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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-27
(45)【発行日】2023-04-04
(54)【発明の名称】情報送信システム
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/1097 20220101AFI20230328BHJP
   G06F 21/60 20130101ALI20230328BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20230328BHJP
   H04L 67/1095 20220101ALI20230328BHJP
   H04L 67/288 20220101ALI20230328BHJP
   H04L 67/568 20220101ALI20230328BHJP
【FI】
H04L67/1097
G06F21/60
G06Q50/10
H04L67/1095
H04L67/288
H04L67/568
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019163980
(22)【出願日】2019-09-09
(65)【公開番号】P2021043595
(43)【公開日】2021-03-18
【審査請求日】2022-05-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野寺 孝博
【審査官】佐々木 洋
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2008/139545(WO,A1)
【文献】特開2017-090946(JP,A)
【文献】特開2020-201524(JP,A)
【文献】特開2019-053672(JP,A)
【文献】特開2019-160130(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0141103(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0278753(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/00-12/66
H04L 41/00-101/695
G06F 21/60
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部ネットワークを介して外部装置と接続される情報送信システムにおいて、
前記情報送信システムは、
従量課金対象の使用量に関する使用量情報を収集する情報処理装置と、
前記情報処理装置と第1のネットワークを介して接続され、前記情報処理装置から送信された前記使用量情報を格納する第1のストレージ装置と、
前記第1のストレージ装置と第2のネットワークを介して接続され、前記第1のストレージ装置からコピーされた前記使用量情報を格納する第2のストレージ装置と、
前記第1のネットワークおよび前記第2のネットワークと異なる第3のネットワークを介して前記第2のストレージ装置と接続され、前記第2のストレージ装置から前記使用量情報を取得して、前記外部ネットワークを介して前記外部装置に送信する送信装置とを
有することを特徴とする情報送信システム。
【請求項2】
前記第1のストレージ装置は、前記第1のネットワークに接続する第1通信部と、前記第2のネットワークに接続する第2通信部とを有し、
前記第2のストレージ装置は、前記第2のネットワークに接続する第3通信部と、前記第3のネットワークに接続する第4通信部とを有する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報送信システム。
【請求項3】
前記第1のストレージ装置は、前記使用量情報が更新された場合に、更新された前記使用量情報が格納される論理領域を前記第2のストレージ装置にリモートコピーするリモートコピー部を有し、
前記第2のストレージ装置は、前記第1のストレージ装置からリモートコピーされた前記使用量情報を、所定の論理領域に記憶する制御部を有する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報送信システム。
【請求項4】
前記第2のストレージ装置の制御部は、前記第1のストレージ装置からリモートコピーされる前記使用量情報を、世代別の論理領域を用いて、前記世代別に格納し、
前記送信装置は、前記第2のストレージ装置の前記世代別の論理領域で保持される最新の世代の使用量情報と一つ前の世代の使用量情報とを比較して差分を抽出し、前記差分を前記外部装置に送信する送信部を有する、ことを特徴とする請求項3に記載の情報送信システム。
【請求項5】
前記情報送信システムは、データセンタであって、
前記第1のネットワークは、前記データセンタ内で利用される内部ネットワークであり、
前記第2のネットワークは、ストレージ装置間の接続に利用されるストレージネットワークであり、
前記第3のネットワークは、前記データセンタと前記外部ネットワークと接続するネットワークであることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の情報送信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報送信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来では、情報システムを導入する場合、ハードウェアやソフトウェアを購入して、情報システムを構築し運用していたが、近年では、購入ではなく、使用量に応じて料金を支払う形式である従量課金形式が普及している。
【0003】
従量課金形式のソフトウェア(以下では単に「従量課金ソフト」と記載する場合がある)等をクライアントのデータセンタのサーバ上で動作させる場合、インターネット等を経由して、データセンタ内の従量課金ソフトがソフトウェアベンダに使用量を通知することが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2012-53878号公報
【文献】特開2014-170525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従量課金ソフトを稼働させるサーバがインターネットからアクセス可能な場合、このサーバがインターネットから悪意のある者に侵入され、システムの不正利用や破壊を受ける可能性がある。特に、オンプレミス環境のクライアントにとっては、このようなセキュリティ面での不安がある。
【0006】
なお、通常のオンプレミス環境では、セキュリティを確保するために、データセンタ内で稼働する大部分のサーバをインターネットから隔離することも行われる。しかし、この場合、インターネットからの悪意のある者の侵入は防げるが、データセンタ内の従量課金ソフトからソフトウェアベンダに対して使用量を通知することができない。
【0007】
一つの側面では、セキュリティを確保して安全に従量課金対象の使用量を通知することができる情報送信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の案では、情報送信システムは、外部ネットワークを介して外部装置と接続される。情報送信システムは、従量課金対象の使用量に関する使用量情報を収集する情報処理装置を有する。情報送信システムは、前記情報処理装置と第1のネットワークを介して接続され、前記情報処理装置から送信された前記使用量情報を格納する第1のストレージ装置を有する。情報送信システムは、前記第1のストレージ装置と第2のネットワークを介して接続され、前記第1のストレージ装置からコピーされた前記使用量情報を格納する第2のストレージ装置を有する。情報送信システムは、前記第1のネットワークおよび前記第2のネットワークと異なる第3のネットワークを介して前記第2のストレージ装置と接続され、前記第2のストレージ装置から前記使用量情報を取得して、前記外部ネットワークを介して前記外部装置に送信する送信装置を有する。
【発明の効果】
【0009】
一実施形態によれば、セキュリティを確保して安全に従量課金対象の使用量を通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施例1にかかる情報送信システムの全体構成を説明する図である。
図2図2は、情報送信システムにおける使用量の流れを説明する図である。
図3図3は、実施例1にかかる情報送信システムの機能構成を示す機能ブロック図である。
図4図4は、使用量管理テーブルの一例を説明する図である。
図5図5は、ストレージ間のリモートコピーを説明する図である。
図6図6は、ストレージ間のリモートコピーを説明する図である。
図7図7は、実施例1にかかる処理の流れを示すシーケンス図である。
図8A図8Aは、具体例を説明する図である。
図8B図8Bは、具体例を説明する図である。
図9図9は、実施例1にかかる情報送信システムの安全性を説明する図である。
図10図10は、実施例2にかかる情報送信システムの全体構成を説明する図である。
図11図11は、実施例2にかかる処理の流れを示すシーケンス図である。
図12図12は、ハードウェア構成例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本願の開示する情報送信システムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、各実施例は、矛盾のない範囲内で適宜組み合わせることができる。
【実施例1】
【0012】
[全体構成]
図1は、実施例1にかかる情報送信システムの全体構成を説明する図である。図1に示すように、この情報送信システムは、データセンタ10とソフトウェアベンダ20とが、インターネットなどの外部ネットワークを用いて接続される。
【0013】
データセンタ10は、業務サーバ100、業務ストレージ200、中継ストレージ300、中継サーバ400を有する。業務サーバ100と業務ストレージ200とは、CA(Channel Adapter)ポートを介して内部ネットワークで接続される。業務ストレージ200と中継ストレージ300とは、RA(Remote Adapter)ポートを介してストレージ接続ネットワークで接続される。中継ストレージ300と中継サーバ400とは、CAポートを介してインターネット接続ネットワークで接続される。
【0014】
なお、内部ネットワーク、ストレージ接続ネットワーク、インターネット接続ネットワークのそれぞれは、独立したネットワークである。また、内部ネットワークは、外部との通信が遮断されており、データセンタ10内で使用されるネットワークの一例である。また、ストレージ接続ネットワークは、ストレージ間を接続するための専用ネットワークの一例である。インターネット接続ネットワークは、データセンタ10の外部(インターネット)とデータセンタ10の内部とを接続するネットワークの一例である。
【0015】
また、業務サーバ100は、クライアントの各種業務を実行するサーバ装置の一例であり、従量課金形式のソフトウェア(以下では単に「従量課金ソフト」と記載する場合がある)を実行する。この従量課金ソフトは、当該ソフトウェアの使用量を集計する。
【0016】
業務ストレージ200は、クライアントの各種業務に関する情報を記憶するストレージ装置の一例であり、従量課金ソフトの使用量が記載される使用量管理テーブルを保存する。中継ストレージ300は、業務データの保存は行わず、使用量管理テーブルの中継にのみ利用されるストレージ装置の一例である。
【0017】
中継サーバ400は、業務処理の実行は行わず、使用量管理テーブルの中継にのみ利用されるサーバ装置の一例であり、従量課金ソフトにより集計された使用量を取得してソフトウェアベンダ20へ送信する使用量送信プログラムを実行する。なお、ソフトウェアベンダ20は、中継サーバ400から通知された使用量に応じて、クライアントへの課金を実行する。
【0018】
ここで、使用量の送信の流れを説明する。図2は、情報送信システムにおける使用量の流れを説明する図である。図2に示すように、業務サーバ100の従量課金ソフトは、使用量を監視および集計し、業務ストレージ200のCAポートを介して、業務ストレージ200で記憶される使用量管理テーブルに書き込む(S1)。
【0019】
続いて、業務ストレージ200は、ストレージのリモートコピー機能を使用し、業務ストレージ内の使用量管理テーブルが格納された論理ディスクのデータを、RAポートを介して中継ストレージ300にコピーする(S2)。
【0020】
一方、中継サーバ400の使用量送信プログラムは、CAポートを介して、中継ストレージ300に記憶される使用量管理テーブルのソフトウェアの使用量の更新有無を周期的に監視する(S3)。
【0021】
そして、中継サーバ400の使用量送信プログラムは、ソフトウェアの使用量に更新があった場合、CAポートを介して、中継ストレージ300の使用量管理テーブルからソフトウェアの使用量を読み取る(S4)。その後、中継サーバ400の使用量送信プログラムは、インターネットを介して、ソフトウェアの使用量情報をソフトウェアベンダ20に送付する(S5)。
【0022】
このように、業務サーバ100の従量課金ソフトが、ソフトウェアベンダ20にソフトウェアの使用量を通知する経路にストレージ装置を挿入する。この結果、インターネットと内部ネットワークを遮断し、インターネットからの悪意のある者の侵入を防ぎつつ、データセンタ10内の従量課金ソフトからソフトウェアベンダ20に対して使用量を通知することができる。
【0023】
[機能構成]
図3は、実施例1にかかる情報送信システムの機能構成を示す機能ブロック図である。ここでは、データセンタ10内の業務サーバ100、業務ストレージ200、中継ストレージ300、中継サーバ400について説明する。
【0024】
(業務サーバ100の機能構成)
図3に示すように、業務サーバ100は、通信部101、ストレージ部102、制御部110を有する。なお、業務サーバ100では、サーバなどで利用される汎用OS(Operating System)が稼働する。
【0025】
通信部101は、内部ネットワークを介して、業務ストレージ200との間の通信を制御する処理部である。例えば、通信部101は、業務ストレージ200のCAポートを介してデータを送信する。
【0026】
ストレージ部102は、データや制御部110が実行するプログラムなどを記憶する記憶装置の一例であり、例えばメモリやハードディスクなどである。例えば、ストレージ部102は、制御部110による業務処理の途中結果や業務処理の結果などを記憶する。
【0027】
制御部110は、業務サーバ100全体を司る処理部であり、例えばプロセッサなどである。この制御部110は、実行部111、集計部112を有する。なお、実行部111、集計部112は、プロセッサが有する電子回路の一例やプロセッサが実行するプロセスの一例である。
【0028】
実行部111は、各種業務処理を実行する処理部である。例えば、実行部111は、業務処理を実行する従量課金ソフトを実行する。そして、実行部111は、内部ネットワークを介して、業務処理の結果である業務データを業務ストレージ200に格納する。
【0029】
集計部112は、従量課金ソフトの使用を監視し、その使用量を集計する処理部である。例えば、集計部112は、実行部111により実行された従量課金ソフトの使用時間を監視して、その使用時間を集計する。そして、集計部112は、内部ネットワークを介して、業務ストレージ200の使用量管理テーブル205で管理される従量課金ソフトの使用量を更新する。なお、集計部112は、使用量の更新に該当する従量課金ソフトが使用量管理テーブル205に記憶されていない場合、使用量管理テーブル205に新たなレコードを生成する。
【0030】
(業務ストレージ200の機能構成)
図3に示すように、業務ストレージ200は、CA通信部201、RA通信部202、ストレージ部203、制御部210を有する。なお、業務ストレージ200では、ストレージ専用のOSが稼働する。
【0031】
CA通信部201は、内部ネットワークを介して、業務サーバ100との間の通信を制御する処理部である。例えば、CA通信部201は、業務サーバ100から、業務データやソフトウェアの使用量などを受信する。
【0032】
RA通信部202は、ストレージ接続ネットワークを介して、中継ストレージ300との間の通信を制御する処理部である。例えば、RA通信部202は、中継ストレージ300に対して、業務ストレージ200内の使用量管理テーブル205を送信する。
【0033】
ストレージ部203は、データや制御部210が実行するプログラムなどを記憶する記憶装置の一例であり、例えばメモリやハードディスクなどである。例えば、ストレージ部203は、業務データ204と使用量管理テーブル205を記憶する。
【0034】
業務データ204は、業務処理によって生成されるデータの一例である。例えば、業務データ204は、業務処理が給料計算の場合には、計算された給料一覧であり、業務処理が売上計算の場合には、売上一覧である。
【0035】
使用量管理テーブル205は、各従量課金ソフトの使用量を管理するテーブルである。図4は、使用量管理テーブル205の一例を説明する図である。図4に示すように、使用量管理テーブル205は、「更新フラグ、従量課金ソフト情報(ユーザID、ソフトウェアベンダコード、従量課金ソフトコード、ライセンスキー)、使用時間」を対応付けて記憶する。なお、インストールされた仮想従量課金ソフト1つにつき、1行で情報が格納され、「使用時間」を更新する場合は、同一の行に上書きされる。
【0036】
ここで記憶される「更新フラグ」は、使用時間の更新有無を示す情報であり、更新ありの場合は「1」が設定され、更新なしの場合は「0」が設定される。「ユーザID」は、契約ユーザに付与されたソフトウェアごとにユニークな識別子である。「ソフトウェアベンダコード」は、ソフトウェアベンダ20に付与されたユニークな識別子である。「従量課金ソフトコード」は、従量課金ソフトに付与されたソフトウェアベンダごとにユニークな識別子である。「ライセンスキー」は、従量課金ソフトのライセンスキーである。「使用時間」は、従量課金ソフトを使用した合計時間(単位(h:時間))である。
【0037】
図4の例では、ユーザID「US345678」が使用するソフトウェアベンダコード「SV0005」の従量課金ソフト「SF0001」のライセンスキーが「LK12345678」であり、使用時間が「15時間」に更新されたことを示す。
【0038】
制御部210は、業務ストレージ200全体を司る処理部であり、例えばプロセッサなどである。この制御部210は、リモートコピー部211を有する。なお、リモートコピー部211は、プロセッサが有する電子回路の一例やプロセッサが実行するプロセスの一例である。
【0039】
リモートコピー部211は、RA通信部202を介してストレージ接続ネットワークを用いて、中継ストレージ300に、使用量管理テーブル205のリモートコピーを実行する処理部である。具体的には、リモートコピー部211は、ストレージのリモートコピー機能を使用して、使用量管理テーブル205が格納されている論理ディスクのデータをストレージ筐体間でコピーする。なお、コピー単位は、論理ディスク単位であり、コピー方向は、業務ストレージ200から中継ストレージ300への一方向である。コピータイミングは、任意に設定できるが、例えば1回/日の周期である。
【0040】
(中継ストレージ300の機能構成)
図3に示すように、中継ストレージ300は、RA通信部301、CA通信部302、ストレージ部303、制御部310を有する。なお、中継ストレージ300では、ストレージ専用のOSが稼働する。
【0041】
RA通信部301は、内部ネットワークを介して、業務ストレージ200との間の通信を制御する処理部である。例えば、RA通信部301は、業務ストレージ200から、使用量管理テーブル205のコピーを受信する。
【0042】
CA通信部302は、インターネット接続ネットワークを介して、中継サーバ400との間の通信を制御する処理部である。例えば、CA通信部302は、中継サーバ400から、使用量管理テーブル304へのアクセスなどを受け付ける。
【0043】
ストレージ部303は、データや制御部310が実行するプログラムなどを記憶する記憶装置の一例であり、例えばメモリやハードディスクなどである。例えば、ストレージ部303は、使用量管理テーブル304を記憶する。
【0044】
使用量管理テーブル304は、各従量課金ソフトの使用量を管理するテーブルである。ここで記憶される使用量管理テーブル304は、業務ストレージ200からリモートコピーされる情報であり、上記使用量管理テーブル205と同様なので、詳細な説明は省略する。
【0045】
制御部310は、中継ストレージ300全体を司る処理部であり、例えばプロセッサなどである。例えば、この制御部310は、使用量管理テーブル304を世代で管理する。例を挙げると、制御部310は、2世代で使用量管理テーブル304を管理し、新たな世代の使用量管理テーブル304が中継ストレージ300にコピーされた場合、直前である1世代前の使用量管理テーブル304をストレージ部303内でコピーして保持し、それ以前の使用量管理テーブル304を削除する。
【0046】
(中継サーバ400の機能構成)
図3に示すように、中継サーバ400は、通信部401、ストレージ部402、制御部410を有する。なお、中継サーバ400では、サーバなどで利用される汎用OSが稼働する。
【0047】
通信部401は、インターネット接続ネットワークを介して、他装置との間の通信を制御する処理部である。例えば、通信部101は、使用量管理テーブルのうち更新された情報を中継ストレージ300から受信し、ソフトウェアベンダ20に送信する。
【0048】
ストレージ部402は、データや制御部410が実行するプログラムなどを記憶する記憶装置の一例であり、例えばメモリやハードディスクなどである。例えば、ストレージ部402は、通知方法テーブル403を記憶する。
【0049】
通知方法テーブル403は、ソフトウェアベンダ20と使用量情報の通知先とを対応付けた情報を管理するテーブルである。例えば、通知方法テーブル403は、「ユーザID、ソフトウェアベンダコード、従量課金ソフトコード、ライセンスキー、通知先」を対応付けて記憶する。
【0050】
ここで記憶される「ユーザID、ソフトウェアベンダコード、従量課金ソフトコード、ライセンスキー」は、図4と同様なので詳細な説明は省略する。また、「通知先」は、ソフトウェアの使用量の送信先であるメールアドレスなどである。
【0051】
制御部410は、中継サーバ400全体を司る処理部であり、例えばプロセッサなどである。この制御部410は、監視部411と送信部412を有する。なお、監視部411と送信部412は、プロセッサが有する電子回路の一例やプロセッサが実行するプロセスの一例である。
【0052】
監視部411は、中継ストレージ300のCA通信部302を介して、中継ストレージ300の使用量管理テーブル304を参照し、使用量の更新を監視する処理部である。具体的には、監視部411は、1日の決まった時間に、中継ストレージ300の使用量管理テーブル304を参照し、更新を検出した場合は、更新されたレコードに関する情報を送信部412に通知する。例えば、監視部411は、更新されたレコードの従量課金ソフト情報などを、送信部412に通知する。
【0053】
送信部412は、更新されたソフトウェアの使用量をソフトウェアベンダ20に送信する処理部である。例えば、送信部412は、監視部411から更新通知を受信すると、更新されたソフトウェアの使用量を、インターネット接続ネットワークを介して中継ストレージ300から取得して、インターネットを介してソフトウェアベンダ20に送信する。
【0054】
例えば、送信部412は、更新された従量課金ソフト情報および使用時間を取得すると、通知方法テーブル403を参照し、送信先の情報を特定する。そして、送信部412は、特定された送信先のソフトウェアベンダ20に、従量課金ソフト情報および使用時間を送信する。また、送信部412は、従量課金ソフトが新たに追加された場合も、該当する従量課金ソフト情報および使用時間を取得して、ソフトウェアベンダ20に送信する。
【0055】
[リモートコピー]
次に、ストレージ間のリモートコピーについて説明する。図5図6は、ストレージ間のリモートコピーを説明する図である。図5に示すように、業務ストレージ200のリモートコピー部211は、使用量管理テーブル205の第1世代が生成されると、RAポートを介したリモートコピーにより、第1世代の使用量管理テーブル205が記憶される論理ディスクのデータを、中継ストレージ300にコピーする。そして、中継ストレージ300は、リモートコピーされた第1世代の使用量管理テーブルを、使用量管理テーブル304として論理ディスクに保持する。
【0056】
次に、中継ストレージ300の制御部310は、リモートコピーされた第1世代の使用量管理テーブル304が記憶される論理ディスクのデータをコピーして、使用量管理テーブル304´を生成する。
【0057】
その後、図6に示すように、業務ストレージ200のリモートコピー部211は、使用量管理テーブル205が第2世代に更新されると、RAポートを介したリモートコピーにより、中継ストレージ300にコピーする。そして、中継ストレージ300は、リモートコピーされた第2世代の使用量管理テーブルで第1世代を上書きし、使用量管理テーブル304として論理ディスクに保持する。
【0058】
そして、中継サーバ400の送信部412は、中継ストレージ300に記憶される、第2世代の使用量管理テーブル304と、第1世代の使用量管理テーブル304´との差分を抽出し、その差分をソフトウェアの使用量としてソフトウェアベンダ20に送信する。なお、その後、中継ストレージ300内で第2世代の使用量管理テーブル304がコピーされ、業務ストレージ200で第3世代が発生すると、上記処理と同様の処理が実行される。
【0059】
[処理の流れ]
図7は、実施例1にかかる処理の流れを示すシーケンス図である。図7に示すように、業務サーバ100の集計部112は、従量課金ソフトの使用量を集計すると、業務ストレージ200の使用量管理テーブル205に使用量情報を書き込む(S101とS102)。そして、業務ストレージ200は、書き込まれた(更新された)使用量管理テーブル205を保存する(S103)。
【0060】
続いて、業務ストレージ200のリモートコピー部211は、使用量管理テーブル205が格納されている論理ディスクのデータを中継ストレージ300にリモートコピーする(S104とS105)。そして、中継ストレージ300は、リモートコピーされた使用量管理テーブルをストレージ部303の論理ディスクに保存する(S106)。その後、業務ストレージ200では、リモートコピーの周期待ち状態となり(S107)、リモートコピーの開始タイミングになると(S108)、S104以降が実行される。
【0061】
そして、中継サーバ400の監視部411は、予め定めたタイミングになると、中継ストレージ300に使用量管理テーブル304の読み取り要求を送信する(S109とS110)。この要求に応じて中継ストレージ300の制御部310が返信を行うことで、中継サーバ400の監視部411は、使用量管理テーブル304を参照する(S111とS112)。
【0062】
続いて、中継サーバ400の送信部412は、前回と比較して、使用量管理テーブル304に新たな従量課金ソフトが追加されている場合(S113:Yes)、該当する従量課金ソフト情報および使用時間を含む使用量情報をソフトウェアベンダ20に送信する(S114)。その後、中継サーバ400では、読み取りの待ち状態となり(S115とS116)、読み取りタイミングになると(S117)、S109以降が実行される。
【0063】
また、中継サーバ400の送信部412は、前回と比較して、使用量管理テーブル304に新たな従量課金ソフトが追加されていない場合でも(S113:No)、既存の従量課金ソフトの使用量(使用時間)が更新されている場合(S118:Yes)、使用量情報をソフトウェアベンダ20に送信する(S114)。なお、既存の従量課金ソフトの使用量(使用時間)も更新されていない場合(S118:No)、S116が実行される。
【0064】
そして、ソフトウェアベンダ20は、中継サーバ400から従量課金ソフト情報および使用時間を含む使用量情報を受信する(S119)。すると、ソフトウェアベンダ20は、受信された使用量情報に該当するクライアントを特定し(S120)、使用量情報とクライアントとを対応付けて管理する(S121)。
【0065】
[具体例]
次に、図8を用いて、使用量管理テーブルの更新および使用量情報の送信の具体例を説明する。図8A図8Bは、具体例を説明する図である。
【0066】
図8Aに示すように、業務ストレージ200、中継ストレージ300には、第1世代の使用量管理テーブルが格納されている。具体的には、第1世代の使用量管理テーブルには、更新フラグ「0」、ユーザID「US345678」、ソフトウェアベンダコード「SV0005」、従量課金ソフト「SF0001」、ライセンスキー「LK12345678」、使用時間「15」の使用量情報が登録されている。また、第1世代の使用量管理テーブルには、更新フラグ「1」、ユーザID「US445T78」、ソフトウェアベンダコード「SV0010」、従量課金ソフト「SF0003」、ライセンスキー「LK22d4wr78」、使用時間「20」の使用量情報が登録されている。
【0067】
なお、中継ストレージ300内で、業務ストレージ200からのリモートコピー先の論理ディスクを論理ディスク(元)、中継ストレージ300内のコピー先の論理ディスクを論理ディスク(先)と表記し、これらはストレージ部303内において予め区別されている。
【0068】
このような状態において、業務サーバ100は、ユーザID「US445T78」の使用時間を「55」に更新すると、更新されたことを示す更新フラグを「1」から「0」に更新し、第2世代の使用量管理テーブルを生成する。なお、業務サーバ100は、使用時間を更新したとき、更新フラグの値が0であれば1に更新し、更新フラグの値が1であれば0に更新する。
【0069】
続いて、業務ストレージ200は、第2世代の使用量管理テーブルを中継ストレージ300の論理ディスク(元)にリモートコピーする。このタイミングでは、中継ストレージ300の論理ディスク(元)には第2世代の使用量管理テーブルが記憶されており、中継ストレージ300の論理ディスク(先)には第1世代の使用量管理テーブルが格納されている。
【0070】
その後、図8Bに示すように、中継サーバ400は、論理ディスク(元)の第2世代の使用量管理テーブルの各テーブルの更新フラグと、論理ディスク(先)の第1世代の使用量管理テーブルの各テーブルの更新フラグとを比較する。そして、中継サーバ400は、世代間で更新フラグが一致しないユーザID「US445T78」のレコードを特定し、更新が発生したことを検出する。
【0071】
そして、中継サーバ400は、ユーザID「US445T78」の使用量情報のうち、優先される論理ディスク(元)に記憶される第2世代の使用量管理テーブルから、更新されたレコードである「更新フラグ「0」、ユーザID「US445T78」、ソフトウェアベンダコード「SV0010」、従量課金ソフト「SF0003」、ライセンスキー「LK22d4wr78」、使用時間「55」」を抽出する。続いて、中継サーバ400は、抽出した情報を、使用量情報としてソフトウェアベンダ20に送信する。
【0072】
その後、中継ストレージ300内でコピーが実行され、論理ディスク(元)の第2世代の使用量管理テーブルが論理ディスク(先)にコピーされる。
【0073】
[効果]
上述したように、従量課金ソフトがソフトウェアベンダにソフトウェア使用量を通知する経路にストレージ装置を挿入することにより、データセンタ10内の不正侵入を抑制できるので、セキュリティを確保して安全に従量課金対象の使用量を通知することができる。
【0074】
図9は、実施例1にかかる情報送信システムの安全性を説明する図である。中継サーバ400は、汎用OSが稼働しているので、侵入者が中継サーバ400に不正侵入する危険性がある。しかし、各ストレージ内で動作するOSは、ストレージ専用OSであることから、不正侵入されるリスクは極めて低い。
【0075】
例えば、図9の(1)に示すように、中継ストレージ300について、ストレージ専用OSは、ストレージに必要な機能のみに限定されているので、侵入者に不正侵入されるリスクが低い。図9の(2)に示すように、業務ストレージ200について、ストレージ専用OSは、他のストレージへのログイン機能が実装されていないことから、中継ストレージ300から業務ストレージ200に不正侵入されるリスクは低い。また、図9の(3)に示すように、ストレージ専用OSは、仕様が公開されていないので、ストレージ専用OS上で動作する攻撃ソフトウェアを作成することは困難である。このため、中継ストレージ300に攻撃ソフトウェアをインストールして、中継ストレージ300から業務ストレージ200に侵入されるリスクは低い。
【0076】
上述したように、業務サーバ100とソフトウェアベンダ20との間に、異なるネットワークで接続される複数のストレージと中継サーバ400を設けることにより、外部から業務サーバ100への不正侵入を抑制することができる。その一方で、業務サーバ100で使用される従量課金ソフトの使用量を正確にソフトウェアベンダ20に送信することもできる。
【実施例2】
【0077】
ところで、実施例1では、データセンタが1つの例を説明したが、これに限定されるものではなく、複数のデータセンタが存在するシステムであっても、セキュリティを確保して安全に従量課金対象の使用量を通知することができる。そこで、実施例2では、複数のデータセンタを有するシステムの例を説明する。
【0078】
[全体構成]
図10は、実施例2にかかる情報送信システムの全体構成を説明する図である。図10に示すように、実施例2にかかる情報送信システムは、データセンタAと、データセンタBと、データセンタCと、ソフトウェアベンダ20とを有する。
【0079】
データセンタAは、業務サーバA1、業務サーバA2、業務ストレージA3を有し、VPN(Virtual Private Network)などの専用線を用いて、データセンタCと接続される。業務サーバA1では従量課金ソフトαが実行され、業務サーバA2では従量課金ソフトβが実行される。各従量課金ソフトは、使用量を集計し、業務ストレージA3の使用量管理テーブルに格納する。業務ストレージA3は、CAポートを介した内部のネットワークでデータセンタA内の各サーバと接続され、使用量管理テーブルへの更新を受け付ける。また、業務ストレージA3は、RAポートを介した専用線によって、データセンタCと接続される。
【0080】
データセンタBは、業務サーバB1、業務サーバB2、業務ストレージB3を有し、VPNなどの専用線を用いて、データセンタCと接続される。業務サーバB1では従量課金ソフトαが実行され、業務サーバA2では従量課金ソフトγが実行される。各従量課金ソフトは、使用量を集計し、業務ストレージB3の使用量管理テーブルに格納する。業務ストレージB3は、CAポートを介した内部のネットワークでデータセンタB内の各サーバと接続され、使用量管理テーブルへの更新を受け付ける。また、業務ストレージB3は、RAポートを介した専用線によって、データセンタCと接続される。
【0081】
データセンタCは、中継サーバC1と中継ストレージC2を有し、専用線を介して他のデータセンタと接続されるとともに、インターネットを介してソフトウェアベンダ20と接続される。中継ストレージC2は、RAポートを介して、業務ストレージA3と業務ストレージB3とに接続され、CAポートを介して、中継サーバC1と接続される。また、データセンタCは、データセンタAの従量課金ソフトを管理する使用量管理テーブルAと、データセンタBの従量課金ソフトを管理する使用量管理テーブルBとを保持する。中継サーバC1は、内部のネットワークを介して中継ストレージC2と接続され、各使用量管理テーブルにアクセスして使用量を取得し、インターネットを介してソフトウェアベンダ20に送信する。
【0082】
すなわち、業務サーバA1、A2、B1、B2は、実施例1の業務サーバ100と同様の機能を有し、業務ストレージA3とB3は、業務ストレージ200と同様の機能を有する。また、中継ストレージC2は、中継ストレージ300と同様の機能を有し、中継サーバC1は、中継サーバ400と同様の機能を有する。
【0083】
[処理の流れ]
図11は、実施例2にかかる処理の流れを示すシーケンス図である。図11に示すように、データセンタAの業務サーバA1およびA2は、各従量課金ソフトの使用量を集計すると、データセンタAの業務ストレージA3の使用量管理テーブルに使用量情報を書き込む(S201とS202)。そして、業務ストレージA3は、書き込まれた使用量管理テーブルを保存する(S203)。
【0084】
続いて、データセンタAの業務ストレージA3は、リモートコピーによって、使用量管理テーブルが格納されている論理ディスクのデータをデータセンタCの中継ストレージC2にコピーする(S204とS205)。そして、データセンタCの中継ストレージC2は、リモートコピーされた使用量管理テーブルをストレージ部の論理ディスクに保存する(S206)。その後、データセンタAの業務ストレージA3では、リモートコピーの周期待ち状態となり(S207)、リモートコピーの開始タイミングになると(S208)、S204以降が実行される。
【0085】
同様に、データセンタBの業務サーバB1およびB2は、各従量課金ソフトの使用量を集計すると、データセンタBの業務ストレージB3の使用量管理テーブルに使用量情報を書き込む(S209とS210)。そして、業務ストレージB3は、書き込まれた使用量管理テーブルを保存する(S211)。
【0086】
続いて、データセンタBの業務ストレージB3は、リモートコピーによって、使用量管理テーブルが格納されている論理ディスクのデータをデータセンタCの中継ストレージC2にコピーする(S212とS213)。そして、データセンタCの中継ストレージC2は、リモートコピーされた使用量管理テーブルをストレージ部の論理ディスクに保存する(S214)。その後、データセンタBの業務ストレージB3では、リモートコピーの周期待ち状態となり(S215)、リモートコピーの開始タイミングになると(S216)、S212以降が実行される。
【0087】
そして、データセンタCの中継サーバC1は、予め定めたタイミングになると、データセンタCの中継ストレージC2に、データセンタAに対応する使用量管理テーブルの読み取り要求を送信する(S217とS218)。この要求に応じて中継ストレージC2が返信を行うことで、中継サーバC1は、該当する使用量管理テーブルを参照する(S219とS220)。
【0088】
同様に、データセンタCの中継サーバC1は、データセンタCの中継ストレージC2に、データセンタBに対応する使用量管理テーブルの読み取り要求を送信する(S221)。この要求に応じて中継ストレージC2が返信を行うことで、中継サーバC1は、該当する使用量管理テーブルを参照する(S222とS223)。
【0089】
その後、データセンタCの中継サーバC1は、実施例1のS113からS118と同様の処理を実行する。すなわち、中継サーバC1は、各使用量管理テーブルについて、前回と比較して、新たな従量課金ソフトが追加されている場合や既存の従量課金ソフトの使用量が更新されている場合、その差分をソフトウェアベンダ20に送信する。
【0090】
[効果]
上述したように、複数のデータセンタ内で従量課金ソフトが使用されている場合であっても、各データセンタと専用線で接続される中継ストレージを用いて使用量を管理することで、従量課金が使用されるデータセンタと使用量を管理するデータセンタとを分離することができる。したがって、第三者が存在する外部からのアクセスを、使用量を管理するデータセンタに制限することができるので、セキュリティを確保して安全に従量課金対象の使用量を通知することができる。
【実施例3】
【0091】
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
【0092】
[データや数値等]
上記実施例で用いたデータ例、サーバ台数、ストレージ台数等は、あくまで一例であり、任意に変更することができる。また、閾値、各テーブルの監視契機、更新契機などもあくまで一例であり、任意に変更することができる。また、テーブル形式も一例であり、例えばテーブルではなく他の形式のデータベースを用いるなど、任意に変更することができる。
【0093】
[従量課金対象]
上記実施例では、従量課金の対象がソフトウェアの使用量である例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ユーザ数、ハードウェアの容量、回線の使用量などであっても同様に処理することができる。
【0094】
[世代管理]
上記実施例1では、中継ストレージ300が、論理ディスクを用いて、2世代の使用量管理テーブルを管理する例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、中継ストレージ300は、個別の論理ディスクを用いて、世代別に使用量管理テーブルを管理することもできる。
【0095】
[システム]
上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0096】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られない。つまり、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0097】
さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0098】
[ハードウェア]
図12は、ハードウェア構成例を説明する図である。各サーバおよび各ストレージは、同様の構成を有するので、ここでは、コンピュータ500として説明する。図12に示すように、コンピュータ500は、通信装置500a、HDD(Hard Disk Drive)500b、メモリ500c、プロセッサ500dを有する。また、図12に示した各部は、バス等で相互に接続される。
【0099】
通信装置500aは、ネットワークインタフェースカードなどであり、他の装置との通信を行う。HDD500bは、図3に示した機能を動作させるプログラムやDBを記憶する。
【0100】
プロセッサ500dは、図3に示した各処理部と同様の処理を実行するプログラムをHDD500b等から読み出してメモリ500cに展開することで、図3等で説明した各機能を実行するプロセスを動作させる。例えば、業務サーバ100を例にして説明すると、このプロセスは、業務サーバ100が有する各処理部と同様の機能を実行する。具体的には、プロセッサ500dは、実行部111と集計部112等と同様の機能を有するプログラムをHDD500b等から読み出す。そして、プロセッサ500dは、実行部111と集計部112等と同様の処理を実行するプロセスを実行する。
【0101】
このように、コンピュータ500は、プログラムを読み出して実行することで情報送信方法を実行する情報処理装置として動作する。また、コンピュータ500は、媒体読取装置によって記録媒体から上記プログラムを読み出し、読み出された上記プログラムを実行することで上記した実施例と同様の機能を実現することもできる。なお、この他の実施例でいうプログラムは、コンピュータ500によって実行されることに限定されるものではない。例えば、他のコンピュータまたはサーバがプログラムを実行する場合や、これらが協働してプログラムを実行するような場合にも、本発明を同様に適用することができる。
【符号の説明】
【0102】
100 業務サーバ
101 通信部
102 ストレージ部
110 制御部
111 実行部
112 集計部
200 業務ストレージ
201 CA通信部
202 RA通信部
203 ストレージ部
204 業務データ
205 使用量管理テーブル
210 制御部
211 リモートコピー部
300 中継ストレージ
301 RA通信部
302 CA通信部
303 ストレージ部
304 使用量管理テーブル
310 制御部
400 中継サーバ
401 通信部
402 ストレージ部
403 通知方法テーブル
410 制御部
411 監視部
412 送信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12