(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-24
(45)【発行日】2023-04-03
(54)【発明の名称】画像配信システム及びサーバ装置
(51)【国際特許分類】
H04L 12/28 20060101AFI20230327BHJP
H04Q 9/00 20060101ALI20230327BHJP
F24H 1/00 20220101ALN20230327BHJP
【FI】
H04L12/28 500A
H04Q9/00 311J
F24H1/00
(21)【出願番号】P 2019012240
(22)【出願日】2019-01-28
【審査請求日】2021-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000000284
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】青木 拓也
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 智之
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼溝 将輝
(72)【発明者】
【氏名】中島 幸祐
(72)【発明者】
【氏名】奥備 景介
【審査官】木村 雅也
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-306100(JP,A)
【文献】特開2013-134001(JP,A)
【文献】特開2009-127953(JP,A)
【文献】特開2004-265317(JP,A)
【文献】特開2018-136111(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/28
H04Q 9/00
F24H 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置と通信可能に構成され、予め接続設定された前記サーバ装置から、所定の情報に関する画像データを受信するように構成され、前記サーバ装置から受信した前記画像データに係る画像を表示する表示部を有した操作機器を備えている設備機器
と、前記サーバ装置とを備え、
前記サーバ装置は、配信先条件が予め設定された複数の前記画像データを、前記設備機器に送信するように構成され、
前記設備機器は、当該設備機器についての属性を含む属性情報を記憶する記憶部を有し、
前記設備機器は、前記記憶部に記憶された前記属性情報に合致する前記配信先条件が設定された前記画像データに係る画像を前記表示部に表示するように構成されている画像配信システム。
【請求項2】
前記設備機器は、前記サーバ装置から送信された前記画像データのうち前記表示部に表示しなかった画像に係る前記画像データがある場合、当該表示しなかった画像に係る前記画像データを特定するための画像特定情報を前記サーバ装置に送信するように構成されている請求項
1に記載の画像配信システム。
【請求項3】
前記設備機器は、当該設備機器のエラーに関するエラー情報を前記属性情報として前記記憶部に記憶し、
前記設備機器は、前記サーバ装置から送信される前記画像データの中に、前記エラー情報と合致する前記配信先条件が設定された前記画像データがある場合に当該画像データに係る画像を前記表示部に表示するように構成されている請求項
1又は2に記載の画像配信システム。
【請求項4】
前記設備機器は、当該設備機器に発生したエラーが自動で解消できるものであると判断した場合、前記エラー情報と合致する前記配信先条件が設定された前記画像データに係る画像を前記表示部に表示した状態で、前記設備機器のエラー状態を解消する請求項
3に記載の画像配信システム。
【請求項5】
前記サーバ装置は、予め接続設定された全ての前記設備機器に前記画像データを送信するように構成されている請求項
1~4のいずれか一項に記載の画像配信システム。
【請求項6】
サーバ装置と通信可能に構成され、予め接続設定された前記サーバ装置から、所定の情報に関する画像データを受信するように構成され、前記サーバ装置から受信した前記画像データに係る画像を表示する表示部を有した操作機器を備えている設備機器と、前記サーバ装置とを備え、
前記設備機器は、当該設備機器についての属性を含む属性情報を前記サーバ装置に予め送信し、
前記サーバ装置は、予め接続設定された前記設備機器のうち、前記画像データに設定された配信先条件と、前記設備機器から送信された属性情報とが合致する前記設備機器にのみ前記画像データを送信するように構成されている画像配信システム。
【請求項7】
前記画像データは、外部機器により読み取り可能な二次元コードを表示するものである請求項1~6のいずれか一項に記載の画像配信システム。
【請求項8】
前記設備機器は、当該設備機器の機器情報と、当該機器情報に付随させて、前記設備機器の所有者情報とを前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置は、前記機器情報及び前記所有者情報を受信している場合に、前記所有者情報に対応した付加情報に関する画像データを前記設備機器に送信し、
前記設備機器は、前記送信された付加情報に関する画像データに係る画像を前記表示部に表示する請求項
1~7のいずれか一項に記載の画像配信システム。
【請求項9】
請求項
1~8のいずれか一項に記載の画像配信システムに使用されるサーバ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置と通信可能に構成され、予め接続設定されたサーバ装置から、所定の情報に関する画像データを受信するように構成され、サーバ装置から受信した画像データに係る画像を表示する表示部を有した操作機器を備えている設備機器を備えた画像配信システム、この画像配信システムに用いるサーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、各種電子機器がインターネットなどの広域通信網を介して通信可能となっており、例えば、給湯器や暖房機器といった各種設備機器を操作するための操作機器に通信機能を持たせ、操作機器を介して設備機器とサーバ装置とを通信可能に接続してネットワーク化したシステムが用いられるようになっている。
【0003】
特許文献1には、端末機器(熱源機など)や、当該端末機器と相互に通信を行い端末機器を操作するリモコン、リモコンにデータを配信するサーバなどからなり、リモコンが、端末機器の操作を行うための情報を端末機器とサーバとから得るように構成されたリモコンシステムが開示されている。
【0004】
この特許文献1記載のリモコンシステムによれば、リモコンが端末機器から受信した当該端末機器の情報をサーバに送信し、サーバ側で端末機器のリモコン操作情報を検索し、検出した操作情報をリモコン側に送信することで、リモコンにおいて、受信した操作情報に基づいて端末機器の操作を行うための設定を行える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1記載のリモコンシステムは、リモコンとサーバとの間でのデータの送受信を介して、単に端末機器の操作を行うための設定を行うシステムに過ぎず、リモコンとサーバとをネットワーク化したシステムの機能を十分に活用しているとは言えない。
【0007】
従来から、表示部に情報を表示するように構成された設備機器が知られているが、一般的に、この種の設備機器の表示部で表示できる情報量は少ない。
【0008】
そのため、従来の設備機器においては、エラーが発生した場合でも、その表示部には、発生したエラーの種別を示すエラーコードが表示されるに過ぎず、このような設備機器のユーザは、エラーコードが表示された場合に、取扱説明書を参照して具体的なエラーの内容や解決方法を調べなければならず、煩雑な作業を強いられている。
【0009】
また、設備機器の中には、例えば、停電が発生した際に所定の操作により停電時でも発電が可能な停電時発電モードへ移行できる機能を備えた機器がある。しかしながら、従来の設備機器では、表示部に表示できる情報量の少なさが問題となって、停電時発電モードへ移行できる機能を備えた機器であることや停電時発電モードへ移行するために必要な操作をユーザに知らせることができないため、ユーザがその機能を十分に生かすことができず、ユーザの利便性が損なわれている。
【0010】
また、停電情報などのユーザにとって有益な情報がサーバ装置から配信されれば、ユーザの利便性の向上を図れるが、設備機器の表示部に表示される情報の少なさがネックとなっている。
【0011】
本発明は以上の実情に鑑みなされたものであり、ユーザに煩雑な作業を強いたり、設備機器の機能が十分に生かされなくなったりといった問題の解消や、有益な情報の配信を通じて、ユーザの利便性向上を図ることができる設備機器を備えた画像配信システム、及びこの画像配信システムに用いるサーバ装置の提供を、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するための本発明に係る画像配信システムの特徴構成は、サーバ装置と通信可能に構成され、予め接続設定された前記サーバ装置から、所定の情報に関する画像データを受信するように構成され、前記サーバ装置から受信した前記画像データに係る画像を表示する表示部を有した操作機器を備えている設備機器と、前記サーバ装置とを備え、
前記サーバ装置は、配信先条件が予め設定された複数の前記画像データを、前記設備機器に送信するように構成され、
前記設備機器は、当該設備機器についての属性を含む属性情報を記憶する記憶部を有し、
前記設備機器は、前記記憶部に記憶された前記属性情報に合致する前記配信先条件が設定された前記画像データに係る画像を前記表示部に表示するように構成されている点にある。
【0013】
上記特徴構成によれば、設備機器は、予め接続設定されたサーバ装置から所定の情報に関する画像データを受信し、サーバ装置から送信された画像データに係る画像を操作機器の表示部に表示することができる。したがって、画像データに係る画像が所定の情報(設備機器に発生したエラー内容やエラーの解決方法、設備機器の機能、停電情報、その他ユーザにとって必要な情報)を文字、図形又はこれらの組み合わせで表したものである場合、ユーザは、表示された画像を確認することで、その情報を直感的に理解することができ、また、画像データに係る画像が所定の情報が掲載されたウェブページへアクセスするためのURL情報を含む二次元コードを表示するものである場合、ユーザは、表示された二次元コードを携帯電話などの外部機器で読み取り、ウェブページへアクセスすることで、容易に当該情報を得ることができる。よって、本発明に係る画像配信システムによれば、ユーザの利便性の向上を図ることができる。
【0014】
また、サーバ装置から受信する画像データは、文字や図形、これらを組み合わせたものであって、サーバ装置側で所定の形式(JPEG、GIF、PNG等)で作成、保存されたものであり、設備機器側では、受信した画像データに係る画像を表示部に表示させる処理を行うだけでよく、所定の情報に関する画像データを作成する必要がないため、設備機器側の処理能力が比較的低い場合でも所定の情報に関する画像データに係る画像を表示部に表示させることができ、ユーザの利便性の向上を図ることができる。尚、画像データは、サーバ装置に予め保存されたものであっても良いし、サーバ装置側で必要に応じて作成するものであっても良い。
また、上記特徴構成において、サーバ装置は、配信先条件が設定された複数の画像データを設備機器に送信し、画像データを受信した設備機器は、属性情報に合致する配信先条件が設定された画像データに係る画像を表示部に表示させる、即ち、上記特徴構成を備えた画像配信システムでは、サーバ装置から送信された複数の画像データの中から設備機器側で表示させる画像データを選択して表示部に画像を表示させることができる。したがって、ユーザは、表示部に表示された画像を確認して所定の情報をその情報を直感的に理解でき、当該画像として二次元コードが表示される場合、表示された二次元コードを携帯電話などの外部機器で読み取り、ウェブページへアクセスし、容易に当該情報を得ることができるため、ユーザの利便性の向上を図ることができる。
尚、配信先条件とは、当該配信先条件が設定された画像データが送信先で表示されるための条件であり、例えば、画像データがエラーの内容やエラーの解決方法に関するものである場合には、当該画像データには、そのエラーが設備機器で発生していることという条件が配信先条件として設定され、また、画像データが設備機器が停電に対応した機器である旨や停電時発電の機能を発揮させるために必要な操作に関するものである場合には、当該画像データには、設備機器が停電に対応した機器であることという条件が配信先条件として設定される。
また、属性情報とは、設備機器の機能や状況、設置場所などの情報であり、例えば、設備機器に所定のエラーが発生しているという属性情報が記憶されている場合には、この属性情報と合致する配信先条件(この場合、所定のエラーが設備機器で発生しているという条件)が設定された画像データに係る画像が表示部に表示され、また、設備機器が停電に対応した機器であるという属性情報が記憶されている場合には、この属性情報と合致する配信先条件(この場合、設備機器が停電に対応しているという条件)が設定された画像データに係る画像が表示部に表示される。
【0021】
また、本発明に係る画像配信システムの更なる特徴構成は、前記設備機器は、前記サーバ装置から送信された前記画像データのうち前記表示部に表示しなかった画像に係る前記画像データがある場合、当該表示しなかった画像に係る前記画像データを特定するための画像特定情報を前記サーバ装置に送信するように構成されている点にある。
【0022】
上記特徴構成によれば、サーバ装置から送信された画像データのうち表示部に表示しなかった画像に係る画像データを特定するための画像特定情報がサーバ装置に送信されるため、サーバ装置において、設備機器ごとにどの画像データに係る画像が表示部に表示されたか否かを基に、設備機器の状態を把握することができるようになる。
【0023】
また、本発明に係る画像配信システムの更なる特徴構成は、前記設備機器は、当該設備機器のエラーに関するエラー情報を前記属性情報として前記記憶部に記憶し、
前記設備機器は、前記サーバ装置から送信される前記画像データの中に、前記エラー情報と合致する前記配信先条件が設定された前記画像データがある場合に当該画像データに係る画像を前記表示部に表示するように構成されている点にある。
【0024】
サーバ装置から設備機器に送信される画像データの中には、設備機器に発生したエラーを示すエラーコードを表示するものや、具体的なエラーの内容、エラーの解決方法を表示するものが含まれている。設備機器が受信した画像データがこの種のエラーに関する情報を表示するものである場合、設備機器側では、受信したエラー情報に関する画像データの中から、実際に設備機器で発生しているエラーに対応したエラーコードやエラー内容、エラーの解決方法を示す画像データに係る画像を選択的に表示させる必要がある。
上記特徴構成によれば、サーバ装置から送信された画像データの中に、属性情報(エラーに関するエラー情報)と合致する配信先条件が設定された画像データがある場合に、その画像データに係る画像が表示部に表示される。即ち、サーバ装置からエラーに関する複数の画像データが送信されている場合であっても、設備機器側で、送信された複数の画像データから、自らに発生しているエラーに対応した画像データに係る画像を表示部に表示させることができる。
【0025】
また、本発明に係る画像配信システムの更なる特徴構成は、前記設備機器は、当該設備機器に発生したエラーが自動で解消できるものであると判断した場合、前記エラー情報と合致する前記配信先条件が設定された前記画像データに係る画像を前記表示部に表示した状態で、前記設備機器のエラー状態を解消する点にある。
【0026】
表示部に表示すべき画像として、設備機器にエラーが発生していることを知らせるものがあるが、設備機器にエラーが発生していることを知らせる画像を表示した場合であっても、設備機器に発生したエラーがユーザに何らかの操作を要求することなく、設備機器自身で解消できるものである場合には、ユーザにエラーを解消するための操作を要求することなく、設備機器がエラーを自動で解消することが好ましく、この場合、設備機器にエラーがあったことを何らかの形でユーザに知らせることが好ましい。
上記特徴構成によれば、エラー情報と合致する配信先条件が設定された画像データに係る画像を表示部に表示させた状態のままで設備機器のエラー状態が解消されるため、ユーザは、表示部に表示された画像を確認することで、設備機器にエラーがあったことを知ることができる。
【0027】
また、本発明に係る画像配信システムの更なる特徴構成は、前記サーバ装置は、予め接続設定された全ての前記設備機器に前記画像データを送信するように構成されている点にある。
【0028】
上記特徴構成によれば、サーバ装置は、接続設定された全ての設備機器に対して、一律に画像データを送信する。したがって、設備機器の機能や状況、設置場所、設備機器を所有するユーザのサービス加入状況などにかかわらず、全ての設備機器に対して漏れのない形で画像データが送信されるため、送信漏れを防ぐことができる。
【0029】
また、本発明に係る画像配信システムの特徴構成は、サーバ装置と通信可能に構成され、予め接続設定された前記サーバ装置から、所定の情報に関する画像データを受信するように構成され、前記サーバ装置から受信した前記画像データに係る画像を表示する表示部を有した操作機器を備えている設備機器と、前記サーバ装置とを備え、
前記設備機器は、当該設備機器についての属性を含む属性情報を前記サーバ装置に予め送信し、
前記サーバ装置は、予め接続設定された前記設備機器のうち、前記画像データに設定された配信先条件と、前記設備機器から送信された属性情報とが合致する前記設備機器にのみ前記画像データを送信するように構成されている点にある。
【0030】
上記特徴構成によれば、設備機器は、予め接続設定されたサーバ装置から所定の情報に関する画像データを受信し、サーバ装置から送信された画像データに係る画像を操作機器の表示部に表示することができる。したがって、画像データに係る画像が所定の情報(設備機器に発生したエラー内容やエラーの解決方法、設備機器の機能、停電情報、その他ユーザにとって必要な情報)を文字、図形又はこれらの組み合わせで表したものである場合、ユーザは、表示された画像を確認することで、その情報を直感的に理解することができ、また、画像データに係る画像が所定の情報が掲載されたウェブページへアクセスするためのURL情報を含む二次元コードを表示するものである場合、ユーザは、表示された二次元コードを携帯電話などの外部機器で読み取り、ウェブページへアクセスすることで、容易に当該情報を得ることができる。よって、本発明に係る画像配信システムによれば、ユーザの利便性の向上を図ることができる。
また、サーバ装置から受信する画像データは、文字や図形、これらを組み合わせたものであって、サーバ装置側で所定の形式(JPEG、GIF、PNG等)で作成、保存されたものであり、設備機器側では、受信した画像データに係る画像を表示部に表示させる処理を行うだけでよく、所定の情報に関する画像データを作成する必要がないため、設備機器側の処理能力が比較的低い場合でも所定の情報に関する画像データに係る画像を表示部に表示させることができ、ユーザの利便性の向上を図ることができる。尚、画像データは、サーバ装置に予め保存されたものであっても良いし、サーバ装置側で必要に応じて作成するものであっても良い。
また、上記特徴構成によれば、予め接続設定された設備機器から当該設備機器の属性情報が送信され、サーバ装置は、送信された属性情報と合致する配信先条件が設定された画像データを当該属性情報を送信した設備機器にのみ送信する。したがって、接続設定された全ての設備機器に対して一律に画像データを送信する場合と比較して、サーバ装置に掛かる負荷を抑えることができる。
また、本発明に係る画像配信システムの更なる特徴構成は、前記画像データは、外部機器により読み取り可能な二次元コードを表示するものである点にある。
画像データに係る画像を通してユーザに知らせる情報の内容によっては、表示部に表示される画像が複雑になり過ぎたり、情報の内容を十分に示すものでなかったりすることで、ユーザが十分に情報の内容を理解できなくなる虞がある。
しかしながら、上記特徴構成によれば、画像データが外部機器が読み取り可能な二次元コードを表示するものであるため、例えば、所定の情報に関する詳細な説明を掲載したウェブページへアクセスするためのURL情報を二次元コードに含ませることで、ユーザが当該二次元コードを外部機器によって読み取り、外部機器を通してウェブページへアクセスすることができる。したがって、ウェブページ上に掲載された詳細な説明をユーザが確認することで、ユーザが情報の内容を十分に理解することが可能となる。
【0031】
また、本発明に係る画像配信システムの更なる特徴構成は、前記設備機器は、当該設備機器の機器情報と、当該機器情報に付随させて、前記設備機器の所有者情報とを前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置は、前記機器情報及び前記所有者情報を受信している場合に、前記所有者情報に対応した付加情報に関する画像データを前記設備機器に送信し、
前記設備機器は、前記送信された付加情報に関する画像データに係る画像を前記表示部に表示する点にある。
【0032】
上記特徴構成によれば、サーバ装置は、設備機器に所定の情報に関する画像データだけでなく、所有者情報に対応した付加情報(無償での点検、修理の案内、その他加入サービスに関連する情報)に関する画像データを送信する。したがって、例えば、所有者情報が、所有者が定期メンテナンスの契約者であるという情報である場合、無償での点検、修理の案内という付加情報に関する画像が表示部に表示され、当該画像(文字、図形等で表したものや、二次元コード)をユーザが確認することで、その情報を得ることができる。
【0033】
また、本発明に係るサーバ装置の特徴構成は、上記画像配信システムに使用される点にある。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】一実施形態に係る画像配信システムの概略構成を示した図である。
【
図2】一実施形態に係る画像配信システムにおける設備機器のリモコン装置を示す正面図である。
【
図3】一実施形態に係る画像配信システムにおいて、所定の情報に関する画像データに係る画像が表示される一連の過程を説明するためのフローチャートである。
【
図4】一実施形態に係る画像配信システムにおける設備機器のリモコン装置を示す正面図である。
【
図5】一実施形態に係る画像配信システムにおける設備機器のリモコン装置を示す正面図である。
【
図6】一実施形態に係る画像配信システムにおいて、所定の情報に関する画像データに係る画像が表示される一連の過程を説明するためのフローチャートである。
【
図7】一実施形態に係る画像配信システムにおける設備機器のリモコン装置を示す正面図である。
【
図8】一実施形態に係る画像配信システムにおける設備機器のリモコン装置を示す正面図である。
【
図9】一実施形態に係る画像配信システムにおける設備機器のリモコン装置を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る画像配信システムについて説明する。
図1は、本実施形態に係る画像配信システムの概略構成を示す図である。同図に示すように、画像配信システム1は、サーバ装置2と、このサーバ装置2との間で情報通信網Iを介して通信可能な複数の設備機器10とを備えている。尚、
図1には、3つの施設T(TA,TB,TC)を図示し、各施設Tそれぞれに1つの設備機器10(10A,10B,10C)とルーターR(RA,RB,RC)と、ルーターRを介してサーバ装置2に接続されたスマートフォンやコンピュータ装置などの外部機器S(SA,SB,SC)とが設けられている例を図示した。
【0036】
サーバ装置2は、所定の情報に関する画像データを記憶する記憶部3と、画像データの作成等の情報処理を行う制御部4と、情報通信網Iを介して設備機器10と情報通信を行うための通信部5とを有している。また、記憶部3には、予め接続設定された設備機器10を識別するための機器情報や、この機器情報に付随して設備機器10から送信された所有者情報、所有者情報に対応した付加情報に関する画像データが記憶されている。
【0037】
本実施形態において、所定の情報に関する画像データ及び所有者情報に対応した情報に関する画像データとは、いずれも文字や図形、これらを組み合わせたものであって、JPEG形式で作成されたものである。尚、所定の情報とは、設備機器10に発生するエラーの内容やエラーの解決方法、設備機器10の機能、停電状況、その他ユーザに知らせる利点のある情報である。また、機器情報とは、設備機器10の個体識別番号やその他個々の設備機器10を特定するために使用し得る情報であり、所有者情報とは、付加的なサービスへの加入状況やその他個々の所有者に関する情報であり、付加情報とは、加入しているサービスの応じて受けられるサービスの内容や時期、その他所定の所有者に知らせるべき情報である。
【0038】
このサーバ装置2は、記憶部3に記憶された機器情報を基に、画像データを送信する設備機器10を特定し、接続設定された設備機器10(より具体的には後述するリモコン装置12)に所定の情報に関する画像データを送信する。尚、本実施形態において、サーバ装置2は、接続設定された全ての設備機器10に一律に所定の情報に関する画像データを送信するように構成されている。
【0039】
尚、所定の情報に関する画像データには、配信先条件が予め設定されている。配信先条件とは、当該配信先条件が設定された画像データが送信先で表示されるための条件である。例えば、画像データが設備機器10で発生し得るエラーの内容やそのエラーの解消方法を表示するものである場合、配信先条件として、特定のエラーが発生していることという条件が画像データに設定され、画像データが停電時発電モードに移行するための操作方法を表示するものである場合、配信先条件として、停電時発電モードに移行できる機能を有することという条件が画像データに設定される。
【0040】
また、サーバ装置2は、機器情報に付随して所有者情報が設備機器10から送信されている場合には、機器情報に対応した付加情報に関する画像データを、当該設備機器10(具体的には、リモコン装置12)に送信するように構成されている。
【0041】
本実施形態において、設備機器10(10A,10B,10C)は、動作機器としての発電機能を備えた給湯器11と、当該給湯器11に対する運転指令などを行うとともに、給湯器11の状態や給湯量、発電状況を表示したり、サーバ装置2から送信される画像データを表示したりする表示部17を具備したリモコン装置12(操作機器)とを備えている。尚、各設備機器10(10A,10B,10C)を構成する給湯器及びリモコン装置については同一の符号を付した。
【0042】
尚、3つの設備機器10のうち、2つの設備機器10A,10Bの給湯器11は、停電の際に停電時発電モードへ移行できる機能を有しており、当該機能を有するという情報が、設備機器10A,10Bの記憶部13に属性情報の1つとして記憶され、残る1つの設備機器10Cの給湯器11は、停電時発電モードへ移行できる機能を有していない。また、各設備機器10の設置地域は、設備機器10Aが「X市」、設備機器10Bが「Y市」、設備機器10Cが「Z市」であり、各設備機器10の記憶部13には、これらの設置地域が属性情報の1つとして記憶されている。更に、設備機器10Aは、無料での点検・修理を受けられる付加的なサービスに加入している者が所有者であり、設備機器10B,10Cは、付加的なサービスに加入していない者が所有者である。
【0043】
図1及び
図2に示すように、リモコン装置12は、各設備機器10の機能や使用状況、設置場所といった情報(属性情報)を記憶する記憶部13と、有線又は無線で給湯器11と情報通信し、ルーターRを介してサーバ装置2と情報通信を行うための通信部14と、リモコン装置12の動作を制御する制御部15と、ユーザから設備機器10に対する運転指令などの入力を受け付ける複数のスイッチを有する入力受付部16と、サーバ装置2から送信された所定の形式の画像データに係る画像を表示可能な表示部17を有している。
【0044】
このリモコン装置12においては、サーバ装置2から配信先条件が設定された画像データが送信され、制御部15において、受信した画像データごとに、設定された配信先条件が記憶部13に記憶された属性情報と合致するか否かが判断され、配信先条件が属性情報と合致する画像データを表示部17に表示させる。例えば、配信先条件として、特定のエラーが発生していることという条件が設定された画像データに係る画像は、その特定のエラーが発生しているという属性情報が設備機器10の記憶部13に記憶されている場合に、表示部17に表示される。また、配信先条件として、停電時発電モードへ移行できる機能を有することという条件が設定された画像データに係る画像は、設備機器10が停電に対応しているという属性情報が記憶部13に記憶されている場合に、表示部17に表示される。また、所定の情報に関する画像データに係る画像とは、文字や図形、これらを組み合わせたものであって、所定の内容を知らせる文章や外部機器Sにより読み取り可能な二次元コードなどを表示するものである。
【0045】
次に、本実施形態に係る画像配信システム1によって、所定の情報に関する画像データ及び付加情報に関する画像データが設備機器10に送信され、これらの画像データに係る画像が表示部17に表示される過程について、図面を参照しつつ説明する。尚、以下の説明においては、所定の情報に関する画像データとして、エラーの内容及び当該エラーの解消方法に関する画像データ、停電の発生状況に関する画像データ、並びに、停電時発電モードへ移行するための操作に関する画像データが送信される場合を例示する。また、便宜上、エラーの内容及び当該エラーの解消方法に関する画像データが送信される場合と、停電の発生状況に関する画像データ及び停電時発電モードへ移行するための操作に関する画像データが送信される場合とを分けて説明する。
【0046】
まず、エラーの内容及び当該エラーの解消方法に関する画像データが設備機器10に送信される場合について
図3を参照しつつ説明する。尚、以下において、エラーの内容及びエラーの解消方法に関する画像データは、エラーが所定のエラーコードに該当することを知らせる文章及び携帯電話などの外部機器Sにより読み取り可能な二次元コード(所謂QRコード(登録商標))を表示するJPEG形式の画像データであり、二次元コードには、エラーの解消方法が掲載されたウェブページへアクセスするためのURL情報が含まれている。また、エラーコード「111」に関する画像データ(第1画像データ)及びエラーコード「222」に関する画像データ(第2画像データ)が設備機器10に送信されるものとし、3つの設備機器10のうち、設備機器10Aにはエラーコード「111」に該当するエラーが発生しており、設備機器10Bにはエラーコード「222」に該当するエラーが発生しており、設備機器10Cにはエラーが発生していないものとする。
【0047】
図3に示すように、サーバ装置2は、エラーの内容及び当該エラーの解消方法に関する2つの画像データ(第1及び第2画像データ)を、接続設定された全ての設備機器10のリモコン装置12に一律に送信する(工程#1)。
【0048】
ついで、これらの画像データを受信したリモコン装置12では、制御部15において、設定された配信先条件が記憶部13に記憶された属性情報と合致するか否かが各画像データごとに判断され、合致すると判断された場合は表示部17に画像データに係る画像が表示され、合致しないと判断された場合は画像データに係る画像が表示部17に表示されない。
【0049】
ここで、本例における2つの画像データのうち、エラーコード「111」に関する画像データ(第1画像データ)には、エラーコード「111」に該当するエラーが発生していることという条件が配信先条件(第1配信先条件)として設定され、エラーコード「222」に関する画像データ(第2画像データ)には、エラーコード「222」に該当するエラーが発生していることという条件が配信先条件(第2配信先条件)として設定されている。
【0050】
したがって、まず、第1配信先条件と、属性情報として記憶部13に記憶された設備機器10に発生しているエラー情報とが合致するか否かが各設備機器10ごとで判断され(工程#2)、合致すると判断された設備機器10では、工程#3に移行し、エラーの内容及び当該エラーの解消方法に関する第1画像データに係る画像G1が表示部17に表示される。一方、合致しないと判断された設備機器10では、第1画像データに係る画像G1が表示部17に表示されずに工程#4に移行する。即ち、本例では、エラーコード「111」に該当するエラーが発生している設備機器10Aの表示部17に画像G1が表示される一方、エラーコード「111」に該当するエラーが発生していない設備機器10B,10Cの表示部17には画像G1が表示されない。
【0051】
ついで、工程#4において、第2配信先条件と、属性情報として記憶部13に記憶された設備機器10に発生しているエラー情報とが合致するか否かが各設備機器10ごとで判断され、合致すると判断された設備機器10では、工程#5に移行し、エラーの内容及び当該エラーの解消方法に関する第2画像データに係る画像G2が表示部17に表示され、工程#6に移行する。一方、合致しないと判断された設備機器10では、第2画像データに係る画像G2が表示部17に表示されずに工程#6に移行する。即ち、本例では、エラーコード「222」に該当するエラーが発生している設備機器10Bの表示部17に画像G2が表示される一方、エラーコード「222」に該当するエラーが発生していない設備機器10A,10Cの表示部17には画像G2が表示されない。
【0052】
したがって、本例では、
図4に示すように、設備機器10Aの表示部17には、エラーコード「111」に関する内容及び当該エラーの解消方法に関する第1画像データに係る画像G1が表示される。また、
図5に示すように、設備機器10Bの表示部には、エラーコード「222」に関するエラー内容及び当該エラーの解消方法に関する第2画像データに係る画像G2が表示される。尚、エラーの発生していない設備機器10Cには、上記いずれの画像データに係る画像も表示されない。
【0053】
これにより、エラーが発生した設備機器10(設備機器10A,10B)のユーザは、表示部17に表示された画像G1,G2を確認することで、どのようなエラーコードに対応するエラーが発生しているかを知ることができる。更に、ユーザは、画像G1,G2中の二次元コードを外部機器Sで読み取り、当該外部機器Sを通してウェブページへアクセスし、ウェブページ上に掲載されたエラーの解消方法を確認することで、設備機器10のエラーを解消することができる。
【0054】
ついで、工程#6において、エラー内容及び当該エラーの解消方法に関する画像G1,G2の少なくともいずれかを表示部17に表示しているか否かが判断され、表示していると判断された設備機器10(設備機器10A,10B)では工程#7に移行し、表示していないと判断された設備機器10(設備機器10C)では工程#9へ移行する。そして工程#7において、設備機器10(設備機器10A,10B)では、表示部17に表示している画像G1,G2に対応したエラーが自動で解消できるか否かが判断され、自動で解消できると判断された場合には、工程#8に移行し、画像G1,G2を表示部17に表示したままでエラー状態が自動で解消され、工程#9へ移行する。一方、自動で解消できないと判断された場合には工程#9へ移行する。
【0055】
このように、設備機器10に発生しているエラーが自動で解消できるものである場合、ユーザが所定の操作を行うことなくエラー状態が解消され、更に、エラー内容及びエラーの解消方法に関する画像G1,G2が表示されたままの状態であることで、どのようなエラーが発生していたかを知ることもできる。
【0056】
ついで、工程#9において、設備機器10は、サーバ装置2から送信された第1及び第2画像データのうち表示部17に表示しなかった画像データを特定した画像特定情報をサーバ装置2に送信し、工程#10へ移行する。そして、工程#10において、サーバ装置2は、受信した画像特定情報を各設備機器10の機器情報に紐づけて記憶部3に記憶し、処理を終了する。
【0057】
これにより、サーバ装置2は、各設備機器10から送信された画像特定情報を基に、設備機器10ごとにどの画像データに係る画像が表示部17に表示されたか、即ち、各設備機器10ごとにどのようなエラーが発生していたかを把握できるようになる。
【0058】
次に、停電の発生状況に関する画像データ及び停電時発電モードへ移行するための操作に関する画像データが設備機器10に送信される場合について
図6を参照しつつ説明する。尚、以下において、停電の発生状況に関する画像データ(第3画像データ)は、停電の発生を知らせる文章を表示したJPEG形式の画像データであり、停電時発電モードへ移行するための操作に関する画像データ(第4画像データ)は、外部機器Sにより読み取り可能な二次元コードを表示したJPEG形式の画像データである。また、二次元コードには、停電時発電モードへ移行するための操作方法が掲載されたウェブページへアクセスするためのURL情報が含まれている。
【0059】
図6に示すように、サーバ装置2は、停電の発生状況及び停電時発電モードへ移行するための操作に関する画像データ(第3及び第4画像データ)を、接続設定された全ての設備機器10のリモコン装置12に一律に送信する(工程#11)。
【0060】
ついで、これらの画像データを受信したリモコン装置12では、制御部15において、設定された配信先条件が記憶部13に記憶された属性情報と合致するか否かが各画像データごとに判断され、合致すると判断された場合は表示部17に画像データに係る画像が表示され、合致しないと判断された場合は画像データに係る画像が表示部17に表示されない。
【0061】
具体的に、本例においては、停電の発生状況に関する画像データ(第3画像データ)には、停電の発生地域(X市及びZ市)が配信先条件(第3配信先条件)として設定され、停電時発電モードに移行するための操作に関する画像データ(第4画像データ)には、停電時発電モードへ移行できる機能を有することという配信先条件(第4配信先条件)が設定されている。
【0062】
したがって、まず、第3配信先条件として設定された停電の発生地域と属性情報として記憶部13に記憶された設備機器10の設置場所とが合致するか否かが各設備機器10ごとに判断され(工程#12)、合致すると判断された設備機器10では、工程#13に移行し、停電の発生状況に関する第3画像データに係る画像G3が表示部17に表示された後、工程#14に移行する。一方、合致しないと判断された設備機器10では、第3画像データに係る画像が表示部17に表示されずに工程#14に移行する。本例においては、設置地域が「X市」である設備機器10A及び設置地域が「Z市」である設備機器10Cの表示部17に、画像G3が表示される一方、設置地域が「Y市」である設備機器10Bの表示部17には画像G3が表示されない。
【0063】
ついで、工程#14において、停電の発生状況に関する画像G3を表示部17に表示しているか否かが判断され、表示していると判断された設備機器10(設備機器10A,10C)では工程#15に移行し、表示していないと判断された設備機器10(設備機器10B)では処理が終了する。工程#15において、第4配信先条件と、属性情報として記憶部13に記憶された設備機器10の停電対応の可否とが合致するか否かが各設備機器10ごとで判断され、合致すると判断された設備機器10(設備機器10A)では、工程#16に移行し、停電時発電モードに移行するための操作に関する第4画像データに係る画像G4が表示部17に表示されて、処理が終了する。一方、合致しないと判断された設備機器10(設備機器10C)は、第4画像データに係る画像G4が表示部17に表示されずに処理が終了する。
【0064】
したがって、本例では、設備機器10Bの表示部17にはいずれの画像G3,G4も表示されず(
図2参照)、
図7に示すように、設備機器10Cの表示部17には停電の発生状況に関する画像G3が表示される。また、
図8に示すように、設備機器10Aの表示部17には、停電時発電モードに移行するための操作に関する画像G4が表示される。尚、本実施形態において、画像G4を停電の発生状況を知らせる文章を含むものとしたが、画像G4を停電の発生状況を知らせる文章を含まないものとし、入力受付部16として設けられた適宜ボタン等を操作して、表示される画像G3,G4を切り換えることができるようにしても良い。
【0065】
このように、停電が発生している地域に設置された設備機器10(設備機器10A,10C)のユーザは、表示部17に表示された画像G3を確認することで、停電が発生していることを容易に知ることができる。更に、停電が発生している地域に設置され、且つ、停電に対応した設備機器10(設備機器10A)のユーザは、停電が発生していることだけでなく、表示部17に表示された画像G4中の二次元コードを外部機器Sで読み取り、外部機器Sを通してウェブページへアクセスし、当該ウェブページ上に掲載された操作情報を確認することで、停電時発電モードに移行するための操作を容易に知ることができる。
【0066】
次に、付加情報に関する画像データとして、所定のサービスに加入しているユーザが受けられるサービス内容に関する画像データが設備機器10に送信される態様について説明する。尚、以下において、サポート内容に関する画像データ(第5画像データ)は、無償の点検・修理が受けられる旨及び次回の定期メンテナンスの日時を知らせる文章を表示するJPEG形式の画像データであり、各設備機器10の機器情報は、予めサーバ装置2に送信されているものとする。
【0067】
サーバ装置2は、第5画像データを、所有者のサービス加入状況(所有者情報)とともに送信された個体識別番号(機器情報)を有する設備機器10のリモコン装置12に送信する。尚、第5画像データを送信するタイミングは、接続設定された全ての設備機器10のリモコン装置12に所定の情報に関する画像データを一律に送信するタイミングやその他適当なタイミングで行われる。
【0068】
具体的に、本例では、所有者が付加的なサービスに加入している者である設備機器10Aに、第5画像データが送信される一方、所有者が付加的なサービスに加入していないものである設備機器10B,10Cには、当該画像データが送信されない。
【0069】
そして、第5画像データを受信したリモコン装置12は、
図9に示すように、受信した第5画像データに係る画像G5を表示部17に表示させる。
【0070】
以上のように、本実施形態に係る画像配信システム1によれば、所定の情報に関する画像データや付加情報に関する画像データ(第1~第5画像データ)がサーバ装置2から設備機器10へ送信され、送信された第1~第5画像データに係る画像G1,G2,G3,G4,G5が表示部17に適宜表示される。したがって、表示部17に表示される各種画像G1,G2,G3,G4,G5を基に、ユーザが所定の情報を容易に知ることができ、その結果、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0071】
〔別実施形態〕
〔1〕上記実施形態においては、3つの施設Tそれぞれに1つの設備機器10(10A,10B,10C)が設けられた構成を示したが、これに限られるものではなく、施設の数は1又は複数であっても良く、また、1つの施設に複数の設備機器が設置されていても良い。
【0072】
〔2〕上記実施形態では、所定の情報に関する画像データを、エラーの内容及び当該エラーの解消方法に関する画像データ(第1及び第2画像データ)、停電の発生状況に関する画像データ(第3画像データ)、並びに停電時発電モードへ移行するための操作に関する画像データ(第4画像データ)とし、配信先条件を、特定のエラーが発生していること(第1及び第2配信先条件)、停電の発生地域(第3配信先条件)、及び、停電時発電モードへ移行できる機能を有すること(第4配信先条件)とし、属性情報を、エラー情報、設置場所、及び停電時発電モードへ移行できる機能を有していることとしたが、これに限られるものではない。また、機器情報を個体識別番号、所有者情報をユーザのサービス加入状況、付加情報に関する画像データを、所定のサービスに加入しているユーザが受けられるサービス内容に関する画像データ(第5画像データ)としたが、これに限られるものではない。また、各画像データに係る画像についても、上記実施形態における画像に限られるものではなく、例えば、「大阪瓦斯からのお知らせです」や「管理組合からのお知らせです」といった文章と二次元コードとを組み合わせた画像や、「メンテナンスの時期が近づいています」という文章を表示する画像であっても良い。
【0073】
〔3〕上記実施形態においては、各画像データをJPEG形式で作成したものとしたが、これに限られるものではなく、GIFやPNG、その他の画像データの形式で作成したものであっても良い。また、上記実施形態では、ユーザにエラーの解消方法及び停電時発電モードへ移行するための操作を知らせるために、二次元コードを表示するようにしているが、ユーザが所定の情報を知ることができる表示であれば、文字や図形、これらを組み合わせたものを表示するようにしても良い。更に、画像データは、サーバ装置2で作成されるものに限られず、適宜外部装置で作成され、サーバ装置2の記憶部3に記憶されたものであっても良い。
【0074】
〔4〕上記実施形態において、設備機器10は、発電機能を備えた給湯器11とリモコン装置12とからなるが、給湯器に代えて、暖房機器、燃料電池機器、その他エネルギー機器を備えていても良い。また、上記実施形態では、給湯器11とリモコン装置12とを一対一で対応させた構成としたが、例えば、一の建造物内に給湯器及び暖房機器が設置されている場合に、リモコン装置がこれら2つの機器を操作可能なものであっても良く、この場合、リモコン装置の表示部には、どの機器に関するものであるかを区別し得る態様で画像データに係る画像を適宜表示できるようにすれば良い。
【0075】
〔5〕上記実施形態では、サーバ装置2から送信された画像データのうち表示部17に表示しなかった画像データを特定した画像特定情報をサーバ装置2に送信するようにしているが、画像特定情報をサーバ装置2に送信しない構成を採用しても良い。
【0076】
〔6〕上記実施形態では、設備機器10に発生しているエラーがユーザによる操作を要することなく、設備機器10が自動で解消できるものである場合に、エラーを自動で解消するようにしているが、エラーを自動で解消しない構成を採用しても良い。
【0077】
〔7〕上記実施形態においては、付加情報に関する画像データを設備機器10に送信するようにしているが、付加情報に関する画像を設備機器10に送信しない構成を採用しても良い。
【0078】
〔8〕上記実施形態では、接続設定された全ての設備機器10に一律に所定の情報に関する画像データを送信するようにしたが、本発明に係る画像配信システムは、接続設定された設備機器から属性情報を受信し、受信した属性情報に合致する配信先条件が設定された所定の情報に関する画像データを、当該設備機器に送信する構成を採用しても良い。
例えば、設備機器10から特定のエラーが発生しているという属性情報がサーバ装置2に送信されると、サーバ装置2は、受信した属性情報と合致する配信先条件が設定された所定の情報に関する画像データ、即ち、特定のエラーが発生していることという配信先条件が設定された画像データであって、エラーの内容及び当該エラーの解消方法に関する画像データを、サーバ装置2に属性情報を送信した設備機器10に送信する。
したがって、上記構成を採用した場合、属性情報をサーバ装置2に送信した設備機器10にのみ所定の情報に関する画像データが送信されるため、設備機器10の表示部17に所定の情報に関する画像データに係る画像が表示され、当該画像を確認することで、ユーザは所定の情報を知ることができ、ユーザの利便性向上を図ることができる。また、接続設定された全ての設備機器10に対して一律に所定の情報に関する画像データを送信する場合と比較して、サーバ装置2に掛かる負荷を抑えることができる。
【0079】
〔9〕上記各実施形態(別実施形態を含む)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明は、ユーザに煩雑な作業を強いたり、設備機器の機能が十分に生かされなくなったりといった問題の解消や、有益な情報の配信を通じて、ユーザの利便性向上を図ることができる画像配信システムに利用できる。
【符号の説明】
【0081】
1 画像配信システム
2 サーバ装置
3 記憶部
10(10A,10B,10C) 設備機器
12 リモコン装置(操作機器)
13 記憶部
17 表示部
S 外部機器
G1,G2,G3,G4,G5 画像