(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-03
(45)【発行日】2023-04-11
(54)【発明の名称】画像読取装置
(51)【国際特許分類】
H04N 1/04 20060101AFI20230404BHJP
H04N 1/10 20060101ALI20230404BHJP
G03B 27/50 20060101ALI20230404BHJP
【FI】
H04N1/04 105
H04N1/10
G03B27/50 A
(21)【出願番号】P 2019116279
(22)【出願日】2019-06-24
【審査請求日】2022-06-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【氏名又は名称】華山 浩伸
(72)【発明者】
【氏名】平山 隼人
【審査官】橘 高志
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-034934(JP,A)
【文献】特開2013-172306(JP,A)
【文献】特開2007-214854(JP,A)
【文献】特開2011-164574(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/04
H04N 1/10
G03B 27/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラテンガラスの下面に沿って移動可能に支持され、コンタクトイメージセンサーユニットを主走査方向に沿う状態で前記プラテンガラスに対して離接可能に支持するとともに前記プラテンガラスへ向けて弾性付勢するキャリッジと、
前記キャリッジに対して前記主走査方向に直交する副走査方向に沿う第1駆動方向または前記第1駆動方向の反対の第2駆動方向への駆動力を付与する駆動装置と、
前記駆動力が付与される前記キャリッジの移動方向を案内する案内機構と、
前記プラテンガラスの下面に沿って設けられ、前記コンタクトイメージセンサーユニットの上面の上スライド部と接することにより、前記コンタクトイメージセンサーユニットと前記プラテンガラスとの間隔を予め定められた間隔に維持する間隔維持部材と、を備え、
前記案内機構は、前記キャリッジが予め定められた第1位置に存在する状態で前記第1駆動方向への駆動力が前記キャリッジに付与される場合に、前記キャリッジを前記第1位置から前記副走査方向に沿って予め定められた第2位置まで案内し、さらに前記キャリッジが前記第2位置に到達した後に、前記キャリッジを前記第2位置から前記第2位置に対し前記主走査方向の位置が異なる第3位置へ案内し、さらに前記キャリッジが前記第3位置に存在する状態で前記第2駆動方向への駆動力が前記キャリッジに付与される場合に、前記キャリッジを前記第3位置から前記副走査方向に沿って予め定められた第4位置まで案内し、さらに前記キャリッジが前記第4位置に到達した後に、前記キャリッジを前記第4位置から前記第1位置へ案内し、
前記間隔維持部材は、
前記副走査方向における予め定められた走査範囲において前記第1駆動方向へ移動する前記キャリッジの前記プラテンガラスに対する間隔を予め定められた第1間隔に維持する第1間隔維持部と、
前記走査範囲において前記第2駆動方向へ移動する前記キャリッジの前記プラテンガラスに対する間隔を前記第1間隔とは異なる予め定められた第2間隔に維持する第2間隔維持部と、を有する画像読取装置。
【請求項2】
前記案内機構が、
前記キャリッジと一体に構成され、第1凹部および第2凹部が前記主走査方向において隣接して形成された下スライド部材と、
前記キャリッジの下方に固定され、前記副走査方向に延びて形成され、前記第1凹部に嵌まる状態において、前記第1駆動方向への駆動力が付与される前記キャリッジを前記第1位置から前記第2位置まで前記副走査方向に沿って案内し、前記第2凹部に嵌まる状態において、前記第2駆動方向への駆動力が付与される前記キャリッジを前記第3位置から前記第4位置まで前記副走査方向に沿って案内するレール部材と、
前記レール部材が前記第1凹部に嵌まった状態で前記第1駆動方向へ移動し前記第2位置に到達した前記キャリッジを、前記レール部材に対し前記主走査方向の第1の側から第2の側へ向けて付勢する第1付勢部と、
前記レール部材が前記第2凹部に嵌まった状態で前記第2駆動方向へ移動し前記第4位置に到達した前記キャリッジを、前記レール部材に対し前記主走査方向の前記第2の側から前記第1の側へ向けて付勢する第2付勢部と、を備え、
前記レール部材は、
前記レール部材における前記第1駆動方向の下流側の端部寄りの部分を横断する溝であり、前記キャリッジが前記第1付勢部により付勢されるときに、前記下スライド部材における前記第1凹部および前記第2凹部の境界部を前記レール部材に対し前記主走査方向の前記第1の側から前記第2の側へ案内することにより、前記キャリッジを前記第2位置から前記第3位置へ案内する第1案内溝と、
前記レール部材における前記第1駆動方向の上流側の端部寄りの部分を横断する溝であり、前記キャリッジが前記第2付勢部により付勢されるときに、前記下スライド部材の前記境界部を前記レール部材に対し前記主走査方向の前記第2の側から前記第1の側へ案内することにより、前記キャリッジを前記第4位置から前記第1位置へ案内する第2案内溝と、を有する、請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記第1案内溝は、前記キャリッジが前記駆動装置により前記第1駆動方向への駆動力を付与されるとともに前記第1付勢部により付勢されるときに、前記下スライド部材の前記境界部を、前記主走査方向の前記第1の側の前記第1駆動方向の上流側から前記主走査方向の前記第2の側の前記第1駆動方向の下流側へ向けて前記レール部材を斜めに横断するよう案内し、
前記第2案内溝は、前記キャリッジが前記駆動装置により前記第2駆動方向への駆動力を付与されるとともに前記第2付勢部により付勢されるときに、前記下スライド部材の前記境界部を、前記主走査方向の前記第2の側の前記第2駆動方向の上流側から前記主走査方向の前記第1の側の前記第2駆動方向の下流側へ向けて前記レール部材を斜めに横断するよう案内する、請求項2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記キャリッジが前記第1駆動方向へ移動するときに前記コンタクトイメージセンサーユニットにより得られる往路画像データおよび前記キャリッジが前記第2駆動方向へ移動するときに前記コンタクトイメージセンサーユニットにより得られる復路画像データにおける、前記主走査方向に予め定められた画素数分ずれた位置のデータを合成することにより、出力画像データを生成する画像処理装置をさらに備える、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項5】
第1動作モードが選択されている場合に、前記キャリッジが前記第1駆動方向に移動するときに前記コンタクトイメージセンサーユニットに画像読み取りを実行させた後に前記キャリッジが前記第2駆動方向に移動するときに前記コンタクトイメージセンサーユニットに画像読み取りを実行させず、前記第1動作モードとは異なる第2動作モードが選択されている場合に、前記キャリッジが前記第1駆動方向に移動するときおよび前記第2駆動方向に移動するときの両方において前記コンタクトイメージセンサーユニットに画像読み取りを実行させる読取制御部をさらに備え、
前記第2間隔が前記第1間隔よりも小さく、
前記画像処理装置は、前記第1動作モードが選択されている場合に前記往路画像データを前記出力画像データとして出力し、前記第2動作モードが選択されている場合に前記往路画像データおよび前記復路画像データの合成により前記出力画像データを生成する、請求項4に記載の画像読取装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フラットベッド方式の画像読取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
フラットベッド方式の画像読取装置は、原稿台であるプラテンガラスと、プラテンガラスの下面に沿って副走査方向へ移動するキャリッジとを備える。前記キャリッジが、CIS(Contact Image Sensor)ユニットを主走査方向に沿う状態で支持する場合がある。
【0003】
一般に、CISユニットは、CCDセンサーに比べて焦点深度が浅い。そのため、原稿の一部が前記プラテンガラスから離れている場合、前記CISユニットにより得られる読取画像の一部が、本来の画像とは異なる暗い影の画像となる。
【0004】
また、前記画像読取装置が、前記プラテンガラスの高さを指定された読取モードに応じて変更する機構と、前記読取モードに応じて前記イメージセンサーの読取信号のレベルを変更する補正回路と、を備えることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
前記CISユニットが前記プラテンガラスに近づけられることにより、前記CISユニットの焦点位置が原稿における前記プラテンガラスから浮いた部分に近づく。これにより、原稿における前記プラテンガラスから浮いた部分について、本来の画像または本来の画像に近い画像を前記CISユニットによって得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、前記プラテンガラスを高精度で変位させるためには、非常に精密な変位機構が必要になる。しかしながら、精密な前記変位機構を前記画像読取装置に追加することは、調整の難しさ、および、コスト面において好ましくない。
【0008】
本発明の目的は、簡易な構成によりプラテンガラスとCISユニットとの間隔を変更することができ、原稿における前記プラテンガラスに密接する部分および前記プラテンガラスから離れた部分の両方について本来の画像に近い読取画像を得ることができる画像読取装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一の局面に係る画像読取装置は、キャリッジと、駆動装置と、案内機構と、間隔維持部材と、を備える。前記キャリッジは、プラテンガラスの下面に沿って移動可能に支持され、コンタクトイメージセンサーユニットを主走査方向に沿う状態で前記プラテンガラスに対して離接可能に支持するとともに前記プラテンガラスへ向けて弾性付勢する。前記駆動装置は、前記キャリッジに対して前記副走査方向に沿う第1駆動方向または前記第1駆動方向の反対の第2駆動方向への駆動力を付与する。前記案内機構は、前記駆動力が付与される前記キャリッジの移動方向を案内する。前記間隔維持部材は、前記プラテンガラスの下面に沿って設けられ、前記コンタクトイメージセンサーユニットの上面の上スライド部と接することにより、前記コンタクトイメージセンサーユニットと前記プラテンガラスとの間隔を予め定められた間隔に維持する。前記案内機構は、前記キャリッジが予め定められた第1位置に存在する状態で前記第1駆動方向への駆動力が前記キャリッジに付与される場合に、前記キャリッジを前記第1位置から前記副走査方向に沿って予め定められた第2位置まで案内し、さらに前記キャリッジが前記第2位置に到達した後に、前記キャリッジを前記第2位置から前記第2位置に対し前記主走査方向の位置が異なる第3位置へ案内し、さらに前記キャリッジが前記第3位置に存在する状態で前記第2駆動方向への駆動力が前記キャリッジに付与される場合に、前記キャリッジを前記第3位置から前記副走査方向に沿って予め定められた第4位置まで案内し、さらに前記キャリッジが前記第4位置に到達した後に、前記キャリッジを前記第4位置から前記第1位置へ案内する。前記間隔維持部材は、第1間隔維持部と、第2間隔維持部と、を有する。前記第1間隔維持部は、前記副走査方向における予め定められた走査範囲において前記第1駆動方向へ移動する前記キャリッジの前記プラテンガラスに対する間隔を予め定められた第1間隔に維持する。前記第2間隔維持部は、前記走査範囲において前記第2駆動方向へ移動する前記キャリッジの前記プラテンガラスに対する間隔を前記第1間隔とは異なる予め定められた第2間隔に維持する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、簡易な構成によりプラテンガラスとCISユニットとの間隔を変更することができ、原稿における前記プラテンガラスに密接する部分および前記プラテンガラスから離れた部分の両方について本来の画像に近い読取画像を得ることができる画像読取装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、実施形態に係る画像読取装置の構成を表す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る画像読取装置の本体部の斜視図である。
【
図3】
図3は、CISユニットの構成を表す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る画像読取装置のデータ処理部の構成を表すブロック図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る画像読取装置におけるキャリッジが停止読取位置に位置するときの駆動機構および案内機構の平面図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る画像読取装置における本体部の断面図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る画像読取装置における下下スライド部材の斜視図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る画像読取装置の間隔維持部材における第1駆動方向下流側の端部の斜視図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る画像読取装置の間隔維持部材における第2駆動方向下流側の端部の斜視図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る画像読取装置におけるキャリッジが第1駆動方向への移動により往路基点に到達したときの駆動機構および案内機構の平面図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係る画像読取装置におけるキャリッジが第1駆動方向への移動により第2走査端に到達したときの駆動機構および案内機構の平面図である。
【
図12】
図12は、実施形態に係る画像読取装置におけるキャリッジが第1駆動方向への移動により復路基点に到達したときの駆動機構および案内機構の平面図である。
【
図13】
図13は、実施形態に係る画像読取装置におけるキャリッジが第2駆動方向への移動により第1走査端に到達したときの駆動機構および案内機構の平面図である。
【
図14】
図14は、実施形態に係る画像読取装置におけるキャリッジが第2駆動方向への移動により往路基点に到達したときの駆動機構および案内機構の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0013】
[画像読取装置1]
実施形態に係る画像読取装置1は、フラットベッド方式で画像読取処理を実行可能な装置である。前記画像読取処理は、原稿9から画像を読み取る処理である。
【0014】
図1に示されるように、画像読取装置1は、本体部101および原稿カバー102を備える。本体部101は、前記画像読取処理に関する機器を収容する筐体である。本体部101の上面の一部は、プラテンガラス11により構成されている。プラテンガラス11は、透明な原稿台である。
【0015】
原稿カバー102は、本体部101に支持され、本体部101の上面を覆う。原稿カバー102は、本体部101の上面を覆う閉位置と本体部101の上面から離れた開位置との間で変位可能に支持されている。
【0016】
画像読取装置1は、それぞれ本体部101内に配置されたCISユニット2、キャリッジ3、駆動装置4および案内機構5を備える。キャリッジ3は、CISユニット2を支持する。
【0017】
図3に示されるように、CISユニット2は、ユニット基体21、3色の光源22、レンズ23およびイメージセンサー24などを含む。ユニット基体21は、光源22、レンズ23およびイメージセンサー24を一体に保持する。
【0018】
光源22は、それぞれ赤、緑および青で発光する3つの単色光源を含む。ユニット基体21、光源22、レンズ23およびイメージセンサー24は、直線状に延びて形成されている。即ち、CISユニット2は、直線状に延びて形成されている。
【0019】
以下の説明において、本体部101内に配置されるCISユニット2の長手方向のことを主走査方向D1と称する。後述するように、CISユニット2を支持するキャリッジ3は、主走査方向D1に直交する副走査方向D2に沿って移動可能に支持されている。
【0020】
各図において、主走査方向D1および副走査方向D2に直交する方向が、高さ方向D3として示されている。
【0021】
光源22は、原稿9における主走査方向D1に沿うライン領域へ向けて3色の光を出射する。例えば、光源22が、それぞれ主走査方向D1に沿って配列された複数の発光ダイオードを含むLEDアレイであることが考えられる。
【0022】
原稿9がプラテンガラス11上に載置される場合、光源22は、プラテンガラス11の下方から、原稿9の前記ライン領域へ向けて3色の光を出射する。
【0023】
レンズ23は、原稿9の前記ライン領域で反射した光をイメージセンサー24の受光部へ集光する。イメージセンサー24は、原稿9の前記ライン領域で拡散反射した光の光量を検出するラインセンサーである。
【0024】
イメージセンサー24は、主走査方向D1に沿って並ぶ複数の光電変換素子を含む光電変換素子アレイである。例えば、前記光電変換素子各々は、CMOSイメージセンサーである。
【0025】
イメージセンサー24は、原稿9の前記ライン領域で散乱反射した光の光量を表すアナログのライン画像信号Ia1を出力する。ライン画像信号Ia1は、原稿9の前記ライン領域の画像であるライン画像の濃度を表す信号である。
【0026】
CISユニット2の焦点位置は、レンズ23の焦点距離によって定まる。原稿9の位置が前記焦点位置に近いほど、より鮮明な読取画像が得られる。
【0027】
キャリッジ3は、プラテンガラス11の下面に沿って移動可能に支持されている。キャリッジ3は、CISユニット2を主走査方向D1に沿う状態でプラテンガラス11に対して離接可能に支持する。キャリッジ3には、バネ30が設けられている。キャリッジ3は、バネ30の弾性力により、CISユニット2をプラテンガラス11へ向けて弾性付勢する。
【0028】
図6に示されるように、キャリッジ3は、主走査方向D1の両端寄りの部分に配置された2つのバネ30により、CISユニット2をプラテンガラス11へ向けて弾性付勢する。なお、
図6は、
図5に示されるII-II平面における画像読取装置1の断面を表す。
【0029】
駆動装置4は、キャリッジ3に対して副走査方向D2に沿う第1駆動方向D21または第2駆動方向D22への駆動力を付与する。第2駆動方向D22は、第1駆動方向D21の反対の方向である。
【0030】
例えば、駆動装置4は、無端のベルト41と、一対のプーリー42と、一対のプーリー42の一方を回転駆動するモーター43とを備える。一対のプーリー42は、副走査方向D2に沿う2箇所に固定されている。
【0031】
ベルト41は、一対のプーリー42に架け渡されている。
図6に示されるように、ベルト連結部31がキャリッジ3の下面に突出して設けられている。ベルト41の一部が、ベルト連結部31によってキャリッジ3と連結されている。
【0032】
モーター43が第1回転方向R1へ回転することにより、ベルト41は、キャリッジ3に対して第1駆動方向D21への駆動力を付与し、モーター43が第2回転方向R2へ回転することにより、ベルト41は、キャリッジ3に対して第2駆動方向D22への駆動力を付与する(
図5参照)。
【0033】
案内機構5は、駆動装置4から駆動力が付与されるキャリッジ3の移動方向を案内する。案内機構5の詳細については後述する。
【0034】
以下の説明において、副走査方向D2における予め定められた2箇所のことを第1走査端P1および第2走査端P2と称する。第2走査端P2は、第1走査端P1よりも第1駆動方向D21の下流側の位置である。
【0035】
キャリッジ3が副走査方向D2に沿って第1走査端P1から第2走査端P2までの範囲を移動しているときに、CISユニット2は、プラテンガラス11上の原稿9から画像を読み取る。
【0036】
本実施形態において、画像読取装置1は、本体部101の上面の一部を構成するコンタクトガラス12と、原稿カバー102に組み込まれたADF(Automatic Document Feeder)13とをさらに備える。
【0037】
ADF13は、原稿トレイ131上に載置された原稿9を、原稿カバー102内に形成された原稿搬送路130へ送り出し、さらに原稿9を原稿搬送路130に沿って搬送した後、原稿9を原稿搬送路130から排出トレイ132へ排出する。
【0038】
原稿カバー102が閉じられている状態において、原稿搬送路130は、コンタクトガラス12の上面を経由する。以下の説明において、副走査方向D2におけるコンタクトガラス12の下方の予め定められた位置のことを停止読取位置P0と称する。停止読取位置P0は、第1走査端P1よりも第1駆動方向D21の上流側の位置である。
【0039】
キャリッジ3が停止読取位置P0に停止した状態で、CISユニット2は、ADF13により搬送されることによってコンタクトガラス12上を通過する原稿9から画像を読み取る。
【0040】
画像読取装置1は、データ処理装置8、操作装置8aおよび表示装置8bなどをさらに備える(
図1,2参照)。
【0041】
操作装置8aは、人の操作を受け付ける装置であり、例えば、操作ボタンおよびタッチパネルなどを含む。表示装置8bは、情報を表示する装置であり、例えば、液晶表示パネルなどのパネル表示装置である。
【0042】
図4に示されるように、データ処理装置8は、AFE(Analog Front End)80、画像処理装置81、CPU(Central Processing Unit)82、RAM(Random Access Memory)83、二次記憶装置84および信号インターフェイス85などを備える。
【0043】
AFE80は、ライン画像信号Ia1のレベルを調整する処理およびライン画像信号Ia1をデジタルの一次画像データId1へ変換する処理などを行う。例えば、AFE80は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの回路、または、DSP(Digital Signal Processor)などのプロセッサーにより実現される。
【0044】
画像処理装置81は、一次画像データId1に基づく各種の画像処理を実行する。画像処理装置81は、一次画像データId1に改変を加えた二次画像データId2を生成する処理を実行する。画像処理装置81は、例えばDSPまたはMPU(Micro Processing Unit)などのプロセッサーにより実現される。
【0045】
画像処理装置81は、CPU82からの指令に応じて、一次画像データId1または二次画像データId2をCPU82へ供給する。
【0046】
CPU82は、所定のプログラムを実行することにより、モーター制御装置82aおよびCIS制御装置82bなどとして動作する。モーター制御装置82aは、駆動装置4のモーター43を制御する。CIS制御装置82bは、CISユニット2のイメージセンサー24を制御する。
【0047】
二次記憶装置84は、コンピューター読み取り可能な不揮発性の記憶装置である。二次記憶装置84は、CPU82により実行されるプログラムおよび各種のデータを記憶可能である。例えば、フラッシュメモリーまたはハードディスクドライブの一方または両方が、二次記憶装置84として採用される。
【0048】
RAM83は、CPU82が実行するプログラムおよびCPU82が前記プログラムを実行する過程で出力および参照するデータを一次記憶する揮発性の記憶装置である。
【0049】
信号インターフェイス85は、各種のセンサーの検出信号をデジタルデータへ変換してCPU82へ伝送する。さらに、信号インターフェイス85は、CPU82が出力する制御指令を電流信号または電圧信号などの制御信号へ変換し、イメージセンサー24またはモーター43などの制御対象の機器へ出力する。
【0050】
一般に、CISユニット2は、CCDセンサーに比べて焦点深度が浅い。そのため、原稿9の一部がプラテンガラス11から離れている場合、CISユニット2により得られる読取画像の一部が、本来の画像とは異なる暗い影の画像となる。
【0051】
一方、CISユニット2が前記プラテンガラスに近づけられることにより、CISユニット2の焦点位置が原稿9におけるプラテンガラス11から浮いた部分に近づく。これにより、原稿9におけるプラテンガラス11から浮いた部分について、本来の画像または本来の画像に近い画像をCISユニット2によって得ることができる。
【0052】
仮に、画像読取装置1が、プラテンガラス11の高さを変更する機構を備えれば、CISユニット2の焦点位置を原稿9におけるプラテンガラス11から浮いた部分に近づけることができる。
【0053】
ところで、プラテンガラス11を高精度で変位させるためには、非常に精密な変位機構が必要になる。しかしながら、精密な前記変位機構を画像読取装置1に追加することは、調整の難しさ、および、コスト面において好ましくない。
【0054】
一方、画像読取装置1は、案内機構5および
図6,8,9に示される一対の間隔維持部材6を備える。これにより、画像読取装置1は、簡易な構成によりプラテンガラス11とCISユニット2との間隔を変更することができる。これにより、画像読取装置1は、原稿9におけるプラテンガラス11に密接する部分およびプラテンガラス11から離れた部分の両方について本来の画像に近い読取画像を得ることができる。
【0055】
[間隔維持部材6]
図6に示されるように、CISユニット2の上面における主走査方向D1の両端部に、他の部分よりも突出した一対の上スライド部20が形成されている。
【0056】
一対の間隔維持部材6は、プラテンガラス11の下面に取り付けられ、一対の上スライド部20に対向している。即ち、一対の間隔維持部材6は、プラテンガラス11の下面に沿って設けられている。一対の間隔維持部材6は、副走査方向D2に沿って延びて形成されている。
【0057】
本実施形態において、一対の間隔維持部材6は、主走査方向D1に並んで隣接する第1間隔維持部61および第2間隔維持部62を有する。第1間隔維持部61および第2間隔維持部62は、それぞれ副走査方向D2に沿って延びて形成されている。
【0058】
第1間隔維持部61および第2間隔維持部62は、それぞれ副走査方向D2において一定の厚みで形成されている。第1間隔維持部61の厚みは、第2間隔維持部62の厚みより大きい。従って、第1間隔維持部61の下面からプラテンガラス11の下面までの距離は、第2間隔維持部62の下面からプラテンガラス11の下面までの距離よりも大きい。
【0059】
また、
図8に示されるように、一対の間隔維持部材6は、第1駆動方向D21の下流側の端部に、表面が第1間隔維持部61の表面と面一に形成された第1移行部64を有する。さらに、一対の間隔維持部材6は、第2間隔維持部62における第1駆動方向D21の下流側の端部の表面と第1移行部64の表面とに連なる第1斜面63を有する。
【0060】
また、
図9に示されるように、一対の間隔維持部材6は、副走査方向D2における停止読取位置P0と第1走査端P1との間の部分に、表面が第2間隔維持部62の下面と面一に形成された第2移行部66を有する。第2移行部66は、第1間隔維持部61を副走査方向D2において分断している。さらに、一対の間隔維持部材6は、第2移行部66の表面とそれより第1駆動方向D21に位置する第1間隔維持部61の表面とに連なる第2斜面65を有する。さらに、一対の間隔維持部材6は、第2移行部66の表面とそれより第2駆動方向D22に位置する第1間隔維持部61の表面とに連なる第3斜面67を有する。
【0061】
一対の間隔維持部材6は、CISユニット2の上面における一対の上スライド部20と接することにより、CISユニット2とプラテンガラス11との間隔を予め定められた間隔に維持する。
【0062】
[案内機構5]
図2,5,6などに示されるように、案内機構5は、レール部材51と、下スライド部材52と、第1横接触部53、第2横接触部54、第1付勢部55および第2付勢部56を備える。
【0063】
レール部材51は、キャリッジ3の下方において支持板101aに固定されている。支持板101aは、本体部101の一部である。レール部材51は、副走査方向D2に延びて形成されている。
【0064】
下スライド部材52は、キャリッジ3の下面に設けられ、キャリッジ3と一体に構成されている。
図7に示されるように、下スライド部材52には、第1凹部521および第2凹部522が主走査方向D1において隣接して形成されている。第1凹部521および第2凹部522の間には、凸状の境界部523が形成されている。
【0065】
第1凹部521および第2凹部522は、それぞれレール部材51が嵌まる形状を有する。レール部材51が第1凹部521または第2凹部522に嵌まった状態において、下スライド部材52は、レール部材51上を副走査方向D2に沿って摺動可能である。
【0066】
初期状態において、キャリッジ3は、レール部材51が第1凹部521に嵌まる状態で、レール部材51によって支持されている。
【0067】
キャリッジ3は、下スライド部材52がレール部材51によって支持され、かつ、一対の上スライド部20が一対の間隔維持部材6に接することにより、一定の姿勢に保持される。
【0068】
以下の説明において、レール部材51が第1凹部521に嵌まる状態におけるキャリッジ3の主走査方向D1の位置のことを基準位置と称する。また、レール部材51が第2凹部522に嵌まる状態におけるキャリッジ3の主走査方向D1の位置のことをシフト位置と称する。前記シフト位置は、主走査方向D1において前記基準位置と異なる位置である。
【0069】
また、レール部材51に対し主走査方向D1の第1の側を基準側と称し、前記第1の側の反対の第2の側をシフト側と称する。前記基準側は、レール部材51が第1凹部521に嵌まった状態において第2凹部522が存在する側である。前記シフト側は、レール部材51が第2凹部522に嵌まった状態において第1凹部521が存在する側である。
【0070】
各図において、前記基準側から前記シフト側へ向かう方向が、シフト方向D11として示されており、前記シフト側から前記基準側へ向かう方向が、戻り方向D12として示されている。
【0071】
キャリッジ3が前記基準位置に存在する場合、一対の上スライド部20は、一対の間隔維持部材6の第1間隔維持部61に接する。キャリッジ3が前記シフト位置に存在する場合、一対の上スライド部20は、一対の間隔維持部材6の第2間隔維持部62に接する。
【0072】
また、キャリッジ3が副走査方向D2に沿って移動する場合、下スライド部材52の第1凹部521または第2凹部522がレール部材51上を摺動するとともに、一対の上スライド部20が一対の間隔維持部材6の第1間隔維持部61または第2間隔維持部62の下面を摺動する。
【0073】
図7に示される例では、下スライド部材52は、副走査方向D2において間隔を空けて形成された一対の第1凹部521と、副走査方向D2において間隔を空けて形成された一対の第2凹部522とを有する。これにより、レール部材51が、一対の第1凹部521および一対の第2凹部522の一方に嵌まった状態において、下スライド部材52がレール部材51上を摺動するときのキャリッジ3の姿勢が安定する。
【0074】
レール部材51は、第1凹部521に嵌まる状態において、第1駆動方向D21への駆動力が付与されるキャリッジ3を往路基点P3から第2走査端P2まで副走査方向D2に沿って案内する。往路基点P3は、予め定められた副走査方向D2の位置であり、第1走査端P1よりも第1駆動方向D21の上流側の位置である。但し、往路基点P3は、停止読取位置P0よりも第1駆動方向D21の下流側の位置である(
図5参照)。
【0075】
また、レール部材51は、第2凹部522に嵌まる状態において、第2駆動方向D22への駆動力が付与されるキャリッジ3を復路基点P4から第1走査端P1まで副走査方向D2に沿って案内する。復路基点P4は、予め定められた副走査方向D2の位置であり、第2走査端P2よりも第1駆動方向D21の下流側の位置である(
図5参照)。
【0076】
即ち、レール部材51は、第1駆動方向D21への駆動力が付与されるキャリッジ3を、主走査方向D1の前記基準位置に保持しつつ、往路基点P3から第2走査端P2まで副走査方向D2に沿って案内する。
【0077】
同様に、レール部材51は、第2駆動方向D22への駆動力が付与されるキャリッジ3を、主走査方向D1の前記シフト位置に保持しつつ、復路基点P4から第1走査端P1まで副走査方向D2に沿って案内する。
【0078】
なお、キャリッジ3が主走査方向D1の前記基準位置に存在し、かつ、副走査方向D2の往路基点P3に存在するときのキャリッジ3の位置が第1位置の一例である。また、キャリッジ3が主走査方向D1の前記基準位置に存在し、かつ、副走査方向D2の第2走査端P2に存在するときのキャリッジ3の位置が第2位置の一例である。
【0079】
また、キャリッジ3が主走査方向D1の前記シフト位置に存在し、かつ、副走査方向D2の復路基点P4に存在するときのキャリッジ3の位置が第3位置の一例である。また、キャリッジ3が主走査方向D1の前記シフト位置に存在し、かつ、副走査方向D2の第1走査端P1に存在するときのキャリッジ3の位置が第4位置の一例である。
【0080】
第1横接触部53は、キャリッジ3における前記基準側の端部に設けられている。第1横接触部53は、第1横端面53aと第1テーパ面53bとを有する。第1横端面53aは、第1横接触部53の前記基準側の端面であり、副走査方向D2および高さ方向D3に沿う平面である。
【0081】
第1テーパ面53bは、第1横接触部53における第1横端面53aに対して第1駆動方向D21側に連なる平面であり、副走査方向D2に対して傾斜して形成されている。
【0082】
第2横接触部54は、キャリッジ3における前記シフト側の端部に設けられている。第2横接触部54は、第2横端面54aと第2テーパ面54bとを有する。第2横端面54aは、第2横接触部54の前記シフト側の端面であり、副走査方向D2および高さ方向D3に沿う平面である。
【0083】
第2テーパ面54bは、第2横接触部54における第2横端面54aに対して第2駆動方向D22側に連なる平面であり、副走査方向D2に対して傾斜して形成されている。
【0084】
第1付勢部55は、キャリッジ3を、レール部材51が第1凹部521に嵌まる状態の位置から第2凹部522に嵌まる状態の位置へ案内する機能を有する。また、第2付勢部56は、キャリッジ3を、レール部材51が第2凹部522に嵌まる状態の位置から第1凹部521に嵌まる状態の位置へ案内する機能を有する。
【0085】
第1付勢部55は、前記基準側における第1横接触部53に対応する位置に配置されている。第1付勢部55は、レール部材51が第1凹部521に嵌まった状態で第1駆動方向D21へ移動し第2走査端P2に到達したキャリッジ3をシフト方向D11へ付勢する。
【0086】
第2付勢部56は、前記シフト側における第2横接触部54に対応する位置に配置されている。第2付勢部56は、レール部材51が第2凹部522に嵌まった状態で第2駆動方向D22へ移動し第1走査端P1に到達したキャリッジ3を、戻り方向D12へ付勢する。
【0087】
図5および
図10~14に示されるように、第1付勢部55は、第1当接部材550、第1可動支持部551およびバネ552を備える。第1可動支持部551は、第1当接部材550を副走査方向D2に沿って予め定められた範囲で変位可能に支持する。
【0088】
第1当接部材550は、第1内側端面55aおよび第1当接面55bを有する。第1内側端面55aは、第1当接部材550におけるシフト方向D11の端面であり、副走査方向D2および高さ方向D3に沿う平面である。
【0089】
第1当接面55bは、第1当接部材550における第1内側端面55aに対して第2駆動方向D22側に連なる平面であり、副走査方向D2に対して傾斜して形成されている。バネ552は、第1当接部材550を第2駆動方向D22へ弾性付勢している。
【0090】
図5および
図10~14に示されるように、第2付勢部56は、第2当接部材560、第2可動支持部561およびバネ562を備える。第2可動支持部561は、第2当接部材560を副走査方向D2に沿って予め定められた範囲で変位可能に支持する。
【0091】
第2当接部材560は、第2内側端面56aおよび第2当接面56bを有する。第2内側端面56aは、第2当接部材560における戻り方向D12の端面であり、副走査方向D2および高さ方向D3に沿う平面である。
【0092】
第2当接面56bは、第2当接部材560における第2内側端面56aに対して第1駆動方向D21側に連なる平面であり、副走査方向D2に対して傾斜して形成されている。バネ562は、第2当接部材560を第1駆動方向D21へ弾性付勢している。
【0093】
図5などに示されるように、レール部材51は、第1案内溝511および第2案内溝512を有する。第1案内溝511は、レール部材51における第1駆動方向D21の下流側の端部寄りの部分を横断する溝である。第2案内溝512は、レール部材51における第1駆動方向D21の上流側の端部寄りの部分を横断する溝である。
【0094】
本実施形態において、第1案内溝511は、主走査方向D1の前記基準側の第1駆動方向D21の上流側から、主走査方向D1の前記シフト側の第1駆動方向D21の下流側へ向けて、レール部材51を斜めに横断している。
【0095】
また、第2案内溝512は、主走査方向D1の前記シフト側の第2駆動方向D22の上流側から、主走査方向D1の前記基準側の第2駆動方向D22の下流側へ向けて、レール部材51を斜めに横断している。
【0096】
第1案内溝511は、キャリッジ3が第1付勢部55により付勢されるときに、下スライド部材52の境界部523をレール部材51に対し主走査方向D1の前記基準側から前記シフト側へ案内する。これにより、第1案内溝511は、キャリッジ3を前記基準位置の第2走査端P2から前記シフト位置の復路基点P4へ案内する。
【0097】
第2案内溝512は、キャリッジ3が第2付勢部56により付勢されるときに、下スライド部材52の境界部523をレール部材51に対し主走査方向D1の前記シフト側から前記基準側へ案内する。これにより、第2案内溝512は、キャリッジ3を前記シフト位置の第1走査端P1から前記基準位置の往路基点P3へ案内する。
【0098】
[ADF13を用いた画像読取処理]
以下、ADF13を用いた画像読取処理が行われる場合のキャリッジ3の動きについて説明する。
【0099】
ADF13を用いた画像読取処理が行われる場合、モーター制御装置82aは、モーター43を制御することにより、キャリッジ3を前記基準位置における停止読取位置P0に位置決めする。
【0100】
例えば、キャリッジ3の初期位置が、前記基準位置における停止読取位置P0である場合、モーター制御装置82aは、モーター43を停止させたままにする。
【0101】
また、キャリッジ3の初期位置が、前記基準位置における停止読取位置P0と第1走査端P1との間の位置、または、前記基準位置における第1走査端P1である場合、モーター制御装置82aは、モーター43を第2回転方向R2に回転させることにより、キャリッジ3を停止読取位置P0へ移動させる。
【0102】
キャリッジ3が、主走査方向D1の前記基準位置において停止読取位置P0と第1走査端P1との間で第1駆動方向D21または第2駆動方向D22へ移動する場合、下スライド部材52の第1凹部521およびレール部材51が、キャリッジ3を副走査方向D2に沿って案内する。
【0103】
但し、キャリッジ3が前記基準位置における往路基点P3に到達したときに、下スライド部材52の境界部523が第2案内溝512の位置に到達し、レール部材51によるキャリッジ3のシフト方向D11への移動の制限が解除される(
図10参照)。
【0104】
しかしながら、キャリッジ3が前記基準位置の往路基点P3に存在する場合、第2当接部材560の第2内側端面56aが、第2横接触部54の第2横端面54aと接する。これにより、キャリッジ3のシフト方向D11への移動が制限され、キャリッジ3は、主走査方向D1において前記基準位置に保持される。
【0105】
画像読取装置1は、不図示のキャリッジセンサーおよび回転センサーを備える。前記キャリッジセンサーは、副走査方向D2の予め定められた位置に到達したキャリッジ3を検出する。前記回転センサーは、モーター43の回転数をカウントする。
【0106】
そして、モーター制御装置82aは、前記キャリッジセンサーがキャリッジ3を検出した時点から前記回転センサーによりカウントされるモーター43の回転数により、キャリッジ3の位置を特定する。さらに、モーター制御装置82aは、キャリッジ3の位置の特定結果に基づいて、モーター43を停止させるタイミングを決定する。
【0107】
キャリッジ3が停止読取位置P0に位置決めされた後、モーター制御装置82aは、ADF13が備える不図示のモーターを動作させる。これにより、原稿9が原稿搬送路130に沿って搬送される。さらに、CIS制御装置82bが、予め定められたタイミングでCISユニット2を動作させる。これにより、CISユニット2は、コンタクトガラス12上を通過する原稿9から画像を読み取る。
【0108】
[フラットベッド方式での画像読取処理]
次に、
図10~14を参照しつつ、前記フラットベッド方式での前記画像読取処理が行われる場合におけるキャリッジ3の動きについて説明する。
【0109】
前記フラットベッド方式での画像読取処理が行われる場合、まず、モーター制御装置82aは、モーター43を制御することにより、キャリッジ3を前記基準位置における往路基点P3に位置決めする。
【0110】
キャリッジ3の初期位置が、前記基準位置における往路基点P3である場合、モーター制御装置82aは、モーター43を停止させたままにする。
【0111】
また、キャリッジ3の初期位置が、前記基準位置における停止読取位置P0、または、前記基準位置における停止読取位置P0と往路基点P3との間の位置である場合、モーター制御装置82aは、モーター43を第1回転方向R1に回転させることにより、キャリッジ3を往路基点P3へ移動させる。
【0112】
キャリッジ3が、主走査方向D1の前記基準位置において停止読取位置P0と往路基点P3との間で第1駆動方向D21へ移動する場合、下スライド部材52の第1凹部521およびレール部材51が、キャリッジ3を副走査方向D2に沿って案内する。
【0113】
また、キャリッジ3が前記基準位置における往路基点P3を通過するときは、第2当接部材560の第2内側端面56aが、キャリッジ3のシフト方向D11への移動を制限する。
【0114】
次に、モーター制御装置82aは、モーター43を第1回転方向R1へ回転させることにより、キャリッジ3を前記基準位置における往路基点P3から第1走査端P1を経由して第2走査端P2へ移動させる。
【0115】
キャリッジ3が、主走査方向D1の前記基準位置において往路基点P3から第2走査端P2へ移動する間において、下スライド部材52の第1凹部521およびレール部材51が、キャリッジ3を副走査方向D2に沿って案内する。
【0116】
また、CIS制御装置82bは、キャリッジ3が第1走査端P1から第2走査端P2へ移動する間にCISユニット2を動作させる。これにより、CISユニット2は、プラテンガラス11上の原稿9から画像を読み取る。
【0117】
以下の説明において、キャリッジ3が第1走査端P1から第2走査端P2へ移動する間のCISユニット2の動作によって得られる一次画像データId1のことを、往路画像データと称する。
【0118】
本実施形態において、副走査方向D2における第1走査端P1から第2走査端P2までの範囲は、予め定められた走査範囲の一例である。
【0119】
キャリッジ3が副走査方向D2における前記走査範囲において第1駆動方向D21へ移動するときに、一対の上スライド部20は、一対の間隔維持部材6における第1間隔維持部61の下面に摺動する。
【0120】
従って、第1間隔維持部61は、副走査方向D2における前記走査範囲において第1駆動方向D21へ移動するキャリッジ3のプラテンガラス11に対する間隔を予め定められた第1間隔に維持する。前記第1間隔は、第1間隔維持部61の厚みに相当する。
【0121】
キャリッジ3が前記基準位置における第2走査端P2に到達したときに、下スライド部材52の境界部523が第1案内溝511の位置に到達し、レール部材51によるキャリッジ3のシフト方向D11への移動の制限が解除される(
図11参照)。
【0122】
さらに、キャリッジ3が前記基準位置における第2走査端P2に到達した時点から、第1横接触部53の第1テーパ面53bが第1当接部材550の第1当接面55bに摺動する。これにより、第1当接部材550が、キャリッジ3をシフト方向D11へ付勢する。
【0123】
即ち、キャリッジ3は、前記基準位置における第2走査端P2に到達した時点から、キャリッジ3が駆動装置4により第1駆動方向D21への駆動力を付与されるとともに第1付勢部55の第1当接部材550によりシフト方向D11へ付勢される。これにより、キャリッジ3は、第1駆動方向D21およびシフト方向D11へ移動する。
【0124】
本実施形態において、キャリッジ3が前記基準位置における第2走査端P2に到達する前に、第1横接触部53の第1テーパ面53bが第1当接部材550の第1当接面55bに当接する。
【0125】
しかしながら、第1当接部材550は、キャリッジ3が第2走査端P2に到達するまで、第1横接触部53から受ける圧力により、第1駆動方向D21へ変位する。そして、キャリッジ3が第2走査端P2に到達したときに、第1可動支持部551が、第1当接部材550の第1駆動方向D21への変位を制限する。これにより、第1当接部材550がキャリッジ3をシフト方向D11へ付勢する。
【0126】
また、第1案内溝511は、キャリッジ3が前記基準位置における第2走査端P2に到達した時点から、下スライド部材52の境界部523を、主走査方向D1の前記基準側の第1駆動方向D21の上流側から主走査方向D1の前記シフト側の第1駆動方向D21の下流側へ向けて、レール部材51を斜めに横断するよう案内する。これにより、キャリッジ3が円滑に前記基準側から前記シフト側へ向けて円滑に移動する。
【0127】
本実施形態において、下スライド部材52の境界部523が第1案内溝511に沿って前記シフト側へ横断したときのキャリッジ3の位置が、前記シフト位置における復路基点P4である。
【0128】
キャリッジ3が前記基準位置の第2走査端P2から前記シフト位置の復路基点P4へ移動するときに、一対の上スライド部20は、一対の間隔維持部材6の第1移行部64の下面を摺動する(
図8参照)。
【0129】
さらに、キャリッジ3が前記シフト位置における復路基点P4から第2走査端P2へ移動するときに、一対の上スライド部20は、一対の間隔維持部材6の第1移行部64、第1斜面63および第2間隔維持部62の下面を摺動する(
図8参照)。
【0130】
モーター制御装置82aは、キャリッジ3が前記シフト位置における復路基点P4に到達したタイミングで、モーター43を第1回転方向R1から第2回転方向R2へ反転させる。
【0131】
キャリッジ3が前記シフト位置へ移行すると、第1当接部材550は、バネ552から受ける力により第2駆動方向D22へ変位し、元の位置へ戻る。元の位置に戻った第1当接部材550の第1内側端面55aは、第1横接触部53の第1横端面53aに接する(
図12参照)。これにより、キャリッジ3の戻り方向D12への移動が制限され、キャリッジ3は、主走査方向D1において前記シフト位置に保持される。
【0132】
モーター制御装置82aは、モーター43を第2回転方向R2へ回転させることにより、キャリッジ3を前記シフト位置における復路基点P4から第2走査端P2を経由して第1走査端P1へ移動させる。
【0133】
キャリッジ3が、主走査方向D1の前記基準位置において復路基点P4から第1走査端P1へ移動する間において、下スライド部材52の第2凹部522およびレール部材51が、キャリッジ3を副走査方向D2に沿って案内する。
【0134】
また、CIS制御装置82bは、予め定められた高精細モードが動作モードとして選択されている場合に、キャリッジ3が第2走査端P2から第1走査端P1へ移動する間にCISユニット2を動作させる。これにより、CISユニット2は、プラテンガラス11上の原稿9から画像を読み取る。
【0135】
以下の説明において、キャリッジ3が第2走査端P2から第1走査端P1へ移動する間のCISユニット2の動作によって得られる一次画像データId1のことを、復路画像データと称する。
【0136】
CIS制御装置82bは、予め定められた通常モードが前記動作モードとして選択されている場合に、キャリッジ3が第2駆動方向D22へ移動するときにCISユニット2を動作させない。
【0137】
即ち、CIS制御装置82bは、前記通常モードが選択されている場合に、キャリッジ3が第1駆動方向D21に移動するときにCISユニット2に画像読み取りを実行させた後に、キャリッジ3が第2駆動方向D22に移動するときにCISユニット2に画像読み取りを実行させない。
【0138】
また、CIS制御装置82bは、前記通常モードとは異なる前記高精細モードが選択されている場合に、キャリッジ3が第1駆動方向D21に移動するときおよび第2駆動方向D22に移動するときの両方においてCISユニット2に画像読み取りを実行させる。なお、CIS制御装置82bは読取制御部の一例である。
【0139】
キャリッジ3が副走査方向D2における前記走査範囲において第2駆動方向D22へ移動するときに、一対の上スライド部20は、一対の間隔維持部材6における第2間隔維持部62の下面に摺動する。
【0140】
従って、第2間隔維持部62は、副走査方向D2における前記走査範囲において第2駆動方向D22へ移動するキャリッジ3のプラテンガラス11に対する間隔を予め定められた第2間隔に維持する。前記第2間隔は、第2間隔維持部62の厚みに相当する。従って、前記第2間隔は前記第1間隔よりも小さい。
【0141】
そして、キャリッジ3が前記シフト位置における第1走査端P1に到達したときに、下スライド部材52の境界部523が第2案内溝512の位置に到達し、レール部材51によるキャリッジ3の戻り方向D12への移動の制限が解除される(
図13参照)。
【0142】
さらに、キャリッジ3が前記シフト位置における第1走査端P1に到達した時点から、第2横接触部54の第2テーパ面54bが第2当接部材560の第2当接面56bに摺動する。これにより、第2当接部材560が、キャリッジ3を戻り方向D12へ付勢する。
【0143】
即ち、キャリッジ3は、前記シフト位置における第1走査端P1に到達した時点から、キャリッジ3が駆動装置4により第2駆動方向D22への駆動力を付与されるとともに第2付勢部56の第2当接部材560により戻り方向D12へ付勢される。これにより、キャリッジ3は、第2駆動方向D22および戻り方向D12へ移動する。
【0144】
本実施形態において、キャリッジ3が前記シフト位置における第1走査端P1に到達する前に、第2横接触部54の第2テーパ面54bが第2当接部材560の第2当接面56bに当接する。
【0145】
しかしながら、第2当接部材560は、キャリッジ3が第1走査端P1に到達するまで、第2横接触部54から受ける圧力により、第2駆動方向D22へ変位する。そして、キャリッジ3が第1走査端P1に到達したときに、第2可動支持部561が、第2当接部材560の第2駆動方向D22への変位を制限する。これにより、第2当接部材560がキャリッジ3を戻り方向D12へ付勢する。
【0146】
また、第2案内溝512は、キャリッジ3が前記シフト位置における第1走査端P1に到達した時点から、下スライド部材52の境界部523を、主走査方向D1の前記シフト側の第2駆動方向D22の上流側から主走査方向D1の前記基準側の第2駆動方向D22の下流側へ向けて、レール部材51を斜めに横断するよう案内する。これにより、キャリッジ3が円滑に前記シフト側から前記基準側へ向けて円滑に移動する。
【0147】
本実施形態において、下スライド部材52の境界部523が第2案内溝512に沿って前記基準側へ横断したときのキャリッジ3の位置が、前記基準位置における往路基点P3である(
図14参照)。
【0148】
キャリッジ3が前記シフト位置の第1走査端P1から前記基準位置の往路基点P3へ移動するときに、一対の上スライド部20は、一対の間隔維持部材6の第2移行部66の下面を摺動する(
図9参照)。
【0149】
さらに、キャリッジ3が前記基準位置における往路基点P3から第1走査端P1へ移動するときに、一対の上スライド部20は、一対の間隔維持部材6の第2移行部66、第2斜面65および第1間隔維持部61の下面を摺動する(
図9参照)。
【0150】
なお、キャリッジ3が前記基準位置における往路基点P3から停止読取位置P0へ移動するときに、一対の上スライド部20は、一対の間隔維持部材6の第2移行部66、第3斜面67および第1間隔維持部61の下面を摺動する(
図9参照)。
【0151】
モーター制御装置82aは、キャリッジ3が前記基準位置における往路基点P3に到達したタイミングで、モーター43を停止させる。
【0152】
キャリッジ3が前記基準位置へ移行すると、第2当接部材560は、バネ562から受ける力により第1駆動方向D21へ変位し、元の位置へ戻る(
図14参照)。元の位置に戻った第2当接部材560の第2内側端面56aは、第2横接触部54の第2横端面54aに接する(
図14参照)。これにより、キャリッジ3のシフト方向D11への移動が制限され、キャリッジ3は、主走査方向D1において前記基準位置に保持される。
【0153】
以上に示されるように、案内機構5は、キャリッジ3が前記基準位置における往路基点P3に存在する状態で第1駆動方向D21への駆動力がキャリッジ3に付与される場合に、キャリッジ3を前記基準位置における往路基点P3から副走査方向D2に沿って第2走査端P2まで案内する(
図10,11参照)。
【0154】
さらに案内機構5は、キャリッジ3が前記基準位置における第2走査端P2に到達した後に、キャリッジ3を前記基準位置における第2走査端P2から前記シフト位置における復路基点P4へ案内する(
図11,12参照)。なお、前記シフト位置は、前記基準位置に対して主走査方向D1における異なる位置である。
【0155】
さらに案内機構5は、キャリッジ3が前記シフト位置における復路基点P4に存在する状態で第2駆動方向D22への駆動力がキャリッジ3に付与される場合に、キャリッジ3を復路基点P4から副走査方向D2に沿って前記シフト位置における第1走査端P1まで案内する(
図12,13参照)。
【0156】
さらに案内機構5は、キャリッジ3が前記シフト位置における第1走査端P1に到達した後に、キャリッジ3を前記シフト位置における第1走査端P1から前記基準位置における往路基点P3へ案内する(
図13,14参照)。
【0157】
画像処理装置81は、前記通常モードが選択されている場合に、前記往路画像データを出力画像データとして出力する。また、画像処理装置81は、前記高精細モードが選択されている場合に、前記往路画像データおよび前記復路画像データの合成により前記出力画像データを生成する。
【0158】
なお、前記合成により生成される前記出力画像データは二次画像データId2の一例である。また、前記通常モードは第1動作モードの一例であり、前記高精細モードは第2動作モードの一例である。
【0159】
画像処理装置81は、前記往路画像データおよび前記復路画像データにおける、主走査方向D1に予め定められたシフト画素数分ずれた位置のデータを合成することにより、前記出力画像データを生成する。前記シフト画素数は、主走査方向D1における前記基準位置と前記シフト位置との差に対応する画素数である。
【0160】
なお、前記往路画像データおよび前記復路画像データにおける対応する画素データの副走査方向D2の並び順序が逆であることは言うまでもない。そのため、画像処理装置81は、前記復路画像データにおける各画素データの副走査方向D2の並び順序を反転させ、さらに、前記復路画像データにおける各画素データの主走査方向D1の位置をシフトした後、前記往路画像データおよび前記復路画像データを合成する。
【0161】
第1の例において、画像処理装置81は、前記往路画像データおよび前記復路画像データにおける対応する画素ごとに輝度が高い方の画素データを選択することにより、前記出力画像データを生成する。
【0162】
第2の例において、画像処理装置81は、前記往路画像データにおける各画素データのうち、前記復路画像データに対応する画素データとの差が予め定められた許容差を越えている場合に、輝度が高い方の画素データを選択し、その他の場合に、前記往路画像データの画素データを選択することにより、前記出力画像データを生成する。
【0163】
画像読取装置1が採用されることにより、簡易な構成により、プラテンガラス11とCISユニット2との間隔と、キャリッジ3の往路と復路とで変更することができる。その結果、原稿9におけるプラテンガラス11に密接する部分およびプラテンガラス11から離れた部分の両方について本来の画像に近い読取画像を得ることができる。
【0164】
[応用例]
以下、画像読取装置1の応用例について説明する。
【0165】
本応用例の一対の間隔維持部材6において、第2間隔維持部62の厚みが、第1間隔維持部61の厚みよりも大きい。即ち、前記第2間隔が前記第1間隔よりも大きい。
【0166】
本応用例において、CIS制御装置82bは、前記通常モードが選択されているときに、キャリッジ3が前記基準位置において第1走査端P1から第2走査端P2へ移動しているときにCISユニット2を動作させず、キャリッジ3が前記シフト位置において第2走査端P2から第1走査端P1へ移動しているときにCISユニット2を動作させる。
【0167】
さらに、本応用例において、画像処理装置81は、前記通常モードが選択されているときに、前記復路画像データを前記出力画像データとして出力する。
【符号の説明】
【0168】
1 :画像読取装置
2 :CISユニット
3 :キャリッジ
4 :駆動装置
5 :案内機構
6 :間隔維持部材
8 :データ処理装置
8a :操作装置
8b :表示装置
9 :原稿
11 :プラテンガラス
12 :コンタクトガラス
20 :上スライド部
21 :ユニット基体
22 :光源
23 :レンズ
24 :イメージセンサー
30 :バネ
31 :ベルト連結部
41 :ベルト
42 :プーリー
43 :モーター
51 :レール部材
52 :下スライド部材
53 :第1横接触部
53a :第1横端面
53b :第1テーパ面
54 :第2横接触部
54a :第2横端面
54b :第2テーパ面
55 :第1付勢部
55a :第1内側端面
55b :第1当接面
56 :第2付勢部
56a :第2内側端面
56b :第2当接面
61 :第1間隔維持部
62 :第2間隔維持部
63 :第1斜面
64 :第1移行部
65 :第2斜面
66 :第2移行部
81 :画像処理装置
82 :CPU
82a :モーター制御装置
82b :CIS制御装置
83 :RAM
84 :二次記憶装置
85 :信号インターフェイス
101 :本体部
101a :支持板
102 :原稿カバー
130 :原稿搬送路
131 :原稿トレイ
132 :排出トレイ
511 :第1案内溝
512 :第2案内溝
521 :第1凹部
522 :第2凹部
523 :境界部
550 :第1当接部材
551 :第1可動支持部
552 :バネ
560 :第2当接部材
561 :第2可動支持部
562 :バネ
D1 :主走査方向
D11 :シフト方向
D12 :戻り方向
D2 :副走査方向
D21 :第1駆動方向
D22 :第2駆動方向
D3 :高さ方向
Ia1 :ライン画像信号
Id1 :一次画像データ
Id2 :二次画像データ
P0 :停止読取位置
P1 :第1走査端
P2 :第2走査端
P3 :往路基点
P4 :復路基点
R1 :第1回転方向
R2 :第2回転方向