(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-30
(45)【発行日】2023-04-07
(54)【発明の名称】気流循環システム及びこれを備えた仕上げ研磨装置
(51)【国際特許分類】
B24B 55/06 20060101AFI20230331BHJP
F24F 7/06 20060101ALI20230331BHJP
F24F 8/108 20210101ALI20230331BHJP
F24F 3/14 20060101ALI20230331BHJP
B01D 46/00 20220101ALI20230331BHJP
B01D 53/26 20060101ALI20230331BHJP
B01D 50/00 20220101ALI20230331BHJP
B01D 45/08 20060101ALI20230331BHJP
B24B 37/10 20120101ALI20230331BHJP
B24B 41/06 20120101ALI20230331BHJP
B23Q 11/00 20060101ALI20230331BHJP
B23Q 11/08 20060101ALI20230331BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20230331BHJP
H01L 21/02 20060101ALI20230331BHJP
【FI】
B24B55/06
F24F7/06 B
F24F8/108 310
F24F8/108 210
F24F3/14
B01D46/00 F
B01D53/26 100
B01D50/00 501A
B01D50/00 501G
B01D45/08 Z
B24B37/10
B24B41/06 A
B23Q11/00 P
B23Q11/08 Z
H01L21/304 621
H01L21/02 D
(21)【出願番号】P 2021152842
(22)【出願日】2021-09-21
【審査請求日】2021-09-21
(31)【優先権主張番号】10-2021-0005178
(32)【優先日】2021-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517354250
【氏名又は名称】エスケイ・シルトロン・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ヨン
【審査官】大光 太朗
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-040648(JP,A)
【文献】特開平10-340872(JP,A)
【文献】特開平10-103714(JP,A)
【文献】特開平07-223142(JP,A)
【文献】特表2014-515468(JP,A)
【文献】特開2005-214602(JP,A)
【文献】特開2007-301442(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24B 55/06
F24F 7/06
F24F 8/108
F24F 3/14
B01D 46/00
B01D 53/26
B01D 50/00
B01D 45/08
B24B 37/10
B24B 41/06
B23Q 11/00
B23Q 11/08
H01L 21/304
H01L 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロード部、アンロード部及び
脱イオン水(DIW:Delonized Water)及びスラリーを受ける多数の研磨部が内設されたハウジングを含む仕上げ研磨装置(FP:Final Polishing apparatus)内部の汚染度改善のための気流循環システムであって、
前記ロード部、前記アンロード部及び前記多数の研磨部のそれぞれの位置に対応する位置にそれぞれ設けられ
た多数の空気浄化部であって、前記ハウジング内部の
ウェハ研磨中に生じた汚染した空気を前記ハウジングの外部に排出させて浄化させた後、浄化した空気を再び前記ハウジングの内部に供給する空気浄化部を含
み、
それぞれの空気浄化部は、
前記ハウジングの側面下部から前記ハウジングの上部まで連結されたダクトを通して空気を排気及び供給し、かつ前記脱イオン水及びスラリーの直接の流入を防止するためのカバーを先端に備え、ハウジング内の空気をハウジング外に排出するエア排気部と、
前記エア排気部の先端に位置し、前記ハウジングから排気された空気に含有された湿気を除去する除湿部と、
前記除湿部によって湿気が除去された空気を設定温度に調整する温度調整部と、
前記温度調整部によって設定温度に調整された空気から研磨粉塵を濾過するフィルター部と、
前記フィルター部によってフィルタリングされた空気をハウジングの内部に供給するエア供給部と、
を含む、気流循環システム。
【請求項2】
それぞれの前記空気浄化部は独立的に動作する、請求項1に記載の気流循環システム。
【請求項3】
前記エア排気部は、
空気が移動する前記ダクトの先端部に設けられ、少なくとも一つからなる排気ファンと、
研磨作業の際に発生するスラリー(slurry)が前記排気ファンに直接流入することを防止するカバーとを含む、請求項
1に記載の気流循環システム。
【請求項4】
前記除湿部は、前記排気ファンの先端に設けられ、蒸発器、圧縮機及び凝縮器を含む、請求項
3に記載の気流循環システム。
【請求項5】
前記温度調整部は、
前記ダクトの内側面に接触して支持されるフレームと、
前記湿気の除去された空気が通るように前記フレームの内側に一定間隔で形成され、設定温度に調整されるドライコイルとを含む、請求項
1に記載の気流循環システム。
【請求項6】
前記フィルター部は、少なくとも一つのフィルターからなり、前記乾燥した空気の移動方向に沿って前記ダクトの内部に設けられる、請求項
1に記載の気流循環システム。
【請求項7】
前記フィルター部は、少なくとも一つのフィルターからなり、前記乾燥した空気の移動方向に沿って垂直方向に形成された前記ダクトの内部に着脱式で結合され、前記フィルター部が結合された前記ダクトの下部には前記フィルターによって濾過された研磨粉塵を収去する粉塵収集部をさらに備える、請求項
1に記載の気流循環システム。
【請求項8】
前記エア供給部は、空気が移動する前記ダクトの後端部に設けられ、前記研磨粉塵が除去された空気を前記ハウジングの上部から前記ハウジングの内側下部に供給する少なくとも一つからなる供給ファンを含む、請求項
1に記載の気流循環システム。
【請求項9】
前記エア供給部は、前記供給ファンの先端部に位置し、前記ハウジングの内側に供給される空気をもう一度フィルタリングさせる少なくとも一つのフィルターをさらに含む、請求項
8に記載の気流循環システム。
【請求項10】
請求項1に記載の気流循環システムを含む、仕上げ研磨装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は気流循環システム及びこれを備えた仕上げ研磨装置に関するもので、特に仕上げ研磨装置(FP:Final Polishing apparatus)の内部の空気を自ら浄化し、浄化した空気を循環させて装備内部の気流停滞問題を解消することはもちろんのこと、研磨粉塵のような汚染物質による微細欠陥(defect)の発生を防止することができる気流循環システム及びこれを備えた仕上げ研磨装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は従来の仕上げ研磨装置(FP:Final Polishing apparatus)の内部のファンフィルターユニット(FFU:Fan Filter Unit)と排気部(Exhaust)の位置を示す概念図、
図2は
図1を立体的に表現した図である。
【0003】
図1及び
図2を参照すると、ウェハー(wafer)を研磨する工程の場合、研磨中に研磨粉塵が発生し、発生した研磨粉塵は仕上げ研磨装置FPの内部で循環する。このような研磨粉塵を、装備の下部に設けられた排気部(exhaust)を常時稼動して除去している。しかし、仕上げ研磨装置FPの内部の気流循環が円滑ではない場合、研磨時に発生した研磨粉塵がウェハーの表面に再吸着して微細欠陥(defect)として発現する問題が発生する。よって、仕上げ研磨装置FPの内部の気流が円滑に循環することができるように制御する必要がある。
【0004】
図1とともに
図2を参照して前記仕上げ研磨装置FP内部の気流の流動状態を説明すれば次のようである。
1.ロード部(Load)及びアンロード部(Unload)の場合、ファンフィルターユニット(FFU:Fan Filter Unit)によって上部から清浄空気を流入させる。
2.仕上げ研磨装置FPの内側下部で排気部(exhaust)を用いて装備内部の空気を外部に排出させる。
【0005】
しかし、このように清浄空気を吹き入れるFFUがロード部とアンロード部にのみ存在するので、実質的にウェハー研磨作業が遂行される研磨部4は空気循環が難しい問題点が発生する。また、FFUが装備の一側にのみ設けられるので、研磨部内部の気流停滞及びずれ現象が発生する。
【0006】
また、一つのメイン排気部(Main Exhaust)が装備に連結され、装備からさらに5個に分岐される構造である。また、工場のメイン排気部がさらに複数の仕上げ研磨装置FPに分岐される構造なので、排出圧力が減少する問題が発生し、このような現象は研磨粉塵によって排気部(Exhaust)の詰まり問題につながる実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】韓国公開特許第10-2017-0076242号公報
【文献】韓国公開特許第10-2018-0080800号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする技術的課題は、ロード部とアンロード部はもちろんのこと、それぞれの研磨部にもファンフィルターユニットを設け、ファンフィルターユニットの位置に対応する装備の下部に排気部を設け、装備の内部に供給される空気は装備から排出された空気を浄化させて供給及び循環させることにより、前述した気流停滞現象と研磨粉塵による欠陥発現率を効率的に解消させることができる気流循環システム及びこれを備えた仕上げ研磨装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記のような技術的課題を解決するための本発明による気流循環システムは、ロード部、アンロード部及び多数の研磨部が内設されたハウジングを含む仕上げ研磨装置(FP:Final Polishing apparatus)内部の汚染度改善のための気流循環システムであって、前記ロード部、前記アンロード部及び前記多数の研磨部のそれぞれの位置に対応する位置にそれぞれ設けられ、前記ハウジング内部の汚染した空気を前記ハウジングの外部に排出させて浄化させた後、浄化した空気を再び前記ハウジングの内部に供給する空気浄化部を含むことを特徴とする。
【0010】
また、それぞれの前記空気浄化部は独立的に動作することを特徴とする。
【0011】
また、それぞれの前記空気浄化部は、前記ハウジングの側面下部から前記ハウジングの上部まで連結されたダクトを通して空気を排気及び供給し、前記ハウジング内部の空気を前記ハウジングの外部に排出させるエア排気部と、前記エア排気部の先端に位置し、前記ハウジングの内部から排出された空気に含有された湿気を除去する除湿部と、前記除湿部によって湿気が除去された空気を設定温度に調整する温度調整部と、前記温度調整部によって設定温度に調整された空気から研磨粉塵を濾過するフィルター部と、前記フィルター部によってフィルタリングされた空気を前記ハウジングの内部に供給するエア供給部とを含むことを特徴とする。
【0012】
また、前記エア排気部は、空気が移動する前記ダクトの先端部に設けられ、少なくとも一つからなる排気ファンと、研磨作業の際に発生するスラリー(slurry)が前記排気ファンに直接流入することを防止するカバーとを含むことを特徴とする。
【0013】
また、前記除湿部は、前記排気ファンの先端に設けられ、蒸発器、圧縮機及び凝縮器を含むことを特徴とする。
【0014】
また、前記温度調整部は、前記ダクトの内側面に接触して支持されるフレームと、前記湿気の除去された空気が通るように前記フレームの内側に一定間隔で形成され、設定温度に調整されるドライコイルとを含むことを特徴とする。
【0015】
また、前記フィルター部は、少なくとも一つのフィルターからなり、前記乾燥した空気の移動方向に沿って前記ダクトの内部に設けられることを特徴とする。
【0016】
また、前記フィルター部は、少なくとも一つのフィルターからなり、前記乾燥した空気の移動方向に沿って垂直方向に形成された前記ダクトの内部に着脱式で結合され、前記フィルター部が結合された前記ダクトの下部には前記フィルターによって濾過された研磨粉塵を収去する粉塵収集部をさらに備えることを特徴とする。
【0017】
また、前記エア供給部は、空気が移動する前記ダクトの後端部に設けられ、前記研磨粉塵が除去された空気を前記ハウジングの上部から前記ハウジングの内側下部に供給する少なくとも一つからなる供給ファンを含むことを特徴とする。
【0018】
また、前記エア供給部は、前記供給ファンの先端部に位置し、前記ハウジングの内側に供給される空気をもう一度フィルタリングさせる少なくとも一つのフィルターをさらに含むことを特徴とする。
【0019】
また、本発明は、前述した気流循環システムを含む仕上げ研磨装置を提供する。
【発明の効果】
【0020】
以上で説明した本発明による気流循環システム及びこれを備えた仕上げ研磨装置によれば次のような効果がある。
【0021】
まず、ロード部、アンロード部及びそれぞれの研磨部の位置ごとに空気循環構造を有する空気浄化部を構成し、装備内部の気流を円滑に循環させることにより、気流停滞問題を防止することができる。
【0022】
また、空気浄化部をそれぞれ独立的に運営することにより、従来のような排出圧力減少問題を解消することができるのはもちろんのこと、外部要因による内部気流のずれ発生問題を防止することができる。
【0023】
また、装備内部の気流循環の際、循環する空気に含まれた研磨粉塵をフィルタリングさせることにより、研磨粉塵による微細LLS(Localized Light Scattering)欠陥を改善させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】従来の仕上げ研磨装置(FP:Final Polishing apparatus)内部のファンフィルターユニット(FFU:Fan Filter Unit)と排気部(Exhaust)の位置を示す概念図である。
【
図3】本発明による気流循環システムの気流循環に関連した構成状態を示す概念図である。
【
図5】本発明による空気浄化部の構成状態を示す概念図である。
【
図7】本発明によるエア排気部、除湿部及び温度調整部の詳細な構成状態を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明を具体的に説明するために実施例に基づいて説明し、発明の理解を助けるために添付図面を参照して詳細に説明する。
【0026】
図面で大きさは説明の便宜性及び明確性のために誇張するか省略するか又は概略的に示した。また、各構成要素の大きさは実際の大きさをそのまま反映するものではなく、同じ参照番号は図面の説明で同じ要素を示す。
【0027】
図3は本発明による気流循環システムの気流循環に関連した構成状態を示す概念図、
図4は
図3を立体的に表現した図である。
【0028】
まず、
図3及び
図4を参照して本発明による気流循環システムの気流循環構造を説明すれば次のようである。
【0029】
本発明による気流循環システムは、ロード部2、アンロード部3及び多数の研磨部4が内設されたハウジング1を含む仕上げ研磨装置(FP:Final Polishing apparatus)内部の汚染度改善のための気流循環システムであり、ロード部2、アンロード部3及び多数の研磨部4(図面では3個の研磨部から構成)などの総5ヶ所に空気浄化部がそれぞれ設けられる。空気浄化部は、ハウジング1の内部、すなわち仕上げ研磨装置FP内部の汚染した空気を外部に排出させて浄化させた後、再び仕上げ研磨装置FPの内部に供給する空気循環構造を有する。すなわち、ロード部2、アンロード部3及び3個の研磨部4のそれぞれの上部からフィルタリングされた空気が流入する。ハウジング1の内側上部に流入した空気はハウジング1の内側下部に移動する。ここで、下部に移動した空気には研磨時に発生した研磨粉塵が含まれる。研磨粉塵が含まれた汚染した空気はハウジング1の内側下部から外部に排出される。排出された空気はフィルタリングされて研磨粉塵などの汚染物質が除去された状態で再びハウジング1の上部から内側に流入して循環する構造である。
【0030】
空気浄化部は、従来のように一つのメイン排気部又は供給部に連結されず、それぞれ独立的に運営される。よって、いつも一定した供給圧力及び排気圧力を維持した状態で動作させることができ、ウェハー研磨の際、研磨粉塵によるウェハーの不良状態によって供給及び排気圧力を調整することができる。
【0031】
図5は本発明による空気浄化部の構成状態を示す概念図、
図6は
図5に示した空気浄化部の模式図、
図7は本発明によるエア排気部12、除湿部13及び温度調整部14の詳細な構成状態を示す概念図である。
【0032】
図5~
図7を参照して本発明による空気浄化部の詳細な構成状態を説明すれば次のようである。
【0033】
本発明による空気浄化部は、ダクト11、エア排気部12、除湿部13、温度調整部14、フィルター部15及びエア供給部16を含んでなる。空気浄化部は、ハウジング1の側面下部からハウジング1の上部まで連結されたダクト11を通してハウジング1内部の空気をハウジング1の外部に排気させ、排気させた空気を浄化させ、再びハウジング1の内部に供給する。
【0034】
図5を参照すると、ダクト11は外形的に空気浄化部の全体的な骨格を形成する。
図4に示したように、空気浄化部によってハウジング1内部の空気がフィルタリングされながら循環する構造を有する。
図5には3個の研磨部4の中で1次研磨部4に形成されたダクト11を示し、ダクト11がハウジング1の上部とハウジング1の中間部に連結された状態を示したが、ハウジング1の中間部ではないハウジング1の内側下部に連結された状態と理解することができる。ダクト11は、ハウジング1の内部から排出された空気が移動して再びハウジング1の内部に流入する空気流路を形成する。図面ではエア排気部12、フィルター部15及びエア供給部16などの各構成部を区分するために区分された状態を示したが、ダクト11は単一体に形成されることができる。また、ダクト11の形状は空気流路を提供することができれば、図示の形態に限定することは好ましくない。ダクト11はハウジング1の外側にロード部2、アンロード部3及び3個の研磨部4のそれぞれに形成され、各構成部の下部と上部に連結される。ダクト11の内部にはエア排気部12、除湿部13、温度調整部14、フィルター部15及びエア供給部16が設けられることができる。
【0035】
エア排気部12はダクト11を通してハウジング1内部の空気をハウジング1の外部に排気させる。エア排気部12は、排気ファン12-1及びカバー12-2を含んでなる。
図7を参照すると、少なくとも一つからなる排気ファン12-1は除湿部13の先端(左側)に位置するか除湿部13の後端(右側)に位置することができ、除湿部13の先端及び後端の両方に位置することもできる。ウェハー研磨作業の際、ハウジング1の内側下部には研磨テーブルと研磨ヘッドから脱イオン水(DIW:Delonized Water)及びスラリー(Slurry)が飛散するか流れて下がる。このような脱イオン水及びスラリーが排気ファン12-1に直ぐ流入しないように、エア排気部12の先端にはカバー12-2が装着される。カバー12-2はエア排気部12の先端上部から下方に所定角度で傾くように形成される。排気ファン12-1により、ハウジング1内部の汚染した空気、すなわち研磨粉塵などの含まれた空気がハウジング1の外部に排出される。このように排出された空気は脱イオン水及びスラリーなどによって水分を含有した状態で約30℃の空気に造成される。よって、除湿部13によって水分を含有した空気から湿気を除去する。
【0036】
除湿部13は、蒸発器13-1、圧縮機13-2及び凝縮器13-3などを含んでなり、約3℃の冷却装置を使って気体を液化させる。除湿部13の各構成部の動作状態及び除湿過程などは公知の冷却システムと同様であるので、これについての詳細な説明は省略する。除湿部13によって湿気が除去された空気は温度調整部14によって一定温度に空気温度が調整される。
【0037】
温度調整部14は、フレーム14-1及びドライコイル14-2を含んでなる。フレーム14-1はダクト11の内側面に接触して支持され、フレーム14-1の内側にドライコイル14-2が形成される。ドライコイル14-2は、湿気の除去された空気が通るように、フレーム14-1の内側に一定間隔で形成される。ドライコイル14-2によって空気の温度が設定温度に調整される。ここで、設定温度とは、一例としてハウジング1内部の温度と類似した25℃に設定することができる。ドライコイル14-2の内部に冷却水(colling water)が流れるように構成されることができ、設定温度に調整することができる構造であれば、公知の多様な構造を適用することができる。ドライコイル14-2の間を空気が通りながらドライコイル14-2に設定された温度に温度が調整される。
【0038】
図6を参照すると、温度調整部14によって設定温度に調整された空気はダクト11に沿って垂直上方に移動する。垂直方向に形成されたダクト11の内部にはフィルター部15が内設される。
【0039】
フィルター部15は温度調整部14によって設定温度に調整された空気から研磨粉塵を濾過する役割を果たし、少なくとも一つから構成されたフィルターと粉塵収集部15-3とを含んでなる。
【0040】
フィルターは、1次フィルター15-1及び2次フィルター15-2からなることができ、1次フィルター15-1と2次フィルター15-2は一定間隔で離隔した状態でダクト11の内部に装着される。詳細に示していないが、1次フィルター15-1と2次フィルター15-2は着脱式で構成されることが好ましい。すなわち、ダクト11に装着及び分離可能な形態に構成され、フィルターが一定程度以上に汚染した都度交替して使うことができるように構成されることが好ましい。フィルターによって研磨粉塵などのパーティクルを除去することができる。ここで、1次フィルター15-1は比較的大きなパーティクルを除去するために1.0μmのフィルターを使い、2次フィルター15-2は微細パーティクルを除去するために0.3μmのフィルターを使うことができる。
【0041】
ここで、1次フィルター15-1を通過することができなかった研磨粉塵などは重さによって下方に落ち、ダクト11の下部にはこのように落ちた研磨粉塵を収去するための粉塵収集部15-3が備えられる。詳細に示してはいないが、粉塵収集部15-3は引き出し式構造に構成され、研磨粉塵が一定量以上に収集されれば粉塵収集部15-3をダクト11から分離し、収集された研磨粉塵を廃棄することができる。また、示していないが、研磨粉塵の収集量を把握するために、粉塵収集部15-3にはセンサーを構成することができる。センサーの構成の際、粉塵収集部15-3に研磨粉塵が一定量以上積もれば警報を発生させるように構成されることができる。フィルター部15によってフィルタリングされた清浄空気はエア供給部16を介して再びハウジング1の内側に流入する。
【0042】
エア供給部16は、供給ファン16-1及び3次フィルター16-2を含んでなることができる。エア供給部16はフィルタリングされた空気が移動するダクト11の後端部、すなわちハウジング1の上部に設けられる。
【0043】
供給ファン16-1はハウジング1の上部に少なくとも一つが構成されることができ、フィルター部15によって研磨粉塵が除去された空気をハウジング1の上部からハウジング1の内側下部に供給する。ここで、2次フィルター15-2によって除去されなかったパーティクルをもう一度フィルタリングするために、供給ファン16-1によってハウジング1の内部に供給される空気を3次フィルター16-2を介してハウジング1の内側に流入するように構成されることができる。3次フィルター16-2は少なくとも一つのHEPAフィルターを使うことができ、2次フィルター15-2によって除去されなかったパーティクルをもう一度除去するために、2次フィルター15-2と同様に0.3μmサイズのフィルターを使うことができる。もしくは、2次フィルターより微細なパーティクルをフィルタリングすることができる。
【0044】
一方、図示していないが、エア排気部12、除湿部13、温度調整部14、フィルター部15及びエア供給部16は制御部(図示せず)と連結されて動作し、別途のモニタリング部(図示せず)を介して各構成部の異常状態及び交替時期などを把握するように構成されることができる。
【0045】
一方、前述した特徴を有する空気浄化部を備えた仕上げ研磨装置FPを提供することにより、装備内部の気流を円滑に循環させて気流停滞問題を防止し、空気浄化部をそれぞれ独立的に運営することにより、従来のような排出圧力減少問題を解消することができることはもちろんのこと、外部要因による内部気流のずれ発生問題を防止することができ、装備内部の気流循環の際に循環する空気に含まれた研磨粉塵をフィルタリングすることにより、研磨粉塵による微細LLS(Localized Light Scattering)欠陥を改善させることができる。
【0046】
以上で実施例で説明した特徴、構造、効果などは本発明の少なくとも一つの実施例に含まれ、必ず一つの実施例にのみ限定されるものではない。また、各実施例で例示した特徴、構造、効果などは実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者によって他の実施例に組合せ又は変形されて実施可能である。したがって、このような組合せ又は変形に係る内容は本発明の範囲に含まれるものと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0047】
FP 仕上げ研磨装置
1 ハウジング
2 ロード部
3 アンロード部
4 研磨部
11 ダクト
12 エア排気部
12-1 排気ファン
12-2 カバー
13 除湿部
13-1 蒸発器
13-2 圧縮機
13-3 凝縮器
14 温度調整部
14-1 フレーム
14-2 ドライコイル
15 フィルター部
15-1 1次フィルター
15-2 2次フィルター
15-3 粉塵収集部
16 エア供給部
16-1 供給ファン
16-2 3次フィルター