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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-29
(45)【発行日】2023-04-06
(54)【発明の名称】収納用仕切部材
(51)【国際特許分類】
   A47B 67/02 20060101AFI20230330BHJP
   A47K 1/02 20060101ALI20230330BHJP
【FI】
A47B67/02 502G
A47K1/02 F
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018163862
(22)【出願日】2018-08-31
(65)【公開番号】P2020032145
(43)【公開日】2020-03-05
【審査請求日】2021-06-23
(73)【特許権者】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 寛明
(72)【発明者】
【氏名】堀 綾香
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 智浩
(72)【発明者】
【氏名】田所 淳
(72)【発明者】
【氏名】日影 正弘
【審査官】神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】実開平06-038773(JP,U)
【文献】特開2016-187390(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0366342(US,A1)
【文献】実開平04-043188(JP,U)
【文献】特開平11-332653(JP,A)
【文献】実開昭62-015237(JP,U)
【文献】実開平05-004982(JP,U)
【文献】特開2001-286407(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0099945(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 67/02
A47K 1/02
A47K 5/18
A47G 29/00-29/093
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺の小物類を収容するトレーの上方に配置され、洗面化粧台のキャビネットの収納空間を仕切る収納用仕切部材であって、
前記収納空間には、前記収納用仕切部材を固定するための固定部が高さ方向に離れて複数配置され、
前記固定部は、前記キャビネットにおける一対の側部の奥行方向に沿って延出するように形成される溝部であり、
前記収納用仕切部材は、前記長尺の小物類が挿通される貫通孔を有する板状部材で構成され、複数配置された前記固定部のいずれかにより固定されることで高さ方向の位置が調整可能であり、
前記板状部材は、板状の仕切部材本体と、
前記仕切部材本体の側面に沿うとともに前記側面から突出し、前記溝部に挿入されて係合する仕切部材係合片と、を有し、
前記仕切部材係合片は、幅の狭い平坦な板状に形成され、
前記仕切部材係合片の全長の半ばまでは前記側面と一体に形成され、前記半ばから奥側へ向かって、前記側面から離れた片持ち片として延びている、収納用仕切部材。
【請求項2】
前記貫通孔は、形状及び大きさが異なる複数の貫通孔であり、
前記複数の貫通孔の一部は、前記キャビネットの奥行方向に複数配列されている、請求項1に記載の収納用仕切部材。
【請求項3】
前記トレーの上面に配置され、前記複数の貫通孔のそれぞれの下方に対応する位置に複数の支持穴が形成された支持部材を有する、請求項1又は2に記載の収納用仕切部材。
【請求項4】
前記仕切部材係合片は、前記全長の半ばから奥側で、前記仕切部材本体の上面側に向かって屈曲している、請求項1~3のいずれかに記載の収納用仕切部材。
【請求項5】
前記トレーは、前記固定部のいずれかにより固定される、請求項1からのいずれか1つに記載の収納用仕切部材。
【請求項6】
請求項1~のいずれか1項に記載の収納用仕切部材と、前記トレーと、が内部に配置されるキャビネット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納用仕切部材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、洗面化粧台のキャビネットには、歯ブラシや化粧品類等の細長い形状をしたものが収納されることがある。これらの長尺の小物類が横倒しに転倒することを防止するため、小物類を配置する部材の底面に傾斜をつけたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-178998号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
小物類を配置する部材の底面に傾斜をつけると、配置できる面積が狭くなり、収納できる小物類の量が制限されるという懸念があった。また、長尺の小物類は長さがそれぞれ異なるため、収納する小物類に合わせて収納空間の高さ寸法を調整可能に構成することが望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1) 本発明は、長尺の小物類を収容するトレー(例えば、後述のトレー5)の上方に配置され、洗面化粧台(例えば、後述の洗面化粧台100)のキャビネット(例えば、後述のキャビネット30)の収納空間(例えば、後述の第2収納部320)を仕切る収納用仕切部材(例えば、後述の収納用仕切部材1)であって、前記収納空間には、前記収納用仕切部材を固定するための固定部(例えば、後述の固定部323)が高さ方向に離れて複数配置され、前記長尺の小物類が挿通される貫通孔(例えば、後述の貫通孔120)を有する板状部材(例えば、後述の仕切部材10)で構成され、複数配置された前記固定部のいずれかにより固定されることで高さ方向の位置が調整可能である、収納用仕切部材に関する。
【0006】
(2) 前記貫通孔は、形状及び大きさが異なる複数の貫通孔であり、前記複数の貫通孔の一部は、前記キャビネットの奥行方向に複数配列されていることが好ましい。
【0007】
(3) 前記トレーの上面に配置され、前記複数の貫通孔のそれぞれの下方に対応する位置に複数の支持穴(例えば、後述の支持穴61)が形成された支持部材(例えば、後述の支持部材60)を有することが好ましい。
【0008】
(4) 前記支持部材は、前記トレーに対して脱着可能に配置されることが好ましい。
【0009】
(5) 前記支持穴は、非貫通孔であることが好ましい。
【0010】
(6) 前記支持穴は、貫通孔であることが好ましい。
【0011】
(7) 前記トレーは、前記固定部のいずれかにより固定されることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、複数の長尺の小物類を収納する収納空間の高さ寸法を調整可能な洗面化粧台用の収納用仕切部材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態の収納用仕切部材が設けられた洗面化粧台を示す斜視図である。
図2】本実施形態の収納用仕切部材を示す展開斜視図である。
図3】他の実施形態の収納用仕切部材を示す展開斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本実施形態の収納用仕切部材1が設けられた洗面化粧台100を示す斜視図である。
なお、本明細書において、洗面化粧台100の使用時に使用者が位置する方を前方、前方に対向する奥側を後方と呼び、前方から後方に向かった状態で左右方向を規定する。
【0015】
図1に示すように、洗面化粧台100は、洗面器20と、キャビネット30と、下部収納棚40と、トレー5と、収納用仕切部材1と、を有する。
【0016】
洗面器20は、洗面ボウル部21と、排水口22と、後方壁部23と、混合水栓24と、を有する。
洗面ボウル部21は、湯水を貯水及び排水可能な凹部であり、上部が開口している。
排水口22は、洗面ボウル部21の凹部の底面に配置され、湯水を排出する排水管に接続されている。
後方壁部23は、洗面ボウル部21の後方側の側面が上方に向かって延出する平坦な部分である。
混合水栓24は、レバーの操作により湯水を混合して温度及び水量を調節し、吐水ヘッドから湯水を洗面ボウル部21へ吐水する。
【0017】
下部収納棚40は、洗剤や掃除用具等の洗面化粧台100で関連する物品を収納する棚である。下部収納棚40は、扉41、背面部42、及び一対の収納棚側面部43により内部に物品が収納可能に形成されている。
【0018】
扉41は、洗面器20の手前側の縁の下方に位置する。扉41は、一対の板状の扉が幅方向の外側でヒンジにより回動可能に取り付けられる板材であり、観音開き扉である。
背面部42は、扉41に対向する面である。背面部42は、建物の壁により構成されてもよい。
一対の収納棚側面部43は、背面部42と扉41とを幅方向外側で連結する側面に配置される板体である。
【0019】
キャビネット30は、洗面器20の上部に配置され、洗面化粧台100が取り付けられる壁面に固定される。キャビネット30は、第1ミラー部31と、第2ミラー部32とを有する。
【0020】
第1ミラー部31は、前方が開口した箱状の第1収納部310及び第1収納部310の開口を開閉する鏡が取り付けられた扉311で構成される。第1収納部310の内部は、複数の棚板で仕切られ、物品が収納可能に形成される。
【0021】
第2ミラー部32は、第1ミラー部31よりも面積が小さく、第1ミラー部31の側部に沿う細長い形状を有する。第2ミラー部32は、収納空間としての第2収納部320及び第2収納部320の扉321で構成される。
【0022】
第2収納部320は、その上面部及び下面部は開放されており、一対の側部322を有する。第2収納部320の前方側は開口部となり、鏡が取り付けられた扉321で開閉される。
一対の側部322における一方の側部322bは、キャビネット30の側壁を構成し、他方の側部322aは、第1収納部310との間の仕切りを構成する。図2に示すように、一対の側部322には、奥側から手前側に延びる固定部323が複数、形成されている。
【0023】
複数の固定部323各々は、一対の側部322内で高さ方向に離れて複数配置される溝である。固定部323は一対の側部322の奥行方向に沿って延出するように形成される。
【0024】
図2は、本実施形態の収納用仕切部材1を示す展開斜視図であり、第2収納部320の内部が示されている。
トレー5は、第2収納部320に収納される長尺の小物類を収容する浅い容器である。トレー5は容器本体51と、前板部52と、係合片53と、を有する。
【0025】
容器本体51は略長方形の底面部511と、一対の側面部512と、背面部513とを有する。
【0026】
底面部511は、第2収納部320の一対の側部322a、322bの間に納まる長手方向の長さと、第2収納部320の奥行方向の寸法に対応する短手方向の長さを有する。
【0027】
側面部512は、底面部511の短手方向の側縁から上方に向かって起立する側壁である。側面部512は、第2収納部320の奥行方向の長さに対応する奥行方向の寸法を有する。側面部512の短手方向はトレー5の高さ方向に延びる。
【0028】
前板部52は、底面部511から上方に向かって起立する前壁であり、底面部と同じ長手方向の長さを有する。前板部52の高さ方向の寸法は、側面部512の高さ方向の寸法よりも大きい。前板部52は、トレー5が第2収納部320に取り付けられた状態で、第2収納部320の前面に配置される。
【0029】
係合片53は、容器本体51の側面部512に沿うとともに、側面部512から突出する幅の狭い平坦な部材である。係合片53は、側面部512に沿う全長の半ばで、わずかに容器本体51の上面側に向かって屈曲している。係合片53は、容器本体51を第2収納部320に取り付けた状態で手前側から奥行方向半ばまでは容器本体51の側面部512と一体に接合されており、半ばから奥側へ向かって、側面部512から離れた片持ち片として延びている。係合片53は、キャビネット30の固定部323内にスライドしながら奥側へ進んで係合する。係合片53が固定部323に係合することで、トレー5が第2収納部320内に固定される。
【0030】
収納用仕切部材1は、第2収納部320内でトレー5の上方に配置され、第2収納部320内を高さ方向に仕切る部材である。収納用仕切部材1は、複数配置された固定部323のうちのいずれかに挿入されて固定されることで、第2収納部320内の高さ方向の位置が調整される。収納用仕切部材1は、板状部材としての仕切部材10と、支持部材60とを有する。
【0031】
仕切部材10は、仕切部材本体110と、複数の貫通孔120と、仕切部材係合片130とを有する。
【0032】
仕切部材本体110は、略長方形の薄い板材で構成される。仕切部材本体110は、板面部111及び側面部112を有する。
板面部111は、第2収納部320の一対の側部322a、322bの間に納まる長手方向の長さと、第2収納部320の奥行方向の寸法に対応する短手方向の長さを有する。板面部111は、トレー5の上面とほぼ同じ面積を有する。
側面部112は、板面部111の周縁から厚さ方向の下方に向かって延び、仕切部材本体110の側面を構成している。
【0033】
複数の貫通孔120は、仕切部材本体110の板面部111に形成される。複数の貫通孔120のそれぞれは、例えば歯ブラシや、各種のチューブ、櫛等の長尺の小物類を挿通させることを想定して形成されており、形状や大きさが異なる。例えば、図2に示すように、貫通孔120の丸穴120aや小四角穴120bは、キャビネット30の奥行方向に複数配列されている。また、板面部111には、チューブやボトル等の大きなものも挿通できるように、奥行方向一杯に形成された大四角穴120cも形成されている。
【0034】
仕切部材係合片130は、仕切部材本体110の短手方向に沿う側面部112に沿うとともに、側面部112から突出する狭い平坦な板状部材である。仕切部材係合片130は、側面部112に沿う全長の半ばで、わずかに仕切部材本体110の板面部111の上面側に向かって屈曲している。仕切部材係合片130は、仕切部材10を第2収納部320に取り付けた状態で、手前側から奥行方向半ばまでは仕切部材本体110の側面と一体に接合されており、半ばから奥側へ向かって、側面から離れた片持ち片として延びている。仕切部材係合片130は、トレー5の係合片53よりも上方に所定距離、離れた位置の固定部323に挿入され、スライドしながら奥側へ進んで係合する。
【0035】
支持部材60は、トレー5の内側に収納可能なトレー5よりも薄い長方形の板状の部材である。支持部材60は、トレー5の底面部511よりも一回り小さい。支持部材60は、トレー5に対して脱着可能に、底面部511の上面に配置される。支持部材60は、複数の支持穴61を有する。
支持穴61は、本実施形態では、非貫通孔であり、支持部材60の上面が窪んで形成される複数の凹部である。支持穴61のそれぞれは、仕切部材10の仕切部材本体110に形成される複数の貫通孔120のそれぞれの下方に対応する位置に配置されるとともに、対応する大きさで形成される。
【0036】
例えば、支持穴61は、仕切部材10の貫通孔120の丸穴120aの下に配置され、丸穴120a外径の寸法に対応する大きさの四角形の凹部61aが形成される。また、貫通孔120の小四角穴120bの下に配置され、小四角穴120bに対応する大きさの小四角凹部61bが形成される。また、貫通孔120の大四角穴120cの下に配置され、大四角穴120cと対応する大きさの大四角凹部61cが形成される。
【0037】
以上の収納用仕切部材1の使用方法について説明する。
まず、第2収納部320内の使用者が使いやすい位置で、トレー5の係合片53を第2収納部320内に形成された固定部323の溝に差込んで、奥へとスライドさせ、トレー5を取り付ける。次に、トレー5の底面部511の上に、支持部材60を載置する。
【0038】
トレー5の位置を決めた後、トレー5の上方に位置する別の固定部323に、仕切部材10の仕切部材係合片130を同様に差し込んで、仕切部材10を固定する。このとき、トレー5と仕切部材10との間の間隔は、収納したい小物類の背丈を考慮して任意に決めてよい。例えば、歯ブラシ程度であれば、トレー5を係合させている固定部323のすぐ上の固定部323に配置してもよい。あるいは、櫛やスプレー管等大きなものがある場合には、トレー5を係合させている固定部323から一段飛ばして次の段の固定部323に配置してもよい。あるいは、歯ブラシも櫛も両方という場合には、仕切部材10をトレー5の上方に2段配置してもよい。
【0039】
この状態で、仕切部材10の貫通孔120のそれぞれに、形状や大きさに対応した長尺の小物類を挿通させて、支持部材60及びトレー5により小物類の下端部を支持させる。仕切部材10と支持部材60とは、貫通孔120、支持穴61の位置が対応するように並んでいる。そこで、所定の貫通孔120内に配置した小物類を、所定の貫通孔120に対応する支持部材60の支持穴61に支持させる。
【0040】
本実施形態によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態では、収納用仕切部材1を、長尺の小物類を収容するトレー5の上方に配置し、洗面化粧台100のキャビネット30の第2収納部320を仕切るように構成した。また、第2収納部320に、収納用仕切部材1を固定するための固定部323を高さ方向に離して複数配置した。また、収納用仕切部材1を、長尺の小物類が挿通される貫通孔120を有する仕切部材10で構成し、複数配置された固定部323のいずれかにより固定されることで高さ方向の位置を調整可能とした。
トレー5の上方に、小物類が挿通する貫通孔120を有する仕切部材10を配置し、第2収納部320内に高さ方向に離れて複数設けられた固定部323の所望の位置に固定することで、小物類の長さに応じて仕切部材10の高さ位置を調整することができる。これにより、長尺の小物類を適切な位置で支持し、転倒したり散らばったりすることを防止することができる。
【0041】
本実施形態では、貫通孔120を、形状及び大きさが異なる複数の貫通孔とし、複数の貫通孔120の一部を、キャビネット30の奥行方向に複数配列させた。これにより、仕切部材10に多くの貫通孔120を設けることができるので、より多くの小物類を収納することができる。
【0042】
本実施形態では、トレー5の上面に配置され、複数の貫通孔120のそれぞれの下方に対応する位置に複数の支持穴61が形成された支持部材60を含んで構成した。
仕切部材10の貫通孔120のそれぞれの下方に対応する位置に支持穴61を有する支持部材60を配置することで、長尺の小物類の上部を貫通孔120の縁で、小物類の下部を支持穴61で支持することとなる。これにより、長尺の小物類の上部と下部がずれることを抑制できるので、小物類が傾斜せずに直立に近い姿勢で立ちやすくなり、安定する。
【0043】
本実施形態では、支持部材60を、トレー5に対して脱着可能に配置させた。これにより、歯ブラシ等から下に垂れる液体等により支持部材60やトレー5が汚れても、固定部から取り外して別々に掃除することで、容易に汚れを除去することができる。
【0044】
本実施形態では、支持穴61を、非貫通孔にした。このため、小物類を伝って下垂する汚れは支持部材60で受け止められ、トレー5には至らない。このため、支持部材60を丸洗いして掃除すればよいので、掃除の負担が軽減される。
【0045】
本実施形態では、トレー5を、固定部323のいずれかにより固定した。トレー5の係合片53を固定部323のいずれかに挿入して固定することで、トレー5の高さ方向も調整することができる。よって、長尺の小物類を支持する位置を調整することができ、上記と同様の効果を奏する。
【0046】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
図3は、他の実施形態に係る収納用仕切部材1Aが設けられたキャビネット30の第2収納部320を示す。図3に示すように、支持部材60Aの支持穴61Aは、貫通孔であってもよい。支持部材60Aの支持穴61Aを貫通孔にすることで、収納用仕切部材1Aの全体の重量を軽くすることができる。また、製造に用いる樹脂の量を低減できるため、製造コストを下げることができる。
【0047】
また、支持部材に支持穴を形成せずに、ゴムや摩擦係数の高いシリコン等で支持部材の表面を覆い、滑り止めを施してもよい。ゴム等の滑り止めを配置することで小物類の下端部がずれることが防止でき、支持穴を設けた場合と同様の効果を奏する。
【0048】
また、上記実施形態では、固定部323は、溝部であり、トレー5及び仕切部材10の係合片53、仕切部材係合片130が内部をスライドするように構成されているが、これに限られない。固定部323は、逆に、第2収納部320内の側部322から内側に突出する突起であって、係合片53、仕切部材係合片130を突出部の上に載せた状態でスライドさせてもよく、あるいは、係合片や仕切部材係合片を、突出した固定部の上下を挟んでスライドさせるように構成してもよい。係合片及び仕切部材係合片と固定部の構成は、トレー5及び仕切部材10を第2収納部320の一対の側部322に固定することができれば、特に限定されない。
【0049】
また、上述した貫通孔や支持穴の構成は単なる例示であり、数や形状は適宜変更されてよい。
【符号の説明】
【0050】
1 収納用仕切部材
5 トレー
10 仕切部材(板状部材)
60 支持部材
61 支持穴
30 キャビネット
100 洗面化粧台
120 貫通孔
320 第2収納部(収納空間)
323 固定部
図1
図2
図3