(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-27
(45)【発行日】2023-04-04
(54)【発明の名称】安定剤組成物、ならびに有機材料をUV線および熱劣化から保護するためのその使用方法
(51)【国際特許分類】
C08L 101/00 20060101AFI20230328BHJP
C08K 5/34 20060101ALI20230328BHJP
C08K 5/04 20060101ALI20230328BHJP
C08J 3/22 20060101ALI20230328BHJP
C09K 3/00 20060101ALI20230328BHJP
【FI】
C08L101/00
C08K5/34
C08K5/04
C08J3/22 CER
C08J3/22 CEZ
C09K3/00 104B
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020218236
(22)【出願日】2020-12-28
(62)【分割の表示】P 2017527258の分割
【原出願日】2015-11-20
【審査請求日】2020-12-28
(32)【優先日】2014-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】514058924
【氏名又は名称】サイテク・インダストリーズ・インコーポレーテツド
(74)【代理人】
【識別番号】110000741
【氏名又は名称】弁理士法人小田島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エング,ジェイ・モン・ハイ
(72)【発明者】
【氏名】コザキエビッチ,ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】ガプタ,ラム・ビー
(72)【発明者】
【氏名】チョー,ジアン-ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ライルズ,ロデリック・ジー
(72)【発明者】
【氏名】カーワン,ファディ
【審査官】松元 洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-122298(JP,A)
【文献】特表2004-523666(JP,A)
【文献】特開昭51-109050(JP,A)
【文献】特開平08-226014(JP,A)
【文献】国際公開第2009/123147(WO,A1)
【文献】特許第6908519(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08L 1/00 - 101/16
C08J 3/00 - 3/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリマー有機材料を安定させるための安定剤組成物であって、該安定剤組成物は、
i)オルトヒドロキシフェニルトリアジン化合物;ベンゾキサジノン化合物;およびそれらの混合物からなる群から選択される安定化量の紫外線吸収剤(UVA);
ii) 式(III):
R-(OCHR’CH
2)
y-OR’’(III)
式中、Rは、12~60個の炭素原子を有するヒドロカルビル基であり;R’は、HまたはC
1~C
4アルキルから選択され;R’’は、Hまたは1~10個の炭素原子を有するヒドロカルビル基から選択され;yは、1~100の整数である、
によるアルコキシル化アルコール、またはそのモノアルキルエーテル;および
それらの混合物;
からなる群から選択される安定化量の共活性剤であって、
前記共活性剤は、前記安定剤組成物の全重量に基づいて、1重量%~99重量%で存在する共活性剤;ならびに
iii)式(II):
【化1】
(式中、R
31は、水素;OH;C
1~C
20ヒドロカルビル;-CH
2CN;C
1~C
12アシ
ル;またはC
1~C
18アルコキシから選択され;R
38は、水素;またはC
1~C
8ヒドロカ
ルビルから選択され;R
29、R
30、R
32、およびR
33のそれぞれは独立して、C
1~C
20
ヒドロカルビルから選択されるか、またはR
29およびR
30ならびに/またはR
32およびR
33は、それらが結合している炭素と一緒になってC
5~C
10シクロアルキルを形成する)
による官能基;または式(IIa)
【化2】
(式中、
mは、1~2の整数であり、
R
39は、水素;OH;C
1~C
20ヒドロカルビル;-CH
2CN;C
1~C
12アシル;また
はC
1~C
18アルコキシから選択され;
G
1~G
4のそれぞれは、C
1~C
20ヒドロカルビルから独立して選択される)
による官能基
を含む安定化量のヒンダードアミン光安定剤化合物(HALS);あるいは
式(II)および式(IIa)による官能基を有するHALS化合物の混合物
を含む、安定剤組成物。
【請求項2】
前記共活性剤、およびHALSと組み合わされた前記UV吸収剤(共活性剤:(UVA+HALS))が、1:20~50:1の重量比で存在する、請求項1に記載の安定剤組成物。
【請求項3】
前記オルトヒドロキシフェニルトリアジン化合物が、式(I):
【化3】
{式中、
R
34およびR
35は、同じかまたは異なり、
C
6~C
10アリール基[OH、ハロゲン、C
1~C
12アルキル、C
1~C
12アルコキシ、C
1
~
12アルコキシエステル、C
2~
12アルカノイルから選択される1個以上の基で1~3の
置換可能位置で任意選択で置換されている];
モノ-もしくはジ-C
1~C
12ヒドロカルビル-置換アミノ;または
C
1~C
10アルコキシル
から独立して選択され;
R
36は、式(I)のフェノキシ部分の0~4の場合に存在する置換基であり、それぞれの場合に、ヒドロキシル、ハロゲン、C
1~C
12アルキル、C
1~C
12アルコキシ、C
1~C
12アルコキシエステル、C
2~C
12アルカノイル;フェニル;またはC
1~C
12アシルから
独立して選択される}
による2-(2’-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリアジン化合物である、請求項1または2に記載の安定剤組成物。
【請求項4】
前記2-(2’-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリアジン化合物が、
4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-s-トリアジン;
2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル-)-5-((ヘキシル)オキシ-フェノール;
4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-s-トリアジン;
2,4-ビス(2,4-ジヒドロキシフェニル)-6-(4-クロロフェニル)-s-トリアジン;
2,4-ビス[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-エトキシ)フェニル]-6-(4-クロロフェニル)-s-トリアジン;
2,4-ビス[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-エトキシ)フェニル]-6-(2,4-ジメチルフェニル)-s-トリアジン;
2,4-ビス[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-6-(4-ブロモフェニル)-s-トリアジン;
2,4-ビス[2-ヒドロキシ-4-(2-アセトキシエトキシ)フェニル]-6-(4-クロロフェニル)-s-トリアジン;
2,4-ビス(2,4-ジヒドロキシフェニル)-6-(2,4-ジメチルフェニル)-s-トリアジン;
2-フェニル-4-[2-ヒドロキシ-4-(3-sec-ブチルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]-6-[2-ヒドロキシ-4-(3-sec-アミルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]-s-トリアジン;
2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-[2-ヒドロキシ-4(-3-ベンジルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]-s-トリアジン;
2,4-ビス(2-ヒドロキシ-4-n-ブチルオキシフェニル)-6-(2,4-ジ-n-ブチルオキシフェニル)-s-トリアジン;
2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-[2-ヒドロキシ-4-(3-ノニルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)-5-α-クミルフェニル]-s-トリアジン;
メチレンビス-{2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-[2-ヒドロキシ-4-(3-ブチルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル]-s-トリアジン};5:4:1比で3:5’、5:5’および3:3’位置で架橋された、メチレン架橋ダイマー混合物;
2,4,6-トリス(2-ヒドロキシ-4-イソオクチルオキシカルボニルイソ-プロピリデンオキシ-フェニル)-s-トリアジン;
2,4,6,-トリス(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシ-フェニル)-1,3,5-トリアジン;
2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-(2-ヒドロキシ-4-ヘキシルオキ
シ-5-α-クミルフェニル)-s-トリアジン;
2-(2,4,6-トリメチルフェニル)-4,6-ビス[2-ヒドロキシ-4-(3-ブチルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]-s-トリアジン;
2,4,6-トリス[2-ヒドロキシ-4-(3-sec-ブチルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)-フェニル]-s-トリアジン;
4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-(3-ドデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル)-s-トリアジンおよび4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-(3-トリデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル)-s-トリアジンの混合物;
4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4(3-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシプロポキシ)-フェニル)-s-トリアジン;4,6-ジフェニル-2-(4-ヘキシルオキシ-2-ヒドロキシフェニル)-s-トリアジン;ならびに
それらの混合物
からなる群から選択される、請求項3に記載の安定剤組成物。
【請求項5】
前記UV吸収剤には、2-メチル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-ブチル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-フェニル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-(1-または2-ナフチル)-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-(4-ビフェニル)-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-p-ニトロフェニル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-m-ニトロフェニル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-p-ベンゾイルフェニル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-p-メトキシフェニル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-O-メトキシフェニル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-シクロヘキシル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-p-(またはm-)フタルイミドフェニル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;N-フェニル-4-(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)フタルイミド;N-ベンゾイル-4-(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)アニリン;N-ベンゾイル-N-メチル-4-(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)-アニリン;2-[p-(N-フェニルカルバモイル)フェニル]-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-[p-(N-フェニルN-メチルカルバモイル)フェニル]-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2,2’-ビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-エチレンビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-テトラメチレンビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-ヘキサメチレンビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-デカメチレンビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-p-フェニレンビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-m-フェニレンビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-(4,4’-ジフェニレン)ビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-(2,6または1,5-ナフタレン)ビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-(2-メチレル-p-フェニレン)ビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-(2-ニトロ-p-フェニレン)ビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-(2-クロロ-p-フェニレン)ビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-(1,4-シクロヘヘキレン)ビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);N-p-(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)フェニル;4-(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)フタルイミド;N-p-(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)ベンゾイル;4-(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)アニリン;1,3,5-トリ(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)ベンゼン;1,3,5-トリ(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)ナフタレン;および2,4,6-トリ(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)ナフタレンからなる群から選択されるベンゾキサジノン化合物が含まれる、請求項1~4のいずれか一項に記載の安定剤組成物。
【請求項6】
前記ヒンダードアミン光安定剤が、ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート;ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)スクシネート;ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)セバケート;ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート;ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)n-ブチル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルマロネート;1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物;2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルステアレート;2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルドデカネート;1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イルステアレート;1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イルドデカネート;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-tert-オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物;トリス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ニトリロトリアセテート;テトラキス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート;4-ベンゾイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-2-n-ブチル-2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジル)マロネート;3-n-オクチル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)セバケート;ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)スクシネート;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンとメチル化,4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物;2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物;2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物;8-アセチル-3-ドデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;3-ドデシル-1-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;3-ドデシル-1-(1-エタノイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;3-ドデシル-1-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;4-ヘキサデシルオキシ-および4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンの混合物;4-ヘキサデシルオキシ-および4-ステアリルオキシ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジンの混合物;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物;1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンと、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンと4-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの縮合物;2-ウンデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ[4.5]デカン;オキソ-ピペラジニル-トリアジン;7,7,9,9-テトラメチル-2-シクロウンデシル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ[4.5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物;テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ブタン-1,2,3,4-テトラカルボキシレ-ト;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル)エステル;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、1,2,2
,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニルトリデシルエステル;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニルトリデシルエステル;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、2,2,6,6-テトラメチル-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]-ウンデカン-3,9-ジエタノールとのポリマー、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニルエステル;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、2,2,6,6-テトラメチル-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]-ウンデカン-3,9-ジエタノールとのポリマー、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニルエステル;ビス(1-ウンデカノキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)カーボネート;1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペルジノール;1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-オクタデカノイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;1-(4-オクタデカノイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-イルオキシ)-2-オクタデカノイルオキシ-2-メチルプロパン;1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペルジノール;1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペルジノールとジメチルスクシネートとの反応生成物;2,2,4,4-テトラメチル-7-オキサ-3,20-ジアザジスピロ[5.1.11.2]ヘンエイコサン-21-オン;2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジノールと高級脂肪酸とのエステル;3-ドデシル-1-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン;1H-ピロール-2,5-ジオン、1-オクタデシル-、(1-メチルエテニル)ベンゼンと1-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-1H-ピロール-2,5-ジオンとのポリマー;ピペラジノン、1,1’,1’’-[1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリイルトリス[(シクロヘキシルイミノ)-2,1-エタンジイル]]トリス[3,3,5,5-テトラメチル-;ピペラジノン、1,1’,1’’-[1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリイルトリス[(シクロヘキシルイミノ)-2,1-エタンジイル]]トリス[3,3,4,5,5-ペンタメチル-;7,7,9,9-テトラメチル-2-シクロウンデシル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ[4.5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物;1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンと、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンと4-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの縮合物;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物;2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物;2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物;2-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-4,6-ビス[N-(1-シクロヘキシルンオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ-1,3,5-トリアジン;プロパン二酸、[(4-メトキシフェニル)-メチレン]-ビス-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル)エステル;テトラキス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート;ベンゼンプロパン酸、3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-、1-[2-[3-[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]-1-オキソプロポキシ]エチル]-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニルエステル;N-(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-N’-ドデシルオキサルアミド;トリス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ニトリロトリアセテート;1,5-ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン-3,3-ジカルボン酸、ビス(1,2,2,6,6-ペ
ンタメチル-4-ピペリジニル):1,5-ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン-3,3-ジカルボン酸、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル);1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-tert-オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニルトリデシルエステル;テトラキス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニルトリデシルエステル;テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート;2,2,4,4-テトラメチル-21-オキソ-7-オキサ-3.20-ジアザスピロ(5.1.11.2)-ヘンエイコサン-20-プロパン酸-ドデシルエステルと2,2,4,4-テトラメチル-21-オキソ-7-オキサ-3.20-ジアザスピロ(5.1.11.2)-ヘンエイコサン-20-プロパン酸-テトラデシルエステルとの混合物;1H,4H,5H,8H-2,3a,4a,6,7a,8a-ヘキサアザシクロペンタ[def]フルオレン-4,8-ジオン、ヘキサヒドロ-2,6-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-;ポリメチル[プロピル-3-オキシ(2’,2’,6’,6’-テトラメチル-4,4’-ピペリジニル)]シロキサン;ポリメチル[プロピル-3-オキシ(1’,2’,2’,6’,6’-ペンタメチル-4,4’-ピペリジニル)]シロキサン;メチルメタクリレートとエチルアクリレートと2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルアクリレートとのコポリマー;混合C
20~C
24アルファ-オレフィンと(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)スクシンイミドとのコポリマー;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、β,β,β’,β’-テトラメチル-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン-3,9-ジエタノールとのポリマー、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニルエステル;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、β,β,β’,β’-テトラメチル-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン-3,9-ジエタノールとのポリマー、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニルエステルコポリマー;1,3-ベンゼンジカルボキサミド、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル;1,1’-(1,10-ジオキソ-1,10-デカンジイル)-ビス(ヘキサヒドロ-2,2,4,4,6-ペンタメチルピリミジン;エタンジアミド、N-(1-アセチル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジニル)-N’-ドデシル;ホルムアミド、N,N’-1,6-ヘキサンジイルビス[N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル);D-グルシトール、1,3:2,4-ビス-O-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニリデン)-;2,2,4,4-テトラメチル-7-オキサ-3,20-ジアザ-21-オキソ-ジスピロ[5.1.11.2]ヘンエイコサン;プロパンアミド、2-メチル-N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-2-[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]-;7-オキサ-3,20-ジアザジスピロ[5.1.11.2]ヘンエイコサン-20-プロパン酸、2,2,4,4-テトラメチル-21-オキソ-、ドデシルエステル;N-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-β-アミノプロピオン酸ドデシルエステル;N-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-N’-アミノオキサルアミド;プロパンアミド、N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-3-[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]-;4-ヘキサデシルオキシ-および4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンの混合物;3-ドデシル-1-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;3-ドデシル-1-(1-エタノイル-2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)スクシネート;ビス(1,2,2,6,6-ペンタメ
チルピペリジン-4-イル)n-ブチル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルマロネート;トリス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ニトリロトリアセテート;1,1’-(1,2-エタンジイル)ビス(3,3,5,5-テトラメチルピペラジノン);4-ベンゾイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-2-n-ブチル-2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジル)マロネート;3-n-オクチル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)セバケート;ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)スクシネート;8-アセチル-3-ドデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;3-ドデシル-1-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;3-ドデシル-1-(1-エタノイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;3-ドデシル-1-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;4-ヘキサデシルオキシ-および4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンの混合物;2-ウンデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ[4.5]デカン;1,5-ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン-3,3-ジカルボン酸、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)および1,5-ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン-3,3-ジカルボン酸、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル);N
1-(β-ヒドロキシエチル)3,3-ペンタメチレン-5,5-ジメチルピペラジ
ン-2-オン;N
1-tert-オクチル-3,3,5,5-テトラメチル-ジアゼピン
-2-オン;N
1-tert-オクチル-3,3-ペンタメチレン-5,5-ヘキサメチ
レン-ジアゼピン-2-オン;N
1-tert-オクチル-3,3-ペンタメチレン-5
,5-ジメチルピペラジン-2-オン;トランス-1,2-シクロヘキサン-ビス-(N
1-5,5-ジメチル-3,3-ペンタメチレン-2-ピペラジノン;トランス-1,2
-シクロヘキサン-ビス-(N
1-3,3,5,5-ジスピロペンタメチレン-2-ピペ
ラジノン);N
1-イソプロピル-1,4-ジアザジスピロ-(3,3,5,5)ペンタ
メチレン-2-ピペラジノン;N
1-イソプロピル-1,4-ジアザジスピロ-3,3-
ペンタメチレン-5,5-テトラメチレン-2-ピペラジノン;N
1-イソプロピル-5
,5-ジメチル-3,3-ペンタメチレン-2-ピペラジノン;トランス-1,2-シクロヘキサン-ビス-N
1-(ジメチル-3,3-ペンタメチレン-2-ピペラジノン);
N
1-オクチル-5,5-ジメチル-3,3-ペンタメチレン-1,4-ジアゼピン-2
-オン;N
1-オクチル-1,4-ジアザジスピロ-(3,3,5,5)ペンタメチレン
-1,5-ジアゼピン-2-オ
ン;ならびにそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1~5のいずれか一項に記載の安定剤組成物。
【請求項7】
前記共活性剤が、Rが、C
12~C
30アルキルである式(III)の化合物を含む、請求項
1から6のいずれか1項に記載の安定剤組成物。
【請求項8】
前記アルキル基が、12~22個の炭素を有する、請求項7に記載の安定剤組成物。
【請求項9】
式(III)のR’’がHである、請求項1~8のいずれか一項に記載の安定剤組成物。
【請求項10】
yが、1~75の整数である、請求項1~9のいずれか一項に記載の安定剤組成物。
【請求項11】
前記共活性剤が、エトキシル化および/またはプロポキシル化アルコールを含み、前記アルコールは、ドコシルアルコール;ステアリルアルコール;オレイルアルコール;セチルアルコール;イソトリデシルアルコール;ラウリルアルコール;C
12~C
15アルコール
;C
16/C
18アルコール;およびC
20~C
50アルコールからなる群から選択される、請求項1~10のいずれか一項に記載の安定剤組成物。
【請求項12】
前記共活性剤が、エトキシル化アルコールおよびプロポキシル化アルコールの混合物を含む、請求項11に記載の安定剤組成物。
【請求項13】
前記アルコールが、C
12~C
30アルコールを含む、請求項12に記載の安定剤組成物。
【請求項14】
前記共活性剤が、2つのエチレンオキシドおよび5つのプロピレンオキシドを有するC
12~C
15オキソアルコール;ならびに5つのエチレンオキシドおよび2つのプロピレンオキシドを有するC
12~C
15オキソアルコールからなる群から選択される、請求項11~13のいずれか一項に記載の安定剤組成物。
【請求項15】
式(III)のR’’がメチルであり、かつ前記共活性剤が、エトキシル化および/また
はプロポキシル化アルコールのモノアルキルエーテルを含み、前記アルコールは、ドコシルアルコール;ステアリルアルコール;オレイルアルコール;セチルアルコール;イソトリデシルアルコール;ラウリルアルコール;C
12~C
15アルコール;C
16/C
18アルコール;およびC
20~C
50アルコールからなる群から選択される、請求項1~10のいずれか一項に記載の安定剤組成物。
【請求項16】
請求項1~15のいずれか一項に定義されたとおりの安定剤組成物;およびマスターバッチ濃縮物により安定化されるポリマー有機材料と同一または適合する少なくとも1種のポリマー有機材料を含むマスターバッチ濃縮物であって、前記安定剤組成物は、前記マスターバッチ濃縮物の全重量に基づいて、10重量%~90重量%の量で存在する、マスターバッチ濃縮物。
【請求項17】
製造物品であって、安定化されるポリマー有機材料;ならびに
a)
請求項1から15のいずれか1項に定められる安定剤組成物を、
物前記製造物品の全重量に基づいて、0.01重量%~15重量%か;
あるいは
b)請求項16に定義されるとおりのマスターバッチ濃縮物
を含み、前記製造物品中の前記共活性剤の最終濃度が、前記製造物品の重量に基づいて、0.01重量%~1重量%である、製造物品。
【請求項18】
前記製造物品中の前記共活性剤の最終濃度が、前記製造物品の重量に基づいて、0.01重量%~0.5重量%である、請求項17に記載の製造物品。
【請求項19】
前記安定化されるポリマー有機材料が、ポリオレフィン、ポリ(エチレン-酢酸ビニル)(EVA)、ポリエステル、ポリエーテル、ポリケトン、ポリアミド、天然および合成ゴム、ポリウレタン、ポリスチレン、高衝撃ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリル酸ブチル、ポリアセタール、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン、スチレンアクリロニトリル、アクリレートスチレンアクリロニトリル、セルロースアセテートブチレート、セルロース系ポリマー、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニルスルフィド、ポリフェニルオキシドポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、脂肪族ポリケトン、熱可塑性オレフィン(TPO)、アミノ樹脂架橋ポリアクリレートおよびポリエステル、ポリイソシアネート架橋ポリエステルおよびポリアクリレート、フェノール/ホルムアルデヒド、尿素/ホルムアルデヒドおよびメラミン/ホルムアルデヒド樹脂、乾性および不乾性アルキド樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂;メ
ラミン樹脂、尿素樹脂、イソシアネート、イソシアヌレート、カルバメート、およびエポキシ樹脂で架橋されたアクリレート樹脂;酸無水物またはアミンで架橋されている、脂肪族、脂環式、複素環および芳香族グリシジル化合物に由来する架橋エポキシ樹脂;ポリシロキサン、Michael付加ポリマー、アミン、活性化不飽和およびメチレン化合物と共にブロックドアミン、活性化不飽和およびメチレン化合物と共にケチミン、不飽和アクリルポリアセトアセテート樹脂と組み合わせたポリケチミン、不飽和アクリル樹脂と組み合わせたポリケチミン、コーティング組成物、放射線硬化性組成物、エポキシメラミン樹脂および繊維からなる群から選択される、請求項17または18に記載の製造物品。
【請求項20】
前記安定化されるポリマー有機材料が、i)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブタ-1-エン、またはポリ-4-メチルペンタ-1-エンから選択されるモノオレフィンのポリマー;ii)ポリイソプレンまたはポリブタジエンから選択されるジオレフィンのポリマー;iii)シクロペンテンまたはノルボルネンから選択されるシクロオレフィンのポリマー;iv)任意選択で架橋されたポリエチレン、高密度ポリエチレン(HDPE)、高密度および高分子量ポリエチレン(HDPE-HMW)、高密度および超高分子量ポリエチレン(HDPE-UHMW)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、または超低密度ポリエチレン(ULDPE)から選択されるポリエチレン;v)熱可塑性オレフィン(TPO);vi)前記のモノ、ジ、シクロ、または、熱可塑性のいずれかのオレフィンのコポリマー、ならびにvii)i)からvi)のいずれかの混合物からなる群から選択されるポリオレフィンポリマーである、請求項19に記載の製造物品。
【請求項21】
前記製造物品中の、共活性剤とUVAの比が、200:1~1:50である、請求項17~20のいずれか一項に記載の製造物品。
【請求項22】
前記製造物品中の、共活性剤とUVAの比が、50:1~1:30である、請求項21に記載の製造物品。
【請求項23】
20°超の、前記物品の表面での水との接触角を有することによってさらに特徴付けられた、請求項17~22のいずれか一項に記載の製造物品。
【請求項24】
50°超の、前記物品の表面での水との接触角、請求項23に記載の製造物品。
【請求項25】
前記ポリマー有機材料が、ポリエチレンまたはポリプロピレンであり、かつi)4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-s-トリアジンの形態で0.001重量%~5重量%のオルトヒドロキシフェニルトリアジン;ii)ジエチレングリコールオクタデシルエーテルの形態で0.05重量%~0.5重量%の共活性剤;およびiii)メチル化された、またはメチル化されていない、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-1,6-ヘキサンジアミンポリマーとモルホリン-2,4-ジクロロ-1,3,5-トリアジン反応生成物との縮合物の形態で0.01重量%~5重量%のヒンダードアミン光安定剤を含む安定化量の安定剤組成物とブレンドされる、請求項17~24のいずれか一項に記載の製造物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概してUV放射への長期曝露の有害作用を防止する光安定剤組成物によるある特定の有機材料の添加の分野に関する。より特には、本開示は、ある特定のUV線安定剤を有する安定剤組成物、および改善された使用特性を得るためのポリマー樹脂などの種々の材料におけるそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
種々の有機材料が、日光ならびに紫外(「UV」)放射および熱の他の供給源などの電磁放射への曝露を含めて、いくつかの機構によって劣化を受けることが公知である。例えば、プラスチックなどのポリマー材料は、しばしば、太陽への長期曝露の結果として、変色し、光沢および機械的特性を失い、ならびに/または脆くなる。したがって、これらの材料におけるそのような劣化を阻止することができる、UV線吸収剤および種々の他の安定剤などの材料向けて多くの技術が開発されてきた。
【0003】
特に、ベンゾトリアゾールおよびベンゾフェノンなどUV線吸収剤が、ポリマー材料を安定化させ、およびこのような材料をUV線への曝露からのそのような劣化を防止するために初期に使用された。その後、UV線に曝露されたときにポリマー材料に形成されるフリーラジカルを捕捉するヒンダードアミン光安定剤(「HALS」)が、UV線吸収剤(「UVA」)よりも有効であることが発見された。したがって、HALSおよびUV線吸収剤の組み合わせての使用が、ポリマー材料を安定化させるために慣習的に使用されている。
【0004】
熱および紫外線の直接または間接の影響による風化作用に対してコーティングおよびプラスチックなどのポリマーを安定化させるためのUVAそれら自体またはHALSと組み合わせてのUVAの使用は、依然として活発な研究領域のままであった。例えば、米国特許第4,619,956号明細書;同第4,740,542号明細書;および同第5,760,228号明細書には、光、水分、または酸素の作用に対してポリマーフィルム、コーティング、または成形物品を、前記ポリマーにアリールトリアジンおよびHALSを組み込むことによって安定化させる組成物および/または方法が開示された。このようなトリアジンは、ある特定のHALSと組み合わされる場合の相乗効果のために増強された安定化度を示すことがさらに発見された。
【0005】
安定剤組成物の相乗的組合せは、米国特許第6,051,164号明細書によってさらに実証されており、ここでは、ある特定比のHALS(少なくとも500Daの分子量を有する)およびオルトヒドロキシフェニルトリアジンを含有するポリオレフィンが、安定剤単独、またはHALSとトリアジンの両方を有するが、相乗的比ではないもの、のいずれかを含有するポリオレフィンに対して優れた性能特性を与えることが発見された。同様に、米国特許第6,843,939号明細書には、オルトヒドロキシフェニルトリアジン、HALS、およびヒンダードヒドロキシベンゾエートを含み、安定剤単独、または安定剤添加物の2種だけの組合せ、のいずれかに対して改善された性能を与える相乗的UV安定化添加物ブレンドが開示された。
【0006】
さらに、熱により生じた劣化を低減または防止することがほとんどの安定剤組成物の意図であるが、このような安定剤組成物は、通常は所望の結果をもたらさない。頻繁に、熱により生じた劣化を低減または防止するのに有用である安定剤組成物は、紫外線の吸収に有用な化合物と組み合わされた場合の拮抗作用のために妨げられるか、または完全に断念
される。
【0007】
ポリマー樹脂などの有機材料の特定の機能が、ある特定の添加物をポリマー樹脂とブレンドすることによって得ることができることがさらに公知である。例えば、ある特定の場合、様々な関連表面効果、例えば、スリップ性もしくは潤滑性の向上、ブロッキングの減少をもたらし、または加工装置を潤滑するために、ポリマー材料の表面界面を変性することが望ましい。接着剤の脱離を改善し、脱型、またはポリマー組成物表面からの他の材料の接着を促進するために、ポリマー表面を変性することもある特定の場合に望ましいこともあり得る。他の場合には、フォギングに抵抗する良好な透明性および光学特性を有するポリマーフィルムが望ましい。アンチブロック添加剤、スリップ助剤、摩擦係数調整剤、アンチフォグ剤、帯電防止剤、および離型助剤と分類される様々な従来技術の添加剤が、これらの属性を種々のタイプの有機材料に与える試みで使用されてきた。これらの種々の従来技術の添加剤は、一般に表面活性化合物(すなわち、界面活性剤)であると呼ばれている。
【0008】
これらの添加剤のより高いレベル、すなわち、ポリマー物品の表面の疎水性(接触角により測定して)を著しく低下させる量が、これらの意図された機能性を得るために必要とされる。したがって、十分な濃度(典型的には、ポリマーに基づいて、少なくとも1重量%~3重量%、またはそれより高い重量%)で添加される場合、これらのクラスの添加剤のいくつかは、このような添加剤を含有するポリマー物品の表面をそれほど疎水性ではなくし、それにより、物品の表面上の水の接触角を低下させ、所望の特徴または特性を付与することができる。接触角を低下させるために必要な界面活性添加剤の量は、使用される添加剤および/またはポリマー樹脂のタイプに依存して変わり得るが、このような添加剤の合計量は、所望の特性をポリマー物品に付与するために十分高いことが必要である。別の仕方で読み取れば、必要とされるこれらのクラスの添加剤のどんな正確な濃度でも、このような添加剤を含有する製品の表面における水の接触角は、所望の特性(例えば、アンチフォギング性または帯電防止性)が得られるように十分に低いことが必要である。例えば、Shlosman et al.,Controlled migration of antifog additives from LLDPE compatibilized with LLDPE grafted maleic anhydride,Polym.Adv.Technol.vol.25,pp.1484-91 (2014)によって、これらのクラスの化合物を含有する製品での水の接触角は、アンチフォギング性のための所望のレベルの特性/表面効果を得るために、約20°以下、より典型的には10°未満であるべきであることが報告されている。しかしながら、所望の表面効果を得るために必要とされる界面活性化合物のこれらのより高いレベルの使用はより高いコストをもたらし、かつしばしば、望ましくない特性、例えば、ブルーミングおよび不十分な加工性ももたらし得る。ブルーミングは、それによってポリマー物品が、物品の表面で目障りな沈殿物の形成を引き起こすこれらのより高いレベルの界面活性化合物で過飽和になる過程である。
【0009】
したがって、たとえ化合物それら自体が、特定の目的のための個別の使用について恐らくは知られているか、または以前に開示もしくは示唆されていない濃度または比で特定の目的のために一緒に使用されることが知られているとしても、安定剤添加剤の相乗的組合せはなお発見することができ、これらは、それらが添加される有機材料のブルーミングまたは不十分な加工性などの望ましくない性能特性を引き起こさない。
【0010】
機械的応力酸化などの作用、分子鎖切断、ならびに光酸化により引き起こされる制御されない再結合および架橋反応、ならびに熱を受ける、種々の有機材料の性能特性を実質的に改善するこのような相乗的安定剤添加剤の発見は、当技術分野で有用な進歩であり、かつこのような安定材料を必要とするいくつかの産業で急速な受容を見出すことができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の前述のおよびさらなる目的は、本明細書に記載される本発明の原理によって達成され、ここで、本発明者らは、ある特定のクラスの化合物(それらの一部は、界面活性剤であって、それを含有するポリマー樹脂にアンチフォギング性、帯電防止性、またはスリップ特性を与えるために様々な濃度で有用である界面活性剤として当技術分野で公知である)が、特にヒンダードアミン光安定剤などのラジカル安定剤と組み合わされる場合、UV吸収剤の安定化特性に相乗効果を有し、かつ電磁放射からなどの熱および/または光への長期曝露によって生じる有害作用を受けやすい種々の有機材料を安定化するために有効であるという驚くべき発見を詳述する。本発明を説明するために、これらのある特定のクラスの添加剤化合物は、本明細書および特許請求の範囲の全体を通して「共活性剤」と称される。本明細書および特許請求の範囲の全体を通して使用される場合、「UV安定剤」は、クラスとして個別に、または互いに組み合わせて、本明細書に記載される紫外(「UV」)光吸収剤(または「UVA」)またはヒンダードアミン光安定剤(「HALS」)のクラスを指すものとする。UVAまたはHALS単独への言及は、対応する個別のクラスの化合物をまさに指す。
【0012】
本明細書に記載されるUV安定剤と一緒にこれらの共安定剤の安定化量を含有するポリマー樹脂などの有機材料は、より低い負荷レベルで使用される場合でさえも増強された性能特性を有する。さらに、他の性能の問題、例えば、フィルムのブルーミングまたはポリマーの加工性の低下に、UV安定剤と一緒に共活性剤を含有する安定剤組成物がこのようなフィルムを製造するために使用されるか、またはこのようなポリマーとブレンドされる場合、遭遇しない。
【0013】
したがって、第1の態様において、本発明は、オルトヒドロキシフェニルトリアジン化合物;オルトヒドロキシベンゾフェノン化合物;オルトヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール化合物;ベンゾキサジノン化合物、およびそれらの混合物からなる群から選択される安定化量の紫外線吸収剤、ならびに安定化量の共活性剤を有する安定剤組成物であって、共安定剤は、安定剤組成物の全重量に基づいて1重量%~99重量%で存在する安定剤組成物を提供する。
【0014】
第1に関連する態様において、本発明はまた、安定化量のヒンダードアミン光安定剤;オルトヒドロキシフェニルトリアジン化合物;オルトヒドロキシベンゾフェノン化合物;オルトヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール化合物;ベンゾキサジノン化合物;およびそれらの混合物からなる群から選択される安定化量の紫外線吸収剤;ならびに安定化量の共活性剤を有する安定剤組成物であって、共活性剤は、安定剤組成物の全重量の1重量%~99重量%で存在する安定剤組成物を提供する。
【0015】
別の態様において、本発明は、本明細書に記載される通りの1種以上の安定剤組成物、および安定化される有機材料と同一であるか、または適合する少なくとも1種の有機材料を有するマスターバッチ濃縮物を提供する。
【0016】
さらに別の態様において、本発明は、光、酸素、および/または熱の作用(例えば、電磁放射への長期曝露からの)のための劣化および/または変色を受ける有機材料を、本明細書に記載されるとおりの1種以上の安定剤組成物またはマスターバッチ濃縮物と組み合わせ、有機材料を製品に形状化し、それにより、安定製品を形成することによって安定製品を形成するための方法を提供する。結果として、安定化される有機材料、および安定化量の本明細書に記載されるかまたは特許請求される1種以上の安定剤組成物またはマスターバッチ濃縮物から作られた製品も提供される。
【0017】
本発明はまた、有機材料をUV放射への曝露による光および熱の有害作用から有機材料を、安定化量の本明細書に記載されるかまたは特許請求される1種以上の安定剤組成物またはマスターバッチ濃縮物を組み合わせることによって保護するための方法を提供する。
【0018】
最後に、本発明はまた、光および熱による熱的および/または酸化的劣化を受ける有機材料を安定化させるための、1個以上の容器中に、本明細書に記載されるかまたは特許請求されるとおりの1種以上の安定剤組成物もしくはその成分、または1種以上のマスターバッチ濃縮物を有する、キットを提供する。
【0019】
本発明のこれらのおよび他の目的、特徴ならびに利点は、添付の図面および実施例と併用された、本発明の様々な態様の以下の詳細な説明から明らかとなる。
【0020】
本発明の上に列挙された特徴を、より良く詳細に理解することができるように、本発明のより特定の説明が、添付の図面でそれらの一部が例証または獲得される、実施形態への言及によってもたれてもよい。しかしながら、添付の図面は、本発明のある特定の実施形態だけを表し、その範囲を限定すると見なされるべきでないことが留意されるべきであり、その理由は、本発明は、他の等しく有効な実施形態を認めてもよいからである。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1A-1B】
図1A~
図1Bは、表7Aの7-(5)および7-(6)に与えられるデータと相関し、800時間曝露された風化ポリプロピレンプラークの画像を示す。(A)0.09重量%のCYASORB(登録商標)UV-3346(HALS)(Cytec Industries,Inc.,Woodland Park,NJから入手可能)および0.01重量%の CYASORB(登録商標)UV-1164(オルトヒドロキシフェニルトリアジン)(Cytec Industries,Inc.,Woodland Park,NJから入手可能)で安定化されたポリプロピレンプラークは、800時間で表面クレージング(すなわち、欠陥)を示し;(B)0.09重量%のCYASORB(登録商標)UV-3346(HALS);0.01重量%のCYASORB(登録商標)UV-1164トリアジン;および0.10重量%のBRIJ(登録商標)S2(ジエチレングリコールオクタデシルエーテル)(Sigma Aldrich Corp.,St.Louis,MOから入手可能)で安定化されたポリプロピレンプラークは、800時間で滑らかな表面を示す。それぞれのプラークを、40倍の倍率で示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
上で要約されたとおりに、本発明は、添加剤化合物であって、それを含有するポリマー樹脂または製造物品に様々な性能機能(例えば、アンチフォギング性、帯電防止性、またはスリップ性)を与えるためにある特定の濃度で有用であると当技術分野で現在知られている添加剤化合物が、UV安定剤の安定化特性に相乗効果を有し、かつ従来技術で例示された他の性能機能を得るために典型的に使用されるものよりも低い濃度でさえも、UV線、熱および/または酸化への曝露によって生じる有害作用を受けやすい。
【0023】
本明細書に記載される安定剤組成物を含有する材料は、最新技術の安定剤組成物と比較して電磁または熱放射への曝露に対してこのような改善された性能特性を与え、その結果は、まったく驚くべき、かつ予想外であった。有機材料に対するUV安定剤の安定化特性との相乗効果を有するこれらの添加剤化合物のある特定のクラスだけが本明細書に記載されるが、本発明は、UV安定剤と相乗的に作用して、UV線、熱および/または酸化の有害作用から有機材料を安定化させる、いずれの添加剤、または添加剤の混合物も包含する。一部の場合、これらのクラスの添加剤化合物は、本発明による安定剤組成物を含有する製造物品上の表面張力に影響を与え、ここで、物品の表面での水の接触角は、20°超で
ある好ましくは、本明細書に記載されるとおりの安定剤組成物を含有する物品の表面での水の接触角は、25°よりも高い。
【0024】
したがって、本明細書および特許請求の範囲の全体を通して使用される場合、用語「共活性剤」は、単独でまたはヒンダードアミン光安定剤と組み合わせてのUV吸収剤と相乗的に作用して、UV線、熱および/または酸化の有害作用から有機材料を安定化するのに役立つ、いずれのこのような添加剤化合物、または添加剤化合物の混合物(必ずしも界面活性剤であるとは限らない)も指すものとする。これらの共活性剤を含有する安定剤組成物は、20°超の本発明による安定剤組成物を含有する製造物品の表面での水との接触角を任意選択で与えることができる。
【0025】
安定剤組成物。
本発明による安定剤組成物は、機械的応力、変色、もしくは酸化などの作用、分子鎖切断、および光酸化により引き起こされる制御されない再結合および架橋反応を受ける種々の有機材料を安定化する際の使用に適し、このような有機材料中にそれをこれらの有害作用から保護するために組み込むことができるか、またはそれは、UV放射が有機材料、もしくは有機材料で製造された製造物品に達するのを防止するためのUVフィルタ層として、またはその中に使用することができる。
【0026】
本発明による安定剤組成物は、当業者に公知の任意の適当な方法によって、安定化される有機材料と容易に組み合わせることができ、または逆も同様である。本明細書で使用される場合、安定剤組成物及び安定化される有機材料に関連しての用語「組み合わされた」または「組み合わせる」は、2種以上の物質を混ぜる(intermixing)、混合する(admixing)、統合する(integrating)、混合する(mixing)、またはブレンドする(blending)ための当業者に公知の仕方および/または技術のすべてを含む。ある特定の実施形態において、安定剤組成物の成分は、押出し、ペレット化、粉砕、および成形から選択される少なくとも1つの技術によって、安定化される材料と組み合わせることができる。他の実施形態において、組み合わせることは、溶融、溶媒中の溶解、直接混合、および乾燥混合の少なくとも1つによって行うことができる。
【0027】
安定化される有機材料中への本発明による安定剤組成物、ならびに任意選択のさらなる共安定剤および/または共添加剤の組込みは、粉末の形態での乾燥ブレンディング、または溶液、分散液、もしくは懸濁液の形態での、例えば、不活性溶媒、水、もしくは油中での湿式混合などの公知の方法によって行うことができる。このような安定剤組成物は、好ましくは非水性である。安定化される有機材料中への、安定剤組成物のための共活性剤およびUV安定剤、ならびに任意選択のさらなる共安定剤および/または共添加剤の組込みは、当業者に公知のいずれの適当な方法でも行うことができ、例えば、成形の前もしくは後で、または溶媒もしくは懸濁/分散剤のその後の蒸発の有無にかかわらず、安定化される有機材料に溶解もしくは分散された安定剤混合物を適用することによって、含むことができる。それらは、乾燥混合物もしくは粉末、あるいは溶液もしくは分散液、または懸濁液もしくは溶融物として加工装置(例えば、押出機、内部ミキサ、混練機など)中に直接添加されてもよい。
【0028】
本発明による安定剤組成物の個別の成分、ならびに任意選択のさらなる共安定剤および/または共添加剤は、例えば、対応するモノマーの重合前、中、もしくは直後、または架橋前の時点でポリマーなどの有機材料中に組み合わせることもできる。この文脈で、本発明による安定剤組成物は、安定化される有機材料中に純粋形態で(すなわち、正味でおよび樹脂に直接)またはワックス、油もしくはポリマーに封入されて安定化される有機材料中に組み合わせることもできる。
【0029】
種々の添加剤を、安定化される有機材料への単なる添加のために前ブレンドする(すなわち、一緒に混合する)こともできる。安定剤組成物の個別の成分、ならびに任意選択のさらなる共安定剤および/または共添加剤は、安定化される有機材料上に噴霧することもできる。それらは、他の慣用的な添加剤またはそれらの溶融物を希釈することができ、その結果、安定化される材料上にそれらをこれらの添加剤と一緒に噴霧することもできる。任意の重合触媒の失活中に噴霧することによる添加は、発生した水蒸気を触媒の失活に使用することができるので、特に有利であり得る。例えば、球形状に重合したポリマーの場合、噴霧することによって、任意選択で他の添加剤と一緒に安定剤組成物の個別の添加剤成分を適用することが有利であり得る。
【0030】
したがって、1つの態様において、本発明は、オルトヒドロキシフェニルトリアジン化合物;オルトヒドロキシベンゾフェノン化合物;オルトヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール化合物;ベンゾキサジノン化合物;およびそれらの混合物からなる群から選択される安定化量の紫外線吸収剤(UVA)、ならびに安定剤組成物の全重量に基づいて1重量%~99重量%の共活性剤を有する安定剤組成物を提供する。ある特定の実施形態において、安定剤組成物は、安定化量のヒンダードアミン光安定剤(HALS)をさらに含むことができる。
【0031】
ここまで、共活性剤およびUV安定剤を含有する「正味の」組成物(すなわち、他の物質で希釈またはそれと混合されていない)として本発明の安定剤組成物に言及してきたが、それは、さらなるUV安定剤、共安定剤、および/または共添加剤を任意選択で含むことができる。しかしながら、別の態様において、本発明はまた、本明細書でいずれかの実施形態に記載されるとおりの安定剤組成物、および安定化される有機材料と同一であるか、またはそれと適合する有機材料を有する、マスターバッチ濃縮物含むこともできる。この文脈において、安定化される有機材料と同一であるか、またはそれと適合する有機材料は、本明細書に記載される安定剤組成物の担体ビヒクルとして作用し、次いで、これは、安定化される有機材料と混合される。全マスターバッチ濃縮物の一部として存在する安定剤組成物の量は、例えば、安定化される材料のタイプ、および/またはその最終使用用途に基づいて変わり、一部の実施形態において、安定剤組成物は、マスターバッチの全重量に基づいて、10重量%~90重量%の量で存在する。他の実施形態において、安定剤組成物は、マスターバッチ濃縮物の全重量の30重量%~80重量%;または40重量%~75重量%で存在することができる。
【0032】
本明細書に記載される安定剤組成物のさらに別の態様において、本発明は、1つ以上の容器中に本明細書に記載されるとおりの少なくとも1種の安定剤組成物、もしくはこのような安定剤組成物の共活性剤およびUV安定剤、ならびに/または安定化される有機材料を有する、キットを提供する。キットは、本発明による少なくとも1種の安定剤組成物の単一または複数成分、安定化される少なくとも1種の材料(例えば、ポリオレフィンなどのポリマー組成物)、ならびに任意選択で少なくとも1種の共安定剤および/または共添加剤を、それぞれ個別にパッケージ化または配合されて含んでもよい。他の実施形態において、キットは、本発明による少なくとも1種の安定剤組成物の単一または複数成分、安定化される少なくとも1種の材料、ならびに任意選択で少なくとも1種の追加の共安定剤および/または共添加剤を、組み合わせてパッケージ化または配合されて有することができる。
【0033】
したがって、本明細書に記載されるとおりの安定剤組成物の1種以上の成分(例えば、共活性剤+UVA;共活性剤+HALS、または共活性剤+UVA+HALS)は、第1の容器中に存在することができ、キットは、安定剤組成物の1種以上の成分および/または安定化される材料を第2のまたはさらなる容器中に任意選択で含むことができる。容器
(単数)または容器(複数)は、パッケージ内に置くことができ、パッケージは、パッケージ上にラベルもしくはウェブサイトアドレスの形態で、またはキットのパッケージングに含まれる挿入物の形態で投与または混合使用説明書を任意選択で含むことができる。キットは、追加の成分またはその成分を投与もしくは混合するための他の手段だけでなく、溶媒または配合のための他の手段も含むこともできる。
【0034】
共活性剤
上で検討されたとおり、共活性剤は、任意選択でHALSと組み合わせて、UV吸収剤を相乗的に作用して、有機材料をUV線、熱および/または酸化の有害作用から有効に安定化させる、任意の添加剤または添加剤混合物を指す。ある特定の実施形態において、任意選択でHALSと組み合わせての、共活性剤およびUV吸収剤の組合せは、有機材料の表面張力特性を有意には低下させず、その結果、それから作られる製造物品は、20°超のこのような製造物品の表面での水と接触角を有する。これらの共活性剤のいくつかは、それらが含有される材料に特異的特性を与えるためのある特定の濃度で有用であると当技術分野で知られていたが、これらの共活性剤が、任意選択でヒンダード光アミンなどのラジカル安定剤と組み合わせて、UV吸収剤の安定化特性に相乗効果を与え、初めて実証されたように、電磁放射からなどの熱および/または光への曝露により生じる有害作用を受けやすい種々の有機材料を安定化させるために有効であることが判明することはこれまで知られていなかった。
【0035】
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される安定剤組成物のための安定化量の共活性剤は、C12~C60アルコール;アルコキシル化アルコールまたはそのモノアルキルエーテル;脂肪酸のアルコキシル化エステル;ソルビタンエステルまたはそのエトキシレート;1~20のグリセロール単位を有するモノ-またはポリグリセロールエステル、またはそのアルコキシレート;アルコキシル化脂肪アミン、そのエステル、またはその塩;糖エステル;アルコキシル化脂肪アミド;アルコキシル化天然油;エチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマー;およびそれらの混合物からなる群から選択することができる。
【0036】
一部の実施形態において、共活性剤は、C12~C60アルコールであることができ、これは、一価、多価、またはそれら2種の混合物であることができる。共活性剤が、一価アルコールである場合、一価アルコールは、C12~C36アルカノール、好ましくはC12~C22、これは、第一級、第二級、直鎖、分岐、または環状(すなわち、シクロアルカノール)アルコールである。このようなアルコールは、当業者に周知であり、様々な商品名の下でいくつかの供給業者により市販されている。本発明のための一般的に適当なアルコールには、限定されないが、1-ドデカノール;1-トリデカノール;1-テトラデカノール;1-ペンタデカノール;1-ヘキサデカノール;1-ヘプタデカノール;1-オクタデカノール;1-ノナデカノール;1-エイコサノール;1-ドコサノール;1-テトラコサノール;1-ヘキサコサノール;1 オクタコサノール;1-トリアコンタノール;2-メチル-1-ウンデカノール;2-プロピル-1-ノナノール;2-ブチル-1-オクタノール;2-メチル-1-トリデカノール;2-エチル-1-ドデカノール;2-プロピル-1-ウンデカノール;2-ブチル-1-デカノール;2-ペンチル-1-ノナノール;2-ヘキシル-1-オクタノール;2-メチル-1-ペンタデカノール;2-エチル-1-テトラデカノール;2-プロピル-1-トリデカノール;2-ブチル-1-ドデカノール;2-ペンチル-1-ウンデカノール;2-ヘキシル-1-デカノール;2-ヘプチル-1-デカノール;2-ヘキシル-1-ノナノール;2-オクチル-1-オクタノール;2-メチル-1-ヘプタデカノール;2-エチル-1-ヘキサデカノール;2-プロピル-1-ペンタデカノール;2-ブチル-1-テトラデカノール;1-ペンチル-1-トリデカノール;2-ヘキシル-1-ドデカノール;2-オクチル-1-デカノール;2-ノニル-1-ノナノール;2-ドデカノール;3-ドデカノール;4-ドデカノール;5
-ドデカノール;6-ドデカノール;2-テトラデカノール;3-テトラデカノール;4-テトラデカノール;5-テトラデカノール;6-テトラデカノール;テトラデカノール;7-テトラデカノール;2-ヘキサデカノール;3-ヘキサデカノール;4-ヘキサデカノール;5-ヘキサデカノール;6-ヘキサデカノール;7-ヘキサデカノール;8-ヘキサデカノール;2-オクタデカノール;3-オクタデカノール;4-オクタデカノール;5-オクタデカノール;6-オクタデカノール;7-オクタデカノール;8-オクタデカノール;9-オクタデカノール;9-オクタデカノール-1;2,4,6-トリメチル-1-ヘプタノール;2,4,6,8-テトラメチル-1-ノナノール;3,5,5-トリメチル-1-ヘキサノール;3,5,5,7,7-ペンタメチル-1-オクタノール;3-ブチル-1-ノナノール;3-ブチル-1-ウンデカノール;3-ヘキシル-1-ウンデカノール;3-ヘキシル-1-トリデカノール;3-オクチル-1-トリデカノール;2-メチル-2-ウンデカノール;3-メチル-3-ウンデカノール;4-メチル-4-ウンデカノール;2-メチル-2-トリデカノール;3-メチル-3-トリデカノール;4-メチル-3-トリデカノール;4-メチル-4-トリデカノール;3-エチル-3-デカノール;3-エチル-3-ドデカノール;2,4,6,8-テトラメチル-2-ノナノール;2-メチル-3-ウンデカノール;2-メチル-4-ウンデカノール;4-メチル-2-ウンデカノール;5-メチル-2-ウンデカノール;4-エチル-2-デカノール;4-エチル-3-デカノール;およびそれらの混合物が含まれる。
【0037】
同じまたは他の実施形態において、共活性剤は、アルコキシル化アルコール、またはそのモノアルキルエーテルを含むことができる。ある特定の実施形態において、共活性剤は、式(III):
R-(OCHR’CH2)y-OR’’(III)
(式中、Rは、12~60個の炭素を有するヒドロカルビル基であり;R’は、HまたはC1~C4アルキルから選択され;R’’は、Hまたは1~10個の炭素原子を有すヒドロカルビル基から選択され;yは、1~100の整数である)による、アルコキシル化アルコール、またはそのモノアルキルエーテルである。
【0038】
本明細書で使用される場合の用語「ヒドロカルビル」は、全炭素骨格を有し、かつ炭素原子および水素原子からなる脂肪族、脂環式および芳香族基を包含する総称である。ある特定の場合に、本明細書で定義されるとおりに、炭素骨格を構成する炭素原子の1個以上は、N、O、および/またはSの1個以上のヘテロ原子でなど、指定の原子または原子の群で任意選択で置き換えられていても割り込まれていてもよい。ヒドロカルビル基の例には、アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、炭素環式アリール、アルケニル、アルキニル、アルキルシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニルアルキル、ならびに炭素環式アラルキル、アルカリル、アラルケニルおよびアラルキニル基が含まれる。
【0039】
このようなヒドロカルビル基はまた、本明細書で定義されるとおりの1個以上の置換基で任意選択で置換されることもできる。以下に表される例および選択物はまた、文脈が別に示さない限り、本明細書で記載される式の化合物に関する置換基の様々な定義において言及されるヒドロカルビル置換基またはヒドロカルビル含有置換基のそれぞれに適用される。
【0040】
好ましい非芳香族ヒドロカルビル基は、アルキルおよびシクロアルキル基などの飽和基である。一般に、および例として、ヒドロカルビル基は、文脈が別に要求しない限り、100個までの炭素原子を有することができる。1~60個の炭素原子を有するヒドロカルビル基が好ましく、1~36個の炭素原子を有するものがより好ましい。ヒドロカルビル基のサブセット内で、特定の例は、C12~60ヒドロカルビル基、C12~30ヒドロカルビル基、C12~22ヒドロカルビル基、C1~10ヒドロカルビル基、またはC1~4ヒドロカルビ
ル基であるが、C1~C60ヒドロカルビル基から選択される値のいずれの個別の値、範囲
、または組合せもあたかも本明細書に具体的に列挙されるかのように本発明者らによって企図される。
【0041】
本明細書で使用される文脈により示されるとおりに、用語「アルキル」は、直鎖、分岐、または環状の炭化水素構造、およびそれらの組合せを含むことが意図される。低級アルキルは、1~6個の炭素原子のアルキル基を指す。低級アルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、s-およびt-ブチル、ペンチル、ヘキシル、またはシクロヘキシルなど含まれる。好ましいアルキル基には、C36以下のものが含まれる。
【0042】
したがって、ある特定の実施形態において、式(III)のRは、12~30個の炭素原子を有するアルキルであることができる。他の実施形態において、Rは、12~22個の炭素原子、理想的には12~18個の炭素、または12~15個の炭素を有することができる。
【0043】
本明細書で使用される場合の用語「アルコキシ」、「アルコキシアルキル」、または「アルコキシル化された」は、酸素原子を介して親構造に結合されたか、または酸素原子を介して部分の骨格中に組み込まれた、のいずれかの、直鎖、分岐、もしくは環状の配置、またはそれらの組合せの1~20個の炭素原子の基を指す。例には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、シクロプロピルオキシ、シクロヘキシルオキシなどが含まれる。
【0044】
したがって、ある特定の実施形態において、または式(III)に関して前に記載されたものと同じ実施形態において、R’は、メチルまたはエチルであることができる。さらに他の実施形態において、R’は、Hであることができる。
【0045】
したがって、ある特定の実施形態において、本発明による安定剤組成物は、1個以上のアルコキシドでアルコキシル化され得る共活性剤を含むことができる。一部の実施形態において、式(III)による共活性剤は、エトキシル化することができる。他の実施形態において、式(III)による共活性剤は、プロポキシル化することができる。同じまたは他の実施形態において、式(III)による共活性剤は、エトキシル化アルコールおよびプロポキシル化アルコールの混合物を含むことができるか、またはエトキシル化およびプロポキシル化の両方がされているアルコールであることができる。
【0046】
アルコキシル化度(すなわち、共活性剤におけるエトキシおよび/またはプロポキシ基の数)は共活性剤の中で変わることができ、本明細書に記載される共活性剤について本発明者らにより企図されるアルコキシル化度は、1~100の範囲である。ある特定の実施形態において、式(III)による共活性剤の「y」により与えられるアルコキシル化度は、1~75の範囲であることができる。他の実施形態において、アルコキシル化度は、2~25、または2~12の範囲であることができる。
【0047】
式(III)による共活性剤について上で検討された実施形態のいずれにおいても、共活性剤は、例えば、R’’がHである場合、アルコールであることができる。他の実施形態において、共活性剤は、例えば、R’’が1~10個の炭素原子を有するヒドロカルビルである場合、このようなアルコールに由来するモノアルキルエーテルであることができる。共活性剤が式(III)によるモノアルキルエーテルである場合の1つの実施形態において、R’’はメチルである。
【0048】
ある特定の実施形態において、共活性剤は、以下のエトキシル化および/またはプロポ
キシル化アルコールの1種以上から選択することができ、ここで、アルコールは、ドコシルアルコール;ステアリルアルコール;オレイルアルコール;セチルアルコール;イソトリデシルアルコール;ラウリルアルコール;C12~C30アルコール;C16/C18アルコール混合物;C20~C50アルコール;またはこれらのエトキシル化および/もしくはプロポキシル化アルコールのモノアルキルエーテルから選択される。特定の実施形態において、共活性剤は、エトキシル化およびプロポキシル化C12~C30アルコールである。別の特定の実施形態において、共活性剤は、2~5個のエチレンオキシド基およびプロピレンオキシド基を有する、エトキシル化およびプロポキシル化C12~C15アルコールの混合物であることができる。
【0049】
本発明の式(III)によるアルコキシル化アルコールまたはそのモノアルキルエーテルは当業者に既に利用可能な公知の方法によって作製され得るが、現在市販されている多数のこのような化合物もある。このような市販のアルコキシル化化合物には、限定されないが、BRIJ(登録商標)(Sigma Aldrich,St.Louis,MOから入手可能);JEECOL(登録商標)(Jeen Int’l Corp.から入手可能);NOVEL(登録商標)(Sasol Olefins & Surfactants,Hamburg,Germanyから入手可能);UNITHOX(登録商標)Ethoxylates(Baker Hughes,Inc.から入手可能);GENAPOL(登録商標)(Clariant SE,Switzerlandから入手可能);およびHETOXOL(登録商標)(Global Seven,Rockaway,NJから入手可能)の商品名の下で市販されているかまたは知られているアルコキシル化アルコールのいずれもが含まれる。これらの化合物は一般に任意の形態(すなわち、液体、固体、半固体、フレーク、パスティーユ(pastille))であることができるが、固体または半固体形態が好ましい。
【0050】
ある特定の実施形態において、共活性剤は、ジエチレングリコールオクタデシルエーテル(BRIJ(登録商標)S2として入手可能);トリエチレングリコールオクタデシルエーテル(BRIJ(登録商標)S3として入手可能);2-(ドデシルオキシ)エタノール(laureth 2として入手可能);ポリオキシエチレン(5)オクタデシルエーテル(Steareth-5として入手可能);ポリオキシエチレン(10)オクタデシルエーテル(JEECOL(登録商標)SA-10として入手可能);ポリオキシエチレン(2)オレイルエーテル(BRIJ(登録商標)93として入手可能);ポリオキシエチレンドコシルエーテル(NOVEL(登録商標)22-4として入手可能);ポリオキシエチレン(2.6)飽和線状のC20~C50合成アルコール(UNITHOX(登録商標)420として入手可能);2個のEOおよび5個のPOを有するC12~C15オキソアルコール(GENAPOL(登録商標)EP 2525として入手可能);5個のEOおよび2個のPOを有するC12~C15オキソアルコール(GENAPOL(登録商標)EP
2552として入手可能);またはポリオキシエチレン(4)オレイルエーテル(HETOXOL(登録商標)OL-4として入手可能)のいずれか1種以上から選択することができる。
【0051】
脂肪酸のエステルは、広範な商業的用途を有し、それらのアルコキシル化形態も、本発明による安定剤組成物中で共活性剤としての使用に適する。用語「エステル」は、本明細書および特許請求の範囲の全体を通して使用される場合にその通常の意味を有し、言及化合物のヒドロキシル基が-OCO-アルキル基で置き換えられている化合物を指す。加水分解により脂肪から誘導されるいずれの酸も適するが、それは、少なくとも1個のアルコキシドを含まなければならない。脂肪酸は、直鎖、分岐、または環状であることができ、一価不飽和、多価不飽和、または飽和であることができる。
【0052】
ある実施形態において、脂肪酸のアルコキシル化エステルは、(ポリ)エチレングリコ
ールまたは(ポリ)プロピレングリコールのモノ-またはジエステルを含むことができる。本明細書で使用される場合、用語「(ポリ)エチレングリコール」は、「ポリエチレングリコール」だけでなく、「エチレングリコール」も指す。同じことが、用語「(ポリ)プロピレングリコール」に適用される。ある特定の実施形態において、(ポリ)エチレングリコールまたは(ポリ)プロピレングリコールの1つ以上のエステル部分は、12~30個の炭素原子を有するヒドロカルビル基から独立して選択される。特定の実施形態において、ヒドロカルビルは、12~18個の炭素原子を有するアルキル基であることができる。
【0053】
(ポリ)エチレングリコールまたは(ポリ)プロピレングリコールの市販のモノ-またはジエステルには、PEGOSPERSE(登録商標)(Lonza,Ltd.Switzerlandから入手可能)のブランド名の下でのもののいずれもが含まれる。したがって、様々な実施形態において、共活性剤は、エチレングリコールモノステアレート、エチレングリコールジステアレート、ジエチレングリコールモノステアレート、ジエチレングリコールジステアレート、ジエチレングリコールモノオレエート、ジエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエート、ポリエチレングリコールジオレエート、ポリエチレングリコールモノタレート(polyethylene glycol monotallate)、ポリエチレングリコールジタレート、ポリエチレングリコールモノカプリレート/カプレート、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールジラウレート、2-(2-ヒドロキシエトキシ)エチルドデカノエート;ポリエチレングリコールミツロウ、マンニトールモノオレエート、天然油エトキシレート/プロポキシレート、リシノール酸エトキシレート;またはペンタエリトリチルジオレエートの1種以上から選択される、脂肪酸のエトキシル化および/またはプロポキシル化エステルであることができる。
【0054】
他の実施形態において、共活性剤は、ソルビタンエステル、またはそのエトキシレートであることができ、これらも、UV安定剤と相乗的に作用して、これらの化合物で安定化される有機材料において改善された安定化特性を与えることが示された。
【0055】
ソルビタンエステルの調製は、ソルビトールを目的の脂肪酸と反応させて、当業者に周知の技術によっておよび条件下で対応する脂肪酸エステルを作製することによって行うことができる。ソルビタンエステルおよびそのエトキシレートも、種々の商品名の下で様々な供給業者から市販されている。ソルビタンエステルは、Sigma Aldrich,St.Louis,MOからそれらの一般的に認識された化学名の下で、またはProtameen Chemicals,Totowa,NJからPROTACHEM(登録商標)の商品名の下で入手可能である。ソルビタンエステルエトキシレートは、とりわけ、TWEEN(登録商標)(Sigma Aldrich Corp.から入手可能)またはJEESORB(登録商標)(JEEN(登録商標)Int’l Corp.から入手可能)として市販されている。
【0056】
ある特定の実施形態において、共活性剤には、限定されないが、ソルビタンモノラウレート;ソルビタンモノパルミテート;ソルビタンモノステアレート;ソルビタンモノオレエート;ソルビタンモノタレート;ソルビタンセスキオレエート;またはソルビタントリステアレートから選択される1種以上のソルビタンエステルが含まれ得る。ソルビタンモノステアレートは、ある特定の実施形態において本発明と一緒の共活性剤としての使用に特に適するソルビタンエステルである。
【0057】
他の実施形態において、共活性剤には、ソルビタンエステルエトキシレートが含まれ得る。当業者は、本発明による安定剤組成物と一緒の共活性剤としての使用に適する多くの
ソルビタンエステルエトキシレートが存在することを理解するが、特に適当なソルビタンエステルエトキシレートには、ポリソルベート20(TWEEN(登録商標)20として入手可能);ポリソルベート21(TWEEN(登録商標)21として入手可能);ポリソルベート40(TWEEN(登録商標)40として入手可能);ポリソルベート60(TWEEN(登録商標)60として入手可能);ポリソルベート61(TWEEN(登録商標)61として入手可能);ポリソルベート80(TWEEN(登録商標)80として入手可能);またはポリソルベート81(TWEEN(登録商標)81として入手可能)から選択される1種以上が含まれる。
【0058】
モノグリセロールおよびポリグリセロールエステル、ならびにそれらのエトキシレートも、本発明の安定剤組成物と一緒の共活性剤としての使用に適する。ある特定の実施形態において、グリセロール単位の数は、20を含んで、20までであることができる。他の実施形態において、グリセロール単位の数は、10を含んで、10までであることができる。同じまたは他の実施形態において、モノグリセロールまたはポリグリセロールエステルの1つ以上のエステル部分は、12~30個の炭素原子を有するヒドロカルビル基から独立して選択することができる。特定の実施形態において、エステル部分は、C12~C18アルキル基を含むことができ、これは、それらのアルキル基の異性体の混合物も含むことができる。
【0059】
したがって、ある特定の実施形態において、共活性剤は、グリセロールモノステアレート;グリセロールジステアレート;グリセロールオレエート;グリセロールトリイソステアレート;ジグリセロールモノステアレート;ジグリセロールジイソステアレート;ジグリセロールモノオレエート;トリグリセロールモノステアレート;ヘキサグリセロールジステアレート;ポリグリセリル-10モノステアレート;ポリグリセリル-10モノオレエート;ポリグリセロール-10-ジパルミテート;ポリグリセロール-10デカオレエート;ポリグリセロール-3ポリリシノレート;植物系脂肪酸のポリグリセロールエステル;ポリグリセロール-4カプレート;ポリグリセロール-3カプレート;ポリグリセロール-4イソステアレート;ポリグリセロール-3オレエート;ポリグリセロール-6ジステアレート;ポリグリセリル-9ステアレート;またはポリグリセロール-4オレエートから選択される1種以上のモノグリセロールエステルまたはポリグリセロールエステルであることができる。このような化合物は、一般に、POLYALDO(登録商標)TM(Lonza Ltd,Switzerlandから)またはCITHROL(登録商標)TM(Croda Int’l Plc,UKから)などの種々の商品名の下で様々な供給業者から市販されている。
【0060】
上に記載されたモノグリセロールエステルおよびポリグリセロールエステルエのエトキシル化形態も、本発明の安定剤組成物中で共活性剤として有用である。したがって、ある特定の実施形態において、共活性剤には、限定されないが、ジグリセロールジステアレートエトキシレート;グリセロールステアレートエトキシレート;グリセロールオレエートエトキシレート;グリセロールラウレートエトキシレート;グリセロールココエートエトキシレート;ジグリセロールジステアレートエトキシレート;およびジグリセロールラウレートエトキシレートが含まれる。
【0061】
他のエトキシル化モノグリセロールエステルは、エトキシル化ヒマシ油またはその水素化形態を含み、本発明による安定剤組成物中で共活性剤としての使用にも適する。このようなエトキシル化ヒマシ油またはエトキシル化水素化ヒマシ油には、ETOCAS(登録商標)TM 5、CRODURET(登録商標)TM 7、およびCRODURET(登録商標)TM 25の商品名の下でCroda Int’l Plc (UK)から入手可能なものが含まれる。当業者は、様々な天然油エトキシレートも、共活性剤としての使用に適することができ、例えば、大豆油;落花生油;ニーム油;およびパーム油を含むことがで
きることを理解する。
【0062】
糖エステルも、本明細書に記載される安定剤組成物中で共活性剤として使用することができる。糖は、単糖、二糖、またはオリゴ糖であることができ、そのエステル部分は、好ましくは12~24個の炭素原子を有する脂肪酸に由来する。代表的な単糖には、限定されないが、グルコース、フルクトース、およびガラクトースが含まれる。好ましい二糖には、限定されないが、スクロース、マルトース、およびラクトースが含まれる。当業者は、したがって、共活性剤として使用することができる多数の脂肪酸の糖エステルが存在することを理解するが、特に適当な化合物には、限定されないが、スクロースステアレート;スクロースジステアレート;スクロースポリステアレート;スクロースモノパルミテート;スクロースラウレート;およびスクロースポリパルミテートが含まれる。このようなスクロースステアレートの1つは、CRODESTA(登録商標)TM F-160の商品名の下でCroda Int’l Plc (UK).から市販されている。
【0063】
なおさらなる実施形態において、共活性剤は、式(IV)
R
4-NR
2R
3 (IV)
によるアルコキシル化脂肪アミン、そのエステル、もしくはその塩、または式,
(V)
【化1】
によるアルコキシル化脂肪アミドであることができ、式中、式(IV)および式(V)のR
4は、1個以上のヘテロ原子により任意選択で割り込まれた、C
8~C
60ヒドロカルビル基から独立して選択され;式(IV)および式(V)のR
2およびR
3のそれぞれは、H、C
1~C
30アルキル、または(-CH
2CHR
5O-)n-H(ここで、R
5は、Hまたはメチルから選択され、nは1~100の整数である)から独立して選択され;但し、式(IV)および式(V)のR
2またはR
3の少なくとも1つは、(-CH
2CHR
5O-)n-Hから選択されることを条件とする。
【0064】
一部の実施形態において、式(IV)および式(V)のR4は、8~30個の炭素原子
を有するアルキル基から独立して選択され得る。式(IV)または式(V)による共活性剤のある特定の実施形態において、アルキル基は、12~22個の炭素原子を有してもよい。同じまたは他の実施形態において、アルキル基は、N、O、およびSから選択される1個以上のヘテロ原子により割り込まれていてもよい。式(IV)または式(V)のいずれかによる共活性剤が割り込まれている場合の1つの特定の実施形態において、それは、1個以上の酸素原子によって割り込まれている。
【0065】
前に示されたとおり、式(IV)および式(V)による共活性剤により企図されるアルコキシル化度は、「n」に割り付けられる値により与えられるとおりに、(-CH2CH
R5O-)n-Hから選択される場合のR2および/またはR3のそれぞれについて1~1
00の範囲である。ある特定の実施形態において、式(IV)または式(V)による共活性剤のアルコキシル化度は、1~75の範囲であることができる。他の実施形態において、アルコキシル化度は、2~25、または2~12であることができる。すべての実施形態において、アルコキシ化度は、R2もしくはR3のいずれか一方の間、または式(IV)もしくは式(V)のいずれかの共活性剤についての合わせた合計としてあることができる。特定の実施形態において、合計のアルコキシル化度は、20(すなわち、式(IV)または式(V)のいずれかにおけるR2および/またはR3の中の「n」の合計の値は20である)であることができる。
【0066】
市販のアルコキシル化脂肪アミンには、限定されないが、TOMAMINE(登録商標)(Air Products and Chemicals Inc.,Allentown,PAから入手可能);ETHOMEEN(登録商標)(Akzo Nobel N.V.,Netherlandsから入手可能);およびGENAMIN(登録商標)(Clariant SE,Switzerlandから入手可能)のブランド名の下のアルコキシル化脂肪アミンのいずれもが含まれる。したがって、ある特定の実施形態において、本発明による安定剤組成物の共活性剤は、式(IV)によるアルコキシル化脂肪アミンであることができ、ステアリルアミン;オレイルアミン;タローアミン;水素化タローアミン;セチルアミン;カプリルアミン;またはココアミンから選択される1種以上のエトキシル化および/
またはプロポキシル化形態から選択されてもよい。特定の実施形態において、オレイルアミンは、エトキシル化およびプロポキシル化され得る。
【0067】
式(IV)によるアルコキシル化脂肪アミンのいずれの塩も、共活性剤として適する。当業者は、式(IV)によるアルコキシル化脂肪アミンのいずれの脂肪酸塩も、本発明による安定剤組成物における使用のための共活性剤としての使用に適し、特に有利な塩にはカルボン酸塩が含まれる。ある特定の実施形態において、式(IV)によるアルコキシル化脂肪アミンのカルボン酸塩は、2~30個の炭素原子を有するカルボン酸部分に由来することができる。特定の実施形態において、カルボン酸部分は、12~24個の炭素原子を有することができる。
【0068】
市販のアルコキシル化脂肪アミドには、限定されないが、PROTAMIDE(登録商標)TM(Protameen Chemicals,Totowa,NJから入手可能);またはSERDOX(登録商標)(Elementis Specialties,East Windsor,NJから入手可能)。したがって、本発明の一部の実施形態において、本発明による安定剤組成物の共活性剤は、式(V)によるアルコキシル化脂肪アミドであることができ、ココアミドモノエタノールアミン;ココアミドジエタノールアミン;ラウラミドジエタノールアミン;オレアミドジエタノールアミン;オレアミドモノエタノールアミン;またはそれらのエトキシル化および/もしくはプロポキシル化形態の1種以上から選択することができる。
【0069】
ある特定の場合、式(V)による脂肪アミドをさらにアルコキシル化することが望ましくあり得る。したがって、一部の実施形態において、式(V)によるアルコキシル化脂肪アミドは、1~50個のエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド基でさらにアルコキシル化され得る。
【0070】
本発明による安定剤組成物における使用に適する共活性剤のさらに別のクラスには、エチレンオキシド/プロピレンオキシド(EO/PO)モノマーのブロックコポリマーが含まれる。ある特定の実施形態において、EO/POモノマーの比は、1:99~99:1である。特定の実施形態において、EO/POの比は、1:9~9:1であることができる。同じまたは他の実施形態において、このようなコポリマーの重量平均分子量は、15,000Daを含んで、15,000Daまでであることができ、ここで、オキシエチレンの重量%は、コポリマーの全重量に基づいて10重量%~90重量%である。一部の実施形態において、EO/POブロックコポリマーの重量平均分子量は、10,000Daを含んで、10,000Daまでであることができる。市販のこのようなEO-POブロックコポリマーの形態には、限定されないが、PLURONIC(登録商標)L31;L81;L101;L62;L43;L35;およびF38を含めて、PLURONIC(登録商標)ブランド(BASF,Germanyから入手可能)の下でのもののいずれもが含まれる。
【0071】
UV安定剤および共添加剤
安定剤組成物のUV安定剤系に関して、本発明者らはまた、驚くべきことに、オルトヒドロキシフェニルトリアジンのみが、安定剤組成物の共活性剤と組み合わせての使用に有効なトリアジンのクラスであることを発見した。室温で行われたシクロヘキサン(ポリプロピレンの代用)中の種々のオルトヒドロキシフェニルトリアジンの溶解度測定は、0.04重量%を超える溶解度を有するこのようなトリアジンが、ある特定の実施形態において、本明細書に記載される安定剤化合物のUV吸収剤として使用することができることを示す。オルトヒドロキシフェニルトリアジンは、以下の表7Aおよび表7Bにより報告されるとおりに0.04重量%を超える、シクロヘキサン中溶解度を有することが示された。
【0072】
オルトヒドロキシフェニルトリアジンは、当技術分野および安定剤添加剤技術の分野で周知である。それらは、米国特許第6,051,164号明細書;および同第6,843,939号明細書を含めて多くの参考文献および特許に開示されおよび論じられており、これらのオルトヒドロキシフェニルトリアジン化合物は、参照により本明細書に組み込まれる。特に好ましいオルトヒドロキシフェニルトリアジンには、式(I):
【化2】
{式中、
R
34およびR
35は、同じかまたは異なり、
C
6~C
10アリール基[ここで、C
6~C
10アリール基は、OH、ハロゲン、C
1~C
12ア
ルキル、C
1~C
12アルコキシ、C
1~
12アルコキシエステル、C
2~
12アルカノイル、ま
たはフェニル(ここで、フェニルは、ヒドロキシル、ハロゲン、C
1~
12アルキル、C
1~
12アルコキシ、C
1~
12アルコキシエステル、またはC
2~
12アルカノイルから選択される1個以上の基で1~3つの置換可能な位置で任意選択で置換されている)から選択される1個以上の基で1~3つの置換可能な位置で任意選択で置換されている]
モノ-もしくはジ-C
1~C
12ヒドロカルビル置換アミノ;
C
2~C
12アルカノイル;
C
1~C
12アルキル;
C
1~C
10アシル;または
C
1~C
10アルコキシルから独立して選択され;
R
36は、式(I)のフェノキシ部分の0~4の位置で同じかまたは異なる置換基であり、ヒドロキシル、ハロゲン、C
1~C
12アルキル、C
1~C
12アルコキシ、C
1~C
12アルコ
キシエステル、C
2~C
12アルカノイル;フェニル;またはC
1~C
12アシルから独立して選択される}
による2-(2’-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリアジン化合物が含まれる。
【0073】
市販のオルトヒドロキシフェニルトリアジンには、限定されないが、CYASORB(登録商標)UV-1164(Cytec Industries Inc.,Woodland Park,NJから入手可能);TINUVIN(登録商標)1577FFまたはTINUVIN(登録商標)400(BASF,Ludwigshafen,Germanyから入手可能)の商品名の下でのものが含まれる。ある特定の実施形態において、安定剤組成物のオルトヒドロキシフェニルトリアジン化合物には、限定されないが、以下の化合物:
4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-s-トリアジン;
2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル-)-5-((ヘキシル)オキシ-フェノール;
4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-s-トリアジン;
2,4-ビス(2,4-ジヒドロキシフェニル)-6-(4-クロロフェニル)-s-トリアジン;
2,4-ビス[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-エトキシ)フェニル]-6-(4-クロロフェニル)-s-トリアジン;
2,4-ビス[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-エトキシ)フェニル]-6-(2,4-ジメチルフェニル)-s-トリアジン;
2,4-ビス[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-6-(4-ブロモフェニル)-s-トリアジン;
2,4-ビス[2-ヒドロキシ-4-(2-アセトキシエトキシ)フェニル]-6-(4-クロロフェニル)-s-トリアジン;
2,4-ビス(2,4-ジヒドロキシフェニル)-6-(2,4-ジメチルフェニル)-s-トリアジン;
2,4-ビス(4-ビフェニルイル)-6-[2-ヒドロキシ-4-[(オクチルオキシカルボニル)エチリデンオキシ]フェニル]-s-トリアジン;
2,4-ビス(4-ビフェニルイル)-6-[2-ヒドロキシ-4-(2-エチルヘキシルオキシ)フェニル]-s-トリアジン;
2-フェニル-4-[2-ヒドロキシ-4-(3-sec-ブチルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]-6-[2-ヒドロキシ-4-(3-sec-アミルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]-s-トリアジン;
2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-[2-ヒドロキシ-4(- 3-ベンジルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]-s-トリアジン;
2,4-ビス(2-ヒドロキシ-4-n-ブチルオキシフェニル)-6-(2,4-ジ-n-ブチルオキシフェニル)-s-トリアジン;
2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-[2-ヒドロキシ-4-(3-ノニルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)-5-α-クミルフェニル]-s-トリアジン;
メチレンビス-{2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-[2-ヒドロキシ-4-(3-ブチルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル]-s-トリアジン;
5:4:1比で3:5’,5:5’および3:3’位置で架橋されたメチレン架橋ダイマー混合物;
2,4,6-トリス(2-ヒドロキシ-4-イソオクチルオキシカルボニルイソ-プロピリデンオキシ-フェニル)-s-トリアジン;
2,4,6,-トリス(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシ-フェニル)-1,3,5-トリアジン;
2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-(2-ヒドロキシ-4-ヘキシルオキ
シ-5-α-クミルフェニル)-s-トリアジン;
2-(2,4,6-トリメチルフェニル)-4,6-ビス[2-ヒドロキシ-4-(3-ブチルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]-s-トリアジン;
2,4,6-トリス[2-ヒドロキシ-4-(3-sec-ブチルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)-フェニル]-s-トリアジン;
4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-(3-ドデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル)-s-トリアジンおよび4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-(3-トリデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル)-s-トリアジンの混合物;
4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4(3-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシプロポキシ)-フェニル)-s-トリアジン;または
4,6-ジフェニル-2-(4-ヘキシルオキシ-2-ヒドロキシフェニル)-s-トリアジン
の1種以上が含まれる。
【0074】
本明細書に記載される共活性剤との使用に適する他のUVAには、オルトヒドロキシベンゾフェノン、オルトヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール、またはベンゾキサジノン化合物の1種以上が含まれる。一部の実施形態において、安定剤組成物のUVA成分には、個別に、オルトヒドロキシトリアジン、オルトヒドロキシベンゾフェノン、オルトヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール、またはベンゾキサジノンが含まれる。他の実施形態において、UVA成分には、このようなUVA化合物の2種以上の組合せが含まれる。オルトヒドロキシベンゾフェノン、オルトヒドロキシベンゾトリアゾール、およびベンゾキサジノンも、安定剤添加剤技術の当業者に周知である。安定剤組成物の成分としての使用のためのそれぞれの適切性は、少なくとも米国特許第2,976,259号明細書;同第3,049,443号明細書;同第3,399,169号明細書;同第4,322,455号明細書;同第4,446,262号明細書;同第5,264,539号明細書;同第6,051,164号明細書;同第6,677,392号明細書;および同第6,774,232号明細書、ならびに米国特許出願公開第2006/0052491号明細書に前に開示されおよび論じられており、これらのベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、およびベンゾキサジノンは、本発明の安定剤組成物との使用に適するとして参照により本明細書に組み込まれる。
【0075】
本明細書で企図される安定剤組成物との使用のためのオルトヒドロキシベンゾフェノンの一部の他の非限定的な例には、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン(CYASORB(登録商標)UV-9としてCytec Industries Inc.から市販されている);2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン(CYASORB(登録商標)UV-24としてCytec Industries Inc.から市販されている);2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノン(CYASORB(登録商標)UV-531としてCytec Industries Inc.から市販されている);2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジ-メトキシベンゾフェノン;2,2’-ジヒドロキシベンゾフェノン;2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン;2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン;2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジエトキシベンゾフェノン;2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジプロポキシベンゾフェノン;2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジブトキシベンゾフェノン;2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシ-4’-エトキシベンゾフェノン;2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシ-4’-プロポキシベンゾフェノン;2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシ-4’-ブトキシベンゾフェノン;2,2’-ジヒドロキシ-4-エトキシ-4’-プロポキシベンゾフェノン;2,2’-ジヒドロキシ-4-エトキシ-4’-ブトキシベンゾフェノン;2,3’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフ
ェノン;2,3’-ジヒドロキシ-4-メトキシ-4’-ブトキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4,4’,5’-トリメトキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4,4’,6’-トリブトキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-ブトキシ-4’,5’-ジメトキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-エトキシ-2’,4’-ジブチルベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-プロポキシ-4’,6’-ジクロロベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-プロポキシ-4’,6’-ジブロモベンゾフェノン;2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-エトキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-プロポキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-ブトキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-メチルベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-エチルベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-プロピルベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-ブチルベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-tert-ブチルベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-クロロベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-メトキシ-2’-クロロベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-ブロモベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4,4’-ジメトキシ-3-メチルベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4,4’-ジメトキシ-2’-エチルベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4,4’,5’-トリメトキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-メチルベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-エチルベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-プロピルベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-ブチルベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-メトキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4,4’-ジエトキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-プロポキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-ブトキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-クロロベンゾフェノン;または2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-ブロモベンゾフェノンのいずれか1種以上が含まれる。
【0076】
本明細書に記載される安定剤組成物のUVA成分で有用なオルトヒドロキシフェニルベンゾトリアゾールの一部の他の非限定的な例には、Cytec Industries Inc.から市販されているもの(例えば、CYASORB(登録商標)UV-5411),または2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)-ベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5’-tert-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-3’-メチル-5’-tert-ブチルフェニル)-ベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5’-シクロヘキシルフェニル)-ベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジメチルフェニル)-ベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5’-tert-ブチルフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5-tert-オクチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5-オクチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール;2-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール;2-(3’,5’-ジ-tert-アミル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール(CYASORB(登録商標)UV-2337としてCytec Industries Inc.から市販されている);2-(3’,5’-ビス(α,α-ジジメチルベンジル)-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール;2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール;2,2’-メチレン-ビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-ベンゾトリアゾール-2-イルフェノール];2-[3’-tert-ブチル-5’-(2-メトキシカルボニルエチル)-2’-ヒドロキシフェニル]-2H-ベンゾトリアゾールとポリエチレングリコール300とのエステル交換生成物;2-[2’-ヒドロキシ-3’-(α,α-ジメチルベンジル)-5’-(1,1,3,3-テトラメチル-ブチル)フェニル]ベンゾトリアゾール;5-トリフルオロメチル-2-(2-ヒドロキシ-3-α-クミル-5-tert-オクチルフェニ
ル)-2H-ベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5’-(2-ヒドロキシエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5’-(2-メタクリロイルオキシエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール;2-(3’-tert-ブチル-5’-メチル-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール;2-(3’-sec-ブチル-5’-tert.ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール;2-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール;2-(5’-tert-オクチル-2’-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール;2-(3’-ドデシル-5’-メチル-2’-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール;2-(3’-tert-ブチル-5’-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール;2-(5’-メチル-2’-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール;2-(5’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール;もしくは2-(2’-ヒドロキシ-3’-ジ-tert-ブチルフェニル)-ベンゾトリアゾールのいずれか1種以上が含まれる。
【0077】
本明細書に記載される安定剤組成物のUVA部分に有用なベンゾキサジノンの非限定的な例には、2-メチル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-ブチル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-フェニル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-(1-または2-ナフチル)-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-(4-ビフェニル)-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-p-ニトロフェニル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-m-ニトロフェニル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-p-ベンゾイルフェニル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-p-メトキシフェニル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-O-メトキシフェニル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-シクロヘキシル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-p-(またはm-)フタルイミドフェニル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;N-フェニル-4-(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)フタルイミド;N-ベンゾイル-4-(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)アニリン;N-ベンゾイル-N-メチル-4-(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)-アニリン;2-[p-(N-フェニルカルバモイル)フェニル]-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-[p-(N-フェニル N-メチルカルバモイル)フェニル]-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2,2’-ビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-エチレンビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-テトラメチレンビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-ヘキサメチレンビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-デカメチレンビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-p-フェニレンビス(3,1-ベンゾキジン-4-オン);2,2’-m-フェニレンビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-(4,4’-ジフェニレン)ビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-(2,6-または1,5-ナフタレン)ビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-(2-メチル-p-フェニレン)ビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-(2-ニトロ-p-フェニレン)ビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-(2-クロロ-p-フェニレン)ビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-(1,4-シクロヘキシレン)ビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);N-p-(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)フェニル;4-(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)フタルイミド;N-p-(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)ベンゾイル;4-(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)アニリン;1,3,5-トリ(3,1-ベンゾオキサジン-4-オン-2-イル)ベンゼン;1,3,5-トリ(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)ナフタレン;または2,4,6-トリ(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)ナフタレンから選択されるいずれか1種以上が含まれる。
【0078】
前に検討されたとおりに、HALS化合物は、UV線に曝露されるときにポリマー材料に形成されるフリーラジカルを捕捉し、ある特定のUVAが単独で使用される場合よりも有効である。UVAと組み合わせての種々のHALS化合物により与えられる利点は、それらの教示が参照により本明細書に組み込まれる、少なくとも米国特許第6,051,164号明細書および同第6,843,939号明細書で実証されている。したがって、ある特定の実施形態において、本明細書に記載される安定剤組成物は、式(II):
【化3】
(式中、
R
31は、水素;OH;C
1~C
20ヒドロカルビル;-CH
2CN;C
1~C
12アシル;また
はC
1~C
18アルコキシから選択され;
R
38は、水素;またはC
1~C
8ドロカルビルから選択され;
R
29、R
30、R
32、およびR
33のそれぞれは、C
1~C
20ヒドロカルビルから選ばれるか
、またはR
29およびR
30ならびに/またはR
32およびR
33は、それらが結合している炭素と一緒になってC
5~C
10シクロアルキルを形成する)
による官能基;または
式(IIa):
【化4】
(式中、
mは、1~2の整数であり、
R
39は、水素;OH;C
1~C
20ヒドロカルビル;-CH
2CN;C
1~C
12アシル;また
はC
1~C
18アルコキシから選択され;
G
1~G
4のそれぞれは、C
1~C
20ヒドロカルビルから独立して選択される)
による官能基を含む、安定化量の1種以上のHALS化合物をさらに含むことができる。
【0079】
本明細書に記載される安定剤組成物の成分としての使用が企図される例示的なHALS化合物には、Cytec Industries Inc.から市販されているもの、例えば、4-ヘキサデシルオキシ-および4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン(例えば、CYASORB(登録商標)UV-3853)、またはビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート;ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)スクシネート;ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)セバケート;ビス(1-オクチルオキシ-2,2,
6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート;ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)n-ブチル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルマロネート;1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物;2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルステアレート;2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルドデカネート;1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イルステアレート;1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イルドデカネート;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-tert-オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物;トリス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ニトリロトリアセテート;テトラキス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート;4-ベンゾイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-2-n-ブチル-2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジル)マロネート;3-n-オクチル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)セバケート;ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)スクシネート;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物(CYASORB(登録商標)UV-3346としてCytec Industries Inc.から市販されている);N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミン,4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物(CYASORB(登録商標)UV-3529としてCytec
Industries Inc.から市販されている);2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物;2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物;8-アセチル-3-ドデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;3-ドデシル-1-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;3-ドデシル-1-(1-エタノイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;3-ドデシル-1-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;4-ヘキサデシルオキシ-および4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンの混合物;4-ヘキサデシルオキシ-および4-ステアリルオキシ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジンの混合物;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物;1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンと、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンと4-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの縮合物;2-ウンデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ[4.5]デカン;オキソ-ピペラジニル-トリアジン;7,7,9,9-テトラメチル-2-シクロウンデシル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ[4.5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物;テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ブタン-1,2,3,4-テトラカルボキシレ-ト;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル)エステル;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニルトリデシルエステル;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニルト
リデシルエステル;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、2,2,6,6-テトラメチル-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]-ウンデカン-3,9-ジエタノールとのポリマー、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニルエステル;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、2,2,6,6-テトラメチル-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]-ウンデカン-3,9-ジエタノールとのポリマー、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニルエステル;ビス(1-ウンデカノキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)カーボネート;1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペルジノール;1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-オクタデカノイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;1-(4-オクタデカノイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-イルオキシ)-2-オクタデカノイルオキシ-2-メチルプロパン;1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペルジノール;1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペルジノールとジメチルスクシネートとの反応生成物;2,2,4,4-テトラメチル-7-オキサ-3,20-ジアザジスピロ[5.1.11.2]ヘンエイコサン-21-オン;2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジノールと高級脂肪酸とのエステル;3-ドデシル-1-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン;1H-ピロール-2,5-ジオン,1-オクタデシル-、(1-メチルエテニル)ベンゼンと1-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-1H-ピロール-2,5-ジオンとのポリマー;ピペラジノン,1,1’,1’’-[1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリイルトリス[(シクロヘキシルイミノ)-2,1-エタンジイル]]トリス[3,3,5,5-テトラメチル-;ピペラジノン,1,1’,1’’-[1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリイルトリス[(シクロヘキシルイミノ)-2,1-エタンジイル]]トリス[3,3,4,5,5-ペンタメチル-;7,7,9,9-テトラメチル-2-シクロウンデシル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ[4.5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物;1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンと、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンと4-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの縮合物;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物;2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物;2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物;2-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-4,6-ビス[N-(1-シクロヘキシルンオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ-1,3,5-トリアジン;プロパン二酸、[(4-メトキシフェニル)-メチレン]-ビス-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル)エステル;テトラキス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート;ベンゼンプロパン酸、3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-、1-[2-[3-[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]-1-オキソプロポキシ]エチル]-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニルエステル;N-(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-N’-ドデシルオキサルアミド;トリス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ニトリロトリアセテート;1,5-ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン-3,3-ジカルボン酸、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル):1,5-ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン-3,3-ジカルボン酸、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニ
ル);1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-tert-オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニルトリデシルエステル;テトラキス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニルトリデシルエステル;テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート;2,2,4,4-テトラメチル-21-オキソ-7-オキサ-3.20-ジアザスピロ(5.1.11.2)-ヘンエイコサン-20-プロパン酸-ドデシルエステルと2,2,4,4-テトラメチル-21-オキソ-7-オキサ-3.20-ジアザスピロ(5.1.11.2)-ヘンエイコサン-20-プロパン酸-テトラデシルエステルとの混合物;1H,4H,5H,8H-2,3a,4a,6,7a,8a-ヘキサアザシクロペンタ[def]フルオレン-4,8-ジオン,ヘキサヒドロ-2,6-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-;ポリメチル[プロピル-3-オキシ(2’,2’,6’,6’-テトラメチル-4,4’-ピペリジニル)]シロキサン;ポリメチル[プロピル-3-オキシ(1’,2’,2’,6’,6’-ペンタメチル-4,4’-ピペリジニル)]シロキサン;メチルメタクリレートとエチルアクリレートと2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルアクリレートとのコポリマー;混合C20~C24
アルファ-オレフィンと (2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)スクシンイミドとのコポリマー;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、β,β,β’,β’-テトラメチル-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン-3,9-ジエタノールとのポリマー、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニルエステル;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、β,β,β’,β’-テトラメチル-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン-3,9-ジエタノールとのポリマー、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニルエステルコポリマー;1,3-ベンゼンジカルボキサミド,N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル;1,1’-(1,10-ジオキソ-1,10-デカンジイル)-ビス(ヘキサヒドロ-2,2,4,4,6-ペンタメチルピリミジン;エタンジアミド、N-(1-アセチル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジニル)-N’-ドデシル;ホルムアミド、N,N’-1,6-ヘキサンジイルビス[N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル);D-グルシトール,1,3:2,4-ビス-O-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニリデン)-;2,2,4,4-テトラメチル-7-オキサ-3,20-ジアザ-21-オキソ-ジスピロ[5.1.11.2]ヘンエイコサン;プロパンアミド,2-メチル-N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-2-[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]-;7-オキサ-3,20-ジアザジスピロ[5.1.11.2]ヘンエイコサン-20-プロパン酸、2,2,4,4-テトラメチル-21-オキソ-,ドデシルエステル;N-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-β-アミノプロピオン酸ドデシルエステル;N-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-N’-アミノオキサルアミド;プロパンアミド,N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-3-[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]-;4-ヘキサデシルオキシ-および4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンの混合物;3-ドデシル-1-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;3-ドデシル-1-(1-エタノイル-2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)スクシネート;ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)n-ブチル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルマロネート;トリス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ニトリロトリアセテート;1,1’-(1,2-エタンジイル)ビス(3,3,5,5-テトラメチルピペラジノン);4-ベンゾイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-2-n-ブチル-2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジル)マロネート;3-n-オクチル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)セバケート;ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)スクシネート;8-アセチル-3-ドデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;3-ドデシル-1-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;3-ドデシル-1-(1-エタノイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;3-ドデシル-1-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;4-ヘキサデシルオキシ-および4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンの混合物;2-ウンデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ[4.5]デカン;1,5-ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン-3,3-ジカルボン酸、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)および1,5-ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン-3,3-ジカルボン酸、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル);N1-(β-ヒドロキシエチル)3,3-ペンタメチレン-5,5-ジメチルピペラジン-2-オン;N1-tert-オクチル-3,3,5,5-テトラメチル-ジアゼピン-2-オン;N1-tert-オクチル-3,3-ペンタメチレン-5,5-ヘキサメチレン-ジアゼピン-2-オン;N1-tert-オクチル-3,3-ペンタメチレン-5,5-ジメチルピペラジン-2-オン;トランス-1,2-シクロヘキサン-ビス-(N1-5,5-ジメチル-3,3-ペンタメチレン-2-ピペラジノン;トランス-1,2-シクロヘキサン-ビス-(N1-3,3,5,5-ジスピロペンタメチレン-2-ピペラジノン);N1-イソプロピル-1,4-ジアザジスピロ-(3,3,5,5)ペンタメチレン-2-ピペラジノン;N1-イソプロピル-1,4-ジアザジスピロ-3,3-ペンタメチレン-5,5-テトラメチレン-2-ピペラジノン;N1-イソプロピル-5,5-ジメチル-3,3-ペンタメチレン-2-ピペラジノン;トランス-1,2-シクロヘキサン-ビス-N1-(ジメチル-3,3-ペンタメチレン-2-ピペラジノン);N1-オクチル-5,5-ジメチル-3,3-ペンタメチレン-1,4-ジアゼピン-2-オン;N1-オクチル-1,4-ジアザジスピロ-(3,3,5,5)ペンタメチレン-1,5-ジアゼピン-2-オン;;TINUVIN(登録商標)XT 200(BASFから入手可能);または1,6-ヘキサンジアミン、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-の、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンとのポリマー、3-ブロモ-1-プロペン、N-ブチル-1-ブタンアミンおよびN-ブチル-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジンアミンとの酸化反応生成物、水素化反応生成物(1,6-Hexanediamine, N,N’-bis(2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidinyl)-, polymer with 2,4,6-trichloro-1,3,5-triazine, reaction products with 3-bromo-1-propene, N-butyl-1-butanamine and N-butyl-2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidinamine, oxidized, hydrogenated)すなわちTINUVIN(登録商標)NOR 371(BASFから入手可能)の1種以上が含まれ得る。
【0080】
本明細書に記載される場合の安定剤組成物のUVA部分は、様々な実施形態において、1種以上のオルトヒドロキシフェニルトリアジンと1種以上のHALS化合物との組合せを含むことが具体的に企図される。このような実施形態におけるHALS化合物とトリアジン化合物との重量比は、1:5~30:1、好ましくは3:1~20:1であることができる。一部の実施形態において、安定剤組成物のUVA部分におけるオルトヒドロキシフェニルトリアジンを、様々な適当な比でHALS化合物と組み合わせてオルトヒドロキシベンゾフェノン化合物、オルトヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール化合物、および/またはベンゾキサジノン化合物で置き換えて、安定化される有機材料の所望の性能特性を得ることが有利であり得る。
【0081】
同様に、一部の実施形態において、これまで記載されたとおりの安定剤組成物は、限定
されないが、ヒンダードベンゾエート、チオエステル、ヒドロキシルアミン、酸化防止剤、ヒンダードフェノール、ホスファイト、ベンゾフラノン、またはニトロンが含まれるいずれか1種以上のさらなるクラスの慣用の共安定剤を含むことができる。当業者に公知の1種以上の慣用の共添加剤にはまた、例えば、限定されないが、核形成剤、充填剤、金属ステアレート、金属酸化物、強化剤、可塑剤、潤滑剤、レオロジー剤、触媒、レベリング剤、蛍光増白剤、帯電防止剤、発泡剤、難燃剤、染料、または顔料が含まれ得る。このような慣用の共安定剤および共添加剤は、当業者に周知であり、例えば、少なくとも米国特許第7,642,320号明細書および同第8,207,070号明細書に記載されたもののいずれをも含むことができる。
【0082】
安定剤組成物のUVA部分による使用のための適当なヒンダードベンゾエートまたはベンズアミドには、式(VI):
【化5】
[式中、
R
21およびR
22のそれぞれは、C
1~
12アルキルから独立して選択され;
Tは、OまたはNR
24、(ここで、R
24は、HまたはC
1-30ヒドロカルビルである)から選択され;
R
23は、HまたはC
1~
30ヒドロカルビルである]
によるものが含まれる。
【0083】
好ましいヒンダードベンゾエートには、Cytec Industries Inc.から市販されているもの、例えば、ヘキサデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート(例えば、CYASORB(登録商標)UV-2908)、または2,4-ジ-tert-ブチルフェニル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート;オクタデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキイシベンゾエート;オクチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート;デシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート;ドデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート;テトラデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート;ベヘニリル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート;2-メチル-4,6-ジ-tert-ブチルフェニル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート;またはブチル-3-[3-t-ブチル-4-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンゾイルオキシ)フェニル]プロピオネートのいずれか1種以上が含まれ得る。
【0084】
適当なチオエステル、ヒドロキシルアミン、酸化防止剤、ヒンダードフェノール、ホスファイト、ホスホナイト、ベンゾフラノン、ニトロン、および共添加剤には、参照により本明細書に明示的に組み込まれるか、または当業者に公知である、米国特許出願公開第2004/0152807号明細書;同第2009/0085252号明細書;同第2012/0146257号明細書;および同第2013/0145962号明細書に開示されたもののいずれもが含まれる。
【0085】
好ましいヒドロキシアミンには、限定されないが、N,N-ジベンジルヒドロキシルア
ミン;N,N-ジエチルヒドロキシルアミン;N,N-ジオチルヒドロキシルアミン;N,N-ジラウリルヒドロキシアミン;N,N-ジドデシルヒドロキシルアミン;N,N-ジテトラデシルヒドロキシルアミン;N,N-ジヘキサデシルヒドロキシルアミン;N,N-ジオクタデシルヒドロキシルアミン;N-ヘキサデシル-N-テトラデシルヒドロキシルアミン;N-ヘキサデシル-N-ヘプタデシルヒドロキシルアミン;N-ヘキサデシル-N-オクタデシルヒドロキシルアミン;N-ヘプタデシル-N-オクタデシルヒドロキシルアミン;およびN,N-ジ(水素化タロー)ヒドロキシルアミンから選択されるN,N-ジヒドロカルビルヒドロキシルアミンのいずれか1種以上が含まれる。
【0086】
共活性剤と安定剤組成物のUV安定剤部分との重量比は、UV安定剤部分内の成分、安定化される材料のタイプ、および/または安定材料の用途に依存して変わり得る。一般に、共活性剤とUVAとの比は、1:50~200:1;1:40~100:1;または1:30~50:1の重量比で存在することができる。ある特定の実施形態において、安定剤組成物の、共活性剤とUVA+HALSとの重量比は、1:20~50:1であることができる。他の実施形態において、1:10~40:1;または1:5~20:1の、共安定剤とUVA+HALS部分との比が適当である。
【0087】
製造の方法/物品
有機材料を安定化させるための、本発明による安定剤組成物の使用も言及される。したがって、本発明の別の態様は、光、酸素、および/または熱からの作用のために劣化および/または変色を受ける有機材料を安定化させるための方法、ならびにそれにより得られた製造物品を提供する。これらの方法は、それぞれ、加工の前、中、または後に、安定化量の本明細書および特許請求の範囲の全体を通して記載されるとおりの本発明による安定剤組成物を、安定化される有機材料に添加することによって行われる。ある特定の実施形態において、安定剤組成物は、安定化される有機材料に正味の組成物として添加することができる。他の実施形態において、本明細書に記載されるとおりのマスターバッチ濃縮物は、安定化される有機材料に添加することができる。
【0088】
ある特定の態様において、本発明はまた、有機材料を本明細書に記載されるとおりの安定剤組成物と組み合わせることによって、安定製造物品を形成するための、または有機材料を、UV放射からの光および/または熱の作用による劣化から保護するための方法を提供する。この方法は、有機材料を製造物品に押出し、成形(molding)、ブロー成形、キャスティング、熱形成、または粉末成形(compacting)することによって有機材料を製造物品に形状化し、それにより、安定製造物品を形成することをさらに含むことができる。一部の実施形態において、この方法は、有機材料を本明細書に記載されるとおりのマスターバッチ濃縮物と組み合わせることを含むことができる。
【0089】
当業者は、安定剤組成物および方法が、限定されないが、射出成形、回転成形、ブロー成形、リールツーリール成形(reel to reel molding)、金属射出成形、圧縮成形、トランスファー成形、ディップ成形、ガス補助成形、インサート射出成形、マイクロ成形、反応射出成形、ツーショット射出成形、およびそれらの任意の変形または組合せを含めて、いずれの工業的ポリマー成形プロセスによる使用にも適し、およびそれに容易に適合することを理解する。
【0090】
ある特定の実施形態において、安定剤組成物は、安定有機材料の全重量に基づいて、および一部の場合、添加される安定化添加物の数およびタイプ、ならびに/または安定化される材料の特性に基づいて、安定有機材料中に(例えば、製造物品中に)0.01重量%~15.0重量%(すなわち、それの間の任意の値、例えば、0.01重量%;0.02重量%;0.03重量%;0.04重量%;0.05重量%;0.075重量%;0.10重量%;0.15重量%;0.20重量%;0.25重量%;0.30重量%;0.3
5重量%;0.50重量%;0.75重量%;1.0重量%;1.5重量%;2.0重量%;2.5重量%;3.0重量%;3.5重量%;5.0重量%;7.5重量%;10.0重量%;12.0重量%;14.0重量%;または15.0重量%を含めて、0.01重量%~15.0重量%の任意の値)存在することができる。
【0091】
したがって、本発明の別の態様も、製造物品であって、安定化される有機材料;ならびに
a)製造物品の全重量に基づいて、0.01重量%~15重量%の安定剤組成物であって、
i)オルトヒドロキシフェニルトリアジン化合物;オルトヒドロキシベンゾフェノン化合物;オルトヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール化合物;ベンゾキサジノン化合物;およびそれらの混合物からなる群から選択される、安定化量の紫外線吸収剤(UVA);
ii)安定剤組成物の全重量に基づいて、1重量%~99重量%の共活性剤;および
iii)式(II):
【化6】
(式中、R
31は、水素;OH;C
1~C
20ヒドロカルビル;-CH
2CN;C
1~C
12アシ
ル;またはC
1~C
18アルコキシから選択され;R
38は、水素;またはC
1~C
8ヒドロカ
ルビルから選択され;R
29、R
30、R
32、およびR
33のそれぞれは、C
1~C
20ヒドロカ
ルビルから独立して選択されるか、またはR
29およびR
30ならびに/またはR
32およびR
33は、それらが結合している炭素と一緒になって、C
5~C
10シクロアルキルを形成する
)
による官能基;もしくは式(IIa):
【化7】
(式中、
mは、1~2の整数であり、
R
39は、水素;OH;C
1~C
20ヒドロカルビル;-CH
2CN;C
1~C
12アシル;また
はC
1~C
18アルコキシから選択され;
G
1~G
4のそれぞれは、C
1~C
20ヒドロカルビルから独立して選択される)
による官能基を含む、安定化量のヒンダードアミン光安定剤化合物(HALS);または式(II)および式(IIa)による官能基を有するHALS化合物の混合物、
を含む安定剤組成物;あるいは
b)本明細書に記載されるとおりのマスターバッチ濃縮物
を、
製造物品中の共活性剤の最終濃度が、製造物品の重量に基づいて、0.01重量%~5重量%であるように有する、製造物品も含む。
【0092】
一部の実施形態において、安定剤組成物またはマスターバッチ濃縮物は、安定有機材料の全重量に基づいて、0.02重量%~20重量%または安定有機材料の全重量に基づいて、0.05重量%~10重量%で存在することができる。同じまたは他の実施形態において、製造物品中の共活性剤の最終濃度は、製造物品の重量に基づいて、0.01重量%~2重量%;0.01重量%~1重量%;または0.05重量%~0.50重量%であることができる。当業者は、文献に知られたおよび/もしくは記載されたとおりに、または単なる日常的な実験によって調製物に基づいて添加されるべき安定化添加剤の量およびタイプを容易に決定することができる。
【0093】
ある特定の実施形態において、本明細書に記載され、または特許請求されるとおりの安定剤組成物によって形成される製造物品は、安定材料の表面での水滴の接触角が10°~100°;好ましくは20°超;より好ましくは50°超;なおより好ましくは75°超であることができる点でさらに特徴づけ、および識別することができる。
【0094】
安定化のための有機材料
安定化するために適した様々な非生存有機材料には、限定されないが、ポリオレフィン、ポリ(エチレン-酢酸ビニル)(EVA);ポリエステル、ポリエーテル、ポリケトン、ポリアミド、天然および合成ゴム、ポリウレタン、ポリスチレン、高衝撃ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアセタール、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、ポリスチレン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン、スチレンアクリロニトリル、アクリレートスチレンアクリロニトリル、セルロースアセテートブチレート、セルロース系ポリマー、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニルスルフィド、ポリフェニルオキシドポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリケトン、脂肪族ポリケトン、熱可塑性オレフィン(TPO)、アミノ樹脂架橋ポリアクリレートおよびポリエステル、ポリイソシアネート架橋ポリエステルおよびポリアクリレート、フェノール/ホルムアルデヒド、尿素/ホルムアルデヒドおよびメラミン/ホルムアルデヒド樹脂、乾性および不乾性アルキド樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂;メラミン樹脂、尿素樹脂、イソシアネート、イソシアヌレート、カルバメート、およびエポキシ樹脂で架橋されたアクリレート樹脂;酸無水物またはアミンで架橋されている、脂肪族、脂環式、複素環および芳香族グリシジル化合物に由来する架橋エポキシ樹脂;ポリシロキサン、Michael付加ポリマー、アミン、活性化不飽和およびメチレン化合物と共にブロックドアミン、活性化不飽和およびメチレン化合物と共にケチミン、不飽和アクリルポリアセトアセテート樹脂と組み合わせたポリケチミン、不飽和アクリル樹脂と組み合わせたポリケチミン、コーティング組成物、放射線硬化性組成物、エポキシメラミン樹脂、有機染料、化粧品、セルロースベース系紙調合物、写真用フィルム紙、繊維、ワックス、ならびにインクが含まれる。
【0095】
ある特定の実施形態において、安定化される非生存有機材料は、ポリオレフィンである。本発明による安定剤組成物による使用に適したポリオレフィンには、限定されないが、(A)モノオレフィンのポリマー、例えば、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブタ-1-エン、およびポリ-4-メチルペンタ-1-エン、ジオレフィンのポリマー、例えば、ポリイソプレンまたはポリブタジエン、ならびに例えば、シクロペンテンもしくはノルボルネンの、シクロオレフィンのポリマー、ポリエチレン(これは、任意先端で架橋され得る)、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、高密度および高分子量ポリエチレン(HDPE-HMW)、高密度および超高分子量ポリエチレン(HDPE-UHMW)、中密度ポリエチエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、(VLDPE)および(ULDPE);
(B)ポリオレフィン、すなわち、(A)に例示されたモノオレフィンのポリマー、好ましくは、ポリエチレンおよびポリプロピレンは、異なる、特に以下の方法:i)ラジカル重合(通常高圧下および高温で));またはii)通常周期律表の族IVb、Vb、VIbもしくはVIIIの1種もしくは2種以上の金属を含有する触媒を使用しての触媒重合によって調製することができる。これらの金属は、通常1種または2種以上のリガンド、典型的にはp-またはs-配位されていてもよい、酸化物、ハロゲン化物、アルコレート、エステル、エーテル、アミン、アルキル、アルケニルおよび/またはアリールを有する。これらの金属錯体は、フリー形態であっても、基材上、典型的には活性塩化マグネシウム、塩化チタン(III)、アルミナまたは酸化ケイ素上に固定されていてもよい。これらの触媒は、重合媒体に可溶性であっても、不溶性であってもよい。触媒は、重合中でそれらだけで使用され得るか、またはさらなる活性化剤、典型的には金属アルキル、金属ヒドリド、金属アルキルハロゲン化物、金属アルキル酸化物または金属アルキルオキシランが使用されてもよく、前記金属は、周期律表の族Ia、IIaおよび/またはIIIaの元素である。活性化剤は、さらなるエステル、エーテル、アミンまたはシリルエーテル基で都合よく改質されてもよい。これらの触媒系は、通常Phillips、Standard Oil Indiana、Ziegler(-Natta)、TNZ(DuPont)、メタロセンまたはシングルサイト触媒(SSC)と称される];
(C)(A)で述べられたポリマーの混合物、例えば、ポリプロピレンとポリイソブチレンの混合物、ポリプロピレンとポリエチレン(例えば、PP/HDPE、PP/LDPE)の混合物、および異なる種類のポリエチレン(例えば、LDPE/HDPE)の混合物;ならびに
(D)モノオレフィンおよびジオレフィンと、互いまたは他のビニルモノマーとのコポリマー、例えば、エチレン/プロピレンコポリマー、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)とその低密度ポリエチレン(LDPE)との混合物、プロピレン/ブタ-1-エンコポリマー、プロピレン/イソブチレンコポリマー、エチレン/ブタ-1-エンコポリマー、エチレン/メチルペンテンコポリマー、エチレン/ヘプテンコポリマー、エチレン/オクテンコポリマー、プロピレン/ブタジエンコポリマー、イソブチレン/イソプレンコポリマー、エチレン/アルキルアクリレートコポリマー、エチレン/アルキルメタクリレートコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマーおよびそれらの一酸化炭素とのコポリマー、またはエチレン/アクリル酸コポリマーおよびそれらの塩(イオノマー)、ならびにエチレンと、プロピレンおよびジエン、例えば、ヘキサジエン、ジシクロペンタジエンまたはエチリデン-ノルボルネンとのターポリマー;ならびにこのようなコポリマーと、互いおよび上の(A)で述べられたポリマーとの混合物、例えば、ポリプロピレン/エチレン-プロピレンコポリマー、LDPE/エチレン-酢酸ビニルコポリマー(EVA)、LDPEエチレン-アクリル酸コポリマー(EAA)、LLDPE/EVA、LLDPE/EAAおよび交互またはランダムのポリアルキレン/一酸化炭素コポリマー、ならびにそれらの他のポリマー、例えば、ポリアミドとの混合物
が含まれる。
【0096】
安定化および製造物品の提供のための特に好ましい有機材料には、ポリオレフィンポリマー、例えば、i)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブタ-1-エン、またはポリ-4-メチルペンタ-1-エンから選択される、モノオレフィンのポリマー;ii)ポリイソプレンまたはポリブタジエンから選択される、ジオレフィンのポリマー;iii)シクロペンテンまたはノルボルネンから選択される、シクロオレフィンのポリマー;iv)任意選択で架橋されたポリエチレン、高密度ポリエチレン(HDPE)、高密度および高分子量ポリエチレン(HDPE-HMW)、高密度および超高分子量ポリエチレン(HDPE-UHMW)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、または超低密度ポリエチレン(ULDPE)から選択されるポリエチレン;v)熱可塑性オレフィン(TPO);vi)それらのコポリマー、ならびにvii)それ
らの混合物が含まれる。
【0097】
特定の実施形態において、有機材料は、ポリエチレンまたはポリプロピレンであることができ、安定材料の重量に基づいて、ジエチレングリコールオクタデシルエーテルの形態で0.01重量%~5重量%の共活性剤、および安定材料の重量に基づいて、4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-s-トリアジンの形態で0.001重量%~5重量%のオルトヒドロキシフェニルトリアジンを有する、安定化量の安定剤組成物と組み合わせることができる。同じまたはさらなる実施形態において、共活性剤の量は、0.01重量%~1重量%であることができ、安定剤組成物は、安定材料の重量に基づいて、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-1,6-ヘキサンジアミンポリマーとモルホリン-2,4-ジクロロ-1,3,5-トリアジン反応生成物との、メチル化された、またはメチル化されていない縮合物の形態で0.01重量%~5重量%のヒンダードアミン光安定剤を含むこともできる。同じまたはさらなる実施形態において、オルトヒドロキシフェニルトリアジンは、2-ヒドロキシ-4-オクチルベンゾフェノンの形態で当量のオルトヒドロキシベンゾフェノンによって、および/または2-(2’-ヒドロキシ-5’-オクチルフェニル)-ベンゾトリアゾールの形態で当量のオルトヒドロキシフェニルベンゾトリアゾールによって、全体またはいずれかの部分、のどちらかで置き換えることができる。同じまたはさらなる実施形態において、安定剤組成物は、安定材料の重量に基づいて、ヘキサデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエートの形態で0.01重量%~5重量%のヒンダードベンゾエートを含むこともできる。
【0098】
様々な実施形態
本明細書で記載されるとおりに、本発明は、以下の実施形態を少なくとも含む:
【0099】
実施形態1
安定剤組成物であって、
i)オルトヒドロキシフェニルトリアジン化合物;オルトヒドロキシベンゾフェノン化合物;オルトヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール化合物;ベンゾキサジノン化合物;およびそれらの混合物からなる群から選択される安定化量の紫外線吸収剤(UVA);
ii)C
12-C
60アルコール;そのアルコキシル化アルコールまたはモノアルキルエーテル;脂肪酸のアルコキシル化エステル;ソルビタンエステルまたはそのエトキシレート;1~20のグリセロール単位を有するモノ-もしくはポリグリセロールエステルまたはそのアルコキシレート;アルコキシル化脂肪アミン、そのエステル、またはその塩;糖エステル;アルコキシル化脂肪アミン;エチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマー;およびそれらの混合物からなる群から選択される安定化量の共活性剤であって、共活性剤は、安定剤組成物の全重量に基づいて、1重量%~99重量%で存在する共活性剤;ならびに
iii)式(II):
【化8】
(式中、R
31は、水素;OH;C
1~C
20ヒドロカルビル;-CH
2CN;C
1~C
12アシ
ル;またはC
1~C
18アルコキシから選択され;R
38は、水素;またはC
1~C
8ヒドロカ
ルビルから選択され;R
29、R
30、R
32、およびR
33のそれぞれは、C
1~C
20ヒドロカ
ルビルから独立して選択されるか、またはR
29およびR
30ならびに/もしくはR
32およびR
33は、それらが結合している炭素と一緒になってC
5~C
10シクロアルキルを形成する
)
による官能基;または式(IIa):
【化9】
(式中、
mは、1~2の整数であり、
R
39は、水素;OH;C
1~C
20ヒドロカルビル;-CH
2CN;C
1~C
12アシル;また
はC
1~C
18アルコキシから選択され;
G
1~G
4のそれぞれは、C
1-C
20ヒドロカルビルから独立して選択される)
による官能基
を含む安定化量のヒンダードアミン光安定剤化合物(HALS);あるいは
式(II)および式(IIa)による官能基を有するHALS化合物の混合物
を含む、安定剤組成物。
【0100】
実施形態2
UV吸収剤が、0.04重量%超の、シクロヘキサン中溶解度を有するオルトヒドロキシフェニルトリアジン化合物である、実施形態1に記載の安定剤組成物。
【0101】
実施形態3
オルトヒドロキシフェニルトリアジン化合物が、式(I):
【化10】
{式中、
R
34およびR
35は、同じかまたは異なり、
C
6-C
10アリール基[式中、C
6~C
10アリール基は、OH、ハロゲン、C
1~C
12アル
キル、C
1~C
12アルコキシ、C
1~
12アルコキシエステル、C
2~
12アルカノイル、また
はフェニル(ここで、フェニルは、ヒドロキシル、ハロゲン、C
1~
12アルキル、C
1~
12アルコキシ、C
1~
12アルコキシエステル、またはC
2-
12アルカノイルから選択される1個以上の基で1~3の置換可能位置で任意選択で置換されている)から選択される1個以上の基で1~3つの置換可能位置で任意選択で置換されている];
モノ-もしくはジ-C
1~C
12ヒドロカルビル-置換アミノ;
C
2~C
12アルカノイル;
C
1~C
12アルキル;
C
1~C
10アシル;または
C
1~C
10アルコキシル;および
から独立して選択され;
R
36は、式(I)のフェノキシ部分の0~4位で同じかまたは異なる置換基であり、ヒドロキシル、ハロゲン、C
1~C
12アルキル、C
1~C
12アルコキシ、C
1~C
12アルコキシ
エステル、C
2~C
12アルカノイル;フェニル;またはC
1~C
12アシルから独立して選択される}
による2-(2’-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリアジン化合物である、実施形態1または2に記載の安定剤組成物。
【0102】
実施形態4
2-(2’-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリアジン化合物が、
4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-s-トリアジン;
2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル-)-5-((ヘキシル)オキシル-フェノール;
4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-s-トリアジン;
2,4-ビス(2,4-ジヒドロキシフェニル)-6-(4-クロロフェニル)-s-トリアジン;
2,4-ビス[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-エトキシ)フェニル]-6-(4-クロロフェニル)-s-トリアジン;
2,4-ビス[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-エトキシ)フェニル]-6-(2,4-ジメチルフェニル)-s-トリアジン;
2,4-ビス[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-6-(4-ボロモフェニル)-s-トリアジン;
2,4-ビス[2-ヒドロキシ-4-(2-アセトキシエトキシ)フェニル-6-(4-クロロフェニル)-s-トリアジン;
2,4-ビス(2,4-ジヒドロキシフェニル)-6-(2,4-ジメチルフェニル)-s-トリアジン;
2,4-ビス(4-ビフェニル)-6-[2-ヒドロキシ-4-[(オクチルオキシカルボニル)エチリデンオキシ]フェニル]-s-トリアジン;
2,4-ビス(4-ビフェニルイル)-6-[2-ヒドロキシ-4-(2-エチルヘキシルオキシ)フェニル]-s-トリアジン;
2-フェニル-4-[2-ヒドロキシ-4-(3-sec-ブチルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]-6-[2-ヒドロキシ-4-(3-sec-アミルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]-s-トリアジン;
2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-[2-ヒドロキシ-4(- 3-ベンジルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]-s-トリアジン;
2,4-ビス(2-ヒドロキシ-4-n-ブチルオキシフェニル)-6-(2,4-ジ-n-ブチルオキシフェニル)-s-トリアジン;
2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-[2-ヒドロキシ-4-(3-ノニルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)-5-α-クミルフェニル]-s-トリアジン;
メチレンビス-{2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-[2-ヒドロキシ-4-(3-ブチルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル]-s-トリアジン};5:4:1比で3:5’、5:5’および3:3’位で架橋されたメチレン架橋ダイマー混合物;
2,4,6-トリス(2-ヒドロキシ-4-イソオクチルオキシカルボニルイソ-プロピリデンオキシ-フェニル)-s-トリアジン;
2,4,6,-トリス(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシ-フェニル)-1,3,5-トリアジン;
2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-(2-ヒドロキシ-4-ヘキシルオキシ-5-α-クミルフェニル)-s-トリアジン;
2-(2,4,6-トリメチルフェニル)-4,6-ビス[2-ヒドロキシ-4-(3-ブチルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]-s-トリアジン;
2,4,6-トリス[2-ヒドロキシ-4-(3-sec-ブチルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)-フェニル]-s-トリアジン;
4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-(3-ドデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル)-s-トリアジンと4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-(3-トリデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル)-s-トリアジン;
4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4(3-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシプロポキシ)-フェニル)-s-トリアジン;4,6-ジフェニル-2-(4-ヘキシルオキシ-2-ヒドロキシフェニル)-s-トリアジン;および
それらの混合物からなる群から選択される、実施形態3に記載の安定剤組成物。
【0103】
実施形態5
UV吸収剤には、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン;2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノン;2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジ-メトキシベンゾフェノン;2,2’-ジヒドロキシベンゾフェノン;2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン;2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン;2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジエトキシベンゾフェノン;2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジプロポキシベンゾフェノン;2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジブトキシベンゾフェノン;2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシ-4’-エトキシベンゾフェノン;2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシ-4’-プロポキシルベンゾフェノン;2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシ-4’-ブトキシベンゾフェノン;2,2’-ジヒドロキシ-4-エトキシ-4’-プロポキシベンゾフェノン;2,2’-ジヒドロキシ-4-エトキシ-4’-ブトキシベンゾフェノン;2,3’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン;2,3’-ジヒドロキシ-4-メトキシ-4’-ブトキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4,4’,5’-トリメトキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4,4’,6’-トリブトキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-ブトキシ-4’,5’-ジメトキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-エトキシ-2’,4’-ジブチルベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-プロポキシ-4’,6’-ジクロロベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-プロポキシ-4’,6’-ジブロモベンゾフェノン;2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-エトキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-プロポキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-ブトキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-メチルベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-エチルベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-プロピルベンゾフ
ェノン;2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-ブチルベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-tert-ブチルベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-クロロベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-メトキシ-2’-クロロベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-ブロモベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4,4’-ジメトキシ-3-メチルベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4,4’-ジメトキシ-2’-エチルベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4,4’,5’-トリメトキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-メチルベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-エチルベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-プロピルベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-ブチルベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-メトキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4,4’-ジエトキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-プロポキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-ブトキシベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-クロロベンゾフェノン;2-ヒドロキシ-4-エトキシ-4’-ブロモベンゾフェノン;およびそれらの混合物からなる群から選択されるオルトヒドロキシベンゾフェノンが含まれる、実施形態1~4のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0104】
実施形態6
UV吸収剤には、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)-ベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5’-tert-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-3’-メチル-5’-tert-ブチルフェニル)-ベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5’-シクロヘキシルフェニルl)-ベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジメチルフェニル)-ベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5’-tert-ブチルフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5-tert-オクチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5-オクチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール;2-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール;2-(3’-tert-ブチル-5’-メチル-ブチル-2’ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール;2-(3’,5’-ジ-tert-アミル-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール;2-(3’,5’-ビス(α,α-ジメチルベンジル)-2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール;2-(3’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシ-5’-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール;2,2’-メチレン-ビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-ベンゾトリアゾール-2-イルフェノール];2-[3’-tert-ブチル-5’-(2-メトキシカルボニルエチル)-2’-ヒドロキシフェニル]-2H-ベンゾトリアゾールとポリエチレングリコール300とのエステル交換生成物;2-[2’-ヒドロキシ-3’-(α,α-ジメチルベンジル)-5’-(1,1,3,3-テトラメチル-ブチル)フェニル]ベンゾトリアゾール;5-トリフルオロメチル-2-(2-ヒドロキシ-3-α-クミル-5-tert-オクチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5’-(2-ヒドロキシエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5’-(2-メタクリロイルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール;2-(3’-tert-ブチル-5’-メチル-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール;2-(3’-sec-ブチル-5’-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール;2-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール;2-(5’-tert-オクチル-2’-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール;2-(3’-ドデシル-5’-メチル-2’-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール;2-(3’-tert-ブチル-5’-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)-2’-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール;2-(5’-メチル-2’-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール;2-(5’-
tert-ブチル-2’-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-3’-ジ-tert-ブチルフェニル)-ベンゾトリアゾール;およびそれらの混合物からなる群から選択されるオルトヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール化合物が含まれる、実施形態1~5のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0105】
実施形態7
UV吸収剤には、2-メチル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-ブチル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-フェニル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-(1-または2-ナフチル)-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-(4-ビフェニル)-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-p-ニトロフェニル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-m-ニトロフェニル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-p-ベンゾイルフェニル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-p-メトキシフェニル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-O-メトキシフェニル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-シクロヘキシル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-p-(またはm-)フタルイミドフェニル-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;N-フェニル-4-(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)フタルイミド;N-ベンゾイル-4-(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)アニリン;N-ベンゾイル-N-メチル-4-(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)-アニリン;2-[p-(N-フェニルカルバモイル)フェニル]-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2-[p-(N-フェニル N-メチルカルバモイル)フェニル]-3,1-ベンゾキサジン-4-オン;2,2’-ビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-エチレンビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-テトラメチレンビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-ヘキサメチレンビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-デカメチレンビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-p-フェニレンビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-m-フェニレンビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-(4,4’-ジフェニレン)ビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-(2,6-または1,5-ナフタレン)ビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-(2-メチル-p-フェニレン)ビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-(2-ニトロ-p-フェニレン)ビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-(2-クロロ-p-フェニレン)ビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);2,2’-(1,4-シクロヘキシレン)ビス(3,1-ベンゾキサジン-4-オン);N-p-(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)フェニル;4-(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)フタルイミド;N-p-(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)ベンゾイル;4-(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)アニリン;1,3,5-トリ(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)ベンゼン;1,3,5-トリ(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)ナフタレン;および2,4,6-トリ(3,1-ベンゾキサジン-4-オン-2-イル)ナフタレンからなる群から選択されるベンゾキサジノン化合物が含まれる、請求項1~6のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0106】
実施形態8
ヒンダードアミン光安定剤が、ビスbis(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート;ビス(2,2,6,6-テトラメチエルピペリジン-4-イル)スクシネーエト;ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)セバケート;ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリイン-4-イル)セバケート;ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)n-ブチル 3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルマロネート;1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物;2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルステアレート;2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルドデカネート;1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イルステアレートイル;1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イルドデカネート;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-tert-オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物;トリス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ニトリロトリアセテート;テトラキス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート;4-ベンゾイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-2-n-ブチル-2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジル)マロネート;3-n-オクチル-7,7,9,9-テトラメチルl-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)セバケート;ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)スクシネート;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物;メチル化された、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物;2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物;2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス-(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物;8-アセチル-3-ドデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオンとの縮合物;3-ドデシル-1-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;3-ドデシル-1-(1-エタノイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;3-ドデシル-1-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;4-ヘキサデシルオキシおよび4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンの混合物;4-ヘキサデシルオキシ-および4-ステアリルオキシ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジンの混合物;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物;1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンと2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンと4-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの縮合物;2-ウンデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ[4.5]デカン;オキソ-ピペラジニルl-トリアジン;7,7,9,9-テトラメチル-2-シクロウンデシル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ[4.5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物;
テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ブタン-1,2,3,4-テトラカルボキシレート;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル)エステル;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペルジニルトリデシルエステル;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニルトリデシルエステル;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸と、2,2,6,6-テトラメチル-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]-ウンデカン-3,9-ジエタノールとのポリマー、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニルエステル;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸と、2,2,6,6-テトラメチル-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]-ウンデカン-3,9-ジエタノールとのポリマー、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニルエステル;ビス(1-ウンデカノキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)カーボネート;1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペルジノール;1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-オクタデカノイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;1-(4-オクタデカノイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-イルオキシ)-2-オクタデカノイウルオキシ-2-メチルプロパン;1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジノール;1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペルジノールとジメチルスクシネートとの反応生成物;2,2,4,4-テトタメチル-7-オキサ-3,20-ジアザスピロ[5.1.11.2]ヘネイコサン-21-オン;2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジノールと高級脂肪酸とのエステル;3-ドデシル-1-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン;1H-ピロール-2,5-ジオン,1-オクタデシル-,1--,(1-メチルエテニル)ベンゼンおよび1-(-テトラメチル-4-ピペリジニル)-1H-ピロール-2,5-ジオンとのポリマー;ピペラジノン,1,1’,1’ ’-[1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリイルトリス[(シクロヘキシルイミノ)-2,1-エタンジイル]]トリス[3,3,5,5-テトラメチル-;ピペラジノン,1,1’,1’ ’-[1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリイルトリス[(シクロヘキシルイミノ)-2,1-エタンジイル]]トリス[3,3,4,5,5-ペンタメチル-;7,7,9,9-テトラメチル-2-シクロウンデシル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ[4.5]デカノンとエピクロロヒドリンとの反応生成物;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物;1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタン,2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンおよび4-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンの縮合物;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと 4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物;2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物;2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチレルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス-(3-アミノプロピルアミノエタンとの縮合物;2-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-4,6-ビス[N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ-1,3,5-トリアジン;プロパン二酸、[(4-メトキシフェニル)-メチレン]-ビス-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル)エステル;テトラキス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート;ベンゼンプロパン酸、3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ-,1-[2-[3-[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]-1-オキソプロポキシ]エチル]-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニルエステル;N-(
1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-N’-ドデシルオキサルアミド;トリス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ニトリロトリアセテート;1,5-ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン-3,3-ジカルボン酸、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル):1,5-ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン-3,3-ジカルボン酸、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル);1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリインとコハク酸との縮合物;N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ヘキサメチレンジアミンと4-tert-オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニルトリデシルエステル;テトラキス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニルトリデシルエステル;テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート;2,2,4,4-テトラメチル-21-オキソ-7-オキサ-3.20-ジアザスピロ(5.1.11.2)-ヘネイコサン-20-プロパン酸-ドデシルエステルおよび2,2,4,4-テトラメチル-21-オキソ-7-オキサ-3.20-ジアザスピロ(5.1.11.2)-ヘネイコサン-20-プロパン酸-テトラデシルエステルの混合物;1H,4H,5H,8H-2,3a,4a,6,7a,8a-ヘキサアザシクロペンタ[def]フルオセン-4,8-ジオン,ヘキサヒドロ-2,6-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-;ポリメチル[プロピル-3-オキシ(2’,2’,6’,6’-テトラメチル-4,4’-ピペリジニル)]シロキサン;ポリメチル[プロピル-3-オキシ(1’,2’,2’,6’,6’-ペンタメチル-4,4’-)]シロキサン;メチルメタクリレートとエチルアクリレートおよび2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルアクリレートとのコポリマー;混合C20~C24 α-オレフィンおよび(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)スクシンイミドのコポリマー;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸と、β,β,β’,β’--2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン-3,9-ジエタノールとのポリマー、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニルエステル;1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸と、β,β,β’,β’-テトラメチル-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン-3,9-ジエタノールとのポリマー、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニルエステルコポリマー;1,3-ベンゼンジカルボキサミド,N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル;1,1’-(1,10-ジオキソ-1,10-デカンジイル)-ビス(ヘキサヒドロ-2,2,4,4,6-ペンタメチルピリミジン;エタンジアミド,N-(1-アセチル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジニル)-N’-ドデシル;ホルムアミド,N,N’-1,6-ヘキサンジイルビス[N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル);D-グルシトール,1,3:2,4-ビス-O-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニリデン)-;2,2,4,4-テトラメチル-7-オキサ-3,20-ジアザ-21-オキソ-ジスピロ[5.1.11.2]ヘネイコサン;プロパンアミド,2-メチル-N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-2-[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]-;7-オキサ-3,20-ジアザジスピロ[5.1.11.2]ヘネイコサン-20-プロパン酸、2,2,4,4-テトラメチル-21-オキソ-,ドデシルエステル;N-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-β-アミノプロピオン酸ドデシルエステル;N-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-N’-;プロパンアミド,N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピエリジニル)-3-[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]-;4-ヘキサデシルオキシ-および4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンの混合物;3-ドデシル-1-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)ピロリジ
ン-2,5-ジオン;3-ドデシル-1-(1-エタノイル-2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)スクシネート;ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)n-ブチル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルマロネート;トリスtris(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ニトリロトリアセテート;1,1’-(1,2-エタンジイル)ビス(3,3,5,5-テトラメチルピペラジノン);4-ベンゾイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン;ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-2-n-ブチル-2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジル)マロンネート;3-n-オクチル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)セバケート;ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)スクシネート;8-アセチル-3-ドデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン;3-ドデシル-1-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;3-ドデシル-1-(1-エタノイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;3-ドデシル-1-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)ピロリジン-2,5-ジオン;4-ヘキサデシルオキシ-および4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンの混合物;2-ウンデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ[4.5]デカン;1,5-ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン-3,3-ジカルボン酸、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)および1,5-ジオキサスピロ{5,5}ウンデカン-3,3-ジカルボン酸、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル);N1-(β-ヒドロキシエチル)3,3-ペンタメチレン-5,5-ジメチルピペラジン-2-オン;N1-tert-オクチル-3,3,5,5-テトラメチル-ジアゼピン-2-オン;N1-tert-オクチル-3,3-ペンタメチレン-5,5-ヘキサメチレン-ジアゼピン-2-オン;N1-tert-オクチル-3,3-ペンタメチレン-5,5-ジメチルピペラジン-2-オン;トランス-1,2-シクロヘキサン-ビス-(N1-5,5-ジメチル-3,3-ペンタメチレン-2-ピペラジノン;トランス-1,2-シクロヘキサン-ビス-(N1-3,3,5,5-ジスピロペンタメチレン-2-ピペラジノン);N1-イソプロピル-1,4-ジアザジスピロ-(3,3,5,5)ペンタメチレン-2-ピペラジノン;N1-イソプロピル-1,4-ジアザジスピロ-3,3-ペンタメチレン-5,5-テトラメチレン-2-ピペラジノン;N1-イソプロピル-5,5-ジメチル-3,3-ペンタメチレン-2-ピペラジノン;トランス-1,2-シクロヘキサン-ビス-N1-(ジメチル-3,3-ペンタメチレン-2-ピペラジノン);N1-オクチル-5,5-ジメチル-3,3-ペンタメチレン-1,4-ジアゼピン-2-オン;N1-オクチル-1,4-ジアザジスピロ-(3,3,5,5)ペンタメチレン-1,5-ジアゼピン-2-オン;TINUVIN(登録商標)XT 200;1,6-ヘキサンジアミン、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-の、2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンとのポリマー、3-ブロモ-1-プロペン、N-ブチル-1-ブタンアミンおよびN-ブチル-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジンアミンとの酸化反応生成物、水素化反応生成物(1,6-Hexanediamine, N,N’-bis(2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidinyl)-, polymer with 2,4,6-trichloro-1,3,5-triazine, reaction products with 3-bromo-1-propene, N-butyl-1-butanamine and N-butyl-2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidinamine, oxidized, hydrogenated)すなわちTINUVIN(登録商標)NOR HALS 371;ならびにそれ
らの混合物からなる群から選択される、実施形態1~7のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0107】
実施形態9
共活性剤が、オクタノール;ノナノール;1-デカノール;1-ウンデカノール;1-ドデカノール;1-トリデカノール;1-テトラデカノール;1-ペンタデカノール;1-ヘキサデカノール;1-ヘプタデカノール;1-オクタデカノール;1-ノナデカノール;1-エイコサノール;1-ドコサノール;1-テトラコサノール;1-ヘキサコサノール;1 オクタコサノール;1-トリアコンタノール;2-メチル-1-ウンデカノール;2-プロピル-1-ノナノール;2-ブチル-1-オクタノール;2-メチル-1-トリデカノール;2-エチル-1-ドデカノール;2-プロピル-1-ウンデカノール;2-ブチル-1-デカノール;2-ペンチル-1-ノナノール;2-ヘキシル-1-オクタノール;2-メチル-1-ペンタデカノール;2-エチル-1-テトラデカノール;2-プロピル-1-トリデカノール;2-ブチル-1-ドデカノール;2-ペンチル-1-ウンデカノール;2-ヘキシル-1-デカノール;2-ヘプチル-1-デカノール;2-ヘキシル-1-ノナノール;2-オクチル-1-オクタノール;2-メチル-1-ヘプタデカノール;2-エチル-1-ヘキサデカノール;2-プロピル-1-ペンタデカノール;2-ブチル-1-テトラデカノール;1-ペンチル-1-トリデカノール;2-ヘキシル-1-ドデカノール;2-オクチル-1-デカノール;2-ノニル-1-ノナノール;2-ドデカノール;3-ドデカノール;4-ドデカノール;5-ドデカノール;6-ドデカノール;2-テトラデカノール;3-テトラデカノール;4-テトラデカノール;5-テトラデカノール;6-テトラデカノール;テトラデカノール;7-テトラデカノール;2-ヘキサデカノール;3-ヘキサデカノール;4-ヘキサデカノール;5-ヘキサデカ
ノール;6-ヘキサデカノール;7-ヘキサデカノール;8-ヘキサデカノール;2-オクタデカノール;3-オクタデカノール;4-オクタデカノール;5-オクタデカノール;6-オクタデカノール;7-オクタデカノール;8-オクタデカノール;9-オクタデカノール;9-オクタデカノール-1;2,4,6-トリメチル-1-ヘプタノール;2,4,6,8-テトラメチル-1-ノナノール;3,5,5-トリメチル-1-ヘキサノール;3,5,5,7,7-ペンタメチル-1-オクタノール;3-ブチル-1-ノナノール;3-ブチル-1-ウンデカノール;3-ヘキシル-1-ウンデカノール;3-ヘキシル-1-トリデカノール;3-オクチル-1-トリデカノール;2-メチル-2-ウンデカノール;3-メチル-3-ウンデカノール;4-メチル-4-ウンデカノール;2-メチル-2-トリデカノール;3-メチル-3-トリデカノール;4-メチル-3-トリデカノール;4-メチル-4-トリデカノール;3-エチル-3-デカノール;3-エチル-3-ドデカノール;2,4,6,8-テトラメチル-2-ノナノール;2-メチル-3-ウンデカノール;2-メチル-4-ウンデカノール;4-メチル-2-ウンデカノール;5-メチル-2-ウンデカノール;4-エチル-2-デカノール;4-エチル-3-デカノール;およびそれらの混合物からなる群から選択されるアルコールである、実施形態1~8のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0108】
実施形態10
共活性剤が、式(III):
R-(OCHR’CH2)y-OR’’(III)
(式中、Rは、12~60個の炭素原子を有するヒドロカルビル基であり;R’は、HまたはC1~C4アルキルから選択され;R’’は、Hまたは1~10個の炭素原子を有するヒドロカルビル基から選択され;yは、1~100の整数である)
による、アルコキシル化アルコール、またはそのモノアルキルエーテルである、実施形態1~8のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0109】
実施形態11
Rが、C12~C30アルキルである、実施形態10に記載の安定剤組成物。
【0110】
実施形態12
アルキル基が、12~22個の炭素を有する、実施形態11に記載の安定剤組成物。
【0111】
実施形態13
R’’がHである、実施形態10~12のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0112】
実施形態14
yが、1~75である、実施形態10~13のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0113】
実施形態15
共活性剤が、エトキシル化および/またはプロポキシル化アルコールを含み、ここで、アルコールは、ドコシルアルコール;ステアリルアルコール;オレイルアルコール;セチルアルコール;イソトリデシルアルコール;ラウリルアルコール;C12~C15アルコール;C16/C18アルコール;およびC20~C50アルコールからなる群から選択される、実施形態1~14のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0114】
実施形態16
共活性剤が、エトキシル化アルコールおよびプロポキシル化アルコールの混合物を含む、実施形態15に記載の安定剤組成物。
【0115】
実施形態17
アルコールが、C12~C30アルコールを含む、実施形態16に記載の安定剤組成物。
【0116】
実施形態18
共活性剤が、2個のエチレンオキシド基および5個のプロピレンオキシド基を有するC12~C15オキソアルコール;ならびに5個のエチレンオキシド基および2個のプロピレンオキシド基を有するC12~C15オキソアルコールからなる群から選択される、実施形態15~17のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0117】
実施形態19
R’’がメチルであり、かつ共活性剤が、エトキシル化および/またはプロポキシル化アルコールのモノアルキルエーテルを含み、ここで、アルコールは、ドコシルアルコール;ステアリルアルコール;オレイルアルコール;セチルアルコール;イソトリデシルアルコール;ラウリルアルコール;C12~C15アルコール;C16/C18アルコール;およびC20~C50アルコールからなる群から選択される、実施形態10~14のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0118】
実施形態20
共活性剤が、式(IV)
R
4-NR
2R
3(IV)によるアルコキシル化脂肪アミン、そのエステル、もしくはその
塩、
または式(V):
【化11】
によるアルコキシル化脂肪アミドを含み、式中、式(IV)および式(V)のR
4は、1
個以上のヘテロ原子により任意選択で割り込まれた、C
8~C
60ヒドロカルビル基から独
立して選択され;式(IV)および式(V)のR
2およびR
3のそれぞれは、H、C
1~C
30アルキル、または
(-CH
2CHR
5O-)n-H(ここで、R
5は、Hまたはメチルから選択され、nは、
1~100の整数である)から独立して選択され;かつ
式(IV)および式(V)のR
2またはR
3の少なくとも一方は、
(-CH
2CHR
5O-)n-Hから選択される、実施形態1~8のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0119】
実施形態21
式(IV)および式(V)のR4が、1個以上のヘテロ原子により任意選択で割り込ま
れた、C8~C30アルキル基である、実施形態20に記載の安定剤組成物。
【0120】
実施形態22
式(IV)および式(V)のR4が、1個以上のヘテロ原子により任意選択で割り込ま
れた、C12~C22アルキル基である、実施形態21に記載の安定剤組成物。
【0121】
実施形態23
式(IV)および式(V)のR4が、酸素原子により割り込まれている、実施形態20
~22のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0122】
実施形態24
nの合計値が、1~20の整数である、実施形態20~23のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0123】
実施形態25
共活性剤が、式(IV)によるアルコキシル化脂肪アミンであり、かつエトキシル化および/またはプロポキシル化ステアリルアミン;オレイルアミン;タローアミン;セチルアミン;カプリルアミン;水素化タローアミン;ならびにココアミンからなる群から選択される、実施形態20~24のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0124】
実施形態26
共活性剤が、式(IV)によるアルコキシル化脂肪アミン種のカルボン酸塩である、実施形態20~25のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0125】
実施形態27
カルボン酸塩が、C2~C30カルボン酸に由来する、実施形態26に記載の安定剤組成
物。
【0126】
実施形態28
カルボン酸塩が、C12~C24カルボン酸に由来する、実施形態27に記載の安定剤組成物。
【0127】
実施形態29
共活性剤が、式(V)によるアルコキシル化脂肪アミドであり、かつココアミドモノエタノールアミン;ココアミドジエタノールアミン;ラウラミドジエタノールアミン;オレアミドモノエタノールアミン;オレアミドジエタノールアミン;ならびにそれらのエトキシル化および/またはプロポキシル化形態からなる群から選択される、実施形態20~24のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0128】
実施形態30
式(V)によるアルコキシル化脂肪アミドが、1~50のエトキシレートおよび/またはプロポキシレートをさらに含む、実施形態29に記載の安定剤組成物。
【0129】
実施形態31
共活性剤が、ソルビタンエステル、またはそのエトキシレートを含む、実施形態1~8のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0130】
実施形態32
共活性剤が、ソルビタンモノラウレート;ソルビタンモノパルミテート;ソルビタンモノステアレート;ソルビタンモノオレエート;ソルビタンモノタレート;ソルビタンセスキオレエート;ソルビタントリステアレート;ポリソルベート20;ポリソルベート21;ポリソルベート40;ポリソルベート60;ポリソルベート61;ポリソルベート80;ポリソルベート81;およびそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態31に記載の安定剤組成物。
【0131】
実施形態33
共活性剤が、モノグリセロールもしくはポリグリセロールエステル、またはそれらのエトキシレートを含み、ポリグリセロールエステルは、20までのグリセロール単位を含む、実施形態1~8のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0132】
実施形態34
ポリグリセロールエステルが、10までのグリセロール単位を含む、実施形態33に記載の安定剤組成物。
【0133】
実施形態35
1個以上のエステル基が、C12~C30アルキルから独立して選択される、実施形態33または34に記載の安定剤組成物。
【0134】
実施形態36
共活性剤が、グリセロールモノステアレート;グリセロールジステアレート;グリセロールオレエート;グリセロールトリイソステアレート;ジグリセロールモノステアレート;ジグリセロールジイソステアレート;ジグリセロールモノオレエート;トリグリセロールモノステアレート;ヘキサグリセロールジステアレート;ポリグリセリル-10モノステアレート;ポリグリセリル-10モノオレエート;ポリグリセロール-10-ジパルミテート;ポリグリレソール-10デカオレエート;ポリグリセロール-3ポリリシノレエート;植物系脂肪酸のポリグリセロールエステル;ポリグリセロール-4カプレート;ポリグリセロール-3カプレート;ポリグリセロール-4イソステアレート;ポリグリセロール-3オレエート;ポリグリセロール-6ジステアレート;ポリグリセロール-9ステアレート;ポリグリセロール-4オレエート;ジグリセロールジステアレートエトキシレート;グリセロールステアレートエトキシレート;グリセロールオレエートエトキシレート;グリセロールラウレートエトキシレート;グリセロールココエートエトキシレート;ジグリセロールジステアレートエトキシレート;ジグリセロールラウレートエトキシレート;エトキシル化ヒマシ油;およびエトキシル化水素化ヒマシ油からなる群から選択される、実施形態33~35のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0135】
実施形態37
共活性剤が、エチレンオキシド/プロピレンオキシド(EO/PO)モノマーを含むコポリマーである、実施形態1~8のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0136】
実施形態38
EO/POモノマーの比が、1:99~99:1である、実施形態37に記載の安定剤組成物。
【0137】
実施形態39
EO/POの比が、1:9~9:1である、実施形態37または38に記載の安定剤組成物。
【0138】
実施形態40
コポリマーの重量平均分子量が、15,000Daを含んで、15,000Daまでである、実施形態37~39のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0139】
実施形態41
コポリマーの重量平均分子量が、10,000Daを含んで、10,000Daまでである、実施形態40に記載の安定剤組成物。
【0140】
実施形態42
共活性剤が、ポリ(エチレングリコール)-ブロック-ポリ(プロピレングリコール)-ブロック-ポリ(エチレングリコール)コポリマーからなる群から選択され、EO部分は、コポリマーの全重量に基づいて、10重量%~90重量%である、実施形態37~41のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0141】
実施形態43
共活性剤が、脂肪酸のアルコキシル化エステルを含む、実施形態1~8のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0142】
実施形態44
エステル部分が、C12~C30アルキルを含む、実施形態43に記載の安定剤組成物。
【0143】
実施形態45
共活性剤が、エチレングリコールモノステアレート、エチレングリコールジステアレート、ジエチレングリコールモノステアレート、ジエチレングリコールジステアレート、ジエチレングリコールモノオレエート、ジエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエート、ポリエチレングリコールジオレエート、ポリエチレングリコールモノタレート、ポリエチレングリコールジタレート、ポリエチレングリコールモノカプリレート/カプレート、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールミツロウ、マンニトールモノオレエート、天然油エトキシレート/プロポキシレート、リシノール酸エトキシレート;ペンタエリトリチルジオレート;およびそれらの混合物からなる群から選択される、脂肪酸のエトキシル化および/またはプロポキシル化エステルである、実施形態43または44に記載の安定剤組成物。
【0144】
実施形態46
共活性剤が、糖エステルを含む、実施形態1~8のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0145】
実施形態47
糖エステルが、スクロースステアレート;スクロースジステアレート;スクロースポリステアレート;スクロースモノパルミテート;スクロースラウレート;およびスクロースポリパルミテートからなる群から選択される、実施形態46に記載の安定剤組成物。
【0146】
実施形態48
ヒンダードベンゾエート;チオエステル;ヒドロキシルアミン;酸化防止剤;ヒンダードフェノール;ホスファイト;ホスホナイト;ベンゾフラノン;ニトロン;およびそれらの混合物からなる群から選択される、安定化量の共安定剤をさらに含む、実施形態1~47のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0147】
実施形態49
共安定剤が、式(VI):
【化12】
[式中、
R
21およびR
22のそれぞれは、C
1~C
12アルキルから独立して選択され;
Tは、OまたはNR
24(ここで、R
24は、HまたはC
1~C
30ヒドロカルビルである)か
ら選択され;
R
23は、HまたはC
1~C
30ヒドロカルビルである]
によるヒンダードベンゾエートまたはベンズアミド化合物である、実施形態48に記載の安定剤組成物。
【0148】
実施形態50
ヒンダードベンゾエート化合物が、2,4-ジ-tert-ブチルフェニル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート;ヘキサデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート;オクタデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート;オクチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート;デシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート;ドデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート;テトラデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート;ベヘニリル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート;2-メチル-4,6-ジ-tert-ブチルフェニル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート;ブチル-3-[3-t-ブチル-4-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンゾイルオキシ)フェニル]プロピオネート;およびそれらの混合物からなる群から選択される、実施形態48または49に記載の安定剤組成物。
【0149】
実施形態51
核形成剤;充填剤;金属ステアレート;金属酸化物;強化剤;可塑剤;潤滑剤;レオロジー剤;触媒;レベリング剤;蛍光増白剤;帯電防止剤;発泡剤;難燃剤;染料;顔料;およびそれらの混合物からなる群から選択される、安定化量の共添加剤化合物をさらに含む、実施形態1~50のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0150】
実施形態52
共活性剤およびUV吸収剤が、1:50~200:1の比で存在する、実施形態1~51のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0151】
実施形態53
共活性剤と、組み合わされたUV吸収剤およびHALS(UVA+HALS)とが、1:20~50:1、または1:10~40:1、または1:5~20:1の比で存在する、実施形態1~52のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0152】
実施形態54
ヒンダードアミン光安定剤とオルトヒドロキシフェニルトリアジンとの重量比が、1:3~20:1である、実施形態1~53のいずれか1つに記載の安定剤組成物。
【0153】
実施形態55
実施形態1~54のいずれか1つで定義されたとおりの安定剤組成物;および安定化される有機材料と同一であるか、または適合する少なくとも1種の有機材料を含むマスターバッチ濃縮物であって、安定剤組成物は、マスターバッチ濃縮物の全重量に基づいて、10重量%~90重量%の量で存在する、マスターバッチ濃縮物。
【0154】
実施形態56
安定剤組成物が、マスターバッチ濃縮物の全重量に基づいて、30重量%~80重量%の量で存在する、実施形態55に記載のマスターバッチ濃縮物。
【0155】
実施形態57
安定剤組成物が、マスターバッチ濃縮物の全重量に基づいて、40重量%~75重量%の量で存在する、実施形態55または56に記載のマスターバッチ濃縮物。
【0156】
実施形態58
1つ以上の容器中に実施形態1~54のいずれか1つに記載の安定剤組成物または実施形態55~57のいずれか1つに記載のマスターバッチ濃縮物を含む、有機材料を安定化させるためのキット。
【0157】
実施形態59
同じまたは追加の容器中に実施形態48~51のいずれか1つに記載の共安定剤または共添加剤をさらに含む、実施形態58に記載のキット。
【0158】
実施形態60
製造物品であって、安定化される有機材料;ならびに
a)
i)オルトヒドロキシフェニルトリアジン化合物;オルトヒドロキシベンゾフェノン化合物;オルトヒドロキシフェニルベンゾトリアゾー化合物;ベンゾキサジノン化合物;およびそれらの混合物からなる群から選択される、安定化量の紫外線吸収剤(UVA);
ii)安定剤組成物の全重量に基づいて、1重量%~99重量%の共活性剤;ならびに
iii)式(II):
【化13】
(式中、R
31は、水素;OH;C
1~C
20ヒドロカルビル;-CH
2CN;C
1~C
12アシ
ル;またはC
1~C
18アルコキシから選択され;R
38は、水素;またはC
1~C
8ヒドロカ
ルビルから選択され;R
29、R
30、R
32、およびR
33のそれぞれは、C
1~C
20ヒドロカ
ルビルから独立して選択されるか、またはR
29およびR
30ならびに/またはR
32およびR
33は、それらが結合している炭素と一緒になってC
5~C
10シクロアルキルを形成する)
または式(IIa)による官能基:
【化14】
(式中、
mは、1~2の整数であり、
R
39は、水素;OH;C
1~C
20ヒドロカルビル;-CH
2CN;C
1~C
12アシル;また
はC
1~C
18アルコキシから選択され;
G
1~G
4のそれぞれは、C
1~C
20ヒドロカルビルから独立して選択される)
による官能基を含む安定化量のヒンダードアミン光安定剤化合物(HALS);あるいは式(II)および式(IIa)による官能基を有するHALS化合物の混合物
を含む、製造物品の全重量に基づいて、0.01重量%~15重量%の安定剤組成物;あるいは
b)実施形態55~57のいずれか1つに定義されたとおりのマスターバッチ濃縮物
を含み、製造物品中の共活性剤の最終濃度が、製造物品の重量に基づいて、0.01重量%~5重量%であるような、製造物品。
【0159】
実施形態61
製造物品中の共活性剤の濃度が、製造物品の重量に基づいて、0.01重量%~2重量%である、実施形態60に記載の製造物品。
【0160】
実施形態62
製造物品中の共活性剤の濃度が、製造物品の重量に基づいて、0.01重量%~1重量%である、実施形態61に記載の製造物品。
【0161】
実施形態63
製造物品中の共活性剤の濃度が、製造物品の重量に基づいて、0.05重量%~0.50重量%である、実施形態62に記載の製造物品。
【0162】
実施形態64
安定剤組成物またはマスターバッチ濃縮物が、製造物品の全重量に基づいて、0.02重量%~20重量%の最終濃度で存在する、実施形態60に記載の製造物品。
【0163】
実施形態65
安定剤組成物またはマスターバッチ濃縮物が、製造物品の全重量に基づいて、0.05重量%~10重量%の最終濃度で存在する、実施形態64に記載の製造物品。
【0164】
実施形態66
20°超の、物品の表面での水との接触角を有することをさらに特徴とする、実施形態60~65のいずれか1つに記載の製造物品。
【0165】
実施形態67
接触角が、50°超である、実施形態66に記載の製造物品。
【0166】
実施形態68
接触角が、75°超である、実施形態67に記載の製造物品。
【0167】
実施形態69
安定化される有機材料が、ポリオレフィン、ポリ(エチレン-酢酸ビニル)(EVA)、ポリエステル、ポリエーテル、ポリケトン、ポリアミド、天然および合成ゴム、ポリウレタン、ポリスチレン、高衝撃ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリル酸ブチル、ポリアセタール、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、ポリスチレン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン、スチレンアクリロニトリル、アクリレートスチレンアクリロニトリル、セルロースアセテートブチレート、セルロース系ポリマー、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニルスルフィド、ポリフェニルオキシドポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリケトン、脂肪族ポリケトン、熱可塑性オレフィン(TPO)、アミノ樹脂架橋ポリアクリレートおよびポリエステル、ポリイソシアネート架橋ポリエステルおよ
びポリアクリレート、フェノール/ホルムアルデヒド、尿素/ホルムアルデヒドおよびメラミン/ホルムアルデヒド樹脂、乾性および不乾性アルキド樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂;メラミン樹脂、尿素樹脂、イソシアネート、イソシアヌレート、カルバメート、およびエポキシ樹脂で架橋されたアクリレート樹脂;酸無水物またはアミンで架橋されている、脂肪族、脂環式、複素環および芳香族グリシジル化合物に由来する架橋エポキシ樹脂;ポリシロキサン、Michael付加ポリマー、アミン、活性化不飽和およびメチレン化合物と共にブロックドアミン、活性化不飽和およびメチレン化合物と共にケチミン、不飽和アクリルポリアセトアセテート樹脂と組み合わせたポリケチミン、不飽和アクリル樹脂と組み合わせたポリケチミン、コーティング組成物、放射線硬化性組成物、エポキシメラミン樹脂、有機染料、化粧品、セルロースベースの紙調合物、写真用フィルム紙、繊維、ワックス、ならびにインクからなる群から選択される、実施形態60~68のいずれか1つに記載の製造物品。
【0168】
実施形態70
安定化される有機材料が、i)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブタ-1-エン、またはポリ-4-メチルペンタ-1-エンから選択されるモノオレフィンのポリマー;ii)ポリイソプレンまたはポリブタジエンから選択されるジオレフィンのポリマー;iii)シクロペンテンまたはノルボルネンから選択されるシクロオレフィンのポリマー;iv)任意選択で架橋されたポリエチレン、高密度ポリエチレン(HDPE)、高密度および高分子量ポリエチレン(HDPE-HMW)、高密度および超高分子量ポリエチレン(HDPE-UHMW)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)または超低密度ポリエチレン(ULDPE)から選択されるポリエチレン;v)熱可塑性オレフィン(TPO);vi)それらのコポリマー、ならびにvii)それらの混合物からなる群から選択されるポリオレフィンポリマーである、実施形態69に記載の製造物品。
【0169】
実施形態71
安定剤組成物が、実施形態1~54のいずれか1つに定義されたとおりである、実施形態60~70のいずれか1つに記載の製造物品。
【0170】
実施形態72
製造物品中の共活性剤とUVAとの比が、200:1~1:50である、実施形態60~71のいずれか1つに記載の製造物品。
【0171】
実施形態73
製造物品中の共活性剤とUVAとの比が、100:1~1:40である、実施形態72に記載の製造物品。
【0172】
実施形態74
製造物品中の共活性剤とUVAとの比が、50:1~1:30である、実施形態73に記載の製造物品。
【0173】
実施形態75
光、酸素、および/または熱への曝露の作用による劣化および/または変色を受ける、有機材料から作られた安定製造物品を形成するための方法であって、少なくとも1種の有機材料を、実施形態1~54のいずれか1つで定義されたとおりの安定剤組成物、または実施形態55~57のいずれか1つで定義されたとおりのマスターバッチ濃縮物、または実施形態58もしくは59で定義されたとおりのキットと組み合わせ;有機材料を製造物品に押出し、成形、ブロー成形、回転成形、キャスティング、熱形成し、または粉末成形
する工程を含む方法。
【0174】
実施形態76
有機材料が、i)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブタ-1-エン、またはポリ-4-メチルペンタ-1-エンから選択されるモノオレフィンのポリマー;ii)ポリイソプレンまたはポリブタジエンから選択されるジオレフィンのポリマー;iii)シクロペンテンまたはノルボルネンから選択されるシクロオレフィンのポリマー;iv)任意選択で架橋されたポリエチレン、高密度ポリエチレン(HDPE)、高密度および高分子量ポリエチレン(HDPE-HMW)、高密度および超高分子量ポリエチレン(HDPE-UHMW)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、または超低密度ポリエチレン(ULDPE)から選択されるポリエチレン;v)熱可塑性オレフィン(TPO);vi)それらのコポリマー;ならびにvii)それらの混合物からなる群から選択されるポリオレフィンポリマーである、実施形態75に記載の方法。
【0175】
実施形態77
有機材料が、ポリエチレンまたはポリプロピレンであり、かつi)メチル化された、またはメチル化されていない、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-1,6-ヘキサンジアミンポリマーとモルホリン-2,4-ジクロロ-1,3,5-トリアジン反応生成物との縮合物の形態の0.01重量%~5重量%のヒンダードアミン光安定剤;ii)4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-s-トリアジンの形態の0.001重量%~5重量%のオルトヒドロキシフェニルトリアジン;およびiii)ジエチレングリコールオクタデシルエーテルの形態の0.01重量%~5重量%の共活性剤を含む安定化量の安定剤組成物とブレンドされる、実施形態75または76に記載の方法。
【0176】
実施形態78
安定化量の共活性剤が、安定剤組成物の全重量に基づいて、0.01重量%~1重量%である、実施形態77または78に記載の方法。
【0177】
実施形態79
オルトヒドロキシフェニルトリアジンが、2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノンの形態のオルトヒドロキシベンゾフェノンおよび/または2-(2’-ヒドロキシ-5’-オクチルフェニル)-ベンゾトリアゾールの形態のオルトヒドロキシフェニルベンゾトリアゾールで置き換えられる、実施形態77または78に記載の方法。
【0178】
実施形態80
安定化量のオルトヒドロキシフェニルトリアジンが、減少し、かつ当量の、2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノンの形態のオルトヒドロキシベンゾフェノンおよび/または2-(2’-ヒドロキシ-5’-オクチルフェニル)-ベンゾトリアゾールの形態のオルトヒドロキシフェニルベンゾトリアゾールで置き換えられる、実施形態77に記載の方法。
【0179】
実施形態81
安定剤組成物が、iv)0.01重量%~5重量%の、ヘキサデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエートの形態のヒンダードベンゾエートをさらに含む、実施形態77~80のいずれか1つに記載の方法。
【実施例】
【0180】
以下の実施例は、本発明のある特定の実施形態をさらに理解するように当業者を補助するために提供される。これらの実施例は、例証目的が意図され、本発明の様々な実施形態の範囲を限定すると解釈されるべきでない。
【0181】
実施例1
ポリプロピレンのUV風化性能/(60°光沢データ)
方法/使用の方法:
試料調製
様々な添加剤材料を、Lyondell Basell Industriesからのポリプロピレン(Pro-fax 6301)ポリマーと配合し、慣用の一軸押出パラメータを使用して押し出す。押出し後、規格2x2x0.125インチプラークおよび引張りバー(1インチ)を、Arburg射出成形機を使用して射出成形する。射出成形中の条件は、次の通りである:ノズル温度:230℃;射出圧力:60;スロットサイズ:14.5。特定のエトキシル化アルコールを以下の方法によってメチル化する以外は、添加剤を受け入れたままで使用する。
【0182】
UV風化について、試料をASTM G-154試験条件下でQUV-313に曝露する。光沢(60°)値は、設定曝露間隔で測定する。高い光沢値は、表面クレージングまたはブルーミング作用なしの滑らかな表面を示す。試料は、それらが、表面クレージングを示し始めるときに不合格と見なす。
【0183】
物理的特性について、各データ点につき5つの引張りバーを、Instron Engineering Company Tensile Tester(モデルTTB)で試験する。5つの試験試料の平均の物理的特性を、ASTM D638タイプ-5法を使用して測定する。引張り試験器のクロスヘッド速度は、毎分2インチ(0.508cm)である。試料は、それらが元の物理的特性の50%未満を保持するときに不合格と見なす。
【0184】
メチル化エトキシル化アルコールの調製
メチル化BRIJ(登録商標)S2の合成-水素化ナトリウム(4.35g)を500mlの丸底フラスコに投入し、続いて、75mlのn-ヘプタンを添加する。それを、磁気式攪拌子を使用して窒素ブランケット下で約20分間攪拌し、次いで、NaHを沈降させる。n-ヘプタンをピペットの助けにより除去する。n-ヘプタン洗浄を繰り返す。次いで、新鮮な200mlのn-ヘプタンを添加する。それに、50mlのテトラヒドロフラン(THF)に溶解させたBRIJ(登録商標)S2(27g)を添加する。BRIJ(登録商標)S2添加中にわずかな発熱が認められ、内容物を窒素下室温で30分間攪拌する。次いで、この混合物にヨウ化メチル(10.5g)をゆっくりと添加し、内容物をまず室温で1時間攪拌し、次いで、約50oCに約3時間加熱する。次いで、反応物を冷
却し、100mlのメタノールで希釈する。次いで、この混合物を減圧下で濃縮し、残渣を塩化メチレン/水混合物で処理する。有機層を分離し、水で洗浄し、減圧下で濃縮し、真空下で乾燥させて、LC/MSおよびNMR分析技術により特徴付けられた所望のメチル化BRIJ(登録商標)S2を得る。
【0185】
メチル化HETOXOL(登録商標)OL-4の合成-水素化ナトリウム(4.8g)を500mlの丸底フラスコに投入し、続いて、75mlのn-ヘプタンを添加する。それを、磁気式攪拌子を使用して窒素ブランケット下で約20分間攪拌し、次いで、NaHを沈降させる。n-ヘプタンを、ピペットの助けにより除去する。n-ヘプタン洗浄を繰り返す。次いで、新鮮な200mlのn-ヘプタンを添加する。それに、50mlのテトラヒドロフラン(THF)に溶解させたHETOXOL(登録商標)OL-4(44.4g)を添加する。HETOXOL(登録商標)OL-4添加中にわずかな発熱が認められ
、内容物を窒素下室温で約30分攪拌する。次いで、この混合物にヨウ化メチル(15.6g)をゆっくりと添加し、内容物をまず室温で1時間攪拌し、次いで、約50oCに約
3時間加熱する。次いで、反応物を冷却し、100mlのメタノールで希釈する。次いで、この混合物を減圧下で濃縮し、残渣を塩化メチレン/水混合物で処理する。有機層を分離し、水で洗浄し、減圧下で濃縮する。わずかに黄色に色づいた液体物質を得る。この生成物を、シリカゲルを通過させ、活性炭で処理して、色物体を除去する。このようにして得た生成物を、LC/MSおよびNMR分析技術により所望のメチル化HETOXOL(登録商標)OL-4であると特徴付ける。
【0186】
結果は、以下の表および
図1A~Bに示す。実施例を処方する際に使用した様々な共活性剤および他の添加剤は、商品名、化学名、および供給源により以下に与える。一部の場合、これらの同じ化学品が、異なる商品名のもとで他の供給者から入手可能であり得る。
【0187】
【0188】
【0189】
【0190】
【0191】
処方1-(4)は、ステアリルアルコールが、UV-1164(UV吸収剤)/UV-3346(HALS)と組み合わせて使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。
【0192】
【0193】
処方2-(4)は、グリセロールモノステアレートが、UV-1164(UV吸収剤)/UV-3346(HALS)と組み合わせて使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。
【0194】
【0195】
処方3-(4)は、ソルビタンモノステアレートが、UV-1164(UV吸収剤)/UV-3346(HALS)と組み合わせて使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。
【0196】
【0197】
処方4-(6)および処方4-(8)は、トリアジンUV吸収剤(TINUVIN(登録商標)1577FFおよびUV-1164)の両方ともが、BRIJ(登録商標)S2と組み合わせて使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。
【0198】
【0199】
上の表中処方5-(4)および処方5-(8)の比較は、ベンゾフェノンUV吸収剤(UV-531)が、BRIJ(登録商標)S2と組み合わせて使用される場合、トリアジンUV吸収剤(UV-1164)よりも高い相乗的な性能を示すことを実証する。
【0200】
【0201】
処方6-(4)、処方6-(6)、および処方6-(10)は、HALS(UV-3529、UV-3853、UV-3346)が、BRIJ(登録商標)S2と組み合わせて使用される場合、相乗的な性能をなんら示さないことを実証する。
【0202】
【0203】
処方7-(6)、処方7-(8)、および処方7-(10)は、トリアジンUV吸収剤変形と組み合わせてのHALS(UV-3346)が、BRIJ(登録商標)S2と組み合わせて使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。処方7-(4)は、メチル化UV-1164が使用される場合、相乗的な性能の欠如を示す。
【0204】
【0205】
表7Aおよび表7Bは、シクロヘキサン中比較的高い溶解度を有するトリアジンを含有する処方が、シクロヘキサン中非常に低い溶解度を有するトリアジンを含有する処方よりも優れていることを示す。
【0206】
【0207】
処方8-(4)は、BRIJ(登録商標)S2が、UV-1164(UV吸収剤)/UV-3346(HALS)と組み合わせて使用される場合、物理的特性の増強において相乗的な性能を示すことを実証する。
【0208】
【0209】
処方9-(2)、処方9-(4)、および処方9-(6)は、種々のクラスのUV吸収剤と組み合わせてのHALS(UV-3346)が、BRIJ(登録商標)S2と組み合わせて使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。
【0210】
【0211】
処方10-(2)は、UV吸収剤(UV-1164)およびヒンダードベンゾエート(UV-2908)と組み合わせてのHALS(UV-3346)が、BRIJ(登録商標)S2と組み合わせて使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。
【0212】
【0213】
処方11-(3)および処方11-(4)の比較は、UV吸収剤(UV-1164)と組み合わせてのHALS(UV-3346)が、ステアリルアルコールとよりも、BRIJ(登録商標)S2と使用される場合、より高い相乗的な性能を示すことを実証する。
【0214】
【0215】
上の表中の処方12-(3)、処方12-(4)および処方12-(5)は、様々なエトキシル化度を有するエトキシル化アルコールのすべてが、HALS(UV-3346)およびUV吸収剤(UV-1164)と使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。
【0216】
【0217】
処方13-(3)~処方13-(7)は、様々な度合いのアルキル鎖長さを有するエトキシル化アルコールがすべて、HALS(UV-3346)およびUV吸収剤(UV-1164)と使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。
【0218】
【0219】
処方14-(5)および処方14-(6)は、分岐エトキシル化アルコールが、HALS(UV-3346)およびUV吸収剤(UV-1164)と使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。
【0220】
【0221】
処方15-(5)および処方15-(6)は、メチル化エトキシル化アルコールが、HALS(UV-3346)およびUV吸収剤(UV-1164)と使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。
【0222】
【0223】
処方16-(2)、処方16-(4)および処方16-(6)は、UV吸収剤(UV-1164)と組み合わせてのHALS(UV-3346、UV-3529、UV-3853)がすべて、BRIJ(登録商標)S2と組み合わされて使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。
【0224】
【0225】
処方17-(6)、処方17-(7)および処方17-(8)は、UV吸収剤(UV-1164)と組み合わせてのHALS(UV-3346)が、種々のソルビタンエステルと組み合わせて使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。
【0226】
【0227】
処方18-(5)および処方18-(6)は、UV吸収剤(UV-1164)と組み合わせてのHALS(UV-3346)が、種々のエトキシル化ソルビタンエステルと組み合わせて使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。
【0228】
【0229】
上の表中の処方19-(3)は、UV吸収剤(UV-1164)と組み合わせてのHALS(UV-3346)が、スクロースエステルと組み合わせて使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。
【0230】
【0231】
処方20-(6)、処方20-(7)、処方20-(8)、処方20-(11)、および処方20-(14)は、UV吸収剤(UV-1164)と組み合わせてのHALS(UV-3346)が、エトキシル化脂肪酸エスエルと組み合わせて使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。
【0232】
【0233】
処方21-(4)および処方21-(7)は、UV吸収剤(UV-1164)と組み合わせてのHALS(UV-3346)が、エチレングリコール脂肪酸エステルと組み合わせて使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。
【0234】
【0235】
処方22-(4)は、UV吸収剤(UV-1164)と組み合わせてのHALS(UV-3346)が、エトキシル化ヒマシ油と組み合わせ使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。
【0236】
【0237】
処方23-(3)および処方23-(7)は、UV吸収剤(UV-1164)と組み合わせてのHALS(UV-3346)が、エトキシル化水素化ヒマシ油と組み合わされて使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。
【0238】
【0239】
処方24-(9)~処方24-(15)は、UV吸収剤(UV-1164)と組み合わせてのHALS(UV-3346)が、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマーと組み合わせて使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。
【0240】
【0241】
処方25-(8)~処方25-(13)、処方25-(18)および処方25-(19)は、UV吸収剤(UV-1164)と組み合わせてのHALS(UV-3346)が、脂肪アミンエトキシレートと組み合わせて使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。
【0242】
【0243】
処方26-(6)~処方26-(8)および処方26-(11)は、UV吸収剤(UV-1164)と組み合わせてのHALS(UV-3346)が、脂肪酸アミドエトキシレートと組み合わせて使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。
【0244】
【0245】
処方27-(5)、処方27-(6)および処方27-(9)は、UV吸収剤(UV-1164)と組み合わせてのHALS(UV-3346)が、ポリグリセロール脂肪酸エステルと組み合わせて使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。
【0246】
【0247】
処方28-(3)および処方28-(7)は、UV吸収剤(UV-1164)と組み合わせてのHALS(UV-3346)が、アルコールエトキシレート/プロポキシレートと組み合わせて使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。
【0248】
【0249】
表29は、一連のエトキシル化アルコールが本発明で使用することができること、およびエトキシル化C12アルコール(またはより高い炭素数)を含有する安定剤処方が、最良の安定化を与えることを示す。エトキシル化アルコールは、末端ヒドロキシル基においてアルキル化することもできる。
【0250】
実施例2
他の樹脂タイプのUV風化性能/(60°光沢データ)
実施例1と同様に、様々な添加剤化合物を、高密度ポリエチレンポリマー(Nova ChemicalsからSCLAIR(登録商標)2909として入手可能)、またはポリアミドナイロン66ポリマー(M.HollandからTORZEN(登録商標)U4800 NC01として入手可能)と配合し、慣用の二軸押出パラメータを使用して押し出す。押出し後、規格2x2x0.125インチプラークおよび引張りバー(1インチ)を、Arburg射出成形機を使用して射出成形する。結果は、以下の表に示す。
【0251】
【0252】
高密度ポリエチレンポリマーにおいて、処方30-(3)は、UV吸収剤(UV-1164)と組み合わせてのHALS(UV-3346)が、BRIJ(登録商標)S2と組み合わせて使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。
【0253】
【0254】
高密度ポリエチレンポリマーにおいて、処方31-(3)は、UV吸収剤(UV-1164)と組み合わせてのHALS(UV-3346)が、物理的特性を増強する際にBRIJ(登録商標)S2と組み合わせて使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。
【0255】
【0256】
ナイロンにおいて、処方32-(2)は、UV吸収剤(UV-1164)と組み合わせてのHALS(UV-3346)が、BRIJ(登録商標)S2と組み合わせて使用される場合、相乗的な性能を示すことを実証する。
【0257】
実施例3
接触角測定(ポリプロピレンプラーク上の水)
KSV Model 200 CAMを使用しての光学的接触角方法である液滴法を使用して、接触角を測定する。測定は、射出成形プラーク上のいくつかの液滴上で行なう。機器ソフトウェアは、ヤング/ラプラスの式をベースとする方法を使用して右角および左角を測定する。液滴の面積は、マイクロピペットによる液滴の体積の制御よりはむしろソフトウェアを使用して測定する。各液滴の体積は、約10.0±0.5μLである。結果は、以下の表に示す。
【0258】
【0259】
表33は、本発明の処方が、本明細書に記載されるとおりの安定剤組成物を含有する、ポリプロピレンなどの材料で作られた製造物品の表面上の水滴で作られた接触角により測定して低い度合いの濡れ性を与えることができることを示す。
【0260】
当業者が理解するとおりに、本明細書に記載される範囲のすべては、上限および下限、ならびに本明細書に具体的に列挙される間のいずれの値も含み、それぞれの値は、本発明者らによって企図される。したがって、より広い範囲に加えて、より狭い範囲またはより特定の群の開示は、より広い範囲またはより大きい群の権利放棄ではない。様々な特許お
よび/または科学文献の参考文献が、本出願の全体を通して言及されてきた。それらの全体でのこれらの刊行物の開示は、あたかも本明細書に書かれたかのように参照により本明細書によって組み込まれる。しかしながら、本出願における用語が、組み込まれた参考文献の用語と矛盾または対立する場合、本出願の用語が、組み込まれた参考文献からの対立する用語に対して優先する。上記説明および実施例を考慮して、当業者は、過度の実験なしに特許請求されるとおりの開示を実施することができる。
【0261】
上述の説明は、本発明の典型的な実施形態の基本的で新規な特徴を示し、記載し、指摘してきたが、様々な省略、置換、および変化が、本教示の範囲を逸脱することなく、当業者によってなされてもよいことが理解される。