IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ワークスタジオの特許一覧

<>
  • 特許-再生ボードの製造方法、及び再生ボード 図1
  • 特許-再生ボードの製造方法、及び再生ボード 図2
  • 特許-再生ボードの製造方法、及び再生ボード 図3
  • 特許-再生ボードの製造方法、及び再生ボード 図4
  • 特許-再生ボードの製造方法、及び再生ボード 図5
  • 特許-再生ボードの製造方法、及び再生ボード 図6
  • 特許-再生ボードの製造方法、及び再生ボード 図7
  • 特許-再生ボードの製造方法、及び再生ボード 図8
  • 特許-再生ボードの製造方法、及び再生ボード 図9
  • 特許-再生ボードの製造方法、及び再生ボード 図10
  • 特許-再生ボードの製造方法、及び再生ボード 図11
  • 特許-再生ボードの製造方法、及び再生ボード 図12
  • 特許-再生ボードの製造方法、及び再生ボード 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-31
(45)【発行日】2023-04-10
(54)【発明の名称】再生ボードの製造方法、及び再生ボード
(51)【国際特許分類】
   B27N 3/04 20060101AFI20230403BHJP
【FI】
B27N3/04 Z
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023505780
(86)(22)【出願日】2021-06-01
(86)【国際出願番号】 JP2021020844
【審査請求日】2023-01-26
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】510031682
【氏名又は名称】株式会社ワークスタジオ
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】原 和広
【審査官】坂田 誠
(56)【参考文献】
【文献】特許第3790749(JP,B2)
【文献】特許第3935815(JP,B2)
【文献】米国特許出願公開第2010/0310893(US,A1)
【文献】国際公開第2015/011640(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B27N 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維を含有する回収品を繊維状に粉砕することで繊維材料を生成する繊維材料生成工程と、
前記繊維材料生成工程において生成された繊維材料に対して、熱硬化性を有する接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、
前記接着剤塗布工程において前記接着剤が塗布された繊維材料を板状に成形する成形工程と、
前記成形工程において前記板状に成形された繊維材料を加圧及び加熱する加圧加熱工程と、
を有する再生ボードの製造方法。
【請求項2】
前記繊維材料生成工程では、前記回収品を、平均繊維長が10mm以下になるように粉砕することで、前記繊維材料を生成する
請求項1に記載の再生ボードの製造方法。
【請求項3】
前記回収品は、革の繊維を含有する皮革であり、
前記繊維材料として前記革の繊維を含む再生ボードを製造する
請求項1又は2に記載の再生ボードの製造方法。
【請求項4】
前記回収品は、衣料であり、
前記繊維材料として天然繊維と合成繊維とを含む再生ボードを製造する
請求項1又は2に記載の再生ボードの製造方法。
【請求項5】
前記合成繊維の含有質量が前記天然繊維の含有質量よりも大きい再生ボードを製造する
請求項4に記載の再生ボードの製造方法。
【請求項6】
前記天然繊維の含有質量が前記合成繊維の含有質量よりも大きい再生ボードを製造する
請求項4に記載の再生ボードの製造方法。
【請求項7】
前記繊維材料生成工程において生成された前記繊維材料に他の繊維を混合する混合工程を有し、
前記接着剤塗布工程は、前記混合工程において他の繊維が混合された繊維材料に対して、熱硬化性を有する接着剤を塗布する
請求項1~6のいずれか1項に記載の再生ボードの製造方法。
【請求項8】
平均繊維長が10mm以下とされた革の繊維と、熱硬化性を有する接着剤と、を含んで形成された
再生ボード。
【請求項9】
平均繊維長が10mm以下とされた天然繊維と、平均繊維長が10mm以下とされた合成繊維と、熱硬化性を有する接着剤と、を含んで形成された
再生ボード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、再生ボードの製造方法、及び再生ボードに関する。
【背景技術】
【0002】
特開2004-25857号公報には、木材代替材を製造する製造方法が開示されている。本製造方法では、廃棄された衣料を反毛機にかけることで繊維材料を生成し、当該繊維材料と熱可塑性の樹脂繊維とを絡めた後、加熱及び圧縮して、木材代替材を製造する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特開2004-25857号公報の製造方法では、バインダーとして熱可塑性樹脂(例えば、ポリプロピレン)を用いるため、製造された木材代替材の表面に光沢感がでやすい。
【0004】
また、特開2004-25857号公報の製造方法では、反毛機を用いて、衣料から繊維材料を生成する。反毛機では、針状の部材を用いて衣料をほぐすため、生成される繊維材料の平均繊維長が長くなりやすい。平均繊維長が長い繊維材料を用いると、きめの粗い木材代替材が製造される。
【0005】
本開示の技術は、上記事実を考慮し、意匠性が優れる再生ボードを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の再生ボードの製造方法は、繊維を含有する回収品を繊維状に粉砕することで繊維材料を生成する繊維材料生成工程と、前記繊維材料生成工程において生成された繊維材料に対して、熱硬化性を有する接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、前記接着剤塗布工程において前記接着剤が塗布された繊維材料を板状に成形する成形工程と、前記成形工程において前記板状に成形された繊維材料を加圧及び加熱する加圧加熱工程と、を有する。
【0007】
本開示の再生ボードは、平均繊維長が10mm以下とされた革の繊維と、熱硬化性を有する接着剤と、を含んで形成されている。
【0008】
本開示の再生ボードは、平均繊維長が10mm以下とされた天然繊維と、平均繊維長が10mm以下とされた合成繊維と、熱硬化性を有する接着剤と、を含んで形成されている。
【発明の効果】
【0009】
本開示の技術によれば、意匠性が優れる再生ボードを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態に係る再生ボードの製造方法を示すブロック図である。
図2】製造された再生ボードの一例を示す斜視図である。
図3】再生ボードを用いて作られるテーブルの一例を示す斜視図である。
図4】再生ボードを用いて作られるハンガーの一例を示す斜視図である。
図5】再生ボードを用いて作られるトルソの一例を示す斜視図である。
図6】再生ボードを用いて作られる陳列棚の一例を示す斜視図である。
図7】再生ボードを用いて作られる陳列棚の一例を示す斜視図である。
図8】再生ボードを用いて作られる陳列棚の一例を示す斜視図である。
図9】再生ボードを用いて作られるパネル什器の一例を示す斜視図である。
図10】再生ボードを用いて作られるパーテーションの一例を示す斜視図である。
図11】再生ボードを用いて作られるキューブステージの一例を示す斜視図である。
図12】再生ボードを用いて作られるサインボードの一例を示す斜視図である。
図13】再生ボードを用いて作られる屏風の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本実施形態に係る再生ボードの製造方法の一例を図面に基づいて説明する。
【0012】
本実施形態に係る再生ボードの製造方法(図1参照)は、繊維を有する回収品Aを用いて、再生ボードB(すなわちリサイクルボードB)を製造する方法の一例である。本製造方法は、一例として、図1に示すように、異物除去工程21と、繊維材料生成工程22と、混合工程23と、接着剤塗布工程24と、成形工程25と、加圧加熱工程26と、研磨工程27と、を有している。以下、回収品A、及び、本製造方法の各工程について説明する。
【0013】
(回収品A)
回収品Aは、消費者及び業者などの回収先から回収された物品である。具体的には、回収品Aは、例えば、回収先で不要となった物品であって、リサイクルを目的として回収された物品である。回収品Aとして、例えば、衣料が挙げられる。
【0014】
回収品Aとしての衣料には、衣服だけでなく、タオル、シーツ及びカーテンなどの製品と、当該製品及び衣服の材料である布及び糸と、が含まれる。したがって、当該衣料としては、布及び糸、並びに、布及び糸により形成された物品であればよい。
【0015】
衣料の繊維の種類は、特に限定されず、種々の種類を用いることができる。当該繊維の種類としては、例えば、天然繊維、及び化学繊維等が挙げられる。天然繊維としては、綿及び麻などの植物繊維と、絹、羊毛及びカシミアなどの動物繊維などがある。化学繊維としては、ナイロン、ポリエステル、アクリル及びポリウレタンなどの合成繊維と、レーヨンなどの再生繊維と、アセテートなどの半合成繊維などがある。
【0016】
回収品Aとしては、衣料に加えて、例えば、衣料を包装する包装紙、衣料を収容する段ボール、及び、衣料である布が巻かれた紙管の少なくとも1つの紙製品を含んでいてもよい。
【0017】
回収品Aとしては、衣料に加えて、例えば、牛革等の天然皮革、合成皮革及び人工皮革などの皮革を含んでいてもよい。皮革を用いた製品としては、例えば、財布、バック、野球グローブ、及びジャケット等がある。
【0018】
(異物除去工程21)
本工程は、回収品Aから異物を除去する工程である。異物としては、例えば、回収品Aに設けられたボタン及びファスナーなどの付属品が挙げられる。また、異物としては、繊維を有さない材料(例えば、金属及び樹脂)で形成されたものが挙げられる。なお、回収品Aに異物がなければ、本工程を実行する必要はない。
【0019】
(繊維材料生成工程22)
本工程では、異物が除去された回収品Aを繊維状に粉砕することで繊維材料A1を生成する。具体的には、本工程では、粉砕機を用い、回収品Aを繊維レベルまで粉砕することで、繊維材料A1を生成する。なお、「繊維状に粉砕する」とは、少なくとも、布である状態(例えば、織られた状態及び編まれた状態)、又は、糸である状態(例えば、撚られた状態)が解消されるように、粉砕することである。
【0020】
また、「粉砕」とは、具体的には、例えば、回収品Aをカッター等による切断によって粉砕することであり、針状の部材を有する装置(例えば、反毛機)で回収品Aをほぐすこととは異なる。
【0021】
また、回収品Aとして、上記の衣料、皮革、及び紙製品のいずれか複数を用いる場合には、これらをまとめて粉砕することで繊維材料A1を生成することができる。
【0022】
なお、本工程としては、回収品Aを粉砕する工程を含んでいればよい。したがって、本工程では、例えば、回収品Aを反毛機によってほぐした後に、当該回収品Aを粉砕してもよい。
【0023】
また、本工程では、回収品Aを、平均繊維長が10mm以下になるように粉砕することで、繊維材料A1を生成することが望ましい。
【0024】
本工程で生成される繊維材料A1の平均繊維長が長い場合(例えば、平均繊維長が10mmを超える場合)、以下(1)~(4)が懸念される。
(1)繊維材料A1と接着剤との混合の程度が低下する。
(2)繊維材料A1と後述の他の繊維Fとの混合の程度が低下する。
(3)繊維材料A1が複数種類の繊維を含む場合、複数種類の繊維同士の混合の程度が低下する。
(4)再生ボードBの表面のきめが粗くなり、意匠性が低下する。
【0025】
なお、本工程では、例えば、繊維材料A1の平均繊維長が、10mmを超え、20mm未満となる範囲の長さになるように、回収品Aを粉砕してもよい。すなわち、本実施形態に係る再生ボードの製造方法において、繊維材料A1の平均繊維長が10mmを超えるように、回収品Aを粉砕することは排除されない。
【0026】
また、上記(1)~(4)の観点から、本工程で生成される繊維材料A1の平均繊維長は、望ましくは8mm以下に、さらに望ましくは3mm以下にされる。
【0027】
なお、繊維材料A1の平均繊維長によって、再生ボードBの表面における模様の大小を調整できる。したがって、再生ボードBの表面において、比較的大きな模様を表現したい場合には、例えば、繊維材料A1の平均繊維長を7~8mm程度とし、比較的小さい模様を表現したい場合には、例えば、繊維材料A1の平均繊維長を2~3mm程度とするようにしてもよい。
【0028】
また、本工程で生成される繊維材料A1の平均繊維長は、例えば、0.5mm以上とされる。
【0029】
本工程で生成される繊維材料A1の平均繊維長が0.5mm未満であると、繊維同士の絡み合いが小さくなり、再生ボードBの機械的強度が低下するおそれがある。なお、繊維材料A1の平均繊維長が0.5mm未満であっても、接着剤塗布工程24で用いる接着剤及びその量を調整したり、加圧加熱工程26での加圧及び加熱を調整したりすることで、再生ボードBの機械的強度を高めることが可能である。したがって、本工程で生成される繊維材料A1の平均繊維長は、例えば、0.5mm未満であってもよい。
【0030】
なお、平均繊維長は、例えば、JISP8226(光学的自動分析法)に準拠した方法により、測定することができる。平均繊維長は、具体的には、数平均繊維長とされる。なお、平均繊維長としては、長さ加重平均繊維長であってもよい。
【0031】
(混合工程23)
本工程では、繊維材料生成工程22において生成された繊維材料A1に他の繊維Fを混合する。他の繊維Fとしては、木質繊維等が挙げられる。以下、繊維材料A1に他の繊維Fを混合したものを混合繊維A2という。他の繊維Fの平均繊維長は、例えば、繊維材料A1の平均繊維長と同等される。
【0032】
他の繊維Fに対する繊維材料A1の質量比率を上げるほど、リサイクル効率が高くなる。例えば、繊維材料A1及び他の繊維Fとして用いる繊維によっては、繊維材料A1に対する他の繊維Fの質量比率を上げるほど再生ボードBの強度を高めることが可能となる。
【0033】
したがって、再生ボードBにおいて、要求されるリサイクル効率及び再生ボードBの強度により、再生ボードBにおける繊維材料A1の質量比率が設定される。具体的には、繊維材料A1は、再生ボードBにおける質量比率(ここでは接着剤を除く質量比率)を、例えば、50%以上、99%以下の範囲で設定することができる。なお、繊維材料A1は、再生ボードBに含まれていればよく、再生ボードBにおける質量比率(ここでは接着剤を除く質量比率)を、例えば、1%以上、50%未満の範囲で設定してもよい。
【0034】
なお、繊維材料A1は、再生ボードBにおける質量比率(ここでは接着剤を除く質量比率)を、100%にすることも可能である。この場合では、他の繊維Fを混合しないため、混合工程23は実行されない。したがって、本製造方法としては、混合工程23を実行しなくてもよい。
【0035】
(接着剤塗布工程24)
本工程では、混合繊維A2に対して、熱硬化性を有する接着剤を塗布する。本工程では、加圧加熱工程26により硬化する接着剤が用いられる。なお、混合工程23が実行されない場合には、本工程では、繊維材料A1に対して、熱硬化性を有する接着剤を塗布する。
【0036】
接着剤としては、例えば、有機イソシアネート化合物を含む接着剤が用いられる。有機イソシアネート化合物としては、4,4'-ジフェルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、キシレン-1,4-ジイソシアネート、キシレン-1,3-ジイソシアネート、2,4'-ジフェルメタンジイソシアネート、2,2'-ジフェルメタンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルエーテルジイソシアネート等が挙げられる。
【0037】
なお、接着剤としては、リア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、及びエポキシ樹脂等のいずれかを含む公知の接着剤を用いてもよい。また、接着剤としては、例えば、100%天然由来の原料で形成された接着剤であってもよい。
【0038】
接着剤は、例えば、液体の状態にて、噴霧等の塗布方法により、混合繊維A2に対して塗布される。具体的には、本工程では、例えば、混合機中で、混合繊維A2を混合しながら、接着剤を噴霧により塗布する。
【0039】
接着剤の塗布量は、例えば、混合繊維A2(混合工程23が実行されない場合は繊維材料A1)の質量を100質量部とした場合に、2質量部以上15質量部以下であることが望ましい。
【0040】
接着剤の塗布量が、混合繊維A2(混合工程23が実行されない場合は繊維材料A1)の質量を100質量部とした場合に、2質量部未満であると、再生ボードBの機械的強度が低下するおそれがある。
【0041】
一方、接着剤の塗布量が、混合繊維A2(混合工程23が実行されない場合は繊維材料A1)の質量を100質量部とした場合に、15質量部を超えると、再生ボードBにおいて混合繊維A2が占める質量比率が低下するため、リサイクル効率が低下する。
【0042】
(成形工程25)
本工程では、接着剤塗布工程24において接着剤が塗布された混合繊維A2を板状(すなわちマット状)に成形する。本工程では、例えば、接着剤が塗布された混合繊維A2を板状に成形したものを複数枚積層してもよい。
【0043】
本工程では、例えば、上面が開口した箱形容器に混合繊維A2を収容することで、接着剤が塗布された混合繊維A2を板状に成形することができる。
【0044】
また、本工程では、例えば、気流を用いて、混合繊維A2を板状に成形する乾式法が用いられる。なお、水を媒体として、混合繊維A2を板状に成形する湿式法を用いてもよい。
【0045】
なお、混合工程23が実行されない場合には、本工程では、接着剤が塗布された繊維材料A1を板状(すなわちマット状)に成形する。
【0046】
(加圧加熱工程26)
本工程では、成形工程25において板状に成形された混合繊維A2を加圧及び加熱する。具体的には、本工程では、加圧しながら、加熱を行う。なお、本工程では、例えば、加圧を行った後、加熱を行ってもよい。また、本工程では、加圧を行った後、加圧しながら加熱を行ってもよい。
【0047】
本工程により、接着剤が硬化する。これにより、繊維同士が結合され、ボード材A3が形成される。当該ボード材A3は、最終製品である再生ボードBの厚みに対し、研磨に必要な余裕代を加えたボード厚みとなるように厚みが管理される。
【0048】
なお、混合工程23が実行されない場合には、板状に成形された繊維材料A1を加圧及び加熱する。
【0049】
(研磨工程27)
本工程では、加圧加熱工程26において形成されたボード材A3の表面を研磨する。これにより、最終製品である再生ボードBが製造される。ここで、再生ボードBは、図2に示すように、最大板厚が約30mm程度であって、什器パーツを効率良く切り抜ける板面積による長方形状のボードとする。なお、再生ボードBの板厚や板面積や板形状については、用途に応じて決定される。なお、本製造方法としては、研磨工程27を実行しなくてもよい。
【0050】
なお、上記の各工程において、中密度繊維板(MDF)を製造する製造方法に準じた方法を用いて、再生ボードBを製造することができる。また、上記の各工程において、パーティクルボード、ハードボード(硬質繊維板)及び、インシュレーションボード(軟質繊維板)を製造する製造方法に準じた方法を用いて、再生ボードBを製造することができる。
【0051】
(再生ボードBの用途)
以下のように、再生ボードBと用いて什器を製造することができる。具体的には、再生ボードBを所定の形状に切り抜いたものを什器パーツとし、什器パーツを単独で、又は、什器パーツと他のパーツとの組み合わせによって、家庭や店舗で使用する什器を製造する。ここで、什器とは、家庭や店舗で使用する家具・道具・器物等を総称したものをいう。
【0052】
什器としては、テーブルF1(図3)、ハンガーF2(図4)、トルソF3(図5)、陳列棚F41(図6)、陳列棚F42(図7)、陳列棚F43(図8)、パネル什器F5(図9)、パーテーションF6(図10)、キューブステージF7(図11)、サインボードF8(図12)、及び屏風F9(図13)等がある。さらに、什器としては、商品をディスプレイするためのパレット、及び椅子などであってもよい。
【0053】
テーブルF1は、図3に示すように、テーブル面となる天板と一方(図面左側)の脚が再生ボードBにより作られ、他方(図面右側)の脚がアクリル樹脂材により作られる。
【0054】
ハンガーF2は、図4に示すように、再生ボードBから切り抜いた単独の什器パーツにより作られる。
【0055】
トルソF3は、図5に示すように、ベースと支柱がアクリル樹脂材により作られ、ディスプレイ用のボディ(胴体)が再生ボードBにより作られる。ここで、ボディは、形状を少しずつ異ならせて再生ボードBから切り抜いた複数枚の什器パーツを、支柱に対してレイヤー(複数の層)に配置することで作られる。
【0056】
陳列棚F41は、図6に示すように、棚台と棚枠が金属材により作られ、棚板と背板が再生ボードBにより作られる。陳列棚F42は、図7に示すように、同じ幅の再生ボードBを縦横に組み合わせることで作られる。陳列棚F43は、図8に示すように、棚枠が金属材により作られ、棚板が再生ボードBにより作られる。
【0057】
パネル什器F5は、図9に示すように、大型の再生ボードBと小型の再生ボードBとの組み合わせにより作られ、大型の再生ボードBに多数の穴を開け、金具を穴に取り付けて本やパンフレット等を取り付けレイアウトする。
【0058】
パーテーションF6は、図10に示すように、パーテーション枠や枠脚が金属材により成形され、仕切り板が再生ボードBにより作られる。
【0059】
キューブステージF7は、図11に示すように、大きさが異なるキューブが再生ボードBにより作られ、複数のキューブを、商品(靴等)のディスプレイ用として配置する。
【0060】
サインボードF8は、図12に示すように、店頭に設置するサインボードの素材が、木製板素材に代え、再生ボードBにより作られる。
【0061】
屏風F9は、図13に示すように、折り畳み可能に連結する蝶番を除いた屏風板が再生ボードBにより作られる。
【0062】
なお、再生ボードBを用いて家庭や店舗で使用する什器を製造する例を示したが、これに限られない。例えば、再生ボードBは、他に建築用ボード、内装用ボード、車両の室内トリム用ボード等の様々な用途に用いることできる。
【0063】
(再生ボードBに含まれる繊維材料A1)
本製造方法で製造される再生ボードBに含まれる繊維材料A1等について説明する。
【0064】
繊維材料A1としては、天然繊維と化学繊維などが例示される。天然繊維としては、綿及び麻などの植物繊維と、絹、羊毛及びカシミアなどの動物繊維などがある。化学繊維としては、ナイロン、ポリエステル、アクリル及びポリウレタンなどの合成繊維と、レーヨンなどの再生繊維と、アセテートなどの半合成繊維などがある。
【0065】
前述のように、回収品Aとして、衣料に加えて、包装紙、段ボール、及び紙管の少なくとも1つの紙製品が含まれている場合には、繊維材料A1には、該紙製品の繊維が含まれる。
【0066】
また、前述のように、回収品Aとして、衣料に加えて、皮革が含まれている場合には、繊維材料A1には、当該皮革の繊維が含まれる。
【0067】
そして、本実施形態では、再生ボードBは、繊維材料A1として、衣料から生成された複数の種類の繊維を含んでいる。具体的には、再生ボードBは、繊維材料A1として、天然繊維(例えば綿繊維)と合成繊維(例えばポリエステル繊維)とを含み、且つ、合成繊維の含有質量が、天然繊維の含有質量よりも大きい。さらに具体的には、再生ボードBは、天然繊維として、植物繊維と動物繊維とを含み、且つ、動物繊維の含有質量が、植物繊維の含有質量よりも小さい。なお、繊維の含有質量とは、再生ボードBに含まれる繊維の質量をいう。
【0068】
また、本実施形態では、再生ボードBは、繊維材料A1として、衣料から生成された複数色の繊維を含んでいる。具体的には、再生ボードBは、第一色(例えば赤色)に着色された第一繊維(例えば綿繊維)と、第一色とは異なる第二色(例えば青色)に着色され第一繊維とは異なる第二繊維(例えばポリエステル繊維)と、第一色とは異なる第三色(例えば緑色)に着色され第一繊維と同じ第三繊維(例えば、綿繊維)と、を含んでいる。
【0069】
(本実施形態に係る作用効果)
特開2004-25857号公報に開示される製造方法(以下、製造方法100という)と比較することで、本実施形態に係る作用効果を説明する。
【0070】
製造方法100では、バインダーとして、熱可塑性樹脂(例えば、ポリプロピレン)を用いる。これに対して、本実施形態の製造方法では、バインダーとして、熱硬化性を有する接着剤を用いる。
【0071】
このように、製造方法100では、バインダーとして、熱可塑性樹脂(例えば、ポリプロピレン)を用いるため、製造された木材代替材の表面に光沢感がでやすい。また、熱可塑性樹脂は、再加熱により再溶融するため、製造された木材代替材が熱変形しやすい。
【0072】
これに対して、本実施形態の製造方法は、熱硬化性を有する接着剤を用いるため、再生ボードBの表面に光沢感がでにくく、意匠性に優れる。また、接着剤は、再加熱されても溶融しにくいため、製造された再生ボードBは熱変形しにくい。
【0073】
また、製造方法100では、衣料から得た繊維に対して、バインダーである熱可塑性の樹脂繊維を絡める。これに対して、本実施形態の製造方法は、混合繊維A2(混合工程23が実行されない場合は繊維材料A1)に対して、接着剤を塗布する。このため、本実施形態の製造方法では、製造方法100に比べ、混合繊維A2と、バインダーとしての接着剤とが均一に混ざりやすい。
【0074】
また、製造方法100では、反毛機を用いて、衣料から繊維材料を生成する。反毛機では、針状の部材を用いて衣料をほぐすため、生成される繊維材料の平均繊維長が長くなりやすい。これに対して、本実施形態の製造方法は、衣料を粉砕することで繊維材料A1を生成する。このため、本実施形態の製造方法では、製造方法100に比べ、繊維材料A1の平均繊維長が短くなりやすい。この結果、以下(1)~(4)の効果を得られる。
【0075】
(1)繊維材料A1と接着剤とが均一に混合しやすい。
(2)繊維材料A1と他の繊維Fとが均一に混合しやすい。
(3)繊維材料A1が複数種類の繊維を含む場合、複数種類の繊維同士が均一に混合しやすい。
(4)再生ボードBの表面のきめが細かくなり、意匠性に優れる。
【0076】
さらに、本実施形態の製造方法において、回収品Aを、平均繊維長が10mm以下になるように粉砕する場合では、上記(1)~(4)の効果が、より発揮される。
【0077】
なお、製造方法100では、衣料から得た繊維と、熱可塑性の樹脂繊維とを絡めるため、繊維の平均繊維長が30mm以上であることが望ましいとされている。このため、製造方法100では、衣料を粉砕する方法ではなく、反毛機を用いる方法を採用している。
【0078】
さらに、本実施形態に係る製造方法では、以下の作用効果を有する。
【0079】
本実施形態では、回収品Aとして、衣料に加えて、衣料を包装する包装紙、衣料を収容する段ボール、及び衣料としての布が巻かれた紙管の少なくとも1つの紙製品が含まれていてもよい。この場合では、繊維材料生成工程22において、衣料及び該紙製品をまとめて繊維状に粉砕することで繊維材料A1を生成する。
【0080】
このように、衣料及び該紙製品をまとめて処理することで、衣料と紙製品とを分別する必要がなくなるので、分別作業が不要となり、再生ボードBを製造する製造工程の工程数を低減できる。
【0081】
また、再生ボードBは、衣料による繊維材料A1を含んでいるため、木質繊維のみで形成された一般的な木質ボードに比べ、吸音性及び断熱性に優れている。
【0082】
また、再生ボードBは、繊維材料A1として、天然繊維と合成繊維とを含み、且つ、合成繊維の含有質量が、天然繊維の含有質量よりも大きい。
【0083】
ここで、天然繊維は、通常、撚れて形成されているのに対して、合成繊維は、通常、天然繊維に比べて直線状をなしている。このため、再生ボードBが天然繊維と合成繊維とを含むことで、再生ボードBは、天然繊維が表れた表面と、合成繊維が表れた表面とで、微視的に質感が異なる。そして、微視的に、質感の異なる部分が組み合わることになり、単一種類の繊維のみを含む場合に比べ、再生ボードBの意匠性が優れる。
【0084】
さらに、再生ボードBは、合成繊維の含有質量が天然繊維の含有質量よりも大きいため、合成繊維が持つ特性をより発揮できる。
【0085】
例えば、天然繊維は、天然由来成分が、カビや虫の栄養分となるのに対して、合成繊維は、天然繊維に比べ、カビや虫の栄養分となりにくい性質を有している。合成繊維は、天然繊維に比べて、吸水性が低い。
【0086】
また、前述のように、本実施形態に係る製造方法では、自然繊維と合成繊維とが均一に混合しやすいため、再生ボードBの全体において、平均的に、合成繊維の含有質量が天然繊維の含有質量よりも大きい状態になりやすい。すなわち、再生ボードBの各部分において、合成繊維の含有質量と天然繊維の含有質量とがばらつくことが抑制される。この結果、合成繊維が持つ特性が、再生ボードBの全体において、平均的に発揮される。すなわち、再生ボードBの各部分で発揮される特性がばらつくことが抑制される。
【0087】
ここで、一般に流通する衣料としては、天然繊維を用いた衣料よりも、合成繊維を用いた衣料が、多いとも言われている。また、天然繊維を用いた衣料よりも、合成繊維を用いた衣料を多く取り扱う業種もある。このため、回収品Aとしては、天然繊維を用いた衣料よりも、合成繊維を用いた衣料を多くなる場合がある。この場合では、再生ボードBにおける合成繊維の含有質量が、天然繊維の含有質量よりも大きいことで、再生ボードBに含有される繊維の質量の調整が不要となり、繊維の分類等を行う必要がなくなる。
【0088】
また、再生ボードBは、具体的には、天然繊維として、植物繊維と動物繊維とを含み、且つ、植物繊維の含有質量が、動物繊維の含有質量よりも大きい。
【0089】
ここで、動物繊維は、植物繊維に比べ、撚れるなどして複雑な形状をしている。このため、再生ボードBが、合成繊維に加えて、天然繊維として植物繊維と動物繊維とを含むことで、再生ボードBは、動物繊維が表れた表面と、植物繊維が表れた表面と、合成繊維が表れた表面とで、微視的に質感が異なる。そして、微視的に、質感の異なる部分が組み合わることになり、再生ボードBの意匠性が優れる。
【0090】
また、動物繊維は、植物繊維に比べて、劣化しやすく、劣化による変色を生じる場合がある。このため、再生ボードBは、動物繊維の含有質量が、植物繊維の含有質量よりも小さいことで、動物繊維の含有質量が、植物繊維の含有質量よりも大きい場合に比べ、再生ボードBの劣化及び変色を抑制できる。
【0091】
また、再生ボードBは、第一色(例えば赤色)に着色された第一繊維(例えば綿繊維)と、第一色とは異なる第二色(例えば青色)に着色され第一繊維とは異なる第二繊維(例えばポリエステル繊維)と、第一色とは異なる第三色(例えば緑色)に着色され第一繊維と同じ第三繊維(例えば、綿繊維)と、を含む。
【0092】
この構成によれば、第一繊維に対して繊維の種類及び色の両方が異なる第二繊維によって、質感及び色彩の両方が異なる部分が再生ボードBの表面に微視的に表れ、第一繊維に対して繊維の種類が同じで色が異なる第三繊維によって、質感が同じだが色彩が異なる部分が再生ボードBの表面に微視的に表れる。このように、質感と色彩に変化を与えるので、意匠性に優れる。なお、第三色は、第一色と異なっていれば、第二色と異なる色であってもよいし、第二色と同じ色であってもよい。
【0093】
なお、再生ボードBの表面は、樹脂材料等によるコーティングがなされていないことが望ましい。再生ボードBの表面がコーティングされていないことで、繊維が露出するため、再生ボードBの表面において繊維の質感が認識されやすい。
【0094】
(回収品Aの変形例)
回収品Aとしては、衣料に替えて、例えば、牛革等の天然皮革、合成皮革及び人工皮革などの皮革であってもよい。したがって、回収品Aとして、皮革のみを用いてもよい。この場合では、繊維材料A1として、革の繊維を含む再生ボードが製造される。
【0095】
皮革は、繊維がほぐれにくく、わた状になりにくいため、反毛機を用いて、繊維材料A1を生成することが不向きとされている。これに対して、本実施形態の製造方法では、回収品Aを粉砕することで繊維材料A1を生成するため、回収品Aが皮革であっても、繊維材料A1を生成することができる。このため、本実施形態の製造方法を採用することで、皮革から再生ボードBを製造することができる。
【0096】
回収品Aとしては、衣料に替えて、カカオ豆の殻、コーヒーかす、紙(パルプを有する物品)等の、植物由来の繊維を有する物品であってもよい。したがって、回収品Aとして、カカオ豆の殻、コーヒーかす、紙(パルプを有する物品)のいずれか1つのみを用いてもよい。当該紙には、前述の紙製品、衣料の製造に用いられる型紙、及びその他の紙が含まれる。
【0097】
回収品Aとしては、例えば、炭素繊維を含む物品などであってもよい。また、回収品Aとしては、例えば、前述の衣料、皮革、紙製品、植物由来の繊維を有する物品、及び炭素繊維を含む物品のいずれか1つ又は複数を用いてもよい。繊維を含む物品であれば、回収品Aとして用いることが可能である。
【0098】
(他の変形例)
再生ボードBは、第一繊維と、第二繊維と、第三繊維と、を有していたが、これに限られない。再生ボードBは、第一繊維と、第三繊維とを有し、第二繊維を有さない構成であってもよいし、第一繊維と、第二繊維とを有し、第三繊維を有さない構成であってもよい。また、再生ボードBは、第三繊維に替えて又は加えて、第一色(例えば赤色)と同じ色又は同系色(例えばオレンジ色)である第四色に着色され第一繊維とは異なる第四繊維(例えばレーヨン繊維)を含んでいてもよい。なお、第四繊維は、第一繊維と異なっていれば、第二繊維と異なる繊維であってもよいし、第二繊維と同じ繊維であってもよい。また、同系色とは、例えば、第二色の色相に比べ、第一色の色相に近い色相を有する色と定義することができる。
【0099】
また、再生ボードBは、天然繊維として、植物繊維と動物繊維とを含み、且つ、動物繊維の含有質量が、植物繊維の含有質量よりも小さかったが、これに限られない。再生ボードBは、動物繊維の含有質量が、植物繊維の含有質量よりも大きくされていてもよい。再生ボードBは、動物繊維の含有質量と植物繊維の含有質量とが同じとされていてもよい。また、再生ボードBは、天然繊維として、植物繊維及び動物繊維の一方を有し、他方を有さない構成であってもよい。
【0100】
また、再生ボードBは、繊維材料A1として、天然繊維と合成繊維とを含み、且つ、合成繊維の含有質量が、天然繊維の含有質量よりも大きかったが、これに限られない。再生ボードBは、天然繊維の含有質量が、合成繊維の含有質量よりも大きくてもよい。
【0101】
この場合では、再生ボードBは、天然繊維が持つ特性をより発揮できる。ここで、天然繊維は、合成繊維に比べて、吸水性に優れている。このため、再生ボードBは、天然繊維の含有質量が、合成繊維の含有質量よりも大きいことで、天然繊維の含有質量が、合成繊維の含有質量よりも小さい場合に比べ、吸水性に優れ、調湿作用を持たせることができる。すなわち、再生ボードBを部屋の壁材等に用いた場合に、部屋の湿度が高い場合に水分を吸収し、部屋の湿度が低い場合に水分を放出する調湿作用を持たせることができる。さらに、再生ボードBは、天然繊維の含有質量と合成繊維の含有質量とが同じとされていてもよい。
【0102】
また、再生ボードBは、繊維材料A1として、化学繊維である合成繊維を含んでいたが、これに替えて又は加えて、合成繊維以外の化学繊維を含んでいてもよい。合成繊維以外の化学繊維としては、レーヨンなどの再生繊維と、アセテートなどの半合成繊維などがある。したがって、再生ボードBは、繊維材料A1として、天然繊維(例えば綿繊維)と合成繊維(例えばポリエステル繊維)と再生繊維(レーヨン繊維)を含み、且つ、天然繊維の含有質量が、再生繊維の含有質量よりも大きく、合成繊維の含有質量が、天然繊維の含有質量よりも大きい構成としてもよい。
【0103】
また、再生ボードBは、繊維材料A1として、回収品Aから生成された複数色の繊維を含んでいたが、これに限られず、単色の繊維を含んでいる構成であってもよい。
【0104】
また、再生ボードBは、繊維材料A1として、回収品Aから生成された複数の種類の繊維を含んでいたが、これに限られず、一種類の繊維を含んでいる構成であってもよい。また、再生ボードBは、その用途などに応じて、含有される繊維の種類及びその含有質量を変更して用いることができる。
【0105】
本発明は、前述した実施形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、前述した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成してもよい。
【要約】
再生ボードの製造方法は、繊維を含有する回収品を繊維状に粉砕することで繊維材料を生成する繊維材料生成工程と、前記繊維材料生成工程において生成された繊維材料に対して、熱硬化性を有する接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、前記接着剤塗布工程において前記接着剤が塗布された繊維材料を板状に成形する成形工程と、前記成形工程において前記板状に成形された繊維材料を加圧及び加熱する加圧加熱工程と、を有する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13