(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-30
(45)【発行日】2023-04-07
(54)【発明の名称】自己適応垂直軸型風力発電機
(51)【国際特許分類】
F03D 3/06 20060101AFI20230331BHJP
【FI】
F03D3/06 C
(21)【出願番号】P 2021195170
(22)【出願日】2021-12-01
【審査請求日】2021-12-01
(31)【優先権主張番号】202110842212.4
(32)【優先日】2021-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521525446
【氏名又は名称】▲鄭▼州航空工▲業▼管理学院
【氏名又は名称原語表記】Zhengzhou University of Aeronautics
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】崔 建▲鋒▼
【審査官】北村 一
(56)【参考文献】
【文献】中国特許第102287324(CN,B)
【文献】中国特許第110425080(CN,B)
【文献】実開昭53-165949(JP,U)
【文献】米国特許第04547125(US,A)
【文献】中国特許出願公開第109268211(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第113357076(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F03D 1/00-80/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電部
(1)と、主軸
(2)と、複数のファンブレード部品とを含み、主軸
(2)は鉛直に設けられ、複数のファンブレード部品は主軸
(2)を駆動して回転させるように主軸
(2)の周向方に沿って均一に設けられ、主軸
(2)は、発電部
(1)が主軸
(2)の回転を利用して発電を行うように、発電部
(1)に接続され、ファンブレード部品は固定フレームと、2つの取付板
(31,32)と、ファンブレードとを含み、固定フレームは主軸
(2)の側面に取付けられ、2つの取付板
(31,32)は固定フレーム上に設けられ、2つの取付板
(31,32)は1つの基準面に関して対称に設けられ、各取付板
(31,32)は
長尺形状の弾性板を呈し、各取付板
(31,32)の
長さ方向の両端は固定フレームの2つの取付位置に取付けられ、
各取付板(31,32)の長さ方向の一方端が固定フレームの一方の取付位置に取り付けられ、各取付板(31,32)の長さ方向のその他方端が固定フレームのその他方の取付位置に取り付けられ、各取付板
(31,32)の長さは2つの取付位置の間の長さより大きく、ファンブレードは第一のファンブレード部と第二のファンブレード部とを含み、第一のファンブレード部は1つの取付板
(31)に伸縮可能に設けられ、第二のファンブレード部はもう1つの取付板
(32)に伸縮可能に設けられ、第一のファンブレード部の対応する取付板
(31)から離れた一端と第二のファンブレード部の対応する取付板
(32)から離れた一端はヒンジ接続バックル
(34)を介してヒンジ接続し、
各取付板
(31,32)の2つの
長辺である側縁部はそれぞれ第一の縁部と第二の縁部であり、2つの取付板
(31,32)の第一の縁部は間隔をあけて設けられかつ2つの第一の縁部
同士を結んだ面を第一の鉛直面
とし、2つの取付板
(31,32)の第二の縁部は間隔をあけて設けられかつ2つの第二の縁部
同士を結んだ面を第二の鉛直面
とし、2つの第二の縁部の間の最短距離は2つの第一の縁部の間の最大距離より大きく、2つの取付板
(31,32)の幅はいずれも2つの第一の縁部の間の最短距離より小さく、ファンブレードは2つの取付板
(31,32)の第一の縁部の間に接続され、ヒンジ接続バックル
(34)と第二の鉛直面
とが、第一の鉛直面を挟んで反対側に位置し、
第一のファンブレード部は複数の第一のコネクティングロッド
(35)を含み、第二のファンブレード部は複数の第二のコネクティングロッド
(33)を含み、複数の第一のコネクティングロッド
(35)は間隔をあけて設けられかつ1つの取付板
(31)に伸縮可能に設けられ、複数の第二のコネクティングロッド
(33)は間隔をあけて設けられかつもう1つの取付板
(32)に伸縮可能に設けられ、第一のコネクティングロッド
(35)の対応する取付板
(32)から離れた一端と第二のコネクティングロッド
(33)の取付板
(32)から離れた一端はヒンジ接続バックル
(34)を介してヒンジ接続され、複数の第一のコネクティングロッド
(35)は対応する取付板
(31)の第一の縁部に沿って均一に分布され、複数の第二のコネクティングロッド
(33)は対応する取付板
(32)の第一の縁部に沿って均一に分布される、ことを特徴とする自己適応垂直軸型風力発電機。
【請求項2】
固定フレームは主軸
(2)に取付けられた固定部と固定部に移動可能に取付けられた伸縮部とを含み、1つの取付位置が固定部に設けられ、もう1つの取付位置が伸縮部に取付けられ、伸縮部は2つの取付位置の間の距離が予め設定された範囲内でフローティング可能に配置される、ことを特徴とする請求項1に記載の自己適応垂直軸型風力発電機。
【請求項3】
各取付板
(31,32)の
長さ方向の両端の縁部は弧状であり、かつ主軸
(2)の回転方向と反対の方向へアーチアップする、ことを特徴とする請求項1に記載の自己適応垂直軸型風力発電機。
【請求項4】
各取付板
(31,32)の両端はいずれも固定フレーム上に回転可能に取付けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の自己適応垂直軸型風力発電機。
【請求項5】
1つの取付板
(31)がもう1つの取付板
(32)の上方に位置し、固定部は対称に設けられた第一の固定レバー
(41)及び第二の固定レバー
(42)と、対称に設けられた第三の固定レバー
(21)及び第四の固定レバー
(23)とを含み、伸縮部は対称に設けられた第一の伸縮レバー
(43)及び第二の伸縮レバー
(44)と、対称に設けられた第一の取付レバー
(45)及び第二の取付レバー
(46)と、接続レバー
(22)とを含み、第一の固定レバー
(41)と、第二の固定レバー
(42)と、第一の取付レバー
(45)と、第二の取付レバー
(46)は構成が同じであり、第一の固定レバー
(41)は第二の固定レバー
(42)の上方に位置し、第一の固定レバー
(41)は、上端が主軸
(2)に接続され、下端が主軸
(2)と間隔をあけて設けられ、第三の固定レバー
(21)は第四の固定レバー
(23)の上方に位置し、第三の固定レバー
(21)の主軸
(2)に近接する一端は第一の固定レバー
(41)の上端に接続され、第一の伸縮レバー
(43)は第二の伸縮レバー
(44)の上方に位置し、第一の取付レバー
(45)は第二の取付レバー
(46)の上方に位置し、第一の伸縮レバー
(43)は水平方向に沿って第三の固定レバー
(21)に移動可能に取付けられ、第一の取付レバー
(45)の上端は第一の伸縮レバー
(43)の主軸
(2)から離れた一端に接続され、接続レバー
(22)は第一の取付レバー
(45)と第二の取付レバー
(46)を接続し、上方に位置する取付板
(31,32)の両端はそれぞれ第一の固定レバー
(41)と第一の取付レバー
(45)に取付けられ、下方に位置する取付板
(31,32)の両端はそれぞれ第二の固定レバー
(42)と第二の取付レバー
(46)に取付けられる、ことを特徴とする請求項2に記載の自己適応垂直軸型風力発電機。
【請求項6】
上方に位置する取付板
(31,32)の両端はいずれもスリーブ
(36)を介してそれぞれ第一の固定レバー
(41)と第一の取付レバー
(45)に取付けられ、下方に位置する取付板
(31,32)の両端はいずれもスリーブ
(36)を介してそれぞれ第二の固定レバー
(42)と第二の取付レバー
(46)に取付けられる、ことを特徴とする請求項5に記載の自己適応垂直軸型風力発電機。
【請求項7】
接続レバー
(22)は円弧形を呈し、主軸
(2)の回転方向と反対の方向へアーチアップする、ことを特徴とする請求項5に記載の自己適応垂直軸型風力発電機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は風力発電機の分野に関し、具体的に自己適応垂直軸型風力発電機に関する。
【背景技術】
【0002】
風力エネルギーはクリーンで環境に優しく再生可能な資源であり、風力エネルギーの発電は、太陽エネルギー、地熱、海洋エネルギー、水素エネルギー、可燃氷などの新エネルギーの発電に比べて、技術が成熟し、それに、炭素排出が全く発生しなく、現代の最も理想的なグリーンエネルギーである。風力による発電は、風の運動エネルギーを電気エネルギーに変換し、風力による発電を利用すると環境に非常に優しく、かつ発生可能な電気エネルギーが非常に巨大であるため、ますます多くの国が風力による発電をより重視し、わが国の西部地区において、風力による発電の技術はすでに広く応用されている。
【0003】
風力発電機は、風力エネルギーを機械的パワーに変換し、機械的パワーがロータを駆動して回転させて、最終的に交流電力を出力する電力装置である。風力による発電は風力が級数要求に達したことで風力によって風車ブレードを駆動して回転させ、運動エネルギーを電気エネルギーに変換してから発電機を回転させて発電する。しかしながら現在の市場上の風力発電機は、風力エネルギーに対する利用率が低く、発電の効率が低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、既存の風力発電機の風力エネルギーの利用率が高くない問題を解決するように、自己適応垂直軸型風力発電機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の自己適応垂直軸型風力発電機は以下のような技術案を採用し、自己適応垂直軸型風力発電機は発電部と、主軸と、複数のファンブレード部品とを含み、主軸は鉛直に設けられ、複数のファンブレード部品は主軸を駆動して回転させるように主軸の周向方に沿って均一に設けられ、主軸は、発電部が主軸の回転を利用して発電を行うように、発電部に接続され、ファンブレード部品は固定フレームと、2つの取付板と、ファンブレードとを含み、固定フレームは主軸の側面に取付けられ、2つの取付板は固定フレーム上に設けられ、2つの取付板は1つの基準面に関して対称に設けられ、各取付板は長尺形状の弾性板を呈し、各取付板の両端はいずれも固定フレームの2つの取付位置に取付けられ、各取付板の長さは2つの取付位置の間の長さより大きく、ファンブレードは第一のファンブレード部と第二のファンブレード部とを含み、第一のファンブレード部は1つの取付板に伸縮可能に設けられ、第二のファンブレード部はもう1つの取付板に伸縮可能に設けられ、第一のファンブレード部の対応する取付板から離れた一端と第二のファンブレード部の対応する取付板から離れた一端はヒンジ接続バックルを介してヒンジ接続する。
【0006】
さらに、各取付板の2つの側縁部はそれぞれ第一の縁部と第二の縁部であり、2つの取付板の第一の縁部は間隔をあけて設けられかつ2つの第一の縁部の端点は第一の鉛直面内に位置し、2つの取付板の第二の縁部は間隔をあけて設けられかつ2つの第二の縁部の端点は第二の鉛直面内に位置し、2つの第二の縁部の間の最短距離は2つの第一の縁部の間の最大距離より大きく、2つの取付板の幅はいずれも2つの第一の縁部の間の最短距離より小さく、ファンブレードは2つの取付板の第一の縁部の間に接続され、ヒンジ接続バックルと第二の鉛直面は第一の鉛直面の両側に位置する。
【0007】
さらに、第一のファンブレード部は複数の第一のコネクティングロッドを含み、第二のファンブレード部は複数の第二のコネクティングロッドを含み、複数の第一のコネクティングロッドは間隔をあけて設けられかつ1つの取付板に伸縮可能に設けられ、複数の第二のコネクティングロッドは間隔をあけて設けられかつもう1つの取付板に伸縮可能に設けられ、第一のコネクティングロッドの対応する取付板から離れた一端と第二のコネクティングロッドの取付板から離れた一端はヒンジ接続バックルを介してヒンジ接続され、複数の第一のコネクティングロッドは対応する取付板の第一の縁部に沿って均一に分布され、複数の第二のコネクティングロッドは対応する取付板の第一の縁部に沿って均一に分布される。
【0008】
さらに、固定フレームは主軸に取付けられた固定部と固定部に移動可能に取付けられた伸縮部とを含み、1つの取付位置が固定部に設けられ、もう1つの取付位置が伸縮部に取付けられ、伸縮部は2つの取付位置の間の距離が予め設定された範囲内でフローティング可能に配置される。
【0009】
さらに、各取付板の両端の縁部は弧状であり、かつ主軸の回転方向と反対の方向へアーチアップする。
【0010】
さらに、各取付板の両端はいずれも固定フレーム上に回転可能に取付けられる。
【0011】
さらに、1つの取付板がもう1つの取付板の上方に位置し、固定部は対称に設けられた第一の固定レバー及び第二の固定レバーと、対称に設けられた第三の固定レバー及び第四の固定レバーとを含み、伸縮部は対称に設けられた第一の伸縮レバー及び第二の伸縮レバーと、対称に設けられた第一の取付レバー及び第二の取付レバーと、接続レバーとを含み、第一の固定レバーと、第二の固定レバーと、第一の取付レバーと、第二の取付レバーは構成が同じであり、第一の固定レバーは第二の固定レバーの上方に位置し、第一の固定レバーは、上端が主軸に接続され、下端が主軸と間隔をあけて設けられ、第三の固定レバーは第四の固定レバーの上方に位置し、第三の固定レバーの主軸に近接する一端は第一の固定レバーの上端に接続され、第一の伸縮レバーは第二の伸縮レバーの上方に位置し、第一の取付レバーは第二の取付レバーの上方に位置し、第一の伸縮レバーは水平方向に沿って第三の固定レバーに移動可能に取付けられ、第一の取付レバーの上端は第一の伸縮レバーの主軸から離れた一端に接続され、接続レバーは第一の取付レバーと第二の取付レバーを接続し、上方に位置する取付板の両端はそれぞれ第一の固定レバーと第一の取付レバーに取付けられ、下方に位置する取付板の両端はそれぞれ第二の固定レバーと第二の取付レバーに取付けられる。
【0012】
さらに、上方に位置する取付板の両端はいずれもスリーブを介してそれぞれ第一の固定レバーと第一の取付レバーに取付けられ、下方に位置する取付板の両端はいずれもスリーブを介してそれぞれ第二の固定レバーと第二の取付レバーに取付けられる。
【0013】
さらに、接続レバーは円弧形を呈し、主軸の回転方向と反対の方向へアーチアップする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の有益な効果は、本発明の自己適応垂直軸型風力発電機において、ファンブレード部品が主軸の回転に従って、第一のファンブレード部と第二のファンブレード部との夾角を自己適応的に変更することができ、さらにファンブレード部品の受力の大きさを制御することができ、風の正のパワーに対応するブレードの受力が大きくなると共に、負のパワーに対応するブレードの受力が小さくなることによって、発電の効率を向上させることができる。
【0015】
以下、本発明の実施例又は既存の技術における技術案をより明確に説明するために、実施例又は既存の技術の説明において必要とする図面に対して簡単に紹介し、以下で説明する図面はただ本発明のいくつかの実施例であり、進歩的な労働性なしの前提で、これらの図面によってその他の図面を得られることは、当業者にとって自明である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の自己適応垂直軸型風力発電機の実施例の正面図である。
【
図2】本発明の自己適応垂直軸型風力発電機の実施例の斜視図である。
【
図3】本発明の自己適応垂直軸型風力発電機の実施例におけるファンブレード部品の斜視図である。
【
図4】本発明の自己適応垂直軸型風力発電機の実施例におけるファンブレード部品の平面図である。
【
図5】本発明の自己適応垂直軸型風力発電機の実施例におけるファンブレード部品の逆風時の斜視図である。
【
図6】本発明の自己適応垂直軸型風力発電機の実施例におけるファンブレード部品の順風時の斜視図である。
【
図8】本発明の自己適応垂直軸型風力発電機の実施例におけるファンブレード部品の逆風時の側面図である。
【
図9】本発明の自己適応垂直軸型風力発電機の実施例におけるファンブレード部品の順風時の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施例における図面と組み合わせて、本発明の実施例における技術案に対して明確で完全に説明し、説明した実施例が全部の実施例ではなく、ただ本発明の一部の実施例であることは明らかである。本発明における実施例に基づき、当業者が進歩的な労働なしの前提で得られるすべてのその他の実施例はいずれも本発明の保護の範囲に属する。
【0018】
本発明の自己適応垂直軸型風力発電機の実施例は、
図1から
図9に示すように、自己適応垂直軸型風力発電機が発電部1と、主軸2と、複数のファンブレード部品とを含む。主軸2は鉛直に設けられ、複数のファンブレード部品は主軸2を駆動して回転させるように主軸2の周向方に沿って均一に設けられる。主軸2は、発電部1が主軸2の回転を利用して発電を行うように、発電部1に接続される。ファンブレード部品は固定フレームと、2つの取付板と、ファンブレードとを含む。固定フレームは主軸2の側面に取付けられる。2つの取付板は固定フレーム上に設けられる。2つの取付板は1つの基準面に関して対称に設けられ、各取付板は
長尺形状を呈している弾性板であり、各取付板のいずれもその両端が固定フレームの2つの取付位置に取付けられ、各取付板の長さは2つの取付位置の間の長さより大きい。各取付板の2つの側縁部はそれぞれ第一の縁部と第二の縁部であり、2つの取付板の第一の縁部は間隔をあけて設けられかつ2つの第一の縁部の端点は第一の鉛直面内に位置し、2つの取付板の第二の縁部は間隔をあけて設けられかつ2つの第二の縁部の端点は第二の鉛直面内に位置し、2つの第二の縁部の間の最短距離は2つの第一の縁部の間の最大距離より大きく、2つの取付板の幅はいずれも2つの第一の縁部の間の最短距離より小さく、ファンブレードは2つの取付板の第一の縁部の間のギャップをブロックしかつ第一のファンブレード部と第二のファンブレード部とを含み、第一のファンブレード部は、1つの取付板に伸縮可能に設けられ、第二のファンブレード部は、もう1つの取付板に伸縮可能に設けられ、第一のファンブレード部の対応する取付板から離れた一端と第二のファンブレード部の対応する取付板から離れた一端とはヒンジ接続バックル34を介してヒンジ接続し、ヒンジ接続バックル34と第二の鉛直面は第一の鉛直面の両側に位置している。
【0019】
本実施例において、第一のファンブレード部は複数の第一のコネクティングロッド35を含み、第二のファンブレード部は複数の第二のコネクティングロッド33を含み、複数の第一のコネクティングロッド35は間隔をあけて設けられかつ1つの取付板に伸縮可能に設けられ、複数の第二のコネクティングロッド33は間隔をあけて設けられかつもう1つの取付板に伸縮可能に設けられ、第一のコネクティングロッド35の対応する取付板から離れた一端と第二のコネクティングロッド33の取付板から離れた一端はヒンジ接続バックル34を介してヒンジ接続され、複数の第一のコネクティングロッド35は対応する取付板の第一の縁部に沿って均一に分布され、複数の第二のコネクティングロッド33は対応する取付板の第一の縁部に沿って均一に分布される。
【0020】
本実施例において、固定フレームは主軸2に取付けられた固定部と固定部に移動可能に取付けられた伸縮部とを含み、1つの取付位置が固定部に設けられ、もう1つの取付位置が伸縮部に設けられ、伸縮部は2つの取付位置の間の距離が予め設定された範囲内でフローティング可能に配置される。各取付板の両端の縁部は弧状であり、かつ主軸2の回転方向と反対の方向へアーチアップする。各取付板の両端はいずれも固定フレーム上に回転可能に取付けられ、2つの取付板はそれぞれ第一の取付板31と第二の取付板32である。
【0021】
本実施例において、1つの取付板がもう1つの取付板の上方に位置し、固定部は対称に設けられた第一の固定レバー41及び第二の固定レバー42と、対称に設けられた第三の固定レバー21及び第四の固定レバー23とを含む。伸縮部は対称に設けられた第一の伸縮レバー43及び第二の伸縮レバー44と、対称に設けられた第一の取付レバー45及び第二の取付レバー46、と接続レバー22とを含み、第一の固定レバー41と、第二の固定レバー42と、第一の取付レバー45と、第二の取付レバー46は構成が同じである。第一の固定レバー41は第二の固定レバー42の上方に位置し、第一の固定レバー41は、上端が主軸2に接続され、下端が主軸2と間隔をあけて設けられる。第三の固定レバー21は第四の固定レバー23の上方に位置し、第三の固定レバー21の主軸2に近接する一端は第一の固定レバー41の上端に接続される。第一の伸縮レバー43は第二の伸縮レバー44の上方に位置し、第一の取付レバー45は第二の取付レバー46の上方に位置し、第一の伸縮レバー43は水平方向に沿って第三の固定レバー21に移動可能に取付けられ、第一の取付レバー45の上端は第一の伸縮レバー43の主軸2から離れた一端に接続される。接続レバー22は第一の取付レバー45と第二の取付レバー46を接続し、上方に位置する取付板の両端はそれぞれ第一の固定レバー41と第一の取付レバー45に取付けられる。下方に位置する取付板の両端はそれぞれ第二の固定レバー42と第二の取付レバー46に取付けられる。
【0022】
本実施例において、2つの取付板はそれぞれ第一の取付板31と第二の取付板32である。上方に位置する第一の取付板31の両端はいずれもスリーブ36を介してそれぞれ第一の固定レバー41と第一の取付レバー45に取付けられる。下方に位置する第二の取付板32の両端はいずれもスリーブ36を介してそれぞれ第二の固定レバー42と第二の取付レバー46に取付けられる。接続レバー22は円弧形を呈し、主軸2の回転方向と反対の方向へアーチアップする。各取付板は互いに背中合わせの第一の表面と第二の表面とを有する。
【0023】
本実施例の作動過程は以下のようである。複数のファンブレード部品は構成が同じであり、かつ各ファンブレード部品の動作軌道と作動過程も同じであるため、風力の作用により主軸2が反時計回りに回転し、1つのファンブレード部品の動作状態の変化に基づいて本実施例の作動過程を紹介する。ファンブレード部品は、第一の位置に位置する際に、ファンブレードが風力を受けかつ受力面積が最大であり、第一のコネクティングロッド35と第二のコネクティングロッド33との夾角(鈍角)が最大であり、第一の表面は第一のコネクティングロッド35と第二のコネクティングロッド33の作用で前へ凸の状態となり、主軸2の反時計回りの回転と伴い、第一のコネクティングロッド35および第二のコネクティングロッド33と風力との間の夾角が変更し、第一のコネクティングロッド35と第二のコネクティングロッド33との夾角が徐徐に低下し、取付板の第一の表面は前への凸の程度が徐々に低下する。主軸2が反時計回りに90°回転すると、ファンブレード部品が第二の位置に到達し、ファンブレードは力を受けなくなり、主軸2が引き続き反時計回りに回転し、ファンブレードの受力が徐徐に増大し、第一のコネクティングロッド35と第二のコネクティングロッド33との夾角が徐徐に低下する。2つの取付板は第一のコネクティングロッド35と第二のコネクティングロッド33の作用により第一の表面の前への凸から第二の表面が前への凸を徐徐に開始するように変更し、第一のコネクティングロッド35と第二のコネクティングロッド33は水平の傾向があり、第二の表面の前への凸の程度が最大になり、主軸2が反時計回りに180°回転すると、ファンブレード部品が第三の位置に到達し、この時の第一のコネクティングロッド35と第二のコネクティングロッド33との夾角が最小であり、第二の表面の前への凸の程度が最大であり、ファンブレードの受力が最小であり、即ち発生する阻力が最小である。
【0024】
主軸2が引き続き反時計回りに回転し、取付板の第二の表面の前への凸の程度が徐々に低下する。主軸2が反時計回りに270°回転すると、ファンブレード部品が第四の位置に到達し、ファンブレードは力を受けなくなる。主軸2が引き続き反時計回りに回転し、第一のコネクティングロッド35と第二のコネクティングロッド33は鉛直の傾向があり、さらに取付板の第二の表面の前への凸が徐々に取付板の第一の表面の前への凸になり、主軸2が反時計回りに360°回転すると、2つの取付板が第一の位置に戻り、この時の2つの取付板の第一の表面の前への凸の程度が最大であり、第一のコネクティングロッド35と第二のコネクティングロッド33との夾角が最大であり、ファンブレードの受力が最大であり、即ち発生する動力が最大であり、風力エネルギーを十分に利用することができる。すべてのファンブレード部品がこれをもって往復に発電を行うことができる。
【0025】
以上の記述はただ本発明の好適な実施例であり、本発明を制限するものではなく、本発明の精神と原則の範囲内であれば、行われたいずれの補正、同等の置換、改善などは、いずれも本発明の保護範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0026】
図面において、1は発電部、2は主軸、21は第三の固定レバー、23は第四の固定レバー、22は接続レバー、31は第一の取付板、32は第二の取付板、33は第二のコネクティングロッド、34はヒンジ接続バックル、41は第一の固定レバー、42は第二の固定レバー、43は第一の伸縮レバー、44は第二の伸縮レバー、45は第一の取付レバー、46は第二の取付レバー、36はスリーブ、35は第一のコネクティングロッド、を示す。