IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ イー インク コーポレイションの特許一覧

<>
  • 特許-電気光学ディスプレイ 図1
  • 特許-電気光学ディスプレイ 図2
  • 特許-電気光学ディスプレイ 図3A
  • 特許-電気光学ディスプレイ 図3B
  • 特許-電気光学ディスプレイ 図4A
  • 特許-電気光学ディスプレイ 図4B
  • 特許-電気光学ディスプレイ 図5A
  • 特許-電気光学ディスプレイ 図5B
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-24
(45)【発行日】2023-04-03
(54)【発明の名称】電気光学ディスプレイ
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1676 20190101AFI20230327BHJP
   G02F 1/17 20190101ALI20230327BHJP
   G02F 1/167 20190101ALI20230327BHJP
【FI】
G02F1/1676
G02F1/17
G02F1/167
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021522394
(86)(22)【出願日】2019-11-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-14
(86)【国際出願番号】 US2019060470
(87)【国際公開番号】W WO2020097462
(87)【国際公開日】2020-05-14
【審査請求日】2021-04-23
(31)【優先権主張番号】62/757,818
(32)【優先日】2018-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500080214
【氏名又は名称】イー インク コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】ホー, チー-シアン
(72)【発明者】
【氏名】ルー, イー
【審査官】近藤 幸浩
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-043948(JP,A)
【文献】特開2008-233149(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0018710(US,A1)
【文献】特開2011-237788(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0298727(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/167
G02F 1/1676
G02F 1/17
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
間隔を置かれた第1および第2の素子層と、ディスプレイピクセルの複数の行とを有する電気光学ディスプレイであって、ディスプレイピクセルの前記複数の行のうちの1つの行は、
複数のディスプレイピクセルであって、前記複数のディスプレイピクセルの各々は、
前記第1の素子層に位置付けられたピクセル電極であって、前記ピクセル電極は、データラインを通じて供給される一連の電圧パルスで前記ディスプレイピクセルを駆動するために構成されている、ピクセル電極と、
前記第2の素子層に位置付けられたVCOM信号ラインであって、前記VCOM信号ラインは、前記ピクセル電極の一部分に重複している、VCOM信号ラインと
ゲートラインと
を有し、前記ゲートラインは、前記V COM 信号ラインと平行である、複数のディスプレイピクセルと、
ィスプレイピクセルの前記1つの行のCOM信号ラインを、ディスプレイピクセルの前記複数の行のうち、ディスプレイピクセルの前記1つの行に隣接する行のみのVCOM信号ラインのみに接続している導電路と
を備える、電気光学ディスプレイ。
【請求項2】
前記導電路は、前記第2の素子層に位置付けられている、請求項1に記載の電気光学ディスプレイ。
【請求項3】
電気光学媒質をさらに備えている、請求項1に記載の電気光学ディスプレイ。
【請求項4】
前記電気光学媒質は、回転式二色部材または電気化学媒質である、請求項3に記載の電気光学ディスプレイ。
【請求項5】
前記電気光学媒質は、電気泳動媒質であり、前記電気泳動媒質は、流体内の複数の荷電粒子を備え、前記複数の荷電粒子は、前記電気光学媒質への電場の印加時、前記流体を通って移動可能である、請求項3に記載の電気光学ディスプレイ。
【請求項6】
前記V COM 信号ラインと平行な方向に記導電路から間隔を置かれた第2の導電路をさらに備え、ディスプレイピクセルの前記複数の行は、ディスプレイピクセルの第1の行を含み、前記第2の導電路は、ディスプレイピクセルの前記第1の行の前記VCOM信号ラインをDC源のみに電気的に結合している、請求項1に記載の電気光学ディスプレイ。
【請求項7】
前記複数のディスプレイピクセルの各々は、前記ピクセル電極と前記VCOM信号ラインとの間に形成された第1の静電容量をさらに備えている、請求項1に記載の電気光学ディスプレイ。
【請求項8】
前記複数のディスプレイピクセルの各々は、前記データラインと前記VCOM信号ラインとの間に形成された第2の静電容量をさらに備えている、請求項7に記載の電気光学ディスプレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への参照)
本願は、2018年11月9日に出願された米国仮特許出願第62/757,818号に関連しており、その出願への優先権を主張する。
【0002】
上述の出願の開示全体が、参照によって本明細書中に援用される。
【0003】
(本発明の主題)
本発明は、電気光学ディスプレイ装置に関しており、より詳しくは、薄膜トランジスタアレイを含むディスプレイバックプレーンに関している。
【背景技術】
【0004】
(発明の背景)
粒子ベースの電気泳動ディスプレイは、何年もの間熱心な研究および開発の主題であった。そのようなディスプレイでは、複数の荷電粒子(時折、色素粒子と称される)が、電場の影響下で流体を通って移動する。電場は、典型的に、導電性フィルムまたはトランジスタ(電界効果トランジスタ等)によって提供される。電気泳動ディスプレイは、液晶ディスプレイと比較して、適切な輝度およびコントラスト、広い視認角度、状態双安定性、ならびに低電力消費を有する。しかしながら、そのような電気泳動ディスプレイは、LCDディスプレイより遅い切り替え速度を有し、電気泳動ディスプレイは、典型的に、リアルタイムビデオを表示するためには遅すぎる。さらに、流体の粘性が電気泳動粒子の移動を制限するので、電気泳動ディスプレイは、低温において動きが遅くなり得る。これらの欠点にもかかわらず、電気泳動ディスプレイは、電子書籍(eリーダ)、携帯電話および携帯電話カバー、スマートカード、看板、腕時計、棚のラベル、およびフラッシュドライブ等の製品に日常的に見られ得る。
【0005】
多くの商業的電気泳動媒質は、本質的に2つの色のみを表示し、「グレースケール」として知られる黒の極限と白の極限との間の勾配を有する。そのような電気泳動媒質は、第2の異なる色を有する着色流体中の第1の色を有する単一のタイプの電気泳動粒子を用いる(その場合、第1の色は、粒子がディスプレイの視認表面に隣接しているときに表示され、第2の色は、粒子が視認表面から離れているときに表示される)か、または、無色の流体中に異なる第1の色および第2の色を有する第1および第2のタイプの電気泳動粒子を用いる。後者の場合、第1の色は、第1のタイプの粒子がディスプレイの視認表面に隣接しているときに表示され、第2の色は、第2のタイプの粒子が視認表面に隣接しているときに表示される。典型的に、2つの色は、黒および白である。
【0006】
単純に思われるが、電気泳動媒質および電気泳動デバイスは、複合的な挙動を表示する。例えば、単純な「オン/オフ」電圧パルスは、電子リーダにおける質の高いテキストを達成するために不十分であることが発見されている。むしろ、状態間で粒子を駆動するために、および、新たに表示されるテキストが以前のテキストの記憶(すなわち「ゴースト」)を保持しないことを保証するために、複雑な「波形」が必要とされる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の概要)
この発明は、間隔を置かれた第1および第2の素子層と、ディスプレイピクセルの第1および第2の行とを有し、各行は、複数のディスプレイピクセルであって、各ディスプレイピクセルは、ディスプレイピクセルを駆動するために第1の素子層に位置付けられている、ディスプレイピクセルの第1および第2の行と、第2の素子層に位置付けられ、複数のディスプレイピクセルのピクセル電極の一部に重複する導電ラインと、ディスプレイピクセルの第1の行の導電ラインを第2の行の導電ラインに接続している少なくとも1つの導電路とを備えている。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
ディスプレイピクセルの第1および第2の行を有する電気光学ディスプレイであって、各行は、
複数のディスプレイピクセルであって、各ディスプレイピクセルは、前記ディスプレイピクセルを駆動するためのピクセル電極を有する、複数のディスプレイピクセルと、
前記複数のディスプレイピクセルの前記ピクセル電極の各々に接続された第1の信号ラインと、
少なくとも1つの導電路と
を備え、
前記少なくとも1つの導電路は、ディスプレイピクセルの前記第1の行の前記第1の信号ラインを前記第2の行の第2の信号ラインに接続している、電気光学ディスプレイ。
(項目2)
前記第1および第2の信号ラインは、前記複数のディスプレイピクセルの前記ピクセル電極に一定の電圧を伝送するように構成されている、項目1に記載の電気光学ディスプレイ。
(項目3)
前記第1の信号ラインに接続されたコンデンサをさらに備えている、項目1に記載の電気光学ディスプレイ。
(項目4)
間隔を置かれた第1および第2の素子層と、ディスプレイピクセルの第1および第2の行とを有する電気光学ディスプレイであって、各行は、
複数のディスプレイピクセルであって、各ディスプレイピクセルは、ピクセル電極を有し、前記ピクセル電極は、前記ディスプレイピクセルを駆動するために前記第1の素子層に位置付けられている、複数のディスプレイピクセルと、
前記第2の素子層に位置付けられた信号ラインであって、前記信号ラインは、前記複数のディスプレイピクセルのピクセル電極の一部分に重複している、信号ラインと、
少なくとも1つの導電路と
を備え、
前記少なくとも1つの導電路は、ディスプレイピクセルの前記第1の行の前記信号ラインを前記第2の行の信号ラインに接続している、電気光学ディスプレイ。
(項目5)
前記導電路は、前記第2の素子層に位置付けられている、項目4に記載の電気光学ディスプレイ。
(項目6)
電気光学媒質をさらに備えている、項目4に記載の電気光学ディスプレイ。
(項目7)
前記電気光学媒質は、回転式二色部材または電気化学媒質である、項目6に記載の電気光学ディスプレイ。
(項目8)
前記電気光学媒質は、電気泳動媒質であり、前記電気泳動媒質は、流体内の複数の荷電粒子を備え、前記複数の荷電粒子は、前記電気光学媒質への電場の印加時、前記流体を通って移動可能である、項目6に記載の電気光学ディスプレイ。
【図面の簡単な説明】
【0008】
(図面の簡単な説明)
図1図1は、本明細書中で開示される主題によるバックプレーン回路を例証している。
【0009】
図2図2は、本明細書中で開示される主題によるディスプレイピクセルの上面図を例証している。
【0010】
図3A図3Aは、本明細書中で開示される主題によるディスプレイピクセルの等価回路の実施形態を例証している。
【0011】
図3B図3Bは、本明細書中で提示される主題によるサンプル駆動スキームを例証している。
【0012】
図4A図4Aは、本明細書中で提示される主題によるバックプレーン回路を例証している。
【0013】
図4B図4Bは、本明細書中で提示される主題による別のバックプレーン回路を例証している。
【0014】
図5A図5Aは、本明細書中で提示される主題によるクロストークを有するディスプレイ画像を例証している。
【0015】
図5B図5Bは、本明細書中で提示される主題を用いて低減させられたクロストークを有するディスプレイ画像を例証している。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(詳細な説明)
上で示されるように、本明細書中で提示される主題は、容量カップリングを低減させ電気光学ディスプレイの性能を向上させる方法および手段を提供する。
【0017】
「電気光学」という語は、材料またはディスプレイに適用される場合、少なくとも1つの光学特性の異なる第1および第2のディスプレイ状態を有する材料を指す、画像技術におけるその従来の意味で本明細書中において用いられ、材料は、材料への電場の印加によってその第1のディスプレイ状態からその第2のディスプレイ状態へと変化させられる。光学特性は、典型的に、人間の目に知覚可能な色であるが、光学特性は、光透過性、反射性、発光、または、機械読書向けのディスプレイの場合、可視範囲外の電磁波長の反射性の変化の意味での偽色等の、別の光学特性であり得る。
【0018】
「グレー状態」という語は、本明細書中で、ピクセルの2つの極限光学状態の中間の状態を指す、画像化技術におけるその従来の意味で用いられ、これら2つの極限状態間での黒-白遷移を必ずしも示さない。例えば、以下で参照されるE Inkの特許および公開された出願のいくつかは、極限状態が白および深い青であることにより、中間の「グレー状態」が実際は淡い青であり得る電気泳動ディスプレイを説明する。実際、既に述べられたように、光学状態の変化は、色の変化でないことがある。「黒」および「白」という語は、本明細書中で、これ以降、ディスプレイの2つの極限光学状態を指すために用いられ得、厳密には黒および白でない極限光学状態、例えば前述された白い状態および暗い青の状態を通常含むものとして理解されるべきである。「モノクローム」という語は、本明細書中で、これ以降、介在するグレー状態のないそれらの2つの極限光学状態にピクセルを駆動する駆動スキームを表すためのみに用いられ得る。
【0019】
「双安定」および「双安定性」という語は、業界におけるそれらの従来的な意味で本明細書中において用いられ、少なくとも1つの光学特性において異なる第1および第2のディスプレイ状態を有するディスプレイ要素を備えているディスプレイを指し、異なる第1および第2のディスプレイ状態は、少なくとも1つの光学特性において異なることによって、有限の持続時間のアドレスパルスにより任意の所与の要素が駆動された後、その第1または第2のディスプレイ状態のいずれかをとり、アドレスパルスが終了した後、その状態は、ディスプレイ要素の状態を変化させるために要求されるアドレスパルスの最小持続時間の少なくとも数倍、例えば少なくとも4倍の間持続する。グレースケールを可能とするいくつかの粒子ベースの電気泳動ディスプレイは、それらの極端な黒色状態および白色状態のみならず、それらの中間のグレー状態でも安定することが、米国特許出願第2002/0180687号に示されており(対応する国際出願公開第WO02/079869号も参照されたい)、いくつかの他のタイプの電気光学ディスプレイに同一のことが当てはまる。このタイプのディスプレイは、適切には、双安定よりむしろ「複数安定」と呼ばれるが、便宜上、「双安定」という用語が、双安定ディスプレイおよび複数安定ディスプレイの両方をカバーするように本明細書中で用いられ得る。
【0020】
「インパルス」という語は、本明細書中で、時間についての電圧の積分というその従来の意味で用いられる。しかしながら、いくつかの双安定電気光学媒質は、電荷変換器としての機能を果たし、そのような媒質では、インパルスの代替の定義、すなわち(印加される電荷合計と等しい)時間にわたる電流の積分が用いられ得る。インパルスの適切な定義は、媒質が電圧―時間インパルス変換器としての機能を果たすか、または電荷インパルス変換器としての機能を果たすかに依存して用いられるべきである。
【0021】
Massachusetts Institute of Technology(MIT)およびE Ink Corporationへ譲渡されまたはそれらの名における非常に多くの特許および出願は、最近公開され、カプセル化された電気泳動媒質を説明している。そのようなカプセル化された媒質は、非常に多くの小さなカプセルを備え、各カプセル自体が、液体懸濁媒質内に懸濁された電気泳動可動粒子を含む内相と、内相を囲むカプセル壁とを備えている。典型的に、2つの電極間に位置付けられる干渉性の層を形成するために、ポリマバインダ内にカプセル自体が保持される。これらの特許および出願において説明されるテクノロジは:
【0022】
(a)電気泳動粒子、流体および流体添加剤;例えば、米国特許第7,002,728号および第7,679,814号を参照されたい;
【0023】
(b)カプセル、バインダおよびカプセル化プロセス;例えば、米国特許第6,922,276号および第7,411,719号を参照されたい;
【0024】
(c)マイクロセル構造、壁材料、およびマイクロセルを形成する方法;例えば、米国特許第7,072,095号および第9,279,906号を参照されたい;
【0025】
(d)マイクロセルを充填し封止する方法;例えば、米国特許第7,144,942号および第7,715,088号を参照されたい;
【0026】
(e)電気光学材料を含むフィルムおよびサブアセンブリ;例えば、米国特許第6,982,178号および第7,839,564号を参照されたい;
【0027】
(f)バックプレーン、接着剤層および他の補助層、ならびにディスプレイにおいて用いられる方法;例えば、米国特許第D485,294号;第6,124,851号;第6,130,773号;第6,177,921号;第6,232,950号;第6,252,564号;第6,312,304号;第6,312,971号;第6,376,828号;第6,392,786号;第6,413,790号;第6,422,687号;第6,445,374号;第6,480,182号;第6,498,114号;第6,506,438号;第6,518,949号;第6,521,489号;第6,535,197号;第6,545,291号;第6,639,578号;第6,657,772号;第6,664,944号;第6,680,725号;第6,683,333号;第6,724,519号;第6,750,473号;第6,816,147号;第6,819,471号;第6,825,068号;第6,831,769号;第6,842,167号;第6,842,279号;第6,842,657号;第6,865,010号;第6,873,452号;第6,909,532号;第6,967,640号;第6,980,196号;第7,012,735号;第7,030,412号;第7,075,703号;第7,106,296号;第7,110,163号;第7,116,318号;第7,148,128号;第7,167,155号;第7,173,752号;第7,176,880号;第7,190,008号;第7,206,119号;第7,223,672号;第7,230,751号;第7,256,766号;第7,259,744号;第7,280,094号;第7,301,693号;第7,304,780号;第7,327,511号;第7,347,957号;第7,349,148号;第7,352,353号;第7,365,394号;第7,365,733号;第7,382,363号;第7,388,572号;第7,401,758号;第7,442,587号;第7,492,497号;第7,535,624号;第7,551,346号;第7,554,712号;第7,583,427号;第7,598,173号;第7,605,799号;第7,636,191号;第7,649,674号;第7,667,886号;第7,672,040号;第7,688,497号;第7,733,335号;第7,785,988号;第7,830,592号;第7,843,626号;第7,859,637号;第7,880,958号;第7,893,435号;第7,898,717号;第7,905,977号;第7,957,053号;第7,986,450号;第8,009,344号;第8,027,081号;第8,049,947号;第8,072,675号;第8,077,141号;第8,089,453号;第8,120,836号;第8,159,636号;第8,208,193号;第8,237,892号;第8,238,021号;第8,362,488号;第8,373,211号;第8,389,381号;第8,395,836号;第8,437,069号;第8,441,414号;第8,456,589号;第8,498,042号;第8,514,168号;第8,547,628号;第8,576,162号;第8,610,988号;第8,714,780号;第8,728,266号;第8,743,077号;第8,754,859号;第8,797,258号;第8,797,633号;第8,797,636号;第8,830,560号;第8,891,155号;第8,969,886号;第9,147,364号;第9,025,234号;第9,025,238号;第9,030,374号;第9,140,952号;第9,152,003号;第9,152,004号;第9,201,279号;第9,223,164号;第9,285,648号;および第9,310,661号;ならびに、米国特許出願公報第2002/0060321号;第2004/0008179号;第2004/0085619号;第2004/0105036号;第2004/0112525号;第2005/0122306号;第2005/0122563号;第2006/0215106号;第2006/0255322号;第2007/0052757号;第2007/0097489号;第2007/0109219号;第2008/0061300号;第2008/0149271号;第2009/0122389号;第2009/0315044号;第2010/0177396号;第2011/0140744号;第2011/0187683号;第2011/0187689号;第2011/0292319号;第2013/0250397号;第2013/0278900号;第2014/0078024号;第2014/0139501号;第2014/0192000号;第2014/0210701号;第2014/0300837号;第2014/0368753号;第2014/0376164号;第2015/0171112号;第2015/0205178号;第2015/0226986号;第2015/0227018号;第2015/0228666号;第2015/0261057号;第2015/0356927号;第2015/0378235号;第2016/077375号;第2016/0103380号;および第2016/0187759号;ならびに、国際出願公報第WO00/38000号;欧州特許第1,099,207B1号および第1,145,072B1号を参照されたい
【0028】
(g)色形成および色調節;例えば、米国特許第7,075,502号および第7,839,564号を参照されたい;
【0029】
(h)ディスプレイを駆動する方法;例えば、米国特許第7,012,600号および第7,453,445号を参照されたい;
【0030】
(i)ディスプレイの用途;例えば、米国特許第7,312,784号および第8,009,348号を参照されたい;
【0031】
(j)米国特許第6,241,921号;および米国特許出願公報第2015/0277160号;および米国特許出願公報第2015/0005720号および2016/0012710号で説明される非電気光学ディスプレイを含む。
【0032】
上の特許および特許出願の全ては、それら全体が参照によって本明細書中に援用される。
【0033】
上述される特許および出願の多くは、カプセル化された電気泳動媒質内の個別のマイクロカプセルを囲む壁が、連続相によって取り替えられ得、従っていわゆるポリマ分散型電気泳動ディスプレイを生産し、電気泳動媒質は、複数の電気泳動流体の複数の個別の液滴と、ポリマ材料の連続相とを備えていること、および、いずれの個別のカプセル膜も各々の個々の液滴に関連付けられないとしても、そのようなポリマ分散型電気泳動ディスプレイ内の電気泳動流体の個別の液滴は、カプセルまたはマイクロカプセルとみなされ得ることを認めている;例えば、上述される第2002/0131147号を参照されたい。よって、本出願の目的のために、そのようなポリマ分散型電気泳動媒質は、カプセル化された電気泳動媒質の亜種とみなされる。
【0034】
カプセル化された電気泳動ディスプレイは、典型的には、伝統的な電気泳動デバイスのクラスタリングおよび沈殿破壊モードを被らず、多種多様な可撓性かつ硬い基板上にディスプレイを印刷または被覆する能力等のさらなる利点を提供する。(「印刷する」という語の使用は:パッチダイコーティング、スロットまたは押出コーティング、スライドまたはカスケードコーティング、カーテンコーティング等の前計量コーティング;ナイフオーバーロールコーティング、正逆方向ロールコーティング等のロールコーティング;グラビアコーティング;ディップコーティング;スプレーコーティング;メニスカスコーティング;スピンコーティング;ブラシコーティング;エアナイフコーティング;シルクスクリーン印刷加工;静電印刷加工;熱印刷加工;インクジェット印刷加工;および他の同様の技術を含むがこれら限定されない印刷およびコーティングの全ての形式を含むように意図される。)従って、結果的にディスプレイは可撓性であり得る。さらに、ディスプレイ媒質が(各種の方法を用いて)印刷され得るので、ディスプレイ自体は安価に作製され得る。
【0035】
関連するタイプの電気泳動ディスプレイは、いわゆる「マイクロセル電気泳動ディスプレイ」である。マイクロセル電気泳動ディスプレイでは、荷電粒子および懸濁流体は、マイクロカプセル内にカプセル化されておらず、その代わり、キャリア媒質(典型的に、ポリマフィルム)内に形成された複数の空洞内に保持される。例えば、国際出願公報第WO02/01281号、および公開米国特許第2002/0075556号(両方ともSipix Imaging,Incに譲渡されている)を参照されたい。
【0036】
特定の上述される特許および出願においてそのようなディスプレイは「シャッターモード」(電気光学媒質が、光の透過を調整するために用いられ、それによって、ディスプレイは、透過モードで動作する)で動作し得ると説明されているが、上述されるタイプの電気光学ディスプレイは、双安定であり、典型的に、反射性モードで用いられる。ポリマ分散型液晶を含む液晶は、もちろん、同様に電気光学媒質であるが、典型的に、双安定でなく、透過性モードで動作しない。以下で説明される本発明の特定の実施形態は、反射性ディスプレイで用いられるものに限られるが、従来の液晶ディスプレイを含む他のものが反射性および透過性の両方のディスプレイで用いられ得る。
【0037】
ディスプレイが反射性または透過性かにかかわらず、および、用いられる電気光学媒質が双安定か否かにかかわらず、高解像度ディスプレイを得るためには、ディスプレイの個々のピクセルは、隣接するピクセルからの干渉を受けずにアドレス可能でなければならない。この目的を達成する1つの方法は、トランジスタまたはダイオード等の非線形要素のアレイに各ピクセルに関連付けられた少なくとも1つの非線形要素を設けて、「アクティブマトリクス」ディスプレイを生み出すことである。1つのピクセルをアドレスするアドレス電極またはピクセル電極は、関連付けられた非線形要素を通して適切な電圧源へ接続される。典型的に、非線形要素がトランジスタであるとき、ピクセル電極はトランジスタのドレーンへ接続される。配置は本質的には任意であり、ピクセル電極はトランジスタのソースへ接続され得るが、以下の説明においてはこの配置が想定される。従来的には、高解像度アレイにおいて、ピクセルは行および列の2次元アレイ中に配列され、これにより、任意の特定のピクセルは、1つの特定の行および1つの特定の列の交差によって一意に画定される。各列内の全てのトランジスタのソースは、単一の列電極へ接続され、各行内の全てのトランジスタのゲートは、単一の行電極へ接続される。また、行へのソースおよび列へのゲートの配置は、従来的であるが本質的に任意であり、所望に逆にされ得る。行電極は行ドライバに接続され、これにより、任意の所与の瞬間に1つの行のみが選択されることを本質的に確実にする。つまり、選択された行内の全てのトランジスタが導電性であることを確実にするように、電圧が選択された行電極へ印加される一方で、他の全ての行における全てのトランジスタが非導電性のままであるように、電圧がこれらの選択されなかった行へ印加される。列電極は列ドライバへ接続され、列ドライバは、選択された行におけるピクセルをそれらの所望の光学状態へ駆動するために選択される種々の列電極電圧上に位置付けられる。(前述された電圧は、従来的には非線形アレイから電気光学媒質の反対側面上に提供され、かつ、ディスプレイ全体にわたって伸びている共通の前面電極に関連する。)「ラインアドレス時間」として知られる予め選択された間隔の後、選択された行が選択解除され、次の行が選択され、列ドライバの電圧は、ディスプレイの次のラインが記述される電圧に変化させられる。この処理は、ディスプレイ全体が行ごとに記述されるように繰り返される。
【0038】
アクティブマトリクスディスプレイを製造するためのプロセスが確立されている。例えば、薄膜トランジスタは、種々の堆積およびフォトリソグラフィ技術を用いて製作され得る。トランジスタは、ゲート電極と、絶縁誘電体層と、半導体層と、ソースおよびドレーン電極とを含む。ゲート電極への電圧の印加は、誘電体層にわたる電場を提供し、電場は、半導体層のソースからドレーンへの導電性を劇的に増加させる。この変化は、ソース電極とドレーン電極との間の導電を可能にする。典型的に、ゲート電極、ソース電極、およびドレーン電極は、パターン化されている。一般的に、隣接する回路素子間の迷走導電(すなわち、クロストーク)を最小化するために、半導体層もパターン化されている。
【0039】
液晶ディスプレイは、一般的に、ディスプレイピクセルのためのスイッチング素子として、アモルファスシリコン(「a-Si」)薄膜トランジスタ(「TFT」)を採用する。そのようなTFTは、典型的に、ボトムゲート構成を有する。1つのピクセル内で、薄膜コンデンサは、典型的に、スイッチングTFTによって転送された電荷を保持する。コンデンサの機能は液晶ディスプレイにおけるそれらといくらか異なるが、電気泳動ディスプレイは、コンデンサを伴う同様のTFTを用い得る;上述される同時係属出願第09/565,413号、ならびに公報2002/0106847号および第2002/0060321号を参照されたい。薄膜トランジスタは、高性能を提供するように製作され得る。しかしながら、製作プロセスは、かなりコストがかかり得る。
【0040】
TFTアドレスアレイにおいて、ピクセル電極は、ラインアドレス時間中TFTを介して充電される。ラインアドレス時間中、TFTは、印加されるゲート電圧を変化させることによって、導電状態に切り替えられる。例えば、nタイプTFTでは、TFTを導電状態に切り替えるために、ゲート電圧が「高い」状態に切り替えられる。
【0041】
さらに、電圧シフト等の望まれない効果が、ディスプレイピクセルに駆動波形を供給するデータラインとピクセル電極との間で発生するクロストークによって引き起こされ得る。上で説明される電圧シフトと同様、データラインとピクセル電極との間のクロストークは、ディスプレイ電極がアドレスされていないときであっても(例えば、デプレッションにおける関連するピクセルTFT)、2つの間の容量カップリングによって引き起こされ得る。そのようなクロストークは、電圧シフトをもたらし得、電圧シフトは、画像ストリーキング等の光学的アーチファクトにつながり得るので、所望されない。
【0042】
いくつかの実施形態では、電気泳動ディスプレイ(すなわちEPD100)は、2つの基板(例えば、プラスチックまたはガラス)を含み得、前面積層(すなわちFPL)が2つの基板の間に位置付けられる。いくつかの実施形態では、頂部基板の底部が、透明な導電性材料でコーティングされ、導電性電極(すなわち、Vcom平面)として機能し得る。下位基板の頂部は、電極素子のアレイ(例えば、各ディスプレイピクセルのための導電性電極)を含み得る。薄膜トランジスタ(すなわちTFT)等の半導体スイッチが、これらのピクセル電極の各々に関連付けられ得る。ピクセル電極およびVcom平面へのバイアス電極の印加は、FPLの電気光学的変化をもたらし得る。この光学的変化は、EPD上でのテキストまたはグラフィカル情報の表示のためのバイアスとして用いられ得る。所望の画像を表示するために、適切な電圧が各ピクセル電極に印加される必要がある。それを達成するために、各TFT102は、ゲートライン信号、データライン信号、Vcomライン信号、およびストレージコンデンサを提供され得る。1つの実施形態では、図1に例証されるように、各TFT102のゲートは、スキャンライン104に電気結合され得、トランジスタのソースまたはドレーンは、データライン106に接続され得、ストレージコンデンサの2つの端子は、それぞれ、Vcomライン108およびピクセルピクセル電極に接続され得る。いくつかの実施形態では、頂部基板の底部におけるVcomおよび底部基板の頂部におけるVcomライングリッドは、同一のDC源に接続され得る。
【0043】
EPD動作およびクロストーク
【0044】
動作時、ディスプレイピクセルを更新するために、駆動信号(例えば、電圧パルス)が、各データラインに印加される。どのディスプレイピクセルが更新されるべきかを選択するために、スキャンライン(例えば、スキャンライン104)が、選択的にアクティベートされ得、それによって、データライン(例えば、データライン106)からの駆動信号が、ピクセル電極に印加され、対応するディスプレイピクセルを更新し得る。いくつかの実施形態では、各スキャンラインは、EPD100の全てのディスプレイピクセルが更新されるまで連続してアクティベートされ得る。この更新プロセスでは、Vcom信号は、所望されない容量カップリング効果によって意図されたレベルから分布させられ、または逸脱させられ得る。
【0045】
図2は、本明細書中で開示される主題によるディスプレイピクセル200の上面図を例証している。ディスプレイピクセル200は、ディスプレイピクセルを駆動するように構成されたピクセル電極204を含む。使用時、ディスプレイピクセル200は、ピクセル電極204に誘導される一連の電圧パルスによって駆動される。一連の電圧パルスは、トランジスタ208を通じてピクセル電極204に印加され得る。トランジスタ208は、スイッチとして機能し、ピクセル電極204につながる信号経路をオンおよびオフに切り替え得る。例えば、トランジスタ208のゲート216は、信号選択ゲートライン202に接続され得る。使用時、このゲート202は、電圧をトランジスタ208のゲート216に印加すること、または印加しないことによって、トランジスタ208を選択的にオン・オフするために用いられ得る。さらに、一連の電圧パルスは、データライン206を通じて供給され得る。図2に例証されるように、このデータライン206も、トランジスタ208に電気結合され得る。動作時、信号(例えば、電気パルス)が、ゲートライン202を通じて送信され、トランジスタ208をアクティベートし、またはオンにし得、トランジスタ208がオンにされると、データライン206を通じて印加される電気信号が、トランジスタ208を通じてピクセル電極204に送信され得る。Vcomライン210も、図2に提示されている。いくつかの実施形態では、このVcomライン210は、ディスプレイの頂部電極(図2に示されず)に電気結合され、頂部電極を一定の電圧レベル(例えば、Vcom)に保ち得る。通常、このVcomライン210は、ピクセル電極204より下に位置付けられた素子レベルにある。ストレージコンデンサの電極214も、このVcomライン210に接続され、電極214は、Vcomライン210と同一の素子層に位置付けられ得る。
【0046】
ここで図3Aを参照すると、容量カップリングの源のうち、1つの可能な源は、データライン304とVcomライン306との間の静電容量(すなわち、CDC302)であり得る。例えば、電圧信号はデータライン304を通じて印加されるので、データライン304内の電圧レベルの変化は、データライン304とVcomライン306との間の容量カップリング効果を生じさせ得る。容量カップリングの別のあり得る源は、ストレージコンデンサの電極とピクセル電極との間で発生し得る。
【0047】
動作時、Vcom電圧値は、ディスプレイピクセルが選択される(すなわち、スキャンライン308がピクセル310を選択する)とき、変動(例えば、電圧値の降下)を経験し得、駆動電圧信号が、データライン304を通じて印加され、それによって、データライン304における電圧値の変化を引き起こし得る。この場合、Vcom電圧値は、上で言及される容量効果のうちのいくつかによって影響を受けて、標的値(例えば、+15、-15、または0V)から逸脱し得る。スキャンライン308が切られる(すなわち、選択されたディスプレイピクセルを浮動状態にする)と、Vcomは、この標的値に戻ることが可能でない。その結果、選択されたピクセル電極の電圧レベルは、標的値からおよそ以下で推定される量にシフトされ、それは、Vcomライン方向に沿った観測可能なバンドにつながり得る。ピクセル電圧のシフト(ΔVPIXEL)は、電荷保存則を用いて算出され得る。
【数1】
【0048】
ここで、ΔVCOMは、スキャンラインが切られているときのVcomの結果的な電圧シフトであり、Ctotalは、ピクセル電極の合計容量であり、Ctotalは、上で言及される容量カップリング効果に加え、金属層のうちのいずれかと材料層との間に生じ得る容量カップリング効果も含み得る。
【0049】
ピクセル電圧のこのシフト(ΔVPIXEL)は、時折、クロストークまたはストリーキングと称され得る。これらの望まれない効果を軽減させる1つの方法は、Vcom信号のRC遅延を減らし、VCOM値がスキャンラインの作動中に標的の値またはレベルに戻ることを確実にすることであり得る。図3Bは、ピクセルをオンにするスキャン電圧314が高くなる(すなわち、ピクセル310をオンにする)ときに電圧312が降下することを例証している。
【0050】
上で言及されるRC遅延を低減させ、高速なVレベル回復を確実にするために、ディスプレイバックプレーンの新たな設計が、図4Bに提示されている。しかし、まず、図4Aを参照すると、従来のバックプレーン400が提示されている。図4aに例証されるように、ディスプレイピクセルの各行は、VCOMライン402によってバイアスされ、それを通じてVCOM電圧が各ピクセルに印加される。行ごとのVCOM信号ラインが互いに独立していることが、図4Aに示されている。この構成では、VCOM値がストレージコンデンサとデータラインとによって引き起こされる容量カップリング効果(すなわち、CDC)によって影響を受けるとき、またはそれによってVCOM値がシフトさせられるとき、VCOM値は、ピクセルアレイの2端に印加される電圧を通じてのみ回復し得、それは、十分に高速でないこともある。
【0051】
ここで図4Bを参照すると、本明細書中で提示される主題による設計410では、1つのVCOMライン412は、導電路416を用いて隣接する行からの別のVCOMライン414に電気結合され得、導電数学(math)416は、導電ラインを構築するために業界で従来的に用いられている材料(例えば、銅、金等)を用いて構築され得る。そして、この構成では、VCOM電流は、ピクセルアレイの4つの側からピクセル領域に到達し、それは、低減させられたRC遅延につながり、それは、より高速なVCOM回復時間をもたらし得る。
【0052】
実際、EPDは、ディスプレイピクセルの2つの隣接する行を有し得、各行は、複数のディスプレイピクセルを含み得、各ディスプレイピクセルは、ディスプレイピクセルを駆動するためのピクセル電極を有する。各行は、複数のディスプレイピクセルのピクセル電極の各々に接続された第1の信号ラインと、ディスプレイピクセルの行の第1の行の第1の信号ラインを第2の第2の信号ラインに接続する少なくとも1つの導電路も有し得る。または、図4Bに例証されるように、複数(例えば、2または3または4つ)のそのような導電路がディスプレイピクセルの隣接する行の間にある。
【0053】
別の実施形態では、上で図2において説明されるように、EPDは、間隔を置かれた第1および第2の素子層と、第1および第2のディスプレイピクセルの行とを有し得、各行は、複数のディスプレイピクセルを有し得、各ディスプレイピクセルは、ディスプレイピクセルを駆動するための第1の素子層に位置付けられたピクセル電極を有する。さらに、信号ラインが、第2の素子層に位置付けられ、複数のディスプレイピクセルのピクセル電極の一部分に重複し、少なくとも1つの導電路は、ディスプレイピクセルの第1の行の信号ラインを第2の行の信号ラインに接続する。
【0054】
図5aは、図4aに例証されているバックプレーンを用いて表示される画像を例証しており、クロストーク効果が存在している。対照的に、図5bは、図4bで説明されるバックプレーンを用いた画像を例証しており、クロストークが低減させられている。
【0055】
前述から、本発明がクロストークおよびディスプレイピクセル電圧シフトを低減させるためのバックプレーンを提供し得ることが理解されるであろう。本発明の範囲から逸脱することなく上で説明される本発明の特定の実施形態において数多くの変更および修正がなされ得ることが当業者に明らかであろう。よって、前述の説明の全体が、例証的意味で解釈されるべきであり、限定的意味で解釈されるべきではない。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B