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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-28
(45)【発行日】2023-04-05
(54)【発明の名称】締結部品
(51)【国際特許分類】
   H02G 3/32 20060101AFI20230329BHJP
   H02G 3/30 20060101ALI20230329BHJP
   F16B 2/08 20060101ALI20230329BHJP
   F16B 7/04 20060101ALI20230329BHJP
   F16B 2/10 20060101ALI20230329BHJP
   F16B 7/22 20060101ALI20230329BHJP
   F16L 3/08 20060101ALI20230329BHJP
【FI】
H02G3/32
H02G3/30
F16B2/08 S
F16B7/04 301G
F16B2/10 E
F16B7/22
F16L3/08 C
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2021556487
(86)(22)【出願日】2020-03-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-26
(86)【国際出願番号】 EP2020058896
(87)【国際公開番号】W WO2020201181
(87)【国際公開日】2020-10-08
【審査請求日】2022-01-25
(31)【優先権主張番号】202019101830.5
(32)【優先日】2019-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】507336499
【氏名又は名称】イグス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクター ハフトゥング
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100196117
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 利恵
(72)【発明者】
【氏名】ラルフ シュティーガー
(72)【発明者】
【氏名】イェルク オッタースバッハ
【審査官】木村 励
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第7997546(US,B1)
【文献】特開2002-166386(JP,A)
【文献】特開2009-142918(JP,A)
【文献】米国特許第3917205(US,A)
【文献】独国特許出願公開第102017117087(DE,A1)
【文献】欧州特許出願公開第02251553(EP,A1)
【文献】国際公開第2017/220976(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 3/32
H02G 3/30
F16B 2/08
F16B 7/04
F16B 2/10
F16B 7/22
F16L 3/08
F16L 3/02
B25J 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホース状エネルギーガイド又は管状エネルギーガイドチェーンの形態であるエネルギーガイド(12)をロボットアームに締結するための締結部品(1;2)であって、
該締結部品は、長手方向に延在するフットウェブであって、該長手方向をロボットアームの周方向に沿わせて該ロボットアーム上に配置可能であるとともに、フットウェブの前記長手方向における端部領域において、前記締結部品(1;2)を前記ロボットアームに締結するためにストランド又はバンド形態の第1の締結要素(7;8)のための保持手段(32)を有するフットウェブを備え、
前記締結部品(1;2)は、前記フットウェブの前記長手方向に延在する締結ウェブ(3;4)を有し、エネルギーガイド(12)を前記締結部品(1;2)に締結するために異なる構成の第2の締結要素を締結するための複数の締結手段を有し、
前記フットウェブ及び前記締結ウェブ(3;4)は、接続要素(9)によって前記フットウェブ及び前記締結ウェブ(3;4)の中央領域においてともに接続されており、該接続により、前記フットウェブの長手方向に前記接続要素(9)を越えて前記フットウェブの長手方向に延在する前記締結ウェブ(3;4)の前記長手方向に沿った側面領域(13、14)が前記フットウェブに対して間隔を空けて配置され、
前記側面領域(13、14)は前記締結手段の少なくとも一部を第1の締結手段として有
前記締結ウェブ(3;4)は、前記接続要素(9)によって前記フットウェブに形成され、
前記締結ウェブ(3;4)、前記接続要素(9)及び前記フットウェブはダブルT形状の一体型部品の形態であることを特徴とする締結部品。
【請求項2】
ホース状エネルギーガイド又は管状エネルギーガイドチェーンの形態であるエネルギーガイド(12)をロボットアームに締結するための締結部品(1;2)であって、
該締結部品は、長手方向に延在するフットウェブであって、該長手方向をロボットアームの周方向に沿わせて該ロボットアーム上に配置可能であるとともに、フットウェブの前記長手方向における端部領域において、前記締結部品(1;2)を前記ロボットアームに締結するためにストランド又はバンド形態の第1の締結要素(7;8)のための保持手段(32)を有するフットウェブを備え、
前記締結部品(1;2)は、前記フットウェブの前記長手方向に延在する締結ウェブ(3;4)を有し、エネルギーガイド(12)を前記締結部品(1;2)に締結するために異なる構成の第2の締結要素を締結するための複数の締結手段を有し、
前記フットウェブ及び前記締結ウェブ(3;4)は、接続要素(9)によって前記フットウェブ及び前記締結ウェブ(3;4)の中央領域においてともに接続されており、該接続により、前記フットウェブの長手方向に前記接続要素(9)を越えて前記フットウェブの長手方向に延在する前記締結ウェブ(3;4)の前記長手方向に沿った側面領域(13、14)が前記フットウェブに対して間隔を空けて配置され、
前記側面領域(13、14)は前記締結手段の少なくとも一部を第1の締結手段として有し、
前記接続要素は、前記フットウェブと前記締結ウェブの間で相対回転移動を可能とするような構成のものであることを特徴とする締結部品。
【請求項3】
ホース状エネルギーガイド又は管状エネルギーガイドチェーンの形態であるエネルギーガイド(12)をロボットアームに締結するための締結部品(1;2)であって、
該締結部品は、長手方向に延在するフットウェブであって、該長手方向をロボットアームの周方向に沿わせて該ロボットアーム上に配置可能であるとともに、フットウェブの前記長手方向における端部領域において、前記締結部品(1;2)を前記ロボットアームに締結するためにストランド又はバンド形態の第1の締結要素(7;8)のための保持手段(32)を有するフットウェブを備え、
前記締結部品(1;2)は、前記フットウェブの前記長手方向に延在する締結ウェブ(3;4)を有し、エネルギーガイド(12)を前記締結部品(1;2)に締結するために異なる構成の第2の締結要素を締結するための複数の締結手段を有し、
前記フットウェブ及び前記締結ウェブ(3;4)は、接続要素(9)によって前記フットウェブ及び前記締結ウェブ(3;4)の中央領域においてともに接続されており、該接続により、前記フットウェブの長手方向に前記接続要素(9)を越えて前記フットウェブの長手方向に延在する前記締結ウェブ(3;4)の前記長手方向に沿った側面領域(13、14)が前記フットウェブに対して間隔を空けて配置され、
前記側面領域(13、14)は前記締結手段の少なくとも一部を第1の締結手段として有し、
前記接続要素は、前記フットウェブと前記締結ウェブの間で三次元の相対揺動移動を可能とするような構成のものであることを特徴とする締結部品。
【請求項4】
前記第1の締結手段は、前記第1の締結手段が前記締結ウェブ(3;4)の前記側面領域(13、14)に沿って異なる形態の第2の締結要素の締結を可能とするような配置及び構成のものであることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の締結部品。
【請求項5】
前記第1の締結手段は、ネジの係合のために開口(15)を有し、
前記開口(15)は前記締結ウェブ(3;4)の長手方向に離間して配置されることを特徴とする請求項に記載の締結部品。
【請求項6】
前記締結ウェブ(3;4)の前記側面領域(13、14)の自由端の領域は、前記エネルギーガイド(12)の周囲に通された環状弾性ストランド(11)をアンカー留めするためのくびれ(10)を有することを特徴とする請求項又は請求項に記載の締結部品。
【請求項7】
前記接続要素(9)が形成される前記締結ウェブ(3;4)の前記中央領域は、第2の締結手段を有することを特徴とする請求項からのいずれか一項に記載の締結部品。
【請求項8】
前記第2の締結手段は、ネジの係合のために開口(26)を有し、該開口(26)は前記締結ウェブ(3;4)の長手方向に対して横断する方向に離間して配置されることを特徴とする請求項に記載の締結部品。
【請求項9】
前記締結ウェブ(3;4)への前記フットウェブの一体接続の場合には、前記接続要素は、前記フットウェブの長手方向に対して横断する方向に配置される前記接続要素前記側面に凹部(31)を有し、該凹部(31)の対向領域に前記第2の締結手段の前記開口(26)が配置されることを特徴とする請求項に記載の締結部品。
【請求項10】
前記保持手段(32)は、前記第1の締結要素(7)として前記ロボットアームの周囲に通された弾性環状ストランドをアンカー留めするために、前記フットウェブの端部領域において外向きに前記接続要素(9)に向けて傾斜されたフック形状突出部(33)を有することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の締結部品。
【請求項11】
前記フットウェブに対して平行に延在する平面における前記フック形状突出部(33)は、前記フック形状突出部(33)の周囲に通され得る前記弾性環状ストランドに対してアーク状に延在する接触面を有し、該接触面の上に前記フック形状突出部(33)の傾斜端部(34)が延在することを特徴とする請求項10に記載の締結部品。
【請求項12】
前記接触面の輪郭は、前記弾性環状ストランドの周囲輪郭に適合された形状であることを特徴とする請求項11に記載の締結部品。
【請求項13】
バンドの形態で第1の締結要素(8)を通過するために、及びスロット(40)と該スロット(40)に隣接する前記フットウェブの自由端との間に設けられた保持ウェブの周囲の前記バンドの屈曲のために、前記フットウェブの長手方向に対して横断する方向で前記フットウェブの前記端部領域において延在するスロット(40)を前記保持手段が有することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の締結部品。
【請求項14】
前記バンドは、面ファスナの形態であることを特徴とする請求項13に記載の締結部品。
【請求項15】
前記バンドに対して外向きに突出する横ガイドウェブ(42)が、前記スロット(40)及び保持ウェブの側面に配置され、前記フットウェブの長手方向に対して横断する方向に配置されることを特徴とする請求項13又は請求項14に記載の締結部品。
【請求項16】
前記締結ウェブ(4)の端部領域において、前記第2の締結要素としてエネルギーガイド(12)の周囲に載置されたバンドを通過させるために、及びスロット(36)と該スロット(36)に隣接する前記締結ウェブ(4)の自由端との間に設けられた保持ウェブの周囲の前記バンドの屈曲のために、前記バンドの長手方向に対して横断する方向に延在するスロット(36)が設けられることを特徴とする請求項1から15のいずれか一項に記載の締結部品。
【請求項17】
前記バンドは、面ファスナバンド(37)の形態であることを特徴とする請求項16に記載の締結部品。
【請求項18】
前記スロット(36)には、前記締結部品(4)の長手方向において対向する関係であり、前記第1の締結手段に属する開口を形成する拡張部(39)が設けられることを特徴とする請求項16又は請求項17に記載の締結部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エネルギーガイドを構成要素に締結するための締結部品に関する。
【背景技術】
【0002】
特に、締結部品は、ホース状エネルギーガイド及び管状エネルギーガイドチェーンを構成要素に締結するために作用することを目的とする。
【0003】
構成要素は、任意の断面、例えば、円形、正方形又は矩形の断面のものであり得る。考慮される構成要素は、特にロボットアーム、例えば協働ロボット(コボット)のアームだけでなく、例えば、ランプ又は他のエネルギー消費体に通じるエネルギーガイドチェーンを締結するための、例えば、デスクの脚、棚の支持体又はフレームワーク構造体である。
【0004】
エネルギーガイドを構成要素に締結するためには、例えば、クランプ、面ファスナバンド又はケーブルバインダの形態のホルダと、例えば、同じくクランプ、面ファスナ又はケーブルバインダの形態のエネルギーガイドのためのホルダとを使用することが知られており、いずれのホルダも相互に堅固に又は相互に対して回転可能に締結される。一般に、そのような締結具は、それらの構造、並びにエネルギーガイド及び構成要素に対する嵌合又は除去における取扱いが比較的複雑である。
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、エネルギーガイドの構成要素への締結を構造上簡素化し、異なる径の構成要素及び異なる構成のエネルギーガイドに使用するための汎用性をより高めることである。本発明のさらなる目的は、障害のリスクをより低下させるために厄介なエッジがほぼないコンパクトな一体設計と、締結のための細い軽量構成とを提供することである。その目的は、組立て及び再設備がわずかな手動動作で達成されることを提供することである。
【0006】
本発明によると、その目的は、請求項1に記載の教示によって達成される。
【0007】
その主題は、エネルギーガイドを構成要素に締結するための締結部品が提供されるという趣旨に要約可能であり、締結部品はその周方向に延在する構成要素に配置され得るフットウェブを備え、その端部領域において、フットウェブが締結部品を構成要素に締結するためにストランド又はバンド形態の第1の締結要素のための保持手段を有し、締結部品は、フットウェブの方向に延在する締結ウェブを有するとともに、エネルギーガイドを締結部品に締結するために異なる構成の第2の締結要素を締結するための複数の締結手段を有し、フットウェブ及び締結ウェブは、フットウェブの長手方向に接続要素を越えて延在する締結ウェブの側面領域がフットウェブに対して間隔を空けて配置されるように、接続要素によってそれらの中央領域においてともに接続され、側面領域は締結手段の少なくとも一部を第1の締結手段として有する。
【0008】
従属請求項は、本発明のさらなる構成を記載する。
【0009】
フットウェブは、特に、その曲げ弾性によってその締結の領域において構成要素の断面に適合され得る曲げ弾性ウェブの形態であり得る。好ましくは、曲げ弾性ウェブの形態では、フットウェブは、湾曲若しくは平坦な構成要素又は構成要素の外側角部におけるその締結を簡素化するために、予め湾曲した、直線の又は傾斜した設計構成で設計され得る。
【0010】
フットウェブ、締結ウェブ及びそれらを接続する接続要素は、それらの製造が簡素となるように少なくとも主にプラスチックから生成され得る。特にそれらは、プラスチック射出成形品の形態で生成され得る。
【0011】
特に締結ウェブは、接続要素によってフットウェブに一体形成可能であり、締結ウェブ、フットウェブ及びそれらを接続する要素は、ダブルT形状の一体型部品の形態である。ダブルT形状の一体型部品は、プラスチック射出成形品の形態で生成され得る。
【0012】
一方、接続要素はまた、フットウェブと締結ウェブの間で相対回転移動を可能とするような構成のものであり得る。
【0013】
第3の構成では、接続要素は、フットウェブと締結ウェブの間で三次元の相対揺動移動を可能とするようなものであり得る。
【0014】
第1の締結手段は、それらが締結ウェブの側面領域に沿って異なる程度のエネルギーガイドのための第2の締結要素の締結を可能とするような配置及び構成のものであり得る。
【0015】
第1の締結手段は、特にセルフタッピングネジの係合のために開口を有してもよく、開口は締結ウェブの長手方向で相互に離間して配置される。
【0016】
締結ウェブの側面領域の自由端の領域は、エネルギーガイドの周囲に通された環状弾性ストランド又はバンドをアンカー留めするためのくびれを有し得る。くびれは、締結ウェブの長手方向に対して横断する方向に面する側面、及びフットウェブに向かって面する締結ウェブの下面においてアーチ形構成のものであり得る。くびれの輪郭は、使用される環状弾性ストランド又はバンドの外部輪郭に適合可能である。
【0017】
接続要素が配置される締結ウェブの中央領域は、エネルギーガイドのために設けられた第2の締結要素を締結するための第2の締結手段を有し得る。
【0018】
第2の締結手段は、特にセルフタッピングネジの係合のための開口の形態であってもよく、開口は締結ウェブの長手方向に対して横断する方向に離間して配置される。
【0019】
締結ウェブへのフットウェブの一体接続の場合には、接続要素は、フットウェブの長手方向に対して横断する方向に面するその側面に凹部を有し、その対向領域に第2の締結手段の開口が配置され得る。
【0020】
フットウェブの上に間隔を空けて延在し、締結ウェブの側面領域の自由端の領域に設けられたくびれの代わり又はそれに加えて、締結ウェブの長手方向に対して横断する方向に延在するスロットが、エネルギーガイドのためにバンドの形態で第2の締結要素を通過するために自由端の領域に設けられてもよい。スロットは、締結部品の長手方向に面して相互に対向する拡張部を有してもよく、それは第1の締結手段に属する開口を形成する。
【0021】
第2の締結手段の開口は、締結ウェブの中央領域に設けられ、ウェアリング(プロテクタ)を締結するために作用し得る。ウェアリングは、2つのリング半体と、特に、スナップアクション又はラッチングクロージャを使用してリングを形成するように2つのリング半体を接続するための接続手段とを備える。2つのリング半体は、締結ウェブに相互に重なり合った関係で配置される。まず、下側リング半体は、好適にはセルフタッピングネジにより、ホース形態のエネルギーガイド又は管状エネルギーガイドチェーンの内部からの挿入前に締結ウェブに装着される。その目的のために、第2の締結手段の開口の位置に適合されたボアが下側リング半体に設けられる。ホース形態のエネルギーガイド又は管状エネルギーガイドチェーンの挿入後に、上側リング半体は、公知のスナップアクション又はラッチングクロージャによって下側リング半体に固定される。
【0022】
第1の締結手段としての締結ウェブに設けられる開口は、締結ウェブにクランプの形態で第2の締結要素を装着するために作用し、クランプはウェアリングの締結面よりも締結要素の長手方向にさらに延在する略平坦な締結面を有する。ここでも、クランプは、好適にはプラスチック製の2つの半体を備え、それらは相互に重なり合った関係で配置され、好適にはプラスチック体を備える。2つの半体は、それらがエネルギーガイドの挿入のために旋回して開放され、エネルギーガイドを保持するために閉鎖され得るように、横接続領域の一方で旋回可能にともに接続される。好適には、スナップアクション、クランプ留め又はラッチングクロージャは、旋回接続の対向する側面におけるクロージャとして作用する。
【0023】
締結ウェブにそのようなクランプを装着するために、第1の締結手段の開口の位置に適合されたボアは、上側半体の旋回開放位置においてエネルギーガイドの挿入前に、クランプの下側半体の底部壁に形成される。好適には、セルフタッピングネジは、ボアを通され、締結ウェブの側面領域における第1の固定手段の1以上の開口に導入される。
【0024】
エネルギーガイドの端部領域をクランプ留めするために、接続要素として作用するクランプを均等に進めることが可能である。
【0025】
エネルギーガイドを締結部品に締結するために上記の第2の締結要素を有する本発明による締結部品も、本発明の主題である。
【0026】
上記の環状弾性ストランド又はバンドの代替物として、面ファスナが第1の締結要素として作用可能である。面ファスナの2つの端部領域は、曲げ弾性ウェブにおいて長手方向に対して横断する方向に延在するスロットを通じて内部から外部に、そして、面ファスナ領域が対向する関係となるように構成要素の周囲に敷設される面ファスナの上でそれぞれの周方向において引き出される。したがって面ファスナは、構成要素の周囲に容易に通され、堅く引き締められ得る。面ファスナに適切な長さによって、面ファスナホルダは、50~150mmの好適な範囲の異なる構成要素の径に容易に適合され得る。長さを切断することによって、過剰な端部は除去され得る。
【0027】
面ファスナは、構成要素を弾性的に支持するためにゴムで覆われてもよい。好ましくは、それは構成要素に向けられた側面でスリップしないようにコーティングされる。
【0028】
面ファスナの代わりに、好適には織り込まれたゴム化による、特にウェビングストラップの形態のストラップを使用することも可能である。
【0029】
締結部品を構成要素に締結するための上記の締結要素及び/又は締結部品をエネルギーガイドに締結するための上記の第2の締結要素を有する本発明による締結部品も、本発明の主題である。
【0030】
本発明の例による多数の実施形態を、図面において説明する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】環状弾性バンドの形態でそこに配置された第1の締結要素を有する締結部品の斜視図を示す。
図2】第1の締結要素を有する図1に示す締結部品の端面図を示す。
図3】第1の締結要素を有する図1に示す締結部品の側面図を示す。
図4図1に示す締結部品及び第1の締結要素並びにホース形態であるエネルギーガイドを保持する第2の締結要素の部分図を示す。
図5図1に示す締結部品及び第1の締結要素並びに管状エネルギーガイドチェーンを保持するプロテクタ形態である第2の締結要素の第2の構成の部分図を示す。
図6図1に示す締結部品及び第1の締結要素並びに管状エネルギーガイドチェーンのためのクランプ形態である中間接続形態における第2の締結要素の第3の構成の部分図を示す。
図7図1に示す締結部品及び第1の締結要素並びに管状エネルギーガイドチェーンのためのクランプ形態である接続要素形態における第2の締結要素の第4の構成の部分図を示す。
図8】締結部品及びそこに配置された第1の締結要素の代替実施形態の斜視図を示す。
図9図8に示す締結部品及び第1の締結要素の端面図を示す。
図10図8に示す締結部品及び第1の締結要素の側面図を示す。
図11図8に示す締結部品及びホース形態のエネルギーガイドのための面ファスナ形態である第2の締結要素を有する第1の締結要素の部分図を示す。
図12図8に示す締結部品及び管状エネルギーガイドチェーンを保持するプロテクタ形態である第2の締結要素の第2の構成を有する第1の締結要素の部分図を示す。
図13図8に示す締結部品及び管状エネルギーガイドチェーンの中間接続のためのクランプ形態である第2の締結要素の第3の構成を有する第1の締結要素の部分図を示す。
図14図8に示す締結部品及び管状エネルギーガイドチェーンのための接続要素形態である第2の締結要素の第4の構成を有する第1の締結要素の部分図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1及び8の例によって示す実施形態では、締結部品1及び2はそれぞれ、プラスチック射出成形品の形態で生成されたダブルT形状の一体部品の形態である。上側T脚部は、ロボットアームに保持されるエネルギーガイドに対する異なる構成の第2の締結要素を締結するために締結ウェブ3及び4をそれぞれ形成する。下側T脚部は、検討する実施形態において、それぞれ曲げ弾性ウェブ5及び6の形態であり、締結部品1及び2を構成要素としてのロボットアームにそれぞれ締結するための第1の締結要素7及び8を締結するために作用するフットウェブ又はベースウェブを形成する。それぞれの曲げ弾性ウェブ5及び6は、接続要素9によって関連付けられた締結ウェブ3及び4にそれぞれ一体接続される。
【0033】
図1に示す実施形態では、締結ウェブの自由端の領域は、エネルギーガイド12の周囲で締め付けられ得る第2の締結要素として、エネルギーガイドの周囲に通される環状弾性ストランド11で取り囲まれるために2つのくびれ10を有する。図示する実施形態では、ストランド11はゴムリングの形態である。
【0034】
図1に示す実施形態からも分かるように、締結ウェブ3は、その方向で接続要素9を越えて延在するとともに、曲げ弾性ウェブ5に対して間隔を空けて配置され、エネルギーガイドのための第2の締結要素の他の構成を締結するために長手方向に離間した2つの開口15をそれぞれ有する側面領域13、14を有する。開口15は、図6に示すように、第2の締結要素としてエネルギーガイドを保持するためにクランプ16を締結するために作用することが可能であり、クランプ16は締結ウェブ3の長手方向に延在する略平坦な締結面を有する。クランプ16は、プラスチック製であるとともに相互に重なり合った関係で配置される2つの半体17及び18を備える。2つの半体17及び18は、それらがエネルギーガイドの挿入のために旋回して開放され、保持するために閉鎖され得るように、横接続領域の一方で旋回可能にともに接続される。スナップアクションクロージャは、旋回接続19とは反対の側面に対してクロージャとして作用する。
【0035】
クランプ16を締結ウェブ3に嵌合させるために、開口15の位置に適合されたボアが、上側半体17の旋回開放位置においてエネルギーガイドの挿入前に、クランプの下側半体18の底部壁に生成される。セルフタッピングネジは、ボアを通じて締結ウェブ3の各側面領域13、14における1以上の開口15に通される。
【0036】
同じ手順が、図7で示すように、エネルギーガイドの端部領域をクランプ留めするための第2の締結要素としての接続要素として作用するクランプ20により実行され得る。図7では、接続要素として作用するクランプ20は、旋回接続19に対向するラッチングクロージャ21が上側半体22と下側半体23の間で確認可能であるような形態で配向される。
【0037】
クランプ20には、エネルギーガイドチェーンの逆を向く側面において、その中央開口24の周囲で、エネルギーガイドチェーンを通じてガイドされるラインの接続のための引張り歪み緩和要素(引張り応力緩和要素)25が設けられる。
【0038】
図1からさらに分かるように、締結ウェブ3の中央領域には、締結ウェブ3の長手方向に対して横断する方向に相互に離間した関係で配置された2つの開口26が設けられる。2つの開口26は、エネルギーガイドのための第2の締結要素として図5に示すウェアリング(プロテクタ)27を締結するために作用する。図6及び7に示すクランプ16及び20と同様に、ウェアリング27は、締結ウェブ3において相互に重なり合った関係で配置される2つのリング半体28及び29を備える。それらの2つの対向配設された接続領域では、2つのリング半体28及び29はそれぞれのスナップアクションクロージャによってともに締結される。ウェアリング27の外部輪郭もまた、厄介なエッジも、切断エッジも実質的にないので障害のリスクが非常に低くなるように長手方向に凸状に湾曲される。
【0039】
図5~7に示すエネルギーガイドは、管状エネルギーガイドチェーン30の形態である。
【0040】
締結ウェブ3の長手方向に対して横断する方向に面するその側面では、接続要素9は介在バーを有する凹部31を有し、材料凹部として作用する。2つの開口26は、凹部31の上方にある締結ウェブの領域に配置される。
【0041】
図1から分かるように、その端部領域における曲げ弾性ウェブ5は、環状弾性ストランド7の形態である第1の締結要素のための保持手段32を有する。保持手段32は、外向きに接続要素9に向けて傾斜されたフック形状突出部の形態である。曲げ弾性ウェブ5に対して平行に延在する平面では、突出部33はその周囲に通され得る環状弾性ストランドに対してアーク状に延在する接触面を有し、その上にフック形状突出部33の傾斜端部34が延在する。フック形状突出部33は、締結部品1において一体形成される。
【0042】
フック形状突出部33の傾斜端部34の外部輪郭は、環状弾性ストランドに対する接触面と位置整合された関係で延在するとともに、そのアンカー留めされた状態から接触面の周囲にガイドされる張力下の弾性ストランドを解放する目的のために、工具が外部から係合可能な切込み35によりアーチ状に延在する。
【0043】
図8に示す実施形態では、その自由端の領域における締結ウェブ4は、ホース状又は管状のエネルギーガイド12のためのホルダとしての面ファスナ37を通過させるためにその長手方向に対して横断する方向に延在するスロット36を有する。面ファスナの2つの端部領域38は、図11に示すように、締結ウェブにおいて長手方向に対して横断する方向に延在するスロット36を通じて曲げ弾性要素6へ内向きに外部から通されてから締結ウェブ4の端部上で屈曲され、エネルギーガイド12の周囲に引き出されるとともにフックアンドループクロージャ領域39によりそこに締結される面ファスナの上で、それぞれの周方向において外部から載置される。
【0044】
それらの中心では、スロット36には、締結部品4の長手方向に面し、締結ウェブ4の長手方向に離間した開口15とともに管状エネルギーガイドチェーン30のためのホルダとして図13及び14にそれぞれ示すクランプ16及び20を締結するために作用する拡張部39が設けられる。
【0045】
クランプ16及び20の締結ウェブ4への装着は、図6及び7を参照してこれまでに説明した方法によって達成される。
【0046】
図8からも分かるように、締結ウェブ4は、図1に示す実施形態のようにその中央領域において、締結ウェブ4の長手方向に対して横断する方向に離間するとともに、図12に示すウェアリング(プロテクタ)27を締結するために作用する2つの開口26を有する。ウェアリング27のエネルギーガイドチェーン30への装着は、締結ウェブ3の第1の実施形態の図5を参照してこれまでに説明したように達成される。
【0047】
図8~10に示し、面ファスナの形態である第1の締結要素8を締結するために、その自由端の領域におけるウェブ6は、曲げ弾性ウェブ4の長手方向に対して横断する方向に延在するとともにそれを通じて面ファスナが延在するスロット40を有する。ロボットアーム(不図示)の周囲に載置される面ファスナの2つの端部領域41は、スロット40を通じて内部から外向きにガイドされ、スロット40とそれに隣接する曲げ弾性ウェブの自由端との間に設けられた保持ウェブの周囲でそれぞれの周方向に屈曲され、ロボットアームの周囲に載置された面ファスナの上に引き出され、そこに面ファスナ領域によって締結される。
【0048】
面ファスナに対して外向きに突出する横ガイドウェブ42は、曲げ弾性ウェブ6の長手方向に対して横断する方向に配置されて、スロット40及び保持ウェブの側面に配置される。ガイドウェブは、曲げ弾性ウェブ6において一体形成される。
【符号の説明】
【0049】
1 締結部品
2 締結部品
3 締結ウェブ
4 締結ウェブ
5 曲げ弾性ウェブ
6 曲げ弾性ウェブ
7 第1の締結要素
8 第1の締結要素
9 接続要素
10 くびれ
11 環状弾性ストランド
12 エネルギーガイド
13 側面領域
14 側面領域
15 開口
16 クランプ
17 上側半体
18 下側半体
19 旋回接続
20 クランプ
21 ラッチングクロージャ
22 上側半体
23 下側半体
24 中央開口
25 引張り応力緩和要素
26 開口
27 ウェアリング
28 リング半体
29 リング半体
30 エネルギーガイドチェーン
31 凹部
32 保持手段
33 フック形状突出部
34 傾斜端部
35 切込み
36 スロット
37 面ファスナ
38 端部領域
39 拡張部
40 スロット
41 端部領域
42 横ガイドウェブ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14