(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-24
(45)【発行日】2023-04-03
(54)【発明の名称】有機発光素子、及びそれを含む表示装置
(51)【国際特許分類】
H10K 50/12 20230101AFI20230327BHJP
C09K 11/06 20060101ALI20230327BHJP
C07D 209/86 20060101ALI20230327BHJP
C07D 251/16 20060101ALI20230327BHJP
C07D 403/10 20060101ALI20230327BHJP
C07D 403/14 20060101ALI20230327BHJP
C07D 401/10 20060101ALI20230327BHJP
C07D 405/04 20060101ALI20230327BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20230327BHJP
H10K 85/30 20230101ALI20230327BHJP
H10K 59/10 20230101ALI20230327BHJP
H10K 101/20 20230101ALN20230327BHJP
【FI】
H10K50/12
C09K11/06 660
C07D209/86
C07D251/16 A
C07D403/10
C07D403/14
C07D401/10
C07D405/04
G09F9/30 365
H10K85/30
H10K59/10
H10K101:20
(21)【出願番号】P 2019067275
(22)【出願日】2019-03-29
【審査請求日】2022-03-23
(31)【優先権主張番号】10-2019-0008342
(32)【優先日】2019-01-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】弁理士法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】キム ソロン
(72)【発明者】
【氏名】内城 強
(72)【発明者】
【氏名】ベ スンソ
(72)【発明者】
【氏名】リ ドンチャン
【審査官】小久保 州洋
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/181188(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/040298(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/152544(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/138526(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC H10K 50/12
H10K 85/30
H10K 59/10
H01L 51/50 ー 51/56
H05B 33/12
H01L 27/32
G09F 9/30
C09K 11/06
C07D 209/86
C07D 251/16
C07D 403/10
C07D 403/14
C07D 401/10
C07D 405/04
DB名 CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電極と、
第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に介在された有機層と、を含み、
前記有機層は、発光層を含み、
前記発光層は、第1化合物、第2化合物及び第3化合物を含み、
前記第1化合物は、下記化学式1で表され、
前記第2化合物は、下記化学式2で表わされ、
前記第3化合物は、下記化学式3で表わされ、
前記第1化合物及び前記第2化合物は、互いに異なる有機発光素子:
【化1】
・・・(化学式1)
【化2】
・・・(化学式2)
【化3】
・・・(化学式3)
【化4】
・・・(化学式1A)
【化5】
・・・(化学式2A
)
(化学式1~化学式3、化学式1A、化学式2
Aにおいて、
L
11は、
ベンゼン、ナフタレンのうちから選択された環構造の二価基;のうちから選択され、
a11は、0、1、
及び2のうちから選択され、
Y
11は、化学式1Aで表わされる基であり、
Y
12は、
フェニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、及び-Si(Q
1)(Q
2)(Q
3)
;並びに
-Si(Q
31)(Q
32)(Q
33)のうちから選択される少なくとも一つで置換された、
フェニル基、;
のうちから選択され、
c11及びc12は、互いに独立して、
1であり、
X
11
は、N(R
13
)、及びOのうちから選択され、
X
12
は、単結合であり、
A
11及びA
12は、互いに独立して、
ベンゼンであり、
R
11~R
13
は、
互いに独立して、結合位置、水素のうちから選択され、
前記R
11~R
13
のうち一つは、結合位置であり、
b11及びb12は、互いに独立して、1、2、3、
及び4のうちから選択され、
L
21は、
互いに独立して、ベンゼンの環構造の二価基であり、
a21は、0
及び1のうちから選択され、
Y
21は、化学式2
Aで表わされる基であり、
Y
22は、
トリフェニレニル基、ベンゾフロフルオレニル基、カルバゾリル基;
フェニル基、カルバゾリル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された
、フェニル基、カルバゾリル基;
ベンゾカルバゾリル基で置換されたターフェニリル基;
フェニル基で置換された、インドロカルバゾリル基で置換された、
フェニル基;のうちから選択され、
c21及びc22は、互いに独立して、1
であり、
X
21
は、C(R
21)及びNのうちから選択され、X
22は、C(R
22)及びNのうちから選択され、X
23は、C(R
23)及びNのうちから選択され、X
24は、C(R
24)及びNのうちから選択され、X
25は、C(R
25)及びNのうちから選
択されるが、X
21ないしX
25のうち少なくとも一つは、Nであり
、
R
21~R
25
は、互いに独立して、水素、
フェニル基及びナフチル基うちから選択され
、
X
31
は、N
であり、X
32及びX
33は、互いに独立して、B(R
34)
であり、
A
31
~A
33は、互いに独立して、C
6
炭素環式基
であり、
L
31~L
33は、互いに独立して、置換もしくは無置換のC
5-C
60炭素環式基のうちから選択され、
a31~a33は、互いに独立して、0
であり、
R
31~R
34
は、互いに独立して、水素
、アミノ基、無置換のC
3
-C
4
アルキル基、
置換もしくは無置換の
C
6
アリール基
-N(Q
1)(Q
2
)のうちから選択され
、
b31~b33は、互いに独立して、0、1、2、3、及び4のうちから選択され、
c31~c33は、互いに独立して、
0、1、2、3、
及び4のうちから選択され、
Q
1~Q
3
、及びQ
31~Q
33は、互いに独立して、C
6アリール基
であり、
前記Q
1
と前記R
34
は、互いに選択的に結合され、
*は、隣接原子との結合位置である。)
【請求項2】
L
31
~L
33は、、ナフタレン、フェナレン、アントラセン、フルオランテン、トリフェニレン、フェナントレン、ピレン、クリセン、ペリレ
ン;のうちから選択された環構造の二価基、並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C
1-C
20アルキル基、C
1-C
20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、アザフルオレニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザフルオレニル基、ジアザカルバゾリル基、ジアザジベンゾフラニル基及びジアザジベンゾチオフェニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、ベンゼン、ナフタレン、フェナレン、アントラセン、フルオランテン、トリフェニレン、フェナントレン、ピレン、クリセン、ペリレ
ン;
のうちから選択された環構造の二価基であることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項3】
X
21
は、C(R
21)であり、X
22は、C(R
22)であり、X
23は、Nであり、X
24は、C(R
24)であり、X
25は、C(R
25)であるか、
X
21は、Nであり、X
22は、C(R
22)であり、X
23は、Nであり、X
24は、C(R
24)であり、X
25は、C(R
25)であるか
、
X
21
は、Nであり、X
22は、C(R
22)であり、X
23は、Nであり、X
24は、C(R
24)であり、X
25は、Nであるか
、であることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項4】
A
31~A
33は、互いに独立して、ベンゼン、ナフタレン、フルオレン、スピロ-ビフルオレン、ベンゾフルオレン、ジベンゾフルオレン、フェナントレン、アントラセン、フルオランテン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、ペリレ
ンのうちから選択される環構造であることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項5】
R
31~R
34
は
、フェニル基
;
C
1-C
20アルキル
基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル
基のうちから選択されることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項6】
前記第1化合物は、下記グループIのうちから選択され、
前記第2化合物は、下記グループIIのうちから選択され、
前記第3化合物は、下記グループIIIのうちから選択されることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
<グループI>
【化7】
<グループII>
【化8】
<グループIII>
【化9】
【請求項7】
前記第3化合物は、遅延蛍光材料であることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項8】
前記第3化合物は、450nm~650nm範囲の最大発光波長を有することを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項9】
前記有機発光素子は、450nm~650nm範囲の遅延蛍光を放出することを特徴と
する請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項10】
前記第1電極がアノードであり、
前記第2電極がカソードであり、
前記有機層は、前記第1電極と前記発光層との間に配置された正孔輸送領域、及び/または前記発光層と前記第2電極との間に配置された電子輸送領域をさらに含み、
前記正孔輸送領域は、正孔注入層、正孔輸送層、発光補助層、電子阻止層、またはその任意の組み合わせを含み、
前記電子輸送領域は、正孔阻止層、電子輸送層、電子注入層、またはその任意の組み合わせを含むことを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項11】
ソース電極、ドレイン電極及び活性層を含んだ薄膜トランジスタ、及び請求項1ないし
10のうちいずれか1項に記載の有機発光素子を含み、前記有機発光素子の第1電極が、前記薄膜トランジスタのソース電極及びドレイン電極のうち一つと電気的に接続された表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機発光素子、及びそれを含む表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
有機発光素子(organic light emitting device)は、自発光型素子であり、視野角が広く、コントラストにすぐれるだけではなく、応答時間が短く、輝度、駆動電圧及び応答速度の特性にすぐれ、多色化が可能であるという長所を有している。
【0003】
有機発光素子は、基板上部に第1電極が配置されており、第1電極上部に正孔輸送領域(hole transport region)、発光層、電子輸送領域(electron transport region)及び第2電極が順次に形成されている構造を有することができる。第1電極から注入された正孔は、正孔輸送領域を経由して発光層に移動し、第2電極から注入された電子は、電子輸送領域を経由して発光層に移動する。前述の正孔及び電子のようなキャリアは、発光層領域で再結合し、励起子(exciton)を生成する。該励起子が励起状態から基底状態に移る際に、光が生成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】韓国公開特許第2016-0034528号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、有機発光素子、及びそれを含む表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態によれば、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に介在された有機層と、を含み、前記有機層は、発光層を含み、前記発光層は、第1化合物、第2化合物及び第3化合物を含み、前記第1化合物は、下記化学式1で表され、前記第2化合物は、下記化学式2で表わされ、前記第3化合物は、下記化学式3で表わされ、前記第1化合物及び前記第2化合物は、互いに異なる有機発光素子が提供される。
【化1】
・・・(化学式1)
【化2】
・・・(化学式2)
【化3】
・・・(化学式3)
【化4】
・・・(化学式1A)
【化5】
・・・(化学式2A)
【化6】
・・・(化学式2B)
【0007】
化学式1~化学式3、化学式1A、化学式2A及び化学式2Bしおいて、
L11は、π電子欠乏性窒素非含有環式基;並びに
重水素、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択される少なくとも一つで置換された、π電子欠乏性窒素非含有環式基;のうちから選択され、
a11は、0、1、2及び3のうちから選択され、
Y11は、化学式1Aで表わされる基であり、
Y12は、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q1)(Q2)(Q3);
重水素、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択される少なくとも一つで置換された、π電子欠乏性窒素非含有環式基;並びに
重水素、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q21)(Q22)(Q23)のうちから選択される少なくとも一つで置換された、π電子欠乏性窒素非含有環式基のうちから選択される少なくとも一つで置換されたπ電子欠乏性窒素非含有環式基;のうちから選択され、
c11及びc12は、互いに独立して、1、2及び3のうちから選択され、
X11は、単結合、C(R13)(R14)、N(R13)、O及びSのうちから選択され、
X12は、単結合、C(R15)(R16)、N(R15)、O及びSのうちから選択され、
X11及びX12は、同時に単結合ではなく、
A11及びA12は、互いに独立して、π電子欠乏性窒素非含有環式基のうちから選択され、
R11~R16は、互いに独立して、結合位置、水素、重水素、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q1)(Q2)(Q3);
重水素、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択される少なくとも一つで置換された、π電子欠乏性窒素非含有環式基;並びに
重水素、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q21)(Q22)(Q23)のうちから選択される少なくとも一つで置換された、π電子欠乏性窒素非含有環式基のうちから選択される少なくとも一つで置換されたπ電子欠乏性窒素非含有環式基;のうちから選択される、
R11~R13、及びR15のうち一つは、結合位置であり、
b11及びb12は、互いに独立して、1、2、3、4、5及び6のうちから選択され、
L21は、π電子欠乏性含窒素環式基及びπ電子欠乏性窒素非含有環式基;並びに
重水素、-F、シアノ基、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性含窒素環式基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、π電子欠乏性含窒素環式基及びπ電子欠乏性窒素非含有環式基;のうちから選択され、
a21は、0、1、2及び3のうちから選択され、
Y21は、化学式2Aまたは化学式2Bで表わされる基であり、
Y22は、-F、シアノ基、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性含窒素環式基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q1)(Q2)(Q3);
重水素、-F、シアノ基、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性含窒素環式基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性含窒素環式基及びπ電子欠乏性窒素非含有環式基;並びに
重水素、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性含窒素環式基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q21)(Q22)(Q23)のうちから選択される少なくとも一つで置換された、π電子欠乏性含窒素環式基及びπ電子欠乏性窒素非含有環式基のうちから選択される少なくとも一つで置換された、π電子欠乏性含窒素環式基及びπ電子欠乏性窒素非含有環式基;のうちから選択され、
c21及びc22は、互いに独立して、1、2、3、4、5及び6のうちから選択され、
A21は、C5-C60炭素環式基及びC1-C60ヘテロ環式基のうちから選択され、
X21は、C(R21)及びNのうちから選択され、X22は、C(R22)及びNのうちから選択され、X23は、C(R23)及びNのうちから選択され、X24は、C(R24)及びNのうちから選択され、X25は、C(R25)及びNのうちから選択され、X26は、C(R26)及びNのうちから選択され、X27は、C(R27)及びNのうちから選択され、X28は、C(R28)及びNのうちから選択され、X29は、C(R29)及びNのうちから選択され、
X21~X25のうち少なくとも一つは、Nであり、X26~X29のうち少なくとも一つは、Nであり、
R21~R30は、互いに独立して、水素、重水素、-F、シアノ基、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性含窒素環式基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q1)(Q2)(Q3);
重水素、-F、シアノ基、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性含窒素環式基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性含窒素環式基及びπ電子欠乏性窒素非含有環式基;並びに
重水素、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性含窒素環式基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q21)(Q22)(Q23)のうちから選択される少なくとも一つで置換された、π電子欠乏性含窒素環式基及びπ電子欠乏性窒素非含有環式基のうちから選択される少なくとも一つで置換された、π電子欠乏性含窒素環式基及びπ電子欠乏性窒素非含有環式基;のうちから選択され、
R21~R25は、選択的に(optionally)互いに結合し、置換もしくは無置換のC5-C60炭素環式基、または置換もしくは無置換のC1-C60ヘテロ環式基を形成することができ、R26~R30は、選択的に互いに結合し、置換もしくは無置換のC5-C60炭素環式基、または置換もしくは無置換のC1-C60ヘテロ環式基を形成することができ、
b30は、1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10のうちから選択され、
X31は、B及びNのうちから選択され、X32及びX33は、互いに独立して、B(R34)、N(R34)、O、S、C(R34)(R35)及びSi(R34)(R35)のうちから選択され、
X31がBであるならば、X32及びX33は、互いに独立して、N(R34)、O、S、C(R34)(R35)及びSi(R34)(R35)のうちから選択され、
X31がNであるならば、X32及びX33は、互いに独立して、B(R34)、O、S、C(R34)(R35)及びSi(R34)(R35)のうちから選択され、
A31~A33は、互いに独立して、C5-C60炭素環式基及びC1-C60ヘテロ環式基のうちから選択され、
L31~L33は、互いに独立して、置換もしくは無置換のC5-C60炭素環式基、及び置換もしくは無置換のC1-C60ヘテロ環式基のうちから選択され、
a31~a33は、互いに独立して、0、1、2及び3のうちから選択され、
R31~R35は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基またはその塩、リン酸基またはその塩、置換もしくは無置換のC1-C60アルキル基、置換もしくは無置換のC2-C60アルケニル基、置換もしくは無置換のC2-C60アルキニル基、置換もしくは無置換のC1-C60アルコキシ基、置換もしくは無置換のC3-C10シクロアルキル基、置換もしくは無置換のC1-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは無置換のC3-C10シクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC1-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC6-C60アリール基、置換もしくは無置換のC6-C60アリールオキシ基、置換もしくは無置換のC6-C60アリールチオ基、置換もしくは無置換のC1-C60ヘテロアリール基、置換もしくは無置換の一価の非芳香族縮合多環基、置換もしくは無置換の一価の非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q1)(Q2)(Q3)、-B(Q1)(Q2)、-N(Q1)(Q2)、-P(Q1)(Q2)、-C(=O)(Q1)、-S(=O)(Q1)、-S(=O)2(Q1)、-P(=O)(Q1)(Q2)、及び-P(=S)(Q1)(Q2)のうちから選択され、R31~R33は、選択的に互いに結合し、置換もしくは無置換のC5-C60炭素環式基、または置換もしくは無置換のC1-C60ヘテロ環式基を形成することができ、
c31~c33は、互いに独立して、1、2、3、4、5及び6のうちから選択され、
Q1~Q3、Q21~Q23、及びQ31~Q33は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C60アルキル基、C2-C60アルケニル基、C2-C60アルキニル基、C1-C60アルコキシ基、C3-C10シクロアルキル基、C1-C10ヘテロシクロアルキル基、C3-C10シクロアルケニル基、C1-C10ヘテロシクロアルケニル基、C6-C60アリール基、C6-C60アリールオキシ基、C6-C60アリールチオ基、C1-C60ヘテロアリール基、C1-C60ヘテロアリールオキシ基、C1-C60ヘテロアリールチオ基、一価の非芳香族縮合多環基、一価の非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニリル基及びターフェニリル基のうちから選択され、
*は、隣接原子との結合位置である。
【0008】
他の実施形態によれば、ソース電極、ドレイン電極及び活性層を含んだ薄膜トランジスタ、及び前述の有機発光素子を含み、前記有機発光素子の第1電極が、前記薄膜トランジスタのソース電極及びドレイン電極のうち一つと電気的に接続された表示装置が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明の有機発光素子は、高効率及び長寿命を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態による有機発光素子の構造を概略的に示した図面である。
【
図2】本発明の他の実施形態による有機発光素子の構造を概略的に示した図面である。
【
図3】本発明のさらに他の実施形態による有機発光素子の構造を概略的に示した図面である。
【
図4】本発明のさらに他の実施形態による有機発光素子の構造を概略的に示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、多様な変換を加えることができ、さまざまな実施形態を有することができるが、特定の実施形態を図面に示し、詳細な説明によって詳細に説明する。本発明の効果、特徴、及びそれらを達成する方法は、図面と共に詳細に説明する実施形態を参照すれば、明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、多様な形態によって実現される。
【0012】
以下、添付された図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明するが、図面を参照して説明するとき、同一であるか、あるいは類似する構成要素は、同一の図面符号を付し、それに係わる重複説明は、省略する。
【0013】
以下の実施形態において、単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。
【0014】
以下の実施形態において、「含む」または「有する」というような用語は、明細書上に記載された特徴または構成要素が存在するということを意味するものであり、1以上の他の特徴または構成要素が付加される可能性を事前に排除するものではない。
【0015】
以下の実施形態において、膜、領域、構成要素などの部分が、他の部分の上または上部にあるとするとき、他部分の真上にある場合だけではなく、その中間に、他の膜、領域、構成要素などが介在されている場合も含む。
【0016】
図面においては、説明の便宜のために、構成要素がその大きさが誇張されていたり縮小されていたりする。例えば、図面に示された各構成の大きさ及び厚みは、説明の便宜のために任意に示されているので、本発明は、必ずしも図示されているところに限定されるものではない。
【0017】
明細書において、「有機層」は、有機発光素子において、第1電極と第2電極との間に介在された単一及び/または複数の全ての層を示す用語である。「有機層」の層に含まれた物質は、有機物に限定されるものではない。
【0018】
[置換基の一般的な定義]
本明細書において、「π電子欠乏性含窒素環式基」とは、少なくとも1つの*-N=*’部分構造を有する環式基であり、例えば、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジン、インダゾール、プリン、キノリン、イソキノリン、ベンゾキノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、フェナジン、ベンゾイミダゾール、イソベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、イソベンゾオキサゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾール、トリアジン、チアジアゾー基、イミダゾピリジン、イミダゾピリミジン、アザカルバゾールなどの環構造を有する基を挙げることができる。
【0019】
一方、π電子欠乏性窒素非含有環式基は、ベンゼン、ヘプタレン、インデン、ナフタレン、アズレン、ヘプタレン、インダセン、アセナフチレン、フルオレン、スピロ-ビフルオレン、ベンゾフルオレン、ジベンゾフルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、フルオランテン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、ナフタセン、ピセン、ペリレン、ペンタセン、ヘキサセン、ペンタセン、ルビセン、コロゼン、オバレン、ピロール、イソインドール、インドール、フラン、チオフェン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾカルバゾール、ジベンゾカルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェンスルホン、カルバゾール、ジベンゾシロール、インデノカルバゾール、インドロカルバゾール、ベンゾフロカルバゾール、ベンゾチエノカルバゾール及びトリインドロベンゼンのうちから選択された環構造を有する基から選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0020】
本明細書において、C1-C60アルキル基は、炭素数1~60の鎖状または分枝状の脂肪族炭化水素一価基を意味し、具体的な例には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、ter-ブチル基、ペンチル基、iso-アミル基、ヘキシル基などが含まれる。本明細書において、C1-C60アルキレン基は、C1-C60アルキル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0021】
本明細書において、C2-C60アルケニル基は、C2-C60アルキル基の中間または末端に、1以上の炭素二重結合を含んだ炭化水素基を意味し、その具体的な例には、エテニル基、プロぺニル基、ブテニル基などが含まれる。本明細書において、C2-C60アルケニレン基は、C2-C60アルケニル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0022】
本明細書において、C2-C60アルキニル基は、C2-C60アルキル基の中間または末端に、1以上の炭素三重結合を含んだ炭化水素基を意味し、その具体的な例には、エチニル基、プロピニル基などが含まれる。本明細書において、C2-C60アルキニレン基は、C2-C60アルキニル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0023】
本明細書において、C1-C60アルコキシ基は、-OA101(ここで、A101は、C1-C60アルキル基である)の化学式を有する一価基を意味し、その具体的な例には、メトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基などが含まれる。
【0024】
本明細書において、C3-C10シクロアルキル基は、C3-C10一価の飽和炭化水素単環式基を意味し、その具体例には、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などが含まれる。本明細書において、C3-C10シクロアルキレン基は、C3-C10シクロアルキル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0025】
本明細書において、C1-C10ヘテロシクロアルキル基は、N、O、Si、P及びSのうちから選択された少なくとも1つのヘテロ原子を環形成原子として含んだ一価のC1-C10単環式基を意味し、その具体例には1,2,3,4-オキサトリアゾルリジニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチオフェニル基などが含まれる。本明細書において、C1-C10ヘテロシクロアルキレン基は、C1-C10ヘテロシクロアルキル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0026】
本明細書において、C3-C10シクロアルケニル基は、一価のC3-C10単環式基として、環内に少なくとも1つの二重結合を有するが、芳香族性(aromaticity)を有さない基を意味し、その具体例には、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基などが含まれる。本明細書において、C3-C10シクロアルケニレン基は、C3-C10シクロアルケニル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0027】
本明細書において、C1-C10ヘテロシクロアルケニル基は、N、O、Si、P及びSのうちから選択された少なくとも1つのヘテロ原子を環形成原子として含んだ一価のC1-C10単環式基として、環内に少なくとも1つの二重結合を有する。C1-C10ヘテロシクロアルケニル基の具体例には、4,5-ジヒドロ-1,2,3,4-オキサトリアゾリル基、2,3-ジヒドロフラニル基、2,3-ジヒドロチオフェニル基などが含まれる。本明細書において、C1-C10ヘテロシクロアルケニレン基は、C1-C10ヘテロシクロアルケニル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0028】
本明細書において、C6-C60アリール基は、C6-C60芳香族炭素環を有する一価基を意味し、C6-C60アリーレン基は、C6-C60芳香族炭素環を有する二価基を意味する。C6-C60アリール基の具体例には、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントレニル基、ピレニル基、クリセニル基などが含まれる。C6-C60アリール基及びC6-C60アリーレン基が2以上の環を含む場合、該2以上の環は、互いに縮合されてもよい。
【0029】
本明細書において、C1-C60ヘテロアリール基は、N、O、Si、P及びSのうちから選択された少なくとも1つのヘテロ原子を環形成原子として含み、芳香族C1-C60ヘテロ環を有する一価基を意味し、C1-C60ヘテロアリーレン基は、N、O、Si、P及びSのうちから選択された少なくとも1つのヘテロ原子を環形成原子として含み、芳香族C1-C60ヘテロ環を有する二価基を意味する。C1-C60ヘテロアリール基の具体例には、ピリジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基などが含まれる。C1-C60ヘテロアリール基及びC1-C60ヘテロアリーレン基が2以上の環を含む場合、該2以上の環は互いに縮合されてもよい。
【0030】
本明細書において、C6-C60アリールオキシ基は、-OA102(ここで、A102は、C6-C60アリール基である)を示し、C6-C60アリールチオ基は、-SA103(ここで、A103は、C6-C60アリール基である)を示す。
【0031】
本明細書において、C1-C60ヘテロアリールオキシ基は、-OA104(ここで、A104は、C1-C60ヘテロアリール基である)を示し、C1-C60ヘテロアリールチオ基は、-SA105(ここで、A105は、C1-C60ヘテロアリール基である)を示す。
【0032】
本明細書において、一価非芳香族縮合多環基は、2以上の環が互いに縮合されており、環形成原子として炭素のみを含み、分子全体が非芳香族性(non-aromaticity)を有する一価基(例えば、炭素数8ないし60である)を意味する。前記一価非芳香族縮合多環基の具体例には、フルオレニル基などが含まれる。本明細書において、二価非芳香族縮合多環基は、前記一価非芳香族縮合多環基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0033】
本明細書において、一価の非芳香族ヘテロ縮合多環基は、2以上の環が互いに縮合されており、環形成原子として炭素以外に、N、O、Si、P及びSのうちから選択された少なくとも1つのヘテロ原子を含み、分子全体が非芳香族性を有する一価基(例えば、炭素数1~60である)を意味する。一価の非芳香族ヘテロ縮合多環基の具体例には、カルバゾリル基などが含まれる。本明細書において、二価の非芳香族ヘテロ縮合多環基は、一価の非芳香族ヘテロ縮合多環基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0034】
本明細書において、C5-C60炭素環式基とは、環形成原子として炭素のみを含んだ炭素数5~60の単環式基または多環式基を意味する。C5-C60炭素環式基は、芳香族炭素環式基または非芳香族炭素環式基を含む。C5-C60炭素環式基は、ベンゼンのような環、フェニル基のような一価基、またはフェニレン基のような二価基である。または、C5-C60炭素環式基に結合された置換基の個数により、C5-C60炭素環式基は、三価基または四価基でもあるというように、多様な変形が可能である。
【0035】
本明細書において、C1-C60ヘテロ環式基とは、C5-C60炭素環式基と同一構造を有するが、環形成原子として、炭素(炭素数は、1~60である)以外に、N、O、Si、P及びSのうちから選択された少なくとも1つのヘテロ原子を含んだ基を意味する。
【0036】
本明細書において、置換されたC5-C60炭素環式基、置換されたC1-C60ヘテロ環式基、置換されたC3-C10シクロアルキレン基、置換されたC1-C10ヘテロシクロアルキレン基、置換されたC3-C10シクロアルケニレン基、置換されたC1-C10ヘテロシクロアルケニレン基、置換されたC6-C60アリーレン基、置換されたC1-C60ヘテロアリーレン基、置換された二価の非芳香族縮合多環基、置換された二価の非芳香族ヘテロ縮合多環基、置換されたC1-C60アルキル基、置換されたC2-C60アルケニル基、置換されたC2-C60アルキニル基、置換されたC1-C60アルコキシ基、置換されたC3-C10シクロアルキル基、置換されたC1-C10ヘテロシクロアルキル基、置換されたC3-C10シクロアルケニル基、置換されたC1-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換されたC6-C60アリール基、置換されたC6-C60アリールオキシ基、置換されたC6-C60アリールチオ基、置換されたC1-C60ヘテロアリール基、置換されたC1-C60ヘテロアリールオキシ基、置換されたC1-C60ヘテロアリールチオ基、置換された一価の非芳香族縮合多環基、及び置換された一価の非芳香族ヘテロ縮合多環基の置換基のうち少なくとも一つは、
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C60アルキル基、C2-C60アルケニル基、C2-C60アルキニル基及びC1-C60アルコキシ基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C3-C10シクロアルキル基、C1-C10ヘテロシクロアルキル基、C3-C10シクロアルケニル基、C1-C10ヘテロシクロアルケニル基、C6-C60アリール基、C6-C60アリールオキシ基、C6-C60アリールチオ基、C1-C60ヘテロアリール基、C1-C60ヘテロアリールオキシ基、C1-C60ヘテロアリールチオ基、一価の非芳香族縮合多環基、一価の非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q11)(Q12)(Q13)、-N(Q11)(Q12)、-B(Q11)(Q12)、-C(=O)(Q11)、-S(=O)2(Q11)及び-P(=O)(Q11)(Q12)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C1-C60アルキル基、C2-C60アルケニル基、C2-C60アルキニル基及びC1-C60アルコキシ基;
C3-C10シクロアルキル基、C1-C10ヘテロシクロアルキル基、C3-C10シクロアルケニル基、C1-C10ヘテロシクロアルケニル基、C6-C60アリール基、C6-C60アリールオキシ基、C6-C60アリールチオ基、C1-C60ヘテロアリール基、C1-C60ヘテロアリールオキシ基、C1-C60ヘテロアリールチオ基、一価の非芳香族縮合多環基及び一価の非芳香族ヘテロ縮合多環基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C60アルキル基、C2-C60アルケニル基、C2-C60アルキニル基、C1-C60アルコキシ基、C3-C10シクロアルキル基、C1-C10ヘテロシクロアルキル基、C3-C10シクロアルケニル基、C1-C10ヘテロシクロアルケニル基、C6-C60アリール基、C6-C60アリールオキシ基、C6-C60アリールチオ基、C1-C60ヘテロアリール基、C1-C60ヘテロアリールオキシ基、C1-C60ヘテロアリールチオ基、一価の非芳香族縮合多環基、一価の非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q21)(Q22)(Q23)、-N(Q21)(Q22)、-B(Q21)(Q22)、-C(=O)(Q21)、-S(=O)2(Q21)及び-P(=O)(Q21)(Q22)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C3-C10シクロアルキル基、C1-C10ヘテロシクロアルキル基、C3-C10シクロアルケニル基、C1-C10ヘテロシクロアルケニル基、C6-C60アリール基、C6-C60アリールオキシ基、C6-C60アリールチオ基、C1-C60ヘテロアリール基、C1-C60ヘテロアリールオキシ基、C1-C60ヘテロアリールチオ基、一価の非芳香族縮合多環基及び一価の非芳香族ヘテロ縮合多環基;並びに
-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-N(Q31)(Q32)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)2(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32);のうちから選択され、
Q11~Q13、Q21~Q23、及びQ31~Q33は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C60アルキル基、C2-C60アルケニル基、C2-C60アルキニル基、C1-C60アルコキシ基、C3-C10シクロアルキル基、C1-C10ヘテロシクロアルキル基、C3-C10シクロアルケニル基、C1-C10ヘテロシクロアルケニル基、C6-C60アリール基、C1-C60ヘテロアリール基、C1-C60ヘテロアリールオキシ基、C1-C60ヘテロアリールチオ基、一価の非芳香族縮合多環基、一価の非芳香族ヘテロ縮合多環基、重水素・-F及びシアノ基のうちから選択された少なくとも一つで置換されたC1-C60アルキル基、重水素、-F及びシアノ基のうちから選択された少なくとも一つで置換されたC6-C60アリール基、ビフェニリル基及びターフェニリル基のうちから選択される。
【0037】
本明細書において、「Ph」は、フェニル基を意味し、「Me」は、メチル基を意味し、「Et」は、エチル基を意味し、「ter-Bu」または「But」は、tert-ブチル基を意味し、「OMe」は、メトキシ基を意味する。
【0038】
本明細書において、「ビフェニリル基」は、「フェニル基で置換されたフェニリル基」を意味する。「ビフェニリル基」は、置換基が「C6-C60アリール基」である「置換されたフェニル基」に属する。
【0039】
本明細書において、「ターフェニリル基」は、「ビフェニリル基で置換されたフェニル基」を意味する。「ターフェニリル基」は、置換基が「C6-C60アリール基で置換されたC6-C60アリール基」である「置換されたフェニリル基」に属する。
【0040】
本明細書において、*及び*’は、他の定義がない限り、当該化学式における隣接原子との結合位置を意味する。
【0041】
有機発光素子は、第1電極と、第2電極と、第1電極と第2電極との間に介在された有機層を含む。有機層は、発光層を含み、発光層は、第1化合物、第2化合物及び第3化合物を含む。第1化合物は、下記化学式1で表され、第2化合物は、下記化学式2で表わされ、第3化合物は、下記化学式3で表わされる。第1化合物及び第2化合物は、互いに異なる。
【化7】
・・・(化学式1)
【化8】
・・・(化学式2)
【化9】
・・・(化学式3)
【化10】
・・・(化学式1A)
【化11】
・・・(化学式2A)
【化12】
・・・(化学式2)
【0042】
化学式1~化学式3、化学式1A、化学式2A及び化学式2Bにおいて、
L11は、π電子欠乏性窒素非含有環式基;並びに
重水素(-D)、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択される少なくとも一つで置換された、π電子欠乏性窒素非含有環式基;のうちから選択され、
a11は、0、1、2及び3のうちから選択され、
Y11は、化学式1Aで表わされる基であり、
Y12は、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q1)(Q2)(Q3);
重水素、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択される少なくとも一つで置換された、π電子欠乏性窒素非含有環式基;並びに
重水素、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q21)(Q22)(Q23)のうちから選択される少なくとも一つで置換された、π電子欠乏性窒素非含有環式基のうちから選択される少なくとも一つで置換されたπ電子欠乏性窒素非含有環式基;のうちから選択され、
c11及びc12は、互いに独立して、1、2及び3のうちから選択され、
X11は、単結合、C(R13)(R14)、N(R13)、O及びSのうちから選択され、
X12は、単結合、C(R15)(R16)、N(R15)、O及びSのうちから選択され、
X11及びX12は、同時に単結合ではなく、
A11及びA12は、互いに独立して、π電子欠乏性窒素非含有環式基のうちから選択され、
R11~R16は、互いに独立して、結合位置、水素、重水素、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q1)(Q2)(Q3);
重水素、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択される少なくとも一つで置換された、π電子欠乏性窒素非含有環式基;並びに
重水素、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q21)(Q22)(Q23)のうちから選択される少なくとも一つで置換された、π電子欠乏性窒素非含有環式基のうちから選択される少なくとも一つで置換されたπ電子欠乏性窒素非含有環式基;のうちから選択され、
R11~R13、及びR15のうち一つは、結合位置であり、
b11及びb12は、互いに独立して、1、2、3、4、5及び6のうちから選択され、
L21は、π電子欠乏性含窒素環式基及びπ電子欠乏性窒素非含有環式基;並びに
重水素、-F、シアノ基、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性含窒素環式基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、π電子欠乏性含窒素環式基及びπ電子欠乏性窒素非含有環式基;のうちから選択され、
a21は、0、1、2及び3のうちから選択され、
Y21は、化学式2Aまたは化学式2Bで表わされる基であり、
Y22は、-F、シアノ基、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性含窒素環式基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q1)(Q2)(Q3);
重水素、-F、シアノ基、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性含窒素環式基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性含窒素環式基及びπ電子欠乏性窒素非含有環式基;並びに
重水素、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性含窒素環式基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q21)(Q22)(Q23)のうちから選択される少なくとも一つで置換された、π電子欠乏性含窒素環式基及びπ電子欠乏性窒素非含有環式基のうちから選択される少なくとも一つで置換された、π電子欠乏性含窒素環式基及びπ電子欠乏性窒素非含有環式基;のうちから選択され、
c21及びc22は、互いに独立して、1、2、3、4、5及び6のうちから選択され、
A21は、C5-C60炭素環式基及びC1-C60ヘテロ環式基のうちから選択され、
X21は、C(R21)及びNのうちから選択され、X22は、C(R22)及びNのうちから選択され、X23は、C(R23)及びNのうちから選択され、X24は、C(R24)及びNのうちから選択され、X25は、C(R25)及びNのうちから選択され、X26は、C(R26)及びNのうちから選択され、X27は、C(R27)及びNのうちから選択され、X28は、C(R28)及びNのうちから選択され、X29は、C(R29)及びNのうちから選択されるが、X21~X25のうち少なくとも一つは、Nであり、X26~X29のうち少なくとも一つは、Nであり、
R21~R30は、互いに独立して、水素、重水素、-F、シアノ基、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性含窒素環式基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q1)(Q2)(Q3);
重水素、-F、シアノ基、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性含窒素環式基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性含窒素環式基及びπ電子欠乏性窒素非含有環式基;並びに
重水素、C1-C60アルキル基、π電子欠乏性含窒素環式基、π電子欠乏性窒素非含有環式基及び-Si(Q21)(Q22)(Q23)のうちから選択される少なくとも一つで置換された、π電子欠乏性含窒素環式基及びπ電子欠乏性窒素非含有環式基のうちから選択される少なくとも一つで置換された、π電子欠乏性含窒素環式基及びπ電子欠乏性窒素非含有環式基;のうちから選択され、
R21~R25は、選択的に(optionally)互いに結合して、置換もしくは無置換のC5-C60炭素環式基、または置換もしくは無置換のC1-C60ヘテロ環式基を形成してもよく、
R26~R30は、選択的に互いに結合し、置換もしくは無置換のC5-C60炭素環式基、または置換もしくは無置換のC1-C60ヘテロ環式基を形成してよく、
b30は、1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10のうちから選択され、
X31は、B及びNのうちから選択され、X32及びX33は、互いに独立して、B(R34)、N(R34)、O、S、C(R34)(R35)及びSi(R34)(R35)のうちから選択され、X31がBであるならば、X32及びX33は、互いに独立して、N(R34)、O、S、C(R34)(R35)及びSi(R34)(R35)のうちから選択され、X31がNであるならば、X32及びX33は、互いに独立して、B(R34)、O、S、C(R34)(R35)及びSi(R34)(R35)のうちから選択され、
A31~A33は、互いに独立して、C5-C60炭素環式基及びC1-C60ヘテロ環式基のうちから選択され、
L31~L33は、互いに独立して、置換もしくは無置換のC5-C60炭素環式基、及び置換もしくは無置換のC1-C60ヘテロ環式基のうちから選択され、
a31~a33は、互いに独立して、0、1、2及び3のうちから選択され、
R31~R35は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、アミジノ基、ヒドラジン基、ヒドラゾン基、カルボン酸基またはその塩、スルホン酸基またはその塩、リン酸基またはその塩、置換もしくは無置換のC1-C60アルキル基、置換もしくは無置換のC2-C60アルケニル基、置換もしくは無置換のC2-C60アルキニル基、置換もしくは無置換のC1-C60アルコキシ基、置換もしくは無置換のC3-C10シクロアルキル基、置換もしくは無置換のC1-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは無置換のC3-C10シクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC1-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC6-C60アリール基、置換もしくは無置換のC6-C60アリールオキシ基、置換もしくは無置換のC6-C60アリールチオ基、置換もしくは無置換のC1-C60ヘテロアリール基、置換もしくは無置換の一価の非芳香族縮合多環基(non-aromatic condensed polycyclic group)、置換もしくは無置換の一価の非芳香族ヘテロ縮合多環基(non-aromatic condensed heteropolycyclic group)、-Si(Q1)(Q2)(Q3)、-B(Q1)(Q2)、-N(Q1)(Q2)、-P(Q1)(Q2)、-C(=O)(Q1)、-S(=O)(Q1)、-S(=O)2(Q1)、-P(=O)(Q1)(Q2)、及び-P(=S)(Q1)(Q2)のうちから選択され、
R31~R33は、選択的に互いに結合し、置換もしくは無置換のC5-C60炭素環式基、または置換もしくは無置換のC1-C60ヘテロ環式基を形成してもよく、
c31~c33は、互いに独立して、1、2、3、4、5及び6のうちから選択され、
Q1~Q3、Q21~Q23、及びQ31~Q33は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C60アルキル基、C2-C60アルケニル基、C2-C60アルキニル基、C1-C60アルコキシ基、C3-C10シクロアルキル基、C1-C10ヘテロシクロアルキル基、C3-C10シクロアルケニル基、C1-C10ヘテロシクロアルケニル基、C6-C60アリール基、C6-C60アリールオキシ基、C6-C60アリールチオ基、C1-C60ヘテロアリール基、C1-C60ヘテロアリールオキシ基、C1-C60ヘテロアリールチオ基、一価の非芳香族縮合多環基、一価の非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニリル基及びターフェニリル基のうちから選択され、
*は、隣接原子との結合位置である。
【0043】
例えば、化学式1において、L11は、ベンゼン、ナフタレン、フェナレン、アントラセン、フルオランテン、トリフェニレン、フェナントレン、ピレン、クリセン、ペリレン、フルオレン、カルバゾール、ジベンゾフラン及びジベンゾチオペン;から選択された環構造の二価基並びに
重水素、C1-C20アルキル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基及びジナフトチオフェニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、ベンゼン、ナフタレン、フェナレン、アントラセン、フルオランテン、トリフェニレン、フェナントレン、ピレン、クリセン、ペリレン、フルオレン、カルバゾール、ジベンゾフラ基及びジベンゾチオフェン;から選択された環構造の二価基のうちから選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0044】
例えば、化学式2及び化学式3において、L21、及びL31~L33は、互いに独立して、ベンゼン、ナフタレン、フェナレン、アントラセン、フルオランテン、トリフェニレン、フェナントレン、ピレン、クリセン、ペリレン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、ベンゾキノリン、ベンゾイソキノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、ベンゾキノキサリン、キナゾリン、ベンゾキナゾリン、フルオレン、カルバゾール、ジベンゾフラン及びジベンゾチオフェン;から選択された環構造の二価基並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、アザフルオレニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザフルオレニル基、ジアザカルバゾリル基、ジアザジベンゾフラニル基及びジアザジベンゾチオフェニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、ベンゼン、ナフタレン、フェナレン、アントラセン、フルオランテン、トリフェニレン、フェナントレン、ピレン、クリセン、ペリレン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、ベンゾキノリン、ベンゾイソキノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、ベンゾキノキサリン、キナゾリン、ベンゾキナゾリン、フルオレン、カルバゾール、ジベンゾフラン及びジベンゾチオフェン;から選択された環構造の二価基のうちから選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0045】
例えば、化学式1~化学式3において、a11、a21、及びa31~a33は、互いに独立して、0及び1のうちから選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0046】
例えば、化学式1Aにおいて、X11は、N(R13)、O及びSのうちから選択され、X12は、単結合であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0047】
例えば、化学式1Aにおいて、A11及びA12は、互いに独立して、ベンゼン、ナフタレン、フルオレン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、インドロフルオレン、インドロカルバゾール、インドロジベンゾフラン、インドロジベンゾチオフェン、インデノフルオレン、インデノカルバゾール、インデノジベンゾフラン、インデノジベンゾチオフェン、ベンゾフラノフルオレン、ベンゾフラノカルバゾール、ベンゾフラノジベンゾフラン、ベンゾフラノジベンゾチオフェン、ベンゾチエノフルオレン、ベンゾチエノカルバゾー基、ベンゾチエノジベンゾフラン及びベンゾチエノジベンゾチオフェンのうちから選択された環構造であってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0048】
他の例として、化学式1Aにおいて、A11及びA12は、互いに独立して、ベンゼン、ナフタレン、フルオレン、カルバゾール、ジベンゾフラン及びジベンゾチオフェンのうちから選択された環構造であってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0049】
例えば、化学式1Aにおいて、R11~R16は、互いに独立して、結合位置、水素、重水素、C1-C20アルキル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基及び-Si(Q1)(Q2)(Q3);
重水素、C1-C20アルキル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基及びジナフトチオフェニル基;並びに
重水素、C1-C20アルキル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基及び-Si(Q21)(Q22)(Q23)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基及びジナフトチオフェニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基及びジナフトチオフェニル基;のうちから選択されるが、
R11~R13、及びR15のうち一つは、結合位置であり、
Q1~Q3、Q21~Q23、及びQ31~Q33は、互いに独立して、C1-C20アルキル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基及びジナフトチオフェニル基のうちから選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0050】
他の例として、化学式1Aにおいて、R11~R16は、互いに独立して、結合位置、水素、重水素、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基及び-Si(Q1)(Q2)(Q3);
重水素、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;並びに
重水素、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基及び-Si(Q21)(Q22)(Q23)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;のうちから選択されるが、
R11~R13、及びR15のうち一つは、結合位置であり、
Q1~Q3、Q21~Q23、及びQ31~Q33は、互いに独立して、C1-C20アルキル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;のうちから選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0051】
例えば、化学式1において、Y12は、C1-C20アルキル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、インデノフルオレニル基、インドロフルオレニル基、ベンゾフロフルオレニル基、ベンゾチエノフルオレニル基、インデノカルバゾリル基、インドロカルバゾリル基、ベンゾフロカルバゾリル基、ベンゾチエノカルバゾリル基、インデノジベンゾフラニル基、インドロジベンゾフラニル基、ベンゾフロジベンゾフラニル基、ベンゾチエノジベンゾフラニル基、インデノジベンゾチオフェニル基、インドロジベンゾチオフェニル基、ベンゾフロジベンゾチオフェニル基、ベンゾチエノジベンゾチオフェニル基及び-Si(Q1)(Q2)(Q3);
重水素、C1-C20アルキル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、インデノフルオレニル基、インドロフルオレニル基、ベンゾフロフルオレニル基、ベンゾチエノフルオレニル基、インデノカルバゾリル基、インドロカルバゾリル基、ベンゾフロカルバゾリル基、ベンゾチエノカルバゾリル基、インデノジベンゾフラニル基、インドロジベンゾフラニル基、ベンゾフロジベンゾフラニル基、ベンゾチエノジベンゾフラニル基、インデノジベンゾチオフェニル基、インドロジベンゾチオフェニル基、ベンゾフロジベンゾチオフェニル基、ベンゾチエノジベンゾチオフェニル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、インデノフルオレニル基、インドロフルオレニル基、ベンゾフロフルオレニル基、ベンゾチエノフルオレニル基、インデノカルバゾリル基、インドロカルバゾリル基、ベンゾフロカルバゾリル基、ベンゾチエノカルバゾリル基、インデノジベンゾフラニル基、インドロジベンゾフラニル基、ベンゾフロジベンゾフラニル基、ベンゾチエノジベンゾフラニル基、インデノジベンゾチオフェニル基、インドロジベンゾチオフェニル基、ベンゾフロジベンゾチオフェニル基及びベンゾチエノジベンゾチオフェニル基;並びに
重水素、C1-C20アルキル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、インデノフルオレニル基、インドロフルオレニル基、ベンゾフロフルオレニル基、ベンゾチエノフルオレニル基、インデノカルバゾリル基、インドロカルバゾリル基、ベンゾフロカルバゾリル基、ベンゾチエノカルバゾリル基、インデノジベンゾフラニル基、インドロジベンゾフラニル基、ベンゾフロジベンゾフラニル基、ベンゾチエノジベンゾフラニル基、インデノジベンゾチオフェニル基、インドロジベンゾチオフェニル基、ベンゾフロジベンゾチオフェニル基、ベンゾチエノジベンゾチオフェニル基及び-Si(Q21)(Q22)(Q23)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、インデノフルオレニル基、インドロフルオレニル基、ベンゾフロフルオレニル基、ベンゾチエノフルオレニル基、インデノカルバゾリル基、インドロカルバゾリル基、ベンゾフロカルバゾリル基、ベンゾチエノカルバゾリル基、インデノジベンゾフラニル基、インドロジベンゾフラニル基、ベンゾフロジベンゾフラニル基、ベンゾチエノジベンゾフラニル基、インデノジベンゾチオフェニル基、インドロジベンゾチオフェニル基、ベンゾフロジベンゾチオフェニル基及びベンゾチエノジベンゾチオフェニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、インデノフルオレニル基、インドロフルオレニル基、ベンゾフロフルオレニル基、ベンゾチエノフルオレニル基、インデノカルバゾリル基、インドロカルバゾリル基、ベンゾフロカルバゾリル基、ベンゾチエノカルバゾリル基、インデノジベンゾフラニル基、インドロジベンゾフラニル基、ベンゾフロジベンゾフラニル基、ベンゾチエノジベンゾフラニル基、インデノジベンゾチオフェニル基、インドロジベンゾチオフェニル基、ベンゾフロジベンゾチオフェニル基及びベンゾチエノジベンゾチオフェニル基;のうちから選択され、
Q1~Q3、Q21~Q23、及びQ31~Q33は、互いに独立して、C1-C20アルキル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基及びジナフトチオフェニル基のうちから選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0052】
他の例として、化学式1において、Y12は、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、インデノフルオレニル基、インドロフルオレニル基、ベンゾフロフルオレニル基、ベンゾチエノフルオレニル基、インデノカルバゾリル基、インドロカルバゾリル基、ベンゾフロカルバゾリル基、ベンゾチエノカルバゾリル基、インデノジベンゾフラニル基、インドロジベンゾフラニル基、ベンゾフロジベンゾフラニル基、ベンゾチエノジベンゾフラニル基、インデノジベンゾチオフェニル基、インドロジベンゾチオフェニル基、ベンゾフロジベンゾチオフェニル基、ベンゾチエノジベンゾチオフェニル基及び-Si(Q1)(Q2)(Q3);
重水素、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、インデノフルオレニル基、インドロフルオレニル基、ベンゾフロフルオレニル基、ベンゾチエノフルオレニル基、インデノカルバゾリル基、インドロカルバゾリル基、ベンゾフロカルバゾリル基、ベンゾチエノカルバゾリル基、インデノジベンゾフラニル基、インドロジベンゾフラニル基、ベンゾフロジベンゾフラニル基、ベンゾチエノジベンゾフラニル基、インデノジベンゾチオフェニル基、インドロジベンゾチオフェニル基、ベンゾフロジベンゾチオフェニル基、ベンゾチエノジベンゾチオフェニル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、インデノフルオレニル基、インドロフルオレニル基、ベンゾフロフルオレニル基、ベンゾチエノフルオレニル基、インデノカルバゾリル基、インドロカルバゾリル基、ベンゾフロカルバゾリル基、ベンゾチエノカルバゾリル基、インデノジベンゾフラニル基、インドロジベンゾフラニル基、ベンゾフロジベンゾフラニル基、ベンゾチエノジベンゾフラニル基、インデノジベンゾチオフェニル基、インドロジベンゾチオフェニル基、ベンゾフロジベンゾチオフェニル基及びベンゾチエノジベンゾチオフェニル基;並びに
重水素、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、インデノフルオレニル基、インドロフルオレニル基、ベンゾフロフルオレニル基、ベンゾチエノフルオレニル基、インデノカルバゾリル基、インドロカルバゾリル基、ベンゾフロカルバゾリル基、ベンゾチエノカルバゾリル基、インデノジベンゾフラニル基、インドロジベンゾフラニル基、ベンゾフロジベンゾフラニル基、ベンゾチエノジベンゾフラニル基、インデノジベンゾチオフェニル基、インドロジベンゾチオフェニル基、ベンゾフロジベンゾチオフェニル基、ベンゾチエノジベンゾチオフェニル基及び-Si(Q21)(Q22)(Q23)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、インデノフルオレニル基、インドロフルオレニル基、ベンゾフロフルオレニル基、ベンゾチエノフルオレニル基、インデノカルバゾリル基、インドロカルバゾリル基、ベンゾフロカルバゾリル基、ベンゾチエノカルバゾリル基、インデノジベンゾフラニル基、インドロジベンゾフラニル基、ベンゾフロジベンゾフラニル基、ベンゾチエノジベンゾフラニル基、インデノジベンゾチオフェニル基、インドロジベンゾチオフェニル基、ベンゾフロジベンゾチオフェニル基及びベンゾチエノジベンゾチオフェニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、インデノフルオレニル基、インドロフルオレニル基、ベンゾフロフルオレニル基、ベンゾチエノフルオレニル基、インデノカルバゾリル基、インドロカルバゾリル基、ベンゾフロカルバゾリル基、ベンゾチエノカルバゾリル基、インデノジベンゾフラニル基、インドロジベンゾフラニル基、ベンゾフロジベンゾフラニル基、ベンゾチエノジベンゾフラニル基、インデノジベンゾチオフェニル基、インドロジベンゾチオフェニル基、ベンゾフロジベンゾチオフェニル基及びベンゾチエノジベンゾチオフェニル基;のうちから選択され、
Q1~Q3、Q21~Q23、及びQ31~Q33は、互いに独立して、C1-C20アルキル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;のうちから選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0053】
例えば、化学式1において、c11及びc12は、1であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0054】
例えば、化学式2において、Y22は、-F、シアノ基、C1-C20アルキル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、インデノフルオレニル基、インドロフルオレニル基、ベンゾフロフルオレニル基、ベンゾチエノフルオレニル基、インデノカルバゾリル基、インドロカルバゾリル基、ベンゾフロカルバゾリル基、ベンゾチエノカルバゾリル基、インデノジベンゾフラニル基、インドロジベンゾフラニル基、ベンゾフロジベンゾフラニル基、ベンゾチエノジベンゾフラニル基、インデノジベンゾチオフェニル基、インドロジベンゾチオフェニル基、ベンゾフロジベンゾチオフェニル基、ベンゾチエノジベンゾチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、アザフルオレニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザフルオレニル基、ジアザカルバゾリル基、ジアザジベンゾフラニル基、ジアザジベンゾチオフェニル基及び-Si(Q1)(Q2)(Q3);
重水素、-F、シアノ基、C1-C20アルキル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、インデノフルオレニル基、インドロフルオレニル基、ベンゾフロフルオレニル基、ベンゾチエノフルオレニル基、インデノカルバゾリル基、インドロカルバゾリル基、ベンゾフロカルバゾリル基、ベンゾチエノカルバゾリル基、インデノジベンゾフラニル基、インドロジベンゾフラニル基、ベンゾフロジベンゾフラニル基、ベンゾチエノジベンゾフラニル基、インデノジベンゾチオフェニル基、インドロジベンゾチオフェニル基、ベンゾフロジベンゾチオフェニル基、ベンゾチエノジベンゾチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、アザフルオレニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザフルオレニル基、ジアザカルバゾリル基、ジアザジベンゾフラニル基、ジアザジベンゾチオフェニル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C1-C20アルキル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、インデノフルオレニル基、インドロフルオレニル基、ベンゾフロフルオレニル基、ベンゾチエノフルオレニル基、インデノカルバゾリル基、インドロカルバゾリル基、ベンゾフロカルバゾリル基、ベンゾチエノカルバゾリル基、インデノジベンゾフラニル基、インドロジベンゾフラニル基、ベンゾフロジベンゾフラニル基、ベンゾチエノジベンゾフラニル基、インデノジベンゾチオフェニル基、インドロジベンゾチオフェニル基、ベンゾフロジベンゾチオフェニル基、ベンゾチエノジベンゾチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、アザフルオレニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザフルオレニル基、ジアザカルバゾリル基、ジアザジベンゾフラニル基及びジアザジベンゾチオフェニル基;並びに
重水素、C1-C20アルキル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、インデノフルオレニル基、インドロフルオレニル基、ベンゾフロフルオレニル基、ベンゾチエノフルオレニル基、インデノカルバゾリル基、インドロカルバゾリル基、ベンゾフロカルバゾリル基、ベンゾチエノカルバゾリル基、インデノジベンゾフラニル基、インドロジベンゾフラニル基、ベンゾフロジベンゾフラニル基、ベンゾチエノジベンゾフラニル基、インデノジベンゾチオフェニル基、インドロジベンゾチオフェニル基、ベンゾフロジベンゾチオフェニル基、ベンゾチエノジベンゾチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、アザフルオレニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザフルオレニル基、ジアザカルバゾリル基、ジアザジベンゾフラニル基、ジアザジベンゾチオフェニル基及び-Si(Q21)(Q22)(Q23)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、インデノフルオレニル基、インドロフルオレニル基、ベンゾフロフルオレニル基、ベンゾチエノフルオレニル基、インデノカルバゾリル基、インドロカルバゾリル基、ベンゾフロカルバゾリル基、ベンゾチエノカルバゾリル基、インデノジベンゾフラニル基、インドロジベンゾフラニル基、ベンゾフロジベンゾフラニル基、ベンゾチエノジベンゾフラニル基、インデノジベンゾチオフェニル基、インドロジベンゾチオフェニル基、ベンゾフロジベンゾチオフェニル基、ベンゾチエノジベンゾチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、アザフルオレニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザフルオレニル基、ジアザカルバゾリル基、ジアザジベンゾフラニル基及びジアザジベンゾチオフェニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、インデノフルオレニル基、インドロフルオレニル基、ベンゾフロフルオレニル基、ベンゾチエノフルオレニル基、インデノカルバゾリル基、インドロカルバゾリル基、ベンゾフロカルバゾリル基、ベンゾチエノカルバゾリル基、インデノジベンゾフラニル基、インドロジベンゾフラニル基、ベンゾフロジベンゾフラニル基、ベンゾチエノジベンゾフラニル基、インデノジベンゾチオフェニル基、インドロジベンゾチオフェニル基、ベンゾフロジベンゾチオフェニル基、ベンゾチエノジベンゾチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、アザフルオレニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザフルオレニル基、ジアザカルバゾリル基、ジアザジベンゾフラニル基及びジアザジベンゾチオフェニル基;のうちから選択され、
Q1~Q3、Q21~Q23、及びQ31~Q33は、互いに独立して、C1-C20アルキル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、アザフルオレニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザフルオレニル基、ジアザカルバゾリル基、ジアザジベンゾフラニル基及びジアザジベンゾチオフェニル基のうちから選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0055】
他の例として、化学式2において、Y22は、-F、シアノ基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、インデノフルオレニル基、インドロフルオレニル基、ベンゾフロフルオレニル基、ベンゾチエノフルオレニル基、インデノカルバゾリル基、インドロカルバゾリル基、ベンゾフロカルバゾリル基、ベンゾチエノカルバゾリル基、インデノジベンゾフラニル基、インドロジベンゾフラニル基、ベンゾフロジベンゾフラニル基、ベンゾチエノジベンゾフラニル基、インデノジベンゾチオフェニル基、インドロジベンゾチオフェニル基、ベンゾフロジベンゾチオフェニル基、ベンゾチエノジベンゾチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基及び-Si(Q1)(Q2)(Q3);
重水素、-F、シアノ基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、インデノフルオレニル基、インドロフルオレニル基、ベンゾフロフルオレニル基、ベンゾチエノフルオレニル基、インデノカルバゾリル基、インドロカルバゾリル基、ベンゾフロカルバゾリル基、ベンゾチエノカルバゾリル基、インデノジベンゾフラニル基、インドロジベンゾフラニル基、ベンゾフロジベンゾフラニル基、ベンゾチエノジベンゾフラニル基、インデノジベンゾチオフェニル基、インドロジベンゾチオフェニル基、ベンゾフロジベンゾチオフェニル基、ベンゾチエノジベンゾチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、インデノフルオレニル基、インドロフルオレニル基、ベンゾフロフルオレニル基、ベンゾチエノフルオレニル基、インデノカルバゾリル基、インドロカルバゾリル基、ベンゾフロカルバゾリル基、ベンゾチエノカルバゾリル基、インデノジベンゾフラニル基、インドロジベンゾフラニル基、ベンゾフロジベンゾフラニル基、ベンゾチエノジベンゾフラニル基、インデノジベンゾチオフェニル基、インドロジベンゾチオフェニル基、ベンゾフロジベンゾチオフェニル基、ベンゾチエノジベンゾチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基及びキナゾリニル基;並びに
重水素、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基及び-Si(Q21)(Q22)(Q23)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、インデノフルオレニル基、インドロフルオレニル基、ベンゾフロフルオレニル基、ベンゾチエノフルオレニル基、インデノカルバゾリル基、インドロカルバゾリル基、ベンゾフロカルバゾリル基、ベンゾチエノカルバゾリル基、インデノジベンゾフラニル基、インドロジベンゾフラニル基、ベンゾフロジベンゾフラニル基、ベンゾチエノジベンゾフラニル基、インデノジベンゾチオフェニル基、インドロジベンゾチオフェニル基、ベンゾフロジベンゾチオフェニル基、ベンゾチエノジベンゾチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基及びキナゾリニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、インデノフルオレニル基、インドロフルオレニル基、ベンゾフロフルオレニル基、ベンゾチエノフルオレニル基、インデノカルバゾリル基、インドロカルバゾリル基、ベンゾフロカルバゾリル基、ベンゾチエノカルバゾリル基、インデノジベンゾフラニル基、インドロジベンゾフラニル基、ベンゾフロジベンゾフラニル基、ベンゾチエノジベンゾフラニル基、インデノジベンゾチオフェニル基、インドロジベンゾチオフェニル基、ベンゾフロジベンゾチオフェニル基、ベンゾチエノジベンゾチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基及びキナゾリニル基;のうちから選択され、
Q1~Q3、Q21~Q23、及びQ31~Q33は、互いに独立して、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基及びキナゾリニル基のうちから選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0056】
例えば、化学式2において、c21及びc22は、互いに独立して、1及び2のうちから選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0057】
例えば、化学式2Bにおいて、A21は、ベンゼン、ナフタレン、フルオレン、スピロ-ビフルオレン、ベンゾフルオレン、ジベンゾフルオレン、フェナントレン、アントラセン、フルオランテン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、ペリレン、チオフェン、フラン、シロール、カルバゾール、インドール、イソインドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾシロール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ベンゾカルバゾール、ジベンゾカルバゾール、ジベンゾシロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、ベンゾキノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、フェナントリジン、アクリジン及びフェナントロリンのうちから選択されら環構造であってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0058】
他の例として、化学式2Bにおいて、A21は、ベンゼン、ナフタレン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、キノリン及びイソキノリンのうちから選択された環構造であってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0059】
例えば、化学式2Aにおいて、X21は、Nであり、X22は、C(R22)であり、X23は、C(R23)であり、X24は、C(R24)であり、X25は、C(R25)であるか、
X21は、C(R21)であり、X22は、Nであり、X23は、C(R23)であり、X24は、C(R24)であり、X25は、C(R25)であるか、
X21は、C(R21)であり、X22は、C(R22)であり、X23は、Nであり、X24は、C(R24)であり、X25は、C(R25)であるか、
X21は、Nであり、X22は、C(R22)であり、X23は、Nであり、X24は、C(R24)であり、X25は、C(R25)であるか、
X21は、C(R21)であり、X22は、Nであり、X23は、C(R23)であり、X24は、Nであり、X25は、C(R25)であるか、
X21は、Nであり、X22は、C(R22)であり、X23は、C(R23)であり、X24は、Nであり、X25は、C(R25)であるか、あるいは
X21は、Nであり、X22は、C(R22)であり、X23は、Nであり、X24は、C(R24)であり、X25は、Nであってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0060】
例えば、化学式2Bにおいて、X26は、Nであり、X27は、C(R27)であり、X28は、C(R28)であり、X29は、C(R29)であるか、
X26は、C(R26)であり、X27は、Nであり、X28は、C(R28)であり、X29は、C(R29)であるか、
X26は、Nであり、X27は、C(R27)であり、X28は、Nであり、X29は、C(R29)であるか、あるいは
X26は、Nであり、X27は、C(R27)であり、X28は、C(R28)であり、X29は、Nであってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0061】
例えば、化学式2A及び化学式2Bにおいて、R21~R30は、互いに独立して、水素、重水素、-F、シアノ基、C1-C20アルキル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、アザフルオレニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザフルオレニル基、ジアザカルバゾリル基、ジアザジベンゾフラニル基、ジアザジベンゾチオフェニル基及び-Si(Q1)(Q2)(Q3);
重水素、-F、シアノ基、C1-C20アルキル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、アザフルオレニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザフルオレニル基、ジアザカルバゾリル基、ジアザジベンゾフラニル基、ジアザジベンゾチオフェニル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C1-C20アルキル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、アザフルオレニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザフルオレニル基、ジアザカルバゾリル基、ジアザジベンゾフラニル基及びジアザジベンゾチオフェニル基;並びに
重水素、C1-C20アルキル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、アザフルオレニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザフルオレニル基、ジアザカルバゾリル基、ジアザジベンゾフラニル基、ジアザジベンゾチオフェニル基及び-Si(Q21)(Q22)(Q23)のうちから選択された少なくとも一つで置換され、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、アザフルオレニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザフルオレニル基、ジアザカルバゾリル基、ジアザジベンゾフラニル基及びジアザジベンゾチオフェニル基;のうちから選択され、
Q1~Q3、Q21~Q23、及びQ31~Q33は、互いに独立して、C1-C20アルキル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、アザフルオレニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザフルオレニル基、ジアザカルバゾリル基、ジアザジベンゾフラニル基及びジアザジベンゾチオフェニル基のうちから選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0062】
例えば、化学式3において、X31は、Bであり、X32及びX33は、N(R34)であるか、あるいはX31は、Nであり、X32及びX33は、B(R34)であてもよいが、これらに限定されるものではない。
【0063】
例えば、化学式3において、A31~A33は、互いに独立して、ベンゼン、ナフタレン、フルオレン、スピロ-ビフルオレン、ベンゾフルオレン、ジベンゾフルオレン、フェナントレン、アントラセン、フルオランテン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、ペリレン、チオフェン、フラン、シロール、カルバゾール、インドール、イソインドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾシロール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ベンゾカルバゾール、ジベンゾカルバゾール及びジベンゾシロールのうちから選択される環構造であってもよい、これらに限定されるものではない。
【0064】
他の例として、化学式3において、A31~A33は、ベンゼン環構造であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0065】
例えば、化学式3において、a31~a33は、互いに独立して、0及び1のうちから選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0066】
例えば、化学式3において、R31~R35は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、シアノ基、C1-C20アルキル基及びC1-C20アルコキシ基;
フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、アザフルオレニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザフルオレニル基、ジアザカルバゾリル基、ジアザジベンゾフラニル基及びジアザジベンゾチオフェニル基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、シアノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、アザフルオレニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザフルオレニル基、ジアザカルバゾリル基、ジアザジベンゾフラニル基及びジアザジベンゾチオフェニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、アザフルオレニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザフルオレニル基、ジアザカルバゾリル基、ジアザジベンゾフラニル基及びジアザジベンゾチオフェニル基;並びに
-B(Q1)(Q2)及び-N(Q1)(Q2);のうちから選択され、
Q1及びQ2は、互いに独立して、水素、重水素及びC1-C20アルキル基;
フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、アザフルオレニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザフルオレニル基、ジアザカルバゾリル基、ジアザジベンゾフラニル基及びジアザジベンゾチオフェニル基;
重水素、C1-C20アルキル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、アザフルオレニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザフルオレニル基、ジアザカルバゾリル基、ジアザジベンゾフラニル基及びジアザジベンゾチオフェニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾフルオレニル基、ベンゾカルバゾリル基、ベンゾナフトフラニル基、ベンゾナフトチオフェニル基、ジベンゾフルオレニル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジナフトフラニル基、ジナフトチオフェニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、アザフルオレニル基、アザカルバゾリル基、アザジベンゾフラニル基、アザジベンゾチオフェニル基、ジアザフルオレニル基、ジアザカルバゾリル基、ジアザジベンゾフラニル基及びジアザジベンゾチオフェニル基;のうちから選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0067】
他の例として、化学式3において、R31~R35は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、シアノ基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基及びブトキシ基;
フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、シアノ基、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;並びに
-B(Q1)(Q2)及び-N(Q1)(Q2);のうちから選択され、
Q1及びQ2は、互いに独立して、水素、重水素、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基及びtert-ブチル基;
フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;
重水素、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;のうちから選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0068】
一実施形態において、第1化合物は、下記グループIのうちから選択されてもよい。
<グループI>
【化13】
【0069】
一実施形態において、第2化合物は、下記グループIIのうちから選択されてもよい。
<グループII>
【化14】
【0070】
一実施形態において、第3化合物は、下記グループIIIのうちから選択されてもよい。
<グループIII>
【化15】
【0071】
第1化合物は、電子輸送性の部分構造を含まない化合物であるため、有機発光素子の正孔輸送特性の調節に利用される。第3化合物は、相対的に高い正孔トラップ特性を有するため、発光領域が発光層内において、特定領域に偏る虞がある。従って、第3化合物を含む有機発光素子の発光領域を発光層全体に押しなべて分布させるためには、正孔輸送性のホストの特性が重要になる。第1化合物の正孔輸送性を介して、発光領域を発光層全体に広げる効果をもたらすことができ、それにより、第1化合物を含む有機発光素子の効率及び/または寿命が向上する。
【0072】
第2化合物は、電子輸送性の部分構造を含む化合物であるため、発光層内の電荷均衡を最適化させることができる。電子輸送層から発光層に、電子が円滑に注入されない場合、発光層と電子輸送層との界面に電荷が蓄積され、該界面が劣化するため、有機発光素子の寿命が低下してしまう。第1化合物は、正孔輸送特性が相対的に高い化合物であり、そのLUMO(lowest unoccupied molecular orbital)エネルギーレベルが電子注入に適さない。そのため、第2化合物を発光層に共に含むことにより、発光層に注入される電子を調節することができる。それにより、寿命が改善された有機発光素子を提供することができる。
【0073】
第3化合物は、遅延蛍光材料(TADF emitter)であってもよい。
【0074】
第3化合物は、450nm~650nm範囲の最大発光波長を有することができるが、これに限定されるものではない。具体的には、発光層中の第3化合物は、励起子の形成に直接寄与せず、生成された励起子からエネルギーを伝達され、赤色遅延蛍光を放出することができる。
【0075】
有機発光素子は、450nm~650nm範囲の遅延蛍光を放出することができるが、これに限定されるものではない。
【0076】
第3化合物は、下記条件1を満たす。
<条件1>
△EST(C3)≦0.3eV
【0077】
条件1において、△EST(C3)は、第3化合物の最低励起一重項エネルギーレベル(ES1(C3))と最低励起三重項エネルギーレベル(ET1(C3))との差である。
【0078】
ここで、ES1(C3)及びET1(C3)は、それぞれB3LYP/6-31G(d,p)レベルで構造最適化したGaussianプログラムのDFT方法を利用して評価される。
【0079】
条件1を満たせれば、常温においても、十分に高い逆項間交差(RISC:reverse intersystem crossing)効率を有することができる。
【0080】
有機発光素子は、第3化合物が蛍光を放出するエネルギーレベルを有するために、色純度が高い有機発光素子を提供することができる。それだけではなく、第2化合物が、常温でも十分に高い逆項間交差の効率を有するために、発光に寄与しない第1化合物の三重項エネルギーを、第3化合物に伝達することができるため、発光に寄与せずに消滅する励起子を最小化させることができる。そのため、有機発光素子の効率が向上する。
【0081】
発光層内において、第1化合物は、発光層の総重量を基準に、10重量%~90重量%であるが、これに限定されるものではない。
【0082】
発光層内において、第2化合物は、発光層の総重量を基準に、10重量%~90重量%であるが、これに限定されるものではない。
【0083】
発光層内において、第3化合物は、発光層の総重量を基準に、0.5重量%~5重量%であるが、これに限定されるものではない。
【0084】
第3化合物の含量が、第1化合物及び第2化合物の含量の総和100重量部当たり0.01重量部~30重量部の範囲であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0085】
第1化合物、第2化合物及び第3化合物が、前述の範囲を満たす場合、効率及び寿命が同時に向上される有機発光素子を提供することができる。
【0086】
一実施形態において、発光層は、第1化合物、第2化合物及び第3化合物からなるが、これに限定されるものではない。
【0087】
一実施形態において、第1電極がアノードであり、第2電極がカソードであり、有機層は、第1電極と発光層との間に配置された正孔輸送領域、及び/または発光層と第2電極との間に配置された電子輸送領域をさらに含み、正孔輸送領域は、正孔注入層、正孔輸送層、発光補助層、電子阻止層、またはその任意の組み合わせ(combination)を含み、電子輸送領域は、正孔阻止層、電子輸送層、電子注入層、またはその任意の組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されるものではない。
【0088】
[有機発光素子10についての説明]
図1は、本発明の一実施形態による有機発光素子10の断面図を概略的に示したものである。有機発光素子10は、第1電極110、有機層150及び第2電極190を含む。
【0089】
以下、
図1を参照し、本発明の一実施形態による有機発光素子10の構造及び製造方法について説明する。
【0090】
[第1電極110]
図1の第1電極110の下部、または第2電極190の上部には、基板が追加して配置されてもよい。基板としては、機械的強度、熱安定性、透明性、表面平滑性、取り扱い容易性及び防水性にすぐれるガラス基板またはプラスチク基板を使用することができる。
【0091】
第1電極110は、例えば、基板上部に、第1電極用物質を用いて蒸着法またはスパッタリング法によって形成される。第1電極110がアノードである場合、正孔注入が容易であるように、第1電極用物質は、高い仕事関数を有する物質のうちから選択される。
【0092】
第1電極110は、反射型電極、半透過型電極または透過型電極である。透過型電極である第1電極110を形成するためには、第1電極用物質は、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化スズ(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)、及びその任意の組み合わせのうちから選択されるが、これらに限定されるものではない。半透過型電極または反射型電極である第1電極110を形成するためには、第1電極用物質は、マグネシウム(Mg)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、アルミニウム-リチウム(Al-Li)、カルシウム(Ca)、マグネシウム-インジウム(Mg-In)、マグネシウム-銀(Mg-Ag)、及びその任意の組み合わせのうちから選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0093】
第1電極110は、単一層である単層構造、または複層を有する多層構造を有することができる。例えば、第1電極110は、ITO/Ag/ITOの3層構造を有してもよいが、これに限定されるものではない。
【0094】
[有機層150]
第1電極110上部には、有機層150が配置されている。有機層150は、発光層を含む。
【0095】
有機層150は、第1電極110と発光層との間に介在された正孔輸送領域(hole transport region)、及び発光層と第2電極190との間に介在された電子輸送領域(electron transport region)をさらに含んでもよい。
【0096】
[正孔輸送領域]
正孔輸送領域は、i)単一物質からなる単一層からなる単層構造、ii)複数の互いに異なる物質からなる単一層からなる単層構造、あるいはiii)複数の互いに異なる物質からなる複層を有する多層構造を有することができる。
【0097】
正孔輸送領域は、正孔注入層(HIL)、正孔輸送層(HTL)、発光補助層及び電子阻止層(EBL)のうちから選択された少なくとも1層を含んでもよい。
【0098】
例えば、正孔輸送領域は、複数の互いに異なる物質からなる単一層からなる単層構造を有するか、あるいは第1電極110から順に積層された、正孔注入層/正孔輸送層、正孔注入層/正孔輸送層/発光補助層、正孔注入層/発光補助層、正孔輸送層/発光補助層または正孔注入層/正孔輸送層/電子阻止層の多層構造を有することができるが、これらに限定されるものではない。
【0099】
正孔輸送領域は、m-MTDATA、TDATA、2-TNATA、NPB(NPD)、β-NPB、TPD、spiro-TPD、spiro-NPB、メチル化された-NPB、TAPC、HMTPD、4,4’,4”-トリス(N-カルバゾリル)トリフェニルアミン(TCTA)、ポリアニリン/ドデシルベンゼンスルホン酸(Pani/DBSA)、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(4-スチレンスルホネート)(PEDOT/PSS)、ポリアニリン/カンファースルホン酸(Pani/CSA)、ポリアニリン/ポリ(4-スチレンスルホネート)(PANI/PSS)、下記化学式201で表わされる化合物、及び下記化学式202で表わされる化合物のうちから選択された少なくとも一つを含んでもよい。
【化16】
【化17】
・・・(化学式201)
【化18】
・・・(化学式202)
【0100】
化学式201及び化学式202において、
L201~L204は、互いに独立して、置換もしくは無置換のC3-C10シクロアルキレン基、置換もしくは無置換のC1-C10ヘテロシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のC3-C10シクロアルケニレン基、置換もしくは無置換のC1-C10ヘテロシクロアルケニレン基、置換もしくは無置換のC6-C60アリーレン基、置換もしくは無置換のC1-C60ヘテロアリーレン基、置換もしくは無置換の二価の非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは無置換の二価の非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択され、
L205は、*-O-*’、*-S-*’、*-N(Q201)-*’、置換もしくは無置換のC1-C20アルキレン基、置換もしくは無置換のC2-C20アルケニレン基、置換もしくは無置換のC3-C10シクロアルキレン基、置換もしくは無置換のC1-C10ヘテロシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のC3-C10シクロアルケニレン基、置換もしくは無置換のC1-C10ヘテロシクロアルケニレン基、置換もしくは無置換のC6-C60アリーレン基、置換もしくは無置換のC1-C60ヘテロアリーレン基、置換もしくは無置換の二価の非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは無置換の二価の非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択され、
xa1~xa4は、互いに独立して、0~3の整数のうちから選択され、
xa5は、1~10の整数のうちから選択され、
R201~R204、及びQ201は、互いに独立して、置換もしくは無置換のC3-C10シクロアルキル基、置換もしくは無置換のC1-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは無置換のC3-C10シクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC1-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC6-C60アリール基、置換もしくは無置換のC6-C60アリールオキシ基、置換もしくは無置換のC6-C60アリールチオ基、置換もしくは無置換のC1-C60ヘテロアリール基、置換もしくは無置換の一価の非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは無置換の一価の非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択される。
【0101】
例えば、化学式202において、R201とR202は、選択的に、単結合、ジメチル-メチレン基またはジフェニル-メチレン基を介して互いに結合され、R203とR204は、選択的に、単結合、ジメチル-メチレン基またはジフェニル-メチレン基を介して互いに結合される。
【0102】
一実施形態によれば、化学式201及び化学式202において、L201~L205は、互いに独立して、
フェニレン基、ペンタレニレン基、インデニレン基、ナフチレン基、アズレニレン基、ヘプタレニレン基、インダセニレン基、アセナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ナフタセニレン基、ピセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、ルビセニレン基、コロネニレン基、オバレニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基及びピリジニレン基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、C1-C10アルキル基で置換されたフェニル基、-Fで置換されたフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、及び-N(Q31)(Q32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニレン基、ペンタレニレン基、インデニレン基、ナフチレン基、アズレニレン基、ヘプタレニレン基、インダセニレン基、アセナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ナフタセニレン基、ピセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、ルビセニレン基、コロネニレン基、オバレニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基及びピリジニレン基;のうちから選択され、
Q31~Q33は、互いに独立して、C1-C10アルキル基、C1-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基及びナフチル基のうちから選択される。
【0103】
他の実施形態によれば、xa1~xa4は、互いに独立して、0、1または2である。
【0104】
さらに他の実施形態によれば、xa5は、1、2、3または4である。
【0105】
さらに他の実施形態によれば、R201~R204、及びQ201は、互いに独立して、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基及びピリジニル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、C1-C10アルキル基で置換されたフェニル基、-Fで置換されたフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、及び-N(Q31)(Q32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基及びピリジニル基;のうちからも選択され、
Q31~Q33についての説明は、本明細書に記載されたところを参照する。
【0106】
さらに他の実施形態によれば、化学式201において、R201~R203のうち少なくとも一つは、互いに独立して、
フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、C1-C10アルキル基で置換されたフェニル基、-Fで置換されたフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、及びジベンゾチオフェニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;のうちから選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0107】
さらに他の実施形態によれば、化学式202において、i)R201とR202は、単結合を介して互いに結合され、かつ/またはii)R203とR204は、単結合を介しても互いに結合されてもよい。
【0108】
さらに他の実施形態によれば、化学式202において、R201~R204のうち少なくとも一つは、
カルバゾリル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、C1-C10アルキル基で置換されたフェニル基、-Fで置換されたフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、及びジベンゾチオフェニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換されたカルバゾリル基;のうちから選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0109】
化学式201で表わされる化合物は、下記化学式201Aで表わされてもよい。
【化19】
・・・(化学式201A)
【0110】
例えば、化学式201で表わされる化合物は、下記化学式201A(1)で表わされてもよいが、これに限定されるものではない。
【化20】
・・・(化学式201A(1))
【0111】
さらに他の例として、化学式201で表わされる化合物は、下記化学式201A-1で表されてもよいが、これに限定されるものではない。
【化21】
・・・(化学式201A-1)
【0112】
一方、化学式202で表わされる化合物は、下記化学式202Aで表わされてもよい。
【化22】
・・・(化学式202A)
【0113】
さらに他の実施形態によれば、化学式202で表わされる化合物は、下記化学式202A-1で表されてもよい。
【化23】
・・・(化学式202A-1)
【0114】
化学式201A、化学式201A(1)、化学式201A-1、化学式202A及び化学式202A-1において、
L201~L203、xa1~xa3、xa5、及びR202~R204についての説明は、本明細書に記載されたところを参照し、
R211及びR212についての説明は、本明細書において、R203についての説明を参照し、
R213~R217は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、C1-C10アルキル基で置換されたフェニル基、-Fで置換されたフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、及びピリジニル基のうちから選択される。
【0115】
正孔輸送領域は、下記化合物HT1~HT39のうちから選択された少なくとも1つの化合物を含んでもよいが、これらに限定されるものではない。
【化24】
【0116】
正孔輸送領域の厚みは、約10nm~約1000nm、例えば、約10nm~約100nmであってもよい。正孔輸送領域が、正孔注入層及び正孔輸送層のうち少なくとも1層を含むのであるならば、正孔注入層の厚みは、約10nm~約900nm、例えば、約10nm~約100nmであってもよく、正孔輸送層の厚みは、約5nm~約200nm、例えば、約10nm~約150nmであってもよい。正孔輸送領域、正孔注入層及び正孔輸送層の厚みが前述のような範囲を満たす場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに、十分な正孔輸送特性を得ることができる。
【0117】
発光補助層は、発光層で放出される光の波長による光学的共振距離を補償し、光放出効率を上昇させる役割を行う層であり、電子阻止層は、電子輸送領域からの電子注入を防止する役割を行う層である。発光補助層及び電子阻止層には、前述のような物質が含まれてもよい。
【0118】
[p-ドーパント]
正孔輸送領域は、前述のような物質以外に、導電性向上のために電荷-生成物質をさらに含んでもよい。電荷-生成物質は、正孔輸送領域内に均一に分散されてもよく、不均一に分散されてもよい。
【0119】
電荷-生成物質は、例えば、p-ドーパントであってもよい。一実施形態によれば、p-ドーパントのLUMOは-3.5eVであってもよい。
【0120】
p-ドーパントは、キノン誘導体、金属酸化物及びシアノ基含有化合物のうちから選択された少なくとも一つを含んでもよいが、これらに限定されるものではない。
【0121】
例えば、p-ドーパントは、テトラシアノキノジメタン(TCNQ)及び2,3,5,6-テトラフルオロ-7,7,8,8-テトラシアノキノジメタン(F4-TCNQ)のようなキノン誘導体;
タングステン酸化物及びモリブデン酸化物のような金属酸化物;
1,4,5,8,9,12-ヘキサアザトリフェニレン-ヘキサカルボニトリル(HAT-CN);及び
下記化学式221で表わされる化合物;のうちから選択された少なくとも一つを含んでもよいが、これらに限定されるものではない。
【化25】
・・・<HAT-CN>
【化26】
・・・<F4-TCNQ>
【化27】
・・・(化学式221)
【0122】
化学式221において、
R221~R223は、互いに独立して、置換もしくは無置換のC3-C10シクロアルキル基、置換もしくは無置換のC1-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは無置換のC3-C10シクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC1-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC6-C60アリール基、置換もしくは無置換のC1-C60ヘテロアリール基、置換もしくは無置換の一価の非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは無置換の一価の非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択されるが、R221~R223のうち少なくとも一つは、シアノ基、-F、-Cl、-Br、-I、-Fで置換されたC1-C20アルキル基、-Clで置換されたC1-C20アルキル基、-Brで置換されたC1-C20アルキル基、及び-Iで置換されたC1-C20アルキル基のうちから選択された少なくとも1つの置換基を有する。
【0123】
[発光層]
有機発光素子10がフルカラー有機発光素子である場合、発光層は、個別副画素別に、赤色発光層、緑色発光層及び青色発光層にパターニングされてもよい。または、発光層は、赤色発光層、緑色発光層及び青色発光層のうちから選択された2以上の層が、接触したり離隔されたりして積層された構造を有するか、あるいは赤色光放出物質、緑色光放出物質及び青色光放出物質のうちから選択された2以上の物質が、層区分なしに混合された構造を有し、白色光を放出してもよい。
【0124】
発光層の厚みは、約10nm~約100nm、例えば、約20nm~約60nmであってもよい。発光層の厚みが前述のような範囲を満たす場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに、優れた発光特性を示すことができる。
【0125】
[電子輸送領域]
電子輸送領域は、i)単一物質からなる単一層からなる単層構造、ii)複数の互いに異なる物質からなる単一層からなる単層構造、あるいはiii)複数の互いに異なる物質からなる複層を有する多層構造を有してもよい。
【0126】
電子輸送領域は、バッファ層、正孔阻止層、電子調節層、電子輸送層(ETL)及び電子注入層のうちから選択された少なくとも1層を含んでもよいが、これらに限定されるものではない。
【0127】
例えば、電子輸送領域は、発光層から順に積層された、電子輸送層/電子注入層、正孔阻止層/電子輸送層/電子注入層、電子調節層/電子輸送層/電子注入層またはバッファ層/電子輸送層/電子注入層などの構造を有してもよいが、これらに限定されるものではない。
【0128】
電子輸送領域(例えば、電子輸送領域における、バッファ層、正孔阻止層、電子調節層または電子輸送層)は、π電子欠乏性含窒素環を少なくとも一つ含んだ金属非含有化合物を含んでもよい。
【0129】
「π電子欠乏性含窒素環」は、環形成部分構造であり、少なくとも1つの*-N=*’部分構造を有するC1-C60ヘテロ環式基を意味する。
【0130】
例えば、「π電子欠乏性含窒素環」は、i)少なくとも1つの*-N=*’部分構造を有する5員環~7員環のヘテロ単環式基であるか、ii)少なくとも1つの*-N=*’部分構造を有する5員環~7員環のヘテロ単環式基のうち2以上が互いに縮合されているヘテロ多環式基であるか、あるいはiii)少なくとも1つの*-N=*’部分構造を有する5員環~7員環のヘテロ単環式基のうち少なくとも一つと、少なくとも1つのC5-C60炭素環式基とが互いに縮合されているヘテロ多環式基であってもよい。
【0131】
π電子欠乏性含窒素環の具体例としては、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インダゾール、プリン、キノリン、イソキノリン、ベンゾキノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、フェナジン、ベンゾイミダゾール、イソベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、イソベンゾオキサゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾール、トリアジン、チアジアゾール、イミダゾピリジン、イミダゾピリミジン、アザカルバゾールなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0132】
例えば、電子輸送領域は、下記化学式601で表わされる化合物を含んでもよい。
[Ar601]xe11-[(L601)xe1-R601]xe21・・・(化学式601)
【0133】
化学式601において、
Ar601は、置換もしくは無置換のC5-C60炭素環式基、または置換もしくは無置換のC1-C60ヘテロ環式基であり、
xe11は、1、2または3であり、
L601は、置換もしくは無置換のC3-C10シクロアルキレン基、置換もしくは無置換のC1-C10ヘテロシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のC3-C10シクロアルケニレン基、置換もしくは無置換のC1-C10ヘテロシクロアルケニレン基、置換もしくは無置換のC6-C60アリーレン基、置換もしくは無置換のC1-C60ヘテロアリーレン基、置換もしくは無置換の二価の非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは無置換の二価の非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択され、
xe1は、0~5の整数のうちから選択され、
R601は、置換もしくは無置換のC3-C10シクロアルキル基、置換もしくは無置換のC1-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは無置換のC3-C10シクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC1-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のC6-C60アリール基、置換もしくは無置換のC6-C60アリールオキシ基、置換もしくは無置換のC6-C60アリールチオ基、置換もしくは無置換のC1-C60ヘテロアリール基、置換もしくは無置換の一価の非芳香族縮合多環基、置換もしくは無置換の一価の非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q601)(Q602)(Q603)、-C(=O)(Q601)、-S(=O)2(Q601)及び-P(=O)(Q601)(Q602)のうちから選択され、
Q601~Q603は、互いに独立して、C1-C10アルキル基、C1-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基またはナフチル基であり、
xe21は、1~5の整数のうちから選択される。
【0134】
一実施形態によれば、xe11個のAr601、及びxe21個のR601のうち少なくとも一つは、前述のようなπ電子欠乏性含窒素環を含んでもよい。
【0135】
一実施形態によれば、化学式601で環Ar601は、
ベンゼン、ナフタレン、フルオレン、スピロ-ビフルオレン、ベンゾフルオレン、ジベンゾフルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、フルオランテン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、ナフタセン、ピセン、ペリレン、ペンタフェン、インデノアントラセン、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、カルバゾール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インダゾール、プリン、キノリン、イソキノリン、ベンゾキノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、フェナジン、ベンゾイミダゾール、イソベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、イソベンゾオキサゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾール、トリアジン、チアジアゾール、イミダゾピリジン、イミダゾピリミジン及びアザカルバゾール;のうちから選択された環構造並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-S(=O)2(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、ベンゼン、ナフタレン、フルオレン、スピロ-ビフルオレン、ベンゾフルオレン、ジベンゾフルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、フルオランテン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、ナフタセン、ピセン、ペリレン、ペンタフェン、インデノアントラセン、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、カルバゾール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インダゾール、プリン、キノリン、イソキノリン、ベンゾキノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、フェナジン、ベンゾイミダゾール、イソベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、イソベンゾオキサゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾール、トリアジン、チアジアゾール、イミダゾピリジン、イミダゾピリミジン及びアザカルバゾール;のうちから選択された環構造であってもよく、
Q31~Q33は、互いに独立して、C1-C10アルキル基、C1-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基及びナフチル基のうちから選択されてもよい。
【0136】
化学式601において、xe11が2以上である場合、2以上のAr601は、単結合を介して互いに結合されてもよい。
【0137】
他の実施形態によれば、化学式601においてAr601は、アントラセン環構造であってもよい。
【0138】
さらに他の実施形態によれば、化学式601で表わされる化合物は、下記化学式601-1で表されてもよい。
【化28】
・・・(化学式601-1)
【0139】
化学式601-1において、
X614は、NまたはC(R614)であり、X615は、NまたはC(R615)であり、X616は、NまたはC(R616)であり、X614ないしX616のうち少なくとも一つは、Nであり、
L611~L613は、互いに独立して、L601についての説明を参照し、
xe611~xe613は、互いに独立して、xe1についての説明を参照し、
R611~R613は、互いに独立して、R601についての説明を参照し、
R614~R616は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基及びナフチル基のうちから選択される。
【0140】
一実施形態によれば、化学式601及び化学式601-1において、L601、及びL611~L613は、互いに独立して、
フェニレン基、ナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基、ピリジニレン基、イミダゾリレン基、ピラゾリレン基、チアゾリレン基、イソチアゾリレン基、オキサゾリレン基、イソキサゾリレン基、チアジアゾリレン基、オキサジアゾリレン基、ピラジニレン基、ピリミジニレン基、ピリダジニレン基、トリアジニレン基、キノリニレン基、イソキノリニレン基、ベンゾキノリニレン基、フタラジニレン基、ナフチリジニレン基、キノキサリニレン基、キナゾリニレン基、シンノリニレン基、フェナントリジニレン基、アクリジニレン基、フェナントロリニレン基、フェナジニレン基、ベンゾイミダゾリレン基、イソベンゾチアゾリレン基、ベンゾオキサゾリレン基、イソベンゾオキサゾリレン基、トリアゾリレン基、テトラゾリレン基、イミダゾピリジニレン基、イミダゾピリミジニレン基及びアザカルバゾリレン基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基及びアザカルバゾリル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニレン基、ナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基、ピリジニレン基、イミダゾリレン基、ピラゾリレン基、チアゾリレン基、イソチアゾリレン基、オキサゾリレン基、イソキサゾリレン基、チアジアゾリレン基、オキサジアゾリレン基、ピラジニレン基、ピリミジニレン基、ピリダジニレン基、トリアジニレン基、キノリニレン基、イソキノリニレン基、ベンゾキノリニレン基、フタラジニレン基、ナフチリジニレン基、キノキサリニレン基、キナゾリニレン基、シンノリニレン基、フェナントリジニレン基、アクリジニレン基、フェナントロリニレン基、フェナジニレン基、ベンゾイミダゾリレン基、イソベンゾチアゾリレン基、ベンゾオキサゾリレン基、イソベンゾオキサゾリレン基、トリアゾリレン基、テトラゾリレン基、イミダゾピリジニレン基、イミダゾピリミジニレン基及びアザカルバゾリレン基;のうちから選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0141】
他の実施形態によれば、化学式601及び化学式601-1において、xe1、及びxe611~xe613は、互いに独立して、0、1または2である。
【0142】
さらに他の実施形態によれば、化学式601及び化学式601-1において、R601、及びR611~R613は、互いに独立して、
フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基及びアザカルバゾリル基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C1-C20アルキル基、C1-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基及びアザカルバゾリル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基及びアザカルバゾリル基;並びに
-S(=O)2(Q601)及び-P(=O)(Q601)(Q602);のうちから選択され、
Q601及びQ602についての説明は、本明細書に記載されたところを参照する。
【0143】
電子輸送領域は、下記化合物ET1~化合物ET36のうちから選択された少なくとも1つの化合物を含んでもよいが、これらに限定されるものではない。
【化29】
【0144】
また、電子輸送領域は、2,9-ジメチル-4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン(BCP)、4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン(Bphen)、Alq3、BAlq、3-(ビフェニリル-4-イル)-5-(4-tert-ブチルフェニル)-4-フェニル-4H-1,2,4-トリアゾール(TAZ)、NTAZ及びジフェニル(4-(トリフェニルシリル)フェニル)-ホスフィンオキシド(TSPO1)のうちから選択された少なくとも1つの化合物を含んでもよい。
【化30】
【0145】
バッファ層、正孔阻止層または電子調節層の厚みは、互いに独立して、約2nm~約100nm、例えば、約3nm~約30nmであってもよい。バッファ層、正孔阻止層または電子調節層の厚みが前述のような範囲を満たす場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに、優れた正孔阻止特性または電子調節特性を得ることができる。
【0146】
電子輸送層の厚みは、約10nm~約100nm、例えば、約15nm~約50nmであってもよい。電子輸送層の厚みが前述のような範囲を満たす場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに、十分な電子輸送特性を得ることができる。
【0147】
電子輸送領域(例えば、電子輸送領域における電子輸送層)は、前述のような物質以外に、金属含有物質をさらに含んでもよい。
【0148】
金属含有物質は、アルカリ金属錯体及びアルカリ土類金属錯体のうちから選択された少なくとも一つを含んでもよい。アルカリ金属錯体の金属イオンは、Liイオン、Naイオン、Kイオン、Rbイオン及びCsイオンのうちからも選択され、アルカリ土類金属錯体の金属イオンは、Beイオン、Mgイオン、Caイオン、Srイオン及びBaイオンのうちから選択される。アルカリ金属錯体及びアルカリ土類金属錯体の金属イオンに配位された配位子は、互いに独立して、ヒドロキシキノリン、ヒドロキシイソキノリン、ヒドロキシベンゾキノリン、ヒドロキシアクリジン、ヒドロキシフェナントリジン、ヒドロキシフェニルオキサゾール、ヒドロキシフェニルチアゾール、ヒドロキシジフェニルオキサジアゾール、ヒドロキシジフェニルチアジアゾール、ヒドロキシフェニルピリジン、ヒドロキシフェニルベンゾイミダゾール、ヒドロキシフェニルベンゾチアゾール、ビピリジン、フェナントロリン及びシクロペンタジエンのうちから選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0149】
例えば、金属含有物質は、Li錯体を含んでもよい。Li錯体は、例えば、下記化合物ET-D1(リチウムキノレート(LiQ))または化合物ET-D2を含んでもよい。
【化31】
【0150】
電子輸送領域は、第2電極190からの電子注入を容易にする電子注入層を含んでもよい。電子注入層は、第2電極190と直接(directly)接触することができる。
【0151】
電子注入層は、i)単一物質からなる単一層からなる単層構造、ii)複数の互いに異なる物質からなる単一層からなる単層構造、あるいはiii)複数の互いに異なる物質からなる複層を有する多層構造を有してもよい。
【0152】
電子注入層は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、希土類金属化合物、アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、希土類金属錯体、またはそれらのうち任意の組み合わせを含んでもよい。
【0153】
アルカリ金属は、Li、Na、K、Rb及びCsのうちから選択される。一実施形態によれば、アルカリ金属はLi、NaまたはCsであってもよい。他の実施形態によれば、アルカリ金属はLiまたはCsであってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0154】
アルカリ土類金属は、Mg、Ca、Sr、及びBaのうちから選択される。
【0155】
希土類金属はSc、Y、Ce、Tb、Yb及びGdのうちから選択される。
【0156】
アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物及び希土類金属化合物は、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属の酸化物及びハロゲン化物(例えば、フッ化物、塩化物、臭化化物、ヨウ化物など)のうちから選択されてもよい。
【0157】
アルカリ金属化合物は、Li2O、Cs2O、K2Oのようなアルカリ金属酸化物、及びLiF、NaF、CsF、KF、LiI、NaI、CsI、KIのようなアルカリ金属ハロゲン化物のうちから選択されてもよい。一実施形態によれば、アルカリ金属化合物は、LiF、Li2O、NaF、LiI、NaI、CsI、KIのうちから選択されてもよいが、これらに限定されるものではない。
【0158】
アルカリ土類金属化合物は、BaO、SrO、CaO、BaxSr1-xO(0<x<1)、BaxCa1-xO(0<x<1)のようなアルカリ土類金属化合物のうちから選択されてもよい。一実施形態によれば、アルカリ土類金属化合物は、BaO、SrO及びCaOのうちから選択されてもよいが、これらに限定されるものではない。
【0159】
希土類金属化合物は、YbF3、ScF3、ScO3、Y2O3、Ce2O3、GdF3及びTbF3のうちから選択されてもよい。一実施形態によれば、希土類金属化合物は、YbF3、ScF3、TbF3、YbI3、ScI3、TbI3のうちから選択されてもよいが、これらに限定されるものではない。
【0160】
アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体及び希土類金属錯体は、前述のようなアルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属のイオンを含み、アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体及び希土類金属錯体の金属イオンに配位された配位子は、互いに独立して、ヒドロキシキノリン、ヒドロキシイソキノリン、ヒドロキシベンゾキノリン、ヒドロキシアクリジン、ヒドロキシフェナントリジン、ヒドロキシフェニルオキサゾール、ヒドロキシフェニルチアゾール、ヒドロキシジフェニルオキサジアゾール、ヒドロキシジフェニルチアジアゾール、ヒドロキシフェニルピリジン、ヒドロキシフェニルベンゾイミダゾール、ヒドロキシフェニルベンゾチアゾール、ビピリジン、フェナントロリン及びシクロペンタジエンのうちから選択されてもよいが、これらに限定されるものではない。
【0161】
電子注入層は、前述のようなアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、希土類金属化合物、アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、希土類金属錯体、またはそれらのうち任意の組み合わせだけからなるか、あるいは有機物をさらに含んでもよい。電子注入層が有機物をさらに含む場合、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、希土類金属化合物、アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、希土類金属錯体、またはそれらのうち任意の組み合わせは、有機物からなるマトリックスに均一に分散されていてもよく、不均一に分散されていてもよい。
【0162】
電子注入層の厚みは、約0.1nm~約10nm、約0.3nm~約9nmであってもよい。電子注入層の厚みが前述のような範囲を満たす場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに、十分な電子注入特性を得ることができる。
【0163】
[第2電極190]
前述のような有機層150上部には、第2電極190が配置されている。第2電極190は、電子注入電極であるカソードであるが、このとき、第2電極190用物質としては、低い仕事関数を有する金属、合金、導電性化合物、及びそれらの組み合わせを使用することができる。
【0164】
第2電極190は、リチウム(Li)、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、アルミニウム-リチウム(Al-Li)、カルシウム(Ca)、マグネシウム-インジウム(Mg-In)、マグネシウム-銀(Mg-Ag)、ITO及びIZOのうちから選択された少なくとも一つを含んでもよいが、これらに限定されるものではない。第2電極190は、透過型電極、半透過型電極または反射型電極である。
【0165】
第2電極190は、単一層である単層構造、または複層を有する多層構造を有してもよい。
【0166】
[有機発光素子20~有機発光素子40についての説明]
一方、
図2の有機発光素子20は、第1キャッピング層210、第1電極110、有機層150及び第2電極190が順に積層された構造を有し、
図3の有機発光素子30は、第1電極110、有機層150、第2電極190及び第2キャッピング層220が順に積層された構造を有し、
図4の有機発光素子40は、第1キャッピング層210、第1電極110、有機層150、第2電極190及び第2キャッピング層220が順に積層された構造を有する。
【0167】
図2~
図4において、第1電極110、有機層150及び第2電極190についての説明は、
図1についての説明を参照する。
【0168】
有機発光素子20、40の有機層150における発光層で生成された光は、半透過型電極または透過型電極である第1電極110、及び第1キャッピング層210を経て、外部に取り出され、有機発光素子30、40の有機層150における発光層で生成された光は、半透過型電極または透過型電極である第2電極190、及び第2キャッピング層220を経て、外部に取り出される。
【0169】
第1キャッピング層210及び第2キャッピング層220は、補強干渉の原理により、外部発光効率を向上させる。
【0170】
第1キャッピング層210及び第2キャッピング層220は、互いに独立して、有機物からなる有機キャッピング層、無機物からなる無機キャッピング層、または有機物及び無機物を含んだ複合キャッピング層であってもよい。
【0171】
第1キャッピング層210及び第2キャッピング層220のうち少なくとも1層は、互いに独立して、炭素環式化合物、ヘテロ環式化合物、アミン系化合物、ポルフィン誘導体(porphine derivatives)、フタロシアニン誘導体(phthalocyanine derivatives)、ナフタロシアニン誘導体(naphthalocyanine derivatives)、アルカリ金属錯体及びアルカリ土類金属錯体のうちから選択された少なくとも1つの物質を含んでもよい。炭素環式化合物、ヘテロ環式化合物及びアミン系化合物は、選択的に、O、N、S、Se、Si、F、Cl、Br及びIのうちから選択された少なくとも1つの元素を含んだ置換基で置換されてもよい。一例によれば、第1キャッピング層210及び第2キャッピング層220のうち少なくとも1層は、互いに独立して、アミン系化合物を含んでもよい。
【0172】
他の例によれば、第1キャッピング層210及び第2キャッピング層220のうち少なくとも1層は、互いに独立して、化学式201で表わされる化合物、または化学式202で表わされる化合物を含んでもよい。
【0173】
さらに他の例によれば、第1キャッピング層210及び第2キャッピング層220のうち少なくとも1層は、互いに独立して、前述の化合物HT28~化合物HT33、及び下記化合物CP1~化合物CP5のうちから選択された化合物を含んでもよいが、これらに限定されるものではない。
【化32】
【0174】
以上、本発明の一実施形態に係る有機発光素子について、
図1~
図4を参照して説明したが、これらに限定されるものではない。
【0175】
正孔輸送領域に含まれた各層、発光層、及び電子輸送領域に含まれた各層は、それぞれ、真空蒸着法、スピンコーティング法、キャスト法、LB(Langmuir-Blodgett)法、インクジェットプリンティング法、レーザプリンティング法、レーザ熱転写(LITI:laser induced thermal imaging)法のような多様な方法を利用して、所定領域に形成される。
【0176】
該真空蒸着法により、正孔輸送領域に含まれた各層、発光層、及び電子輸送領域に含まれた各層をそれぞれ形成する場合、蒸着条件は、例えば、約100℃~約500℃の蒸着温度、約10-8torr~約10-3torrの真空度、及び約0.001nm/sec~約10nm/secの蒸着速度の範囲内において、形成しようとする層に含まれる材料、及び形成しようとする層の構造を考慮して選択される。
【0177】
該スピンコーティング法により、正孔輸送領域に含まれた各層、発光層、及び電子輸送領域に含まれた各層をそれぞれ形成する場合、コーティング条件は、例えば、約2,000rpm~約5,000rpmのコーティング速度、及び約80℃~200℃の熱処理温度の範囲内で、形成しようとする層に含まれる材料、及び形成しようとする層の構造を考慮して選択される。
【0178】
[表示装置]
有機発光素子は、薄膜トランジスタを含んだ表示装置に含まれてもよい。薄膜トランジスタは、ソース電極、ドレイン電極及び活性層を含み、ソース電極及びドレイン電極のうちいずれか一つは、有機発光素子の第1電極と電気的に接続される。
【0179】
薄膜トランジスタは、ゲート電極、ゲート絶縁膜などをさらに含んでもよい。
【0180】
活性層は、結晶質シリコン、アモルファスシリコン、有機半導体、酸化物半導体などを含んでもよいが、これらに限定されるものではない。
【0181】
表示装置は、有機発光素子を密封する封止部をさらに含んでもよい。封止部は、有機発光素子からの光を透過させ、該有機発光素子に、外気及び水分が侵透することを遮断する。封止部は、透明なガラス基板またはプラスチック基板を含む封止基板であってもよい。封止部は、複数の有機層、及び/または複数の無機層を含む薄膜封止層であってもよい。封止部が薄膜封止層であるならば、フラットパネル表示装置全体がフレキシブルになる。
【実施例】
【0182】
以下において、合成例及び実施例を挙げ、本発明の一実施形態による化合物及び有機発光素子について、さらに具体的に説明する。下記合成例において、「Aの代わりにBを使用した」という表現において、Aのモル当量とBのモル当量は、互いに同一である。
【0183】
実施例1
アノードとして、ITO/Ag/ITOが蒸着された基板を、50mm×50mm×0.7mmサイズに切り、イソプロピルアルコールと純水とを利用し、それぞれ5分間超音波洗浄した後、30分間紫外線を照射してオゾンに露出させて洗浄し、真空蒸着装置にITO基板を設けた。
【0184】
ITO基板上部に、化合物HT3及び化合物F4-TCNQを、98:2の重量比で真空共蒸着し、10nm厚の正孔注入層を形成した後、正孔注入層上部に、化合物HT3を真空蒸着し、120nm厚の正孔輸送層を形成した。正孔輸送層上部に、化合物1-1、化合物2-27及び化合物3-29を、50:50:3の重量比で共蒸着し、20nm厚の発光層を形成した。発光層上部に、化合物ET-1及びLiqを50:50の重量比で共蒸着し、31nm厚の電子輸送層を形成した。電子輸送層上部にLiqを蒸着し、1nm厚の電子注入層を形成し、電子注入層上部に、Mg及びAg(130:10の重量比)を共蒸着し、13nm厚のカソードを形成したことにより、有機発光素子を作製した。
【0185】
実施例2~14、及び比較例1、2
発光層を、下記表1に記載されているような化合物と重量比で作製したという点を除いては、実施例1と同一方法で有機発光素子を作製した。
【0186】
実施例15
アノードとして、ITO/Ag/ITOが蒸着された基板を、50mm×50mm×0.7mmサイズに切り、イソプロピルアルコールと純水とを利用し、それぞれ5分間超音波洗浄した後、30分間紫外線を照射してオゾンに露出させて洗浄し、真空蒸着装置にITO基板を設けた。
【0187】
ITO基板上部に、化合物HT3及び化合物F4-TCNQを、98:2の重量比で真空共蒸着し、10nm厚の正孔注入層を形成した後、正孔注入層上部に、化合物HT3を真空蒸着し、140nm厚の正孔輸送層を形成した。正孔輸送層上部に、化合物1-1、化合物2-30及び化合物3-20を、50:50:3の重量比で共蒸着し、40nm厚の発光層を形成した。発光層上部に、化合物ET-1及びLiqを、50:50の重量比で共蒸着し、31nm厚の電子輸送層を形成した。電子輸送層上部にLiqを蒸着し、1nm厚の電子注入層を形成し、電子注入層上部に、Mg及びAg(130:10の重量比)を共蒸着し、13nm厚のカソードを形成したことにより、有機発光素子を作製した。
【0188】
実施例16~18、及び比較例3
発光層を下記表2に記載されているような化合物で作製したという点を除いては、実施例15と同一方法で有機発光素子を作製した。
【0189】
評価例
実施例1~14、及び比較例1、2で作製された有機発光素子の電流効率を、電流密度10mA/cm
2で、Kethley SMU 236及び輝度計PR650を利用して測定し、その結果を表1に示した。実施例15~18、及び比較例3で作製された有機発光素子の電流効率を、電流密度10mA/cm
2で、Kethley SMU 236及び輝度計PR650を利用して測定し、その結果を表2に示した。また、寿命は、それぞれ比較例1または比較例3の寿命を100%として、それに対する相対値として示した。
【表1】
【表2】
【0190】
【0191】
表1及び表2から、実施例1~18の有機発光素子の電流効率及び寿命は、比較例1~3の有機発光素子の電流効率に比べ、優れているということを確認することができる。
【0192】
以上、本発明は、図面に示された実施形態を参照して説明したが、これらは、例示的なものに過ぎず、当該技術分野において当業者であるならば、それらから、多様な変更、及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解するであろう。従って、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決められるものである。
【産業上の利用可能性】
【0193】
本発明の、有機発光素子、及びそれを含む表示装置は、例えば、発光関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【符号の説明】
【0194】
10,20,30,40 有機発光素子
110 第1電極
150 有機層
190 第2電極
210 第1キャッピング層
220 第2キャッピング層