(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-28
(45)【発行日】2023-04-05
(54)【発明の名称】周期的処理機の容器をグループ毎に供給する装置及び方法
(51)【国際特許分類】
B65G 47/86 20060101AFI20230329BHJP
【FI】
B65G47/86 E
(21)【出願番号】P 2020527801
(86)(22)【出願日】2018-10-17
(86)【国際出願番号】 EP2018078405
(87)【国際公開番号】W WO2019096527
(87)【国際公開日】2019-05-23
【審査請求日】2021-10-14
(31)【優先権主張番号】102017127322.0
(32)【優先日】2017-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】598125028
【氏名又は名称】カーハーエス・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【氏名又は名称】中村 真介
(72)【発明者】
【氏名】ニーア・トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ジングル・イーゴル
(72)【発明者】
【氏名】フォアヴェルク・ユルゲン・フランツ
【審査官】今野 聖一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/179022(WO,A2)
【文献】特開2015-143152(JP,A)
【文献】特開昭58-212516(JP,A)
【文献】特表2012-526029(JP,A)
【文献】特開平04-235825(JP,A)
【文献】特開2010-132406(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0214799(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/80
B65G 47/84 - 47/86
B65G 47/90 - 47/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器グループ(BG)をグループ毎に受容し及び容器グループ(BG)を受容する少なくとも一つの周期的受容装置(4)を有する、周期的処理機(20)に容器グループ(BG)を供給する装置(1)であって、取り入れ装置(2)が、少なくとも一つ
の直線的な搬送経路セクション(LTS,LTS*)を有する閉鎖された搬送経路(TS)を構成し、取り入れ装置(2)が、複数の支持要素及び保持要素(2.1)を含む容器(B)を搬送経路(TS)に沿って搬送する搬送要素(2.2)を備え、これらの要素によって容器(B)が、連続する容器流の形態で、搬送経路(TS)に沿って搬送可能であり、供給装置(3)が容器(B)を吊り下げて搬送するように形成されており及び空中搬送装置として形成されておらず、これによって吊り下げて搬送する容器(B)が、取り入れ装置(2)の支持要素及び保持要素(2.1)で個別に移送可能であり、取り入れ装置(2)と受容装置(4)の間の引渡し領域(10)では、取り入れ装置(2)の少なくとも一つの搬送経路セクション(LTS)の領域で連続した容器流から容器グループ(BG)を受容する且つ受容される容器グループ(BG)を周期的受容装置(4)に供給する複数のグリッパ(5.1)を含む搬送装置(5)が設けられている当該装置(1)において
、
搬送経路セクション(LTS)に沿って移動する容器グループ(BG)の容器(B)を受容するために搬送装置(5)のグリッパが、垂直の回転軸線を中心に回転可能又は旋回可能に形成されてい
て、
搬送装置(5)のグリッパ(5.1)が、互いに同期して回転可能又は旋回可能であることを特徴とする装置(1)。
【請求項2】
搬送装置(5)のグリッパ(5.1)が、容器ネックで若しくは容器ネックの上方で、又はペットボトルにより形成された容器の場合では、ペットボトルの容器ネックで若しくは容器ネックの上方で、容器(B)を把持するように形成されていること、を特徴とする請求項1に記載の装置(1)。
【請求項3】
搬送装置(5)のグリッパ(5.1)の回転又は旋回は
、直線的な搬送セクション(LTS)での容器(B)
の直線的な搬送運動に適合されていること、を特徴とする請求項1
又は2に記載の装置(1)。
【請求項4】
搬送装置(5)のグリッパ(5.1)は
、直線的な搬送経路セクション(LTS)に対して平行に及び離間して配置されており、搬送装置(5)のそれぞれのグリッパ(5.1)が取り入れ装置(2)のグリッパ(5.1)から容器(B)を受容するために設けられていること、を特徴とする請求項1
~3のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項5】
搬送装置(5)が少なくとも1つの共通の駆動装置(5.2)を備え、この駆動装置を介して搬送装置(5)グリッパ(5.1)が、それぞれの回転軸線(DA)を中心としたグリッパ(5.1)の同期回転運動又は旋回運動を発生するために駆動的に接続されていること、を特徴とする請求項1
~4のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項6】
搬送装置(5)のグリッパ(5.1)が、2つの、互いに反対側に位置したグリッパアームを備え、このグリッパアームの自由端部領域が2つのグリッパアームの間に容器ネックを挿入及び保持するためのグリッパ開口部を囲むこと、を特徴とする請求項1
~5のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項7】
移送装置(5)のグリッパ(5.1)は、グリッパ開口を介して2つのグリッパアーム間の回転軸線(DA)から垂直かつ半径方向外側へ延在する、グリッパ開口軸線(GA)を備えること、を特徴とする請求項
6に記載の装置(1)。
【請求項8】
取り入れ装置(2)の支持要素及び保持要素(2.1)は、少なくとも1つの無端循環式の搬送要素(2.2)によって保持され、並びに支持要素及び保持要素(2.1)が、搬送経路(TS)から特に横方向の外側に出る及び/又は突出すること、を特徴とする請求項1
~7のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項9】
搬送要素(2.2)が、付属するキャリッジ要素(35.1)及び/又は引張モジュール(35)を有する搬送チェーン若しくは搬送レール(2.3)によって構成されており、支持要素及び保持要素(2.1)が、チェーンリンク若しくはキャリッジ要素(35.1)に固定されていること、を特徴とする請求項
8に記載の装置(1)。
【請求項10】
搬送レール(2.3)を介して案内される複数の引張モジュール(35)が設けられており、一つの引張モジュールに少なくとも一つの制御可能な、可動な駆動ユニット(36)が付設されており、この駆動ユニットがサーボモータユニットであること、を特徴とする請求項
9に記載の装置(1)。
【請求項11】
搬送レール(2.3)を介して案内される少なくとも二つの引張モジュール(35)が備えられており、この引張モジュール(35)に電磁駆動ユニットが付設されており、この電磁駆動ユニットにおいて、搬送レール(2.3)が制御可能且つ調節可能な電磁駆動装置(ステータ)であるか又は該電磁駆動装置を含む、及び各引張モジュール(35)の少なくとも一つのキャリッジ要素(35.1)が永久磁石又は強磁性部材を含み(回転子)及びこれを介して個別に且つ独立して電磁的に駆動可能であること、を特徴とする請求項
9記載の装置(1)。
【請求項12】
一つの引張モジュール(35)は、一つの容器グループ(BG)の容器(B)の数に対応する数の支持要素及び保持要素(2.1)を備えること、を特徴とする請求項
9~11のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項13】
容器グループ(BG)をグループ毎に受容し及び容器グループ(BG)を受容する少なくとも一つの周期的受容装置(4)を有する周期的処理機(20)に容器グループ(BG)を供給する方法であって、連続した容器流が、供給装置(3)によって取り入れ装置(2)に供給され、取り入れ装置(2)が、少なくとも一つ
の直線的な搬送経路セクション(LTS,LTS*)を有する無端循環式の搬送経路(TS)を構成し、その際、容器(B)は、搬送経路(TS)に沿って複数の支持要素及び保持要素(2.1)によって吊り下げて搬送され、複数の回転可能な且つ旋回可能なグリッパ(5.1)を備える搬送装置(5)によって、容器(B)が、連続して運動する容器流から、容器グループ(BG)の形態で、取り入れ装置(2)と受容装置(4)の間の引渡し領域(10)においてグループ毎に受容され、及び受容される容器(B)がグループ毎に周期的受容装置(4)に供給され、その際、容器をグループ毎に受容するために、搬送装置(5)のグリッパ(5.1)の回転運動又は旋回運動が、搬送経路セクション(LTS)に沿った容器(B)の搬送運動に適合され
、
搬送装置(5)のグリッパ(5.1)が互いに同期して回転又は旋回する、方法。
【請求項14】
支持要素及び保持要素(2.1)が取り入れ装置(2)から周期的受容装置(4)への搬送中に搬送経路(TS)に沿って連続的に運動されること、を特徴とする請求項
13に記載されている方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、周期的処理機へ容器をグループ毎に供給する装置及びそれに関連する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
容器処理機又は容器処理設備、特に飲料業界における充填システム又は充填設備の基本構造及び動作原理は、よく知られている。
【0003】
特に、充填システム又は充填設備が知られており、これらにはグループ毎に、取り入れ装置から一列の容器流が搬送方向に対して横に供給され、しかも、周期的な横運動の形態で供給される。一列の容器流を構成する容器、特に瓶は、直線の機械から受容され、及び充填設備内で同時にグループ毎に取り扱われ、特に充填される。
【0004】
このような充填設備への容器の供給又はこれと相互作用する取り入れ装置は、いわゆる“空中搬送”で、又は“空中搬送機”によって行われる。即ち、容器が容器列の形態で搬送経路に沿って吊り下げて搬送され、及び有利には楕円形で構成する取り入れ装置の受容装置で引渡される。受容装置は、有利には、異なる実施形態でのいわゆるグリッパによって構成される。これは、取り入れ装置に組み立てられ且つ搬送方向に循環運動する。
【0005】
受容装置又はグリッパは、搬送されうる容器を容器ネックの領域において受容且つ保持するために設置されている。特にペットボトルの形態で形成されている容器の場合には、吊り下げ留めはネックリングの領域で行われる。
【0006】
“空中搬送”で取り入れ装置へ容器を供給する場合には、取り入れ装置の直線的な搬送セクションから周期的に横運動の形態で、容器をグループ毎に受容するために且つ線形の機械、有利には複数の受容場所を有する支持板へ引渡すために、取り入れ装置の中断でも又は周期的動作でもこれらが可能である。
【0007】
しかし、例えば回転作動供給装置を介した、例えば供給スター装置を介した、取り入れ装置への容器の連続した供給の場合には、取り入れ装置の中断が非常に不利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、周期的処理機へ容器をグループ毎に供給する装置及びそれに関連する方法を提供することである。この装置及び方法によって、取り入れ装置を介し、搬送経路に沿って個別に且つ吊り下げて搬送する容器が、周期的処理機へグループ毎に供給可能である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題は、請求項1に記載されている特徴でもって解決される。同様に、本発明の対象は、請求項14に記載の方法である。従属請求項は、本発明の特に有利な実施変形例に関する。
【0010】
本発明による装置の重要な観点は、搬送経路セクションに沿って運動する容器グループの、容器を受容する搬送装置のグリッパが、垂直回転軸線を中心として回転可能又は旋回可能に形成されているということである。特に有利には、搬送装置のグリッパの回転する構成又は旋回可能な構成によって、容器の受容又は引渡しが、容器の連続した、即ち、中断しない搬送運動に適合することができる。即ち、グリッパのグリッパ開口部は、移動する容器流からの容器グループの同時な受容を問題なく実行できるように、運動する連続容器流内へ、障害なく方向転換される。
【0011】
その際、取り入れ装置にある領域における連続した容器流とは、持続的に且つ中断せずに、通常はほぼ変わらない速度で供給装置を介して取り入れ装置に供給されるが、取り入れ装置内で又は取り入れ装置上でサブグループに分配できる容器流を意味する。その際、これらのサブグループは、取り入れ装置内で又は取り入れ装置上で異なる速度でもって走行することが可能である。
【0012】
更に有利には、搬送装置のグリッパは、容器を容器ネックに若しくは容器ネックの上方で、又はペットボトルによって構成されている容器の場合にはペットボトルのネックリングに若しくはネックリングの上方で、把持するように形成されている。その結果、搬送装置のグリッパは簡易化して形成することができ、例えば、支持板要素の閉鎖可能な凹部によって構成されていることが可能である。その際、搬送装置のグリッパは、少なくとも2つのグリッパアームを備え、このグリッパアームによって容器ネック又はネックリングの領域内で容器の摩擦留めも実現可能である。
【0013】
有利には、搬送装置のグリッパが互いに同期して回転可能又は旋回可能である。その際、この目的の為に、例えば共通の駆動装置が設けられており、この駆動装置を介して、搬送装置のグリッパは、それぞれの回転軸線を中心としたグリッパの同期した回転運動又は旋回運動を生じるように駆動的に接続される。搬送装置のグリッパは、例えば、2つの、互いに反対側に位置したグリッパアームを備える。この自由端部領域は、2つのグリッパアームの間に容器ネックを挿入且つ保持するグリッパ開口部を含む。更に、搬送装置のグリッパは、グリッパ開口部を介して2つのグリッパアーム間の回転軸線から垂直かつ半径方向外側に延在する、グリッパ開口軸線を備える。
【0014】
更に有利には、搬送装置のグリッパの回転又は旋回が、直線的な搬送経路セクションにおける容器の直線的な搬送運動に適合され、しかも、容器ネック又はネックリングを受容するグリッパ開口部の問題のない旋回が、保証されるように適合される。
【0015】
特に有利な実施変形例では、搬送装置のグリッパが、直線的な搬送経路セクションに対して平行且つ離間して配置されている。その際、取り入れ装置のグリッパから、容器を受容する搬送装置のグリッパがそれぞれ設けられている。
【0016】
さらに有利には、取り入れ装置の支持要素及び保持要素は、無端循環式の搬送要素によって保持され、搬送経路から横方向の外側に突出する。特に有利には、搬送要素は、付属するキャリッジ要素又は引張モジュールを有する、搬送チェーン又は搬送レールによって構成することができる。その際、グリッパは、チェーンリンク又はキャリッジ要素に固定される。
【0017】
更に、互いに独立して制御可能な及び駆動可能な複数の引張モジュールを設けることができる。この場合、一つの引張モジュールは、理想的には、所定の動作中に処理機へ周期的に移送する必要がある容器の数又は容器グループに対応する数の支持要素及び保持要素を備える。
【0018】
同様に、本発明の対象は、容器グループをグループ毎に受容し、一つの取り入れ装置、一つの供給装置及び容器グループを受容する少なくとも一つの周期的受容装置を含む周期的処理機、特に充填機に容器グループを供給する方法である。この場合、連続した容器流が、少なくとも一つの有利には直線的な搬送経路セクションを有する、無端循環式の搬送経路を形成する取り入れ装置の供給装置によって供給される。その際、容器は搬送経路に沿って複数の支持要素及び保持要素によって吊り下げて搬送される。特に有利には、回転可能な又は旋回可能な複数のグリッパを備える搬送装置によって容器が容器グループの形態で、連続した動作の容器流から取り入れ装置と受容装置の間の移行領域においてグループ毎に受容され、及び受容される容器がグループ毎に周期的受容装置に供給される。その際、容器のグループ毎の受容の為に、搬送装置のグリッパの回転運動又は旋回運動が、搬送経路セクションに沿った容器の搬送運動に適合されている。特に有利には、その際、グリッパが同期して、互いに回転し又は旋回する。
【0019】
更に有利には、支持要素及び保持要素が、取り入れ装置から周期的受容装置への搬送の際に、搬送経路に沿って連続的に運動される。即ち、搬送運動自体が中断又は停止されるのではなく、むしろ取り入れ装置が継続して作動する。
【0020】
“本質的に”、もしくは、“ほぼ”、もしくは、“約”との用語は、本発明の趣旨において、±10%、有利には、±5%だけのそれぞれ正確な値からの偏差、及び/または、機能に影響を与えない変化の形態における偏差を意味する。
【0021】
本発明の更なる構成、利点、および、可能な使用例は、同様に、実施例の以下の明細書、および図からも与えられる。その際、説明された、及び/又は、具象的に図示された全ての特徴は、自体で、または、適宜の組み合わせにおいて、複数の請求項内においてこれら特徴をまとめることまたはこれら請求項を従属関係にすることに依存せずに、本発明の対象である。同様に、これら請求項の内容は、この明細書の一部を形成している。
【0022】
本発明を以下で、実施例での図に基づいて詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】容器グループを受容し且つ周期的処理機に容器グループを供給するための本発明による装置の例示的な概略平面図
【
図2】
図1に基づいた本発明による装置の例示的な概略側面図
【
図3】周期的受容装置の一部、ならびに本発明による搬送装置の例示的な概略側面図
【
図4】
図3による本発明による搬送装置の例示的な斜視図
【
図5】容器を吊り下げて搬送する取り入れ装置のグリッパ、及び反対側に位置して、回転式に形成されている本発明による搬送装置のグリッパの例示的な概略側面図
【
図6】周期的受容装置の一部、ならびに本発明による搬送装置の実施変形例の例示的な別の斜視図
【
図7a】直線的な搬送セクション内にある取り入れ装置のグリッパ及び連続して異なる時点における容器グループを受容及び引渡しする本発明によるグリッパの複数の概略平面図
【
図7b】直線的な搬送セクション内にある取り入れ装置のグリッパ及び連続して異なる時点における容器グループを受容及び引渡しする本発明によるグリッパの複数の概略平面図
【
図7c】直線的な搬送セクション内にある取り入れ装置のグリッパ及び連続して異なる時点における容器グループを受容及び引渡しする本発明によるグリッパの複数の概略平面図
【
図7d】直線的な搬送セクション内にある取り入れ装置のグリッパ及び連続して異なる時点における容器グループを受容及び引渡しする本発明によるグリッパの複数の概略平面図
【
図7e】直線的な搬送セクション内にある取り入れ装置のグリッパ及び連続して異なる時点における容器グループを受容及び引渡しする本発明によるグリッパの複数の概略平面図
【
図7f】直線的な搬送セクション内にある取り入れ装置のグリッパ及び連続して異なる時点における容器グループを受容及び引渡しする本発明によるグリッパの複数の概略平面図
【
図8】自由に制御可能な、搬送レール上を動く引張モジュールを設けた、
図1に類似した装置の例示的な概略平面図
【
図9】引張モジュールが無端循環式の伝動ベルトと結合されている、
図8に類似した装置の例示的な概略平面図
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の同一の要素又は同一に作用する要素に対して、同一の参照番号が図中で使用される。更に、わかりやすくするために、それぞれの図の説明に必要である参照番号のみが個別の図で記載される。
【0025】
図1及び2で一般に1と記される本発明による装置は、容器グループBGを受容し、且つ周期的処理機20に容器グループBGを供給するために利用される。しかし、この循環処理機は図には明示されていないが、破線で示されたブロックによってのみで示されている。その際本発明による装置は、周期的処理機20に上流に接続することができるか、又はこの型処理機の一部とすることができる。
【0026】
有利には、周期的処理機20又は容器処理機が周期的充填機若しくは充填設備として形成されており、これらを用いて容器Bのグループ毎の充填が行われる。特に、いわゆる線形フィラー(独語:Linearfullern)に、充填する容器グループの形態で容器Bが供給される。その際、容器グループBGは直線的に一列で、互いに離間して配置されている複数の容器Bを備える。容器グループBGの容器Bの容器縦軸線BAは、有利には互いに平行に延在し、及びそれぞれ同じ距離を備える。
【0027】
図1と
図2によるこの本発明の実施例では、本発明による装置1が、取り入れ装置2、回転する供給装置3、及び容器グループを受容するための少なくとも1つの直線的な、周期的受容装置4を含む。取り入れ装置2から容器グループをグループ毎に受容するために、且つ、直線的な、周期的受容装置4へ周期的に供給するため又は引渡すために、搬送装置5が本発明により設けられている。この搬送装置は、取り入れ装置2と受容装置4の間の引渡し領域10に配置されている。
【0028】
取り入れ装置2は、少なくとも1つの直線的な搬送経路セクションLTSを有する無端循環式の搬送経路TSを形成する。例えば、これは、楕円形取り入れ部の形態で実現される。即ち、搬送経路TSは、上面図において閉じた楕円形の経路を備える。楕円形取り入れ部としての実施形態では、搬送経路TSが、例えば反対側に位置した直線的な二つの搬送経路セクションLTS,LTS*を備える。これら搬送経路部分は、有利には互いに平行に延在し、及び反対側に位置した二つの方向転換セクションUS,US*を介して互いに接続されている。
【0029】
この場合、取り入れ装置2は、搬送方向TRで搬送経路TSに沿って容器Bを吊り下げて搬送するように形成されており、及びこのために複数の支持要素及び保持要素2.1を備える。これらの要素によって、容器Bが連続した容器流の形態で搬送経路に沿って搬送され、及びこれら支持要素と保持要素が無端循環式の搬送要素2.2で保持され、及び有利には搬送経路TSから横方向の外側に突出する。
【0030】
搬送要素2.2は、例えば、関連するキャリッジ要素を有する搬送チェーン又は搬送レール2.3の形態で実現することができる。その際、搬送レールの場合には、それぞれ1つの支持要素及び保持要素2.1が、1つのキャリッジ要素に取り付けられている。
図1では、例示的に、複数のチェーンリンクを備える搬送チェーンとして形成されている搬送要素2.2が表示されており、搬送レール2.3は、チェーン状の搬送要素2.2のための案内要素として利用される。支持要素及び保持要素2.1は、有利には、それぞれ1つのチェーンリンクで解放可能に固定されている。更に
図2から7a~fでは、取り入れ装置2の支持要素及び保持要素2.1は、それぞれの搬送要素2.2からそれぞれ分離して表示されている。
【0031】
図1に表示されている実施形態の場合では、運動及び制御される搬送要素2.2が1つだけ設けられている。その結果、すべての支持要素と保持要素2.1及びそれらで保持されている容器Bは、常に一様に正に又は負に加速されて、同じ速度で搬送される。
【0032】
例示的に
図2~5から分かるように、支持要素及び保持要素2.1は搬送されなければならない容器Bを容器ネックの領域で受容及び保持するために、それ自体既知の方法で設置される。特にペットボトルの形態で形成されている容器Bの場合では、吊り下げ留めがペットボトルのネックリングの領域で発生する。本発明の実施例では、容器BがPETボトルで構成されている。
【0033】
動作中、搬送要素2.2は、所定の、有利には一定の搬送速度で連続的に循環し、及び容器Bを搬送経路TSに沿って運搬し、即ち、正面の方向転換セクションUSから、後続の直線的な搬送経路セクションLTS*に沿って、反対側に位置した別の直線的な搬送経路セクションLTSを介して、そして再び正面の方向転換セクションUSへ戻して搬送する。取り入れ装置2又はその支持要素及び保持要素2.1への容器Bの供給又は引渡しは、供給装置3を介して行う。この供給装置は、有利には容器Bが、回転方向RRで回転軸RAを中心として、吊り下げた状態で搬送される供給スター装置として形成されている。これは、それ自体は既知の方法で複数のグリッパ3.1を含み、このグリッパに、容器Bを吊り下げた状態で、有利には容器ネックの領域で、又はペットボトルの場合にはネックリングの領域で把持され、そして取り入れ領域から出口領域に供給する。その際、取り入れ装置2の支持要素及び保持要素2.1への引渡しが出口領域で行われる。この取り入れ装置は例えば同様にグリッパから構成されている。この目的のために、取り入れ装置2の搬送速度及び回転する供給装置3の回転速度は、それ自体既知の方法で互いに対応して調整されている。その結果、問題のない引渡しが行われる。その際、回転する供給装置3から取り入れ装置2への容器Bの供給は、有利には連続して行われる。
【0034】
このように取り入れ装置2へ引渡たされた容器Bは、別の直線的な搬送経路セクションLTSの領域で、本発明によってグループ毎に受容され、しかも、本発明による搬送装置5によって受容される。支持要素及び保持要素2.1から直線的な搬送経路セクションLTSに沿って連続して運搬される容器Bをグループ毎に受容するために、搬送装置5は複数のグリッパ5.1を備える。これらを用いて、容器グループBGを構成する容器Bが、連続する容器流から、少なくとも一つの直線的な搬送経路セクションLTSの領域内でグループ毎に受容され、その後、受容される容器グループBGが周期的受容装置4へ移送される。
【0035】
直線的な搬送経路セクションLTSに沿って搬送方向TRへ運動する容器Bを受容するために、搬送装置5のグリッパ5.1は、垂直回転軸線DAを中心として回転可能に又は旋回可能に形成されている。即ち、搬送装置5のグリッパ5.1は、取り入れ装置2から発生する有利には直線的な容器Bの運動に対して同期して、回転軸線DAを中心として回転され、しかも、直線的な搬送経路セクションLTSで搬送装置5のグリッパ5.1が容器Bを容器ネックの領域で受容するように回転され、そして、直線的な搬送経路セクションLTSからグリッパ5.1の回転運動によって外へと旋回する。これにより、これらは支持要素及び保持要素2.1の既存の留めから解放される。受容は、有利には、180°未満の回転角度範囲で生じる。
【0036】
搬送装置5のグリッパ5.1は、有利には、2つの、互いに反対側に位置したグリッパアームを備え、その自由端部領域は、2つのグリッパアームの間に容器ネックを挿入するグリッパ開口部を囲む。搬送装置5のグリッパ5.1は、グリッパ開口を介して二つのグリッパアームの間で回転軸線DAから垂直且つ半径方向外側へ延在する、グリッパ開口軸線GAを備える。有利には、グリッパアームが、グリッパ開口軸線GAに対して対称的に配置されている。
【0037】
搬送装置5のグリッパ5.1は、互いに同期して駆動可能であり、その際、グリッパ5.1のグリッパ開口軸線GAは、それぞれ同じ方向を備え、有利には互いに平行延在する。この目的のために、搬送装置5は、少なくとも1つの共通の駆動装置5.2を備え、この駆動装置を介して搬送装置5のグリッパ5.1は、駆動的に互いに接続されている。その結果、グリッパ5.1の共通の回転又は旋回は、それぞれの回転軸線DAを中心として互いに同期して発生する。搬送装置5のグリッパ5.1の数は、容器グループBGとしてグループ毎に受容され、そして続いて容器処理機20によって直線的に且つ周期的にさらに処理されるべき容器Bの数に依存する。本発明の実施例では、1つの容器グループBGが、例えば、一列に配置されている10個の容器Bを含む。その結果、搬送装置5は、例示的に10個のグリッパ5.1が装備されている。しかし、言うまでもなく、本発明の概念から逸脱することなく、任意の数のグリッパ5.1を設けることができる。
【0038】
例えば
図3は、付設された本発明による搬送装置5及びその下に配置された周期的受容装置4を有する直線的な搬送経路セクションLTSの概略側面図を、断面表現で示す。
図4と6には、装置1のこのセクションの2つの異なる斜視図が、同様に例示的に表示されている。
【0039】
本発明による搬送装置5によって受容された容器Bは、引き続きグループ毎に、従って、容器グループBGとして、処理方向で後に続く周期的受容装置4へ引渡される。受容装置4は、有利には、処理機20の一部である。
【0040】
受容装置4は、本実施例において非常に簡素化された形態でのみ説明されており、しかも、これに対して支持板のみ象徴的に表示されている。この支持板は、容器グループBGの容器Bが受容される数に適合された数の凹部を備える。他方、支持板の凹部は、ペットボトルの場合にはネックリング又は容器ネックの領域で、容器Bの吊り下げ留めのために設置されている。
【0041】
支持板で受容され、及び保持された容器Bは、容器処理機20で容器グループBGとしてそれからさらに処理され、特にそれが充填機の形態で設計されている場合に充填する。このような支持板による容器グループBGの受容は、それ自体既知である。したがって、図では更に表示されない。
【0042】
図7a~fでは、本発明による搬送装置5又はこのグリッパ5.1による、取り入れ装置2又はそのこのグリッパ2.1からの容器Bのグループ毎の受容が、直線的な搬送経路セクションLTSに沿って、異なった時点に関する解放された支持要素及び保持要素2.1又はグリッパ5.1*の概略平面図に基づいて例示的に説明される。
【0043】
取り入れ装置2の支持要素及び保持要素2.1の有効なグリッパセクション及び搬送装置5のグリッパ5.1のグリッパアームは、取り入れ装置2から又は搬送装置5へ容器Bを問題なく受容又は引渡すために異なる面で配置されている。
【0044】
図5は、例えば、支持要素及び保持要素2.1のグリッパセクションで保持された容器Bと、搬送装置5のグリッパ5.1の付設された、反対側に位置したグリッパアームとの概略側面図を示す。この場合、例示的にグリッパ5.1のグリッパアームは水平面上にあり、この水平面は、グリッパ2.1のグリッパセクションを受容する水平面の上方にある。これにより、グリッパ5.1のグリッパアームを連続した容器流内への問題ない旋回が可能である。
【0045】
図7aは、搬送方向TRへ連続して運動する、現時点では直線的な搬送経路セクションにある容器Bを示す。この場合、取り入れ装置2の支持要素及び保持要素2.1は、それぞれ一つの容器Bを保持し、しかも、このために例えば容器ネックが、それぞれ外側に、即ち搬送装置5の方向へ、開口したグリッパ凹部に受容されている。したがって、容器Bは、取り入れ装置2の支持要素及び保持要素2.1の開放によって、搬送装置5の方向へ解放することができる。グリッパ5.1のグリッパ開口軸線GAは移送方向TRに対して斜めに向けられる。その際、それぞれの回転軸線DAを中心としてグリッパ5.1の回転に基づいて、時計回りにその旋回が行われる。
【0046】
図7bに表示されているグリッパ5.1の旋回プロセスのスナップショットでは、直線的な搬送経路セクションLTSに対する、従って、容器縦軸線BAを受容する仮想の面に対するグリッパ開口軸GAの明確な傾斜が認識可能である。グリッパ開口部は、受容すべき移動する容器ネック又はネックリングの方向へすでに向けられており、しかも、これが搬送方向TRの反対方向へ開口されている。
【0047】
図7cは、その後に続く搬送時点での直線的な搬送装置セクションLTSを示す。この搬送時点では、グリッパ開口軸線GAが受容する容器Bの容器縦軸線BAに対して垂直に延在する。即ち、受容する容器ネック又はネックリングが搬送装置5の付設されたグリッパ5.1のグリッパ開口部の直近にある。
【0048】
図7dは、容器Bがグリッパ5.1による受容後、又は取り入れ装置2の支持要素及び保持要素2.1による解放後の、直線搬送経路セクションLTSを示す。グリッパ開口軸線GAはまた、容器縦軸線BAを受容する仮想の面に対して傾斜して延在する。その際、グリッパ開口部は搬送方向TRへ開口されている。
【0049】
図7eでは、容器グループBGの容器Bを吊り下げて受容する搬送装置5の受容のグリッパ5.1が、一列に沿って配向されている。即ち、グリッパ5.1のグリッパ開口軸線GAは互いに整列し、そして容器縦軸線BAを受容する面内にある。
【0050】
最後に、
図7fは、搬送方向TRに対して垂直に向くグリッパ開口軸線GAを有する搬送装置5のグリッパ5.1を示す。即ち、グリッパ開口部は、周期的受容装置4(この受容装置へ容器グループBGが続いて移送される)の方向に向いている。
【0051】
移送装置5から周期的受容装置4への容器グループBGの引渡し中、容器Bの搬送は、取り入れ装置2を介して連続して継続している。その結果、直線的な搬送経路セクションLTSで搬送された容器Bを、
図7a~fと同様に、再び受容することができ及び移送することができる。
【0052】
図8及び
図9に表示されている実施形態の場合には、運動及び制御される搬送要素2.2は1つより多く設けられているので、一つの搬送要素2.2のそれぞれの支持要素及び保持要素2.1と、それに保持される容器Bが、個別に、又はグループとして、それぞれの搬送要素2.2に依存して搬送される又はこの運動が制御可能であるように設けられている。
【0053】
装置1の
図8に従う別の実施変形例では、取り入れ装置2の搬送要素2.2が、それぞれグループ毎に引張モジュール35を構成する複数のキャリッジ要素35.1を有する少なくとも一つの搬送レール2.3によって案内される。その際、各キャリッジ要素35.1は、それぞれ1つの支持及び保持要素2.1を担持する。キャリッジ要素35.1及び受容された支持要素及び保持要素2.1の数は、容器グループBGの容器Bの数に相当する。すなわち、一つの引張モジュール35のキャリッジ要素35.1は、少なくとも一つの容器グループBGの容器Bを受容するように形成されている。有利な実施変形例では、引張モジュール35は、有利にはサーボモータユニットの形態で駆動ユニット36を備える。このサーボモータユニットによって、引張モジュール35は少なくとも一つの搬送レール2.3に沿って制御されて運動することができ、しかも、複数の引張モジュール35も並んで又は次々に並んで運動することができる。例えば、各引張モジュール35は、他の引張モジュール35とは無関係に、所定の速度まで加速又は減速することができる。代替的に、これらは、特に移行領域10において、所定の位置で停止することもでき、その後再び始動することができる。
【0054】
有利には、2つ以上の引張モジュール35が使用され、これらの保持要素及び支持要素2.1の数は、それぞれ一つの容器グループBGの容器Bの数に適合さていれる。ここでも、各引張モジュール35には、有利には一つのサーボモータユニットの形態で少なくとも1つの駆動ユニット36が付設されており、このサーボモータユニットによって、すべての引張モジュール35が搬送レール2.3に沿って制御されて運動することができる。引張モジュール35は、取り入れ装置2を介して複数の容器グループBGをほぼ同時に搬送するように設けられている。
【0055】
図8による実施形態に対して、不図示の歯付きレールを、特に運搬搬送レール2.3上に設けることができる。このレール上に、循環式の駆動ユニット36の対応する歯車がその動力伝達で係合する。不図示の別の実施形態では、駆動ユニット36は、支持要素及び保持要素2.1を備えるキャリッジ要素でもある。
【0056】
図8と同様の不図示の実施変形例では、電磁直接駆動装置としての取り入れ装置2が形成されている。この場合、搬送レール2.3が電磁駆動装置としての又はモータ(固定子)として機能し、並びに少なくとも一つのキャリッジ要素35.1又は駆動ユニット36が結合可能な永久磁石又は強磁性構成要素を含む(ロータ又は回転子)並びにこれを介して個別に及び独立して駆動可能である。理想的な場合では、各キャリッジ要素35.1は駆動要素36として形成され、その際、キャリッジ要素35.1は互いに直接機械的に結合されていない。この場合、これらの直接駆動される各キャリッジ要素35.1は、独立して制御可能であり、移動可能である。
【0057】
図9による実施変形例の場合には、2つの引張モジュール35が、それぞれの伝動ベルト41、42を介してそれぞれ1つの回転するサーボドライブ40a、40bに接続されており且つ制御可能である。本発明の実施例では、引渡し領域10にある引張モジュール35は、少なくとも1つの対応する結合要素2.4を介して外側の伝動ベルト41と機械的に固く接続され、及び供給装置3への移行領域にある引張モジュール35は、少なくとも1つの結合要素2.4を介して内側の伝動ベルト42と接続されている。伝動ベルト41、42はそれぞれ、付設されたサーボモータユニット40a、40bによって、個々に加速可能であり且つ制動可能である。即ち、2つの引張モジュール35は、取り入れ装置2の搬送レール2.3上で互いに独立して操作することができる。それぞれの隣接する側は、理想的には、それぞれの伝動ベルトの受動的な案内と方向転換としてのみ利用される。代替的に、伝動ベルト41、42は、異なる高さ位置上で同様の方法でも案内されることができ且つ駆動されることができる。その際、結合要素は、自由な駆動が両方の伝導ベルトで行われ得るように対応して制御することができる。
【0058】
もちろん、2より多い引張モジュール35並びに対応する駆動装置及び伝動ベルトも同様の方法で設けることができる。複数のサーボモータ40a,40bの関連する引張モジュール35との対応する機械的な結合により、特にこのような八つの引張モジュール35を取り入れ装置2で互いに独立して操作されることができる。
【0059】
さらに、
図9に示される実施形態では、伝動ベルト41、42が適切な案内レール及び支持レールによって案内される及び/又は支持されることが合理的であり得る。その際、伝動ベルトとは、記載されている使用に適した(金属又はプラスチックから成るリンクチェーンも含む)ループ状の全ての構造を意味する。
【0060】
有利には、供給装置3から容器Bの連続した移送は、記載した引張モジュール35又はそのキャリッジ要素によって行われ得る。それぞれの引張モジュール35又はキャリッジ要素から受容される容器グループBGの容器Bは、関連する駆動ユニット又はサーボモータユニットによって引渡し領域10へ制御されて案内される、及びそこで受容装置4から周期的に取り出されるか又は引き継がれる。その後、“空になった”引張モジュール又はキャリッジ要素は、そこから再び容器Bを受容するために、供給装置3に戻される。
【0061】
一般に、この実施形態のすべてを有するこの装置及び方法において、理想的には、容器は、供給装置から周期的処理機の受容装置での引渡し及び受容まで、吊下げて保持され、そのために、この容器は、容器ネック又はネックリング(上方に又は下に)の領域で、一つのクランプ又は一つのグリッパで把持することができ、保持及び/又は担持することができる。
【0062】
本発明を、前記のように、実施例において説明した。それにより本発明の基礎を成す発明の思想を離れることなく、多くの変更及び変形が可能である。
なお、本願は、特許請求の範囲に記載の発明に関するものであるが、他の観点として以下も含む。
1.容器グループ(BG)をグループ毎に受容し及び容器グループ(BG)を受容する少なくとも一つの周期的受容装置(4)を有する、周期的処理機(20)に容器グループ(BG)を供給する装置(1)であって、取り入れ装置(2)が、少なくとも一つの有利には直線的な搬送経路セクション(LTS,LTS*)を有する閉鎖された搬送経路(TS)を構成し、取り入れ装置(2)が、複数の支持要素及び保持要素(2.1)を含む容器(B)を搬送経路(TS)に沿って搬送する搬送要素(2.2)を備え、これらの要素によって容器(B)が、連続する容器流の形態で、搬送経路(TS)に沿って搬送可能であり、供給装置(3)が容器(B)を吊り下げて搬送するように形成されており及び空中搬送装置として形成されておらず、これによって吊り下げて搬送する容器(B)が、取り入れ装置(2)の支持要素及び保持要素(2.1)で個別に移送可能であり、取り入れ装置(2)と受容装置(4)の間の引渡し領域(10)では、取り入れ装置(2)の少なくとも一つの搬送経路セクション(LTS)の領域で連続した容器流から容器グループ(BG)を受容する且つ受容される容器グループ(BG)を周期的受容装置(4)に供給する複数のグリッパ(5.1)を含む搬送装置(5)が設けられている当該装置(1)において、搬送経路セクション(LTS)に沿って移動する容器グループ(BG)の容器(B)を受容するために搬送装置(5)のグリッパが、垂直の回転軸線を中心に回転可能又は旋回可能に形成されていることを特徴とする装置(1)。
2.搬送装置(5)のグリッパ(5.1)が、容器ネックで若しくは容器ネックの上方で、又はペットボトルにより形成された容器の場合では、ペットボトルの容器ネックで若しくは容器ネックの上方で、容器(B)を把持するように形成されていること、を特徴とする上記1に記載の装置(1)。
3.搬送装置(5)のグリッパ(5.1)が、互いに同期して回転可能又は旋回可能であること、を特徴とする上記1又は2に記載の装置(1)。
4.搬送装置(5)のグリッパ(5.1)の回転又は旋回は、有利には直線的な搬送セクション(LTS)での容器(B)の有利には直線的な搬送運動に適合されていること、を特徴とする上記1~3のいずれか一つに記載の装置(1)。
5.搬送装置(5)のグリッパ(5.1)は、有利には直線的な搬送経路セクション(LTS)に対して平行に及び離間して配置されており、搬送装置(5)のそれぞれのグリッパ(5.1)が取り入れ装置(2)のグリッパ(5.1)から容器(B)を受容するために設けられていること、を特徴とする上記1~4のいずれか一つに記載の装置(1)。
6.搬送装置(5)が少なくとも1つの共通の駆動装置(5.2)を備え、この駆動装置を介して搬送装置(5)グリッパ(5.1)が、それぞれの回転軸線(DA)を中心としたグリッパ(5.1)の同期回転運動又は旋回運動を発生するために駆動的に接続されていること、を特徴とする上記1~5のいずれか一つに記載の装置(1)。
7.搬送装置(5)のグリッパ(5.1)が、2つの、互いに反対側に位置したグリッパアームを備え、このグリッパアームの自由端部領域が2つのグリッパアームの間に容器ネックを挿入及び保持するためのグリッパ開口部を囲むこと、を特徴とする上記1~6のいずれか一つに記載の装置(1)。
8.移送装置(5)のグリッパ(5.1)は、グリッパ開口を介して2つのグリッパアーム間の回転軸線(DA)から垂直かつ半径方向外側へ延在する、グリッパ開口軸線(GA)を備えること、を特徴とする上記7に記載の装置(1)。
9.取り入れ装置(2)の支持要素及び保持要素(2.1)は、少なくとも1つの無端循環式の搬送要素(2.2)によって保持され、並びに支持要素及び保持要素(2.1)が、搬送経路(TS)から特に横方向の外側に出る及び/又は突出すること、を特徴とする上記1~8のいずれか一つに記載の装置(1)。
10.搬送要素(2.2)が、付属するキャリッジ要素(35.1)及び/又は引張モジュール(35)を有する搬送チェーン若しくは搬送レール(2.3)によって構成されており、支持要素及び保持要素(2.1)が、チェーンリンク若しくはキャリッジ要素(35.1)に固定されていること、を特徴とする上記9に記載の装置(1)。
11.搬送レール(2.3)を介して案内される複数の引張モジュール(35)が設けられており、一つの引張モジュールに少なくとも一つの制御可能な、可動な駆動ユニット(36)が付設されており、この駆動ユニットがサーボモータユニットであること、を特徴とする上記10に記載の装置(1)。
12.搬送レール(2.3)を介して案内される少なくとも二つの引張モジュール(35)が備えられており、この引張モジュール(35)に電磁駆動ユニットが付設されており、この電磁駆動ユニットにおいて、搬送レール(2.3)が制御可能且つ調節可能な電磁駆動装置(ステータ)であるか又は該電磁駆動装置を含む、及び各引張モジュール(35)の少なくとも一つのキャリッジ要素(35.1)が永久磁石又は強磁性部材を含み(回転子)及びこれを介して個別に且つ独立して電磁的に駆動可能であること、を特徴とする上記10記載の装置(1)。
13、一つの引張モジュール(35)は、一つの容器グループ(BG)の容器(B)の数に対応する数の支持要素及び保持要素(2.1)を備えること、を特徴とする上記10~12のいずれか一つに記載の装置(1)。
14.容器グループ(BG)をグループ毎に受容し及び容器グループ(BG)を受容する少なくとも一つの周期的受容装置(4)を有する周期的処理機(20)に容器グループ(BG)を供給する方法であって、連続した容器流が、供給装置(3)によって取り入れ装置(2)に供給され、取り入れ装置(2)が、少なくとも一つの有利には直線的な搬送経路セクション(LTS,LTS*)を有する無端循環式の搬送経路(TS)を構成し、その際、容器(B)は、搬送経路(TS)に沿って複数の支持要素及び保持要素(2.1)によって吊り下げて搬送され、複数の回転可能な且つ旋回可能なグリッパ(5.1)を備える搬送装置(5)によって、容器(B)が、連続して運動する容器流から、容器グループ(BG)の形態で、取り入れ装置(2)と受容装置(4)の間の引渡し領域(10)においてグループ毎に受容され、及び受容される容器(B)がグループ毎に周期的受容装置(4)に供給され、その際、容器をグループ毎に受容するために、搬送装置(5)のグリッパ(5.1)の回転運動又は旋回運動が、搬送経路セクション(LTS)に沿った容器(B)の搬送運動に適合される、方法。
15.搬送装置(5)のグリッパ(5.1)が互いに同期して回転又は旋回すること、を特徴とする上記14記載の方法。
16.支持要素及び保持要素(2.1)が取り入れ装置(2)から周期的受容装置(4)への搬送中に搬送経路(TS)に沿って連続的に運動されること、を特徴とする上記14又は15に記載されている方法。
【符号の説明】
【0063】
1 装置
2 取り入れ装置
2.1 支持要素及び保持要素
2.2 搬送要素,搬送チェーン
2.3 搬送レール
2.4 結合要素
3 供給装置
3.1 グリッパ
4 受容装置(直線的,周期的)
5 搬送装置
5.1 グリッパ
5,2 駆動装置
10 引渡し領域
20 処理機(周期的)
35 引張モジュール
35.1 キャリッジ要素
36 駆動ユニット
40a,40b サーボドライブ
41,42 伝動ベルト
B 容器
BA 容器縦軸線
BG 容器グループ
DA 回転軸線
GA グリッパ開口軸線
RR 回転方向
TR 搬送方向
TS 搬送経路
LTS,LTS* 搬送経路セクション
US,US* 方向転換セクション