IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社 フキの特許一覧

<>
  • 特許-折れ鍵取出方法及びボーリングパイプ 図1
  • 特許-折れ鍵取出方法及びボーリングパイプ 図2
  • 特許-折れ鍵取出方法及びボーリングパイプ 図3
  • 特許-折れ鍵取出方法及びボーリングパイプ 図4
  • 特許-折れ鍵取出方法及びボーリングパイプ 図5
  • 特許-折れ鍵取出方法及びボーリングパイプ 図6
  • 特許-折れ鍵取出方法及びボーリングパイプ 図7
  • 特許-折れ鍵取出方法及びボーリングパイプ 図8
  • 特許-折れ鍵取出方法及びボーリングパイプ 図9
  • 特許-折れ鍵取出方法及びボーリングパイプ 図10
  • 特許-折れ鍵取出方法及びボーリングパイプ 図11
  • 特許-折れ鍵取出方法及びボーリングパイプ 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-28
(45)【発行日】2023-04-05
(54)【発明の名称】折れ鍵取出方法及びボーリングパイプ
(51)【国際特許分類】
   E05B 17/12 20060101AFI20230329BHJP
【FI】
E05B17/12
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018136250
(22)【出願日】2018-07-19
(65)【公開番号】P2020012327
(43)【公開日】2020-01-23
【審査請求日】2021-04-16
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】597064425
【氏名又は名称】株式会社 フキ
(74)【代理人】
【識別番号】100081961
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 光春
(74)【代理人】
【識別番号】100112564
【弁理士】
【氏名又は名称】大熊 考一
(74)【代理人】
【識別番号】100163500
【弁理士】
【氏名又は名称】片桐 貞典
(74)【代理人】
【識別番号】230115598
【弁護士】
【氏名又は名称】木内 加奈子
(72)【発明者】
【氏名】荒井 康彦
【審査官】砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2006/0042422(US,A1)
【文献】特開2003-250629(JP,A)
【文献】特開2010-138558(JP,A)
【文献】登録実用新案第3162548(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 1/00-85/28
A61M 3/00- 9/00
A61M 31/00
A61M 39/00-39/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
折れ鍵が残留したシリンダー錠の鍵穴内に、先端に傾斜面が形成された筒形状の本体を有するボーリングパイプを、傾斜面が前記シリンダー錠のタンブラーに接する方向となるように挿入し、
前記傾斜面によって前記タンブラーを前記シリンダー錠の遠心方向に付勢して、前記本体の外周に設けられた保持面により前記タンブラーを前記遠心方向に保持しながら、前記ボーリングパイプの先端が前記折れ鍵の側面に達するまで移動させ、
前記傾斜面が前記折れ鍵の側面に沿う方向となるように前記ボーリングパイプを回動させ、
前記ボーリングパイプ内に挿入したドリルビットによって前記折れ鍵の側面に穴を形成し、
前記ドリルビットを前記鍵穴から抜き取り、
前記鍵穴から挿入した棒状のピックツールの先端を前記穴に挿入し、
前記鍵穴から前記ピックツールとともに前記折れ鍵を抜き出す、
ことを特徴とする折れ鍵取出方法。
【請求項2】
前記穴を形成した後、前記ボーリングパイプを前記鍵穴から抜き取り、
前記鍵穴に、筒形状のガイドパイプを挿入し、
前記ガイドパイプ内に前記ピックツールを挿入することによって、前記鍵穴に前記ピックツールを挿入することを特徴とする請求項1記載の折れ鍵取出方法。
【請求項3】
前記ガイドパイプを前記鍵穴に挿入するために、前記タンブラーを前記遠心方向に保持する保持ツールを、前記鍵穴内に挿入することを特徴とする請求項2記載の折れ鍵取出方法。
【請求項4】
シリンダー錠の鍵穴内に挿入するための筒形状の本体と、
前記本体の一端に、前記本体の軸に対して傾斜して設けられ、前記鍵穴内に挿入されるに従って、前記シリンダー錠内のタンブラーに接することにより、前記タンブラーを前記シリンダー錠の遠心方向に付勢する傾斜面と、
前記本体の外周に設けられ、前記傾斜面により付勢された前記タンブラーを前記遠心方向に保持する保持面と、
を有し、
前記本体は、前記鍵穴内の折れ鍵の側面に穴を形成するドリルビットが挿入される内径を有することを特徴とするボーリングパイプ。
【請求項5】
前記本体は、前記傾斜面と反対側の端部に、前記傾斜面の方向を示す識別部を有することを特徴とする請求項4記載のボーリングパイプ。
【請求項6】
前記識別部は、前記本体の軸に対して傾斜した第2の傾斜面であることを特徴とする請求項5記載のボーリングパイプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリンダー錠の鍵穴に残留した折れ鍵を取り出す際に使用する折れ鍵取出方法、ボーリングパイプ、ピックツール及び保持ツールに関する。
【背景技術】
【0002】
シリンダー錠の鍵は、鍵穴内に挿入される鍵の胴部に、深さの異なる溝を組み合わせた鍵溝が形成されている。この胴部を鍵穴内に挿入すると、鍵溝によって、複数のタンブラーが内筒の回動を許容する位置に移動するので、鍵を回すことによる解錠が可能となる。つまり、鍵溝の形状によって、シリンダー錠を解錠することができる正しい鍵か否かが決まる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-293627号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなシリンダー錠において、挿入した鍵の胴部の一部が折れて、鍵穴内に残ってしまう場合が生じる。以下、折れて残留した胴部の一部を、折れ鍵と呼ぶ。鍵穴内に折れ鍵が存在すると、内筒を回すことができなくなり、解錠できない。
【0005】
折れ鍵を取り出す方法の一つとして、図11に示すようなピックツールTを用いる方法がある。ピックツールTは、らせん状の隆起が形成された細い棒状の部材である。この方法では、図12に示すように、ピックツールTの先端を、鍵穴Xに挿入して、その先端を折れ鍵Sと鍵穴Xの隙間に差し込んで引っ掛けることにより、折れ鍵Sを取り出していた。
【0006】
しかしながら、折れ鍵Sは、鍵穴Xの奥に残留しているため、折れ鍵Sと鍵穴Xとの隙間を正確に視認することができない。このため、ピックツールTを差し込んで、手に伝わる感触によって、隙間の位置を把握しなければならない。しかも、折れ鍵Sと鍵穴Xの隙間は非常に狭いため、ピックルーツTを挿入して引っ掛けることは非常に困難な作業であった。
【0007】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、シリンダー錠内に残留した折れ鍵を容易に取り出すことができる折れ鍵取出方法、ボーリングパイプ、ピックツール及び保持ツールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、本発明の折れ鍵取出方法は、折れ鍵が残留したシリンダー錠の鍵穴内に、先端に傾斜面が形成された筒形状の本体を有するボーリングパイプを、傾斜面が前記シリンダー錠のタンブラーに接する方向となるように挿入し、前記傾斜面によって前記タンブラーを前記シリンダー錠の遠心方向に付勢して、前記本体の外周に設けられた保持面により前記タンブラーを前記遠心方向に保持しながら、前記ボーリングパイプの先端が前記折れ鍵の側面に達するまで移動させ、前記傾斜面が前記折れ鍵の側面に沿う方向となるように前記ボーリングパイプを回動させ、前記ボーリングパイプ内に挿入したドリルビットによって前記折れ鍵の側面に穴を形成し、前記ドリルビットを前記鍵穴から抜き取り、前記鍵穴から挿入した棒状のピックツールの先端を前記穴に挿入し、前記鍵穴から前記ピックツールとともに前記折れ鍵を抜き出す。
【0009】
前記穴を形成した後、前記ボーリングパイプを前記鍵穴から抜き取り、前記鍵穴に、筒形状のガイドパイプを挿入し、前記ガイドパイプ内に前記ピックツールを挿入することによって、前記鍵穴に前記ピックツールを挿入してもよい。
【0010】
前記ガイドパイプを前記鍵穴に挿入するために、前記タンブラーを前記遠心方向に保持する保持ツールを、前記鍵穴内に挿入してもよい。
【0011】
本発明のボーリングパイプは、シリンダー錠の鍵穴内に挿入するための筒形状の本体と、前記本体の一端に、前記本体の軸に対して傾斜して設けられ、前記鍵穴内に挿入されるに従って、前記シリンダー錠内のタンブラーに接することにより、前記タンブラーを前記シリンダー錠の遠心方向に付勢する傾斜面と、前記本体の外周に設けられ、前記傾斜面により付勢された前記タンブラーを前記遠心方向に保持する保持面と、を有し、前記本体は、前記鍵穴内の折れ鍵の側面に穴を形成するドリルビットが挿入される内径を有する。
【0012】
前記本体は、前記傾斜面と反対側の端部に、前記傾斜面の方向を示す識別部を有していてもよい。前記識別部は、前記本体の軸に対して傾斜した第2の傾斜面であってもよい。
【0013】
本発明のピックツールは、シリンダー錠の鍵穴に挿入されるロッドを有し、前記鍵穴内に残留した折れ鍵の側面に形成された穴に嵌まる挿入部が、前記ロッドの先端に形成されている。
【0014】
本発明の保持ツールは、前記ピックツールが挿入される内径を有するガイドパイプが、前記鍵穴内に挿入可能となるように、前記シリンダー錠のタンブラーを前記遠心方向に保持する。
【発明の効果】
【0015】
以上のような本発明によれば、シリンダー錠内に残留した折れ鍵を容易に取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実施形態が適用されるシリンダー錠の一例を示す図であり、鍵が挿入されている状態を示す透視平面図(A)、透視正面図(B)、鍵が挿入されていない状態を示す透視平面図(C)、透視正面図(D)である。
図2】実施形態のボーリングパイプを示す透視平面図(A)、正面図(B)、ドリルビットを示す平面図(C)である。
図3】実施形態のピックツールを示す平面図(A)、ガイドパイプを示す透視平面図(B)、側面図(C)である。
図4】実施形態の保持ツールを示す正面図(A)、平面図(B)、側面図(C)である。
図5】折れ鍵が鍵穴内に残留している状態を示す透視平面図(A)、透視正面図(B)、鍵穴へのボーリングパイプの挿入開始時を示す透視平面図(C)、透視正面図(D)である。
図6】鍵穴へのボーリングパイプの挿入状態を示す透視平面図(A)、透視正面図(B)、ボーリングパイプの回動による傾斜面の方向変換と、ドリルビットによる穴あけを示す透視平面図(C)、透視正面図(D)である。
図7】鍵穴への保持ツールの挿入を示す透視平面図(A)、透視正面図(B)、ガイドパイプとピックツールの挿入を示す透視平面図(C)である。
図8】鍵穴からの折れ鍵の抜き始めを示す透視平面図(A)、抜き終わりを示す透視平面図(B)である。
図9】正常な鍵(A)、折れた鍵(B)を示す平面図である。
図10】通常のパイプでドリルビットが折れる状態を示す説明図(A)、(B)、本実施形態のボーリングパイプとドリルビットを示す説明図(C)である。
図11】一般的なピックツールを示す平面図である。
図12】鍵穴と折れ鍵との間へのピックツールの挿入を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。なお、各図面に表された部材は、発明の理解をし易くするための形状やサイズとなっており、必ずしも実際の製品と一致するものではない。また、部材同士が重なり合っている箇所において、理解のし易さのために透視図を用いている。
【0018】
[シリンダー錠]
まず、図1を参照して、本実施形態の適用対象となるシリンダー錠1を説明する。シリンダー錠1は、外筒2内に挿入された内筒3の回動が規制される状態と、回動が許容される状態とを、鍵穴3a内へ挿脱される鍵Kによって切り替える装置である。本実施形態では、シリンダー錠1の一例として、ロータリータンブラー式のリバーシブルタイプの錠を説明する。なお、以下の説明では、シリンダー錠1の鍵Kの挿入側を手前側又は正面側とし、その反対側を奥側又は背面側とする。
【0019】
シリンダー錠1は、図1(A)、(B)に示すように、外筒2、内筒3、タンブラー4、ロッキングバー5を有している。外筒2は、シリンダー錠1の外側を構成する筒状体である。外筒2には、図1(B)に示すように、軸に平行なロック溝2aが形成されている。ロック溝2aは、軸に直交する断面が略V字形状となるテーパー面を有している。また、外筒2は、図示しないドアやドアノブ等に設置される筐体に対して固定され不動である。
【0020】
内筒3は、外筒2内に挿入された筒状体である。内筒3は、外筒2内で軸を中心に回動する。内筒3には、軸と平行な方向に鍵穴3aが形成されている。鍵穴3aは、鍵Kが挿入される穴である。鍵Kは、平面視で略長方形状の板状の胴部Mを有し、この胴部Mに複数条の長手方向の溝が形成されることにより、図1(B)に示すように、断面が波形となっている。胴部Mの長手方向の両側面には、鍵溝Gが形成されている。鍵穴3aは、軸に直交する断面が鍵Kの断面と相似形の波形であるが、鍵Kが挿脱可能となるように、鍵Kの断面よりも僅かに大きい。
【0021】
タンブラー4は、図1(B)に示すように、略C字形の板状体である。内筒3内には、図1(A)に示すように、複数のタンブラー4が、互いに平行に且つ内筒3の軸方向に並べて配置されている。各タンブラー4は、その一端の近傍に設けられたタンブラー軸4aを中心に、鍵穴3aから退避する位置と鍵穴3aに重なる位置との間を回動可能に設けられている。各タンブラー4は、図示しないタンブラーバネによって、鍵穴3aに重なる方向に付勢されている。さらに、各タンブラー4には、切欠4bが設けられている。各タンブラー4は、鍵穴3aに挿入された鍵Kの鍵溝Gの深さに応じて外方に押しやられて、全ての切欠4bが軸に平行な方向に一致する。
【0022】
なお、本実施形態のタンブラー4は、図1(A)に示すように、鍵穴3aの両端に対応する対向位置に、軸方向に交互に配置されている。これに対応して、鍵溝Gは、鍵Kの胴部Mの両側面を種々の深さで削ることにより形成されている。なお、以下の説明では、胴部Mの側面が削られて鍵溝Gが形成されることにより、胴部Mの長手方向に対して傾斜した面も、側面と呼ぶ。
【0023】
ロッキングバー5は、内筒3と外筒2の境界に、軸方向に平行に設けられた棒状の部材である。ロッキングバー5には、外筒2のロック溝2aに対応する側に、ロック部5aが形成されている。ロック部5aは、軸に直交する断面が略V字形状となるテーパー面を有している。ロッキングバー5は、ロック部5aが、外筒2のロック溝2aに対して出没可能に設けられている。ロッキングバー5は、図示しないスプリングによって、ロック溝2aにロック部5aが入る方向に付勢されている。さらに、ロッキングバー5には、ロック部5aの反対側に突出した突出部5bが設けられている。
【0024】
図1(C)、(D)に示すように、鍵Kが挿入されていない施錠時には、突出部5bがタンブラー4の外周に接することにより、ロッキングバー5の移動が規制され、ロック部5aがロック溝2aから外れないため、内筒3の回転が阻止される。図1(A)、(B)に示すように、鍵Kが鍵穴3aに挿入されると、鍵溝Gの深さに応じて、各タンブラー4が回動して、各切欠4bが軸方向に一致する。すると、突出部5bが切欠4bに合い、ロッキングバー5が移動可能となる。この状態で、鍵Kを回転させると、ロック溝2aとロック部5aのテーパー面によって、スプリングに抗してロッキングバー5が移動するので、ロック部51がロック溝2aから外れて、内筒3が回動する。
【0025】
[ボーリングパイプ]
次に、図2(A)、(B)を参照して、本実施形態のボーリングパイプ10を説明する。ボーリングパイプ10は、本体11、傾斜面12、13、保持面14を有する。本体11は、シリンダー錠1の鍵穴3a内に挿入される筒形状である。本実施形態の本体11は、金属製の円筒形状である。本体11は、鍵穴3aに挿入可能な外径D1を有している。例えば、本体11の外径D1は、1.5mm以上、2.4mm以下とすることが好ましい。
【0026】
傾斜面12、13は、それぞれ本体11の両端に、本体11の軸に対して傾斜して設けられた端面である。傾斜面12、13は、本体11の端部を、その軸に対して直角でなく交差する平面で切断することにより形成することができる。傾斜面12、13は、鍵穴3a内に挿入されるに従って、シリンダー錠1のタンブラー4に接することにより、タンブラー4をシリンダー錠1の遠心方向に付勢する面である。遠心方向とは、シリンダー錠1の外筒2又は内筒3の軸から径方向に離れる方向である。
【0027】
傾斜面12、13の本体11の軸に対する傾斜角度αは、例えば、20°以上、60°以下とすることが好ましい。この傾斜角度αは、折れ鍵Sの側面の傾斜に近似した角度である。つまり、鍵Kの鍵溝Gは略V字形に食い込んだ箇所で折れが生じ易いため、折れ鍵Sの側面は傾斜面となる。このような折れ鍵Sの側面に沿うように傾斜面12、13の傾斜角度αを設定することが好ましい。すると、傾斜角度αは20°以上、60°以下とすることが好ましく、一般的な鍵溝Gを考慮すると、42°以上、48°以下とすることがより好ましい。本実施形態では、傾斜角度αは45°となっている。傾斜面12又は傾斜面13が折れ鍵Sの側面に沿うとは、パイプPの軸に直交する断面と折れ鍵Sの側面Fとの間隔(図10(A)参照)よりも、傾斜面12又は傾斜面13と折れ鍵Sの側面Fとの間隔が狭くなる程度に、軸に対する傾斜面12又は傾斜面13の角度と側面Fの角度とが近似していることをいい、両者が平行又は平行に近い角度となっていることが好ましいが、必ずしも両者が隙間なく合致する必要はない(図10(C)参照)。
【0028】
なお、傾斜面12及び傾斜面13の先鋭化した先端部12a、13aは、本体11の周方向の位置が略一致している。これは、傾斜面12、13のいずれか一方が鍵穴3aに挿入されて視認できない場合であっても、外部に露出している他方によって、一方の傾斜方向が分かるようにするためである。つまり、傾斜面12、13は、互いの方向を示す識別部として機能する。
【0029】
本体11の内径には、図2(C)に示すようなドリルビットBが挿入される。ドリルビットBは、ドリル装置に装着されて回動により対象に穴を形成するドリル刃である。ドリルビットBは、折れ鍵Sの側面に穴Hを形成するため(図6(C)参照)、その外径は、折れ鍵Sの板厚よりも小さい径とするが、金属に穴Hを形成できる強度を確保できることが好ましい。このため、例えば、ドリルビットBの外径D2は、0.9mm以上、1.3mm以下とすることが好ましい。
【0030】
そして、ドリルビットBは、穴Hの形成時に本体11の内径d1によって支持されることにより、ブレや折れが生じないことが好ましいため、本体11の内径d1は、ドリルビットBの外径D2よりも0.1mm程度大きいことが好ましい。従って、例えば、本体11の内径d1は、1.0mm以上、1.4mm以下とすることが好ましい。
【0031】
また、ドリルビットBは、シリンダー錠1及び折れ鍵Sの軸方向の長さを考慮すると、32mm以上あることが好ましい。このため、ボーリングパイプ10の先端部12a、13a間の軸方向の長さは、30mm以下であることが好ましい。
【0032】
[ピックツール]
ピックツール20は、図3(A)に示すように、ロッド21、摘み部22を有する。ロッド21は、鍵穴3aに挿入される棒状の部材である。ロッド21の先端は、折れ鍵SにドリルビットBによって形成された穴Hに挿入される(図7(C)参照)。このロッド21の先端は、穴Hに嵌る挿入部21aとなっている。穴Hに嵌るとは、穴Hの内側面に接することにより、ピックツール20の移動とともに折れ鍵Sが移動可能となることをいう。本実施形態では、ロッド21は円柱形状であり、その外周にらせん状の隆起21bが形成されている。
【0033】
挿入部21aは先端に向かって細くなる円錐状のテーパー面を有するとともに、隆起21bの端部を含んでいる。このため、挿入部21aを穴に挿入した場合に、隆起21bが穴Hに食い込むように嵌る。このような食い込みが直ちに生じるように、挿入部21aは、例えば、少なくともロッド21の先端からの長さL1が1mm以内に、隆起21bが含まれていることが好ましい。
【0034】
ドリルビットBの外径が0.9mm以上、1.3mm以下であるとすると、これにより形成される穴Hはこれよりも僅かに大きくなる。すると、ロッド21は、隆起21bを含めた最大の外径D3が、ドリルビットBよりも0.1mm~0.2mm大きければ、穴Hに嵌り易くなる。逆に、ドリルビットBの外径D2は、ロッド21の外径D3よりも0.1mm~0.2mm小さくするとよい。本実施形態では、ロッド21の隆起21bを含めた外径D3は10.5mmとなっている。
【0035】
摘み部22は、ロッド21の挿入部21aと反対端に設けられ、指により摘まんでロッド21を回動させるための部材である。本実施形態の摘み部22は、ロッド21に直交する方向の長さがロッド21の径よりも長い板状体である。
【0036】
[ガイドパイプ]
ガイドパイプ30は、図3(B)、(C)に示すように、ピックツール20を挿入可能な内径を有し、鍵穴3aに挿入可能な筒状体である。本実施形態のガイドパイプ30は金属製の円筒形状である。ガイドパイプ30は、鍵穴3aへの挿入を考慮して、外径D4が1.5mm以上、2.4mm以下であり、ピックツール20の挿入を考慮して、内径d4は1.1mm以上、1.5mm以下であることが好ましい。
【0037】
[保持ツール]
保持ツール40は、図4に示すように、鍵穴3aに挿入され、ガイドパイプ30が鍵穴3a内に挿入可能となるように、タンブラー4を遠心方向に保持する部材である。本実施形態の保持ツール40は、基体41、針状体42、43を有する。基体41は、図4(A)に示すように、略長方形状の板状体である。針状体42、43は、図4(B)、(C)に示すように、基体41の一短辺から、基体41の平面に対して直交する方向に延びた一対の細身の部材である。針状体42、43は、先端に向かって細くなる板状体である。
【0038】
針状体42、43は、軸に直交する方向の長さL2が、鍵穴3aに挿入されたガイドパイプ30と鍵穴3aの内端との間に挿入可能な長さとなっている。例えば、針状体42、43の軸に直交する方向の最大の長さL2は、1.5mm以下とすることが好ましい。また、例えば、針状体42、43の軸に直交する方向の最小の長さL3は、0.5mmであり、先端の角には丸みが形成されている。
【0039】
針状体42と針状体43との間隔は、先端に行くに従って開いているため、針状体42及び針状体43は、平面視で略V字形を形成している。針状体42、43の角度は、例えば、20°である。針状体42、43の長手方向の長さは、先端から鍵穴3aに挿入して折れ鍵Sに達した場合に、鍵穴3aから露出する部分が生じる長さとなっている。例えば、この長手方向の長さは、43mmである。
【0040】
[折れ鍵取出方法]
以上のような各種のツールを用いた折れ鍵取出方法を、図5図8を参照して説明する。図5(A)、(B)は、鍵Kの胴部Mが折れてしまい、鍵Kを鍵穴3aから抜き取った場合に、折れ鍵Sがシリンダー錠1内に残留した状態を示す。このとき、鍵Kが抜き取られているため、折れ鍵Sが残留した部分以外は、タンブラー4はタンブラーバネに付勢されて、正面側から見て鍵穴3aに重なる位置にある。
【0041】
図5(C)、(D)に示すように、折れ鍵Sが残留したシリンダー錠1の鍵穴3a内に、ボーリングパイプ10を、傾斜面12がタンブラー4に接する方向となるように挿入する。そして、図6(A)、(B)に示すように、ボーリングパイプ10の先端が、折れ鍵Sの側面Fに達するまで鍵穴3aの奥に移動させる。この移動の過程で、傾斜面12によってタンブラー4が遠心方向に付勢され、保持面14によって遠心方向に保持される。
【0042】
そして、傾斜面12が折れ鍵Sの側面に沿うように、ボーリングパイプ10を回動させる(図6(C)の点線で囲まれた拡大図、図10(C)の拡大図参照)。このとき、外部に露出している傾斜面13によって、傾斜面12の方向が判断できる。次に、ボーリングパイプ10に、図示しない電動ドリル等の工具のチャックに取り付けたドリルビットBを、折れ鍵Sの側面Fに達するまで挿入する(図6(D)の点線が囲まれた拡大図、図10(C)の拡大図参照)。このとき、ドリルビットBの先端がボーリングパイプ10によって覆われているので、ドリルビットBの位置ずれが生じることなく、折れ鍵Sの側面Fに合わせることができる(図10(C)参照)。
【0043】
工具によってドリルビットBを回転させると、図6(C)、(D)に示すように、折れ鍵Sの側面Fに穴Hが形成される。このとき、鍵穴3a内に保持されたボーリングパイプ10によって、ドリルビットBのブレが防止され、安定した回転が可能となる。そして、ドリルビットBとともに又はドリルビットBを抜いた後に、ボーリングパイプ10を鍵穴3aから抜き出す。なお、ここでいう穴Hは貫通穴ではなく、窪みや凹みに相当する。
【0044】
次に、図7(A)、(B)に示すように、保持ツール40の針状体42、43の間隔を狭めて、鍵穴3a内に挿入し、内部で解放して針状体42、43を広げることにより、タンブラー4を遠心方向に保持する。
【0045】
図7(C)に示すように、鍵穴3a内のボーリングパイプ10を挿入した位置と同じ位置に、折れ鍵Sに達する位置まで、ガイドパイプ30を挿入する。そして、ピックツール20のロッド21をガイドパイプ30内に挿入して、ロッド21の先端を、折れ鍵Sの穴Hに当てて、回転させながら挿入部21aを穴Hに食い込ませる。挿入部21aは、らせん状の隆起21bによって、穴Hの全長に入っていく。
【0046】
さらに、図8(A)に示すように、保持ツール40とともにガイドパイプ30を鍵穴3aからゆっくり引き抜いていく。このとき、折れ鍵Sの引き抜き側のタンブラー4は、保持ツール40によって遠心方向に押さえ付けられているので、折れ鍵Sの移動が遮られることがない。このため、図8(B)に示すように、折れ鍵Sを完全に抜き取ることができる。
【0047】
[作用効果]
(1)本実施形態の折れ鍵取出方法は、折れ鍵Sが残留したシリンダー錠1の鍵穴3a内に、先端に傾斜面12が形成された筒形状の本体11を有するボーリングパイプ10を、傾斜面12がシリンダー錠1のタンブラー4に接する方向となるように挿入し、傾斜面12によってタンブラー4を遠心方向に付勢して、本体11の外周に設けられた保持面14によりタンブラー4を遠心方向に保持しながら、ボーリングパイプ10の先端が折れ鍵Sの側面に達するまで移動させ、傾斜面12が折れ鍵Sの側面に沿うようにボーリングパイプ10を回動させ、ボーリングパイプ10内に挿入したドリルビットBによって折れ鍵Sの側面に穴を形成し、ドリルビットBを鍵穴3aから抜き取り、鍵穴3aから挿入した棒状のピックツール20の先端を穴Hに挿入し、鍵穴3aからピックツール20とともに折れ鍵Sを抜き出す。
【0048】
また、本実施形態のボーリングパイプ10は、シリンダー錠1の鍵穴3a内に挿入するための筒形状の本体11と、本体11の一端に、本体11の軸に対して傾斜して設けられ、鍵穴3a内に挿入されるに従って、シリンダー錠1内のタンブラー4に接することにより、タンブラー4をシリンダー錠1の遠心方向に付勢する傾斜面12と、本体11の外周に設けられ、傾斜面12により付勢されたタンブラー4を遠心方向に保持する保持面14と、を有し、本体11は、鍵穴3a内の折れ鍵Sの側面に穴を形成するドリルビットBが挿入される内径を有する。
【0049】
このように、本実施形態は、折れ鍵Sの側面に形成された穴Hにピックツール20の先端を食い込ませることができるので、単に折れ鍵Sにピックツール20を引っ掛ける場合に比べて、折れ鍵Sを容易に取り出すことができる。また、ボーリングパイプ10を用いることによって、ドリルビットBを折れ鍵Sの側面に位置決めできるとともに、ドリルビットBの回転時のブレを防止できるので、折れ鍵Sの側面への穴Hの形成を短時間で正確に行うことができる。このため、折れ鍵Sの取り出しの可能性を飛躍的に向上させることができるとともに、取り出しのために要する時間を飛躍的に短縮することができる。さらに、ボーリングパイプ10を用いることによって、ドリルビットBが折れ鍵S以外の箇所を傷つけることを防止できるので、シリンダー錠1を交換する必要がない。
【0050】
そもそも、ピックツール20を食い込ませるために、シリンダー錠1の奥に残留した折れ鍵Sに穴Hを形成することは容易ではない。これは、以下のような理由による。すなわち、単純に鍵穴3aにドリルビットBを挿入して穴Hを形成しようとしても、シリンダー錠1の奥にある折れ鍵Sの側面に、ドリルビットBの先端を正確に位置決めすることができない。このため、折れ鍵Sの角が削られたり、鍵穴3a内を傷つけることになってしまう。また、ドリルビットBの揺れが生じやすいため、ドリルビットBの破損にもつながる。
【0051】
これに対処するため、本発明者は、従来にない方法として、あらかじめ鍵穴3a内に折れ鍵Sに達するまでパイプを挿入して、そのパイプ内にドリルビットBを挿入することにより、ドリルビットBの位置決め及び揺れの防止を図ることを考えた。
【0052】
しかしながら、シリンダー錠1内には、鍵穴3aを遮るようにタンブラー4が存在し、パイプを挿入する際にタンブラー4が障害となるため、容易に挿入できないという第1の問題があった。さらに、パイプによって位置決めされたはずのドリルビットBの先端に、折れが生じるという第2の問題が生じた。
【0053】
本発明者は、第2の問題について、折れの原因を調べた結果、以下のような理由によることを見出した。すなわち、図9(A)の点線に示すように、一般的なシリンダー錠の鍵Kは、鍵溝Gによって幅が狭くなっている部分が、強度が低くなっている箇所なので、図9(B)に示すように折れが生じ易い。幅方向の両側から対向して鍵溝Gが深くなっている箇所では、非常に幅が狭くなっているので、折れる確率がさらに高くなる。鍵溝Gは、略V字形に形成されているので、鍵溝Gが深く形成された箇所で折れた場合、図10(A)に示すように、鍵穴3a内に残留した折れ鍵Sの側面Fは、鍵Kの挿入方向に対して交差する傾斜面となる。
【0054】
このような側面Fに対して、図10(A)に示すように、パイプPの先端が接した場合、側面FとパイプPの端面との間に大きな隙間が生じる。すると、ドリルビットBの先端が、パイプPによってカバーされない部分が多くなる。このため、ドリルビットBに奥行き方向への力を加えると、ドリルビットBの先端が幅方向の力を受けて滑り、図10(B)に示すように折れ易くなる。
【0055】
そこで、本発明者は、鋭意検討した結果、端部に傾斜面12を形成したボーリングパイプ10を用いることによって、上記の第1の問題、第2の問題の双方を解決できるという優れた折れ鍵取出方法及び折れ鍵取出治具を発明するに至った。つまり、ボーリングパイプ10を挿入する際には、傾斜面12によって、タンブラー4を外方、つまり遠心方向へ押しやることができるので、ボーリングパイプ10の挿入がスムーズとなる。そして、図10(C)に示すように、ドリルビットBにより折れ鍵Sに穴Hを形成する際には、折れ鍵Sの側面Fに傾斜面12を沿わせることによって、ドリルビットBの先端を覆うことができるので、ドリルビットBの滑りや折れを防止できる。
【0056】
(2)本実施形態の折れ鍵取出方法は、穴Hを形成した後、ボーリングパイプ10を鍵穴3aから抜き取り、鍵穴3aに、筒形状のガイドパイプ30を挿入し、ガイドパイプ30内にピックツール20を挿入することによって、鍵穴3aにピックツール20を挿入する。
【0057】
このため、ガイドパイプ30に案内されてピックツール20を鍵穴3aにスムーズに挿入することができるとともに、折れ鍵Sに形成された穴Hに対して、ピックツール20を正確に位置決めして、先端を挿入させることができる。
【0058】
(3)ガイドパイプ30を鍵穴3aに挿入するために、タンブラー4を遠心方向持する保持ツール40を、鍵穴3a内に挿入する。つまり、保持ツール40は、ピックツール20が挿入される内径を有するガイドパイプ30が、鍵穴3a内に挿入可能となるように、シリンダー錠1のタンブラー4を遠心方向に保持する。このため、ガイドパイプ30を挿入する際に、タンブラー4が邪魔にならず、スムーズに挿入することができる。
【0059】
(4)本体11は、傾斜面12と反対側の端部に、傾斜面12の方向を示す識別部を有する。このため、鍵穴3aに挿入されて視認できない傾斜面12の方向を、識別部によって把握できるので、本体11を回動させて傾斜面12の方向を、折れ鍵Sの側面に沿う方向にすることができる。
【0060】
(5)識別部は、本体11の軸に対して傾斜した第2の傾斜面13である。このため、傾斜面13によって傾斜面12の方向を把握でいるとともに、本体11の両端を傾斜面12、13として同様に使用できるので、作業がしやすい。
【0061】
(6)ピックツール20は、シリンダー錠1の鍵穴3aに挿入されるロッド21を有し、鍵穴3a内に残留した折れ鍵Sの側面Fに形成された穴Hに嵌る挿入部21aが、ロッド21の先端に形成されている。つまり、折れ鍵Sと鍵穴3aの隙間に差し込んで引っ掛ける場合には、ピックツール20の先端を非常に細く形成する必要があるため、このような先端では穴Hに嵌めることができない。本実施形態では、穴Hに嵌る挿入部21aを有しているため、ピックツール20とともに折れ鍵Sを取り出すことができる。
【0062】
[他の実施形態]
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。
(1)ボーリングパイプ10の形状は、内部にドリルビットBを挿入可能であればよく、円筒形状には限定されない。このため、多角筒形状であってもよい。内径の断面も多角形状であってもよいが、回転するドリルビットBをブレなく支持するためには内径の断面は円形であることが好ましい。ボーリングパイプ10の材質についても、金属には限定されない。例えば、樹脂製であってもよい。
【0063】
(2)識別部の傾斜面13は、傾斜面12と交差する方向としているが、傾斜面12と平行な方向に形成してもよい。つまり、上記の態様では、傾斜面12の先端部12aの位置を、傾斜面13の先端部13aの位置を、本体11の周方向で同じ位置としたが、逆の位置としてもよい。これによっても、作業者が、傾斜面12と傾斜面13とがいずれの方向となっているかをあらかじめ知っていれば、一方を挿入した場合に、他方の方向を把握できる。また、傾斜面12と傾斜面13との傾斜角度は、共通にする必要はない。異なる傾斜角度にして、折れ鍵Sの側面Fの傾斜角度に応じて、傾斜面12、傾斜面13のいずれかを使用するようにしてもよい。さらに、識別部は傾斜面13とする必要はない。例えば、傾斜面12と反対側の端部に、傾斜面12の先端部12aの位置を示すマーク、突起、切欠等を設けて、これを識別部としてもよい。
【0064】
(3)ピックツール20のロッド21の形状は、折れ鍵Sの穴Hに嵌まればよいため、円柱形状でなくてもよい。例えば、多角柱形状であってもよい。また、挿入部21aも、断面が十字型、星形等、穴Hに嵌る形状であれば、どのような形状であってもよい。
【0065】
(4)保持ツール40は、ガイドパイプ30が挿入可能となるように、タンブラー4を保持できればよい。このため、鍵穴3aの一端側のみに挿入する構造であってもよい。
【0066】
(5)さらに、本実施形態が適用されるシリンダー錠は、外筒と内筒の間にタンブラーが介在して、開閉を切り替える態様のものであれば、どのような錠であってもよい。このため、例えば、ピンシリンダー錠、タンブラーがスライドするディスクシリンダー錠にも適用可能である。上記の各部材の寸法は、例示であり、適用するシリンダー錠のサイズ、種類等に応じて、適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0067】
1 シリンダー錠
2 外筒
2a ロック溝
3 内筒
3a 鍵穴
4 タンブラー
4a タンブラー軸
4b 切欠
5 ロッキングバー
5a ロック部
5b 突出部
10 ボーリングパイプ
11 本体
12 傾斜面
12a 先端部
13 傾斜面
13a 先端部
14 保持面
20 ピックツール
21 ロッド
21a 挿入部
21b 隆起
22 摘み部
30 ガイドパイプ
40 保持ツール
41 基体
42 針状体
43 針状体
51 ロック部
B ドリルビット
D1~D4 外径
F 側面
G 鍵溝
H 穴
K 鍵
M 胴部
P パイプ
S 折れ鍵
T ピックツール
X 鍵穴
d1、d4 内径
α 傾斜角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12