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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-28
(45)【発行日】2023-04-05
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20230329BHJP
   H10K 50/00 20230101ALI20230329BHJP
   H05B 33/04 20060101ALI20230329BHJP
   H05B 33/22 20060101ALI20230329BHJP
   H05B 33/06 20060101ALI20230329BHJP
   H05B 33/02 20060101ALI20230329BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20230329BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20230329BHJP
   H10K 59/00 20230101ALI20230329BHJP
【FI】
G09F9/30 330
G09F9/30 365
G09F9/30 309
G09F9/30 338
H05B33/14 A
H05B33/04
H05B33/22 Z
H05B33/06
H05B33/02
G06F3/041 430
G06F3/044 120
G06F3/041 412
H10K50/00
H10K59/00
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019096674
(22)【出願日】2019-05-23
(65)【公開番号】P2020056991
(43)【公開日】2020-04-09
【審査請求日】2022-03-03
(31)【優先権主張番号】10-2018-0117098
(32)【優先日】2018-10-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】崔 ジュン 源
(72)【発明者】
【氏名】ファン 元 美
(72)【発明者】
【氏名】閔 俊 ヨン
(72)【発明者】
【氏名】鄭 光 哲
【審査官】新井 重雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-063669(JP,A)
【文献】国際公開第2018/128033(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0277288(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0040672(US,A1)
【文献】特開2018-124816(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/30
H10K 50/00
H10K 59/00
H05B 33/04
H05B 33/22
H05B 33/06
H05B 33/02
G06F 3/041
G06F 3/044
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に位置する発光素子と、
前記発光素子をカバーする封止膜と、
前記封止膜上に位置する検知電極と、
前記基板上に位置し、前記封止膜をカバーする領域と離隔された平坦化膜と、
前記基板上に位置し、前記平坦化膜と離隔されたパッド電極と、
前記平坦化膜上で延長され、前記パッド電極と電気的に接続された第1検知配線と、
前記検知電極から延長され、前記平坦化膜及び前記第1検知配線上で前記第1検知配線と接続された第2検知配線と、を含むことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記発光素子と電気的に接続されたトランジスタと、
前記トランジスタの一部をカバーする第1絶縁膜グループと、
前記パッド電極を支持する第2絶縁膜グループと、をさらに含み、
前記平坦化膜の一端は前記第1絶縁膜グループをカバーし、
前記第1検知配線及び前記第2検知配線は前記平坦化膜の一端上で接続され、
前記平坦化膜の一部は前記第1絶縁膜グループと前記第2絶縁膜グループの間の第1トレンチを充填し、
前記第1絶縁膜グループ及び前記平坦化膜の一端上に位置する前記第1検知配線の一部の高さは、前記第1トレンチに対応する前記平坦化膜の一部上に位置する前記第1検知配線の他の一部の高さより高いことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1絶縁膜グループは第1ゲート絶縁膜及び層間絶縁膜を含み、
前記第1ゲート絶縁膜は前記トランジスタのチャネルをカバーし、
前記層間絶縁膜は前記トランジスタのゲート電極をカバーすることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記トランジスタのソース電極及びドレイン電極をカバーするパッシベーション膜をさらに含み、
前記パッシベーション膜は前記第1検知配線の一部をカバーし、
前記パッシベーション膜は前記第1検知配線を露出させる第1開口部を含み、
前記第2検知配線は前記第1開口部を介して前記第1検知配線と接続されることを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記パッシベーション膜及び前記トランジスタをカバーする第1ビア膜と、
前記平坦化膜及び前記第1検知配線をカバーする第1配線保護膜と、をさらに含み、
前記封止膜の一端は前記第1ビア膜と前記第1配線保護膜との間に位置し、
前記第1配線保護膜は前記第1開口部に対応する開口部を含むことを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
第3検知配線をさらに含み、
前記第2絶縁膜グループは前記第3検知配線を露出させる第2開口部を含み、
前記第1検知配線は前記第2開口部を介して前記第3検知配線と接続され、
前記平坦化膜は前記第2開口部に対応する開口部を含むことを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第1検知配線は前記トランジスタのソース電極またはドレイン電極と同じ物質からなり、
前記第3検知配線は前記トランジスタのゲート電極と同じ物質からなることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
第3検知配線と、
前記第3検知配線と前記第1検知配線を接続させる第4検知配線と、をさらに含み、
前記第2絶縁膜グループは前記第3検知配線を露出させながら前記第4検知配線によってカバーされる第2開口部をさらに含み、
前記平坦化膜は前記第2開口部に対応して前記第4検知配線を露出させる開口部を含むことを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
【請求項9】
前記トランジスタをカバーする第1ビア膜と、
前記第1ビア膜の開口部を介して前記トランジスタのソース電極またはドレイン電極と接続される接続パターンと、
前記第1ビア膜及び前記接続パターンをカバーする第2ビア膜と、
前記第2ビア膜の開口部を介して前記接続パターンと接続される前記発光素子の第1電極と、をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第1検知配線は前記接続パターンと同じ物質からなり、
前記第3検知配線は前記トランジスタのゲート電極と同じ物質からなり、
前記第4検知配線は前記トランジスタのソース電極またはドレイン電極と同じ物質からなることを特徴とする請求項9に記載の表示装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に係り、より詳しくは、曲げ領域と表示領域との間の非表示領域を最小化しながら、配線を確実に接続できる表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
情報化技術が発達するにつれて、ユーザーと情報間の連結媒体である表示装置の重要性が浮かび上がっている。これに応じて液晶表示装置(Liquid Crystal Display Device)、有機発光表示装置(Organic Light Emitting Display Device)、プラズマ表示装置(Plasma Display Device)などの表示装置の使用が増加している。
【0003】
表示装置は、少なくとも一部を曲げることにより、空間活用度を高めたり、ナローベゼル(narrow bezel)をより容易に達成できる。
【0004】
しかし、表示装置の曲げ領域には応力が作用するため、簡単な構成が求められる。従って、曲げ領域と表示領域との間の非表示領域において、各種配線を確実に整列させる必要がある。また、上述した効果を達成するために、非表示領域は最小化することが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】韓国特許出願公開第10-2018-0015326号明細書
【文献】韓国特許出願公開第10-2017-0106621号明細書
【文献】韓国特許出願公開第10-2018-0059633号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
解決しようとする技術的課題は、曲げ領域と表示領域との間の非表示領域を最小化しながら、配線を確実に接続できる表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施例による表示装置は、基板と、前記基板上に位置する発光素子と、前記発光素子をカバーする封止膜と、前記封止膜上に位置する検知電極と、前記基板上に位置し、前記封止膜をカバーする領域と離隔された平坦化膜と、前記基板上に位置し、前記平坦化膜と離隔されたパッド電極と、前記平坦化膜上で延長され、前記パッド電極と電気的に接続された第1検知配線と、前記検知電極から延長され、前記平坦化膜及び前記第1検知配線上で前記第1検知配線と接続された第2検知配線と、を含む。
【0008】
前記表示装置は、前記発光素子と電気的に接続されたトランジスタと、前記トランジスタの一部をカバーする第1絶縁膜グループと、をさらに含み、前記平坦化膜の一端は前記第1絶縁膜グループをカバーし、前記第1検知配線及び前記第2検知配線は前記平坦化膜の一端上で接続される。
【0009】
前記表示装置は前記パッド電極を支持する第2絶縁膜グループをさらに含み、前記平坦化膜の一部は前記第1絶縁膜グループと前記第2絶縁膜グループの間の第1トレンチを充填する。
【0010】
前記第1絶縁膜グループ及び前記平坦化膜の一端上に位置する前記第1検知配線の一部の高さは、前記第1トレンチに対応する前記平坦化膜の一部上に位置する前記第1検知配線の他の一部の高さより高い。
【0011】
前記第1絶縁膜グループは第1ゲート絶縁膜及び層間絶縁膜を含み、前記第1ゲート絶縁膜は前記トランジスタのチャネルをカバーし、前記層間絶縁膜は前記トランジスタのゲート電極をカバーする。
【0012】
前記表示装置は、前記トランジスタのソース電極及びドレイン電極をカバーするパッシベーション膜をさらに含み、前記パッシベーション膜は前記第1検知配線の一部をカバーする。
【0013】
前記パッシベーション膜は前記第1検知配線を露出させる第1開口部を含み、前記第2検知配線は前記第1開口部を介して前記第1検知配線と接続される。
【0014】
前記表示装置は、前記パッシベーション膜及び前記トランジスタをカバーする第1ビア膜と、前記平坦化膜及び前記第1検知配線をカバーする第1配線保護膜と、をさらに含む。
【0015】
前記封止膜の一端は前記第1ビア膜と前記第1配線保護膜との間に位置する。
【0016】
前記第1配線保護膜は前記第1開口部に対応する開口部を含む。
【0017】
前記表示装置は、第3検知配線をさらに含み、前記第2絶縁膜グループは前記第3検知配線を露出させる第2開口部を含み、前記第1検知配線は前記第2開口部を介して前記第3検知配線と接続される。
【0018】
前記平坦化膜は前記第2開口部に対応する開口部を含む。
【0019】
前記第1検知配線は前記トランジスタのソース電極またはドレイン電極と同じ物質からなる。
【0020】
前記第3検知配線は前記トランジスタのゲート電極と同じ物質からなる。
【0021】
前記表示装置は、第3検知配線と、前記第3検知配線と前記第1検知配線を接続させる第4検知配線と、をさらに含み、前記第2絶縁膜グループは前記第3検知配線を露出させながら前記第4検知配線によってカバーされる第2開口部をさらに含む。
【0022】
前記平坦化膜は前記第2開口部に対応して前記第4検知配線を露出させる開口部を含む。
【0023】
前記表示装置は、前記トランジスタをカバーする第1ビア膜と、前記第1ビア膜の開口部を介して前記トランジスタのソース電極またはドレイン電極と接続される接続パターンと、前記第1ビア膜及び前記接続パターンをカバーする第2ビア膜と、前記第2ビア膜の開口部を介して前記接続パターンと接続される前記発光素子の第1電極と、をさらに含む。
【0024】
前記第1検知配線は前記接続パターンと同じ物質からなる。
【0025】
前記第3検知配線は前記トランジスタのゲート電極と同じ物質からなる。
【0026】
前記第4検知配線は前記トランジスタのソース電極またはドレイン電極と同じ物質からなる。
【発明の効果】
【0027】
本発明による表示装置は、曲げ領域と表示領域との間の非表示領域を最小化しながら、配線を確実に接続できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の一実施例による表示装置を説明するための図である。
図2】本発明の一実施例による表示装置を説明するための図である。
図3】本発明の第1実施例による第1領域を説明するための図である。
図4】本発明の第1実施例による第2領域を説明するための図である。
図5】本発明の第1実施例によるI-I’、II-II’、III-III’線に沿った断面図である。
図6】本発明の第2実施例による第1領域を説明するための図である。
図7】本発明の第2実施例による第2領域を説明するための図である。
図8】本発明の第2実施例によるI-I’、IV-IV’、V-V’線に沿った断面図である。
図9】本発明の一実施例による画素を説明するための図である。
図10】本発明の一実施例による画素を説明するための図である。
図11】本発明の一実施例による画素の駆動方法を説明するための図である。
図12】本発明の他の実施例による画素を説明するための図である。
図13】本発明の他の実施例による画素を説明するための図である。
図14】本発明の他の実施例による画素を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、添付した図面を参照して、本発明の様々な実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本発明は、様々な異なる形態で具現されてもよく、ここで説明する実施例に限定されない。
【0030】
本発明を明確に説明するために、説明と関係のない部分は省略し、明細書の全体にわたって同一または類似する構成要素に対しては同じ参照符号を付する。従って、上述した参照符号は他の図面でも使用する。
【0031】
また、図面に示した各構成の大きさ及び厚さは、説明の便宜のために任意に示したものであるため、本発明は必ずしも図示したものに限定されない。図面において、複数の層及び領域を明確に表現するために厚さを誇張して示す。
【0032】
図1及び図2は、本発明の一実施例による表示装置を説明するための図である。
図1及び図2を参照すると、本発明の一実施例による表示装置DPは、基板SUB、封止膜TFE、検知電極SC1、SC2、検知配線SL、及び表示配線DLを含む。
【0033】
基板SUBは表示領域DA、非表示領域NDA、及び付加領域ADAを含む。非表示領域NDAは表示領域DAを取り囲む周辺領域であり、付加領域ADAは非表示領域NDAの一側から延長される領域である。
【0034】
基板SUBは、ほぼ長方形である。実施例によって、基板SUBは、第1方向DR1に互いに平行な1対の短辺と第2方向DR2に互いに平行な1対の長辺を含む。
【0035】
しかし、基板SUBの形状はこれに限定されず、様々な形状を有することができる。例えば、基板SUBは、直線の辺を含む閉じた形の多角形、曲線からなる辺を含む円形及び楕円、直線と曲線からなる辺を含む半円及び半楕円などの様々な形状で提供されてもよい。実施例において、基板SUBが直線からなる辺を有する場合、各形状のコーナーのうち少なくとも一部は曲線からなる。例えば、基板SUBが長方形である場合、互いに隣接する直線の辺が接する部分が所定の曲率を有する曲線に代替されてもよい。曲率は、位置によって異なって設定されてもよい。例えば、曲率は、曲線が始まる位置及び曲線の長さなどに応じて変更されてもよい。
【0036】
表示領域DAは、画素が提供されて映像が表示される領域である。画素は、対応する発光素子を含む。それぞれの画素の発光素子は、有機膜を含む有機発光素子であってもよいが、これに限定されるものではなく、液晶素子、電気泳動素子、電気湿潤素子などの様々な形態で実現される。図2において、画素及び発光素子は、封止膜TFEによりカバーされるため、図示していない。
【0037】
非表示領域NDAは、画素が提供されない領域であって、映像が表示されない領域である。非表示領域NDA上において画素に接続された表示配線DLと検知電極SC1、SC2に接続された検知配線SLが延長される。
【0038】
表示配線DLは、走査線、データ線、電源電圧線などを含み、画素が映像を表示するように信号を提供する。このような信号は、表示配線DLと接続された駆動部から提供される。
【0039】
駆動部は、走査線に沿って各画素に走査信号を提供する走査駆動部、データ線に沿って各画素にデータ電圧を提供するデータ駆動部、走査駆動部とデータ駆動部を制御するタイミング制御部などを含む。駆動部の回路構成については、図9以下に対する説明をさらに参照する。
【0040】
走査駆動部は、基板SUB上に直接実装されてもよい。走査駆動部が基板SUB上に直接実装される場合、画素を形成する工程のときに一緒に形成される。しかし、走査駆動部の提供場所や提供方法は、これに限定されるものではなく、別のチップまたは印刷回路基板で提供されて基板SUB上のパッド電極に接続されてもよい。
【0041】
データ駆動部は、基板SUB上に直接実装されてもよいが、これに限定されるものではなく、別のチップまたは印刷回路基板で提供されて基板SUB上のパッド電極を介して画素と接続されてもよい。例えば、データ駆動部は、チップオングラス(chip-on-glass)、チップオンプラスチック(chip-on-plastic)、チップオンフィルム(chip-on-film)などの形態で提供されて基板SUBのパッド電極に接続されてもよい。タイミング制御部は、データ駆動部とは別途に提供されるか、データ駆動部と一体に提供されてもよい。
【0042】
付加領域ADAは、非表示領域NDAを成す辺から突出する。図2を参照すると、付加領域ADAは、非表示領域NDAの短辺のうち1つに対応する辺から突出する。他の実施例において、付加領域ADAは、非表示領域NDAの長辺のうち1つの辺から突出してもよく、または4辺のうち2辺以上から突出した形態で提供されてもよい。実施例において、付加領域ADA上にパッド電極が提供されて駆動部が接続されるか、駆動部が直接接続されてもよいが、これに限定されず、様々な構成要素が配置される。
【0043】
表示領域DAと非表示領域NDAは、第1フラット領域FA1に該当する。即ち、表示領域DAと非表示領域NDAは曲げられず、平らである。
【0044】
付加領域ADAの一部は第1フラット領域FA1に該当し、他の一部は曲げ領域BAに該当し、さらに他の一部は第2フラット領域FA2に該当する。即ち、付加領域ADAは曲げ領域BAにおいて曲げられ、第1及び第2フラット領域FA1、FA2で平らである。第2フラット領域FA2には、外部回路と接続できるパッド電極が位置する。
【0045】
曲げ領域BAは、第1フラット領域FA1と第2フラット領域FA2との間に位置する。曲げ領域BAにおいて、表示装置DPが曲げられる線を曲げ軸B-AXISとするとき、曲げ軸B-AXISは曲げ領域BAと重畳されてもよい。曲げ軸B-AXISは、非表示領域NDAから付加領域ADAが突出する第2方向DR2と垂直の第1方向DR1に延長される。ここで、「曲げられる」という用語は、形が固定されたのではなく、元の形から違う形に変形できるという意味であり、1つ以上の曲げ軸B-AXISに沿って曲げられたり(folded)、曲がったり(curved)、巻物式に巻かれる(rolled)ことを含む。付加領域ADAは、曲げ軸B-AXISに沿って曲げられてもよく、この場合、付加領域ADAが曲げられることにより、ベゼルの幅を減少できる。
【0046】
封止膜TFEは、表示領域DAの全部をカバーし、非表示領域NDAの一部をカバーする。封止膜TFEは、表示領域DAの画素の発光素子及び回路素子をカバーすることにより、外部の湿気または衝撃による破損を防止する。
【0047】
検知電極SC1、SC2は封止膜TFE上に位置する。検知電極SC1、SC2は、ユーザーの身体によるタッチを検知し、検知信号を検知配線SLに提供する。検知電極SC1、SC2は、抵抗膜方式(resistive type)、静電容量方式(capacitive type)、電磁誘導型(electro-magnetic type、EM)、光検知方式(optical type)などの様々な方式により異なる形状で構成される。例えば、検知電極SC1、SC2が静電容量方式で構成される場合、検知電極SC1、SC2は、自己静電容量方式(self-capacitive type)、相互静電容量方式(mutual-capacitive type)などで構成される。
【0048】
検知電極SC1、SC2が自己静電容量方式で構成される場合、それぞれの検知電極SC1、SC2は独立して駆動し、それぞれの検知電極SC1、SC2とユーザーの身体が形成する静電容量による電圧の差が対応する検知配線SLに提供される。
【0049】
検知電極SC1、SC2が相互静電容量方式で構成される場合、第1検知電極SC1に対応する検知配線にタッチ駆動信号が送信され、第1検知電極SC1と相互静電容量を形成する第2検知電極SC2に対応する検知配線に検知信号が受信される。ユーザーの身体が接近する場合、第1検知電極SC1と第2検知電極SC2間の相互静電容量が変化し、これによる検知信号の差によってユーザーのタッチ有無を検出する。
【0050】
検知配線SLは、検知電極SC1、SC2とパッド電極を接続する。従って、パッド電極に外部タッチ駆動回路が接続される場合、検知電極SC1、SC2はユーザーのタッチ検知機能を行う。パッド電極は、付加領域ADAの第2フラット領域FA2に提供されてもよい。このとき、検知配線SLは、第1フラット領域FA1、曲げ領域BA、及び第2フラット領域FA2に重畳されるように延長される。
【0051】
図3は、本発明の第1実施例による第1領域を説明するための図であり、図4は、本発明の第1実施例による第2領域を説明するための図であり、図5は、本発明の第1実施例による(図2の)I-I’、(図3の)II-II’、(図4の)III-III’線に沿った断面図である。
【0052】
第1領域A1は、第1検知配線SL1が第2検知配線SL2と接続される領域であり、第2領域A2は、第1検知配線SL1が第3検知配線SL3と接続される領域である。
【0053】
図3及び図4には、平坦化膜FLT、第1乃至第3検知配線SL1、SL2、SL3、及び封止膜TFEの相対的な配置を強調して図示しており、明確な説明のため、他の一部の構成に対しては図示していない。各構成の詳細な積層構造については図5を参照する。説明の便宜上、図5では、曲げられていない状態の表示装置DPを基準に説明する。
【0054】
まず、表示領域DAについて説明する。
本発明の一実施例において、表示領域DAには画素PXijが提供される。各画素PXijは、表示配線DLのうち対応する配線に接続されたトランジスタと、トランジスタに接続された発光素子と、キャパシタCstを含む。トランジスタは、発光素子を制御するための駆動トランジスタ、駆動トランジスタをスイッチングするスイッチングトランジスタなどに該当する。トランジスタの回路的な接続構造については、図9以下の説明を参照する。図5では、説明の便宜上、1つの画素PXijに対して、1つのトランジスタ、1つの発光素子、及び1つのキャパシタCstを例示的に示した。
【0055】
基板SUBはガラス、樹脂(resin)などの絶縁性材料からなってもよい。また、基板SUBは曲がったり折り曲げられるように可撓性(flexibility)を有する材料からなってもよく、単層構造または多層構造であってもよい。
【0056】
例えば、基板SUBは、ポリスチレン(polystyrene)、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol)、ポリメチルメタクリレート(Polymethyl methacrylate)、ポリエーテルスルホン(polyethersulfone)、ポリアクリレート(polyacrylate)、ポリエーテルイミド(polyetherimide)、ポリエチレンナフタレート(polyethylene naphthalate)、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate)、ポリフェニレンスルファイド(polyphenylene sulfide)、ポリアリレート(polyarylate)、ポリイミド(polyimide)、ポリカーボネート(polycarbonate)、トリアセテートセルロース(triacetate cellulose)、セルロースアセテートプロピオネート(cellulose acetate propionate)のうち少なくとも何れか1つを含む。但し、基板SUBを構成する材料は、多様に変わってもよく、繊維強化プラスチック(FRP、Fiber reinforced plastic)などからなってもよい。
【0057】
例えば、基板SUBが多層構造である場合、複数の層の間にシリコン窒化物、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物などの無機物が単一層または複数層で介在されてもよい。
【0058】
バッファ膜BFは、基板SUBをカバーする。バッファ膜BFは、トランジスタのチャネルCHに不純物が拡散することを防止する。バッファ膜BFは、無機材料からなる無機絶縁膜であってもよい。例えば、バッファ膜BFは、シリコン窒化物、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物などで形成されてもよく、基板SUBの材料及び工程条件に応じて省略されてもよい。実施例において、バリア膜(barrier layer)がさらに提供されてもよい。
【0059】
バッファ膜BF上にはアクティブ膜が位置する。アクティブ膜は、ドープ及びパターニングされてトランジスタのチャネルCH、ソース領域及びドレイン領域を構成したり、配線を構成する。アクティブ膜は半導体素材で形成されてもよい。アクティブ膜は、ポリシリコン、アモルファスシリコン、酸化物半導体などからなる半導体パターンであってもよい。チャネルCHは不純物でドープされない半導体パターンで、真性半導体であってもよい。ソース領域、ドレイン領域、及び配線は、不純物がドープされた半導体パターンであってもよい。不純物としては、n型不純物、p型不純物、その他金属のような不純物が用いられる。
【0060】
第1ゲート絶縁膜GI1は、チャネルCH及びその他アクティブ膜をカバーする。第1ゲート絶縁膜GI1は無機材料からなる無機絶縁膜であってもよい。無機材料としては、ポリシロキサン、シリコン窒化物、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物などの無機絶縁物質を用いる。
【0061】
トランジスタのゲート電極GE及びキャパシタ下部電極LEは、第1ゲート絶縁膜GI1上に位置する。ゲート電極GEは、チャネルCHに対応する領域に重畳する。
【0062】
ゲート電極GE及びキャパシタ下部電極LEは、金属からなってもよい。例えば、ゲート電極GEは、金(Au)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、銅(Cu)のような金属のうち少なくとも1つ、または上記金属の合金からなってもよい。また、ゲート電極GEは単一膜で形成されてもよいが、これに限定されるものではなく、金属及び合金のうち2以上の物質が積層された多重膜で形成されてもよい。
【0063】
第2ゲート絶縁膜GI2は、ゲート電極GE及びキャパシタ下部電極LEをカバーする。第2ゲート絶縁膜GI2は、無機材料からなる無機絶縁膜であってもよい。無機材料としては、ポリシロキサン、シリコン窒化物、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物などを用いる。
【0064】
キャパシタ上部電極UEは、第2ゲート絶縁膜GI2上に位置する。キャパシタ上部電極UEは金属からなる。例えば、上記キャパシタ上部電極UEは、金(Au)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、銅(Cu)のような金属の少なくとも1つ、または金属の合金からなってもよい。また、キャパシタ上部電極UEは、単一膜で形成されてもよいが、これに限定されるものではなく、金属の及び合金のうち2以上の物質が積層された多重膜で形成されてもよい。
【0065】
キャパシタ下部電極LEとキャパシタ上部電極UEは、第2ゲート絶縁膜GI2を介してキャパシタCstを構成する。図5には、キャパシタCstがキャパシタ下部電極LEとキャパシタ上部電極UEの2層電極構造で図示しているが、他の実施例において、キャパシタCstは、アクティブ膜を利用して3層電極構造で構成されたり、ソース/ドレイン電極SE、DEと同じ層の電極を利用して3層電極構造で構成されたり、4層以上の電極構造で構成されてもよい。
【0066】
層間絶縁膜ILDは、キャパシタ上部電極UEをカバーする。層間絶縁膜ILDは、無機材料からなる無機絶縁膜であってもよい。無機材料としては、ポリシロキサン、シリコン窒化物、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物などを用いる。
【0067】
本実施例では、説明の便宜上、第1ゲート絶縁膜GI1、第2ゲート絶縁膜GI2、及び層間絶縁膜ILDを第1絶縁膜グループING1と称する。第1絶縁膜グループING1は、トランジスタの一部をカバーする。実施例において、第1絶縁膜グループING1は、バッファ膜BFをさらに含んでもよい。
【0068】
トランジスタのソース電極SE及びドレイン電極DEは、層間絶縁膜ILD上に位置する。ソース電極SEとドレイン電極DEは、層間絶縁膜ILD、第2ゲート絶縁膜GI2、第1ゲート絶縁膜GI1に形成されたコンタクトホールを介してアクティブ膜のソース領域とドレイン領域にそれぞれ接触する。
【0069】
ソース電極SEとドレイン電極DEは、金属からなってもよい。例えば、ソース電極SEとドレイン電極DEは、金(Au)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、銅(Cu)のような金属の少なくとも1つ、または金属の合金からなってもよい。
【0070】
パッシベーション膜PSVは、トランジスタのソース電極SE及びドレイン電極DEをカバーする。パッシベーション膜PSVは、無機材料からなる無機絶縁膜であってもよい。無機材料としては、ポリシロキサン、シリコン窒化物、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物などを用いる。
【0071】
第1ビア膜VIA1は、パッシベーション膜PSVまたはトランジスタをカバーする。第1ビア膜VIA1は、有機材料からなる有機絶縁膜であってもよい。有機材料としては、ポリアクリル系化合物、ポリイミド系化合物、テフロン(登録商標)のようなフッ素系炭素化合物、ベンゾシクロブテン化合物などの有機絶縁物質を用いる。有機膜は、エバポレーション(evaporation)などの方法で蒸着される。
【0072】
接続パターンCNPは、第1ビア膜VIA1の開口部を介してトランジスタのソース電極SEまたはドレイン電極DEと接続される。接続パターンCNPは、金(Au)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、銅(Cu)のような金属の少なくとも1つ、または金属の合金からなってもよい。
【0073】
第2ビア膜VIA2は、第1ビア膜VIA1及び接続パターンCNPをカバーする。第2ビア膜VIA2は、有機材料からなる有機絶縁膜であってもよい。有機材料としては、ポリアクリル系化合物、ポリイミド系化合物、テフロン(登録商標)のようなフッ素系炭素化合物、ベンゾシクロブテン化合物などの有機絶縁物質を用いる。
【0074】
第1電極EL1は、第2ビア膜VIA2の開口部を介して接続パターンCNPと接続される。ここで、第1電極EL1は、実施例において、発光素子のアノードまたはカソードである。
【0075】
実施例においては、第2ビア膜VIA2及び接続パターンCNPの構成を省略し、第1電極EL1が第1ビア膜VIA1の開口部を介してトランジスタのソース電極SEまたはドレイン電極DEと直接接続されてもよい。実施例において、パッシベーション膜PSVが省略されてもよい。
【0076】
第1電極EL1は、Ag、Mg、Al、Pt、Pd、Au、Ni、Nd、Ir、Cr、これらの合金などの金属膜及び/またはITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、ZnO(zinc oxide)、ITZO(indium tin zinc oxide)などからなってもよい。第1電極EL1は1種の金属からなってもよいが、これに限定されるものではなく、2種以上の金属、例えば、AgとMgの合金からなってもよい。
【0077】
第1電極EL1は、基板SUBの下部方向に映像を提供する場合、透明導電膜で形成されてもよく、基板SUBの上部方向に映像を提供する場合には、金属反射膜及び/または透明導電膜で形成される。
【0078】
第1電極EL1などが形成された基板SUB上には、各画素PXijの発光領域を区画する画素定義膜PDLが提供される。画素定義膜PDLは、有機材料からなる有機絶縁膜であってもよい。有機材料としては、ポリアクリル系化合物、ポリイミド系化合物、テフロン(登録商標)のようなフッ素系炭素化合物、ベンゾシクロブテン化合物などの機絶縁物質を用いる。
【0079】
画素定義膜PDLは、第1電極EL1の上面を露出し、画素PXijの周りに沿って基板SUBから突出されてもよい。画素定義膜PDLによって取り囲まれた画素PXij領域には、有機膜OLが提供されてもよい。
【0080】
有機膜OLは、低分子または高分子物質を含む。低分子物質としては、銅フタロシアニン(CuPc:copper phthalocyanine)、N,N-ジ(ナフタレン-1-イル)-N,N’-ジフェニル-ベンジジン(N,N’-Di(naphthalene-1-yl)-N,N’-diphenyl-benzidine:NPB)、トリス-8-ヒドロキシキノリンアルミニウム(tris-8-hydroxyquinoline aluminum)(Alq3)などを含む。このような物質は、真空蒸着の方法で形成される。上記高分子物質としては、PEDOT、PPV(Poly-Phenylenevinylene)系、及びポリフルオレン(Polyfluorene)系などを含む。
【0081】
有機膜OLは、単一層で提供されてもよいが、様々な機能層を含む多重層で提供されてもよい。有機膜OLが多重層で提供される場合、ホール注入層(HIL:Hole Injection Layer)、ホール輸送層(HTL:Hole Transport Layer)、発光層(EML:Emission Layer)、電子輸送層(ETL:Electron Transport Layer)、電子注入層(EIL:Electron Injection Layer)などが単一或いは複合構造で積層された構造を有する。このような有機膜OLは、スクリーン印刷やインクジェット印刷方法、レーザー熱転写方法(LITI;Laser induced thermal imaging)などで形成できる。
【0082】
実施例において、有機膜OLの少なくとも一部は、複数の第1電極EL1にわたって一体に形成されてもよく、複数の第1電極EL1のそれぞれに対応するように個々に提供されてもよい。
【0083】
有機膜OL上には第2電極EL2が提供される。第2電極EL2は画素PXij毎に提供されてもよいが、表示領域DAの大部分をカバーするように提供されてもよく、複数の画素PXijによって共有されてもよい。
【0084】
第2電極EL2は、実施例において、カソードまたはアノードとして使用されてもよく、第1電極EL1がアノードである場合、第2電極EL2はカソードであり、第1電極EL1がカソードである場合、第2電極EL2はアノードとして使用する。
【0085】
第2電極EL2は、Ag、Mg、Al、Pt、Pd、Au、Ni、Nd、Ir、Cr等の金属膜及び/またはITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、ZnO(zinc oxide)、ITZO(indium tin zinc oxide)などの透明導電膜からなってもよい。本発明の一実施例において、第2電極EL2は金属薄膜を含む2重膜以上の多重膜からなってもよく、例えば、ITO/Ag/ITOの3重膜からなってもよい。
【0086】
第2電極EL2は、基板SUBの下部方向に映像を提供する場合、金属反射膜及び/または透明導電膜で形成され、基板SUBの上部方向に映像を提供する場合は、透明導電膜で形成される。
【0087】
上述した第1電極EL1、有機膜OL、及び第2電極EL2の集合を発光素子と称する。
【0088】
第2電極EL2上には封止膜TFEが提供される。封止膜TFEは単一層からなってもよいが、多重層からなってもよい。本実施例において、封止膜TFEは第1乃至第3封止膜ENC1、ENC2、ENC3からなる。第1乃至第3封止膜ENC1、ENC2、ENC3は、有機材料及び/または無機材料からなってもよい。最外郭に位置した第3封止膜ENC3は無機材料からなる。例えば、第1封止膜ENC1は無機材料、第2封止膜ENC2は有機材料、第3封止膜ENC3は無機材料からなる。無機材料の場合、有機材料に比べて水分や酸素の浸透が少ないが、弾性や可撓性が小さくてクラックに脆弱である。第1封止膜ENC1及び第3封止膜ENC3を無機材料で形成し、第2封止膜ENC2を有機材料で形成することにより、クラックの伝播が防止できる。ここで、有機材料からなる層、即ち、第2封止膜ENC2は端部が外部に露出しないように第3封止膜ENC3によって完全にカバーされる。有機材料としては、ポリアクリル系化合物、ポリイミド系化合物、テフロン(登録商標)のようなフッ素系炭素化合物、ベンゾシクロブテン化合物などの有機絶縁物質を用い、無機材料としては、ポリシロキサン、シリコン窒化物、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物などを用いる。
【0089】
発光素子を成す有機膜OLは、外部からの水分や酸素などにより容易に破損する。封止膜TFEは有機膜OLをカバーすることにより、これらを保護する。封止膜TFEは表示領域DAを覆い、表示領域DAの外側である非表示領域NDAまで延長される。しかし、有機材料からなる絶縁膜の場合、可撓性及び弾性などの面において有利な点があるが、無機材料からなる絶縁膜に比べて水分や酸素の浸透が容易である。本発明の一実施例において、有機材料からなる絶縁膜を介した水分や酸素の侵入を防ぐため、有機材料からなる絶縁膜の端部は外部に露出されないように無機材料からなる絶縁膜によってカバーされる。例えば、有機材料からなる第1ビア膜VIA1、第2ビア膜VIA2、及び画素定義膜PDLは、非表示領域NDAまで連続的に延長されず、第1封止膜ENC1によってカバーされる。これにより、画素定義膜PDLの上面、第1ビア膜VIA1、第2ビア膜VIA2、及び画素定義膜PDLの側面は、無機材料を含む封止膜TFEによって封止されることにより、外部への露出が防止される。
【0090】
しかし、封止膜TFEの複層有無や材料は、これに限定されず、多様に変更されてもよい。例えば、封止膜TFEは、交互に積層された多数の有機材料層と多数の無機材料層を含んでもよい。
【0091】
検知電極SCは、封止膜TFE上に位置する。実施例において、検知電極SC及び封止膜TFEの間に追加バッファー膜が配置されてもよい。検知電極SCは、Ag、Mg、Al、Pt、Pd、Au、Ni、Nd、Ir、Cr等の金属膜及び/またはITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、ZnO(zinc oxide)、ITZO(indium tin zinc oxide)などの透明導電膜からなる。実施例において、1つの検知電極SCは、複数の画素PXijをカバーする。このとき、検知電極SCが不透明導電膜で構成された場合、カバーする複数の画素PXijを露出させる複数の開口部を含む。例えば、検知電極SCは、メッシュ状に構成されてもよい。検知電極SCが透明導電膜で構成された場合、検知電極SCは開口部を含まないプレート状に構成されてもよい。
【0092】
次いで、非表示領域NDA及び付加領域ADAについて説明する。以下、非表示領域NDA及び付加領域ADAを説明するにおいて、説明の重複を避けるために、既に説明したものに対してはその説明を省略するか、簡単に説明する。
【0093】
ダムDAMは、平坦化膜FLTと第2封止膜ENC2との間に位置する。ダムDAMは複層構造物であってもよく、例えば、第1ダムDAM1及び第2ダムDAM2を含んでもよい。例えば、第1及び第2ダムDAM1、DAM2は有機材料で構成される。第1及び第2ダムDAM1、DAM2は、それぞれ第1ビア膜VIA1、第2ビア膜VIA2、及び画素定義膜PDLの何れか1つに対応する。例えば、第1ダムDAM1が第1ビア膜VIA1と同じ工程を通じて同じ物質からなる場合、第2ダムDAM2は第2ビア膜VIA2または画素定義膜PDLと同じ工程を通じて同じ物質からなる。他の例としては、第1ダムDAM1が第2ビア膜VIA2と同じ工程を通じて同じ物質からなる場合、第2ダムDAM2は画素定義膜PDLと同じ工程を通じて同じ物質からなる。
【0094】
ダムDAMは、工程過程において、流動性の強い第2封止膜ENC2の有機材料がダムDAMの外部に流出することを防止する。無機材料からなる第1及び第3封止膜ENC1、ENC3はダムDAMをカバーしながら延長されることにより、基板SUBまたは基板SUBの上部の他の膜との接着力が強化される。
【0095】
パッド電極PDEは基板SUB上に位置するが、平坦化膜FLTと離隔される。パッド電極PDEは第2絶縁膜グループING2によって支持される。第2絶縁膜グループING2の各絶縁膜は、第1絶縁膜グループING1の各絶縁膜と対応する。パッド電極PDEは、第1パッド電極PDE1及び第2パッド電極PDE2を含んでもよい。第1パッド電極PDE1は、ソース電極SE及びドレイン電極DEと同じ物質で構成されてもよい。第2パッド電極PDE2は、接続パターンCNPと同じ物質で構成されてもよい。
【0096】
平坦化膜FLTは基板SUB上に位置するが、封止膜TFEがカバーする領域と離隔される。平坦化膜FLTは、有機材料からなる有機絶縁膜であってもよい。有機材料としては、ポリアクリル系化合物、ポリイミド系化合物、テフロン(登録商標)のようなフッ素系炭素化合物、ベンゾシクロブテン化合物などの有機絶縁物質を用いる。
【0097】
本実施例において、平坦化膜FLTは、層間絶縁膜ILDの形成後、及びソース電極SE及びドレイン電極DEの形成前に形成される。従って、平坦化膜FLTと第1ビア膜VIA1は、異なる工程により形成される。実施例によって、平坦化膜FLTと第1ビア膜VIA1は異なる有機材料を含んでもよい。
【0098】
平坦化膜FLTの一端は、第1絶縁膜グループING1をカバーする。また、曲げ領域BAに対応する平坦化膜FLTの一部は、第1絶縁膜グループING1と第2絶縁膜グループING2の間の第1トレンチTCH1を充填する。
【0099】
無機絶縁膜は、有機絶縁膜に比べて硬度が高く、可撓性が小さいため、クラックが発生する確率が相対的に高い。無機絶縁膜にクラックが発生すると、クラックは無機絶縁膜上の配線に伝播され、結局、配線断線などの不良が発生する恐れがある。
【0100】
従って、図5に示したように、曲げ領域BAで無機絶縁膜が除去されることにより、第1トレンチTCH1が形成され、第1絶縁膜グループING1及び第2絶縁膜グループING2が区分される。本実施例では、第1トレンチTCH1の領域に該当する全ての無機絶縁膜が除去されたものを図示しているが、他の実施例では、一部の無機絶縁膜を残存することもできる。このような場合、残存する一部の無機絶縁膜はスリットを含むことにより、曲げ応力を分散させる。
【0101】
第1検知配線SL1は平坦化膜FLT上で延長され、パッド電極PDEと電気的に接続される。本実施例において、第1検知配線SL1はトランジスタのソース電極SEまたはドレイン電極DEと同じ工程を通じて同じ物質で構成されてもよい。
【0102】
パッシベーション膜PSVは第1検知配線SL1の一部をカバーする。また、パッシベーション膜PSVは第1検知配線SL1を露出させる第1開口部OPN1を含む。
【0103】
第1配線保護膜LPL1は、平坦化膜FLT及び第1検知配線SL1をカバーする。また、第2配線保護膜LPL2は、第1配線保護膜LPL1をカバーする。実施例において、第2配線保護膜LPL2の構成は省略されてもよい。第1及び第2配線保護膜LPL1、LPL2は、第1開口部OPN1に対応する開口部を含んでもよい。
【0104】
第1及び第2配線保護膜LPL1、LPL2は有機材料からなってもよい。第1及び第2配線保護膜LPL1、LPL2は、それぞれ第1ビア膜VIA1、第2ビア膜VIA2、及び画素定義膜PDLの何れか1つに対応する。例えば、第1配線保護膜LPL1が第1ビア膜VIA1と同じ工程を通じて同じ物質からなる場合、第2配線保護膜LPL2は第2ビア膜VIA2または画素定義膜PDLと同じ工程を通じて同じ物質からなる。他の例としては、第1配線保護膜LPL1が第2ビア膜VIA2と同じ工程を通じて同じ物質からなる場合、第2配線保護膜LPL2は画素定義膜PDLと同じ工程を通じて同じ物質からなる。
【0105】
第2検知配線SL2は検知電極SCから延長され、平坦化膜FLT及び第1検知配線SL1上で第1検知配線SL1と接続される。例えば、第2検知配線SL2は、第1開口部OPN1を介して第1検知配線SL1と接続されてもよい。第2検知配線SL2は、検知電極SCと同じ工程を通じて同じ物質からなる。
【0106】
本実施例によると、第1絶縁膜グループING1と平坦化膜FLTの一端上に位置する第1検知配線SL1の一部の高さは、第1トレンチTCH1に対応する平坦化膜FLTの一部上に位置する第1検知配線SL1の他の一部の高さより高くてもよい。
【0107】
従って、第1検知配線SL1及び第2検知配線SL2は、他のブリッジ配線なしに直接接続され、ブリッジ配線がないため、第1検知配線SL1と第2検知配線SL2間の接続信頼性が向上する。
【0108】
第3検知配線SL3は、パッド電極PDEと第1検知配線SL1を接続させる。第3検知配線SL3は、トランジスタのゲート電極GEと同じ工程で同じ物質からなる。実施例において、第3検知配線SL3は、キャパシタ上部電極UEと同じ工程で同じ物質からなる。実施例において、奇数番目の第3検知配線SL3はトランジスタのゲート電極GEと同じ工程で同じ物質からなり、偶数番目の第3検知配線SL3はキャパシタ上部電極UEと同じ工程で同じ物質からなる。逆に、偶数番目の第3検知配線SL3はトランジスタのゲート電極GEと同じ工程で同じ物質からなり、奇数番目の第3検知配線SL3はキャパシタ上部電極UEと同じ工程同じ物質からなる。これにより、隣接する配線間の短絡問題をより効率的に防止できる。
【0109】
第2絶縁膜グループING2は、第3検知配線SL3を露出させる第2開口部OPN2を含む。また、平坦化膜FLTは、第2開口部OPN2に対応する開口部を含む。第1検知配線SL1は、第2開口部OPN2を介して第3検知配線SL3と接続されてもよい。
【0110】
図6は、本発明の第2実施例による第1領域を説明するための図であり、図7は、本発明の第2実施例による第2領域を説明するための図であり、図8は、本発明の第2実施例によるI-I’、IV-IV’、V-V’線に沿った断面図である。
【0111】
図8の説明において、図5と重複する内容は省略する。
【0112】
図8の実施例は、図5とは異なり、平坦化膜FLT’が第1ビア膜VIA1と同じ工程を通じて同じ物質からなる。また、パッシベーション膜PSVが省略されてもよい。
【0113】
このような場合、図5の平坦化膜FLTを形成するための第1マスクとパッシベーション膜PSVを形成するための第2マスクが省略されてもよい。従って、工程費用が低減できる。
【0114】
図8の実施例において、第1検知配線SL1は接続パターンCNPと同じ工程を通じて同じ物質からなる。
【0115】
図8の実施例は、図5とは異なり、第3検知配線SL3と第1検知配線SL1を接続させる第4検知配線SL4をさらに含む。第2絶縁膜グループING2の第2開口部OPN2は第3検知配線SL3を露出させながら第4検知配線SL4によってカバーされる。平坦化膜FLT’は、第2開口部OPN2に対応して第4検知配線SL4を露出させる開口部を含む。第4検知配線SL4は、トランジスタのソース電極SEまたはドレイン電極DEと同じ物質からなる。
【0116】
図9乃至11は、本発明の一実施例による画素を説明するための図である。
【0117】
図9を参照すると、本発明の一実施例による表示装置DPは、タイミング制御部11、データ駆動部12、走査駆動部13、発光駆動部14、及び画素部15を含む。
【0118】
タイミング制御部11は、データ駆動部12の仕様(specification)に適するように階調値及び制御信号をデータ駆動部12に提供する。また、タイミング制御部11は、走査駆動部13の仕様に適するようにクロック信号、走査開始信号などを走査駆動部13に提供する。また、タイミング制御部11は、発光駆動部14の仕様に適するようにクロック信号、発光停止信号などを発光駆動部14に提供する。
【0119】
データ駆動部12は、タイミング制御部11から受信した階調値及び制御信号を利用してデータ線D1、D2、D3、...、Dnに提供するデータ電圧を生成する。例えば、データ駆動部12は、クロック信号を利用して階調値をサンプリングし、階調値に対応するデータ電圧を画素行単位でデータ線D1乃至Dnに印加する。ここで、nは自然数である。
【0120】
走査駆動部13は、タイミング制御部11からクロック信号、走査開始信号などを受信して走査線S1、S2、S3、...、Smに提供する走査信号を生成する。例えば、走査駆動部13は、走査線S1乃至Smに順にターンオンレベルのパルスを有する走査信号を提供する。例えば、走査駆動部13は、シフトレジスタ(shift register)の形態で構成されてもよく、クロック信号の制御に応じてターンオンレベルのパルス形態である走査開始信号を次のステージ回路に順に伝達する方式で走査信号を生成する。ここで、mは自然数である。
【0121】
発光駆動部14は、タイミング制御部11からクロック信号、発光停止信号などを受信して発光線E1、E2、E3、...、Eoに提供する発光信号を生成する。例えば、発光駆動部14は、発光線E1乃至Eoに順にターンオフレベルのパルスを有する発光信号を提供する。例えば、発光駆動部14は、シフトレジスタの形態で構成されてもよく、クロック信号の制御に応じてターンオフレベルのパルス形態である発光停止信号を次のステージ回路に順に伝達する方法で発光信号を生成する。ここで、oは自然数である。
【0122】
画素部15は画素を含む。それぞれの画素PXijは、対応するデータ線、走査線、及び発光線に接続される。i及びjは自然数である。画素PXijは、スキャントランジスタがi番目の走査線及びj番目のデータ線と接続された画素を意味する。
【0123】
図10を参照すると、画素PXijはトランジスタM1、M2、M3、M4、M5、M6、M7と、ストレージキャパシタCst1と、有機発光ダイオードOLED1と、を含む。
【0124】
本実施例では、トランジスタをP型トランジスタとして図示しているが、当業者であれば、N型トランジスタで同じ機能をする画素回路を構成できる。
【0125】
ストレージキャパシタCst1は、一電極が第1電源電圧線ELVDDに接続され、他の電極がトランジスタM1のゲート電極に接続される。
【0126】
トランジスタM1は、一電極がトランジスタM5の他の電極に接続され、他の電極がトランジスタM6の一電極に接続され、ゲート電極がストレージキャパシタCst1の他の電極に接続される。トランジスタM1を駆動トランジスタと名付けてもよい。トランジスタM1は、ゲート電極とソース電極の電位差に応じて第1電源電圧線ELVDDと第2電源電圧線ELVSSの間に流れる駆動電流量を決める。
【0127】
トランジスタM2は、一電極がデータ線Djに接続され、他の電極がトランジスタM1の一電極に接続され、ゲート電極が現在の走査線Siに接続される。トランジスタM2をスイッチングトランジスタ、スキャントランジスタ、走査トランジスタなどと名付けてもよい。トランジスタM2は、現在の走査線Siにターンオンレベルの走査信号が印加されると、データ線Djのデータ電圧を画素PXijに印加させる。
【0128】
トランジスタM3は、一電極がトランジスタM1の他の電極に接続され、他の電極がトランジスタM1のゲート電極に接続され、ゲート電極が現在の走査線Siに接続される。トランジスタM3は、現在の走査線Siにターンオンレベルの走査信号が印加されると、トランジスタM1をダイオード状に接続させる。
【0129】
トランジスタM4は、一電極がトランジスタM1のゲート電極に接続され、他の電極が初期化電圧線VINTに接続され、ゲート電極が前の走査線S(i-1)に接続される。他の実施例において、トランジスタM4のゲート電極は、他の走査線に接続されてもよい。トランジスタM4は、前の走査線S(i-1)にターンオンレベルの走査信号が印加されると、トランジスタM1のゲート電極に初期化電圧VINTを伝達してトランジスタM1のゲート電極の電荷量を初期化させる。
【0130】
トランジスタM5は、一電極が第1電源電圧線ELVDDに接続され、他の電極がトランジスタM1の一電極に接続され、ゲート電極が発光線Eiに接続される。トランジスタM6は、一電極がトランジスタM1の他の電極に接続され、他の電極が有機発光ダイオードOLED1のアノード電極に接続され、ゲート電極が発光線Eiに接続される。トランジスタM5、M6は、発光トランジスタと名付けられてもよい。トランジスタM5、M6は、ターンオンレベルの発光信号が印加されると、第1電源電圧線ELVDDと第2電源電圧線ELVSSの間の駆動電流の経路を形成して有機発光ダイオードOLED1を発光させる。
【0131】
トランジスタM7は、一電極が有機発光ダイオードOLED1のアノード電極に接続され、他の電極が初期化電圧線VINTに接続され、ゲート電極が現在の走査線Siに接続される。他の実施例において、トランジスタM7のゲート電極は他の走査線に接続されてもよい。例えば、トランジスタM7のゲート電極は、前の走査線S(i-1)またはその前の走査線、次の走査線(i+1番目の走査線)またはその次の走査線に接続されてもよい。トランジスタM7は、現在の走査線Siにターンオンレベルの走査信号が印加されると、有機発光ダイオードOLED1のアノード電極に初期化電圧を伝達して有機発光ダイオードOLED1に蓄積された電荷量を初期化させる。
【0132】
有機発光ダイオードOLED1は、アノード電極がトランジスタM6の他の電極に接続され、カソード電極が第2電源電圧線ELVSSに接続される。
【0133】
図11は、本発明の一実施例による画素の駆動方法を説明するための図である。
【0134】
まず、データ線Djには前の画素行に対するデータ電圧DATA(i-1)jが印加され、前の走査線S(i-1)にはターンオンレベル(ローレベル)の走査信号が印加される。
【0135】
現在の走査線Siにはターンオフレベル(ハイレベル)の走査信号が印加されるため、トランジスタM2はターンオフ状態であり、前の画素行DATA(i-1)jに対するデータ電圧が画素PXijに印加されることが防止される。
【0136】
このとき、トランジスタM4はターンオン状態となるため、トランジスタM1のゲート電極に初期化電圧が印加されて電荷量が初期化される。発光線Eiにはターンオフレベルの発光信号が印加されるため、トランジスタM5、M6はターンオフ状態であり、初期化電圧の印加過程による不要な有機発光ダイオードOLED1の発光が防止される。
【0137】
次いで、データ線Djには現在の画素行に対するデータ電圧DATAijが印加され、現在の走査線Siにはターンオンレベルの走査信号が印加される。これにより、トランジスタM2、M1、M3が導通状態となり、データ線DjとトランジスタM1のゲート電極が電気的に接続される。従って、データ電圧DATAijがストレージキャパシタCst1の他の電極に印加され、ストレージキャパシタCst1は、第1電源電圧線ELVDDの電圧とデータ電圧DATAijの違いに該当する電荷量を蓄積する。
【0138】
このとき、トランジスタM7はターンオン状態であるため、有機発光ダイオードOLED1のアノード電極と初期化電圧線VINTが接続され、有機発光ダイオードOLED1は初期化電圧と第2電源電圧の電圧差に該当する電荷量でプレチャージ(precharge)または初期化される。
【0139】
その後、発光線Eiにターンオンレベルの発光信号が印加されることによって、トランジスタM5、M6が導通され、ストレージキャパシタCst1に蓄積された電荷量に応じてトランジスタM1を通過する駆動電流量が調整されて有機発光ダイオードOLED1に駆動電流が流れる。有機発光ダイオードOLED1は、発光線Eiにターンオフレベルの発光信号が印加される前まで発光する。
【0140】
図12乃至14は、本発明の他の実施例による画素を説明するための図である。
【0141】
図12を参照すると、本発明の他の実施例による表示装置DP’は、タイミング制御部11、データ駆動部12、走査駆動部13、及び画素部15’を含む。
【0142】
図12の表示装置DP’は発光制御部がないことを除き、図9の表示装置DPと実質的に同じ構成を含むため、重複する説明は省略する。
【0143】
図13を参照すると、画素PXij’は、複数のトランジスタT1、T2と、ストレージキャパシタCst2と、有機発光ダイオードOLED2と、を含む。
【0144】
トランジスタT2は、ゲート電極が走査線Siに接続され、一電極がデータ線Djに接続され、他の電極がトランジスタT1のゲート電極に接続される。トランジスタT2は、スイッチングトランジスタ、スキャントランジスタ、走査トランジスタなどと名付けられてもよい。
【0145】
トランジスタT1は、ゲート電極がトランジスタT2の他の電極に接続され、一電極が第1電源電圧線ELVDDに接続され、他の電極が有機発光ダイオードOLED2のアノード電極に接続される。トランジスタT1は駆動トランジスタと名付けられてもよい。
【0146】
ストレージキャパシタCst2は、トランジスタT1の一電極とゲート電極を接続させる。
【0147】
有機発光ダイオードOLED2は、アノード電極がトランジスタT1の他の電極に接続され、カソード電極が第2電源電圧線ELVSSに接続される。
【0148】
トランジスタT2のゲート端子に走査線Siを介してターンオンレベル(ローレベル)の走査信号が供給されると、トランジスタT2はデータ線DjとストレージキャパシタCst2の一電極を接続させる。従って、ストレージキャパシタCst2には、データ線Djを介して印加されたデータ電圧DATAijと第1電源電圧の差に応じた電圧値が書き込まれる。トランジスタT1は、ストレージキャパシタCst2に書き込まれた電圧値に応じて決まった駆動電流を第1電源電圧線ELVDDから第2電源電圧線ELVSSに流れるようにする。有機発光ダイオードOLED2は、駆動電流量に応じた輝度で発光するようになる。
【0149】
以上、参照した図面と記載された発明の詳細な説明は、単に本発明の例示的なものであり、本発明を説明するための目的で使用されたものに過ぎず、意味限定や特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために使用されるものではない。従って、本技術分野の通常の知識を有する者であれば、そこから様々な変形及び均等な他の実施例の創出が可能であることが理解できるであろう。従って、本発明の本当の技術的保護範囲は、添付の特許請求の範囲の技術的思想によって定められるべきである。
【符号の説明】
【0150】
11 タイミング制御部
12 データ駆動部
13 走査駆動部
14 発光駆動部
15、15’ 画素部
A1、A1’ 第1領域
A2、A2’ 第2領域
ADA 付加領域
BA 曲げ領域
BF バッファ膜
CH チャネル
CNP 接続パターン
Cst キャパシタ
DA 表示領域
DAM、DAM1、DAM2 ダム
DE ドレイン電極
DL 表示配線
DP 表示装置
EL1、EL2 電極
ENC1、ENC2、ENC3 封止膜
FA1、FA2 フラット領域
FLT、FLT’ 平坦化膜
GE ゲート電極
GI1、GI2 ゲート絶縁膜
ILD 層間絶縁膜
ING1 第1絶縁膜グループ
ING2 第2絶縁膜グループ
LE キャパシタ下部電極
LPL1、LPL2 配線保護膜
NDA 非表示領域
OL 有機膜
OPN1 第1開口部
OPN2 第2開口部
PDE、PDE1、PDE2 パッド電極
PDL 画素定義膜
PSV パッシベーション膜
SC1、SC2 検知電極
SE ソース電極
SL 検知配線
SL1、SL2、SL3、SL4 検知配線
SUB 基板
TCH1 第1トレンチ
TFE 封止膜
UE キャパシタ上部電極
VIA1 第1ビア膜
VIA2 第2ビア膜


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14