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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-28
(45)【発行日】2023-04-05
(54)【発明の名称】天板昇降式什器
(51)【国際特許分類】
   A47B 9/00 20060101AFI20230329BHJP
   A47B 13/02 20060101ALI20230329BHJP
   A47B 91/00 20060101ALI20230329BHJP
   A47B 91/02 20060101ALI20230329BHJP
【FI】
A47B9/00 Z
A47B13/02
A47B91/00 A
A47B91/02
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2018207678
(22)【出願日】2018-11-02
(65)【公開番号】P2020069345
(43)【公開日】2020-05-07
【審査請求日】2021-10-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社オカムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【氏名又は名称】鈴木 三義
(72)【発明者】
【氏名】ハーフォード アレキザンダー
(72)【発明者】
【氏名】関川 秀峰
【審査官】野尻 悠平
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-068731(JP,A)
【文献】特開2014-014406(JP,A)
【文献】特開2017-079889(JP,A)
【文献】特開2002-191443(JP,A)
【文献】米国特許第05644994(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 9/00
A47B 91/02-91/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板と、
該天板を支持する複数の支持脚体と、を備え、
該支持脚体は、
上下方向に昇降可能であり、前後方向に離間して配置された一対の昇降脚と、
一対の前記昇降脚の下端部どうしを連結し、先端部が前記昇降脚から前記前後方向に張り出した下部連結部と、
前記下部連結部の下端部に設けられ、床面に設置可能な第一設置部材及び第二設置部材と、を有し、
平面視で、前記第一設置部材は前記昇降脚の下端部と重なる位置または一対の前記昇降脚の間に配置されるとともに、前記第二設置部材は前記下部連結部の先端部と重なって配置されていることを特徴とする天板昇降式什器。
【請求項2】
前記下部連結部は、
一対の前記昇降脚の下端部どうしを連結する連結脚部と、
前記昇降脚の下端部に設けられ、対をなす他の前記昇降脚から離間する方向に延びる延出脚部と、を有し、
前記第一設置部材は、前記連結脚部の下端部に設けられ、
前記第二設置部材は、前記延出脚部が延出する延出方向の先端部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の天板昇降式什器。
【請求項3】
前記延出脚部の前記延出方向は、前記連結脚部が延出する延出方向に対して変更可能とされていることを特徴とする請求項2に記載の天板昇降式什器。
【請求項4】
前記連結脚部の上部には、上方に向かって突出する突出部及び該突出部の外周側に配置された係合突起が設けられ、
前記延出脚部の下部には、上方に向かって凹む凹部及び該凹部の外周側に周方向に離間して配置された複数の係合凹部が形成され、
前記突出部は前記凹部に配置されるとともに、前記係合突起は複数の前記係合凹部のうちいずれかの該係合凹部に選択的に係合されていることを特徴とする請求項3に記載の天板昇降式什器。
【請求項5】
前記昇降脚の下端部には、連結部材が固定され、
前記延出脚部が前記連結部材と前記連結脚部との間に挟み込まれつつ、前記連結脚部と前記連結部材とが螺子止めされている請求項2から4のいずれか一項に記載の天板昇降式什器。
【請求項6】
天板と、
該天板を支持する複数の支持脚体と、を備え、
該支持脚体は、
上下方向に昇降可能な昇降脚と、
該昇降脚の下端部から床面に沿って延びる延出脚部と、
前記昇降脚の下端部または前記延出脚部の下端部に設けられ、前記床面に設置される第一設置部材と、
前記延出脚部の下端部に設けられ、前記床面に設置される第二設置部材と、を有し、
平面視で、前記第一設置部材は前記昇降脚の下端部と重なって配置されるともに、前記第二設置部材は前記延出脚部が延出する延出方向の先端部と重なって配置されていることを特徴とする天板昇降式什器。
【請求項7】
前記第二設置部材は、前記第一設置部材よりも左右方向の外側方に配置されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の天板昇降式什器。
【請求項8】
平面視で、前記第一設置部材及び前記第二設置部材は、前記天板と重なって配置されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の天板昇降式什器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天板昇降式什器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、オフィスや公共施設等の執務空間においては、利用者に作業エリアを提供するためにデスクが設置されている。利用者の姿勢、体格、性別、好み等によって、作業のしやすい天板の高さは個々に異なる。このため、天板の高さを上下に変更可能とした天板昇降式什器が使用されている。
【0003】
天板を昇降させる技術として、例えばガススプリングを用いる方法やギアを用いる方法等が知られている(下記の特許文献1,2参照)。
【0004】
特許文献1,2に記載された天板昇降式什器は、構造が簡易であるためコストを安く抑えることができる。しかし、力の弱い使用者にとっては操作しにくい場合があったり、天板の高さによっては天板を昇降させるために無理な姿勢を強いたりすることがある。
【0005】
そこで、天板を昇降させる際の操作性を向上させるために、電動式の駆動ユニットを用いて天板を昇降させる技術が広く知られている(下記の特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特許第3371959号公報
【文献】特許第3391285号公報
【文献】特開2016-86909号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、これらの天板昇降式什器では、天板を昇降させる際に、天板を支持する脚体が揺れたり、振動したり、異音等が発生することがある。また、天板を高い位置で停止させると、脚体の長さが長くなるため、停止した瞬間に脚体に揺れが生じたり、作業時に利用者が天板に寄りかかったりする力により天板及び天板を支持する脚体が揺れ易いという問題点がある。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、揺れや、振動、異音等の発生を抑制することができるとともに、天板を安定的に支持することができる天板昇降式什器を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係る天板昇降式什器は、天板と、該天板を支持する複数の支持脚体と、を備え、該支持脚体は、上下方向に昇降可能であり、前後方向に離間して配置された一対の昇降脚と、一対の前記昇降脚の下端部どうしを連結し、先端部が前記昇降脚から前記前後方向に張り出した下部連結部と、前記下部連結部の下端部に設けられ、床面に設置可能な第一設置部材及び第二設置部材と、を有し、平面視で、前記第一設置部材は前記昇降脚の下端部と重なる位置または一対の前記昇降脚の間に配置されるとともに、前記第二設置部材は前記下部連結部の先端部と重なって配置されていることを特徴とする。
【0010】
このように構成された天板昇降式什器では、下部連結部の下端部に設けられた第一設置部材及び第二設置部材は、床面に設置可能である。平面視で、第一設置部材は昇降脚の下端部と重なる位置または一対の昇降脚の間に配置され、第二設置部材は延出脚部の延出方向の先端部と重なって配置されている。このように、平面視で昇降脚の下端部と重なる位置または一対の昇降脚の間に配置された第一設置部材及び延出脚部の先端部に配置された第二設置部材が支持脚体に作用する天板の自重及び天板上に載置された物品の重量を支持するため、天板を安定的に支持することができる。また、第一設置部材により、天板昇降式什器の揺れや、振動、異音等の発生を抑制することができる。
【0011】
また、本発明に係る天板昇降式什器では、前記下部連結部は、一対の前記昇降脚の下端部どうしを連結する連結脚部と、前記昇降脚の下端部に設けられ、対をなす他の前記昇降脚から離間する方向に延びる延出脚部と、を有し、前記第一設置部材は、前記連結脚部の下端部に設けられ、前記第二設置部材は、前記延出脚部が延出する延出方向の先端部に設けられていてもよい。
【0012】
このように構成された天板昇降式什器では、下部連結部は、一対の昇降脚の下端部どうしを連結する連結脚部と、昇降脚の下端部から対をなす他の昇降脚から離間する方向に延びる延出脚部と、を有している。よって、延出脚部のみを変更することで、様々な大きさや形状等の天板に対応することができる。
【0013】
また、本発明に係る天板昇降式什器では、前記延出脚部の前記延出方向は、前記連結脚部が延出する延出方向に対して変更可能とされていてもよい。
【0014】
このように構成された天板昇降式什器では、延出脚部の延出方向が連結脚部の延出方向に対して変更可能とさているため、天板の大きさや形状等に応じて、延出脚部の延出方向を変更して対応することができる。
【0015】
また、本発明に係る天板昇降式什器は、前記連結脚部の上部には、上方に向かって突出する突出部及び該突出部の外周側に配置された係合突起が設けられ、前記延出脚部の下部には、上方に向かって凹む凹部及び該凹部の外周側に周方向に離間して配置された複数の係合凹部が形成され、前記突出部は前記凹部に配置されるとともに、前記係合突起は複数の前記係合凹部のうちいずれかの該係合凹部に選択的に係合されていてもよい。
【0016】
このように構成された天板昇降式什器では、連結脚部の突出部を延出脚部の凹部に配置して、連結脚部と延出脚部との連結位置の位置決めをする。連結脚部の係合突起を延出脚部の複数の係合凹部のうちいずれかの係合凹部に選択的に係合することで、延出脚部の延出方向を調整することできる。
【0017】
また、本発明に係る天板昇降式什器は、前記昇降脚の下端部には、連結部材が固定され、前記延出脚部が前記連結部材と前記連結脚部との間に挟み込まれつつ、前記連結脚部と前記連結部材とが螺子止めされていてもよい。
【0018】
このように構成された天板昇降式什器では、延出脚部は昇降脚の下端部に固定された連結部材と連結脚部との間に挟み込まれつつ、連結脚部と連結部材とが固定されている。よって、一度の螺子止めで、昇降脚、連結脚部及び延出脚部を連結することができる。
【0019】
また、本発明に係る天板昇降式什器は、天板と、該天板を支持する複数の支持脚体と、を備え、該支持脚体は、上下方向に昇降可能な昇降脚と、該昇降脚の下端部から床面に沿って延びる延出脚部と、前記昇降脚の下端部または前記延出脚部の下端部に設けられ、前記床面に設置される第一設置部材と、前記延出脚部の下端部に設けられ、前記床面に設置される第二設置部材と、を有し、平面視で、前記第一設置部材は前記昇降脚の下端部と重なって配置されるともに、前記第二設置部材は前記延出脚部が延出する延出方向の先端部と重なって配置されていることを特徴とする。
【0020】
このように構成された天板昇降式什器では、昇降脚の下端部または延出脚部の下端部に設けられた第一設置部材及び延出脚部の延出方向の先端部の下端部に設けられた第二設置部材は、床面に設置可能である。昇降脚の直下に配置された第一設置部材及び延出脚部の先端部に配置された第二設置部材が、支持脚体に作用する天板の自重及び天板上に載置された物品の重量を支持するため、天板を安定的に支持することができる。また、第一設置部材により、天板昇降式什器の揺れや、振動、異音等の発生を抑制することができる。
【0021】
また、本発明に係る天板昇降式什器では、前記第二設置部材は、前記第一設置部材よりも左右方向の外側方に配置されていることが好ましい。
【0022】
このように構成された天板昇降式什器では、第二設置部材は第一設置部材よりも左右方向の外側方に配置されている。よって、天板の左右方向の外側方から内側方に向かって負荷が作用した場合における支持脚体が天板を支持する支持強度を高めることができ、天板昇降式什器の揺れや、振動、異音等の発生をより一層抑制することができる。
【0023】
また、本発明に係る天板昇降式什器では、平面視で、前記第一設置部材及び前記第二設置部材は、前記天板と重なって配置されていてもよい。
【0024】
このように構成された天板昇降式什器では、平面視で、第一設置部材及び第二設置部材は、天板と重なって配置されている。よって、複数の天板昇降式什器を隣接配置する場合に、天板どうしを隣接配置して支持脚体が干渉することがない。
【発明の効果】
【0025】
本発明に係る天板昇降式什器によれば、揺れや、振動、異音等の発生を抑制することができるとともに、天板を安定的に支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の一実施形態に係る天板昇降式什器を上方から見た斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係る天板昇降式什器を下方から見た斜視図である。
図3】本発明の一実施形態に係る天板昇降式什器の支持脚体の分解斜視図である。
図4】本発明の一実施形態に係る天板昇降式什器の下部連結部の分解斜視図である。
図5】本発明の一実施形態に係る天板昇降式什器の支持脚体の下部の断面図である。
図6】本発明の一実施形態に係る天板昇降式什器の延出脚部を下方から見た斜視図である。
図7】本発明の一実施形態に係る天板昇降式什器の側面図である。
図8】本発明の一実施形態に係る天板昇降式什器の上面図である。
図9】本発明の一実施形態の変形例1に係る天板昇降式什器の(a)斜視図、(b)上面図である。
図10】本発明の一実施形態の変形例2に係る天板昇降式什器の(a)斜視図、(b)上面図である。
図11】本発明の一実施形態の変形例3に係る天板昇降式什器の(a)斜視図、(b)上面図である。
図12】本発明の一実施形態の変形例4に係る天板昇降式什器の(a)斜視図、(b)上面図である。
図13】本発明の一実施形態の変形例5に係る天板昇降式什器の(a)斜視図、(b)上面図である。
図14】本発明の一実施形態の変形例6に係る天板昇降式什器の(a)斜視図、(b)上面図である。
図15】本発明の一実施形態の変形例7に係る天板昇降式什器の斜視図である。
図16】本発明の一実施形態の変形例8に係る天板昇降式什器の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の一実施形態に係る天板昇降式什器の一例のテーブル装置について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る天板昇降式什器を上方から見た斜視図である。図2は、本発明の一実施形態に係る天板昇降式什器を下方から見た斜視図である。
図1及び図2に示すように、テーブル装置100は、床面Fに設置された支持構造体1と、支持構造体1に支持された天板11と、を備えている。
以下の説明において、テーブル装置100を利用者から見た前後方向(図1の紙面右下側から紙面左上側を向く方向)を、テーブル装置100の前後方向と称する。テーブル装置100に対向する利用者側を前方と称し、反対側を後方と称する。水平方向のうちテーブル装置100の前後方向と直交する方向を、テーブル装置100の左右方向と称する。利用者から見た上下方向を、テーブル装置100の上下方向と称する。
【0028】
支持構造体1は、左右方向に離間して配置された一対の脚体(支持脚体)2と、一対の脚体2の上部どうしを連結し、左右方向に延びる上部連結杆15(図2参照。以下同じ。)と、を有している。
【0029】
各脚体2は、前後方向に離間して配置された一対の昇降脚3A,3Bと、一対の昇降脚3A,3Bの上部どうしを連結する脚支持枠4(図2参照。以下同じ。)と、昇降脚3A,3Bの下端部どうしを連結するベース脚体(下部連結部)5と、を有している。
【0030】
図1に示すように、昇降脚3Aは、前側に配置されている。昇降脚3Bは、後側に配置されている。なお、昇降脚3A,3Bを総称して、昇降脚3と称することがある。
【0031】
各昇降脚3は、ベース脚体5に固定された下部脚部31と、下部脚部31内から上下方向に昇降可能に収容された上部脚部36と、を有している。
【0032】
下部脚部31及び上部脚部36は、例えば円筒状に形成されているが、四角形筒状等でもよく、水平断面形状は任意の筒状でよい。下部脚部31に対して上部脚部36が上下方向に出没することで昇降脚3の上下方向長さを調整することができる。
【0033】
図3は、脚体2の分解斜視図である。図3において、後述するジョイント部材50、端部ベース脚60A,60B、中間ベース脚80等の構成を簡略して図示している。
図3に示すように、上部脚部36の上端部には、左右方向の中央側に向かって延びる脚固定部37が設けられている。脚支持枠4の下面には、上方に凹む開口41が形成されている。
【0034】
各脚固定部37は、脚支持枠4の開口41に配置され、脚支持枠4に連結されている。このように、前後一対の昇降脚3の上端部は、脚支持枠4により連結されている。
【0035】
図2に示すように、左右の脚支持枠4どうしは、上部連結杆15で連結されている。脚支持枠4及び上部連結杆15は、天板11の下面11dに固定されている。脚支持枠4及び上部連結杆15は、天板11に固定される天板固定部10を構成している。なお、昇降脚3が天板11の下面11dに直接固定される構成であってもよい。
【0036】
図3に示すように、ベース脚体5は、一対のジョイント部材(連結部材)50と、一対の端部ベース脚(延出脚部)60A,60Bと、一対の外側アジャスタ(第二設置部材)70と、前後一対の昇降脚3どうしを連結する中間ベース脚(連結脚部)80と、一対の内側アジャスタ(第一設置部材)90と、を有している。
【0037】
図4は、ベース脚体5の分解斜視図である。図4において、ジョイント部材50、端部ベース脚60、外側アジャスタ70は、一対のうち一方のみを図示している。
図4に示すように、ジョイント部材50は、円形台座部51と、矩形台座部52と、下部膨出部53と、を有している。
【0038】
円形台座部51は、平面視略円形に形成され、所定の上下方向の厚さを有している。矩形台座部52は、円形台座部51の上部に設けられている。矩形台座部52は、平面視略正方形に形成され、所定の上下方向の厚さを有している。
【0039】
矩形台座部52の対角線の長さ寸法は、円形台座部51の直径寸法よりも僅かに長い。換言すると、平面視で、矩形台座部52の四隅の角部52aは、円形台座部51の外側に配置されている。矩形台座部52の平面視中央には、上下方向に貫通する貫通孔52hが形成されている。
【0040】
図5は、脚体2の下部の断面図であり、前後方向の沿う鉛直断面図である。
図5に示すように、矩形台座部52の外形寸法は、昇降脚3の下部脚部31の内径寸法と略同一または僅かに短い。矩形台座部52から円形台座部51に連通して、上下方向に貫通する挿通孔52jが形成されている。挿通孔52jは、4箇所に形成されている。
【0041】
下部脚部31の内部の下端部には、平面視円形状をなす底板32が設けられている。矩形台座部52は、昇降脚3の底板32の下方に配置され、下部脚部31の下端部に嵌合されている。ジョイント部材50の挿通孔52jに挿通された螺子57が、下部脚部31の底板32に螺合されている。これにより、ジョイント部材50は、下部脚部31に固定されている。
【0042】
下部膨出部53は、円形台座部51の下部から下方に突出している。下部膨出部53は、下方に向かうにしたがって径寸法が短くなる略円錐台形状をなしている。
【0043】
下部膨出部53から円形台座部51に連通して、上下方向に貫通する螺子孔53hが形成されている。螺子孔53hは、矩形台座部52の貫通孔52hに連通している。
【0044】
図1に示すように、端部ベース脚60A,60Bは、昇降脚3の下端部31dに設けられ、対をなす他の昇降脚3から離間する方向に延びている。端部ベース脚60A,60Bは、床面Fに沿って配置されている。なお、端部ベース脚60A,60Bを総称して、端部ベース脚60と称することがある。
【0045】
本実施形態では、端部ベース脚60Aは、昇降脚3の下端部31dから前方に延びている。詳細には、端部ベース脚60Aは、前方に向かうにしたがって次第に左右方向の外側方(左右方向の中央側と反対側)に向かうように配置されている。
【0046】
端部ベース脚60Bは、昇降脚3の下端部31dから後方に延びている。詳細には、端部ベース脚60Bは、後方に向かうにしたがって次第に左右方向の外側方(左右方向の中央側と反対側)に向かうように配置されている。
【0047】
端部ベース脚60は、延出方向の先端部60b側を基端部60a(昇降脚3との連結部分)側よりも左右方向の外側方に向けて配置されている。
【0048】
図4に示すように、端部ベース脚60の基端部60aには、上方に延びる上部円筒部61が形成されている。上部円筒部61は、平面視略円形をなしている。図5に示すように、上部円筒部61の上端部61uは、昇降脚3の下部脚部31の下端部31dに当接配置されている。また、上部円筒部61の上端部61uは、ジョイント部材50の矩形台座部52の角部52aの下端部52dに当接配置されている。
【0049】
図6は、端部ベース脚60を下方から見た斜視図である。
図6に示すように、上部円筒部61から端部ベース脚60の下面60dに連通して、上下方向に貫通する貫通孔61hが形成されている。
【0050】
貫通孔61hの上下方向の中間には、貫通孔61hの内周面から径方向内側に向かって突出する環状部62が形成されている。環状部62は、平面視略環状をなしている。
【0051】
図5に示すように、貫通孔61hは、環状部62よりも上方の上部貫通孔部61a、環状部62の内側に形成された中間貫通孔部61b、及び環状部62よりも下方の下部貫通孔部(凹部)61cにより構成されている。下部貫通孔部61cは、端部ベース脚60の下面60dから上方に凹む形状をなしている。
【0052】
上部貫通孔部61aの直径寸法は、ジョイント部材50の円形台座部51の直径寸法よりも僅かに長いまたは略同一である。ジョイント部材50の円形台座部51は、端部ベース脚60の上部貫通孔部61aに嵌合されている。
【0053】
ジョイント部材50の下部膨出部53は、端部ベース脚60の上部貫通孔部61a、中間貫通孔部61b及び下部貫通孔部61cにわたって配置されている。
【0054】
図6に示すように、端部ベース脚60の下部貫通孔部61cを形成する内周面61eには、径方向の内側に向かって突出するリブ63が設けられている。リブ63は、内周面61eに沿って周方向に間隔を有して4箇所に設けられている。リブ63は、上方に向かうにしたがって次第に径方向の突出寸法が長くなる形状をなしている。
【0055】
端部ベース脚60の基端部60aの下面60dには、下部貫通孔部61cの外周側に、周方向に沿って、上方に凹む係合凹部64が複数形成されている。係合凹部64は、周方向に間隔を有して10箇所に形成されている。
【0056】
端部ベース脚60の先端部60bの下面60dには、上下方向に貫通する取付孔60jが形成されている。
【0057】
図4に示すように、各外側アジャスタ70は、軸部71と、接地部72と、を有している。
【0058】
軸部71の外周面には、雄ネジが設けられている。各外側アジャスタ70の軸部71が、各端部ベース脚60の取付孔(図6参照)60jにねじ込まれている。
【0059】
図7は、テーブル装置100の側面図である。
図7に示すように、接地部72は、床面F上に設置可能とされている。外側アジャスタ70の軸部71のねじ込み量を調整することで、外側アジャスタ70の高さ調整が可能とされている。
【0060】
図4に示すように、中間ベース脚80は、中間本体部81と、端部固定部82と、を有している。
【0061】
図1に示すように、中間本体部81は、前後一対の昇降脚3の間に配置されている。中間本体部81は、前後方向に沿って延びるように配置されている。
【0062】
図4に示すように、端部固定部82は、中間本体部81が延出する延出方向の両端部に設けられている。端部固定部82は、下部取付部83と、上部膨出部(突出部)84と、フランジ部85と、を有している。
【0063】
下部取付部83の下面83dは、中間本体部81の下面81dよりも下方に配置されている。下部取付部83は、下方に向かうにしたがって径寸法が短くなる略円錐台形状をなしている。
【0064】
上部膨出部84は、下部取付部83から上方に突出している。上部膨出部84は、上方に向かうにしたがって径寸法が短くなる略円錐台形状をなしている。
【0065】
図5に示すように、下部取付部83の下面83dには、上方に凹むアジャスタ凹部83hが形成されている。上部膨出部84の上面84uには、下方に凹む螺子挿通孔84hが形成されている。螺子挿通孔84hは、アジャスタ凹部83hに連通されている。螺子挿通孔84hの径寸法は、アジャスタ凹部83hの径寸法よりも短い。
【0066】
図4に示すように、フランジ部85は、下部取付部83の上部に、外周面に沿って形成されている。フランジ部85は、平面視環状に形成されている。フランジ部85の上面85uには、上方に突出する係合突起86が設けられている。係合突起86は、周方向に間隔を有して2箇所に設けられている。
【0067】
図5に示すように、中間ベース脚80の上部膨出部84は、端部ベース脚60の下部貫通孔部61cの内部に配置されている。上部膨出部84は、ジョイント部材50の下部膨出部53の下方に配置されている。端部ベース脚60の基端部60aの下面60dは、中間ベース脚80のフランジ部85の上面85uに当接配置されている。
【0068】
2箇所の係合突起86(図4参照。以下同じ。)は、端部ベース脚60の複数の係合凹部64(図6参照。以下同じ。)のうちいずれかの係合凹部64と選択的に係合されていている。周方向に沿って形成された係合凹部64のいずれかを選択することで、中間ベース脚80が延出する延出方向(前後方向)に対する端部ベース脚60が延出する延出方向を調整することができる。
【0069】
中間ベース脚80のアジャスタ凹部83hから挿入された螺子88は、螺子挿通孔84hに挿通され、ジョイント部材50の螺子孔53hに螺合されている。
【0070】
端部ベース脚60が中間ベース脚80と昇降脚3及びジョイント部材50との間に上下に挟み込まれた状態で、中間ベース脚80から挿通された螺子88が昇降脚3の下端部31dに設けられたジョイント部材50に螺子止めされている。これにより、昇降脚3、端部ベース脚60及び中間ベース脚80が、固定される。
【0071】
図1に示すように、ベース脚体5において、中間ベース脚80の前後の両端部には、前後一対の昇降脚3の下端部31dが連結されて。換言すると、前後一対の昇降脚3の下端部31dどうしは、中間ベース脚80で連結されている。端部ベース脚60は、昇降脚3から前後方向に張り出すように設けられている。
【0072】
図4に示すように、各内側アジャスタ90は、軸部91と、接地部92と、を有している。
【0073】
軸部91の外周面には、雄ネジが設けられている。各内側アジャスタ90の軸部91が、中間ベース脚80の各アジャスタ凹部83h(図5参照)にねじ込まれている。
【0074】
図7に示すように、接地部92は、床面F上に設置可能とされている。内側アジャスタ90の軸部91のねじ込み量を調整することで、内側アジャスタ90の高さ調整が可能とされている。
【0075】
図1に示すように、天板11は、平面視略矩形状に形成されている。天板11は、左右方向の長手方向としている。
【0076】
天板11の下面11dには、操作部12が設けられている。昇降脚3は、コントローラ(不図示。以下同じ。)を介して操作部12とケーブル(不図示。以下同じ。)により電気的に接続されている。操作部12に操作入力が行われると、電気信号がケーブル及びコントローラを介して昇降脚3に内蔵された伸縮機構(不図示)に伝達される。コントローラから伸縮機構に伝達された電気信号に基づき、昇降脚3を上下方向に伸縮させることができる。これにより、昇降脚3は、天板11を昇降可能に支持している。
【0077】
図8は、テーブル装置100の上面図である。図8において、脚支持枠4及び上部連結杆15の図示を省略し、天板11を二点鎖線で示している。
図8に示すように、平面視で、内側アジャスタ90は昇降脚3の下端部31dと重なって配置されている。平面視で、外側アジャスタ70は、端部ベース脚60の先端部60bと重なって配置されている。
【0078】
平面視で、内側アジャスタ90及び外側アジャスタ70は、天板11と重なって配置されている。換言すると、平面視で、内側アジャスタ90及び外側アジャスタ70は、天板11の外周面11fよりも内側に配置されている。外側アジャスタ70は、内側アジャスタ90よりも左右方向の外側方に配置されている。
【0079】
このように構成されたテーブル装置100では、ベース脚体5の下端部に設けられた外側アジャスタ70及び内側アジャスタ90は、床面Fに設置されている。平面視で、内側アジャスタ90は昇降脚3の下端部31dと重なって配置され、外側アジャスタ70は端部ベース脚60の延出方向の先端部60bと重なって配置されている。このように、昇降脚3の直下に配置された内側アジャスタ90及び端部ベース脚60の先端部60bに配置された外側アジャスタ70が、脚体2に作用する天板11の自重及び天板11上に載置された物品の重量を支持するため、天板11を安定的に支持することができる。また、内側アジャスタ90により、テーブル装置100の揺れや、振動、異音等の発生を抑制することができる。
【0080】
また、ベース脚体5は、一対の昇降脚3の下端部31dどうしを連結する中間ベース脚80と、昇降脚3の下端部31dから対をなす他の昇降脚3から離間する方向に延びる端部ベース脚60と、を有している。よって、端部ベース脚60のみを変更することで、様々な大きさや形状等の天板11に対応することができる。
【0081】
また、端部ベース脚60の延出方向が中間ベース脚80の延出方向に対して変更可能とさているため、天板11の大きさや形状等に応じて、端部ベース脚60の延出方向を変更して対応することができる。
【0082】
また、中間ベース脚80の上部膨出部84を端部ベース脚60の下部貫通孔部61cに配置して、中間ベース脚80と端部ベース脚60との連結位置の位置決めをする。中間ベース脚80の係合突起86を端部ベース脚60の複数の係合凹部64のうちいずれかの係合凹部64に選択的に係合することで、端部ベース脚60の延出方向を調整することできる。
【0083】
また、端部ベース脚60は中間ベース脚80と昇降脚3及びジョイント部材50との間に上下に挟み込まれつつ、中間ベース脚80とジョイント部材50とが螺子止めされている。よって、一度の螺子止めで、昇降脚3、中間ベース脚80及び端部ベース脚60を連結することができる。
【0084】
また、外側アジャスタ70は内側アジャスタ90よりも左右方向の外側方に配置されている。よって、天板11の左右方向の外側方ら内側方に向かって負荷(図1の矢印X参照)が作用した場合における脚体2が天板11を支持する支持強度を高めることができ、テーブル装置100の揺れや、振動、異音等の発生をより一層抑制することができる。
【0085】
また、平面視で、内側アジャスタ90及び外側アジャスタ70は、天板11と重なって配置されている。よって、複数のテーブル装置100を隣接配置する場合に、天板11どうしを隣接配置して脚体2が干渉することがない。
【0086】
また、端部ベース脚60の内周面には、径方向の内側に向かって突出するリブ63が複数設けられている。よって、端部ベース脚60に下向きの力が作用し、端部ベース脚60が傾いたとしても、リブ63が中間ベース脚80の上部膨出部84に当接するため、これ以上の傾きが抑制される。
【0087】
(変形例1)
上記に示す実施形態の変形例1について、主に図9を用いて説明する。
以下の変形例において、前述した実施形態で用いた部材と同一の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図9は、本発明の一実施形態の変形例1に係るテーブル装置の(a)斜視図、(b)上面図である。変形例1から後述する変形例6を示す上面図において、外側アジャスタ70を実線及び内側アジャスタ90をハッチングで示し、脚支持枠及び上部連結杆の図示を省略し、天板を二点鎖線で示している。
図9に示すように、本変形例では、内側アジャスタ90は、中間ベース脚80の前後方向の中央の下端部に設けられている。平面視で、内側アジャスタ90は、前後一対の昇降脚3の間に配置されている。
【0088】
このように構成されたテーブル装置101では、外側アジャスタ70及び内側アジャスタ90は、床面Fに設置されている。平面視で、内側アジャスタ90は前後一対の昇降脚3の間に配置され、外側アジャスタ70は端部ベース脚60の延出方向の先端部60bと重なって配置されている。このように、昇降脚3どうしを連結する中間ベース脚80の下端部に配置された内側アジャスタ90及び端部ベース脚60の先端部60bに配置された外側アジャスタ70が、脚体2に作用する天板11の自重及び天板11上に載置された物品の重量を支持するため、天板11を安定的に支持することができる。また、内側アジャスタ90により、テーブル装置101の揺れや、振動、異音等の発生を抑制することができる。
【0089】
(変形例2)
上記に示す実施形態の変形例2について、主に図10を用いて説明する。
図10は、本発明の一実施形態の変形例2に係るテーブル装置の(a)斜視図、(b)上面図である。
図10に示すように、本変形例では、各脚体2Cは、1本の昇降脚3を有している。各脚体2Cの昇降脚3の上端部どうしは、天板固定部10Cの上部連結杆15で連結されている。上部連結杆15は、天板11の下面11dに固定されている。
【0090】
昇降脚3の下端部31dに、中間ベース脚80が連結されている。昇降脚3は、中間ベース脚80の前後方向の中央に連結されている。
【0091】
ベース脚体5Cは、上記に示す実施形態のように、端部ベース脚60と中間ベース脚80とが連結される構成であってもよいし、端部ベース脚60と中間ベース脚80とが一体に形成されていてもよい。
【0092】
内側アジャスタ90は、中間ベース脚80の前後方向の中央の下部に設けられている。換言すると、平面視で、内側アジャスタ90は、昇降脚3の下端部31dと重なる位置に配置されている。
【0093】
このように構成されたテーブル装置102では、外側アジャスタ70及び内側アジャスタ90は、床面Fに設置されている。平面視で、内側アジャスタ90は昇降脚3の下端部31dと重なって配置され、外側アジャスタ70は端部ベース脚60の延出方向の先端部60bと重なって配置されている。このように、昇降脚3の直下に配置された内側アジャスタ90及び端部ベース脚60の先端部60bに配置された外側アジャスタ70が、脚体2Cに作用する天板11の自重及び天板11上に載置された物品の重量を支持するため、天板11を安定的に支持することができる。また、内側アジャスタ90により、テーブル装置102の揺れや、振動、異音等の発生を抑制することができる。
【0094】
(変形例3)
上記に示す実施形態の変形例3について、主に図11を用いて説明する。
図11は、本発明の一実施形態の変形例3に係るテーブル装置の(a)斜視図、(b)上面図である。
図11に示すように、本変形例では、各脚体2Dは、1本の昇降脚3を有している。ベース脚体5Dは、前後方向に沿う一直線状に配置されている。
【0095】
ベース脚体5Dは、上記に示す実施形態のように、端部ベース脚60と中間ベース脚80とが一直線状になるように、中間ベース脚80の係合突起86(図4参照。以下同じ。)と係合させる端部ベース脚60の係合凹部64(図6参照。以下同じ。)を選択して、端部ベース脚60と中間ベース脚80とが連結される構成であってもよい。または、ベース脚体5Dが、一体に形成されていてもよい。
【0096】
内側アジャスタ90は、中間ベース脚80の前後方向の中央の下部に設けられている。換言すると、平面視で、内側アジャスタ90は、昇降脚3の下端部31dと重なる位置に配置されている。
【0097】
このように構成されたテーブル装置103では、外側アジャスタ70及び内側アジャスタ90は、床面Fに設置されている。平面視で、内側アジャスタ90は昇降脚3の下端部31dと重なって配置され、外側アジャスタ70は端部ベース脚60の延出方向の先端部60bと重なって配置されている。このように、昇降脚3の直下に配置された内側アジャスタ90及び端部ベース脚60の先端部60bに配置された外側アジャスタ70が、脚体2Dに作用する天板11の自重及び天板11上に載置された物品の重量を支持するため、天板11を安定的に支持することができる。また、内側アジャスタ90により、テーブル装置102の揺れや、振動、異音等の発生を抑制することができる。
【0098】
(変形例4)
上記に示す実施形態の変形例4について、主に図12を用いて説明する。
図12は、本発明の一実施形態の変形例4に係るテーブル装置の(a)斜視図、(b)上面図である。
図12に示すように、本変形例では、前後一対の昇降脚3は、中間ベース脚80で連結されていない。昇降脚3の下端部31dには、端部ベース脚60が連結されている。
【0099】
内側アジャスタ90は、端部ベース脚60の基端部60aの下部に設けられている。換言すると、平面視で、内側アジャスタ90は、昇降脚3の下端部31dと重なる位置に配置されている。
【0100】
このように構成されたテーブル装置104では、外側アジャスタ70及び内側アジャスタ90は、床面Fに設置されている。平面視で、内側アジャスタ90は昇降脚3の下端部31dと重なって配置され、外側アジャスタ70は端部ベース脚60の延出方向の先端部60bと重なって配置されている。このように、昇降脚3の直下に配置された内側アジャスタ90及び端部ベース脚60の先端部60bに配置された外側アジャスタ70が、脚体2Eに作用する天板11の自重及び天板11上に載置された物品の重量を支持するため、天板11を安定的に支持することができる。また、内側アジャスタ90により、テーブル装置102の揺れや、振動、異音等の発生を抑制することができる。
【0101】
(変形例5)
上記に示す実施形態の変形例5について、主に図13を用いて説明する。
図13は、本発明の一実施形態の変形例5に係るテーブル装置の(a)斜視図、(b)上面図である。
図13に示すように、本変形例では、各脚体2Fは、1本の昇降脚3を有している。昇降脚3の下端部31dに、前後一対の端部ベース脚60が連結されている。昇降脚3の下端部31dに、前側の端部ベース脚60Aの後端部及び後側の端部ベース脚60Bの前端部が連結されている。
【0102】
内側アジャスタ90は、前側の端部ベース脚60Aの後端部と後側の端部ベース脚60Bの前端部との連結部分の下部に設けられている。換言すると、平面視で、内側アジャスタ90は、昇降脚3の下端部31dと重なる位置に配置されている。
【0103】
このように構成されたテーブル装置105では、外側アジャスタ70及び内側アジャスタ90は、床面Fに設置されている。平面視で、内側アジャスタ90は昇降脚3の下端部31dと重なって配置され、外側アジャスタ70は端部ベース脚60の延出方向の先端部60bと重なって配置されている。このように、昇降脚3の直下に配置された内側アジャスタ90及び端部ベース脚60の先端部60bに配置された外側アジャスタ70が、脚体2Fに作用する天板11の自重及び天板11上に載置された物品の重量を支持するため、天板11を安定的に支持することができる。また、内側アジャスタ90により、テーブル装置102の揺れや、振動、異音等の発生を抑制することができる。
【0104】
(変形例6)
上記に示す実施形態の変形例6について、主に図14を用いて説明する。
図14は、本発明の一実施形態の変形例6に係るテーブル装置の(a)斜視図、(b)上面図である。
図14に示すように、本変形例では、平面視で天板11Gは略円形をなしている。脚体2Gは、天板11Gの周方向に離間して3セット配置されている。各脚体2Gは、1本の昇降脚3を有している。各脚体2Gの昇降脚3の上端部どうしは、天板固定部10Gの上部連結杆15Gで連結されている。各上部連結杆15Gは、隣り合う昇降脚3の上端部どうしを連結している。上部連結杆15Gは、天板11の下面11dに固定されている。
【0105】
昇降脚3の下端部31dには、端部ベース脚60が連結されている。内側アジャスタ90は、端部ベース脚60の基端部60aの下部に設けられている。換言すると、平面視で、内側アジャスタ90は、昇降脚3の下端部31dと重なる位置に配置されている。
【0106】
このように構成されたテーブル装置106では、外側アジャスタ70及び内側アジャスタ90は、床面Fに設置されている。平面視で、内側アジャスタ90は昇降脚3の下端部31dと重なって配置され、外側アジャスタ70は端部ベース脚60の延出方向の先端部60bと重なって配置されている。このように、昇降脚3の直下に配置された内側アジャスタ90及び端部ベース脚60の先端部60bに配置された外側アジャスタ70が、脚体2Gに作用する天板11の自重及び天板11上に載置された物品の重量を支持するため、天板11を安定的に支持することができる。また、内側アジャスタ90により、テーブル装置102の揺れや、振動、異音等の発生を抑制することができる。
【0107】
(変形例7)
上記に示す実施形態の変形例7について、主に図15を用いて説明する。
図15は、本発明の一実施形態の変形例7に係るテーブル装置の斜視図である。
図15に示すように、本変形例では、天板11は、左右方向に2枚隣接配置されている。
【0108】
脚体2Hは、左右方向に離間して3セット配置されている。天板固定部10は、前後方向に離間して配置された一対の上部連結杆15と、各脚体2Hの上端部に設けられた脚支持枠4と、を有している。上部連結杆15は、左右方向の両側に配置された脚支持枠4にわたって延びている。換言すると、左右方向の中央に配置された脚支持枠4は、上部連結杆15の左右方向の中央に連結されている。脚支持枠4及び上部連結杆15は、天板11の下面11dに固定されている。
【0109】
左右両側に配置された脚体2Hの端部ベース脚60は、上記に示す実施形態と同様の延出方向を向いている。左右方向の中央に配置された脚体2Hの端部ベース脚60の延出方向は、中間ベース脚80の延出方向に沿っている。端部ベース脚60と中間ベース脚80とが一直線状に配置されるように、中間ベース脚80の係合突起86と係合させる端部ベース脚60の係合凹部64が選択されている。
【0110】
このように構成されたテーブル装置107では、外側アジャスタ70及び内側アジャスタ90は、床面Fに設置されている。平面視で、内側アジャスタ90は昇降脚3の下端部31dと重なって配置され、外側アジャスタ70は端部ベース脚60の延出方向の先端部60bと重なって配置されている。このように、昇降脚3の直下に配置された内側アジャスタ90及び端部ベース脚60の先端部60bに配置された外側アジャスタ70が、脚体2Hに作用する天板11の自重及び天板11上に載置された物品の重量を支持するため、天板11を安定的に支持することができる。また、内側アジャスタ90により、テーブル装置102の揺れや、振動、異音等の発生を抑制することができる。
【0111】
(変形例8)
上記に示す実施形態の変形例8について、主に図16を用いて説明する。
図16は、本発明の一実施形態の変形例8に係るテーブル装置の側面図である。
図16に示すように、本変形例では、内側アジャスタ90は、昇降脚3の下端部31dに直接設けられている。換言すると、平面視で、内側アジャスタ90は、昇降脚3の下端部31dと重なる位置に配置されている。
【0112】
端部ベース脚60は、昇降脚3における対をなす他の昇降脚3側と反対側を向く面に連結されている。換言すると、前側の端部ベース脚60Aは、昇降脚3の前面に連結されている。後側の端部ベース脚60Bは、昇降脚3の後面に連結されている。
【0113】
中間ベース脚80の両端部は、前後一対の昇降脚3の互いに対向する面に連結されている。換言すると、中間ベース脚80の前端部は、前側の昇降脚3の後面に連結されている。中間ベース脚80の後端部は、後側の昇降脚3の前面に連結されている。
【0114】
このように構成されたテーブル装置108では、外側アジャスタ70及び内側アジャスタ90は、床面Fに設置されている。平面視で、内側アジャスタ90は昇降脚3の下端部31dと重なって配置され、外側アジャスタ70は端部ベース脚60の延出方向の先端部60bと重なって配置されている。このように、昇降脚3の直下に配置された内側アジャスタ90及び端部ベース脚60の先端部60bに配置された外側アジャスタ70が、脚体2Iに作用する天板11の自重及び天板11上に載置された物品の重量を支持するため、天板11を安定的に支持することができる。また、内側アジャスタ90により、テーブル装置102の揺れや、振動、異音等の発生を抑制することができる。
【0115】
また、上述した実施の形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0116】
例えば、上記に示す実施形態では、ベース脚体5は、端部ベース脚60と、中間ベース脚80と、を有しているが、本発明はこれに限られない。連結脚部と延出脚部とが一体に形成された構成であってもよい。
【0117】
また、上記に示す実施形態では、端部ベース脚60の延出方向が中間ベース脚80の延出方向に対して変更可能とされているが、本発明はこれに限られない。延出脚部の延出方向と連結脚部の延出方向とが所定の角度をなし変更できない構成であってもよい。
【0118】
また、上記に示す実施形態では、中間ベース脚80に係合突起86が設けられ、端部ベース脚60に係合凹部64が形成されているが、本発明はこれに限られない。端部ベース脚60に係合突起が設けられ、中間ベース脚80に係合突起と係合可能な係合凹部が形成される構成であってもよい。
【0119】
また、上記に示す実施形態では、端部ベース脚60は昇降脚3の下端部31dに固定されたジョイント部材50と中間ベース脚80との間に挟み込まれつつ、中間ベース脚80とジョイント部材50とが一度の螺子止めで固定されているが、本発明はこれに限られない。連結脚部と延出脚部とを螺子止めして、延出脚部と昇降脚または昇降脚に固定された連結部材とを螺子止めするように、2段階の螺子止めで、昇降脚、連結脚部及び延出脚部が連結される構成であってもよい。
【0120】
また、上記に示す実施形態では、外側アジャスタ70は内側アジャスタ90よりも左右方向の外側方に配置されているが、本発明はこれに限られない。第二設置部材が、第一設置部材よりも左右方向の内側方(左右方向の中央側)に配置されていてもよい。
【0121】
また、平面視で、内側アジャスタ90及び外側アジャスタ70は、天板11と重なって配置されているが、本発明はこれに限られない。平面視で、第一設置部材及び第二設置部材が天板から前後左右のいずれかにはみ出す構成であってもよい。
【0122】
また、第一設置部材及び第二設置部材として、高さ調整が可能な内側アジャスタ90及び外側アジャスタ70を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限られない。第一設置部材及び第二設置部材として、床面Fに設置され天板昇降式什器を移動可能とするキャスタ等であってもよい。また、第一設置部材及び第二設置部材のいずれか一方がアジャスタであり、第一設置部材及び第二設置部材の他方がキャスタであってもよい。
【符号の説明】
【0123】
1…支持構造体
2…脚体(支持脚体)
3…昇降脚
4…脚支持枠
5…ベース脚体(下部連結部)
11…天板
12…操作部
15…上部連結杆
31…下部脚部
36…上部脚部
50…ジョイント部材(連結部材)
60…端部ベース脚(延出脚部)
60a…基端部
60b…先端部
61c…下部貫通孔部(凹部)
64…係合凹部
70…外側アジャスタ(第二設置部材)
80…中間ベース脚(連結脚部)
84…上部膨出部(突出部)
86…係合突起
90…内側アジャスタ(第一設置部材)
100…テーブル装置
F…床面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16