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特許7253308プログラム、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-29
(45)【発行日】2023-04-06
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/10 20180101AFI20230330BHJP
【FI】
G16H20/10
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022067072
(22)【出願日】2022-04-14
【審査請求日】2022-04-14
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500521522
【氏名又は名称】株式会社オプティム
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】菅谷 俊二
【審査官】森田 充功
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-531334(JP,A)
【文献】特開2017-221245(JP,A)
【文献】特開2003-323497(JP,A)
【文献】特開2021-186283(JP,A)
【文献】特開2011-215744(JP,A)
【文献】特開2018-101441(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0004283(US,A1)
【文献】特開2021-117946(JP,A)
【文献】高田 篤史 他,特集 消費財とサイエンスの融合 製薬メーカーのDX 難局を超え、提供価値を高めるデータ活用,知的資産創造,株式会社野村総合研究所,2022年02月18日,第30巻, No.3,p.46-67
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00 - 80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、記憶部とを備えたコンピュータに、医療機関から薬剤の処方または調剤を受けた患者であるユーザの前記薬剤の情報を管理するためのプログラムであって、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記医療機関により前記ユーザに対して処方または調剤された前記薬剤の処方に関する処方情報を受け付ける処方受付ステップと、
前記処方受付ステップにおいて受け付けた処方情報に基づき、前記ユーザに対して服用を促す通知を提示する通知ステップと、
前記ユーザから、前記ユーザによる前記薬剤の服用に関する服用情報を受け付ける服用受付ステップと、
前記処方受付ステップにおいて受け付けた前記処方情報、および、前記服用受付ステップにおいて受け付けた前記服用情報を外部サーバへ送信する送信ステップと、
前記処方受付ステップにおいて、前記薬剤の前記処方情報を、前記ユーザと関連づけて記憶する記憶ステップと、
を実行させ、
前記処方受付ステップは、前記医療機関から、前記医療機関により前記ユーザに対して処方または調剤された前記薬剤の薬識別情報、および、前記薬剤の用法・用量を含む処方内容情報を含み、前記ユーザを識別するユーザ識別情報を含まない、前記薬剤の前記処方情報を受け付けるステップであり、
前記記憶ステップは、前記ユーザから受け付けた前記ユーザを識別するユーザ識別情報を、前記医療機関から受け付けた前記処方情報と関連づけて記憶するステップである、
プログラム。
【請求項2】
プロセッサと、記憶部とを備えたコンピュータおよびユーザ端末からなる情報処理システムに、医療機関から薬剤の処方または調剤を受けた患者であるユーザの前記薬剤の情報を管理するためのプログラムであって、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記医療機関により前記ユーザに対して処方または調剤された前記薬剤の処方に関する処方情報を受け付ける処方受付ステップと、
前記処方受付ステップにおいて受け付けた処方情報に基づき、前記ユーザに対して服用を促す通知を提示する通知ステップと、
前記ユーザから、前記ユーザ端末に記憶された、前記ユーザに対して処方または調剤された薬剤ごとのアプリケーションプログラムに対する入力操作に応じて、前記ユーザによる前記薬剤の服用に関する服用情報を受け付ける服用受付ステップと、
前記処方受付ステップにおいて受け付けた前記処方情報、および、前記服用受付ステップにおいて受け付けた前記服用情報を外部サーバへ送信する送信ステップと、
を実行させるプログラム。
【請求項3】
前記服用受付ステップは、前記ユーザから、前記ユーザのユーザ端末に記憶された、前記ユーザに対して処方または調剤された薬剤ごとのアプリケーションプログラムに対する入力操作に応じて、前記ユーザによる前記薬剤の服用に関する服用情報を受け付けるステップである、
請求項記載のプログラム。
【請求項4】
前記外部サーバは、前記医療機関、または、前記薬剤を製造または販売する会社のサーバである、
請求項1または2記載のプログラム。
【請求項5】
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記処方受付ステップにおいて、前記薬剤の前記処方情報を、前記ユーザと関連づけて記憶する記憶ステップと、
を実行させる、
請求項1または2記載のプログラム。
【請求項6】
前記服用受付ステップは、前記ユーザから前記薬剤の使用日時、使用量、および、薬剤に関する評価情報を受け付けるステップである、
請求項1または2記載のプログラム。
【請求項7】
前記服用受付ステップは、前記ユーザから、複数の前記薬剤のそれぞれに対応した服用情報を受け付けるステップであり、
前記送信ステップは、前記処方受付ステップにおいて受け付けた複数の前記薬剤のそれぞれに関連づけられた複数の外部サーバへ、複数の前記薬剤のそれぞれの服用情報を送信するステップである、
請求項1または2記載のプログラム。
【請求項8】
前記送信ステップは、前記処方受付ステップにおいて受け付けた前記薬剤に関する情報に基づき特定される外部サーバへ、前記処方情報、および、前記服用情報を送信するステップである、
請求項1または2記載のプログラム。
【請求項9】
前記通知ステップは、前記服用受付ステップにおいて受け付けた前記薬剤の服用情報に基づき、前記ユーザに対して前記薬剤の服用の中止または変更を促す通知を提示するステップを含む、
請求項1または2記載のプログラム。
【請求項10】
前記送信ステップは、
前記ユーザに対し、前記服用受付ステップにおいて受け付けた前記服用情報を前記外部サーバへ送信するか否かを承認するための画面を前記ユーザに提示するステップと、
前記ユーザによる、前記服用情報を前記外部サーバへ送信することを承認する指示を受け付けるステップと、
前記ユーザから受け付けた前記服用情報を前記外部サーバへ送信することを承認する指示に応じて、前記服用受付ステップにおいて受け付けた前記服用情報を外部サーバへ送信するステップと、
を含む、
請求項1または2記載のプログラム。
【請求項11】
前記送信ステップは、前記ユーザから、前記服用情報を前記外部サーバへ送信することを承認する指示を受け付けた場合に、前記ユーザに対して特典を付与するステップを含む、
請求項10記載のプログラム。
【請求項12】
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置であって、
前記プロセッサに、請求項1または2記載のプログラムを実行させる、
情報処理装置。
【請求項13】
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置を含む情報処理システムであって、
前記プロセッサに、請求項記載のプログラムを実行させる、
情報処理システム。
【請求項14】
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置により実行される情報処理方法であって、
前記プロセッサに、請求項1または2記載のプログラムを実行させる、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
病院や薬局などで処方された薬剤などの服用を管理するための情報サービスが知られている。
特許文献1には、心理的影響を排除した適切な薬量を決定することができる情報処理装置が開示されている。
特許文献2には、処方された薬剤の薬剤情報やアレルギー履歴などを携帯端末に供給できる薬剤情報管理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-221245号公報
【文献】特開2010-225019号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
患者は、処方された薬剤を、処方された際の用法・用量で服用しないことも多く、患者がどのような用法・用量で服用しているのか服用条件を取得することが困難であった。特に、薬剤の製造元である製薬会社等が、患者が実際にどのような用法・用量で服用しているか情報を取得することが困難であるという課題がある。
そこで、本開示は、上記課題を解決すべくなされたものであって、その目的は、患者等が医療機関等において処方された薬剤をどのように服用しているのか服用条件等の情報を取得するとともに、当該服用条件等の情報を製薬会社と共有する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
プロセッサと、記憶部とを備えたコンピュータに、医療機関から薬剤の処方または調剤を受けた患者であるユーザの薬剤の情報を管理するためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、医療機関によりユーザに対して処方または調剤された薬剤の処方に関する処方情報を受け付ける処方受付ステップと、処方受付ステップにおいて受け付けた処方情報に基づき、ユーザに対して服用を促す通知を提示する通知ステップと、ユーザから、ユーザによる薬剤の服用に関する服用情報を受け付ける服用受付ステップと、処方受付ステップにおいて受け付けた処方情報、および、服用受付ステップにおいて受け付けた服用情報を外部サーバへ送信する送信ステップと、を実行させるプログラム。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、患者等が医療機関等において処方された薬剤をどのように服用しているのか服用条件等の情報を取得することができるとともに、当該服用条件等の情報を製薬会社と共有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】情報処理システム1の機能構成を示すブロック図である。
図2】サーバ10の機能構成を示すブロック図である。
図3】ユーザ端末20の機能構成を示すブロック図である。
図4】第1医療機関端末30の機能構成を示すブロック図である。
図5】ユーザテーブル1012のデータ構造を示す図である。
図6】処方テーブル1013のデータ構造を示す図である。
図7】処方薬テーブル1014のデータ構造を示す図である。
図8】服用テーブル1015のデータ構造を示す図である。
図9】薬マスタ1016のデータ構造を示す図である。
図10】医療機関マスタ1017のデータ構造を示す図である。
図11】処方処理の動作を示すフローチャートである。
図12】服用処理の動作を示すフローチャートである。
図13】服用処理の動作を示す画面例である。
図14】コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。実施形態を説明する全図において、共通の構成要素には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略する。なお、以下の実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。
【0009】
<情報処理システム1の構成>
本開示における情報処理システム1は、病院、薬局などの医療機関等において処方された薬および処方内容、患者等が医療機関等において処方された薬の服用内容を取得するとともに、当該処方内容、服用内容などの情報を製薬会社と共有する情報サービスを提供する情報処理システムである。
情報処理システム1は、ネットワークNを介して接続された、サーバ10、ユーザ端末20、第1医療機関端末30、第2医療機関端末40の情報処理装置を備える。
図1は、情報処理システム1の機能構成を示すブロック図である。
図2は、サーバ10の機能構成を示すブロック図である。
図3は、ユーザ端末20の機能構成を示すブロック図である。
図4は、第1医療機関端末30の機能構成を示すブロック図である。
【0010】
各情報処理装置は演算装置と記憶装置とを備えたコンピュータにより構成されている。コンピュータの基本ハードウェア構成および、当該ハードウェア構成により実現されるコンピュータの基本機能構成は後述する。サーバ10、ユーザ端末20、第1医療機関端末30、第2医療機関端末40のそれぞれについて、後述するコンピュータの基本ハードウェア構成およびコンピュータの基本機能構成と重複する説明は省略する。
【0011】
<サーバ10の構成>
サーバ10は、病院、薬局などの医療機関等において処方された薬剤および処方内容、患者等が医療機関等において処方された薬剤の服用内容を、医療機関、患者から取得するとともに、当該処方内容、服用内容などの情報を、外部に設けられた医療機関、製薬会社等のサーバ等の情報処理装置と共有する情報サービスを提供する情報処理装置である。
サーバ10は、記憶部101、制御部104を備える。
【0012】
<サーバ10の記憶部101の構成>
サーバ10の記憶部101は、アプリケーションプログラム1011、ユーザテーブル1012、処方テーブル1013、処方薬テーブル1014、服用テーブル1015、薬マスタ1016、医療機関マスタ1017を備える。
【0013】
アプリケーションプログラム1011は、サーバ10の制御部104を各機能ユニットとして機能させるためのプログラムである。
アプリケーションプログラム1011は、ウェブブラウザアプリケーションなどのアプリケーションを含む。
【0014】
ユーザテーブル1012は、サービスを利用する会員ユーザ(以下、ユーザ)の情報を記憶し管理するテーブルである。ユーザは、サービスの利用登録を行うことで、当該ユーザの情報がユーザテーブル1012の新しいレコードに記憶される。これにより、ユーザは本開示にかかるサービスを利用できるようになる。
ユーザテーブル1012は、ユーザIDを主キーとして、ユーザID、ユーザ名のカラムを有するテーブルである。
図5は、ユーザテーブル1012のデータ構造を示す図である。
【0015】
ユーザIDは、ユーザを識別するためのユーザ識別情報を記憶する項目である。ユーザ識別情報は、ユーザごとにユニークな値が設定されている項目である。
ユーザ名は、ユーザの氏名を記憶する項目である。ユーザ名は、氏名ではなく、ニックネームなど任意の文字列を設定しても良い。
【0016】
処方テーブル1013は、処方に関する情報(処方情報)を記憶し管理するためのテーブルである。医療機関等が調剤を行うごとに、処方テーブル1013に新たなレコードが追加され処方情報が記憶される。本開示において処方情報は、処方テーブル1013の記憶内容に加え、処方IDにより関連づけられた処方薬テーブル1014に記憶された処方薬情報も含まれる。
処方テーブル1013は、処方IDを主キーとして、処方ID、患者ID、処方機関ID、調剤機関IDのカラムを有するテーブルである。
図6は、処方テーブル1013のデータ構造を示す図である。
【0017】
処方IDは、処方を識別するための処方識別情報を記憶する項目である。処方識別情報は、処方情報ごとにユニークな値が設定されている項目である。
患者IDは、患者を識別するための患者識別情報を記憶する項目である。患者識別情報は、例えばユーザID、ユーザ名などが含まれる。
処方機関IDは、処方IDにより特定される処方情報の処方を行った医療機関を識別するための医療機関識別情報を記憶する項目である。医療機関識別情報は、医療機関マスタ1017において定義される。
調剤機関IDは、処方IDにより特定される処方情報の調剤を行った医療機関を識別するための医療機関識別情報を記憶する項目である。医療機関識別情報は、医療機関マスタ1017において定義される。
【0018】
処方薬テーブル1014は、処方薬に関する情報(処方薬情報)を記憶し管理するためのテーブルである。医療機関等が調剤を行うごとに、薬ごとに処方薬テーブル1014に新たなレコードが追加され処方薬情報が記憶される。
処方薬テーブル1014は、処方ID、薬コード、処方データのカラムを有するテーブルである。
図7は、処方薬テーブル1014のデータ構造を示す図である。
【0019】
処方IDは、処方を識別するための処方識別情報を記憶する項目である。
薬コードは、薬を識別するための薬識別情報を記憶する項目である。これにより、処方識別情報と処方された薬とが関連づけられて記憶される。
処方データは、薬の使用方法・使用量などの処方内容に関する情報を記憶する項目である。
薬の使用方法は、何日分、何回分の薬が処方されたかの服用日数、服用回数などの情報を含む。薬の使用方法は、食前、食後、食間の他、痛むとき、眠れないときなどの患者の状態に応じた服用時点などの服用タイミング、投与タイミングの情報を含む。薬の使用方法は、右眼、左眼に点眼、軟膏剤などにおいて幹部に塗布などの薬の投与経路、投与部位に関する情報を含む。
薬の使用量は、1日分、1回分の薬の投与量に関する情報を含む。
その他、処方データは、患者が薬を使用するにあたり、薬の使用条件に関する任意の情報を含むことができる。
【0020】
服用テーブル1015は、服用に関する情報(服用情報)を記憶し管理するためのテーブルである。
服用テーブル1015は、ユーザID、処方ID、薬コード、服用データ、評価データ、更新日時のカラムを有するテーブルである。
図8は、服用テーブル1015のデータ構造を示す図である。
【0021】
ユーザIDは、ユーザを識別するためのユーザ識別情報を記憶する項目である。
処方IDは、処方を識別するための処方識別情報を記憶する項目である。
これにより、服用情報を外部の組織と共有することを患者等に動機づけることができる。
服用データは、患者が実際に薬を使用した際の、使用方法・使用量などの服用内容に関する情報を記憶する項目である。本開示において服用は、飲み薬を飲む服薬、注射や点滴などの投薬などを含む用語を意味する。
具体的に、服用データは、1回の薬の服用内容に関する情報を含む。服用内容は、服用日時、服用量などを含む。点眼、軟膏剤などにおいては、右眼、左眼、上腕部などの投与経路、投与部位に関する情報を含む。その他、服用データは、患者が薬を使用した際の、薬の使用条件に関する任意の情報を含むことができる。
評価データは、患者が実際に薬を使用した際の、患者の主観的な評価内容に関する情報を記憶する項目である。評価内容は、薬の効果、効果の高低、気分、持続時間、副作用の程度、使用感などを含む。評価データは、薬を使用した後、所定期間経過後の、評価内容を記憶しても良い。
更新日時は、服用テーブルに新たにレコードが記憶されたり更新された際の記憶日時を記憶する項目である。
【0022】
薬マスタ1016は、薬に関する情報(薬情報)を記憶し管理するためのテーブルである。
薬マスタ1016は、薬コード、薬名称、薬データ、会社名称、エンドポイントのカラムを有するテーブルである。
図9は、薬マスタ1016のデータ構造を示す図である。
【0023】
薬コードは、薬を識別するための薬識別情報を記憶する項目である。
薬名称は、薬の名称を記憶するための項目である。
薬データは、薬の情報を記憶するための項目である。具体的に、薬データは、製剤名、薬効分類名、薬効分類番号、禁忌、効能または効果、用法および用量、重要な基本的注意、相互作用、副作用、薬物動態、臨床成績、薬効薬理に関する情報を記憶する。
会社名称は、薬を製造または販売する製造会社、製薬会社、販売会社などの名称を記憶する項目である。
エンドポイントは、薬を製造または販売する会社の情報処理装置を特定するための識別情報を記憶する項目である。具体的に、エンドポイントは、製造会社の情報処理装置を特定する所定のURL、メールアドレス、電話番号などの任意の識別情報を含む。
【0024】
医療機関マスタ1017は、医療機関に関する情報(医療機関情報)を記憶し管理するためのテーブルである。
医療機関マスタ1017は、医療機関IDを主キーとして、医療機関ID、医療機関名称、エンドポイントのカラムを有するテーブルである。
図10は、医療機関マスタ1017のデータ構造を示す図である。
【0025】
医療機関IDは、医療機関を識別するための医療機関識別情報を記憶する項目である。医療機関識別情報は、医療機関ごとにユニークな値が設定されている項目である。
医療機関名称は、病院または薬局等の医療機関などの名称を記憶する項目である。
エンドポイントは、薬を処方した病院、調剤薬局などの医療機関の情報処理装置を特定するための識別情報を記憶する項目である。具体的に、エンドポイントは、医療機関の情報処理装置を特定する所定のURL、メールアドレス、電話番号などの任意の識別情報を含む。
【0026】
<サーバ10の制御部104の構成>
サーバ10の制御部104は、ユーザ登録制御部1041、処方部1042、服用部1043を備える。制御部104は、記憶部101に記憶されたアプリケーションプログラム1011を実行することにより、各機能ユニットが実現される。
【0027】
ユーザ登録制御部1041は、本開示に係るサービスの利用を希望するユーザの情報をユーザテーブル1012に記憶する処理を行う。
ユーザテーブル1012に記憶される情報は、ユーザが任意の情報処理端末からサービス提供者が運営するウェブページなどを開き、所定の入力フォームに情報を入力しサーバ10へ送信する。ユーザ登録制御部1041は、受信した情報をユーザテーブル1012の新しいレコードに記憶し、ユーザ登録が完了する。これにより、ユーザテーブル1012に記憶されたユーザはサービスを利用することができるようになる。
ユーザ登録制御部1041によるユーザ情報のユーザテーブル1012への登録に先立ち、サービス提供者は所定の審査を行いユーザによるサービス利用可否を制限しても良い。
ユーザIDは、ユーザを識別できる任意の文字列または数字で良く、ユーザが希望する任意の文字列または数字、もしくはユーザ登録制御部1041が自動的に任意の文字列または数字を設定しても良い。
【0028】
処方部1042は、処方処理を実行する。詳細は後述する。
【0029】
服用部1043は、服用処理を実行する。詳細は後述する。
【0030】
<ユーザ端末20の構成>
ユーザ端末20は、サービスを利用するユーザが操作する情報処理装置である。ユーザ端末20は、例えば、スマートフォン、タブレット等の携帯端末でもよいし、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPCであってもよい。また、HMD(Head Mount Display)、腕時計型端末等のウェアラブル端末であってもよい。
ユーザ端末20は、記憶部201、制御部204、入力装置206、出力装置208を備える。
【0031】
<ユーザ端末20の記憶部201の構成>
ユーザ端末20の記憶部201は、ユーザID2011、アプリケーションプログラム2012を備える。
【0032】
ユーザID2011はユーザのアカウントIDである。ユーザは、ユーザ端末20からユーザID2011を、サーバ10へ送信する。サーバ10は、ユーザID2011に基づきユーザを識別し、本開示にかかるサービスをユーザに対して提供する。なお、ユーザID2011には、ユーザ端末20を利用しているユーザを識別するにあたりサーバ10から一時的に付与されるセッションIDなどの情報を含む。
【0033】
アプリケーションプログラム2012は、記憶部201に予め記憶されていても良いし、通信IFを介してサービス提供者が運営するウェブサーバ等からダウンロードする構成としても良い。
アプリケーションプログラム2012は、ウェブブラウザアプリケーションなどのアプリケーションを含む。
アプリケーションプログラム2012は、ユーザ端末20に記憶されているウェブブラウザアプリケーション上で実行されるJavaScript(登録商標)などのインタープリター型プログラミング言語を含む。
アプリケーションプログラム2012は、単独のアプリケーションプログラムでも良いし、ユーザが医療機関等により処方された薬ごとに複数のアプリケーションプログラムが用意されていても良い。この場合、例えば、後述する処方処理においてユーザに対して発行された処方箋等に、処方された薬ごとに文字列、バーコード、二次元バーコード等が記載されているものとする。ユーザは、ユーザ端末20の入力装置206を操作することにより、処方箋に記載された文字列、バーコード、二次元バーコード等を入力することにより、App Store、Google Play等のアプリケーション配信プラットフォームサービスにアクセスし、薬ごとに用意された複数のアプリケーションプログラム2012をダウンロードすることにより取得し、ユーザ端末20の記憶部201に記憶する構成としても良い。
また、ユーザは、処方箋に記載された文字列、バーコード、二次元バーコード等を入力することにより、医療機関のホームページ等を介し、薬ごとに用意された複数のアプリケーションプログラム2012をダウンロードすることにより取得し、ユーザ端末20の記憶部201に記憶する構成としても良い。
【0034】
<ユーザ端末20の制御部204の構成>
ユーザ端末20の制御部204は、入力制御部2041、出力制御部2042を備える。制御部204は、記憶部201に記憶されたアプリケーションプログラム2012を実行することにより、各機能ユニットが実現される。
【0035】
<ユーザ端末20の入力装置206の構成>
ユーザ端末20の入力装置206は、カメラ2061、マイク2062、位置情報センサ2063、モーションセンサ2064、タッチデバイス2065を備える。
【0036】
<ユーザ端末20の出力装置208の構成>
ユーザ端末20の出力装置208は、ディスプレイ2081、スピーカ2082を備える。
【0037】
<第1医療機関端末30の構成>
第1医療機関端末30は、サービスを利用する病院、調剤薬局などの第1の医療機関において、薬の処方主体である従業者等が操作する情報処理装置である。第1医療機関端末30は、例えば、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPCでも良いし、スマートフォン、タブレット等の携帯端末であってもよい。また、HMD(Head Mount Display)、腕時計型端末等のウェアラブル端末であってもよい。
第1医療機関端末30は、記憶部301、制御部304、入力装置306、出力装置308を備える。
【0038】
<第1医療機関端末30の記憶部301の構成>
第1医療機関端末30の記憶部301は、第1医療機関ID3011、アプリケーションプログラム3012を備える。
【0039】
第1医療機関ID3011は処方主体を特定するアカウントIDである。ユーザは、第1医療機関端末30から第1医療機関ID3011を、サーバ10へ送信する。サーバ10は、第1医療機関ID3011に基づき第1医療機関端末30を識別し、本開示にかかるサービスを処方主体に対して提供する。なお、第1医療機関ID3011には、第1医療機関端末30を利用している処方主体を識別するにあたりサーバ10から一時的に付与されるセッションIDなどの情報を含む。第1医療機関ID3011は、医療機関ごとにユニークな値が設定されていてもよいし、医療機関などの従業者等ごと、従業者等が所属する部署等ごとにユニークな値が設定されていても良い。
【0040】
アプリケーションプログラム3012は、記憶部301に予め記憶されていても良いし、通信IFを介してサービス提供者が運営するウェブサーバ等からダウンロードする構成としても良い。アプリケーションプログラム3012は、第1医療機関端末30に記憶されているウェブブラウザアプリケーション上で実行されるJavaScript(登録商標)などのインタープリター型プログラミング言語を含む。
【0041】
<第1医療機関端末30の制御部304の構成>
第1医療機関端末30の制御部304は、入力制御部3041、出力制御部3042を備える。制御部304は、記憶部301に記憶されたアプリケーションプログラム3012を実行することにより、各機能ユニットが実現される。
【0042】
<第1医療機関端末30の入力装置306の構成>
第1医療機関端末30の入力装置306は、カメラ3061、マイク3062、キーボード3065を備える。
【0043】
<第1医療機関端末30の出力装置308の構成>
第1医療機関端末30の出力装置308は、ディスプレイ3081、スピーカ3082を備える。
【0044】
<第2医療機関端末40の構成>
第2医療機関端末40は、サービスを利用する病院、調剤薬局などの第2の医療機関において、薬の処方主体である従業者等が操作する情報処理装置である。第2医療機関端末40は、例えば、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPCでも良いし、スマートフォン、タブレット等の携帯端末であってもよい。また、HMD(Head Mount Display)、腕時計型端末等のウェアラブル端末であってもよい。
第2医療機関端末40のハードウェア構成は、第1医療機関端末30と同様であるため説明を省略する。
第2医療機関端末40は、記憶部401、制御部404、入力装置406、出力装置408を備える。
【0045】
<第2医療機関端末40の記憶部401の構成>
第2医療機関端末40の記憶部401は、第2医療機関ID4011、アプリケーションプログラム4012を備える。
【0046】
<第2医療機関端末40の制御部404の構成>
第2医療機関端末40の制御部404は、入力制御部4041、出力制御部4042を備える。制御部404は、記憶部401に記憶されたアプリケーションプログラム4012を実行することにより、各機能ユニットが実現される。
【0047】
<第2医療機関端末40の入力装置406の構成>
第2医療機関端末40の入力装置406は、カメラ4061、マイク4062、キーボード4065を備える。
【0048】
<第2医療機関端末40の出力装置408の構成>
第2医療機関端末40の出力装置408は、ディスプレイ4081、スピーカ4082を備える。
【0049】
<情報処理システム1の動作>
以下、情報処理システム1の各処理について説明する。
図11は、処方処理の動作を示すフローチャートである。
図12は、服用処理の動作を示すフローチャートである。
図13は、服用処理の動作を示す画面例である。
【0050】
<処方処理>
処方処理は、医療機関等が薬などを患者(以下、ユーザ)に対して処方する際に実行する処理である。
【0051】
<処方処理の概要>
処方処理は、病院などの医療機関の医師等によるユーザへの処方薬の決定、決定された処方内容に基づき薬局などの医療機関の薬剤師等によるユーザへの調剤、ユーザによる調剤された薬などの受け取り、ユーザによる処方情報の入力および送信、ユーザから入力および送信された処方情報の受付、処方情報を製薬会社などのサーバへ送信する一連の処理である。
処方処理は、以下の処方処理(第一実施例)、処方処理(第二実施例)、処方処理(第三実施例)を含む。
【0052】
<処方処理(第一実施例)の詳細>
以下に、処方処理(第一実施例)の詳細を説明する。
【0053】
ステップS101において、サーバ10の処方部1042は、医療機関によりユーザに対して処方または調剤された薬剤の処方に関する処方情報を受け付ける処方受付ステップを実行する。処方受付ステップは、医療機関から、医療機関によりユーザに対して処方または調剤された薬剤の薬識別情報、および、薬剤の用法・用量を含む処方内容情報を含む、薬剤の処方情報を受け付けるステップを実行する。
【0054】
具体的に、第1の医療機関等の従業者は第1医療機関端末30の入力装置306などを操作することにより、ユーザに対する処方情報を入力する。
具体的に、ユーザは、病院などの第1の医療機関等において医師等の診察を受ける。第1の医療機関等の医師等は、ユーザに対する処方薬を決定する。医師等は、第1医療機関端末30の入力装置306などを操作することにより、アプリケーションプログラム3012に含まれるブラウザアプリケーションなどを実行し、URL(Uniform Resource Locator)などを入力することによりサーバ10が提供する情報サービスのウェブサイトへアクセスする。サーバ10の処方部1042は、医療機関等からの処方情報を入力するための処方入力画面を第1医療機関端末30へ送信する。第1医療機関端末30のディスプレイ3081は、受信した処方入力画面を表示し医師等へ提示する。処方入力画面は、処方する1または複数の薬の薬コード、1または複数の薬のそれぞれに対する使用方法・使用量などの処方データの入力欄を含む。
【0055】
医師等は、第1医療機関端末30の入力装置306などを操作することにより、入力欄に、処方する1または複数の薬の薬コード、1または複数の薬ごとに、それぞれの薬の使用方法・使用量などの処方データを入力する。
第1医療機関端末30の制御部304は、医師等による第1医療機関端末30の入力装置306などの操作に基づき、第1医療機関ID3011、入力欄に入力された薬コード、処方データを、サーバ10へ送信する。サーバ10の処方部1042は、受信した第1医療機関ID3011を、処方テーブル1013の新たなレコードの処方機関IDの項目に記憶し、新たな処方IDを発行する。サーバ10の処方部1042は、発行された処方ID、受信した薬コード、処方データを、それぞれ、処方薬テーブル1014の新たなレコードの処方ID、薬コード、処方データの項目に記憶する。処方機関IDと、薬コードおよび処方データは、新たに発行される処方IDにより関連づけて記憶される。
なお、第1医療機関端末30の制御部304は、患者にかかるユーザを識別する氏名、ユーザ名、ユーザ識別情報などはサーバ10へは送信しない。これにより、サーバ10において処方情報は、ユーザと関連づけられずに記憶される。秘匿性の高いユーザの医療情報が、ユーザの個人情報と関連づけられずに記憶される。
サーバ10の処方部1042は新たに発行された処方IDを第1医療機関端末30へ送信する。
【0056】
第1医療機関端末30の制御部304は、サーバ10から受信した処方IDを特定可能な文字列、バーコード、QRコード(登録商標)などの二次元バーコードなどを含む第1書面をユーザに対して発行する。第1書面は、処方箋に含めても良い。
第1書面は、紙書面によりユーザに対して発行しても良いし、画像データ等としてユーザが操作するユーザ端末20へ送信することにより、ユーザ端末20のディスプレイ2081により表示される構成としても良い。
【0057】
ステップS102において、第2の医療機関等の従業者は第2医療機関端末40の入力装置406などを操作することにより、第2医療機関ID4011を特定可能な文字列、バーコード、二次元バーコードなどを含む第2書面をユーザに対して発行する。
【0058】
具体的に、ユーザは、薬局などの第2の医療機関等において薬剤師等にステップS101において発行された処方箋などに基づき薬の調剤を受ける。なお、第2の医療機関等は、ステップS101において医師等が入力した処方ID、薬コード、処方データを不図示の通信回線を介して取得し、薬の調剤を行っても良い。つまり、処方箋を省略しても良い。
薬剤師等は、第2医療機関端末40の入力装置406などを操作することにより、第2の医療機関等の第2医療機関ID4011を特定可能な文字列、バーコード、二次元バーコードなどを含む第2書面をユーザに対して発行する。
第2書面は、紙書面によりユーザに対して発行しても良いし、画像データ等としてユーザが操作するユーザ端末20へ送信することにより、ユーザ端末20のディスプレイ2081により表示される構成としても良い。例えば、第2書面はお薬手帳、お薬手帳に貼るラベル、薬を包装する袋などに印刷しても良い。
【0059】
ステップS103において、ユーザは、薬剤師等により調剤された薬、第2書面を受け取る。
【0060】
ステップS104において、ユーザは、ユーザ端末20の入力装置206などを操作することにより、処方ID、第2医療機関ID4011を入力する。ユーザ端末20の制御部204は、入力された処方ID、第2医療機関ID4011をサーバ10へ送信する。
具体的に、ユーザは、ユーザ端末20の入力装置206などを操作することにより、本開示にかかる情報サービスを提供するアプリケーションプログラム2012を実行する。ユーザ端末20のディスプレイ2081は、処方ID、第2医療機関ID4011を入力可能な入力画面をユーザに対して提示する。入力画面は、処方ID、調剤機関の医療機関IDの2つの入力欄を含む。
【0061】
ユーザは、ユーザ端末20の入力装置206などを操作することにより、ステップS101において第1の医療機関等において発行された第1書面から特定される処方IDを、入力画面の処方IDの入力欄に入力する。
ユーザは、ユーザ端末20の入力装置206などを操作することにより、ステップS102において第2の医療機関等において発行された第2書面から特定される第2医療機関ID4011を、調剤機関の医療機関IDの入力欄に入力する。
【0062】
具体的に、ユーザは、ユーザ端末20のカメラ2061などで、第1書面、第2書面に含まれる文字列、バーコード、二次元バーコードを撮影し撮影データを取得する。ユーザ端末20の制御部204は、撮影データに基づき処方ID、第2医療機関ID4011を特定する。ユーザ端末20の制御部204は、特定された処方ID、第2医療機関ID4011を、それぞれ、処方ID、調剤機関の医療機関IDの入力欄に入力する構成としても良い。
【0063】
ユーザは、ユーザ端末20の入力装置206などを操作することにより、ユーザID2011、入力された処方ID、第2医療機関ID4011をサーバ10へ送信する。
【0064】
ステップS105において、サーバ10の処方部1042は、処方受付ステップにおいて、薬剤の処方情報を、ユーザと関連づけて記憶する記憶ステップを実行する。
処方処理(第一実施例)において、記憶ステップは、ユーザから受け付けたユーザ識別情報を、医療機関から受け付けた処方情報と関連づけて記憶するステップを実行する。
【0065】
具体的に、サーバ10の処方部1042は、受信したユーザID2011、第2医療機関ID4011を、それぞれ、処方テーブル1013の受信した処方IDにより特定されるレコードの、患者ID、調剤機関IDに記憶する。これにより、ステップS101において記憶された処方テーブル1013、処方薬テーブル1014に記憶された処方情報が、ユーザと関連づけて記憶される。
【0066】
なお、ステップS104において、ユーザは、ユーザ端末20のカメラ2061などで、第1書面、第2書面に含まれる文字列、バーコード、二次元バーコードを撮影し撮影データを取得する。ユーザ端末20の制御部204は、ユーザID2011、撮影データをサーバ10へ送信する。サーバ10の処方部1042は、受信した撮影データから処方ID、第2医療機関ID4011を特定する。サーバ10の処方部1042は、受信したユーザID2011、特定した第2医療機関ID4011を、それぞれ、処方テーブル1013の特定された処方IDにより特定されるレコードの、患者ID、調剤機関IDに記憶する構成としても良い。これにより、ユーザによる入力欄への入力負荷を減らすことができる。
【0067】
処方処理(第一実施例)においては、ステップS104においてユーザが処方IDを含む情報を入力および送信しない限り、サーバ10の処方テーブル1013、処方薬テーブル1014にユーザを特定する情報は記憶されないため、ユーザは秘匿性の高い自身の医療情報を選択的に自身と関連づけてサーバ10に処方情報として記憶することができる。また、サーバ10は、ユーザと関連づけずに処方情報を蓄積することができ、各種データ解析等に活用することができる。
【0068】
ステップS106において、サーバ10の処方部1042は、処方情報に含まれる1または複数の薬コードに基づき、薬マスタ1016の薬コードの項目を検索し、1または複数の薬コードに対応した会社名称、エンドポイントを取得する。サーバ10の処方部1042は、1または複数の薬コードに対応したエンドポイントのそれぞれに対して、処方ID、薬コード、薬コードに対応する処方データを送信する。サーバ10の処方部1042は、患者ID、処方機関ID、調剤機関IDを、取得したエンドポイントに対して送信しても良い。
これにより、ユーザに対して処方された薬を製造または販売する製造会社、製薬会社、販売会社などに、薬の処方内容に関する情報、薬を処方した医療機関、薬を調剤した医療機関、患者の情報を送信し共有することができる。
【0069】
<処方処理(第二実施例)の詳細>
以下に、処方処理(第二実施例)の詳細を説明する。
処方処理(第二実施例)においては、第1医療機関等はサーバ10へ処方情報を送信しない。ユーザは、薬コード、処方データを含む処方情報を自身のユーザ端末20によりサーバ10へ送信する。これにより、ユーザは秘匿性の高い自身の医療情報をサーバ10へ記憶しないことを選択することができる。
処方処理(第二実施例)において、処方処理(第一実施例)と共通する処理については説明を省略する。
【0070】
ステップS101において、第1の医療機関等の従業者は第1医療機関端末30の入力装置306などを操作することにより、ユーザに対する処方情報を入力する。
具体的に、ユーザは、病院などの第1の医療機関等において医師等の診察を受ける。第1の医療機関等の医師等は、ユーザに対する処方薬を決定する。医師等は、第1医療機関端末30の入力装置306などを操作することにより、アプリケーションプログラム3012を実行しする。第1医療機関端末30のディスプレイ3081は、医療機関等からの処方情報を入力するための処方入力画面を表示し医師等へ提示する。処方入力画面は、処方する1または複数の薬の薬コード、1または複数の薬のそれぞれに対する使用方法・使用量などの処方データの入力欄を含む。
【0071】
医師等は、第1医療機関端末30の入力装置306などを操作することにより、入力欄に、処方する1または複数の薬の薬コード、1または複数の薬ごとに、それぞれの薬の使用方法・使用量などの処方データを入力する。
第1医療機関端末30の記憶部301は、医師等による第1医療機関端末30の入力装置306などの操作に基づき、入力した薬コード、処方データを、記憶する。なお、薬コード、処方データは、第1医療機関端末30の記憶部301に含まれる不図示のテーブルに記憶しても良い。例えば、第1医療機関端末30の記憶部301は、サーバ10の処方テーブル1013、処方薬テーブル1014と同様のデータ構造を有するテーブルを有していても良い。
なお、第1医療機関端末30の制御部304は、サーバ10へ処方情報を送信しない。
【0072】
第1医療機関端末30の制御部304は、第1医療機関ID3011、入力した薬コード、処方データを特定可能な文字列、バーコード、二次元バーコードなどを含む第1書面をユーザに対して発行する。第1書面は、処方箋に含めても良い。
第1書面は、紙書面によりユーザに対して発行しても良いし、画像データ等としてユーザが操作するユーザ端末20へ送信することにより、ユーザ端末20のディスプレイ2081により表示される構成としても良い。
【0073】
ステップS102、S103は、処方処理(第一実施例)のステップS102、S103と同様であるため説明を省略する。
【0074】
ステップS104において、ユーザは、ユーザ端末20の入力装置206などを操作することにより、薬コード、処方データを含む処方情報、第1医療機関ID3011、第2医療機関ID4011を入力する。ユーザ端末20の制御部204は、入力された処方情報、第1医療機関ID3011、第2医療機関ID4011をサーバ10へ送信する。
具体的に、ユーザは、ユーザ端末20の入力装置206などを操作することにより、本開示にかかる情報サービスを提供するアプリケーションプログラム2012を実行する。ユーザ端末20のディスプレイ2081は、薬コード、処方データ、第1医療機関ID3011、第2医療機関ID4011を入力可能な入力画面をユーザに対して提示する。入力画面は、1または複数の薬コードの入力欄、1または複数の薬のそれぞれに対応した処方データの入力欄、処方機関の医療機関ID、調剤機関の医療機関IDの入力欄を含む。
【0075】
ユーザは、ユーザ端末20の入力装置206などを操作することにより、ステップS101において第1の医療機関等において発行された第1書面から特定される薬コード、処方データ、第1医療機関ID3011を、それぞれ、入力画面の薬コード、処方データ、処方機関の医療機関IDの入力欄に入力する。
ユーザは、ユーザ端末20の入力装置206などを操作することにより、ステップS102において第2の医療機関等において発行された第2書面から特定される第2医療機関ID4011を、調剤機関の医療機関IDの入力欄に入力する。
【0076】
具体的に、ユーザは、ユーザ端末20のカメラ2061などで、第1書面、第2書面に含まれる文字列、バーコード、二次元バーコードを撮影し撮影データを取得する。ユーザ端末20の制御部204は、撮影データに基づき、処方ID、第2医療機関ID4011を特定する。ユーザ端末20の制御部204は、特定された処方ID、第2医療機関ID4011を、それぞれ、処方ID、調剤機関の医療機関IDの入力欄に入力する構成としても良い。
具体的に、ユーザは、ユーザ端末20のカメラ2061などで、第1書面、第2書面に含まれる文字列、バーコード、二次元バーコードを撮影し撮影データを取得する。ユーザ端末20の制御部204は、撮影データに基づき、1または複数の薬コード、1または複数の薬のそれぞれに対応した処方データ、第1医療機関ID3011、第2医療機関ID4011を特定する。ユーザ端末20の制御部204は、1または複数の薬コード、1または複数の薬のそれぞれに対応した処方データ、第1医療機関ID3011、第2医療機関ID4011を、それぞれ、1または複数の薬コードの入力欄、1または複数の薬のそれぞれに対応した処方データの入力欄、処方機関の医療機関ID、調剤機関の医療機関IDの入力欄に入力しても良い。
【0077】
ユーザは、ユーザ端末20の入力装置206などを操作することにより、ユーザID2011、入力された薬コード、薬データ、第1医療機関ID3011、第2医療機関ID4011をサーバ10へ送信する。
【0078】
ステップS105において、サーバ10の処方部1042は、医療機関によりユーザに対して処方または調剤された薬剤の処方に関する処方情報を受け付ける処方受付ステップを実行する。処方受付ステップは、ユーザから、医療機関によりユーザに対して処方または調剤された薬剤の薬識別情報、および、薬剤の用法・用量を含む処方内容情報を含む、薬剤の処方情報を受け付けるステップと、ユーザから、ユーザを識別するユーザ識別情報を受け付けるステップと、を含む。
【0079】
サーバ10の処方部1042は、処方受付ステップにおいて、薬剤の処方情報を、ユーザと関連づけて記憶する記憶ステップを実行する。
処方処理(第二実施例)において、記憶ステップは、ユーザから受け付けたユーザ識別情報を、ユーザから受け付けた薬識別情報、および、処方内容情報と関連づけて記憶するステップを実行する。
【0080】
具体的に、サーバ10の処方部1042は、受信したユーザID2011、第1医療機関ID3011、第2医療機関IDを、それぞれ、処方テーブル1013の新たなレコードの患者ID、処方機関ID、調剤機関IDの項目に記憶し、新たな処方IDを発行する。サーバ10の処方部1042は、発行された処方ID、薬コード、処方データを、それぞれ、処方薬テーブル1014の新たなレコードの処方ID、薬コード、処方データの項目に記憶する。患者ID、処方機関ID、調剤機関IDと、薬コードおよび処方データは、新たに発行される処方IDにより関連づけて記憶される。これにより、処方情報が、ユーザと関連づけて記憶される。
【0081】
なお、ステップS104において、ユーザは、ユーザ端末20のカメラ2061などで、第1書面、第2書面に含まれる文字列、バーコード、二次元バーコードを撮影し、撮影データを取得する。ユーザ端末20の制御部204は、ユーザID2011、撮影データをサーバ10へ送信する。サーバ10の処方部1042は、受信した撮影データから1または複数の薬コード、1または複数の薬コードのそれぞれに対応した処方データ、第1医療機関ID3011、第2医療機関ID4011を特定する。
サーバ10の処方部1042は、受信したユーザID2011、特定した第1医療機関ID3011、第2医療機関ID4011を、それぞれ、処方テーブル1013の新たなレコードの患者ID、処方機関ID、調剤機関IDの項目に記憶し、新たな処方IDを発行する。サーバ10の処方部1042は、発行された処方ID、特定された薬コード、処方データを、それぞれ、処方薬テーブル1014の新たなレコードの処方ID、薬コード、処方データの項目に記憶する構成としても良い。これにより、ユーザによる入力欄への入力負荷を減らすことができる。
【0082】
処方処理(第二実施例)においては、ステップS104においてユーザが処方情報を入力および送信しない限り、サーバ10の処方テーブル1013、処方薬テーブル1014に処方情報は記憶されないため、ユーザは秘匿性の高い自身の医療情報を選択的にサーバ10に記憶することができる。
【0083】
<処方処理(第三実施例)の詳細>
以下に、処方処理(第三実施例)の詳細を説明する。
【0084】
具体的に、処方処理(第三実施例)においては、第1医療機関等は、サーバ10へユーザを特定するユーザ識別情報を送信する。同様に、第2医療機関等は、サーバ10へ第2医療機関ID4011を送信する。
これにより、ユーザは処方処理(第一実施例)におけるステップS104にかかる処方情報の入力作業を省略することができる。サーバ10は、ステップS105の処理を省略することができる。 これにより、ユーザは面倒な入力作業を行うことなしに、本開示にかかる情報サービスの提供を受けることができる。
処方処理(第三実施例)において、処方処理(第一実施例)と共通する処理については説明を省略する。
【0085】
ステップS101において、サーバ10の処方部1042は、医療機関によりユーザに対して処方または調剤された薬剤の処方に関する処方情報を受け付ける処方受付ステップを実行する。処方受付ステップは、医療機関から、医療機関によりユーザに対して処方または調剤された薬剤の薬識別情報、および、薬剤の用法・用量を含む処方内容情報を含む、薬剤の処方情報を受け付けるステップと、医療機関から、ユーザを識別するユーザ識別情報を受け付けるステップと、を含む。
サーバ10の処方部1042は、処方受付ステップにおいて、薬剤の処方情報を、ユーザと関連づけて記憶する記憶ステップを実行する。
処方処理(第三実施例)において、記憶ステップは、医療機関から受け付けたユーザ識別情報を、医療機関から受け付けた処方情報と関連づけて記憶するステップを実行する。
【0086】
ステップS101において、処方受付ステップは、医療機関から、医療機関によりユーザに対して処方または調剤された薬剤の薬識別情報、および、薬剤の用法・用量を含む処方内容情報を含む、薬剤の処方情報を受け付けるステップと、医療機関から、ユーザを識別するユーザ識別情報を受け付けるステップと、を含む。記憶ステップは、医療機関から受け付けたユーザ識別情報を、医療機関から受け付けた処方情報と関連づけて記憶するステップを実行する。
【0087】
具体的に、第1の医療機関等の従業者は第1医療機関端末30の入力装置306などを操作することにより、ユーザに対する処方情報を入力する。
具体的に、ユーザは、病院などの第1の医療機関等において医師等の診察を受ける。第1の医療機関等の医師等は、ユーザに対する処方薬を決定する。医師等は、第1医療機関端末30の入力装置306などを操作することにより、アプリケーションプログラム3012に含まれるブラウザアプリケーションなどを実行し、URL(Uniform Resource Locator)などを入力することによりサーバ10が提供する情報サービスのウェブサイトへアクセスする。サーバ10の処方部1042は、医療機関等からの処方情報を入力するための処方入力画面を第1医療機関端末30へ送信する。第1医療機関端末30のディスプレイ3081は、受信した処方入力画面を表示し医師等へ提示する。処方入力画面は、患者を識別するための患者識別情報、処方する1または複数の薬の薬コード、1または複数の薬のそれぞれに対する使用方法・使用量などの処方データの入力欄を含む。
【0088】
医師等は、第1医療機関端末30の入力装置306などを操作することにより、入力欄に、ユーザのユーザ端末20に記憶されたユーザID2011、処方する1または複数の薬の薬コード、1または複数の薬のそれぞれに対する使用方法・使用量などの処方データを入力する。
なお、医師等は、ユーザに対し、ユーザ端末20のディスプレイ2081にユーザID2011を表示する操作を行わせ、表示されたユーザID2011を患者識別情報の入力欄に入力する構成としても良い。また、第1医療機関端末30の入力装置306は、ユーザ端末20の電子タグ、IDタグ、無線タグ、RFIDタグ等の通信手段を介して、ユーザID2011を取得し入力しても良い。また、ユーザID2011は、ユーザの氏名等から特定し患者識別情報の入力欄に入力する構成としても構わない。
【0089】
第1医療機関端末30の制御部304は、医師等による第1医療機関端末30の入力装置306などの操作に基づき、第1医療機関ID3011、患者識別情報の入力欄に入力されたユーザID2011、入力欄に入力された薬コード、処方データを、サーバ10へ送信する。サーバ10の処方部1042は、受信したユーザID2011、第1医療機関ID3011を、それぞれ、処方テーブル1013の新たなレコードの患者ID、処方機関IDの項目に記憶し、新たな処方IDを発行する。サーバ10の処方部1042は、発行された処方ID、受信した薬コード、処方データを、それぞれ、処方薬テーブル1014の新たなレコードの処方ID、薬コード、処方データの項目に記憶する。患者ID、処方機関IDと、薬コードおよび処方データは、新たに発行される処方IDにより関連づけて記憶される。
サーバ10の処方部1042は新たに発行された処方IDを第1医療機関端末30へ送信する。
【0090】
第1医療機関端末30の制御部304は、サーバ10から受信した処方IDを特定可能な文字列、バーコード、二次元バーコードなどを含む第1書面をユーザに対して発行する。第1書面は、処方箋に含めても良い。
第1書面は、紙書面によりユーザに対して発行しても良いし、画像データ等としてユーザが操作するユーザ端末20へ送信することにより、ユーザ端末20のディスプレイ2081により表示される構成としても良い。
【0091】
ステップS102において、第2の医療機関等の従業者は第2医療機関端末40の入力装置406などを操作することにより、第2医療機関ID4011を特定可能な文字列、バーコード、二次元バーコードなどを含む第2書面をユーザに対して発行する。
【0092】
具体的に、ユーザは、薬局などの第2の医療機関等において薬剤師等にステップS101において発行された処方箋などに基づき薬の調剤を受ける。なお、第2の医療機関等は、ステップS101において医師等が入力した処方ID、薬コード、処方データを不図示の通信回線を介して取得し、薬の調剤を行っても良い。つまり、処方箋を省略しても良い。
薬剤師等は、第2医療機関端末40の入力装置406などを操作することにより、本開示にかかる情報サービスを提供するアプリケーションプログラム4012を実行する。第2医療機関端末40のディスプレイ4081は、処方IDを入力可能な入力画面を薬剤師等に対して提示する。入力画面は、処方IDの入力欄を含む。
薬剤師等は、第2医療機関端末40の入力装置406などを操作することにより、ステップS101において第1の医療機関等において発行された第1書面から特定される処方IDを、入力画面の処方IDの入力欄に入力する。
【0093】
具体的に、薬剤師等は、第2医療機関端末40のカメラ4061などで、第1書面に含まれる文字列、バーコード、二次元バーコードを撮影し撮影データを取得する。第2医療機関端末40の制御部204は、撮影データに基づき処方IDを特定する。第2医療機関端末40の制御部204は、特定した処方IDを、処方IDの入力欄に入力する構成としても良い。
【0094】
薬剤師等は、第2医療機関端末40の入力装置406などを操作することにより、第2医療機関ID4011、入力された処方IDをサーバ10へ送信する。
サーバ10の処方部1042は、受信した第2医療機関ID4011を、処方テーブル1013の受信した処方IDにより特定されるレコードの、調剤機関IDに記憶する。これにより、ステップS101において処方テーブル1013、処方薬テーブル1014に記憶された処方情報が、第2医療機関ID4011と関連づけて記憶される。
【0095】
ステップS103は、処方処理(第一実施例)のステップS103と同様であるため説明を省略する。処方処理(第三実施例)において、ステップS104、ステップS105の処理は省略する。
【0096】
<服用処理>
服用処理は、患者にかかるユーザが処方された薬などを服用する際に実行する処理である。服用処理は、毎日、朝、昼、夜など所定時間に定期的に実行される。例えば、服用処理は10分ごと、20分ごと、1時間ごとなどの任意の所定期間ごとに実行される構成としても良い。
【0097】
<服用処理の概要>
服用処理は、ユーザに対する薬などの服用を促す通知、ユーザによる薬などの服用、ユーザから薬などの服用情報を受け付け、受け付けた服用情報を外部に設けられた医療機関、製薬会社などのサーバへ送信する一連の処理である
【0098】
<服用処理の詳細>
以下に、服用処理の詳細を説明する。
【0099】
ステップS301において、サーバ10の服用部1043は、処方受付ステップにおいて受け付けた処方情報に基づき、ユーザに対して服用を促す通知を提示する通知ステップを実行する。
具体的に、サーバ10の服用部1043は、処方薬テーブル1014を検索し、処方データを取得する。処方データは、薬の使用方法・使用量などの処方内容に関する情報が記憶されている。サーバ10の服用部1043は、現在日時と、処方された薬の服用日数、服用回数、服用時刻(朝食前、朝食後、昼食前、昼食後、夕食前、夕食後、就寝前など)を比較し、ユーザが現在日時において服用すべき薬が処方されている場合には、処方薬テーブル1014において当該処方データと関連づけられた処方ID、薬コードを特定する。複数の処方ID、薬コードが特定された場合には、それぞれの処方ID、薬コードについて服用処理がそれぞれ実行される。なお、本開示においては簡単のため特定された1の処方ID、薬コードについて説明する。
【0100】
サーバ10の服用部1043は、特定した処方IDに基づき、処方薬テーブル1014の処方IDの項目を検索し、患者ID、処方機関ID、調剤機関IDを取得する。サーバ10の服用部1043は、薬コードに基づき、薬マスタ1016の薬コードの項目を検索し、薬名称を取得する。
サーバ10の服用部1043は、取得した処方ID、薬コード、薬名称、処方データを、取得した患者IDに基づき特定されるユーザのユーザ端末20へ送信する。ユーザ端末20のディスプレイ2081は、受信した処方ID、薬コード、薬名称、処方データを表示し、ユーザに対して提示する。
【0101】
ユーザ端末20は、ユーザが医療機関等により処方された薬ごとに複数のアプリケーションプログラム2012が用意されている場合には、サーバ10は取得した薬コードに応じて、ユーザ端末20の薬コードに対応するアプリケーションプログラム2012に対して処方ID、薬コード、薬名称、処方データを含むリクエストを送信する。ユーザ端末20において、薬コードに対応するアプリケーションプログラム2012は、受信した処方ID、薬コード、薬名称、処方データを表示し、ユーザに対して提示する。
【0102】
図13は、ユーザ端末20のディスプレイ2081に表示される画面70を図示したものである。画面70には、処方ID、薬コード、薬名称、処方データを、それぞれ、オブジェクト711、712、713、714として描画する。画面70には、ユーザによる服用を促すメッセージ721が含まれる。これにより、ユーザ端末20は、使用方法・使用量に従い処方された薬の服用をユーザに対して促す。画面70には、服用ボタン731が含まれる。
【0103】
ステップS301において、通知ステップは、服用受付ステップにおいて受け付けた薬の服用情報に基づき、ユーザに対して薬の服用の中止または変更を促す通知を提示するステップを含む。
具体的に、本開示にかかる情報サービスを提供する事業者は、病院、薬局などの医療機関、薬を製造または販売する製造会社、製薬会社、販売会社などの要請に基づき、ユーザに対して処方された薬について後日、薬の服用の中止または変更を行うことができる。例えば、後述するユーザによる服用情報受付処理において受け付けた薬の服用に伴う評価結果に応じて、服用する薬Aを薬Bに変更する場合などである。変更には、薬の変更以外にも、使用量、使用部位などの変更も含まれる。また、薬の服用の中止などが必要となる場合がある。
この場合、本開示にかかる情報サービスを提供する事業者は、処方薬テーブル1014において、対象となる処方IDと関連づけられた薬コード、処方データを特定し、当該薬コード、処方データと関連づけて、当該薬コードにより特定される薬の服用の中止または変更に関する情報を記憶する。例えば、不図示のテーブルなどを用いて記憶しても良い。
サーバ10の服用部1043は、記憶された薬の服用の中止または変更に関する情報を、患者IDに基づき特定されるユーザのユーザ端末20へ送信する。ユーザ端末20のディスプレイ2081は、薬の服用の中止または変更を促す通知を表示し、ユーザに対して提示する。
【0104】
ステップS302において、ユーザは、画面70に提示された薬名称、処方データ、メッセージなどの通知を確認し、薬を服用する。
【0105】
ステップS303において、サーバ10の服用部1043は、ユーザから、薬の服用情報を受け付ける服用受付ステップを実行する。
具体的に、薬の服用後、ユーザ端末20の入力装置206などを操作することにより、画面70に提示された服用ボタン731を押下し選択する。ユーザ端末20の制御部204は、ユーザが画面70に提示された薬コードの薬を服用したことを示す情報をサーバ10へ送信する。具体的に、ユーザ端末20の制御部204は、ユーザID2011、処方ID、薬コードをサーバ10へ送信する。
サーバ10の服用部1043は、受信したユーザID2011、処方ID、薬コード、現在日時を、それぞれ、服用テーブル1015の新たなレコードのユーザID、処方ID、薬コード、服用データの項目に記憶する。例えば、服用データの項目には服用日時の情報が記憶される。また、ユーザが処方された使用方法・使用量に応じて、薬を服用した場合は、処方薬テーブル1014に記憶された処方データを、服用テーブル1015の服用データの項目に記憶しても良い。これにより、服用テーブル1015の服用データの項目に、患者が薬を使用した際の、使用方法・使用量などの服用内容に関する情報が記憶される。
【0106】
ステップS303において、服用受付ステップは、ユーザから薬の使用日時、使用量、および、薬に関する評価情報を受け付けるステップを実行する。
具体的に、ユーザは、ユーザ端末20の入力装置206などを操作することにより、薬の使用日時、使用量を入力できる構成としても良い。
例えば、ユーザは、過去に薬を使用した使用日時を入力できる構成としても良い。例えば、ユーザは、薬の使用量を処方内容から変更した場合は、薬の使用量を入力できる構成としても良い。また、ユーザは、実際に薬を使用した際の、ユーザの主観的な評価内容に関する情報を入力できる構成としても良い。
この場合、ユーザ端末20の制御部204は、入力された薬の使用日時、使用量、評価内容に関する情報を、ユーザID2011、処方ID、薬コードに加えてサーバ10へ送信する。サーバ10の服用部1043は、受信したユーザID2011、処方ID、薬コード、使用日時、使用量、評価内容に関する情報を、それぞれ、服用テーブル1015の新たなレコードのユーザID、処方ID、薬コード、服用データ、評価データの項目に記憶する。具体的に、サーバ10の服用部1043は、薬の使用日時、使用量に関する情報を、ユーザによる薬の服用に関する服用情報として服用データの項目に記憶する。これにより、服用テーブル1015の服用データの項目に、患者が実際に薬を使用した際の、使用方法・使用量などの服用内容に関する情報が記憶される。
【0107】
ステップS303において、服用受付ステップは、ユーザから、複数の薬のそれぞれに対応した服用情報を受け付けるステップを実行する。
具体的に、ユーザが、複数の薬の処方を受けている場合には、薬ごとにユーザに対する通知が行われる。ユーザは、ユーザ端末20の入力装置206などを操作することにより、薬ごとに服用したことを示す情報をサーバ10へ送信する。また、ユーザは、ユーザ端末20の入力装置206などを操作することにより、薬ごとに服用内容に関する服用情報、評価内容に関する情報をサーバ10へ送信しても良い。
サーバ10の服用部1043は、受信したユーザID2011と関連づけて、複数の薬の薬コード、服用内容に関する服用情報、評価内容に関する情報を、服用テーブル1015の薬コード、服用データ、評価データの項目に記憶する。
つまり、ユーザが、複数の薬の処方を受けている場合は、1または複数の薬ごとの服用内容に関する情報、評価内容に関する情報が、1または複数の薬ごとに関連づけて記憶される。
【0108】
ステップS304において、サーバ10の服用部1043は、処方受付ステップにおいて受け付けた処方情報、および、服用受付ステップにおいて受け付けた服用情報を外部サーバへ送信する送信ステップを実行する。送信ステップは、処方受付ステップにおいて受け付けた薬に関する情報に基づき特定される外部サーバへ、処方情報、および、服用情報を送信するステップを実行する。
具体的に、サーバ10の服用部1043は、服用テーブル1015に記憶した薬コードに基づき薬マスタ1016の薬コードの項目を検索し、1または複数の薬コードに対応した会社名称、エンドポイントを取得する。サーバ10の処方部1042は、1または複数の薬コードに対応したエンドポイントのそれぞれに対して、服用テーブル1015に記憶した処方ID、薬コード、服用データ、評価データを送信する。
また、サーバ10の服用部1043は、処方IDに基づき、処方テーブル1013の処方IDの項目を検索し、患者ID、処方機関ID、調剤機関IDを取得する。サーバ10の服用部1043は、取得した、患者ID、処方機関ID、調剤機関IDを取得したエンドポイントに対して送信しても良い。
これにより、ユーザが服用した薬を製造または販売する製造会社、製薬会社、販売会社などに、薬の服用に関する服用情報、薬を処方した医療機関、薬を調剤した医療機関、患者の情報を送信し共有することができる。
【0109】
また、サーバ10の服用部1043は、取得した処方機関ID、調剤機関IDに基づき、医療機関マスタ1017の医療機関IDの項目を検索し、医療機関等のエンドポイントを取得する。これにより、薬を処方した医療機関、薬を調剤した医療機関のエンドポイントを取得することができる。サーバ10の服用部1043は、服用テーブル1015に記憶した処方ID、薬コード、服用データ、評価データ、患者ID、処方機関ID、調剤機関IDなどを取得した医療機関等のエンドポイントに対して送信しても良い。
これにより、ユーザが処方、調剤を受けた医療機関などに、薬の服用に関する服用情報、薬を処方した医療機関、薬を調剤した医療機関、患者の情報を送信し共有することができる。
【0110】
ステップS304において、送信ステップは、処方受付ステップにおいて受け付けた複数の薬のそれぞれに関連づけられた複数の外部サーバへ、複数の薬のそれぞれの服用情報を送信するステップを実行する。
具体的に、サーバ10の服用部1043は、ユーザが複数の薬を服用している場合には、薬ごとの服用情報を、それぞれの薬に関連づけられたエンドポイントに送信しても良い。
【0111】
ステップS304において、送信ステップは、ユーザに対し、服用受付ステップにおいて受け付けた服用情報を外部サーバへ送信するか否かを承認するための画面をユーザに提示するステップと、ユーザによる、服用情報を外部サーバへ送信することを承認する指示を受け付けるステップと、ユーザから受け付けた服用情報を外部サーバへ送信することを承認する指示に応じて、服用受付ステップにおいて受け付けた服用情報を外部サーバへ送信するステップと、を含んでも良い。
具体的に、サーバ10の服用部1043は、エンドポイントへ服用情報を送信することに先立ち、服用情報を外部サーバへ送信することを示す情報をユーザ端末20へ送信する。ユーザ端末20のディスプレイ2081は、服用情報を外部サーバへ送信することを示す情報を表示し、ユーザに対して提示する。表示画面には、ユーザに対して、服用情報を外部サーバへ送信するか否かを選択可能な情報を含めても良い。具体的には、表示画面は、「承認」ボタンと、「却下」ボタンを含めても良い。
【0112】
ユーザは、服用情報を外部サーバへ送信することを承認する場合には、「承認」ボタンを押下し、選択する。ユーザ端末20の制御部204は、ユーザが、服用情報を外部サーバへ送信することに承認したことを示すリクエストをサーバ10へ送信する。サーバ10の服用部1043は、服用情報を外部サーバへ送信することに承認したことを示すリクエストを受信すると、服用情報をエンドポイントに対して送信する。送信する情報は、処方ID、薬コード、服用データ、評価データ、患者ID、処方機関ID、調剤機関IDなどを含んでも良い。
一方、ユーザは、服用情報を外部サーバへ送信することを承認する場合には、「却下」ボタンを押下し、選択する。ユーザ端末20の制御部204は、ユーザが、服用情報を外部サーバへ送信することに承認しなかったことを示すリクエストをサーバ10へ送信する。サーバ10の服用部1043は、服用情報を外部サーバへ送信することに承認しなかったことを示すリクエストを受信すると、エンドポイントへ情報を送信せずに服用処理を終了する。
これにより、ユーザは薬の服用情報を外部サーバへ選択的に送信することができる。
【0113】
なお、サーバ10の服用部1043は、
【0114】
ステップS304において、送信ステップは、ユーザから、服用情報を外部サーバへ送信することを承認する指示を受け付けた場合に、ユーザに対して特典を付与するステップを含んでも良い。
具体的に、サーバ10の服用部1043は、服用情報を外部サーバへ送信することに承認したことを示すリクエストを受信すると、サーバ10の服用部1043は、リクエストに含まれるユーザID2011に基づき特定されるユーザに対して、特典を付与する。
例えば、ユーザに対して所定の商品、サービスと交換可能なポイントを付与しても良い。例えば、ユーザに対して現金、商品券、割引券、割引チケットなどを付与しても良い。
これにより、服用情報を外部サーバと共有することを患者等に動機づけることができる。
【0115】
<変形例>
本開示において、サーバ10の替わりにユーザ端末20が処方処理(第二実施例)、服用処理を実行する構成としても良い。具体的に、ユーザ端末20の記憶部201が、処方テーブル1013、処方薬テーブル1014、服用テーブル1015、薬マスタ1016,医療機関マスタ1017を記憶する構成としても良い。その場合、ユーザ端末20のアプリケーションプログラム2012が、サーバ10の処方部1042、服用部1043として機能する構成としても良い。
この場合、ユーザ端末20は、ユーザID2011を記憶するため、処方テーブル1013の患者IDを省略しても良い。サーバ10を省略しても良い。この場合、ユーザ端末20のアプリケーションプログラム2012が、処方処理(第二実施例)、服用処理を実行する構成とすることができる。
【0116】
<コンピュータの基本ハードウェア構成>
図14は、コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータ90は、プロセッサ901、主記憶装置902、補助記憶装置903、通信IF991(インタフェース、Interface)を少なくとも備える。これらは通信バス921により相互に電気的に接続される。
【0117】
プロセッサ901とは、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアである。プロセッサ901は、演算装置、レジスタ、周辺回路等から構成される。
【0118】
主記憶装置902とは、プログラム、及びプログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものである。例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0119】
補助記憶装置903とは、データ及びプログラムを保存するための記憶装置である。例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
【0120】
通信IF991とは、有線又は無線の通信規格を用いて、他のコンピュータとネットワークを介して通信するための信号を入出力するためのインタフェースである。
ネットワークは、インターネット、LAN、無線基地局等によって構築される各種移動通信システム等で構成される。例えば、ネットワークには、3G、4G、5G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が含まれる。無線で接続する場合、通信プロトコルとして例えば、Z-Wave(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等が含まれる。有線で接続する場合は、ネットワークには、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等により直接接続するものも含む。
【0121】
なお、各ハードウェア構成の全部または一部を複数のコンピュータ90に分散して設け、ネットワークを介して相互に接続することによりコンピュータ90を仮想的に実現することができる。このように、コンピュータ90は、単一の筐体、ケースに収納されたコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0122】
<コンピュータ90の基本機能構成>
コンピュータ90の基本ハードウェア構成(図14)により実現されるコンピュータの機能構成を説明する。コンピュータは、制御部、記憶部、通信部の機能ユニットを少なくとも備える。
【0123】
なお、コンピュータ90が備える機能ユニットは、それぞれの機能ユニットの全部または一部を、ネットワークで相互に接続された複数のコンピュータ90に分散して設けても実現することができる。コンピュータ90は、単一のコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0124】
制御部は、プロセッサ901が補助記憶装置903に記憶された各種プログラムを読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って処理を実行することにより実現される。制御部は、プログラムの種類に応じて様々な情報処理を行う機能ユニットを実現することができる。これにより、コンピュータは情報処理を行う情報処理装置として実現される。
【0125】
記憶部は、主記憶装置902、補助記憶装置903により実現される。記憶部は、データ、各種プログラム、各種データベースを記憶する。また、プロセッサ901は、プログラムに従って記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置902または補助記憶装置903に確保することができる。また、制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、記憶部に記憶されたデータの追加、更新、削除処理を実行させることができる。
【0126】
データベースは、リレーショナルデータベースを指し、行と列によって構造的に規定された表形式のテーブル、マスタと呼ばれるデータ集合を、互いに関連づけて管理するためのものである。データベースでは、表をテーブル、マスタ、表の列をカラム、表の行をレコードと呼ぶ。リレーショナルデータベースでは、テーブル、マスタ同士の関係を設定し、関連づけることができる。
通常、各テーブル、各マスタにはレコードを一意に特定するための主キーとなるカラムが設定されるが、カラムへの主キーの設定は必須ではない。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、記憶部に記憶された特定のテーブル、マスタにレコードを追加、削除、更新を実行させることができる。
【0127】
なお、本開示におけるデータベース、マスタは、情報が構造的に規定された任意のデータ構造体(リスト、辞書、連想配列、オブジェクトなど)を含み得る。データ構造体には、データと、任意のプログラミング言語により記述された関数、クラス、メソッドなどを組み合わせることにより、データ構造体と見なし得るデータも含むものとする。
【0128】
通信部は、通信IF991により実現される。通信部は、ネットワークを介して他のコンピュータ90と通信を行う機能を実現する。通信部は、他のコンピュータ90から送信された情報を受信し、制御部へ入力することができる。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、受信した情報に対する情報処理を実行させることができる。また、通信部は、制御部から出力された情報を他のコンピュータ90へ送信することができる。
【0129】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
【0130】
(付記1)
プロセッサと、記憶部とを備えたコンピュータに、医療機関から薬剤の処方または調剤を受けた患者であるユーザの薬剤の情報を管理するためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、医療機関によりユーザに対して処方または調剤された薬剤の処方に関する処方情報を受け付ける処方受付ステップ(S101,S105)と、処方受付ステップにおいて受け付けた処方情報に基づき、ユーザに対して服用を促す通知を提示する通知ステップ(S301)と、ユーザから、ユーザによる薬剤の服用に関する服用情報を受け付ける服用受付ステップ(S303)と、処方受付ステップにおいて受け付けた処方情報、および、服用受付ステップにおいて受け付けた服用情報を外部サーバへ送信する送信ステップ(S304)と、を実行させるプログラム。
これにより、患者等は、秘匿性が高い自身の医療情報を、必要に応じて自分自身の操作により情報サービスへ送信することができる。
そして、情報サービスは、患者等が医療機関等において処方または調剤された薬剤を適切に服用することを促すことができるとともに、薬剤の実際の服用情報を取得することができる。また、取得した服用情報を外部の組織と共有することができる。
【0131】
(付記2)
外部サーバは、医療機関、または、薬剤を製造または販売する会社のサーバである、付記1記載のプログラム。
これにより、取得した服用情報を医療機関、製薬会社等と共有することができる。
【0132】
(付記3)
プログラムは、プロセッサに、処方受付ステップにおいて、薬剤の処方情報を、ユーザと関連づけて記憶する記憶ステップ(S101,S105)と、を実行させる、付記1記載のプログラム。
これにより、患者等は、医療機関から処方または調剤された薬剤を、患者等自身と関連づけて記憶することができる。
【0133】
(付記4)
処方受付ステップ(S101)は、医療機関から、医療機関によりユーザに対して処方または調剤された薬剤の薬識別情報、および、薬剤の用法・用量を含む処方内容情報を含む、薬剤の処方情報を受け付けるステップであり、記憶ステップ(S105)は、ユーザから受け付けたユーザ識別情報を、医療機関から受け付けた処方情報と関連づけて記憶するステップである、付記3記載のプログラム。
これにより、患者等は、秘匿性が高い自身医療情報を必要に応じて、自分自身の操作により情報サービスへ送信することができる。
また、ユーザがユーザ識別情報を送信しない場合においても、ユーザと関連づけずに処方情報を蓄積することができ、処方情報を各種データ解析等に活用することができる。
【0134】
(付記5)
処方受付ステップ(S105)は、ユーザから、医療機関によりユーザに対して処方または調剤された薬剤の薬識別情報、および、薬剤の用法・用量を含む処方内容情報を含む、薬剤の処方情報を受け付けるステップと、ユーザから、ユーザを識別するユーザ識別情報を受け付けるステップと、を含み、記憶ステップ(S105)は、ユーザから受け付けたユーザ識別情報を、ユーザから受け付けた薬識別情報、および、処方内容情報と関連づけて記憶するステップである、付記3記載のプログラム。
これにより、患者等は、秘匿性が高い自身医療情報を必要に応じて、自分自身の操作により情報サービスへ送信することができる。
【0135】
(付記6)
処方受付ステップ(S101)は、医療機関から、医療機関によりユーザに対して処方または調剤された薬剤の薬識別情報、および、薬剤の用法・用量を含む処方内容情報を含む、薬剤の処方情報を受け付けるステップと、医療機関から、ユーザを識別するユーザ識別情報を受け付けるステップと、を含み、記憶ステップ(S101)は、医療機関から受け付けたユーザ識別情報を、医療機関から受け付けた処方情報と関連づけて記憶するステップである、付記3記載のプログラム。
これにより、患者等は面倒な入力作業を行うことなしに、本開示にかかる情報サービスの提供を受けることができる。
【0136】
(付記7)
服用受付ステップ(S303)は、ユーザから薬剤の使用日時、使用量、および、薬剤に関する評価情報を受け付けるステップである、付記1記載のプログラム。
これにより、使用日時、使用量、評価情報を含む服用情報を取得することができる。
【0137】
(付記8)
服用受付ステップ(S303)は、ユーザから、複数の薬剤のそれぞれに対応した服用情報を受け付けるステップであり、送信ステップ(S304)は、処方受付ステップにおいて受け付けた複数の薬剤のそれぞれに関連づけられた複数の外部サーバへ、複数の薬剤のそれぞれの服用情報を送信するステップである、付記1記載のプログラム。
これにより、処方薬に複数の薬剤が含まれる場合も、薬剤ごとに関連づけられた複数の製薬会社等とそれぞれ服用情報を共有することができる。
【0138】
(付記9)
送信ステップ(S304)は、処方受付ステップにおいて受け付けた薬剤に関する情報に基づき特定される外部サーバへ、処方情報、および、服用情報を送信するステップである、付記1記載のプログラム。
これにより、薬剤に関連づけられた製薬会社等と、服用情報を共有することができる。
【0139】
(付記10)
通知ステップ(S301)は、服用受付ステップにおいて受け付けた薬剤の服用情報に基づき、ユーザに対して薬剤の服用の中止または変更を促す通知を提示するステップを含む、付記1記載のプログラム。
これにより、患者等に対する薬剤の処方後においても、服薬情報に応じてユーザに対して服用の中止および服用の変更を促すことができる。
【0140】
(付記11)
送信ステップ(S304)は、ユーザに対し、服用受付ステップにおいて受け付けた服用情報を外部サーバへ送信するか否かを承認するための画面をユーザに提示するステップと、ユーザによる、服用情報を外部サーバへ送信することを承認する指示を受け付けるステップと、ユーザから受け付けた服用情報を外部サーバへ送信することを承認する指示に応じて、服用受付ステップにおいて受け付けた服用情報を外部サーバへ送信するステップと、を含む、付記1記載のプログラム。
これにより、患者等は承認した服用情報のみを外部の組織と共有することができる。
【0141】
(付記12)
送信ステップ(S304)は、ユーザから、服用情報を外部サーバへ送信することを承認する指示を受け付けた場合に、ユーザに対して特典を付与するステップを含む、付記11記載のプログラム。
これにより、服用情報を外部の組織と共有することを患者等に動機づけることができる。
【0142】
(付記13)
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置であって、プロセッサに、付記1から12のいずれか記載のプログラムを実行させる、情報処理装置。
これにより、患者等は、秘匿性が高い自身の医療情報を、必要に応じて自分自身の操作により情報サービスへ送信することができる。
そして、情報サービスは、患者等が医療機関等において処方または調剤された薬剤を適切に服用することを促すことができるとともに、薬剤の実際の服用情報を取得することができる。また、取得した服用情報を外部の組織と共有することができる。
【0143】
(付記14)
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置を含む情報処理システムであって、プロセッサに、付記1から12のいずれか記載のプログラムを実行させる、情報処理システム。
これにより、患者等は、秘匿性が高い自身の医療情報を、必要に応じて自分自身の操作により情報サービスへ送信することができる。
そして、情報サービスは、患者等が医療機関等において処方または調剤された薬剤を適切に服用することを促すことができるとともに、薬剤の実際の服用情報を取得することができる。また、取得した服用情報を外部の組織と共有することができる。
【0144】
(付記15)
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置により実行される情報処理方法であって、プロセッサに、付記1から12のいずれか記載のプログラムを実行させる、情報処理方法。
これにより、患者等は、秘匿性が高い自身の医療情報を、必要に応じて自分自身の操作により情報サービスへ送信することができる。
そして、情報サービスは、患者等が医療機関等において処方または調剤された薬剤を適切に服用することを促すことができるとともに、薬剤の実際の服用情報を取得することができる。また、取得した服用情報を外部の組織と共有することができる。
【符号の説明】
【0145】
1 情報処理システム、10 サーバ、101 記憶部、104 制御部、106 入力装置、108 出力装置、20 ユーザ端末、201 記憶部、204 制御部、206 入力装置、208 出力装置、30 第1医療機関端末、301 記憶部、304 制御部、306 入力装置、308 出力装置、40 第2医療機関端末、401 記憶部、404 制御部、406 入力装置、408 出力装置
【要約】
【課題】薬剤の製造元である製薬会社等が、患者が実際にどのような用法・用量で服用しているか情報を取得することが困難であるという課題がある。
【解決手段】医療機関によりユーザに対して処方または調剤された薬剤の処方に関する処方情報を受け付ける処方受付ステップと、処方受付ステップにおいて受け付けた処方情報に基づき、ユーザに対して服用を促す通知を提示する通知ステップと、ユーザから、ユーザによる薬剤の服用に関する服用情報を受け付ける服用受付ステップと、処方受付ステップにおいて受け付けた処方情報、および、服用受付ステップにおいて受け付けた服用情報を外部サーバへ送信する送信ステップと、を実行させるプログラム。
【選択図】 図11
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14