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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-30
(45)【発行日】2023-04-07
(54)【発明の名称】ヘルメットのシールド枢着構造
(51)【国際特許分類】
   A42B 3/20 20060101AFI20230331BHJP
【FI】
A42B3/20
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021136308
(22)【出願日】2021-08-24
(65)【公開番号】P2022162950
(43)【公開日】2022-10-25
【審査請求日】2021-08-25
(31)【優先権主張番号】110113222
(32)【優先日】2021-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】521373847
【氏名又は名称】盧建宏
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】盧建宏
【審査官】住永 知毅
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-082518(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-0748611(KR,B1)
【文献】米国特許第04224694(US,A)
【文献】特表2008-542564(JP,A)
【文献】実開昭63-073323(JP,U)
【文献】特開平02-006608(JP,A)
【文献】特開昭62-097906(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A42B 3/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘルメット本体の両側には、少なくとも1つの嵌合溝がそれぞれ形成され、
前記嵌合溝には、ピボット座が可動可能に嵌着され、
前記ピボット座上には、第1の連杆及び第2の連杆がそれぞれ対応して枢着される2つの枢着部が設けられ、
前記第1の連杆の一端には、第1の嵌着ブロックが設けられ、前記第2の連杆の一端には、第2の嵌着ブロックが設けられ、
前記第1の嵌着ブロック及び前記第2の嵌着ブロックは、シールドに対応して嵌設されて枢着され、
前記第1の連杆は、前記枢着部の枢着箇所に対応して内側周縁に形成された経路溝を有し、
前記ピボット座上には、前記経路溝内で移動可能な弾性係止片が設けられ、
前記経路溝は、第1の軌道と、前記第1の軌道に隣接して設けられる第2の軌道と、前記第1の軌道と前記第2の軌道との間に位置する案内壁と、を含み、
前記第1の軌道及び前記第2の軌道の一端は相互に重ね合わされ、前記案内壁の一端は前記第1の軌道内まで延び、
前記第1の軌道は、円弧折り曲げ部を有し、前記案内壁には、前記円弧折り曲げ部の末端箇所に対応して円弧溝が形成され、前記第1の軌道の外側には、保持壁が設けられ、
前記保持壁は、前記第1の軌道に接続された前記第2の軌道の外側まで延び、
前記保持壁の前記円弧溝に対応した箇所には、前記第1の軌道内に向かって突設された当接突部が設けられ、前記当接突部は、前記弾性係止片を前記円弧溝内に押圧することを特徴とする、
ヘルメットのシールド枢着構造。
【請求項2】
前記ピボット座は、前記ヘルメット本体の前記嵌合溝に対応した箇所に設けられた相互嵌着可能な嵌設部材を有することを特徴とする請求項1に記載のヘルメットのシールド枢着構造。
【請求項3】
前記第1の軌道の外側の前記保持壁には、前記弾性係止片に対応する複数の突出ブロック部が設けられ、前記突出ブロック部は、前記弾性係止片が前記第1の軌道で変位する位置を制限することを特徴とする請求項1に記載のヘルメットのシールド枢着構造。
【請求項4】
前記第1の連杆及び前記第2の連杆は、両方とも湾曲状の連杆からなるか、一方が湾曲状の連杆で他方が直線状の連杆の組み合わせからなることを特徴とする請求項1に記載のヘルメットのシールド枢着構造。
【請求項5】
前記第1の軌道の外側の前記保持壁は、前記弾性係止片に対応した複数の突出ブロック部が設けられ、前記突出ブロック部は、前記弾性係止片が前記第1の軌道で変位する位置を制限することを特徴とする請求項2に記載のヘルメットのシールド枢着構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘルメットのシールド枢着構造に関し、特に、シールドを取付ける必要のある各種ヘルメットの製品に利用し、シールドを軌道経路に沿って移動させることにより、シールドを引き起こして開くか引き下ろして閉じる動作を確実に行うことができるヘルメットのシールド枢着構造に関する。
【背景技術】
【0002】
頭部を保護するヘルメットには、安全帽、作業帽など様々な種類がある。工業、建設などの分野で使用するヘルメットは、使用者の目及び顔を保護するために、ヘルメットの両側に取り付けられた保護用シールドにより使用者の頭部、目及び顔を覆い、安全性を高めていた。また、オートバイのヘルメットの前側には、上下方向に回転可能なシールドアセンブリが取り付けられ、ヘルメットを被る者の目及び顔を保護し、顔が風雨に晒されることを防ぐことが一般的であった。
【0003】
上述したヘルメットのシールドアセンブリ構造は、上下方向に回転可能な機能を備えていたが、シールドをヘルメットの頂部まで上方に移動させる場合、従来のシールド及びヘルメットには、一般に単枢支点方式が採用されていたため、シールドを引き起こして開く際、支点が円点として用いられ、シールドの端縁の長さを半径として回転させて引き起こされるため、シールドがヘルメットの頂部から大きく突出し、オートバイの走行中にシールドが受ける風抵抗が大きくなりすぎて安全性に問題が生じる虞があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、シールドを取付ける必要のある各種ヘルメットの製品に利用し、シールドを軌道経路に沿って移動させることにより、シールドを引き起こして開くか引き下ろして閉じる動作を確実に行うことができるヘルメットのシールド枢着構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態によれば、ヘルメット本体の両側には、少なくとも1つの嵌合溝がそれぞれ形成され、前記嵌合溝には、ピボット座が可動可能に嵌着され、前記ピボット座上には、第1の連杆及び第2の連杆がそれぞれ対応して枢着される2つの枢着部が設けられ、前記第1の連杆の一端には、第1の嵌着ブロックが設けられ、前記第2の連杆の一端には、第2の嵌着ブロックが設けられ、前記第1の嵌着ブロック及び前記第2の嵌着ブロックは、シールドに対応して嵌設されて枢着され、前記第1の連杆は、前記枢着部の枢着箇所に対応して内側周縁に形成された経路溝を有し、前記ピボット座上には、前記経路溝内で移動可能な弾性係止片が設けられ、前記経路溝は、第1の軌道と、前記第1の軌道に隣接して設けられる第2の軌道と、前記第1の軌道と前記第2の軌道との間に位置する案内壁と、を含み、前記第1の軌道及び前記第2の軌道の一端は相互に重ね合わされ、前記第2の軌道は、前記第1の軌道より低く、前記案内壁の一端は前記第1の軌道内まで延び、前記第1の軌道は、円弧折り曲げ部を有し、前記案内壁には、前記円弧折り曲げ部の末端箇所に対応して円弧溝が形成され、前記円弧折り曲げ部の末端に延設された傾斜部を介して前記第2の軌道に接続され、前記第1の軌道の外側には、保持壁が設けられ、前記保持壁は、前記第1の軌道に接続された前記第2の軌道の外側まで延び、前記保持壁の前記円弧溝に対応した箇所には、前記第1の軌道内に向かって突設された当接突部が設けられ、前記当接突部は、前記弾性係止片を前記円弧溝内に押圧することを特徴とする、ヘルメットのシールド枢着構造を提供する。
【0006】
前記ピボット座は、前記ヘルメット本体の前記嵌合溝に対応した箇所に設けられた相互嵌着可能な嵌設部材を有することが好ましい。
【0007】
前記第1の軌道の外側の前記保持壁には、前記弾性係止片に対応する複数の突出ブロック部が設けられ、前記突出ブロック部は、前記弾性係止片が前記第1の軌道で変位する位置を制限することが好ましい。
【0008】
前記第1の連杆及び前記第2の連杆は、両方とも湾曲状の連杆からなるか、一方が湾曲状の連杆で他方が直線状の連杆の組み合わせからなることが好ましい。
【0009】
前記第1の軌道の外側の前記保持壁は、前記弾性係止片に対応した複数の突出ブロック部が設けられ、前記突出ブロック部は、前記弾性係止片が前記第1の軌道で変位する位置を制限することが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明のヘルメットのシールド枢着構造は、シールドを取付ける必要のある各種ヘルメットの製品に利用し、シールドを軌道経路に沿って移動させることにより、シールドを引き起こして開くか引き下ろして閉じる動作を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係るヘルメットのシールド枢着構造を示す分解斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係るヘルメットのシールド枢着構造の第1の連杆を示す斜視図である。
図3】本発明の一実施形態に係るヘルメットのシールド枢着構造の第1の連杆を示す説明図である。
図4】本発明の一実施形態に係るヘルメットのシールド枢着構造を示す組立斜視図である。
図5】本発明の一実施形態に係るヘルメットのシールド枢着構造のシールドを引き下ろして閉じたときの状態を示す側面図である。
図6】本発明の一実施形態に係るヘルメットのシールド枢着構造のシールドを引き下ろして閉じたときの連杆の動作を示す説明図である。
図7】本発明の一実施形態に係るヘルメットのシールド枢着構造のシールドを引き起こして半分開いたときの状態を示す側面図である。
図8】本発明の一実施形態に係るヘルメットのシールド枢着構造のシールドを引き起こして半分開いたときの連杆の動作を示す説明図である。
図9】本発明の一実施形態に係るヘルメットのシールド枢着構造のシールドを引き起こして完全に開いたときの状態を示す側面図である。
図10】本発明の一実施形態に係るヘルメットのシールド枢着構造のシールドを引き起こして完全に開いたときの連杆の動作を示す説明図である。
図11】本発明の他の実施形態に係るヘルメットのシールド枢着構造のシールドを引き下ろして閉じたときの状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の技術手段及びそれにより達成可能な効果を、より完全かつ明白に開示するために、開示した添付の図面及び符号と併せて本発明を以下に詳説する。
【0013】
まず、図1図4を参照する。図1は、本発明の一実施形態に係るヘルメットのシールド枢着構造を示す分解斜視図である。図2は、本発明の一実施形態に係るヘルメットのシールド枢着構造の第1の連杆を示す斜視図である。図3は、本発明の一実施形態に係るヘルメットのシールド枢着構造の第1の連杆を示す説明図である。図4は、本発明の一実施形態に係るヘルメットのシールド枢着構造を示す組立斜視図である。
【0014】
図1図4に示すように、本発明の一実施形態に係るヘルメットのシールド枢着構造のヘルメット本体1の両側には、少なくとも1つの嵌合溝11がそれぞれ形成される。上述した嵌合溝11には、ピボット座2が可動可能に嵌着される。上述したピボット座2上には、第1の連杆3及び第2の連杆4がそれぞれ対応して枢着される2つの枢着部21が設けられる。
上述した第1の連杆3の一端には、第1の嵌着ブロック31が設けられる。第2の連杆4の一端には、第2の嵌着ブロック41が設けられる。上述した第1の嵌着ブロック31及び第2の嵌着ブロック41は、シールド5に対応して嵌設されて枢着され、上述した第1の連杆3は、上述した枢着部21の枢着箇所に対応して内側周縁に形成された経路溝6を有する。また、上述したピボット座2上には、上述した経路溝6内で移動可能な弾性係止片22が設けられる。上述した経路溝6は、第1の軌道61と、第1の軌道61に隣接して設けられる第2の軌道62と、上述した第1の軌道61と第2の軌道62との間に位置する案内壁63と、を含む。
【0015】
上述した第1の軌道61及び第2の軌道62の一端は相互に重ね合わされる。上述した第2の軌道62は、上述した第1の軌道61より低い。上述した案内壁63の一端は、上述した第1の軌道61内まで延びる。上述した第1の軌道61は、円弧折り曲げ部611を有し、上述した案内壁63には、上述した円弧折り曲げ部611の末端箇所に対応して円弧溝631が形成され、上述した円弧折り曲げ部611の末端に延設された傾斜部612を介して上述した第2の軌道62に接続される。
上述した第1の軌道61の外側には、保持壁64が設けられる。上述した保持壁64は、上述した第1の軌道61に接続された上述した第2の軌道62の外側まで延びる。上述した保持壁64の上述した円弧溝631に対応した箇所には、上述した第1の軌道61内に向かって突設された当接突部641が設けられる。上述した当接突部641は、上述した弾性係止片22を上述した円弧溝631内に押圧する。
【0016】
図1図10を参照する。図1図10に示すように、本発明の一実施形態に係るヘルメットのシールド枢着構造は、工事用、オートバイ用その他シールドを取付けるヘルメットに利用可能であり、実際に組立てるときは、上述した第1の連杆3及び第2の連杆4を、上述したピボット座2に枢着させる。上述した弾性係止片22は、上述した第1の連杆3の内側に形成された経路溝6に嵌入されると、経路溝6内で変位可能である。
上述したピボット座2は、上述したヘルメット本体1の嵌合溝11に対応した箇所に設けられた相互嵌着可能な嵌設部材23を有するため、簡単な嵌着動作により上述したピボット座2を上述したヘルメット本体1の嵌合溝11内に可動可能に嵌着させることができ、上述した第1の連杆3の第1の嵌着ブロック31と、上述した第2の連杆4の第2の嵌着ブロック41とは、シールド5の枢着孔51に対応して係合し、枢着させることができる(図1を参照する)。また、上述した複数の部材が損壊するか古くなった場合、部品が着脱可能なため、ヘルメット全体を廃棄せずに、損壊又は古くなった部品のみを新しい物に交換することができる。
【0017】
図5図8に示すように、本発明の一実施形態に係るヘルメットのシールド枢着構造を実際に使用する際、使用者は上述したヘルメット本体1を被り、上述したシールド5を引き下ろして使用者の顔を覆うと、上述した弾性係止片22が上述した経路溝6の第1の軌道61内の最前端に位置し、シールド5を上方に引き起こして開くと、上述したシールドに連動して上述した第1の連杆3及び第2の連杆4が回転し、上述した弾性係止片22が第1の軌道61の経路に沿って移動する。
上述した第1の軌道61の外側の保持壁64には、上述した弾性係止片22に対応する複数の突出ブロック部642が設けられる。上述した弾性係止片22が上述した突出ブロック部642まで移動すると、上述した弾性係止片22が適切に位置拘束されるため、上述したシールドを引き起こして開く角度を制限することができる(図6及び図8を参照する)。そのため、シールド5を引き起こして開く際、多段式で複数の角度を選択することができる。勿論、上述した弾性係止片22は、位置拘束されずに、上述した突出ブロック部642を越えたときに音を発して使用者に知らせるようにしてもよい。
【0018】
図7図10を参照する。図7図10に示すように、本発明の一実施形態に係るヘルメットのシールド枢着構造のシールド5を引き起こして後方へ移動させると、上述したシールド5に連動して第1の連杆3及び第2の連杆4が回転し、第1の連杆3が回転すると、上述した弾性係止片22が上述した第1の軌道61の案内壁63に沿って移動して上述した第1の軌道61の円弧折り曲げ部611に進入する。上述したシールド5がめくり上げられてヘルメットの縁部を通過すると、上述した弾性係止片22が円弧折り曲げ部611を通って末端に至ると、上述した保持壁64の当接突部641による制限及び案内により(即ち、傾斜部を滑って第2の軌道62に落ちることを防ぐ)、上述した弾性係止片22が上述した円弧溝631内に導入されると、シールド5が引き起こされて開いて頂端に位置する(図9及び図10を参照する)。
【0019】
使用者が再びシールド5を引き下ろして閉じる際、上述したシールド5を後方へ僅かに変移させると、第1の連杆3及び第2の連杆4が後方へ僅かに移動されて(図10の矢印が示す)ロックが解除され、上述した弾性係止片22の周辺空間による弾性延び代(elastic margin)により僅かに変移する。すると、上述した弾性係止片22が上述した円弧溝631から外れ、上述した傾斜部612が上述した第2の軌道62に落下し、上述したシールド5を閉じる動作を開始する。これによって、閉じる動作の過程において、上述した第2の軌道62上で移動するとともに、上述した第2の軌道62と第1の軌道61とが重ね合わされる箇所まで変位し、上述した弾性係止片22が第1の軌道61の前端位置まで案内されると、閉じた状態に戻る。
【0020】
ここで、上述したヘルメット本体1の両側には、ピボット座2を介して第1の連杆3及び第2の連杆4が対応枢着され、2つの連杆が連動することによりヘルメット本体1に対するシールド5の角度をスムーズに調整することができ、シールド5を引き起こして開く際、ヘルメットの形状に応じて角度を変化させ、シールド5を密着させた状態でヘルメット本体1に隣り合う。
また、上述した第1の連杆3及び第2の連杆4は、両方とも湾曲状の連杆からなってもよいし、一方が湾曲状の連杆で他方が直線状の連杆(図11に示すように、2本の連杆は、一方が湾曲状で他方が直線状など任意の組み合わせでもよい)の組み合わせからなってもよいし、2つの連杆間には、角度が調整可能な余裕空間が残されてもよい。
【0021】
上述したことから分かるように、本発明のヘルメットのシールド枢着構造は、従来技術と比べ、以下(1)~(4)の長所を有する。
(1)ピボット座を介してヘルメット本体とシールドとを簡単な嵌着動作により組立てることができる上、上述した複数の部材が損壊するか古くなった場合、着脱可能なため、ヘルメット全体を廃棄せずに、損壊したか古くなった部品のみを新しい物に交換することができるため、組立てが容易で、実用的、さらにはコストを節約することができる。
(2)第1の連杆及び第2の連杆は、両方とも湾曲状の連杆からなるか、一方が湾曲状の連杆で他方が直線状の連杆の組み合わせからなってもよく、シールドを引き起こして開くときは、ヘルメットの形状に応じて角度を変化させ、シールドを密着させた状態でヘルメット本体に隣り合わせることにより、ヘルメット本体のシールドが受ける風抵抗が大きくなりすぎるという従来の問題を改善することができる。
(3)シールドを引き起こして開くか引き下ろして閉じる際、連杆上に形成された経路溝に沿って弾性係止片が移動するため、シールドを引き起こして開くか引き下ろして閉じる動作を確実に行い、容易に位置決めさせることができる。
(4)突出ブロック部により弾性係止片を適切に位置拘束し、シールドを引き起こして開く角度を制限することができ、シールドを引き起こして開く動作は、多段式で複数の角度を選択することができる。
【符号の説明】
【0022】
1 ヘルメット本体
2 ピボット座
3 第1の連杆
4 第2の連杆
5 シールド
6 経路溝
11 嵌合溝
21 枢着部
22 弾性係止片
23 嵌設部材
31 第1の嵌着ブロック
41 第2の嵌着ブロック
51 枢着孔
61 第1の軌道
62 第2の軌道
63 案内壁
64 保持壁
611 円弧折り曲げ部
612 傾斜部
631 円弧溝
641 当接突部
642 突出ブロック部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11