(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-24
(45)【発行日】2023-04-03
(54)【発明の名称】閉鎖要素を備えた混合装置
(51)【国際特許分類】
B01F 35/75 20220101AFI20230327BHJP
B01F 29/83 20220101ALI20230327BHJP
B01F 35/60 20220101ALI20230327BHJP
B01F 27/80 20220101ALI20230327BHJP
【FI】
B01F35/75
B01F29/83
B01F35/60
B01F27/80
(21)【出願番号】P 2020545092
(86)(22)【出願日】2019-03-08
(86)【国際出願番号】 EP2019055838
(87)【国際公開番号】W WO2019175048
(87)【国際公開日】2019-09-19
【審査請求日】2021-11-01
(31)【優先権主張番号】102018106187.0
(32)【優先日】2018-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】519321948
【氏名又は名称】マシーネンファブリック グスタフ アイリヒ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアン オット
(72)【発明者】
【氏名】ティモ ギュンター
【審査官】高橋 成典
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-525092(JP,A)
【文献】特開2005-296805(JP,A)
【文献】特開昭61-283330(JP,A)
【文献】特開2003-088830(JP,A)
【文献】特開昭52-046628(JP,A)
【文献】特開平08-258040(JP,A)
【文献】特表2009-532192(JP,A)
【文献】特開昭55-107683(JP,A)
【文献】特開2001-157832(JP,A)
【文献】英国特許出願公開第01114175(GB,A)
【文献】独国実用新案第202013100812(DE,U1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01F 35/00 - 35/95
29/00 - 33/87
27/00 - 27/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
混合材料を受け入れるための、容器軸の周りに回転可能な容器を有する混合装置であって、
前記混合装置は、前記容器の底部に構成された排出開口部と、前記容器の内部に構成された回転可能な混合具と、前記排出開口部を閉鎖するための閉鎖要素とを有し、
前記閉鎖要素は、前記排出開口部を開閉するための旋回軸周りに旋回可能であり、
前記閉鎖要素は、前記排出開口部が閉鎖されて前記容器の内側に配置される内面と、前記排出開口部が閉鎖されて前記容器の外側に配置される外面と、前記排出開口部が閉鎖されて前記排出開口部の端面に対向して配置される端面とを有し、
前記閉鎖要素、前記排出開口部および前記旋回軸は、前記閉鎖要素の前記内面または前記端面上で前記旋回軸から最も離れて配置された点が旋回運動において円を描くように構成され、
前記閉鎖要素は前記円の内側に配置され、前記排出開口部の端面は前記円の外側に配置され
、前記閉鎖要素が前記排出開口部に位置するときに平坦な底面がもたらされるように、前記閉鎖要素が前記底部と同一平面上となることを特徴とする、混合装置。
【請求項2】
前記排出開口部と前記閉鎖要素とが、前記排出開口部内に前記閉鎖要素が配置されたときに互いに接触する、互いに対応する端面を有することを特徴とする、請求項1に記載の混合装置。
【請求項3】
前記閉鎖要素の端面は、該端面が仮想球面上に存在し、前記仮想球面の中心点が前記旋回軸上に存在するように、湾曲した構成であることを特徴とする、請求項2に記載の混合装置。
【請求項4】
前記混合具が、前記容器の回転軸に平行に配置されたミキサシャフトと、前記排出開口部に対する前記ミキサシャフトの回転位置を決めるための位置決め装置と、を有することを特徴とする、請求項1ないし
3のいずれか1項に記載の混合装置。
【請求項5】
前記混合具が、前記容器の底部の方向に突出する少なくとも1つの底部ブレードまたは混合要素を有することを特徴とする、請求項
4に記載の混合装置。
【請求項6】
前記位置決め装置が、前記ミキサシャフトの回転位置を決定する装置を有することを特徴とする、請求項
4又は請求項
5に記載の混合装置。
【請求項7】
前記ミキサシャフトの回転位置を決定するための装置が、前記ミキサシャフト上にまたは該ミキサシャフトに固定された駆動要素上に、配置されたカムを有し、前記カムと協働するカム従動体を有することを特徴とする、請求項
6に記載の混合装置。
【請求項8】
前記位置決め装置が、前記ミキサシャフトの回転運動および/または前記
容器の回転運動を停止できるような構成であることを特徴とする、請求項
4ないし
7のいずれか1項に記載の混合装置。
【請求項9】
前記閉鎖要素が閉鎖カバーとして形成されていることを特徴とする、請求項1ないし
8のいずれか1項に記載の混合装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、混合材料を受け入れる容器軸回りに回転可能な容器を有する混合装置であって、その底部に排出開口部が配置されている容器と、該容器の内部に配置された回転自在な混合具と、該排出開口部を閉鎖する閉鎖要素とを有し、該閉鎖要素は、該排出開口部を開閉する旋回軸回りに旋回可能であり、該閉鎖要素は、前記排出開口部が閉鎖されて前記容器の内側に配置される内面と、前記排出開口部が閉鎖されて前記容器の外側に配置される外面と、前記排出開口部が閉鎖されて前記排出開口部の端面に対向して配置される端面と、を有する混合装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このような閉鎖要素は、しばしば閉鎖カバーの形態をとっている。しかし、閉鎖カバーの形態は絶対的に必要なわけではない。閉鎖要素は、閉鎖カバーとは別の要素であってもよい。以下、本発明を閉鎖カバーという形態で閉鎖要素を用いて説明する。しかしながら、閉鎖カバーの形態での構成が好ましい場合であっても、閉鎖カバーの代わりに、本発明に係る閉鎖カバーを設計することも可能であることは理解されるであろう。
【0003】
このような混合装置は、例えば、特許文献1(国際公開2011/128435号)から知られている。
【0004】
その種の公知の混合装置を
図1および
図2に示す。
図1に混合容器の平面図を示す。
図2に断面図を示す。
【0005】
円筒状の混合容器1は、混合容器内に偏心して配置され、オーバーハングして取り付けられた混合具2を中央シャフト3上に有し、横方向に配置された混合ブレード4と、上方から垂直にオーバーハングして取り付けられた固定壁/底部スクレーパ5とを有する。混合具2の最下部のブレード面に固定されているのは、容器底部の表面に対して小さな間隔で作動する垂直下方に突出する底部ブレード6である。
【0006】
排出開口部7は、混合容器1の中央に配置されている。排出開口部7は、閉鎖カバー8の形態の閉鎖要素で閉鎖することができる。図示の実施形態では、閉鎖カバー8は、装着フォークおよび装着トラニオン9によって支持アーム10に接続されており、装着トラニオン9の旋回軸を中心として旋回可能である。支持アーム10は、旋回軸11を介して回動自在に取り付けられている。戻り要素(図示せず)は、閉鎖カバー8が、それに作用する外力がなければ、支持アーム10に対して所定の位置を仮定することを提供する。
【0007】
排出開口部7が閉じられたとき、つまり閉鎖カバー8が排出開口部7内に位置すると、閉鎖カバー8が容器の底部と同一平面となる。すなわち、平坦な底面を形成し、その上で混合材料が移動される。これにより、閉鎖カバーの上方には底部ブレード6によって到達されないデッドスペースがないので、混合される全ての材料の効率的な徹底的な混合が保証される。
【0008】
閉鎖カバーが容器底部と一直線になるようにするための要件は、閉鎖カバーの構成およびガイダンスに関して困難をもたらす。
【0009】
基本的に、閉鎖カバーは、排出開口部を開くために、直線的に下方に動かされなければならないであろう。しかし、容器の底部の排出開口部の配置によって、混合材料は、閉鎖カバーのすべての既知の表面上を流れ、場合によっては閉鎖カバーの駆動部を汚すことさえある。しかしながら、閉鎖カバーの実質的に円筒状又は切頭円錐状の接触面及び排出開口部によって、閉鎖カバーが排出開口部から横方向に旋回されることは不可能である。
【0010】
そのため、
図2に示す閉鎖カバーの駆動は、軸11の周りおよび軸9の周りの両方の旋回運動を可能にする。公知の閉鎖カバーは、製造が複雑で高価であり、容易に洗浄することができない。閉鎖カバーの回転運動によって、閉鎖カバーは、排出開口部から旋回できるように、排出開口部内に一定のクリアランスを有していなければならない。その結果形成される間隙とは、排出開口部が閉じていても、混合材料成分が容器から逃げることができることを意味する。また、再び排出開口部に位置決めし、確実に密閉するようにするために、排出するたびに閉鎖カバーを非常に徹底的に清掃する必要がある。さらに、混合材料は、閉鎖カバーの下にある旋回軸9の領域に集まり、旋回動作を妨げることができる。混合容器の回転運動に関連して閉鎖カバーの旋回運動によって、排出開口部から流出する混合材料は、放物線状の経路で混合容器から流出することになる。その結果、閉鎖カバーの下に配置される移送ボックス12が比較的大きなサイズであることが必要となり、その後の洗浄が困難になる。さらに、十分に急峻な吐出角度を許容するために、移送ボックスの下側吐出断面積を比較的大きくしなければならない。排出断面積が大きいため、下流側に接続された容器で混合材料を受け入れることが困難になる。これは、入口断面積を大きくしなければならないためである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
そこで、本発明の目的は、少なくとも上述の欠点を低減し、比較的小さな断面での混合材料の移送を可能にする、本明細書の冒頭部分に記載された種類の混合装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
その目的は、前記閉鎖要素、前記排出開口部及び前記旋回軸は、前記閉鎖要素の前記内面又は前記端面において前記旋回軸から最も離れて配置された点が、前記旋回移動において円を描くような構成及び配置であり、前記閉鎖要素は、前記円の内部に配置され、前記排出開口部の端面は、前記円の外側に配置されることで達成される。
【0014】
その測定によって、閉鎖要素は、排出開口部を閉じるために、旋回軸を中心として回転されなければならない。排出開口部は、排出開口部の端面が、旋回移動中に閉鎖要素と衝突することができないような構成および配置である。
【0015】
原則として、間隙は、排出開口部内の閉鎖要素の閉鎖位置においてさえも閉鎖要素の端面と排出開口部の端面との間に残ることができるが、しかしながら、間隙幅は、処理される混合材料の最小粒度未満であるべきであり、混合材料が閉鎖要素の閉鎖位置で混合容器から流出するのを防止する。
【0016】
好ましい実施形態は、排出開口部と閉鎖要素とが、閉鎖要素が排出開口部内に配置されたときに互いに接触する互いに対応する端面を有することを提供する。
【0017】
その測定は、閉鎖要素の閉鎖位置において排出開口部と閉鎖要素との間に隙間が残らないことを保証する。
【0018】
さらなる好ましい実施形態は、閉鎖要素の端面が、仮想球上に存在し、仮想球の中心点が旋回軸上に存在するように、湾曲した構成であることを提供する。
【0019】
特に好ましくは、閉鎖要素は、閉鎖要素が排出開口部内に配置されたときに平坦な底面が与えられるように下面と同一平面となる。
【0020】
端面のこのような構成は、球形セグメントスライドの構造に類似している。球形セグメントスライドは、供給ラインおよび供給ライン内の遮断部材として機能する。しかしながら、球状セグメントがスライドする場合には、可動バルブスライドは、球状セグメント形状であること、すなわち、対応するバルブシートに接触する接触面は、曲線形状であるだけでなく、バルブスライド全体は、球状キャップの形状であることに留意されたい。このようなバルブスライドは、閉鎖カバーとして見るべきではないという事実とは別に、キャップの形状によって、容器底部をその平面内に配置することも許されない。
【0021】
本発明による構成は、閉鎖カバーが、排出開口部を開閉するために、旋回軸を中心として容易に旋回され得るという利点を有する。
【0022】
好ましい実施形態では、混合具は、容器の回転軸に平行に配置されたミキサシャフトと、ミキサシャフトに沿って互いに離間された複数のブレードとを有する。混合材料の完全な混合は、このような混合具によって実質的に高速化することができる。このような混合具は、既に
図1および
図2に示されている。あるいは、混合ブレードの代わりに、外周に例えばV字形またはU字形の凹部を有する円盤状の混合具を使用し、混合具の平面から上方または下方に突出するピンまたは棒状の混合要素を使用することもできる。できるだけ完全に徹底した混合材料の混合を達成するためには、全ての混合具形状を用いて、端部を底部に向かって配置することが必要であり、少なくとも1つ及び好ましくは少なくとも2つのほぼ互いに向き合って配置された底部ブレードが、混合容器底部に対して僅かな間隔で、又は該底部と直接接触して、回転運動によって混合容器底部及び閉鎖カバー上の材料の蓄積を除去する。底部ブレードは、通常、混合容器の回転軸上を通過し、閉鎖カバーも通過するように配置される。
【0023】
混合具に固定された底部ブレード6を有する混合具のブレードは、閉鎖カバー上に延びていることが分かるであろう。従って、
図2から特に分かるように、混合具のブレード又は混合具ブレードに固定された底部ブレードが閉鎖カバーの真上に配置される状況が発生し得る。本発明によれば、閉鎖カバーは、排出開口部を開閉するために旋回軸線を中心に旋回され、閉鎖カバーの端面の曲率の中心点がその旋回軸線上にあるとき、旋回軸線を中心とした閉鎖カバーの旋回運動において、端面は、仮想球の表面に沿って移動し、すなわち、それらは円形の経路上を移動する。しかしながら、これがもたらす結果は、端面が容器内に旋回されることであり、しかしながら、閉鎖カバーが、閉鎖カバーの旋回運動の領域に正確にある場合には、混合具ブレードまたは混合具ブレードに装着された底部ブレードとの衝突を生じる可能性がある。従って、閉鎖カバーの開閉の前に、ミキサシャフトを、混合具ブレードがなく、底部ブレードが閉鎖カバーの旋回移動の領域内にないような方法で回転させることが必要である。これは、例えば、手動で、すなわち、現場に存在する操作者によって実施することができる。
【0024】
好ましい実施形態では、混合装置は、混合具のブレード、特に排出開口部に対する底部ブレードの回転位置決めのための位置決め装置を有する。
【0025】
次に、混合具は、位置決め装置によって、閉鎖カバーに衝突する可能性のある混合具の部品、すなわち、特に底部ブレードが、開放時に閉鎖カバーがその旋回移動を行う領域内にないように配置することができる。
【0026】
従って、本発明による装置では、球形セグメントバルブの形態である閉鎖カバーが開閉される前に、混合シャフトは、まず位置決め装置によって、いかなる危険もなく閉鎖カバーを旋回させることができる位置に移動される。その点に関して、旋回運動中に、閉鎖カバーと衝突する可能性のあるミキサシャフトの部分が閉鎖カバーの旋回運動の領域内に移動されないことが確保されるべきである。
【0027】
好ましい実施形態において、位置決め装置は、ミキサシャフトの回転位置を決定するための装置を有する。ミキサシャフトのそれぞれの駆動によっては、混合具またはミキサシャフト上の突出エレメントまたは底部ブレードが、その時点でどのような位置に配置されているかを予測することができない場合がある。したがって、位置決め装置は、ミキサシャフトの現在の回転位置を決定するのに役立ち、この位置決め装置は、そのようにして位置を決定することに基づいて、位置決め装置は、排出開口部に対する混合具の底部ブレードの回転位置決めを実施して、閉鎖カバーの無害な旋回を可能にすることができる。
【0028】
原理的には、回転位置の決定には、任意の所望のセンサを使用することができる。特に好ましくは、ミキサシャフト上に、又は、例えばVベルトプーリのように、それに固定された駆動要素上に配置されたカムは、機械的、電気的又は電気機械的検出が行われるように、カムと共作動する対応するカムフォロアで検知されるカムである。一例として、カム形状の隆起部分をミキサシャフト上(又はそれに固定されたVベルトプーリ上)に配置することができ、このカム形状部分は、静止して位置決めされたカム従動子がカム形状の隆起部分を検出すると、これによってミキサシャフトの底部ブレードが閉鎖カバーの旋回移動の領域内にないように、ミキサシャフトが位置決めされることが保証される。
【0029】
カムフォロアがカムを検出している限り、閉鎖カバーを開閉することができる。カムフォロアがカムを検出していない場合は、カムが検出されるまで、ミキサシャフトをさらに回転させる必要がある。カム従動子がカムを検出しているときに、例えば下刃のような突出部材が閉鎖カバーを開閉できないように配置されるように、原理的にカムをミキサ軸上に配置することも可能である。
【0030】
更に、好ましい実施形態は、位置決め装置が、ミキサシャフトの回転運動及び/又は混合容器の回転運動を制御及び停止することができるような構成であることを提供する。
【0031】
したがって、排出開口部を開閉する場合、位置決め装置は、閉鎖カバーの無害な旋回が可能となるようにミキサシャフトを位置決めすることができる。また、開閉手順の間、状態が維持されることを確実にすることができる。
本発明のさらなる利点、特徴および可能な使用は、以下に示す好ましい実施形態の説明および付随する図から明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図2】
図2は、
図1に示すように、混合装置およびそこに嵌め込まれた混合容器を通る横断面を示す。
【
図3】
図3は、混合装置の発明による実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1および
図2は、既に本明細書に記載されている、技術水準からの構造を示す。
【0034】
図3は、混合装置の発明による一実施形態の概略断面図を示す。
【0035】
同一要素には、できるだけ同一の符号を用いる。ここにも回転軸回りに回転可能な円筒状の混合容器1がある。混合容器1の内部には混合シャフト3を有する混合具が配置されている。混合シャフト3には、軸方向上方に突出するピンと、容器底部の方向に突出する底部ブレード6とを備えた円盤状の混合具19が固定されている。
【0036】
混合シャフト3は、Vベルトを介してモータ21によって駆動される。そのために、Vベルトプーリ16が混合シャフト3に固定されている。Vベルトプーリ16上に配置されているのは、適当なセンサ18で検出できる磁石17である。図示の例では、磁石17は、混合シャフト3の回転軸線および底部ブレード6の両方が配置された同一平面内に配置されている。
【0037】
また、
図3に例として示すように、対応する磁石17を混合シャフト3上に直接配置することもできる。センサ18は制御部20によって読み取られ、制御部は次にモータ21を駆動する。
【0038】
容器底部は、排出開口部7を有する。排出開口部7には閉鎖カバー13が配置されている。閉鎖カバー13と排出開口部7とは、
図3に示すように閉鎖カバーが排出開口部7に位置する際に互いに対応する端面を有しており、閉鎖カバー13が容器の底部と同一平面となることにより、底面が扁平状となることが分かる。
【0039】
閉鎖カバー13の端面は、それらが仮想上の球面上に位置するように湾曲した形態である。閉鎖カバー13は、排出開口部7を開閉するために旋回軸14を中心に旋回可能である。仮想上の球体の中心点は、旋回軸14上にある。この結果、閉鎖カバー13は、排出開口部7から外に移動されることなく、旋回軸14を中心に旋回可能である。その場合、閉鎖カバー13の端面は、仮想上の球15上を移動する。
図3は、閉鎖カバー13が旋回軸14を中心とした旋回運動で底部ブレード6に衝突する状況を示す。
【0040】
従って、閉鎖カバー13が旋回軸14を中心として旋回される前に、混合シャフト3の位置が磁石17及びセンサ18を介して検出され、混合シャフト3の動きが、閉鎖カバー13の旋回運動の領域から底部ブレード6が移動されるように制御され、それによって閉鎖カバー13が次いで危険なく開閉できるようになる。磁石17およびセンサ18の代わりに、先に説明したように、適当なカムおよびカム従動子または任意の他のセンサおよび対応する相手部材を嵌合させることも可能であり、これにより、シャフトの回転位置を検出することが可能になる。