(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-29
(45)【発行日】2023-04-06
(54)【発明の名称】プログラム、予約管理装置、予約管理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/02 20120101AFI20230330BHJP
G06Q 20/08 20120101ALI20230330BHJP
【FI】
G06Q10/02
G06Q20/08 300
(21)【出願番号】P 2020060093
(22)【出願日】2020-03-30
【審査請求日】2021-03-29
【審判番号】
【審判請求日】2022-06-08
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】593022629
【氏名又は名称】株式会社ジェーシービー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】塚田 晃規
【合議体】
【審判長】▲吉▼田 耕一
【審判官】中野 裕二
【審判官】石井 則之
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-220173(JP,A)
【文献】特開2018-136747(JP,A)
【文献】特許第6306254(JP,B1)
【文献】特開2002-56258(JP,A)
【文献】特開2020-4353(JP,A)
【文献】特開2013-137778(JP,A)
【文献】“岳温泉 あだたらの宿 扇やホームページ | ご予約・料金のご案内”,[online],岳温泉 あだたらの宿 扇や,2019年09月07日,インターネット<URL:http://www.oogi-ya.co.jp/reserve.html>,[2021年10月19日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
店舗にてサービスの提供を受ける利用者の前記サービスの予約に関し、予約日時を含
み、前記サービスの一部として前記利用者が事前に注文する事前注文サービスに関する事前注文情報を含まない予約情報を取得する予約取得処理と、
事前注文取得処理であって、
前記予約日時に応じた所定のタイミングにおいて、予約確認画面を表示させるための予約確認情報を利用者端末に送信し、
前記予約確認画面における操作に基づいて、
前記事前注文情報を、前記利用者が前記サービスの提供を受ける前に取得する、事前注文取得処理と、
前記事前注文情報に基づいて、前記事前注文サービスの決済をするための決済処理と、
を実行させる、プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記事前注文情報は、前記事前注文サービスのサービス項目を示すサービス項目情報と前記サービス項目それぞれの提供数を示す提供数情報と、を含む、プログラム。
【請求項3】
請求項2に記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記サービスの提供者が設定した前記サービス項目と前記提供数の上限とを取得する設定取得処理、をさらに実行させる、プログラム。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記事前注文情報は、前記事前注文サービスが提供されるタイミングを示す提供タイミング情報、を含む、プログラム。
【請求項5】
請求項4に記載のプログラムであって、
前記提供タイミング情報は、前記利用者が前記店舗において前記サービスを最初に提供される時を含む、プログラム。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記事前注文情報と前記決済処理の結果とを前記サービスの提供者の提供者端末へ送信する事前注文結果送信処理、をさらに実行させる、プログラム。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記事前注文情報と前記決済処理の結果とに基づいて、前記利用者が前記事前注文サービスの提供を受ける際に用いられる交換情報を前記利用者の利用者端末へ送信する交換情報送信処理、をさらに実行させる、プログラム。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記事前注文情報に基づいて、前記事前注文サービスの前記利用者への特典を示す特典情報を生成し、前記利用者に関連付ける特典付与処理、をさらに実行させるプログラム。
【請求項9】
店舗にてサービスの提供を受ける利用者の前記サービスの予約に関し、予約日時を含
み、前記サービスの一部として前記利用者が事前に注文する事前注文サービスに関する事前注文情報を含まない予約情報を取得する予約取得部と、
事前注文取得部であって、
前記予約日時に応じた所定のタイミングにおいて、予約確認画面を表示させるための予約確認情報を利用者端末に送信し、
前記予約確認画面における操作に基づいて、
前記事前注文情報を、前記利用者が前記サービスの提供を受ける前に取得する、事前注文取得部と、
前記事前注文情報に基づいて、前記事前注文サービスの決済をするための決済処理部と、を備える、予約管理装置。
【請求項10】
コンピュータが、
店舗にてサービスの提供を受ける利用者の前記サービスの予約に関し、予約日時を含
み、前記サービスの一部として前記利用者が事前に注文する事前注文サービスに関する事前注文情報を含まない予約情報を取得することと、
前記予約日時に応じた所定のタイミングにおいて、予約確認画面を表示させるための予約確認情報を利用者端末に送信することと、
前記予約確認画面における操作に基づいて、
前記事前注文情報を、前記利用者が前記サービスの提供を受ける前に取得することと、
前記事前注文情報に基づいて、前記事前注文サービスの決済をすることと、を含む、予約管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、予約管理装置及び予約管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
商品やサービスに対する予約がキャンセルされた際、商品やサービスの提供者に対してキャンセルによる損失を補償するためのシステムが存在する。特許文献1には、店舗における日配品の予約を申し込んだ顧客に対して、顧客のキャンセルにより予約した商品が廃棄商品となった場合、この顧客の保証金残高から予約した商品の代金を徴収する予約システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
店舗に来店してサービスの提供を受ける利用者は、店舗に対して来店の予約を行うことがある。店舗側は利用者がした予約に対して準備を行うことがある。予約が適切に守られない場合、例えば予約した利用者が予約の時刻になっても店舗に来店しない場合、店舗にとっては準備が無駄になってしまうこと及び当該予約による他の利用者による利用機会の逸失という影響が生じる。
【0005】
そこで、本発明は、店舗にてサービスの提供を受ける利用者による店舗への予約が適切に守られることを可能にするプログラム、予約管理装置及び予約管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、店舗にてサービスの提供を受ける利用者のサービスの予約に関する予約情報を取得する予約取得処理と、サービスの一部として利用者が事前に注文する事前注文サービスに関する事前注文情報を、利用者がサービスの提供を受ける前に取得する、事前注文取得処理と、事前注文情報に基づいて、事前注文サービスの決済をするための決済処理と、を実行させる。
【0007】
本発明の他の態様に係る予約管理装置は、店舗にてサービスの提供を受ける利用者のサービスの予約に関する予約情報を取得する予約取得部と、サービスの一部として利用者が事前に注文する事前注文サービスに関する事前注文情報を、利用者がサービスの提供を受ける前に取得する、事前注文取得部と、事前注文情報に基づいて、事前注文サービスの決済をするための決済処理部と、を備える。
【0008】
本発明の他の態様に係る予約管理方法は、コンピュータが、店舗にてサービスの提供を受ける利用者のサービスの予約に関する予約情報を取得することと、サービスの一部として利用者が事前に注文する事前注文サービスに関する事前注文情報を、利用者がサービスの提供を受ける前に取得することと、事前注文情報に基づいて、事前注文サービスの決済をすることと、を含む。
【0009】
上記の態様によれば、予約情報によって予約されるサービスのうち、その一部への注文は、事前注文サービスとして取得される。事前注文サービスに対しては、決済処理が行われる。事前注文サービスは店舗において提供されるサービスの一部であって、サービスの全てではない。すなわち、事前注文サービスに対して決済処理される決済額は、サービスの全てに対する金額よりも少ない額になる。
【0010】
利用者は、自身が事前に注文するので、注文の内容を選択することができる。決済される金額が利用者の選択に応じて決定される。よって、利用者が対してサービスの全ての金額について事前に決済を行う場合と比較して、利用者の決済への心理的抵抗を低く抑えることができる。
【0011】
利用者が一旦決済を行っているので、利用者に対して予約を守るべく来店するよう動機づけることが可能となる。さらに、利用者は、事前決済を行った注文に関して、店舗にて注文をする場合と比較して待たされることなくサービスの提供を受けることができる。利用者が待つ時間を減らすことによって、利用者の利便性が向上し、来店への意向を確保することができる。
【0012】
部分的に決済を行うようにすることで決済への抵抗感を低減させることと、決済を行うことによる利用者の来店の意向を確保することとによって、利用者が予約を守りやすくすることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、店舗にてサービスの提供を受ける利用者による店舗への予約が適切に守られることを可能にするプログラム、予約管理装置及び予約管理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本実施形態に係る予約管理システムの概略図である。
【
図2】本実施形態に係る予約管理装置のブロック図である。
【
図3】本実施形態に係る予約管理装置で用いられる予約管理情報の一例である。
【
図4】本実施形態に係る予約管理システムにおけるシーケンス図である。
【
図5】本実施形態に係る予約管理装置による処理のフローチャートである。
【
図6】本実施形態における処理に用いられる画面の一例である。
【
図7】本実施形態における処理に用いられる画面の一例である。
【
図8】本実施形態における処理に用いられる画面の一例である。
【
図9】本実施形態における処理に用いられる画面の一例である。
【
図10】本実施形態における処理に用いられる画面の一例である。
【
図11】本実施形態における処理に用いられる画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0016】
図1には本実施形態に係る予約管理システム1の概略図が示される。予約管理システム1は、予約管理装置101、利用者端末102、決済管理装置103及び提供者端末104を備える。
【0017】
予約管理装置101は、利用者端末102、決済管理装置103及び提供者端末104とネットワークNを通じて通信可能に接続される。予約管理装置101は、所定のプログラムを実行することによって、後述する情報処理を行う情報処理装置である。
【0018】
利用者端末102は、利用者が予約を行う際に利用者によって操作される端末である。利用者は、利用者端末102を操作し、予約管理装置101を通じて提供者に対してサービスの予約を行う。利用者端末102は、例えば、スマートフォンやタブレット端末である。あるいは、デスクトップ型又はノート型のパーソナルコンピュータであってもよい。すなわち、予約管理装置101と通信可能であり、各種情報の入出力が可能な端末であればよい。利用者端末102はそれぞれが予約管理装置101に接続可能に複数台あってもよい。
【0019】
決済管理装置103は、所定のプログラムを実行することによって、決済額に対して決済処理を行う情報処理装置である。決済管理装置103は、例えばクレジットカードを用いた決済処理を行う情報処理装置である。
【0020】
提供者端末104は、店舗にてサービスの提供を行う提供者によって操作される端末である。提供者端末104は利用者端末102と同様にスマートフォン等の種々の端末を利用できる。提供者端末104は、それぞれが予約管理装置101に接続可能に複数台あってもよい。
【0021】
図2を参照して、予約管理装置101の各部について説明する。予約管理装置101は、記憶部201、予約取得部202、事前注文取得部203、決済部204、設定取得部205、事前注文結果送信部206、交換情報送信部207及び特典付与部208を有する。
【0022】
記憶部201は、予約管理装置101での処理に用いられる各種情報を記憶する。
【0023】
予約取得部202は、店舗にてサービスの提供を受ける利用者のサービスの予約に関する予約情報を取得する。
【0024】
事前注文取得部203は、サービスの一部として利用者が事前に注文する事前注文サービスに関する事前注文情報を、利用者がサービスの提供を受ける前に取得する。
【0025】
決済部204は、事前注文情報に基づいて、事前注文サービスの決済をするための決済処理を行う。
【0026】
設定取得部205は、サービスの提供者が設定したサービス項目と提供数の上限とを取得する。
【0027】
事前注文結果送信部206は、事前注文情報と決済処理の結果とをサービスの提供者の提供者端末104へ送信する
【0028】
交換情報送信部207は、事前注文情報と決済処理の結果とに基づいて、利用者が事前注文サービスの提供を受ける際に用いられる交換情報を利用者端末102へ送信する。
【0029】
特典付与部208は、事前注文情報に基づいて、事前注文サービスの利用者への特典を示す特典情報を生成し、利用者に関連付ける。
【0030】
図3を参照して、予約管理装置101で用いられる予約管理情報について説明する。
図3には、予約管理装置101によって処理されたいくつかの予約が一例として示されている。予約管理情報は記憶部201に記憶される。予約管理情報は「予約ID」、「店舗ID」、「予約日時」、「利用者ID」、「事前注文状態」、「サービス項目」、「提供数」、「提供タイミング」、「特典内容」、「決済結果」及び「オーダーNo.」の各項目を有する。
【0031】
「予約ID」の項目には、それぞれの予約を識別する予約IDが、予約取得部202によって付与される。「店舗ID」の項目には、予約を受け付けた店舗を管理する店舗IDが関連付けられる。店舗IDは予め記憶部201に記憶されている。「予約日時」の項目には、利用者がサービスの提供を受ける予約日時が記録される。「利用者ID」の項目には、予約管理システム1の利用者を識別するIDが関連付けられる。本実施形態では、「店舗ID」、「予約日時」及び「利用者ID」が予約情報である。
【0032】
「事前注文状態」の項目には、利用者によって事前注文が行われたか否かを示す情報が記録される。「サービス項目」の項目には、事前注文サービスにおいて提供されるサービスの内容が記録される。「提供数」の項目には、サービス項目それぞれの提供数が記録される。「提供タイミング」の項目には、事前注文サービスが提供されるタイミングが記録される。本実施形態では、「事前注文状態」、「サービス項目」、「提供数」及び「提供タイミング」が事前注文情報である。
【0033】
「特典内容」の項目には、利用者が受ける特典の内容が記録される。本実施形態では、「特典内容」の項目が特典情報である。
【0034】
「決済結果」の項目には、事前注文に対する決済が完了しているかを示す情報が記録される。
【0035】
「オーダーNo.」の項目には、決済結果が「決済完了」となった事前注文を識別するための識別情報として、識別番号が記録される。
【0036】
図4を参照して、本実施形態における予約管理装置101、利用者端末102、決済管理装置103及び提供者端末104の間の情報の送受信について説明する。
【0037】
ステップS401において、利用者端末102から予約管理装置101へと、事前注文の決済の方法を示す決済手段情報が送信される。決済手段情報は利用者ごとに記憶部201に記憶される。
【0038】
ステップS402において、事前注文において提供されるサービス項目及び提供数の上限を示す設定情報が提供者端末104から予約管理装置101に送信される。送信された設定情報は、提供者ごとに記憶部201に記憶される。
【0039】
ステップS403において、利用者による利用者端末102を通じた予約管理装置101での予約に必要な利用者情報を、予約管理装置101が取得する。利用者情報は例えば、利用者の氏名及び電話番号やメールアドレス等の連絡先を含む情報である。なお、利用者情報は、予め予約管理装置101に記憶されており、利用者がログインすることによって、予約管理装置101が対象の利用者の利用者情報を取得できるようにしてもよい。
【0040】
ステップS404において、予約情報入力画面を生成するために必要な情報が、予約管理装置101から利用者端末102に送信される。ステップS404の処理は、例えば利用者が、各店舗の予約を管理するウェブページにおいて、店舗の予約を選択することによって開始される。
【0041】
ステップS405において、利用者端末102に予約情報入力画面が表示される。ステップS406において、予約情報が利用者端末102から予約管理装置101に送信される。ステップS407において、予約管理装置101は記憶部201に記憶される予約管理情報を更新する。
【0042】
ステップS408において、予約が完了したことを知らせる予約完了通知が予約管理装置101から利用者端末102に送信される。ステップS409において、店舗への予約があったことを知らせる予約通知が予約管理装置101から提供者端末104に送信される。予約完了通知及び予約通知は、例えば利用者又は提供者のメールアドレスに電子メールとして送信される。あるいは、各通知は利用者又は提供者がログインして閲覧するポータルサイトにおけるウェブページ上に表示されてもよい。
【0043】
ステップS410において、予約確認情報が、予約管理装置101から利用者端末10に送信される。予約確認情報は、例えば予約日の前日に送信される。予約確認情報には、事前注文を行うための情報が含まれている。ステップS411において、利用者端末102に予約確認情報を示す画面が表示される。
【0044】
ステップS412において、予約確認情報に基づいて、事前注文画面のリクエストが利用者端末102から予約管理装置101に送信される。ステップS413において、予約管理装置101から利用者端末102へ事前注文画面を生成するための情報が送信される。ステップS414において、利用者端末102に事前注文画面が表示される。
【0045】
ステップS415において、事前注文情報及び事前注文画面のリクエストが、利用者端末102から予約管理装置101に送信される。
【0046】
ステップS416において、事前注文情報に基づいて、事前決済画面を生成するための情報が、予約管理装置101から利用者端末102へ送信される。ステップS417において、利用者端末102に事前決済画面が表示される。ステップS418において、利用者が事前注文に対して決済をすることを指示する決済指示情報が、利用者端末102から予約管理装置101に送信される。
【0047】
ステップS419において、決済指示情報が取得されると、決済に必要な決済情報が、予約管理装置101から決済管理装置103に送信される。決済情報は例えばクレジットカードによる決済に必要な情報である。ステップS420において、決済管理装置103から予約管理装置101へ決済結果情報が送信される。
【0048】
ステップS421において、予約管理装置101は、予約管理情報を更新する。ステップS422において、事前注文がなされたことを知らせる事前注文結果情報が予約管理装置101から提供者端末104に送信される。ステップS423において、事前注文を店舗にて交換するための交換情報が予約管理装置101から利用者端末102に送信される。交換情報が送信されることで、利用者は事前注文が完了したことを知ることができる。
【0049】
図5から
図11を参照して、予約管理装置101の処理について説明する。
図5には、予約管理装置101における処理のフローチャートが示される。
【0050】
ステップS501において、予約管理装置101は利用者端末102から決済手段を取得し、記憶部201に記憶する。決済手段は、
図6に示される決済手段登録画面601が利用者端末102に表示され、利用者が決済に必要な情報を選択及び入力することによって、利用者端末102から予約管理装置101へ送信される。例えば、
図6においては、X社のクレジットカードを決済に用いることが選択される状況が示されている。
【0051】
決済手段登録画面601に表示される選択肢は、利用者によって予め予約管理装置101の記憶部201に記憶される候補が表示されるようにできる。
【0052】
ステップS502において、予約取得部202は
図7に示される予約情報入力画面701を生成するための情報を生成し、利用者端末102へ送信する。
図7では、「店選択」、「日時選択」、「予約者情報入力」の欄が設けられている。利用者端末102が利用者によって操作されることで、各項目に対応する情報が利用者端末102に表示される。利用者が、店舗及び日時の選択と予約者情報の入力とを行うことによって、各項目に対応する情報が予約管理装置101へ送信される。
【0053】
ステップS503において、予約取得部202は予約情報を取得する。予約取得部202は取得した予約情報に基づいて、
図3の予約管理情報の「予約ID」の項目を新たに生成し、生成された予約IDに対して「店舗ID」、「予約日時」、「利用者ID」の項目の情報を更新する。例えば、新たに店舗ID「RE01」で管理される店舗が予約された場合、
図3の予約ID「RS01」が生成され、予約日時が「02/01 18:00-」、利用者IDが「CU01」のように予約管理情報が更新される。また、事前注文状態の項目を「未注文」として更新する。
【0054】
ステップS504において、予約取得部202は、利用者端末102へ予約完了通知を送信し、提供者端末104へ予約通知を送信する。
【0055】
ステップS505において、事前注文取得部203は、ある予約に対して、予約管理情報に記録される予約日時に基づいて、現在が予約日時の前日であるかを判断する。ステップS505で肯定判断されない場合は、対象の予約が予約日時の前日になるまで処理が保留される。
【0056】
予約日時で指定された日の前日になると、ステップS506において、事前注文取得部203は、利用者端末102へ予約確認情報を送信する。予約確認情報は,
図8に示される予約確認画面801として、利用者端末102に表示される。予約確認画面801には、予約管理情報に基づいて予約情報が表示される予約情報欄8011及び事前注文ボタン8012が含まれる。予約情報欄8011には、ある予約に関連付けられている「予約日時」及び「利用者ID」に基づいて、予約に関連した情報が表示される。
【0057】
利用者端末102に表示される予約確認画面801で、事前注文ボタン8012が選択されると、利用者端末102から予約管理装置101に事前注文画面のリクエストが送信され、ステップS507において、事前注文取得部203が当該リクエストを取得する。
【0058】
ステップS508において、事前注文取得部203は、記憶部201に記憶されている、予約された店舗の設定情報を取得する。設定情報は予め設定取得部205によって取得され、記憶部201に記憶されている。
【0059】
ステップS509において、事前注文取得部203は、事前注文画面を生成するための情報を生成し、利用者端末102に送信する。
図9には、利用者端末102に表示される事前注文画面901が示される。事前注文画面901には、項目選択ボタン9011,9012,9013、項目欄9021,9022,9023、提供数欄9031,9032,9033、提供タイミング欄9041及び注文送信ボタン9051が設けられる。
【0060】
項目選択ボタン9011,9012,9013は、利用者端末102において選択されることで、対象の項目を注文することを可能とする。項目欄9021,9022,9023には、サービス項目がそれぞれ示される。提供数欄9031,9032,9033には、項目欄9021,9022,9023の各項目で示されるサービス項目の提供数が表示される。例えば、提供数欄の内容はプルダウンメニューによって入力可能である。
【0061】
図9の例では、項目選択ボタン9011及び9013が選択されたことを示すように黒く塗りつぶされている。項目選択ボタン9011に対応する項目欄9021には「生ビール(500円)」が示されており、利用者が事前注文として、生ビールを選択したことが示されている。提供数欄9031には生ビールの提供数が「4」と入力されている。同様に、項目欄9023に示される「刺身盛り(1100円)」が2つ事前注文されている。
【0062】
提供タイミング欄9041には、事前注文の提供タイミングが入力される。提供タイミングは、利用者が例えば「来店直後」や「最終提供時」のような項目を選択することによって入力できる。提供タイミングは利用者が任意の情報を入力することによって入力されてもよい。
【0063】
利用者が、すべての事前注文を選択した後に、事前注文画面901の下部の注文送信ボタン9051を選択することによって、利用者端末102から予約管理装置101へと、サービス項目及び提供数が含まれた事前注文情報が送信される。
【0064】
なお、来店直後に行われるいわゆるファーストオーダーに限って事前注文を受け付けるようにして、提供タイミング欄9041を設けず、注文送信ボタン9051の選択をもって、提供タイミングを「来店直後」としてもよい。
【0065】
ステップS510において、事前注文取得部203は、利用者端末102から送信されたサービス項目及び提供数を取得する。
【0066】
ステップS511において、事前注文取得部203は記憶部201に記憶される対象の予約の予約管理情報を更新する。例えば、
図3の予約管理情報では、予約ID「RS01」の予約では、サービス項目「Xxx」及び「Xxxx」が注文され、それらの提供数はそれぞれ4と2である。また、
図3の最終的な状態になる前は、予約ID「RS03」の場合のように、事前注文取得部203は事前注文状態の項目を「確定前」となるように更新する。
【0067】
ステップS512において、特典付与部208は、事前注文に対する特典情報を利用者による予約に関連付けて記憶する。特典情報は例えば、事前注文にて提供されるサービス項目の価格が通常の提供価格より割り引かれた価格であることを示す「割引」や、事前注文を行った利用者に対して特別に提供されるサービス項目である「追加サービス」がある。
図3では、予約ID「RS01」の予約には「割引」の特典が関連付けられる。予約ID「RS03」の予約には「割引」と「追加サービス」の特典が関連付けられる。また、利用者に対して適切な特典内容を予約管理装置101の管理者あるいは提供者が設定することが可能である。
【0068】
ステップS513において、決済部204は、
図10に示されるような事前決済画面1001を生成するための情報のリクエストを利用者端末102から取得する。ステップS513において、決済部204は事前決済画面1001を生成し、利用者端末102へ送信する。事前決済画面1001には、注文内容表示欄1011と、事前決済ボタン1021が設けられる。注文内容表示欄1011には、記憶部201に記憶された事前注文情報に基づいて、注文内容及び決済合計金額が表示される。
図10の例では、注文されたサービス項目、単価、提供数が表示され、合計金額が4200円として示される。
【0069】
事前決済ボタン1021が利用者によって選択されると、利用者端末102から予約管理装置101へ、決済指示情報が送信される。ステップS515において、決済部204は、利用者端末102から決済指示情報を取得し、記憶部201に記憶される決済手段を含む決済情報を決済管理装置103に送信する。
【0070】
決済管理装置103は決済情報に基づいて、事前注文に対して決済を行う。ステップS516において、決済部204は決済結果を決済管理装置103から取得する。
【0071】
ステップS517において、決済部204は決済結果に基づいて、決済が成功したか否かの判断を行う。ステップS517にて、否定判断された、つまり決済が失敗した場合、ステップS518において決済部204は、予約管理情報の決済結果の項目を「未決済」として記憶する。
【0072】
ステップS517にて肯定判断された、つまり決済が成功した場合、ステップS519において決済部204は、予約管理情報の決済結果の項目を「決済完了」として記憶する。また、決済部204は、予約管理情報の事前注文状態の項目を「確定済」として更新する。
【0073】
ステップS520において、事前注文結果送信部206は、決済完了となった予約に対して、オーダーNo.を生成し、予約に関連付けて記憶する。例えば、
図3の予約ID「RS01」の予約には、オーダーNo.「12345」が関連付けられる。
【0074】
ステップS521において、事前注文結果送信部206は、オーダーNo.及び事前注文情報を事前注文結果情報として提供者端末104に送信する。
【0075】
ステップS522において、交換情報送信部207は、
図11に示される交換情報画面1101を生成するための情報を生成し、利用者端末102に送信する。
【0076】
交換情報画面1101は、オーダーNo.欄1111、事前注文内容欄1121及び交換ボタン1131を有する。オーダーNo.欄1111には、予約に対して付与されたオーダーNo.が表示される。事前注文内容欄1121には、事前注文情報のサービス項目
とそれぞれの提供数が示される。
【0077】
利用者は、店舗においてサービスの提供を受ける場合に、利用者端末102に交換情報画面1101を表示させる。事前注文の提供が、提供者が交換ボタン1131を選択する又は利用者による選択を提供者が確認することを経て行われる。このようにすることで、事前注文の提供漏れや重複利用が起こる可能性を減らすことができる。
【0078】
以上本実施形態について説明した。本実施形態における予約管理装置101は、店舗にてサービスの提供を受ける利用者のサービスの予約に関する予約情報を取得する予約取得処理と、サービスの一部として利用者が事前に注文する事前注文サービスに関する事前注文情報を、利用者がサービスの提供を受ける前に取得する、事前注文取得処理と、事前注文情報に基づいて、事前注文サービスの決済をするための決済処理と、を実行する。
【0079】
これにより、決済への利用者の抵抗感を低減させることと、予め決済を行うことによって利用者が来店するように動機づけることとができ、利用者が予約を守りやすくすることができる。
【0080】
予約管理装置101では、事前注文情報は、事前注文サービスのサービス項目を示すサービス項目情報とサービス項目それぞれの提供数を示す提供数情報と、を含む。これにより、例えば店舗にて提供されるサービス全体について予約を行う形態とは異なり、利用者が必要と考える分だけの事前注文が可能となる。これにより利用者の利便性を向上させ、利用者が予約を守りやすくすることができる。
【0081】
予約管理装置101では、事前注文情報は、事前注文サービスが提供されるタイミングを示す提供タイミング情報、を含む。これにより、利用者は事前注文した事前注文サービスが提供される提供タイミングを選択することが可能となる。これにより、利用者の利便性を向上させ、利用者が予約を守りやすくすることができる。
【0082】
予約管理装置101では、提供タイミング情報は、利用者が店舗においてサービスを最初に提供される時を含んでもよい。これにより、利用者が来店した直後に利用者が欲するサービスをスムーズに提供することが可能となる。スムーズなサービスの提供によって、利用者が店舗にてファーストオーダーを待つ時間を減らすことが可能となる。これにより、利用者の利便性を向上させ、利用者が予約を守りやすくすることができる。
【0083】
予約管理装置101は、事前注文情報と決済処理の結果とをサービスの提供者の提供者端末104へ送信する事前注文結果送信処理、をさらに実行する。これによって、提供者は、事前注文は決済が行われた上でなされたことを把握することができる。決済が行われた予約であることは、例えば、予約が取り消された場合に発生する損失が補償され得る安心感を提供者に与える。これにより、利用者が来店にむけた準備を適切に進めることが可能となる。準備が適切になされることによって、利用者の利便性が向上するので、利用者が予約を守りやすくすることができる。
【0084】
予約管理装置101は、事前注文情報と決済処理の結果とに基づいて、利用者が事前注文サービスの提供を受ける際に用いられる交換情報を利用者の利用者端末102へ送信する交換情報送信処理、をさらに実行する。利用者が来店した場合に、交換情報を利用者端末に表示することが可能になる。交換情報を示すことは、利用者からの注文を提供者がサービスの提供時に速やかかつミスが少なくなるように処理することを可能とする。これにより、利用者の利便性が向上するので、利用者が予約を守りやすくすることができる。
【0085】
予約管理装置101は、事前注文情報に基づいて、事前注文サービスの利用者への特典を示す特典情報を生成し、利用者に関連付ける特典付与処理、をさらに実行する。事前注文サービスを利用した利用者への特典を設けることによって、利用者が事前注文を行うように動機づけることが可能となる。これにより、利用者が事前注文を行った上で来店するように動機づけることが可能となるため、利用者が予約を守りやすくすることができる。
【0086】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその条件等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0087】
1…予約管理システム、101…予約管理装置、102…利用者端末、103…決済管理装置、104…提供者端末、201…記憶部、202…予約取得部、203…事前注文取得部、204…決済部、205…設定取得部、206…事前注文結果送信部、207…交換情報送信部、208…特典付与部