(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-30
(45)【発行日】2023-04-07
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/306 20060101AFI20230331BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20230331BHJP
H01L 21/027 20060101ALI20230331BHJP
【FI】
H01L21/306 J
H01L21/304 642A
H01L21/304 648G
H01L21/30 569B
(21)【出願番号】P 2018205595
(22)【出願日】2018-10-31
【審査請求日】2021-06-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000207551
【氏名又は名称】株式会社SCREENホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岸田 拓也
(72)【発明者】
【氏名】福井 孝司
(72)【発明者】
【氏名】伊豆田 崇
(72)【発明者】
【氏名】真柄 啓二
【審査官】船越 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-045888(JP,A)
【文献】特開昭60-189936(JP,A)
【文献】特開平11-354483(JP,A)
【文献】特開平08-274054(JP,A)
【文献】特開2000-156338(JP,A)
【文献】特開平11-154660(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304-21/3063
H01L 21/30
H01L 21/027
H01L 21/308
H01L 21/46
H01L 21/465-21/467
C23F 1/00-4/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一種以上の薬液を含む処理液に基板を浸漬させることで該基板に対して所定の処理を行う基板処理装置であって、
前記処理液が貯留可能な処理槽と、
前記処理槽から横溢する処理液を受け入れる液受部と、該液受部から所定間隔離間して配置された排出口とを有し、前記処理槽から横溢する処理液の少なくとも一部を貯留するバット部と、
前記排出口に接続され、前記バット部に貯留された処理液を排出するバット排液配管と、
前記バット排液配管に設けられ、前記バット部から排出される処理液が前記バット排液配管を満たした状態とする配管トラップ構造部と、
前記配管トラップ構造部内にセンサが内挿されることで、前記バット排液配管を満たした前記処理液の導電率を測定する導電率測定器と、
を備え、
前記液受部は、前記処理槽から横溢した処理液を斜めに前記バット部に流入させる流入部をさらに備え、
前記排出口は、前記流入部に対して、該流入部から流入する処理液の流入方向とは逆側に配置されたことを特徴とする、基板処理装置。
【請求項2】
前記処理槽は、前記基板が浸漬され前記所定の処理が行われる内槽と、該内槽の周囲で該内槽から横溢する処理液を一時的に貯留する外槽とを有し、
前記バット部における前記液受部は、前記外槽からさらに横溢する処理液を受け入れることを特徴とする、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記バット部は、前記流入部に対して、該流入部から流入する処理液の流入方向に配置された第2排出口と、該第2排出口に接続され、前記バット部に貯留された処理液を排出する第2バット排液配管と、をさらに有することを特徴とする、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記バット部において、前記排出口は、前記第2排出口より低い位置に配置されたこと
を特徴とする、請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記バット部は、該バット部に貯留された処理液を撹拌する撹拌手段を有することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記第2バット排液配管には、該第2バット排液配管によって排出される処理液の量を制御可能なバルブ手段を有することを特徴とする、請求項3または4に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記配管トラップ構造部は、前記バット排液配管に設けられ、該バット排液配管を略水平に維持した部分であることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記バット排液配管における、前記配管トラップ構造部の下流側には、前記バット排液配管が該配管トラップ構造部より高い位置となるように屈曲される配管上昇部が設けられたことを特徴とする請求項7に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記配管トラップ構造部における、前記導電率測定器のセンサの下流側には、前記バット排液配管より小さい流路断面積を有し、下側に延びる分岐配管が設けられたことを特徴とする請求項8に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウェハ等の基板を処理槽に貯留された処理液に浸漬させ、エッチング処理や洗浄処理を行う基板処理装置及に関し、特に、処理液の濃度測定のための構成に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造工程には、半導体ウェハ等の基板を処理槽に浸漬させることにより、当該基板にエッチング処理や洗浄処理を施す工程が含まれる。このような工程は、複数の処理槽を含む基板処理装置により実行される。この基板処理装置の各処理槽における処理液の濃度は、時間の経過とともに、処理液構成成分の蒸発、分解等によって変化する場合があるので、処理液の濃度を上記のエッチング処理や洗浄処理に適切な範囲内に維持するための濃度制御が行われている。
【0003】
この処理液の濃度制御を行うために、従来は、処理槽に供給される処理液の導電率が測定されることが多かった。しかしながら、処理槽への供給前の処理液の導電率を測定する方法では、処理槽内で実際に基板処理に用いられる処理液の濃度を精度よく測定することが困難な場合があった。一方、処理槽から排出される処理液の導電率を測定することで、処理槽内で実際に基板処理に用いられた処理液の濃度を測定することが可能であるが、この場合には、処理液の濃度のバラツキや、気泡の混入により高精度な測定を行うことが困難な場合があった。特に処理液がTMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)等の薬液を含む場合には、処理液の流れや落下の際に気泡が混入し易く、上記の不都合が顕著になる傾向があった。
【0004】
このように、処理槽から排出された処理液の濃度を測定する技術としては、基板Bの表面を処理する基板処理槽10からオーバーフローした薬液又は純水を受け入れる排液槽70と、排液槽70から排出される薬液又は純水を受け入れる排液容器72とを備え、排液容器72内には、比抵抗測定器80の計測部801が配設される技術が公知である(特許文献1参照。)。この技術では、排液槽70に配設された排出傾斜板703及び排液容器72に配設された受入傾斜板723を介して排液槽70の薬液又は純水が排液容器72に排出される。排液容器72内には、比抵抗測定器80の計測部801が配設される一方、計測部801の近傍位置に希釈液供給管82の希釈液供給部821が並設され、排液容器72に薬液又は薬液の混入度合の高い純水が排出されるときには比抵抗測定器80の計測部801に向けて希釈液供給管82の希釈液供給部821から純水が供給される。
【0005】
しかしながら、この技術は、特にリンス液中に薬液が混入していることを検知するものであり、TMAH等の気泡を発生し易い薬液を含む処理液の濃度測定に適切な技術とは言えなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開平11-354483号公報
【文献】特開2017-147369号公報
【文献】特開2016-72480号公報
【文献】特許第4975790号公報
【文献】特開2006-278466号公報
【文献】特開平9-289158号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記のような状況を鑑みて発明されたものであり、その目的は、基板処理装置において、処理槽から排出された処理液の導電率を、より精度よく測定することが可能な技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明は、一種以上の薬液を含む処理液に基板を浸漬させることで該基板に対して所定の処理を行う基板処理装置であって、
前記処理液が貯留可能な処理槽と、
前記処理槽から横溢する処理液を受け入れる液受部と、該液受部から所定間隔離間して配置された排出口とを有し、前記処理槽から横溢する処理液の少なくとも一部を貯留するバット部と、
前記排出口に接続され、前記バット部に貯留された処理液を排出するバット排液配管と、
前記バット排液配管に設けられ、前記バット部から排出される処理液が前記バット排液配管を満たした状態とする配管トラップ構造部と、
前記配管トラップ構造部内にセンサが内挿されることで、前記バット排液配管を満たした前記処理液の導電率を測定する導電率測定器と、
を備える、基板処理装置である。
【0009】
すなわち、本発明においては、基板処理装置における処理槽から横溢する処理液をバット部に一旦貯留する。そして、バット部は、処理槽から横溢する処理液を受け入れる液受部と、該液受部から所定間隔離間して配置された排出口とを有する。そして、バット部に貯留された処理液を排出するバット排液配管を流れる処理液の導電率を測定する。さらに、バット排液配管には、バット部から排出される処理液がバット排液配管を満たした状態とする配管トラップ構造部が備えられ、この配管トラップ構造部に、導電率測定器のセンサが内挿される。
【0010】
このように、本発明においては、処理槽から横溢する処理液を一旦バット部に貯留するので、導電率を測定すべき対象の処理液の濃度を均一化することができる。また、本発明ではバット部の排出口から排出される処理液の導電率を測定するが、この排出口は、バット部において、処理槽から横溢する処理液が流入する液受部から所定間隔だけ離間して配置される。よって、液受部において処理液に巻き込まれた気泡がそのまま排出口から排出されバット排液配管に流入することが抑制される。さらに、バット排液配管には、バット部から排出された処理液がバット排液配管を満たした状態とする配管トラップ構造部が備えられるので、導電率測定器のセンサはより確実にバット排液配管内の処理液に浸漬される。その結果、導電率測定器による導電率の測定精度を向上させることができる。
【0011】
結果として、本発明によれば、より精度よく、処理槽から横溢した処理液の導電率を測定することが可能となる。なお、処理液にTMAH等の薬剤が含まれる場合には、活性剤の存在によって処理液がより気泡を巻き込み易くなり(すなわち泡立ち易い)、さらに、基板処理時に化学反応により水素等の気体が発生し易くなるため、処理液への気泡の混在が問題となり易い。よって、処理液にTMAH等の薬剤が含まれる場合に本発明を適用すれば、より顕著な効果を得ることが可能である。
【0012】
また、本発明においては、前記処理槽は、前記基板が浸漬され前記所定の処理が行われる内槽と、該内槽の周囲で該内槽から横溢する処理液を一時的に貯留する外槽とを有し、
前記バット部における液受部は、前記外槽からさらに横溢する処理液を受け入れるようにしてもよい。
【0013】
これによれば、処理槽の内槽において基板に所定の処理が行われた後に、処理液は外槽で一旦貯留され、さらに、バット部で貯留されることになる。よって、さらに確実に、処理液の濃度を均一化することが可能となる。
【0014】
また、本発明においては、前記液受部は、前記処理槽から横溢した処理液を斜めに前記バット部に流入させる流入部をさらに備え、前記排出口は、前記流入部に対して、該流入部から流入する処理液の流入方向とは逆側に配置されるようにしてもよい。
【0015】
すなわち、本発明では、処理槽からバット部に処理液が受け入れられる際には、処理槽から横溢した処理液は、流入部を介して斜めにバット部に流入する。よって、高い位置からバット部に直接に処理液が落下する場合と比較して、処理液への気泡の巻き込みを抑制することができる。また、バット排液配管に繋がる排出口は、流入部から流入する処理液の流入方向とは逆側に配置される。よって、処理液の流入時に巻き込まれた気泡がそのまま、排出口に流入することを抑制でき、巻き込まれた気泡がバット部において処理液から除去される時間的、距離的な余裕を確保することができる。その結果、バット排液配管に流入する処理液に気泡が混入することをより確実に抑制できる。
【0016】
また、本発明においては、前記バット部は、前記流入部に対して、該流入部から流入する処理液の流入方向に配置された第2排出口と、該第2排出口に接続され、前記バット部に貯留された処理液を排出する第2バット排液配管と、をさらに有するようにしてもよい。
【0017】
ここで、本発明においては、第2バット排液配管には、配管トラップ構造部及び、導電率測定器は備えられない。この第2バット排液配管を備えることにより、処理槽から横溢した処理液のうちバット排液配管に流入する処理液の量を適量に調整するとともに、バット部に貯留される処理液の量を適量に維持することが可能である。さらに、本発明においては、上記のとおり、第2排出口と第2バット排液配管は、流入部からバット部に斜めに流入する処理液の流入方向に配置される。よって、処理液の流入により巻き込まれた気泡の多くの部分は、第2排出口及び第2バット排液配管によってバット部から排出される。その結果、処理液の流入により巻き込まれた気泡が排出口及びバット排液配管に流入し、導電率測定器による導電率の測定に影響を及ぼすことを抑制できる。
【0018】
また、本発明においては、前記バット部において、前記排出口は、前記第2排出口より低い位置に配置されるようにしてもよい。
【0019】
これによれば、バット部に貯留された処理液内に巻き込まれた気泡は、排出口よりも第2排出口から排出され易くなる。その結果、処理液内に巻き込まれた気泡が排出口及びバット排液配管に流入し、導電率測定器による導電率の測定に影響を及ぼすことを、より確実に抑制することができる。
【0020】
また、本発明においては、前記バット部は、該バット部に貯留された処理液を撹拌する撹拌手段を有するようにしてもよい。
【0021】
この撹拌手段は、バット部内に設けられ回転することで処理液を撹拌する撹拌棒または撹拌板であってもよい。また、バット部内に貯留された処理液に振動や超音波を作用させる振動発生機であってもよい。さらには、流入部から処理液が流入することでバット内に発生する処理液の流れを複雑に変化させる抵抗体であってもよい。これにより、より確実に、バット部内に貯留された処理液の濃度を均一化することができ、導電率測定器による導電率の測定の精度を向上させることができる。
【0022】
また、本発明においては、前記第2バット排液配管には、該第2バット排液配管によって排出される処理液の量を制御可能なバルブ手段を有するようにしてもよい。
【0023】
これによれば、バルブ手段によって、第2バット排液配管によって排出される処理液の量を能動的に制御することで、より確実に、処理槽から横溢した処理液のうちバット排液配管に流入する処理液の量を適量に制御するとともに、バット部に貯留される処理液の量を適量に維持することが可能となる。
【0024】
また、本発明においては、前記配管トラップ構造部は、前記バット排液配管に設けられ、該バット排液配管を略水平に維持した部分としてもよい。
【0025】
このように、バット排液配管を略水平に維持することで、バット排液配管を流れる処理液の流速を減少させ、この部分においてバット排液配管内に処理液を滞留させることが可能となる。よって、より容易な構造で、配管トラップ構造部においてバット排液配管を処理液で満たすことが可能となる。また、その際、導電率測定器のセンサを、下側からバット排液配管に内槽するようにすれば、より確実に、導電率測定器のセンサの全表面がバット排液配管内の処理液に接する状態とすることができ、より確実に、導電率の測定精度と向上させることが可能となる。
【0026】
また、本発明においては、前記バット排液配管における、前記配管トラップ構造部の下流側には、前記バット排液配管が該配管トラップ構造部より高い位置となるように屈曲される配管上昇部が設けられてもよい。
【0027】
これによれば、さらに確実に、配管トラップ構造部において処理液を滞留させることができ、バット排液配管を処理液で満たすことが可能となる。よって、さらに確実に、導電率測定器のセンサの全表面がバット排液配管内の処理液に接する状態とすることができ、導電率の測定精度と向上させることが可能となる。
【0028】
また、本発明においては、前記配管トラップ構造部における、前記導電率測定器のセンサの下流側には、前記バット排液配管より小さい流路断面積を有し、下側に延びる分岐配管が設けられるようにしてもよい。
【0029】
これによれば、基板処理の終了後に、配管トラップ構造部に残存する処理液を分岐配管から排出することが可能となる。よって、基板処理の終了後に、配管トラップ構造部に処理液が残り、導電率測定器のセンサを腐食させるなどの不都合が生じることを抑制できる。
【0030】
なお、上述した、課題を解決するための手段は適宜組み合わせて使用することが可能である。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、基板処理装置において、処理槽から排出された処理液の導電率を、より精度よく測定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】実施例1に係る基板処理装置の概略構成を示す斜視図である。
【
図2】実施例1に係る基板処理装置の機能ブロック図である。
【
図3】実施例1に係る基板処理装置の処理部における各処理槽の処理液の制御に関わる構成を示す図である。
【
図4】実施例1に係る基板処理装置の処理槽から排出される処理液の濃度測定に関連する構成の概略図である。
【
図5】実施例1に係るバット部の周辺の構成を示す図である。
【
図7】実施例2に係るバット部の周辺の構成を示す図である。
【
図8】実施例3に係るバット部の周辺の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
<実施例1>
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す実施例は、本願発明の一態様であり、本願発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1は実施例1に係る基板処理装置1の概略構成を示す斜視図である。この基板処理装置1は、主として基板Wに対してエッチング処理や洗浄処理(以下、単に“処理”ともいう)を施すものである。基板処理装置1においては、長手方向の一端(すなわち、
図1において右奥側)に、基板Wをストックするバッファ部2が配置され、バッファ部2の外壁側(すなわち、
図1においてさらに右奥側)には、基板処理装置1を操作するための正面パネル(不図示)が設けられている。また、バッファ部2における正面パネルと反対側には、基板搬出入口3が設けられている。また、基板処理装置1の長手方向における、バッファ部2の反対側(すなわち、
図1において左手前側)から、基板Wに対して処理を行う処理部5、7及び9が並設されている。
【0034】
各処理部5、7及び9は、各々二つの処理槽5a及び5b、7a及び7b、9a及び9bを有している。また、基板処理装置1には、複数枚の基板Wを各処理部5、7及び9における各処理槽の間でのみ(すなわち、
図1中の短い矢印の方向及び範囲に対して)移動させるための副搬送機構43が備えられている。この副搬送機構43は、複数枚の基板Wを処理槽5a及び5b、7a及び7b、9a及び9bに浸漬しまたは、これらの処理槽から引き上げるため、複数枚の基板Wを上下にも移動させる。各々の副搬送機構43には、複数枚の基板Wを保持するリフタ11、13及び15が備えられている。さらに基板処理装置1には、複数枚の基板Wを受け取り、各処理部5、7及び9の各々に搬送するために、各処理部の並び方向に、各処理部と基板の受取場所の範囲内(すなわち、
図1中の長い矢印の方向及び範囲)で基板Wを搬送可能な主搬送機構17が備えられている。
【0035】
主搬送機構17は、二本の可動式のアーム17aを有している。これらのアーム17aには、基板Wを載置するための複数の溝(図示省略)が設けられており、
図1に示す状態で、各基板Wを起立姿勢(基板主面の法線が水平方向に沿う姿勢)で保持する。また、主搬送機構17における二本のアーム17aは、
図1中の右斜め下方向から見て、「V」の字状から逆「V」の字状に揺動することにより、各基板Wを開放する。そして、この動作により、基板Wは、主搬送機構17とリフタ11、13及び15との間で授受されることが可能となっている。
【0036】
図2には、基板処理装置1の機能ブロック図を示す。上述した主搬送機構17、副搬送機構43、処理部5、7、9は、制御部55によって統括的に制御されている。制御部55のハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。すなわち、制御部55は、各種演算処理を行うCPU、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAMおよび制御用アプリケーションやデータなどを記憶しておく磁気ディスク等を備えている。本実施例においては、制御部55のCPUが所定のプログラムを実行することにより、基板Wを各処理部5、7、9に搬送し、基板Wに対してプログラムに応じた処理を施すように各部を制御する。上記のプログラムは、記憶部57に記憶されている。
【0037】
図3は、基板処理装置1の処理部5、7、9における各処理槽5a、7a、9aの処理液の制御に関わる構成を示す図である。
図3においては、処理部5、7、9における各処理槽5a、7a、9aのうち、処理槽7aを例にとって説明する。以下の処理槽7aの処理液についての制御と同等または類似の制御が、他の処理槽5a及び9aについても適用される。
【0038】
ここで、半導体ウェハの製造工程においては、例えばシリコン等の単結晶インゴッドをその棒軸方向にスライスし、得られたものに対して面取り、ラッピング、エッチング処理、ポリッシング等の処理が順次施される。その結果、基板表面の上には異なる材料による複数の層、構造、回路が形成される。そして、処理槽7aにおいて行われる基板Wのエッチング処理は、例えば、基板Wに残ったメタル等を除去する目的で行われ、基板Wを処理液に所定時間浸漬することにより行われる。
【0039】
なお、
図3では、処理液として、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)、フッ酸(HF)、純水(DIW)を含んだものを用いる。しかしながら、処理液はこれに限られず、硫酸(H
2SO
4)、酢酸(CH
3COOH)、硝酸(HNO
3)、塩酸(HCL)、アンモニア水(NH
3Water)、過酸化水素水(H
2O
2)、有機酸(たとえばクエン酸(C(OH)(CH
2COOH)
2COOH)、蓚酸((COOH)
2)など)、界面活性剤(Surfactant)、腐食防止剤(Corrosion Inhibitor)、有機溶剤(Organic Solvent)、炭酸水(CO
2Water)、オゾン水(Ozon Water)等を含んでいてもよい。
【0040】
図3において、処理槽7aは、処理液中に基板Wを浸漬させる内槽50aおよび、内槽50aの上部からオーバーフローした処理液を回収する外槽50bによって構成される二重槽構造を有している。内槽50aは、処理液に対する耐食性に優れた石英またはフッ素樹脂材料にて形成された平面視矩形の箱形形状部材である。外槽50bは、内槽50aと同様の材料にて形成されており、内槽50aの外周上端部を囲繞するように設けられている。
【0041】
また、処理槽7aには、前述のように、貯留された処理液に基板Wを浸漬させるためのリフタ13が設けられている。リフタ13は、起立姿勢にて相互に平行に配列された複数(例えば50枚)の基板Wを3本の保持棒によって一括して保持する。リフタ13は、副搬送機構43によって上下左右の方向に移動可能に設けられており、保持する複数枚の基板Wを内槽50a内の処理液中に浸漬する処理位置(
図3の位置)と処理液から引き上げた受渡位置との間で昇降させるとともに、隣の処理槽7bへ移動させることが可能となっている。
【0042】
また、基板処理装置1は、処理液を処理槽7aに循環させる循環ライン20を備える。循環ライン20は、処理槽7aから排出された処理液を濾過・加熱して再び処理槽7aに圧送還流させる配管経路であり、具体的には処理槽7aの外槽50bと内槽50aとを流路接続して構成されている。また、循環ライン20から分岐して排液ライン30が分岐しており、処理液を処理槽7aに戻さず排液する場合には、排液切換えバルブ26及び、排液バルブ27を開閉することにより、外槽50bから排出された処理液をそのまま排液ライン30を介して廃棄する。
【0043】
循環ライン20の経路途中には、バルブ類以外では、上流側から循環ポンプ21、温調器22、フィルタ23及び、濃度計24が設けられている。循環ポンプ21は、循環ライン20を介して処理液を外槽50bから吸い込むとともに内槽50aに向けて圧送する。温調器22は、循環ライン20を流れる処理液を所定の処理温度にまで再加熱する。なお、処理槽7aにも図示省略のヒータが設けられており、処理槽7aに貯留されている処理
液も所定の処理温度を維持するように加熱されている。フィルタ23は、循環ライン20を流れる処理液中の異物を取り除くための濾過フィルタである。
【0044】
また、濃度計24は、循環ライン20によって内槽50aに回収される処理液の導電率を測定する。この濃度計24によって測定される導電率の値が最適値となるように、処理槽7a内の処理液濃度が制御される。処理槽7a内の処理液濃度が制御される処理は制御部55によって行われる。より具体的には、制御部55は、処理槽内の処理液の全液交換制御や、処理液の濃度のフィードバック制御等に係る処理を行う。
【0045】
次に、上記構成を有する基板処理装置1の作用についてより詳細に説明する。まず、処理槽7aに貯留されている処理液中に基板Wが浸漬されているか否かに関わらず、循環ポンプ21は常時一定流量にて処理液を圧送している。循環ライン20によって処理槽7aに還流された処理液は内槽50aの底部から供給される。これによって、内槽50aの内部には底部から上方へと向かう処理液のアップフローが生じる。底部から供給された処理液はやがて内槽50aの上端部から溢れ出て外槽50bに流入する。外槽50bに流れ込んだ処理液は外槽50bから循環ライン20を介して循環ポンプ21に送られ、再び処理槽7aに圧送還流されるという循環プロセスが継続して行われる。
【0046】
上記の他、基板処理装置1には、処理槽7aの処理液の濃度を制御するための濃度制御装置40が備えられている。この濃度制御装置40は、TMAH供給源41aと、HF供給源41bと処理槽7aとを結ぶ薬液ライン42a、42bと、純水供給源46と、純水供給源46と処理槽7aとを結ぶ純水ライン47とを有する。
【0047】
処理液を最初に生成するときは、供給速度が必要となるので太い配管から内槽50aに向けて処理液が投入されるが、処理液を補充するときは外槽50bに向けて補充されるようにしてもよい。薬液ライン42a、42bには、TMAHの流量を測定可能な流量計44a及び、HFの流量を測定可能な流量計44bが各々設けられている。また、TMAHの流量を調整可能な補充バルブ45a及び、HFの流量を調整可能な補充バルブ45bが各々設けられている。一方、純水ライン47には、純水ライン47を通過する純水の流量を測定する純水流量計48と、純水の流量を調整する純水補充バルブ49が備えられている。また、前述の制御部55が濃度計51の測定結果に基づいて補充バルブ45a、45b及び、純水補充バルブ49を制御し、処理槽7a内の処理液の濃度を、処理に最適な濃度となるよう制御する。
【0048】
しかしながら、処理槽7aに投入される前の処理液の濃度のみを測定した場合には、処理槽7aにおける処理液の濃度バラツキ等の影響を充分に反映させることができず、必ずしも処理液濃度を高精度に測定することができていなかった。その結果、処理槽7a中の処理液の濃度制御の精度と充分に高めることが困難な場合があった。これに対し、本実施例においては、処理槽7aから排出された処理液の濃度を、導電率計を用いて測定することとした。そして、この導電率計を用いて処理槽7aから排出された処理液の濃度を測定する場合には、測定に係る処理液中の気泡を除去すること、処理液の濃度バラツキを抑え可能な限り均一にすること、導電率計のセンサ(後述)が確実に処理液中に浸漬され、センサ表面の全体が処理液に接していることが必要となる。
【0049】
図4には、基板処理装置1において、処理槽7aから排出される処理液の濃度測定に関連する構成の概略図を示す。本実施例においては、処理槽7aにおける外槽50bに、流入部としての排出傾斜板60が設けられている。外槽50b中の処理液は、この排出傾斜板60から優先的に横溢し、バット部61に流入する。このバット部61においては、処理液への気泡の巻き込み及び濃度バラツキが抑制される。そして、処理液はバット排液配管としての測定用排出路67に流入してバット部61から排出される。この測定用排出路
67には、導電率測定器としての導電率計63が備えられており、測定用排出路67を通過する処理液の導電率が測定される。導電率が測定された後の処理液は基本的に廃棄されるが、これを循環させて再度、処理槽7aに戻しても構わない。
【0050】
次に、
図5を用いて、本実施例におけるバット部61周辺の構成について、より詳細に説明する。
図5は、バット部61及び関連する構成の断面図である。
図5から分かるように、排出傾斜板60は、バット部61の水平方向における中央部付近に、処理液が斜めに流入するように配置されている。バット部61において、この排出傾斜板60から排出される処理液が落下する部分として破線で示された長円領域62は、本実施例において液受部に相当する。
【0051】
バット部61における、排出傾斜板60から流入する処理液の流入方向の端部には、第2排出口に相当するサブ排出口77が配置されている。このサブ排出口77から排出される処理液は、サブ排出路79を通過して排出される。一方、バット部61における、排出傾斜板60から流入する処理液の流入方向と反対の端部には、本実施例における排出口に相当する測定用排出口65が配置されている。この測定用排出口65から排出される処理液は、測定用排出路67を通過して排出される。この測定用排出路67は、途中に配管トラップ構造部に相当する水平部69を有する。そして、水平部69に導電率計63が備えられている。
【0052】
本実施例においては、上述のように測定用排出路67が水平部69を有し、この水平部69に導電率計63が備えられている。よって、バット部61の測定用排出口65から自由落下してきた処理液の流速がこの部分で低減され、導電率計63が測定用排出路67における垂直部分に備えられた場合と比較して、より確実に、処理液が測定用排出路67を満たした状態とすることができる。よって、測定用排出路67内に内挿された、導電率計63のセンサ(不図示)の表面の全体が処理液に接する状態とすることができる。その結果、導電率計63による処理液の導電率(すなわち、濃度)の測定精度を向上させることが可能となる。
【0053】
図6は、バット部61の平面図である。
図6に示すように、本実施例では、サブ排出口77と、測定用排出口65は、液受部である長円領域62を挟んで、バット部61の対角に配置されている。よって、排出傾斜板60からバット部61に流入した処理液が、液受部である長円領域62で気泡を巻き込んだとしても、この気泡の大部分はサブ排出口77の方に流れサブ排出口77から排出される。一方、測定用排出口65へは、バット部61の中で比較的長い距離を流れた後の処理液が流入するので、長円領域62で処理液に巻き込まれた気泡が測定用排出口65から排出されることを抑制できる。また、測定用排出口65に流入する処理液は、バット部61の中で充分に撹拌される配置となっているので、測定用排出口65に流入する処理液の濃度バラツキが低減され、濃度測定される処理液の濃度をより均一にすることが可能となっている。
【0054】
なお、本実施例においては、基板処理後における処理液に対して導電率を測定することとしているので、導電率計63のセンサとして金属製のものを用いても、センサの金属成分によって、基板処理の状態に影響が及ぶことを防止することが可能である。また、本実施例においては、バット部61の寸法は、例えば、処理槽7aから横溢する処理液の流量が60L/min程度の場合には、長さ(
図6における長手方向寸法)は260mm、幅(
図4における短手方向寸法)は210mm、深さ65mm程度であってもよい。
【0055】
バット部61の容量をこの程度とすることで、導電率計63によって測定される処理液の濃度バラツキを充分に低減できる可能性がある。また、バット部61の底面から、排出傾斜板60の先端までの高さは、100mm以下としてもよい。バット部61の底面から
排出傾斜板60の先端までの高さをこの程度に抑えることで、処理液のバット部61への流入時の気泡の巻き込みを抑制することが可能である。また、バット部61の寸法を上記のようにした場合、本実施例において液受部と測定用排出口65は、130mm程度離間していることとなる。この130mmという距離は、本実施例における所定距離に相当する。
【0056】
<実施例2>
次に、
図7を用いて、本発明における実施例2について説明する。本実施例においては、実施例1とは異なる構成によって配管トラップ構造部を実現し、測定用排出路67内に内挿された導電率計63のセンサ(不図示)の表面の全体が処理液に接する状態とする。また、測定用排出口65に流入する処理液の量を能動的に制御可能とする。さらに、バット部61内の処理液を積極的に撹拌することで濃度の均一化を可能とする。
【0057】
図7は、バット部61及び関連する構成の断面図である。
図7において、排出傾斜板60、サブ排出口77及び、測定用排出口65の配置は実施例1と同様であるので、説明は省略する。本実施例においては、測定用排出路67は、水平部69を有しておらず、導電率計63は、測定用排出路67が垂直に形成された部分に設けられている。その代りに、測定用排出路67は導電率計63の下流側の領域70において、流路面積が小さくなるように管径が縮小されている。よって、測定用排出路67において管径が縮小される領域70の上流側の領域68においては、処理液が滞留して測定用排出路67を満たすこととなる。その結果、導電率計63のセンサの表面の全体が、より確実に処理液に接する状態とすることができる。ここで、測定用排出路67において管径が縮小される領域70の直上流の領域68は、本実施例において配管トラップ構造部に相当する。
【0058】
また、本実施例においては、サブ排出路79に、流量制御バルブ78を備える。すなわち、流量制御バルブ78の開度を制御することで、バット部61に貯留される処理液の量を適切に制御することが可能である。ここで、バット部61に貯留される処理液の量は、少なすぎると、処理液の濃度バラツキが大きくなる。また、多すぎると、基板処理に用いられる処理液の濃度の変化に対する、導電率計63による測定値のレスポンスが遅くなる。
【0059】
よって、流量制御バルブ78の開度を適切に制御することで、バット部61に貯留された処理液の量を適切に管理し、処理液の濃度測定の精度と、応答速さとを所望の状態に調整することが可能となる。なお、この流量制御バルブ78の開度の制御は、制御部55により、バット部61の液面高さを目標値に収束させるフィードバック制御により行ってもよいし、他の制御方法を選択しても構わない。また、マニュアルで制御しても構わない。
【0060】
また、処理槽7aから横溢する処理液の流量が60L/min程度の場合であり、バット部61の寸法が前述のように、長さ(
図6における長手方向寸法)は260mm、幅(
図6における短手方向寸法)は210mm、深さ65mm程度である場合には、液面高さはバット部61の底面から30mm程度となるように、流量制御バルブ78を制御してもよい。このバット部61の容量を上記の程度とし、且つ液面高さを30mm程度とすることで、導電率計63によって測定される処理液の濃度バラツキを充分に低減できるとともに、バット部61に流入する処理液の濃度のステップ状の変化に対して充分に早い応答時間(120sec程度)を確保することが可能である。
【0061】
また、本実施例においては、バット部61の中に、処理液撹拌用のファン72を備える。このファン72を回転させることで、測定用排出口65から測定用排出路67に流入する処理液の濃度バラツキをより確実に抑制することができる。その結果、導電率計63による濃度測定の精度をさらに向上させることが可能である。
【0062】
<実施例3>
次に、
図8を用いて、本発明における実施例3について説明する。本実施例においては、実施例1で説明した水平部69に、さらに追加の構成を設けることよって、測定用排出路67内に内挿された、導電率計63のセンサの表面の全体が、より確実に処理液に接する状態とする。
【0063】
図8は、本実施例におけるバット部61及び関連する構成の断面図である。本実施例において、排出傾斜板60、サブ排出口77及び、測定用排出口65の配置は実施例1と同様であるので、説明は省略する。本実施例においては、水平部69における導電率計63の下流に、測定用排出路67を水平部69よりも高くなるように屈曲させた、配管上昇部に相当する屈曲部75を設けることとした。これにより、水平部69から下流側に処理液が流れることを一時的に阻害することができるので、さらに確実に、水平部69において、処理液が測定用排出路67を満たした状態とすることができる。よって、測定用排出路67内に内挿された、導電率計63のセンサ(不図示)の表面の全体が、より確実に処理液に接する状態とすることができる。その結果、導電率計63による処理液の導電率(すなわち、濃度)の測定精度を向上させることが可能である。
【0064】
また、
図8に示すように、本実施例では、水平部69と屈曲部75の間に、測定用排出路67よりは流路断面積を小さくし、下側に延びる分岐配管に相当する、分岐路73が設けられている。この分岐路73により、基板処理が終了した後に、水平部69に処理液が滞留したままになることを防止できる。その結果、水平部69に滞留した処理液により、導電率計63のセンサが腐食する等の不都合を抑制することができる。
【0065】
また、本実施例では、測定用排出路67における水平部69から、バット部61に処理液を還流するための還流路71が設けられている。これにより、水平部69における処理液の流量が減少した場合には、測定用排出口65から流入した処理液の一部は、バット部61に還流させることができ、バット部61における処理液の撹拌を促進することが可能となる。また、測定用排出口65から流入する処理液に気泡が混在していた場合にも、還流路71を介して気泡を処理液から分離することで、処理液中の気泡を減少させることが可能である。
【0066】
なお、本発明における配管トラップ構造部としては、上記の例の他、測定用排出口65から測定用排出路67が一旦垂直下法に延びる形状であって、その後、測定用排出路67がU字状に屈曲して垂直上方に延びるようにし、さらに逆U字状に屈曲して再度垂直下方に延びるような屈曲形状としても構わない。この場合には、測定用排出路67が上記のU字状に屈曲した部分に導電率計63を設けるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0067】
1・・・基板処理装置
2・・・バッファ部
3・・・基板搬出入口
5、7、9・・・処理部
5a、5b、7a、7b、9a、9b・・・処理槽
11、13、15・・・リフタ
17・・・主搬送機構
20・・・循環ライン
24、47、63・・・導電率計
43・・・副搬送機構
50a・・・内槽
50b・・・外槽
55・・・制御部
57・・・記憶部
60・・・排出傾斜板
61・・・バット部
65・・・測定用排出口
67・・・測定用排出路
69・・・水平部
71・・・還流路
72・・・ファン
73・・・分岐路
75・・・屈曲部
77・・・サブ排出口
78・・・流量制御バルブ
79・・・サブ排出路