(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-30
(45)【発行日】2023-04-07
(54)【発明の名称】情報処理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230331BHJP
A47L 13/20 20060101ALI20230331BHJP
【FI】
G06Q50/10
A47L13/20 Z
(21)【出願番号】P 2018087708
(22)【出願日】2018-04-27
【審査請求日】2021-04-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】394025924
【氏名又は名称】株式会社博報堂
(74)【代理人】
【識別番号】110002170
【氏名又は名称】弁理士法人翔和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中野 尚
(72)【発明者】
【氏名】金 ジョンヒョン
【審査官】牧 裕子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/097589(WO,A1)
【文献】特開2016-051215(JP,A)
【文献】特表2012-519343(JP,A)
【文献】特開2013-109718(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
A47L 13/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
清掃具を用いて掃除を行うことで得られるユーザの達成感を向上させることが可能な情報処理システムであって、
情報処理装置を含んで構成されており、
該情報処理装置は、
清掃具に設けられた加速度センサおよびジャイロセンサを有する動き検出部による、動き検出に基づくデータを取得するデータ取得部と、
該データ取得部により取得された前記データを用いて、前記清掃具を用いて行われた掃除の実績を示す実績画面を生成する表示制御部とを備えており、
該表示制御部は、前記清掃具の動きパターンごとに前記掃除の実績を示す前記実績画面を生成するようになっており、前記清掃具の動きパターンは、前記加速度センサから出力される値の大きさ、立ち上がりの急峻さ、および前記ジャイロセンサから出力される値の大きさに基づいて判定された動きパターンを含んでいる、情報処理システム。
【請求項2】
前記掃除の実績は、前記掃除が行われた距離を含む、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記掃除の実績は、単位期間ごとの掃除の実績である、請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記掃除の実績に関する条件および表示情報を関連付けて記憶する記憶部をさらに備え、
前記表示制御部は、単位期間ごとの実績または複数の単位期間に跨る期間における通算の実績が満たした条件に前記記憶部において関連付けられている表示情報を用いて達成画面を生成する、請求項1~3のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記記憶部は、前記データ取得部により取得された前記データをさらに記憶する、請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記実績画面は、前記動き検出部による前記清掃具の動きの検出結果に基づき判定された前記清掃具の動きパターンごとに前記掃除の実績を示す、請求項1~5のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理システムによる情報処理方法であって、
前記データ取得部が、清掃具に設けられた前記加速度センサおよび前記ジャイロセンサを有する前記動き検出部による、動き検出に基づくデータを取得し、
前記表示制御部が、前記データ取得部により取得された前記データを用いて、前記清掃具を用いて行われた掃除の実績を示す実績画面を生成し、
且つ前記表示制御部は、前記清掃具の動きパターンごとに掃除の実績を示す前記実績画面を生成するようになっており、前記清掃具の動きパターンは、前記加速度センサから出力される値の大きさ、立ち上がりの急峻さ、および前記ジャイロセンサから出力される値の大きさに基づいて判定された動きパターンを含んでいる、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
室内を掃除するための清掃具として、清掃面を有する清掃ヘッド、および清掃ヘッドにジョイントを介して連結された柄部を有する、拭き掃除用の清掃具が知られている。
【0003】
また、清掃具を用いた掃除中に清掃具から音を出力するための仕組みも知られている。例えば特許文献1には、クリーナーであって、クリーナーが握られたことを圧力センサが検知したことに基づいて音を出力するクリーナーが開示されている。また、特許文献2には、ブラシの振動の検知に応じて音楽を出力するブラシが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】登録実用新案第3125064号公報
【文献】実開平1-169194号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1および特許文献2に記載の清掃具は、掃除中のユーザに楽しみを与え得る。しかし、特許文献1および特許文献2に記載の清掃具では、ユーザが掃除を行うことで得る達成感を向上することは困難であった。
【0006】
本発明は、掃除を行うことで得られるユーザの達成感を向上することが可能な情報処理システムに関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある観点は、清掃具に設けられた動き検出部による動き検出に基づくデータを取得するデータ取得部と、前記データ取得部により取得された前記データを用いて、前記清掃具を用いて行われた清掃の実績を示す実績画面を生成する表示制御部と、を備える、情報処理システムに関する。
【発明の効果】
【0008】
以上説明したように本発明の情報処理システムによれば、掃除を行うことで得られるユーザの達成感を向上することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態による情報処理システムの構成例を示す説明図である。
【
図2A】把持部の前面側を視点とする把持部の斜視図である。
【
図2B】把持部の背面側を視点とする把持部の斜視図である。
【
図5】本発明の実施形態による情報処理装置の構成を示す説明図である。
【
図7】記憶部が記憶する条件データの具体例を示す説明図である。
【
図10】情報処理装置の動作を示すフローチャートである。
【
図13】情報処理装置のハードウェア構成を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0011】
<1.情報処理システムの構成>
本発明は、清掃具の動き検出に基づくデータを用いて実績画面を生成する情報処理システムに関する。実績画面の生成により、掃除を行うことで得られるユーザの達成感を向上することが可能である。以下、
図1を参照して、本発明の実施形態による情報処理システムの構成例を説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施形態による情報処理システムの構成例を示す説明図である。
図1に示したように、本発明の実施形態による情報処理システムは、清掃具10と、情報処理装置20と、サーバー30と、を備える。情報処理装置20とサーバー30は、通信網8を介して接続されている。通信網8は、通信網8に接続されている装置から送信される情報の有線、または無線の伝送路である。例えば、通信網8は、インターネット、電話回線網、衛星通信網などの公衆回線網や、Ethernet(登録商標)を含む各種のLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などを含んでもよい。また、通信網8は、IP-VPN(Internet Protocol-Virtual Private Network)などの専用回線網を含んでもよい。
【0013】
(清掃具)
清掃具10は、
図1に示したように、清掃ヘッド12と、複数の筒部材13と、把持部16と、を備える。
【0014】
清掃ヘッド12は、床面等の清掃対象を清掃するための清掃部の一例である。清掃ヘッド12は、長辺が200~300mm程度、短辺が50~150mm程度の大きさの略平板形状を有する。清掃ヘッド12の上面には筒部材13が連結されるジョイント部12aが設けられる。ジョイント部12aは、清掃ヘッド12に対する筒部材13の角度が任意の角度となり得るように筒部材13を連結する。
【0015】
清掃ヘッド12には、図示しない清掃シートが着脱可能に取り付けられる。例えば、清掃シートは、清掃ヘッド12の下面を覆い、清掃ヘッド12の長辺に沿って折り返される。そして、清掃ヘッド12の上面側に折り返されたシート部分が清掃ヘッド12の上面の四隅に設けられたシート保持部12bに押し込まれることにより、清掃シートが清掃ヘッド12に取り付けられる。
【0016】
このような清掃ヘッド12は、ユーザによる把持部16の移動に応じて、清掃シートを介して床面等の清掃対象に圧接しながら移動する。これにより、清掃対象の拭き掃除が容易に実現される。なお、清掃ヘッド12の上面はプラスチック製のヘッド本体で構成され、清掃ヘッド12の下面は変形可能な弾性体で構成されてもよい。また、清掃シートとしては、例えばオレフィン系極細繊維不織布など公知のシートを利用可能である。清掃シートの状態としては、乾燥状態、または洗浄剤等を含浸するウェット状態が挙げられる。
【0017】
複数の筒部材13及び連結機構13aは、清掃ヘッド12と把持部16を連結する1または2以上の連結部材の一例である。複数の筒部材13は一方向に沿って配置され、隣接する2つの筒部材13は連結機構13aによって着脱可能に連結されている。清掃ヘッド12と把持部16の間に筒部材13が設けられることにより、清掃ヘッド12と把持部16の間に複数の筒部材13の長さに応じた間隔が生じるので、ユーザが立位の状態で把持部16を把持しながら清掃ヘッド12で床面を清掃することが可能となる。なお、筒部材13の材料は、アルミ合金、ステンレス、木、PP(ポリプロピレン)樹脂、ABS(アクリルニトリルブダジエンスチレン)等の合成樹脂等、特に制限はない。また、
図1においては円筒形状の筒部材13を連結部材として示しているが、連結部材は円筒形状の筒部材13に限定されない。例えば、連結部材は角筒形状を有してもよいし、中空を有さない棒部材であってもよい。
【0018】
把持部16は、ユーザの手により把持される部分である。本実施形態では、把持部16は、複数の筒部材13を介して清掃ヘッド12に連結されている。詳細には、複数の筒部材13の一端が清掃ヘッド12に連結され、複数の筒部材13の他端が把持部16に連結される。清掃具10の運搬および販売においては清掃ヘッド12、複数の筒部材13および把持部16を含む各部材は分離されている。清掃具10を購入したユーザが複数の筒部材13を組み立て、複数の筒部材13を介して清掃ヘッド12および把持部16を連結することにより、清掃具10が使用可能な状態となる。
【0019】
このような把持部16は、筒部材13と共に、清掃ヘッド12に連結される柄部を形成する。柄部は、ユーザが清掃具10を利用する際に把持され得る部分の概念である。本明細書においては、ユーザにより把持されることが主に想定される部分を特に把持部16として説明するが、ユーザは筒部材13を把持することも可能であるので、把持部16および筒部材13のいずれもが柄部に該当する。さらに、本発明の実施形態による把持部16には、センサ機能、音出力機能およびセンサ機能に基づいて得られたデータを送信する通信機能が実装される。当該把持部16の構成については、
図2~
図4を参照して後述する。
【0020】
(情報処理装置)
情報処理装置20は、清掃具10のユーザが利用する装置であり、清掃具10と有線または無線で通信する。例えば、情報処理装置20は、清掃具10からセンサ機能に基づいて得られたデータを受信する。当該データは、センサ機能により得られた各サンブルに対応する値、または各サンブルに対応する値の加工により得られた値を含んでもよい。当該データは清掃具10を用いた清掃の内容を示すので、以下では当該データを清掃データと称する場合もある。清掃データは、情報処理装置20と清掃具10との通信が確立されている間に情報処理装置20に送信される。清掃具10の使用中に清掃具10と情報処理装置20が近く(例えば、通信可能範囲内)に存在する場合には、清掃具10の使用中にリアルタイムで清掃データを情報処理装置20が受信可能である。清掃具10の使用中に清掃具10と情報処理装置20が近くに存在しなくても、清掃具10の使用後に清掃具10と情報処理装置20が近くに存在する場合、情報処理装置20は清掃具10から過去の清掃データを受信可能である。
【0021】
情報処理装置20は、
図1に示したように、表示部224を有する。本発明の実施形態による表示部224は、例えば、清掃データに基づいて生成された、清掃具10を用いて行われた掃除の実績を示す実績画面を表示することが可能である。当該実績画面の表示により、掃除を行うことで得られるユーザの達成感、および掃除を行うモチベーションを向上させることが可能である。また、情報処理装置20は、通信網8を介して清掃データをサーバー30に送信する。
【0022】
なお、
図1においては情報処理装置20の一例としてスマートフォンを示しているが、情報処理装置20はスマートフォンに限定されない。例えば、情報処理装置20は、PC(Personal Computer)、家庭用映像処理装置(DVDレコーダ、ビデオデッキなど)、PDA(Personal Digital Assistants)、家庭用ゲーム機器、家電機器などの装置であってもよい。また、情報処理装置20は、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、携帯用音楽再生装置、携帯用映像処理装置、携帯用ゲーム機器などの携帯型の装置であってもよい。
【0023】
(サーバー)
サーバー30は、情報処理装置20から清掃データを受信し、清掃データを蓄積する。蓄積された清掃データの用途は特に限定されない。例えば、蓄積された清掃データは、清掃具10が故障した場合に清掃具10の故障の原因を解析するために用いられてもよいし、清掃具10の改良方法を検討するために用いられてもよい。
【0024】
なお、本明細書においてはサーバー30が情報処理装置20を介して清掃具10から清掃データを取得する例を説明するが、本発明の実施形態はかかる例に限定されない。例えば、清掃具10がサーバー30に清掃データを送信し、サーバー30が清掃データを情報処理装置20に送信してもよい。
【0025】
<2.把持部の構成>
以上、本発明の実施形態による情報処理システムの構成を説明した。続いて、清掃具10の把持部16の構成をより詳細に説明する。
【0026】
図2Aは、把持部16の前面側を視点とする把持部16の斜視図であり、
図2Bは、把持部16の背面側を視点とする把持部16の斜視図である。
図2Aに示したように、把持部16は操作部110を有し、
図2Aに示したX方向(前後方向)の一側である操作部110が形成される側を前面と称し、前後方向の他側を後面と称する。また、把持部16の軸方向を上下方向(
図2Aに示したZ方向)と称し、前後方向および軸方向に直交する方向を幅方向(
図2Aに示したY方向)または左右方向と称する。筒部材13および把持部16が清掃ヘッド12に対して垂直に立てられた状態における前後方向は清掃ヘッド12の短辺方向に対応し、上記状態における左右方向は清掃ヘッド12の長辺方向に対応する。なお、本明細書における前後方向および左右方向などの表現は、説明の便宜上用いられる表現であり、本明細書で用いられる前後方向および左右方向が意味する方向は、実際の清掃における前後方向および左右方向とは必ずしも一致しない。
【0027】
図2Aおよび
図2Bに示したように、把持部16は、操作部110、エンドキャップ120、連結部130、電池カバー140、前面カバー172および後面カバー174を有する。
【0028】
操作部110は、
図2Aに示したように、電源スイッチ111、機能スイッチ112、ダウンスイッチ113およびアップスイッチ114を含む。電源スイッチ111、機能スイッチ112、ダウンスイッチ113およびアップスイッチ114は上下方向に沿って配置される。かかる構成により、操作部110をコンパクトに設けつつ、良好な操作性を得ることが可能である。電源スイッチ111の押圧により電源ON状態と電源OFF状態が切り替えられる。電源ON状態においては、後述するセンサ機能、音出力機能などが有効化される。機能スイッチ112の押圧により、設定対象の項目が切り替えられる。設定対象の項目としては例えば音量が挙げられる。また、機能スイッチ112の長押しにより、通信機能が有効化され、清掃具10と情報処理装置20との通信が開始される。ダウンスイッチ113およびアップスイッチ114の押圧により、設定対象の項目の設定、例えば、音量の設定が行われる。
【0029】
エンドキャップ120は、把持部16の上端部に装着される弾性部材であり、好ましくはゴム硬度が40~80の弾性材料から形成されており、前面カバー172および後面カバー174より摩擦係数が高い。なお、ゴム硬度はJIS K 6253で規定する、デュロメータタイプA(ショアA)で測定した値である。清掃具10が壁に立てかけられた際にエンドキャップ120が壁と当接することにより、エンドキャップ120の滑りが抑制されるので、清掃具10の安定性が向上する。また、エンドキャップ120の上面には、
図2Bに示したように複数の孔122が設けられる。この複数の孔122を介して、清掃具10から音が、その音量の低下を抑制されながら出力される。複数の孔122が把持部16の上端部、すなわち、清掃具10のうちでユーザに最も近い位置に設けられることにより、ユーザによる音の認識性を向上することが可能である。なお、エンドキャップ120は把持部16に必須の構成でない。把持部16にエンドキャップ120が設けられない場合には、後述する固定部材176に複数の孔が設けられてもよい。
【0030】
連結部130は、筒部材13と着脱可能に連結される部分である。連結部130は、ベース部材131、ボタン部材132および切欠きリング134を含む。ベース部材131に筒部材13が挿入されると、切欠きリング134と筒部材13が係合することで把持部16と筒部材13が連結される。ボタン部材132が押圧されると、切欠きリング134と筒部材13との係合が外れることで把持部16と筒部材13との連結状態を容易に解除することが可能となる。
【0031】
電池カバー140は、把持部16の後面に位置し、電池を収納する空間を覆う。前面カバー172は把持部16の前面を形成する部材であり、後面カバー174は把持部16の後面を形成する部材である。
【0032】
なお、本明細書においては、把持部16および複数の筒部材13により柄部が形成される例を説明したが、清掃ヘッド12に、複数の筒部材13および把持部16に代えて1本の棒が連結されてもよく、この場合、当該1本の棒が柄部として機能する。続いて、上述した把持部16の内部構成を説明する。
【0033】
図3は、把持部16の分解図である。
図3に示したように、前面カバー172と後面カバー174の間には、基板150およびスピーカ180が設けられる。また、電池カバー140と後面カバー174の間には電池142が収納される。前面カバー172および後面カバー174の上端には、前面カバー172および後面カバー174の上端を被覆することで、前面カバー172および後面カバー174の間、および前面カバー172および後面カバー174の間の部品を固定する固定部材176が設けられる。この固定部材176の外側にエンドキャップ120が設けられる。基板150には、
図3に示した通信部160に加え、センサ機能、制御機能などが実装される。スピーカ180は、基板150からの制御に従って音を出力する。音出力部はスピーカ180に限られず、イヤホンまたはヘッドホンなど、音の出力機能を有する他の構成であってもよい。以下、基板150に実装される機能をより詳細に説明する。
【0034】
(基板の機能)
図4は、基板150に実装される機能を示す説明図である。
図4に示したように、基板150は、操作部110、センサ部151、制御部155、記憶部158および通信部160を備える。操作部110の機能は
図2を参照して説明した通りであるので、ここでの詳細な説明を省略する。
【0035】
センサ部151は、清掃具10の動きを検出する動き検出部の機能を有し、例えば、加速度センサ152およびジャイロセンサ153を有する。加速度センサ152は、清掃具10の加速度を示す値を出力し、ジャイロセンサ153は清掃具10の角速度を示す値を出力する。センサ部151は、さらに、温度センサ、湿度センサ、集音センサ、振動センサまたは圧力センサなどの他のセンサを有してもよい。
【0036】
制御部155は、例えばマイコンであり、スピーカ180による音の出力、および通信部160と情報処理装置20との通信などを制御する。例えば、制御部155は、センサ部151により検出された清掃具10の動きに応じた音をスピーカ180に出力させてもよい。かかる構成により、ユーザがより楽しみを感じながら掃除を行うことが可能となる。
【0037】
また、制御部155は、センサ部151から出力される各サンプル値を清掃データとして記憶部158に記憶させる。さらに、制御部155は、各サンブル値を解析して掃除が行われた距離および時間を特定し、当該距離および時間を示すデータも清掃データとして記憶部158に記憶させてもよい。ここで、制御部155は、センサ部151と清掃ヘッド12の位置関係を考慮してセンサ部151から出力される各サンプル値を処理することで、清掃ヘッド12の移動距離を掃除が行われた距離として特定してもよい。
【0038】
また、制御部155は、所定の操作(例えば機能スイッチ112の長押し)に基づき、使用者が決めたタイミングにて、記憶部158に記憶されている清掃データの情報処理装置20への送信が行われるよう、通信部160を制御する。
【0039】
通信部160は、他の装置とのインタフェースであり、有線または無線で他の装置と通信する。例えば、通信部160は、記憶部158に記憶されている清掃データを無線で情報処理装置20に直接送信する。通信部160は、例えば、Wi-FiまたはBluetoothなどの無線通信方式により無線通信を行い得る。
【0040】
<3.情報処理装置の構成>
以上、把持部16の構成を説明した。続いて、
図5を参照し、本発明の実施形態による情報処理装置20の構成を説明する。
【0041】
図5は、本発明の実施形態による情報処理装置20の構成を示す説明図である。
図5に示したように、本発明の実施形態による情報処理装置20は、操作部220、表示部224、制御部255、記憶部258および通信部260を有する。
【0042】
(操作部、表示部)
操作部220は、ユーザにより情報処理装置20に情報および指示を入力するための操作が行われる構成である。表示部224は、各種の表示画面を表示する。操作部220および表示部224は、操作面と表示面が積層されたタッチパネルであってもよい。
【0043】
(制御部、記憶部)
制御部255は、情報処理装置20の動作全般を制御する。例えば、制御部255は、通信部260と清掃具10との通信を制御し、通信部260により清掃具10から受信された清掃データを記憶部258に記憶させる。
【0044】
また、制御部255は、
図5に示したように表示制御部256としての機能を有する。表示制御部256は、記憶部258に記憶された清掃データを用いて、清掃具10を用いて行われた掃除の実績を示す実績画面を生成する。さらに、表示制御部256は、生成した実績画面を表示部224に表示させる。
【0045】
実績画面は、単位期間ごとの掃除の実績、または複数の単位期間に跨る期間おける掃除の通算の合計実績を含んでもよい。実績としては、例えば、清掃具10を用いて掃除が行われた時間、距離および頻度などが挙げられる。また、単位期間としては、1時間、1日、1週間および1カ月などが挙げられる。ここで、
図6を参照して、実績画面の具体例を説明する。
【0046】
図6は、実績画面の具体例を示す説明図である。
図6に示したように、実績画面は、1週間における通算の掃除距離(累積距離)を示す表示52、および各日における掃除距離をグラフ形式で示す表示54を含む。当該実績画面では、ユーザが掃除を行うほど掃除距離が大きな値になるので、ユーザは1週間または各日の掃除距離を確認することで達成感を得ることが可能である。
【0047】
また、表示制御部256は、単位期間ごとの実績または複数の単位期間に跨る期間における通算の実績が所定の条件を満たした場合に、所定の条件の達成を示す達成画面を生成する。さらに、表示制御部256は、生成した達成画面を表示部224に表示させる。具体的には、記憶部258が、実績に関する条件および表示情報を関連付けて記憶しており、表示制御部256は、単位期間ごとの実績または複数の単位期間に跨る期間における通算の実績が新たに満たした条件に関連付けられている表示情報を用いて達成画面を生成する。以下、達成画面についてより具体的に説明する。
【0048】
図7は、記憶部258が記憶する条件データの具体例を示す説明図である。
図7に示したように、記憶部258は、例えば、1週間における通算の掃除距離の条件と、表示情報の一例であるメッセージを関連付けて記憶している。
図7において、掃除距離100mという条件には「今日のお掃除で累積距離が100mに到達しました。」というメッセージが関連付けられており、掃除距離332.6mには「今日のお掃除で累積距離がT山の2合目の高さに到達しました。」というメッセージが関連付けられている。
【0049】
図8Aおよび
図8Bは、達成画面の具体例である。具体的には、
図8Aは1週間における通算の掃除距離が100mに到達した場合に表示される達成画面であり、
図8Bは1週間における通算の掃除距離が332.6mに到達した場合に表示される達成画面である。
【0050】
図8Aに示したように、1週間における通算の掃除距離が100mに到達した場合、100mの達成を祝う画像62と、「今日のお掃除で累積距離が100mに到達しました。」というメッセージ64を含む達成画面が表示される。同様に、
図8Bに示したように、1週間における通算の掃除距離が332.6mに到達した場合、332.6mの達成を祝う画像72と、「今日のお掃除で累積距離がT山の2合目の高さに到達しました。」というメッセージ74を含む達成画面が表示される。100mの達成を祝う画像62および332.6mの達成を祝う画像72などは、記憶部258において掃除距離の条件にメッセージと共に関連付けられていてもよい。
【0051】
ユーザは、このような達成画面の表示により、達成感を得ると共に、次の条件を達成しようというモチベーションを得ることが可能である。すなわち、本発明の実施形態は、ユーザによる掃除の継続性を向上することが可能である。
【0052】
なお、清掃具10から受信された清掃データがセンサ部151により得られたサンプル値であり、掃除が行われた時間、距離および頻度などの情報が含まれない場合、制御部255がサンプル値を解析して、掃除が行われた時間、距離および頻度などを特定してもよい。
【0053】
(通信部)
通信部260は、他の装置とのインタフェースであり、他の装置と有線または無線で他の装置と通信する。例えば、通信部260は、通信網8を介してサーバー30に清掃データを送信する。また、通信部260は、清掃具10から清掃データを受信するデータ取得部として機能する。通信部260は、例えば、Wi-FiまたはBluetoothなどの無線通信方式により無線通信を行い得る。
【0054】
<4.動作>
以上、本発明の実施形態による情報処理システムの構成を説明した。次に、
図9および
図10を参照して、清掃具10および情報処理装置20の動作を整理する。
【0055】
(清掃具の動作)
図9は、清掃具10の動作を示すフローチャートである。まず、電源スイッチ111の押圧により電源がONされると(S304)、センサ部151が有効化され、センサ部151が清掃具10の動き検出を開始する(S308)。そして、記憶部158が、センサ部151から出力される各サンプル値、および制御部155により当該サンプル値に基づいて特定された掃除が行われた距離および時間を示す情報を、清掃データとして記憶する(S312)。
【0056】
その後、電源スイッチ111の押圧により電源がOFFされると、清掃具10の動き検出を終了する(S316/Yes)。なお、未使用状態が一定時間経過した場合にも清掃具10の動き検出を終了することで、電池142の消耗を防止してもよい。一方、清掃データの同期のための所定の操作があった場合(S320/Yes)、記憶部158に記憶されている清掃データを通信部160が情報処理装置20に送信する(S324)。その後、S308からの処理が繰り返される。なお、通信部160からの清掃データの送信は、所定の操作(S320)に基づかなくてもよく、電源がONである間に自動的に行われてもよい。
【0057】
(情報処理装置の動作)
図10は、情報処理装置20の動作を示すフローチャートである。
図10に示したように、情報処理装置20の通信部260が清掃具10から清掃データを受信すると(S404)、制御部255の制御により記憶部258が当該清掃データを記憶する(S408)。
【0058】
そして、表示制御部256が、記憶部258に記憶された清掃データを用いて、清掃具10を用いて行われた掃除の実績を示す実績画面を生成する(S410)。さらに、表示制御部256の制御により、表示部224が当該実績画面を表示する(S412)。
【0059】
さらに、表示制御部256は、単位期間ごとの実績または複数の単位期間に跨る期間における通算の実績が、記憶部258に記憶されているいずれかの条件を新たに満たしたか否かを判断する(S416)。いずれかの条件が新たに満たされた場合、表示制御部256が、新たに満たされた条件に関連付けられている表示情報を用いて達成画面を生成する(S418)。さらに、表示制御部256の制御により、表示部224が当該達成画面を表示する(S420)。
【0060】
<5.作用効果>
以上説明したように、本発明の実施形態による情報処理装置20は、単位期間ごとの掃除の実績、または複数の単位期間に跨る期間おける掃除の通算の合計実績を含む実績画面を生成し、表示する。当該実績画面では、ユーザが掃除を行うほどより高い実績が示されるので、ユーザは単位期間ごとの掃除の実績、または複数の単位期間に跨る期間おける掃除の通算の合計実績を確認することで達成感を得ることが可能である。
【0061】
また、本発明の実施形態による情報処理装置20は、単位期間ごとの実績または複数の単位期間に跨る期間における通算の実績が所定の条件を満たした場合に、所定の条件の達成を示す達成画面を生成し、表示する。ユーザは、このような達成画面により、一層の達成感を得ると共に、次の条件を達成しようというモチベーションを得ることが可能である。すなわち、本発明の実施形態は、ユーザによる掃除の継続性を向上することが可能である。
【0062】
また、本発明の実施形態によれば、例えば清掃具10を製造するメーカーが運営するサーバー30に清掃データが集まる。従って、清掃具10を製造するメーカーは、清掃データを活用して清掃具10に関する改良、開発および研究などを行うことが可能となる。
【0063】
<6.変形例>
以上、本発明の実施形態を説明した。以下では、本発明の実施形態の幾つかの変形例を説明する。なお、以下に説明する各変形例は、単独で本発明の実施形態に適用されてもよいし、組み合わせで本発明の実施形態に適用されてもよい。また、各変形例は、本発明の実施形態で説明した構成に代えて適用されてもよいし、本発明の実施形態で説明した構成に対して追加的に適用されてもよい。
【0064】
(第1の変形例)
上記では、清掃具10が電池142、基板150およびスピーカ180などを備える例を説明したが、電池142、基板150およびスピーカ180などの構成は異なる物理的要素に分散して設けられてもよい。当該変形例について、
図11を参照してより具体的に説明する。
【0065】
図11は、変形例を示す説明図である。
図11に示したように、変形例による情報処理システムでは、清掃具11および操作装置18が用いられる。例えば、清掃具11には、センサ部151、制御部155およびスピーカ180の機能が実装され、操作装置18には、操作部110および電池142の機能が実装されてもよい。また、例えば、スピーカ180の機能は操作装置18に実装されてもよい。清掃具11と操作装置18は、
図11に示したように有線で接続されてもよいし、無線で接続されてもよい。かかる構成においては、ユーザは、操作装置18を例えば身体または衣服に装着あるいは収納した状態で清掃具11を用いて掃除を行うことが可能である。
【0066】
(第2の変形例)
第2の変形例として、情報処理装置20は、清掃具10の動きパターンごとに掃除の実績を示す実績画面を生成してもよい。動きパターンの具体例を説明する。
【0067】
動きパターンとして、例えば4つのパターンが想定される。パターン1は、拭き方向の切り替えがない一方向に清掃具10が動いているパターンである。パターン2は、清掃ヘッド12が曲線または8の字を描く動きのパターンである。パターン3は、短期間に拭き方向が連続で前後または左右に切り替わるパターンである。パターン4は、壁や家具等と衝突するパターンである。
【0068】
なお、動きパターンは上述した4つのパターンに限定されず、上述した4つのパターンに加えて、または上述したいずれかのパターンに代えて、他のパターンが利用されてもよい。例えば、他のパターンとしては、ユーザが屈みながら清掃具10を動かすパターンが挙げられる。
【0069】
当該第2の変形例において、清掃具10の制御部155は、加速度センサ152から出力される値の大きさ、立ち上がりの急峻さ、およびジャイロセンサ153から出力される値の大きさに基づき、清掃具10の動きが上述したいずれの動きパターンに該当するかを判定する判定部として機能する。
【0070】
例えば、制御部155は、加速度センサ152の検出値が加速度閾値を超えない範囲で変化しており、かつ、ジャイロセンサ153の検出値が角速度閾値を超えない範囲で変化している場合に、清掃具10の動きパターンがパターン1であると判定する。なお、加速度センサ152の検出値は、加速度センサ152から出力される各サンプル値の、単位時間当たり(例えば、1秒、または2秒など)の平均値であってもよい。同様に、ジャイロセンサ153の検出値は、ジャイロセンサ153から出力される各サンプル値に対応する値の、単位時間当たり(例えば、1秒、または2秒など)の平均値であってもよい。
【0071】
一方、制御部155は、ジャイロセンサ153の検出値が角速度閾値を超えている場合に、清掃具10の動きパターンがパターン2であると判定する。また、制御部155は、加速度センサ152の検出値が加速度閾値を超えている場合に、清掃具10の動きパターンがパターン3であると判定する。例えば、加速度閾値は、2秒間に清掃ヘッド12が5往復した場合に加速度センサの検出値(平均値)が上回る値であってもよい。さらに、制御部155は、加速度センサ152の検出値の立ち上がりが急峻で、かつ、加速度センサの検出値が加速度閾値を超えた場合に、清掃具10の動きパターンがパターン4であると判定する。また、動き判定部156は、把持部16の傾きが閾値よりも大きい場合に、清掃具10の動きパターンが上述したユーザが屈みながら清掃具10を動かすパターンであると判定する。
【0072】
記憶部158は制御部155により判定された清掃具10の動きパターンを示す情報を清掃データの1つとして記憶し、通信部160は、記憶部158に記憶された動きパターンを示す情報を含む清掃データを情報処理装置20に送信する。
【0073】
情報処理装置20の表示制御部256は、動きパターンを示す情報を含む清掃データに基づき、動きパターンごとの掃除の実績を示す実績画面を生成する。
【0074】
図12は、第2の変形例による実績画面の具体例を示す説明図である。
図12に示したように、第2の変形例による実績画面は、1日の通算の掃除の実績を示す表示80と、動きパターンごとの掃除の実績を示す表示84と、グラフ表示85を含む。
【0075】
1日の通算の掃除の実績を示す表示80は、掃除回数を示す表示81、掃除距離を示す表示82、および掃除時間を示す表示83を含む。動きパターンごとの掃除の実績を示す表示84は、各動きパターンでの掃除距離および掃除時間を示す。なお、パターン4については、「衝突」の回数が示される。グラフ表示85は、各動きパターンでの掃除距離の比率を示す。
【0076】
ユーザは、当該実績画面を確認することで、ユーザが行う掃除の傾向を把握することができる。また、
図7を参照して説明した条件は動きパターンごとに用意されてもよく、この場合、多様なパターンで掃除を行うことをユーザに意識付けることが可能となる。
【0077】
なお、上記では制御部155が加速度センサ152から出力される値およびジャイロセンサ153から出力される値に基づいて清掃具10の動きパターンを判定する例を説明したが、動きパターンの判定方法はかかる例に限定されない。例えば、清掃具10は加速度センサ152またはジャイロセンサ153の一方を有し、加速度センサ152またはジャイロセンサ153の他方を有さず、制御部155は、加速度センサ152またはジャイロセンサ153の一方から出力される値に基づいて清掃具10の動きパターンを判定してもよい。
【0078】
また、制御部155は、他の種類のセンサから出力される値に基づいて清掃具10の動きパターンを判定してもよい。例えば、清掃具10が比較的激しく動かされるパターン3においては、ユーザが把持部16をより強い力で握ることが予想される。このため、把持部16に圧力センサを設け、制御部155は、当該圧力センサから出力される値に基づいて清掃具10の動きパターンを判定してもよい。
【0079】
また、制御部155は、清掃具10の動きパターンに応じた音をスピーカ180に出力させてもよい。かかる構成によれば、ユーザがより楽しみを感じながら掃除を行うことが可能となる。さらに、制御部155は、センサ部151から出力される値の大きさに応じた音を選択し、選択した音をスピーカ180に出力させてもよい。具体的には、センサ部151から出力される値(加速度センサ152の検出値、またはジャイロセンサ153の検出値)の大きさに、音量、音程またはリズム(テンポの速さ)の少なくともいずれかが関連付けられており、制御部155は、当該関連付けに基づき、センサ部151から出力される値に応じた音を選択してもよい。関連付けの例としては、加速度センサ152の検出値が大きいほど音量が大きくなるような関連付け、加速度センサ152の検出値が大きいほど音程が高くなるような関連付け、加速度センサ152の検出値が大きいほどリズムが速くなるような関連付けなどが挙げられる。当該変形例によれば、センサ部151から出力される値とスピーカ180から出力される音を直接的かつリニアに連動させることが可能である。
【0080】
(第3の変形例)
上記では、清掃具10の電源が電池である例を説明したが、清掃具10の電源は電池に限定されない。例えば、清掃具10の電源はACコンセントであってもよいし、太陽発電であってもよい。また、清掃具10の電源は、内蔵式の充電可能な二次電池(例えば、リチウムイオン二次電池)であってもよい。
【0081】
(第4の変形例)
上記では、センサ部151が把持部16に設けられる例を説明したが、センサ部151は他の部分に設けられてもよい。例えば、センサ部151は清掃ヘッド12に設けられてもよい。かかる構成によれば、センサ部151が清掃ヘッド12の動きをより直接的に検出することが可能となる。
【0082】
(第5の変形例)
上記では、情報処理システムとして清掃具10、情報処理装置20およびサーバー30を包含するシステムを説明した。しかし、情報処理システムの概念は、動き検出に基づくデータを用いて実績画面を生成する機能を有する主体であり、清掃具10、情報処理装置20およびサーバー30を包含するシステムに限られない。例えば、情報処理装置20は動き検出に基づくデータを用いて実績画面を生成する機能を有するので、情報処理装置20を情報処理システムとして捉えることも可能である。
【0083】
(第6の変形例)
上記では、情報処理装置20が実績画面の生成機能を有する例を説明したが、情報処理装置20は実績画面の生成機能を有さなくてもよい。例えば、情報処理装置20は、清掃データをサーバー30に送信し、サーバー30が実績画面を清掃データに基づいて生成し、サーバー30が実績画面を情報処理装置20に送信し、情報処理装置20はサーバー30から受信した実績画面を表示してもよい。
【0084】
<6.ハードウェア構成>
以上、本発明の各実施形態を説明した。上述した実績画面の生成および条件達成の判断などの情報処理は、ソフトウェアと、以下に説明する情報処理装置20のハードウェアとの協働により実現される。
【0085】
図13は、情報処理装置20のハードウェア構成を示す説明図である。
図13に示したように、情報処理装置20は、CPU(Central Processing Unit)201と、ROM(Read Only Memory)202と、RAM(Random Access Memory)203と、入力装置208と、出力装置210と、メモリ装置211と、撮像装置213と、通信装置215とを備える。
【0086】
CPU201は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従って情報処理装置20内の動作全般を制御する。また、CPU201は、マイクロプロセッサであってもよい。ROM202は、CPU201が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM203は、CPU201の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバス212により相互に接続されている。これらCPU201、ROM202およびRAM203とソフトウェアとの協働により、
図5を参照して説明した制御部255の機能が実現され得る。
【0087】
入力装置208は、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、マイクロフォン、スイッチ、カメラおよびレバーなどユーザが情報を入力するための入力手段と、ユーザによる入力に基づいて入力信号を生成し、CPU201に出力する入力制御回路などから構成されている。情報処理装置20のユーザは、該入力装置208を操作することにより、情報処理装置20に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。当該入力装置208は、
図5を参照して説明した操作部220の機能を実現し得る。
【0088】
出力装置210は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置およびランプなどの表示装置を含む。さらに、出力装置210は、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置を含む。例えば、表示装置は、
図5を参照して説明した表示部224に対応し、撮像された画像や生成された画像などを表示する。一方、音声出力装置は、音声データ等を音声に変換して出力する。
【0089】
メモリ装置211は、データ格納用の装置であり、
図5を参照して説明した記憶部258に対応する。メモリ装置211は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含んでもよい。このメモリ装置211は、CPU201が実行するプログラムや各種データを格納する。
【0090】
撮像装置213は、光を集光する撮影レンズおよびズームレンズなどの撮像光学系、およびCCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの信号変換素子を備える。撮像光学系は、被写体から発せられる光を集光して信号変換部に被写体像を形成し、信号変換素子は、形成された被写体像を電気的な画像信号に変換する。
【0091】
通信装置215は、例えば、通信網8に接続するための通信デバイス等で構成された通信インタフェースであり、
図5を参照して説明した通信部260に対応する。また、通信装置215は、無線LAN(Local Area Network)対応通信装置であっても、LTE(Long Term Evolution)対応通信装置であっても、有線による通信を行うワイヤー通信装置であってもよい。
【0092】
<7.補足>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明の技術的範囲はかかる例に限定されない。本発明の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0093】
例えば、上記では清掃シートが取り付けられる清掃具10に本発明の実施形態が適用される例を説明したが、他の清掃具に本発明の実施形態を適用することも可能である。他の清掃具としては、天井や棚等を清掃対象とするハンディタイプの清掃具が挙げられる。また、移動が無い静止状態も1つの動きパターンとして扱われてもよい。
【0094】
また、本明細書の清掃具10および情報処理装置20の処理における各ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、清掃具10および情報処理装置20の処理における各ステップは、フローチャートとして記載した順序と異なる順序で処理されても、並列的に処理されてもよい。
【0095】
情報処理装置20に内蔵されるCPU201、ROM202およびRAM203などのハードウェアに、上述した清掃具10の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。
【符号の説明】
【0096】
10、11 清掃具
12 清掃ヘッド
12a ジョイント部
12b シート保持部
13 筒部材
13a 連結機構
16 把持部
110 操作部
111 電源スイッチ
112 機能スイッチ
113 ダウンスイッチ
114 アップスイッチ
120 エンドキャップ
122 孔
130 連結部
131 ベース部材
132 ボタン部材
134 切欠きリング
140 電池カバー
142 電池
150 基板
151 センサ部
151 検出部
152 加速度センサ
153 ジャイロセンサ
155 制御部
158 記憶部
160 通信部
172 前面カバー
174 後面カバー
176 固定部材
180 スピーカ
20 情報処理装置
220 操作部
224 表示部
255 制御部
256 表示制御部
258 記憶部
260 通信部
30 サーバー