(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-30
(45)【発行日】2023-04-07
(54)【発明の名称】粒状体選別装置
(51)【国際特許分類】
B07C 5/36 20060101AFI20230331BHJP
【FI】
B07C5/36
(21)【出願番号】P 2019225418
(22)【出願日】2019-12-13
【審査請求日】2021-12-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】井上 浩典
(72)【発明者】
【氏名】黒水 泰守
【審査官】今野 聖一
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-114204(JP,A)
【文献】特開2018-199102(JP,A)
【文献】特開2007-098276(JP,A)
【文献】特開2012-096211(JP,A)
【文献】実開昭62-079581(JP,U)
【文献】特開2010-162485(JP,A)
【文献】特開2003-320314(JP,A)
【文献】特開平09-328211(JP,A)
【文献】特開2020-062591(JP,A)
【文献】特開2020-058958(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0317001(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B07C 1/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部の受入部から受け入れた粒状体群を上方に搬送する受入れ用揚送装置と、
前記受入れ用揚送装置から搬出された粒状体群を流下させながら良品と不良品とに選別する選別処理部を有する装置本体部と、が備えられ、
前記受入れ用揚送装置が、前記装置本体部における取付部に取り付けられた装着状態と、前記取付部から取り外され前記装置本体部の外部に分離された取り外し状態とにわたり、着脱可能に構成され
、
前記受入れ用揚送装置が前記取り外し状態から前記装着状態に移動するときに、前記受入れ用揚送装置を前記取付部に対する適正装着位置に案内する案内機構が備えられている粒状体選別装置。
【請求項2】
前記案内機構に、前記受入れ用揚送装置が前記取り外し状態から前記装着状態に移動するときに、前記受入れ用揚送装置の両側から接当案内する複数の案内レールが備えられている請求項
1に記載の粒状体選別装置。
【請求項3】
下部の受入部から受け入れた粒状体群を上方に搬送する受入れ用揚送装置と、
前記受入れ用揚送装置から搬出された粒状体群を流下させながら良品と不良品とに選別する選別処理部を有する装置本体部と、が備えられ、
前記受入れ用揚送装置が、前記装置本体部における取付部に取り付けられた装着状態と、前記取付部から取り外され前記装置本体部の外部に分離された取り外し状態とにわたり、着脱可能に構成され、
前記選別処理部に、
粒状体群を一層で且つ幅広状態で流下させて計測対象箇所を通過させるように案内する傾斜姿勢の流下案内体と、前記計測対象箇所を照明する照明手段と、前記計測対象箇所における穀粒からの光を受光する受光手段と、前記受光手段の受光情報に基づいて、前記計測対象箇所よりも穀粒の移送方向下手側の分離箇所において不良品と良品とを分離させる分離手段とが備えられ、
前記流下案内体は、前記受入れ用揚送装置が前記取り外し状態に移動して開放された箇所を通して、外方に取り外し可能であ
る粒状体選別装置。
【請求項4】
前記受入れ用揚送装置の下部に、前記装着状態と前記取り外し状態との間で、前記受入れ用揚送装置を移動可能に支持する台車部が備えられている請求項1
から3のいずれか1項に記載の粒状体選別装置。
【請求項5】
前記受入れ用揚送装置に、ケーシングと、前記ケーシングの内部に位置して、上下方向に沿って張設された搬送用の無端回動体と、前記ケーシングの外部に位置して前記無端回動体を回動駆動する駆動装置とが備えられ、
前記受入れ用揚送装置は、前記ケーシングに前記駆動装置が組み付けられた状態で、前記装着状態と前記取り外し状態とにわたり着脱可能に構成されている請求項1から4のいずれか1項に記載の粒状体選別装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、穀粒や樹脂ペレット等の粒状体を処理対象として選別処理する粒状体選別装置に関する。
【背景技術】
【0002】
粒状体選別装置は、投入された粒状体群を受入れ用揚送コンベアにて上方に搬送したのち、選別処理部を通過させて選別処理を実行し、良品を排出用揚送コンベアにて再度上方に搬送して排出部から装置外方に排出させるように構成され、選別処理部は、粒状体群を幅広状に拡散させて流下案内体により略一層状態で流下させながら、光学式の判別手段を用いて良否の判別を行うように構成されている。そして、このような粒状体選別装置では、受入れ用揚送コンベアは、装置本体に固定状態で取り付けられていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記流下案内体は、多量の粒状体が流下するので、使用に伴って塵埃が付着堆積したり、流下面が摩耗して修理交換が必要となる等、装置外部に取り外してメンテナンス作業を行う必要がある。流下案内体だけでなく装置内部に備えられる他の装置についてもメンテナンス作業が必要な場合がある。
【0005】
しかし、上記従来構成では、選別処理部の後方側に位置する受入れ用揚送コンベアが固定状態で取り付けられているから、装置内部に備えられる種々の装置に対するメンテナンス作業が行い難いものになるおそれがある。
【0006】
粒状体選別装置における選別処理能力を向上させる場合、流下案内体による粒状体の単位時間当たりの処理量を増加させる必要がある。例えば、流下案内体の横幅を広げて大型にしたり、流下案内体を複数並べて備える等の構造改良の必要がある。このように選別処理能力を向上させるために、上記したように構造改良を加えるような場合には、流下案内体の横幅寸法が大型化するので、特に、メンテナンス作業が行い難いものとなる。
【0007】
そこで、装置内部に備えられる種々の装置に対するメンテナンス作業が行い易くなるようにすることが要望されていた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る粒状体選別装置の特徴構成は、下部の受入部から受け入れた粒状体群を上方に搬送する受入れ用揚送装置と、前記受入れ用揚送装置から搬出された粒状体群を流下させながら良品と不良品とに選別する選別処理部を有する装置本体部と、が備えられ、前記受入れ用揚送装置が、前記装置本体部における取付部に取り付けられた装着状態と、前記取付部から取り外され前記装置本体部の外部に分離された取り外し状態とにわたり、着脱可能に構成され、前記受入れ用揚送装置が前記取り外し状態から前記装着状態に移動するときに、前記受入れ用揚送装置を前記取付部に対する適正装着位置に案内する案内機構が備えられている点にある。
【0009】
本発明によれば、受入れ用揚送装置を取り外し状態に切り換えると、選別処理部の後側に位置している大型の装置である受入れ用揚送装置が装置外方側へ分離されるので、選別処理部の後方が大きく開放された状態となる。その結果、装置内部に備えられる種々の装置に対して、装置外方側から容易にアクセスすることができ、メンテナンス作業が行い易いものになる。
【0010】
その結果、装置内部に備えられる種々の装置に対するメンテナンス作業が行い易くなるようにすることが可能な粒状体選別装置を提供できるに至った。
また、本構成によれば、受入れ用揚送装置を前記取り外し状態から前記装着状態に移動させると、案内機構によって適正装着位置に案内されるから、煩わしい位置合わせ作業等を行うことなく良好に移動させることができる。
【0011】
本発明においては、前記受入れ用揚送装置の下部に、前記装着状態と前記取り外し状態との間で、前記受入れ用揚送装置を移動可能に支持する台車部が備えられていると好適である。
【0012】
本構成によれば、受入れ用揚送装置を前記装着状態と前記取り外し状態との間で移動する際に台車部を用いることで、受入れ用揚送装置を少ない労力で容易に移動させることができる。
【0013】
【0014】
【0015】
本発明においては、前記案内機構に、前記受入れ用揚送装置が前記取り外し状態から前記装着状態に移動するときに、前記受入れ用揚送装置の両側から接当案内する複数の案内レールが備えられていると好適である。
【0016】
本構成によれば、受入れ用揚送装置は、複数の案内レールによって両側から接当案内されるので、左右方向での位置が確実に適正装着位置に向かうように移動することができる。
【0017】
本発明においては、前記受入れ用揚送装置に、ケーシングと、前記ケーシングの内部に位置して、上下方向に沿って張設された搬送用の無端回動体と、前記ケーシングの外部に位置して前記無端回動体を回動駆動する駆動装置とが備えられ、前記受入れ用揚送装置は、前記ケーシングに前記駆動装置が組み付けられた状態で、前記装着状態と前記取り外し状態とにわたり着脱可能に構成されていると好適である。
【0018】
本構成によれば、受入れ用揚送装置は駆動装置が組み付けられた状態で移動するので、駆動装置と無端回動体を回転させるための回転軸との間の連結状態を解除したり、再度、組み付ける等の煩わしい作業が不要であり、受入れ用揚送装置を着脱させる作業が行い易いものになる。
【0019】
また、本発明に係る粒状体選別装置の特徴構成は、下部の受入部から受け入れた粒状体群を上方に搬送する受入れ用揚送装置と、前記受入れ用揚送装置から搬出された粒状体群を流下させながら良品と不良品とに選別する選別処理部を有する装置本体部と、が備えられ、前記受入れ用揚送装置が、前記装置本体部における取付部に取り付けられた装着状態と、前記取付部から取り外され前記装置本体部の外部に分離された取り外し状態とにわたり、着脱可能に構成され、前記選別処理部に、粒状体群を一層で且つ幅広状態で流下させて計測対象箇所を通過させるように案内する傾斜姿勢の流下案内体と、前記計測対象箇所を照明する照明手段と、計測対象箇所における穀粒からの光を受光する受光手段と、前記受光手段の受光情報に基づいて、計測対象箇所よりも穀粒の移送方向下手側の分離箇所において不良品と良品とを分離させる分離手段とが備えられ、前記流下案内体は、前記受入れ用揚送装置が前記取り外し状態に移動することによって開放された箇所を通して、外方に取り外し可能である点にある。
【0020】
本発明によれば、受入れ用揚送装置を取り外して開放された箇所を通して、流下案内体の取り外し作業が容易に行える。特に、粒状体選別装置における選別処理能力を向上させるために、流下案内体の横幅を広げて大型にしたり、流下案内体を複数並べて備える等の構造改良を行った場合であっても、大型の装置である受入れ用揚送装置を取り外すことによって大きく開放された箇所を通して流下案内体を外方に取り出すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図2】前部カバーを外した状態の粒状体選別装置の正面図である。
【
図7】第1揚送コンベアの着脱状態を示す斜視図である。
【
図8】第2揚送コンベアの取付状態を示す斜視図である。
【
図10】台車部の底部フレームに対する装着状態を示す平面図である。
【
図12】第2揚送コンベアの位置を変更したときの案内部材を示す正面図である。
【
図13】シュータの上部のロック機構を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明に係る粒状体選別装置の実施形態を、粒状体の一例として玄米や白米等の穀粒を選別対象として選別を行う粒状体選別装置に適用する場合について図面に基づいて説明する。
【0023】
粒状体選別装置は、穀物処理設備に備えられて、図示しない籾摺り装置により籾摺り処理された後の穀粒(玄米)を処理物として選別処理を実行するものである。この実施形態では、
図1,3,5の符号Fで示す方向が前側であり、符号Bで示す方向が後側であり、
図2,5の符号Rで示す方向が右側であり、符号Lで示す方向が左側である。
【0024】
(全体構成)
粒状体選別装置は、
図1,4に示すように、下部の受入部としての投入ホッパー1に投入された穀粒を上方に搬送する受入れ用揚送装置としての第1揚送コンベア2と、第1揚送コンベア2から搬出された粒状体群を一時貯留するとともに、下方に流下排出する貯留ユニットとしての貯留ホッパー3と、貯留ホッパー3から排出される粒状体群を左右方向に分散させながら排出する振動フィーダ4と、振動フィーダ4から排出される粒状体群を幅広状態で流下させながら良品と不良品とに選別する選別処理部5と、選別処理部5にて選別された後の良品(穀粒)を上方に搬送して装置外方に排出する排出用揚送装置としての第2揚送コンベア6と、運転条件を設定するための操作パネル7とが備えられている。又、装置全体の運転状態を制御する制御装置8(
図14参照)が備えられている。
【0025】
図2,4に示すように、第1揚送コンベア2は、装置後部側の左右中央に位置する状態で備えられ、後部側の下部に処理物を受け入れる投入口9が形成されている。投入ホッパー1に投入された穀粒は投入口9から第1揚送コンベア2の内部に案内される。
図2,4に示す構成では、第2揚送コンベア6は、装置後部側の左側端部に位置する状態で備えられ、後部側の上部に、搬送してきた選別後の搬送処理物を排出する排出口10が備えられている。第1揚送コンベア2と第2揚送コンベア6とが左右方向に沿って横並び状態で備えられている。
【0026】
図3に示すように、振動フィーダ4は、粒状体を受止めて載置する広幅の載置面を有する樋状のトラフ11と、トラフ11に機械的な振動を与える振動発生器12とを備え、粒状体群を振動させながら横方向に移動させて前端部から排出させるように構成されている。
【0027】
図2に示すように、振動フィーダ4は、左右方向に並ぶ状態で2つ備えられている。この2つの振動フィーダ4により、粒状体群を左右方向に分散させながら排出する分散ユニット13が構成されている。貯留ホッパー3には、粒状体群を左右に振り分けて2つの振動フィーダ4に供給する左右の流下案内部14が備えられている。
【0028】
2つの振動フィーダ4に対応させる状態で、選別処理部5が左右方向に並ぶ状態で2つ備えられている。この2つの選別処理部5により、分散ユニット13から排出される粒状体群を幅広状態で流下させながら良品と不良品とに選別する選別ユニット15が構成されている。
【0029】
図2,5に示すように、選別ユニット15が、選別ユニット15の左右中央部CL1と分散ユニット13の左右中央部CL2とが左右方向において同じ位置になる状態で配置されている。そして、第1揚送コンベア2が、貯留ホッパー3の後方に位置する状態で配置されている。
【0030】
機体支持構造について説明する。
図6に示すように、下部に略矩形状の底部フレーム16が備えられ、底部フレーム16の上側の左右両側に板状の側部フレーム17が備えられている。左右の側部フレーム17の上部同士に亘る天板18が備えられている。底部フレーム16と、左右の側部フレーム17と、天板18とが連結されて装置本体部Hの支持枠体Wが構成されている。
【0031】
底部フレーム16の下側に周縁部及び内方側の適宜箇所において角筒状の保持体19が備えられ、底部フレーム16全体が支持強度を確保できるように構成されている。そして、保持体19の上面側を全域にわたって覆う状態で板部材20が一体的に固定されている。底部フレーム16の四隅には、装置全体を支持するキャスター輪21と、高さ調整可能な接地支持体22とが備えられている。
【0032】
天板18の下側に位置する箇所に、左右の側部フレーム17に亘って架設される状態で支持板23が備えられている。この支持板23に2つの振動フィーダ4が載置支持されている。又、支持板23の後方側に位置する箇所には、左右の側板に亘って架設される状態で別の支持部材24が備えられている。
【0033】
図1,4,5に示すように、左右の側部フレーム17の夫々の左右方向外方側を覆う側部カバー25が備えられている。装置前部側には左右の側部フレーム17に亘って延びる前部カバー26が備えられ、装置後部側には、第1揚送コンベア2と第2揚送コンベア6とを除く領域を覆う後部カバー27が備えられている。
【0034】
左右両側の側部フレーム17には、夫々、その周縁部を略コ字形に屈曲形成した鍔部が形成されており、この鍔部により側部カバー25の取り付け部が形成されている。又、側部フレーム17と側部カバー25との間に空間が形成され、この空間を利用して、制御装置8や図示しない電源装置等の電気系統の部材を収納している。
【0035】
(選別処理部)
選別処理部5について説明する。
図3に示すように、選別処理部5は、粒状体群を一層で且つ幅広状態で流下させて計測対象箇所Jを通過させるように案内する傾斜姿勢の傾斜案内体としてのシュータ28と、計測対象箇所Jを照明する照明手段としての照明装置29と、計測対象箇所Jにおける穀粒からの光を受光する受光手段としての受光装置30と、受光装置30の受光情報に基づいて、計測対象箇所Jよりも穀粒の移送方向下手側の分離箇所において不良品と良品とを分離させる分離手段としてのエアー吹き付け装置31とが備えられている。
【0036】
選別処理部5は、穀粒kをシュータ28の上面を流下させながら、光反射率が適正範囲を外れているものや光透過率が適正範囲を外れているような不良品(変色粒、色付粒あるいは小石等の異物を含む)と良品の穀粒とを選別して不良粒を分離することができるように構成されている。
【0037】
シュータ28は、直線状の溝を横幅方向に沿って複数列に並べる状態で形成した溝付き板にて構成され、振動フィーダ4によってシュータ28の横幅方向に沿って幅広に広がる状態で供給された穀粒kが複数列の溝内を一列で流下案内されるように構成されている。シュータ28に繰出される穀粒kの供給量、つまり、シュータ28による穀粒kの移送流量を変更調節可能に構成されている。
【0038】
受光装置30は、穀粒の移送方向視において計測対象箇所Jに対して装置前部側に位置して、反射光を受光する前部側反射光受光装置30Aと、穀粒の移送方向視において計測対象箇所Jに対して装置後部側に位置して、反射光を受光する後部側反射光受光装置30Bと、穀粒の移送方向視において計測対象箇所Jに対して装置後部側に位置して、透過光を受光する透過光受光装置30Cとを備えている。
【0039】
前部側反射光受光装置30Aは、前部側照明部29Aにて照明されて穀粒の表面で反射した光を受光するように構成され、後部側反射光受光装置30Bは、後部側照明部29Bにて照明されて穀粒の表面で反射した光を受光するように構成されている。又、透過光受光装置30Cは、前部側照明部29Aにて照明されて穀粒を透過した光を受光するように構成されている。
【0040】
図示はしていないが、各受光装置30A,30B,30Cは、CCDセンサを備えており、複数個の単位受光部を装置横幅方向に沿って並置させる状態で備えて、穀粒の大きさよりも小さい微小範囲を単位受光対象範囲とする分解能状態で計測対象箇所Jからの検出光を受光するように構成されている。
【0041】
計測対象箇所Jよりも穀粒kの移送方向の下手側に位置する状態で分離箇所が設定され、エアー吹き付け装置31が分離すべきものとして判定された分離対象物に対してエアーを吹き付けるように構成されている。このエアー吹き付け装置31は、複数個の噴出ノズルを計測対象箇所Jの装置横幅方向の全幅を複数個の区画に分割形成した各区画に対応する状態で並置させ、分離対象物が存在する区画の噴出ノズルが作動するように制御される。
【0042】
そして、シュータ28の下端部から流下案内される穀粒kのうちで、エアー吹き付け装置31からのエアーの吹き付けを受けずにそのまま進行してくる正常な穀粒kを回収する正常粒回収用の受口部32と、エアーの吹き付けを受けて正常な穀粒kの流れから横方向に分離した分離対象物(例えば、着色米や胴割れ米等の不良米や石やガラス片等の異物を含む)を回収する分離物回収用の受口部33とが設けられている。正常粒回収用の受口部32が装置横幅方向に細長い筒状に形成され、その正常粒回収用の受口部32の周囲を囲むように、分離物回収用の受口部33が形成されている。
【0043】
分離物回収用の受口部33は、エアー吹き付け装置31からのエアーの吹き付け方向の下手側に位置して、エアーにより吹き飛ばされた穀粒を受止めて下方に向けて案内する受止め板33aと、吹き飛ばされた穀粒を流下案内しながら回収する下窄まり状の案内板33bとを備えている。分離物回収用の受口部33にて回収された分離対象物は分離物出口34から外部に排出される。
【0044】
正常粒回収用の受口部32にて回収された穀粒kは、案内部材としての正常粒案内部35により第2揚送コンベア6の下部の搬送始端部に供給され、第2揚送コンベア6により上方に搬送される。そして、上部に形成された排出口10より装置後側外方に排出され、排出ダクト37(
図4参照)を介して図外の後工程の装置に供給される。
【0045】
シュータ28は、機体後側から斜め後方上方に向けて抜き外すことができるように構成されている。シュータ28には、上下方向に離れた2箇所にフック状の係止部が備えられ、機体側の部材に係止して保持される。
図13に示すように、上部側の係止部38が機体側の横向きロッド部材39に係止した状態で位置保持できるように構成されている。上部側の係止部38の近傍に、係止部38がロッド部材39に係止した状態でロックする周知構造のバックル式のロック機構40が備えられている。
【0046】
ロッド部材39を支持する揺動アーム41と、バックル式のロック機構40は、支持部材24に異なる回動軸芯周りで回動自在に支持されている。ロック状態では、ロック機構40の支持台部分40aがロッド部材39aに接当する状態で、ロック機構40のバックル作用部40bがシュータ28側の被係止部42に係止して引き操作することで位置保持され、ロック解除状態では、揺動アーム41が揺動して、ロッド部材39を後方に引退させることができる。
【0047】
従って、ロック機構40のロック状態を解除すると、
図13に仮想線で示すように、シュータ28を斜め後方上方に向けて引き出しながら抜き外すことができる。このとき、ロッド部材39は後方に引退するので、天板18に接当することなく、シュータ28を抜き外すことができる。
【0048】
(第1揚送コンベア)
次に、第1揚送コンベア2について説明する。
図1に示すように、第1揚送コンベア2は、ケーシングとしての平面視で矩形状の筒状枠体2Aの内部に、上端側に位置する駆動プーリ2Bと、下端側に位置する従動プーリ2Cと、それらに亘って巻回された無端回動体としての平ベルト式の無端回動ベルト2Dとが備えられ、無端回動ベルト2Dに適宜間隔をあけて複数のバケット2Eが備えられている。
【0049】
筒状枠体2Aの装置後部側の下部に、投入ホッパー1に投入された穀粒を筒状枠体2Aの内部に導入する投入口9が形成されている。第1揚送コンベア2は、投入口9から供給された穀粒をバケット2Eにより載置した状態で上方に搬送して貯留ホッパー3に供給する。
【0050】
図2に示すように、第1揚送コンベア2を駆動する駆動装置としての減速機構付きの第1電動モータ43は、筒状枠体2Aの上端部の左側外方に備えられている。第1電動モータ43の出力軸は駆動プーリ2Bの回動支軸44に同一軸芯周りで回転すべく連動連結されている。回動支軸44の軸芯方向両側が支持ブラケット45により回転可能に支持されている。
【0051】
図1に示すように、軸芯方向両側に位置する支持ブラケット45は夫々、4本のボルト46により筒状枠体2Aに連結されている。連結用の4本のボルト46が挿通するボルト挿通孔47が上下方向に長い長孔に形成されている。そして、ネジ式の位置調節機構48によって、長孔の範囲内で支持ブラケット45の上下位置を変更して無端回動ベルト2Dの張り具合を調整することができる。
【0052】
(第1揚送コンベアの着脱構造)
図7に示すように、第1揚送コンベア2は、上記したような選別処理部5等を内部に有する装置本体部Hに対して、装置本体部Hおける取付部50に取り付けられた装着状態(
図4参照)と、取付部50から取り外され装置本体部Hの外方に分離された取り外し状態(
図7参照)とにわたり、着脱可能に構成されている。第1揚送コンベア2は、筒状枠体2aに第1電動モータ43が一体的に組み付けられた状態で、前記装着状態と前記取り外し状態とにわたり着脱可能に構成されている。
【0053】
第1揚送コンベア2は、選別作業を行うときは装着状態にて固定されている。選別作業が終了したのちに、シュータ28を取り外してメンテナンス作業を行うような場合には、
図7に示すように、第1揚送コンベア2を取り外し状態に切り換えることにより、シュータ28を装置後方外方に取り外すことができる。尚、この場合、後部カバー27は予め取り外しておき、第1揚送コンベア2を再度、装着状態に切り換えたのちに後部カバー27を取り付ける。
【0054】
第1揚送コンベア2の下部に、装着状態と取り外し状態との間で、第1揚送コンベア2を移動可能に支持する台車部51が備えられている。台車部51は、第1揚送コンベア2を縦向き姿勢のまま単独でスライド移動が可能なように、第1揚送コンベア2の全体を支持する構成となっている。
【0055】
図7に示すように、台車部51は、三角形状のベースフレーム52を備え、ベースフレーム52に筒状枠体2aの下端部が連結されている。
図9に示すように、ベースフレーム52は、三角形状の板部材53と、板部材53の下面側に位置して平面視で略三角形状の補強体54とが備えられている。補強体54は、板部材53の左右傾斜辺が形成する角度よりも小さい角度で位置する左右の傾斜補強体54aと、左右の傾斜補強体54aの左右間隔が大きい側の端部を連結する状態で左右方向に延びる横向き補強体54bとを有している。ベースフレーム52の三角形の頂部に対応する位置の下側にキャスター輪55が備えられている。第1揚送コンベア2は、3つのキャスター輪55によりスライド移動可能に支持されている。ベースフレーム52にも接地支持体22が備えられている。
【0056】
図7に示すように、機体枠部の底部フレーム16における取付部50に対応する箇所に、台車部51のベースフレーム52が入り込む三角形状の凹入部56が形成されている。
又、機体枠部の天板18における取付部50に対応する箇所に、筒状枠体2aが入り込む角形の凹入部57が形成されている。
【0057】
第1揚送コンベア2が取り外し状態から装着状態に移動するときに、第1揚送コンベア2を取付部50に対する適正装着位置に案内する案内機構58が備えられている。すなわち、
図10に示すように、第1揚送コンベア2が取り外し状態から装着状態に移動するに伴って、台車部51のベースフレーム52の下面側に設けられた左右の傾斜補強体54aが、底部フレーム16の三角形状の凹入部56に沿って設けられる保持体19の内縁により案内されながら移動する構成となっている。先端側のキャスター輪55が凹入部56の内奥端部に達するまで、第1揚送コンベア2が移動すると、左右の傾斜補強体54aが保持体19の内縁に略沿う状態となり、第1揚送コンベア2が適正装着位置に案内される。
【0058】
従って、底部フレーム16の凹入部56における保持体19の左右内縁19aが、第1揚送コンベア2が取り外し状態から装着状態に移動するときに、第1揚送コンベア2の両側から接当案内する複数の案内レールを構成している。そして、保持体19の左右内縁19aと、ベースフレーム52に設けられた左右の傾斜補強体54aとにより、案内機構58が構成されている。
【0059】
第1揚送コンベア2が適正装着位置に案内されると、第1揚送コンベア2が適宜箇所を装置本体側に連結して装着される。すなわち、第1揚送コンベア2が適正装着位置に案内されると、ベースフレーム52の板部材53のうち、左右の傾斜補強体54aよりも左右方向外方側に突出する箇所が、底部フレーム16の板部材20の上面側に載置する状態となる。そして、上下に重なり合うベースフレーム52の板部材53と底部フレーム16の板部材20とが、左右2箇所の連結箇所59にてボルト連結される。
【0060】
さらに、
図7に示すように、第1揚送コンベア2が適正装着位置に案内されると、第1揚送コンベア2の上下中間部に設けられたブラケット60が、装置本体側の支持部材24にボルトで連結される。支持部材24は、後部側に縦向き面が形成されており、この縦向き面とブラケット60とが対応する状態で接当して前後向きのボルトで連結される。
【0061】
第1揚送コンベア2が適正装着位置に案内されると、第1揚送コンベア2の上端部が貯留ホッパー3に連通接続される。開口部同士が連通接続される箇所では、第1揚送コンベア2と貯留ホッパー3の夫々に、前後方向の抜け外れを防止する係止部材61,62が備えられ、それらの係止部材61,62同士が上下方向に沿って嵌り合い係合するように構成されている。貯留ホッパー3は、第1揚送コンベア2が適正装着位置に装着された状態で、上方側から係止部材61,62が嵌り合い係合するように装着され、左右両側のフランジ部3aが天板18にボルト連結される。従って、第1揚送コンベア2を取り外し状態から装着状態に移動するときには、貯留ホッパー3は予め取り外しておき、第1揚送コンベア2が適正装着位置に案内されたのちに、貯留ホッパー3を上方側から取り付ける。
【0062】
(第2揚送コンベア6)
次に、第2揚送コンベア6について説明する。
図3に示すように、第2揚送コンベア6は、第1揚送コンベア2と同様に、平面視で矩形状の筒状枠体6Aの内部に、上端側に位置する駆動プーリ6Bと、下端側に位置する従動プーリ6Cと、それらに亘って巻回された無端回動体としての平ベルト式の無端回動ベルト6Dとが備えられ、無端回動ベルト6Dに適宜間隔をあけて複数の搬送用移送体としてのバケット6Eが備えられている。
【0063】
筒状枠体6Aの装置後部側の上部に、上方に搬送してきた穀粒kを筒状枠体6Aの後側外方に排出する排出口36が形成されている。第2揚送コンベア6は、正常粒回収用の受口部32から回収されて正常粒案内部35により流下案内される正常な穀粒kをバケット6Eにより載置した状態で上方に搬送して排出口36から装置後側の外方に排出し、排出ダクト37を通して下方に案内するように構成されている。排出された穀粒は、図示しない後工程の処理装置、例えば、計量装置等に供給される。
【0064】
図2に示すように、第2揚送コンベア6を駆動する減速機構付きの第2電動モータ63は、筒状枠体6Aの上端部の横方向内方側に備えられている。
図3に示すように、第1揚送コンベア2と同様に、駆動プーリ6Bの回動支軸64の軸芯方向両側が支持ブラケット65により支持され、且つ、支持ブラケット65の上下位置を変更調節可能なネジ式位置調節機構66が備えられている。
【0065】
(第2揚送コンベア6の取付構造)
装置本体部Hには、第2揚送コンベア6を取り付け可能な取付部70が左右方向に位置を異ならせて複数設けられている。具体的には、複数の取付部70が、装置本体部Hの左右方向両端部に設けられている。すなわち、
図8に示すように、装置後部側の左右両側端部の角部に、第2揚送コンベア6を装着可能な取付部70が設けられている。取付部70は、第2揚送コンベア6が装着された状態で、装置全体の左右方向の全幅内に収まる状態で、第2揚送コンベア6が入り込み可能な角形の凹入部にて構成されている。
【0066】
複数(2つ)の取付部70のうちの第2揚送コンベア6が取り付けられていない取付部70は、上下方向の全域にわたって開放された状態となる。そこで、この箇所が開放状態とならないように端部側カバー71により塞がれている。端部側カバー71は、側部フレーム17の後端部及び後部カバー27の側部に複数箇所がボルトで連結されて固定されている。
【0067】
良品を選別処理部5から第2揚送コンベア6の搬送始端部に向けて案内する正常粒案内部35は、第2揚送コンベア6が2つの取付部70に対して選択的に取り付けられるのに応じて、取り付けられた第2揚送コンベア6の搬送始端部に搬送対象物を流下案内する案内姿勢になるように、姿勢切り換え可能に構成されている。
【0068】
図11に示すように、正常粒案内部35は、左右の選別処理部5にて選別された良品を夫々、合流して第2揚送コンベア6の搬送始端部に向けて案内するように構成されている。正常粒案内部35は、全体的に下窄まりの角筒状に形成されている。
【0069】
正常粒案内部35は、上下方向に分割された3個の分割筒体を接続する構成となっている。最も上側に位置する第一分割筒体72は、左右両側端部に備えられたフック部72aを、正常粒回収用の受口部32の左右両側端部に備えられた係止部32aに対して引っ掛け係止して位置保持されている。
【0070】
2段目の第二分割筒体73は、第一分割筒体72の下端部に外嵌接続され、斜め下方に向けてのびる下窄まりの角筒状に形成されている。すなわち、第二分割筒体73は、右側面が略鉛直姿勢であり、左側面が下側程右側に寄る斜め姿勢に形成されている。第一分割筒体72と第二分割筒体73との接続部は略水平姿勢に設けられ、端部同士を嵌め合い接続したのちに、両者に備えられたフランジ同士をボルト連結するように構成されている。
【0071】
3段目の第三分割筒体74は、第二分割筒体73の下端部に外嵌接続され、斜め方向に延びる角筒状に形成されている。すなわち、第三分割筒体74は、右側面及び左側面が、略平行に延びる状態で、共に、下側程右側に寄る斜め姿勢に形成されている。第二分割筒体73と第三分割筒体74との接続部は略水平姿勢に設けられ、端部同士を嵌め合い接続したのちに、両者に備えられたフランジ同士をボルト連結するように構成されている。
【0072】
第三分割筒体74の下側には、第2揚送コンベア6の投入口75に向けて案内するように略漏斗状に形成された受入れ案内体76が接続されている。受入れ案内体76は、第三分割筒体74の下端部に外嵌接続されている。第三分割筒体74と受入れ案内体76との接続部は略水平姿勢に設けられている。
【0073】
第一分割筒体72は、第2揚送コンベア6の取付位置の変化にかかわらず、常に同じ状態で支持される。第二分割筒体73及び第三分割筒体74は、夫々、上段の分割筒状体に対して左右向きが反転する状態で取り付け可能に構成されている。
【0074】
第2揚送コンベア6の取付位置が左右で変化する場合であっても、第一分割筒体72、第二分割筒体73及び第三分割筒体74は、共用することができる。説明を加えると、第一分割筒体72は、第2揚送コンベア6の取付位置の変化にかかわらず、常に同じ状態で支持される。
図12に示すように、装置左側に第2揚送コンベア6が取り付けられた状態では、第二分割筒体73は、右側に取り付けられた状態(
図11)に対して左右向き反転した状態で第一分割筒体72に接続して連結される。第三分割筒体74も同様に左右向き反転した状態で第二分割筒体73に接続して連結される。
【0075】
受入れ案内体76は、単純な角筒状ではなく、粒状体群の流下案内方向が左右方向だけでなく前後方向にも変更させるものであるから、第2揚送コンベア6が左側の取付部70に装着される状態と、第2揚送コンベア6が右側の取付部70に装着される状態との夫々において形状が異なる専用の部材を用いるようになっている。
【0076】
次に、制御構成について簡単に説明する。
図14に示すように、マイクロコンピュータ利用の制御装置8が設けられ、この制御装置8に、各受光装置30A,30B,30Cによる受光情報、操作パネル7からの操作情報等が入力されている。操作パネル7は、前部側に外方に臨む状態で備えられ、各種の設定を行うことができるようになっている。一方、制御装置8からは、照明装置29を点灯させる駆動信号と、エアー吹き付け装置31に対する駆動信号と、振動フィーダ4に対する駆動信号等が出力される。
【0077】
制御装置8を利用して、受光装置30A,30B,30Cの受光情報に基づいて分離対象となる粒状体(不良の穀粒及び小石やガラス片等の異物を含む)(以下、分離対象物という)であるか否かを判別する粒状体判別処理を実行する評価処理手段100が構成されている。詳述はしないが、制御装置8は、第1電動モータ43や第2電動モータ63についても作動を制御するように構成されている。
【0078】
評価処理手段100について説明する。
評価処理手段100は、前部側反射光受光装置30A、後部側反射光受光装置30B及び透過光受光装置30Cの夫々について、各単位受光部にて受光して得られた光量値が各単位受光部毎に予め設定されている適正光量範囲を外れているか否かの判別を行い、いずれかの単位受光部の受光量が適正光量範囲を外れている場合に分離対象物(不良品)であると判別する。
【0079】
分離対象物であると判別されると、計測対象箇所Jからエアー噴出箇所まで移動する所要時間が経過したのちに、エアー吹き付け装置31における該当する噴出ノズルからエアーを噴出させて、分離対象物を分離物回収用の受口部33に吹き飛ばして分離させる。一方、分離対象物と判別されなかった正常な穀粒は正常粒回収用の受口部32に回収する。
【0080】
分離物回収用の受口部33にて回収された分離対象物は分離物出口34から外部に排出され、正常粒回収用の受口部32にて回収された正常な穀粒は、正常粒案内部35により流下案内されて、投入口75から第2揚送コンベア6内部の下部の搬送始端部に供給され、上方に搬送されて排出口36より排出ダクト37を介して装置外部に排出される。
【0081】
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、受入れ用揚送装置としての第1揚送コンベア2に台車部51が備えられる構成としたが、この構成に代えて、装置本体側の底部フレーム16に第1揚送コンベア2を載置支持して取り外し可能にボルト連結する等の簡素な支持構成としてもよく、支持構成は適宜変更して実施することができる。
【0082】
(2)上記実施形態では、第1揚送コンベア2を適正装着位置に案内する案内機構58が備えられる構成としたが、このような案内機構58を備えない構成としてもよい。
【0083】
(3)上記実施形態では、第1揚送コンベア2は筒状枠体2Aに駆動機構としての第1電動モータ43が組み付けられた状態で着脱可能に構成されるものを示したが、この構成に代えて、第1電動モータ43が取り外された状態で着脱させる構成としてもよい。
【0084】
(4)上記実施形態では、第1電動モータ43が第1揚送コンベア2の上部に備えられる構成としたが、この構成に代えて、第1電動モータ43が第1揚送コンベア2の下部あるいは上下中間部に備えられる構成としてもよい。
【0085】
(5)上記実施形態では、第1揚送コンベア2が無端回動ベルト2Dにバケット2Eを備えたバケットコンベアにて構成されるものを示したが、この構成に代えて、スクリューコンベア等、他の型式のコンベアでもよい。
【0086】
(6)上記実施形態では、選別ユニット15が、選別ユニット15の左右中央部と分散ユニット13の左右中央部とが左右方向において同じ位置になる状態で配置され、第1揚送コンベア2が、貯留ユニット(貯留ホッパー3)の後方に位置する状態で配置される構成としたが、この構成に代えて、選別ユニット15が、分散ユニット13に対して、左右方向の位置が異なる状態で備えられるものでもよく、第1揚送コンベア2が、貯留ホッパー3に対して、左右方向に位置が異なる状態で備えられるものでもよい。
【0087】
(7)上記実施形態では、振動フィーダ4と選別処理部5とが夫々、左右横並び状態で2個備えられる構成としたが、この構成に代えて、振動フィーダ4と選別処理部5とが夫々、1個ずつ備えられる構成でもよく、あるいは、3個以上備えられる構成としてもよい。
【0088】
(8)上記実施形態では、第2揚送コンベア6が、複数の取付部70のうちのいずれかに選択的に取り付けられる構成としたが、この構成に代えて、第2揚送コンベア6が予め定められた1つの取付部に取り付ける構成としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明は、穀粒や樹脂ペレット等の粒状体を処理対象として選別処理する粒状体選別装置に適用できる。
【符号の説明】
【0090】
2 第1揚送コンベア(受入れ用揚送装置)
2A 筒状枠体(ケーシング)
2C 無端回動ベルト(無端回動体)
5 選別処理部
19a 案内レール
28 流下案内体
30 受光手段
31 分離手段
43 第1電動モータ(駆動装置)
50 取付部
51 台車部
59 案内機構
H 装置本体部
J 計測対象位置