(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-30
(45)【発行日】2023-04-07
(54)【発明の名称】エアロゾル発生材からなるロッドの製造装置および製造方法
(51)【国際特許分類】
A24C 5/01 20200101AFI20230331BHJP
A24B 3/14 20060101ALI20230331BHJP
A24C 5/18 20060101ALI20230331BHJP
A24C 5/28 20060101ALI20230331BHJP
【FI】
A24C5/01
A24B3/14
A24C5/18
A24C5/28
(21)【出願番号】P 2021538965
(86)(22)【出願日】2019-12-11
(86)【国際出願番号】 GB2019053513
(87)【国際公開番号】W WO2020141301
(87)【国際公開日】2020-07-09
【審査請求日】2021-07-08
(32)【優先日】2019-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】500252844
【氏名又は名称】ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BRITISH AMERICAN TOBACCO (INVESTMENTS) LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100183782
【氏名又は名称】轟木 哲
(72)【発明者】
【氏名】ウィッフェン、サム
(72)【発明者】
【氏名】ブレイ、アンドリュー ジョナサン
【審査官】杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-531544(JP,A)
【文献】特表2017-522863(JP,A)
【文献】特表2015-517817(JP,A)
【文献】特開昭62-272962(JP,A)
【文献】特表2017-533155(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24C 5/01
A24B 3/14
A24C 5/18
A24C 5/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生材からなる第1のウェブを処理ユニットに供給するようになっている第1供給装置と、
エアロゾル発生材からなる第2のウェブを供給するようになっている第2供給装置と、
エアロゾル発生材の処理ユニットへの供給をエアロゾル発生材からなる第1のウェブからエアロゾル発生材からなる第2のウェブへと切り変えるように構成されたウェブ切り替えユニットとを含むエアロゾル発生材からなるロッドの製造装置であって、
ウェブ切り替えユニットは、エアロゾル発生材からなる第1のウェブからエアロゾル発生材からなる第2のウェブへの切り替え時に
処理ユニットの上流でエアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部とエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部とが重ならないように、エアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部に隣接してエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部を配置するように構成されている、エアロゾル発生材からなるロッドの製造装置。
【請求項2】
ウェブ切り替えユニットは、エアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部と当接するようにエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部を配置するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項3】
ウェブ切り替えユニットは、空間がエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部とエアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部の間に画定されるようにエアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部に対してエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部を配置するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項4】
空間は20mm未満、
又は10mm未満、
又は5mm未満であることを特徴とする請求項3記載の装置。
【請求項5】
ウェブ切り替えユニットはエアロゾル発生材からなる第2のウェブをエアロゾル発生材からなる第1のウェブに貼り付けないことを特徴とする請求項1乃至
4いずれか1項記載の装置。
【請求項6】
エアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部を処理ユニットへ運ぶように構成されたサポートをさらに含むことを特徴とする請求項1乃至
5いずれか1項記載の装置。
【請求項7】
エアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部とエアロゾル発生材からなる第
1のウェブの後縁部は補完的に形成されていることを特徴とする請求項1乃至
6いずれか1項記載の装置。
【請求項8】
エアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部とエアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部は、エアロゾル発生材からなる第1のウェブとエアロゾル発生材からなる第2のウェ
ブの移動方向に対して斜めになっていることを特徴とする請求項
7記載の装置。
【請求項9】
エアロゾル発生材からなる第1のウェブを切断して後縁部を画定するために配置された切断ユニットをさらに含むことを特徴とする請求項1乃至
8いずれか1項記載の装置。
【請求項10】
エアロゾル発生材からなる第2のウェブを切断して先行縁部を画定するために配置された切断ユニットをさらに含むことを特徴とする請求項1乃至
8いずれか1項記載の装置。
【請求項11】
切断ユニットはさらにエアロゾル発生材からなる第2のウェブを切断して先行縁部を画定するために配されていることを特徴とする請求項
9記載の装置。
【請求項12】
切断ユニットはエアロゾル発生材からなるウェブを斜めに横断して延びているブレードを含むことを特徴とする請求項
9乃至
11いずれか1項記載の装置。
【請求項13】
ウェブ切り替えユニットはエアロゾル発生材からなる第2のウェブを送るように構成されたニップ駆動ローラーを含むことを特徴とする請求項1乃至
12いずれか1項記載の装置。
【請求項14】
ウェブ切り替えユニットはエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部とエアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部の位置を検出するセンサをさらに含むことを
特徴とする請求項
13記載の装置。
【請求項15】
エアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部に隣接してエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部を配置するためにニップ駆動ローラーを調整するように構成されたコントローラをさらに含むことを特徴とする請求項
14記載の装置。
【請求項16】
処理ユニットに追加のエアロゾル発生材からなるウェブを供するための追加のウェブ供給ユニットをさらに含み、追加のエアロゾル発生材からなるウェブが処理ユニット内のエアロゾル発生材からなるウェブと重なるように配置されることを特徴とする請求項1乃至
15いずれか1項記載の装置。
【請求項17】
追加のウェブ供給ユニットは、エアロゾル発生材からなる第1のウェブを処理ユニットに供給するようになっている第1供給装置と、
エアロゾル発生材からなる第2のウェブを供給するようになっている第2供給装置と、
エアロゾル発生材の処理ユニットへの供給を第1のウェブから第2のウェブに切り変えるように構成されたウェブ切り替えユニットとを含み、ウェブ切り替えユニットは処理ユニットの上流
でエアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部に隣接して
エアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部を配置するように構成されていることを特徴とする請求項
16記載の装置。
【請求項18】
エアロゾル発生材からなる追加のウェブにエアロゾル発生材からなる第2のウェブをエンボスするように構成されたエンボスユニットをさらに含むことを特徴とする請求項
16または
17記載の装置。
【請求項19】
エンボスユニットはエアロゾル発生材からなる追加のウェブの先行縁部に隣接するエアロゾル発生材からなる第2のウェブの一部をエンボスするように構成されていることを特徴とする請求項
18記載の装置。
【請求項20】
処理ユニットはエアロゾル発生材からなるウェブをエアロゾル発生材からなる複数のストランドに細長く切断するスリットユニットであることを特徴とする請求項1乃至
19いずれか1項記載の装置。
【請求項21】
エアロゾル発生材からなるストランドを1つにまとめるように構成されたコンベアをさらに含むことを特徴とする請求項
20記載の装置。
【請求項22】
エアロゾル発生材からなるストランドを受けるために配置された吸引コンベアをさらに含むことを特徴とする請求項
20または
21記載の装置。
【請求項23】
エアロゾル発生材からなるストランドを包んで連続したロッドを形成するように構成されたガーニチャーをさらに含むことを特徴とする請求項
20乃至
22いずれか1項記載の装置。
【請求項24】
連続したロッドを個別のロッドセグメントに切断するために配置されたカッターをさらに含むことを特徴とする請求項
23記載の装置。
【請求項25】
エアロゾル発生材はタバコを含むことを特徴とする請求項1乃至
24いずれか1項記載の装置。
【請求項26】
エアロゾル発生材は再生タバコシートを含むことを特徴とする請求項
25記載の装置。
【請求項27】
エアロゾル発生材からなる第1のウェブを処理ユニットに供給することと、
エアロゾル発生材からなる第2のウェブを供給することと、
エアロゾル発生材の処理ユニットへの供給をエアロゾル発生材からなる第1のウェブからエアロゾル発生材からなる第2のウェブに変えることとを含むエアロゾル発生材からなるロッドの製造方法であって、
エアロゾル発生材の供給を変えることは
、処理ユニットの上流でエアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部とエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部とが重ならないように、エアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部に隣接してエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部を配置することを含む方法。
【請求項28】
エアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部をエアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部と当接するように配置することを含むことを特徴とする請求項
27記載の方法。
【請求項29】
空間がエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部とエアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部の間に画定されるようにエアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部に対してエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部を配置することを含むことを特徴とする請求項
27記載の方法。
【請求項30】
空間は20mm未満、
又は10mm未満、
又は5mm未満であることを特徴とする請求項
29記載の方法。
【請求項31】
エアロゾル発生材の供給を切り替える工程はエアロゾル発生材からなる第2のウェブをエアロゾル発生材からなる第1のウェブを貼り付けることを含まないことを特徴とする請求項
27乃至
30いずれか1項記載の方法。
【請求項32】
エアロゾル発生材からなる第1のウェブを切断して後縁部を画定することをさらに含むことを特徴とする請求項
27乃至
31いずれか1項記載の方法。
【請求項33】
エアロゾル発生材からなる第2のウェブを切断して先行縁部を画定することを含むことを特徴とする請求項
27乃至
32いずれか1項記載の方法。
【請求項34】
エアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部とエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部は切断されて補完的形状を有することを特徴とする請求項
32又は33記載の方法。
【請求項35】
エアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部とエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部は斜めになっていることを特徴とする請求項
34記載の方法。
【請求項36】
エアロゾル発生材からなる追加のウェブを処理ユニットに供給することをさらに含むことを特徴とする請求項
27乃至
35いずれか1項記載の方法。
【請求項37】
エアロゾル発生材からなる第2のウェブをエアロゾル発生材からなる追加のウェブにエンボスすることをさらに含むことを特徴とする請求項
36記載の方法。
【請求項38】
処理ユニットはスリットユニットであり、前記方法はエアロゾル発生材からなるウェブをエアロゾル発生材からなる複数のストランドに細長く切断することをさらに含むことを特徴とする請求項
27乃至
37いずれか1項記載の方法。
【請求項39】
エアロゾル発生材からなる
前記ストランドを1つにまとめることをさらに含むことを特徴とする請求項
38記載の方法。
【請求項40】
エアロゾル発生材からなる
前記ストランドを吸引コンベア上で搬送することをさらに含むことを特徴とする請求項
38または
39記載の方法。
【請求項41】
エアロゾル発生材からなるストランドを包んで連続したロッドを形成することをさらに含むことを特徴とする請求項
38乃至
40いずれか1項記載の方法。
【請求項42】
連続したロッドを個別のロッドセグメントに切断することをさらに含むことを特徴とする請求項
41記載の方法。
【請求項43】
エアロゾル発生材はタバコを含むことを特徴とする請求項
27乃至
42いずれか1項記載の方法。
【請求項44】
エアロゾル発生材は再生タバコシートを含むことを特徴とする請求項
43記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばタバコロッドなどのエアロゾル発生材からなるロッドを製造するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
紙巻きタバコ製造の従来の方法では、タバコ葉が刻みくずタバコとも言われる短く細かい片に刻まれる。刻まれたタバコは次にシガレットペーパーの連続したウェブ上に撒かれる。紙巻きタバコ製造機としても知られている機械がペーパーを刻みタバコの周囲で畳んで連続したロッドを形成する。ロッドは所望の長さのセグメントに切断される。フィルターが各タバコロッドに加えられ、紙巻きタバコが製せられる。
【0003】
紙巻きタバコ、シガーなどの喫煙品は使用時にタバコを燃やし、煙を発生させる。燃焼させずにタバコまたは他の材料から化合物を発生させる製品を創ることでこれら喫煙品に代わる物を提供する試みがなされてきた。そのような製品としては、「非燃焼加熱」製品またはタバコ加熱装置または製品またはエアロゾル発生装置または製品があり、これらはタバコなどの材料を燃やさずに熱することで化合物を放出する。
【発明の概要】
【0004】
本発明ではエアロゾル発生材からなるロッドを製造するための装置が提供され、この装置は、
エアロゾル発生材からなる第1のウェブを処理ユニットに供給するようになっている第1供給装置と、
エアロゾル発生材からなる第2のウェブを供給するようになっている第2供給装置と、
エアロゾル発生材の処理ユニットへの供給をエアロゾル発生材からなる第1のウェブからエアロゾル発生材からなる第2のウェブへと切り変えるように構成されたウェブ切り替えユニットとを含み、
ウェブ切り替えユニットは、エアロゾル発生材からなる第1のウェブからエアロゾル発生材からなる第2のウェブへの切り替え時にエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部を処理ユニットの上流でエアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部に隣接して配置するように構成されている。
【0005】
ウェブ切り替えユニットは、エアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部と当接するようにエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部を配置するように構成されてもよい。
【0006】
ウェブ切り替えユニットは、空間がエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部とエアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部の間に画定されるようにエアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部に対してエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部を配置するように構成されてもよい。
【0007】
空間は20mm未満、好ましくは10mm未満、より好ましくは5mm未満であってもよい。
【0008】
ウェブ切り替えユニットは、エアロゾル発生材からなる第1のウェブとエアロゾル発生材からなる第2のウェブが重ならずにエアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部にエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部を隣接して配置するように構成されてもよい。
【0009】
ウェブ切り替えユニットはエアロゾル発生材からなる第2のウェブをエアロゾル発生材からなる第1のウェブに貼り付けなくてもよい。
【0010】
本発明の装置はエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部を処理ユニットへ運ぶように構成されたサポートをさらに含んでもよい。
【0011】
エアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部とエアロゾル発生材からなる第2のウェブの後縁部は補完的に形成されてもよい。
【0012】
エアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部とエアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部は、エアロゾル発生材からなる第1のウェブとエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部の移動方向に対して斜めになってもよい。
【0013】
本発明の装置はエアロゾル発生材からなる第1のウェブを切断して後縁部を画定するために配置された切断ユニットをさらに含んでもよい。
【0014】
本発明の装置はエアロゾル発生材からなる第2のウェブを切断して先行縁部を画定するために配置された切断ユニットをさらに含んでもよい。
【0015】
切断ユニットはさらにエアロゾル発生材からなる第2のウェブを切断して先行縁部を画定するために配されてもよい。
【0016】
切断ユニットはエアロゾル発生材からなるウェブを斜めに横断して延びているブレードを含んでもよい。
【0017】
ウェブ切り替えユニットはエアロゾル発生材からなる第2のウェブを送るように構成されたニップ駆動ローラーを含んでもよい。
【0018】
ウェブ切り替えユニットはエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部とエアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部の位置を検出するセンサをさらに含んでもよい。
【0019】
本発明の装置はエアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部に隣接してエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部を配置するためにニップ駆動ローラーを調整するように構成されたコントローラをさらに含んでもよい。
【0020】
本発明の装置は処理ユニットに追加のエアロゾル発生材からなるウェブを供するための追加のウェブ供給ユニットをさらに含み、追加のエアロゾル発生材からなるウェブが処理ユニット内のエアロゾル発生材からなるウェブと重なるように配置されてもよい。
【0021】
追加のウェブ供給ユニットは、
エアロゾル発生材からなる第1のウェブを処理ユニットに供給するようになっている第1供給装置と、
エアロゾル発生材からなる第2のウェブを供給するようになっている第2供給装置と、
エアロゾル発生材の処理ユニットへの供給を第1のウェブから第2のウェブに切り変えるように構成されたウェブ切り替えユニットとを含み、
ウェブ切り替えユニットは処理ユニットの上流でエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部をエアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部に隣接して配置するように構成されている。
【0022】
本発明の装置はエアロゾル発生材からなる追加のウェブにエアロゾル発生材からなる第2のウェブをエンボスするように構成されたエンボスユニットをさらに含んでもよい。
【0023】
エンボスユニットはエアロゾル発生材からなる追加のウェブの先行縁部に隣接するエアロゾル発生材からなる第2のウェブの一部をエンボスするように構成されてもよい。
【0024】
処理ユニットはエアロゾル発生材のウェブをエアロゾル発生材からなる複数のストランドに細長く切断するスリットユニットであってもよい。
【0025】
本発明の装置はエアロゾル発生材からなるストランドを1つにまとめるように構成されたコンベアをさらに含んでもよい。
【0026】
本発明の装置はエアロゾル発生材からなるストランドを受けるために配置された吸引コンベアをさらに含んでもよい。
【0027】
本発明の装置はエアロゾル発生材からなるストランドを包んで連続したロッドを形成するように構成されたガーニチャーをさらに含んでもよい。
【0028】
本発明の装置は連続したロッドを個別のロッドセグメントに切断するために配置されたカッターをさらに含んでもよい。
【0029】
エアロゾル発生材はタバコを含んでもよい。
【0030】
エアロゾル発生材は再生タバコシートを含んでもよい。
【0031】
本発明ではエアロゾル発生材からなるロッドの製造方法も提供され、この方法は、
エアロゾル発生材からなる第1のウェブを処理ユニットに供給することと、
エアロゾル発生材からなる第2のウェブを供給することと、
エアロゾル発生材の処理ユニットへの供給をエアロゾル発生材からなる第1のウェブからエアロゾル発生材からなる第2のウェブに変えることとを含み、
エアロゾル発生材の供給を変えることは処理ユニットの上流でエアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部に隣接してエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部を配置することを含む。
【0032】
本発明の方法はエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部をエアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部と当接するように配置することを含んでもよい。
【0033】
本発明の方法は空間がエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部とエアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部の間に画定されるようにエアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部に対してエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部を配置することを含んでもよい。
【0034】
空間は20mm未満、好ましくは10mm未満、より好ましくは5mm未満であってもよい。
【0035】
本発明の方法はエアロゾル発生材からなる第1のウェブとエアロゾル発生材からなる第2のウェブが重ならずにエアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部に隣接するようにエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部を配置することを含んでもよい。
【0036】
エアロゾル発生材の供給を切り替える工程はエアロゾル発生材からなる第2のウェブをエアロゾル発生材からなる第1のウェブを貼り付けることを含まなくてもよい。
【0037】
本発明の方法はエアロゾル発生材からなる第1のウェブを切断して後縁部を画定することをさらに含んでもよい。
【0038】
本発明の方法はエアロゾル発生材からなる第2のウェブを切断して先行縁部を画定することをさらに含んでもよい。
【0039】
エアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部とエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部は切断されて補完的形状を有してもよい。
【0040】
エアロゾル発生材からなる第1のウェブの後縁部とエアロゾル発生材からなる第2のウェブの先行縁部は斜めになってもよい。
【0041】
本発明の方法はエアロゾル発生材からなる追加のウェブを処理ユニットに供給することを含んでもよい。
【0042】
本発明の方法はエアロゾル発生材からなる第2のウェブをエアロゾル発生材からなる追加のウェブにエンボスすることを含んでもよい。
【0043】
処理ユニットはスリットユニットであってもよく、本発明の方法はエアロゾル発生材からなるウェブをエアロゾル発生材からなる複数のストランドに細長く切断することをさらに含んでもよい。
【0044】
本発明の方法はエアロゾル発生材からなるストランドを1つにまとめることをさらに含んでもよい。
【0045】
本発明の方法はエアロゾル発生材からなるストランドを吸引コンベア上で搬送することをさらに含んでもよい。
【0046】
本発明の方法はエアロゾル発生材からなるストランドを包んで連続したロッドを形成することをさらに含んでもよい。
【0047】
本発明の方法は連続したロッドを個別のロッドセグメントに切断することをさらに含んでもよい。
【0048】
エアロゾル発生材はタバコを含んでもよい。
【0049】
エアロゾル発生材は再生タバコシートを含んでもよい。
【0050】
添付図面を参照し、あくまで例示を目的としていくつかの実施態様を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【
図1A】タバコロッドセグメントとエアロゾル発生装置、特に加熱ブレードの一部を示す。
【
図1B】タバコロッドセグメントとエアロゾル発生装置、特に加熱ブレードの一部を示す。
【
図2】タバコロッドセグメントを製造するための装置の略図である。
【
図3】タバコロッドセグメントの製造装置のさらなる例を略式に示している。
【
図4】
図2および3の装置のコンベアを示している。
【
図5A】第1リールから第2リールへのウェブの切り替え工程を示している。
【
図5B】第1リールから第2リールへのウェブの切り替え工程を示している。
【
図5C】第1リールから第2リールへのウェブの切り替え工程を示している。
【
図5D】第1リールから第2リールへのウェブの切り替え工程を示している。
【
図5E】第1リールから第2リールへのウェブの切り替え工程を示している。
【
図6A】
図5Aの工程を実行するウェブ切り替えユニットを含む装置を示している。
【
図6B】
図5Bの工程を実行するウェブ切り替えユニットを含む装置を示している。
【
図6C】
図5Cの工程を実行するウェブ切り替えユニットを含む装置を示している。
【
図6D】
図5Dの工程を実行するウェブ切り替えユニットを含む装置を示している。
【
図6E】
図5Eの工程を実行するウェブ切り替えユニットを含む装置を示している。
【
図7】2組のウェブ供給ユニットと2つの切り替えユニットを有する装置を示している。
【発明を実施するための形態】
【0052】
本明細書で説明する装置はエアロゾル発生材からなるロッドを製造するためのものである。いくつかの例ではエアロゾル発生材からなるロッドは
図1Aおよび1Bに示すようにタバコロッドセグメント1である。タバコロッドセグメント1はタバコロッドセグメント1のタバコロッド3に沿って長手方向に延びている複数のタバコストランド2で形成されている。またタバコロッドセグメント1はタバコロッド3を囲むラッパー4を含む。
【0053】
タバコストランド2は、好ましくはタバコ材のシート、例えば再生タバコのシートから形成される。再生タバコのシートは、タバコロッド3内に組み込むための複数のタバコストランド2に細長く切断することができる。再生タバコシートは、例えば製紙工程、バンド・キャスティングまたは押し出しによって製造してもよい。例えば、再生タバコシートは紙再生タバコであってもよい。紙再生タバコとは、タバコ原料が可溶分の抽出物と繊維材を含む残渣となるように溶媒で抽出され、次に抽出物(通常濃縮した後、そして任意にさらなる処理をした後)を残渣からの繊維材(通常、繊維材から不純物の除いた後、そして任意に非タバコ繊維を僅かに加えて)と抽出物を繊維材に堆積させることによって再結合する工程によって形成されるタバコ材を意味する。再結合工程は製紙工程に似ている。原料はタバコ条片、タバコ葉柄および/または全葉タバコの内の1つ以上を含んでもよいまたは1つ以上からなってもよい。くず、微粉およびもみ殻を代わりにまたは追加で原料に採用してもよい。当然のことながらどんな方法で形成された再生タバコシートでも使用可能である。再生タバコシートは展性がある。
【0054】
図1Aおよび1Bを参照するとタバコロッド3のタバコストランド2はタバコロッド3の長さ方向に延び、複数のストランド2のそれぞれは実質的に非コイル状である。複数のタバコストランド2は実質的に互いに平行であり、実質的に直線状であり、それぞれ実質的にタバコロッドセグメント1の全長に沿って延びている。
【0055】
タバコストランド2を囲むラッパー4は、好ましくは紙からなる。ラッパー5は、例えば紙およびアルミ箔の一方または両方、例えば紙とアルミ箔の積層体を含んでもよい。ラッパー4はラッパー4をタバコロッド3の周りに固定するのり付けされた継ぎ目を有してもよい。
【0056】
以下にさらに詳しく説明するようにタバコロッドセグメント1の製造工程は、再生タバコシートを細長く切断してタバコストランド2にすること、タバコストランド2を1つにまとめること、タバコストランド2をラッパー4に包んで再生タバコロッドを形成すること、次に連続したタバコロッドを切断して個別のタバコロッドセグメント1にすることを含んでもよい。タバコストランド2を1つにまとめる工程はコンベア上で行われ、そのようなコンベアについて以下に詳しく説明する。
【0057】
タバコストランド2を加熱することでユーザーが吸引するエアロゾルを放出することができる。タバコロッドセグメント1は、加熱ブレード5を含むエアロゾル発生装置と使用することができる。加熱ブレード5は、
図1Aおよび1Bに示すようにタバコストランド2の間でタバコロッドセグメント1の端部6内に挿入される。
【0058】
タバコストランド2を製するために使用される再生タバコシートはグリセリンを含んでもよい。例えば、再生タバコシートをグリセリンに浸すまたはグリセリンと形成してもよい。加熱されると、グリセリンが揮発しエアロゾルを形成し、これによりタバコロッドセグメント1が共に使用されるエアロゾル発生装置またはあらゆる好適な「非燃焼加熱」装置のユーザーの感覚を向上させてもよい。
【0059】
ブレードヒーター5はその幅または長さより著しく薄い長尺の直方体の形を取ってもよい。ブレードヒーター5の幅はタバコロッドセグメント1の外径より小さい。ブレードヒーター5は携帯エアロゾル発生装置(図示せず)のバッテリー(図示せず)によって給電され、加熱するためにユーザーによって調整される抵抗性ヒーターを含んでもよい。一部の例ではブレードヒーター5はタバコロッドセグメント1内にブレードヒーター5を挿入しやすくする尖った端部(図示せず)を有してもよい。
【0060】
ブレードヒーター5は、ブレードヒーター5が
図1Bに示すようにタバコロッドセグメント1内に長手方向に延びるようにタバコロッドセグメント1内に挿入してもよく、あるいは同じようにタバコロッドセグメント1をブレードヒーター5上に押しつけてもよい。
【0061】
タバコロッドセグメント1の実質的に非コイル状の長手方向に延びた複数のタバコストランド2によってブレードヒーター5を簡単にタバコロッドセグメント1内に挿入することができる。なぜなら非コイル状のタバコストランド2はブレードヒーター5の長手方向の挿入に対して相対的に抵抗が少ないからである。これは一般的なエアロゾル発生装置(図示せず)の消耗品であるタバコロッドセグメント1をブレードヒーター5に挿入または配置する際に便利である。これはブレードヒーター5の挿入時のタバコロッドセグメント1への損傷を軽減し、ブレードヒーター5に対するタバコロッドセグメント1を一定にかつ正しく配置することを可能にする。例えばこれはコイル状、例えば螺旋構造に配された長手方向に延びたストランドを含む仮想のタバコロッドセグメントと対比され、この場合、ブレードヒーターの挿入は挿入経路を横切るストランドによって制限され、ブレードヒーターはタバコの部分を変形、圧縮し、これは仮想タバコロッドセグメントの配置を比較的困難かつ不確実にし、仮想タバコロッドセグメントの損傷のリスクを大きくすることになる。
【0062】
タバコロッドセグメント1の互いに平行でおよび/または真っ直ぐな複数の長手方向に延びたタバコストランド2は、同様にブレードヒーター5がタバコロッドセグメント1内に挿入されやすくする。この場合ブレードヒーター5の挿入軸は長手方向に延びたストランド2のそれぞれの軸に対して平行であり、タバコの小さい表面積だけがブレードヒーター5が挿入される際にブレードヒーター5の先行縁部に当たる。上述したのと同様にこれはタバコロッドセグメント1の設置または交換に便利であり、および/またはタバコロッドセグメント1の損傷を軽減し、および/またはブレードヒーター5に対してタバコロッドセグメント1を一定にかつ正しく設置できるようにする。これは、例えば刻みくずタバコのランダムに配向された片を含むまたは縮れたまたはしわの寄ったタバコのシートを含む仮想のタバコストランドとは対照的であり、この場合、ブレードヒーターの挿入によって刻みくずタバコまたは縮れたまたはしわの寄ったタバコのシートのいつかの部分を変形、圧縮し、これは仮想タバコロッドセグメントの設置を相対的に難しくし、かつ設置に一貫性がなくなり、仮想タバコロッドセグメントの損傷のリスクを増大させる結果になる。
【0063】
タバコロッドセグメント1が全体的なエアロゾル発生装置(図示せず)のブレードヒーター5に挿入されると、ブレードヒーター5は熱くなるように(例えばブレードヒーターの抵抗性加熱内部を介して)調整され、これによりタバコストランド2を燃やさずに加熱する。これによりタバコストランド2から成分、例えば揮発成分を放出させる。上述したようにタバコストランド2は、エアロゾルを形成するためにブレードヒーター5によって加熱された際に揮発するグリセリンを含んでもよい。
【0064】
タバコロッドセグメント1の実質的に非コイル状の長手方向に延びた複数のタバコストランド2は、複数のタバコストランド2の間にタバコロッドセグメント1を通る対応する実質的に非コイル状の長手方向に延びた通路7を構築する。これらの経路7は、加熱時にタバコストランド2から揮発材料(例えば、タバコ自体または揮発したグリセリンまたはその両方の揮発成分)をタバコロッドセグメント1を通して移行させやすくする。これはそのような材料がタバコロッドセグメント1を通過する際にその材料の損失を小さくし、例えば比較的短く遮るものがない経路は揮発材がタバコロッドセグメント1のいくつかの箇所に戻って凝集することを軽減する。このことは、例えば仮想タバコロッドを出るための揮発した材料用の経路の長さが比較的長いランダムに配向された刻みくずタバコの片(標準的な紙巻きタバコに入っているような)を含む仮想タバコロッドセグメントとは対照的である。またこのことは仮想タバコロッドを出るための揮発した材料用の経路の長さが比較的長い複数のコイル状の長手方向に延びたストランドを含む仮想タバコロッドセグメントとは対照的である。
【0065】
上述のようにラッパー5は、例えば紙およびアルミ箔の一方または両方、例えば紙とアルミ箔の積層体を含んでもよい。紙とアルミ箔の積層体はタバコロッドセグメント1がブレードヒーター5によって着火されるのを妨げるのに役立つ。アルミ箔は、タバコロッドセグメント1が加熱装置に使用することが意図されている場合に従来の紙巻きタバコのように消費者がタバコロッドセグメント1を着火しないようにするのに役立つ。
【0066】
複数のタバコストランド2のそれぞれは、実質的に0.25mm~3mmの範囲または実質的に0.5mm~1.5mmの範囲の幅を有する。タバコロッドセグメント1は、実質的に5.4mm~7.8mmの範囲または実質的に6.7mm~7.8mmの範囲の外径を有する。これにより比較的大きなブレードヒーター5を使用することができ、よってブレードヒーター5の加熱表面積を大きくすることができ、ブレードヒーター5によってタバコストランド2が加熱される割合および/または加熱されるタバコストランド2の量が大きくなる。
【0067】
図2はエアロゾル発生材からなるロッド、特に
図1Aおよび1Bを参照して説明したタバコロッドセグメント1を製造するための装置8を模式的に示している。
【0068】
タバコストランド2を製造するために使用される再生タバコシートは、タバコウェブ11の形体で装置8に供される。装置8は装置8内にタバコウェブ11を供給するタバコウェブ供給ユニット9を含む。タバコウェブ供給ユニット9は第1リール10を支持する第1リールサポート30を含む。第1のタバコウェブ34が第1リール10から供される。またタバコウェブ供給ユニット9は第2リールを支持する第2リールサポート31を含む。またタバコウェブ供給ユニット9は第1のタバコウェブ34と第2のタバコウェブ33を受けるウェブ切り替えユニット35を含む。
図2に示す構成では第1のタバコウェブ34がウェブ切り替えユニット35を通過し、タバコウェブ11として装置の残りの部分に供給される。次に第1リール10が空またはほとんど空になると、ウェブ切り替えユニット35がタバコウェブ11の供給を第1のタバコウェブ34から第2のタバコウェブ33に変えて装置8が稼働し続けることができる。代わりの第1リール10が装着することができ、第2リール32が空またはほとんど空になると、ウェブ切り替えユニット35がタバコウェブ11の供給を第2のタバコウェブ33から第1のタバコウェブ34に変えることができる。
【0069】
第1リールサポート30および第2リールサポート31は、両方とも再生タバコのリール10、32が支持されているスピンドルを含む。第1および第2リールサポート30、31は、好ましくはそれぞれスピンドルを回転させてタバコウェブ34、33を装置8内に送る駆動部、例えばモータを含む。これとは別にまたはこれに加えて駆動ローラーがリール10、32の外方面と係合してリール10、32を回転させ、これによりタバコウェブ33、34を装置8内に供給するようにしてもよい。これとは別にスピンドルは、タバコウェブ33、34は再生タバコのリール10、32からタバコウェブ33、34を引っ張ることによってほどかれるように自由に回転可能であってもよい。タバコウェブ33、34は第1および第2リールサポート30、31の下流に位置する装置8の一部によって引っ張ることができる。スピンドルはタバコウェブ33、34に張力を発生させ、それを調整するためにブレーキがかけられてもよい。
【0070】
タバコウェブ11の寸法は従来の寸法である。例えば、タバコウェブ供給ユニット9から供給されるタバコウェブ11の幅と厚さは一定であり、従来の幅と厚さである。例えば、タバコウェブ11は所定かつ一定の単位長さ当たりの質量のものであってもよい。これにより製造されるタバコロッドセグメント1は単位長さ当たりの重量が確実に一定になる。従って、従来の(そして一定の)の寸法のタバコウェブ11を使用することによってタバコロッドまたはタバコロッドセグメント1を秤量するための秤量システムを必要とせず、得られるタバコロッドセグメント1の重量を制御することができる。
【0071】
タバコウェブ11はタバコウェブ11を複数のタバコストランド14に細長く切断するスリットユニット13内に供給される。スリットユニット13はタバコウェブ11を長手方向に細長く切断して長手方向に延びたタバコストランド14を製する。
【0072】
1つの例ではスリットユニット13は切断ローラー15とアンビルローラー16とを含む。切断ローラー15はタバコウェブ11が切断ローラー15とアンビルローラー16の間を通過する際にタバコウェブ11を切断する円周方向に延びた切断ブレードの列を含む。これとは別にスリットユニット13は第1の切断ローラー15と第2の切断ローラー17を含んでもよく、それぞれがタバコウェブ11を細長く切るために協働する円周方向に延びた切断ブレードの列を有する。例えば、第1の切断ローラー15の円周方向に延びた切断ブレードは、第2の切断ローラー17の円周方向に延びた切断ブレードと密接に重なり、タバコウェブ11をタバコストランド14にせん断する。
【0073】
該または各切断ローラー15、17の円周方向に延びた切断ブレードの列によってタバコストランド14の数とタバコストランド14の大きさが決まる。タバコストランド14の幅はすべて等しいことが好ましい。該または各切断ローラー15、17の円周方向に延びた切断ブレードの列は、各タバコストランド14の幅が実質的に0.25mm~3mmの範囲または実質的に0.5mm~1.5mmの範囲になるように配置される。これは、例えば円周方向に延びた切断ブレードが実質的に0.25mm~3mmまたは実質的に0.5mm~1.5mm離されていることに対応する。
【0074】
切断ローラー15とアンビルローラー16の間または第1の切断ローラー15と第2の切断ローラー17の間の距離は固定してもよい。これとは別に切断ローラー15とアンビルローラー16の一方または第1の切断ローラー15と第2の切断ローラー17の一方は、スライド式に取り付けてもよく、アクチュエーターを配置して切断ローラー15とアンビルローラー16の間または第1の切断ローラー15と第2の切断ローラー17の間に水圧または空気圧をかけてもよい。
【0075】
スリットユニット13から出ると、タバコストランド14が
図3~7を参照してより詳しく説明されるコンベア18上に送られる。コンベア18はタバコストランド14を搬送するように構成されている。好ましくはタバコストランド14はそれらがコンベア18に沿って搬送される際に1つにまとめられる。
【0076】
図4はコンベア18の一例を説明している。図示するようにコンベアはガイド39を含む。この例ではコンベア18はタバコストランド14を1つにまとめるために互いの方に向かって角度が付けられた一組のレール40を含む。一組のレール40はスリットユニット13の方に配置された幅広の入り口41と吸引コンベア19の方に配置された狭い出口42を有する漏斗として配置されている。一組のレール40は、外側に位置するタバコストランド14をコンベア18の中央に移動させてストランドを1つにまとめる。タバコストランド14の搬送方向に対する一組のレール40の角度は、タバコストランド14にかかる力が許容できるように選択され、レール40の角度が小さいとタバコストランド14にかかる力が小さくなる。
【0077】
コンベア18はタバコストランド14をスリットユニット13から吸引コンベア19へと搬送するベルトコンベアであってもよい。これとは別にコンベアはタバコストランド14がその上で押されるおよび/または引っ張られる面であってもよい。コンベア18はタバコストランド14がスリットユニット13から吸引コンベア19へ移動する際にそれらを支持する。
【0078】
再度
図2を参照すると、コンベア18から出ると1つにまとめられたタバコストランド14は
図2に示す吸引コンベア19に送られる。吸引コンベア19は吸引バンド20を含む。吸引バンド20は上方走路21と下方走路22に沿って移動する。吸引チェンバー23が上方走路21と下方走路22の間に設けられており、吸引チェンバー23にかけられる吸引力が吸引バンド20に形成された吸引孔を介して作用する。吸引力は、吸引チェンバー23は上方走路21に対して閉じているので下方走路22上だけの吸引バンド20の吸引孔を介して作用する。
【0079】
吸引コンベア19は吸引バンド20の下方走路22でタバコストランド14を保持するために配置されている。吸引コンベア19は図示のようにガーニチャー24を介してタバコストランド14を搬送する。
【0080】
ラッパーウェブ25がラッパーリールサポート27で支持されたラッパーのリール26からガーニチャー24内に投入される。
【0081】
ガーニチャー24はタバコストランド14とラッパーウェブ25を受け取り、タバコストランド14とラッパーウェブ25が吸引コンベア19に沿って搬送される際にガーニチャー24はラッパーウェブ25をタバコストランド14に巻く。接着剤ユニットがラッパーウェブ25の一縁部に沿って塗布され、ラッパーウェブ25の一縁部をもう一方の縁部に接合する長手方向の継ぎ目を形成する。このようにして連続したタバコロッド28が製せられる。連続したタバコロッド28はラッパーによって囲まれた一群の長手方向に延びたタバコストランド14を有する。
【0082】
吸引コンベア19とガーニチャー24は紙巻きタバコに使用するためのタバコロッドの製造に使用される装置に類似しており、従って、当業者は吸引コンベア19とガーニチャー24の詳細を知っているので、さらなる説明は省略する。
【0083】
切断ユニット29が吸引コンベア19とガーニチャー24の下流に配置されており、連続したタバコロッド28を個々のタバコロッドセグメント1に切断し、各タバコロッドセグメント1は
図1Aおよび1Bを参照して説明したようなものである。
【0084】
一部の例では切断ユニット29は連続したタバコロッド28を2本分の長さの個別のタバコロッド1、即ち端部同士がつながった2つの個別のタバコロッド1に切断する。例えば、2本分の長さの個別のタバコロッド1は、次に後続の装置へと送られ、そこでその2本分の長さの個別のタバコロッド1は他の部材、例えばフィルターおよび/またはマウスピースと組み合わされる。後続の装置は2本分の長さの個別のタバコロッド1を
図1Aおよび1Bを参照して説明したような1本分の長さの個別のタバコロッド1に切断する。
【0085】
これとは別にまたはこれに加えて個別のタバコロッドセグメント1は、タバコロッドセグメント1を販売、流通および/または貯蔵のために梱包する梱包装置へと外部に搬送される。
【0086】
図3は特に
図1Aおよび1Bを参照して説明したタバコロッドセグメント1を製造するための装置8の別の例を示している。
【0087】
図示するように
図3の装置8は
図2の例の装置8と同じ部品を含み、さらに第2タバコウェブ供給ユニット9B(第1タバコウェブ供給ユニット9Aに追加で)を含む。第2タバコウェブ供給ユニットは追加のタバコウェブ36をスリットユニット13へ投入するために供給する。追加のタバコウェブ36は第1タバコウェブ供給ユニット9Aからのタバコウェブ11に重なるように配置され、これにより二重の厚さのタバコウェブ11、36をスリットユニット13に供する。二重の厚さのタバコウェブ11、36は、スリットユニット13がより高密度のタバコストランドを製することを意味する。この構成は2倍の数のタバコストランド14を有するように各タバコロッドセグメント1に個々のタバコストランド14が供される際に個々のタバコストランド14が特に薄いまたは低密度であることが望ましい場合に好ましい。さらに同じ数のタバコストランド14の場合、タバコウェブ11と追加のタバコウェブ32を合わせた幅は同じ厚さの単独のタバコウェブ11の幅より狭くなる。従って、重なったタバコウェブ11、32から製せられるタバコストランド14は、タバコロッド3内にまとめられるための横方向に移動が少なくなり、これは好ましい。
【0088】
さらに追加のタバコウェブ36を供することはタバコロッドセグメント1に2つの異なる種類のタバコストランド14を供することが可能になることを意味する。例えば、1種(例えばタバコウェブ11)はかなりのエアロゾルまたは蒸気を発生させるためにグリセリンを多く含み、もう一方(例えば追加のタバコウェブ36)はエアロゾルまたは蒸気と送出される風味料を含んでもよい。このようにして異なるタバコロッドセグメント1を異なるリールを組み合わせて製することができる。
【0089】
第2のウェブ供給ユニット9は、第1リール10、第2リール32およびリール切り替えユニット35を含み、これにより追加のタバコウェブ36の供給が切り替えられて確実に連続した供給が行えるようにする。
【0090】
通常スリットユニット13は切断ローラー15、16、17の間の距離は固定されており、タバコウェブ11の厚さが大幅に変わるとスリットユニット13が損傷するおよび/または詰まってしまう。さらにスリットユニット13を通過する接着剤またはテープまたは他の材料もスリットユニット13を詰まらせ、または作動を損なう場合がある。従って、第1のタバコウェブ34から第2のタバコウェブ33へ切り替える際、それらが重なったり、またはテープまたは接着剤による接合を避けるのが有利である。通常のスプライシングユニットは、第2タバコウェブ33を第1のタバコウェブ34に重なる領域で接合するが、本発明ではそのような装置を避けるのが好ましい。
【0091】
さらにタバコウェブ11、次にタバコストランド14がタバコロッド1を形成するための包装のためにガーニチャー24に供されるように搬送される際にタバコストランド14の長さに沿って材料の重量の顕著な変動を避けるのが好ましい。なぜならそれによりガーニチャー24が詰まったりガーニチャー24の機能が損なわれるからである(ラッパー25は増加した数のタバコストランド14を囲むには幅が充分ではなくなる)。
【0092】
本発明のウェブ切り替えユニット35は、切り替え時にスリットユニット13の上流の位置で第2のタバコウェブ33の先行縁部を第1のタバコウェブ34の後縁部に隣接して配置するように構成されている。第1のタバコウェブ34と第2のタバコウェブ33は重ならず、第1のタバコウェブ34と第2のタバコウェブ33を貼り付けもしない。
【0093】
図5A~5Eはウェブ切り替えユニット35の作動を簡単に説明している。
【0094】
図5Aはウェブ切り替えユニット35の初期の状態を示し、第1のタバコウェブ34はそのままの状態でウェブ切り替えユニット35を通ってスリットユニット(13、
図2参照)へと移動する。
図5Bで説明するようにウェブ切り替えユニット35の最初の作業は、第1のタバコウェブ34を切断することを含む。第1のタバコウェブ34は線43に沿って切断される。線43は第1のタバコウェブ34の移動方向に対して斜めになっている。
図5Bに示すように切断の後、第1のタバコウェブ34の切断された部分は装置(8、
図2参照)内を牽引され続け、第1リール10に貼り付いている残りは、装置8から取り除かれるためにリール32の方へ引き戻される。第2のタバコウェブ33が次にスリットユニット(13、
図2参照)の方向に加速される。
【0095】
ウェブ切り替えユニット35は、次に第2のタバコウェブ33を線44に沿って切断し、この線は第1のタバコウェブ34の切断線43と合致する。切り離された部分45は取り除かれる。このようにして第2のタバコウェブ33に第1のタバコウェブ34の後縁部47を補完する先行縁部46が設けられる。
【0096】
第2のタバコウェブ33は、次に第2のタバコウェブ33の先行縁部46が第1タバコウェブ34の後縁部47に隣接するように配置される。第2のタバコウェブ33の先行縁部46は、第1のタバコウェブ34の後縁部47に隣接して位置するが、それとは重ならない。特に第1のタバコウェブ34と第2のタバコウェブ33の間に重なりはない。
【0097】
第2タバコウェブ33の先行縁部46は第1タバコウェブ34の後縁部47と当接するように配置してもよい。これとは別に第2タバコウェブ33の先行縁部46は第1のタバコウェブ34の後縁部47から離れて位置してもよい。第2タバコウェブ33の先行縁部46は第1タバコウェブ34の後縁部47から20mm未満、好ましくは10mm未満、より好ましくは5mm未満離れて位置してもよい。
【0098】
一部の例では第1のタバコウェブ34と第2のタバコウェブ33は同じカッターで切断される。第1のタバコウェブ34と第2のタバコウェブ33は同時に同じカッターで切断してもよい。第1のタバコウェブ34の後縁部47から離れて位置する第2のタバコウェブ33の先行縁部46は、第1および第2のタバコウェブ34、33を同時に切断することによって互いに隣接して配置されると有利である。他の例では、第1のタバコウェブ34と第2のタバコウェブ33は別々のカッターで切断することができる。
【0099】
第2のタバコウェブ33の先行縁部46が第1のタバコウェブ34の後縁部47に重ならずにこれに隣接して位置する
図5Dに示す位置において、第1および第2のタバコウェブ34、33は、上述したようにエアロゾル化可能な材料からなるロッドの製造のために装置(8、
図2参照)内を移動する。
図5Eに示すように斜めの切断線43、44およびそれにより得られた斜めの先行縁部46と後縁部47はスリットユニット13が第1のタバコウェブ34および第2のタバコウェブ33の両方を同時に把持することができることを意味し、これにより第2のタバコウェブ33の先行縁部46および第1のタバコウェブ34の後縁部47の位置を維持する。
【0100】
さらに第2のタバコウェブ33の先行縁部46を第1のタバコウェブ34の後縁部47に重ならないようにこれと隣接して配置することによってスリットユニット13を通過するタバコウェブ11が厚くなるということがなくなる。
【0101】
図6A~6Eは
図5A~5Eで説明した方法を実行するためのウェブ切り替えユニット35の装置を示している。図示するようにウェブ切り替えユニット35はサポート51とカッター50を含み、カッター50は第1のタバコウェブ34と第2のタバコウェブ33をサポート上で切断する。
【0102】
図示の例ではウェブ切り替えユニット35は第1のタバコウェブ34と第2のタバコウェブ33の両方を切断する単独のカッター50を含む。しかしながら、上述したようにこれとは別にウェブ切り替えユニット35は、それぞれが第1のタバコウェブ34および第2のタバコウェブ33用の2つのカッターを有してもよい。
【0103】
またウェブ切り替えユニット35は、第1のタバコウェブ34を送る第1ニップドライブ48と第2タバコウェブ33を送る第2ニップドライブ49を含む。第1ニップドライブ48および第2ニップドライブ49は、それぞれ2つのローラーを含み、その間を第1および第2のタバコウェブ34、33がそれぞれ送られる。第1および第2ニップドライブ48、49は、独立して駆動され、駆動方向を変えることもできる。これにより
図5A~5Eを参照して説明した方法に従って第1のタバコウェブ34および第2タバコウェブ33を独立して進めたり後退させたりすることが可能になる。
【0104】
出力ニップドライブ52が図示のようにカッター50の下流端に設けられている。また出力ニップドライブ52も2つのローラーを含み、その間をタバコウェブ11が送られる。この例ではタバコウェブ11の一部が出力ニップドライブ52を通過すると、ウェブは後退させられなくなる。
【0105】
サポート53が出力ニップドライブ52とスリットユニット13の間に設けられている。サポート53は切断されたタバコウェブ34、33の先行縁部をスリットユニット13に搬送する。サポート53はその上をタバコウェブ34、33がスライドする表面であってもよく、またはコンベア、例えばベルトコンベアであってもよい。
【0106】
図6Aに示すように第1のタバコウェブ34は第1リール10から繰り出され、ウェブ切り替えユニット35内に供給される。そこから第1のタバコウェブ34がタバコウェブ11としてウェブ切り替えユニット35を出て、スリットユニット13へと移動し、装置(8、
図2参照)の残りを通過する。
【0107】
具体的には第1のタバコウェブ34は、第1ニップドライブ48、カッター50およびサポート51の間、出力ニップドライブ52、サポート53上を通過し、スリットユニット13内に移動する。
図6Aに示す状態において第1のタバコウェブ34はタバコウェブ11であり、上述したように個別のタバコロッドを製造するために使用される。
【0108】
切り替えに備えて第2リール32から第2タバコウェブ33がウェブ切り替えユニット35内に配置される。ウェブ切り替えユニット35は、第1リール10が空またはほとんど空になると、第1のタバコウェブ34から第2タバコウェブ33へと切り替える。
【0109】
具体的には第2タバコウェブ33が第2ニップドライブ49を通過し、第2タバコウェブ33の先行部分がカッター50とサポート51の間に位置する。
【0110】
図6Aに説明する状態ではウェブ切り替えユニット35は、第1リール10が空またはほとんど空になったときが切り替えが起こる直前である。
【0111】
図6Bはウェブ切り替えユニット35によって実行される切り替え工程の第1の工程を示している。図示するようにカッター50は第1のタバコウェブ34および2タバコウェブ33を切断した。上述したように別の例では第1のタバコウェブ34および第2タバコウェブ33は2つの別個のカッターによって切断されてもよい。
【0112】
第1ニップドライブ48および/または第1リールサポート30は第1のタバコウェブ34の残りを第1リール10の方に引き込んでいる。第2タバコウェブ33の切り落とされた部分45は、例えば吸引によって除去される。
【0113】
この段階で第2タバコウェブ33の先行縁部46は第1のタバコウェブ34の後縁部47に隣接して位置する。カッター50が第1のタバコウェブ34と第2タバコウェブ33の両方を同時に切断したら、第2タバコウェブ33の先行縁部46と第1のタバコウェブ34の後縁部47は既に互いに隣接して位置する。第2のタバコウェブ33と第1のタバコウェブ34が別々に切断される例では、第2ニップドライブ49は、第2タバコウェブ33の先行縁部46が第1のタバコウェブ34の後縁部47に隣接して位置するように第2タバコウェブ33を配置するために使用することができる。
【0114】
一部の例ではセンサ、例えばカメラを第2タバコウェブ33の先行縁部46と第1のタバコウェブ34の後縁部47の相対位置を検知するために配置することができる。調整が必要な場合、第2ニップドライブ49は第2タバコウェブ33をそれに応じて移動することができる。
【0115】
図6Cに示すように第1のタバコウェブ34の後縁部47と第2タバコウェブ33の先行縁部46が出力ニップドライブ52を通過すると、それらの相対位置が固定される。出力ニップドライブ52は、
図5Eに示すように第1のタバコウェブ34と第2タバコウェブ33をその斜めの切断によって同時に把持することができる。サポート53は、第2タバコウェブ33の先行縁部をスリットユニットに搬送する。その後
図6Dに示すように第2タバコウェブ33は、タバコウェブ11として装置(8、
図2参照)の残りを介して引き込まれる。
【0116】
図6Eに示すように第1リール10は取り替えることができ、新しい第1のタバコウェブ34をウェブ切り替えユニット35内に配置することができる。第2リール32が空になるまたはほとんど空になると、ウェブ切り替えユニット35は第2タバコウェブ33から第1のタバコウェブ34に供給を切り替える。
【0117】
一部の例では一方から他方への切り替え時にウェブ切り替えユニット35で第1および第2タバコウェブ34、33の移動を止めることが好ましい場合がある。これはウェブ切り替えユニット35の下流にバッファー、例えば浮動腕部を設けることによって達成することができる。当業者には当然のことながら、浮動腕部はウェブバッファーの形体であり、異なる長さのウェブ経路を供するために1つ以上のローラーが1つ以上の他のローラーに対して移動することができる。浮動腕部はローラーが最大限離れると完全であり、ローラーを互いの方に移動させると浮動腕部からのウェブの出力をウェブの浮動腕部内の投入が止まっている間継続させることが可能になる。そのようなバッファーは第1および第2タバコウェブ34、33がタバコウェブがバッファーから引き込まれる短い間ウェブ切り替えユーザー内で静止させることを可能にする。このような構成は当業者には知られている。
【0118】
図7は
図3の装置に似た装置8の例を示している。装置8はそれぞれ上述したような第1および第2タバコウェブ供給ユニット9A、9Bと第2のウェブ切り替えユニット35A、35Bを有する。この構成は図示のようにタバコウェブ11に重なる追加のタバコウェブ36を供する。二重の厚さのタバコウェブ11、36はスリットユニット13がより高密度のタバコストランドを製することを意味する。
【0119】
図7に説明するようにサポート54は第2の切り替えユニット35Bから追加のタバコウェブ36の先行縁部をタバコウェブ11および追加のタバコウェブ36が組み合わされるところへ搬送するために設けられている。サポート55はその上に亘って追加のタバコウェブ36が押される表面であってもよく、またはコンベア、例えばベルトコンベアであってもよい。
【0120】
図7の例では装置8は任意にエンボスユニット55をさらに含む。エンボスユニットはタバコウェブ11および追加のタバコウェブ36が組み合わされる場所の下流に配置されている。タバコウェブ11および追加のタバコウェブ36の一方が交換される際(第1および第2のウェブ切り替えユニット35A、35Bの一方によって)、エンボスユニット55が新しいタバコウェブ11または36の先行縁部を他の追加のタバコウェブ11または36にエンボスするために作動する。このようにして新しいタバコウェブ11または36がもう一方のタバコウェブ11または36によってスリットユニットへ搬送される。このようにして
図6A~6Eを参照して説明したサポート53は必要なくなる。
【0121】
エンボスユニット55はタバコウェブ11、36の一方が切り替えられた領域でのみタバコウェブ11および追加のタバコウェブ36を互いにエンボスするように構成してもよい。これとは別にエンボスユニット55はタバコウェブ11と追加のタバコウェブ36を互いにタバコウェブ11と追加のタバコウェブ36の長さに沿ってエンボスするように構成してもよい。
【0122】
当然のことながらタバコウェブ11と追加のタバコウェブ36が互いにエンボスされる
図7の例ではリール10A、32A、10B、32Bは、タバコウェブ11、36の一方が切り替えの後もう一方のタバコウェブ11、36の先行部分を搬送できるようにこれらリールが同時に使い切られないように配置される。
【0123】
有意にはウェブ切り替えユニット35またはユニット35A、35Bは第1および第2のタバコウェブ34、33間の切り替え中、第1のタバコウェブ34を第2タバコウェブ33に貼り付けない。代わりに
図5A~5Eを参照して説明したように第2タバコウェブ33の先行縁部46は、第1のタバコウェブ34の後縁部47に隣接して位置する。第2タバコウェブ33の先行縁部46は第1のタバコウェブ34の後縁部47と当接する場合があり、または第2タバコウェブ33の先行縁部46は第1のタバコウェブ34の後縁部47から離れる場合がある。第1のタバコウェブ34と第2のタバコウェブ33の間に重なりまたは接続がないので、局部的に厚くなっているところがなく、材料に変化がなく、タバコウェブ11はスリットユニット13および装置8の他の部分を通過することができる。
【0124】
上述の例は本発明を例示する例として理解されるべきである。
【0125】
例えば上記の例ではタバコウェブ11が再生タバコのシートとして説明したが、これは必ずしもそうである必要はなく、タバコウェブ11は他の材料で作製してもよい。タバコウェブ11はグリセリンを含んでも含まなくてもよく、グリセリンに変えてまたは加えて添加剤または向上剤などの他の材料を含んでもよい。
【0126】
上記の例ではタバコストランド14は真っ直ぐで互いに平行であると説明したが、これは必ずしもそうである必要はなく、他の例ではタバコストランド14は実質的に真っ直ぐでなくてもよくおよび/または実質的に互いに平行でなくてもよい。例えば、タバコストランド14は長手方向の波形またはひだまたはジグザグ形状などを含むように処理されてもよく、当然のことながらタバコウェブ11は元から長手方向の波形またはひだまたはジグザグ形状を含んでもよくまたはそのような形状または構造を有するように処理されてもよい。当然のことながらタバコロッドセグメント1は複数の長手方向に延びたタバコストランド14で形成されたあらゆるタバコロッド3を含んでもよく、複数の長手方向に延びたタバコストランド14のそれぞれは実質的に非コイル状である。
【0127】
上記例の一部ではタバコロッドセグメント1はブレードヒーター5を含む「非燃焼加熱」装置などの消耗品として説明されているが、これは必ずしもそうである必要はなく、他の例ではタバコロッドセグメント1を他の装置におよび/または他の目的に使用してもよい。例えば、タバコロッドセグメント1はあらゆるエアロゾル発生装置、例えばタバコ加熱製品またはブレードヒーター15を必ずしも含まない装置の消耗品であってもよい。
【0128】
上記の例ではタバコウェブ1はタバコ、例えば再生タバコであるまたは含むとして説明されているが、これは必ずしもそうである必要はなく、他の例ではシートはあらゆるエアロゾル発生材からなるシートであるまたはシートを含んでもよい。エアロゾル発生材は、例えば全体的なエアロゾル発生装置のブレードヒーター15によって加熱された際にエアロゾルを製する材料であってもよい。例えばエアロゾル発生材のシートは風味基剤であってもよいまたは風味基剤を含んでもよい。風味基剤はタバコ風味料または他の風味料などの風味料を含んでもよいおよび/またはグリセリンまたはグリセリンに変わるまたはグリセリンに加えて他の添加剤または向上剤を含んでもよい。グリセリンまたは他の添加剤を含むまたは含まない風味基剤は加熱されてエアロゾルを発生させる。
【0129】
留意すべきは一般にエアロゾルは空気または他の気体中の微細固体粒子または液滴のコロイドであり、コロイドは微視的に分散した不溶粒子が他の物質全体に懸濁された物質である。一方、蒸気はその臨界温度より低い温度で気相の物質であり、例えば蒸気は温度を下げずに圧力を上げることによって液体に凝集されるということを意味する。当然のことながらここで言うエアロゾルなる用語はエアロゾルおよび/または蒸気を含む。
【0130】
当然のことながら一部の例ではエアロゾル発生材ロッドセグメントは、再生タバコについて上述したように例えばエアロゾル発生材のシートを長手方向に切断して複数のエアロゾル発生材ストランドを製すること、該ストランドを1つにまとめて複数のエアロゾル発生材ストランドのそれぞれが実質的に非コイル状であるエアロゾル発生材ロッドを形成すること、そしてエアロゾル発生材ロッドをセグメントに切断してエアロゾル発生材ロッドセグメントを製することによってエアロゾル発生材からなるウェブから作製してもよい。
【0131】
同様に当然のことながら製品はエアロゾル発生材からなるロッドを含んでもよく、エアロゾル発生材からなるロッドは複数の長手方向に延びたエアロゾル発生材のストランドから形成され、複数の長手方向に延びたエアロゾル発生材のストランドは実質的に非コイル状である。
【0132】
本明細書で使用される「上流」および「下流」なる用語は、エアロゾル発生材が装置内を移動する方向に対する装置内の位置を意味する。従って、
図2に示すように「上流」はタバコウェブのリールの方向の位置を意味し、「下流」は切断ユニットの方向の位置を意味する。
【0133】
種々の問題の対処と技術の発展のため、本開示全体は種々の実施形態を例示的に示しており、これらの実施形態では特許請求された発明が実践され、優れたエアロゾル発生材からなるロッドの製造装置を提供することができる。本開示の利点および特徴は実施形態の単なる代表的な具体例であり、包括的でも排他的でもない。これらは特許請求された特徴の理解と教示の単なる補助に提供されている。当然だが、本開示の利点、実施形態、具体例、機能、特徴、構造、および/または他の側面は本開示を特許請求の範囲に規定されたとおりに限定するあるいは特許請求の範囲の均等物に限定すると考えるべきではなく、本開示の範囲および/または思想から乖離することなく他の実施形態を利用しても改変してもよいと考えるべきである。種々の実施形態は、開示された構成要素、成分、特徴、部品、工程、手段他の組合せを適切に備えても、これらで構成されても、基本的にこれらで構成されてもよい。また本開示は、現在は特許請求されていないが将来特許請求される可能性がある他の発明を含む。