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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-30
(45)【発行日】2023-04-07
(54)【発明の名称】排出ステーション
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/00 20060101AFI20230331BHJP
   A47L 9/10 20060101ALI20230331BHJP
   A47L 9/28 20060101ALI20230331BHJP
【FI】
A47L9/00 104
A47L9/10 A
A47L9/28 E
【請求項の数】 12
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020173936
(22)【出願日】2020-10-15
(62)【分割の表示】P 2017534319の分割
【原出願日】2015-11-18
(65)【公開番号】P2021035500
(43)【公開日】2021-03-04
【審査請求日】2020-11-13
【審判番号】
【審判請求日】2021-11-12
(31)【優先権主張番号】62/096,771
(32)【優先日】2014-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】313013863
【氏名又は名称】アイロボット・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】モリン, ラッセル ウォルター
(72)【発明者】
【氏名】ブルサル, ファルーク ハリル
(72)【発明者】
【氏名】べーシェンシュタイン, ハロルド
【合議体】
【審判長】佐々木 芳枝
【審判官】田合 弘幸
【審判官】五十嵐 康弘
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0013907(US,A1)
【文献】特開2002-125899(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第10-2012-109938(DE,A1)
【文献】米国特許第6073302(US,A)
【文献】特表2009-543637(JP,A)
【文献】実開平2-18363(JP,U)
【文献】特開2004-267236(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0271940(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 5/00-5/38
A47L 9/00-9/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デブリを含むデブリビンを有するロボット掃除機を受けるように構成されたベースと、
フィルタバッグを受けるように構成されたキャニスタと、
エアムーバと、
前記エアムーバを動作させて、前記デブリビンから、前記キャニスタへと、フィルタバッグを通して、デブリを含む空気流を生じさせるように構成されたコントローラであって、その結果、前記フィルタバッグは前記空気流からデブリの少なくとも一部を分離する、コントローラと、
前記キャニスタ内のフィルタバッグの存在を検出するように構成されているとともに、フィルタバッグ検出装置がフィルタバッグの無いことを示すと、前記コントローラが前記エアムーバを動作させるのを防止するように構成されているフィルタバッグ検出装置と、
を備え、
前記フィルタバッグ検出装置は、前記キャニスタ内のフィルタバッグの存在を検出するように構成された光出射器及び光検出器を備え、
前記キャニスタは前記ベースから取り外し可能であり、
排出ステーションは、前記キャニスタが前記ベースに取り付けられたことを検出するように構成された連結センサをさらに備え、
前記コントローラは、前記キャニスタが前記ベースに取り付けられたことを前記連結センサが検出した場合に前記エアムーバを動作させるように構成されている排出ステーション。
【請求項2】
前記キャニスタは、前記フィルタバッグが前記キャニスタ内にあると、前記フィルタバッグをカバーするように構成されたアクセス扉を備え、
前記フィルタバッグ検出装置は、前記フィルタバッグが前記キャニスタに無いと、前記アクセス扉が閉じるのを機械的に防止するように構成されている請求項1に記載の排出ステーション。
【請求項3】
充電モジュールをさらに備え、
前記充電モジュールは、
前記ロボット掃除機にエネルギを供給するように構成されており、
前記ロボット掃除機が前記排出ステーションのベースに受けられたことを検出するように構成されており、かつ
前記ロボット掃除機が前記排出ステーションのベースで受けられていないことを前記充電モジュールが検出すると、前記コントローラが前記エアムーバを動作させないように構成されている請求項1に記載の排出ステーション。
【請求項4】
前記コントローラは、前記デブリビンからのデブリの排出が完了したことを示す信号を受信すると、前記エアムーバの動作を停止するように構成されている請求項1に記載の排出ステーション。
【請求項5】
前記キャニスタのデブリ容量を表示するように構成されたユーザインターフェースをさらに備える請求項1に記載の排出ステーション。
【請求項6】
前記デブリビンからデブリを排出するための残り時間を表示するように構成されたユーザインターフェースをさらに備える請求項1に記載の排出ステーション。
【請求項7】
前記ベースは、デブリビンを有するロボット掃除機を受けて支持する受け面を有するランプを含み、
前記ランプは、前記ロボット掃除機がドッキング位置で前記受け面に受けられると、前記ロボット掃除機のデブリビンと空気的に適合するように構成された排出吸気口を規定している請求項1に記載の排出ステーション。
【請求項8】
前記ロボット掃除機のデブリビンの収集開口と空気的に適合するように構成された排出吸気口と、
前記排出ステーションが前記ロボット掃除機を受けると、前記排出吸気口と前記収集開口とを空気的にシールするように構成されたシールと、
をさらに備える請求項1に記載の排出ステーション。
【請求項9】
前記ベースは、デブリの粒子をろ過する粒子フィルタを含み、
前記フィルタバッグにより分離されたデブリの粒子は、前記粒子フィルタによりろ過されたデブリの粒子よりも大きい請求項1に記載の排出ステーション。
【請求項10】
前記キャニスタ及び前記ベースは、台形状の断面を有する請求項1に記載の排出ステーション。
【請求項11】
前記キャニスタ及び前記ベースは前記排出ステーションの高さを規定しており、
前記キャニスタは前記排出ステーションの高さの半分を超える高さを規定している請求項1に記載の排出ステーション。
【請求項12】
前記キャニスタは、前記排出ステーションの高さの少なくとも3分の2の高さを規定している請求項1に記載の排出ステーション。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ロボット掃除機によって収集されたデブリの排出に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自律型ロボットは、構造化されていない環境において、継続的な人による誘導を必要とすることなく所望の作業を実行することが可能なロボットである。様々な種類のロボットが、ある程度自律的である。異なるロボットは、異なる形態で自律的であり得る。自律型ロボット掃除機は、一以上の作業を実行するために、継続的な人による誘導無しに作業面を移動する。家庭用ロボット、事務所用ロボット、及び/又は消費者志向に合わせたロボットの分野においては、真空清掃、床清掃、芝刈り等の作業といった家庭用の機能を実行する移動型ロボットが市販されるようになってきている。
【発明の概要】
【0003】
ロボット掃除機は、ある環境の床面上を自律的に移動して、塵、埃及び毛といったデブリを収集し、収集したデブリをロボット掃除機のデブリビンに蓄えても良い。ロボット掃除機は、収集したデブリをデブリビンから排出するため、及び/又はロボット掃除機のバッテリを充電するために、排出ステーションとドッキングしても良い。排出ステーションは、ドッキング位置でロボット掃除機を受けるベースを含んでも良い。ロボット掃除機がドッキング位置にある場合、排出ステーションは、排出ステーションがロボット掃除機のデブリビン内に蓄積されたデブリを除去できるようにするために、デブリビンと接続される。排出ステーションは、排出モードと空気ろ過モードという二つのモードのうちの一つのモードで動作しても良い。排出モード中は、排出ステーションは、ドッキングしているロボット掃除機のデブリビンからデブリを除去する。空気ろ過中は、排出ステーションは、ロボット掃除機が排出ステーションとドッキングしているか否かにかかわらず、排出ステーションの周囲の空気をろ過する。排出ステーションは、空気流を環境に排気する前に、空気流を粒子フィルタに通して(例えば、~0.1から~0.5マイクロメータの)小さい粒子を除去しても良い。排出ステーションは、排出ステーションがデブリビンからデブリを排出していない場合に空気ろ過モードで動作しても良い。例えば、デブリを収集するためのキャニスタがベースに連結されていない場合、ロボット掃除機が排出ステーションとドッキングしていない場合、又はロボット掃除機からデブリが排出されていない場合はいつでも、空気ろ過モードが作動しても良い。
【0004】
本開示の一側面は、ベースとキャニスタとを含む排出ステーションを提供する。ベースは、ランプと、空圧デブリ吸入導管の第一導管部と、エアムーバと、粒子フィルタとを含む。ランプは、デブリビンを有するロボット掃除機を受けて支持するための受け面を有する。ランプは、ロボット掃除機がドッキング位置で受け面に受けられている場合にロボット掃除機のデブリビンと空気的につながるよう配置された排出吸気口を規定する。空圧デブリ吸入導管の第一導管部は、排出吸気口と空気的に接続されている。エアムーバは、吸気口と排気口とを有し、吸気口から受けた空気を排気口から出す。粒子フィルタは、エアムーバの排気口と空気的に接続されている。キャニスタは、ベースに取り外し可能に取り付けられており、空圧デブリ吸入導管の第二導管部と、分離装置と、排気導管と、収集ビンとを含む。第二導管部は、キャニスタがベースに取り付けられている場合に、第一導管部と空気的につながって(例えば、唯一の導管としての)空圧デブリ吸入導管を形成するよう配置されている。分離装置は、デブリ吸入導管の第二導管部と空気連通し、受けた空気流からデブリを分離する。排気導管は、分離装置と空気連通し、キャニスタがベースに取り付けられている場合にエアムーバの吸気口と空気的に接続するよう配置されている。収集ビンは、分離装置と空気連通する。
【0005】
本開示の実施例は、以下の任意の特徴のうちの一つ以上を含んでも良い。いくつかの実施例では、分離装置は、少なくとも一つの衝突壁と、空気流からデブリを分離するために空気流を空圧デブリ吸入導管の第二導管部から少なくとも一つの衝突壁に向かわせるよう配置された溝とを規定する。少なくとも一つの衝突壁は、実質円筒形の形状を有する分離ビンを規定しても良い。
【0006】
いくつかの例では、分離装置は、開放中央領域を規定する環状フィルタ壁を含む。環状フィルタ壁は、空気流からデブリを除去するために空圧デブリ吸入導管の第二導管部から空気流を受けるよう配置されている。分離装置は、他の粒子フィルタより大きい粒子をろ過するもう一つの粒子フィルタを含んでも良い。分離装置は、空気流からデブリを除去するために空圧デブリ吸入導管の第二導管部から空気流を受けるよう配置されたフィルタバッグを更に含んでも良い。
【0007】
いくつかの実施例では、収集ビンは、デブリを収集ビンに収集するための閉位置と、収集したデブリを収集ビンから取り出すための開位置との間で可動である、デブリ排出扉を含む。キャニスタ及びベースは、台形状の断面を有しても良い。キャニスタ及びベースは排出ステーションの高さを規定しても良く、キャニスタは排出ステーションの高さの半分を超える高さを規定しても良い。加えて又は代替的に、キャニスタは排出ステーションの高さの少なくとも三分の二の高さを規定する。
【0008】
いくつかの例では、ランプは、ロボット掃除機がドッキング位置にある場合に空気的に排出吸気口及びロボット掃除機の収集開口を密閉するシールを更に含む。ランプは、受け面に配置され、ロボット掃除機がドッキング位置に受けられている場合にロボット掃除機の一以上の対応する電気接点と接触するよう配列された、一以上の充電接点を更に含んでも良い。ランプは、受け面に配置され、ロボット掃除機がドッキング位置に受けられている場合に、排出吸気口がロボット掃除機のデブリビンと空気的につながり、一以上の充電接点がロボット掃除機の電気接点に電気的に接続されるように、受けたロボット掃除機を配向するよう配列された一以上のアライメント形状を更に含んでも良い。追加的に又は代替的に、一以上のアライメント形状は、ロボット掃除機がドッキング位置に向かっている間ロボット掃除機の車輪を受け入れる車輪ランプと、ロボット掃除機がドッキング位置にある場合にロボット掃除機の車輪を支持する車輪受け台と、を含んでも良い。
【0009】
排出ステーションは、エアムーバ及び一以上の充電接点と通信する制御装置を更に含んでも良い。制御装置は、一以上の充電接点と一以上の対応する電気接点との間の電気的接続の通知を受信した場合に、空気を動かすためにエアムーバを始動させても良い。
【0010】
本開示の別の側面は、ベースとキャニスタとを含む。ベースは、ランプと、空圧デブリ吸入導管の第一導管部と、流れ制御装置と、エアムーバと、粒子フィルタとを含む。ランプは、デブリビンを有するロボット掃除機を受けて支持するための受け面を有する。ランプは、ロボット掃除機がドッキング位置で受け面に受けられている場合にロボット掃除機のデブリビンと空気的につながるよう配置された排出吸気口を規定する。空圧デブリ吸入導管の第一導管部は排出吸気口と空気的に接続され、流れ制御装置は空圧デブリ吸入導管の第一導管部と空気的に接続されている。エアムーバは、吸気口と排気口とを有する。吸気口は、流れ制御装置と空気的に接続されている。エアムーバは、吸気口又は流れ制御装置から受けた空気を排気口から出す。粒子フィルタは、排気口と空気的に接続されている。キャニスタは、ベースに取り外し可能に取り付けられており、空圧デブリ吸入導管の第二導管部と、分離装置と、排気導管と、収集ビンとを含む。第二導管部は、キャニスタがベースに取り付けられている場合に第一導管部と空気的につながって空圧デブリ吸入導管を形成するよう配置されている。分離装置は、空圧デブリ吸入導管の第二導管部と空気連通する。分離装置は、受けた空気流からデブリを分離する。排気導管は、分離装置と空気連通し、キャニスタがベースに取り付けられている場合にエアムーバの吸気口と空気的に接続するよう配置されている。収集ビンは、分離装置と空気連通する。
【0011】
いくつかの実施例では、流れ制御装置は、キャニスタがベースに取り付けられている場合に排気口をエアムーバの吸気口に空気的に接続する第一位置と、エアムーバの環境空気吸気口をエアムーバの排気口に空気的に接続する第二位置との間で移動する。加えて又は代替的に、流れ制御装置は、キャニスタがベースから取り外された場合に、第二位置に移動して排気口をエアムーバの吸気口に空気的に接続する。流れ制御装置は、第一位置又は第二位置の方向にばね付勢されていても良い。
【0012】
いくつかの例では、排出ステーションは、流れ制御装置及びエアムーバと通信する制御装置を更に含む。制御装置は、第一動作モードと第二動作モードとを含む動作モードを実行する。第一動作モード中は、制御装置は、エアムーバを始動させるとともに、流れ制御装置を第一位置に移動するよう作動させて排気口をエアムーバの吸気口に空気的に接続する。第二動作モード中は、制御装置は、エアムーバを始動させるとともに、流れ制御装置を第二位置に作動させてエアムーバの環境空気吸気口をエアムーバの排気口に空気的に接続する。
【0013】
排出ステーションは、制御装置と通信し、キャニスタのベースへの連結を検出する、連結センサを更に含んでも良い。制御装置は、制御装置が連結センサからキャニスタがベースに連結されていることを示す第一通知を受信した場合に第一動作モードを実行する。制御装置は、制御装置が連結センサからキャニスタがベースから取り外されていることを示す第二通知を受信した場合に第二動作モードを実行する。
【0014】
排出ステーションは、制御装置と通信する、ランプの受け面に配置され、ロボット掃除機がドッキング位置に受けられている場合にロボット掃除機の一以上の対応する電気接点と接触するよう配列された、一以上の充電接点を更に含んでも良い。制御装置は、制御装置が一以上の充電接点と一以上の対応する電気接点との間の電気的接続の通知を受信した場合に、第一動作モードを実行する。加えて又は代替的に、制御装置は、制御装置が一以上の充電接点と一以上の対応する電気接点との間の電気的切断の通知を受信した場合に、第二動作モードを実行する。
【0015】
いくつかの例では、ランプは、受け面に配置され、ロボット掃除機がドッキング位置に受けられている場合に、排出吸気口がロボット掃除機のデブリビンと空気的につながり、一以上の充電接点がロボット掃除機の電気接点に電気的に接続されるように、受けたロボット掃除機を配向するよう配列された一以上のアライメント形状を更に含む。加えて又は代替的に、一以上のアライメント形状は、ロボット掃除機がドッキング位置に向かっている間ロボット掃除機の車輪を受け入れる車輪ランプと、ロボット掃除機がドッキング位置にある場合にロボット掃除機の車輪を支持する車輪受け台とを含んでも良い。
【0016】
いくつかの例では、分離装置は、少なくとも一つの衝突壁と、空気流からデブリを分離するために空気流を空圧デブリ吸入導管の第二導管部から少なくとも一つの衝突壁に向かわせるよう配置された溝とを規定する。少なくとも一つの衝突壁は、実質円筒形の形状を有する分離ビンを規定しても良い。
【0017】
いくつかの実施例では、分離装置は、開放中央領域を規定する環状フィルタ壁を含む。環状フィルタ壁は、空気流からデブリを除去するために空圧デブリ吸入導管の第二導管部から空気流を受けるよう配置されている。分離装置は、他の粒子フィルタより大きい粒子をろ過するもう一つの粒子フィルタを含んでも良い。分離装置は、空気流からデブリを除去するために空圧デブリ吸入導管の第二導管部から空気流を受けるよう配置されたフィルタバッグを更に含んでも良い。いくつかの例では、収集ビンは、デブリを収集ビンに収集するための閉位置と、収集したデブリを収集ビンから取り出すための開位置との間で可動である、デブリ排出扉を含む。キャニスタ及びベースは、台形状の断面を有しても良い。キャニスタ及びベースは排出ステーションの高さを規定し、キャニスタは排出ステーションの高さの半分を超える高さを規定しても良い。加えて又は代替的に、キャニスタは排出ステーションの高さの少なくとも三分の二の高さを規定する。いくつかの例では、ランプは、ロボット掃除機がドッキング位置にある場合に空気的に排出吸気口及びロボット掃除機の収集開口を密閉するシールを更に含む。
【0018】
本開示の更に別の側面は、演算装置で、ロボット掃除機がドッキング位置で排出ステーションの受け面に受けられているかを示す第一通知を受信することを含む方法を提供する。方法は、演算装置で、排出ステーションのキャニスタが排出ステーションのベースに連結されているかを示す第二通知を受信することを更に含む。第一通知が、ロボット掃除機がドッキング位置で排出ステーションの受け面に受けられていることを示し、第二通知が、キャニスタがベースに連結されていることを示している場合、方法は、演算装置を用いて、キャニスタ又はベースの排気導管をキャニスタ又はベースのエアムーバの吸気口に空気的に接続する第一位置に移動するよう流れ制御弁を作動させ、演算装置を用いて、ドッキングしているロボット掃除機のデブリビンからキャニスタ内にデブリを引き込むために、ロボット掃除機のデブリビンと空気的につながっている排出ステーションが規定する排出吸気口内に空気を引き込むようエアムーバを始動させることを含む。第一通知が、ロボット掃除機がドッキング位置で排出ステーションの受け面に受けられていないことを示しているか、第二通知が、キャニスタがベースから取り外されていることを示している場合、方法は、演算装置を用いて、エアムーバの環境空気吸気口を粒子フィルタに空気的に接続する第二位置に移動するよう流れ制御弁を作動させ、演算装置を用いて、環境空気吸気口に空気を引き込んで引き込まれた空気を粒子フィルタに通すようエアムーバを始動させることを含む。
【0019】
いくつかの例では、方法は、受け面に配置され、ロボット掃除機がドッキング位置で受けられている場合にロボット掃除機の対応する一以上の電気接点と接触するよう配列された一以上の充電接点から、電気信号を受信することを含む第一通知を受信することを含む。第二通知の受信は、キャニスタのベースとの連結を検出する連結センサから信号を受信することを含む。加えて又は代替的に、連結センサは、光学遮断センサ、接触センサ、及び/又はスイッチを含む。
【0020】
いくつかの実施例では、ベースは、排出吸気口と空気的に接続された、空圧デブリ吸入導管の第一導管部を含む。エアムーバは吸気口と排気口とを有し、吸気口は流れ制御弁と空気的に接続され、エアムーバは吸気口又は流れ制御弁から受けた空気を排気口から出す。粒子フィルタは、排気口と空気的に接続されている。
【0021】
いくつかの例では、キャニスタは、キャニスタがベースに取り付けられている場合に第一導管部と空気的につながって空圧デブリ吸入導管を形成するよう配置された、空圧デブリ吸入導管の第二導管部を含む。分離装置は、第二導管部と空気連通し、受けた空気流からデブリを分離する。排気口は、分離装置と空気連通し、キャニスタがベースに取り付けられている場合且つ流れ制御弁が第一位置にある場合に、エアムーバの吸気口と空気的に接続するよう配置されている。収集ビンは、分離装置と空気連通する。
【0022】
本開示の更に別の側面は、ロボット掃除機を受け面に受けることを含む方法を提供する。受け面は、ロボット掃除機がドッキング位置で受けられている場合にロボット掃除機のデブリビンと空気的につながるよう配置された排出吸気口を規定する。方法は、エアムーバを用いてデブリビンから空圧デブリ吸入導管を通して空気流を引き込むことを含む。方法は、空気流を、空圧デブリ吸入導管と連通する分離装置に向かわせることを更に含む。分離装置は、少なくとも一つの衝突壁と、空気流からデブリを分離するために空気流を空圧デブリ吸入導管から少なくとも一つの衝突壁に向かわせるよう配置された溝とで規定される。方法は、分離装置によって分離されたデブリを分離装置と連通する収集ビンに収集することを更に含む。
【0023】
いくつかの実施例では、方法は、ロボット掃除機がドッキング位置で受け面上に受けられているかを示す第一通知を受信し、キャニスタがベースに連結されているかを示す第二通知を受信することを含む。第一通知が、ロボット掃除機がドッキング位置で受け面上に受けられていることを示し、第二通知が、キャニスタがベースに連結されていることを示している場合、方法は、空気流をデブリビンから引き込んで空気流を分離装置に向かわせることを更に含む。
【0024】
本開示の一以上の実施例の詳細は、添付の図面及び以下の明細書に記載されている。その他の側面、特徴、及び長所は、明細書、図面、及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1は、排出ステーションとドッキングしているロボット掃除機の一例の斜視図である。
図2A図2Aは、ロボット掃除機の一例の上面図である。
図2B図2Bは、ロボット掃除機の一例の底面図である。
図3図3は、排出ステーションのランプ及びベースの一例の斜視図である。
図4図4は、排出ステーションのベースの一例の斜視図である。
図5図5は、排出ステーションのベースの一例の概略図である。
図6図6は、排出ステーションの、フィルタを収容するキャニスタの一例の概略図である。
図7図7は、排出ステーションの、空気粒子分離装置を収容するキャニスタの一例の概略図である。
図8A図8Aは、排出ステーションの、フィルタ及び空気粒子分離装置を収容するキャニスタの一例の概略上面図である。
図8B図8Bは、排出ステーションの、フィルタ及び空気粒子分離装置を収容するキャニスタの一例の概略側面図である。
図9A図9Aは、排出ステーションの、二段階空気分離装置を収容するキャニスタの一例の概略上面図である。
図9B図9Bは、排出ステーションの、二段階空気分離装置を収容するキャニスタの一例の概略側面図である。
図10A図10Aは、排出ステーションの、フィルタバッグを収容するキャニスタの一例の概略上面図である。
図10B図10Bは、排出ステーションの、フィルタバッグを収容するキャニスタの一例の概略側面図である。
図11図11は、排出ステーションの一例の概略図である。
図12A図12A及び12Bは、空気流が空気フィルタを通過するよう方向づけるための流れ制御装置の一例の概略図である。
図12B図12A及び12Bは、空気流が空気フィルタを通過するよう方向づけるための流れ制御装置の一例の概略図である。
図13図13は、排出ステーションの制御装置の一例の概略図である。
図14図14は、第一動作モード及び第二動作モードで排出ステーションを操作する方法の一例である。
【0026】
いくつかの図面中の同様の番号は、同様の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1-5を参照して、いくつかの実施例では、ロボット掃除機10によって収集されたデブリを排出するための排出ステーション100は、ベース120と、ベース120に取り外し可能に取り付けられたキャニスタ110とを含む。ベース120は、デブリビン50を有するロボット掃除機10を受けて支持する受け面132(図3)を有するランプ(ramp)130を含む。図3に示すように、ランプ130は、ロボット掃除機10がドッキング位置において受け面132上に受けられている際にロボット掃除機10のデブリビン50と空気的につながるよう配置された排出吸気口200を規定する。ドッキング位置は、受け面132がロボット掃除機10の車輪22a、22bと接触し車輪22a、22bを支持している状態を指す。いくつかの実施例では、ランプ130は、角度θ内に含まれている。ロボット掃除機10がドッキング位置にある場合に、排出ステーション100は、ロボット掃除機10のデブリビン50からデブリを除去しても良い。いくつかの実施例では、排出ステーション100は、ロボット掃除機10がドッキング位置にある場合に、ロボット掃除機10の一以上のエネルギ貯蔵装置(例えば、バッテリ24)を充電する。いくつかの例では、排出ステーション100は、ロボット10のバッテリ24を充電すると同時にビン50からデブリを除去する。
【0028】
ランプ130に隣接する、ベース120の下側部分128は、ロボット10がランプ130に受けられ支持されるのを可能にするよう構成された半径を有する輪郭を含んでも良い。キャニスタ110及びベース120の外面は、前壁112及び後壁114並びに第一側壁116及び第二側壁118で規定されても良い。いくつかの例では、壁112、114、116、118は、キャニスタ110及びベース120の後壁114が目立たないように環境内の壁に隣接して密着するよう、キャニスタ110及びベース120の台形状の断面を規定する。壁112、114、116、118が台形状の断面を規定する場合、後壁114は、前壁112の幅より大きい幅(すなわち、側壁116と側壁118との間の距離)を有しても良い。他の例では、キャニスタ110及びベース120の断面は、多角形、四角形、円形、楕円形又はその他の形状であっても良い。
【0029】
いくつかの例では、排出ステーション100のベース120及びランプ130は一体的であり、キャニスタ110は、ロボット10が排出ステーション100のドッキング位置にある場合にデブリビン50から取り出したデブリを収集するために、ベース120に(例えば、図4に示すように、一以上のラッチ124によって)取り外し可能に取り付けられている。いくつかの例では、一以上のラッチ124は、キャニスタ110に配置された対応するばね式の戻り止め125(図6)と解放可能に係合する。キャニスタ110及びベース120は、組み合わさって排出ステーション100の高さHを規定する。いくつかの例では、キャニスタ110は、規定される高さHの半分を超える高さを有する。他の例では、キャニスタ110は、規定される高さHの少なくとも三分の二の高さを有する。キャニスタ110は、キャニスタ110に配置された機構をベース120に配置されたラッチ124と係合させるのに十分な力をユーザが加えた場合に、ベース120と結合しても良い。連結センサ420(図4)は、制御装置1300(例えば、演算装置)と通信し、キャニスタ110のベース120への連結を検出しても良い。いくつかの例では、連結センサ420は、一以上のラッチ124と、キャニスタ110に配置された対応するばね式戻り止め125との間に、機械的接続が存在するか否かを検出する接触センサ(例えば、スイッチ又は容量センサ)を含む。他の例では、連結センサ420は、キャニスタ110がベース120に連結されているか否かを検出する光学センサ(例えば、フォトインタラプタ/フォトトランジスタや赤外線近接センサ)を含む。キャニスタ110は、ユーザがキャニスタ110をベース120から引き離してラッチ124を解放させた場合に取り除く又は取り外すことが可能であっても良い。キャニスタ110は、ユーザがキャニスタ110を運ぶために掴むハンドル102を含んでも良い。いくつかの例では、キャニスタ110は、ユーザがハンドル102を上方に引っ張るとベース120から外れる。いくつかの例では、キャニスタ110は、ユーザが押下した場合にベース120のラッチ124をキャニスタ110に配置された対応するばね式戻り止め125から解放する作動ボタン102cを含む。
【0030】
いくつかの実施例では、キャニスタ110は、キャニスタ110が満杯の際にデブリをごみ容器に出すために、ユーザによって押された場合にデブリ排出扉662(図6)を開けるためのデブリ排出ドアボタン102aを含む。いくつかの実施例では、キャニスタ110は、フィルタ650(図6)又はフィルタバッグ1050(図10)にアクセスして検査、修理及び又は交換するために、ボタン102bが押下された場合にキャニスタ110のフィルタアクセスドア104を開けるためのフィルタアクセスドアボタン102bを含む。ボタン102a、102b、102cは、人間工学的に、ハンドル102上に又はハンドル102に隣接して配置しても良い。
【0031】
排出ステーション100は、電源コード190を介して外部電源192によって電力が供給されても良い。例えば、外部電源192は、ロボット掃除機10のデブリビン50からデブリを引っ張るエアムーバ(air mover)126(図5)に電力を供給するために電源コード190を介して交流(AC)を供給する壁コンセントを含んでも良い。排出ステーション100は、排出ステーション100の制御装置1300に電力を供給するためのDC変換器1790(図17)を含んでも良い。
【0032】
いくつかの実施例では、制御装置1300は、信号を受信し、ロボット掃除機10が排出ステーション100のドッキング位置にあるか否かを判断するためのアルゴリズムを実行する。例えば、制御装置1300は、ロボット掃除機10がドッキング位置にあるか否かを判断するために、排出ステーション100に対するロボット10の位置を(近接センサ及び/又は接触センサといった一以上のセンサによって)検出しても良い。制御装置1300は、ロボット掃除機10のデブリビン50からデブリを吸い込んで回収するために、排出ステーション100を排出モード(例えば、第一動作モード)で操作しても良い。ロボット掃除機10がドッキング位置にないか、ロボット掃除機10がドッキング位置にあっても排出ステーション100が排出モードで動作していない場合、制御装置1300は、排出ステーション100を空気ろ過モード(例えば、第二動作モード)で操作しても良い。空気ろ過モード中は、エアムーバ126によって環境空気が排出ステーション100のベース120内に引き込まれ、環境に放出される前にろ過される。例えば、排出モード中は、環境空気が、エアムーバ126によってベース120の吸気口298(図5)を通して引き込まれ、ベース120内の粒子フィルタ302(図5)によってろ過され、排気孔300から排出されても良い。ベース120は、排出ステーションに実行させる信号をユーザが入力することを可能にし、排出ステーション100の動作及び機能性を表示するための、制御装置1300と通信するユーザインターフェース150を更に含んでも良い。例えば、ユーザインターフェース150は、キャニスタ110の現在の収容可能量、デブリビン50の排出が完了するまでの残り時間、ロボット10の充電が完了するまでの残り時間、ロボット10がドッキングしたことの確認、又はその他の関連のあるあらゆるパラメータを表示しても良い。いくつかの例では、ユーザインターフェース150及び/又は制御装置1300は、アクセス性及び視認性の改善のために、キャニスタ110の前壁112上に位置する。
【0033】
図2A及び図2Bは、排出ステーションとドッキングする例示的な自律型ロボット掃除機10(ロボットとも呼ぶ)を示す。しかしながら、異なる構成要素及び/又は異なる構成要素の配置を有する他のタイプのロボット掃除機も可能である。いくつかの実施例では、自律型ロボット掃除機10は、外殻6を担持するシャーシ30を含む。図2Aは、ロボット10の、前側バンパ5に連結された外郭6を示す。ロボット10は、前方及駆動方向及び逆駆動方向に移動することができる。そのため、シャーシ30は、前方及駆動方向及び逆駆動方向のそれぞれに対応する前方端30a及び後方端30bを有する。前方端30aは、主要な移動性の方向及びバンパ5の方向に関して前側にある。ロボット10は、一般的に、主に退避、反跳、及び障害物回避中に逆方向に移動する。収集開口40は、ロボット10の中央寄りに配置され、シャーシ30内に搭載されている。収集開口40は、第一デブリ抽出装置42及び平行第二デブリ抽出装置44を含む。第一デブリ抽出装置42及び/又は平行第二デブリ抽出装置44は取り外し可能である。他の例では、収集開口40は、固定された第一デブリ抽出装置42及び/又は平行第二デブリ抽出装置44を含み、ここでいう固定された抽出装置は、シャーシ30に搭載され連結されているが、日常保守のために取り外し可能である抽出装置を意味する。いくつかの実施例では、デブリ抽出装置42及び44は、ゴムで構成されており、清掃面からデブリを収集するためのフラップ又は羽根を含む。いくつかの例では、デブリ抽出装置42及び/又は44は、可撓マルチ羽根ビータ(pliable multi-vane beater)であるか、ブラシ剛毛の列の間に可撓ビータフラップ(pliable beater flaps)を有するブラシである。
【0034】
バッテリ24は、収集開口40に隣接してシャーシ30内に収容しても良い。電気接点25は、ロボット10がドッキング位置にあり充電イベントを実行している場合にバッテリ24に充電電流及び/又は電圧を供給するために、電気的にバッテリ24と接続されている。例えば、電気接点25は、排出ステーション100のランプ130に位置する関連する充電接点252(図3)と接しても良い。
【0035】
ロボット10を動かし二つの支持点を提供する、差動駆動される左車輪22a及び右車輪22bが、シャーシ30の両側に沿って搭載されている。シャーシ30の前方端30aは、床(清掃面)との第三の接点としてロボット10に追加の支持を提供し、ロボットの移動性を妨害しないキャスタ車輪20を含む。取り外し可能なデブリビン50は、ロボット10の後方端30bに位置し、外殻6内に搭載されているか、外殻6の一部を形成する。
【0036】
いくつかの実施例では、図2Aに示すように、ロボット10は、外殻6上に配置された表示部8及び制御パネル12を含む。表示部8は、ロボット10の動作モード、デブリビン50のデブリ収容可能量、バッテリ24の充電状態、バッテリ24の寿命、又は他のあらゆるパラメータを表示しても良い。制御パネル12は、ロボット10の電源を入れる/切るため、バッテリ24の充電イベントの予定を設定するため、排出ステーション100でデブリビン50を排出するための排出パラメータを選択するため、又はロボット10の動作モードを選択するためのユーザからの入力を受けても良い。制御パネル12は、制御パネル12へのユーザ入力に基づいて一以上のアルゴリズム(例えば、清掃ルーチン)を実行するマイクロプロセッサ14と通信可能であっても良い。
【0037】
再び図2Bを参照して、ビン50は、ビン50内にあるデブリの量を検出するためのビン満杯検出システム250を含んでも良い。ビン満杯検出システム250は、ビン50内に収容された発信器252及び検出器254を含む。発信器252は光を発し、検出器254は反射光を受信する。いくつかの実施例では、ビン50は、アルゴリズムを実行してビン50が満杯かどうかを判断するために発信器252及び検出器254のそれぞれに接続されても良いマイクロプロセッサ54を含む。マイクロプロセッサ54は、バッテリ24及びロボット10のマイクロプロセッサ14と通信しても良い。マイクロプロセッサ54は、ビンシリアルポート56からロボットシリアルポート16を通してロボット掃除機10と通信しても良い。ロボットシリアルポート16は、マイクロプロセッサ14と通信しても良い。シリアルポート16、56は、例えば、機械的な端子又は光学素子であっても良い。例えば、マイクロプロセッサ54は、ビン満杯イベントをロボット掃除機10のマイクロプロセッサ14に報告しても良い。同様に、マイクロプロセッサ14、54は、制御装置1300と通信して、ロボット掃除機10が排出ステーション100のランプ130でドッキングした際に信号を報告しても良い。
【0038】
図3を参照して、排出ステーション100のランプ130は、デブリビン50内にあるデブリへのアクセス及び除去を容易にするよう選択された(それを支持する地面に対して傾斜角θを有する)受け面132を含んでも良い。傾斜角θによって、ロボット10がドッキング位置で受けられている場合に(重力によって)デブリビン50内にあるデブリをビン50の後方に集めることも可能であり得る。図示してある例では、ロボット10は、前方端30aを排出ステーション100に向けた状態でドッキングする。しかしながら、他のドッキング方向又は姿勢も可能である。いくつかの例では、ランプ130は、受け面132に配置され、ロボット掃除機10がドッキング位置で受けられている場合に一以上の対応するロボット10の電気接点25と接触するよう配列された、一以上の充電接点252を含む。いくつかの例では、制御装置1300は、充電接点252がロボット10の電気接点25に接続されたことを示す信号を制御装置が受信した場合に、ロボット10がドッキング位置にあると判断する。充電接点252は、ピン、帯(strip)、板、又は電荷を伝達するのに十分な他の要素を含んでも良い。いくつかの例では、充電接点252は、ロボット掃除機10をガイドしても良い(例えば、ロボット掃除機10がいつドッキングしたかを示しても良い)。
【0039】
いくつかの実施例では、ランプ130は、受け面132に配置され、排出吸気口200がロボット掃除機10のデブリビン50と空気的につながるように受けたロボット掃除機を配向するよう並べられた、一以上のガイドアライメント形状(feature)240a-dを含む。ガイドアライメント形状240a-dは、追加的に、一以上の充電接点252がロボット掃除機10の電気接点25と電気的に接続されるように受けたロボット掃除機を配向するよう配置されても良い。いくつかの例では、ランプ130は、ロボット掃除機10がドッキング位置に向かって移動している間、ロボット掃除機10の車輪22a、22bを受け入れる車輪ランプ220a、220bを含む。例えば、左車輪ランプ220aはロボット10の左車輪22aを受け入れ、右車輪ランプ220bはロボット10の右車輪22bを受け入れる。各車輪ランプ220a、220bは、車輪ランプ220a、220b上でロボット掃除機10の車輪22a、22bを保持して整列させるための、傾斜した面と、各車輪ランプ220a、220bの幅を規定する一対の対応する側壁とを含んでも良い。従って、車輪ランプ220a、220bは、車輪22a、22bの幅より若干大きい幅を有しても良く、ロボット掃除機10がドッキング位置に向かって移動する際のロボット掃除機10の車輪22a、22bと車輪ランプ220a、220bとの間のスリップを減らすための、一以上のトラクション形状(feature)を含んでも良い。いくつかの例では、車輪ランプ220a、220bは、更に、ランプ130上にドッキングする際にロボット10を整列させるためのガイドアライメント形状として機能する。
【0040】
いくつかの例では、一以上のガイドアライメント形状は、ロボット掃除機10がドッキング位置にある場合にロボット掃除機10の車輪22a、22bを支持する車輪受け台230a、230bを含む。車輪受け台230a、230bは、ロボット掃除機10がドッキング位置にある場合に車輪22a、22bを支持し安定させる役割を果たす。図示してある例では、車輪受け台230a、230bは、車輪22a、22bが車輪ランプ220a、220bを横切った後に車輪22a、22bを受けて保持するのに十分大きい半径を有する、ランプ130上のU字型のくぼみを含む。いくつかの例では、車輪受け台230a、230bは、長方形型、V字型、又はその他の形状のくぼみである。車輪受け台230a、230bの表面は、車輪受け台230a、230bの少なくとも一方が対応する車輪22a、22bを受けた際に、車輪22a、22bが回転可能に整列させられるよう、車輪22a、22bのスリップを可能にする肌理を含んでも良い。受け台230a、230bは、それぞれ、ロボット掃除機10がドッキング位置にある時を示すセンサ(又は機構)232a、232bを含んでも良い。受け台センサ232a、232bは、排出及び/又は充電イベントをいつ発生させることができるかを判断するために、制御装置1300、14及び/又は56と通信しても良い。いくつかの例では、受け台センサ232a、232bは、ロボット掃除機10がドッキング位置で受けられている場合にロボット掃除機10の重量を測定する重量センサを含む。機構232a、232bは、ロボット10の車輪22a、22bが受け台230a、230bに受けられた場合に押し下がり、ロボット10がドッキング位置にあることを示す信号を制御装置1300、14及び/又は54に送信する、付勢機構を含んでも良い。
【0041】
図3に示す例では、排出吸気口200は、ロボット掃除機10の収集開口40とつながるよう配置されている。例えば、排出吸気口200は、エアムーバ126によって生じる空気流が、デブリビン50から、収集吸気口40及び排出吸気口200のそれぞれを通して、排出ステーション100の空圧デブリ吸入導管202(図5)の第一導管部202aにデブリを引き出すよう、ロボット掃除機10がドッキング位置において受け面132上に受けられている際に収集開口40を介してデブリビン50と空気的につながるよう配置されている。いくつかの実施例では、ランプ130は、ロボット掃除機10がドッキング位置にある場合に空気的にロボット掃除機10の排出吸気口200及び収集開口40を密閉するシール204も含む。引き込まれた空気流は、デブリがロボット掃除機10の収集開口40を通してランプ130の排出吸気口200に引き込まれる際に、第一デブリ抽出装置42、及び平行第二デブリ抽出装置44のそれぞれの回転を引き起こしても引き起こさなくても良い。
【0042】
図4及び図5を参照して、いくつかの実施例では、ベース120は、吸気口298と排気口300とを有するエアムーバ126を含む。エアムーバは、吸気口で受けた空気を排気口300から出す。エアムーバ126は、エアムーバ126に動力を供給するための、モータと、ファン又は羽根車アセンブリ326とを含んでも良い。いくつかの実施例では、ベース120は、エアムーバ126の排気口300に空気的に接続された粒子フィルタ302を収容する。粒子フィルタ302は、(例えば、約0.1マイクロメータから約0.5マイクロメータの間の)小さい粒子を吸気口298で受けた空気から除去し、吸気口298で受けた空気はエアムーバ126の排気口300から出ていく。粒子フィルタ302は、(例えば、約0.1マイクロメータから約0.5マイクロメータの間の)小さい粒子を、エアムーバ126の環境空気吸気口1230で受けた環境空気からも除去して、環境空気はエアムーバ126の排気口300から出ていっても良い。いくつかの例では、粒子フィルタ302は高効率粒子空気(HEPA)フィルタである。粒子フィルタ302は、HEPAフィルタ及び/又は空気フィルタとも呼ぶ。粒子フィルタ302は、いくつかの例では使い捨てであり、他の例では粒子フィルタ302上に収集されたあらゆる小さい粒子を除去するために洗うことが可能である。
【0043】
図5に示すように、ベース120は、ロボット掃除機10がドッキング位置にあり、キャニスタ110がベース120に取り付けられている場合に空気流(例えば、空気-デブリ流402)をデブリビン50から引き込むために、エアムーバ126を囲む。空気的デブリ吸入導管202の第一導管部202aは、デブリを含む空気-デブリ流402を、デブリビン50から、キャニスタ110内に収容された空圧デブリ吸入導管202の第二導管部202bに送る。第二導管部202bは、キャニスタ110がベース120に取り付けられている場合に空気的に第一導管部202aとつながって空圧デブリ吸入導管202を形成するよう配置されている。従って、空圧デブリ吸入導管202は、収集吸気口40及び排出吸気口200のそれぞれを通してロボット掃除機10のデブリビン50から引き込んだデブリを含む空気流を含む、空気-デブリ流402を運ぶための、唯一の空圧導管に相当する。
【0044】
図6を参照して、キャニスタ110は、キャニスタ110がベース120に取り付けられている場合に空気的に第一導管部202aとつながって空圧デブリ吸入導管202を形成するよう配置された、第二導管部202bを含む。いくつかの実施例では、キャニスタ110は、第二導管部202bと空気連通する環状のフィルタ壁650を含む。フィルタ壁650は、滑らかな円形の壁より相対的に大きい表面積を提供するために、波形を有しても良い。いくつかの例では、環状のフィルタ壁650は、キャニスタ110内のプレ-フィルタケージ640で囲まれている。環状のフィルタ壁650は、外壁領域652で囲われた、開放中央領域655を規定する。従って、環状のフィルタ壁650は、環状のリング形状の断面を有する。環状のフィルタ壁650は、空圧デブリ吸入導管202から受けた空気-デブリ流402からデブリを分離及び/又はろ過する分離装置に相当する。例えば、エアムーバ126は空圧デブリ吸入導管202を通して空気-デブリ流402を引き込み、環状のフィルタ壁650は、第二導管部202bにおいて空圧デブリ吸入導管202から出る空気-デブリ流402受けるよう、キャニスタ110内に配置されている。図示してある例では、環状のフィルタ壁650は、空圧デブリ吸入導管202から受けた空気-デブリ流402からデブリを収集し、デブリ-フリー空気流602は、開放中央領域655を通して、キャニスタ110がベース120に取り付けられた場合にエアムーバ126の吸気口298と空気的に接続するよう配置された、排気導管304まで移動させる。いくつかの例では、HEPAフィルタ302は、空気が排気口300から環境に排出される前に、あらゆる(例えば、~0.1マイクロメータから~0.5マイクロメータの)小さい粒子を除去する。環状のフィルタ壁650に収集されたデブリの一部はフィルタ壁650上に埋め込まれ、その他のデブリはキャニスタ110内のデブリ収集ビン660に落下しても良い。
【0045】
フィルタ壁650上に埋め込まれたデブリが増加すると、空気-デブリ流402が環状のフィルタ壁650の外壁領域652を通って開放中央領域655へ自由に通過するのが少なくとも部分的に制限され得る。フィルタ壁650からデブリを除去したり、長期間使用後にフィルタ壁650を交換したりするために、定期的に保守を行っても良い。いくつかの例では、フィルタアクセス扉104を開けることで、環状のフィルタ壁650にアクセスし、必要に応じて環状のフィルタ壁650を検査及び/又は交換することができる。例えば、フィルタアクセス扉104は、ハンドル102に隣接するフィルタアクセス扉ボタン102bを押下することで開けても良い。
【0046】
デブリ収集ビン660は、環状のフィルタ壁650が空気-デブリ流402からデブリを分離した後に重力によって落下して蓄積したデブリを格納するための容積空間(volumetric space)を規定する。デブリ収集ビン660がデブリで満杯になりキャニスタ満杯状態を示すと、キャニスタ110内の空気流(例えば、空気-デブリ流402及び/又はデブリ-フリー空気流602)は、自由に流れるのを制限され得る。いくつかの実施例では、収集ビン660内に位置する一以上の容量センサ170又は排気導管304が、デブリをキャニスタ110から出す必要があることを示すキャニスタ満杯状態を検出するために用いられる。いくつかの例では、容量センサ170は、デブリが、キャニスタ満杯状態を示すデブリ収集ビン660内の閾レベルまで蓄積した時を検出するよう配置された、光発信器/検出器を含む。デブリがデブリ収集ビン660内に蓄積してキャニスタ満杯状態に達すると、デブリが少なくとも部分的に空気流を遮断し、キャニスタ110内の圧力を低下させ、空気流の速度を低下させる。いくつかの例では、容量センサ170は、キャニスタ110内の圧力を監視し、閾圧力低下が発生した場合にキャニスタ満杯状態を検出するための圧力センサを含む。いくつかの例では、容量センサ170は、キャニスタ110内の空気流速度を監視し、空気流速度が閾速度を下回った場合にキャニスタ満杯状態を検出するための速度センサを含む。他の例では、容量センサ170は、ビン内でデブリが圧縮された場合にのみビン満杯信号を発するために、キャニスタ内のデブリの密度の上昇に応じて信号が変化する超音波センサである。これにより、キャニスタ110内にもっと多くのデブリ収集用の容積が空いている場合に、頂上から底面に及ぶ軽くフワフワしたデブリがビン満杯状態を引き起こすのが防止される。いくつかの実施例では、超音波容量センサ170は、受信される信号がキャニスタ110の底で圧縮されるデブリに影響されないように、キャニスタの下半分に沿ってではなく、キャニスタ110の垂直方向中央から頂上の間に位置する。デブリ収集ビン660が満杯の(例えば、キャニスタ満杯状態が検出された)場合、キャニスタ110をベース120から取り外し、ゴミ容器にデブリを出すためにデブリ排出扉662を開けても良い。いくつかの例では、デブリ排出扉662は、ハンドル102に隣接するデブリ排出扉ボタン102aが押下された場合に開き、デブリ排出扉662がヒンジ664周りに回転してデブリを出すのを可能にする。この一ボタン押下デブリ排出技術(one button press debris ejection technique)は、ユーザが、デブリ排出扉662の開閉のためにデブリ又はキャニスタ110のいずれの汚れた面にも触れることなく、キャニスタ110の中身をゴミ容器に出すことを可能にする。
【0047】
図7-9Bを参照して、いくつかの実施例では、キャニスタ110は、少なくとも一つの衝突壁756a-hと、空気-デブリ流402からデブリを分離するために空圧デブリ吸入導管202から受けた空気-デブリ流402を少なくとも一つの衝突壁756a-dに向かわせるよう配置された溝とを規定する、空気粒子分離装置750(分離装置とも呼ぶ)を収容する。図7は、第一段階溝752を規定する衝突壁756a-b第二段階溝754を規定する衝突壁756c-dを含む空気粒子分離装置750aの一例を示す。図示してある例では、第一段階溝752は、空圧デブリ吸入導管202の第二導管部202bから空気-デブリ流402を受けて、遠心力によって空気-デブリ流402を溝752の衝突壁756a-bに向かわせることで、粗大デブリを分離して収集ビン760内に収集する。第一段階溝752からの空気流は、第二段階溝754が受ける。第二段階溝754は、空気-デブリ流402を、溝754を規定する衝突壁756c-dに向けて上方に向かわせることによって、微細デブリを分離して収集ビン760内に収集する。エアムーバ126は、排気導管304を通してデブリ-フリー空気流602を引き込み、吸気口298に向かわせ、排気口300から放出する。いくつかの例では、デブリ-フリー空気流602内にある(例えば、~0.1から~0.5マイクロメータの)小さい粒子は、HEPAフィルタ302によって、排気口300から環境に出る前に除去される。
【0048】
図8A及び図8Bを参照して、いくつかの実施例では、キャニスタ110は、二段階の粒子分離の最中に空圧デブリ吸入導管202から受けた空気-デブリ流402からデブリをろ過し分離するための空気粒子分離装置750bと空気連通する、環状のフィルタ壁860を収容する。図8Aはキャニスタ110の上面図を示し、図8Bはキャニスタ110の正面図を示す。図示してある例では、キャニスタ110は、台形状の断面を有することで、キャニスタ110が環境内の壁に密着して排出ステーション100の外観を審美的に向上させることを可能にしている。しかしながら、キャニスタ110は、他の例では、限定されることなく、円形の断面を有する円筒形であっても良い。キャニスタ110の内壁及び/又は空気粒子分離装置756bは、空気を配向するためのリブ858を含んでも良い。例えば、リブは、デブリがエアムーバ126の吸気口298によって受けられてHEPAフィルタ302を詰まらせるのを防止するために、フィルタ860及び/又は空気粒子分離装置750bによって分離されたデブリを排気導管304から離れる方向に落下させる向きでキャニスタ110の内壁上に配置されていても良い。HEPAフィルタ302がデブリで詰まると、排気口300を通る空気流が制限され得る。フィルタ860は、図6を参照して上述したように、開放中央領域655を規定する環状のフィルタ壁650を含んでも良い。空気粒子分離装置750bは、フィルタ860の開放中央領域及び一以上の円錐分離装置854と空気連通する分離容器852を規定する衝突壁756e-fを含んでも良い。
【0049】
図示してある例では、環状のフィルタ壁650と空気粒子分離装置750bとの組み合わせによって、二段階の空気粒子分離の最中に空気-デブリ流402からデブリが分離される。第一段階中は、フィルタ860は、空圧デブリ吸入導管202から空気-デブリ流402を受けるよう配置されている。フィルタ860は、受けた空気-デブリ流402から粗大デブリを分離して収集する。フィルタ860によって除去された粗大デブリは、粗大デブリ収集ビン862内に堆積し及び/又はフィルタ860上に埋まっても良い。次いで、デブリ除去の第二段階は、空気がフィルタ860の壁を通過して衝突壁756eで規定される分離ビン852内に入った場合に開始される。分離ビン852に入る空気は、第二段階空気流802と呼ぶ場合がある。図示してある例では、3つの円錐分離装置854が分離装置ビン852内に収容されている。しかしながら、空気粒子分離装置750bは、円錐分離装置854をいくつ含んでいても良い。各円錐分離装置854は、分離ビン852内で第二段階空気流802を受けるための吸気口856を含む。円錐分離装置854は、第二段階空気流802に働く遠心力を増加させるじょうご(例えば導管)を形成するよう互いに向かって角度付けされた衝突壁756fを含む。増加する遠心力は、第二段階空気流802によって、デブリを円錐分離装置854の衝突壁756fに向かって回転させ、それによって微細デブリ(例えば埃)が分離され微細デブリ収集ビン864に収集される。収集ビン862、864が満杯になった場合、キャニスタ110をベース120から取り外しても良く、デブリをごみ容器に出すためにデブリ排出扉662を開けても良い。いくつかの例では、ユーザは、ハンドル102に隣接するデブリ排出扉ボタン102aを押下することで、デブリ排出扉662をヒンジ664周りに回転させてデブリ排出扉662を開け、デブリが収集ビン862、864から出るのを可能にしても良い。この一ボタン押下デブリ排出技術は、ユーザが、デブリ排出扉662の開閉のためにデブリ又はキャニスタ110のいずれの汚れた面にも触れることなく、キャニスタ110の中身をゴミ容器に出すことを可能にする。エアムーバ126は、排気導管304を介してキャニスタ110からデブリ-フリー空気流602を引き込み、吸気口298に向かわせ、排気口300から放出する。いくつかの例では、デブリ-フリー空気流602内にある(例えば、0.1から0.5マイクロメータの)小さい粒子は、HEPAフィルタ302によって、排気口300から環境に出る前に除去される。
【0050】
いくつかの例では、粗大デブリ及び微細デブリは、(図8A及び図8Bに示す)フィルタ860を用いずに、空気粒子分離装置750c(図9A及び図9B)を用いた二段階の空気粒子分離の最中に分離される。図9A及び図9Bを参照して、空気粒子分離装置750cは、空圧デブリ吸入導管202から空気-デブリ流402を受けるようキャニスタ110内に配置されている。図9Aはキャニスタ110の上面図を示し、図9Bはキャニスタ110の正面図を示す。図示してある例では、キャニスタ110は、台形状の断面を有することで、キャニスタ110が環境内の壁に密着して排出ステーション100の外観を審美的に向上させることを可能にしている。しかしながら、キャニスタ110は、他の例では、限定されることなく、四角形、多角形、円形、又はその他の断面を有しても良い。空気の流れを容易にするために、キャニスタ110の内壁及び/又は空気粒子分離装置750cにリブ958が含まれても良い。例えば、リブ958は、デブリがエアムーバ126の吸気口298によって受けられてHEPAフィルタ302を詰まらせるのを防止するために、空気粒子分離装置750cによって分離されたデブリを排気導管304から離れる方向に落下させる向きでキャニスタ110の内壁上及び/又は空気粒子分離装置750cに配置されていても良い。HEPAフィルタ302がデブリで詰まると、排気口300を通る空気流が制限され得る。
【0051】
空気粒子分離装置750cは、第一段階分離ビン952及び一以上の円錐分離装置954を規定する、一以上の衝突壁756g-hを含む。図示してある例では、分離ビン952は、円形の断面を有する実質円筒形状を有する。他の例では、分離ビン952は、四角形、多角形、又はその他の断面を有する。空気粒子分離の第一段階中は、第一段階分離ビン952は空圧デブリ吸入導管202から空気-デブリ流402を受ける。分離ビン952は空気-デブリ流402を衝突壁756gに向かわせるよう配置されており、それによって粗大デブリが分離され、粗大デブリ収集ビン962内に収集される。分離ビン952と空気連通する円錐分離装置954は、対応する吸気口956で粗大デブリが除去された空気流を意味する第二段階空気流902を受ける。図示してある例では、三つの円錐分離装置954が第一段階分離ビン952内に収容されている。しかしながら、空気粒子分離750cは、円錐分離装置954をいくつ含んでも良い。円錐分離装置954は、第二段階空気流902に働く遠心力を増加させるじょうごを形成するよう互いに向かって角度付けされた衝突壁756hを含む。増加する遠心力は、第二段階空気流902を一以上の衝突壁756hに向かわせ、それによって微細デブリ(例えば埃)が分離され微細デブリ収集ビン964に収集される。収集ビン962、964が満杯になった場合、キャニスタ110をベース120から取り外しても良く、デブリをごみ容器に出すためにデブリ排出扉662を開けても良い。いくつかの例では、ユーザは、ハンドル102に隣接するデブリ排出扉ボタン102aを押下することで、デブリ排出扉662をヒンジ664周りに回転させてデブリ排出扉662を開け、デブリが収集ビン962、964から出るのを可能にしても良い。エアムーバ126は、デブリ-フリー空気流602を、排気導管304を介して、吸気口298に向かわせ、排気口300から放出することで、キャニスタ110から引きだす。いくつかの例では、デブリ-フリー空気流602内にある(例えば、0.1から0.5マイクロメータの)小さい粒子は、HEPAフィルタ302によって、排気口300から環境に出る前に除去される。
【0052】
図10A及び図10Bを参照して、いくつかの実施例では、キャニスタ110は、空圧デブリ吸入導管202から空気-デブリ流402を受けるよう配置されたフィルタバッグ1050を含む。フィルタバッグ1050は、空圧デブリ吸入導管202から受けた空気-デブリ流402からデブリを分離しろ過する分離装置に相当する。フィルタバッグ1050は使い捨てとすることができ、空気を通すが汚れやデブリを捕らえる紙又は生地で作ることができる。図10Aはキャニスタ110の上面図を示し、図10Bはキャニスタ110の側面図を示す。フィルタバッグ1050は、ろ過によってデブリを収集中にデブリ-フリー空気流602が排気導管304を経由してフィルタバッグ1050から出ることができるよう多孔質である。従って、デブリ-フリー空気流602は、エアムーバ126の吸気口298によって受けられ、排気口300から出ていく。いくつかの例では、デブリ-フリー空気流602内の(~0.1から~0.5マイクロメータの)小さい粒子は、排気口300(図5)から出る前にベース120に搭載されたHEPAフィルタ302(図5)によって除去される。
【0053】
フィルタバッグ1050は、空圧デブリ吸入導管202の第二導管部202bから出る空気-デブリ流402を受けるための吸気開口1052を含んでも良い。フィルタバッグ1050の吸気開口1052を空圧デブリ吸入導管202の第二導管部202bの出口に取り付けるために、接続具1054を用いても良い。いくつかの実施例では、接続具1054は、バッグがキャニスタ110内での正しい使用及び膨張方向でのみ接続具1054と結合するよう、フィルタバッグ1050結合ポカヨケ形状(feature)を含む。フィルタバッグ1050は、接続具1054の形状と適合する形状を有する結合インターフェースを含む。いくつかの例では、フィルタバッグ1050は使い捨てであり、フィルタバッグ1050が満杯になった際に取り換えを必要とする。他の例では、フィルタバッグ1050をキャニスタ110から取り外して、収集されたデブリをフィルタバッグ1050から出しても良い。
【0054】
フィルタアクセス扉104を開けることで、検査、メンテナンス及び/又は交換のためにフィルタバッグ1050にアクセスすることができる。例えば、フィルタアクセス扉104は、ヒンジ1004周りに回転する。いくつかの例では、フィルタアクセス扉104は、ハンドル102に隣接するフィルタアクセス扉ボタン102bを押下することで開く。フィルタバッグ1050は、様々なろ過の度合(例えば、~0.1ミクロンから~1ミクロン)を提供しても良い。いくつかの例では、フィルタバッグ1050は、排出ステーション100のベース120内の排気口300に隣接するHEPAフィルタ302に加えて又は代えて、HEPAフィルタを含む。
【0055】
いくつかの実施例では、キャニスタ110は、フィルタバッグ1050があるか否かを検出するよう構成されたフィルタバッグ検出装置1070を含む。例えば、フィルタバッグ検出装置1070は、フィルタバッグ1050の存在を検出するよう構成された光発信器及び光受信器を含んでも良い。フィルタバッグ検出装置1070は、制御装置1300に信号を中継しても良い。いくつかの例では、キャニスタ110内にフィルタバッグ1050が無いことをフィルタバッグ検出装置1070が検出した場合、フィルタバッグ検出装置1070は、フィルタアクセス扉104が閉じるのを防止する。例えば、制御装置1300は、フィルタアクセス扉104が閉じるのを防止するために、キャニスタ110及び/又はフィルタアクセス扉104に隣接する機械的特徴又はラッチを駆動させても良い。他の例では、フィルタバッグ検出装置1070は機械的であり、フィルタアクセス扉104が閉じるのを防止する第一位置と、フィルタアクセス扉104が閉じるのを可能にする第二位置との間で可動である。いくつかの例では、接続具1054は、フィルタバッグ1050が取り外される際に上方に揺動し又は動き、フィルタ扉104が閉じるのを防止する。接続具1054は、フィルタバッグ1050が挿入されると押下され、フィルタ扉104が閉じるのを可能にする。いくつかの例では、フィルタバッグ1050がキャニスタ110内に無い時の検出は、ロボット掃除機10がドッキング位置でランプ130に受けられている場合でも排出ステーション100が排出モードで動作するのを防止する。例えば、仮にフィルタバッグ1050が無い場合に排出ステーション100が排出モードで動作した場合、空気-デブリ流402に含まれるデブリが、キャニスタ110、排気導管304、及び/又はエアムーバ126内で除去され、空気の排気口300への流れを妨害し、モータ及び、ファン又はインペラアセンブリ326(図5)の損傷を引き起こし得る。
【0056】
図10Aを参照して、いくつかの実施例では、キャニスタ110は、台形状の断面を有することで、キャニスタ110が環境内の壁に密着して排出ステーション100の外観を審美的に向上させることを可能にしている。しかしながら、キャニスタ110は、他の例では、限定されることなく、四角形、多角形、円形又、又はその他の断面を有しても良い。フィルタバッグ1050は、その中に収集されたデブリが蓄積すると膨張する。膨張したフィルタバッグ1050がキャニスタ110の内壁1010に接触すると、デブリがフィルタバッグ1050の底部のみに蓄積する可能性があり、フィルタバッグ1050を通る空気流を詰まらせる。いくつかの実施例では、フィルタバッグ1050及び/又はキャニスタ110の内壁1010は、フィルタバッグ1050の外面に配置されてフィルタバッグ1050の外面から外側に伸び、及び/又は内壁1010からキャニスタ110内に伸びる、リブ、エッジ又はリッジ(ridge)といった突出部1080を含む。フィルタバッグ1050が膨張すると、バッグ1050上の突出部1080はキャニスタ110の内壁1010に当接し、フィルタバッグ1050が内壁1010まで完全に膨張するのを防止する。同様に、突出部1080が内壁1010に配置されている場合は、突出部1080が、バッグ1050が内壁1010に密着するまで完全に膨張するのを防止する。従って、突出部1080は、フィルタバッグ1050と内壁1010との間の空隙を維持し、フィルタバッグ1050が完全に膨張して内壁1010に接触することがないようにする。いくつかの例では、突出部1080は、フィルタバッグ1050の外面及び/又は内壁1010の表面に等間隔で平行に配置された細長いリブである。隣接する突出部1080の間の間隔は、フィルタバッグ1050がたわんで内壁と接触するのを防止するのに十分な狭さである。いくつかの実施例では、キャニスタ110は円筒形であり、突出部1080は、デブリがバッグの底で圧縮されても、バッグの満たされていない部分の全面に亘って空気流が均一であり続けるよう、キャニスタ110の全周に沿って、ャニスタ110の長さに亘って鉛直に延びる細長いリブである。
【0057】
図11は、空気粒子分離装置750と空気ろ過装置1150とを含む排出ステーション100の一例の概略図を示す。排出ステーション100は、ベース120と、収集ビン1120と、自律型ロボット掃除機10とドッキングするためのランプ130とを含む。ランプ130とドッキングするロボット掃除機10の一例は、図1-5を参照して上述した。しかしながら、他の種類のロボット10も可能である。図示してある例では、ベース120は、第一エアムーバ126a(例えば、モータ駆動の真空羽根車)と、空気粒子分離装置750とを収容する。ロボット10がドッキング位置にある場合、第一エアムーバ126aは、ロボット10のデブリビン50内からデブリを引くために、空圧デブリ吸入導管202を通して空気-デブリ流402を引き込む。空圧デブリ吸入導管202は、デブリビン50から空気粒子分離装置750の単段階粒子分離装置1152への空気-デブリ流402を提供する。単段階粒子分離装置1152の形状によって発生する遠心力は、空気-デブリ流402を分離装置1152の一以上の衝突壁756に向かわせ、粒子を引き込まれた空気402から落下させて、単段階粒子分離装置1152の下に配置された収集ビン1120に集まらせる。デブリが第一エアムーバ126を通して引き上げられて第一エアムーバ126が損傷するのを防止するために、単段階粒子分離装置1152の上にフィルタ1154を配置しても良い。
【0058】
空気ろ過装置1150の第二エアムーバ126bは、吸引力を提供し、エアムーバ126aから、空気ろ過装置1150を通して、空気ろ過装置1150内にデブリ-フリー空気流602を引き込む。いくつかの例では、空気ろ過装置1150の第二エアムーバ126bは、回転するファン/フィン/羽根車を含む。粒子フィルタ302が(例えば、~01から~0.5ミクロンの)小さい粒子をデブリ-フリー空気流602から除去しても良い。いくつかの例では、粒子フィルタ302は、図4及び図5を参照して上述したHEPAフィルタ302である。空気粒子フィルタ302を通過した後は、デブリ-フリー空気流602は、排出ステーション100の外部の環境に排気することができる。
【0059】
空気ろ過装置1150は、更に 排出ステーション100の外部の環境空気をろ過する空気フィルタとして動作しても良い。例えば、第二エアムーバ126bは、環境空気1102を引き込んでHEPAフィルタ302を通過させても良い。いくつかの例では、空気ろ過装置1150は、ロボット10がドッキング位置に受けられていない場合、及び/又はロボット10のデブリビン50が排出されていない場合に、HEPAフィルタ302を通して環境空気をろ過する。他の例では、空気ろ過装置1150は、HEPAフィルタ302を通して、環境空気1102及び空気粒子分離装置750から出るデブリ-フリー空気流602を同時に引き込む。
【0060】
いくつかの実施例では、収集ビン1120は、取り外し可能にベース120に取り付けられている。図示してある例では、収集ビン1120は、収集ビン1120をベース120から取り外した際に収集ビン1120を運ぶためのハンドル1122を含む。例えば、収集ビン1120は、ハンドル1122がユーザによって引っ張られた場合にベース120から切り離されても良い。ユーザは、収集ビン1120が満杯の場合に、収集されたデブリを出すためにハンドル1122を用いて収集ビン1120を運んでも良い。収集ビン1120は、図6を参照して上述したデブリ排出扉662と同様の、ボタン押下によって作動するデブリ排出扉を含んでも良い。この一ボタン押下デブリ排出技術は、ユーザが、デブリ排出扉662の開閉のためにデブリ又は収集ビン1120のいずれの汚れた面にも触れることなく、収集ビン1120の中身をゴミ容器に出すことを可能にする。
【0061】
図12A及び図12Bを参照して、いくつかの実施例では、排出ステーション100の一例は、流れ制御装置1250であって、排出ステーション100が排出モードで動作している場合の第一位置(図12A)と、排出ステーション100が空気ろ過モードで動作している場合の第二位置(図12B)との間で、流れ制御装置1250を選択的に作動させる制御装置1300と通信する流れ制御装置1250を含む。いくつかの例では、流れ制御装置1250は、第一位置又は第二位置に向けてばね付勢された流れ制御弁である。流れ制御装置1250は、選択的に一つの空気流路又はもう一方の空気流路を遮断するよう、第一位置と第二位置との間で作動されても良い。
【0062】
図12Aを参照して、ロボット掃除機10がランプ130でドッキング位置に受けられている場合、排出ステーション100は、ロボット掃除機10のデブリビン50からデブリを排出するために排出モードで動作しても良い。排出モード中は、いくつかの例では、制御装置1300は、エアムーバ126(モータ及び羽根車)を始動させるとともに、流れ制御装置1250を第一位置に作動させて空圧デブリ吸入導管202をエアムーバ126の吸気口298に空気的に接続する。空気-デブリ流402は、エアムーバ126によって、空圧デブリ吸入導管202を通して引き込むことができる。キャニスタ110は、空気-デブリ流402からデブリをろ過/分離するために空圧デブリ吸入導管202と空気連通するフィルタ1260を囲んでも良い。加えて又は代替的に、キャニスタ110は、上記の例で説明したように、空気-デブリ流402からデブリを分離するための空気粒子分離装置750を囲んでも良い。デブリ収集ビン660は、フィルタ1260によって空気-デブリ流304から分離された後に重力によって落下して蓄積するデブリを蓄えることができる。第一位置にある流れ制御装置1250は、排気導管304を空気的にエアムーバ126の吸気口298に接続する。従って、流れ制御装置1250が排出モードと関連付けられた第一位置にある場合、空気-デブリ流402からデブリが分離/ろ過されると、デブリ-フリー空気流602は、排気導管304を通って、エアムーバ126内に入り、排気口300から出ることができる。流れ制御装置1250は、第一位置にある間は、環境空気1202(図12B)がエアムーバ126によってエアムーバ126の環境空気吸気口1230を通して引き込まれて排気口300から出るのも防止する。
【0063】
図12Bを参照して、ロボット掃除機10がドッキング位置に無い場合、又はロボット掃除機10がドッキング位置にあるが排出ステーションがデブリを排出していない場合、排出ステーション100は空気ろ過モードで動作しても良い。空気ろ過モード中は、いくつかの例では、制御装置1300は、エアムーバ126を始動させるとともに、流れ制御装置1250を第二位置に作動さることで環境空気吸気口1230を空気的にエアムーバ126の排気口300に接続し、エアムーバ126の吸気口298と排気導管304との空気的な接続を断つ。例えば、エアムーバ126は、環境空気吸気口1230を介して環境空気1202を引き込み、上述したHEPAフィルタといった空気粒子フィルタ302を通過させることができる。空気粒子フィルタ302(例えば、HEPAフィルタ)を通過した後は、環境空気1202は、排気口300から出て環境に戻ることができる。第二位置にある流れ制御装置1250は吸気口298と排気導管304との空気的な接続を断つため、空圧デブリ吸入導管202や排気導管304を通しては、エアムーバ126によって空気流が引き込まれない。
【0064】
図2A-2Bを再度参照し、排出モード中にロボット10のデブリビン50内で発生した空気流は、ビン50内のデブリが吸い出され排出ステーション100に運ばれることを可能にする。デブリビン50内での空気流は、デブリを除去するのに十分でありながら、ビン50及びビン50内に収容されたロボットモータ(不図示)の損傷を回避できるものでなければならない。ロボット掃除機10が掃除中は、ロボットモータは、デブリを収集開口40からビン50に引き込んでデブリをビン50内に収集するための空気流を発生させつつ、空気流がロボットモータに隣接する排気孔(不図示)を通ってビン50から出ることを可能にすることができる。排出ステーションは、例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、「清掃ロボット用デブリ排出」と題して2014年12月10日に出願された米国特許出願第14/566,243号に開示されているようなビンに用いることができる。
【0065】
図13は、排出ステーション100内に含まれる制御装置1300の一例を示す。外部電源192(例えば、壁コンセント)は、電源コード190を介して制御装置1300に電力を供給しても良い。DC変換器1390は、電源192からのAC電流を、制御装置1300に電力を供給するためのDC電流に変換することができる。
【0066】
制御装置1300は、外部電源192からのAC電流を用いてエアムーバ126と通信するモータモジュール1702を含む。モータモジュール1302は、更に、限定されないが、回転速度、出力、及び電流といったエアムーバ126の動作パラメータを監視しても良い。モータモジュール1302は、エアムーバ126を始動させることができる。いくつかの例では、モータモジュール1302は、流れ制御弁1250を第一位置と第二位置との間で作動させる。
【0067】
いくつかの実施例では、制御装置1300は、キャニスタ110がデブリを収集する限度容量に達した場合にキャニスタ満杯状態を示す信号を受信するキャニスタモジュール1304を含む。キャニスタモジュール1304は、キャニスタ内(例えば、収集室や排気導管304)に配置された一以上の容量センサ170から信号を受信し、いつキャニスタ満杯状態を受信したかを判断しても良い。いくつかの例では、インターフェースモジュール1306は、キャニスタ満杯状態を示すメッセージを表示することでキャニスタ満杯状態をユーザインターフェース150に伝える。キャニスタモジュール1304は、連結センサ420から、キャニスタ110がベース120に取り付けられたかどうか又はキャニスタ110がベース120から取り外されたかどうかを示す信号を受信しても良い。
【0068】
いくつかの例では、充電モジュール1308は、一以上の充電接点252と一以上の対応する電気接点25との間の電気的接続の通知(indication)を受信する。電気的接続の通知は、ロボット掃除機10がドッキング位置に受けられていることを示し得る。制御装置1300は、充電モジュール1308で電気的接続の通知を受信した場合に第一動作モード(例えば、排出モード)を実行しても良い。いくつかの例では、充電モジュール1308は、一以上の充電接点252と一以上の対応する電気接点25との間の電気的切断の通知を受信する。電気的切断の通知は、ロボット掃除機10がドッキング位置に受けられていないことを示し得る。制御装置1300は、充電モジュール1308で電気的切断の通知を受信した場合に第二動作モード(例えば、空気ろ過モード)を実行しても良い。
【0069】
制御装置1300は、ランプ130上に位置する充電接点252がロボット掃除機10の電気接点25と接触していることを検出しても良い。例えば、充電モジュール1308は、電気接点25が充電接点252と接触している場合に、ロボット掃除機10が排出ステーション100とドッキングしたと判断しても良い。充電モジュール1308は、エアムーバ126に電力を供給してロボット掃除機10のデブリビン50の排出を開始できるようにするために、ドッキング判断をモータモジュール1302に伝えても良い。充電モジュール1308は、更に、充電接点252と電気接点25との間で通信される信号に基づいて、ロボット掃除機10のバッテリ24の充電を監視しても良い。バッテリ24の充電が必要な場合、充電モジュール1308は、バッテリに電力を供給するための充電電流を供給しても良い。バッテリ24の容量が満杯の場合、又は充電が不要となった場合、充電モジュール1308は、バッテリ24の電気接点25を通した給電を遮断しても良い。いくつかの例では、充電モジュール1308は、ユーザインターフェース150上に表示するバッテリ24の充電状態又は予測充電時間をインターフェースモジュール1306に提供する。
【0070】
いくつかの実施例では、制御装置1300は、ベース120に配置された誘導装置122(発信器122a及び/又は検出器122b)から信号を受信する誘導モジュール1310を含む。誘導モジュールは、誘導装置122から受信した信号に基づいて、ロボット10がドッキング位置に受けられている時を判断し、ロボット10の位置を判断し、及び/又はロボット10をドッキング位置に誘導するのを補助しても良い。誘導モジュール1310は、追加的又は代替的に、ロボット10がドッキング位置にある時を検出するためのセンサ232a、232b(例えば、重量センサ)から信号を受信しても良い。誘導モジュール1310は、ロボットのデブリビン50からデブリを引き出すためにエアムーバ126を始動させることができるように、ロボット10がドッキング位置で受けられた時をモータモジュール1302に伝えても良い。
【0071】
制御装置1300のビンモジュール1312は、ロボット掃除機10のデブリビン50の収容可能量を示しても良い。ビンモジュール1312は、ロボット10のマイクロプロセッサ14及び/又は54と、容量センサ170とからの、ビン50の収容可能量、例えばビン満杯状態を示す信号を受信しても良い。いくつかの例では、ロボット10は、バッテリ24の充電が必要だがビン50がデブリで満杯になっていない場合にドッキングしても良い。例えば、ビンモジュール1312は、排出が不要になったことをモータモジュール1302に伝えても良い。他の例では、排出中にビン50からのデブリの排出が完了した場合に、ビンモジュール1312はビン50がこれ以上排出を必要としないことを示す信号を受信しても良く、モータモジュール1302はエアムーバ126を停止させるよう通知されても良い。ビンモジュール1312は、ロボット10のマイクロプロセッサ14及び/又は54から、ロボット掃除機10に使用されているデブリビン50のモデルタイプを示す収集ビン識別信号を受信しても良い。
【0072】
いくつかの例では、インターフェースモジュール1306は、ユーザによってユーザインターフェース150に入力される操作コマンド、例えば、ロボット10を排出及び/又は充電するための排出スケジュール及び/又は充電スケジュールを受け付ける。例えば、ビン50が満杯でない及び/又はバッテリ24が完全に使い果たされていない場合でも、決まった時間にロボット10を充電及び/又は排出することが望ましい場合がある。インターフェースモジュール1306は、ユーザによって指定された、設定されている充電及び/又は排出イベントの期間中、ロボット10をドッキングするよう呼ぶために、誘導装置122を用いてホーミング信号を発信するよう誘導モジュール1310に通知しても良い。
【0073】
図14は、排出モード(例えば、第一動作モード)と空気ろ過モード(例えば、第二動作モード)との間で排出ステーション100を操作するために図13に示す制御装置1300によって実行可能な方法1400用の操作の配列の一例を提供する。フローチャートは、ロボット掃除機10がドッキング位置で受け面132に受けられているかを示す第一通知を制御装置1300が受信する操作1402から始まり、操作1404では、制御装置1300は、キャニスタ110がベース120に接続されているかを示す第二通知を受信する。制御装置1300は、操作1802における第一通知及び操作1804における第二通知を、順不同で又は同時に受信しても良い。いくつかの例では、第一通知は、制御装置1300が、受け面132に配置され、ロボット掃除機10がドッキング位置にある場合に電気接点25と接触する一以上の充電接点252から、電気信号を受信することを含む。いくつかの例では、第二通知は、制御装置1300が、キャニスタ110のベース120との連結を検出する連結センサ420から、キャニスタ110のベースへの連結を検出した信号を受信することを含む。
【0074】
操作1406では、第一通知が、ロボット掃除機10がドッキング位置でランプ130の受け面132で受けられていることを示し、第二通知が、キャニスタ110がベース120に取り付けられていることを示している場合、制御装置1300は、操作1408で、流れ制御装置1250を、空気的に排出吸気口200をキャニスタ110に連結する第一位置(図12A)に移動するよう作動させ、排出吸気口200内に空気を引き込んでドッキングしているロボット掃除機10のデブリビン50からキャニスタ110にデブリを引き込むためにエアムーバ126を始動させることによって、排出モード(第一動作モード)を実行する。しかしながら、操作1406において、第一通知が、ロボット掃除機10がドッキング位置で受け面132に受けられていないことを示しているか、第二通知が、キャニスタ110がベース120から取り外されていることを示しているかの少なくとも一方の場合、制御装置1300は、操作1410で、流れ制御装置1250を、空気的に環境空気吸気口1230(図12A及び図12B)をエアムーバ126の排気口300に連結させ、空気的にエアムーバ126の吸気口298と排気導管304との接続を切断する、第二位置(図12B)に移動するよう作動させることによって、空気ろ過モード(第二動作モード)を実行する。空気ろ過モード中は、エアムーバ126は、環境空気1202を環境空気吸気口1230及び粒子フィルタ302を通して引き込み、排気口300から出しても良い。いくつかの実施例では、操作1408において、追加的に、排出モードが実行されているか又は直近に停止されたかを検出する。排出モードが実行されていないと操作1406が判断すると、制御装置1300は、操作1410で、キャニスタ110がベース120に取り付けられておりロボット掃除機10がドッキング位置に受けられていても、空気ろ過モードを実行する。
【0075】
図面上では操作が特定の順番で示されているが、望ましい結果を得るために、これらの操作が、図示した特定の順番又は一連の順番で実行される必要がある、又は説明した操作が全て実行される必要があると理解されるべきではない。ある状況においては、マルチタスク及び平行処理が有利な場合がある。更に、上述した実施形態における様々なシステム構成要素の区別がすべての実施形態において必要であると理解されるべきではなく、説明したプログラム構成要素及びシステムは、通常、単一のソフトウェアプログラム製品に統合すること又は複数のソフトウェア製品に分けてパッケージングすることができると理解されたい。
【0076】
いくつかの実施例を説明した。しかしながら、本開示の精神及び範囲を逸脱することなく様々な変更が可能であると理解されよう。従って、その他の実施例が以下の請求項の範囲内にある。
【符号の説明】
【0077】
10 ロボット掃除機
50 デブリビン
100 排出ステーション
110 キャニスタ
120 ベース
126 エアムーバ
130 ランプ
132 受け面
200 排出吸気口
202a 第一導管部
202b 第二導管部
302 粒子フィルタ
650 フィルタ壁(分離装置)
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11
図12A
図12B
図13
図14