(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-29
(45)【発行日】2023-04-06
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G16B 40/00 20190101AFI20230330BHJP
G06F 17/17 20060101ALI20230330BHJP
【FI】
G16B40/00
G06F17/17
(21)【出願番号】P 2018240302
(22)【出願日】2018-12-21
【審査請求日】2021-10-05
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(73)【特許権者】
【識別番号】504157024
【氏名又は名称】国立大学法人東北大学
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124844
【氏名又は名称】石原 隆治
(72)【発明者】
【氏名】山内 隆史
(72)【発明者】
【氏名】越智 大介
(72)【発明者】
【氏名】檜山 聡
(72)【発明者】
【氏名】長▲崎▼ 正朗
(72)【発明者】
【氏名】菅原 準一
【審査官】鈴木 和樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-175850(JP,A)
【文献】特開2004-229511(JP,A)
【文献】特表2014-516992(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16B 5/00 - 99/00
G06Q 10/00 - 99/00
G06F 17/17
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の測定値及び前記測定値が測定された日時を取得する取得部と、
前記複数の測定値の一部又は全部に基づいて、測定値及び測定が実行された日時に係る2次元近似曲線を生成する生成部と、
生成された近似曲線における値を使用したPermutationテストを実行して、測定値に係る有意確率を算出する算出部とを有
し、
前記生成部は、前記複数の測定値及び前記測定値が測定された日時に基づいた第1の近似曲線と、前記複数の測定値を時間領域でランダムに入れ替えて所定の数の第2の近似曲線とを生成し、
前記算出部は、第1の時点における前記第1の近似曲線の値と第2の時点における前記第1の近似曲線の値との差分が、前記第1の時点における前記第2の近似曲線の値と前記第2の時点における前記第2の近似曲線の値との差分を前記所定の数含むリストのうち、何番目に位置するかに基づいて、前記第1の時点と前記第2の時点とにおける前記複数の測定値に係る有意確率を算出する情報処理装置。
【請求項2】
前記生成部は、前記複数の測定値の一部を含む第1のグループに基づいた第3の近似曲線と、前記複数の測定値の一部を含む第2のグループに基づいた第4の近似曲線と、前記第1のグループ及び前記第2のグループの測定値をランダムに入れ替えて、前記入れ替えた第1のグループに基づいた所定の数の第5の近似曲線と、前記入れ替えた第2のグループに基づいた前記所定の数の第6の近似曲線とを生成し、
前記算出部は、第1の時点における前記第3の近似曲線の値と前記第1の時点における前記第4の近似曲線の値との差分が、前記第1の時点における前記第5の近似曲線の値と前記第1の時点における前記第6の近似曲線の値との差分を前記所定の数含むリストのうち、何番目に位置するかに基づいて、前記第1の時点における前記第1のグループと前記第1の時点における前記第2のグループとに係る有意確率を算出する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
複数の測定値及び前記測定値が測定された日時を取得する取得手順と、
前記複数の測定値の一部又は全部に基づいて、測定値及び測定が実行された日時に係る2次元近似曲線を生成する生成手順と、
生成された近似曲線における値を使用したPermutationテストを実行して、測定値に係る有意確率を算出する算出手順
と、
前記複数の測定値及び前記測定値が測定された日時に基づいた第1の近似曲線と、前記複数の測定値を時間領域でランダムに入れ替えて所定の数の第2の近似曲線とを生成する手順と、
第1の時点における前記第1の近似曲線の値と第2の時点における前記第1の近似曲線の値との差分が、前記第1の時点における前記第2の近似曲線の値と前記第2の時点における前記第2の近似曲線の値との差分を前記所定の数含むリストのうち、何番目に位置するかに基づいて、前記第1の時点と前記第2の時点とにおける前記複数の測定値に係る有意確率を算出する手順とを情報処理装置が実行する情報処理方法。
【請求項4】
コンピュータが実行可能なプログラムであって、
複数の測定値及び前記測定値が測定された日時を取得する取得手順と、
前記複数の測定値の一部又は全部に基づいて、測定値及び測定が実行された日時に係る2次元近似曲線を生成する生成手順と、
生成された近似曲線における値を使用したPermutationテストを実行して、測定値に係る有意確率を算出する算出手順
と、
前記複数の測定値及び前記測定値が測定された日時に基づいた第1の近似曲線と、前記複数の測定値を時間領域でランダムに入れ替えて所定の数の第2の近似曲線とを生成する手順と、
第1の時点における前記第1の近似曲線の値と第2の時点における前記第1の近似曲線の値との差分が、前記第1の時点における前記第2の近似曲線の値と前記第2の時点における前記第2の近似曲線の値との差分を前記所定の数含むリストのうち、何番目に位置するかに基づいて、前記第1の時点と前記第2の時点とにおける前記複数の測定値に係る有意確率を算出する手順とを前記コンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
妊娠中における遺伝子の発現量又は代謝産物の経時的変化を解析した研究が報告されている(例えば非特許文献1及び非特許文献2)。
【0003】
非特許文献1では、妊娠初期、中期、後期ごとに血漿を採取し、各期の間で血漿中の代謝産物の変化が解析されている。非特許文献2では、妊娠初期、中期、後期ごとに血漿を採取し、各期及び産後の間で血漿中のRNA(遺伝子の発現量)の変化が解析されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】Karen L. Lindsay, et al, Longitudinal Metabolomic Profiling of Amino Acids and Lipids across Healthy Pregnancy, PLOS ONE, 0145794, 2015
【文献】Winston Koh, et al, Noninvasive in vivo monitoring of tissue-specific global gene expression in humans, PNAS, 111, 30, 11223, 2014
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
遺伝子の発現量又は代謝産物の経時的変化に有意差があるか否かを検定する際、検定の妥当性を担保するために、比較対象となる各群が一定以上のサンプルサイズを有することが求められる。しかしながら、各群が一定以上のサンプルサイズデータを有する場合であっても、データが存在しない時点間で有意差があるか否かを検定することは困難であった。
【0006】
また、任意の時点において任意のグループ間の測定値に有意差があるか否かを検定する際、試料採取の頻度を増加させることが求められる。しかしながら、被験者の負担が増加する、及び試料を採取及び分析するためのコストが増加する等のデメリットが生じる。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、任意の時点の測定値に係る有意差を検定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
開示の技術によれば、複数の測定値及び前記測定値が測定された日時を取得する取得部と、前記複数の測定値の一部又は全部に基づいて、測定値及び測定が実行された日時に係る2次元近似曲線を生成する生成部と、生成された近似曲線における値を使用したPermutationテストを実行して、測定値に係る有意確率を算出する算出部とを有し、前記生成部は、前記複数の測定値及び前記測定値が測定された日時に基づいた第1の近似曲線と、前記複数の測定値を時間領域でランダムに入れ替えて所定の数の第2の近似曲線とを生成し、前記算出部は、第1の時点における前記第1の近似曲線の値と第2の時点における前記第1の近似曲線の値との差分が、前記第1の時点における前記第2の近似曲線の値と前記第2の時点における前記第2の近似曲線の値との差分を前記所定の数含むリストのうち、何番目に位置するかに基づいて、前記第1の時点と前記第2の時点とにおける前記複数の測定値に係る有意確率を算出する情報処理装置が提供される。
【発明の効果】
【0009】
開示の技術によれば、任意の時点の測定値に係る有意差を検定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態における情報処理装置1の機能構成例を示す図である。
【
図2】本発明の実施形態における情報処理装置1のハードウェア構成例を示す図である。
【
図5】本発明の実施形態における情報処理の例を説明するためのフローチャートである。
【
図6】本発明の実施形態におけるp
T値算出の例(1)を説明するためのフローチャートである。
【
図7】本発明の実施形態におけるp
T値算出の例(1)におけるp
T値算出対象の測定値を説明するための図である。
【
図8】本発明の実施形態におけるp
T値算出の例(1)におけるPermutationテストを説明するための図である。
【
図9】本発明の実施形態におけるp
G値算出の例(2)を説明するためのフローチャートである。
【
図10】本発明の実施形態におけるp
G値算出の例(2)におけるp
G値算出対象の測定値を説明するための図である。
【
図11】本発明の実施形態におけるp
G値算出の例(2)におけるPermutationテストを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下で説明する実施の形態は一例であり、本発明が適用される実施の形態は、以下の実施の形態に限られない。
【0012】
図1は、本発明の実施の形態にかかる情報処理装置1の機能構成例を示す図である。本発明の実施形態における情報処理装置1は、データ取得機能部11、データ保存機能部12及びp値算出機能部13を有する。なお、データ取得機能部11は、被験者の遺伝子の発現量、代謝産物量又はライフログ等を測定する生体情報測定センサ又は測定されたデータを保存する測定装置等と接続されてもよい。情報処理装置1は、例えばネットワークで互いに接続される複数の装置が上記のいずれかの機能部として動作するシステムであってもよい。
【0013】
データ取得機能部11は、被験者の遺伝子の発現量、代謝産物量又はライフログ等の測定値を取得し、データ保存機能部12に当該測定値及び当該測定値が被験者から測定された日時を保存する。取得される日時は、日単位でもよいし、時単位又は分単位等でもよい。被験者の遺伝子の発現量、代謝産物量又はライフログ等を測定する測定装置等は、情報処理装置1に含まれてもよいし、測定装置等と情報処理装置1が分離していてもよい。すなわち、測定装置等で測定された結果が、無線通信等を介してデータ取得機能部11に受信されてもよい。なお、データ保存機能部12は、情報処理装置1に含まれなくてもよい。例えば、データ保存機能部12は、ネットワークを介して接続される他の情報処理装置に含まれてもよい。
【0014】
p値算出機能部13は、データ保存機能部12に保存された被験者の遺伝子の発現量、代謝産物量又はライフログ等の測定値に基づいて近似曲線を生成し、当該近似曲線から導出される数値にPermutationテストを実行することで、任意の時点間の測定値に有意差があるか否かを判定するpT値、又は任意の時点における任意のグループ間の測定値に有意差があるか否かを判定するpG値を算出する。pT値およびpG値算出の詳細は後述する。
【0015】
図2は、本発明の実施形態における情報処理装置1のハードウェア構成例を示す図である。
図1に示される本発明の実施形態における情報処理装置1は、機能単位のブロックを示している。これらの各機能ブロックは、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に複数要素が結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
【0016】
また、例えば、本発明の一実施の形態における情報処理装置1は、本発明の実施の形態に係る処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
図2に示されるように情報処理装置1は、物理的構成として、プロセッサ101、記憶装置102、補助記憶装置103、通信装置104、入力装置105、出力装置106及びバス107等を含むコンピュータとして構成されてもよい。
【0017】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニット等に読み替えることができる。情報処理装置1のハードウェア構成は、
図2に示される101~106で示される各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0018】
情報処理装置1が実現する各機能は、プロセッサ101、記憶装置102等のハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ101が演算を行い、通信装置104による通信、記憶装置102及び補助記憶装置103におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
【0019】
プロセッサ101は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ101は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタ等を含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。
【0020】
また、プロセッサ101は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール又はデータを、補助記憶装置103及び/又は通信装置104から記憶装置102に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムは、コンピュータに実行させることにより、本発明の実施の形態における情報処理装置1の機能を少なくとも一部を実現する。例えば、
図1に示されるデータ取得機能部11、データ保存機能部12及びp値算出機能部13は、記憶装置102に格納されプロセッサ101で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ101で実行されてもよいし、2以上のプロセッサ101により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ101は、1以上のチップ又はコアで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。
【0021】
記憶装置102は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)等の少なくとも1つで構成されてもよい。記憶装置102は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)等と呼ばれてもよい。記憶装置102は、本発明の一実施の形態に係る処理を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール等を保存することができる。
【0022】
補助記憶装置103は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)等の光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ等の少なくとも1つで構成されてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、記憶装置102及び/又は補助記憶装置103を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
図1に示されるデータ保存機能部12は、記憶装置102及び補助記憶装置103によって実現されてもよい。
【0023】
通信装置104は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュール等ともいう。例えば、
図1に示されるデータ保存機能部12は、通信装置104を介して接続される他のコンピュータによって実現されてもよい。
【0024】
入力装置105は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサ等)である。出力装置106は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプ等)である。なお、入力装置105及び出力装置106は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。例えば、
図1に示されるデータ取得機能部11において測定装置等から情報の入力を受け付ける機能は、入力装置105によって実現されてもよい。
【0025】
また、プロセッサ101及び記憶装置102等の各装置は、情報を通信するためのバス107で接続される。バス107は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
【0026】
また、情報処理装置1は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ101は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
【0027】
図3は、測定値の例(1)を示す図である。
図3の縦軸は、遺伝子の発現量、代謝産物量、ライフログの測定値等の測定値に対応する。
図3の横軸は、時間に対応する。
図3は、10人の被験者が期間1及び期間2で1回ずつ測定を行った場合の測定値を示す。
【0028】
図3に示されるように測定値が取得されている場合、期間1に含まれる測定値と期間2に含まれる測定値とに、有意差があるか否かは、例えばウェルチのt検定等を用いて容易に検定可能である。しかしながら、
図3に示される時点x1及び時点x2には、測定値が存在しないため、時点x1と時点x2とで有意差があるか否かを検定することは困難である。
【0029】
図4は、測定値の例(2)を示す図である。
図4の縦軸は、遺伝子の発現量、代謝産物量、ライフログの測定値等の測定値に対応する。
図4の横軸は、時間に対応する。
図4は、グループ1の10人の被験者が期間1及び期間2で1回ずつ測定し、グループ2の10人の被験者が同様に期間1及び期間2で1回ずつ測定した測定値を示す。
【0030】
図4に示されるようにグループ1及びグループ2の測定値が取得されている場合、期間1におけるグループ1に含まれる測定値と、期間1におけるグループ2に含まれる測定値とに、有意差があるか否かは、例えばウェルチのt検定等を用いて容易に検定可能である。同様に、期間2におけるグループ1に含まれる測定値と、期間2におけるグループ2に含まれる測定値とに、有意差があるか否かは容易に検定可能である。しかしながら、
図4に示される時点x1には測定値が存在しないため、時点x1におけるグループ1とグループ2とで有意差があるか否かを検定することは困難である。
【0031】
そこで、以下に説明するように近似曲線とPermutationテストを用いることで、任意の時点間での測定値に有意差があるか否か、又は任意の時点における任意のグループ間の測定値に有意差があるか否かを検定する。
【0032】
図5は、本発明の実施形態における情報処理の例を説明するためのフローチャートである。
図5に示されるフローチャートで、任意の時点間での測定値に有意差があるか否かを示すp
T値、又は任意の時点における任意のグループ間の測定値に有意差があるか否かを示すp
G値を算出する。
【0033】
ステップS101において、データ取得機能部11は、遺伝子の発現量、代謝産物量又はライフログの測定値等の測定値を取得し、データ保存機能部12に保存する。ステップS102において、p値算出機能部13は、任意の時点間において測定値に有意差があるかの指標となるpT値を算出する。
【0034】
図6は、本発明の実施形態におけるp
T値算出の例(1)を説明するためのフローチャートである。
図6を用いて、
図5に示されるステップS102を詳細に説明する。
【0035】
ステップS102-1において、p値算出機能部13は、データ保存機能部12に取得された全測定値あるいは任意の測定値の組み合わせをData1とする。続いて、p値算出機能部13は、Data1を用いて、xを時間(測定を行った時点)、yを測定値とした近似曲線y(x)を作成する(S102-2)。続いて、任意の時点x1と任意の時点x2について、Diff_original=y(x1)-y(x2)を求める(S102-3)。
【0036】
図7は、本発明の実施形態におけるp
T値算出の例(1)におけるp
T値算出対象の測定値を説明するための図である。
図7を用いて、ステップS102-2及びS102-3を説明する。
【0037】
ステップS102-2において、
図7に示されるような測定値Data1に対して、p値算出機能部13は、近似曲線y(x)を作成する。近似曲線は、例えば、多項式、ガウス基底関数又はlowess平滑化法等に基づいて作成してもよい。
【0038】
次に、ステップS102-3において、
図7に示されるように、p値算出機能部13は、時点x
1と時点x
2について、Diff_original=y(x
1)-y(x
2)を算出する。ステップS102の実行中、x
1及びx
2は固定された値となる。
【0039】
図6に戻る。ステップ102-4において、p値算出機能部13は、Diff_randam_list=[]を作成するループを開始する。任意の数n回だけステップS102-5からステップS102-9までが実行される。
【0040】
ステップS102-5において、p値算出機能部13は、Data1のxの情報をランダムに入れ替えたData2を作成する。続いて、p値算出機能部13は、Data2を用いて、ステップS102-2と同様にxを時間(測定を行った時点)、yを測定値とした近似曲線y´(x)を作成する(S102-6)。続いて、p値算出機能部13は、ステップS102-3と同様に任意の時点x1と任意の時点x2について、Diff_random=y´(x1)-y´(x2)を求める(S102-7)。続いて、p値算出機能部13は、Diff_random_listにDiff_randomを追加して(S102-8)、ループを終了する(S102-9)。続いて、p値算出機能部13は、Diff_random_listのうち、Diff_originalが上位何番目に位置するかに基づいて、時点x1及び時点x2の測定値に有意差があったかを示すpT値を算出する(S102-10)。
【0041】
図8は、本発明の実施形態におけるp
T値算出の例(1)におけるPermutationテストを説明するための図である。
図8を用いて、ステップS102-4からステップS102-9までのループの処理及びステップS102-10を説明する。ループは、例えば1000回等任意の回数が実行されてもよい。
【0042】
図8に示されるように、1ループの処理においてp値算出機能部13は、Data1の時間(x)の情報をランダムに入れ替えて、近似曲線y´(x)を作成する。続いて、p値算出機能部13は、Diff_random=y´(x
1)-y´(x
2)を算出する。
【0043】
所定の回数ループが実行された後、p値算出機能部13は、Diff_random_listの分布において、Diff_originalの値が何番目に位置するかで、pT値を算出する。例えば、有意水準が0.05かつループが1000回の場合、Diff_originalが上位50番目よりも上位に位置すれば、有意差があると検定される。
【0044】
図5に戻る。ステップS103において、p値算出機能部13は、任意の時点における任意のグループ間の測定値に有意差があるかの指標となるp
G値を算出する。
【0045】
図9は、本発明の実施形態におけるp
G値算出の例(2)を説明するためのフローチャートである。
図9を用いて、
図5に示されるステップS103を詳細に説明する。
【0046】
ステップS103-1において、p値算出機能部13は、データ保存機能部12に取得された全測定値あるいは任意の測定値の組み合わせをData1とする。続いて、p値算出機能部13は、Data1を任意のグループ1及びグループ2に分ける(S103-2)。続いて、グループ1及びグループ2のそれぞれに対して、xを時間(測定を行った時点)、yを測定値とした近似曲線y1(x)及びy2(x)を作成する(S103-3)。続いて、任意の時点x1と任意の時点x2について、Diff_original=y1(x1)-y2(x1)を求める(S103-4)。
【0047】
図10は、本発明の実施形態におけるp
G値算出の例(2)におけるp
G値算出対象の測定値を説明するための図である。
図10を用いて、ステップS103-3及びS103-4を説明する。
【0048】
ステップS103-3において、
図10に示されるような測定値Data1に対して、p値算出機能部13は、グループ1に対して近似曲線y
1(x)、グループ2に対してy
2(x)を作成する。近似曲線は、例えば、多項式、ガウス基底関数又はlowess平滑化法等に基づいて作成してもよい。
【0049】
次に、ステップS103-4において、
図10に示されるように、p値算出機能部13は、任意の時点x
1について、Diff_original=y
1(x
1)-y
2(x
1)を算出する。ステップS103の実行中、x
1は固定された値となる。
【0050】
図9に戻る。ステップ103-5において、p値算出機能部13は、Diff_randam_list=[]を作成するループを開始する。任意の数n回だけステップS103-6からステップS103-10までが実行される。
【0051】
ステップS103-6において、p値算出機能部13は、Data1のグループ1及びグループ2のラベル情報をランダムに入れ替えたグループ1´及びグループ2´を作成する。続いて、p値算出機能部13は、グループ1´及びグループ2´に対して、ステップS103-3と同様にxを時間(測定を行った時点)、yを測定値とした近似曲線近似曲線y1´(x)及びy2´(x)を作成する(S103-7)。続いて、p値算出機能部13は、ステップS103-4と同様に時点x1について、Diff_random=y1´(x1)-y2´(x1)を求める(S103-8)。続いて、p値算出機能部13は、Diff_random_listにDiff_randomを追加して(S103-9)、ループを終了する(S102-9)。続いて、p値算出機能部13は、Diff_random_listのうち、Diff_originalが上位何番目に位置するかに基づいて、グループ1及びグループ2の測定値に有意差があったかを示すpG値を算出する(S103-11)。
【0052】
図11は、本発明の実施形態におけるp
G値算出の例(2)におけるPermutationテストを説明するための図である。
図11を用いて、ステップS103-5からステップS103-10までのループの処理及びステップS103-11を説明する。ループは、例えば1000回等任意の回数が実行されてもよい。
【0053】
図11に示されるように、1ループの処理においてp値算出機能部13は、グループのラベルをランダムに入れ替えて、近似曲線y
1´(x)及びy
2´(x)を作成する。続いて、p値算出機能部13は、Diff_random=y
1´(x
1)-y
2´(x
1)を算出する。
【0054】
所定の回数ループが実行された後、p値算出機能部13は、Diff_random_listの分布において、Diff_originalの値が何番目に位置するかで、pG値を算出する。例えば、有意水準が0.05かつループが1000回の場合、Diff_originalが上位50番目よりも上位に位置すれば、有意差があると検定される。
【0055】
上述の本発明の実施の形態によれば、情報処理装置1は、任意の時点間において測定に有意差があるか否かを示すpT値を算出することができる。また、情報処理装置1は、任意の時点における任意のグループ間の測定値に有意差があるかの指標となるpG値を算出することができる。
【0056】
すなわち、任意の時点の測定値に係る有意差を検定することができる。
【0057】
(実施の形態のまとめ)
以上、説明したように、本発明の実施の形態によれば、複数の測定値及び前記測定値が測定された日時を取得する取得部と、前記複数の測定値の一部又は全部に基づいて、測定値及び測定が実行された日時に係る2次元近似曲線を生成する生成部と、生成された近似曲線における値を使用したPermutationテストを実行して、測定値に係る有意確率を算出する算出部とを有する情報処理装置が提供される。
【0058】
上記の構成により、情報処理装置1は、任意の時点間において測定に有意差があるか否かを示すpT値を算出することができる。また、情報処理装置1は、任意の時点における任意のグループ間の測定値に有意差があるかの指標となるpG値を算出することができる。すなわち、任意の時点の測定値に係る有意差を検定することができる。
【0059】
前記生成部は、前記複数の測定値及び前記測定値が測定された日時に基づいた第1の近似曲線と、前記複数の測定値を時間領域でランダムに入れ替えて所定の数の第2の近似曲線とを生成し、前記算出部は、第1の時点における前記第1の近似曲線の値と第2の時点における前記第1の近似曲線の値との差分が、前記第1の時点における前記第2の近似曲線の値と前記第2の時点における前記第2の近似曲線の値との差分を前記所定の数含むリストのうち、何番目に位置するかに基づいて、前記第1の時点と前記第2の時点とにおける前記複数の測定値に係る有意確率を算出してもよい。当該構成により、情報処理装置1は、任意の時点間において測定に有意差があるか否かを示すpT値を算出することができる。
【0060】
前記生成部は、前記複数の測定値の一部を含む第1のグループに基づいた第3の近似曲線と、前記複数の測定値の一部を含む第2のグループに基づいた第4の近似曲線と、前記第1のグループ及び前記第2のグループの測定値をランダムに入れ替えて、前記入れ替えた第1のグループに基づいた所定の数の第5の近似曲線と、前記入れ替えた第2のグループに基づいた前記所定の数の第6の近似曲線とを生成し、前記算出部は、第1の時点における前記第3の近似曲線の値と前記第1の時点における前記第4の近似曲線の値との差分が、前記第1の時点における前記第5の近似曲線の値と前記第1の時点における前記第6の近似曲線の値との差分を前記所定の数含むリストのうち、何番目に位置するかに基づいて、前記第1の時点における前記第1のグループと前記第1の時点における前記第2のグループとに係る有意確率を算出してもよい。当該構成により、情報処理装置1は、情報処理装置1は、任意の時点における任意のグループ間の測定値に有意差があるかの指標となるpG値を算出することができる。
【0061】
また、本発明の実施の形態によれば、複数の測定値及び前記測定値が測定された日時を取得する取得手順と、前記複数の測定値の一部又は全部に基づいて、測定値及び測定が実行された日時に係る2次元近似曲線を生成する生成手順と、生成された近似曲線における値を使用したPermutationテストを実行して、測定値に係る有意確率を算出する算出手順とを有する情報処理方法が提供される。
【0062】
上記の構成により、情報処理装置1は、任意の時点間において測定に有意差があるか否かを示すpT値を算出することができる。また、情報処理装置1は、任意の時点における任意のグループ間の測定値に有意差があるかの指標となるpG値を算出することができる。すなわち、任意の時点の測定値に係る有意差を検定することができる。
【0063】
また、本発明の実施の形態によれば、コンピュータが実行可能なプログラムであって、複数の測定値及び前記測定値が測定された日時を取得する取得手順と、前記複数の測定値の一部又は全部に基づいて、測定値及び測定が実行された日時に係る2次元近似曲線を生成する生成手順と、生成された近似曲線における値を使用したPermutationテストを実行して、測定値に係る有意確率を算出する算出手順とを前記コンピュータに実行させるプログラムが提供される。
【0064】
上記の構成により、情報処理装置1は、任意の時点間において測定に有意差があるか否かを示すpT値を算出することができる。また、情報処理装置1は、任意の時点における任意のグループ間の測定値に有意差があるかの指標となるpG値を算出することができる。すなわち、任意の時点の測定値に係る有意差を検定することができる。
【0065】
(実施形態の補足)
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、開示される発明はそのような実施形態に限定されず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。発明の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてもよい。上記の説明における項目の区分けは本発明に本質的ではなく、2以上の項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてよいし、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。機能ブロック図における機能部又は処理部の境界は必ずしも物理的な部品の境界に対応するとは限らない。複数の機能部の動作が物理的には1つの部品で行われてもよいし、あるいは1つの機能部の動作が物理的には複数の部品により行われてもよい。実施の形態で述べた処理手順については、矛盾の無い限り処理の順序を入れ替えてもよい。処理説明の便宜上、情報処理装置1は機能的なブロック図を用いて説明されたが、そのような装置はハードウェアで、ソフトウェアで又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。本発明の実施の形態に従って情報処理装置1が有するプロセッサにより動作するソフトウェアはそれぞれ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、EPROM、EEPROM、レジスタ、ハードディスク(HDD)、リムーバブルディスク、CD-ROM、データベース、サーバその他の適切な如何なる記憶媒体に保存されてもよい。
【0066】
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャート等は、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0067】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0068】
本開示における判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0069】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0070】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0071】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0072】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。
【0073】
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。
【0074】
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0075】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0076】
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0077】
上記の各装置の構成における「手段」を、「部」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
【0078】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0079】
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0080】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【0081】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0082】
なお、本開示において、データ取得機能部11は、取得部の一例である。p値算出機能部13は、生成部又は算出部の一例である。p値は、有意確率の一例である。x1は、第1の時点の一例である。x2は、第2の時点の一例である。y(x)は、第1の近似曲線の一例である。y´(x)は、第2の近似曲線の一例である。y1(x)は、第3の近似曲線の一例である。y2(x)は、第4の近似曲線の一例である。y1´(x)は、第5の近似曲線の一例である。y2´(x)は、第6の近似曲線の一例である。
【0083】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0084】
1 情報処理装置
11 データ取得機能部
12 データ保存機能部
13 p値算出機能部
101 プロセッサ
102 記憶装置
103 補助記憶装置
104 通信装置
105 入力装置
106 出力装置
107 バス