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特許7254569制御装置、空気調和システム、制御方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-31
(45)【発行日】2023-04-10
(54)【発明の名称】制御装置、空気調和システム、制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   F25B 49/02 20060101AFI20230403BHJP
   F25B 1/00 20060101ALI20230403BHJP
   F24F 11/871 20180101ALI20230403BHJP
   F24F 11/48 20180101ALI20230403BHJP
   H02P 25/18 20060101ALI20230403BHJP
【FI】
F25B49/02 D
F25B1/00 304P
F25B1/00 381D
F24F11/871
F24F11/48
H02P25/18
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019045789
(22)【出願日】2019-03-13
(65)【公開番号】P2020148384
(43)【公開日】2020-09-17
【審査請求日】2022-02-18
(73)【特許権者】
【識別番号】516299338
【氏名又は名称】三菱重工サーマルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100210572
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 太一
(72)【発明者】
【氏名】小宮 真一
(72)【発明者】
【氏名】角藤 清隆
(72)【発明者】
【氏名】清水 健志
(72)【発明者】
【氏名】高田 潤一
(72)【発明者】
【氏名】舟山 智歌子
(72)【発明者】
【氏名】春原 哲
【審査官】庭月野 恭
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/021374(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/021450(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/078838(WO,A1)
【文献】特開2016-085005(JP,A)
【文献】特開2008-022665(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25B 49/02
F25B 1/00
F24F 11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気調和システムにおいて用いられる制御装置であって、
前記空気調和システムが備える圧縮機を駆動する巻線切替モータにおける巻線どうしの接続を切り替える巻線切替スイッチを制御する切替制御部と、
前記切替制御部が前記巻線切替スイッチを制御して前記巻線どうしの接続を切り替える前に、前記巻線切替モータの負荷である前記圧縮機が吐出する冷媒の圧力を低下させるように、電子膨張弁であるユニットおよびファンモータであるユニットの少なくとも一方を制御可能なユニット制御部であって、前記電子膨張弁の弁開度を高くすることにより前記圧縮機を通過する冷媒の圧力を低下させて、前記圧縮機が吐出する冷媒の圧力を低下させること、および、前記電子膨張弁および前記ファンモータを有する室外機内の温度が外気温度よりも高い場合に前記ファンモータの回転数を増大させて前記圧縮機が吐出する冷媒を冷却することにより前記圧縮機が吐出する冷媒の圧力を低下させることの少なくとも一方を実行するユニット制御部と、
を備える制御装置。
【請求項2】
前記切替制御部は、
前記巻線切替モータと前記巻線切替スイッチとの間の配線に流れる電流の値に基づいて推定した前記巻線切替モータの回転数に応じて、前記巻線切替スイッチを制御する、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の制御装置と、
前記巻線切替モータと、
前記巻線切替スイッチと、
前記電子膨張弁であるユニットおよび前記ファンモータであるユニットの少なくとも一方と、
を備える空気調和システム。
【請求項4】
空気調和システムにおいて用いられる制御装置による制御方法であって、
前記空気調和システムが備える圧縮機を駆動する巻線切替モータにおける巻線どうしの接続を切り替える巻線切替スイッチを制御することと、
前記巻線切替スイッチを制御して前記巻線どうしの接続を切り替える前に、前記巻線切替モータの負荷である前記圧縮機が吐出する冷媒の圧力を低下させるように、電子膨張弁であるユニットおよびファンモータであるユニットの少なくとも一方を制御することであって、前記電子膨張弁の弁開度を高くすることにより前記圧縮機を通過する冷媒の圧力を低下させて、前記圧縮機が吐出する冷媒の圧力を低下させること、および、前記電子膨張弁および前記ファンモータを有する室外機内の温度が外気温度よりも高い場合に前記ファンモータの回転数を増大させて前記圧縮機が吐出する冷媒を冷却することにより前記圧縮機が吐出する冷媒の圧力を低下させることの少なくとも一方を実行することと、
を含む制御方法。
【請求項5】
空気調和システムが備える圧縮機を駆動する巻線切替モータにおける巻線どうしの接続を切り替える巻線切替スイッチを制御することと、
前記巻線切替スイッチを制御して前記巻線どうしの接続を切り替える前に、前記巻線切替モータの負荷である前記圧縮機が吐出する冷媒の圧力を低下させるように、電子膨張弁であるユニットおよびファンモータであるユニットの少なくとも一方を制御することであって、前記電子膨張弁の弁開度を高くすることにより前記圧縮機を通過する冷媒の圧力を低下させて、前記圧縮機が吐出する冷媒の圧力を低下させること、および、前記電子膨張弁および前記ファンモータを有する室外機内の温度が外気温度よりも高い場合に前記ファンモータの回転数を増大させて前記圧縮機が吐出する冷媒を冷却することにより前記圧縮機が吐出する冷媒の圧力を低下させることの少なくとも一方を実行することと、
前記空気調和システムにおいて用いられる制御装置のコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、空気調和システム、制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
三相交流電力によって巻線切替モータを動作させる場合、巻線切替モータを効率よく駆動するために、巻線切替モータの回転数に応じて巻線切替モータの巻線の巻数を切り替えることがある。
特許文献1には、関連する技術として、モータの巻線の接続状態を切り替えるときに、モータを一旦停止させた上で、巻線の接続状態を切り替え、その直後にモータを動作させることに関する技術が開示されている。
また、特許文献2には、関連する技術として、固定子巻線の結線(Δ結線、Y結線)を切替可能なモータの制御において、コンプレッサがON状態の場合、結線を切り替える前にコンプレッサをOFF状態に制御する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-165187号公報
【文献】特開2018-063079号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、巻線切替モータの運転を継続しながら巻線切替モータの巻線の接続状態を切り替える場合、接続状態を切り替えた直後の過渡現象によって、巻線の接続状態を切り替えるためのスイッチに不具合が生じる可能性がある。なお、ここでの不具合とは、例えば、スイッチが機械式スイッチである場合には、スイッチにアークが発生し、スイッチが摩耗することである。なお、ここでの摩耗とは、アークの発生により、スイッチの接触箇所の一方が溶けて他方に付着したり、スイッチの接触箇所どうしが溶着したりすることである。また、ここでの不具合とは、例えば、スイッチが半導体スイッチである場合には、スイッチにサージが発生することである。なお、半導体スイッチにサージが発生した場合、スイッチが破壊される可能性がある。
また、特許文献1及び特許文献2に記載の技術を用いて巻線切替モータの巻線どうしの接続を切り替える場合、空気調和システムの機能を停止させる必要がある。その結果、特許文献1及び特許文献2に記載の技術を用いる空気調和システムでは、所望の室内温度が得られない可能性がある。
そのため、空気調和システムの運転を継続させ、かつ、巻線切替モータの巻線の接続状態を切り替えるときの過渡現象によるスイッチの不具合の発生を抑制することのできる技術が求められている。
【0005】
本発明は、上記の課題を解決することのできる制御装置、空気調和システム、制御方法及びプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、制御装置は、空気調和システムにおいて用いられる制御装置であって、前記空気調和システムが備える圧縮機を駆動する巻線切替モータにおける巻線どうしの接続を切り替える巻線切替スイッチを制御する切替制御部と、前記切替制御部が前記巻線切替スイッチを制御して前記巻線どうしの接続を切り替える前に、前記巻線切替モータの負荷である前記圧縮機が吐出する冷媒の圧力を低下させるように、電子膨張弁であるユニットおよびファンモータであるユニットの少なくとも一方を制御可能なユニット制御部であって、前記電子膨張弁の弁開度を高くすることにより前記圧縮機を通過する冷媒の圧力を低下させて、前記圧縮機が吐出する冷媒の圧力を低下させること、および、前記電子膨張弁および前記ファンモータを有する室外機内の温度が外気温度よりも高い場合に前記ファンモータの回転数を増大させて前記圧縮機が吐出する冷媒を冷却することにより前記圧縮機が吐出する冷媒の圧力を低下させることの少なくとも一方を実行するユニット制御部と、を備える
【0008】
本発明の第の態様によれば、第1の態様における制御装置において、前記切替制御部は、前記巻線切替モータと前記巻線切替スイッチとの間の配線に流れる電流の値に基づいて推定した前記巻線切替モータの回転数に応じて、前記巻線切替スイッチを制御するものであってもよい。
【0009】
本発明の第の態様によれば、空気調和システムは、第1の態様または第2の態様に記載の制御装置と、前記巻線切替モータと、前記巻線切替スイッチと、前記電子膨張弁であるユニットおよび前記ファンモータであるユニットの少なくとも一方と、を備える
【0010】
本発明の第の態様によれば、制御方法は、空気調和システムにおいて用いられる制御装置による制御方法であって、前記空気調和システムが備える圧縮機を駆動する巻線切替モータにおける巻線どうしの接続を切り替える巻線切替スイッチを制御することと、前記巻線切替スイッチを制御して前記巻線どうしの接続を切り替える前に、前記巻線切替モータの負荷である前記圧縮機が吐出する冷媒の圧力を低下させるように、電子膨張弁であるユニットおよびファンモータであるユニットの少なくとも一方を制御することであって、前記電子膨張弁の弁開度を高くすることにより前記圧縮機を通過する冷媒の圧力を低下させて、前記圧縮機が吐出する冷媒の圧力を低下させること、および、前記電子膨張弁および前記ファンモータを有する室外機内の温度が外気温度よりも高い場合に前記ファンモータの回転数を増大させて前記圧縮機が吐出する冷媒を冷却することにより前記圧縮機が吐出する冷媒の圧力を低下させることの少なくとも一方を実行することと、を含む
【0011】
本発明の第の態様によれば、プログラムは、空気調和システムが備える圧縮機を駆動する巻線切替モータにおける巻線どうしの接続を切り替える巻線切替スイッチを制御することと、前記巻線切替スイッチを制御して前記巻線どうしの接続を切り替える前に、前記巻線切替モータの負荷である前記圧縮機が吐出する冷媒の圧力を低下させるように、電子膨張弁であるユニットおよびファンモータであるユニットの少なくとも一方を制御することであって、前記電子膨張弁の弁開度を高くすることにより前記圧縮機を通過する冷媒の圧力を低下させて、前記圧縮機が吐出する冷媒の圧力を低下させること、および、前記電子膨張弁および前記ファンモータを有する室外機内の温度が外気温度よりも高い場合に前記ファンモータの回転数を増大させて前記圧縮機が吐出する冷媒を冷却することにより前記圧縮機が吐出する冷媒の圧力を低下させることの少なくとも一方を実行することと、を前記空気調和システムにおいて用いられる制御装置のコンピュータに実行させる
【発明の効果】
【0012】
本発明の実施形態による制御装置、空気調和システム、制御方法及びプログラムによれば、空気調和システムの運転を継続させ、かつ、巻線切替モータの巻線の接続状態を切り替えるときの過渡現象によるスイッチの不具合の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態による空気調和システムの構成の一例を示す図である。
図2】本発明の一実施形態によるモータシステムの構成の一例を示す図である。
図3】本発明の一実施形態によるインバータの構成の一例を示す図である。
図4】本発明の一実施形態における巻線どうしの接続を説明するための第1の図である。
図5】本発明の一実施形態における巻線どうしの接続を説明するための第2の図である。
図6】本発明の一実施形態による電流検出部の構成の一例を示す図である。
図7】本発明の一実施形態によるファンシステムの構成の一例を示す図である。
図8】本発明の一実施形態による制御装置の構成の一例を示す図である。
図9】本発明の一実施形態による空気調和システムの処理フローを示す図である。
図10】本発明の別の実施形態における電流検出部による電流検出の一例を示す図である。
図11】少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<実施形態>
以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
本発明の一実施形態による空気調和システム1の構成について説明する。
空気調和システム1は、図1に示すように、室内機10と、室外機20と、を備える。
【0015】
室内機10は、熱交換器101、吸込センサ102、熱交センサ103、104を備える。
熱交換器101は、暖房運転時に凝縮器として機能する。また、熱交換器101は、冷房運転時に蒸発器として機能する。
吸込センサ102は、熱交換器101に設けられ、熱交換器101の吸込ガスの温度を検出する。
熱交センサ103、104は、熱交換器101に設けられ、熱交換器101の温度を検出する。
なお、熱交センサ103、104のそれぞれは、熱交換器101において異なる箇所の温度を検出する。
【0016】
室外機20は、熱交換器201、外温センサ202、熱交センサ203、熱交センサ204、過冷却熱交205、チェックジョイント206、四方弁207、アキュムレータ208、モータシステム209、吐出管センサ210、マフラ211、高圧スイッチ212、マフラ213、電子膨張弁214(ユニットの一例)、ファンシステム215(ユニットの一例)、制御装置216を備える。
【0017】
熱交換器201は、暖房運転時に蒸発器として機能する。また、熱交換器201は、冷房運転時に凝縮器として機能する。
【0018】
外温センサ202は、図1に示すように、室外機20の熱交換器201に設けられる。外温センサ202は、熱交換器201の外気の温度を検出する。
【0019】
熱交センサ203、204は、図1に示すように、熱交換器201に設けられる。熱交センサ203、204のそれぞれは、熱交換器201において異なる箇所の温度を検出する。
【0020】
過冷却熱交205は、図1に示すように、熱交換器201と電子膨張弁214との間に設けられる。過冷却熱交205は、液状冷媒を過冷却する。
【0021】
チェックジョイント206は、図1に示すように、熱交換器201と四方弁207との間に設けられる。チェックジョイント206は、冷媒の充填などを行う。
【0022】
四方弁207は、4つの弁を有する。4つの弁のうちの1つは、チェックジョイント206を介して熱交換器201に接続されている。4つの弁のうちの別の1つは、アキュムレータ208に接続されている。4つの弁のうちの別の1つは、マフラ213を介して熱交換器101に接続されている。4つの弁のうちの残りの1つは、高圧スイッチ212とマフラ211を介して圧縮機2093に接続されている。
【0023】
アキュムレータ208は、図1に示すように、四方弁207とモータシステム209の圧縮機との間に設けられる。アキュムレータ208は、蒸発器でガス化しきれなかった冷媒が液状のままモータシステム209の圧縮機に吸入されるのを防止する。
【0024】
モータシステム209は、図2に示すように、インバータ2091、巻線切替モータ2092、圧縮機2093、巻線切替スイッチ2094、電流検出部2095、電圧検出部2096を備える。
【0025】
インバータ2091は、制御装置216による制御に基づいて、供給される直流電力から巻線切替モータ2092を駆動する三相交流電力を生成する。
例えば、インバータ2091は、図3に示すように、6つのトランジスタスイッチ2091a、2091b、2091c、2091d、2091e、2091fから成る回路である。6つのトランジスタスイッチ2091a、2091b、2091c、2091d、2091e、2091fのそれぞれが、制御装置216が出力する制御信号sig1に基づいてオン状態とオフ状態とで切り替わることによって、インバータ2091は、三相交流電圧を生成する。この場合の制御信号sig1は、例えば、6つのトランジスタスイッチ2091a、2091b、2091c、2091d、2091e、2091fのそれぞれに応じたPWM(Pulse Width Modulation)信号である。
インバータ2091は、生成した三相交流電力を、巻線切替スイッチ2094を介して巻線切替モータ2092に出力する。
【0026】
巻線切替モータ2092は、圧縮機2093を動作させる圧縮機モータである。巻線切替モータ2092は、アキュムレータ208と圧縮機2093との間に設けられる。巻線切替モータ2092は、複数の巻線を備えるモータである。巻線切替モータ2092は、巻線どうしの接続が切り替わることによって、巻線切替モータ2092の巻線の実効的な巻数を変化させる。
例えば、巻線どうしの接続が切り替わることによって、図4に示すように、巻線切替モータ2092の回転数が比較的低い領域では巻線切替モータ2092における巻線がY結線となり、巻線切替モータ2092の回転数が比較的高い領域では巻線切替モータ2092における巻線がΔ結線となる。また、例えば、巻線どうしの接続が切り替わることによって、図5に示すように、巻線切替モータ2092の回転数が比較的低い領域では巻線切替モータ2092における巻線が高ターンとなり(巻線の巻数が大きくなり)、巻線切替モータ2092の回転数が比較的高い領域では巻線切替モータ2092における巻線が低ターンとなる(巻線の巻数が小さくなる)。これらのように、巻線どうしの接続が切り替わることによって、巻線切替モータ2092の効率を向上させることができる。なお、図には示していないが、巻線切替モータ2092の回転数が比較的低い領域で巻線切替モータ2092における巻線を直列に接続し、巻線切替モータ2092の回転数が比較的高い領域で巻線切替モータ2092における巻線を並列に接続する場合も同様に巻線切替モータ2092の効率を向上させることができる。
【0027】
圧縮機2093は、巻線切替モータ2092とマフラ211との間に設けられる。圧縮機2093は、巻線切替モータ2092を動力源として、空気調和システム1におけるガス冷媒を圧縮することによって、低温で低圧のガス冷媒を高温で高圧のガス冷媒にする。
【0028】
巻線切替スイッチ2094は、制御装置216による制御に基づいて、巻線切替モータ2092における巻線どうしの接続を切り替えるスイッチである。
例えば、巻線切替スイッチ2094におけるスイッチのそれぞれが、制御装置216が出力する制御信号sig2に基づいてオン状態とオフ状態とで切り替わることによって、巻線切替モータ2092における巻線どうしの接続が切り替わる。
巻線切替スイッチ2094は、例えば、機械式スイッチを含むリレー、トランジスタスイッチなどである。
【0029】
電流検出部2095は、所定の短い時間間隔ごとに、巻線切替モータ2092の巻線に流れる電流を検出する検出部である。なお、電流検出部2095によって検出された電流は、巻線切替モータ2092の負荷(圧縮機2093)の変動に応じて巻線切替モータ2092に流れる電流に関連する。
例えば、電流検出部2095は、図6に示すように、抵抗2095a、差動アンプ2095bを備える。
抵抗2095aは、図6に示すように、巻線切替モータ2092の巻線に流れる電流の経路に直列に設けられる。
差動アンプ2095bは、抵抗2095aの両端の電位差に応じた電圧を制御装置216に出力する。
差動アンプ2095bの出力電圧は、抵抗2095aの両端の電位差に応じた電圧である。そのため、差動アンプ2095bの出力電圧と抵抗2095aの抵抗値から、抵抗2095aに流れる電流を推定することができる。なお、抵抗2095aの抵抗値は、予め決定された値である。つまり、差動アンプ2095bの出力電圧値を取得することは、巻線切替モータ2092の巻線に流れる電流の電流値を検出することに等しい。
なお、電流検出部2095は、例えば、巻線切替モータ2092の巻線に流れる電流の経路において電流を直接測定する電流センサであってもよい。
電流検出部2095は、検出結果を示す情報inf1を制御装置216に出力する。
【0030】
このように、巻線切替スイッチ2094と巻線切替モータ2092の間の配線に流れる電流を検出する場合、巻線がΔ結線されている場合とY結線されている場合の両方において、1つの巻線に流れる電流を直接検出することができる。その結果、インバータ2091から出力される電流や、インバータ2091からインバータ2091に電力を供給する電力源側へ戻すリターン電流を検出して巻線に流れる電流を予測する場合に比べて、巻線に流れる電流を正確に測定することができる。
【0031】
電圧検出部2096は、所定の短い時間間隔ごとに、インバータ2091に供給される電圧を検出する検出部である。電圧検出部2096は、検出した電圧の値を示す情報inf2を制御装置216に出力する。
【0032】
吐出管センサ210は、図1に示すように、モータシステム209とマフラ211との間の吐出管に設けられる。吐出管センサ210は、吐出管の温度を検出する。
【0033】
マフラ211は、圧縮機2093と高圧スイッチ212との間に設けられる。マフラ211は、圧縮機2093が吐出する冷媒の脈動を抑制する。
【0034】
高圧スイッチ212は、図1に示すように、マフラ211と四方弁207との間に設けられる。高圧スイッチ212は、マフラ211が出力するガス冷媒が所定の圧力以下の場合に閉状態となる。また、高圧スイッチ212は、マフラ211が出力するガス冷媒が所定の圧力を超えた場合に開状態となる。
【0035】
マフラ213は、図1に示すように、熱交換器101と四方弁207との間に設けられる。マフラ213は、熱交換器101と四方弁207の間での冷媒の脈動を抑制する。
【0036】
電子膨張弁214は、図1に示すように、過冷却熱交205と熱交換器101との間に設けられる。電子膨張弁214は、制御装置216による制御に基づいて、弁開度が調整される。電子膨張弁214は、入力したある温度Tである圧力Pの液状冷媒を温度Tよりも低温で圧力Pよりも低圧の冷媒にする。
【0037】
ファンシステム215は、室外機20内の空気と外気とを交換する(入れ替える)。ファンシステム215は、図7に示すように、ファンモータ215a(ユニットの一例)、ファン215b(ユニットの一例)を備える。
ファンモータ215aは、制御装置216による制御に基づいて、回転する。
ファン215bは、ファンモータ215aを動力源として回転する。ファン215bが回転することによって、室外機20内の空気と外気とが交換される。
【0038】
制御装置216は、モータシステム209、電子膨張弁214、ファンシステム215を制御する装置である。制御装置216は、図8に示すように、第1制御部216a、第2制御部216b(切替制御部の一例)、第3制御部216c(ユニット制御部の一例)、記憶部216dを備える。
【0039】
第1制御部216aは、直流電力から巻線切替モータ2092を動作させるための三相交流電力を生成するように、インバータ2091を制御する。
例えば、第1制御部216aは、電流検出部2095から情報inf1を受ける。第1制御部216aは、受けた情報inf1から負荷の状態を特定する。また、第1制御部216aは、電圧検出部2096から情報inf2を受ける。第1制御部216aは、受けた情報inf2から直流電圧の値を特定する。第1制御部216aは、特定した負荷の状態と、に基づいて、巻線切替モータ2092を駆動するための所望の三相交流電圧を特定する。第1制御部216aは、所望の三相交流電圧を得るための制御信号sig1を生成する。第1制御部216aは、生成した制御信号sig1をインバータ2091に出力する。
また、第1制御部216aは、インバータ2091を制御する内容を示す情報inf3(例えば、制御信号sig1)を第2制御部216bに出力する。
【0040】
第2制御部216bは、巻線切替モータ2092の回転数に基づいて、巻線切替モータ2092の巻線が切り替わるように、巻線切替スイッチ2094を制御する。
例えば、巻線切替モータ2092の回転数は、インバータ2091の出力電圧と現在の巻線の接続状態とから推定することができる。また、インバータ2091の出力電圧は、インバータ2091に入力される直流電圧(すなわち、情報inf2が示す電圧)と制御信号sig1とから推定することができる。そのため、第2制御部216bは、電圧検出部2096から受ける情報inf2と、第1制御部216aから受ける情報inf3(制御信号sig1の内容を含む情報)とに基づいて、巻線切替モータ2092の回転数を推定する。そして、第2制御部216bは、推定した巻線切替モータ2092の回転数が所定のしきい値以下である場合に巻線切替モータ2092の巻線の巻数が実効的に大きくなる結線とする制御信号sig2を、巻線切替スイッチ2094に出力する。また、推定した巻線切替モータ2092の回転数が所定のしきい値を超える場合に巻線切替モータ2092の巻線の巻数が実効的に小さくなる結線とする制御信号sig2を、巻線切替スイッチ2094に出力する。
なお、第2制御部216bは、巻線切替モータ2092の巻線の巻数が実効的に小さくなる結線とする制御信号sig2と、巻線切替モータ2092の巻線の巻数が実効的に大きくなる結線とする制御信号sig2とを切り替えると判定した場合、制御信号sig2を切り替える前に、制御信号sig2を切り替えることを知らせる報知信号inf4を第3制御部216cに出力する。
また、第2制御部216bは、後述する第3制御部216cが巻線切替モータ2092の負荷が下がるように空気調和システム1の機能部を制御したことを知らせる報知信号inf5を受けた場合、制御信号sig2を巻線切替スイッチ2094に出力することによって、巻線切替モータ2092の巻線を切り替える。
【0041】
第3制御部216cは、吸込センサ102、熱交センサ103、熱交センサ104、外温センサ202、熱交センサ203、熱交センサ204、及び、吐出管センサ210による検出結果に基づいて、室内温度が所望の温度となるように空気調和システム1の各機能部(ユニットの一例)を制御する。
具体的には、第3制御部216cは、電子膨張弁214の弁開度を制御し、減圧調整と流量調整を行う。また、第3制御部216cは、ファンモータ215aを制御し、ファン215bを回転させる。
なお、第3制御部216cは、第2制御部216bから報知信号inf4を受けた場合、巻線切替モータ2092の負荷が下がるように空気調和システム1の機能部を制御する。
例えば、第3制御部216cは、第2制御部216bから報知信号inf4を受けた場合、圧縮機2093が吐出するガス冷媒の圧力を下げるように、電子膨張弁214の弁開度を制御する。また、例えば、第3制御部216cは、室外機20内の温度が外気温度よりも高く、第2制御部216bから報知信号inf4を受けた場合に、圧縮機2093から吐出するガス冷媒が流れる配管を冷却し、圧縮機2093が吐出するガス冷媒の圧力を下げるように、ファン215bが停止しているときにはファンモータ215aを回転させ、また、ファン215bが回転しているときにはファンモータ215aの回転数を上げる制御信号sig3をファンモータ215aに出力する。
そして、第3制御部216cは、巻線切替モータ2092の負荷が下がるように空気調和システム1の機能部を制御したことを知らせる報知信号inf5を第2制御部216bに出力する。
【0042】
記憶部216dは、制御装置216が行う処理に必要な種々の情報を記憶する。例えば、記憶部216dは、第2制御部216bが行う巻線切替スイッチ2094についての現在の制御の内容(例えば、制御信号sig2の内容)を記憶する。
【0043】
次に、本発明の一実施形態による空気調和システム1の処理について説明する。
ここでは、図9に示す空気調和システム1の処理フローについて説明する。
なお、記憶部216dは、第2制御部216bが行う巻線切替スイッチ2094についての現在の制御の内容(例えば、制御信号sig2の内容)を記憶しているものとする。
【0044】
電流検出部2095は、所定の短い時間間隔ごとに、巻線に流れる電流を検出する。電流検出部2095は、検出結果を示す情報inf1を制御装置216に出力する(ステップS1)。
【0045】
電圧検出部2096は、所定の短い時間間隔ごとに、インバータ2091に入力される電圧を検出する。電圧検出部2096は、検出結果を示す情報inf2を制御装置216に出力する(ステップS2)。
【0046】
第1制御部216aは、電流検出部2095から情報inf1を受ける。また、第1制御部216aは、電圧検出部2096から情報inf2を受ける。
第1制御部216aは、受けた情報inf1と、情報inf2と、に基づいて、インバータ2091を制御する制御信号sig1を生成する(ステップS3)。
第1制御部216aは、生成した制御信号sig1をインバータ2091に出力する(ステップS4)。また、第1制御部216aは、制御信号sig1の制御内容を示す情報inf3(例えば、制御信号sig1そのもの)を第2制御部216bに出力する(ステップS5)。
【0047】
第2制御部216bは、電圧検出部2096から情報inf2を受ける。また、第2制御部216bは、第1制御部216aから情報inf3を受ける。
第2制御部216bは、受けた情報inf2と、情報inf3とに基づいて、巻線切替モータ2092における巻線どうしの接続を切り替えるか否かを決定する(ステップS6)。
例えば、予め巻線切替モータ2092の回転領域を、低回転領域と、低回転領域を超える回転数の高回転領域に分ける。第2制御部216bは、情報inf2と、情報inf3とから、巻線切替モータ2092に供給している電圧を特定する。第2制御部216bは、特定した電圧から巻線切替モータ2092の現在の回転数を推定する。第2制御部216bによるこの推定は、所定の短い時間間隔ごとに行われる。
第2制御部216bは、推定した巻線切替モータ2092の回転数が所定のしきい値以下である場合に巻線切替モータ2092の巻線の巻数が実効的に大きくなる結線とする制御信号sig2を、巻線切替スイッチ2094に出力すると判定する。また、推定した巻線切替モータ2092の回転数が所定のしきい値を超える場合に巻線切替モータ2092の巻線の巻数が実効的に小さくなる結線とする制御信号sig2を、巻線切替スイッチ2094に出力すると判定する。
【0048】
第2制御部216bは、この判定結果と、記憶部216dが記憶する第2制御部216bが行う巻線切替スイッチ2094についての現在の制御の内容(制御信号sig2の内容を含む)と、に基づいて、推定した回転数が低回転領域から高回転領域に遷移した、または、推定した回転数が高回転領域から低回転領域に遷移したかを判定する(ステップS6)。
例えば、第2制御部216bは、判定結果の制御を行う場合の制御信号sig2と、記憶部216dが記憶する第2制御部216bが行う巻線切替スイッチ2094についての現在の制御の内容(制御信号sig2の内容を含む)とを比較する。第2制御部216bは、比較した結果、記憶部216dが記憶する現在の制御の内容と、判定結果の制御を行う場合の制御信号sig2による制御の内容とが同一であると判定した場合、推定した回転数が低回転領域から高回転領域にも、高回転領域から低回転領域にも遷移していない(回転数が回転領域を遷移していない)と判定する。また、第2制御部216bは、比較した結果、記憶部216dが記憶する現在の制御の内容と、判定結果の制御を行う場合の制御信号sig2による制御の内容とが異なると判定した場合、推定した回転数が低回転領域から高回転領域に遷移した、または、推定した回転数が高回転領域から低回転領域に遷移した(回転数が回転領域を遷移した)と判定する。
【0049】
第2制御部216bは、回転数が回転領域を遷移していないと判定した場合(ステップS6においてNO)、巻線切替スイッチ2094に制御信号sig2を出力する(ステップS7)。そして、第2制御部216bは、ステップS1の処理に戻す。
また、第2制御部216bは、回転数が回転領域を遷移したと判定した場合(ステップS6においてYES)、制御信号sig2を切り替えることを知らせる報知信号inf4を第3制御部216cに出力する(ステップS8)。
【0050】
第3制御部216cは、第2制御部216bから報知信号inf4を受ける。
第3制御部216cは、報知信号inf4を受けると、巻線切替モータ2092の負荷が下がるように空気調和システム1の機能部を制御する(ステップS9)。
例えば、第3制御部216cは、第2制御部216bから報知信号inf4を受けた場合、圧縮機2093が吐出するガス冷媒の圧力を下げるように、電子膨張弁214の弁開度を制御する。また、例えば、第3制御部216cは、室外機20内の温度が外気温度よりも高く、第2制御部216bから報知信号inf4を受けた場合に、圧縮機2093から吐出するガス冷媒が流れる配管を冷却し、圧縮機2093が吐出するガス冷媒の圧力を下げるように、ファン215bが停止しているときにはファンモータ215aを回転させ、また、ファン215bが回転しているときにはファンモータ215aの回転数を上げる制御信号sig3をファンモータ215aに出力する。
【0051】
第3制御部216cは、巻線切替モータ2092の負荷が下がるように空気調和システム1の機能部を制御したことを知らせる報知信号inf5を第2制御部216bに出力する(ステップS10)。
【0052】
第2制御部216bは、第3制御部216cから報知信号inf5を受ける。
第2制御部216bは、報知信号inf5を受けると、ステップS7の処理に戻す。そして、第2制御部216bは、ステップS1の処理に戻す。
【0053】
以上、本発明の一実施形態による空気調和システム1について説明した。
本発明の一実施形態による空気調和システム1において、第2制御部216bは、巻線切替モータ2092における巻線どうしの接続を切り替える巻線切替スイッチ2094を制御する。第3制御部216cは、第2制御部216bが巻線切替スイッチ2094を制御して巻線どうしの接続を切り替える前に、巻線切替モータ2092の負荷を低減させるように、空気調和システム1における機能部(例えば、電子膨張弁214、ファンモータ215a)を制御する。
このように、空気調和システム1において、巻線切替モータ2092の巻線どうしの接続を切り替える前に、巻線切替モータ2092の負荷を低減させることで、空気調和システム1の運転を継続させ、かつ、巻線切替モータ2092の巻線の接続状態を切り替えるときの過渡現象による巻線切替スイッチ2094の不具合の発生を抑制することができる。その結果、所望の室温が得られ、かつ、巻線切替スイッチ2094における不具合の発生を低減させることができる。
【0054】
なお、本発明の一実施形態では、電流検出部2095が巻線切替スイッチ2094と巻線切替モータ2092の間の配線に流れる電流を検出することで、巻線切替モータ2092の負荷を推定するものとした。しかしながら、本発明の別の実施形態では、例えば、図10に示すように、電流検出部2095は、インバータ2091からインバータ2091に電力を供給する電力源側へ戻すリターン電流を検出して巻線に流れる電流を検出するものであってもよい。また、電流検出部2095は、インバータ2091から出力される電流を検出するものであってもよい。
【0055】
なお、本発明の実施形態における処理は、適切な処理が行われる範囲において、処理の順番が入れ替わってもよい。
【0056】
本発明の実施形態における記憶部216dや記憶装置(レジスタ、ラッチを含む)のそれぞれは、適切な情報の送受信が行われる範囲においてどこに備えられていてもよい。また、記憶部216dや記憶装置のそれぞれは、適切な情報の送受信が行われる範囲において複数存在しデータを分散して記憶していてもよい。
【0057】
本発明の実施形態について説明したが、上述の空気調和システム1、制御装置216、その他の制御装置は内部に、コンピュータシステムを有していてもよい。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。コンピュータの具体例を以下に示す。
図11は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
コンピュータ5は、図11に示すように、CPU6、メインメモリ7、ストレージ8、インターフェース9を備える。
例えば、上述の空気調和システム1、制御装置216、その他の制御装置のそれぞれは、コンピュータ5に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ8に記憶されている。CPU6は、プログラムをストレージ8から読み出してメインメモリ7に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU6は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ7に確保する。
【0058】
ストレージ8の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ8は、コンピュータ5のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インターフェース9または通信回線を介してコンピュータ5に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ5に配信される場合、配信を受けたコンピュータ5が当該プログラムをメインメモリ7に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージ8は、一時的でない有形の記憶媒体である。
【0059】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現してもよい。さらに、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるファイル、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0060】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例であり、発明の範囲を限定しない。これらの実施形態は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の追加、種々の省略、種々の置き換え、種々の変更を行ってよい。
【符号の説明】
【0061】
1・・・空気調和システム
5・・・コンピュータ
6・・・CPU
7・・・メインメモリ
8・・・ストレージ
9・・・インターフェース
10・・・室内機
20・・・室外機
101、201・・・熱交換器
102・・・吸込センサ
103、104、203、204・・・熱交センサ
202・・・外温センサ
205・・・過冷却熱交
206・・・チェックジョイント
207・・・四方弁
208・・・アキュムレータ
209・・・モータシステム
210・・・吐出管センサ
211、213・・・マフラ
212・・・高圧スイッチ
214・・・電子膨張弁
215・・・ファンシステム
216・・・制御装置
2091・・・インバータ
2091a、2091b、2091c、2091d、2091e、2091f・・・トランジスタスイッチ
2092・・・巻線切替モータ
2093・・・圧縮機
2094・・・巻線切替スイッチ
2095・・・電流検出部
2096・・・電圧検出部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11