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特許7251932エレクトロニクスアセンブリにおける遮蔽
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-27
(45)【発行日】2023-04-04
(54)【発明の名称】エレクトロニクスアセンブリにおける遮蔽
(51)【国際特許分類】
   H05K 9/00 20060101AFI20230328BHJP
   H01L 25/00 20060101ALI20230328BHJP
   H01L 23/36 20060101ALI20230328BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20230328BHJP
   H05K 1/18 20060101ALI20230328BHJP
【FI】
H05K9/00 R
H01L25/00 Z
H01L23/36 D
H05K1/02 C
H05K1/18 J
【請求項の数】 23
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018143277
(22)【出願日】2018-07-31
(65)【公開番号】P2019062186
(43)【公開日】2019-04-18
【審査請求日】2021-07-29
(31)【優先権主張番号】15/716,757
(32)【優先日】2017-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】593096712
【氏名又は名称】インテル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】スコット モックラー
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー スウェットルン
(72)【発明者】
【氏名】ケヴィン バード
【審査官】五貫 昭一
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-135775(JP,A)
【文献】特開2004-134669(JP,A)
【文献】国際公開第2007/069789(WO,A1)
【文献】特開2016-82022(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 9/00
H01L 25/00
H01L 23/36
H05K 1/02
H05K 1/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の面及び反対側の第2の面を有する回路ボードであり、当該回路ボードを貫いて延在する孔を有する回路ボードと、
前記回路ボードの前記第2の面に取り付けられた、予め形成されたシールドであり、少なくとも部分的に前記孔の中にあるキャビティを含むシールドと、
前記回路ボードの前記第2の面に取り付けられた集積回路(IC)パッケージであり、当該ICパッケージは、第1の面及び反対側の第2の面を有するパッケージ基板と、該パッケージ基板の該第1の面に結合された電子部品とを含み、該電子部品が前記キャビティの中まで延在しており、前記パッケージ基板の前記第1の面は前記シールドから離隔されている、ICパッケージと、
を有するエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項2】
前記電子部品と前記シールドとの間の熱インタフェース材料、
を更に有する請求項に記載のエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項3】
前記電子部品は第1の電子部品であり、前記ICパッケージは更に、前記パッケージ基板の前記第2の面に結合された第2の電子部品を含む、請求項1に記載のエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項4】
前記パッケージ基板は、前記シールドに導電的に結合された導通路を含む、請求項に記載のエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項5】
前記シールドは、前記パッケージ基板の前記第1の面に導電材料で結合されている、請求項に記載のエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項6】
前記導電材料ははんだを含む、請求項に記載のエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項7】
前記回路ボードは、前記シールドに導電的に結合された導通路を含む、請求項に記載のエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項8】
前記パッケージ基板の前記導通路が、前記回路ボードの前記導通路に導電的に結合されている、請求項に記載のエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項9】
前記電子部品は、ダイ、キャパシタ、インダクタ、又は電圧レギュレータを含む、請求項に記載のエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項10】
前記シールドは、鋼鉄、錫、アルミニウム、ニッケル、又は銀を含む、請求項1乃至の何れかに記載のエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項11】
第1の面及び反対側の第2の面を有する回路ボードであり、当該回路ボードを貫いて延在する孔を有する回路ボードと、
第1のインターコネクトによって前記回路ボードの前記第2の面に取り付けられた、予め形成されたシールドであり、当該シールドはキャビティを含み、該キャビティは、少なくとも部分的に前記孔の中にある、シールドと、
第2のインターコネクトによって前記回路ボードの前記第2の面に取り付けられた集積回路(IC)パッケージであり、当該ICパッケージは、パッケージ基板と、該パッケージ基板に結合された電子部品とを含み、該電子部品が前記キャビティの中まで延在しており、前記パッケージ基板は前記シールドから離隔されている、ICパッケージと、
を有するエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項12】
前記シールドは、前記孔を貫いて、前記第1の面の平面を超えて延在している、請求項11に記載のエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項13】
前記シールドは、前記第1の面の平面を超えて延在してはいない、請求項11に記載のエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項14】
前記回路ボードはマザーボードである、請求項11乃至13の何れかに記載のエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項15】
前記第1のインターコネクトは、はんだペーストを有し、前記シールドは、前記回路ボードの前記第2の面上の導電コンタクトに、前記はんだペーストで結合されている、請求項11乃至13の何れかに記載のエレクトロニクスアセンブリ。
【請求項16】
エレクトロニクスアセンブリを製造する方法であって、
シールドを回路ボード上のはんだ材料と接触させ、前記回路ボードは、前記回路ボードを貫いて延在する孔を有し、前記シールドは、前記シールドが前記回路ボードと電気的に接触させられたときに前記孔の中まで延在するキャビティを有し、且つ
前記はんだ材料をリフローさせて、前記シールドを前記回路ボードに固定する、
ことを有する方法。
【請求項17】
当該方法は更に、前記はんだ材料をリフローさせる前に、集積回路(IC)パッケージを前記回路ボードと電気的に接触させることを有し、前記ICパッケージ及び前記シールドは、前記回路ボードの同一面と電気的に接触させられ、前記ICパッケージと前記回路ボードとの間にはんだ材料がある、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記ICパッケージは、リフロー前に、大きい方のはんだボールと、小さい方のはんだボールとを含み、前記ICパッケージを前記回路ボードと電気的に接触させることは、前記大きい方のはんだボールを前記回路ボードと電気的に接触させ、且つ前記小さい方のはんだボールを前記シールドと電気的に接触させることを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ICパッケージは、前記ICパッケージが前記回路ボードと電気的に接触させられたときに前記キャビティの中まで延在する電子部品を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記シールドを、金属シートをスタンピングすることによって形成する、
ことを更に有する請求項16乃至19の何れかに記載の方法。
【請求項21】
第1の面及び反対側の第2の面を有する回路ボードであり、当該回路ボードを貫いて延在する孔を有する回路ボードと、
前記回路ボードの前記第2の面に取り付けられた、予め形成されたシールドであり、当該シールドはキャビティを含み、該キャビティは、少なくとも部分的に前記孔の中にある、シールドと、
前記回路ボードの前記第2の面に取り付けれた集積回路(IC)パッケージであり、当該ICパッケージは、パッケージ基板と、該パッケージ基板に結合された電子部品とを含み、該電子部品が前記キャビティの中まで延在しており、前記パッケージ基板は前記シールドから離隔されている、ICパッケージと、
を有するコンピューティング装置。
【請求項22】
当該コンピューティング装置はラップトップコンピューティング装置である、請求項21に記載のコンピューティング装置。
【請求項23】
前記電子部品は、ダイ、キャパシタ、インダクタ、又は電圧レギュレータを含む、請求項21又は22に記載のコンピューティング装置。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
一部のコンピューティング装置では、回路の動作を乱し得る電磁干渉からセンシティブな回路を保護するために、又は、特に“ノイジー”なコンポーネントによって生成される電磁干渉を抑制するために、電磁シールドが使用されることがある。
【図面の簡単な説明】
【0002】
以下の詳細な説明を添付の図面とともに用いることで、実施形態が容易に理解されることになる。この説明を容易にするため、同様の構造要素は似通った参照符号で指し示す。添付の図面の図には、実施形態が、限定としてではなく例として示される。
図1A図1A-1Bは、様々な実施形態に従った、シールドを含むエレクトロニクスアセンブリの一例を示す図である。
図1B図1A-1Bは、様々な実施形態に従った、シールドを含むエレクトロニクスアセンブリの一例を示す図である。
図2図2-4は、様々な実施形態に従った、シールドを含むエレクトロニクスアセンブリの例の側断面図である。
図3図2-4は、様々な実施形態に従った、シールドを含むエレクトロニクスアセンブリの例の側断面図である。
図4図2-4は、様々な実施形態に従った、シールドを含むエレクトロニクスアセンブリの例の側断面図である。
図5A図5A-5Eは、様々な実施形態に従った、シールドを有するエレクトロニクスアセンブリを製造するプロセスの一例における段階を例示している。
図5B図5A-5Eは、様々な実施形態に従った、シールドを有するエレクトロニクスアセンブリを製造するプロセスの一例における段階を例示している。
図5C図5A-5Eは、様々な実施形態に従った、シールドを有するエレクトロニクスアセンブリを製造するプロセスの一例における段階を例示している。
図5D図5A-5Eは、様々な実施形態に従った、シールドを有するエレクトロニクスアセンブリを製造するプロセスの一例における段階を例示している。
図5E図5A-5Eは、様々な実施形態に従った、シールドを有するエレクトロニクスアセンブリを製造するプロセスの一例における段階を例示している。
図6】様々な実施形態に従った、集積回路(IC)コンポーネント内の縦型キャパシタを製造する方法のフロー図である。
図7】ここに開示される実施形態の何れかに従った、シールドを有するエレクトロニクスアセンブリに含められ得るウエハ及びダイの上面図である。
図8】ここに開示される実施形態の何れかに従った、シールドを有するエレクトロニクスアセンブリに含められ得るICデバイスの側断面図である。
図9】ここに開示される実施形態の何れかに従った、シールドを有するエレクトロニクスアセンブリを含み得る電気機器の一例のブロックである。
【発明を実施するための形態】
【0003】
エレクトロニクスアセンブリを遮蔽するための構成と、それに関連する方法及び装置とが、ここに開示される。一部の実施形態において、エレクトロニクスアセンブリは、第1の面及び反対側の第2の面を有する回路ボードと、該回路ボードの第2の面に結合されたシールドとを含み得る。回路ボードが、それを貫いて延在する孔を有し得るとともに、シールドが、第1の面に向かって該孔の中まで延在し得る。
【0004】
一部の電子回路において、集積回路(IC)パッケージ(例えば、パッケージ基板の片面又は両面に電子部品を含む)が、回路ボード上にマウントされ得る。このようなアセンブリの総z高さは、回路ボードの厚さ、ICパッケージの厚さ、及びICパッケージと回路ボードとの間のインターコネクトによって供される追加の厚さを含み得る。このようなアセンブリのz高さを低減するために、回路ボードは、ICパッケージの“底面”上の電子部品がその中に延在し得る孔を含み得る。そのような電子部品が回路ボード内の孔の中に延在することを可能にすることにより、パッケージ基板と回路ボードとを共に近づけることができ、z高さが低減される。孔を持つ回路ボードを、“亀裂(chasmic)”回路ボードと称することがある。
【0005】
しかしながら、孔の中に延在する電子部品は、望ましくない電磁干渉(EMI)(例えば、電子部品によって生成される又はそれによって感知される)を緩和するために電磁遮蔽を必要とし得る。回路ボードの“底面”にシールドを取り付けることは、アセンブリのz高さを更に増加させ、孔を含めることによって達成される高さ低減を損ねてしまい得る。回路ボードの底面(又は“裏面”)にシールドを取り付けることは、回路ボードの底面に一様でない表面をもたらすことがあり、そのことが、そのアセンブリをもっと大きい装置の中に位置付けることを困難にし得る。さらに、回路ボードの底面にシールドを取り付けることは、回路ボードの頂面にICパッケージを固定するために行われる表面実装(SMT)リフロー処理とは別の、追加のSMTリフロー処理を必要とすることがあり、製造時間及びコストを増加させてしまい得る。
【0006】
亀裂回路ボードを有するエレクトロニクスアセンブリに使用され得る電磁シールド及び/又は熱マネジメント構造が、ここに開示される。それらの実施形態の内の様々な実施形態が、アセンブリの望ましく低いz高さを維持することができ、且つ/或いは、“裏面EMI遮蔽”アプローチに対して、製造の複雑さを低減させ得る。得られるアセンブリは、故に、超低プロファイル及び/又は小フォームファクタの用途(例えば、ラップトップ、ハンドヘルドコンピューティング装置、ウェアラブルコンピューティング装置など)に特に適し得る。
【0007】
用語“シールド”は、本明細書において、ここに開示される導電構造のうちの様々な構造を記述するために使用され得るが、ここに開示されるシールドは何れも、EMI遮蔽とは異なる又はEMI遮蔽に加えての目的に使用されてもよい。例えば、“シールド”としてここに記述される導電構造が、代わりに(例えば、ヒートフィン又はヒートスプレッダとして)熱マネジメントに使用されてもよい。故に、理解されることには、“シールド”としてここに開示される導電構造は何れも、代わりに又は加えて、他の目的のためにICコンポーネント内で使用されてもよい。
【0008】
以下の詳細な説明では、この一部を形成する添付の図面を参照する。図面においては、全体を通して、似通った参照符号が同様の部分を指し示し、また、実施され得る実施形態が例として示される。理解されるべきことには、他の実施形態が使用されてもよく、また、本開示の範囲を逸脱することなく構造的又は論理的な変更が為され得る。従って、以下の詳細な説明は、限定的な意味でとられるべきでない。
【0009】
様々な処理が、特許請求される事項を理解するに際してとても役立つ手法にて、複数の別個の動作又は処理として順番に記載される。しかしながら、記載の順序は、それらの処理が必ず順序依存であることを意味するように解されるべきでない。特に、それらの処理は、提示の順序で実行されなくてもよい。記載される処理は、記載される実施形態と異なる順序で実行されてもよい。更なる実施形態では、様々な追加の処理が行われてもよく、及び/又は、記載される処理が省略されてもよい。
【0010】
本開示の目的では、“A及び/又はB”なる言い回しは、(A)、(B)、又は(A及びB)を意味する。本開示の目的では、“A、B、及び/又はC”なる言い回しは、(A)、(B)、(C)、(A及びB)、(A及びC)、(B及びC)、又は(A、B及びC)を意味する。図面は必ずしも縮尺通りではない。図の多くは平坦な壁及び直角の角を持つ直線的な構造を示すが、これは単に図示の容易さのためであり、これらの技術を用いて作製される実際の装置は、丸みのある角、表面粗さ、及びその他の造形を呈する。
【0011】
本明細書は、“一実施形態において”又は“実施形態において”なる言い回しを使用するが、これらは各々、同じ又は異なる実施形態のうちの1つ以上を指すものであるとし得る。また、“有する”、“含む”、“持つ”、及びこれらに類する用語は、本開示の実施形態に関して使用されるとき、同義語である。ここで使用されるとき、“パッケージ”及び“ICパッケージ”は同義語である。寸法の範囲を記述するために使用されるとき、“XとYとの間”なる言い回しは、X及びYを含んだ範囲を表す。便宜上、図1A-1Bの図の集合を指すために“図1”なる言い回しが使用されることがあり、図5A-5Eの図の集合を指すために“図5”なる言い回しが使用されることがあり、等々である。
【0012】
図1は、エレクトロニクスアセンブリ100の様々な見た目を示している。具体的には、図1Aは側断面図であり、図1Bは回路ボード102の上面図である。
【0013】
図1のエレクトロニクスアセンブリ100は、回路ボード102、シールド120、及びICパッケージ150を含んでいる。回路ボード102は、第1の面116と、反対側の第2の面118とを有し得る。回路ボード102は、誘電材料を含み得るとともに、第1の面116と第2の面118との間で該誘電材料を貫いて延在した導通路、又は第1の面116上の相異なる位置の間の導通路、及び/又は第2の面118上の相異なる位置の間の導通路を有し得る。これらの導通路は、図8を参照して後述する相互接続構造1628のうちの何れかの形態をとり得る。回路ボード102の第2の面118に、1つ以上のICパッケージ150及び望まれる他の電子部品が、ICパッケージ150の導電コンタクト(図示せず)、第2階層インターコネクト104、はんだペースト124、及び回路ボード102の導電コンタクト122-2を介して結合され得る。導電コンタクト122-2は、それら自体が回路ボード102中の導通路に結合されて、ICパッケージ150内の回路を回路ボード102の導電コンタクト122のうちの様々な他の導電コンタクトに(又は、図示しないが、回路ボード102に結合された又はそれに含まれたデバイスに)電気的に結合することを可能にし得る。一部の実施形態において、第1の面116上に電子部品(図示せず)が配置され得る。ここで使用されるとき、“導電コンタクト”は、相異なるコンポーネント間の電気的インタフェースとしての役割を果たす導電材料(例えば、金属)の一部を指すことができ、導電コンタクトは、コンポーネントの表面内に凹所化され、該表面と同一平面であり、又は外表面から離れるように延在することができ、また、如何なる好適形態(例えば、コンタクトパッド、ペデスタル、又はソケット)をとっていてもよい。
【0014】
図1に例示された第2階層インターコネクト104は、(例えば、ICパッケージ150がボールグリッドアレイ(BGA)パッケージであるとき)はんだボールであるが、如何なる好適な第2階層インターコネクト104(例えば、ピングリッドアレイ構成でのピン、又はランドグリッドアレイ構成でのランド)が使用されてもよい。ICパッケージ150は、例えば、フリップチップパッケージ、BGAパッケージ(例えば、埋込(embedded)ウエハレベルボールグリッドアレイ(eWLB)パッケージ)、ウエハレベルチップスケールパッケージ(WLCSP)、又はパネルファンアウト(FO)パッケージとし得る。
【0015】
回路ボード102を貫いて孔112が延在し得る。図1Bは孔112を正方形のフットプリントを持つとして描いているが、これは単に一例であり、孔112は如何なる形状(例えば、長方形又は円形)のフットプリントを有していてもよい。回路ボード102は、誘電材料の層によって互いに離隔されるとともに導電ビアによって相互接続された複数の金属層を含んだ、プリント回路板(PCB)とし得る。一部の実施形態において、回路ボード102は、(例えば、後述のように、コンピューティング装置内の)マザーボードであってもよい。一部の実施形態において、回路ボード102は、インターポーザとし得る。一部の実施形態において、回路ボード102は、非PCB基板であってもよい。
【0016】
シールド120は、周辺領域154及びキャビティ152を有し得る。一部の実施形態において、シールド120は、更に後述するように、キャビティ152を形成するように金属シートをスタンピングすることによって形成され得る。シールド120は、回路ボード102の第2の面118に結合され得るとともに、第1の面116に向かって孔112の中まで延在し得る。特に、一部の実施形態において、シールド120の周辺領域154が、はんだペースト124を用いて、第2の面118にある複数の導電コンタクト122-1に結合され得る。これらの導電コンタクト122-1は、シールド120のキャビティ152が孔112の中まで延在するように、孔112の近くにあり得る。キャビティ152は、故に、少なくとも部分的に孔112の中にあるとし得る(そして一部の実施形態において、図2を参照して後述するように更に延在していてもよい)。ここでは例として、はんだ及びはんだペーストが説明されることがあるが、エレクトロニクスアセンブリ100内の相異なる要素間(例えば、適切なものとして、シールド120と回路ボード102との間、シールド120とパッケージ基板106との間、パッケージ基板106と回路ボード102との間、電子部品108とパッケージ基板106との間、又は電子部品110とパッケージ基板106との間)のインターコネクトを提供することには、如何なる好適な導電材料及び/又は接着材料が使用されてもよい。
【0017】
シールド120は導電材料で形成され得る。例えば、一部の実施形態において、シールド120は、鋼鉄(例えば、シールド120は冷延鋼材からスタンピングされ得る)、錫、アルミニウム(例えば、錫めっきされたアルミニウム)、ニッケル、銀、他の金属、又は他の好適な導電材料を含み得る。シールド120は、故に、更に後述するように、電磁シールドの一部を提供し得る。一部の実施形態において、シールド120は、電磁シールドとしての役割を果たすことに加えて又は代えて、ヒートスプレッダ又はヒートシンクとしての役割を果たしてもよく、一部のそのような実施形態について、図4を参照して更に詳細に後述する。
【0018】
ICパッケージ150は、第1の面126及び反対側の第2の面128を持つパッケージ基板106を含み得る。パッケージ基板106は、誘電材料を含み得るとともに、第1の面126と第2の面128との間で該誘電材料を貫いて延在した導通路、又は第1の面126上の相異なる位置の間の導通路、及び/又は第2の面128上の相異なる位置の間の導通路を有し得る。これらの導通路は、図8を参照して後述する相互接続構造1628のうちの何れかの形態をとり得る。ICパッケージ150は、1つ以上の電子部品108を含むことができ、電子部品108は、パッケージ基板106の第1の面126に、当該電子部品の導電コンタクト(図示せず)、第1階層インターコネクト114、及びパッケージ基板106の導電コンタクト(図示せず)を介して結合され得る。第1階層インターコネクト114が結合される導電コンタクトは、それら自体がパッケージ基板106中の導通路に結合されて、電子部品108内の回路をパッケージ基板106の導電コンタクトのうちの様々な他の導電コンタクトに(又は、図示しないが、パッケージ基板106に含まれたデバイスに)電気的に結合することを可能にし得る。図1に例示される第1階層インターコネクト114ははんだバンプであるが、如何なる好適な第1階層インターコネクト114が使用されてもよい。
【0019】
1つ以上の電子部品108を第1の面126上に配置する(例えば、第1の面126上の導電コンタクトに電気的に結合する)ことができ、これらの電子部品108は、“ランド側”コンポーネントとして参照されることがある。これらの電子部品108のうちの1つ以上が、シールド120のキャビティ152の中まで延在し得る。図1における電子部品108の具体的な個数及び配置は単に例示的なものであり、如何なる好適な個数(例えば、単一の電子部品108)及び配置が使用されてもよい。例えば、キャビティ152内に延在しない他の電子部品(図示せず)が、パッケージ基板106の第1の面126上に配置されてもよい。一部の実施形態において、電子部品108は、ダイ(例えば、シリコンベースのダイ)、例えばキャパシタ及びインダクタなどの受動素子、例えば電圧レギュレータなどの電力回路、又は、シールド120によって提供され得る電磁遮蔽/熱マネジメントの恩恵を受け得る他のコンポーネントを含み得る。一部の実施形態において、第1階層インターコネクト114の周りで電子部品108とパッケージ基板106との間にアンダーフィル材料(図示せず)が配設され得るとともに、電子部品108の周りにパッケージ基板106と接触して成形コンパウンド(図示せず)が配設され得る。アンダーフィル材料及び/又は成形コンパウンドには、例えば、エポキシ成形材料が使用され得る。
【0020】
ICパッケージ150は、回路ボード102の第2の面118に結合され得る。具体的には、一部の実施形態において、パッケージ基板106が、パッケージ基板106の第1の面126上の第2階層インターコネクト104によって、回路ボード102の第2の面118上の導電コンタクト122-2に結合され得る。一部の実施形態において、パッケージ基板106の第1の面126はまた、(例えば、図4を参照して後述するように)シールド120にも結合され得る。一部の実施形態において、ICパッケージ150は、パッケージ基板106の第2の面128上に配置されて第1階層インターコネクト114によって第2の面128に結合された1つ以上の電子部品110を含み得る。図1には、単一のそのような電子部品110が描かれているが、これは単に例示的なものであり、より多数又は少数の電子部品110が第2の面128上に配置されてもよい。一部の実施形態において、第1階層インターコネクト114の周りで電子部品110とパッケージ基板106との間にアンダーフィル材料(図示せず)が配設され得るとともに、電子部品110の周りにパッケージ基板106と接触して成形コンパウンド(図示せず)が配設され得る。
【0021】
エレクトロニクスアセンブリ100はまた、回路ボード102及び/又はパッケージ基板106の中に、シールド120と組み合わさってシールド120のキャビティ152内の電子部品108の周りに電磁シールドを提供し得る導通路を含み得る。例えば、図1の実施形態には、導電コンタクト122-1から導電コンタクト122-2まで回路ボード102の中を延在する導通路146と、導電コンタクト122-2と導通接触した第2階層インターコネクト104同士の間でパッケージ基板106の中を延在する導通路148とが示されている。シールド120、導通路146及び148と、介在する導電コンタクト122、はんだペースト124、及び第2階層インターコネクト104とが、一緒になって、図1の実施形態における電子部品108の周りに電磁シールドを提供し得る。導通路146及び148は、(例えば、図7を参照して後述するように)例えば導電ライン及びビアなどの如何なる好適な相互接続構造を含んでいてもよい。図1は、導通路146及び148を提供する導電ライン及びビアの特定の構成及び方向付けを描いているが、これは単に例示的なものであり、如何なる好適な導通路が使用されてもよい。
【0022】
ここに開示されるエレクトロニクスアセンブリ100の寸法は、如何なる好適な値をもとり得る。一部の実施形態において、回路ボード102の厚さは、0.3ミリメートルと2ミリメートルとの間(例えば、0.4ミリメートルと1.2ミリメートルとの間、又は0.8ミリメートルと1.2ミリメートルとの間)とし得る。一部の実施形態において、孔112の幅136及び/又は長さ138は、3ミリメートルと20ミリメートルとの間(例えば、5ミリメートルと15ミリメートルとの間、又は10ミリメートルと15ミリメートルとの間)とし得る。一部の実施形態において、孔112のフットプリント(幅136と長さ138とによって与えられる)は、20ミリメートル×20ミリメートル未満(例えば、15ミリメートル×15ミリメートル未満、又は5ミリメートル×5ミリメートルと15ミリメートル×15ミリメートルとの間)とし得る。一部の実施形態において、パッケージ基板106のフットプリント(パッケージ基板106の幅134と長さとによって与えられ、図示されていないが、図1Aの図の面に出入りする向きである)は、50ミリメートル×50ミリメートル未満(例えば、30ミリメートル×30ミリメートル未満、又は15ミリメートル×15ミリメートルと30ミリメートル×30ミリメートルとの間)とし得る。一部の実施形態において、キャビティ152の“底”におけるシールド120の厚さ140は、75ミクロンと200ミクロンとの間(例えば、100ミクロンと150ミクロンとの間)とし得る。
【0023】
上述のように、一部の実施形態において、回路ボード102はインターポーザとし得る。一般に、インターポーザは、接続をより広いピッチに広げることができ、又は接続を異なる接続に再ルーティングすることができる。一部の実施形態において、インターポーザは、誘電材料の層によって互いに離隔されるとともに導電ビアによって相互接続された複数の金属層を含んだ、プリント回路板(PCB)として形成され得る。一部の実施形態において、インターポーザは、エポキシ樹脂、ガラス繊維強化エポキシ樹脂、無機フィラーを有するエポキシ樹脂、セラミック材料、又は例えばポリイミドなどのポリマー材料で形成され得る。一部の実施形態において、インターポーザは、例えばシリコン、ゲルマニウム、他のIV族材料、及びIII-V族材料など、半導体基板に使用される上述と同じ材料を含み得る別の剛性材料又は可撓性材料で形成され得る。インターポーザは、これには限られないがシリコン貫通ビア(TSV)を含め、金属ライン及びビアを含み得る。インターポーザは更に、内蔵デバイス(例えば、キャパシタ、デカップリングキャパシタ、抵抗、インダクタ、ヒューズ、ダイオード、変圧器、センサ、静電放電(ESD)デバイス、及びメモリデバイス)を含んでいてもよい。
【0024】
図2-4は、エレクトロニクスアセンブリ100の更なる例を示している。ここで図1-4の何れかを参照して述べられる機構は何れも、何れか他の機構と組み合わされてエレクトロニクスアセンブリ100を形成し得る。例えば、更に後述するように、図2は、シールド120が回路ボード102の第1の面116の平面を超えて延在する一実施形態を例示しており、図3は、シールド120が機械的且つ電気的にICパッケージ150に直接的に結合されている一実施形態を例示している。図2及び3のこれらの機構が組み合わされることで、エレクトロニクスアセンブリ100が、回路ボード102の第1の面116の平面を超えて延在するとともに機械的且つ電気的にICパッケージ150に直接的に結合されたシールド120を含むようにし得る。この具体的な組み合わせは単に一例であり、如何なる組み合わせが用いられてもよい。図1の幾つかの要素が図2-4でも共有されており、説明の容易さのため、それらの要素の説明は繰り返さず、それらの要素は、ここに開示される実施形態のうちの何れの形態をとってもよい。例えば、図2-4のエレクトロニクスアセンブリ100の要素のうちの何れの寸法も、ここに開示される値のうちの何れをとってもよい。
【0025】
図1のエレクトロニクスアセンブリ100において、シールド120は、孔112の中まで延在しているが、回路ボード102の第1の面116の平面を通り過ぎてまでは延在していない。他の実施形態において、シールド120は、第1の面116の平面を超えて延在してもよい。図2は、そのような実施形態の一例を示している。第1の面116の平面を超えてシールド120を延在させることは、キャビティ152が“もっと深く”なって“もっと背が高い”電子部品108を収容することを可能にし得る。
【0026】
図1のエレクトロニクスアセンブリ100において、回路ボード102内の導通路146は、キャビティ152内の電子部品を取り囲んだシールド120を含む導電“ループ”の一部である。他の実施形態において、導電“ループ”は、回路ボード102内の導通路を含んでいなくてもよい。例えば、図3は、シールド120が第2階層インターコネクト142によってICパッケージ150のパッケージ基板106に電気的且つ機械的に結合されているエレクトロニクスアセンブリ100を例示している。これらの第2階層インターコネクト142は、第2階層インターコネクト104とは異なるサイズを有していてもよく(例えば、第2階層インターコネクト142は、第2階層インターコネクト104よりも小さいはんだボールとし得る)、より一般的に、第2階層インターコネクト142は
如何なる所望の形態を有していてもよい。第2階層インターコネクト142は、シールド120の周辺領域154との電気コンタクトをなし、そして、パッケージ基板106を通る導通路148が、電子部品108の周りの導電“ループ”を完成させ得る。
【0027】
上述のように、一部の実施形態において、シールド120は、電磁シールドとしての役割を果たすことに加えて又は代えて、熱マネジメント機能を果たし得る。例えば、図4は、シールド120とキャビティ152内の電子部品108との間に熱インタフェース材料(thermal interface material)144が配置されているエレクトロニクスアセンブリ100を例示している。熱インタフェース材料144は、ポリマー又はその他のバインダ内に熱伝導材料(例えば、金属粒子)を含み得る。熱インタフェース材料144は、熱インタフェース材料ペースト又は熱伝導性エポキシ(これは、技術的に知られているように、塗布されるときは流体であることができ、そして、キュアを受けて硬化することができる)とし得る。熱インタフェース材料144は、電子部品108によって生成された熱がシールド120(そこで、熱が広げられ及び/又は放散され得る)まで容易に流れる経路を提供し得る。斯くして、シールド120は、ヒートスプレッダ又はヒートシンクとして作用し得る。一部の実施形態において、シールド120は、フィン又はその他の冷却機構を含んでいてもよい。図4では、回路ボード102内に導通路146が存在しておらず、また、パッケージ基板106内に導通路148が存在していない。他の実施形態では、導通路146及び/又は導通路148がエレクトロニクスアセンブリ100に含められ得る(例えば、シールド120が電子部品108の周りの電磁シールドの一部であるべきとき)。
【0028】
ここに開示されるエレクトロニクスアセンブリ100は、如何なる好適技術を用いて形成されてもよい。例えば、図5A-5Eは、図1のエレクトロニクスアセンブリ100を製造するプロセスの一例における段階を例示している。このプロセス例には、ここに開示されるエレクトロニクスアセンブリ100のうちの他のエレクトロニクスアセンブリを製造するのに適するように変更が為されることができ、それらの変更の一部について後述する。
【0029】
図5Aは、孔112を有した回路ボード102を含むアセンブリ200の側断面図である。回路ボード102は、図1を参照して上述したように、第2の面118上の導電コンタクト122と、これら導電コンタクト122のうちの様々な導電コンタクトをつなぐ導通路146とを含み得る。
【0030】
図5Bは、アセンブリ200(図5A)の導電コンタクト122上にはんだペースト124を設けた後のアセンブリ202の側断面図である。シールド120が回路ボード102に電気的に結合される必要がない実施形態では、導電コンタクト122-1上に、はんだペースト124の代わりに非導電性の接着剤が設けられてもよく、さらには、導電コンタクト122-1は存在する必要がない。
【0031】
図5Cは、アセンブリ202(図5B)の導電コンタクト122-1上のはんだペースト124に、シールド120の周辺領域154を接触させた後のアセンブリ204の側断面図である。シールド120は孔112の中まで延在することができ、一部の実施形態において、キャビティ152が孔112の中まで延在し得る。一部の実施形態において、シールド120を位置付けるために、ピックアンドプレース機が使用され得る。シールド120は、何らかの好適技術を用いて別個に製造され得る。例えば、一部の実施形態において、導電材料(例えば、金属)のシートをアレイ状に繰り返しスタンピングして、対応するキャビティ152のアレイを形成することができ、その後、そのシートを切断して、キャビティ群を別々のシールド120に分離することができる。一部の実施形態において、この段階でキャビティ152内に熱インタフェース材料144がディスペンスされてもよい(図示せず)。
【0032】
図5Dは、アセンブリ204(図5C)と接触させるためにICパッケージ150を近づけた後のアセンブリ206の側断面図である。ICパッケージ150をアセンブリ204に対して位置決めするために、ピックアンドプレース機が使用され得る。ICパッケージ150は、回路ボード102の導電コンタクト122-2と整列し得るものである第2階層インターコネクト104を含み得る。ICパッケージ150のパッケージ基板106が、(例えば、図3を参照して上述したように)直接的にシールド120と機械的且つ電気的に接触させられるときには、ICパッケージ150は更に、シールド120の周辺領域154と位置が揃う更なる第2階層インターコネクト142を含み得る。
【0033】
図5Eは、アセンブリ206(図5D)の回路ボード102にICパッケージ150を接触させ、そして、熱を加えて第2階層インターコネクト104及びはんだペースト124をリフローすることで、冷却を受けてICパッケージ150を回路ボード102に電気的且つ機械的に固定した後のアセンブリ208の側断面図である。この熱はまた、導電コンタクト122-1上のはんだペースト124をリフローさせることができ、冷却を受けてシールド120が回路ボード102に固定される。アセンブリ208は、図1のエレクトロニクスアセンブリ100の形態をとり得る。
【0034】
図6は、様々な実施形態に従った、シールドを含んだエレクトロニクスアセンブリを製造する方法1000のフロー図である。方法1000のこれらの処理は、ここに開示されるエレクトロニクスアセンブリ100の特定の実施形態を参照して例示されることがあるが、方法1000を用いて、如何なる好適なエレクトロニクスアセンブリを形成してもよい。図6では、処理が特定の順序で各々一度説明されるが、これらの処理は所望に応じて並べ替えられ且つ/或いは繰り返されてもよい(例えば、複数のエレクトロニクスアセンブリを同時に製造するとき、異なる処理が並列に実行される)。
【0035】
1002にて、シールドが回路ボード上のはんだ材料と接触させられ得る。回路ボードは、それを貫いて延在する孔を有することができ、シールドは、当該シールドが回路ボードと接触させられるときに該孔の中まで延在するキャビティを有することができる。例えば、シールド120が、回路ボード102の導電コンタクト122-1上のはんだペースト124と接触させられ得る。回路ボード102は孔112を有することができ、シールド120は、孔112の中まで延在するキャビティ152を有することができる(例えば、図5Cを参照して上述したように)。
【0036】
1004にて、はんだ材料がリフローされて、シールドが回路ボードに固定され得る。例えば、はんだペースト124が加熱され、次いで冷却を許されて、シールド120が回路ボード102に固定され得る(例えば、図5Eを参照して上述したように)。
【0037】
ここに開示されるエレクトロニクスアセンブリ100は、如何なる好適な装置を含んでいてもよく、又は如何なる好適な装置に含められてもよい。図7-9は、ここに開示されるエレクトロニクスアセンブリ100のうちの何れかを含み得る又はそれに含められ得る装置の様々な例を示している。
【0038】
図7は、ウエハ1500及びダイ1502の上面図であり、ダイ1502が、(例えば、ICパッケージ150内の電子部品として、又はその他の方法で回路ボード102に結合される電子部品として)ここに開示されるエレクトロニクスアセンブリ100のうちの何れかに含められ得る。ウエハ1500は、半導体材料からなり得るとともに、ウエハ1500の表面に形成されたIC構造(例えば、後述のような複数のトランジスタ)を持つ1つ以上のダイ1502を含み得る。ダイ1502の各々が、何らかの好適ICを含む半導体プロダクトの繰り返し単位であり得る。半導体プロダクトの製造が完了した後、ウエハ1500は、半導体プロダクトの個別“チップ”を提供するようにダイ1502が互いに分離される個片化プロセスを受け得る。ダイ1502は、1つ以上のトランジスタ(例えば、後述の、図8のトランジスタ1640)、1つ以上の受動コンポーネント(例えば、抵抗、キャパシタ、又はインダクタ)、及び/又はこれらのトランジスタ及び/又は受動コンポーネントに信号をルーティングするためのサポート回路、並びに、何らかの他のICコンポーネントを含み得る。一部の実施形態において、ウエハ1500又はダイ1502は、メモリデバイス(例えばランダムアクセスメモリ(RAM)デバイスであり、例えば、スタティックRAM(SRAM)デバイス、磁気RAM(MRAM)デバイス、抵抗RAM(RRAM(登録商標))デバイス、導電性ブリッジRAM(CBRAM)デバイスなど)、ロジックデバイス(例えば、ANDゲート、ORゲート、NANDゲート、又はNORゲート)、又はその他の好適な回路素子を含み得る。これらのデバイスのうちの複数のものが単一のダイ1502で組み合わされ得る。例えば、複数のメモリデバイスによって形成されるメモリアレイが、プロセッシングデバイス(例えば、図9のプロセッシングデバイス1802)と、又はメモリデバイスに情報を格納するように若しくはメモリアレイに格納された命令を実行するように構成されたその他のロジックと、同じダイ1502上に形成され得る。
【0039】
図8は、(例えば、ICパッケージ150内の電子部品として、又はその他の方法で回路ボード102に結合される電子部品として)ここに開示されるエレクトロニクスアセンブリ100のうちの何れかに含められ得るICデバイス1600の側断面図である。ICデバイス1600のうちの1つ以上が、1つ以上のダイ1502(図7)に含められ得る。ICデバイス1600は、基板1602(例えば、図7のウエハ1500)上に形成され得るとともに、ダイ(例えば、図7のダイ1502)に含められ得る。基板1602は、例えば、n型又はp型の材料系(又はこれら双方の組み合わせ)を含む半導体材料系からなる半導体基板とし得る。基板1602は、例えば、バルクシリコン又はシリコン・オン・インシュレータ(SOI)サブ構造を使用して形成された結晶基板を含み得る。一部の実施形態において、基板1602は、別の材料を使用して形成されてもよく、該別の材料は、シリコンと組み合わされていてもよいし組み合わされていなくてもよく、以下に限られないが、ゲルマニウム、アンチモン化インジウム、テルル化鉛、インジウム砒素、インジウム燐、ガリウム砒素、又はアンチモン化ガリウムを含む。基板1602を形成することには、II-VI族、III-V族、又はIV族として分類される更なる材料も使用され得る。それから基板1602が形成され得る材料の数個の例がここに記載されるが、ICデバイス1600の基礎として作用し得る如何なる材料が使用されてもよい。基板1602は、個片化されたダイ(例えば、図7のダイ1502)又はウエハ(例えば、図7のウエハ1500)の一部とし得る。
【0040】
ICデバイス1600は、基板1602上に配置された1つ以上のデバイス層1604を含み得る。デバイス層1604は、基板1602上に形成された1つ以上のトランジスタ1640(例えば、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET))の機構を含み得る。デバイス層1604は、例えば、1つ以上のソース及び/又はドレイン(S/D)領域1620と、S/D領域1620間のトランジスタ1640内の電流の流れを制御するためのゲート1622と、S/D領域1620へ/から電気信号をルーティングするための1つ以上のS/Dコンタクト1624とを含み得る。トランジスタ1640は、例えば素子分離領域、ゲートコンタクト、及びこれらに類するものなど、明瞭さのために図示していない更なる機構を含み得る。トランジスタ1640は、図8に示したタイプ及び構成に限定されず、例えばプレーナトランジスタ、非プレーナトランジスタ、又はこれら双方の組み合わせなど、多様なその他のタイプ及び構成を含み得る。非プレーナトランジスタは、例えばダブルゲートトランジスタ又はトライゲートトランジスタなどの、FinFETトランジスタ、並びに、例えばナノリボン及びナノワイヤトランジスタなどの、ラップアラウンド又はオールアラウンドゲートトランジスタを含み得る。
【0041】
各トランジスタ1640は、ゲート誘電体及びゲート電極である少なくとも2つの層で形成されたゲート1622を含み得る。ゲート誘電体は、1つの層、又は複数の層のスタックを含み得る。これら1つ以上の層は、酸化シリコン、二酸化シリコン、炭化ケイ素、及び/又はhigh-k誘電材料を含み得る。high-k誘電材料は、例えばハフニウム、シリコン、酸素、チタン、タンタル、ランタン、アルミニウム、ジルコニウム、バリウム、ストロンチウム、イットリウム、鉛、スカンジウム、ニオブ、及び亜鉛などの元素を含み得る。ゲート誘電体に使用され得るhigh-k材料の例は、以下に限られないが、酸化ハフニウム、ハフニウムシリコン酸化物、酸化ランタン、ランタンアルミニウム酸化物、酸化ジルコニウム、ジルコニウムシリコン酸化物、酸化タンタル、酸化チタン、バリウムストロンチウムチタン酸化物、バリウムチタン酸化物、ストロンチウムチタン酸化物、酸化イットリウム、酸化アルミニウム、鉛スカンジウムタンタル酸化物、及びニオブ酸鉛亜鉛を含む。一部の実施形態において、high-k材料が使用されるとき、ゲート誘電体に対して、その品質を向上させるためのアニールプロセスが実行され得る。
【0042】
ゲート電極は、ゲート誘電体上に形成され得るとともに、トランジスタ1640がp型金属酸化膜半導体(PMOS)トランジスタ又はn型金属酸化膜半導体(NMOS)トランジスタの何れにされるかに応じて、少なくとも1つのp型仕事関数金属又はn型仕事関数金属を含み得る。一部の実施形態において、ゲート電極は、1つ以上の金属層が仕事関数金属層であり且つ少なくとも1つの金属層が充填金属層である2つ以上の金属層のスタックで構成され得る。他の目的で、例えばバリア層などの更なる金属層が含められ得る。
【0043】
PMOSトランジスタの場合、ゲート電極に使用され得る金属は、以下に限られないが、ルテニウム、パラジウム、白金、コバルト、ニッケル、導電性金属酸化物(例えば、酸化ルテニウム)、及び(例えば、仕事関数調整に関して)NMOSトランジスタを参照して後述する金属のうちの何れかを含む。NMOSトランジスタの場合、ゲート電極に使用され得る金属は、以下に限られないが、ハフニウム、ジルコニウム、チタン、タンタル、アルミニウム、これらの金属の合金、これらの金属の炭化物(例えば、炭化ハフニウム、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化タンタル、及び炭化アルミニウム)、及び(例えば、仕事関数調整に関して)PMOSトランジスタを参照して上述した金属のうちの何れかを含む。
【0044】
一部の実施形態において、ソース-チャネル-ドレイン方向に沿ったトランジスタ1640の断面として見るとき、ゲート電極は、基板の表面に対して実質的に平行な底部と、基板の頂面に対して実質的に垂直な2つの側壁部と、を含んだU字構造で構成されてもよい。他の実施形態において、ゲート電極を形成する金属層のうちの少なくとも1つは、単純に、基板の頂面に対して実質的に平行であって基板の頂面に実質的に垂直な側壁部を含まないプレーナ層であってもよい。他の実施形態において、ゲート電極は、U字構造と平面状の非U字構造との組み合わせで構成されてもよい。例えば、ゲート電極は、1つ以上の平面状の非U字層とその上に形成された1つ以上のU字金属層とで構成され得る。
【0045】
一部の実施形態において、ゲートスタックを囲むようにゲートスタックの両側に一対の側壁スペーサが形成され得る。側壁スペーサは、例えば窒化シリコン、酸化シリコン、炭化ケイ素、炭素ドープされた窒化シリコン、及び酸窒化シリコンなどの材料から形成され得る。側壁スペーサを形成するプロセスは、技術的によく知られており、一般に、堆積及びエッチングのプロセス工程を含む。一部の実施形態において、複数のスペーサ対が形成されてもよく、例えば、ゲートスタックの両側に、二対、三対、又は四対の側壁スペーサが形成され得る。
【0046】
S/D領域1620は、各トランジスタ1640のゲート1622に隣接して基板1602内に形成され得る。S/D領域1620は、例えば、イオン注入/拡散プロセス又はエッチング/堆積プロセスを用いて形成され得る。前者のプロセスでは、S/D領域1620を形成するよう、例えばボロン、アルミニウム、アンチモン、リン、又は砒素などのドーパントが基板1602にイオン注入され得る。ドーパントを活性化させるとともにドーパントを基板1602内に更に拡散させるアニールプロセスが、イオン注入プロセスに続き得る。後者のプロセスでは、先ず、S/D領域1620の位置にリセスを形成するように基板1602がエッチングされ得る。次いで、S/D領域1620を製造するために使用される材料でリセスを充填するように、エピタキシャル堆積プロセスが実行され得る。一部の実施形態において、S/D領域1620は、例えばシリコンゲルマニウム又は炭化ケイ素などのシリコン合金を用いて製造されてもよい。一部の実施形態において、エピタキシャル堆積されるシリコン合金が、例えばボロン、砒素、又はリンなどのドーパントでその場(in-situ)ドーピングされてもよい。一部の実施形態において、S/D領域1620は、例えばゲルマニウム又はIII-V族材料若しくは合金など、1つ以上の他の半導体材料を用いて形成されてもよい。更なる実施形態において、S/D領域1620を形成するために、1つ以上の層の金属及び/又は金属合金が使用され得る。
【0047】
デバイス層1604のデバイス(例えば、トランジスタ1640)へ及び/又はから、デバイス層1604上に配置された1つ以上の相互接続層(図8に相互接続層1606-1610として例示されている)を通じて、例えば電力信号及び/又は入力/出力(I/O)信号などの電気信号がルーティングされ得る。例えば、デバイス層1604の導電機構(例えば、ゲート1622及びS/Dコンタクト1624)が、相互接続層1606-1610の相互接続構造1628と電気的に結合され得る。1つ以上の相互接続層1606-1610は、ICデバイス1600のメタライゼーションスタック(“ILDスタック”としても参照される)1619を形成し得る。
【0048】
相互接続構造1628は、多様な設計に従って電気信号をルーティングするように相互接続層1606-1610内に構成され得る(特に、その構成は、図8に描かれた特定の構成の相互接続構造1628に限定されない)。図8には特定の数の相互接続層1606-1610が描かれているが、本開示の実施形態は、描かれたものよりも多数又は少数の相互接続層を有するICデバイスを含む。
【0049】
一部の実施形態において、相互接続構造1628は、例えば金属などの導電材料で充填されたライン1628a及び/又はビア1628bを含み得る。ライン1628aは、デバイス層1604が上に形成された基板1602の表面と実質的に平行な平面の方向に電気信号をルーティングするように構成され得る。例えば、ライン1628aは、図8の視点から紙面に出入りする方向に電気信号をルーティングし得る。ビア1628bは、デバイス層1604が上に形成された基板1602の表面に対して実質的に垂直な平面の方向に電気信号をルーティングするように構成され得る。一部の実施形態において、ビア1628bは、異なる相互接続層1606-1610のライン1628aを共に電気的に結合し得る。
【0050】
相互接続層1606-1610は、図8に示すように、相互接続構造1628間に配置された誘電材料1626を含み得る。一部の実施形態において、相互接続層1606-1610のうちの異なる層内の相互接続構造1628間に配置された誘電材料1626は、異なる組成を有していてもよく、他の実施形態において、異なる相互接続層1606-1610間の誘電材料1626の組成は同じであってもよい。
【0051】
第1の相互接続層1606(メタル1又は“M1”としても参照される)は、デバイス層1604の直上に形成され得る。一部の実施形態において、第1の相互接続層1606は、図示のようにライン1628a及び/又はビア1628bを含み得る。第1の相互接続層1606のライン1628aは、デバイス層1604のコンタクト(例えば、S/Dコンタクト1624)と結合され得る。
【0052】
第2の相互接続層1608(メタル2又は“M2”としても参照される)は、第1の相互接続層1606の直上に形成され得る。一部の実施形態において、第2の相互接続層1608は、第2の相互接続層1608のライン1628aを第1の相互接続層1606のライン1628aと結合するビア1628bを含み得る。ライン1628a及びビア1628bは、明瞭さのために、各相互接続層内(例えば、第2の相互接続層1608内)の線で構造的に輪郭を描かれているが、ライン1628a及びビア1628bは、一部の実施形態において、構造的及び/又は物質的に連続的(例えば、デュアルダマシンプロセスにおいて同時に充填される)であってもよい。
【0053】
第3の相互接続層1610(メタル3又は“M3”としても参照される)(及び必要に応じて更なる相互接続層)が、第2の相互接続層1608上に相次いで、第2の相互接続層1608又は第1の相互接続層1606に関して説明したのと同様の技術及び構成に従って形成され得る。一部の実施形態において、ICデバイス1600のメタライゼーションスタック1619内で“上層部”である(すなわち、デバイス層1604から遠く離れた)相互接続層は、より厚くされ得る。
【0054】
ICデバイス1600は、相互接続層1606-1610上に形成された、ソルダーレジスト材料1634(例えば、ポリイミド又は同様の材料)及び1つ以上の導電コンタクト1636を含み得る。図8において、導電コンタクト1636は、接合パッドの形態をとるように例示されている。導電コンタクト1636は、相互接続構造1628と電気的に結合され得るとともに、(1つ以上の)トランジスタ1640の電気信号を他の外部装置にルーティングするように構成され得る。例えば、ICデバイス1600を含んだチップを別のコンポーネント(例えば、回路ボード)と機械的且つ/或いは電気的に結合するために、1つ以上の導電コンタクト1636上に、はんだ接合が形成され得る。ICデバイス1600は、相互接続層1606-1610からの電気信号をルーティングするための追加の又は代替の構造を含んでいてもよく、例えば、導電コンタクト1636が、電気信号を外部コンポーネントにルーティングする他の類似の機構(例えば、ポスト)を含んでいてもよい。
【0055】
図9は、ここに開示される実施形態の何れかに従った、1つ以上のエレクトロニクスアセンブリ100を含み得る電気機器1800の一例のブロックである。例えば、電気機器1800のコンポーネントのうちの何れか好適なものが、エレクトロニクスアセンブリ100を含むことができ、又はそれに含められることができる。図9では、幾つものコンポーネントが電気機器1800に含まれるように示されているが、これらのコンポーネントのうちの1つ以上が、用途に好適なように、省略されたり繰り返されたりしてもよい。一部の実施形態において、電気機器1800に含まれるコンポーネントのうちの一部又は全てが、1つ以上のマザーボード(例えば、回路ボード102)に取り付けられ得る。例えば、電気機器1800に含まれるコンポーネントのうちの一部又は全てが、ここに開示される実施形態のうちの何れかに従った、シールド120を有するエレクトロニクスアセンブリ100に含まれたICパッケージ150に含められ得る。一部の実施形態において、これらのコンポーネントのうちの一部又は全てが、単一のシステム・オン・チップ(SoC)ダイ上に製造され得る(そして、一部の実施形態において、ICパッケージ150に含められ得る)。
【0056】
また、様々な実施形態において、電気機器1800は、図9に示されたコンポーネントのうちの1つ以上を含まずに、該1つ以上のコンポーネントへの結合のためのインタフェース回路を含んでいてもよい。例えば、電気機器1800は、表示装置1806を含まずに、表示装置1806が結合され得る表示装置インタフェース回路(例えば、コネクタ及びドライブ回路)を含んでいてもよい。別の一組の例において、電気機器1800は、音声入力装置1824又は音声出力装置1808を含まずに、音声入力装置1824又は音声出力装置1808が結合され得る音声入力又は出力装置インタフェース回路(例えば、コネクタ及びサポート回路)を含んでいてもよい。
【0057】
電気機器1800は、プロセッシングデバイス1802(例えば、1つ以上のプロセッシングデバイス)を含み得る。ここで使用されるとき、用語“プロセッシングデバイス”又は“プロセッサ”は、レジスタ及び/又はメモリからの電子データを処理して、該電子データをレジスタ及び/又はメモリに格納され得る他の電子データへと変換する如何なるデバイス又はデバイス部分をも指し得る。プロセッシングデバイス1802は、1つ以上のデジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、中央演算処理ユニット(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、暗号プロセッサ(ハードウェア内で暗号アルゴリズムを実行する特殊プロセッサ)、サーバプロセッサ、又はその他の好適プロセッシングデバイスを含み得る。電気機器1800は、それ自体が例えば揮発性メモリ(例えば、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)など)、不揮発性メモリ(例えば、読み出し専用メモリ(ROM))、フラッシュメモリ、ソリッドステートメモリ、及び/又はハードドライブなどの1つ以上のメモリデバイスを含み得るものであるメモリ1804を含み得る。一部の実施形態において、メモリ1804は、プロセッシングデバイス1802とダイを共有するメモリを含み得る。このメモリは、キャッシュメモリとして使用されることができ、混載(embedded)ダイナミックランダムアクセスメモリ(eDRAM)又はスピントランスファートルク磁気ランダムアクセスメモリ(STT-MRAM)を含み得る。
【0058】
一部の実施形態において、電気機器1800は通信チップ1812(例えば、1つ以上の通信チップ)を含み得る。例えば、通信チップ1812は、電気機器1800への及びそれからのデータの伝送のための無線通信を管理するように構成され得る。用語“無線(ワイヤレス)”及びその派生形は、変調された電磁放射線を用いて非固体媒体を介してデータを伝達し得る回路、装置、システム、方法、技術、通信チャネルなどを記述するために使用され得る。この用語は、関連する装置が如何なるワイヤをも含まないことを意味するものではない(一部の実施形態では、如何なるワイヤをも含まないことがあり得る)。
【0059】
通信チップ1812は、数多くある無線規格又はプロトコルのうちの何れを実装してもよい。無線規格又はプロトコルは、以下に限られないが、WiFi(IEEE802.11ファミリ)、IEEE802.16規格(例えば、IEEE802.16-2005補正)を含むIEEE規格、ロングタームエボリューション(LTE)プロジェクト及びその補正、更新及び/又は改正(例えば、アドバンストLTEプロジェクト)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)プロジェクト(“3GPP2”とも呼ばれている)、等々)を含む。IEEE802.16準拠のブロードバンド・ワイヤレス・アクセス(BWA)ネットワークは一般にWiMAXネットワーク(WiMAXはワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロウェイブ・アクセスを表す頭文字である)と呼ばれており、これは、IEEE802.16規格の適合性・相互運用性試験を合格した製品の証明マークとなっている。通信チップ1812は、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーション(GSM;登録商標)、ジェネラル・パケット・ラジオ・サービス(GPRS)、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS)、ハイ・スピード・パケット・アクセス(HSPA)、エボルブドHSPA(E-HSPA)、又はLTEネットワークに従って動作してもよい。通信チップ1812は、エンハンスト・データレート・フォー・GSMエボリューション(EDGE)、GSM EDGEラジオ・アクセス・ネットワーク(GERAN)、ユニバーサル・テレストリアル・ラジオ・アクセス・ネットワーク(UTRAN)、又はエボルブドUTRAN(E-UTRAN)に従って動作してもよい。通信チップ1812は、符号分割多重アクセス(CDMA)、時分割多重アクセス(TDMA)、デジタル・エンハンスト・コードレス・テレコミュニケーションズ(DECT)、エボリューション・データ・オプティマイズド(EV-DO)、及びこれらの派生形、並びに、3G、4G、5G及びそれ以降として指定されるその他の無線プロトコルに従って動作してもよい。通信チップ1812は、他の実施形態において、その他の無線プロトコルに従って動作してもよい。電気機器1800は、無線通信を支援するために、及び/又は他の無線通信(例えば、AM又はFM無線伝送)を受信するために、アンテナ1822を含み得る。
【0060】
一部の実施形態において、通信チップ1812は、例えば電気的、光学的、又はその他の好適な通信プロトコル(例えば、Ethernet(登録商標))などの有線通信を管理してもよい。上述のように、通信チップ1812は、複数の通信チップを含んでいてもよい。例えば、第1の通信チップ1812が、例えばWi-Fi及び/又はBluetooth(登録商標)など、より短距離の無線通信用にされ、第2の通信チップ1812が、例えばグローバルポジショニングシステム(GPS)、EDGE、GPRS、CDMA、WiMAX、LTE、Ev-DO、又はその他など、より長距離の無線通信用にされ得る。一部の実施形態において、第1の通信チップ1812が無線通信用にされ、第2の通信チップ1812が有線通信用にされてもよい。
【0061】
電気機器1800は、電池/電力回路1814を含み得る。電池/電力回路1814は、1つ以上のエネルギー蓄積デバイス(例えば、電池又はキャパシタ)、及び/又は電気機器1800とは別個のエネルギー源(例えば、ACライン電力)に電気機器1800のコンポーネントを結合するための回路を含み得る。
【0062】
電気機器1800は、表示装置1806(又は、上述のように、対応するインタフェース回路)を含み得る。表示装置1806は、例えばヘッドアップディスプレイ、コンピュータモニタ、プロジェクタ、タッチスクリーンディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオードディスプレイ、又はフラットパネルディスプレイなどの、如何なる視覚的インジケータをも含み得る。
【0063】
電気機器1800は、音声出力装置1808(又は、上述のように、対応するインタフェース回路)を含み得る。音声出力装置1808は、例えばスピーカ、ヘッドホン、又はイヤホンなどの、可聴インジケータを生成する如何なる装置をも含み得る。
【0064】
電気機器1800は、音声入力装置1824(又は、上述のように、対応するインタフェース回路)を含み得る。音声入力装置1824は、例えばマイクロホン、マイクロホンアレイ、又はデジタル楽器(例えば、ミディ(musical instrument digital interface;MIDI)出力を持つ楽器)などの、音の信号表現を生成する如何なる装置をも含み得る。
【0065】
電気機器1800は、GPSデバイス1818(又は、上述のように、対応するインタフェース回路)を含み得る。GPSデバイス1818は、衛星ベースのシステムと通信できる状態にあり、技術的に知られているように、電気機器1800の位置を受信し得る。
【0066】
電気機器1800は、他の出力装置1810(又は、上述のように、対応するインタフェース回路)を含み得る。他の出力装置1810の例は、オーディオコーデック、ビデオコーディック、プリンタ、他の装置に情報を提供するための有線若しくは無線の送信器、又は更なる記憶装置を含み得る。
【0067】
電気機器1800は、他の入力装置1820(又は、上述のように、対応するインタフェース回路)を含み得る。他の入力装置1820の例は、加速度計、ジャイロスコープ、方位計、画像キャプチャ装置、キーボード、マウスなどのカーソル制御装置、スタイラス、タッチパッド、バーコードリーダ、クイックレスポンス(QR)コードリーダ、任意のセンサ、又は無線自動識別(RFID)リーダを含み得る。
【0068】
電気機器1800は、例えば、ハンドヘルド又はモバイル電気機器(例えば、携帯電話、スマートホン、モバイルインターネット機器、音楽プレーヤ、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ネットブックコンピュータ、ウルトラブックコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータなど)、デスクトップ電気機器、サーバ若しくはその他のネットワーク化コンピューティングコンポーネント、プリンタ、スキャナ、モニタ、セットトップボックス、エンターテイメント制御ユニット、車両制御ユニット、デジタルカメラ、デジタルビデオレコーダ、又はウェアラブル電気機器など、如何なる所望のフォームファクタを有していてもよい。一部の実施形態において、電気機器1800は、データを処理する如何なる他の電気機器ともし得る。
【0069】
以下の段落は、ここに開示された実施形態の様々な例を提供するものである。
【0070】
例1は、第1の面及び反対側の第2の面を有する回路ボードであり、当該回路ボードを貫いて延在する孔を有する回路ボードと、前記回路ボードの前記第2の面に結合されたシールドであり、前記第1の面に向かって前記孔の中まで延在するシールドと、を含むエレクトロニクスアセンブリである。
【0071】
例2は、例1の事項を含み得るとともに、更に、前記回路ボードの前記第2の面に結合された集積回路(IC)パッケージであり、前記シールドは、少なくとも部分的に前記孔の中にあるキャビティを含み、当該ICパッケージは、パッケージ基板と、該パッケージ基板に結合された電子部品とを含み、該電子部品が前記キャビティの中まで延在している、ICパッケージ、を含み得る。
【0072】
例3は、例2の事項を含み得るとともに、更に、前記電子部品と前記シールドとの間の熱インタフェース材料、を含み得る。
【0073】
例4は、例2乃至3の何れかの事項を含み得るとともに、更に、前記電子部品は第1の電子部品であり、前記電子部品は、前記パッケージ基板の第1の面に結合されており、前記パッケージ基板は、反対側の第2の面を有し、前記ICパッケージは更に、前記パッケージ基板の前記第2の面に結合された第2の電子部品を含む、ことを規定し得る。
【0074】
例5は、例2乃至4の何れかの事項を含み得るとともに、更に、前記パッケージ基板は、前記シールドに導電的に結合された導通路を含む、ことを規定し得る。
【0075】
例6は、例5の事項を含み得るとともに、更に、前記シールドは、前記パッケージ基板の第1の面に導電材料で結合されている、ことを規定し得る。
【0076】
例7は、例6の事項を含み得るとともに、更に、前記導電材料ははんだを含む、ことを規定し得る。
【0077】
例8は、例6乃至7の何れかの事項を含み得るとともに、更に、前記シールドは、前記回路ボードの前記第2の面上の導電コンタクトに、はんだペーストで結合されている、ことを規定し得る。
【0078】
例9は、例5乃至8の何れかの事項を含み得るとともに、更に、前記回路ボードは、前記シールドに導電的に結合された導通路を含む、ことを規定し得る。
【0079】
例10は、例9の事項を含み得るとともに、更に、前記パッケージ基板の前記導通路が、前記回路ボードの前記導通路に導電的に結合されている、ことを規定し得る。
【0080】
例11は、例2乃至10の何れかの事項を含み得るとともに、更に、前記電子部品は、ダイ、キャパシタ、インダクタ、又は電圧レギュレータを含む、ことを規定し得る。
【0081】
例12は、例2乃至11の何れかの事項を含み得るとともに、更に、前記ICパッケージは、50ミリメートル×50ミリメートルよりも小さいフットプリントを有する、ことを規定し得る。
【0082】
例13は、例1乃至12の何れかの事項を含み得るとともに、更に、前記シールドは、鋼鉄、錫、アルミニウム、ニッケル、又は銀を含む、ことを規定し得る。
【0083】
例14は、第1の面及び反対側の第2の面を有する回路ボードであり、当該回路ボードを貫いて延在する孔を有する回路ボードと、前記回路ボードの前記第2の面に結合されたシールドであり、当該シールドはキャビティを含み、該キャビティは、少なくとも部分的に前記孔の中にある、シールドと、を含むエレクトロニクスアセンブリである。
【0084】
例15は、例14の事項を含み得るとともに、更に、前記シールドは、前記孔を貫いて、前記第1の面の平面を超えて延在している、ことを規定し得る。
【0085】
例16は、例14の事項を含み得るとともに、更に、前記シールドは、前記第1の面の平面を超えて延在してはいない、ことを規定し得る。
【0086】
例17は、例14乃至16の何れかの事項を含み得るとともに、更に、前記シールドは、75ミクロンと200ミクロンとの間の厚さを有する、ことを規定し得る。
【0087】
例18は、例14乃至17の何れかの事項を含み得るとともに、更に、前記孔は、20ミリメートル×20ミリメートルよりも小さいフットプリントを有する、ことを規定し得る。
【0088】
例19は、例14乃至18の何れかの事項を含み得るとともに、更に、前記回路ボードは、0.3ミリメートルと2ミリメートルとの間の厚さを有する、ことを規定し得る。
【0089】
例20は、例14乃至19の何れかの事項を含み得るとともに、更に、前記回路ボードはマザーボードである、ことを規定し得る。
【0090】
例21は、例14乃至20の何れかの事項を含み得るとともに、更に、前記シールドは、前記回路ボードの前記第2の面上の導電コンタクトに、はんだペーストで結合されている、ことを規定し得る。
【0091】
例22は、例14乃至21の何れかの事項を含み得るとともに、更に、前記回路ボードに結合された集積回路(IC)パッケージであり、当該ICパッケージは、パッケージ基板と、該パッケージ基板に結合された電子部品とを含み、該電子部品が前記キャビティの中まで延在している、ICパッケージ、を含み得る。
【0092】
例23は、エレクトロニクスアセンブリを製造する方法であって、シールドを回路ボード上のはんだ材料と接触させ、前記回路ボードは、前記回路ボードを貫いて延在する孔を有し、前記シールドは、前記シールドが前記回路ボードと接触させられたときに前記孔の中まで延在するキャビティを有し、且つ前記はんだ材料をリフローさせて、前記シールドを前記回路ボードに固定する、ことを含む方法である。
【0093】
例24は、例23の事項を含み得るとともに、更に、前記シールドは、ピックアンドプレース機を用いて前記はんだ材料と接触させられる、ことを規定し得る。
【0094】
例25は、例23乃至24の何れかの事項を含み得るとともに、更に、前記シールドの前記キャビティ内に熱インタフェース材料を配設する、ことを含み得る。
【0095】
例26は、例23乃至25の何れかの事項を含み得るとともに、更に、前記はんだ材料をリフローさせる前に、集積回路(IC)パッケージを前記回路ボードと接触させ、前記ICパッケージ及び前記シールドは、前記回路ボードの同一面と接触させられ、前記ICパッケージと前記回路ボードとの間にはんだ材料がある、ことを含み得る。
【0096】
例27は、例26の事項を含み得るとともに、更に、前記ICパッケージはボールグリッドアレイパッケージである、ことを規定し得る。
【0097】
例28は、例26乃至27の何れかの事項を含み得るとともに、更に、前記ICパッケージは、リフロー前に、大きい方のはんだボールと、小さい方のはんだボールとを含み、前記ICパッケージを前記回路ボードと接触させることは、前記大きい方のはんだボールを前記回路ボードと接触させ、且つ前記小さい方のはんだボールを前記シールドと接触させることを含む、ことを規定し得る。
【0098】
例29は、例26乃至28の何れかの事項を含み得るとともに、更に、前記ICパッケージは、前記ICパッケージが前記回路ボードと接触させられたときに前記キャビティの中まで延在する電子部品を含む、ことを規定し得る。
【0099】
例30は、例23乃至29の何れかの事項を含み得るとともに、更に、前記シールドを、金属シートをスタンピングすることによって形成する、ことを含み得る。
更に有する例18乃至21の何れかに記載の方法。
【0100】
例31は、第1の面及び反対側の第2の面を有する回路ボードであり、当該回路ボードを貫いて延在する孔を有する回路ボードと、前記回路ボードの前記第2の面に結合されたシールドであり、当該シールドはキャビティを含み、該キャビティは、少なくとも部分的に前記孔の中にある、シールドと、前記回路ボードの前記第2の面に結合された集積回路(IC)パッケージであり、当該ICパッケージは、パッケージ基板と、該パッケージ基板に結合された電子部品とを含み、該電子部品が前記キャビティの中まで延在している、ICパッケージと、を含むコンピューティング装置である。
【0101】
例32は、例31の事項を含み得るとともに、更に、当該コンピューティング装置はラップトップコンピューティング装置である、ことを規定し得る。
例23に記載のコンピューティング装置。
【0102】
例33は、例31乃至32の何れかの事項を含み得るとともに、更に、前記電子部品は、ダイ、キャパシタ、インダクタ、又は電圧レギュレータを含む、ことを規定し得る。
【0103】
例34は、例31乃至33の何れかの事項を含み得るとともに、更に、前記シールドと前記電子部品との間の熱インタフェース材料を含み得る。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図6
図7
図8
図9