(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-24
(45)【発行日】2023-04-03
(54)【発明の名称】部品実装プログラム
(51)【国際特許分類】
H05K 13/02 20060101AFI20230327BHJP
H05K 13/00 20060101ALI20230327BHJP
【FI】
H05K13/02 B
H05K13/00 Z
(21)【出願番号】P 2021577797
(86)(22)【出願日】2020-02-13
(86)【国際出願番号】 JP2020005591
(87)【国際公開番号】W WO2021161458
(87)【国際公開日】2021-08-19
【審査請求日】2022-03-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】弁理士法人ネクスト
(74)【代理人】
【識別番号】100162237
【氏名又は名称】深津 泰隆
(74)【代理人】
【識別番号】100191433
【氏名又は名称】片岡 友希
(72)【発明者】
【氏名】北河 雅大
【審査官】中田 誠二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-271092(JP,A)
【文献】特開昭59-158598(JP,A)
【文献】特開平11-017390(JP,A)
【文献】国際公開第2018/087848(WO,A1)
【文献】米国特許第03594889(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 13/00-13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に部品を実装するための部品実装プログラムにおいて、
前記部品実装プログラム上のテープフィーダから供給される部品が、シーケンシャル
テープ化部品から供給される部品か、シーケンシャルテープ化部品以外のテープ化部品から供給される部品かを識別可能な部品実装プログラム
であって、
前記テープフィーダにテープ化部品の送り指示を出力する送り指示出力手段と、
前記部品実装プログラム上の部品が、シーケンシャルテープ化部品から供給される部品である場合に、前記送り指示出力手段により送り指示が出力されたにも拘らず、前記テープフィーダの供給位置に部品が無い場合に、部品の実装作業を停止する第1停止手段と
して機能する部品実装プログラム。
【請求項2】
前記部品実装プログラム上の部品が、シーケンシャルテープ化部品から供給される部
品である場合に、前記テープフィーダの供給位置における部品の有無の確認指示を出力する確認指示出力手段と、
前記確認指示出力手段の出力により前記供給位置に部品が有ると判断された場合に、
部品の実装作業を停止する第2停止手段と
して機能する請求項
1に記載の部品実装プログラム。
【請求項3】
基板に部品を実装するための部品実装プログラムにおいて、
前記部品実装プログラム上のテープフィーダから供給される部品が、シーケンシャル
テープ化部品から供給される部品か、シーケンシャルテープ化部品以外のテープ化部品から供給される部品かを識別可能な部品実装プログラムであって、
前記部品実装プログラム上の部品が、シーケンシャルテープ化部品から供給される部品である場合に、前記テープフィーダの供給位置における部品の有無の確認指示を出力する
確認指示出力手段と、
前記確認指示出力手段の出力により前記供給位置に部品が有ると判断された場合に、
部品の実装作業を停止する第2停止手段と
して機能する部品実装プログラム。
【請求項4】
前記テープフィーダにテープ化部品の送り指示を出力する送り指示出力手段と、
前記部品実装プログラム上の部品が、シーケンシャルテープ化部品から供給される部
品である場合に、前記送り指示出力手段により送り指示が出力されたにも拘らず、前記テープフィーダの供給位置に部品が無い場合に、部品の実装作業を停止する第1停止手段と
して機能する
請求項3に記載の部品実装プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に部品を実装するための部品実装プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献には、部品がテーピングされたテープ化部品がテープフィーダにセット
されており、そのテープ化部品から供給された部品が、基板に装着される技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、テープ化部品から適切に部品を供給することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本明細書は、基板に部品を実装するための部品実装プロ
グラムにおいて、前記部品実装プログラム上のテープフィーダから供給される部品が、シーケンシャルテープ化部品から供給される部品か、シーケンシャルテープ化部品以外のテープ化部品から供給される部品かを識別可能な部品実装プログラムであって、前記テープフィーダにテープ化部品の送り指示を出力する送り指示出力手段と、前記部品実装プログラム上の部品が、シーケンシャルテープ化部品から供給される部品である場合に、前記送り指示出力手段により送り指示が出力されたにも拘らず、前記テープフィーダの供給位置に部品が無い場合に、部品の実装作業を停止する第1停止手段として機能する部品実装プ
ログラムを開示する。また、本明細書は、基板に部品を実装するための部品実装プログラムにおいて、前記部品実装プログラム上のテープフィーダから供給される部品が、シーケンシャルテープ化部品から供給される部品か、シーケンシャルテープ化部品以外のテープ化部品から供給される部品かを識別可能な部品実装プログラムであって、前記部品実装プログラム上の部品が、シーケンシャルテープ化部品から供給される部品である場合に、前記テープフィーダの供給位置における部品の有無の確認指示を出力する確認指示出力手段と、 前記確認指示出力手段の出力により前記供給位置に部品が有ると判断された場合に、部品の実装作業を停止する第2停止手段として機能する部品実装プログラムを開示する。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、実装プログラムにおいて、実装対象の部品が、シーケンシャルテー
プ化部品から供給される部品か、シーケンシャルテープ化部品以外のテープ化部品から供給される部品かを識別することが可能とされている。これにより、テープ化部品の種類に応じて適切に部品を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】部品実装機の部品装着装置を示す斜視図である。
【
図6】シーケンシャルテープ化部品を示す概略図である。
【
図7】メインプログラムのフローチャートを示す図である。
【
図8】メインプログラムのフローチャートを示す図である。
【
図9】フィーダプログラムのフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を実施するための形態として、本発明の実施例を、図を参照しつつ詳し
く説明する。
【0009】
図1に、部品実装装置10を示す。部品実装装置10は、回路基材12に対する部品
の実装作業を実行するための装置である。部品実装装置10は、装置本体20、基材搬送保持装置22、部品装着装置24、撮像装置26,28、ばら部品供給装置30、部品供給装置32、制御装置(
図5参照)36を備えている。なお、回路基材12として、回路基板、三次元構造の基材等が挙げられ、回路基板として、プリント配線板、プリント回路板等が挙げられる。
【0010】
装置本体20は、フレーム40と、そのフレーム40に上架されたビーム42とによ
って構成されている。基材搬送保持装置22は、フレーム40の前後方向の中央に配設されており、搬送装置50とクランプ装置52とを有している。搬送装置50は、回路基材12を搬送する装置であり、クランプ装置52は、回路基材12を保持する装置である。これにより、基材搬送保持装置22は、回路基材12を搬送するとともに、所定に位置において、回路基材12を固定的に保持する。なお、以下の説明において、回路基材12の搬送方向をX方向と称し、その方向に直角な水平の方向をY方向と称し、鉛直方向をZ方向と称する。つまり、部品実装装置10の幅方向は、X方向であり、前後方向は、Y方向である。
【0011】
部品装着装置24は、ビーム42に配設されており、2台の作業ヘッド60,62と
作業ヘッド移動装置64とを有している。各作業ヘッド60,62の下端面には、
図2に
示すように、チャック66が着脱可能に設けられており、チャック66によって部品を保持する。また、作業ヘッド移動装置64は、X方向移動装置68とY方向移動装置70とZ方向移動装置72とを有している。そして、X方向移動装置68とY方向移動装置70とによって、2台の作業ヘッド60,62は、一体的にフレーム40上の任意の位置に移動させられる。また、各作業ヘッド60,62は、スライダ74,76に工具を用いることなくワンタッチで着脱可能に位置決めして装着されており、Z方向移動装置72は、スライダ74,76を個別に上下方向に移動させる。つまり、作業ヘッド60,62は、Z方向移動装置72によって、個別に上下方向に移動させられる。
【0012】
撮像装置26は、鉛直軸線上において下方を向いた状態でスライダ74に取り付けら
れており、作業ヘッド60とともに、X方向,Y方向およびZ方向に移動させられる。これにより、撮像装置26は、フレーム40上の任意の位置を撮像する。撮像装置28は、
図1に示すように、フレーム40上の基材搬送保持装置22と部品供給装置32との間に、鉛直軸線上において上方を向いた状態で配設されている。これにより、撮像装置28は、作業ヘッド60,62のチャック66に保持された部品を撮像する。なお、撮像装置26,28は、2次元カメラとされており、2次元画像を撮像する。
【0013】
ばら部品供給装置30は、フレーム40の前後方向での一方側の端部に配設されてい
る。ばら部品供給装置30は、ばらばらに散在された状態の複数の部品を整列させて、整列させた状態で部品を供給する装置である。つまり、任意の姿勢の複数の部品を、所定の姿勢に整列させて、所定の姿勢の部品を供給する装置である。
【0014】
部品供給装置32は、フレーム40の前後方向での他方側の端部に配設されている。
部品供給装置32は、トレイ型部品供給装置78とフィーダ型部品供給装置80とを有している。トレイ型部品供給装置78は、トレイ上に載置された状態の部品を供給する装置である。フィーダ型部品供給装置80は、テープフィーダ82によって部品を供給する装置であったり、ばらばらに散在された状態の複数の部品を供給するばら部品フィーダ装置である。以下に、テープフィーダ82の構造について説明するが、テープフィーダ82の構造は、本出願人が先に出願している特願2019-150273号において詳しく説明しているため、簡略化して説明する。
【0015】
テープフィーダ82は、フレーム40の他方側の端部に固定的に設けられたテープフ
ィーダ保持台86のスロットにワンタッチで着脱可能に位置決めして装着されている。テープフィーダ82は、テープ化部品(
図3参照)88からアキシャル部品を取り外し、取り外したアキシャル部品のリード線を屈曲させた状態で作業ヘッド60,62に供給するテープ化リード部品供給装置である。なお、テープ化部品88は、一般的なテープ化部品であり、後に詳しく説明するシーケンシャルテープ化部品と区別するべく、通常テープ化部品88と記載する。
【0016】
通常テープ化部品88は、
図3に示すように、複数のアキシャル部品90と2本のキ
ャリアテープ92とから構成されている。複数のアキシャル部品90は、すべて同じ種類の部品であり、それら全てのアキシャル部品90の各々は、概して円柱状の部品本体96と、2本のリード線98とを含む。2本のリード線98は、概して直線状をなし、部品本体96の両端面に、部品本体96の軸心と同軸的に固定されている。そして、アキシャル部品90が、2本のキャリアテープ92に挟まれた状態で、2本のリード線98の先端、つまり、部品本体96と反対側の端において、2本のキャリアテープ92にテーピングされている。なお、複数のアキシャル部品90は、2本のキャリアテープ92に等ピッチでテーピングされている。
【0017】
また、テープフィーダ82は、
図4に示すように、収納ボックス100と、フィーダ
本体102とから構成されている。なお、以下の説明において、収納ボックス100からフィーダ本体102に向う方向を前方と記載し、フィーダ本体102から収納ボックス100に向う方向を後方と記載する。収納ボックス100には、通常テープ化部品88が折り畳まれた状態で収納されている。そして、収納ボックス100に収納されている通常テープ化部品88が引き出され、その通常テープ化部品88が、フィーダ本体102の上端面に延在されている。
【0018】
そのフィーダ本体102には、送り装置110とリード切断装置112と屈曲装置1
14と検出センサ116とが配設されている。送り装置110は、フィーダ本体102の上面に延在されている通常テープ化部品88を前方に向って送り出す。この際、送り装置110は、通常テープ化部品88にテーピングされているアキシャル部品90の配設ピッチと同じピッチで、通常テープ化部品88を送り出す。その送り装置110の前方側には、リード切断装置112が配設されており、リード切断装置112は、送り装置110により通常テープ化部品88が送り出される毎に、通常テープ化部品88の1対のリード線98を、所定の位置において切断する。これにより、1個のアキシャル部品90が通常テープ化部品88から分離する。
【0019】
そして、通常テープ化部品88から分離したアキシャル部品90の1対のリード線9
8を、屈曲装置114がクランプし、アキシャル部品90の1対のリード線98をクランプした状態で屈曲装置114が上昇する。この際、1対のリード線98が上方に配設された1対の屈曲ローラ(図示省略)に当接することで、1対のリード線98のクランプされた箇所より外側の先端部が下方を向くように屈曲する。そして、屈曲装置114が上昇した位置において、1対のリード線98が屈曲した状態のアキシャル部品90が供給される。つまり、屈曲装置114が上昇した位置が、テープフィーダ82の部品供給位置であり、その位置においてアキシャル部品90が供給される。なお、テープフィーダ82の供給位置には、検出センサ116が配設されており、供給位置におけるアキシャル部品90の有無が、検出センサ116により検出される。
【0020】
また、制御装置36は、
図5に示すように、コントローラ120、複数の駆動回路1
22、画像処理装置126を備えている。複数の駆動回路122は、上記搬送装置50、クランプ装置52、作業ヘッド60,62、X方向移動装置68、Y方向移動装置70、Z方向移動装置72、トレイ型部品供給装置78、テープフィーダ82、ばら部品供給装置30に接続されている。コントローラ120は、CPU,ROM,RAM等を備え、コンピュータを主体とするものであり、複数の駆動回路122に接続されている。これにより、基材搬送保持装置22、部品装着装置24等の作動が、コントローラ120によって制御される。また、コントローラ120は、画像処理装置126にも接続されている。画像処理装置126は、撮像装置26,28によって得られた画像データを処理するものであり、コントローラ120は、画像データから各種情報を取得する。さらに、コントローラ120は、テープフィーダ82の検出センサ116にも接続されている。これにより、コントローラ120は、検出センサ116による検出値を取得する。
【0021】
部品実装装置10では、上述した構成によって、基材搬送保持装置22に保持された
回路基材12に対して部品の装着作業が行われる。具体的には、搬送装置50が、コントローラ120の指令に従って、回路基材12を作業位置まで搬送し、その位置において、クランプ装置52が回路基材12を固定的に保持する。次に、撮像装置26が、コントローラ120の指令に従って、回路基材12の上方に移動し、回路基材12を撮像する。これにより、コントローラ120は、回路基材12に形成された1対の貫通穴(図示省略)の位置に関する情報を取得する。また、ばら部品供給装置30若しくは、部品供給装置32は、所定の供給位置において、作業ヘッド60,62へ部品を供給する。なお、ここでは、部品供給装置32のテープフィーダ82によるアキシャル部品90の供給について説
明する。
【0022】
コントローラ120は、装着対象の部品が、通常テープ化部品88から供給される部
品である場合に、テープフィーダ82に第1送り指示を出力する。そして、テープフィーダ82は、第1送り指示を受け付けると、送り装置110,リード切断装置112,屈曲装置114を作動させ、アキシャル部品90の供給作業を行う。そして、テープフィーダ82は、アキシャル部品90の供給作業を行うときに、検出センサ116により供給位置に部品が有るか否かの検出を行う。この際、通常は、検出センサ116により供給位置に部品が有ると検出され、テープフィーダ82は、部品が供給位置にあることを示す情報(以下、「部品有り情報」と記載する)をコントローラ120に出力する。そして、コントローラ120は、部品有り情報を受け付けると、作業ヘッド60,62に部品の実装作業を開始する旨の指示(以下、「部品実装開始指示」と記載する)を出力する。これにより、作業ヘッド60,62は、テープフィーダ82の供給位置の上方に移動し、チャック66によって、供給位置のアキシャル部品90を保持する。
【0023】
続いて、アキシャル部品90を保持した作業ヘッド60,62が、撮像装置28の上
方に移動し、撮像装置28によって、チャック66に保持されたアキシャル部品90が撮像される。これにより、コントローラ120は、チャック66に保持されたアキシャル部品90の1対のリード線98の先端位置に関する情報を取得する。続いて、作業ヘッド60,62が、回路基材12の1対の貫通穴とアキシャル部品90の1対のリード線98とがXY座標において一致するように、回路基材12の上方に移動する。そして、作業ヘッド60,62が下降することで、回路基材12の1対の貫通穴に、アキシャル部品90の1対のリード線98が挿入される。これにより、アキシャル部品90が回路基材12に装着される。
【0024】
一方で、コントローラ120から第1送り指示を受け付けたテープフィーダ82が、
送り装置110等の作動により、通常のテープ化部品であるアキシャル部品90の供給作業を行って、検出センサ116により供給位置での部品の有無を検出する場合に、検出センサ116により部品が検出されない場合がある。この理由としては、通常テープ化部品88での部品のテーピングミス,リード切断装置112によるリード線98の切断の不具合による部品の位置ズレ,屈曲装置114によるキャリアテープから切り離されたアキシャル部品のリード線のクランプ装置によるクランプ位置のズレ、あるいはクランプの不具合等が挙げられる。このように、通常のテープ化部品150から部品が供給される際に、検出センサ116により部品が検出されない場合には、テープフィーダ82は、コントローラ120からの指示を受けることなく、再度、送り装置110等を作動させ、アキシャル部品90の供給作業を行う。そして、テープフィーダ82は、再度、検出センサ116による供給位置での部品の有無を検出する。この際、検出センサ116により供給位置に部品が有ると検出されると、テープフィーダ82は部品有り情報をコントローラ120に出力することで、上述したように、アキシャル部品90の装着作業が実行される。このように、テープフィーダ82は、コントローラ120から第1送り指示を受け付けると、アキシャル部品90の供給作業を実行し、アキシャル部品90が供給位置において供給されない場合に、アキシャル部品90が供給位置において供給されるまで、アキシャル部品90の供給作業を繰り返し実行する。これにより、テープフィーダ82の供給位置において適切に通常テープ化部品であるアキシャル部品90を供給することが可能となる。
【0025】
一方で、テープフィーダ82は、通常テープ化部品88からアキシャル部品90を供
給するだけでなく、シーケンシャルテープ化部品からアキシャル部品を供給することも可能とされている。シーケンシャルテープ化部品150も、通常テープ化部品88と同様に、
図6に示すように、複数のアキシャル部品152と2本のキャリアテープ154とから構成されている。ただし、シーケンシャルテープ化部品150では、パネル単位、若しく
は、ボード単位の複数のアキシャル部品が纏めてテーピングされている。つまり、例えば、1枚のパネル若しくはボードに、3種類のアキシャル部品152a,b,cが装着予定の部品である場合に、3種類のアキシャル部品152a,b,cがテープ化部品の送りピッチで連続してキャリアテープ154にテーピングされている。そして、それら3種類のアキシャル部品152a,b,cが繰り返し、キャリアテープ154にテーピングされている。つまり、連続してキャリアテープ154にテーピングされる3種類のアキシャル部品152a,b,cが、パネル単位、若しくは、ボード単位の複数のアキシャル部品(以下、「部品グループ」と記載する)であり、部品グループが、繰り返し、キャリアテープ154にテーピングされている。なお、部品グループと部品グループとの間は、部品がテーピングされていないスペース(以下、「空テーピングスペース」と記載する)160とされている。つまり、部品グループを構成する3種類のアキシャル部品152a,b,cは、テープ化部品の送りピッチである1ピッチ毎にキャリアテープ154にテーピングされており、その部品グループの1ピッチ後ろに、部品はテーピングされておらず、その部品グループの1ピッチ後ろは、空テーピングスペース160とされている。そして、その部品グループの2ピッチ後ろから、その部品グループとは別の部品グループを構成する3種類のアキシャル部品152a,b,cが、1ピッチ毎にキャリアテープ154にテーピングされている。このように、部品グループと部品グループとの間が空テーピングスペース160とされることで、1枚のパネル、若しくは1枚のボードへの部品の装着作業が完了したことを確認することができる。つまりは、1つの部品グループの装着作業が完了したことを確認することができる。
【0026】
詳しくは、まず、作業者がシーケンシャルテープ化部品150をテープフィーダ82
にセットする際に、テープフィーダ82の供給位置に、空テーピングスペース160が位置するように、シーケンシャルテープ化部品150をテープフィーダ82にセットする。一方、コントローラ120は、部品実装装置10に回路基材12が搬入され、その回路基材12に対する実装作業を開始する前に、テープフィーダ82の供給位置に部品が有るか否かの確認を実行する旨の指示(以下、「部品有無確認指示」と記載する)を、テープフィーダ82に出力する。また、コントローラ120は、部品実装装置10に回路基材12が搬入される際だけでなく、回路基材12が複数のボードにより構成されている場合に、1枚のボードへの実装作業が完了し、他のボードへの実装作業を開始する前にも、部品有無確認指示をテープフィーダ82に出力する。つまり、コントローラ120は、実装作業の対象の部品が、シーケンシャルテープ化部品150から供給される部品である場合に、1枚のパネル若しくは、1枚のボードに対する実装作業を新たに開始する前に、部品有無確認指示をテープフィーダ82に出力する。
【0027】
そして、テープフィーダ82は、部品有無確認指示を受け付けると、検出センサ11
6が供給位置での部品の有無を検出する。この際、通常は、供給位置に空テーピングスペース160が位置しているため、検出センサ116は供給位置に部品が無いと検出し、テープフィーダ82は、部品が供給位置にないことを示す情報(以下、「部品無し情報」と記載する)をコントローラ120に出力する。そして、コントローラ120は、部品無し情報を受け付けると、テープフィーダ82に第2送り指示を出力する。
【0028】
テープフィーダ82は、第2送り指示を受け付けると、送り装置110,リード切断
装置112,屈曲装置114を作動させ、アキシャル部品152の供給位置への供給作業を行う。そして、テープフィーダ82は、アキシャル部品152の供給作業を行うと、検出センサ116により供給位置に部品が有るか否かの検出を行う。この際、通常は、検出センサ116により供給位置に部品が有ると検出され、テープフィーダ82は、部品が供給位置にあることを示す情報、つまり、部品有り情報をコントローラ120に出力する。そして、コントローラ120は、部品有り情報を受け付けると、作業ヘッド60,62に部品の実装作業を開始する旨の指示、つまり、部品実装開始指示を出力する。これにより
、作業ヘッド60,62は、テープフィーダ82の供給位置の上方に移動し、チャック66によって、供給位置に供給されたアキシャル部品152を保持する。そして、上述したように、撮像装置28によるアキシャル部品152の撮像が行われ、アキシャル部品152の回路基材12への実装作業が実行される。
【0029】
一方で、コントローラ120から第2送り指示を受け付けたテープフィーダ82が、
送り装置110等の作動により、アキシャル部品152の供給作業を行って、検出センサ116により供給位置での部品の有無を検出する場合に、検出センサ116により部品が検出されない場合がある。この理由としては、先に述べた理由と同様に、シーケンシャルテープ化部品150での部品のテーピングミス,リード切断装置112によるリード線98の切断の不具合による部品の位置ズレ,屈曲装置114によるキャリアテープから切り離されたアキシャル部品のリード線のクランプ位置のズレ、あるいはクランプの不具合等が挙げられる。このように、検出センサ116により部品が検出されない場合に、上述したように、通常テープ化部品88から部品が供給される際には、テープフィーダ82は、再度、部品の供給作業を実行するが、シーケンシャルテープ化部品150から部品が供給される際に、テープフィーダ82は、部品の供給作業を、再度、実行しない。これは、シーケンシャルテープ化部品150において、部品の供給作業が実行されたにも拘らず、供給位置に部品が無い場合に、部品の供給作業が再度、実行されると、部品が装着予定位置と異なる位置に装着される虞があるためである。
【0030】
具体的には、例えば、シーケンシャルテープ化部品150において、テープフィーダ
82による部品の供給作業が実行された際に、アキシャル部品152aが部品実装プログラムでは供給位置で供給される予定であったにも拘らず、検出センサ116により部品が供給位置に無いと判断された場合に、テープフィーダ82が、再度、部品の供給作業が実行されると、アキシャル部品152bが供給位置に供給される。一方で、アキシャル部品152aは供給されてはおらず、アキシャル部品152aの回路基材12への装着作業は実行されてはいないため、アキシャル部品152aの装着予定位置には、当然ながら、部品は装着されていない。このため、供給位置において供給されたアキシャル部品152bが作業ヘッド60,62により保持され、部品の装着作業が実行されると、アキシャル部品152aの装着予定位置に、アキシャル部品152aの次の位置にテーピングされたアキシャル部品152bが装着される虞がある。このように、シーケンシャルテープ化部品150において、部品の供給作業が実行されたにも拘らず、供給位置に部品が無い場合に、部品の供給作業が再度、実行されると、部品実装プログラムにおいて、その部品が装着される予定位置とは異なる位置に装着される虞がある。
【0031】
このため部品実装プログラムにおいて、テープフィーダ82がシーケンシャルテープ
化部品150から部品が供給される際に、部品の供給作業が実行されたにも係わらず、検出センサ116により部品が検出されない場合に、テープフィーダ82は、部品の供給作業を、再度、実行しない。その代わりに、テープフィーダ82は、部品が供給位置にないことを示す情報、つまり、部品無し情報をコントローラ120に出力する。そして、コントローラ120は、部品無し情報を受け付けると、エラー報知を実行し、作業ヘッド60,62,テープフィーダ82等に部品の実装作業を停止する旨の指示(以下、「部品実装停止指示」と記載する)を出力する。なお、エラー報知としては、例えば、部品実装装置10の表示装置(図示省略)へのエラー表示,スピーカー(図示省略)による警告音の出力、報知のためのランプやライトの点灯や点滅等が挙げられる。これにより、部品の実装作業が、一旦、停止し、作業者がエラーを認知することで、回路基材12の払い出し,供給されなかったアキシャル部品152aの実装作業のスキップ等を行うことができる。
【0032】
このように、部品実装プログラムにおいて通常テープ化部品88から部品が供給され
る際には、コントローラ120は、第1送り指示をテープフィーダ82に出力する。そし
て、テープフィーダ82は、第1送り指示を受け付けると、部品の供給作業を実行するが、供給作業を実行して供給位置において部品が検出センサ116により検出されない場合には、部品の再供給を実行する。これにより、同一種類の部品がテーピングされた通常テープ化部品88から、アキシャル部品90が供給され、適切なアキシャル部品90の実装作業が担保される。一方、部品実装プログラムにおいてシーケンシャルテープ化部品150から部品が供給される際に、コントローラ120は、第2送り指示をテープフィーダ82に出力する。そして、テープフィーダ82は、第2送り指示を受け付けると、部品の供給作業を実行するが、部品実装プログラムにおいて供給作業が実行されたにも拘わらず、供給位置において部品が検出センサ116により検出されない場合においても、部品の再供給を実行しない。その代わりに、テープフィーダ82は、部品無し情報をコントローラ120に出力する。これにより、コントローラ120が、エラー報知を実行するとともに、部品実装停止指示を出力することで、部品の装着予定位置と異なる位置への誤実装を防止することができる。
【0033】
また、部品実装プログラムにおいてシーケンシャルテープ化部品150から部品が供
給される場合には、上述したように、コントローラ120が、1枚のパネル若しくは、1枚のボードに対する実装作業を新たに開始する前に、供給位置における部品の有無を確認する指示(部品有無確認指示)をテープフィーダ82に出力しており、テープフィーダ82は、検出センサ116により部品の有無を検出している。この際、部品実装プログラムにおいて、新たな部品グループを実装する前に、供給位置に空テーピングスペース160が位置しているため、検出センサ116により部品が無いと検出されるが、検出センサ116により部品が有ると検出される場合がある。これは、作業者によるシーケンシャルテープ化部品150のテープフィーダ82への取り付け不良や取り付け位置間違い,シーケンシャルテープ化部品150での部品のテーピング不良、シーケンシャルテープ以外の種類のテープ化部品の取り付けた場合等によるものである。このように、本来、供給位置に空テーピングスペース160が位置していなければならないにも拘らず、検出センサ116により部品が有ると検出された場合に、部品の実装作業が実行されると、1枚のパネル若しくは、1枚のボードに対する新たな実装作業を適切に実行できない虞がある。
【0034】
つまり、シーケンシャルテープ化部品150では、上述したように、部品グループと
部品グループとの間は空テーピングスペース160とされている。そして、コントローラ120が供給位置における部品有無確認指示をテープフィーダ82に出力した際に、空テーピングスペース160がテープフィーダ82の供給位置に位置することで、新たな部品グループの先頭の位置を把握することができることから、新たな部品グループが実装されるべき位置への実装作業の開始が担保される。このため、部品実装プログラムにおけるテープフィーダ82が部品有無確認指示に従って部品の有無を検出センサ116により検出し、部品実装プログラムにおいては空テーピングスペースであるにも拘わらず、部品が検出され、部品の実装作業が実行されると、1枚のパネル若しくは、1枚のボードに対する新たな実装作業と、部品実装プログラムにおける部品グループのテーピングされた位置との関連が把握できないことから、部品グループを適切な位置に実装できない虞がある。
【0035】
そこで、テープフィーダ82は、部品実装プログラムにおける部品有無確認指示に従
って部品の有無を検出センサ116により検出し、部品が検出された場合には、部品が供給位置に有ることを示す情報、つまり、部品有り情報をコントローラ120に出力する。そして、コントローラ120は、部品有り情報を受け付けると、部品実装プログラムにおいては空テーピングスペースであるにも拘わらず部品が検出されたことから、エラー報知を実行し、作業ヘッド60,62,テープフィーダ82等に部品実装を停止する指示を出力する。このため、部品の実装作業が、一旦、停止し、作業者がエラーを認知することで、テープフィーダ82の供給位置の確認等を行うことができる。そして、作業者が、空テーピングスペース160がテープフィーダ82の供給位置に位置するように、適切なシー
ケンシャルテープ化部品150をテープフィーダ82にセットすることで、制御装置は、部品供給位置において部品の有無を検出センサによって検出し、そこで部品が検出されないことを確認することで、シーケンシャルテープにおける部品グループの先頭の位置を把握することができることから、1枚のパネル若しくは、1枚のボードに対応する部品グループを適切な位置に実装することができる。
【0036】
このように、テープフィーダ82が部品有無確認指示に従って検出センサ116によ
り部品の有無を検出することで、シーケンシャルテープ化部品150からパネル単位若しくは、ボード単位毎に適切に部品を供給することが可能とされている。一方で、従来のテープフィーダには、供給位置での部品の有無を検出する検出センサは、設けられていなかったため、テープフィーダの検出センサからの検出信号を用いることなく、シーケンシャルテープ化部品150からのパネル単位若しくは、ボード単位へ適切な部品の供給が担保されていた。
【0037】
詳しくは、新たな実装作業が実行される前に、テープフィーダ82の供給位置に空テ
ーピングスペース160が位置していることを確認するべく、作業ヘッド60,62は、供給位置からの部品の保持作業を実行する。この際、部品実装プログラムにおいては、テープフィーダ82の供給位置にはシーケンシャルテープにおける空テーピングスペース160が位置していることから、作業ヘッド60,62は、部品を保持することはできない。しかしながら、作業ヘッド60,62は、部品を保持していないことを確認するべく、部品の空打ち作業を実行する。空打ち作業とは、作業ヘッド60,62が部品を保持していないにも拘わらず、部品の回路基材12への装着作業を実行することである。なお、回路基材12にはリード線を挿入するための貫通穴が形成されており、その貫通穴へのリード線の挿入の有無が検出センサなどにより検出される。しかしながら、部品の空打ち作業が実行されたとしても、貫通穴にリード線が挿入されたことが検出センサなどに検出はされないことから、延いては作業ヘッド60,62により部品が保持されていないことが確認される。この検出結果により、テープフィーダ82の供給位置に空テーピングスペース160が位置していることが確認され、部品グループの実装作業が開始される。
【0038】
一方で、作業ヘッド60,62が、部品の空打ち作業を実行した際に、回路機材の貫
通穴へのリード線の挿入が検出される場合がある。このような場合には、作業ヘッド60,62には部品が保持されており、その部品が回路機材の貫通穴に装着されたこととなる。つまりはテープフィーダ82の供給位置には部品が供給されており、空テーピングスペース160が位置していないことが確認される。このため、このような場合には、制御装置からエラー報知がなされ、作業ヘッド60,62,テープフィーダ82等に部品の実装作業を停止する旨の指示、つまり、部品実装停止指示が出力される。
【0039】
このように、従来のテープフィーダには、供給位置での部品の有無を検出する検出セ
ンサが設けられていなかったため、作業ヘッドの空部品の保持動作や回路基材12への部品の空打ち動作などを行う必要があり、非常に無駄が多かった。一方、テープフィーダ82には、供給位置での部品の有無を検出する検出センサ116が設けられており、テープフィーダ82が、コントローラ120からの部品有無確認指示に従って、検出センサ116により部品の有無を確認することができる。これにより、作業ヘッドの空部品の保持動作や回路基材12への空打ち動作などの無駄を省くことが可能となり、シーケンシャルテープ化部品150からのパネル単位若しくは、ボード単位での部品の供給を効率的にかつ正確に実行することが可能となる。
【0040】
なお、上述した通常テープ化部品88から供給されるアキシャル部品90の実装作業
及び、シーケンシャルテープ化部品150から供給されるアキシャル部品152の実装作業は、メインプログラム(
図5参照)170及び、フィーダプログラム(
図5参照)17
2の処理により実行される。以下に、メインプログラム170による処理を、
図7及び
図8のフローチャートを用いて説明し、フィーダプログラム172による処理を、
図9のフローチャートを用いて説明する。
【0041】
まず、メインプログラム170は、コントローラ120により実行され、コントロー
ラ120は、
図7に示すように、装着作業の対象となる部品がシーケンシャルテープ化部品150から供給される部品であるか否かを判断する(S100)。詳しくは、回路基材への部品の装着作業を実行するためのジョブが、回路基材の種類毎に作成されており、回路基材の種類に応じたジョブの作成時に、装着対象の部品が、通常テープ化部品88から供給される部品であるか、シーケンシャルテープ化部品150から供給される部品であるか、あるいはそれ以外の種類の部品供給装置から供給される部品であるか、が設定されている。そして、回路基材の種類に応じた複数のジョブがコントローラ120に記憶されており、コントローラ120は、作成対象の回路基材の種類に応じたジョブに従って装着作業を行う。このため、コントローラ120は、ジョブを参照することで、装着対象の部品が、通常テープ化部品88から供給される部品であるか、シーケンシャルテープ化部品150から供給される部品であるか、あるいはテープフィーダ以外の種類の部品供給装置から供給される部品であるか、を識別することが可能とされている。つまり、メインプログラム170上において、テープフィーダ82から供給される部品において、通常テープ化部品88から供給される部品であるか、シーケンシャルテープ化部品150から供給される部品であるかを識別することが可能とされている。
【0042】
そして、装着対象の部品が、テープフィーダから供給される部品であって、シーケン
シャルテープ化部品150から供給される部品ではないと判断された場合(S100:NO)、つまり、通常テープ化部品88から供給される部品であると判断された場合に、コントローラ120は、第1送り指示をテープフィーダ82に出力する(S102)。次に、コントローラ120は、供給位置に部品が有るか否かを判断する(S104)。つまり、コントローラ120は、第1送り指示を出力したことに応じて、テープフィーダ82から部品有り情報を受け付けたかを判断する。この際、コントローラ120は、第1送り指示を出力したにも係らず、テープフィーダ82から部品有り情報を受け付けない場合、つまり、供給位置に部品が無い場合(S104:NO)に、S104の処理を繰り返す。つまり、第1送り指示を受け付けたテープフィーダ82は、検出センサ116により部品が検出されるまで、第1送り指示を出力して部品の供給作業を繰り返し実行するため、コントローラ120は、テープフィーダ82から部品有り情報を受け付けるまで、S104の処理を繰り返す。そして、コントローラ120は、テープフィーダ82から部品有り情報を受け付けた場合、つまり、供給位置に部品が有る場合(S104:YES)に、部品実装開始指示を作業ヘッド60,62に出力する(S106)。これにより、通常テープ化部品88から供給されたアキシャル部品90の実装作業が実行される。
【0043】
また、S100において、装着対象の部品が、シーケンシャルテープ化部品150か
ら供給される部品であると判断された場合(S100:YES)に、コントローラ120は、新たな実装作業であるか否かを判断する(S108)。この際、新たな実装作業である場合(S108:YES)、つまり、回路機材における新たな1枚のパネル若しくは、新たな1枚のボードに対する装着作業の開始時、あるいは新たな部品グループの装着作業の開始時において、コントローラ120は、部品有無確認指示をテープフィーダ82に出力する(S110)。次に、コントローラ120は、供給位置に部品が有るか否かを判断する(S112)。つまり、コントローラ120は、部品有無確認指示を出力したことに応じて、テープフィーダ82から部品有り情報と部品無し情報との何れを受け付けたかを判断する。この際、コントローラ120は、テープフィーダ82から部品無し情報を受け付けた場合、つまり、供給位置に部品が無い場合(S112:NO)にシーケンシャルテープ化部品における空テーピングスペースであると判断され、
図8に示すように、第2送
り指示をテープフィーダ82に出力する(S118)。
【0044】
続いて、コントローラ120は、供給位置に部品が有るか否かを判断する(S120
)。つまり、コントローラ120は、第2送り指示を出力したことに応じて、テープフィーダ82から部品有り情報と部品無し情報との何れを受け付けたかを判断する。この際、コントローラ120は、テープフィーダ82から部品有り情報を受け付けた場合、つまり、供給位置に部品が有る場合(S120:YES)にシーケンシャルテープ化部品における部品グループの先頭の部品がテープフィーダの供給位置に供給されたと判断され、コントローラ120は、部品実装開始指示を作業ヘッド60,62に出力する(S122)。これにより、シーケンシャルテープ化部品150から供給された部品グループであるアキシャル部品90の実装作業が実行される。一方、コントローラ120は、テープフィーダ82から部品無し情報を受け付けた場合、つまり、供給位置に部品が無い場合(S120:NO)に、コントローラ120は、エラー報知を実行し(S124)、部品実装停止指示を作業ヘッド60,62、テープフィーダ82、操作パネル、シグナルタワー等の報知装置に出力する(S126)。これにより、部品の実装作業が一旦、停止し、作業者がエラーの発生を認識することができる。
【0045】
また、
図7に示すように、S112において、コントローラ120は、部品有無確認
指示の出力(S110)に応じて、テープフィーダ82から部品有り情報を受け付けた場合、つまり、供給位置に部品が有ることを確認した場合(S112:YES)に、コントローラ120は、エラー報知を実行し(S114)、部品実装停止指示を作業ヘッド60,62、テープフィーダ82、操作パネル、シグナルタワー等の報知装置等に出力する(S1116)。これにより、部品の実装作業が一旦、停止し、作業者はエラーの発生を認識することができる。
【0046】
また、S108において、新たな部品グループの実装作業でない場合(S108:N
O)、つまり、1枚のパネル若しくは、1枚のボードへの装着作業の途中である場合に、
図8に示すように、第2送り指示をテープフィーダ82に出力する(S118)。そして、コントローラ120は、供給位置に部品が有るか否かを判断する(S120)。つまり、コントローラ120は、第2送り指示を出力したことに応じて、テープフィーダ82から部品有り情報と部品無し情報との何れの種類の情報を受け付けたかを判断する。この際、コントローラ120は、テープフィーダ82から部品有り情報を受け付けた場合、つまり、供給位置に部品が有ることを確認した場合(S120:YES)に、コントローラ120は、部品実装開始指示を作業ヘッド60,62に出力する(S122)。これにより、シーケンシャルテープ化部品150から供給されたアキシャル部品90の実装作業が実行される。一方、コントローラ120は、テープフィーダ82から部品無し情報を受け付けた場合、つまり、供給位置に部品が無いことを確認した場合(S120:NO)に、コントローラ120は、エラー報知を実行し(S124)、部品実装停止指示を作業ヘッド60,62、テープフィーダ82、操作パネル、シグナルタワー等の報知装置等に出力する(S126)。これにより、部品の実装作業が一旦、停止し、作業者はエラーの発生を認識することができる。
【0047】
また、フィーダプログラム172は、テープフィーダ82により実行され、テープフ
ィーダ82は、
図9に示すように、第1送り指示をコントローラ120から受け付けたか否かを判断する(S200)。この際、第1送り指示を受け付けている場合(S200:YES)に、テープフィーダ82は、供給位置にテープ化部品を供給する供給作業を実行する(S202)。そして、テープフィーダ82は、検出センサ116により供給位置における部品の有無を検出する(S204)。この際、検出センサ116により部品が無いことが検出されると(S204:NO)、S202及びS204の処理が、再度、実行される。つまり、テープフィーダ82は、供給位置にテープ化部品の供給作業を実行し(S
202)、検出センサ116により供給位置での部品の有無を検出する(S204)。そして、検出センサ116により供給位置に部品が有ることが検出されると(S204:YES)、テープフィーダ82は、部品有り情報をコントローラ120に出力する(S206)。つまり、テープフィーダ82は、第1送り指示を受け付けると、検出センサ116により供給位置に部品が検出される迄、部品の供給作業と供給位置における部品の有無の検出とを繰り返す。
【0048】
また、S200において、第1送り指示を受け付けていない場合(S200:NO)
に、テープフィーダ82は、第2送り指示をコントローラ120から受け付けたか否かを判断する(S208)。この際、第2送り指示を受け付けている場合(S208:YES)に、テープフィーダ82は、供給位置にテープ化部品の供給作業を実行する(S210)。そして、テープフィーダ82は、検出センサ116により供給位置での部品の有無を検出する(S212)。この際、検出センサ116により供給位置に部品が有ることが検出されると(S212:YES)、テープフィーダ82は、部品有りの信号をコントローラ120に出力する(S206)。一方、検出センサ116により供給位置に部品が無いことが検出されると(S212:NO)、テープフィーダ82は、部品無しの信号をコントローラ120に出力する(S214)。
【0049】
また、S208において、第2送り指示を受け付けていない場合(S208:NO)
に、テープフィーダ82は、部品有無確認指示をコントローラ120から受け付けたか否かを判断する(S216)。この際、部品有無確認指示を受け付けている場合(S216:YES)に、テープフィーダ82は、検出センサ116により供給位置における部品の有無を検出する(S212)。この際、検出センサ116により供給位置に部品が有ることが検出されると(S212:YES)、テープフィーダ82は、部品有りの信号をコントローラ120に出力する(S206)。一方、検出センサ116により部品が無いことが検出されると(S212:NO)、テープフィーダ82は、部品無しの信号をコントローラ120に出力する(S214)。
【0050】
なお、テープフィーダ82は、テープフィーダの一例である。通常テープ化部品88
は、シーケンシャルテープ化部品以外のテープ化部品の一例である。シーケンシャルテープ化部品150は、シーケンシャルテープ化部品の一例である。メインプログラム170は、部品実装プログラムの一例である。また、S110は、確認指示出力手段の一例である。S116は、第2停止手段の一例である。S118は、送り指示出力手段の一例である。S126は、第1停止手段の一例である。部品実装停止指示が出力されることで、回路基材における誤った位置への部品の装着、あるいは誤った種類の部品の装着を回避すること、あるいはテープフィーダへの誤った種類のテープ化部品の取り付け、テープフィーダへのテープ化部品の取り付け不良等に起因する不良回路基材の生産が回避できる効果をも奏する。
【0051】
また、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種
々の変更、改良を施した種々の態様で実施することが可能である。例えば、上記実施例では、装着作業の対象の部品が、シーケンシャルテープ化部品150と通常テープ化部品88との何れの種類のテープ化部品から供給される部品であるかが、コントローラ120に入力されているジョブに基づいて判断されている。一方で、コントローラ120に入力されているジョブに限定されず、種々の手法により、装着作業の対象の部品が、シーケンシャルテープ化部品150と通常テープ化部品88との何れの種類のテープ化部品から供給される部品であるかが判断されてもよい。例えば、装着作業時に作業者が、装着作業の対象の部品の種類を入力し、その入力値に基づいて装着作業の対象部品が判断されてもよい。また、例えば、装着作業時に、撮像装置26がテープフィーダ82を撮像し、撮像データに基づいて装着作業の対象部品が判断されてもよい。また、作業者が部品実装プログラ
ムを視認した場合においても、部品実装プログラムにおける装着されるテープ化部品の各々が、何れの種類のテープ化部品から供給される部品であるのかを判断することができる。
【0052】
また、上記実施例では、供給位置で部品の有無が検出センサ116により検出されて
いるが、他の装置により部品の有無が検出されてもよい。例えば、テープフィーダ82の供給位置を作業ヘッドとともに移動する撮像装置26により撮像し、その撮像データに基づいて、各テープフィーダの供給位置における部品の有無が検出されてもよい。
【0053】
また、本発明は、アキシャル部品を供給するテープフィーダに適用されているが、ラ
ジアル部品を供給するテープフィーダや一般的な角型チップのテープフィーダに適用されてもよい。つまりテープ化部品の種類には拘らず、キャリアテープにテーピングされたラジアル部品や角型チップの供給時において、上記第1送り指示,第2送り指示,部品有無確認指示等が、コントローラ120からテープフィーダに出力され、テープフィーダが指示に従って作動してもよい。
【符号の説明】
【0054】
82:テープフィーダ 88:通常テープ化部品 150:シーケンシャルテ
ープ化部品 170:メインプログラム(部品実装プログラム)