(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-28
(45)【発行日】2023-04-05
(54)【発明の名称】遊園地設備を消毒するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
A63G 7/00 20060101AFI20230329BHJP
A61L 2/10 20060101ALI20230329BHJP
A61L 2/18 20060101ALI20230329BHJP
A61L 2/24 20060101ALI20230329BHJP
【FI】
A63G7/00
A61L2/10
A61L2/18
A61L2/24
(21)【出願番号】P 2020551877
(86)(22)【出願日】2018-11-15
(86)【国際出願番号】 US2018061332
(87)【国際公開番号】W WO2019190598
(87)【国際公開日】2019-10-03
【審査請求日】2021-11-12
(32)【優先日】2018-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100196612
【氏名又は名称】鎌田 慎也
(72)【発明者】
【氏名】マジダリ デイヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】ウグリン ジョン
【審査官】宮本 昭彦
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3203713(JP,U)
【文献】特開平05-305181(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0129567(US,A1)
【文献】特表2017-533810(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0158862(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63G 1/00 - 33/00
A61L 2/00 - 2/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊園地乗り物消毒システムであって、
遊園地乗り物の乗り物経路と、
前記乗り物経路に沿って移動するように構成された娯楽乗り物車両と、
前記乗り物経路に沿って配置された消毒ステーションとを含み、該消毒ステーションは、
前記娯楽乗り物車両の表面に向けて紫外線を送るように構成された紫外線源と、
前記乗り物経路に沿った前記娯楽乗り物車両の位置を検出するように構成され、かつ前記娯楽乗り物車両が前記乗り物経路沿いの特定の位置にあると判断したときに前記紫外線源を作動させるように構成された制御システムと、
を含む、遊園地乗り物消毒システム。
【請求項2】
前記乗り物経路は、ゲストが前記娯楽乗り物車両から出るための降車領域と、前記ゲストが前記娯楽乗り物車両に入るための乗車領域とを含む、請求項1に記載の遊園地乗り物消毒システム。
【請求項3】
前記娯楽乗り物車両のコンパートメントの内外に移行するように構成されたさらなる紫外線源を含む、請求項
2に記載の遊園地乗り物消毒システム。
【請求項4】
前記制御システムは、前記娯楽乗り物車両が前記乗り物経路の前記降車領域を過ぎて前記乗車領域に移動中であると判断したとき、前記さらなる紫外線源の位置を前記娯楽乗り物車両の表面に向けて調整するように構成される、請求項3に記載の遊園地乗り物消毒システム。
【請求項5】
前記乗り物経路は、前記乗り物経路沿いの乗車領域及び降車領域からの前記消毒ステーションのハウジングの内部の視界を遮るように構成された障壁を含む、請求項1に記載の遊園地乗り物消毒システム。
【請求項6】
消毒剤スプレー又は噴霧器をさらに含む、請求項1に記載の遊園地乗り物消毒システム。
【請求項7】
前記乗り物経路の表面に対して前記紫外線源の高さを調整するように構成された第1の伸縮アームを含む、請求項1に記載の遊園地乗り物消毒システム。
【請求項8】
ジョイントを介して前記第1の伸縮アームに結合された第2の伸縮アームを含み、該第2の伸縮アームは、前記第1の伸縮アームに対して前記紫外線源の位置を調整するように構成される、請求項7に記載の遊園地乗り物消毒システム。
【請求項9】
前記ジョイントは、前記第1の伸縮アームに対する軸の周りの前記第2の伸縮アームの回転を可能にする、請求項8に記載の遊園地乗り物消毒システム。
【請求項10】
システムであって、
乗り物経路及び乗り物車両を含む遊園地乗り物であって、該乗り物車両は、該乗り物経路に沿って該遊園地乗り物の乗り物方向にゲストを輸送するように構成され、該乗り物経路は、該ゲストが該乗り物車両から出るための降車領域と、該ゲストが該乗り物車両に入るための乗車領域とを含む、遊園地乗り物と、
前記遊園地乗り物の前記乗り物方向に沿った前記乗り物経路の前記降車領域を過ぎて前記乗車領域の前に存在するように前記乗り物経路に沿って配置された消毒ステーションと、
を含み、前記消毒ステーションは、
前記乗り物車両が前記乗り物経路に沿って移動するとき、前記乗り物車両を収容するように構成されたハウジングと、
前記乗り物車両の表面に向けて紫外線を送るように構成された紫外線源と、
前記乗り物経路に沿った前記乗り物車両の位置を検出するように構成され、かつ前記乗り物車両が前記ハウジングに対して特定の位置にあると判断したときに前記紫外線源を作動させるように構成された制御システムと、
を含む、システム。
【請求項11】
前記紫外線源は、前記乗り物車両の表面に対する前記紫外線源の位置を調整するように構成された可動部材上に配置される、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記制御システムは、前記乗り物車両の表面に対する前記紫外線源の位置を調整するための所定の位置順を記憶するように構成されたメモリを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記可動部材は、前記ハウジングの内壁に取り付けられ、前記可動部材は、前記紫外線源を前記内壁に対して伸張及び後退させるように構成された第1の伸縮アームを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記可動部材は第2の伸縮アームを含み、該第2の伸縮アームは、前記第1の伸縮アームと該第2の伸縮アームとの間の動きを可能にするジョイントを介して前記第1の伸縮アームに結合される、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記可動部材は、前記乗り物経路に沿って移動するように構成された可搬型ベース上に配置され、前記可動部材は、前記乗り物車両に対して伸張するように、かつ該乗り物車両から後退するように構成された伸縮アームを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記ハウジングは、前記乗り物車両を前記ハウジング内に封入するように構成されたアクセスドアを含み、前記制御システムは、前記乗り物車両が前記乗り物経路沿いの第2の特定の位置にあるとき、前記アクセスドアを作動させるように構成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項17】
制御システムに結合されたセンサを使用して、ゲストが乗り物車両から出るための降車領域と該ゲストが該乗り物車両に入るための乗車領域とを含む遊園地乗り物の乗り物経路に沿って該乗り物車両が移動するときに該乗り物車両の位置を検出するステップと、
前記乗り物車両が前記乗り物経路の前記降車領域から前記乗車領域に移動中であることを検出すると、前記制御システムを使用して、前記乗り物車両の表面に向けて紫外線を送るために消毒システムの紫外線源を作動させるステップと、
を含む、方法。
【請求項18】
前記制御システムを使用して、前記乗り物車両が前記消毒システムのハウジングからある距離内に存在することを検出すると、該ハウジングのアクセスドアを作動させるステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記制御システムを使用して、前記消毒システムのハウジング内に取り付けられた可動部材を使用して前記乗り物車両の表面に対する前記紫外線源の位置を作動させるステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記制御システムを使用して、
可動部材を作動させて前記乗り物車両のコンパートメントから
さらなる紫外線源を外に出し、前記
さらなる紫外線源を作動させるステップを含む、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に遊園地の分野に関する。具体的には、本開示の実施形態は、遊園地用消毒システムに関する。
【背景技術】
【0002】
本節は、後述する本開示の様々な態様に関連し得る技術の様々な態様を読者に紹介するためのものである。本考察は、読者に背景事情を示して本開示の様々な態様のより良い理解を促す上で役立つと考えられる。従って、これらの記載は、先行技術を認めるものとしてではなく、上記の観点から読むべきものであると理解されたい。
【0003】
遊園地は、各遊園地ゲスト(来園客)に固有の体験を提供する様々な乗り物及びその他の特徴を含む。場合によっては、ゲストが接する乗り物自動車(ride cars)、ハンドル、相互作用要素(interactive components)又はその他の特徴に細菌又はその他の望ましくない物質が蓄積することがある。従って、遊園地は、ゲストが頻繁に接する表面からこのような物質を除去するプロセスを含むことができる。現在では、既存の洗浄プロセスには時間が掛かり、従ってゲストが乗り物又はアトラクションを体験するための待ち時間が増加してしまうことがあると認識されている。また、いくつかの既存の洗浄プロセスは、遊園地の停止時間中にしか実行されない場合があることも認識されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
以下、当初の特許請求の範囲の主題と同一範囲のいくつかの実施形態を要約する。これらの実施形態は、本開示の範囲を限定するものではなく、むしろ開示するいくつかの実施形態の概要を示すものにすぎない。実際には、本開示は、以下に示す実施形態と同様の又は異なる様々な形態を含むことができる。
【0005】
1つの実施形態では、遊園地用消毒システム(sanitization system for an amusement park)が、遊園地の乗り物の乗り物経路(ride path)に沿って配置された消毒ステーション(sanitization station)を含む。消毒ステーションは、乗り物経路に沿って乗り物車両(ride vehicle)が移動する時に乗り物車両を収容するように構成されたハウジングと、乗り物車両の表面に向けて紫外線を送るように構成された紫外線源(ultraviolet light source)と、乗り物経路に沿った乗り物車両の位置を検出し、乗り物車両がハウジングに対して第1の特定の位置に存在すると判断した時に紫外線源を作動させるように構成された制御システムとを含む。
【0006】
別の実施形態では、システムが、乗り物経路及び乗り物車両を含む遊園地乗り物であって、乗り物車両は、乗り物経路に沿って乗り物の方向にゲストを輸送するように構成され、乗り物経路は、ゲストが乗り物車両から退出するための降車領域(unloading region)と、ゲストが乗り物車両に入場するための乗車領域(loading region)とを含む、遊園地乗り物と、乗り物の方向に沿った乗り物経路の降車領域を過ぎて乗車領域の手前に存在するように乗り物経路に沿って配置された消毒ステーションとを含む。消毒ステーションは、乗り物車両が乗り物経路に沿って移動する時に乗り物車両を収容するように構成されたハウジングと、乗り物車両の表面に向けて紫外線を送るように構成された紫外線源と、乗り物経路に沿った乗り物車両の位置を検出し、乗り物車両がハウジングに対して特定の位置に存在すると判断した時に紫外線源を作動させるように構成された制御システムとを含む。
【0007】
別の実施形態では、方法が、制御システムに結合されたセンサを使用して、ゲストが乗り物車両から退出するための降車領域と、ゲストが乗り物車両に入場するための乗車領域とを含む遊園地乗り物の乗り物経路に沿った乗り物車両の位置を検出するステップと、乗り物車両が乗り物経路の降車領域から乗車領域に移動中であることを検出した時に、制御システムを使用して、消毒システムの紫外線源を作動させて乗り物車両の表面に向けて紫外線を送るステップとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の態様による遊園地乗り物用消毒システムの実施形態を示す図である。
【
図2】本開示の態様による
図1の消毒システムの消毒ステーションの実施形態の斜視図である。
【
図3】本開示の態様による、アクセスドアが開放位置にある
図2の消毒ステーションの実施形態の斜視図である。
【
図4】本開示の態様による、1又は2以上の可動部材(movable member)に結合された紫外線源を有する
図2及び
図3の消毒ステーションの実施形態の斜視図である。
【
図5】本開示の態様による、遊園地乗り物の乗り物経路沿いの障壁(barrier)の裏側に配置された消毒ステーションの概略図である。
【
図6】本開示の態様による、乗り物車両のコンパートメント(compartment)内に配置された紫外線源を有する乗り物車両の実施形態を示す図である。
【
図7】本開示の態様による、乗り物車両のコンパートメント内に配置された紫外線源の斜視図である。
【
図8】本開示の態様による、可搬型ベースに固定された可動部材に結合された紫外線源の実施形態の斜視図である。
【
図9】本開示の態様による可動紫外線源アセンブリの実施形態の斜視図である。
【
図10】本開示の態様による、
図9の可動紫外線源アセンブリの実施形態の立面図である。
【
図11】本開示の態様による、
図1~
図7の消毒システムの動作プロセスの実施形態のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
全体を通じて同じ部分を同じ符号によって示す添付図面を参照しながら以下の詳細な説明を読めば、本開示のこれらの及びその他の特徴、態様及び利点がより良く理解されるであろう。
【0010】
以下、本開示の1又は2以上の具体的な実施形態について説明する。これらの実施形態を簡潔に説明するために、本明細書では実際の実装の特徴を全て説明していない場合もある。なお、あらゆる工学又は設計プロジェクトにおいて見られるようなあらゆるこのような実際の実装の開発においては、実装によって異なり得るシステム関連及びビジネス関連の制約の順守などの開発者の個別の目的を達成するために、数多くの実装固有の決定を行わなければならないと理解されたい。さらに、このような開発努力は複雑かつ時間の掛かるものとなり得るが、本開示の恩恵を受ける当業者にとっては設計、製作及び製造という日常的な取り組みであると理解されたい。
【0011】
遊園地は、遊園地乗り物、実演ショー及びゲームなどの幅広い娯楽を呼び物とする。異なるタイプの娯楽は、遊園地におけるゲストの体験を強化する特徴を含むことができる。いくつかの例では、遊園地乗り物、ゲーム、相互作用設備及び/又はその他の特徴が、ゲストが頻繁に接する又は触れる表面(例えば、ハンドル、ノブ、座席、ボタン、ラップバー、シートベルト)を含む。このような表面には、ゲストが表面に接するにつれて、及び/又は表面が乗り物又は特徴の環境内の空気、水、ミスト及び/又はこぼれた固体又は液体に接するにつれて、細菌及び/又はその他の望ましくない物質が蓄積することがある。従って、遊園地は、表面を定期的に消毒して細菌又はその他の望ましくない物質を除去する手順を整えることができる。例えば、遊園地は、遊園地の休業時間中(例えば、遊園地が閉まっている時)に、消毒スプレー(sanitization spray)(例えば、石鹸又は抗菌液)を利用して、細菌及びその他の望ましくない物質に曝される恐れがある表面を拭くことができる。さらに、遊園地は、表面を清浄化するために特定のアトラクションを別様に停止することによって、遊園地のゲストの待ち時間を増加させてしまうこともある。
【0012】
本開示の実施形態は、ゲストが頻繁に接する表面から紫外線を利用して細菌及びその他の望ましくない物質を定期的に除去する強化された遊園地乗り物用消毒システムに関する。例えば、消毒システムは、乗り物のゲストが乗り物車両から退出する降車地点(unloading point)と新たなゲストが乗り物車両に入場する乗車地点(loading point)との間の乗り物経路に沿って配置することができる。消毒システムは、通常運転に基づいてゲストが乗り物車両内に存在しない(又は利用できるのを待っている)乗り物経路沿いに配置することができる。従って、消毒システムは、紫外線が標的表面に到達するのをゲストが妨げないように配置することができる。また、乗り物車両に出入りするゲストが、最終的に乗り物車両の1又は2以上の表面を消毒する紫外線に曝されないようにすることもできる。いくつかの実施形態では、清浄化すべき表面に近接して紫外線源を配置する作動アーム又は可動部材上に紫外線源が配置される。他の実施形態では、紫外線源が乗り物車両内に配置され、紫外線が標的表面に到達するのをゲストが妨げないように、その後に乗り物車両が乗車エリアと降車エリアとの間に位置した時に(例えば、降車エリアを過ぎた位置から乗車エリアへの移動中に)作動する。後述する実施形態は、一般に紫外線を放出することに関するが、紫外線を放出するものとして図示し説明する特徴は、紫外線に加えて又はその代わりに石鹸と水の混合物又は別の洗浄液などの消毒ミスト(sanitizing mists)又はスプレーを放出するように構成することもできると理解されたい。
【0013】
いずれにせよ、消毒システムは、細菌を死滅させるとともに、ゲストが頻繁に接する乗り物車両の表面から他の望ましくない物質を少なくとも部分的に除去するように構成される。従って、遊園地乗り物の消毒の頻度及び効率が高まり、これによって遊園地を訪れるゲストの体験を強化することができる。
【0014】
図を参照すると、
図1は、乗り物車両12などの遊園地設備を清浄化する消毒システム10の実施形態を示す図である。
図1の例示的な実施形態に示すように、消毒システム10は、乗り物車両12が移動する乗り物経路16に沿って配置された消毒ステーション14を含むことができる。上述したように、消毒ステーション14は、乗り物車両12に向けて紫外線20を放出して、ゲストが頻繁に接する乗り物車両12の表面(例えば、座席、手すり、相互作用要素、ハンドル、ノブ、ボタン)から細菌及びその他の望ましくない物質を死滅させるように構成された紫外線源18を含むことができる。紫外線20は、乗り物車両12の表面に接触して、表面上に存在し得る細菌及びその他の望ましくない物質(例えば、ウィルス)を除去する。いくつかの実施形態では、遊園地乗り物のゲストが乗り物車両12の表面のいずれかの部分を覆わない(例えば、遮らない)ように、消毒ステーション14が、乗り物経路16のゲスト降車領域とゲスト乗車領域との間に配置される。他の実施形態では、消毒ステーション14を、ゲストが乗り物車両12内に存在する乗り物経路16の一部に沿って(例えば、乗り物車両12の移動方向に対する乗車領域と降車領域との間に)配置することができる。上述したように、いくつかの実施形態では、紫外線源18を消毒ミスト又はスプレー源とすることもできる。例えば、消毒ステーション14は、石鹸と水の混合物又は水などの洗浄液を乗り物車両12の方へ向けるように構成された1又は2以上のノズル21を含むことができる。
【0015】
いくつかの実施形態では、乗り物車両12が、乗り物経路16に沿って移動し、消毒ステーション14に進入して、乗り物車両12を利用する遊園地乗り物の動作全体を通じて定期的に洗浄プロセスを受けるように構成される。従って、乗り物車両12の消毒は、遊園地乗り物の営業時間中に(例えば、ゲストが遊園地乗り物の他の乗り物車両に乗っている時に)系統的に実行される。いくつかの例では、乗り物車両12の清浄化を行うのに十分な時間にわたって乗り物車両12が紫外線源18に曝されるように、乗り物車両12の速度が実質的にゼロまで減速又は低減される。例えば、乗り物車両12の動きを停止及び/又は別様に低減して、例えば1秒~1分、5秒~45秒、又は10秒~20秒などの期間にわたって乗り物車両12が紫外線源18に曝されることを確実にすることができる。他の実施形態では、紫外線源18が乗り物車両12と共に移動することができる。例えば、所望の距離又は時間にわたって乗り物車両12と共に移動する可動特徴部(例えば、機械的アーム、コンベヤベルト)に紫外線源18を取り付けることができる。
【0016】
いずれの場合にも、紫外線源18は、乗り物車両12の表面を消毒する(disinfect)紫外線20を放出する。いくつかの実施形態では、紫外線20が、乗り物車両12の表面上に存在する一般的な細菌及び/又はその他の望ましくない物質を死滅させるのに適した所定の波長を含むことができる。紫外線の波長は、122~200ナノメータとすることができ、これによって乗り物車両12の表面を清浄化する遠紫外(「FUV」)線を放出することができる。他の実施形態では、紫外線20が、(例えば、10~400ナノメータの)いずれかの好適な波長を含むことができる。
【0017】
これに加えて、又はこれとは別に、乗り物車両12は、乗り物経路16沿いの所定の位置においてやはり紫外線20を放出する車上消毒要素(on-board sanitization component)22を含むこともできる。例えば、消毒要素22は、遊園地乗り物のゲストがもはや乗り物車両12内に存在しない特定の位置(例えば、乗り物経路16の降車領域と乗り物経路16の乗車領域との間)で作動するように構成することができる。従って、消毒要素22によって清浄化すべき乗り物車両12の表面のいずれかを遊園地乗り物のゲストが遮ったり又は覆ったりすることはない。他の実施形態では、ゲストが乗り物車両12内に存在する乗り物経路16の一部に沿って(例えば、乗り物車両12の移動方向に対する乗車領域と降車領域との間で)消毒要素22が作動することができる。本明細書で
図6に関して詳細に説明するように、消毒要素22は、清浄化する表面に近接して紫外線源18を配置するように乗り物車両12のコンパートメントから伸張してコンパートメント内に後退する可動部材を含むことができる。可動部材は、ゲストが一般に接する乗り物車両12の全ての表面を紫外線20に曝すように紫外線源18の位置を回転及び/又は別様に調整するように構成することができる。他の実施形態では、消毒要素22が、乗り物車両12に対して紫外線源18が動かないように乗り物車両12に固定して取り付けられた紫外線源18を含むことができる。紫外線源18は、ゲストが頻繁に接する乗り物車両12の表面に紫外線を向けるように乗り物車両12内に配置することができる。
【0018】
さらに、消毒ステーション14は、ノズル21から分注された洗浄液26が蓄積した液滴を乗り物車両12の表面から除去するために利用できるドライヤー又はヒータ24を含むことができる。いくつかの実施形態では、消毒ステーション14が複数のノズル21を含むことができ、ノズル21の各々は、洗浄液26を乗り物車両12の表面に向けるように構成される。例えば、第1のノズル21は、乗り物車両12に石鹸と水の混合物を向けることができる。また、乗り物経路16に沿った乗り物車両12の移動方向に対して第1のノズル21を過ぎて配置される第2のノズル21は、乗り物車両12上に蓄積した石鹸と水の混合物を除去するために乗り物車両12に水を向けることができる。いくつかの実施形態では、ノズル21から乗り物車両12に洗浄液26が向けられる速度が、乗り物車両12が消毒ステーション14内を進むにつれて異なることができる。例えば、第1のノズル21は、第2のノズル21よりも高い流量で乗り物車両12に洗浄液26を向けることも、第2のノズル21よりも低い流量で乗り物車両に洗浄液26を向けることもでき、或いは第1のノズル21からの洗浄液26の流量と第2のノズル21からの洗浄液26の流量とを実質的に同じとすることもできる。
【0019】
いずれにせよ、乗り物車両12が実質的に乾いた状態で消毒ステーション14から退出するように、ドライヤー又はヒータ24を利用して乗り物車両12に空気又は暖気を向けて、石鹸と水の混合物及び/又は水からのあらゆる残留液体粒子を除去することができる。紫外線20に加えて、又は紫外線20の代わりに、1又は2以上のノズル21から向けられる洗浄液26を利用することもできる。いくつかの実施形態では、紫外線源18が乗り物車両12に向けて紫外線20を放出するように作動する一方で、洗浄液26は乗り物車両12に向けられない。他の実施形態では、ノズル21から洗浄液26が噴霧又は別様に放出される一方で、紫外線源18は停止される。さらなる実施形態では、紫外線20及び洗浄液26の両方が乗り物車両12の表面に向けられる。
【0020】
上述したように、消毒システム10は、もはや乗り物車両12内にゲストが存在しない乗り物経路16の一部に沿って配置される。いくつかの例では、消毒システム10がゲスト(例えば、乗車領域において遊園地乗り物を体験するために待っているゲスト)の視点内に配置されるが、実際の消毒プロセスは、ゲストに見えないように少なくとも実質的に遮ることによって、関連する乗り物のテーマとの不調和を排除することができる。例えば、
図2に、ゲストから紫外線20を遮断するためのアクセスドア50を有する消毒システム10の実施形態を示す。アクセスドア50は、乗り物車両12が消毒システム10のハウジング52内に移動できるようにするために(例えば、アクチュエータを介して)開くように構成される。ハウジング52内に進入するとアクセスドア50が(例えば、アクチュエータを介して)閉じて、乗り物車両12はハウジング52によって覆われる(例えば、ハウジング52内に封入される(enclosed))。従って、紫外線20の伝達が実質的にハウジング52から流出しないように妨げられる。これにより、紫外線20を乗り物車両12のさらに多くのエリアに向けやすくすることができる。例えば、アクセスドア50の内部は、紫外線20を乗り物車両12の方に再誘導するように(ハウジング52内部の他の側面と共に)鏡張りとすることができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、乗り物車両12が十分に紫外線20に曝されるように、乗り物車両12の移動速度が低減及び/又は停止される。これに加えて、又はこれとは別に、乗り物車両12の移動速度はハウジング52の長さ54に基づく。例えば、ハウジング52の長さ54が比較的短い時には、乗り物車両12の移動速度が低減される。いくつかの実施形態では、乗り物車両12の表面が十分に紫外線20に曝されるように、乗り物車両12の移動速度が一定期間にわたって完全に停止する。このような実施形態では、ハウジング52の長さ54を乗り物車両12の長さ56と実質的に同様とすることができる(例えば、ハウジング52を単一の乗り物車両12に対応するようなサイズにすることができる)。他の実施形態では、ハウジング52の長さ54が比較的長い時に、乗り物車両12の移動速度が維持又は増加される。これに加えて、又はこれとは別に、ハウジング52を、複数の乗り物車両12を収容するようなサイズにすることもできる。さらに、いくつかの実施形態では、紫外線源18が、ハウジング52内で又は別様に乗り物経路16に沿って乗り物車両12と共に移動することもできる。
【0022】
いずれにせよ、アクセスドア50を有する端部62とは反対側のハウジング52の端部60には第2のアクセスドア58が配置される。従って、第2のアクセスドア58は、乗り物車両12が紫外線20に曝された後にハウジング52から退出して乗り物経路16に沿って(例えば、乗車領域に向けて)進み続けることができるように開く。従って、乗り物車両12は、遊園地乗り物が連続的に動作している時に、乗り物経路16に沿った移動と清浄化の実施とを同時に及び/又は周期的に行うことができる。いくつかの実施形態では、アクセスドア50及び第2のアクセスドア58が、コントローラからの命令に基づいて実質的に同時に開閉する。他の実施形態では、アクセスドア50及び第2のアクセスドア58の開閉をコントローラの命令通りにオフセットさせる(例えば、乗り物車両12を収容するためにアクセスドア50を開閉した後に、乗り物車両12を退出させるために第2のアクセスドア58開閉する、など)ことができる。いずれの場合にも、アクセスドア50及び58の作動タイミングは、乗り物車両12の所定の暴露時間又は乗り物車両12の所定の移動長さに依存することができる。いくつかの実施形態では、消毒プロセスが作動中の間に両方のドア50及び58がコントローラによって閉じた状態に保たれ、その後に消毒プロセスが完了するとコントローラによって開かれる。第1のアクセスドア50と同様に、第2のアクセスドア58も、紫外線20を乗り物車両12の方に容易に再誘導できるように反射する内部を有することができる。
【0023】
図3に、アクセスドア50が開放位置80にある消毒システム10の実施形態を示す。
図3の例示的な実施形態に示すように、ハウジング52は、ハウジング52の内壁84に配置された1又は2以上の紫外線源82を含む。従って、紫外線源82は、乗り物車両がハウジング52内に配置されると、乗り物車両12に向けて紫外線20を送る。いくつかの実施形態では、紫外線源82が、ハウジング52内でハウジング52の内壁84に対して様々な角度、距離及び位置に配置される。さらに、紫外線源82の位置は、乗り物車両12の構成(例えば、サイズ、形状、コンポーネント)に依存することもできる。すなわち、いくつかの実施形態では、紫外線源82の位置付けが乗り物車両12の形状に相関又は対応する。例えば、カートの形状の乗り物車両では、車として成形された乗り物車両と比べて紫外線源82の位置が異なることができる。いずれにせよ、紫外線20は、ゲストが頻繁に接する乗り物車両12の表面(例えば、座席、ハンドル、ノブ、ボタン)に到達して細菌及びその他の望ましくない物質を表面から除去及び/又は死滅させるように構成される。
【0024】
上述したように、消毒ステーション14は、石鹸と水の混合物又は水などの洗浄液を乗り物車両12の表面に向ける1又は2以上のノズル21を含むことができる。また、消毒ステーション14は、乗り物車両12が消毒ステーション14から退出する前又は退出する際に乗り物車両12の表面から残留洗浄液を除去するように構成されたドライヤー又はヒータ24を含むことができる。
図3の例示的な実施形態に示すように、ノズル21は、貯蔵タンク86から洗浄液を受け取ることができる。洗浄液26は、ポンプ88を介して貯蔵タンク86からノズル21に向けることができる。いくつかの実施形態では、各ノズル21がポンプ88を介して貯蔵タンク86から洗浄液26を受け取る。他の実施形態では、各ノズル21が対応する貯蔵タンク及びポンプを含むことができる。
【0025】
さらに、洗浄液26は、消毒ステーション14の表面90上に溜まることもある。従って、消毒ステーション14の表面90は、表面90上に蓄積されたあらゆる洗浄液26を受け取って消毒ステーションから離して導く配水管92を含むことができる。いくつかの実施形態では、配水管92が、洗浄液26を廃液タンク94に向けることができる。廃液タンク94は、洗浄液26が重力を介して配水管92から廃液タンク94に流れるように配水管92に対して配置することができる。他の実施形態では、配水管92が、洗浄液26をリサイクルして消毒ステーション14内で複数回利用できるように、洗浄液26を再び貯蔵タンク86に向ける。洗浄液26は、ポンプ96によって配水管92から貯蔵タンク86に戻すことができる。さらに、配水管92と貯蔵タンク86との間にフィルタ98を配置して、貯蔵タンク86に到達する前に洗浄液26から粒子及び/又は望ましくない物質を除去することもできる。
【0026】
図4の例示的な実施形態に示すように、ハウジング52は、ハウジング52の内壁84に対する紫外線源82の位置を調整するように構成された1又は2以上の可動部材100を含むことができる。例えば、
図4に示すように、ハウジング52は2つの可動部材100を有することができる。各可動部材100は、対応する紫外線源101(例えば、調整可能な紫外線源)を含む。これに加えて、又はこれとは別に、可動部材100は、洗浄液26を乗り物車両12に向けるノズル21のうちの1つを含むこともできる。いくつかの実施形態では、可動部材100が、乗り物車両12に対して伸張及び後退するように構成された伸縮アーム102を含む。同様に、可動部材100は、第1の伸縮アーム106がハウジングの内壁84に対して第1の軸108を中心に回転できるようにする第1のジョイント104を含むことができる。これに加えて、又はこれとは別に、可動部材100は、第1の伸縮アーム106を第2の伸縮アーム110に結合することによって第2の伸縮アーム109が第1の伸縮アーム106及び/又は内壁84に対して第2の軸111を中心に回転できるようにする第2のジョイント109を含むこともできる。可動部材100は、関節運動、回転、伸張、後退、ラチェット運動、屈曲、スピン、又は本実施形態に従う他の動きを行って、乗り物車両12の表面上への紫外線20の放出を容易にすることができる。
【0027】
図4の例示的な実施形態に示すように、消毒システム10は、センサ113に結合された制御システム112を含む。また、制御システム112は、対応する紫外線源101及び1又は2以上の固定紫外線源114を有する1又は2以上の可動部材100にも結合される。さらに、いくつかの実施形態では、制御システム112が、アクセスドア50及び/又は第2のアクセスドア58にも結合される。従って、制御システム112は、センサ113から乗り物車両12の位置を示すフィードバックを受け取る。乗り物車両12が消毒ステーション14(例えば、ハウジング52)から所定の距離に位置すると、制御システム112は、アクセスドア50を開き、及び/又は紫外線源101及び/又は1又は2以上の固定紫外線源114を作動させる。制御システム112は、乗り物車両12がハウジング52に(例えば、ハウジング52の端部62の2ヤード以内、5ヤード以内、10ヤード以内に)近接している時にアクセスドア50を開放位置80に作動させるように構成することができる。
【0028】
いくつかの実施形態では、センサ113が、乗り物車両12が完全にハウジング52内に配置されたことを示すフィードバックを制御システム112に提供することができる。すると、制御システム112は、紫外線源101及び/又は固定紫外線源114を作動させる前にアクセスドア50を作動させてアクセスドア50を閉じることができる。従って、乗り物車両12は、紫外線源101及び/又は固定紫外線源114から紫外線20が放出される前にハウジング52内に封入される(例えば、アクセスドア50及び58がそれぞれ閉じられる)。従って、ハウジング52から(例えば、アクセスドア50及び58を介して)紫外線20が流出するのが阻止されるので、乗り物経路16に近いゲストが紫外線20を観察することが妨げられる。制御システム112は、乗り物車両がハウジング52内に封入されたと判断すると、アクセスドア50が閉鎖位置に到達した時点で紫外線源101及び/又は1又は2以上の固定紫外線源114を作動させることができる。制御システム112は、所定の時間(例えば、所定の暴露時間)後に紫外線源101及び/又は1又は2以上の固定紫外線源114が停止した後で、第2のアクセスドア58をさらに開くことができる。さらに、制御システム112は、乗り物車両12が完全にハウジング52の外に(例えば、ハウジング52の端部60から所定の距離に)存在することを検出すると、第2のアクセスドア58を閉鎖位置に作動させることができる。
【0029】
いくつかの例では、可動部材100が、ゲストが頻繁に接する乗り物車両12の複数の表面を紫外線20に曝すように調整される。例えば、制御システム112は、メモリ118に記憶された命令(予めプログラムされたルーチン)を実行するプロセッサ116を含むことができる。いくつかの実施形態では、メモリ118が、乗り物車両12の構成(例えば、サイズ、形状)、及びゲストが最も頻繁に接する乗り物車両12の表面(例えば、ハンドル、手すり、ノブ、ボタン、座席)の位置に基づく所定の順序(sequence)の可動部材100の動きのための命令を含む。1つの実施形態では、乗り物車両12の形状を(例えば、カメラを介して)マッピングし、これを使用して可動部材100を誘導することができる。このマッピングは消毒プロセスの一部として行うことができ、異なる形状の車両に対応することができる。しかしながら、マッピングは、同様の形状の乗り物車両12の組について1回行えばよい。他の実施形態では、この順序が、ゲストが接し得る乗り物車両12の実質的に全ての表面を曝すように可動部材100の位置を調整するように構成される。いずれにせよ、乗り物車両12に向けて紫外線20が送られ、乗り物経路16の乗車領域と乗り物経路16の降車領域との間で乗り物車両12の表面から細菌及びその他の望ましくない物質が除去される。
【0030】
図2~
図4を参照して説明した消毒システム10の実施形態は、消毒ステーション14のハウジング52を取り囲むアクセスドア50及び58を含むが、他の実施形態は、アクセスドア58を含まないこともできる。例えば、
図5は、ゲストの視点から遮られた乗り物経路16の一部に配置された消毒ステーション14の実施形態の概略図である。例えば、乗り物経路16は、ゲストが乗り物車両12から退出して遊園地の他のアトラクションを体験するための降車領域140を含む。また、乗り物経路16は、ゲストが乗り物車両12に入場して乗り物車両12に関連する遊園地乗り物を体験するための乗車領域142を含む。
図5の例示的な実施形態に示すように、乗り物経路16の降車領域140と乗車領域142との間には障壁144(例えば、壁、トンネル、部屋、コンパートメント)が配置される。障壁144は、テーマ別体験の持続性を途切れさせてしまう恐れがある消毒ステーション14を見ることなくゲストが遊園地乗り物を体験できるようにするよう構成される。
【0031】
いくつかの実施形態では、紫外線20がゲストに到達するのを障壁144が遮るので、
図5の消毒ステーション14はアクセスドア50及び58を含まない。紫外線源101及び/又は固定紫外線源114が連続して延びることにより、乗り物車両12が乗り物経路16に沿って移動する際の乗り物車両12の紫外線20への暴露を高めることができる。換言すれば、乗り物車両12は、アクセスドア50及び/又は58の閉鎖時に紫外線源101及び/又は固定紫外線源114が作動するのを待つことなく、ハウジング52に進入すると直ちに紫外線20に曝されることができる。
【0032】
さらに、
図5の消毒ステーション14のハウジング52は、乗り物車両12を完全に取り囲まないこともできる。例えば、ハウジング52は、乗り物車両12が壁によって完全に封入又は包囲されないように互いに間隔を空けた複数の梁及び/又は他の構造支持部材を含むことができる。しかしながら、紫外線源101及び/又は固定紫外線源114は、内壁84(例えば、
図4)の場合と同様にハウジング52の梁及び/又は他の構造支持部材に取り付けることができる。
【0033】
図6に、乗り物の継続時間中に乗り物車両12のコンパートメント162内に配置されて、乗り物経路16の降車領域140と乗車領域142との間で乗り物車両12の1又は2以上の表面163に向かって作動できる紫外線源160を含む乗り物車両12の実施形態を示す。例えば、コンパートメント162内に配置されて光を当てるのが別様に困難なエリア(例えば、乗り物車両12の床板を取り囲むエリア)を含む乗り物車両の1又は2以上の表面163に紫外線源160を向けるように構成できる可動部材166を、乗り物車両12上に配置された制御システム164(及び/又は無線通信を介した制御システム112)によって作動させることができる。可動部材166は、例えばセンサ113を介して降車領域140と乗車領域142との間で乗り物車両12の位置が検出された時点で作動することができる。
【0034】
図6の例示的な実施形態に示すように、可動部材166は、コンパートメント162から外向きに延びるとともにコンパートメント162に向けて内向きに後退するように構成された伸縮ロッド170を含む。他の実施形態では、可動部材166が、乗り物車両12が降車領域140と乗車領域142との間に位置する時に表面163に紫外線源160を向け、乗り物車両12が乗車領域142に到達したら(及び、例えば乗り物車両12が乗車領域142と降車領域140との間に存在する時に)紫外線源160をコンパートメント162内に戻すように構成された、他の好適な折り畳み式の、回転式の、伸張式の、可撓性の、関節運動式の、ラチェット式の、又は別様に動くアーム又は部材を含むことができる。
【0035】
他の実施形態では、紫外線源160をコンパートメント162内に配置しないこともできる。従って、ゲストは、乗り物の継続時間中に紫外線源160を見ることができる。いくつかの実施形態では、紫外線源160を乗り物の特定のテーマに関連する乗り物車両12上の特徴に見せ掛けることができる。非限定的な例として、紫外線源160を、乗り物車両12内に位置するボタン又は鏡に見せ掛けることもできる。このような実施形態では、乗り物車両12の位置が乗り物経路16の降車領域140と乗車領域142との間に存在すると判定されるまで紫外線源160が非作動状態を保つ。従って、乗り物車両12の表面163が紫外線20に曝されるのをゲストが遮ることはない。
【0036】
図7は、乗り物車両12内に配置できるコンパートメント172の実施形態の斜視図である。本明細書で使用するコンパートメント172は、乗り物車両12のハンドル176を含む壁174内の切り抜き部を含むことができる。ハンドル176は、ゲストが乗り物車両12のドアを開くために、及び/又は乗り物車両12が乗り物経路16に沿って移動する際にゲストが握る支持特徴部として利用することができる。
図7の例示的な実施形態に示すように、コンパートメント172は、1又は2以上の表面180上の紫外線源178を含むことができる。これに加えて、又はこれとは別に、表面180は、ハンドル176に洗浄液26を向けるように構成された1又は2以上のノズル21を含むこともできる。
【0037】
紫外線源178から放出される紫外線20、及び/又はノズル21からの洗浄液26(例えば、水、石鹸、水と石鹸の混合物、泡、又は別の好適な洗剤)を利用して、ハンドル176及び/又はコンパートメント172の1又は2以上の表面180を消毒することができる。ハンドル176及び/又はコンパートメント172の1又は2以上の表面180は、遊園地乗り物のゲストが頻繁に接することによって病原菌、細菌又は望ましくない物質の伝播を引き起こす恐れがあり、これらを紫外線20及び/又は洗浄液26によって除去することができる。
【0038】
いくつかの実施形態では、紫外線源178及び/又はノズル21がゲストの視点から少なくとも部分的に遮られるように、紫外線源178及び/又はノズル21をコンパートメント172の表面180と実質的に同じ高さにすることができる。他の実施形態では、紫外線源178及び/又はノズル21が表面180に対して引っ込んでいる。いずれの場合にも、紫外線源178及び/又はノズル21は、コンパートメント172に対して実質的に固定されて、紫外線20及び/又は洗浄液26をハンドル176及び/又はコンパートメント172の表面180に向けるように構成することができる。紫外線20及び/又は洗浄液26は、乗り物車両12が乗り物経路16に沿って(例えば、乗り物車両12の移動方向に対して)降車領域から乗車領域に移動している時にハンドル176及び/又は表面180に向けることができる。他の実施形態では、(例えば、乗り物経路16に沿った乗り物車両12の移動方向に対する乗車領域と降車領域との間で)ゲストが乗り物車両12内に位置する時に、紫外線20及び/又は洗浄液26がハンドル176及び/又は表面180に向けられる。従って、紫外線20及び/又は洗浄液26は、乗り物車両12内のゲストが紫外線20及び/又は洗浄液26を観察又は別様に体験して紫外線26及び/又は洗浄液26を遊園地乗り物の体験に関連付けることができるように、遊園地乗り物のテーマに関連することができる。
【0039】
さらに別の実施形態では、紫外線源160を、乗り物経路16に沿って乗り物車両12と共に移動するように構成された可搬型ベース192に固定された可動部材190上に配置することができる。例えば、
図8は、可搬型ベース192に固定された可動部材190の実施形態の斜視図である。
図8の例示的な実施形態に示すように、可動部材190は、ジョイント198を介して第2の伸縮アーム196に結合された第1の伸縮アーム194を含む。第1の伸縮アーム194は、乗り物経路16の表面200に対する紫外線源160の高さを調整するように構成される。さらに、第2の伸縮アーム196は、乗り物車両12の表面に対する紫外線源160の位置を調整するように構成される。いくつかの実施形態では、第2の伸縮アーム196が乗り物車両12の表面に対する紫外線源160の位置をさらに調整できるように、ジョイント198が、第1の伸縮アーム194に対する軸202の周囲の第2の伸縮アーム196の回転を可能にする。
【0040】
いくつかの実施形態では、可搬型ベース192が、乗り物車両12の乗り物経路16に隣接して配置された軌道204に沿って移動するように構成される。従って、可搬型ベース192は、可動部材190、従って紫外線源160が乗り物車両12と共に移動することを可能にする。軌道204は、ベルト、磁石、ローラ又は他の好適なコンポーネントなどの、可搬型ベース192の動きを引き起こす様々なコンポーネントを含むことができる。他の実施形態では、可搬型ベース192が、軌道204に沿った可搬型ベース192の動きを引き起こすモータ206を含む。
【0041】
可搬型ベース192は、乗り物車両12と共に軌道204に沿って移動するように構成することができる。いくつかの実施形態では、センサ208(例えば、近接センサ又は他の好適な位置センサ)を利用して、乗り物経路16に沿った乗り物車両12の位置を検出する。図示の実施形態に示すように、センサ208は可搬型ベース192上に含まれる。他の実施形態では、センサ208が、乗り物経路16に隣接して、及び/又は乗り物車両12を検出するのに適した他の位置に配置される。いずれにせよ、軌道204に沿った可搬型ベース192の移動は、乗り物経路12に沿った乗り物車両12の位置を示すセンサ208からのフィードバックに基づいて開始又は別様に調整することができる。例えば、いくつかの実施形態では、乗り物車両12が乗り物経路16沿いの所定の位置に到達したことをセンサ208が検出するまで、可搬型ベース192は実質的に静止している。センサ208は、可動部材190の制御システム210及び/又はモータ206に通信可能に結合することができる。従って、センサ208からのフィードバックを利用して軌道204に沿った可搬型ベース192の移動を導く。さらに、センサ208は、可搬型ベース192が軌道204に沿って移動するにつれて、乗り物車両12の位置を継続的にモニタすることができる。従って、制御システム210は、可搬型ベース192の速度を乗り物車両12の速度と(例えば、乗り物車両12の速度の10%以内、5%以内又は1%以内で)実質的に一致させるように構成することができる。
【0042】
これに加えて、又はこれとは別に、制御システム210は、可搬型ベース192の速度、及び/又は可搬型ベース192が(例えば、軌道204を介して)乗り物経路16に沿って移動する距離を、所与の乗り物車両12の所望の清浄化量に基づいて調整するように構成することもできる。例えば、いくつかの実施形態では、乗り物車両12が、紫外線源160(又は洗浄液26)によって除去すべき(例えば、カメラ、センサ又はオペレータによって検出された)望ましくない物質を比較的大量に含むことがある。この場合、可搬型ベース192の速度及び/又は移動距離を、望ましくない物質を除去するのに適した時間にわたって乗り物車両12が紫外線20及び/又は洗浄液26に曝されるように(例えば、制御システム210及び/又はオペレータを介して)調整することができる。この調整は、自動とする(例えば、予めプログラムしておく)ことも、又はオペレータ制御式とすることもできる。
【0043】
いくつかの実施形態では、軌道204を、乗り物経路16に沿った乗り物車両12の移動方向に対する降車領域140と乗車領域142との間に配置することができる。従って、紫外線源160が乗り物車両12の表面に紫外線を向けるように作動する際には乗り物車両12内にゲストが存在せず、紫外線が乗り物車両12の表面に到達するのを妨げることはない。さらに、軌道204は、可搬型ベース192が乗り物経路16の乗車領域142に到達したら降車領域140に向けて逆戻りするような、実質的に円形とすることができる。従って、軌道204は、可搬型ベース192が乗り物経路16の降車領域140に到達した後続の乗り物車両12の表面を曝すことを可能にする巡回路(circuit)を形成する。
【0044】
図9は、乗り物経路16の少なくとも一部に沿って乗り物車両12と共に移動するように構成された可動構造210を含むことができる消毒ステーション14の実施形態の斜視図である。
図9の例示的な実施形態に示すように、可動構造210は、第1の支柱212、第2の支柱214、及び第1の支柱212を第2の支柱214に結合する横断支柱(cross post)216を含む。第1の支柱212、第2の支柱214及び横断支柱216の各々は、乗り物車両12に向けて紫外線20を送るように構成された複数の紫外線源218を含むことができる。これに加えて、又はこれとは別に、第1の支柱212、第2の支柱214及び/又は横断支柱216は、乗り物車両12に洗浄液26(例えば、水、石鹸と水の混合物、洗浄泡、ワックス、又は他の好適な物質)を向けるように構成された1又は2以上のノズル21を含むこともできる。
【0045】
いずれにせよ、可動構造210は、乗り物経路16の第1の側224に第1の軌道222が配置されて乗り物経路16の第2の側228に第2の軌道226が配置された一対の軌道220に沿って移動するように構成することができる。従って、第1の支柱212及び第2の支柱214は、ベルト、磁石、ローラ、ホイール又は他の好適なコンポーネントなどの、一対の軌道220に沿った第1の支柱212及び第2の支柱214の動きを引き起こす様々なコンポーネントを含むことができる。
【0046】
いくつかの実施形態では、第1の支柱212及び/又は第2の支柱214を、第1の軸230及び第2の軸232の周囲でそれぞれ回転するように構成することができる。従って、可動構造210は、紫外線20に曝される乗り物車両12の表面の量を増加させることができる。換言すれば、第1の支柱212及び/又は第2の支柱214が第1の軸230及び/又は第2の軸232の周囲でそれぞれ回転すると、乗り物車両12に紫外線20が向けられる角度が調整され、これによって乗り物車両12のさらなる表面が紫外線12に曝されるようになる。これに加えて、又はこれとは別に、第1の支柱212、第2の支柱214及び/又は横断支柱216は、第1の支柱212及び第2の支柱214から離れて乗り物車両12に向かって動くように構成されたバー234を含むことができる。従って、複数の紫外線源218の位置を、複数の紫外線源218が乗り物車両12の表面近くに位置するように調整することができる。さらに、バー234は、第1の軸230及び/又は第2の軸232の周囲で回転して紫外線20が乗り物車両12に向けられる角度を調整し、これによって紫外線20に曝される乗り物車両12の表面の量を増加させるように構成することもできる。
【0047】
また、可動構造210は、乗り物車両12と共に一対の軌道220に沿って移動するように構成することもできる。いくつかの実施形態では、センサ236(例えば、近接センサ又は他の好適な位置センサ)を利用して、乗り物経路16に沿った乗り物車両12の位置を検出する。図示の実施形態に示すように、センサ236は可動構造210上に含まれる。他の実施形態では、センサ236が、乗り物経路16に隣接して、及び/又は乗り物車両12を検出するのに適した他の位置に配置される。いずれにせよ、一対の軌道220に沿った可動構造210の移動は、乗り物経路12に沿った乗り物車両12の位置を示すセンサ236からのフィードバックに基づいて開始又は別様に調整することができる。例えば、いくつかの実施形態では、乗り物車両12が乗り物経路16沿いの所定の位置に到達したことをセンサ236が検出するまで、可動構造210は実質的に静止している。センサ236は、可動構造210の制御システム238に通信可能に結合することができる。従って、センサ236からのフィードバックを利用して一対の軌道220に沿った可動構造210の移動を導く。さらに、センサ236は、可動構造210が一対の軌道220に沿って移動するにつれて、乗り物車両12の位置を継続的にモニタすることができる。従って、制御システム238は、可動構造210の速度を乗り物車両12の速度と(例えば、乗り物車両12の速度の10%以内、5%以内又は1%以内で)実質的に一致させるように構成することができる。
【0048】
これに加えて、又はこれとは別に、制御システム238は、可動構造210の速度、及び/又は可動構造210が(例えば、一対の軌道220を介して)乗り物経路16に沿って移動する距離を、所与の乗り物車両12の所望の清浄化量に基づいて調整するように構成することができる。例えば、いくつかの実施形態では、乗り物車両12が、複数の紫外線源218(又はノズル21)によって除去すべき(例えば、カメラ、センサ又はオペレータによって検出された)望ましくない物質を比較的大量に含むことがある。この場合、可動構造210の速度及び/又は移動距離を、望ましくない物質を除去するのに適した時間にわたって乗り物車両12が紫外線20及び/又は洗浄液26に曝されるように(例えば、制御システム238及び/又はオペレータを介して)調整することができる。この調整は、自動とする(例えば、予めプログラムしておく)ことも、又はオペレータ制御式とすることもできる。
【0049】
図10は、乗り物車両12及び可動構造210の立面図である。
図10の例示的な実施形態に示すように、第1の支柱212、第2の支柱214及び横断支柱216の各々は、対応するバー234を含む。バー234は、伸縮マウント(telescoping mount)240を介して第1の支柱212、第2の支柱214及び/又は横断支柱216に結合することができる。伸縮マウント240は、第1の支柱212、第2の支柱214及び横断支柱216に向かう、及びこれらから離れるバー234の動きを可能にすることができる。これに加えて、又はこれとは別に、伸縮マウント240は、第1の軸230、第2の軸232及び/又は第3の軸242を中心としたバー234の回転を可能にすることもできる。従って、可動構造210は、紫外線20及び/又は洗浄液26が乗り物車両12の表面からの複数の角度及び/又は複数の距離で乗り物車両12の表面に向けられることを可能にすることができる。
【0050】
いくつかの実施形態では、可動構造210が、乗り物経路16に沿った乗り物車両12の移動方向に対する降車領域140と乗車領域142との間で乗り物車両12と共に乗り物経路16に沿って移動するように構成される。他の実施形態では、可動構造210が、別の好適な位置で乗り物経路16に沿って移動することができる。消毒ステーション14は、乗り物経路16に沿って配置された、複数の乗り物車両12の清浄化を同時に可能にする複数の可動構造210を含むことができる。さらに、複数の可動構造210の各々は、乗り物経路16の所定の部分に沿って移動して、現在所定の部分内に存在する乗り物車両12に紫外線20及び/又は洗浄液26を向けるように構成することができる。他の実施形態では、複数の可動構造210の各々を、
図8に関して上述した軌道204と同様の円形巡回路に沿って移動するように構成することができる。
【0051】
図11は、消毒システム10の動作プロセス260のブロック図である。例えば、ブロック262において、制御システム112は、乗り物経路16に沿った乗り物車両12の位置を示すセンサ113(又は別の好適なセンサ)、及び/又は車両内の何か(例えば、乗り物車両内に残っている物品)が暴露を妨げているかどうかに関する情報を提供するセンサ(例えば、カメラ)からフィードバックを受け取ることができる。いくつかの実施形態では、乗り物車両が乗り物経路16全体に沿って移動する際の乗り物車両12の位置を制御システム112が検出するように、制御システム112を、乗り物経路16沿いの様々な位置に配置された複数のセンサからフィードバックを受け取るように構成することができる。他の実施形態では、乗り物車両12が消毒ステーション14から所定の距離内に存在する時、乗り物車両12が降車領域140と乗車領域142との間に存在する時、又はこれらの両方の時に、制御システム112が乗り物車両12の位置を検出することができる。いくつかの実施形態では、センサが、紫外線20が特定の表面に到達するのを乗り物車両12内の何か(例えば、車両内に残されたゴミ)が妨げるようになるかどうかを検出することもでき、制御システム112は、これを利用して消毒システム10を制御することができる。
【0052】
さらに、ブロック264において、制御システム112は、乗り物車両12が少なくとも降車領域140と乗車領域142との間に存在することを検出した時に、紫外線源101、固定紫外線源114、紫外線源160及び/又は複数の紫外線源218を作動させて乗り物車両12の表面に向けて紫外線20を送るように構成される。さらに、制御システム112は、乗り物車両12が消毒ステーション14から所定の距離内に位置する旨、その他の位置情報、及び/又は乗り物車両12内で何かが識別されたかどうかを示すフィードバックを受け取るまで、紫外線源101、固定紫外線源114、紫外線源160及び/又は複数の紫外線源218の作動を遅らせることもできる。
【0053】
また、いくつかの実施形態では、制御システム112を、乗り物車両12がハウジング52から所定の距離内に存在することを検出した際に消毒ステーション14のハウジング52のアクセスドア50を作動させるように構成することができる。例えば、アクセスドア50を作動させるための所定の距離は、紫外線源101及び/又は固定紫外線源114を作動させるための所定の距離を上回ることができる。また、制御システム112は、消毒ステーション14のハウジング52内に取り付けられた可動部材100、及び/又は消毒ステーション14の可動構造210に取り付けられたバー234を使用して、乗り物車両12の表面に対する紫外線源101及び/又は複数の紫外線源218の位置を調整するように構成することもできる。例えば、可動部材100は、内壁84に対する紫外線源101の位置を可動部材100が調整するようにハウジング52の内壁84に取り付けることができる。従って、紫外線源101は、乗り物車両12の1又は2以上の表面に向けて紫外線20を送ることができる。
【0054】
これに加えて、又はこれとは別に、制御システム112は、乗り物車両12の車内に位置する紫外線源160及び/又は178を作動させるように構成することもできる。上述したように、紫外線源160は、乗り物車両12が乗車領域142と降車領域140との間に位置する時に、乗り物車両12のコンパートメント162及び/又は172内に配置することができる。制御システム112は、乗り物車両12が降車領域140と乗車領域142との間(例えば、乗り物車両12上にゲストが存在しない乗り物経路16の部分)に存在すると判断すると、紫外線源160が乗り物車両の表面に向けて紫外線20を送ることができるように、可動部材166を作動させてコンパートメント162から紫外線源160を外に出すことができる。
【0055】
本明細書では、本開示のいくつかの特徴のみを図示し説明したが、当業者には多くの修正及び変更が思い浮かぶであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、本開示の正確な趣旨に従う全てのこのような修正及び変更を含むように意図されていると理解されたい。本明細書に示して特許請求する技術は、本技術分野を確実に改善する、従って抽象的なもの、無形のもの又は純粋に理論的なものではない実際的性質の有形物及び具体例を参照し、これらに適用される。さらに、本明細書の最後に添付するいずれかの請求項が、「...[機能]を[実行]する手段」又は「...[機能]を[実行]するステップ」として指定されている1又は2以上の要素を含む場合、このような要素は米国特許法112条(f)に従って解釈すべきである。一方で、他のいずれかの形で指定された要素を含むあらゆる請求項については、このような要素を米国特許法112条(f)に従って解釈すべきではない。