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特許7253847ベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜及びその製造方法と応用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-30
(45)【発行日】2023-04-07
(54)【発明の名称】ベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜及びその製造方法と応用
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/4745 20060101AFI20230331BHJP
   A61K 47/42 20170101ALI20230331BHJP
   A61K 47/34 20170101ALI20230331BHJP
   A61K 47/32 20060101ALI20230331BHJP
   A61K 47/22 20060101ALI20230331BHJP
   A61K 47/36 20060101ALI20230331BHJP
   A61K 9/70 20060101ALI20230331BHJP
   A61P 19/08 20060101ALI20230331BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20230331BHJP
【FI】
A61K31/4745
A61K47/42
A61K47/34
A61K47/32
A61K47/22
A61K47/36
A61K9/70
A61P19/08
A61P43/00 105
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021524344
(86)(22)【出願日】2021-04-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-16
(86)【国際出願番号】 CN2021085258
(87)【国際公開番号】W WO2022105091
(87)【国際公開日】2022-05-27
【審査請求日】2021-04-30
(31)【優先権主張番号】202011317356.X
(32)【優先日】2020-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521190521
【氏名又は名称】▲維▼坊医学院
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】張 維芬
(72)【発明者】
【氏名】張 剣
(72)【発明者】
【氏名】張 競競
(72)【発明者】
【氏名】丁 徳軍
(72)【発明者】
【氏名】関 秀文
(72)【発明者】
【氏名】胡 琳琳
(72)【発明者】
【氏名】張 玉▲ハン▼
【審査官】井上 能宏
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第104562438(CN,A)
【文献】韓国公開特許第2019-0123642(KR,A)
【文献】特表2013-526946(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜であって、ベルベリンナノファイバー膜とベルベリンナノファイバー膜の片側表面に設置されたミネラル化コラーゲン膜を含み、
前記ベルベリンナノファイバー膜には、質量分率において、ポリカプロラクトン20~65%、水溶性化合物18~80%、ベルベリン≦0.1%の成分が含まれ、
前記水溶性化合物には、ポリビニルピロリドン、タンニン、タンパク質、および多糖類のうちの1種類又は複数種類が含まれ、
前記ミネラル化コラーゲン膜には、質量分率において、キトサン15~90%、ミネラル化コラーゲン10~85%の成分が含まれていることを特徴とするベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜。
【請求項2】
前記ベルベリンナノファイバー膜における繊維の直径は700~800nm、前記ベルベリンナノファイバー膜の厚さは0.1~0.4mm、ミネラル化コラーゲン膜の厚さは0.1~0.4mm、前記キトサンの分子量は12~50kDaであることを特徴とする請求項1に記載のベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜の製造方法であって、それは、キトサン、ミネラル化コラーゲン、および氷酢酸溶液を混合し、得られたミネラル化コラーゲン懸濁液を膜にキャストして、ミネラル化コラーゲン膜を得るステップ(1)と、
ポリカプロラクトン、水溶性化合物、ベルベリン、および溶媒を混合して、エレクトロスピニング溶液を得て、前記エレクトロスピニング溶液をエレクトロスピニングし、前記ミネラル化コラーゲン膜によってエレクトロスピニング繊維を受容し、ベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜を得るステップ(2)と、を含み、
又は、前記ベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜の製造方法は、
ポリカプロラクトン、水溶性化合物、ベルベリン、および溶媒を混合して、エレクトロスピニング溶液を得て、前記エレクトロスピニング溶液をエレクトロスピニングしてベルベリンナノファイバー膜を得るステップ(i)と、
キトサン、ミネラル化コラーゲン、および氷酢酸溶液を混合し、得られたミネラル化コラーゲン懸濁液を前記ベルベリンナノファイバー膜の表面にコーティングし、乾燥させた後にベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜を得るステップ(ii)と、を含むことを特徴とするベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜の製造方法。
【請求項4】
前記ステップ(1)およびステップ(ii)のミネラル化コラーゲン懸濁液中のキトサンの質量分率は0.5~6%であり、ミネラル化コラーゲンの質量分率は0.1~2%であることを特徴とする請求項に記載の製造方法。
【請求項5】
前記ステップ(1)で膜にキャストする方法は、前記ミネラル化コラーゲン懸濁液を型に注ぎ、乾燥してミネラル化コラーゲン膜を得る方法であり、前記乾燥温度は25~45℃、時間は2~5時間であることを特徴とする請求項に記載の製造方法。
【請求項6】
前記ステップ(2)とステップ(i)における混合するプロセスは、ベルベリンを溶媒に溶解してベルベリン溶液を得て、次に、ポリカプロラクトンおよび水溶性化合物をベルベリン溶液にそれぞれ溶解し、ポリカプロラクトン-ベルベリン溶液および水溶性化合物-ベルベリン溶液を得て、前記ポリカプロラクトン-ベルベリン溶液と水溶性化合物-ベルベリン溶液を混合してエレクトロスピニング溶液を得ることであることを特徴とする請求項に記載の製造方法。
【請求項7】
前記ポリカプロラクトン-ベルベリン溶液中のポリカプロラクトンの質量濃度は5~15%、前記水溶性化合物-ベルベリン溶液中の水溶性化合物の質量濃度は10~30%、前記ポリカプロラクトン-ベルベリン溶液と水溶性化合物-ベルベリン溶液の体積比は7:(2~4)、前記エレクトロスピニング溶液中のベルベリンの濃度は5~50μmol/L、前記溶媒はクロロホルムとメタノールの混合溶媒であることを特徴とする請求項に記載の製造方法。
【請求項8】
前記混合溶媒中のクロロホルムとメタノールの体積比は(2~4):1であることを特徴とする請求項に記載の製造方法。
【請求項9】
前記ステップ(2)およびステップ(i)のエレクトロスピニングのパラメータには、液体の流速が0.01~0.1mm/min、受容距離が10~15cm、正高圧が10~15kVであることが含まれることを特徴とする請求項に記載の製造方法。
【請求項10】
請求項1又は2に記載のベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜、または請求項3~9のいずれか一項に記載の製造方法により製造されたベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜の骨修復薬の製造への応用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2020年11月23日に中国特許庁に提出され、出願番号202011317356.X、発明の名称「ベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜及びその製造方法と応用」の中国特許出願の優先権を要求し、そのすべての内容は参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、骨修復の技術分野に関し、特にベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜及びその製造方法と応用に関する。
【背景技術】
【0003】
骨欠損は通常、負傷、腫瘍、感染等の理由によって引き起こされる臨床的に一般的な疾患である。骨欠損の発症率が非常に高く、欠損範囲が一定範囲を超えると自己治癒が困難となり、外力による骨組織の修復が必要となる。現在、臨床的に一般的な手段は主に自家骨移植、同種異系骨移植、人工骨材料移植の3つがある。骨組織の修復を行った後、通常、骨組織の成長を促進し、骨欠損の再生を導くために薬が必要になる。
【0004】
ベルベリンは臨床的に一般的な天然アルカロイドであり、オウレン、ヒドラスチス、セイヨウメギ、メギなど漢方薬植物の根茎に広く存在し、2000年以上使用されており、抗病原性微生物、抗腫瘍、血糖値の低下、心臓血管および脳血管の保護、抗炎症、抗アルツハイマー病、腸疾患の症状の軽減、骨形成の促進および抗骨粗鬆症など、幅広い薬理活性がある。同時に、研究により、ベルベリンは破骨細胞の形成と活性を抑制しながら骨芽細胞の分化を促進できることがわかって、ベルベリンには副作用が少なく、作用がマイルドで、コストが低いなどの利点を有し、その臨床応用が益々注目されている。伝統的な漢方薬の処方では、ベルベリンは多くの骨学用処方(二仙湯、三黄補など)の有効成分である。臨床現場で一般的に使用されているベルベリンの2つの剤形は、錠剤と注射剤である。経口錠剤には、吸収が悪く、生物学的利用能が低いなどの欠点がある。注射剤は注射後の薬物代謝が速く、頻繁な注射が必要であり、過度の投与量は、簡単にアナフィラキシーショック、薬疹や他の副作用を引き起こす可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜及びその製造方法と応用を提供することを目的とする。本発明は、ベルベリンの新しい投与剤形を構築し、提供されたベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜は、生物学的利用能が高く、骨形成性がよく、使用が便利で、副作用を引き起こしにくい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の目的を達成するために、以下の技術的解決手段を提供する。
【0007】
ベルベリンナノファイバー膜とベルベリンナノファイバー膜の片側表面に設置されたミネラル化コラーゲン膜を含むベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜であって、
前記ベルベリンナノファイバー膜には、質量分率において、ポリカプロラクトン20~65%、水溶性化合物18~80%、ベルベリン≦0.1%が含まれ、
前記水溶性化合物には、ポリビニルピロリドン、タンニン、タンパク質、および多糖類のうちの1種類又は複数種類が含まれ、
前記ミネラル化コラーゲン膜には、質量分率において、キトサン15~90%、ミネラル化コラーゲン10~85%が含まれている。
【0008】
好ましくは、前記ベルベリンナノファイバー膜における繊維の直径は700~800nmである。
【0009】
好ましくは、前記ベルベリンナノファイバー膜の厚さは0.1~0.4mm、ミネラル化コラーゲン膜の厚さは0.1~0.4mmである。
【0010】
好ましくは、前記キトサンの分子量は12~50kDaである。
【0011】
本発明は、
上記の解決手段に記載されたベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜の製造方法であって、
キトサン、ミネラル化コラーゲン、および氷酢酸溶液を混合し、得られたミネラル化コラーゲン懸濁液を膜にキャストして、ミネラル化コラーゲン膜を得るステップ(1)と、
ポリカプロラクトン、水溶性化合物、ベルベリン、および溶媒を混合して、エレクトロスピニング溶液を得て、前記エレクトロスピニング溶液をエレクトロスピニングし、前記ミネラル化コラーゲン膜によってエレクトロスピニング繊維を受容し、ベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜を得るステップ(2)と、を含み、
又は、前記ベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜の製造方法は、
ポリカプロラクトン、水溶性化合物、ベルベリン、および溶媒を混合して、エレクトロスピニング溶液を得て、前記エレクトロスピニング溶液をエレクトロスピニングしてベルベリンナノファイバー膜を得るステップ(i)と、
キトサン、ミネラル化コラーゲン、および氷酢酸溶液を混合し、得られたミネラル化コラーゲン懸濁液を前記ベルベリンナノファイバー膜の表面にコーティングし、乾燥させた後、ベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜を得るステップ(ii)と、を含むベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜の製造方法を提供する。
【0012】
好ましくは、前記ステップ(1)およびステップ(ii)のミネラル化コラーゲン懸濁液中のキトサンの質量分率は0.5~6%であり、ミネラル化コラーゲンの質量分率は0.1~2%である。
【0013】
好ましくは、前記ステップ(1)で膜にキャストする方法は、前記ミネラル化コラーゲン懸濁液を型に注ぎ、乾燥してミネラル化コラーゲン膜を得る方法であり、前記乾燥温度は25~45℃、時間は2~5時間である。
【0014】
好ましくは、前記ステップ(2)とステップ(i)における混合するプロセスは、ベルベリンを溶媒に溶解してベルベリン溶液を得て、次に、ポリカプロラクトンおよび水溶性化合物をベルベリン溶液にそれぞれ溶解し、ポリカプロラクトン-ベルベリン溶液および水溶性化合物-ベルベリン溶液を得て、前記ポリカプロラクトン-ベルベリン溶液と水溶性化合物-ベルベリン溶液を混合してエレクトロスピニング溶液を得ることである。
【0015】
好ましくは、前記ポリカプロラクトン-ベルベリン溶液中のポリカプロラクトンの質量濃度は5~15%、前記水溶性化合物-ベルベリン溶液中の水溶性化合物の質量濃度は10~30%、前記ポリカプロラクトン-ベルベリン溶液と水溶性化合物-ベルベリン溶液の体積比は7:(2~4)、前記エレクトロスピニング溶液中のベルベリンの濃度は5~50μmol/L、前記溶媒はクロロホルムとメタノールの混合溶媒である。
【0016】
好ましくは、前記混合溶媒中のクロロホルムとメタノールの体積比は(2~4):1である。
【0017】
好ましくは、前記ステップ(2)およびステップ(i)のエレクトロスピニングのパラメータには、液体の流速が0.01~0.1mm/min、受容距離が10~15cm、正高圧が10~15kVであることが含まれる。
【0018】
本発明はまた、上記のベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜または上記の製造方法により製造されたベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜の骨修復薬の製造への応用を提供する。
【0019】
本発明はまた、上記のベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜または上記の製造方法により製造されたベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜の骨膜形成材料としての使用方法を提供し、前記使用方法は、前記ベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜を骨損傷の表面に覆うことである。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、ベルベリンナノファイバー膜とベルベリンナノファイバー膜の片側表面に設置されたミネラル化コラーゲン膜を含み、前記ベルベリンナノファイバー膜には、質量分率において、ポリカプロラクトン20~65%、水溶性化合物18~80%、ベルベリン≦0.1%が含まれ、前記ミネラル化コラーゲン膜には、質量分率において、キトサン15~90%、ミネラル化コラーゲン10~85%が含まれているベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜を提供する。本発明では、ベルベリンナノファイバー膜とミネラル化コラーゲン膜を複合して二層複合膜を得る。そのうち、ミネラル化コラーゲンは、生体模倣ミネラル化の能力を持ち、ナノリン酸カルシウム塩とコラーゲン分子の自己組織化によって形成される化学構造を持ち、人間の天然骨に似た生体模倣ミネラル化構造と機械的特性、良好な生体適合性と骨形成活性を備え、そして生分解性を有する。ベルベリンは破骨細胞の形成を効果的に抑制し、骨芽細胞の分化を促進することができ、副作用が少なく、また、ベルベリンはナノファイバー膜の形で存在し、ナノファイバーの直径は細胞の直径よりも小さく、天然の細胞外マトリックスの構造と生物学的機能をシミュレートすることができる。ナノファイバーは、骨膜などのほとんどの人間の組織や器官と形状と構造が似ており、良好な生体適合性があり、吸収されやすく、かつ安全性が高い。本発明は、生体模倣ミネラル化能力を持っているミネラル化コラーゲンと漢方薬モノマーベルベリンを組み合わせ、得られた複合膜は骨形成を促進する効果がより良く、かつベルベリンの新しい投与剤形を構築して、従来のベルベリン剤形の低い生物学的利用能、頻繁な投与、および大きな副作用等の欠点を解決した。
【0021】
また、本発明は、ポリカプロラクトンおよび水溶性化合物を使用して薬物を担持するものである。ポリカプロラクトンはナノファイバー膜を製造するための良い材料であるが、親水性が悪い、分解が遅いため、本発明は、水溶性化合物を添加することにより、体内のポリカプロラクトンの分解を促進し、さらに、本発明で選択された水溶性化合物はいずれも優れた成膜性および生体適合性を有するため、本発明は、ポリカプロラクトンと水溶性化合物を複合してベルベリンを負荷し、安全性を確保することを前提として、骨修復に対する複合膜の促進効果を改善することができる。
【0022】
本発明において、キトサンは、ミネラル化コラーゲン膜に添加される。キトサンは、無毒、分解性、生物学的多機能性および生体適合性等の特徴を有し、これは、前駆骨細胞の分化を増強し、骨形成を促進することができるが、単一成分のキトサンは、骨組織の無機構造を欠いており、骨結合の生物学的活性がないため、骨組織の修復に直接使用することはできないため、本発明は、キトサンを補助材料としてミネラル化コラーゲンと複合して、2つの材料の生物学的特性は優勢に相補する効果を達成し、複合膜の骨修復効果を向上することができる。
【0023】
実施例の結果は、本発明のベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜を採用してMC3T3-E1細胞の増殖を大幅に促進し得ることを示している。
【0024】
本発明はさらに、上記の技術的解決手段に記載されたベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜の製造方法を提供し、本発明は、エレクトロスピニング法を採用してベルベリンナノファイバー膜を製造し、ミネラル化コラーゲン膜を使用してベルベリンナノファイバーを受容するか、またはベルベリンナノファイバー膜を製造して得られた後にコーティングによってベルベリンナノファイバー膜の表面においてミネラル化コラーゲン膜を製造する。本発明によって提供される製造方法は、操作が簡単で、コストが低く、工業化生産を行いやすい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】は実施例7で製造されたベルベリンナノファイバー膜の走査型電子顕微鏡写真である。
図2】はベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜、ミネラル化コラーゲン膜、およびベルベリンナノファイバー膜の延性試験結果を示すグラフである。
図3】はベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜、ミネラル化コラーゲン膜、およびベルベリンナノファイバー膜のヤング率試験結果を示すグラフである。
図4】はベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜、ミネラル化コラーゲン膜、およびベルベリンナノファイバー膜の応力-ひずみ曲線である。
図5】はベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜の骨形成性試験結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明を、実施例および図面を参照しながら以下でさらに説明する。
【0027】
本発明は、ベルベリンナノファイバー膜とベルベリンナノファイバー膜の片側表面に設置されたミネラル化コラーゲン膜を含むベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜を提供する。
【0028】
本発明において、前記ベルベリンナノファイバー膜には、質量分率において、ポリカプロラクトン(PCL)20~65%、好ましくは25~60%、より好ましくは30~55%、水溶性化合物18~80%、好ましくは20~70%、より好ましくは30~60%、ベルベリン≦0.1%、好ましくは0.001~0.08%、より好ましくは0.002~0.05%が含まれている。前記水溶性化合物には、ポリビニルピロリドン(PVP)、タンニン、タンパク質および多糖類のうちの1種類または複数種類が含まれ、好ましくはポリビニルピロリドンである。前記ベルベリンナノファイバー膜における繊維の直径は、好ましくは700~800nm、より好ましくは300~800nmである。
【0029】
本発明において、前記ミネラル化コラーゲン膜には、質量分率において、キトサン15~90%、好ましくは20~85%、より好ましくは35~80%、最も好ましくは71.43%、およびミネラル化コラーゲン10~85%、好ましくは20~80%、より好ましくは25~60%、最も好ましくは28.57%が含まれている。前記キトサンの分子量は、好ましくは12~50kDa、より好ましくは12~40kDa、さらに好ましくは12~16kDaである。
【0030】
本発明において、前記ベルベリンナノファイバー膜の厚さは好ましくは0.1~0.4mmであり、ミネラル化コラーゲン膜の厚さは好ましくは0.1~0.4mmである。
【0031】
本発明はまた、上記の技術的解決手段に記載されたベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜の2つの製造方法を提供し、それぞれ方法1および方法2と記し、以下で別々に説明する。
【0032】
前記方法1は、
キトサン、ミネラル化コラーゲン、および氷酢酸溶液を混合して、得られたミネラル化コラーゲン懸濁液を膜にキャストして、ミネラル化コラーゲン膜を得るステップ(1)と、
ポリカプロラクトン、水溶性化合物、ベルベリン、および溶媒を混合して、エレクトロスピニング溶液を得て、前記エレクトロスピニング溶液をエレクトロスピニングし、前記ミネラル化コラーゲン膜によってエレクトロスピニング繊維を受容し、ベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜を得るステップ(2)と、を含む。
【0033】
本発明は、キトサン、ミネラル化コラーゲンおよび氷酢酸溶液を混合して、ミネラル化コラーゲン懸濁液を得る。本発明において、前記氷酢酸溶液中の氷酢酸の体積分率は好ましくは1%であり、溶媒は純水である。本発明は、氷酢酸を添加することによりキトサンの溶解を促進する。本発明では、好ましくは最初にキトサンを磁気撹拌条件下で氷酢酸溶液に溶解し、次にミネラル化コラーゲンを添加して順に超音波および撹拌を行って、ミネラル化コラーゲン懸濁液を得る。本発明において、前記ミネラル化コラーゲン懸濁液中のキトサンの質量分率は、好ましくは0.5~6%、より好ましくは1.5~4%、最も好ましくは2%であり、ミネラル化コラーゲンの質量分率は好ましくは0.1~2%、より好ましくは0.5~1%、最も好ましくは0.8%である。
【0034】
本発明では、ミネラル化コラーゲン懸濁液を得た後、ミネラル化コラーゲン懸濁液を膜にキャストして、ミネラル化コラーゲン膜を得る。本発明において、前記で膜にキャストする方法は好ましくは、前記ミネラル化コラーゲン懸濁液を型に注ぎ、乾燥してミネラル化コラーゲン膜を得る方法である。前記乾燥の温度は好ましくは25~45℃、より好ましくは37℃であり、時間は好ましくは2~5時間、より好ましくは2~4時間である。前記型は好ましくはペトリ皿である。本発明の具体的な実施例において、好ましくは、5mLのミネラル化コラーゲン懸濁液を直径10cmのペトリ皿に注ぎ(または比例して増幅してより大きな面積のミネラル化コラーゲン膜を製造する)、広げて乾燥させる。
【0035】
本発明は、ポリカプロラクトン、水溶性化合物、ベルベリン、および溶媒を混合して、エレクトロスピニング溶液を得る。本発明において、前記溶媒は好ましくは、クロロホルムとメタノールの混合溶媒であり、前記混合溶媒中のクロロホルムとメタノールの体積比は、好ましくは(2~4):1、より好ましくは3:1である。
【0036】
本発明において、前記混合するプロセスは、好ましくは、最初にベルベリンを溶媒に加えてベルベリン溶液を得て、次にポリカプロラクトンおよび水溶性化合物をベルベリン溶液にそれぞれ溶解してポリカプロラクトン-ベルベリン溶液および水溶性化合物-ベルベリン溶液を得て、前記ポリカプロラクトン-ベルベリン溶液と水溶性化合物-ベルベリン溶液を混合してエレクトロスピニング溶液を得ることである。本発明において、前記ポリカプロラクトン-ベルベリン溶液中のポリカプロラクトンの質量濃度は、好ましくは5~15%、より好ましくは10~12%である。前記水溶性化合物-ベルベリン溶液中の水溶性化合物の質量濃度は、好ましくは10~30%、より好ましくは25~30%である。前記ポリカプロラクトン-ベルベリン溶液と水溶性化合物-ベルベリン溶液の体積比は、好ましくは7:(2~4)、より好ましくは7:3である。前記エレクトロスピニング溶液中のベルベリンの濃度は、好ましくは5~50μmol/L、より好ましくは10~20μmol/Lである。
【0037】
本発明では、エレクトロスピニング溶液を得た後、前記エレクトロスピニング溶液に対してエレクトロスピニングを行い、前記ミネラル化コラーゲン膜によってエレクトロスピニング繊維を受容し、ベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜を得る。本発明では、好ましくは注射器を使用してエレクトロスピニング溶液を吸い取り、次に注射器をエレクトロスピニング装置のエミッターに置いて、受容器の表面をミネラル化コラーゲン膜で包み、次に電極を接続してエレクトロスピニングを開始する。本発明において、前記エレクトロスピニング用のスピニングニードルの型番は好ましくは20Gであり、前記受容器は好ましくはアルミホイル紙で包まれた鋼板である。本発明の具体的な実施例において、ミネラル化コラーゲン膜の位置は、好ましくはエレクトロスピニングニードルから直線距離が最も近い位置であり、毎1回のエレクトロスピニングに使用される溶液の体積は10mLである。
【0038】
本発明において、前記エレクトロスピニングのパラメータは、好ましくは液体の流速が0.01~0.1mm/min、より好ましくは0.03~0.05mm/minであり、受容距離が10~15cm、より好ましくは12~13cmであり、正高圧が10~15kV、より好ましくは12~13kVであることを含む。
【0039】
本発明において、前記方法2は、
ポリカプロラクトン、水溶性化合物、ベルベリン、および溶媒を混合して、エレクトロスピニング溶液を得て、前記エレクトロスピニング溶液をエレクトロスピニングしてベルベリンナノファイバー膜を得るステップ(i)と、
キトサン、ミネラル化コラーゲン、および氷酢酸溶液を混合し、得られたミネラル化コラーゲン懸濁液を前記ベルベリンナノファイバー膜の表面にコーティングし、乾燥させた後、ベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜を得るステップ(ii)と、を含む。
【0040】
本発明において、前記ステップ(i)の様々な操作条件は、好ましくは方法1のステップ(2)のものとである。エレクトロスピニングが行われる場合のみ、受容器の表面をミネラル化コラーゲン膜で包まない。
【0041】
本発明において、前記ステップ(ii)におけるミネラル化コラーゲン懸濁液の製造方法は、好ましくは、方法1のステップ(1)におけるものと同じである。
【0042】
本発明では、ベルベリンナノファイバー膜とミネラル化コラーゲン懸濁液を得た後、前記ベルベリンナノファイバー膜の表面にミネラル化コラーゲン懸濁液をコーティングし、乾燥させた後にベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜を得る。本発明において、前記コーティングする方法は、好ましくはスピンコーティングである。本発明の具体的な実施例において、好ましくは、3~10mL(最も好ましくは5mL)のミネラル化コラーゲン懸濁液を、面積が9cm×9cmであるベルベリンナノファイバー膜の表面にスピンコーティングする。
【0043】
本発明は、前記乾燥条件に関して特別な要件を有さず、乾燥は、当業者に周知の条件で乾燥させればよい。
【0044】
本発明はまた、上記技術的解決手段に記載のベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜、または上記の技術的解決手段に記載の製造方法によって製造されたベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜の骨修復薬の製造への使用を提供する。本発明において、好ましくは、前記ベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜を、骨膜形成材料として使用する。使用に際しては、本発明のベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜を、骨損傷の表面に覆えばよい。
【0045】
実施例1
(1)磁気撹拌条件下で、キトサン(分子量12~16kDa)を1wt%氷酢酸溶液に溶解し、次にミネラル化コラーゲンを添加し、順に超音波及び撹拌を行って、ミネラル化コラーゲン懸濁液を得た。ここでキトサンの質量分率は2%、ミネラル化コラーゲンの質量分率は0.8%であった。
得られたミネラル化コラーゲン懸濁液5mLを直径10cmのプラスチック製時計皿に注ぎ、広げた後、37℃のオーブンで2時間乾燥させ、ミネラル化コラーゲン膜を得て、得られたミネラル化コラーゲン膜中のキトサンの質量分率は71.43%、ミネラル化コラーゲンの質量分率は28.57%であった。
(2)ベルベリンをクロロホルムとメタノールの混合溶媒(クロロホルムとメタノールの体積比は3:1)に溶解してベルベリン溶液を得て、次にポリカプロラクトンをベルベリン溶液に溶解し、ポリカプロラクトン質量分率が10%であるポリカプロラクトン-ベルベリン溶液を得て、ポリビニルピロリドンをベルベリン溶液に溶解して、ポリビニルピロリドンの質量分率が30%であるポリビニルピロリドン-ベルベリン溶液を得て、ポリカプロラクトン溶液-ベルベリンとポリビニルピロリドン-ベルベリン溶液を7:3の体積比で混合し、次にベルベリンを添加して、ベルベリンの濃度が10μmol/Lであるエレクトロスピニング溶液を得た。
(3)注射器を使用してエレクトロスピニング溶液を吸い取り、次に注射器をエレクトロスピニング装置のエミッターに置いて、受容器の表面をミネラル化コラーゲン膜で包み、次に電極を接続してエレクトロスピニングを開始し、スピニングニードルの型番は20G、受容器はアルミホイル紙で包まれた鋼板であり、受容器の面積は20cm×30cm、毎1回のエレクトロスピニング溶液の体積は10mLであった。エレクトロスピニングのパラメータは、液体の流速0.05mm/min、受容距離13cm、正高圧13kVとしてベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜を得た。ここで、得られたベルベリンナノファイバー膜中のベルベリンの質量分率は0.002%、ポリカプロラクトンの質量分率は43.749%、ポリビニルピロリドンの質量分率は56.249%であった。
【0046】
エレクトロスピニング溶液中のベルベリンの濃度に応じて、得られたベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜をCF-NFS-10と記した。
【0047】
実施例2
エレクトロスピニング溶液中のベルベリンの濃度を5μmol/Lに変更したことを除いて、他の条件は、実施例1と同じであった。
【0048】
実施例3
エレクトロスピニング溶液中のベルベリンの濃度を30μmol/Lに変更したことを除いて、他の条件は、実施例1と同じであった。
【0049】
実施例4
エレクトロスピニング溶液中のベルベリンの濃度を50μmol/Lに変更したことを除いて、他の条件は、実施例1と同じであった。
【0050】
実施例5
ミネラル化コラーゲン懸濁液中のキトサンの質量分率を3%に変更し、ミネラル化コラーゲンの質量分率を0.4%に変更したことを除いて、他の条件は、実施例1と同じであった。
【0051】
実施例6
ミネラル化コラーゲン懸濁液中のキトサンの質量分率を6%に変更し、ミネラル化コラーゲンの質量分率を0.2%に変更したことを除いて、他の条件は、実施例1と同じであった。
【0052】
実施例7
(1)ミネラル化コラーゲン懸濁液を製造し、製造方法は実施例1と同じであった。
(2)ベルベリンナノファイバー膜をエレクトロスピニング法によって製造し、受容器上にミネラル化コラーゲン膜で包まない以外は、具体的な条件は実施例1と同じであった。
(3)5mLのミネラル化コラーゲン懸濁液を面積が9cm×9cmであるベルベリンナノファイバー膜の表面にスピンコートし、乾燥した後、ベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜を得た。
【0053】
比較例1
エレクトロスピニング溶液の製造時にベルベリンを添加しない以外は、その他の条件は、実施例1と同じであった。得られたベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜をCF-NFS-0と記した。
【0054】
比較例2
エレクトロスピニング溶液中のベルベリンの濃度を1μmol/Lに変更した以外は、その他の条件は、実施例1と同じであった。得られたベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜をCF-NFS-1と記した。
【0055】
比較例3
エレクトロスピニング溶液中のベルベリンの濃度を100μmol/Lに変更した以外は、その他の条件は、実施例1と同じであった。得られたベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜をCF-NFS-100と記した。
【0056】
ベルベリンナノファイバー膜の特徴
図1は、実施例7で製造したベルベリンナノファイバー膜の走査型電子顕微鏡画像である。左側は5μmのスケールの走査型電子顕微鏡画像であり、右側は1μmのスケールの走査型電子顕微鏡画像である。図1によると、得られたベルベリンエレクトロスピニング膜は均一に分布した3D繊維構造を持ち、各繊維の太さは均一で、ビーディングや接着はなく、直径はほぼ700~800nm程度であることがわかる。
【0057】
引張性能試験:
実施例1で製造されたベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜(Bilayerと表記)、ミネラル化コラーゲン膜(CFと表記)、および実施例7で製造されたベルベリンナノファイバー膜(NFsと表記)の延性、ヤング率および応力-ひずみ曲線について試験を行ったが、その結果を図2~4に示し、図2は、ベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜、ミネラル化コラーゲン膜およびベルベリンナノファイバー膜の延性試験結果を示すグラフである。図3は、ベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜、ミネラル化コラーゲン膜およびベルベリンナノファイバー膜のヤング率試験結果を示すグラフである。図4は、ベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜、ミネラル化コラーゲン膜およびベルベリンナノファイバー膜の応力-ひずみ曲線である。図2~4からわかるように、ベルベリンナノファイバー膜とミネラル化コラーゲン膜を複合した後、得られた複合膜の引張性能は、ベルベリンナノファイバー膜とミネラル化コラーゲン膜の間にある。
【0058】
骨形成性能試験:
骨形成性能試験をMTT実験により実施し、使用した細胞はMC3T3-E1(マウスの胚性骨芽細胞前駆細胞)で、試験手順は次のとおりである。対数増殖期にあるMC3T3-E1細胞を取り、10%ウシ胎児血清で培養した細胞懸濁液を培養プレートに加えて培養し、事前に細胞数を数えてプレートを舗装し、浸出液を調製し、浸出液は、培地1ミリリットルあたりに15mgの薬物を添加することによって調製された。使用した薬物はCF-NFS-0、CF-NFS-1、CF-NFS-10およびCF-NFS-100で、無薬物群(Control)をブランク対照とし、ベルベリン原薬(Berberine)を陽性対照とした。
【0059】
MC3T3-E1細胞を観察対象とし、上記で調製した浸出液をそれぞれ添加し、投与後1日目、3日目、5日目、7日目にメチルチアゾリルテトラゾリウム(MTT)法を用いて細胞増殖状況を検出し、490nmでの光学密度値(OD490)で細胞活性を表し、その結果を図5に示し、図5は、ベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜の骨形成性試験結果である。
【0060】
図5からわかるように、control群および原薬群と比較して、CF-NFS-10群は細胞増殖の促進効果が最も顕著になり、CF-NFS-0群は効果が無薬物群に相当し、CF-NFS-1群は細胞増殖の促進効果は明らかではなく、CF-NFS-100群は細胞増殖を抑制することさえできる。この結果は、本発明により提供されるベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜は、ベルベリンの適切な含有量を有し、骨芽細胞の増殖を顕著に促進することができ、原薬よりも優れた効果を有し、ベルベリン含有量が本発明の範囲よりも低いまたは高い場合、細胞増殖を促進する効果が良くないか、または骨芽細胞の増殖が抑制されることを示した。
【0061】
実施例2~7で製造したベルベリン/ミネラル化コラーゲン複合膜について同様の骨形成性能試験を行ったところ、結果は、いずれも骨芽細胞の増殖促進に顕著な効果があり、原薬よりも効果が優れていることを示している。
【0062】
以上は、本発明の好ましい実施形態に過ぎず、当業者にとって、本発明の原理から逸脱することなく、いくつかの改善および修正を行うことができ、これらの改善および修正は、また、本発明の保護範囲と見なされるべきであることを指摘されたい。















図1
図2
図3
図4
図5