(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-30
(45)【発行日】2023-04-07
(54)【発明の名称】電動機用ステータ
(51)【国際特許分類】
H02K 1/14 20060101AFI20230331BHJP
H02K 1/18 20060101ALI20230331BHJP
【FI】
H02K1/14 Z
H02K1/18 C
(21)【出願番号】P 2021539115
(86)(22)【出願日】2020-01-06
(86)【国際出願番号】 US2020012396
(87)【国際公開番号】W WO2020146273
(87)【国際公開日】2020-07-16
【審査請求日】2021-09-01
(32)【優先日】2019-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510192916
【氏名又は名称】テスラ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クリスティー,カロニカ ジョアン キトソン
(72)【発明者】
【氏名】マーフィー,ジェームズ ポール
(72)【発明者】
【氏名】オルセン,レイフ エリック
(72)【発明者】
【氏名】ネルソン,デビッド フレッド
(72)【発明者】
【氏名】エドワーズ,クリストファー コーディー
【審査官】三澤 哲也
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-546301(JP,A)
【文献】特開2010-233387(JP,A)
【文献】特開2000-156943(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0126077(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第103280903(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 1/14
H02K 1/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動機用ステータであって、
ステータコアの共通中心軸線を中心に放射状に配置され、かつ互いから離隔設置されている複数のティースを有するステータコアであって、ティースがそれぞれ、内側部分及び外側部分を有する、ステータコアと、
前記複数のティースからのティースの少なくとも一部の前記内側部分に連続的に巻線されている導電性ワイヤコイルと、
前記共通中心軸線を中心に放射状に配置され、かつ隣り合って設置されているティースの前記外側部分にそれぞれが当接するように、前記複数のティースと間欠的に設置されている複数のウェッジ部材と、を備え
、
前記各ウェッジ部材の径方向外側部分の端部は、前記径方向外側部分の幅に沿って部分的に延在する凹部を画定し、前記複数のウェッジ部材が、前記複数のティース間の相対移動を制限するために前記複数のティースと摩擦係合するように、前記凹部が、前記ステータコアの前記共通中心軸線に向かって径方向内側に向く圧縮荷重を印加するために使用され、
前記各ティースの前記内側部分の端部は、前記ティースから横方向に延在し、第1の幅の開口部を画定する一対のレッジ部材を画定し、前記第1の幅は、前記ティースから横方向に延在する第1のレッジ部材と、隣接するティースから横方向に延在する第2のレッジ部材との間の幅を示し、前記第1の幅は、前記導電性ワイヤコイルの第2の幅よりも小さく、
隣り合って配置されているティースの外側部分は、所定の間隔で互いから離隔している、電動機用ステータ。
【請求項2】
ティースがそれぞれ、前記ステータコアの高さに沿って層状になっており、前記共通中心軸線に平行な方向に積層された、少なくとも2つのティース部材を含む、請求項1に記載のステータ。
【請求項3】
各ウェッジ部材が、前記共通中心軸線の近位にある径方向内側部分と、前記共通中心軸線の遠位にある径方向外側部分と、を含む、請求項1に記載のステータ。
【請求項4】
前記径方向外側部分の幅が、前記径方向内側部分の幅よりも広くなっている、請求項
3に記載のステータ。
【請求項5】
前記複数のティース及び前記複数のウェッジ部材が、同種材料から作製されている、請求項1に記載のステータ。
【請求項6】
前記複数のティース及び前記複数のウェッジ部材が、異種材料から作製されている、請求項1に記載のステータ。
【請求項7】
ステータを備える電動機であって、
前記ステータは、
自身の共通中心軸線を中心に放射状に配置され、かつ互いから離隔設置されている複数のティースを有するステータコアであって、ティースがそれぞれ、内側部分及び外側部分を有する、ステータコアと、
前記複数のティースからのティースの少なくとも一部の前記内側部分に連続的に巻線されている導電性ワイヤコイルと、
前記共通中心軸線を中心に放射状に配置され、かつ隣り合って設置されているティースの前記外側部分に各ウェッジ部材が当接するように、前記複数のティースと間欠的に設置されている複数のウェッジ部材と、を備え
、
前記各ウェッジ部材の径方向外側部分の端部は、前記径方向外側部分の幅に沿って部分的に延在する凹部を画定し、前記複数のウェッジ部材が、前記複数のティース間の相対移動を制限するために前記複数のティースと摩擦係合するように、前記凹部が、前記ステータコアの前記共通中心軸線に向かって径方向内側に向く圧縮荷重を印加するために使用され、
前記各ティースの前記内側部分の端部は、前記ティースから横方向に延在し、第1の幅の開口部を画定する一対のレッジ部材を画定し、前記第1の幅は、前記ティースから横方向に延在する第1のレッジ部材と、隣接するティースから横方向に延在する第2のレッジ部材との間の幅を示し、前記第1の幅は、前記導電性ワイヤコイルの第2の幅よりも小さく、
隣り合って配置されているティースの外側部分は、所定の間隔で互いから離隔している、電動機。
【請求項8】
ティースがそれぞれ、前記ステータコアの高さに沿って層状になっており、前記共通中心軸線に平行な方向に積層された、少なくとも2つのティース部材を含む、請求項
7に記載の電動機。
【請求項9】
各ウェッジ部材が、前記共通中心軸線の近位にある径方向内側部分と、前記共通中心軸線の遠位にある径方向外側部分と、を含む、請求項
7に記載の電動機。
【請求項10】
前記径方向外側部分の幅が、前記径方向内側部分の幅よりも広くなっている、請求項
9に記載の電動機。
【請求項11】
前記複数のティース及び前記複数のウェッジ部材が、同種材料から作製されている、請求項
7に記載の電動機。
【請求項12】
前記複数のティース及び前記複数のウェッジ部材が、異種材料から作製されている、請求項
7に記載の電動機。
【請求項13】
バンドをさらに備え、前記バンドは、前記ウェッジ部材の前記径方向外側部分の周りに配置され、前記バンドが、前記ウェッジ部材に圧縮荷重を印加する、請求項1に記載のステータ。
【請求項14】
前記ステータは、バンドをさらに備え、前記バンドは、前記ウェッジ部材の前記径方向外側部分の周りに配置され、前記バンドが、前記ウェッジ部材に圧縮荷重を印加する、請求項7に記載の電動機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[すべての優先権出願の参照による援用]
本出願は、2019年1月7日に出願された、「STATOR FOR AN ELECTRIC MOTOR」と題する米国仮特許出願第62/789,274号に対する優先権を主張するものであり、その全開示内容は、参照により本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
本開示は、電動機に関する。より詳細には、本開示は電動機用ステータに関する。
【0003】
典型的な電動機は、互いに積み重なった金属積層体から形成される、ステータコアを有する。これらのステータコアの内周は通常、複数のワイヤコイルが巻線されるスロット(又はティース)を画定している。ワイヤコイルはそれぞれ、スロットのすべて又は一部に巻線され得る。これらのスロットはステータコアの内周に沿ってのみ画定されるため、ステータコアのスロットの一部上にワイヤコイルをそのように巻線することは難易度が高く、手間がかかり、このために多くの時間を要し得る。その上、そのような巻線により、ステータコアのスロット内のコイル巻線を行うために必要なツーリング要件に関して、別途費用が発生する場合もある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態は、電動機用ステータを含む。本ステータは、ステータコアの共通中心軸線を中心に放射状に配置され、かつ互いから離隔設置されている複数のティースを有するステータコアであって、ティースはそれぞれ、内側部分及び外側部分を有する、ステータコアと、複数のティースからのティースの少なくとも一部の内側部分に連続的に巻線されている導電性ワイヤコイルと、共通中心軸線を中心に放射状に配置され、かつ隣り合って設置されているティースの外側部分にそれぞれが当接するように、複数のティースと間欠的に設置されている複数のウェッジ部材と、を含む。
【0005】
別の実施形態は、ステータを備える電動機を含む。本ステータは、ステータコアの共通中心軸線を中心に放射状に配置され、かつ互いから離隔設置されている複数のティースを有するステータコアであって、ティースはそれぞれ、内側部分及び外側部分を有する、ステータコアと、複数のティースからのティースの少なくとも一部の内側部分に連続的に巻線されている導電性ワイヤコイルと、共通中心軸線を中心に放射状に配置され、かつ隣り合って設置されているティースの外側部分にそれぞれが当接するように、複数のティースと間欠的に設置されている複数のウェッジ部材と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本開示の特定の実施形態による、電動機を形成するために使用されるステータを図示した図である。
【0007】
【
図2】本開示の特定の実施形態による、離隔配置され、かつステータコアの共通中心軸線を中心に放射状に設置されて、
図1のステータを形成している複数のティースを示す、ステータコアを図示した上面斜視図である。
【0008】
【
図3】本開示の特定の実施形態による、ティースが導電性ワイヤコイルで巻線された状態の、ステータコアを図示した上面図である。
【0009】
【
図4】本開示の特定の実施形態による、複数のウェッジ部材で組み立てられて、
図1のステータの形成を示す、ステータコアを図示した上面図である。
【0010】
【
図5】本開示の特定の実施形態による、導電性ワイヤコイルと電気的に接続させるために使用できる接続端子を有するエンドキャップを示す、
図1のステータを図示した上面図である。
【0011】
【
図6】本開示の特定の実施形態による、ウェッジ部材を固定するために使用されるバンドを示す、本ステータを図示した側面斜視図である。
【0012】
【
図7】本開示の特定の実施形態による、
図6の断面AA´に沿って見た、本ステータを図示した断面図である。
【0013】
【
図8】本開示の特定の実施形態による、ティースが導電性ワイヤコイルで巻線されている間にこれらのティースを保持するための、例示的な組付け工具と共に示す、ステータコアを図示した側面斜視図である。
【0014】
本開示の実施形態及びそれらに対応する利点は、以下の詳細な説明を参照することによって最良に理解される。図面のうちの1つ又は複数に図示している同様の要素を識別するために、同様の参照番号が使用されており、図示している図面は、本開示の実施形態を例示するためのものであり、本開示を限定するためのものではないことを理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本開示の特定の実施形態による、電動機100を形成するために使用されるステータ102を図示した図である。ここで形成される電動機100は、直流(DC)電源(図示せず)を使用して電力供給される直流電動機とすることができ、あるいはこの電動機100は、交流電流(AC)によって電力供給されてもよい。いくつかの実施形態では、電動機100は交流誘導電動機である。ステータ102は、電動機100のハウジング(図示せず)内にしっかりと保持されていてもよい。電動機100は、ステータ102によって画定された環状孔116内に配置されている、ロータ(図示せず)をさらに備える。動作中、このロータは、ステータ102が生成する電磁力によって駆動される。
【0016】
図1~
図4を参照すると、ステータ102はステータコア104を含む。ステータコア104は、参照番号「106a」、「106b」、「106c」、「106d」などによって個々に示している複数のティース106を有する(参照番号「106」によって以下に集合的に示す)。これらのティース106は、ステータコア104の共通中心軸線XX´を中心に放射状に配置され、かつ互いから離隔設置されている。また、ティース106はそれぞれ、内側部分108及び外側部分110を有する。さらに、図示のように、ステータコア104によって画定された環状孔116は、ティース106のそれぞれの内側部分108の端部118間に配置されてもよい。
【0017】
ステータ102は、複数のティース106からのティースの少なくとも一部の内側部分108に連続的に巻線されている、導電性ワイヤコイル112をさらに含む。例えば、単一のワイヤコイル112は、個々のティース106a、106b、106c、及び106dから構成されるティース106の一部に巻線されてもよい。本明細書に開示しているティース106の一部は、4本のティース(例えば、ティース106a、106b、106c、及び106d)を含むが、他の実施形態では、より少数又はより多数のティース106を含んで、ステータコア104上に設けられたティース106の中からティース106の一部を形成していてもよい。
【0018】
ステータ102は、複数のウェッジ部材114をさらに含む。これらのウェッジ部材114は、共通中心軸線XX´を中心に放射状に配置され、かつ隣り合って設置されているティース106の一対の外側部分110にそれぞれが当接するように、ステータコア104のティース106と間欠的に設置されている。
【0019】
特定の実施形態では、各ティース106の内側部分108の端部118は、一対のレッジ部材120a、120bを画定しており、これら一対のレッジ部材120a、120bはティース106から横方向に延在し、それらの間に開口部(幅「W1」を有する)を画定している。これらのレッジ部材120a、120bは、電動機のロータを駆動するための所望の磁場の生成を補助している。いくつかの実施形態では、幅「W1」は、ワイヤが本ステータの内側部分から挿入され得ないように、このワイヤの幅よりも狭くなっている。いくつかの実施形態では、レッジ部材120aと120bとの間の幅「W1」は0である。即ち、これらのティースが接続された状態である。いくつかの実施形態では、隣り合って設置されているティース106は、所定の間隔「D」だけ互いから離隔している。
【0020】
いくつかの実施形態では、ウェッジ部材114はそれぞれ、共通中心軸線XX´の近位にある径方向内側部分122と、共通中心軸線XX´の遠位にある径方向外側部分124と、を含む。径方向外側部分124の幅「W2」は、径方向内側部分122の幅「WJ」よりも広くなっている。さらに、各ウェッジ部材114の径方向外側部分124の端部126は、ウェッジ部材114がティース106と摩擦係合して、ティース106間の相対移動を制限するように、共通中心軸線XX´に向かって径方向内側を向く圧縮荷重「C」を印加することができるように構成されている。特定の実施形態では、各ウェッジ部材114の径方向外側部分124の端部126は、径方向外側部分124の幅「W2」に沿って部分的に延在する凹部128を画定している。本実施形態では、このウェッジ部材114上に画定された凹部128は、圧縮工具(図示せず)との係合を実現することによって、共通中心軸線XX´に向かって径方向内側を向く圧縮荷重「C」を印加するために使用されてもよい。
【0021】
特定の実施形態では、これらティース106及びウェッジ部材114は、同種材料から作製されていてもよい。他の実施形態では、これらティース106及びウェッジ部材114は、異種材料から作製されていてもよい。これらティース106及びウェッジ部材114をそれぞれ形成するために使用される材料は、ティース106及びウェッジ部材114からそれぞれ所望される、電気伝導率、電気伝達率、及び/又は抵抗率とは別の熱的要件を含むが、これらに限定されない用途の様々な要件に基づいて、それぞれ選択されてもよい。
【0022】
図1及び
図5を参照すると、特定の実施形態では、エンドキャップ502は、中心軸線XX´の周りに配置され、かつステータコア104の片側に固定されている。このエンドキャップ502は、導電性コイル112の端部(図示せず)と電気的に接続するための、接続端子504a、504b、及び504cを有する。さらに、
図6の図中に最良に示されているように、ウェッジ部材114の周りにバンド602を配置することで、ウェッジ部材114がステータコア104で固定されてもよい。このバンド602は、ステータコア104の高さ「H」に沿って延在していてもよい。さらに、このバンド602は、金属、複合材料、又はポリマーから形成されていてもよい。
図7の図中に最良に示されているように、このバンド602はまた、ウェッジ部材114をそれぞれの位置に保持し、かつティース106間の相対移動を防止するために、圧縮荷重「C」を印加するように機能してもよい。
【0023】
特定の実施形態では、ティース106はそれぞれ、モノリスであってもよい(例えば、ティース106はそれぞれ、ステータコア104の高さ「H」まで単独形成されてもよい)。ただし、他の特定の実施形態では、ティース106はそれぞれ、ステータコア104の高さ「H」に沿って層状になってもよい。そのような実施形態では、ティース106はそれぞれ、共通中心軸線XX´に平行な方向「D1」に積層された、少なくとも2つのティース部材(図示せず)を含んでいてもよい。例えば、ティース106はそれぞれ、複数の金属積層体(例えば、方向「D1」に沿って積層された、50個又は100個の積層体)を含んでいてもよい。
【0024】
本明細書のいくつかの実施形態では、ステータコア104のティース106は、共通中心軸線XX´を中心に放射状に配置され、かつ互いから離隔設置されていてもよい。ティース106をそのように配置し、かつ設置することにより、ステータコア104にセグメント化された構成をもたらし、これにより、電動機の製造業者は、ツーリング、例えば、ティース106それぞれのレッジ部材120a、120bを介してステータコア104の個々のティース106を保持するための、
図8の図中に示すような組付け工具802を実装することができる。また、ワイヤコイル112が各ティース106のレッジ部材120a、120b上に積み重なるまで、好ましくはステータコア104の外側からこれらのレッジ部材120a、120bに向かって、ステータコア104のティース106上にワイヤコイル112を容易に巻線できる他のツーリング機構を、製造業者がさらに実装することもできる。本明細書の実施形態を実装することによってステータコア104の外側からの進入が可能になるので、本明細書に開示している電動機100の製造業者は、ワイヤコイルを内側から外側に巻線する従来の手法(例えば、ステータコア104の内径と外径との間にステータコア104の大部分があるために、ステータコア104の内径から外径への進入が許容されない場合の、あらかじめ設計されたステータコアの中心軸線から径方向外側に向かって)によって発生していたコスト、時間、及び労力を相殺することができる。
【0025】
ステータコア104の外側からツーリングに到達できるので、巻線を容易かつ迅速に達成することができる。その後、ステータコア104の連続するティース106間にウェッジ部材114を径方向内側に挿入して、ティース106の外側部分110と摩擦係合させてもよい。ひとたび係合されると、これらのウェッジ部材114は、ティース106間の相対移動を防止することによって、ティース106の固定を補助する。圧縮荷重「C」をウェッジ部材114の端部126に印加して、ティース106と摩擦係合させてもよい。また、バンド602を使用する場合は、このバンド602もまた、ウェッジ部材114を保持し、かつティース106をそれぞれの位置に固定するために、圧縮荷重「C」を印加し続ける役割を果たし得る。
【0026】
前述の開示は、本明細書に開示している形態又は実施形態の通りに本開示を限定することを意図してはいない。したがって、本明細書に明示的に記載されているか暗示されているかにかかわらず、本開示に対する様々な代替形態、実施形態及び/又は修正形態が、本開示に照らして可能であると考えられる。このように本開示の実施形態を説明してきたが、当業者であれば、本開示の範囲から逸脱することなく形態及び詳細に変更がなされ得ることを認識するであろう。
【0027】
上記の明細書では、特定の実施形態を参照して本開示を説明してきた。しかしながら、当業者が理解するように、本明細書に開示している様々な実施形態は、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な他の方法で修正又は実施され得る。したがって、この説明は例示と見なされるべきであり、開示しているバッテリシステムの様々な実施形態を作製し、かつ使用する方法を当業者に教示する目的のためにある。本明細書に示し、かつ記載している開示の形態は、典型的な実施形態として解釈されるべきであることを理解されたい。同等の要素、又は材料が、本明細書で典型的に例示し、かつ記載しているものに置き換えられてもよい。さらに、本開示の特定の特徴は、他の特徴の使用とは無関係に利用されてもよく、そのすべては、本開示のこの説明の利益を得た後に、当業者には明らかになる。本開示を説明し、かつ特許請求するために使用している「含む(including)」、「備える(comprising)」、「援用する(incorporating)」、「から構成される(consisting of)」、「有する(have)」、「である(is)」などの表現は、非排他的な方法で解釈されること、即ち、明示的に説明されていない項目、構成要素又は要素も存在できるようにしていると解釈されることを意図している。単数形への言及はまた、複数形に関連していると解釈されるべきである。
【0028】
さらに、本明細書に開示している様々な実施形態は、例示的かつ説明的な意味で解釈されるべきであり、本開示を限定するものと決して解釈されるべきではない。結合についての言及(例えば、接続される、固定される、など)はすべて、読者の本開示に対する理解を支援するためにのみ使用され、とりわけ本明細書に開示している要素の位置、向き、又は使用方法に関して限定を生じさせるものではない。したがって、結合についての言及がある場合、それは幅広く解釈されるべきである。さらに、そのような結合についての言及は、2つの要素が互いに直接接続されていることを必ずしも暗示するものではない。
【0029】
特定の用途に応じて有用となるように、図面/図に図示している要素のうちの1つ又は複数はまた、さらに分離するか、又は一体化する態様で実装され得、あるいは特定の場合には除去さえされ得ることも理解されよう。