(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-29
(45)【発行日】2023-04-06
(54)【発明の名称】ガスケットの装着構造及びガスケット
(51)【国際特許分類】
F16J 15/10 20060101AFI20230330BHJP
【FI】
F16J15/10 L
F16J15/10 T
(21)【出願番号】P 2018106380
(22)【出願日】2018-06-01
【審査請求日】2021-02-15
【審判番号】
【審判請求日】2022-05-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000229737
【氏名又は名称】日本ピラー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087653
【氏名又は名称】鈴江 正二
(72)【発明者】
【氏名】中野 篤
(72)【発明者】
【氏名】小池 智幸
(72)【発明者】
【氏名】足立 智大
(72)【発明者】
【氏名】手嶋 一清
(72)【発明者】
【氏名】成尾 元彰
【合議体】
【審判長】平田 信勝
【審判官】尾崎 和寛
【審判官】内田 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-153179(JP,A)
【文献】特開2006-349187(JP,A)
【文献】特開2006-153180(JP,A)
【文献】特開2006-313006(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0176744(US,A1)
【文献】特開2006-64080(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16J 15/00-15/14
F16L 17/00-19/14
F16L 23/00-25/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスケットが流体デバイスに装着されるガスケットの装着構造であって、
前記ガスケットは、
軸方向に突出している筒状の装着部を備え、
前記装着部は、
前記装着部の突出基部側から突出端部側に向かうにつれて径方向外方に位置するように傾斜している第1傾斜部
を軸方向一端部に有し、
前記流体デバイスは、
筒状の被装着部を備え、
前記被装着部は、
前記ガスケットへ向かって
突出している環状で先細る形状の突起
を有し、
前記突起の外周部は、
前記突起の突出端部側から突出基部側に向かうにつれて径方向外方に位置するように傾斜しており、前記突起の突出端部から突出基部までの範囲で前記第1傾斜部を受ける第2傾斜部
を含み、
前記突起の内周部は流体流路に
臨み、前記内周部のうち前記突起の突出端部側の部分が前記突起の突出基部側の部分よりも径方向外方に位置するように、前記被装着部の径方向内方へ凸に湾曲しており、
前記第2傾斜部は少なくとも一部に、
前記第1傾斜部と前記第2傾斜部との間がシールされるように前記第1傾斜部に接触する接触領域
を含み、
前記接触領域は、
前記接触領域と前記第1傾斜部との接触時に、前記接触領域の含む他の部位よりも早く前記第1傾斜部との接触を開始するように、前記他の部位よりも前記第1傾斜部側へ突出している環状の突出部位
を含み、
前記突出部位
の頂点部は
前記突起の径方向における中央線よりも径方向外方に位置する
ことを特徴とするガスケットの装着構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスケットの装着構造及びガスケットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1のようなガスケットの装着構造が知られている。このガスケット装着構造は、ガスケットを流体デバイスとしての第1フランジ配管に、ガスケットとフランジ配管との間がシールされるように装着するためのものである。
【0003】
前記ガスケット装着構造においては、前記第1フランジ配管の第1接合端部の先端内周側に、先拡がりテーパ状のテーパ内周面が形成されている。一方、前記ガスケットの第2接合端部の先端部の外周面に、前記第1接合端部のテーパ内周面に当接するテーパ外周面が先窄まりテーパ状に形成される。
【0004】
そして、前記ガスケット装着構造は、前記第1フランジ配管への前記ガスケットの装着時に、前記第1フランジ配管側のテーパ内周面と、前記ガスケット側のテーパ外周面とを強く圧接させて、これらのテーパ内周面とテーパ外周面との間にシール部を形成するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のようなガスケット装着構造は、流体デバイス(フランジ配管)側のテーパ内周面と、ガスケット側のテーパ外周面とをそれぞれ略平行な面(各々が断面視直線状に延びる面)に形成して、これらの面をシール部の形成のために圧接させるようになっている。
【0007】
したがって、前記ガスケット装着構造は、前記流体デバイスへの前記ガスケットの装着時に、前記ガスケット側のテーパ外周面を前記流体デバイス側のテーパ内周面に全体的に圧接することにより、外力を前記ガスケットに的確に加える必要があった。
【0008】
このとき、前記シール部を確実に形成するためには、前記流体デバイス側のテーパ内周面と前記ガスケット側のテーパ外周面とが強く圧接するように、前記ガスケットを前記流体デバイスに注意深く装着しなければならない。
【0009】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、前記ガスケットと前記流体デバイスとの間が確実にシールされるように前記流体用ガスケットを前記流体デバイスに装着することを容易化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のうち、第1の発明は、
ガスケットが流体デバイスに装着されるガスケットの装着構造であって、
前記ガスケットは、第1傾斜部を軸方向一端部に有する筒状の装着部を備え、
前記流体デバイスは、前記第1傾斜部を受ける第2傾斜部を有する筒状の被装着部を備え、
前記第1傾斜部は、当該第1傾斜部と前記第2傾斜部との間がシールされるように当該第1傾斜部の少なくとも一部を前記第2傾斜部に接触させ、この第1傾斜部の少なくとも一部に、前記第2傾斜部との接触時に前記第2傾斜部との接触を開始するように前記第1傾斜部におけるその他の部位に比べて前記第2傾斜部側へ突出する環状の突出部位を含むものである。
【0011】
この構成によれば、前記流体デバイスへの前記ガスケットの装着時におけるシール部の形成のためには、前記第1傾斜部のうち少なくとも前記突出部位を前記第2傾斜部に接触させればよい。したがって、前記ガスケットと前記流体デバイスとの間を確実にかつ容易にシールすることができる。
【0012】
本発明に係る第1の発明の別の態様によれば、
前記流体デバイスは、
前記第2傾斜部を含む外周部と、流体流路に臨む内周部とを有し、前記ガスケット側へ突出する環状の突起を前記被装着部に備え、
前記突起は、
当該突起の突出端部側部分が当該突起の突出基部側部分よりも径方向外方に位置するように、前記内周部を前記被装着部の径方向内方へ突出する凸状に湾曲させつつ、前記ガスケットに向かって先細る形状を有する。
【0013】
この構成によれば、前記第2傾斜部が前記第1傾斜部と接触するとき、互いの圧接のために前記第1傾斜部が前記突起を径方向内方へ押圧することになるが、その押圧によって前記突起が前記流体デバイスにおける前記流体流路内に侵入するように前記突起を変形させずに済む。
【0014】
しかも、前記突起が押圧されたとき、前記突起と前記ガスケットとの連続部に生じる、前記流体流路に対して径方向外方にへこむ凹み空間ができるだけ小さくなるように、前記突起が変形した状態を得ることが可能となる。したがって、液溜まりが生じることを抑制して、流体を円滑に流通させることができる。
【0015】
本発明に係る第1の発明の更なる態様によれば、
前記第1傾斜部における前記突出部位は、前記第2傾斜部のうち前記突起の突出基部側に接触する。
【0016】
この構成によれば、前記第1傾斜部と前記第2傾斜部との間のシールが行われるときに、前記突出部位を前記第2傾斜部に前記被装着部の比較的厚肉の箇所で接触させることが可能となる。したがって、前記突出部位と前記第2傾斜部との接触状態を安定的に保持することができる。
【0017】
本発明のうち、第2の発明は、
ガスケットが流体デバイスに装着されるガスケットの装着構造であって、
前記ガスケットは、第1傾斜部を軸方向一端部に有する筒状の装着部を備え、
前記流体デバイスは、前記第1傾斜部を受ける第2傾斜部を有する筒状の被装着部を備え、
前記第2傾斜部は、前記第1傾斜部と当該第2傾斜部との間がシールされるように当該第2傾斜部の少なくとも一部を前記第1傾斜部に接触させ、この第2傾斜部の少なくとも一部に、前記第1傾斜部との接触時に前記第1傾斜部との接触を開始するように前記第2傾斜部におけるその他の部位に比べて前記第1傾斜部側へ突出する環状の突出部位を含むものである。
【0018】
この構成によれば、前記流体デバイスへの前記ガスケットの装着時におけるシール部の形成のためには、前記第2傾斜部のうち少なくとも前記突出部位を前記第1傾斜部に接触させればよい。したがって、前記ガスケットと前記流体デバイスとの間を確実にかつ容易にシールすることができる。
【0019】
本発明に係る第2の発明の別の態様によれば、
前記流体デバイスは、
前記第2傾斜部を含む外周部と、流体流路に臨む内周部とを有し、前記ガスケット側へ突出する環状の突起を前記被装着部に備え、
前記突起は、
当該突起の突出端部側部分が当該突起の突出基部側部分よりも径方向外方に位置するように、前記内周部を前記被装着部の径方向内方へ突出する凸状に湾曲させつつ、前記ガスケットに向かって先細る形状を有する。
【0020】
この構成によれば、前記第2傾斜部が前記第1傾斜部と接触するとき、互いの圧接のために前記第1傾斜部が前記突起を径方向内方へ押圧することになるが、その押圧によって前記突起が前記流体デバイスにおける前記流体流路内に侵入するように前記突起を変形させずに済む。
【0021】
しかも、前記突起が押圧されたとき、前記突起と前記ガスケットとの連続部に生じる、前記流体流路に対して径方向外方にへこむ凹み空間ができるだけ小さくなるように、前記突起が変形した状態を得ることが可能となる。したがって、液溜まりが生じることを抑制して、流体を円滑に流通させることができる。
【0022】
本発明のうち、第3の発明は、
流体デバイスに装着されるガスケットであって、
前記流体デバイス側傾斜部に受けられる傾斜部を軸方向一端部に有する筒状の装着部を備え、
前記傾斜部は、当該傾斜部と前記流体デバイス側傾斜部との間がシールされるように、当該傾斜部の少なくとも一部で前記流体デバイス側傾斜部と接触可能に構成され、この傾斜部の少なくとも一部に、前記流体デバイス側傾斜部との接触時に前記流体デバイス側傾斜部との接触を開始するように前記傾斜部におけるその他の部位に比べて前記流体デバイス側傾斜部側へ突出する環状の突出部位を含むものである。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、ガスケットと流体デバイスとの間が確実にシールされるように前記ガスケットを前記流体デバイスに装着することを容易化できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るガスケットの装着構造を示す断面図である。
【
図2】
図1におけるガスケット装着状態の一部拡大図である。
【
図3】
図2におけるガスケット装着解除状態を示す図である。
【
図5】
図3、
図4のガスケット装着解除状態から
図2のガスケット装着状態への移行状態を示す図である。
【
図6】
図5の移行状態からの移行完了後の状態を示す図である。
【
図7】ガスケット装着解除状態における、ガスケット及び流体デバイスの一部拡大図である。
【
図8】ガスケット装着状態における、ガスケット及び流体デバイスの一部拡大図である。
【
図9】別の実施形態に係るガスケットの装着構造に関して、ガスケット装着解除状態から
図2のガスケット装着状態への移行状態を示す図である。
【
図10】別の実施形態に係るガスケットの装着構造に関して、ガスケット装着解除状態から
図2のガスケット装着状態への移行完了後の状態を示す図である。
【
図11】本発明の第2実施形態に係るガスケット装着解除状態からガスケット装着状態への移行状態を示す図である。
【
図12】
図11の移行状態からの移行完了後の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
まず、本発明の第1実施形態について説明する。
【0026】
図1-
図4に示すように、本実施形態に係るガスケットの装着構造は、ガスケット1を流体デバイス3に装着するために用いられている。本実施形態におけるガスケットの装着構造は、ガスケット1を別の流体デバイス5に装着するためにも用いられている。
【0027】
前記ガスケットの装着構造は、流体デバイス3と流体デバイス5とを一方が流体の流れ方向上流側に位置しかつ他方が流体の流れ方向下流側に位置するように接続し、ガスケット1が流体デバイス3と別の流体デバイス5との間に介在するようになっている。
【0028】
なお、ガスケット1が装着される流体デバイス3及び別の流体デバイス5の一例としては、それぞれ、集積パネル、バルブ、ポンプ、アキュムレータ、流体貯留容器、熱交換器、レギュレータ、圧力計、流量計、ヒーター又はフランジ配管等の流体に関係するものであるが、上記例に限定されるものではない。
【0029】
ガスケット1は、第1傾斜部11を軸方向一端部に有する筒状の装着部13を備えている。本実施形態において、ガスケット1は、略一定の内径を有する筒状体であり、当該ガスケット1の軸方向一方側に装着部13を備えるとともに、当該ガスケット1の軸方向他方側に装着部13を備えている。
【0030】
ガスケット1は、当該ガスケット1の軸心15を含む断面において、この軸心15に対して線対称となる断面形状を有している。ガスケット1のうち筒孔を定義する環状部分は、略H状の断面形状を有している。そして、この略H状の断面形状に基づいて装着部13が形成されている。
【0031】
前記略H状の断面形状を有する前記環状部分は、
図3に示すように、ガスケット1の軸心15に沿って延びる第1仮想線17に対して線対称となるように形成されている。また、前記環状部分は、第1仮想線17と直交する方向に延びる第2仮想線19に対して線対称となるように形成されている。
【0032】
なお、ガスケット1は、前述の略H状の断面形状を有する前記環状部分を備える筒状体に代えて、少なくともガスケット1の軸方向一方側及び軸方向他方側の各々における内周側(後述のガスケット側流体流路61側)に装着部13が形成される環状部分を備える筒状体にしてもよい。
【0033】
一方、流体デバイス3は、第1傾斜部11を受ける第2傾斜部21を有する筒状の被装着部23を備えている。本実施形態においては、別の流体デバイス5も、第1傾斜部11を受ける第2傾斜部21を有する筒状の被装着部23を備えている。
【0034】
流体デバイス3の被装着部23は、別の流体デバイス5の被装着部23の下方に設けられ、互いに隣り合った状態である。流体デバイス3の被装着部23と別の流体デバイス5の被装着部23とは、ガスケット1を介して対向し得るように、略同軸上に配置されている。
【0035】
本実施形態においては、ガスケット1がその軸方向一方側(下方側)で流体デバイス3に装着される構造と、ガスケット1がその軸方向他方側(上方側)で別の流体デバイス5に装着される構造とが実質的に同じであるので、以下では主として流体デバイス3側について説明する。
【0036】
流体デバイス3は、その一端部(
図1の上端部)に被装着部23を備えている。流体デバイス3は、被装着部23に流体デバイス側流体流路31を有している。この流体デバイス側流体流路31は、断面円形状を有し、流体デバイス3におけるガスケット1の装着方向(上下方向)に延在している。
【0037】
流体デバイス側流体流路31は、筒状である被装着部23の筒孔(内部空間)から構成されている。流体デバイス側流体流路31は、ガスケット1側(上方側)に向かって開口している。ここで、流体デバイス側流体流路31の開口部分33は、被装着部23の端面(上端面)45よりも下方に設けられている。
【0038】
本実施形態において、被装着部23は、所定の熱可塑性樹脂から構成されている。被装着部23を構成する樹脂としては、例えば、PFA(パーフルオロアルコキシアルカン)及びPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等を含むフッ素樹脂を挙げることができる。また、フッ素樹脂としては、PFAやPTFE以外にもPCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、ETFE(エチレン・四フッ化エチレン共重合体)等であっても良い。さらに、使用分野(用途)に応じて、PP(ポリプロピレン)、HDPE(高密度ポリエチレン)、LDPE(低密度ポリエチレン)、または、POM(ポリオキシメチレン)樹脂等の樹脂材料から構成することも可能である。
【0039】
被装着部23は、ガスケット1の装着時にその装着部13を受けることができるように、流体デバイス側流体流路31の開口部分33を囲む環状の内側凹部35と、内側凹部35を囲む環状の凸部37と、当該凸部37を囲む環状の外側凹部39とを備えている。
【0040】
内側凹部35、凸部37及び外側凹部39は、それぞれ、ガスケット1の装着方向である軸方向(上下方向)に延在している。内側凹部35、凸部37及び外側凹部39は、同軸上に配置されるとともに、それぞれ流体デバイス側流体流路31と略同軸上に配置されている。
【0041】
内側凹部35は、後述のガスケット1の内側突部63と嵌合可能な形状を有している。内側凹部35は、ガスケット1側(上方側)に開口し、流体デバイス側流体流路31の開口部分33の径方向外方においてこの開口部分33に沿って被装着部23の周方向に延在している。
【0042】
凸部37は、後述のガスケット1の溝部65と嵌合可能な形状を有している。凸部37は、流体デバイス3の本体側部分41から別のガスケット1側(上方側)へ突出し、内側凹部35の径方向外方において内側凹部35に沿って被装着部23の周方向に延在している。
【0043】
外側凹部39は、後述のガスケット1の外側突部67と嵌合可能な形状を有している。外側凹部39は、ガスケット1側(上方側)に開口し、凸部37の径方向外方において凸部37に沿って被装着部23の周方向に延在している。
【0044】
詳しくは、内側凹部35は、凸部37と突起43との間に設けられている。内側凹部35は、凸部37と突起43とによって形成されており、突起43の形状に対応して開口面積が内側凹部35の開口部分から底部側(上方側から下方側)へ向かうにつれて小さくなるように形成されている。
【0045】
突起43は、被装着部23の径方向において、流体デバイス側流体流路31の開口部分33と凸部37との間に設けられている。突起43の突出方向は、ガスケット1に向かう方向(上方向)である。突起43は、流体デバイス3の本体側部分41から前記突出方向へ突出している。
【0046】
突起43は、被装着部23の軸方向に沿って延在するとともに、流体デバイス側流体流路31の開口部分33付近においてこの開口部分33に沿って被装着部23の周方向に延在している。突起43は、凸部37の径方向内方において凸部37に沿って被装着部23の周方向に延在している。
【0047】
突起43は、略一定の内径を有する環形状を有し、被装着部23の端面(上端面)45に向かって先細るようにテーパ状に形成されている。後述のとおり、突起43は、環状の第2傾斜部21を有する外周部101と、流体デバイス側流体流路31に臨む内周部103とを備えている。
【0048】
第2傾斜部21は、内側凹部35が前述のような形状を有するように、突起43の突出端部47側(上方側)が凸部37に対して被装着部23の径方向に所定間隔を隔て、突起43の突出基部49側(下方側)が凸部37の突出基部51につながっている。
【0049】
第2傾斜部21は、突起43の突出端部47側(上方側)が突起43の突出基部49側(下方側)に比べて径方向内方に位置するように形成され、突出端部47側から突出基部49側に向かうにつれて径方向外方に位置するように傾斜している。
【0050】
外側凹部39は、凸部37に対して内側凹部35と略対称に構成されている。外側凹部39は、内側凹部35が凸部37と第2傾斜部21を用いて画定されるのと同様に、凸部37と対応する第2傾斜部21を用いて画定されている。
【0051】
凸部37は、被装着部23の端面(上端面)45よりも上方には突出しないように、すなわち当該凸部37の突出端部53が被装着部23の軸方向において被装着部23の端面45よりも流体デバイス3の本体側部分41側(下方側)に位置するように設けられている。
【0052】
また、本実施形態において、ガスケット1は、所定の熱可塑性樹脂から構成されている。ガスケット1を構成する樹脂としては、例えば、PFA(パーフルオロアルコキシアルカン)及びPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等を含むフッ素樹脂を挙げることができる。また、フッ素樹脂としては、PFAやPTFE以外にもPCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、ETFE(エチレン・四フッ化エチレン共重合体)等であっても良い。さらに、使用分野(用途)に応じて、PP(ポリプロピレン)、HDPE(高密度ポリエチレン)、LDPE(低密度ポリエチレン)、または、POM(ポリオキシメチレン)樹脂等の樹脂材料から構成することも可能である。
【0053】
ガスケット1は、ガスケット側流体流路61を有している。ガスケット側流体流路61は、筒状体であるガスケット1の軸方向に沿う貫通孔から形成されている。ガスケット側流体流路61は、軸方向から見たときに円形状を有し、ガスケット1の軸心方向(上下方向)に延在している。
【0054】
ガスケット側流体流路61は、略一定である直径(ガスケット1の内径に相当)であって、流体デバイス3における流体デバイス側流体流路31の直径(被装着部23の内径に相当)と略同じ直径を有している。ガスケット側流体流路61は、流体デバイス側流体流路31と略同軸上に配置されている。
【0055】
ガスケット側流体流路61は、ガスケット1(装着部13)の軸方向一方側の端部(下端部)において流体デバイス3側(下方側)に向かって開口し、その開口部分を介して流体デバイス3における流体デバイス側流体流路31と接続されている。
【0056】
ガスケット1の軸方向一方側の装着部13は、流体デバイス3の被装着部23への装着のために、ガスケット側流体流路61を囲む環状の内側突部63と、内側突部63を囲む環状の溝部65と、溝部65を囲む環状の外側突部67とを備えている。
【0057】
内側突部63、溝部65及び外側突部67は、それぞれ、ガスケット1の軸心方向(上下方向)に延在している。内側突部63、溝部65及び外側突部67は、同軸上に配置されるとともに、それぞれガスケット側流体流路61と略同軸上に配置されている。
【0058】
内側突部63は、流体デバイス3における内側凹部35と嵌合可能な形状を有している。内側突部63は、ガスケット1の軸方向中央部69から軸方向一方(下方)へ突出し、ガスケット側流体流路61の径方向外方においてガスケット側流体流路61に沿って装着部13の周方向に延在している。
【0059】
溝部65は、流体デバイス3における凸部37と嵌合可能な形状を有している。溝部65は、ガスケット1の軸方向一方(下方)に開口し、内側突部63の径方向外方において内側突部63に沿って装着部13の周方向に延在している。
【0060】
詳しくは、溝部65は、内側突部63と外側突部67との間に設けられている。溝部65は、装着部13が被装着部23に装着された場合に当該溝部65が凸部37と嵌合したときに、当該溝部65の内周側で凸部37と圧接するように構成されている。
【0061】
溝部65は、内側突部63と、外側突部67と、ガスケット1の軸方向中央部69とによって、凸部37に対応するように画定されている。溝部65の開口部分71は、ガスケット1の軸方向において、内側突部63の突出端部73と外側突部67の突出端部75と略同じ位置に配置されている。
【0062】
外側突部67は、流体デバイス3における外側凹部39と嵌合可能な形状を有している。外側突部67は、ガスケット1の軸方向中央部69から軸方向一方(下方)へ突出し、溝部65の径方向外方において溝部65に沿って装着部13の周方向に延在している。
【0063】
内側突部63は、突出端部73側の部分(下側部分)が内側突部63の突出端面(下端面)81に向かって先細るように形成されている。内側突部63の突出端部73側の部分は、環状の第1傾斜部11を有する内周部と、溝部65に臨む外周部とを有している。
【0064】
第1傾斜部11においては、内側突部63の突出端部73側(下方側)の領域が、内側突部63の突出端部73に含まれる突出端面81につながっている。また、内側突部63の突出基部83側(上方側)の領域が、内側突部63の内周部に含まれる内周面85につながっている。
【0065】
第1傾斜部11は、被装着部23の軸心に対して傾斜する形状を有する環状の第2傾斜部21と全周にわたって接触(圧接)することができるように、ガスケット1の軸心15に対して傾斜する形状を有している。なお、被装着部23の軸心とガスケット1(装着部13)の軸心15とは略同一直線上にある。
【0066】
そして、第1傾斜部11は、装着部13を被装着部23へ装着するときに、当該第1傾斜部11と第2傾斜部21との間がシールされるように、当該第1傾斜部11の少なくとも一部を第2傾斜部21に接触させるようになっている。
【0067】
詳しくは、第1傾斜部11は、内側突部63の突出端部73側(下方側)の領域が内側突部63の突出基部83側(上方側)の領域に比べて径方向外方に位置するように形成されて、概ね突出基部83側から突出端部73側に向かうにつれて径方向外方に位置するように傾斜している。
【0068】
すなわち、内側突部63が、突出端部73側のうち第1傾斜部11を備える突出端部73側の部分(下側部分)において、内側突部63の突出基部83側(上方側)の内径に対して内側突部63の突出端部73側(下方側)ほど大きな内径を有するようになっている。
【0069】
また、第1傾斜部11は、ガスケット1の内周部の略全域にわたって延びる環形状を有している。そして、第1傾斜部11は、その表面をなす傾斜面における内側突部63の突出端部73側の領域を突出端面81に連続的に設け、内側突部63の突出基部83側を内周面85に連続的に設けている。
【0070】
そして、第1傾斜部11の少なくとも一部に、環状の突出部位91が含まれている。この突出部位91は、第2傾斜部21との接触時に第2傾斜部21との接触を開始するように第1傾斜部11におけるその他の部位95に比べて第2傾斜部21側へ突出するものである。
【0071】
本実施形態において、第1傾斜部11は、突出部位91によって第2傾斜部21に向かって突出した突出形状(所謂、R形状)を有している。そして、突出部位91は、装着部13(内側突部63)の周方向に第1傾斜部11に沿って延在している。
【0072】
第1傾斜部11は、突出部位91の頂点部93から第2傾斜部21に接触するようになっている。突出部位91は、第1傾斜部11と第2傾斜部21とが接触するとき、第1傾斜部11におけるその他の部位95よりも早く(又は最初)に第2傾斜部21と接触する。
【0073】
本実施形態において、突出部位91は、第1傾斜部11に1つ設けられている。突出部位91は、第1傾斜部11において、その他の部位95に比べて、装着部13(内側突部63)の軸方向一方(下方)に、かつ、装着部13の径方向内方に向かって突出している。
【0074】
なお、本実施形態においては第1傾斜部11が突出部位91を1つだけ備えているが、突出部位91を複数備えてもよい。
【0075】
突出部位91は、第1傾斜部11のうち内側突部63の突出端部73側の領域に設けられている。突出部位91は、第1傾斜部11において、装着部13(内側突部63)の軸方向一方側(下方側)に設けられるとともに、径方向外側に設けられている。
【0076】
なお、外側突部67は、溝部65に対して内側突部63と略対称に構成されている。すなわち、外側突部67は、第2仮想線19に対して線対称に形成されている。そのため、外側突部67については、内側突部63と実質的に同じ構成には同じ符号を付して、その詳しい説明は省略する。
【0077】
このような構成において、本実施形態に係るガスケットの装着構造を得るために、ガスケット1を、流体デバイス3に対して装着前の状態(
図3、
図4参照)から装着後の状態(
図1、
図2参照)に移行させる場合、ガスケット1の軸方向一方側(下方側)の装着部13を流体デバイス3の被装着部23に近づける。
【0078】
そして、装着部13の内側突部63を被装着部23の内側凹部35で受け、装着部13の溝部65を被装着部23の凸部37で受け、装着部13の外側突部67を被装着部23の外側凹部39で受ける。同様の作業を別の流体デバイス5についても行う。
【0079】
次に、図示しない締結手段を用いて、流体デバイス3と別の流体デバイス5との締結を、これらが互いに引き寄せられる方向に締め付けられるように開始する。これにより、まず、第1傾斜部11における突出部位91を、
図5に示すように、頂点部93から第2傾斜部21に接触させる。
【0080】
なお、前記締結手段は、特に限定するものではないが、例えば、流体デバイス3及び別の流体デバイスの一方に設けられたボルト挿通孔と他方に設けられたナットと、前記ボルト挿通孔に挿通された状態で前記ナットに螺合されるボルトとを備えたものとすることが可能である。
【0081】
次に、前記締結手段による締め付けを続けて、第2傾斜部21への接触開始後の突出部位91を第2傾斜部21に圧接させる。その後、前記締結手段による締め付けを更に続け、第2傾斜部21に対して突出部位91をより強く押し付けて圧接させる。
【0082】
こうして、
図6に示すように、第2傾斜部21に圧接された状態の突出部位91を収縮する方向に変形させて、第2傾斜部21に対する突出部位91の接触面圧を高める。これに伴い、第1傾斜部11におけるその他の部位95を第2傾斜部21に圧接させる。
【0083】
このとき、装着部13の内側突部63が被装着部23の内側凹部35と嵌合し、装着部13の溝部65が前述の圧接を行いつつ被装着部23の凸部37と嵌合し、装着部13の外側突部67が被装着部23の外側凹部39と嵌合して、装着部13が被装着部23に装着された状態となる。
【0084】
つまり、流体デバイス3及び別の流体デバイス5へのガスケット1の装着が完了することになる。そして、第1傾斜部11及び第2傾斜部21によって軸方向に作用するシール部を形成するとともに、凸部37及び溝部65によって径方向に作用するシール部を形成することができる。
【0085】
このように、シール部の形成のためには、第1傾斜部11のうち少なくとも突出部位91を第2傾斜部21に接触させればよい。したがって、ガスケット1と流体デバイス3との間を確実にかつ容易にシールすることができる。結果、ガスケット1と流体デバイス3との間が確実にシールされるようにガスケット1を流体デバイス3に装着することを容易化できる。
【0086】
しかも、第1傾斜部11と第2傾斜部21との間を全体的にシールした状態で、第2傾斜部21に対する突出部位91のシール面圧をその他の部位95のシール面圧に比べて高めることが可能となる。したがって、シール性能の向上を図ることができる。本実施形態においては、このとき、別の流体デバイス5についても同様の作用効果を得ることができる。
【0087】
また、本実施形態において、
図5、
図6に示すように、流体デバイス3は、前述のとおり、ガスケット1側へ突出する環状の突起43を被装着部23に備えている。この突起43は、第2傾斜部21を含む外周部101と、流体デバイス3における流体デバイス側流体流路31に臨む内周部103とを有している。
【0088】
そして、突起43の突出端部47側(上方側)の部分が突起43の突出基部49側(下方側)の部分よりも径方向外方に位置するように、内周部103が被装着部23の径方向内方へ突出する凸状に湾曲した状態で前記ガスケットに向かって先細る形状を、突起43が有している。
【0089】
詳しくは、突起43は、突出端部47側の第1内周面105が突出基部49側の第2内周面107に比べて径方向外方に位置するように設けられている。突起43の内径が、突出基部49側から突出端部47側に向かうにつれて大きくなるように設定されている。
【0090】
そして、突起43の第1内周面105が、断面視で、全体的に流体デバイス側流体流路31のある径方向内方に向かって突出した湾曲形状を有している。ここで、突起43の第1内周面105は、突起43の径方向において、第2内周面107よりも径方向外方へ存在する状態を保っている。
【0091】
このような構成により、第2傾斜部21が第1傾斜部11と接触するとき、互いの圧接のために第1傾斜部11が突起43を径方向内方へ押圧することになるが、その押圧によって突起43が流体デバイス3における流体デバイス側流体流路31内に侵入するように突起43を変形させずに済む。
【0092】
しかも、突起43が押圧されたとき、突起43とガスケット1との隣り合う部分に生じる、前記流体流路に対し径方向外方にへこむ凹み空間109ができるだけ小さくなるように、突起43が変形した状態を得ることが可能となる。したがって、液溜まりが生じることを抑制して、流体を円滑に流通させることができる。
【0093】
また、本実施形態において、第1傾斜部11の突出部位91は、第1傾斜部11において、突起43の径方向中央部よりも径方向外方に設けられている。
図4に示すように、突出部位91は、突起43の径方向中央線111に対して径方向外方に設けられている。
【0094】
このような構成により、第1傾斜部11と第2傾斜部21との間のシールが行われるときに、突出部位91を、第2傾斜部21に被装着部23の比較的厚肉の箇所で接触させることが可能となる。したがって、突出部位91と第2傾斜部21との接触状態を安定的に保持することができる。
【0095】
なお、第1傾斜部11は、本実施形態においては、第2傾斜部21に、突出部位91のほか、第2傾斜部21の略全部(その他の部位95)を圧接させているが、例えば、
図9、
図10に示すように、第2傾斜部21の略全部に代えて、第2傾斜部21の一部(接触部位117)のみを圧接させてもよい。
【0096】
この場合、突出部位91が、内側突部63の突出端部73側(下方側)の領域に設けられる。接触部位117が内側突部63の突出基部83側(上方側)の領域に設けられる。そして、第2傾斜部21が、突出部位91によって第1傾斜部11に向かって開口する凹形状(所謂、逆R形状)に形成されている。
【0097】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
【0098】
本実施形態は、
図11、
図12に示すように、第1傾斜部11に第1実施形態のような突出部位91を備えるのではなく、第2傾斜部21に突出部位151を備える点で、第1実施形態と相違する。
【0099】
本実施形態において、第2傾斜部21は、装着部13を被装着部23へ装着するときに、当該第1傾斜部11と第2傾斜部21との間がシールされるように、当該第2傾斜部21の少なくとも一部を第1傾斜部11に接触させるようになっている。
【0100】
そして、第2傾斜部21に、環状の突出部位151が含まれている。この突出部位151は、第2傾斜部21の少なくとも一部が第1傾斜部11と接触する際に第1傾斜部11との接触を開始するように突出するものである。本実施形態において、突出部位151は、第2傾斜部21に1つ設けられている。
【0101】
詳しくは、第2傾斜部21は、突出部位151によって第1傾斜部11に向かって突出した突出形状(所謂、R形状)を有している。そして、突出部位151は、被装着部23(突起43)の周方向に第2傾斜部21に沿って延在している。
【0102】
突出部位151は、頂点部153から第1傾斜部11に接触するようになっている。突出部位151は、第1傾斜部11と第2傾斜部21とが接触するとき、第2傾斜部21におけるその他の部位155よりも早く(又は最初)に第1傾斜部11と接触する。
【0103】
このような構成において、本実施形態に係るガスケットの装着構造を得るために、ガスケット1を、流体デバイス3に対して装着前の状態から装着後の状態(
図12参照)に移行させる場合、ガスケット1の軸方向一方側の装着部13を流体デバイス3の被装着部23に近づける。
【0104】
そして、装着部13の内側突部63を被装着部23の内側凹部35で受け、装着部13の溝部65を被装着部23の凸部37で受け、装着部13の外側突部67を被装着部23の外側凹部39で受ける。同様の作業を別の流体デバイス5についても行う。
【0105】
次に、前述のような締結手段を用いて、流体デバイス3と別の流体デバイス5との締結を、これらが互いに引き寄せられる方向に締め付けられるように開始する。これにより、まず、第2傾斜部21における突出部位151を、
図11に示すように、頂点部153から第1傾斜部11に接触させる。
【0106】
次に、前記締結手段による締め付けを続けて、第1傾斜部11への接触開始後の突出部位151を第1傾斜部11に圧接させる。その後、前記締結手段による締め付けを更に続け、第1傾斜部11に対して突出部位151をより強く押し付けて圧接させる。
【0107】
こうして、
図12に示すように、第1傾斜部11に圧接された状態の突出部位151を収縮する方向に変形させて、第1傾斜部11に対する突出部位151の接触面圧を高める。これに伴い、第2傾斜部21におけるその他の部位155を第1傾斜部11に圧接させる。
【0108】
このとき、装着部13の内側突部63が被装着部23の内側凹部35と嵌合し、装着部13の溝部65が前述の圧接を行いつつ被装着部23の凸部37と嵌合し、装着部13の外側突部67が被装着部23の外側凹部39と嵌合して、装着部13が被装着部23に装着された状態となる。
【0109】
つまり、流体デバイス3及び別の流体デバイス5へのガスケット1の装着が完了することになる。そして、第1傾斜部11及び第2傾斜部21によって軸方向に作用するシール部を形成するとともに、凸部37及び溝部65によって径方向に作用するシール部を形成することができる。
【0110】
このように、シール部の形成のためには、第2傾斜部21のうち少なくとも突出部位151を第1傾斜部11に接触させればよい。したがって、ガスケット1と流体デバイス3との間を容易にかつ確実にシールすることができる。結果、ガスケット1と流体デバイス3との間が確実にシールされるようにガスケット1を流体デバイス3に装着することを容易化できる。
【0111】
しかも、第1傾斜部11と第2傾斜部21との間を全体的にシールした状態で、第1傾斜部11に対する突出部位151のシール面圧をその他の部位155のシール面圧に比べて高めることが可能となる。したがって、シール性能の向上を図ることができる。本実施形態においては、このとき、別の流体デバイス5についても同様の作用効果を得ることができる。
【0112】
なお、本実施形態においても、突起43は、第1実施形態と同様に構成することが可能である。
【0113】
なお、本発明における傾斜部(上述の実施形態においては、第1傾斜部11及び第2傾斜部21)は、直線状に傾斜する傾斜部であってもよいし、湾曲状(円弧状)に傾斜する傾斜部あってもよい。
【0114】
上述の教示を考慮すれば、本発明が多くの変更形態及び変形形態をとり得ることは明らかである。したがって、本発明が、添付の特許請求の範囲内において、本明細書に記載された以外の方法で実施され得ることを理解されたい。
【符号の説明】
【0115】
1 ガスケット
3 流体デバイス
5 別の流体デバイス
11 第1傾斜部
13 装着部
21 第2傾斜部
23 被装着部
31 流体デバイス側流体流路(流体デバイスの流体流路)
43 突起
47 突起の突出端部
49 突起の突出基部
91 第1傾斜部における突出部位
95 その他の部位
101 突起の外周部
103 突起の内周部
151 第2傾斜部における突出部位
155 第2傾斜部における突出部位