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特許7252068情報推定装置、道路案内装置、情報推定方法及び情報推定プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-27
(45)【発行日】2023-04-04
(54)【発明の名称】情報推定装置、道路案内装置、情報推定方法及び情報推定プログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/14 20060101AFI20230328BHJP
   G08G 1/01 20060101ALI20230328BHJP
   G01C 21/34 20060101ALI20230328BHJP
   B60R 99/00 20090101ALI20230328BHJP
【FI】
G08G1/14 A
G08G1/01 A
G01C21/34
B60R99/00 330
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019110523
(22)【出願日】2019-06-13
(65)【公開番号】P2020201884
(43)【公開日】2020-12-17
【審査請求日】2022-02-16
(73)【特許権者】
【識別番号】501271479
【氏名又は名称】株式会社トヨタマップマスター
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】太田 洋介
【審査官】小林 勝広
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/065328(WO,A1)
【文献】特開2018-092235(JP,A)
【文献】特開2015-219136(JP,A)
【文献】特開2019-061414(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00-21/36、23/00-25/00
G08G 1/00-99/00
G09B 23/00-29/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のプローブ情報を取得するプローブ情報取得部と、
車両が走行した領域を分割して複数のメッシュ領域を生成する生成部と、
前記プローブ情報に基づいて、前記メッシュ領域毎に車両の走行速度を取得する速度取得部と、
前記プローブ情報に基づいて、前記メッシュ領域毎に車両の操舵角を取得する操舵角取得部と、
車両の操舵角に応じて前記メッシュ領域毎にポイントを付すポイント付加部と、
前記速度取得部によって取得された前記メッシュ領域の車両の走行速度が予め設定された、道路を走行する場合よりも遅い速度範囲内の場合、車両の走行速度が前記速度範囲内である連続する複数のメッシュ領域としての連続領域を駐車場領域と推定する推定部と、
を備え
前記推定部は、前記ポイント付加部によって付されたポイントが予め設定された閾値を超えるメッシュ領域が複数ある場合、その複数のメッシュ領域が前記連続領域と重なると駐車場領域と推定する
情報推定装置。
【請求項2】
前記速度範囲は、第1速度範囲と、前記第1速度範囲よりも速い第2速度範囲とがあり、
前記推定部は、車両の走行速度が前記第1速度範囲内のメッシュ領域が複数連続した第1領域と、車両の走行速度が前記第2速度範囲内のメッシュ領域が複数連続した第2領域とが隣接する場合、第1領域と第2領域とを駐車場領域と推定する
請求項1に記載の情報推定装置。
【請求項3】
前記推定部は、前記駐車場領域と推定した場合、前記駐車場領域としたメッシュ領域の数に基づいて駐車場領域の規模を推定する
請求項1又は2に記載の情報推定装置。
【請求項4】
道路地図に関する第1道路地図情報を記憶する第1記憶部と、
前記推定部によって推定された駐車場領域を前記第1記憶部に記憶される道路地図に記録して第2道路地図情報を生成する記録部と、
を備える請求項1~3のいずれか1項に記載の情報推定装置。
【請求項5】
請求項4に記載された情報推定装置の前記記録部によって生成された第2道路地図情報を記憶する第2記憶部と、
第2記憶部に記憶される第2道路地図情報に基づいて、目的地までの道路の案内経路を提示する案内経路提示部と、を備え、
前記案内経路提示部は、第2道路地図情報に予め記録される施設と、駐車場領域とが所定の第1距離内にある場合、目的地として前記施設が設定されると、駐車場領域までの道路の案内経路を提示する
道路案内装置。
【請求項6】
前記案内経路提示部は、目的地として前記施設が設定される際に、駐車場領域の規模が予め設定される規模よりも大きいと、前記駐車場領域のうち前記施設から所定の第2距離内にある領域までの道路案内経路を提示する
請求項5に記載の道路案内装置。
【請求項7】
コンピュータが、
車両のプローブ情報を取得するプローブ情報取得ステップと、
車両が走行した領域を分割して複数のメッシュ領域を生成する生成ステップと、
前記プローブ情報に基づいて、前記メッシュ領域毎に車両の走行速度を取得する速度取得ステップと、
前記プローブ情報に基づいて、前記メッシュ領域毎に車両の操舵角を取得する操舵角取得ステップと、
車両の操舵角に応じて前記メッシュ領域毎にポイントを付すポイント付加ステップと、
前記速度取得ステップによって取得された前記メッシュ領域の車両の走行速度が予め設定された、道路を走行する場合よりも遅い速度範囲内の場合、車両の走行速度が前記速度範囲内である連続する複数のメッシュ領域としての連続領域を駐車場領域と推定する推定ステップと、実行し、
前記推定ステップは、前記ポイント付加ステップによって付されたポイントが予め設定された閾値を超えるメッシュ領域が複数ある場合、その複数のメッシュ領域が前記連続領域と重なると駐車場領域と推定する
情報推定方法。
【請求項8】
コンピュータに、
車両のプローブ情報を取得するプローブ情報取得機能と、
車両が走行した領域を分割して複数のメッシュ領域を生成する生成機能と、
前記プローブ情報に基づいて、前記メッシュ領域毎に車両の走行速度を取得する速度取得機能と、
前記プローブ情報に基づいて、前記メッシュ領域毎に車両の操舵角を取得する操舵角取得機能と、
車両の操舵角に応じて前記メッシュ領域毎にポイントを付すポイント付加機能と、
前記速度取得機能によって取得された前記メッシュ領域の車両の走行速度が予め設定された、道路を走行する場合よりも遅い速度範囲内の場合、車両の走行速度が前記速度範囲内である連続する複数のメッシュ領域としての連続領域を駐車場領域と推定する推定機能と、を実現させ
前記推定機能は、前記ポイント付加機能によって付されたポイントが予め設定された閾値を超えるメッシュ領域が複数ある場合、その複数のメッシュ領域が前記連続領域と重なると駐車場領域と推定する
情報推定プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報推定装置、道路案内装置、情報推定方法及び情報推定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一例として、道路地図を作成する場合には、道路の情報の他に、駐車場の情報を道路地図に加えることが望まれることがある。道路地図に駐車場の位置が登録されていると、車両のドライバの利便性を高めることができるからである。しかし、駐車場の位置を1つ1つ調べるには多くの作業と時間が必要であるため、効率的に駐車場の位置を推定することが望まれている。
【0003】
特許文献1に記載された技術は、駐車場の位置を推定することに基づいて、駐車場の全体の混雑を推定している。特許文献1に記載された技術は、駐車場の位置を推定する場合、車両のプローブ情報を取得し、そのプローブ情報に基づいて、車両が道路から外れて走行(道路外走行)したかを判断する。特許文献1に記載された技術は、車両が道路外走行をしていると判断された場合、車両が走行した軌跡に基づいて、車両が略直線的に走行している領域と、車両が方向転換をしている領域とに区別し、車両が略直線的に走行している領域を走行領域と推定し、車両が方向転換をしている領域を駐車領域と推定する。特許文献1に記載された技術は、走行領域と駐車領域とを結合することにより、駐車場全体の形状を推定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-92235号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来から、駐車場の位置を推定する特許文献1のような技術は存在する。しかし、特許文献1に記載された技術は、車両が道路外走行をした場合に駐車領域を推定するものであり、車両が道路外走行をしていると判断されない場合には、駐車領域を推定する処理を行わない。したがって、特許文献1に記載された技術は、車両が道路外走行をしていると正確に判断される必要があるが、駐車場の道路に対する位置及び形状等によっては、車両が道路外走行をしていると判断されない可能性もある。
【0006】
本発明は、駐車場領域を推定するための一手法を提供する情報推定装置、道路案内装置、情報推定方法及び情報推定プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様の情報推定装置は、車両のプローブ情報を取得するプローブ情報取得部と、車両が走行した領域を分割して複数のメッシュ領域を生成する生成部と、プローブ情報に基づいて、メッシュ領域毎に車両の走行速度を取得する速度取得部と、速度取得部によって取得されたメッシュ領域の車両の走行速度が予め設定された速度範囲内の場合、車両の走行速度が速度範囲内である連続する複数のメッシュ領域としての連続領域を駐車場領域と推定する推定部と、を備える。
【0008】
一態様の情報推定装置では、速度範囲は、第1速度範囲と、第1速度範囲よりも速い第2速度範囲とがあり、推定部は、車両の走行速度が第1速度範囲内のメッシュ領域が複数連続した第1領域と、車両の走行速度が第2速度範囲内のメッシュ領域が複数連続した第2領域とが隣接する場合、第1領域と第2領域とを駐車場領域と推定することとしてもよい。
【0009】
一態様の情報推定装置では、推定部は、駐車場領域と推定した場合、駐車場領域としたメッシュ領域の数に基づいて駐車場領域の規模を推定することとしてもよい。
【0010】
一態様の情報推定装置は、プローブ情報に基づいて、メッシュ領域毎に車両の操舵角を取得する操舵角取得部と、車両の操舵角に応じてメッシュ領域毎にポイントを付すポイント付加部と、を備え、推定部は、ポイント付加部によって付されたポイントが予め設定された閾値を超えるメッシュ領域が複数ある場合、その複数のメッシュ領域が連続領域と重なると駐車場領域と推定することとしてもよい。
【0011】
一態様の情報推定装置は、道路地図に関する第1道路地図情報を記憶する第1記憶部と、推定部によって推定された駐車場領域を第1記憶部に記憶される道路地図に記録して第2道路地図情報を生成する記録部と、を備えることとしてもよい。
【0012】
一態様の道路案内装置は、上述した情報推定装置の記録部によって生成された第2道路地図情報を記憶する第2記憶部と、第2記憶部に記憶される第2道路地図情報に基づいて、目的地までの道路の案内経路を提示する案内経路提示部と、を備え、案内経路提示部は、第2道路地図情報に予め記録される施設と、駐車場領域とが所定の第1距離内にある場合、目的地として施設が設定されると、その駐車場領域までの道路の案内経路を提示する。
【0013】
一態様の道路案内装置では、案内経路提示部は、目的地として施設が設定される際に、駐車場領域の規模が予め設定される規模よりも大きいと、駐車場領域のうち施設から所定の第2距離内にある領域までの道路案内経路を提示することとしてもよい。
【0014】
一態様の情報推定方法では、コンピュータが、車両のプローブ情報を取得するプローブ情報取得ステップと、車両が走行した領域を分割して複数のメッシュ領域を生成する生成ステップと、プローブ情報に基づいて、メッシュ領域毎に車両の走行速度を取得する速度取得ステップと、速度取得ステップによって取得されたメッシュ領域の車両の走行速度が予め設定された速度範囲内の場合、車両の走行速度が速度範囲内である連続する複数のメッシュ領域としての連続領域を駐車場領域と推定する推定ステップと、実行する。
【0015】
一態様の情報推定プログラムは、コンピュータに、車両のプローブ情報を取得するプローブ情報取得機能と、車両が走行した領域を分割して複数のメッシュ領域を生成する生成機能と、プローブ情報に基づいて、メッシュ領域毎に車両の走行速度を取得する速度取得機能と、速度取得機能によって取得されたメッシュ領域の車両の走行速度が予め設定された速度範囲内の場合、車両の走行速度が速度範囲内である連続する複数のメッシュ領域としての連続領域を駐車場領域と推定する推定機能と、を実現させる。
【発明の効果】
【0016】
一態様の情報推定装置は、車両が走行した領域を分割して複数のメッシュ領域を生成する生成部と、プローブ情報に基づいてメッシュ領域毎に車両の走行速度を取得する速度取得部と、メッシュ領域の車両の走行速度が予め設定された速度範囲内の場合、車両の走行速度が速度範囲内である連続する複数のメッシュ領域としての連続領域を駐車場領域と推定する推定部とを備えるので、駐車場領域を推定することができる。
また、一態様の道路案内装置、情報推定方法及び情報推定プログラムは、上述した一態様の情報推定装置と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】第1実施形態に係る情報推定装置について説明するためのブロック図である。
図2】メッシュ領域の一例について説明するための図である。
図3】メッシュ領域毎に取得された速度範囲の一例について説明するための図である。
図4】道路案内装置に一例について説明するためのブロック図である。
図5】第1実施形態に係る情報推定方法について説明するためのフローチャートである。
図6】道路案内方法の一例について説明するためのフローチャートである。
図7】第2実施形態に係る情報推定装置について説明するためのブロック図である。
図8】ポイントの一例について説明するための図である。
図9】メッシュ領域毎に付されたポイントの一例について説明するための図である。
図10】第2実施形態に係る情報推定方法について説明するためのフローチャートである。
図11】変形例に係る情報推定装置について説明するためのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[第1実施形態]
まず、第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態に係る情報推定装置について説明するためのブロック図である。
図2は、メッシュ領域の一例について説明するための図である。
図3は、メッシュ領域毎に取得された速度範囲の一例について説明するための図である。
【0019】
図1に示すように、情報推定装置100は、通信部101、プローブ情報取得部111、生成部112、速度取得部113、推定部114、第1記憶部102及び記録部115を備える。プローブ情報取得部111、生成部112、速度取得部113、推定部114及び記録部115は、情報推定装置100の制御部の一機能を構成していてもよい。
【0020】
通信部101は、例えば、外部サーバ20及び車両10等と通信を行うことが可能である。外部サーバ20は、例えば、車両10から送信されたプローブ情報を記憶する。車両10は、例えば、プローブ情報を外部サーバ20に送信する。
【0021】
プローブ情報取得部111は、車両10のプローブ情報を取得する。プローブ情報取得部111は、例えば、外部サーバ20又は車両10からプローブ情報を取得する。プローブ情報には、例えば、車両10の走行速度が含まれる。又は、プローブ情報には、例えば、車両10の位置に関する位置情報、及び、その位置情報を取得した時の時刻情報が含まれてもよい。
ここで、車両10は、例えば、自車に搭載される速度計測装置を利用して走行速度を取得する。車両10は、例えば、全球測位衛星システム(Global Navigation Satellite System)を利用して自車の位置情報を取得する。車両10は、例えば、時計機能を利用して時刻情報を利用する。
【0022】
プローブ情報取得部111は、例えば、少なくとも車両10の目的地が明確に記録されているプローブ情報を取得することとしてもよい。プローブ情報取得部111は、例えば、駐車場領域を推定したい地域エリアを指定し、その地域エリアが車両10の目的地となっているプローブ情報を取得することとしてもよい。この場合、プローブ情報取得部111は、例えば、時間帯を指定して、プローブ情報を取得することとしてもよい。
プローブ情報取得部111は、例えば、複数のプローブ情報を取得する。また、プローブ情報取得部111は、例えば、複数の車両10のプローブ情報を取得する。
【0023】
生成部112は、車両10が走行した領域を分割して複数のメッシュ領域を生成する。一例として、上述したように、プローブ情報取得部111は、ユーザによって指定された地域エリアが目的地として設定されているプローブ情報を取得する。生成部112は、その地域エリア(その目的地付近)を分割して、複数のメッシュ領域を生成する。
【0024】
図2に一例を示すように、生成部112は、車両10が走行した道路41を含む周辺領域を分割して、複数のメッシュ領域51を生成することとしてもよい。なお、図2には、駐車場42、その駐車場42に接続する道路41、車両10、及び、その車両10の走行ルート(矢印A)の一例を示す。メッシュ領域51の形状は、例えば、矩形、三角形又は多角形等の種々の形状であってよい。メッシュ領域51の形状の具体的な一例は、2.5m四方の矩形又は5m四方の矩形等であってよい。メッシュ領域51の一辺の長さは、例えば、車両10の平面サイズ及び駐車場内の通路の幅を考慮して、適宜設定される。一例として、メッシュ領域51の一辺の長さは、車両10の平面形状のいずれか一辺の長さよりも短い長さが設定されることとしてもよい。
【0025】
速度取得部113は、プローブ情報に基づいて、メッシュ領域毎に車両10の走行速度を取得する。走行速度は、例えば、メッシュ領域毎の平均走行速度、メッシュ領域毎の最高走行速度、又は、メッシュ領域毎の最低走行速度であってよい。ここで、速度取得部113は、走行速度として平均走行速度を取得する場合、車両10の動きをより反映させることができる。
【0026】
速度取得部113は、プローブ情報に車両10の走行速度が含まれている場合、その走行速度に基づいて、メッシュ領域毎に車両10の平均走行速度を算出する。又は、速度取得部113は、プローブ情報に車両10の位置情報及び時刻情報が含まれている場合、位置情報及び時刻情報に基づいてメッシュ領域毎に車両10の平均走行速度を算出する。
又は、速度取得部113は、プローブ情報に車両10の走行速度が含まれている場合、その走行速度に基づいて、メッシュ領域毎に車両10の最高走行速度又は最低走行速度を取得する。又は、速度取得部113は、プローブ情報に車両10の位置情報及び時刻情報が含まれている場合、位置情報及び時刻情報に基づいてメッシュ領域毎に車両10の最高走行速度又は最低走行速度を算出する。
速度取得部113は、1台の車両の走行速度に基づいて平均走行速度等を算出するばかりでなく、複数台の車両の走行速度を集計することに基づいて平均走行速度等を算出することとしてもよい。
【0027】
速度取得部113は、車両10の走行速度を取得することとして、車両10の走行速度の範囲を取得することとしてもよい。速度取得部113は、一例として、車両10の走行速度を、0km/h以上5km/h未満、5km/h以上15km/h未満、及び、15km/h以上のいずれかの分類することとしてもよい。図3に一例を示す場合、速度取得部113は、道路に対応するメッシュ領域(右上から左下への斜線で示す領域51A)では、車両10の走行速度が15km/h以上に分類されている。また、図3に一例を示す場合、速度取得部113は、駐車場の車両10が走行する通路に対応するメッシュ領域(左上から右下への斜線で示す領域51B)では、車両10の走行速度が5km/h以上15km/h未満に分類されている。また、図3に一例を示す場合、速度取得部113は、駐車場の車両10が駐車する場所に対応するメッシュ領域(上下方向の縦線で示す領域51C)では、車両10の走行速度が0km/h以上5km/h未満に分類されている。
【0028】
なお、速度取得部113は、地域エリアに応じて分類する速度の数値を変更することとしてもよい。一例として、速度取得部113は、市街地等では分類する速度の数値を相対的に遅く設定し、高速道路等では分類する速度の数値を相対的に速く設定することとしてもよい。
【0029】
また、速度取得部113は、VICS(登録商標)(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報通信システム)から交通情報を取得することとしてもよい。この場合、速度取得部113は、例えば、プローブ情報に記録される車両10の位置情報及び時刻情報と、VICSから取得した交通情報とに基づいて、車両10が渋滞の中を走行しているかを判定する。速度取得部113は、車両10が渋滞の中を走行していると判定される場合、メッシュ領域毎の車両10の走行速度を取得しないこととしてもよい。すなわち、速度取得部113は、渋滞の中を走行する車両10のプローブ情報を削除する(考慮しない)こととしてもよい。
【0030】
推定部114は、速度取得部113によって取得されたメッシュ領域の車両10の走行速度が予め設定された速度範囲内の場合、車両10の走行速度が速度範囲内である連続する複数のメッシュ領域としての連続領域を駐車場領域と推定する。推定部114は、例えば、生成部112によって複数のメッシュ領域を生成する場合にユーザによって指定された地域エリアから駐車場領域(駐車場)の位置を推定する。
【0031】
車両10が駐車場内を走行する場合、道路を走行する場合に比べて走行速度が遅くなると考えられる。本実施形態では車両10の駐車場を推定するため、走行速度の範囲(速度範囲)として、車両10が道路を走行する場合よりも遅い速度範囲が設定される。速度範囲の上限は、例えば、30km/h、25km/h、20km/h、15km/h又は12km/h等、車両10が駐車場を走行する場合の上限と考えられる走行速度が適宜設定される。走行速度の下限は、例えば、0km/h、1km/h、2km/h、3km/h又は5km/h等、車両10が駐車場を走行する(又は、停止する)場合の下限と考えられる走行速度が適宜設定される。
なお、推定部114は、地域に応じて速度範囲の上限値及び下限値を変更することとしてもよい。一例として、速度取得部113は、市街地等では上限値及び下限値の速度の数値を相対的に遅く設定し、高速道路等では上限値及び下限値の速度の数値を相対的に速く設定することとしてもよい。
【0032】
推定部114は、メッシュ領域毎に車両10の走行速度に基づいて、車両10の走行速度が上述した速度範囲内となる連続した複数のメッシュ領域を駐車場領域(駐車場)と推定する。
図3に示す場合では、推定部114は、例えば、速度範囲が0km/h以上15km/h未満に設定されていると、車両10の走行速度が速度範囲内の連続する複数のメッシュ領域(左上から右下への斜線で示す領域51B、及び、上下方向の縦線で示す領域51C)を駐車場領域と推定する。
【0033】
ここで、上述した速度範囲は、段階的に設定されていてもよい。すなわち、速度範囲は、第1速度範囲と、第1速度範囲よりも速い第2速度範囲とがあってもよい。第1速度範囲の具体的な一例は、0km/h以上15km/h未満等であってよい。第2速度範囲の具体的な一例は、15km/h以上30km/h未満であってよい。上述した第1速度範囲及び第2速度範囲は、一例であり、上記とは異なる他の数値範囲(速度範囲)であってよい。
【0034】
推定部114は、車両10の走行速度が第1速度範囲内のメッシュ領域が複数連続した第1領域と、車両10の走行速度が第2速度範囲内のメッシュ領域が複数連続した第2領域とが隣接する場合、第1領域と第2領域とを駐車場領域と推定することとしてもよい。駐車場が立体駐車場の場合、車両10を駐車させる駐車エリア(車両10が駐車する場所及び車両10が走行する通路)と、車両10が階下又は階上へ移動するためのスロープ領域とが存在する。スロープ領域での車両10の走行速度は、駐車エリアでの車両10の走行速度よりも速いと考えられる。推定部114は、第1領域を車両10の駐車エリアに対応させ、第2領域をスロープ領域に対応させる。推定部114は、第1領域及び第2領域を合わせた領域を駐車場領域(駐車場)と推定する。
【0035】
推定部114は、駐車場領域と推定した場合、駐車場領域としたメッシュ領域の数に基づいて駐車場領域の規模を推定することとしてもよい。図3に例示する場合では、推定部114は、車両10の走行速度が0km/h以上15km/h未満となる連続する複数のメッシュ領域を駐車場領域と推定する。推定部114は、駐車場領域と推定した連続する複数のメッシュ領域の数に基づいて、駐車場の規模を推定する。推定部114は、連続する複数のメッシュ領域の数が相対的に多ければ、駐車場の規模が相対的に大きいと推定する。ここで、推定部114は、メッシュ領域の平面サイズ(一例として、メッシュ領域の一辺の長さ等)が予め設定されているため、メッシュ領域の平面サイズ及びメッシュ領域の数に基づいて、駐車場領域の平面サイズを算出することとしてもよい。推定部114は、推定される駐車場領域の規模に基づいて、車両10の駐車台数を推定することとしてもよい。
【0036】
第1記憶部102は、道路地図に関する第1道路地図情報を記憶する。第1記憶部102は、例えば、ハードディスク等の記憶装置である。
記録部115は、推定部114によって推定された駐車場領域を第1記憶部102に記憶される道路地図に記録して第2道路地図情報を生成する。記録部115は、推定部114によって駐車場領域が推定される場合、第1記憶部102に記憶される第1道路地図情報に基づく道路地図に駐車場領域の位置を記録して、駐車場領域が記録された道路地図に関する第2道路地図情報を生成する。記録部115は、推定部114によって駐車場の規模及び駐車台数が推定される場合、第2道路地図情報に駐車場の規模及び駐車場台数を記録することとしてもよい。
また、記録部115は、例えば、推定された駐車場領域に隣接して又は略隣接して施設がある場合、推定された駐車場領域が施設に関連する駐車場と推定して、駐車場領域と施設とを関連付けた関連付け情報を第2道路地図情報に記録してもよい。
【0037】
次に、道路案内装置200について説明する。
図4は、道路案内装置200に一例について説明するためのブロック図である。
道路案内装置200は、例えば、車両10に搭載されるナビゲーション装置である。道路案内装置200は、第2記憶部201及び案内経路提示部202を備える。
【0038】
第2記憶部201は、上述した情報推定装置100の記録部115によって生成された第2道路地図情報を記憶する。道路案内装置200は、記録部115で生成された第2道路地図情報を取得し、第2記憶部201に記憶する。道路案内装置200は、例えば、通信ネットワークを介して、第2道路地図情報を取得する。又は、道路案内装置200は、例えば、第2道路地図情報が記録された記録媒体を介して、第2道路地図情報を取得する。
【0039】
案内経路提示部202は、第2記憶部201に記憶される第2道路地図情報に基づいて、目的地までの道路の案内経路を提示する。案内経路提示部202は、車両10の位置からドライバが設定する目的地までの、車両10が移動する際の道順(案内経路)を提示する。案内経路提示部202は、目的地として、推定部114によって推定された駐車場領域が設定された場合、その駐車場領域までの道路の案内経路を提示する。
【0040】
具体的には、案内経路提示部202は、第2道路地図情報に予め記録される施設と、駐車場領域とが所定の第1距離内にある場合、目的地として施設が設定されると、駐車場領域までの道路の案内経路を提示する。施設は、一例として、ショッピングモール及びテーマパーク等の種々の施設である。第1距離は、例えば、人が徒歩で移動できる距離等であり、適宜設定される。施設と駐車場領域とが第1距離内にある場合とは、例えば、施設と駐車場領域とが隣接し又は略隣接する場合である。案内経路提示部202は、ドライバが設定する目的地として施設が設定された場合、その施設から第1距離内に駐車場領域が存在する場合、車両10の位置から駐車場領域までの道路の案内経路を提示する。
【0041】
案内経路提示部202は、目的地として施設が設定される際に、駐車場領域の規模が予め設定される規模よりも大きいと、駐車場領域のうち施設から所定の第2距離内にある領域までの道路案内経路を提示することとしてもよい。上述したように、推定部114は、駐車場領域の規模を推定することとしてもよい。案内経路提示部202は、推定部114によって推定される駐車場領域の規模が予め設定される規模よりも大きいと、目的地として、駐車場領域のうち施設から第2距離内にある領域までの道路の案内経路を提示する。
閾値となる「予め設定される規模」とは、駐車場領域と施設の入口との距離に基づいて適宜設定される。第2距離は、施設の入口から相対的に近い距離であり、適宜設定される。
したがって、案内経路提示部202は、施設の駐車場領域の規模が大きい(駐車場領域が散在する)場合でも、施設から相対的に近い領域までの道路の案内経路を提示する。なお、案内経路提示部202は、例えば、施設から第2距離内にある領域として、任意の1点までの道路の案内経路を提示することとしてもよい。
【0042】
次に、第1実施形態に係る情報推定方法について説明する。
図5は、第1実施形態に係る情報推定方法について説明するためのフローチャートである。
【0043】
ステップST101において、プローブ情報取得部111は、車両10のプローブ情報を取得する。プローブ情報取得部111は、例えば、外部サーバ20又は車両10からプローブ情報を取得する。
【0044】
ステップST102において、生成部112は、車両10が走行した領域を分割して複数のメッシュ領域を生成する。
【0045】
ステップST103において、速度取得部113は、ステップST101で取得されたプローブ情報に基づいて、ステップST102で生成されたメッシュ領域毎に車両10の走行速度を取得する。走行速度は、例えば、メッシュ領域毎の平均走行速度、メッシュ領域毎の最高走行速度、又は、メッシュ領域毎の最低走行速度であってよい。
【0046】
ステップST104において、推定部114は、ステップST103で取得されたメッシュ領域の車両10の走行速度が予め設定された速度範囲内の場合、車両10の走行速度が速度範囲内である連続する複数のメッシュ領域を駐車場領域と推定する。
ここで推定部114は、車両10の速度範囲内の連続するメッシュ領域の数が予め設定された数(閾値)以上であれば、駐車場領域と推定することとしてもよい。
また、速度範囲は、第1速度範囲及び第2速度範囲に段階的に設定されていてもよい。推定部114は、車両10の走行速度が第1速度範囲内のメッシュ領域が複数連続した第1領域と、車両10の走行速度が第2速度範囲内のメッシュ領域が複数連続した第2領域とが隣接する場合、第1領域と第2領域とを駐車場領域と推定することとしてもよい。
【0047】
ステップST105において、推定部114は、ステップST104で駐車場領域と推定した場合、駐車場領域としたメッシュ領域の数に基づいて駐車場領域の規模を推定することとしてもよい。この場合、推定部114は、メッシュ領域の平面サイズ及びメッシュ領域の数に基づいて、駐車場領域の平面サイズを算出することとしてもよい。また、推定部114は、推定される駐車場領域の規模に基づいて、車両10の駐車台数を推定することとしてもよい。
【0048】
ステップST106において、記録部115は、ステップST104で推定された駐車場領域を道路地図に記録して、第2道路地図情報を生成する。
【0049】
次に、道路案内方法について説明する。
図6は、道路案内方法の一例について説明するためのフローチャートである。
【0050】
ステップST201において、第2記憶部201は、図5に示すステップST106で生成された第2道路地図情報を記憶する。道路案内装置200は、例えば、通信ネットワーク又は記録媒体を介して、ステップST106で生成された第2道路地図情報を取得し、第2記憶部201に記憶する。
【0051】
ステップST202において、案内経路提示部202は、第2記憶部201に記憶される第2道路地図情報に基づいて、車両10の位置から目的地までの道路の案内経路を提示する場合、目的地として設定された任意の施設から第1距離内に、ステップST104で推定された駐車場領域(ステップST106で道路地図に記録された駐車場領域)が存在するか判断する。施設と駐車場領域とが第1距離内にない場合(No)、処理は、ステップST203に進む。施設と駐車場領域とが第1距離内にある場合(Yes)、処理は、ステップST204に進む。
【0052】
ステップST203において、案内経路提示部202は、目的地を施設に設定して、車両10の位置からその施設までの道路の案内経路を提示する。
【0053】
ステップST204において、案内経路提示部202は、ステップST105で推定された駐車場領域の規模が予め設定される規模よりも大きいかを判断する。駐車場領域の規模が予め設定される規模よりも大きくない場合(No)、処理は、ステップST205に進む。駐車場領域の規模が予め設定される規模よりも大きい場合(Yes)、処理は、ステップST206に進む。
【0054】
ステップST205において、案内経路提示部202は、目的地をステップST104で推定された駐車場領域(ステップST106で道路地図に記録された駐車場領域)に設定して、車両10の位置から駐車場領域までの道路の案内経路を提示する。
【0055】
ステップST206において、案内経路提示部202は、車両10の位置から、駐車場領域のうち施設から第2距離内にある領域までの道路案内経路を提示する。
【0056】
次に、第1実施形態の効果について説明する。
情報推定装置100は、車両10のプローブ情報を取得するプローブ情報取得部111と、車両10が走行した領域を分割して複数のメッシュ領域を生成する生成部112と、プローブ情報に基づいて、メッシュ領域毎に車両10の走行速度を取得する速度取得部113と、速度取得部113によって取得されたメッシュ領域の車両10の走行速度が予め設定された速度範囲内の場合、車両10の走行速度が速度範囲内である連続する複数のメッシュ領域を駐車場領域と推定する推定部114と、を備える。
これにより、情報推定装置100は、駐車場領域の位置を推定することができる。また、情報推定装置100は、車両10の走行速度に基づいて駐車場領域の位置を推定しているので、駐車場領域に隣接する道路の状況にかかわらず、その駐車場領域の位置を推定することができる。
【0057】
情報推定装置100では、推定部114は、車両10の走行速度が第1速度範囲内のメッシュ領域が複数連続した第1領域と、車両10の走行速度が第2速度範囲内のメッシュ領域が複数連続した第2領域とが隣接する場合、第1領域と第2領域とを駐車場領域と推定することとしてもよい。
情報推定装置100は、駐車場領域が立体駐車場の場合でも、車両10が階下又は階上に移動するためのスロープを含めた領域(第2領域)を駐車場領域と推定することができる。また、情報推定装置100は、駐車場領域が立体駐車場と推定することができる。
【0058】
情報推定装置100では、推定部114は、駐車場領域と推定した場合、駐車場領域としたメッシュ領域の数に基づいて駐車場領域の規模を推定することとしてもよい。
情報推定装置100は、駐車場領域の規模を推定することにより、車両10の駐車台数を推定することができる。情報推定装置100は、推定される駐車場領域の規模を道路地図に記録することにより、その道路地図を参照するドライバの利便性を向上することができる。
【0059】
情報推定装置100は、推定部114によって推定された駐車場領域を道路地図に記録して第2道路地図情報を生成する記録部115を備えることとしてもよい。
情報推定装置100は、推定される駐車場領域の位置を道路地図に記録することにより、その道路地図を参照するドライバの利便性を向上させることができる。
【0060】
道路案内装置200は、第2道路地図情報を記憶する第2記憶部201と、第2記憶部201に記憶される第2道路地図情報に基づいて、目的地までの道路の案内経路を提示する案内経路提示部202と、を備えることとしてもよい。この場合、案内経路提示部202は、第2道路地図情報に予め記録される施設と、駐車場領域とが所定の第1距離内にある場合、目的地として施設が設定されると、駐車場領域までの道路の案内経路を提示することとしてもよい。
道路案内装置200は、施設と駐車場領域とが相対的に近い距離にある場合、その駐車場領域を施設の駐車場と推定する。道路案内装置200は、目的地として施設が設定された場合、車両10の位置から駐車場領域までの道路の案内経路を提示するので、ドライバの利便性を向上させることができる。
【0061】
道路案内装置200では、案内経路提示部202は、目的地として施設が設定される際に、駐車場領域の規模が予め設定される規模よりも大きいと、駐車場領域のうち施設から所定の第2距離内にある領域までの道路案内経路を提示することとしてもよい。
道路案内装置200は、駐車場領域の規模が大きい場合、目的地として施設が設定されると、駐車場領域のうち施設に相対的に近い領域までの道路の案内経路を提示するので、ドライバにその施設を利用させやすくすることができ、ドライバの利便性を向上させることができる。
【0062】
情報推定方法では、コンピュータが、車両10のプローブ情報を取得するプローブ情報取得ステップと、車両10が走行した領域を分割して複数のメッシュ領域を生成する生成ステップと、プローブ情報に基づいて、メッシュ領域毎に車両10の走行速度を取得する速度取得ステップと、速度取得ステップによって取得されたメッシュ領域の車両10の走行速度が予め設定された速度範囲内の場合、車両10の走行速度が速度範囲内である連続する複数のメッシュ領域としての連続領域を駐車場領域と推定する推定ステップと、実行する。
これにより、情報推定方法は、駐車場領域の位置を推定することができる。また、情報推定方法は、車両10の走行速度に基づいて駐車場領域の位置を推定しているので、駐車場領域に隣接する道路の状況にかかわらず、その駐車場領域の位置を推定することができる。
【0063】
情報推定プログラムは、コンピュータに、車両10のプローブ情報を取得するプローブ情報取得機能と、車両10が走行した領域を分割して複数のメッシュ領域を生成する生成機能と、プローブ情報に基づいて、メッシュ領域毎に車両10の走行速度を取得する速度取得機能と、速度取得機能によって取得されたメッシュ領域の車両10の走行速度が予め設定された速度範囲内の場合、車両10の走行速度が速度範囲内である連続する複数のメッシュ領域としての連続領域を駐車場領域と推定する推定機能と、を実現させる。
これにより、情報推定プログラムは、駐車場領域の位置を推定することができる。また、情報推定プログラムは、車両10の走行速度に基づいて駐車場領域の位置を推定しているので、駐車場領域に隣接する道路の状況にかかわらず、その駐車場領域の位置を推定することができる。
【0064】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。
図7は、第2実施形態に係る情報推定装置について説明するためのブロック図である。
図8は、ポイントの一例について説明するための図である。
図9は、メッシュ領域毎に付されたポイントの一例について説明するための図である。
【0065】
図7に示すように、第2実施形態の情報推定装置300は、通信部301、プローブ情報取得部311、生成部312、操舵角取得部313、ポイント付加部314、推定部315、第1記憶部302及び記録部316を備える。プローブ情報取得部311、生成部312、操舵角取得部313、ポイント付加部314、推定部315及び記録部316は、情報推定装置300の制御部の一機能を構成していてもよい。
【0066】
通信部301は、例えば、外部サーバ20及び車両10等と通信を行うことが可能である。通信部301は、第1実施形態で説明した通信部101と同様の構成であってよい。
プローブ情報取得部311は、車両10の少なくとも操舵角に関する情報を含むプローブ情報を取得する。プローブ情報取得部311は、例えば、外部サーバ20又は車両10からプローブ情報を取得する。プローブ情報には、例えば、車両10の操舵角に関する情報が含まれる。プローブ情報取得部311は、例えば、複数のプローブ情報を取得する。また、プローブ情報取得部311は、例えば、複数の車両10のプローブ情報を取得する。
生成部312は、車両10が走行した領域を分割して複数のメッシュ領域を生成する。生成部312は、第1実施形態で説明した生成部112と同様の構成であってよい。
【0067】
操舵角取得部313は、プローブ情報に基づいて、メッシュ領域毎に車両10の操舵角を取得する。操舵角取得部313は、例えば、多段階に設定した角度範囲のいずれに車両10の操舵角が属するのか、メッシュ領域毎に分類する。具体的な一例として、操舵角取得部313は、操舵角が-525°~525°の範囲で変化する場合に、75°毎に角度範囲を設定すると、いずれの角度範囲に操舵角が含まれるのか、メッシュ領域毎に分類する。
【0068】
ここで、操舵角取得部313は、例えば、車両10が走行中にハンドルを連続して回転させる場合には、1つのメッシュ領域における操舵角(連続して変化する操舵角)が複数の角度範囲に含まれる可能性がある。この場合、操舵角取得部313は、例えば、車両10の操舵角として、例えば、メッシュ領域毎の平均操舵角、メッシュ領域毎の最大操舵角、及び、メッシュ領域毎の最小操舵角のいずれかを取得して、取得した操舵角がいずれの角度範囲に含まれるのかを分類することとしてもよい。
ここで、操舵角取得部313は、1台の車両の操舵角に基づいて平均操舵角等を取得するばかりでなく、複数台の車両の操舵角を集計することに基づいて平均操舵角等を取得することとしてもよい。
【0069】
ポイント付加部314は、操舵角取得部313によって取得された車両10の操舵角に応じてメッシュ領域毎にポイントを付す。例えば、ポイント付加部314は、操舵角取得部313によって多段階に設定される角度範囲毎にメッシュ領域に対してポイントを付す。具体的な一例としては、ポイント付加部314は、操舵角が75°毎にメッシュ領域に対して1ポイントを付す。すなわち、ポイント付加部314は、車両10の操舵角が大きくなるに従って、相対的に大きなポイントを付すこととしてもよい。より具体的な一例としては、ポイント付加部314は、0°~75°の操舵角では1ポイントを付し、75°~150°では2ポイントを付す等である。なお、ポイント付加部314は、角度範囲の境界の操舵角(例えば、75°)では複数の角度範囲(0°~75°及び75°~150°)のいずれか一方に基づいてポイントを付すこととしてもよい。
【0070】
図8に一例を示すように、ポイント付加部314は、例えば、車両10が直進する場合(操舵角の範囲が-150°~150°の場合)、1~4ポイントを付す。同様に、ポイント付加部314は、例えば、車両10が右折のみ行う場合(操舵角の範囲が-150°~525°の場合)、5~9ポイントを付す。同様に、ポイント付加部314は、例えば、車両が左折のみ行う場合(操舵角の範囲が-525°~150°の場合)、5~9ポイントを付す。同様に、ポイント付加部314は、例えば、車両10が右左折可能な場合(操舵角の範囲が-450°~450°の場合)、12~16ポイントを付す。同様に、ポイント付加部314は、例えば、車両10が駐車時の切り替えしを行う場合(操舵角が-525°~525°の場合)、14~20ポイントを付す。
【0071】
ポイント付加部314は、プローブ情報に基づく所定領域内の操舵角の一連の変化として、車両10が左折する角度、及び、車両10が右折する角度の両方が取得された場合、その変化が連続する複数のメッシュ領域に相対的に大きなポイントを付すこととしてもよい。所定領域内とは、例えば、予め設定された数の複数のメッシュ領域のことである。
ポイント付加部314は、例えば、車両10の操舵角が直進と推定される角度から相対的に大きくなった場合、操舵角が大きくなり始める位置を複数のメッシュ領域(所定領域)の原点として、複数のメッシュ領域(所定領域)内の操舵角の一連の変化を取得する。すなわち、ポイント付加部314は、例えば、所定領域内に一連の操舵角の変化が収まるように(又は、略収まるように)、その所定領域を設定する。
【0072】
又は、車両を駐車する場所に車両を停止させる場合、ほぼ同一の地点において車両は切り返しを行うことがある。この場合、1つのメッシュ領域では、左右両方向へのハンドル操作(マイナスの値となる操舵角及びプラスの値となる操舵角の両方)が取得される。ポイント付加部314は、操舵角取得部313によって1つのメッシュ領域で車両10が左折する角度及び車両10が右折する角度の両方の操舵角が取得された場合、その1つのメッシュ領域に相対的に大きなポイントを付すこととしてもよい。すなわち、ポイント付加部314は、その1つのメッシュ領域にポイントを加点することとしてもよい。
【0073】
ポイント付加部314は、複数のメッシュ領域(所定領域)内において、プローブ情報から取得される操舵角に基づいて、例えば、車両10が駐車場に駐車する際のハンドル操作と推定される場合(ハンドルが左右方向に操作される場合)、ポイントの加点を行う。ポイント付加部314は、操舵角が相対的に大きくなるに従って、相対的に大きなポイントを加点する。具体的な一例として、ポイント付加部314は、操舵角が-375°~375°(操舵角の最大値は-375°~-300°、300°~375°)の角度範囲内になる場合、1点の加点を行う。同様に、一例として、ポイント付加部314は、操舵角が-450°~450°(操舵角の最大値は-450°~-375°、375°~450°)の角度範囲内になる場合、1.5点の加点を行う。同様に、一例として、ポイント付加部314は、操舵角が-525°~525°(操舵角の最大値は-525°~-450°、450°~525°)の角度範囲内になる場合、2点の加点を行う。
【0074】
図9は、角度範囲として第1値以上のポイントが付されたメッシュ領域(右上から左下への斜線で示す領域51D)と、角度範囲として第2値以上第1値未満のポイントが付されたメッシュ領域(左上から右下への斜線で示す領域51E)とを例示する。第1値及び第2値は、ポイント付加部314によって付加されたポイントの値を示す。なお、図9では簡単化のために、第1値以上のポイントが付されたメッシュ領域51D、及び、第2値以上第1値未満のポイントが付されたメッシュ領域51Eのみを記載し、第2値未満のポイントが付されたメッシュ領域には斜線を付すのを省略する。
【0075】
推定部315は、ポイント付加部314によって付されたポイントが予め設定された閾値を超えるメッシュ領域が複数ある場合、その複数のメッシュ領域を含む連続領域を駐車場領域と推定する。推定部315は、例えば、生成部312によって複数のメッシュ領域を生成する場合にユーザによって指定された地域エリア(第1実施形態の生成部112を参照)から駐車場領域(駐車場)の位置を推定する。
車両10が駐車場に駐車する場合、ドライバはハンドルを大きく回転させて車両10を駐車する場所に停止させると考えられる。また、駐車場には複数の車両10を駐車させることが可能と考えられるため、ハンドルを大きく回転させたメッシュ領域(相対的にポイントの大きいメッシュ領域)が密集している場合、そのメッシュ領域は駐車場領域と推定することができる。
推定部315は、閾値を超えたポイントを有する複数のメッシュ領域が連続する(密集する)場合、複数のメッシュ領域を含む領域を駐車場領域と推定する。閾値には、例えば、車両10を駐車させるためにハンドルを大きく回転させている(操舵角が大きい)ことを確実に取得できる値が適宜設定される。具体的な一例として、閾値は、8ポイント、10ポイント、13ポイント又は15ポイント等が設定される。
【0076】
推定部315は、メッシュ領域毎に付されたポイント、及び、操舵角の方向に応じて、車両10の駐車スペース、及び、車両10の進入退出方向を推定することとしてもよい。この場合、推定部315は、車両10の進入退出方向として、駐車場領域内の車両10を駐車する駐車スペースへの進入方向及び駐車スペースからの退出方向を推定することとしてもよい。
操舵角が相対的に大きい場合には、相対的に大きいポイントが付加される。また、プローブ情報に含まれる操舵角に関する情報には、例えば、車両10が左折する場合にマイナスの数値(操舵角)が記録され、車両10が右折する場合にプラスの数値(操舵角)が記録される。
このため、推定部315は、ポイント及び操舵角に基づいて、車両10の進行方向を推定することができる。すなわち、推定部315は、推定された駐車場領域に対応するメッシュ領域毎に付されたポイント、及び、操舵角の方向に応じて、駐車場領域における車両10の駐車スペース及び車両10の進入退出方向を推定する。駐車場領域の車両10が走行する通路は、例えば、一方通行の場合がある。推定部315は、通路における車両10の進行方向の規制を取得することができる。すなわち、推定部315は、駐車スペース、その駐車スペースへの車両10の進入方向、及び、その駐車スペースからの車両10の退出方向を推定することができる。
【0077】
推定部315は、メッシュ領域毎に付されたポイント、操舵角の方向、及び、プローブ情報に記録される車両10の前進又は後進の情報に基づいて、駐車場領域内の車両10の進行方向の規制を推定することとしてもよい。車両10の前進又は後進の情報として、例えば、車両10が前進していることを示す情報、又は、車両10が後進していることを示す情報がプローブ情報に記録されていてもよい。又は、推定部315は、プローブ情報に記録される、車両10の位置に関する位置情報と、その位置情報を取得した時の時刻に関する時刻情報とに基づいて、車両10の進行方向(前進又は後進)を、車両10の前進又は後進の情報として取得することとしてもよい。
【0078】
推定部315は、駐車場領域とされたメッシュ領域の数に基づいて駐車場領域の規模を推定することとしてもよい。推定部315は、連続する複数のメッシュ領域の数が相対的に多ければ、駐車場の規模が相対的に大きいと推定する。ここで、推定部315は、メッシュ領域の平面サイズ(一例として、メッシュ領域の一辺の長さ等)が予め設定されているため、メッシュ領域の平面サイズ及びメッシュ領域の数に基づいて、駐車場領域の平面サイズを算出することとしてもよい。推定部315は、推定される駐車場領域の規模に基づいて、車両10の駐車台数を推定することとしてもよい。
【0079】
第1記憶部302は、道路地図に関する第1道路地図情報を記憶する。
記録部316は、推定部315によって推定された駐車場領域を第1記憶部302に記憶される道路地図に記録して第2道路地図情報を生成する。
第1記憶部302及び記録部316は、第1実施形態で説明した第1記憶部102及び記録部115と同様の構成であってよい。
【0080】
図4に示すように、道路案内装置200は、第2記憶部201及び案内経路提示部202を備える。
第2記憶部201は、上述した情報推定装置300の記録部316によって生成された第2道路地図情報を記憶する。
案内経路提示部202は、第2記憶部201に記憶される第2道路地図情報に基づいて、目的地までの道路の案内経路を提示する。具体的には、案内経路提示部202は、第2道路地図情報に予め記録される施設と、駐車場領域とが所定の第1距離内にある場合、目的地として施設が設定されると、駐車場領域までの道路の案内経路を提示する。案内経路提示部202は、目的地として施設が設定される際に、駐車場領域の規模が予め設定される規模よりも大きいと、駐車場領域のうち施設から所定の第2距離内にある領域までの道路案内経路を提示することとしてもよい。
道路案内装置200は、第1実施形態で説明した道路案内装置200と同様の構成であってよい。
【0081】
次に、第2実施形態に係る情報推定方法について説明する。
図10は、第2実施形態に係る情報推定方法について説明するためのフローチャートである。
【0082】
ステップST301において、プローブ情報取得部311は、車両10の少なくとも操舵角に関する情報を含むプローブ情報を取得する。
【0083】
ステップST302において、生成部312は、車両10が走行した領域を分割して複数のメッシュ領域を生成する。
【0084】
ステップST303において、操舵角取得部313は、ステップST301で取得したプローブ情報に基づいて、ステップST302で生成したメッシュ領域毎に車両10の操舵角を取得する。操舵角取得部313は、例えば、多段階に設定した角度範囲のいずれに車両10の操舵角が属するのか、メッシュ領域毎に分類する。具体的な一例として、角度範囲は、75°毎に設定される。
【0085】
ステップST304において、ポイント付加部314は、ステップST303で取得された車両10の操舵角に応じてメッシュ領域毎にポイントを付す。具体的な一例としては、ポイント付加部314は、操舵角が75°毎にメッシュ領域に対して1ポイントを付す。すなわち、ポイント付加部314は、車両10の操舵角が相対的に大きくなるに従って、相対的に大きなポイントを付す。また、ポイント付加部314は、左右両方向へハンドルが操作される場合には、上述したポイントに加えて、さらにポイントを加点することとしてもよい。
【0086】
ステップST305において、推定部315は、ステップST304で付されたポイントが閾値を超えるメッシュ領域が複数ある場合、その複数のメッシュ領域を含む連続領域を駐車場領域と推定する。推定部315は、ポイント及び操舵角の方向に応じて車両10の駐車スペース及び車両10の進入退出方向を推定することとしてもよい。すなわち、推定部315は、駐車場領域内の車両10が走行する走行路の進行方向規制を推定することとしてもよい。
【0087】
ステップST306において、推定部315は、ステップST305で推定された駐車場領域に対応するメッシュ領域の数に基づいて駐車場領域の規模を推定する。推定部315は、連続する複数のメッシュ領域の数が相対的に多ければ、駐車場の規模が相対的に大きいと推定する。
【0088】
ステップST307において、記録部316は、ステップST305で推定された駐車場領域を道路地図に記録して第2道路地図情報を生成する。
【0089】
次に、第2実施形態の効果について説明する。
情報推定装置300は、車両10の少なくとも操舵角に関する情報を含むプローブ情報を取得するプローブ情報取得部311と、車両10が走行した領域を分割して複数のメッシュ領域を生成する生成部312と、プローブ情報に基づいて、メッシュ領域毎に車両10の操舵角を取得する操舵角取得部313と、車両10の操舵角に応じてメッシュ領域毎にポイントを付すポイント付加部314と、ポイント付加部314によって付されたポイントが予め設定された閾値を超えるメッシュ領域が複数ある場合、その複数のメッシュ領域を含む連続領域を駐車場領域と推定する推定部315と、を備える。
これにより、情報推定装置300は、駐車場領域の位置を推定することができる。また、情報推定装置300は、車両10の操舵角に基づいて駐車場領域の位置を推定しているので、駐車場領域に隣接する道路の状況にかかわらず、その駐車場領域の位置を推定することができる。
【0090】
情報推定装置300では、ポイント付加部314は、車両10の操舵角が大きくなるに従って、相対的に大きなポイントを付すこととしてもよい。
車両10が駐車場領域に駐車する場合、ハンドル操作が相対的に大きくなる(操舵角が大きくなる)と考えられる。このため、情報推定装置300は、車両10が駐車する際のハンドル操作(操舵角)を適切に反映させることができる。よって、情報推定装置300は、駐車場領域の位置をより適切に推定することができる。
【0091】
情報推定装置300では、ポイント付加部314は、プローブ情報に基づく所定領域内の操舵角の一連の変化として、車両10が左折する角度、及び、車両10が右折する角度の両方が取得された場合、その変化が連続する複数のメッシュ領域に相対的に大きなポイントを付すこととしてもよい。
車両10が駐車場領域に駐車する場合、左右両方向へのハンドル操作が行われる、すなわち操舵角としてプラス方向及びマイナス方向の両方向の値が記録されると考えられる。
情報推定装置300は、左右両方向へのハンドル操作が行われた場合に相対的に大きなポイントを付すので、車両10が駐車する際のハンドル操作(操舵角)を適切に反映させることができる。よって、情報推定装置300は、駐車場領域の位置をより適切に推定することができる。
【0092】
情報推定装置300では、推定部315は、メッシュ領域毎に付されたポイント、及び、操舵角の方向に応じて、車両10の駐車スペース及び車両10の進入退出方向を推定することとしてもよい。
情報推定装置300は、駐車場領域の車両10の駐車スペース及び車両10の進入退出方向を推定するので、駐車場領域と共に車両10の駐車スペース及び車両10の進入退出方向を道路地図に記録することにより、ドライバの利便性を向上させることができる。
【0093】
情報推定装置300では、推定部315は、車両10の進入退出方向として、駐車場領域内の車両10を駐車する駐車スペースへの進入方向及び駐車スペースからの退出方向を推定することとしてもよい。
情報推定装置300は、駐車場領域内の車両10の進入及び退出の方向を道路地図に記録することにより、ドライバの利便性を向上させることができる。
【0094】
情報推定装置300では、推定部315は、メッシュ領域毎に付されたポイント、操舵角の方向、及び、プローブ情報に記録される車両10の前進又は後進の情報に基づいて、駐車場領域内の車両10の進行方向の規制を推定することとしてもよい。
情報推定装置300は、駐車場領域内の車両10の進行方向の規制を道路地図に記録することにより、ドライバの利便性を向上させることができる。
【0095】
情報推定装置300では、推定部315は、駐車場領域とされたメッシュ領域の数に基づいて駐車場領域の規模を推定することとしてもよい。
情報推定装置300は、駐車場領域の規模を推定することにより、車両10の駐車台数を推定することができる。情報推定装置300は、推定される駐車場領域の規模を道路地図に記録することにより、その道路地図を参照するドライバの利便性を向上することができる。
【0096】
情報推定方法では、コンピュータが、車両10の少なくとも操舵角に関する情報を含むプローブ情報を取得するプローブ情報ステップと、車両10が走行した領域を分割して複数のメッシュ領域を生成する生成ステップと、プローブ情報に基づいて、メッシュ領域毎に車両10の操舵角を取得する操舵角取得ステップと、車両10の操舵角に応じてメッシュ領域毎にポイントを付すポイント付加ステップと、ポイント付加ステップによって付されたポイントが予め設定された閾値を超えるメッシュ領域が複数ある場合、その複数のメッシュ領域を含む連続領域を駐車場領域と推定する推定ステップと、を実行する。
これにより、情報推定方法は、駐車場領域の位置を推定することができる。また、情報推定装置300は、車両10の操舵角に基づいて駐車場領域の位置を推定しているので、駐車場領域に隣接する道路の状況にかかわらず、その駐車場領域の位置を推定することができる。
【0097】
情報推定プログラムは、コンピュータに、車両10の少なくとも操舵角に関する情報を含むプローブ情報を取得するプローブ情報取得機能と、車両10が走行した領域を分割して複数のメッシュ領域を生成する生成機能と、プローブ情報に基づいて、メッシュ領域毎に車両10の操舵角を取得する操舵角取得機能と、車両10の操舵角に応じてメッシュ領域毎にポイントを付すポイント付加機能と、ポイント付加機能によって付されたポイントが予め設定された閾値を超えるメッシュ領域が複数ある場合、その複数のメッシュ領域を含む連続領域を駐車場領域と推定する推定機能と、を実現させる。
これにより、情報推定プログラムは、駐車場領域の位置を推定することができる。また、情報推定装置300は、車両10の操舵角に基づいて駐車場領域の位置を推定しているので、駐車場領域に隣接する道路の状況にかかわらず、その駐車場領域の位置を推定することができる。
【0098】
上述した第1実施形態の情報推定装置100の各部は、コンピュータの演算処理装置等の機能として実現されてもよい。すなわち、第1実施形態の情報推定装置100のプローブ情報取得部111、生成部112、速度取得部113、推定部114及び記録部115は、コンピュータの演算処理装置等による、プローブ情報取得機能、生成機能、速度取得機能、推定機能及び記録機能としてそれぞれ実現されてもよい。
情報推定プログラムは、上述した各機能をコンピュータに実現させることができる。情報推定プログラムは、外部メモリ又は光ディスク等の、コンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録されていてもよい。
また、上述したように、第1実施形態の情報推定装置100の各部は、コンピュータの演算処理装置等で実現されもよい。その演算処理装置等は、例えば、集積回路等によって構成される。このため、第1実施形態の情報推定装置100の各部は、演算処理装置等を構成する回路として実現されてもよい。すなわち、第1実施形態の情報推定装置100のプローブ情報取得部111、生成部112、速度取得部113、推定部114及び記録部115は、コンピュータの演算処理装置等を構成する、プローブ情報取得回路、生成回路、速度取得回路、推定回路及び記録回路として実現されてもよい。
【0099】
上述した第2実施形態の情報推定装置300の各部は、コンピュータの演算処理装置等の機能として実現されてもよい。すなわち、第2実施形態の情報推定装置300のプローブ情報取得部311、生成部312、操舵角取得部313、ポイント付加部314、推定部315及び記録部316は、コンピュータの演算処理装置等による、プローブ情報取得機能、生成機能、操舵角取得機能、ポイント付加機能、推定機能及び記録機能としてそれぞれ実現されてもよい。
情報推定プログラムは、上述した各機能をコンピュータに実現させることができる。情報推定プログラムは、外部メモリ又は光ディスク等の、コンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録されていてもよい。
また、上述したように、第2実施形態の情報推定装置300の各部は、コンピュータの演算処理装置等で実現されもよい。その演算処理装置等は、例えば、集積回路等によって構成される。このため、第2実施形態の情報推定装置300の各部は、演算処理装置等を構成する回路として実現されてもよい。すなわち、第2実施形態の情報推定装置300のプローブ情報取得部311、生成部312、操舵角取得部313、ポイント付加部314、推定部315及び記録部316は、コンピュータの演算処理装置等を構成する、プローブ情報取得回路、生成回路、操舵角取得回路、ポイント付加回路、推定回路及び記録回路として実現されてもよい。
また、第1及び第2実施形態の情報推定装置100,300の通信部101,301及び第1記憶部102,302は、例えば、集積回路等によって構成されることにより、通信回路及び記憶回路として実現されてもよい。また、第1及び第2実施形態の情報推定装置100,300の通信部101,301及び第1記憶部102,302は、例えば、複数のデバイスによって構成されることにより、通信装置及び記憶装置として構成されてもよい。
【0100】
第1及び第2実施形態の情報推定装置100,300は、それぞれ組み合わせて使用することができる。すなわち、情報推定装置は、通信部、記憶部、プローブ情報取得部、生成部、速度取得部、操舵角取得部、ポイント付加部、推定部及び記録部を備えることとしてもよい。また、情報推定装置400は、図11に示すように、通信回路401、第1記憶回路402、プローブ情報取得回路411、生成回路412、速度取得回路413、操舵角取得回路414、ポイント付加回路415、推定回路416及び記録回路417として構成されてもよい。
【符号の説明】
【0101】
10 車両
20 外部サーバ
100 情報推定装置
101 通信部
102 第1記憶部
111 プローブ情報取得部
112 生成部
113 速度取得部
114 推定部
115 記録部
200 道路案内装置
201 第2記憶部
202 案内経路提示部
300 情報推定装置
301 通信部
302 第1記憶部
311 プローブ情報取得部
312 生成部
313 操舵角取得部
314 ポイント付加部
315 推定部
316 記録部
図1
図2
図3
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図11