(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-28
(45)【発行日】2023-04-05
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230329BHJP
A63F 13/75 20140101ALI20230329BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20230329BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20230329BHJP
G06Q 30/0207 20230101ALI20230329BHJP
【FI】
G06Q50/10
A63F13/75
A63F13/69
A63F13/35
G06Q30/0207 324
(21)【出願番号】P 2019024348
(22)【出願日】2019-02-14
【審査請求日】2021-11-11
(73)【特許権者】
【識別番号】595000427
【氏名又は名称】株式会社コーエーテクモゲームス
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】大橋 竜之介
【審査官】松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-284867(JP,A)
【文献】特開2010-075433(JP,A)
【文献】特開2015-188650(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
A63F 9/24
A63F 13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤに
ゲーム又はソーシャルネットワーキングサービスのアカウントの機能を使用させる情報処理装置であって、
プレイヤによるアカウントの機能の制限操作に基づき、前記アカウントの機能の使用を制限する機能制限部と、
前記アカウントの機能の使用を制限していた期間に応じて、
前記アカウントの機能の使用の制限が終了したプレイヤに
前記ゲーム又は前記ソーシャルネットワーキングサービス内で特典を付与する情報処理を行う特典付与部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記機能制限部は、前記アカウントの機能の使用を制限する期間を指定した前記アカウントの機能の制限操作をプレイヤから受け付けること
を特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記機能制限部は、前記アカウントの一部の機能の制限操作に基づき、前記アカウントの一部の機能の使用を制限すること
を特徴とする請求項1
又は2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記特典付与部は、前記機能制限部による前記アカウントの機能の使用の制限の開始時に、前記アカウントの機能の使用を制限していた期間に応じて
、前記アカウントの機能の使用の制限が終了したプレイヤに
前記ゲーム又は前記ソーシャルネットワーキングサービス内で付与される特典の情報をプレイヤに提供すること
を特徴とする請求項1乃至
3何れか一項記載の情報処理装置。
【請求項5】
プレイヤに
ゲーム又はソーシャルネットワーキングサービスのアカウントの機能を使用させる情報処理装置が、
プレイヤによるアカウントの機能の制限操作に基づき、前記アカウントの機能の使用を制限する機能制限ステップと、
前記アカウントの機能の使用を制限していた期間に応じて、
前記アカウントの機能の使用の制限が終了したプレイヤに
前記ゲーム又は前記ソーシャルネットワーキングサービス内で特典を付与する情報処理を行う特典付与ステップと、
を実行する情報処理方法。
【請求項6】
プレイヤに
ゲーム又はソーシャルネットワーキングサービスのアカウントの機能を使用させる情報処理装置を、
プレイヤによるアカウントの機能の制限操作に基づき、前記アカウントの機能の使用を制限する機能制限部、
前記アカウントの機能の使用を制限していた期間に応じて、
前記アカウントの機能の使用の制限が終了したプレイヤに
前記ゲーム又は前記ソーシャルネットワーキングサービス内で特典を付与する情報処理を行う特典付与部、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ゲームに参加している実ユーザの実際の年齢に適した健全なゲーム環境を提供するために、推測した実ユーザの年齢が所定の年齢未満である場合に、端末からの操作によりソーシャルゲームにおいて実行可能な機能が制限される場合があった(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えばゲームの好きなプレイヤは、試験勉強等に専念したい場合であっても、ゲームができる環境があれば、ゲームプレイしてしまう恐れがあった。このようなプレイヤには自らゲームプレイを制限できる機能があれば便利である。なお、特許文献1に記載の仕組みはプレイヤが自らゲームプレイを制限できるものではない。
【0005】
一方で、プレイヤが自らゲームプレイを制限できる機能はプレイヤのゲームからの離脱要因となる恐れがあった。このため、ゲームプレイの制限が解除されたプレイヤがゲームに復帰しやすい仕組みが必要であった。
【0006】
本開示は、プレイヤの継続率の低下を防ぎながら、プレイヤに機能の使用を制限させる新たな仕組みを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一の態様によれば、プレイヤにゲーム又はソーシャルネットワーキングサービスのアカウントの機能を使用させる情報処理装置であって、プレイヤによるアカウントの機能の制限操作に基づき、前記アカウントの機能の使用を制限する機能制限部と、前記アカウントの機能の使用を制限していた期間に応じて、前記アカウントの機能の使用の制限が終了したプレイヤに前記ゲーム又は前記ソーシャルネットワーキングサービス内で特典を付与する情報処理を行う特典付与部と、を有する情報処理装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
一の側面によれば、プレイヤの継続率の低下を防ぎながら、プレイヤに機能の使用を制限させる新たな仕組みを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施形態に係るゲームシステムの一例を示す図である。
【
図2】一実施形態に係るクライアントのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】一実施形態に係るサーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】一実施形態に係るクライアントの機能構成の一例を示す図である。
【
図5】一実施形態に係るサーバの機能構成の一例を示す図である。
【
図6】アカウントテーブルについて説明する一例の図である。
【
図7】アカウントテーブルについて説明する他の一例の図である。
【
図8】一実施形態に係るゲームシステムのアカウントの機能の制限操作に関する処理の一例のフローチャートである。
【
図9】一実施形態に係るアカウントの機能制限画面の一例を示す図である。
【
図10】一実施形態に係るゲームシステムのログイン操作に関する処理の一例のフローチャートである。
【
図11】一実施形態に係るアカウントの機能制限中画面の一例を示す図である。
【
図12】一実施形態に係るアカウントの機能制限画面の一例を示す図である。
【
図13】一実施形態に係るゲームシステムのログイン操作に関する処理の一例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示を実施するための形態について図面を参照して説明する。なお、本実施形態ではプレイヤがゲームのアカウントの機能(ログインすることにより使用できるようになる機能)の使用を制限する例について説明するが、ゲームのアカウントの機能に限定するものではなく、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)のアカウントの機能等にも適用が可能である。
【0011】
[ゲームシステム]
まず、一実施形態に係るゲームシステム10について、
図1を参照して説明する。一実施形態に係るゲームシステム10は、クライアント20とサーバ30とがネットワーク40を介して通信可能に接続された構成である。
【0012】
クライアント20はプレイヤがゲームをプレイする情報処理装置の一例である。情報処理装置はスマートフォンなどの携帯電話機、携帯ゲーム機、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、家庭用ゲーム装置、業務用ゲーム装置等である。クライアント20はプレイヤからの操作をタッチパネル、コントローラ、マウス、キーボード等で受け付け、プレイヤにゲームをプレイさせる。なお、クライアント20の個数は3つに限定されるものではなく、3つ以外であってもよい。
【0013】
サーバ30はクライアント20との間でデータを送受信することで、ゲームに必要な機能をクライアント20に提供する情報処理装置の一例である。サーバ30はクラウドコンピュータにより実現してもよい。なお、
図1に示したサーバ30の個数は、1つに限定されるものではなく、2つ以上で分散処理してもよい。
【0014】
例えばサーバ30はクライアント20へのゲームプログラム(アプリケーション)のダウンロード処理やプレイヤのログイン処理、プレイヤ情報やゲームスコアの管理、プレイヤによるアカウントの機能の使用を制限する機能制限処理、アカウントの機能の使用を制限していた期間に応じてプレイヤにゲーム内で特典を付与する特典付与処理などに利用される。
【0015】
図2は、クライアント20のハードウェア構成の一例を示す図である。クライアント20は、CPU(Central Processing Unit)121、記憶装置122、通信装置123、入力装置124及び表示装置125を有する。CPU121は、クライアント20を制御する。記憶装置122は、例えばROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などのメモリ、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などのストレージである。
【0016】
通信装置123は、通信を制御するネットワーク回路などの通信デバイスである。入力装置124は、タッチパッド、コントローラ、マウス、キーボード、カメラ、マイクなどの入力デバイスである。また、表示装置125はディスプレイ、スピーカなどの出力デバイスである。タッチパネルはタッチパッドとディスプレイとを組み合わせることで実現される。
【0017】
図3は、サーバ30のハードウェア構成の一例を示す図である。サーバ30は、CPU131、記憶装置132及び通信装置133を有する。CPU131は、サーバ30を制御する。記憶装置132は、例えばROMやRAMなどのメモリ、HDDやSSDなどのストレージである。通信装置133は、通信を制御するネットワークカードなどの通信デバイスである。
【0018】
図4はクライアント20の機能構成の一例を示す図である。クライアント20は、記憶部21、制御部22、操作部23、表示部24及び端末側通信部25を有する。記憶部21は、ゲームプログラム27などのプログラム、そのプログラムが利用するデータなどを記憶している。なお、記憶部21は、記憶装置122により実現されてもよいし、ネットワーク40を介して接続された記憶装置により実現されてもよい。
【0019】
図4に戻り、制御部22はクライアント20の全体の制御を行う。制御部22はCPU121がゲームプログラム27に記載された処理を実行することにより実現される。操作部23は入力装置124に対するプレイヤの各種操作を受け付ける。表示部24は表示装置125にゲーム画像を表示する。なお、操作部23はCPU121が入力装置124を制御することで実現される。また、表示部24は、CPU121が表示装置125を制御することで実現される。
【0020】
ここで入力装置124に対するプレイヤの各種操作とは、CPU121に処理を実行させるため、プレイヤが操作部23を操る操作をいう。操作部23はゲームをプレイするプレイヤから各種操作を受け付ける。制御部22はプレイヤから受け付けた各種操作に基づき、ゲームを進行させる。表示部24は制御部22が生成した後述のようなゲーム画像を表示する。端末側通信部25は、サーバ30と通信する。端末側通信部25はCPU121がゲームプログラム27を実行し、ゲームプログラム27に従って通信装置123を制御することで実現される。
【0021】
図5は、サーバ30の機能構成の一例を示す図である。
図5のサーバ30は、記憶部31、サーバ制御部32及びサーバ側通信部33を有する。記憶部31は、ゲームプログラム51、サーバプログラム52などのプログラム、そのプログラムが利用するデータ、後述するアカウントテーブル53などを記憶している。記憶部31は記憶装置132により実現されてもよいし、ネットワーク40を介して接続された記憶装置により実現されてもよい。
【0022】
図5に戻り、サーバ制御部32は、サーバ30の全体の制御を行う。サーバ制御部32は、CPU131がサーバプログラム52に記載された処理を実行することにより実現される。例えばサーバ制御部32は記憶部31に記憶されているゲームプログラム51、そのゲームプログラム51が利用するデータをクライアント20へダウンロードさせるダウンロード処理を行う。
【0023】
また、サーバ制御部32のログイン制御部54はクライアント20を操作するプレイヤのログイン処理を行う。機能制限部55はプレイヤによるアカウントの機能の使用を制限する機能制限処理を行う。特典付与部56はアカウントの機能の使用を制限していた期間に応じてプレイヤにゲーム内で特典を付与する特典付与処理を行う。ゲーム制御部57は、使用が制限されていないアカウントの機能の範囲内でプレイヤにゲームをプレイさせる。
【0024】
また、サーバ側通信部33はクライアント20と通信する。サーバ側通信部33は、CPU131がサーバプログラム52を実行し、サーバプログラム52に従って通信装置133を制御することで実現される。
【0025】
サーバ30のアカウントテーブル53は、クライアント20を操作してサーバ30にログインするプレイヤのアカウント情報を有する。
図6はアカウントテーブル53について説明する一例の図である。
図7はアカウントテーブル53について説明する他の一例の図である。
【0026】
本実施形態のゲームシステム10では、クライアント20を操作するプレイヤのログイン処理、ログインしたプレイヤに対する機能制限処理及び特典付与処理を行うため、
図6又は
図7のアカウントテーブル53を利用する。
【0027】
図6のアカウントテーブル53は項目として、ID、パスワード、機能制限フラグ、及び機能制限情報、を有している。IDは、プレイヤを一意に識別するための識別情報の一例である。パスワードは、認証情報の一例である。機能制限フラグは、アカウントの機能制限中であるか否かを示す情報である。機能制限情報は、機能制限処理を行う期間や時間帯を表す情報であって、機能制限処理を行う条件が設定された情報である。
【0028】
例えば
図6のアカウントテーブル53ではID「player01」のプレイヤのアカウントが「2019/7/31」まで機能制限中であることを示している。ID「player01」のプレイヤは「2019/7/31」が経過してアカウントの機能制限が終了するまでアカウントの機能を使用できず、ゲームを実行できない。
【0029】
また、
図6のアカウントテーブル53ではID「player04」のプレイヤのアカウントが「一日に一時間以内」の機能制限中であることを示している。ID「player04」のプレイヤは「一日に一時間以内」であれば、アカウントの機能を使用することができ、ゲームを実行できる。
【0030】
図6のアカウントテーブル53はプレイヤのアカウントの全機能に対して機能制限処理を行う場合の例を示している。
図7のアカウントテーブル53はプレイヤのアカウントの少なくとも一部の機能に対して機能制限処理を行う場合の例を示している。
【0031】
図7のアカウントテーブル53は項目として、ID、パスワード、制限機能、及び機能制限情報、を有している。なお、ID、パスワード、及び機能制限情報は
図6のアカウントテーブル53と同一である。制限機能は、機能制限処理を行うアカウントの機能を示す情報である。なお、制限機能「全機能」は
図6の機能制限フラグ「on」と同様であり、アカウントの全機能が機能制限中であることを示している。制限機能「無し」は、
図6の機能制限フラグ「off」と同様であり、アカウントの全機能が機能制限中でないことを示している。
【0032】
例えば
図7のアカウントテーブル53では制限機能「機能B」によりID「player03」のプレイヤのアカウントの「機能B」が「2019/7/31」まで機能制限中であることを示す。ID「player03」のプレイヤは「2019/7/31」が経過して「機能B」の機能制限が終了するまでアカウントの「機能B」以外の機能を使用して、ゲームを実行できる。
【0033】
また、
図7のアカウントテーブル53ではID「player04」のプレイヤの「機能A」が「一日に一時間以内」の機能制限中であることを示している。ID「player01」のプレイヤは「一日に一時間以内」であれば、「機能A」を使用してゲームを実行することができる。なお、ID「player01」のプレイヤは「機能A」以外のアカウントの機能であれば「一日に一時間」を超えてゲームを実行できる。
【0034】
[ゲーム動作]
次に、クライアント20を操作するプレイヤから、アカウントの機能の制限操作を受け付け、アカウントテーブル53を更新する処理について
図8を参照しながら説明する。
図8は、一実施形態に係るゲームシステム10のアカウントの機能の制限操作に関する処理の一例のフローチャートである。
【0035】
クライアント20を操作するプレイヤは、ゲームのアカウントの機能の使用を、期間を決めて制限したい(ゲームプレイできないようにゲーム内の機能を時限式でロック)したい場合、クライアント20に対してアカウントの機能制限画面の表示操作を行う。
【0036】
プレイヤによるアカウントの機能制限画面の表示操作をクライアント20から受け付けたサーバ30は(S10においてYES)、例えば
図9のアカウントの機能制限画面1000をプレイヤが操作するクライアント20に表示する(S12)。
【0037】
図9は一実施形態に係るアカウントの機能制限画面1000の一例を示す図である。
図9のアカウントの機能制限画面1000は、アカウントの機能の制限操作として、アカウントの機能の使用を制限する期間を「期間で制限」又は「一日の使用時間での制限」から選択して設定できる。
図9では「期間で制限」がアカウントの機能の制限操作としてプレイヤにより選択され、アカウントの機能制限を終了する「2019/7/31」が設定された例を表している。
【0038】
なお、
図9のアカウントの機能制限画面1000には、プレイヤにより設定されたアカウントの機能制限が終了した場合に、プレイヤに付与される特典の情報と、その特典のイメージと、が表示される。したがって、プレイヤは機能制限が終了し、ゲームに復帰した場合に付与される特典を認識でき、ゲームへの復帰のモチベーションとなる。
【0039】
プレイヤによるアカウントの機能の制限操作をクライアント20から受け付けたサーバ30は(S14においてYES)、プレイヤから受け付けたアカウントの機能の制限操作の内容で、
図6のアカウントテーブル53の機能制限フラグ及び機能制限情報の更新処理を行う(S16)。
【0040】
図8のフローチャートの処理によれば、プレイヤはアカウントの機能制限画面1000から、ゲームのアカウントの機能の使用を、期間を決めて制限(ゲームプレイできないようにゲーム内の機能を時限式でロック)する設定を行うことができる。
【0041】
次に、クライアント20を操作するプレイヤからログイン操作を受け付けたサーバ30の処理について
図10を参照しながら説明する。
図10は、一実施形態に係るゲームシステム10のログイン操作に関する処理の一例のフローチャートである。
【0042】
ゲームのアカウントにログインしたいプレイヤは例えばクライアント20に表示されたログイン画面にID、パスワードを入力し、ログインボタン等を押下するログイン操作を行う。プレイヤによるログイン操作をクライアント20から受け付けたサーバ30は(S20においてYES)、クライアント20でログイン操作を行ったプレイヤのログイン処理を行う(S22)。
【0043】
ステップS22において、サーバ30のログイン制御部54はプレイヤにより入力されたID、パスワードの組みが、
図6のアカウントテーブル53にあれば、そのID、パスワードの組みを有するアカウント情報のアカウントへのログインを成功させる。サーバ30のログイン制御部54はプレイヤにより入力されたID、パスワードの組みが、
図6のアカウントテーブル53になければ、ログインを失敗させる。
【0044】
ログインが成功すると、サーバ30の機能制限部55は
図6のアカウントテーブル53を参照し、ステップS22でログインに成功したプレイヤのアカウント情報に含まれている機能制限フラグと機能制限情報とを確認する(S24)。
【0045】
機能制限部55はアカウントの機能制限中であれば(S26においてYES)、
図11に示すようなアカウントの機能制限中画面1100をプレイヤが操作するクライアント20に表示する(S28)。
図11は一実施形態に係るアカウントの機能制限中画面1100の一例を示す図である。
図11のアカウントの機能制限中画面1100では、アカウントの機能制限中である旨と、機能制限の期間と、を表示する例を示している。
【0046】
このように、アカウントの機能制限中のプレイヤはアカウントへのログインに成功してもアカウントの機能制限中画面1100が表示され、ゲームプレイできない。一方、機能制限部55はアカウントの機能制限中でなければ(S26においてNO)、ステップS24で確認した機能制限フラグと機能制限情報とに基づき、終了した機能制限があるかを判定する(S30)。
【0047】
機能制限部55は終了した機能制限があれば(S30においてYES)、
図6のアカウントテーブル53の機能制限フラグを「on」から「off」に更新し、機能制限情報に設定されていた期間を消去する。また、サーバ30の特典付与部56は終了した機能制限の期間に応じてプレイヤにゲーム内で特典を付与する特典付与処理を行う(S32)。
【0048】
その後、サーバ30のゲーム制御部57はアカウントの機能を使用したゲームをプレイヤに実行させる(S34)。なお、機能制限部55は終了した機能制限がなければ(S30においてNO)、ステップS32をスキップし、ゲーム制御部57にアカウントの機能を使用したゲームをプレイヤに実行させる(S34)。
【0049】
ステップS32でプレイヤに付与する特典は、ゲーム内で使用する時短アイテム、取得経験値増加アイテム、一定時間レベル上昇アイテムなどのゲームができなかった期間の少なくとも一部を補填するアイテムや、復帰後のゲーム展開を有利に進められる強力な武器や防具、キャラクタなどであってもよい。
【0050】
また、ステップS32でプレイヤに付与する特典は、プレイヤの年齢やゲームランクなどによって魅力的な特典が異なることが予想されるため、同じ機能制限の期間であってもプレイヤの年齢やゲームランクなどによって異なるようにしてもよい。ステップS32でプレイヤに付与する特典がプレイヤにとって魅力的であれば、機能制限が終了したプレイヤはゲームへ復帰しやすくなる。
【0051】
図10のフローチャートの処理によれば、プレイヤは自ら期間を指定してゲームプレイを制限できる。また、
図10のフローチャートの処理によれば、制限が終了したプレイヤにゲーム内で特典を付与するため、プレイヤのゲーム継続率の低下を防ぐこともできる。
【0052】
図7のアカウントテーブル53の場合、ステップS12でクライアント20には
図12のアカウントの機能制限画面1000aが表示される。
図12は一実施形態に係るアカウントの機能制限画面1000aの一例を示す図である。
図12のアカウントの機能制限画面1000aは、アカウントの機能の制限操作として、使用を制限するアカウントの機能の選択と、選択されたアカウントの機能の使用を制限する期間の設定と、を行うことができる。
【0053】
図12のアカウントの機能制限画面1000aでは、使用を制限するアカウントの機能を「全機能」「機能A」又は「機能B」から選択する例を示している。なお、使用を制限するアカウントの機能として「全機能」を選択した場合は、
図9のアカウントの機能制限画面1000と同一の機能制限となる。
【0054】
また、
図7のアカウントテーブル53の場合、
図10のフローチャートの処理は
図13に示すようになる。
図13は、一実施形態に係るゲームシステム10のログイン操作に関する処理の一例のフローチャートである。なお、
図13のフローチャートの処理は一部を除いて
図10のフローチャートの処理と同一であるため、適宜説明を省略する。
【0055】
ステップS40~S42の処理は
図10のステップS20~S22と同様である。ログインが成功すると、サーバ30の機能制限部55は
図7のアカウントテーブル53を参照し、ステップS42でログインに成功したプレイヤのアカウント情報に含まれている制限機能と機能制限情報とを確認する(S44)。
【0056】
機能制限部55はアカウントの全機能制限中であれば(S46においてYES)、
図11に示したようなアカウントの機能制限中画面1100をプレイヤが操作するクライアント20に表示する(S48)。
【0057】
このように、アカウントの全機能制限中のプレイヤはアカウントへのログインに成功してもアカウントの機能制限中画面1100が表示され、ゲームプレイできない。一方、機能制限部55はアカウントの全機能制限中でなければ(S46においてNO)、ステップS44で確認した制限機能と機能制限情報とに基づき、終了した機能制限があるかを判定する(S50)。
【0058】
機能制限部55は終了した機能制限があれば(S50においてYES)、
図7のアカウントテーブル53の制限機能を消去し、機能制限情報に設定されていた期間を消去する。また、サーバ30の特典付与部56は終了した機能制限の期間に応じてプレイヤにゲーム内で特典を付与する特典付与処理を行う(S52)。
【0059】
その後、サーバ30のゲーム制御部57は使用が制限されていないアカウントの機能の範囲内でゲームをプレイヤに実行させる(S54)。なお、機能制限部55は終了した機能制限がなければ(S50においてNO)、ステップS52をスキップし、ゲーム制御部57に使用が制限されていないアカウントの機能の範囲内でゲームをプレイヤに実行させる(S54)。
【0060】
図13のフローチャートの処理によれば、プレイヤは使用を制限するアカウントの機能と期間とを指定してゲームプレイを制限できる。また、
図13のフローチャートの処理によればアカウントの機能制限が終了したプレイヤにゲーム内で特典を付与するため、プレイヤのゲーム継続率の低下を防ぐこともできる。
【0061】
以上のように、本実施形態によれば、プレイヤのゲームやSNSの継続率の低下を防ぎながら、プレイヤにゲームやSNSのアカウントの機能の使用を制限させる新たな仕組みを提供することができる。
【0062】
[他の実施形態]
上記では、プレイヤが自らゲームプレイを制限するため、期間を指定してアカウントの機能の使用を制限し、制限の終了によりゲーム内で特典を付与する例を説明したが、この例に限られない。例えばプレイヤが自分以外のプレイヤ(友人や子供など)にゲームを紹介するために期間を指定してアカウントの一部の機能の使用を制限し、自分以外のプレイヤにゲームプレイさせた場合、制限の終了によりゲーム内で特典を付与するようにしてもよい。
【0063】
また、プレイヤが自分以外のプレイヤにゲームを紹介するために期間を指定してアカウントの一部の機能の使用を制限し、自分以外のプレイヤにゲームプレイさせた場合、自分以外のプレイヤがアカウントを作成すると、双方に特典を付与するようにしてもよい。
【0064】
開示した一実施形態のゲームシステム10、クライアント20及びサーバ30は例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で変形及び改良が可能である。また、上記した複数の実施形態に記載された事項は、矛盾しない範囲で他の構成も取り得ることができ、また、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0065】
10 ゲームシステム
20 クライアント
21 記憶部
22 制御部
23 操作部
24 表示部
25 端末側通信部
27 ゲームプログラム
30 サーバ
31 記憶部
32 サーバ制御部
33 サーバ側通信部
40 ネットワーク
51 ゲームプログラム
52 サーバプログラム
53 アカウントテーブル
54 ログイン制御部
55 機能制限部
56 特典付与部
57 ゲーム制御部