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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-30
(45)【発行日】2023-04-07
(54)【発明の名称】自律走行車両用統合操作装置
(51)【国際特許分類】
   G05G 25/00 20060101AFI20230331BHJP
   B60W 50/10 20120101ALI20230331BHJP
   G05G 9/047 20060101ALI20230331BHJP
   B60W 10/00 20060101ALI20230331BHJP
   B60W 10/04 20060101ALI20230331BHJP
   B60W 10/18 20120101ALI20230331BHJP
   B60W 10/20 20060101ALI20230331BHJP
【FI】
G05G25/00 C
B60W50/10
G05G9/047
B60W10/00 148
B60W10/04
B60W10/18
B60W10/20
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2019128586
(22)【出願日】2019-07-10
(65)【公開番号】P2020173760
(43)【公開日】2020-10-22
【審査請求日】2022-02-01
(31)【優先権主張番号】10-2019-0041332
(32)【優先日】2019-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(73)【特許権者】
【識別番号】500518050
【氏名又は名称】起亞株式会社
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100158964
【弁理士】
【氏名又は名称】岡村 和郎
(72)【発明者】
【氏名】キム、ウンシク
【審査官】畔津 圭介
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-136714(JP,A)
【文献】特開2003-327002(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05G 25/00
B60W 50/10
G05G 9/047
B60W 10/00
B60W 10/04
B60W 10/18
B60W 10/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の加速、制動及び操舵のために、互いに異なる方向に回転操作する統合レバーと、
前記統合レバーに備えられたレバー磁石と、
前記統合レバーの操作時にレバー磁石の位置変化を検出するレバーPCBと、
前記レバーPCBの信号を受け取って車両駆動部へ制御信号を出力するメインPCBと
前記メインPCBが固定されるように結合されたケースと、
前記ケースに固定されるように設置され、メインPCBの制御によって動作する回転アクチュエータと、
前記回転アクチュエータに結合されて回転アクチュエータの動作時にケースに対して回転し、統合レバーが所定の方向に回転可能に結合され、レバー磁石と対面するようにレバーPCBが固定されるように結合された透明ドームと、を含むことを特徴とする、自律走行車両用統合操作装置。
【請求項2】
前記車両駆動部は、始動装置、変速装置、制動装置、操舵装置、及び加速のためのアクチュエータを含むことを特徴とする、請求項1に記載の自律走行車両用統合操作装置。
【請求項3】
前記透明ドームは、統合レバーが360度全方向に回転可能に結合されていることを特徴とする、請求項1に記載の自律走行車両用統合操作装置。
【請求項4】
前記透明ドームの中央最上部位置に円形ホールが設けられ、
前記統合レバーは、円形ホールに挿入されて360度全方向に回転可能に結合され、
前記円形ホールの周囲に沿ってレバーPCBが固定されるように結合されたことを特徴とする、請求項3に記載の自律走行車両用統合操作装置。
【請求項5】
前記統合レバーは、透明ドームの円形ホールに係合される挿入溝を有し、レバー磁石が固定されるように結合されたドーム結合部と、
前記ドーム結合部に上方に突設され、ユーザーが操作する操作部とを含むことを特徴とする、請求項4に記載の自律走行車両用統合操作装置。
【請求項6】
前記円形ホールの周囲に沿って透明ドームに結合された円形リング状のドーム磁石をさらに含み、
前記レバー磁石と前記ドーム磁石とは、斥力発生のために同じ極性を有することを特徴とする、請求項5に記載の自律走行車両用統合操作装置。
【請求項7】
前記統合レバーを操作しなければ、レバー磁石は、ドーム磁石の中心である中立位置に位置し、
前記中立位置で統合レバーの操作部が前方に回転すれば加速信号が発生し、後方に回転すれば制動信号が発生し、左右方向に回転すれば操舵信号が発生するように構成されたことを特徴とする、請求項6に記載の自律走行車両用統合操作装置。
【請求項8】
前記透明ドーム内に平行に位置するように透明ドームに結合されたディスプレイと、
前記ディスプレイの中央部に備えられた造形物とをさらに含み、
前記透明ドームは、回転アクチュエータの作動時にケースに対して前後方向にのみ回転するように構成されたことを特徴とする、請求項7に記載の自律走行車両用統合操作装置。
【請求項9】
前記統合レバーが前方に回転すると、回転アクチュエータの作動によって透明ドームが前方に回転して統合レバーの中心線と透明ドームの中心線とが一致するようにし、
前記統合レバーの中心線と前記透明ドームの中心線とが一致した後にメインPCBは加速のための制御信号を発生することを特徴とする、請求項8に記載の自律走行車両用統合操作装置。
【請求項10】
前記操作部には、スマートキーの挿入のためのキー挿入部が備えられ、
前記ケースには、始動ボタンが備えられ、
前記メインPCBは、キー挿入部にスマートキーが挿入された状態で始動ボタンが作動したときにのみ始動のための制御信号を発生することを特徴とする、請求項5に記載の自律走行車両用統合操作装置。
【請求項11】
前記ケースには、変速ボタン(P、R、N、D段ボタン)がさらに備えられ、
前記メインPCBは、車両の始動がオン(ON)になった状態で変速ボタンが作動したときにのみ変速のための制御信号を発生することを特徴とする、請求項10に記載の自律走行車両用統合操作装置。
【請求項12】
前記ケースには、始動ボタン及び変速ボタンの機能をリモコンボタンの機能に変更するか、或いはリモコンボタンの機能から始動ボタン及び変速ボタンの機能に原位置させるモードボタンがさらに備えられ、
前記モードボタンの機能は、自律走行状況でのみ作動するように構成されたことを特徴とする、請求項11に記載の自律走行車両用統合操作装置。
【請求項13】
前記ケースは、メインPCBと電気的に接続可能な車両室内の部品に着脱可能に構成されたことを特徴とする、請求項3に記載の自律走行車両用統合操作装置。
【請求項14】
車両の始動オン(ON)の際にディスプレイを介して道路の画面が表示され、
車両走行の際に、ディスプレイに備えられた造形物が走行方向に沿って移動する感じを受けるように道路の画面が実現されることを特徴とする、請求項8に記載の自律走行車両用統合操作装置。
【請求項15】
車両の加速、制動及び操舵のために、互いに異なる方向に回転操作する統合レバーと、
前記統合レバーに備えられたレバー磁石と、
前記統合レバーの操作時にレバー磁石の位置変化を検出するレバーPCBと、
前記レバーPCBの信号を受け取って車両駆動部へ制御信号を出力するメインPCBと、
前記メインPCBが固定されるように結合されたケースと、
前記ケースに固定されるように設置され、メインPCBの制御によって動作する回転アクチュエータと、
前記回転アクチュエータに結合されて回転アクチュエータの動作時にケースに対して回転し、統合レバーが所定の方向に回転可能に結合され、レバー磁石と対面するようにレバーPCBが固定されるように結合された透明ドームと、を含み、
前記ケースは、メインPCBと電気的に接続可能な車両室内の部品に着脱可能に構成されたことを特徴とする、自律走行車両用統合操作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自律走行車両用統合操作装置に係り、より詳細には、車両の始動及び変速、そして加速、制動及び操舵機能が一つの統合機器で実現できるように構成された自律走行車両用統合操作装置に関する技術である。
【背景技術】
【0002】
運転者が直接車両を操作して運行する現在の車両は、室内空間に、始動のための装置(始動ボタン)、変速のために操作する装置(変速レバー)、加速と制動のために操作する装置(アクセルペダル、ブレーキペダル)、及び操舵のために操作する装置(ステアリングホイール)がそれぞれ備えられている。
【0003】
車両の自律走行が実現されると、室内空間をより広くかつ効率よく活用するためのニーズがますます増加し、自律走行車両で上述した多数の装置がそれぞれの固定位置にある場合、自律走行状況で室内空間をより効率よく活用することができないという欠点があり、特にリラックスモードで車両の操作が不便であるという欠点がある。
【0004】
前記背景技術として説明された事項は、本発明の背景に対する理解増進のためのものに過ぎず、当該技術分野における通常の知識を有する者に、既に知られている従来技術に該当することを認めるものと受け入れられてはならないだろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】韓国公開特許第10-2017-0054186号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、車両の始動及び変速、そして加速、制動及び操舵機能が一つの統合機器で実現できるように構成された統合操作装置であって、自律走行車両で容易に使用可能であり、利便性を強化して商品性の向上を図ることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明の自律走行車両用統合操作装置は、車両の加速、制動及び操舵のために、互いに異なる方向に回転操作する統合レバーと、前記統合レバーに備えられたレバー磁石と、前記統合レバーの操作時にレバー磁石の位置変化を検出するレバーPCBと、前記レバーPCBの信号を受け取って車両駆動部へ制御信号を出力するメインPCBと、前記メインPCBが固定されるように結合されたケースと、前記ケースに固定されるように設置され、メインPCBの制御によって動作する回転アクチュエータと、前記回転アクチュエータに結合されて回転アクチュエータの動作時にケースに対して回転し、統合レバーが所定の方向に回転可能に結合され、レバー磁石と対面するようにレバーPCBが固定されるように結合された透明ドームと、を含むことを特徴とする。
【0008】
前記車両駆動部は、始動装置、変速装置、制動装置、操舵装置、及び加速のためのアクチュエータを含むことを特徴とする。
【0009】
前記透明ドームは、統合レバーが360度全方向に回転可能に結合されていることを特徴とする。
【0010】
前記透明ドームの中央最上部位置に円形ホールが設けられ、前記統合レバーは、円形ホールに挿入されて360度全方向に回転可能に結合され、前記円形ホールの周囲に沿ってレバーPCBが固定されるように結合されたことを特徴とする。
【0011】
前記統合レバーは、透明ドームの円形ホールに係合される挿入溝を有し、レバー磁石が固定されるように結合されたドーム結合部と、前記ドーム結合部に上方に突設され、ユーザーが操作する操作部とを含むことを特徴とする。
【0012】
前記円形ホールの周囲に沿って透明ドームに結合された円形リング状のドーム磁石をさらに含み、前記レバー磁石と前記ドーム磁石とは、斥力発生のために同じ極性を有することを特徴とする。
【0013】
前記統合レバーを操作しなければ、レバー磁石は、ドーム磁石の中心である中立位置に位置し、前記中立位置で統合レバーの操作部が前方に回転すれば加速信号が発生し、後方に回転すれば制動信号が発生し、左右方向に回転すれば操舵信号が発生するように構成されたことを特徴とする。
【0014】
前記透明ドーム内に平行に位置するように透明ドームに結合されたディスプレイと、前記ディスプレイの中央部に備えられた造形物とをさらに含み、前記透明ドームは、回転アクチュエータの作動時にケースに対して前後方向にのみ回転するように構成されたことを特徴とする。
【0015】
前記統合レバーが前方に回転すると、回転アクチュエータの作動によって円形ドームが前方に回転して統合レバーの中心線と円形ドームの中心線とが一致するようにし、前記統合レバーの中心線と円形ドームの中心線とが一致した後にメインPCBは加速のための制御信号を発生することを特徴とする。
【0016】
前記操作部にはスマートキーの挿入のためのキー挿入部が備えられ、前記ケースには始動ボタンが備えられ、前記メインPCBは、キー挿入部にスマートキーが挿入された状態で始動ボタンが作動したときにのみ始動のための制御信号を発生することを特徴とする。
【0017】
前記ケースには、変速ボタン(P、R、N、D段ボタン)がさらに備えられ、前記メインPCBは、車両の始動がオン(ON)になった状態で変速ボタンが作動したときにのみ変速のための制御信号を発生することを特徴とする。
【0018】
前記ケースには、始動ボタン及び変速ボタンの機能をリモコンボタンの機能に変更するか、或いはリモコンボタンの機能から始動ボタン及び変速ボタンの機能に原位置させるモードボタンがさらに備えられ、前記モードボタンの機能は、自律走行状況でのみ作動するように構成されたことを特徴とする。
【0019】
前記ケースでは、メインPCBと電気的に接続可能な車両室内の部品に着脱可能に構成されたことを特徴とする。
【0020】
車両の始動オン(ON)の際にディスプレイを介して道路の画面が表示され、車両走行の際に、ディスプレイに備えられた造形物が走行方向に沿って移動する感じを受けるように道路の画面が実現されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る実施形態は、車両の加速、制動及び操舵のための操作が一つの統合レバーを介して実現可能であり、前記統合レバーと一緒に車両の始動及び変速のためのボタンが一つのケースに備えられた統合操作装置の構成であって、自律走行車両で容易に使用可能であり、特に着脱が可能なので、利便性の向上及び商品性の向上を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明に係る自律走行車両用統合操作装置がコンソールに着脱される状態の図である。
図2】本発明に係る統合操作装置の斜視図である。
図3図2の平面図である。
図4図2の右側面図である。
図5図3の正面図であって、ケースの内部構造を示す図である。
図6】本発明に係る統合操作装置の分解斜視図である。
図7】統合レバーの結合構造を説明するための断面図である。
図8】統合レバーを前方に回転させた状態を説明するための図である。
図9】モードボタンの操作時に始動ボタンと変速ボタンがリモコンボタンに変更された状態の図である。
図10】ディスプレイに道路の画面が実現された状態の図である。
図11】本発明に係る統合操作装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な一実施形態に係る自律走行車両用統合操作装置について説明する。
【0024】
本発明に係る自律走行車両用統合操作装置は、図1乃至図11に示すように、車両の加速、制動及び操舵のために、互いに異なる方向に回転操作する1つの統合レバー10と、前記統合レバー10に備えられたレバー磁石20と、前記統合レバー10の操作時にレバー磁石20の位置変化を検出するレバーPCB(Printed Circuit Board)30と、前記レバーPCB30の信号を受け取って車両駆動部40へ制御信号を出力するメインPCB50とを含む。
【0025】
車両駆動部40は、始動装置、変速装置、制動装置、操舵装置、及び加速のためのアクチュエータを含む。
【0026】
また、本発明は、メインPCB50が固定されるように結合されたケース60と、前記ケース60に固定されるように設置され、メインPCB50の制御によって動作する回転アクチュエータ70と、前記回転アクチュエータ70に結合されて回転アクチュエータ70の動作時にケース60に対して回転し、統合レバー10が360度全方向に回転可能に結合され、レバー磁石20と対面するようにレバーPCB30が固定されるように結合された透明ドーム80とをさらに含む。
【0027】
ケース60は、上部ケース61と下部ケース62との組立体からなり、下部ケース62上にメインPCB50が固定されるように結合され、上部ケース61の上面内側に回転アクチュエータ70が固定されるように結合される。
【0028】
回転アクチュエータ70は、モータ軸が時計回り及び反時計回りに回転することが可能なステッピングモータであり、回転アクチュエータ70は、2つから構成され、左右方向の位置に互いに対向する方向に配置される。
【0029】
上部ケース61には上下に貫通する円形のケースホール61aが設けられ、ケースホール61aには半球形状の透明ドーム80の下端が回転可能に挿入され、ケースホール61aを貫通して上部ケース61の内側に露出された透明ドーム80の下端には回転アクチュエータ70のモータ軸が一体に結合される。
【0030】
したがって、回転アクチュエータ70が作動すると、透明ドーム80は、上部ケース61に対して前後方向に回転する動作をする。
【0031】
透明ドーム80の中央最上部位置に円形ホール81が設けられ、前記統合レバー10は、円形ホール81に挿入されて360度全方向に回転可能に結合され、前記円形ホール81の周囲に沿ってレバーPCB30が固定されるように結合される。
【0032】
統合レバー10は、透明ドーム80の円形ホール81に係合される挿入溝11aを備え、レバー磁石20が固定されるように結合されたドーム結合部11と、前記ドーム結合部11に上方に突設され、ユーザーが操作する操作部12とを含む。
【0033】
また、透明ドーム80には、円形ホール81の周囲に沿って円形リング状のドーム磁石90が結合される。
【0034】
レバー磁石30とドーム磁石90は、相互間に斥力が発生するように、2つが同一の極性(N極またはS極)を有する。よって、一方向に回転した統合レバー10は、レバー磁石30とドーム磁石90の斥力によって常に中立位置へ復帰しようとする力を受ける。
【0035】
統合レバー10の操作時に加速信号、制動信号、操舵信号の円滑な発生のために、レバー磁石30の強さはドーム磁石90よりも大きく構成される。
【0036】
統合レバー10を操作しなければ、レバー磁石30とドーム磁石90の斥力によって、レバー磁石20はドーム磁石90の中心に位置し、この時、統合レバー10は中立位置に位置する。
【0037】
中立位置で統合レバー10の操作部12が前方に回転すると、ドーム結合部11に結合されたレバー磁石20は後方に移動し、この時、レバーPCB30は、レバー磁石20の位置変化に伴う磁束の変化を検出してメインPCB50へ信号を伝達し、メインPCB50は、加速信号を車両駆動部40へ伝達して車両の加速が行われるように制御する。
【0038】
そして、中立位置で統合レバー10の操作部12が後方に回転すると、メインPCB50は、制動信号を車両駆動部40へ伝達して車両の制動が行われるように制御し、統合レバー10の操作部12が左右方向に回転すると、車両の操舵が行われるように制御する。
図3には統合レバー10の回転方向を矢印で表したことが示されているところ、矢印A1は直進加速方向、A2は制動方向、A3とA4は右回転及び左回転、A5とA6は加速右回転及び加速左回転、A7とA8は制動右回転及び制動左回転のための回転方向である。
【0039】
本発明は、透明ドーム80内に平行に位置するように透明ドーム80に結合されたディスプレイ100、及び前記ディスプレイ100の中央部に備えられた造形物110をさらに含む。
【0040】
造形物110は、車両形状の玩具、または様々な形状のキャラクター玩具になることができる。
【0041】
中立位置に位置する統合レバー10を操作することにより、統合レバー10が図8の(A)のように前方に回転すると、統合レバー10の中心線L1が前方に傾くことにより統合レバー10の中心線L1と円形ドーム(透明ドーム)80の中心線L2とは互いに一致しなくなり、中心線同士L1、L2が互いに一致しなければ、メインPCB50の制御による回転アクチュエータ70の作動で図8の(B)のように円形ドーム(透明ドーム)80が前方に回転するので、それにより中心線L1、L2は再び一致するようになり、中心線同士L1、L2が一致した後にこそ、メインPCB50は加速のための制御信号を発生する。
【0042】
すなわち、中立位置に位置する統合レバー10を前方に回転させると、円形ドーム(透明ドーム)80、及び円形ドーム(透明ドーム)80に結合されたディスプレイ100と造形物110も一緒に前方に回転して傾いた状態になる。
【0043】
統合レバー10を前方に回転させると、加速信号が発生するが、運転者は、前方に回転して傾いたディスプレイ100及び造形物110を目で確認することができるようになり、それにより統合レバー10を運転者の意志通りに正しく操作したのかフィードバックを受ける。
【0044】
もし制動をしなければならない状況で、誤った操作で統合レバー10を前方に回転させた状態であれば、運転者は、前方に傾いたディスプレイ100及び造形物110を目で確認して誤操作であることを迅速に認識することができ、これにより中心線同士L1、L2が一致する前に、正常操作を迅速に誘導することができることにより、誤操作による事故の発生を最大限予防することができるようにする。
【0045】
統合レバー10の後方回転時にも中心線同士L1、L2が一致した後、メインPCB50が制動のための制御信号を発生するように構成することもできるが、制動状況では、安全を考慮して、統合レバー10の後方回転時に中心線同士L1、L2が一致しなくても直ちに制動が行われるように構成することが好ましい。
【0046】
統合レバー10の操作部12にはスマートキー120の挿入のためのキー挿入部13が備えられ、ケース61には始動ボタン130が備えられ、メインPCB50は、キー挿入部13にスマートキー120が挿入された状態(すなわち、スマートキーの認識信号が発生した状態)で始動ボタン130が作動したときにのみ車両駆動部40へ始動のための制御信号を発生する。
【0047】
また、ケース60には、変速ボタン140(P、R、N、D段ボタン)がさらに備えられ、前記メインPCB50は、車両の始動がオン(ON)になった状態で、変速ボタン140が作動したときにのみ車両駆動部40へ変速のための制御信号を発生する。
【0048】
また、ケース60には、始動ボタン130及び変速ボタン140の機能をリモコンボタン150の機能に変更するか、或いはリモコンボタン150の機能から始動ボタン130及び変速ボタン140の機能に原位置させるモードボタン160がさらに備えられる。
【0049】
リモコンボタン150は、エアコン、ラジオ、室内照明、AVNなどの操作のためのメニューボタン、ゲーム選択のためのゲームボタン、上下移動ボタン、選択ボタンなどを含むボタンであって、モードボタン160の機能は、自律走行状況でのみ作動するように構成されることが好ましい。
【0050】
手動走行状況では、モードボタン160の操作時にも、始動ボタン130及び変速ボタン140のモードがそのまま維持されることが安全であり、始動オフ(OFF)の後、始動ONの際にも初期には安全のために始動ボタン130と変速ボタン140のモードが維持されるようにすることが好ましい。
【0051】
本発明に係る統合操作装置は、車両の室内に備えられた部品における所望の箇所であれば何処にでも着脱して使用できるように構成することが好ましく、特にケース60の着脱時にメインPCB50と電気的に接続可能な車両室内の部品であれば、磁気結合またはコネクタ結合などの様々な方式の結合構造を用いて着脱可能に構成することができるだろう。
図1に示された図面符号180は、コンソールである。
【0052】
また、本発明に係る装置は、車両の始動オン(ON)の際にディスプレイ100を介して道路の画面170が表示されるように構成することができ、この場合、車両走行の際に、ディスプレイ100に備えられた造形物100が走行方向に沿って移動する感じを受けるように道路の画面170が動く映像で表現されるように構成することもできる。
【0053】
以上説明したように、本発明に係る実施形態は、車両の加速、制動及び操舵のための操作が一つの統合レバー10を介して実現可能であり、前記統合レバー10と一緒に車両の始動及び変速のためのボタンが一つのケース60に備えられた統合操作装置の構成であって、自律走行車両で容易に使用可能であり、特に着脱が可能なので、利便性の向上及び商品性の向上を図ることができるという利点がある。
【0054】
本発明は、特定の実施形態について図示および説明したが、以下の特許請求の範囲によって提供される本発明の技術的思想を逸脱することなく、本発明に多様な改良および変形を加え得るのは、当業分野における通常の知識を有する者にとって自明であろう。
【符号の説明】
【0055】
10 統合レバー
11 ドーム結合部
12 操作部
13 キー挿入部
20 レバー磁石
30 レバーPCB
40 車両駆動部
50 メインPCB
60 ケース
70 回転アクチュエータ
80 透明ドーム
81 円形ホール
90 ドーム磁石
100 ディスプレイ
110 造形物
120 スマートキー
130 始動ボタン
140 変速ボタン
150 リモコンボタン
160 モードボタン
170 道路の画面
180 コンソール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11