルの上記輻輳制御を実行すると判定し、上記CPU使用率が上記第1閾値より高い場合、上記第1レベルよりも高い第2レベルの上記輻輳制御を実行すると判定してよい。上記輻輳制御実行部は、上記判定部によって上記第1レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合、単位時間当たりのアクセス許容数を第1の数に設定し、上記判定部によって上記第2レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合、単位時間当たりのアクセス許容数を上記第1の数よりも少ない第2の数に設定してよい。上記輻輳制御実行部は、上記判定部によって上記第2レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合、ユーザ端末のハンドオーバの受け入れを拒否するように設定してよい。上記輻輳制御実行部は、上記判定部によって上記第2レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合、上記ユーザ端末から受信するMeasurement Reportを処理せずに破棄するよう制御してよい。上記判定部は、上記CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が上記予め定められた数より多い場合において、上記CPU使用率が上記第1閾値より低い場合、上記第1レベルの輻輳制御を実行すると判定し、上記CPU使用率が上記第1閾値より高く、かつ、上記第1閾値より高い第2閾値より低い場合、上記第1レベルよりも高く、上記第2レベルよりも低い第3レベルの輻輳制御を実行すると判定し、上記CPU使用率が上記第2閾値より高い場合、上記第2レベルの輻輳制御を実行すると判定してよい。上記基地局装置は、上記予め定められた数を設定する設定部を備えてよく、上記設定部は、予め定められた条件が満たされた場合に上記予め定められた数を変更してよい。上記基地局装置は、上記通信エリアがカバーする地上エリアに関連する地上エリア関連情報を取得する情報取得部を備えてよく、上記設定部は、上記地上エリア関連情報が予め定められた条件を満たす場合に上記予め定められた数を変更してよい。上記設定部は、上記飛行体に搭載されているバッテリのバッテリ残量が予め定められた閾値より少ない場合に上記予め定められた数を変更してよい。上記基地局装置は、上記基地局装置が提供する無線通信サービスにおける通信トラフィックの履歴に基づく機械学習により、上記通信トラフィックの動向を予測する予測データを生成する学習実行部を備えてよく、上記設定部は、上記予測データに基づいて上記予め定められた数を変更してよい。
【0006】
本発明の第2の態様によれば、コンピュータを、上記基地局装置として機能させるためのプログラムが提供される。
【0007】
本発明の第3の態様によれば、飛行体に搭載され、地上に通信エリアを形成して通信エリア内の通信端末に無線通信サービスを提供する基地局装置を制御する制御装置が提供される。制御装置は、基地局装置のCPUのCPUスタックメッセージキューの使用状況に基づいて、無線通信サービスにおける輻輳制御を実行するか否か判定する判定部を備えてよい。制御装置は、判定部によって実行すると判定された場合に、基地局装置に輻輳制御を実行させる輻輳制御実行部を備えてよい。
【0008】
本発明の第4の態様によれば、コンピュータを、上記制御装置として機能させるためのプログラムが提供される。
【0009】
本発明の第5の態様によれば、制御方法が提供される。制御方法は、飛行体に搭載され、地上に通信エリアを形成して通信エリア内の通信端末に無線通信サービスを提供する基地局装置のCPUのCPUスタックメッセージキューの使用状況に基づいて、無線通信サービスにおける輻輳制御を実行するか否か判定する判定段階を備えてよい。制御方法は、判定段階にいて実行すると判定された場合に、輻輳制御を実行する輻輳制御実行段階を備えてよい。
【0010】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図2】本体部102が有する基地局装置200の機能構成の一例を概略的に示す。
【
図3】基地局装置200による処理の流れの一例を概略的に示す。
【
図4】基地局装置200による処理の流れの一例を概略的に示す。
【
図5】制御装置300の機能構成の一例を概略的に示す。
【
図6】基地局装置200又は制御装置300として機能するコンピュータ1000のハードウェア構成の一例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0013】
図1は、飛行体100の一例を概略的に示す。飛行体100は、本体部102、主翼部104、プロペラ106、スキッド108、車輪110、及び太陽電池パネル112を備える。
【0014】
本体部102は、不図示のバッテリ、飛行制御装置、及び基地局装置を有する。バッテリは、太陽電池パネル112によって発電された電力を蓄電する。飛行制御装置は、飛行体100の飛行を制御する。飛行制御装置は、例えば、バッテリに蓄電された電力を用いてプロペラ106を回転させることによって、飛行体100を飛行させる。基地局装置は、地上に通信エリア202を形成して通信エリア202内のユーザ端末30に無線通信サービスを提供するためのアンテナを備える。当該アンテナは、例えば、マルチビームアンテナであってよい。通信エリア202は、複数のサブセル204によって構成されてよい。また、通信エリア202は、単一のセルによって構成されてもよい。飛行制御装置及び基地局装置は、一体であってもよい。
【0015】
飛行体100は、例えば、成層圏を巡回して地上のユーザ端末30に無線通信サービスを提供する。飛行体100は、成層圏プラットフォームとして機能してよい。
【0016】
ユーザ端末30は、飛行体100と通信可能な通信端末であればどのような端末であってもよい。例えば、ユーザ端末30は、スマートフォン等の携帯電話である。ユーザ端末30は、タブレット端末及びPC(Personal Computer)等であってもよい。ユーザ端末30は、いわゆるIoT(Internet of Thing)デバイスであってもよい。IoTデバイスとしては、各種センサ及び各種アクチュエータ等が例示できる。ユーザ端末30は、車両、船舶及びドローン等に搭載された通信モジュールであってもよい。ユーザ端末30は、いわゆるIoE(Internet of Everything)に該当するあらゆるものを含み得る。
【0017】
飛行体100は、例えば、カバー対象の地上エリアの上空を巡回しながら、通信エリア202によって当該地上エリアをカバーする。飛行体100が地上エリアの上空を旋回することを定点飛行と記載する場合がある。また、飛行体100は、例えば、カバー対象の地上エリアの一部を通信エリア202によってカバーしながら、地上エリアの上空を移動することによって、地上エリアの全体をカバーする。
【0018】
飛行体100は、例えば、ユーザ端末30と地上のネットワーク20との通信を中継することによって、ユーザ端末30に無線通信サービスを提供する。ネットワーク20は、任意のネットワークであってよく、例えば、インターネットと、いわゆる3G(3rd Generation)、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)及び5G(5th Generation)等の携帯電話網と、公衆無線LAN(Local Area Network)と、専用網との少なくともいずれかを含んでよい。
【0019】
飛行体100は、例えば、地上の各地に配置されたゲートウェイ22のうち、通信エリア202内のゲートウェイ22を介して地上のネットワーク20と通信する。また、飛行体100は、例えば、通信衛星50を介して地上のネットワーク20と通信する。この場合、飛行体100は、通信衛星50と通信するためのアンテナを有する。
【0020】
また、飛行体100は、他の飛行体と通信する。飛行体100は、例えば、ネットワーク20を介して、他の飛行体と通信する。また、飛行体100は、例えば、通信衛星50を介して他の飛行体と通信する。飛行体100は、他の飛行体と無線通信してもよい。飛行体100は、無線通信によって他の飛行体と直接通信してよい。この場合、飛行体100は、他の飛行体と無線通信するためのアンテナを有する。飛行体100は、例えば、当該アンテナを用いて他の飛行体との間でC2リンクを形成し、C2リンクを介して通信してよい。
【0021】
飛行体100は、地上の管理装置400によって制御されてよい。飛行体100は、例えば、管理装置400によってネットワーク20及びゲートウェイ22を介して送信された指示に従って飛行したり、通信エリア202を形成したりする。管理装置400は、通信衛星50を介して飛行体100に指示を送信してもよい。
【0022】
管理装置400は、指示を送信することによって飛行体100を制御する。管理装置400は、通信エリア202によって地上の対象エリアをカバーさせるべく、飛行体100に、対象エリアの上空を飛行させてよい。管理装置400は、複数の対象エリアのそれぞれに対して、飛行体100を飛行させることにより、複数の対象エリアのそれぞれをカバーさせてよい。
【0023】
管理装置400は、飛行体100が通信エリア202によってカバーする地上エリアに関連する地上エリア関連情報を管理してよい。地上エリア関連情報は、例えば、地上エリアにおける、多数の人が集まり得るコンサート等のイベントの開催状況を含む。地上エリア関連情報は、地上エリアにおける災害の発生状況を含んでよい。地上エリア関連情報は、地上エリアにおける地上のモバイルネットワークの配置状況を含んでよい。管理装置400は、地上エリア関連情報を飛行体100に送信してよい。
【0024】
従来の地上におけるモバイルネットワークでは、無線基地局のCAPS(Call Attempt Per Second)輻輳制御の判断基準には、無線基地局のCPU(Central Processing Unit)のCPU使用率が用いられていた。しかし、本実施形態に係る飛行体100のように、上空から通信エリア202を形成する場合、地上のモバイルネットワークと比較して、エリアカバレッジが極めて広域となるので、収容するユーザ端末30の数が多く、さらには、カバレッジエリア(フットプリント)のゆらぎによって、隣接エリアとの境界部でユーザ同時接続(ハンドオーバ)が多発しやすい。そのため、より最適な輻輳制御のためには、同時接続数の変動も考慮した輻輳制御が必要となるが、従来のCPU使用率だけでは判断が困難である。
【0025】
それに対して、本実施形態に係る飛行体100は、CPUスタックメッセージキューの使用状況に基づいて、通信エリア202による無線通信サービスにおけるCAPS輻輳制御を実行するか否かを判定する。飛行体100は、例えば、CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が予め定められた数より少ない場合、CPU使用率に関わらず、輻輳制御を実行しない。
【0026】
基地局装置の処理の中で処理負荷がより重いのは、ユーザ端末30との接続処理である。したがって、ユーザ端末30との接続処理を実行している間は、CPU使用率が高まる傾向にある。例えば、CPUスタックメッセージキューが空の状態で、ユーザ端末30との接続処理を開始した場合、CPUスタックメッセージキューには余裕があるにもかかわらず、CPU使用率が高い状態になる。従来のように、CPU使用率のみに基づいて輻輳制御を実行するか否か判定する構成とした場合、この状態では、輻輳制御が実行されてしまう。そのため、CPUスタックメッセージキューに余裕があるにもかかわらず、ユーザ端末30が飛行体100と通信接続を確立できない事態が発生し得る。
【0027】
それに対して、本実施形態に係る飛行体100によれば、CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が予め定められた数より少なければ、CPU使用率が高くても、輻輳制御を実行しないようにできる。これにより、上述したような事態の発生を抑制することができる。
【0028】
また、本実施形態に係る飛行体100によれば、CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が予め定められた数より多い場合において、CPU使用率が予め定められた閾値より低い場合、第1レベルの輻輳制御を実行し、当該閾値より高い場合、第1レベルよりも高い第2レベルの輻輳制御を実行する。これにより、CPU使用率に応じた適切な輻輳制御を実行することができる。
【0029】
図2は、本体部102が有する基地局装置200の機能構成の一例を概略的に示す。基地局装置200は、通信処理部252、使用率取得部254、使用状況取得部256、判定部258、輻輳制御実行部260、情報取得部262、設定部264、及び学習実行部266を備える。なお、基地局装置200がこれらのすべての構成を備えることは必須とは限らない。
【0030】
通信処理部252は、各種通信処理を実行する。通信処理部252は、アンテナ240を用いて地上に通信エリア202を形成する。通信処理部252は、通信エリア202内のゲートウェイ22を介してネットワーク20と通信する。通信処理部252は、例えば、ゲートウェイ22及びネットワーク20を介して管理装置400と通信する。また、通信処理部252は、通信エリア202内のユーザ端末30と通信する。通信処理部252は、通信エリア202内のユーザ端末30の通信を中継する。飛行体100が通信衛星50と通信するためのアンテナを有する場合、当該アンテナを用いて通信衛星50と通信してよい。
【0031】
使用率取得部254は、基地局装置200のCPUのCPU使用率を取得する。使用率取得部254は、例えば、基地局装置200のOS(Operating System)からCPU使用率を取得する。
【0032】
使用状況取得部256は、基地局装置200のCPUのCPUスタックメッセージキューの使用状況を取得する。CPUスタックメッセージキューの使用状況は、CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数を示してよい。また、CPUスタックメッセージキューの使用状況は、CPUスタックメッセージキューの使用率を示してよい。使用状況取得部256は、例えば、基地局装置200のOSから、CPUスタックメッセージキューの使用状況を取得する。
【0033】
判定部258は、使用状況取得部256が取得したCPUスタックメッセージキューの使用状況に基づいて、通信処理部252がユーザ端末30に対して提供している無線通信サービスにおける輻輳制御を実行するか否かを判定する。
【0034】
判定部258は、例えば、CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が予め定められた数より少ない場合、輻輳制御を実行しないと判定し、CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が予め定められた数より多い場合、輻輳制御を実行すると判定する。判定部258は、CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が予め定められた数より少ない場合、CPU使用率に関わらず、輻輳制御を実行しないと判定してよい。判定部258は、使用率取得部254が、CPUスタックメッセージキューの使用率を取得した場合、当該使用率が予め定められた値よりも多いか否かを判定することによって、CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が予め定められた数より多いか否かを判定してよい。
【0035】
判定部258は、使用率取得部254が取得したCPU使用率に基づいて、輻輳制御の実行レベルを判定してよい。例えば、判定部258は、CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が予め定められた数より多い場合において、CPU使用率が予め定められた第1閾値より低い場合、第1レベルの輻輳制御を実行すると判定し、CPU使用率が前記第1閾値より高い場合、第1レベルよりも高い第2レベルの輻輳制御を実行すると判定する。第1閾値は、任意に設定可能であってよく、また、変更可能であってよい。
【0036】
判定部258は、CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が予め定められた数より多い場合において、CPU使用率が第1閾値より低い場合、第1レベルの輻輳制御を実行すると判定し、CPU使用率が第1閾値より高く、かつ、第1閾値より高い第2閾値より低い場合、第1レベルよりも高く、第2レベルよりも低い第3レベルの輻輳制御を実行すると判定し、CPU使用率が第2閾値より高い場合、第2レベルの輻輳制御を実行すると判定してよい。第1閾値及び第2閾値は、第2閾値が第1閾値より高ければ、任意に設定可能であってよく、また、変更可能であってよい。
【0037】
輻輳制御実行部260は、判定部258によって輻輳制御を実行すると判定された場合に、輻輳制御を実行する。輻輳制御実行部260は、例えば、判定部258によって第1レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合と、第2レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合とで、CAPS値を異なる値に設定して、輻輳制御を実行する。CAPS値は、単位時間当たりの接続許容数であってよい。
【0038】
例えば、輻輳制御実行部260は、判定部258によって第1レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合、単位時間当たりの接続許容数を第1の数に設定し、判定部258によって第2レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合、単位時間当たりの接続許容数を第1の数よりも少ない第2の数に設定する。具体例として、輻輳制御実行部260は、輻輳制御を実行しない場合のCAPS値が100アクセス/秒である場合に、第1レベルの輻輳制御におけるCAPS値を30アクセス/秒とし、第2レベルの輻輳制御におけるCAPS値を1アクセス/秒とする。すなわち、第1の数を30とし、第2の数を1とする。第1の数及び第2の数は、輻輳制御を実行しない場合の単位時間当たりのアクセス許容数より少なく、かつ、第2の数が第1の数よりも少なければ、どのような数が設定されてもよい。
【0039】
輻輳制御実行部260は、判定部258によって第1レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合と、第2レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合とで、制御内容を異ならせてもよい。例えば、第1レベルの輻輳制御ではCAPS値の調整のみを行い、第2レベルの輻輳制御では、HO-IN Rejection及びMeasurements Reports discardedの少なくともいずれかを行う。また、第2レベルの輻輳制御では、CAPS値の調整と、HO-IN Rejection及びMeasurements Reports discardedの少なくともいずれかとを行ってもよい。HO-IN Rejectionは、ユーザ端末30のハンドオーバの受け入れを拒否することであってよい。Measurements Reports discardedは、ユーザ端末30から受信するMeasurement Reportを処理せずに破棄することであってよい。
【0040】
このような構成とすることにより、輻輳制御を実行するに当たり、CPU使用率が閾値より低い場合には、CAPS値の調整のみに留めることによって、必要以上にユーザ端末30の接続を拒否してしまわないようにでき、CPU使用率が閾値を超えた場合には、CAPS値をより少なくしたり、HO-IN Rejection及びMeasurements Reports discardedの少なくともいずれかを行ったりすることによって、基地局装置200に過度な負荷がかかってしまうことを防止できる。
【0041】
輻輳制御実行部260は、例えば、判定部258によって第1レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合と、第2レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合と、第3レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合とで、CAPS値を異なる値に設定して、輻輳制御を実行してよい。例えば、輻輳制御実行部260は、判定部258によって第1レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合、単位時間当たりの接続許容数を第1の数に設定し、第2レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合、単位時間当たりの接続許容数を第1の数よりも少ない第2の数に設定し、第3レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合、単位時間当たりの接続許容数を第1の数と第2の数との間の数に設定する。
【0042】
輻輳制御実行部260は、判定部258によって第1レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合と、第2レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合と、第3レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合とで、制御内容を異ならせてもよい。例えば、第1レベルの輻輳制御では単位時間当たりの接続許容数を第1の数に設定し、第3レベルの輻輳制御では単位時間当たりの接続許容数を第1の数よりも少ない第2の数に設定し、第2レベルの輻輳制御では、単位時間当たりの接続許容数を第2の数に設定しつつ、HO-IN Rejection及びMeasurements Reports discardedの少なくともいずれかを実行する。
【0043】
情報取得部262は、各種情報を取得する。情報取得部262は、飛行体100が提供している無線通信サービスにおける通信トラフィックの履歴を取得してよい。情報取得部262は、通信処理部252から当該履歴を取得してよい。
【0044】
また、情報取得部262は、例えば、飛行体100が通信エリア202によってカバーしている地上エリアに関連する地上エリア関連情報を取得する。情報取得部262は、管理装置400から地上エリア関連情報を取得してよい。また、情報取得部262は、例えば、飛行体100が搭載するバッテリのバッテリ残量を取得する。
【0045】
設定部264は、使用状況取得部256が取得するCPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数と比較するための数(メッセージ閾値と記載する場合がある。)を設定する。また、設定部264は、使用率取得部254が取得するCPU使用率と比較するための閾値(使用率閾値と記載する場合がある。)を設定する。設定部264は、飛行体100及び基地局装置200の少なくともいずれかの管理者による指示に従って、メッセージ閾値及び使用率閾値を設定してよい。
【0046】
また、設定部264は、情報取得部262が取得する情報に基づいて、使用率閾値を設定してよい。設定部264は、例えば、情報取得部262が取得する情報が予め定められた条件を満たす場合に、使用率閾値を変更する。設定部264は、情報取得部262が取得する情報に基づいて、メッセージ閾値を設定してよい。設定部264は、例えば、情報取得部262が取得する情報が予め定められた条件を満たす場合に、メッセージ閾値を変更する。
【0047】
設定部264は、例えば、情報取得部262が取得する地上エリア関連情報が予め定められた条件を満たす場合に、メッセージ閾値を変更する。具体例として、設定部264は、通信エリア202がカバーする地上エリアでイベントが開催される場合に、メッセージ閾値を低くする。これにより、イベントによって接続要求が多発することが予想される状況において、輻輳制御をより早く実行するように予め設定することができる。
【0048】
また、設定部264は、通信エリア202がカバーする地上エリアで災害が発生している場合に、メッセージ閾値を高くする。これにより、輻輳制御を実行しにくくして、極力多くのユーザ端末30が飛行体100と通信接続を確立できるようにすることができる。
【0049】
また、設定部264は、通信エリア202がカバーする地上エリアに地上のモバイルネットワークが配置されている場合、メッセージ閾値を低くする。これにより、輻輳制御をより早く実行することによって、地上のモバイルネットワークに積極的に補完させることができる。
【0050】
設定部264は、飛行体100が搭載するバッテリのバッテリ残量が予め定められた閾値より少ない場合、メッセージ閾値を低くする。これにより、輻輳制御をより早く実行するようにして、基地局装置200の処理負荷を低減することにより、バッテリ消費量を低減させることができる。
【0051】
学習実行部266は、情報取得部262が取得する通信トラフィックの履歴に基づく機械学習により、通信トラフィックの動向を予測する予測データを生成する。学習実行部266は、例えば、季節毎、時間毎、場所毎に通信トラフィックの履歴を分析し、機械学習することによって、季節毎、時間毎、場所毎の通信トラフィックの動向を予測する予測データを生成してよい。
【0052】
設定部264は、学習実行部266によって生成された予測データに基づいてメッセージ閾値及び使用率閾値の少なくともいずれかを設定してよい。例えば、設定部264は、予測データによって通信トラフィックが増加すると予測された場合、メッセージ閾値を低くする。これにより、接続要求が多発することが予想される状況において、輻輳制御をより早く実行するように予め設定することができる。
【0053】
設定部264によって設定されたメッセージ閾値及び使用率閾値は、他の飛行体100に送信されてもよい。例えば、通信処理部252は、通信処理部252が搭載されている飛行体100が、第1の地上エリアをカバーしており、第1の地上エリアのカバーを他の飛行体100と交代する場合に、当該他の飛行体100にメッセージ閾値及び使用率閾値を送信する。これにより、第1の地上エリアに適したメッセージ閾値及び使用率閾値を、交代する他の飛行体100に引き継ぐことができる。
【0054】
図3は、基地局装置200による処理の流れの一例を概略的に示す。ここでは、使用率取得部254が周期的にCPU使用率を取得し、使用状況取得部256が周期的にCPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数(MsgQと記載する場合がある。)を取得している状況における、判定部258及び輻輳制御実行部260による処理の流れを説明する。
【0055】
ステップ(ステップをSと省略して記載する場合がある。)102では、MsgQがメッセージ閾値より多いか否かを、判定部258が判定する。多いと判定された場合、S104に進む。
【0056】
S104では、CPU使用率が使用率閾値より高いか否かを、判定部258が判定する。高いと判定された場合、S106に進み、低いと判定された場合、S108に進む。
【0057】
S106では、輻輳制御実行部260が、第2レベルの輻輳制御を実行するよう制御する。S108では、輻輳制御実行部260が、第2レベルよりも低い第1レベルの輻輳制御を実行するよう制御する。
【0058】
S110では、MsgQがメッセージ閾値より少ないか否かを、判定部258が判定する。少なくないと判定した場合、S104に戻り、少ないと判定した場合、S112に進む。
【0059】
S112では、輻輳制御実行部260が輻輳制御を停止する。S114では、判定部258が、終了指示を受領したか否かを判定する。受領していないと判定した場合、S102に戻り、受領したと判定した場合、処理を終了する。
【0060】
図4は、基地局装置200による処理の流れの一例を概略的に示す。ここでは、基地局装置200内のOS210と、Controlプレン220と、Userプレン230との間の処理の流れを示す。
【0061】
S202では、OS210が、CPU使用率及びMsgQ使用状況をControlプレン220に通知する。S204では、Controlプレン220が、輻輳制御を実行するか否かを判定し、輻輳制御を実行すると判定した場合、制御内容をUserプレン230に通知する。
【0062】
S206では、OS210が、予め設定された周期に従って、CPU使用率及びMsgQ使用状況をControlプレン220に通知する。このような流れに従って、基地局装置200は、輻輳制御を実行する。
【0063】
上記実施形態では、CPUスタックメッセージキューの使用状況及びCPU使用率に基づく輻輳制御を基地局装置200が主体的に行う場合を例に挙げて説明したが、これに限らない。飛行体100に搭載された、飛行制御装置等の基地局装置200以外の制御装置によって、基地局装置200の輻輳制御が管理されてもよい。
【0064】
図5は、基地局装置200の輻輳制御を行う制御装置300の機能構成の一例を概略的に示す。
図5に示す構成は、飛行制御装置の一部であってよい。また、
図5に示す制御装置300は、飛行制御装置とは別に飛行体100に搭載されてもよい。
【0065】
制御装置300は、使用率取得部302、使用状況取得部304、判定部306、輻輳制御実行部308、情報取得部310、設定部312、及び学習実行部314を備える。ここでは、使用率取得部254、使用状況取得部256、判定部258、輻輳制御実行部260、情報取得部262、設定部264、及び学習実行部266と異なる点を主に説明する。
【0066】
使用率取得部302は、基地局装置200のCPUのCPU使用率を取得する。使用率取得部302は、例えば、基地局装置200のOS(Operating System)からCPU使用率を受信する。
【0067】
使用状況取得部304は、基地局装置200のCPUのCPUスタックメッセージキューの使用状況を取得する。使用状況取得部304は、例えば、基地局装置200のOSから、CPUスタックメッセージキューの使用状況を受信する。
【0068】
判定部306は、使用状況取得部304が取得したCPUスタックメッセージキューの使用状況に基づいて、基地局装置200がユーザ端末30に対して提供している無線通信サービスにおける輻輳制御を実行するか否かを判定する。
【0069】
判定部306は、例えば、CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が予め定められた数より少ない場合、輻輳制御を実行しないと判定し、CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が予め定められた数より多い場合、輻輳制御を実行すると判定する。判定部306は、CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が予め定められた数より少ない場合、CPU使用率に関わらず、輻輳制御を実行しないと判定してよい。判定部306は、使用状況取得部304が、CPUスタックメッセージキューの使用率を取得した場合、当該使用率が予め定められた値よりも多いか否かを判定することによって、CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が予め定められた数より多いか否かを判定してよい。
【0070】
判定部306は、使用率取得部302が取得したCPU使用率に基づいて、輻輳制御の実行レベルを判定してよい。例えば、判定部306は、CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が予め定められた数より多い場合において、CPU使用率が予め定められた第1閾値より低い場合、第1レベルの輻輳制御を実行すると判定し、CPU使用率が前記第1閾値より高い場合、第1レベルよりも高い第2レベルの輻輳制御を実行すると判定する。第1閾値は、任意に設定可能であってよく、また、変更可能であってよい。
【0071】
判定部306は、CPUスタックメッセージキューに保持されているメッセージの数が予め定められた数より多い場合において、CPU使用率が第1閾値より低い場合、第1レベルの輻輳制御を実行すると判定し、CPU使用率が第1閾値より高く、かつ、第1閾値より高い第2閾値より低い場合、第1レベルよりも高く、第2レベルよりも低い第3レベルの輻輳制御を実行すると判定し、CPU使用率が第2閾値より高い場合、第2レベルの輻輳制御を実行すると判定してよい。第1閾値及び第2閾値は、第2閾値が第1閾値より高ければ、任意に設定可能であってよく、また、変更可能であってよい。
【0072】
輻輳制御実行部308は、判定部306によって輻輳制御を実行すると判定された場合に、基地局装置200に輻輳制御を実行させる。輻輳制御実行部308は、例えば、判定部306によって第1レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合と、第2レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合とで、CAPS値を異なる値に設定して、輻輳制御を基地局装置200に実行させる。輻輳制御実行部308は、判定部306によって第1レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合と、第2レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合とで、制御内容を異ならせてもよい。
【0073】
輻輳制御実行部308は、例えば、判定部306によって第1レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合と、第2レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合と、第3レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合とで、CAPS値を異なる値に設定して、輻輳制御を実行してよい。輻輳制御実行部308は、判定部306によって第1レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合と、第2レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合と、第3レベルの輻輳制御を実行すると判定された場合とで、制御内容を異ならせてもよい。
【0074】
情報取得部310は、各種情報を取得する。情報取得部310は、飛行体100が提供している無線通信サービスにおける通信トラフィックの履歴を取得してよい。情報取得部310は、基地局装置200から当該履歴を取得してよい。また、情報取得部310は、例えば、飛行体100が通信エリア202によってカバーしている地上エリアに関連する地上エリア関連情報を取得する。情報取得部310は、管理装置400から地上エリア関連情報を取得してよい。また、情報取得部310は、例えば、飛行体100が搭載するバッテリのバッテリ残量を取得する。情報取得部310は、飛行体100から、バッテリ残量を受信してよい。
【0075】
設定部312は、メッセージ閾値を設定する。また、設定部312は、使用率閾値を設定する。設定部312は、情報取得部310が取得する情報に基づいて、使用率閾値を設定してよい。設定部312は、例えば、情報取得部310が取得する情報が予め定められた条件を満たす場合に、使用率閾値を変更する。設定部312は、情報取得部310が取得する情報に基づいて、メッセージ閾値を設定してよい。設定部312は、例えば、情報取得部310が取得する情報が予め定められた条件を満たす場合に、メッセージ閾値を変更する。
【0076】
学習実行部314は、情報取得部310が取得する通信トラフィックの履歴に基づく機械学習により、通信トラフィックの動向を予測する予測データを生成する。設定部312は、学習実行部314によって生成された予測データに基づいてメッセージ閾値及び使用率閾値の少なくともいずれかを設定してよい。
【0077】
図6は、基地局装置200又は制御装置300として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、本発明の実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、本発明の実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0078】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、DVDドライブ1226、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。DVDドライブ1226は、DVD-ROMドライブ及びDVD-RAMドライブ等であってよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボードのようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
【0079】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
【0080】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVDドライブ1226は、プログラム又はデータをDVD-ROM1227等から読み取り、記憶装置1224に提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0081】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0082】
プログラムは、DVD-ROM1227又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0083】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM1227、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0084】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ1226(DVD-ROM1227)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0085】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0086】
上で説明したプログラム又はソフトウェアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0087】
本実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0088】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0089】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0090】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0091】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0092】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0093】
20 ネットワーク、22 ゲートウェイ、30 ユーザ端末、50 通信衛星、100 飛行体、102 本体部、104 主翼部、106 プロペラ、108 スキッド、110 車輪、112 太陽電池パネル、200 基地局装置、202 通信エリア、204 サブセル、220 Controlプレン、230 Userプレン、252 通信処理部、254 使用率取得部、256 使用状況取得部、258 判定部、260 輻輳制御実行部、262 情報取得部、264 設定部、266 学習実行部、300 制御装置、302 使用率取得部、304 使用状況取得部、306 判定部、308 輻輳制御実行部、310 情報取得部、312 設定部、314 学習実行部、400 管理装置、1200 コンピュータ、1210 ホストコントローラ、1212 CPU、1214 RAM、1216 グラフィックコントローラ、1218 ディスプレイデバイス、1220 入出力コントローラ、1222 通信インタフェース、1224 記憶装置、1226 DVDドライブ、1227 DVD-ROM、1230 ROM、1240 入出力チップ