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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-03
(45)【発行日】2023-04-11
(54)【発明の名称】金属部材付基板
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/02 20060101AFI20230404BHJP
   B23K 1/00 20060101ALN20230404BHJP
【FI】
H05K1/02 F
B23K1/00 330E
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019133776
(22)【出願日】2019-07-19
(65)【公開番号】P2021019084
(43)【公開日】2021-02-15
【審査請求日】2021-10-27
(73)【特許権者】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】高見澤 駿
(72)【発明者】
【氏名】内田 幸貴
【審査官】齊藤 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-46957(JP,A)
【文献】国際公開第2014/207815(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/138104(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/175263(WO,A1)
【文献】国際公開第2012/076166(WO,A1)
【文献】特開2019-9153(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 1/00
H01L 23/36
H05K 1/00―3/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
貫通孔が形成された基板と、
前記貫通孔の内周面に対して間隔をあけた状態で前記貫通孔に配設される金属部材と、
前記基板と前記金属部材とを接合する接合部材と、
を備え、
前記基板の一方主面側に素子が実装され、前記素子の端子が前記接合部材を介して前記金属部材の端部に接合されており、
前記接合部材は半田であり、
前記金属部材の外周に沿った方向において、前記金属部材の外周面と前記貫通孔の内周面との間隔が変化しており、前記金属部材の外周面と前記貫通孔の内周面との間隔が最も広い部分に空隙が存在している、金属部材付基板。
【請求項2】
請求項1に記載の金属部材付基板であって、
前記金属部材の外周に沿った方向において、前記金属部材の外周面と前記貫通孔の内周面との間隔が一定である部分が連続する均等間隔領域と、前記金属部材の外周面と前記貫通孔の内周面との間隔が前記均等間隔領域における間隔よりも大きい幅広領域とが混在するように設定されている、金属部材付基板。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の金属部材付基板であって、
前記金属部材の外周に沿った方向において、前記金属部材の外周面と前記貫通孔の内周面との間隔が広い部分が均等に分散するように設けられている、金属部材付基板。
【請求項4】
貫通孔が形成された基板と、
前記貫通孔の内周面に対して間隔をあけた状態で前記貫通孔に配設される金属部材と、
前記基板と前記金属部材とを接合する接合部材と、
を備え、
前記金属部材の外周に沿った方向において、前記金属部材の外周面と前記貫通孔の内周面との間隔が変化しており、前記金属部材の外周面と前記貫通孔の内周面との間隔が最も広い部分に空隙が存在しており、
前記金属部材の外周に沿った方向において、前記金属部材の外周面と前記貫通孔の内周面との間隔が広い部分が偏って設けられている、金属部材付基板。
【請求項5】
請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の金属部材付基板であって、
前記貫通孔を形成する内周面の少なくとも一部は、前記基板を貫通する円孔の部分的な内周面である、金属部材付基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、金属部材付基板に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、貫通孔を有するプリント基板と、貫通孔内に挿通される軸部を有する金属部材と、軸部と貫通孔の内壁とを接合する導電性の接合材と、を備える金属部材付基板を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-182147号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
接合材には気泡が混じる可能性がある。気泡の存在は、金属部材からプリント基板への熱伝導性に影響を与える。このため、気泡の位置をある程度コントロールできるようにすることが望まれている。
【0005】
そこで、本開示は、基板に金属部材を接合する接合部材における空隙の位置をなるべくコントロールできるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の金属部材付基板は、貫通孔が形成された基板と、前記貫通孔の内周面に対して間隔をあけた状態で前記貫通孔に配設される金属部材と、前記基板と前記金属部材とを接合する接合部材と、を備え、前記金属部材の外周に沿った方向において、前記金属部材の外周面と前記貫通孔の内周面との間隔が変化しており、前記金属部材の外周面と前記貫通孔の内周面との間隔が最も広い部分に空隙が存在している、金属部材付基板である。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、基板に金属部材を接合する接合材における空隙の位置がなるべくコントロールされる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は実施形態1に係る金属部材付基板を示す概略平面図である。
図2図2図1のII-II線断面図である。
図3図3は金属部材付基板の製造工程を示す説明図である。
図4図4は金属部材付基板の製造工程を示す説明図である。
図5図5は比較例に係る金属部材付基板を示す概略平面図である。
図6図6図5のVI-VI線断面図である。
図7図7は実施形態2に係る金属部材付基板を示す概略平面図である。
図8図8図7のXIII-XIII線断面図である。
図9図9は金属部材付基板の製造工程を示す説明図である。
図10図10は基板における金属部材の配置例を示す説明図である。
図11図11は第1変形例に係る金属部材付基板を示す説明図である。
図12図12は第2変形例に係る金属部材付基板を示す説明図である。
図13図13は第3変形例に係る金属部材付基板を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
【0010】
本開示の金属部材付基板は、次の通りである。
【0011】
(1)貫通孔が形成された基板と、前記貫通孔の内周面に対して間隔をあけた状態で前記貫通孔に配設される金属部材と、前記基板と前記金属部材とを接合する接合部材と、を備え、前記金属部材の外周に沿った方向において、前記金属部材の外周面と前記貫通孔の内周面との間隔が変化しており、前記金属部材の外周面と前記貫通孔の内周面との間隔が最も広い部分に空隙が存在している、金属部材付基板である。前記金属部材の外周面と前記貫通孔の内周面との間隔が比較的狭い部分については、接合部材を構成する材料が当該表面に馴染むことによって当該空隙に入り込んでいく。このため、空隙が形成され難い。一方、前記金属部材の外周面と前記貫通孔の内周面との間隔が比較的広い部分については、気泡が残り易く、この気泡跡が空隙として残る。これにより、空隙の位置がなるべくコントロールされる。
【0012】
(2)前記金属部材の外周に沿った方向において、前記金属部材の外周面と前記貫通孔の内周面との間隔が一定である部分が連続する均等間隔領域と、前記金属部材の外周面と前記貫通孔の内周面との間隔が前記均等間隔領域における間隔よりも大きい幅広領域とが混在するように設定されていてもよい。均等間隔領域において空隙がなるべく少なくなり、幅広領域において空隙が生じ易い。これにより、空隙が少ない領域と空隙が多い領域とがなるべく分かれる。
【0013】
(3)前記金属部材の外周に沿った方向において、前記金属部材の外周面と前記貫通孔の内周面との間隔が広い部分が均等に分散するように設けられていてもよい。金属部材の外周に沿った全体領域において、空隙が前記金属部材の外周面と前記貫通孔の内周面との間隔が広い部分に移動して形成され易い。
【0014】
(4)前記金属部材の外周に沿った方向において、前記金属部材の外周面と前記貫通孔の内周面との間隔が広い部分が偏って設けられていてもよい。
【0015】
(5)前記貫通孔を形成する内周面の少なくとも一部は、前記基板を貫通する円孔の部分的な内周面であってもよい。基板を貫通する円孔によって貫通孔の少なくとも一部が容易に形成され得る。
【0016】
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の金属部材付基板の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0017】
[実施形態1]
以下、実施形態1に係る金属部材付基板について説明する。図1は金属部材付基板10を示す概略平面図である。図2図1のII-II線断面図である。図1及び図2において、金属部材付基板10に実装される素子50が2点鎖線で示されている。図2において放熱部材72及び熱伝導部材70が2点鎖線で示されている。
【0018】
金属部材付基板10は、例えば、電気接続箱に組込まれる基板である。電気接続箱は、例えば、自動車において、電源と各種電装品との間の電力供給経路に設けられる。
【0019】
金属部材付基板10は、基板20と、金属部材30と、接合部材40とを備える。
【0020】
基板20は、板状に形成されている。基板20には、両面側に開口する貫通孔21hが形成されている。より具体的には、基板20は、絶縁材料によって形成された絶縁板22を含む。絶縁板22に貫通孔21hが形成されている。絶縁板22の一方主面(図2では上面)に銅箔等の金属によって形成された導電層24が形成されている。導電層24は、絶縁板22の一方主面において、所定の回路をなすパターンに沿って形成されていてもよい。ここでは、導電層24は、絶縁板22の一方主面であって貫通孔21hを囲む領域及び当該領域から外方の一方向に向けて延びるように形成されている。絶縁板22の一方主面における他の領域にも、導電層が形成されていてもよい。
【0021】
貫通孔21hの内周面にも導電層25が形成されている。貫通孔21hの一方側開口周縁部において、導電層25は導電層24に繋がっている。
【0022】
絶縁板22の他方主面(図2では下面)にも導電層が形成されてもよい。絶縁板22の厚み方向の中間層にも導電層が形成されてもよい。
【0023】
本実施形態では、貫通孔21hは、円孔形状の外周に部分的に凹形状部分を形成した形状に形成されている。かかる貫通孔21hのより具体的な説明については、金属部材30との関係で後に説明する。
【0024】
本実施形態では、金属部材付基板10の一方主面に素子50が実装される。素子50は、発熱する部品であり、例えば、電界効果トランジスタ(以下「FET」とも称す:field effect transistor)で例示される半導体スイッチング(switching)素子である。素子は、抵抗であってもよいし、コイルであってもよいし、コンデンサであってもよい。
【0025】
素子50は、素子本体と、端子とを備える。端子は、素子本体のうち基板20に実装される面側に設けられている。上記導電層24のうち貫通孔21hの周りに形成された部分は、端子に応じた形状に形成される。例えば、端子は、方形状に広がる領域に設けられており、導電層24のうち貫通孔21hの周りに形成された部分も、当該端子と同じように方形状に広がる領域に形成される。端子の全体が導電層24に半田付された状態で、素子50が金属部材付基板10に実装される。
【0026】
素子50は、素子本体から突出する他の端子を有している。当該他の端子も、基板20の一方主面に形成された他の導電層に対して半田付けされるとよい。
【0027】
金属部材30は、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、ステンレス鋼等の金属によって形成されている。金属部材30は、貫通孔21hの内周面に対して間隔をあけた状態で当該貫通孔21hに配設される。なお、貫通孔21hにおいて露出する絶縁板22の表面に層が形成されている場合、貫通孔21hの内周面とは、当該層の表面をいうこととする。ここでは、貫通孔21hにおいて露出する絶縁板22の表面に導電層25が形成されているため、貫通孔21hの内周面とは、導電層25の表面である。
【0028】
ここでは、金属部材30は、本体部32と、頭部34とを備える。
【0029】
本体部32は、円柱状に形成されている。本体部32の高さ寸法は、例えば、貫通孔21hの軸方向寸法と同じであるか、当該軸方向寸法よりも小さい。また、本体部32は、貫通孔21hよりも細い。本体部32の軸方向が貫通孔21hの軸方向に一致した状態で、本体部32が貫通孔21h内に挿入される。
【0030】
頭部34は、本体部32の基端(図2において下側)に連なっている。頭部34は、本体部32の外周から張出す板状、ここでは、円板状に形成されている。本体部32が貫通孔21hに挿入された状態で、頭部34が貫通孔21hの周りで基板20の他方主面に当接することができる。これにより、基板20の厚み方向において、金属部材30の位置決めがなされる。頭部34は楕円板状、多角形板状であってもよい。頭部34は省略されてもよい。
【0031】
接合部材40は、基板20と金属部材30とを接合する部材である。接合部材40としては、例えば、半田が例示される。接合部材40は、ロウ材又は導電性接着剤であってもよい。ここでは、接合部材40は、金属部材30と貫通孔21hとの間に介在して、基板20と金属部材30とを接合する。また、ここでは、接合部材40は、金属部材30の先端部及び導電層24と、素子50の端子との間に介在して、素子50の端子を、金属部材30及び導電層24に接合する。
【0032】
金属部材30の外周に沿った方向において、金属部材30の外周面と貫通孔21hの内周面との間隔が変化している。
【0033】
ここでは、上記したように、金属部材30における本体部32の外周面は、円柱周面をなしている。つまり、金属部材30の軸方向に沿って見ると、本体部32は円形状をなしている。
【0034】
これに対して、貫通孔21hの内周面は、第1円孔周面部分21h1と、第2円孔周面部分21h2とを含む。
【0035】
第1円孔周面部分21h1は、金属部材30の中心軸Xを曲率中心とする部分的な円孔周面をなしている。つまり、第1円孔周面部分21h1は基板20を貫通する円孔の部分的な内周面によって構成されている。第1円孔周面部分21h1と中心軸Xとの距離は、本体部32の半径よりも大きい。このため、本体部32の外周に沿った方向において、本体部32の外周面と第1円孔周面部分21h1との間に、等幅の円弧状の隙間が形成される。本体部32の外周に沿った方向において、第1円孔周面部分21h1が形成された領域R1が、金属部材30の外周面と貫通孔21hの内周面との間隔が一定である部分が連続する均等間隔領域R1である。
【0036】
第2円孔周面部分21h2は、本体部32の外周に沿った方向において部分的に形成されている。第2円孔周面部分21h2は、第1円孔周面部分21h1よりも中心軸Xから離れた位置に設けられた周面部分である。ここでは、第2円孔周面部分21h2は、基板20を貫通する円孔の部分的な内周面によって構成されている。よって、貫通孔21hは、複数の円孔状の貫通孔が互いの内周面を連続させるように連なって形成された部分であるともいえる。かかる貫通孔21hは、例えば、円孔を形成するための切削工具によって、第1円孔周面部分21h1に対応する位置及び第2円孔周面部分21h2に対応する位置に貫通孔を形成することによって形成され得る。
【0037】
金属部材30の本体部32の外周面と第2円孔周面部分21h2との距離は、本体部32の外周面と第1円孔周面部分21h1との距離よりも大きい。このため、本体部32の外周に沿った方向において、第2円孔周面部分21h2が形成された領域R2が、金属部材30の外周面と貫通孔21hの内周面との間隔が均等間隔領域R1における間隔よりも大きい幅広領域R2である。
【0038】
金属部材30の外周に沿った方向において、上記均等間隔領域R1と、幅広領域R2とが混在している。ここでは、複数の第2円孔周面部分21h2が設けられるため、複数の幅広領域R2が金属部材30の外周に沿った方向において間隔をあけて複数設けられている。ここでは、複数(図1では4つ)の第2円孔周面部分21h2(幅広領域R2)は、金属部材30の外周に沿って均等間隔で設けられている。本実施形態は、金属部材30の外周に沿った方向において、金属部材30の外周面と貫通孔21hの内周面との間隔が広い部分が均等に分散するように設けられる一例である。
【0039】
本体部32の外周面と貫通孔21hの内周面との間で、接合部材40は例えば次のような態様で介在している。
【0040】
接合部材40は、本体部32の外周面と第1円孔周面部分21h1との間を埋めている。この部分では、空隙は少ない。本体部32の外周面と第2円孔周面部分21h2との間においても、接合部材40が存在するかも知れないが、この間では空隙Sが存在している。つまり、金属部材30の外周面と貫通孔21hの内周面との間隔が最も広い部分に空隙Sがより多く存在している。本体部32の外周面と第1円孔周面部分21h1との間に空隙が存在する可能性もあるが、本体部32の外周面と第2円孔周面部分21h2との間の空隙よりも体積としては少ないことが好ましい。つまり、接合部材40は、本体部32の外周面と貫通孔21hの内周面との間に空隙Sを伴った状態で介在し、かつ、空隙Sは、均等間隔領域R1よりも幅広領域R2に偏って存在している。空隙Sが均等間隔領域R1よりも幅広領域R2に偏って存在しているとは、例えば、均等間隔領域R1における空隙の体積よりも、幅広領域R2における空隙の体積が大きいこととして把握されてもよい。
【0041】
接合部材40は、上記したように、金属部材30の先端部及び導電層24と、素子50の端子との間にも介在している。この部分における空隙も比較的少ない。つまり、空隙Sは、金属部材30の先端部及び導電層24と、端子との間の領域よりも、幅広領域R2に偏って存在している。ここでの偏りについても、均等間隔領域R1と幅広領域R2との間での空隙Sの偏りと同様に把握されてもよい。
【0042】
なお、基板20の他方主面(図2において下側の面)には、熱伝導部材70を介して放熱部材72が配設されてもよい。熱伝導部材70は、例えば、炭素フィラー、金属フィラー等を混ぜた導電性ペースト等である。
【0043】
本金属部材付基板10の製造方法例について説明する。
【0044】
まず、図3に示すように、貫通孔21hが形成された基板20が準備される。次に、半田ペースト60が基板20に設けられる。半田ペースト60は、導電層24の表面、金属部材30の先端表面、貫通孔21hの内周面と金属部材30の外周面との間等に塗布或は充填される。
【0045】
そして、基板20上に素子50が載置された状態で、リフロー工程において、半田ペースト60が加熱されて溶かされる。半田ペースト60は、フラックスを含んでおり、半田ペースト60が溶かされる際、フラックスが気化する。図4に示すように、このフラックスによって気泡Bが発生する。なお、図4では素子50は省略されている。
【0046】
気泡Bは、溶けた半田ペースト60中の各部で発生する。一般的に、液状となった半田ペースト60は、導電層24、25、金属部材30、素子50の端子の表面に対して濡れ性が良好である。このため、液状となった半田ペースト60は、毛細管現象によって、導電層24、25、金属部材30の表面に馴染んでいく。
【0047】
均等間隔領域R1で、液状となった半田ペースト60が導電層25(貫通孔21hの表面)、金属部材30の表面に馴染んでいくと、気泡Bは均等間隔領域R1から幅広領域R2に追出される。
【0048】
金属部材30若しくは導電層24と、素子50の端子との隙間も比較的狭い。このため、液状となった半田ペースト60が導電層24、金属部材30、素子50の端子の表面に馴染んでいくと、気泡Bは、金属部材30若しくは導電層24と、端子との間から比較的広い幅広領域R2に追出される。
【0049】
このように、リフロー工程において、気泡Bは、幅広領域R2に追出された状態となる。この後、溶けた半田が固化して接合部材40となった状態で、気泡Bの後が空隙Sとして残る。結果、均等間隔領域R1では空隙が比較的空隙が少ない状態となる。また、金属部材30又は導電層24と、素子50の端子との間でも空隙Sが比較的少ない状態となる。これに対し、幅広領域R2では空隙Sが比較的多い状態となる。
【0050】
図5は比較例に係る金属部材付基板510を示す概略平面図である。図6図5のVI-VI線断面図である。本比較例では、貫通孔21hに対応する貫通孔521hは、金属部材30の外周面よりも大径である内周面を有する円孔状に形成されている。このため、金属部材30の外周面と貫通孔521hの内周面との間には、金属部材30の周方向に沿って均等間隔な隙間が形成されている。
【0051】
この場合、溶けた半田ペースト60において、気泡Bは不定な位置に生じ得る。例えば、気泡Bが金属部材30と貫通孔521hとの間に生じた場合、気泡Bは他の位置に移動することなく残存する。気泡Bが生じる位置は不定であることから、気泡Bの跡として空隙Sが生じる位置も不定である。金属部材30若しくは導電層24と、素子50の端子との間でも、気泡Bが生じ得る。この気泡Bもそのままの位置で移動することなく残存する。このため、金属部材30若しくは導電層24と、端子との間にも、空隙Sが生じ得る。
【0052】
空隙Sは、充填すべき空間に対して、半田ペースト60が不足している場合にも生じ得るが、その理由による空隙Sも、上記と同様に、主として幅広領域R2に形成される。
【0053】
このように構成された金属部材付基板10によると、金属部材30の外周面と貫通孔21hの内周面との間隔が比較的狭い部分では、接合部材40を構成する材料である溶けた半田ペースト60が上記外周面と内周面との間に入り込んでいき、気泡Bが追出される。一方、金属部材30の外周面と貫通孔21hの内周面との間隔が比較的広い部分では、気泡Bが残り易い。この気泡Bの跡が空隙Sとして残る。特に、金属部材30の外周面と貫通孔21hの内周面との間隔が最も広い部分に空隙Sが存在する。このため、接合部材40において空隙Sの位置がなるべくコントロールされる。空隙Sの位置がある程度コントロールされるため、金属部材30と基板20との間での熱の伝わり方がある程度コントロールされる。結果、金属部材付基板10の熱設計等が容易となる。
【0054】
また、ここでは、金属部材30又は導電層24と素子50の端子との間の気泡Bも、幅広領域R2に追出されるため、当該間において空隙が形成され難い。これにより、素子50で生じた熱が金属部材30に円滑に伝わる。金属部材30に伝わった熱は、熱伝導部材70、放熱部材72等を介して良好に放熱される。
【0055】
また、金属部材30から導電層24、25への導電性も、コントロールされた空隙Sの位置の下、設計通り良好なものとなる。
【0056】
また、金属部材30の外周に沿った方向において、均等間隔領域R1と幅広領域R2とが混在している。均等間隔領域R1では、金属部材30の外周面と貫通孔21hの内周面との間隔が一定である部分が連続している。このため、均等間隔領域R1の全体において、可及的に均一な態様で気泡Bが円滑に追出され得る。また、追出された気泡Bは、幅広領域R2に集約して残り易い。結果、空隙がなるべく少ない領域と、空隙Sが多い領域とがなるべく分かれる。
【0057】
また、金属部材30の外周に沿った方向において、金属部材30の外周面と貫通孔21hの内周面との間隔が広い部分が均等に分散するように設けられている。ここでは、複数(4つ)幅広領域R2が金属部材30の周りに均等間隔で設けられる。このため、例えば、金属部材の周囲において生じた気泡が、幅広領域に対して金属部材を挟んで反対側にあるというように、遠くに位置する関係となり難い。結果、金属部材30の周囲又は先端側の全体において生じた気泡Bがいずれかの幅広領域R2に追出され易い。このため、空隙Sがいずれかの幅広領域R2にまとめられ易くなる。
【0058】
また、均等間隔領域R1における内周面、及び、幅広領域R2における内周面は、基板20を貫通する円孔の部分的な内周面として形成されている。かかる幅広領域R2の内周面は、貫通する円孔を形成するための切削工具(ドリル刃等)等によって容易に形成され得る。
【0059】
[実施形態2]
実施形態2に係る金属部材付基板について説明する。図7は金属部材付基板110を示す概略平面図である。図8図7のXIII-XIII線断面図である。図7及び図8において、金属部材付基板110に実装される素子50が2点鎖線で示されている。図8において放熱部材72及び熱伝導部材70が2点鎖線で示されている。なお、本実施形態2の説明において、実施形態1で説明したものと同様構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。以下では、実施形態2に係る金属部材付基板110が、実施形態1に係る金属部材付基板10に対してと異なる部分を中心に説明する。
【0060】
実施形態2に係る貫通孔121hは、貫通孔21hに対応する。貫通孔121hの内周面形状は、貫通孔21hの内周面形状とは異なっている。
【0061】
貫通孔121hの内周面は、第1円孔周面部分121h1と、第2周面部分121h2とを含む。
【0062】
第1円孔周面部分121h1は、金属部材30の中心軸Xを曲率中心とする部分的な円孔周面をなしている。第1円孔周面部分121h1と中心軸Xとの距離は、本体部32の半径よりも大きい。このため、本体部32の外周に沿った方向において、本体部32の外周面と第1円孔周面部分121h1との距離は一定である。本体部32の外周に沿った方向において、第1円孔周面部分121h1が形成された領域R101が、金属部材30の外周面と貫通孔121hの内周面との間隔が一定である部分が連続する均等間隔領域R101である。
【0063】
第2周面部分121h2は、本体部32の外周に沿った方向において部分的に形成されている。第2周面部分121h2は、第1円孔周面部分121h1よりも中心軸Xから離れた位置に設けられた周面部分である。ここでは、第2周面部分121h2は、基板120を貫通する楕円孔の部分的な内周面によって構成されている。よって、貫通孔121hは、円孔状の貫通孔と楕円状の貫通孔とが互いの内周面を連続させるように連なって形成された部分であるともいえる。第2周面部分121h2が、円の移動軌跡によって形成される形状であれば、第2周面部分121h2は、円孔を形成するための切削工具によって容易に形成され得る。
【0064】
金属部材30の本体部32の外周面と第2周面部分121h2との距離は、本体部32の外周面と第1円孔周面部分121h1との距離よりも大きい。このため、本体部32の外周に沿った方向において、第2周面部分121h2が形成された領域R102が、金属部材30の外周面と貫通孔121hの内周面との間隔が均等間隔領域R101における間隔よりも大きい幅広領域R102である。
【0065】
金属部材30の外周に沿った方向において、上記均等間隔領域R101と、幅広領域R102とが混在している。ここでは、第2周面部分121h2が1つのみ設けられるため、幅広領域R102が1つのみ設けられている。本実施形態は、金属部材30の外周に沿った方向において、金属部材30の外周面と貫通孔121hの内周面との間隔が広い部分が偏って設けられる一例である。
【0066】
第2円孔周面部分及び幅広領域が複数設けられる場合において、金属部材の外周面と貫通孔の内周面との間隔が広い部分が偏って設けられる場合もあり得る。例えば、複数の第2円孔周面部分(或は複数の幅広領域)が金属部材の外周において不均一な間隔で設けられ、金属部材の外周の一部に集中している場合である。この場合、複数の第2円孔周面部分(或は複数の幅広領域)は、金属部材の外周において、金属部材の中心軸Xに対して中心角180度以内の範囲に設けられていてもよく、また、中心軸Xに対して中心角90度以内の範囲に設けられていてもよい。
【0067】
本体部32の外周面と貫通孔121hの内周面との間で、接合部材40は例えば次のような態様で介在している。
【0068】
接合部材40は、本体部32の外周面と第1円孔周面部分121h1との間を埋めている。この部分では、空隙は少ない。本体部32の外周面と第2周面部分121h2との間においても、接合部材40が存在するかも知れないが、この間では空隙Sが存在している。本体部32の外周面と第1円孔周面部分121h1との間に空隙が存在する可能性もある。例えば、空隙Sが大きい場合には、空隙Sは、幅広領域R102から均等間隔領域R101の端部に亘って形成される場合もあり得る。この場合でも、均等間隔領域R101に存在する空隙Sは、本体部32の外周面と第2周面部分121h2との間の空隙Sよりも体積としては少ないことが好ましい。つまり、接合部材40は、本体部32の外周面と貫通孔121hの内周面との間に空隙Sを伴った状態で介在し、かつ、空隙Sは、均等間隔領域R101よりも幅広領域R102に偏って存在している。上記実施形態1と同様に、空隙Sが均等間隔領域R101よりも幅広領域R102に偏って存在しているとは、例えば、均等間隔領域R101における空隙の体積よりも、幅広領域R102における空隙Sの体積が大きいこととして把握されてもよい。
【0069】
接合部材40は、上記したように、金属部材30の先端部及び導電層24と、素子50の端子との間にも介在している。この部分における空隙も比較的少ない。つまり、空隙Sは、金属部材30の先端部及び導電層24と、端子との間の領域よりも、幅広領域R102に偏って存在している。ここでの偏りについても、均等間隔領域R101と幅広領域R102との間での空隙Sの偏りと同様に把握されてもよい。
【0070】
本金属部材付基板110の製造中における空隙Sの形成例について説明する。
【0071】
上記実施形態1における図3と同様に、基板120が準備される。そして、半田ペースト60が基板120に設けられる。半田ペースト60は、導電層24の表面、金属部材30の先端表面、貫通孔121hの内周面と金属部材30の外周面との間等に塗布ないし充填される。
【0072】
そして、基板120上に素子50が載置された状態で、リフロー工程において、半田ペースト60が溶かされる。この際、図9に示すように、フラックスによって気泡Bが発生する。なお、図9では素子50は省略されている。
【0073】
気泡Bは、溶けた半田ペースト60中の各部で発生する。上記実施形態1と同様に、液状となった半田ペースト60は、導電層24、25、金属部材30の表面に馴染んでいく。
【0074】
均等間隔領域R101で、液状となった半田ペースト60が導電層25(貫通孔121hの内周面)、金属部材30の表面に馴染んでいくと、気泡Bは均等間隔領域R101から幅広領域R102に追出される。
【0075】
金属部材30若しくは導電層24と、素子50の端子との隙間も比較的狭い。このため、液状となった半田ペースト60が導電層24、金属部材30、端子の表面に馴染んでいくと、気泡Bは、金属部材30若しくは導電層24と、端子との間から比較的広い幅広領域R102に追出される。
【0076】
このようにして、リフロー工程において、気泡Bは、幅広領域R102側に追出された状態となる。この後、溶けた半田が固化して接合部材40となった状態で、気泡Bの後が空隙Sとして残る。結果、均等間隔領域R101では空隙が比較的空隙が少ない状態となる。また、金属部材30又は導電層24と、素子50の端子との間で空隙Sが比較的少ない状態となる。これに対し、幅広領域R102では空隙Sが比較的多い状態となる。
【0077】
このように構成された金属部材付基板110によると、上記実施形態1と同様に、均等間隔領域R101において空隙Sがなるべく少なくなり、幅広領域R102において空隙Sがなるべく多くなるように、空隙Sの位置がある程度コントロールされる。このため、金属部材30と基板120との間での熱の伝わり方がある程度コントロールされる。結果、金属部材付基板110の熱設計等が容易となる。
【0078】
また、実施形態1と同様に、金属部材30又は導電層24と素子50の端子との間の気泡Bも、幅広領域R102に追出されるため、当該間において空隙が形成され難い。これにより、素子50で生じた熱が金属部材30に円滑に伝わる。金属部材30に伝わった熱は、熱伝導部材70、放熱部材72等を介して良好に放熱される。
【0079】
また、金属部材30の外周に沿った方向において、均等間隔領域R101と幅広領域R102とが混在している。実施形態1と同様に、空隙がなるべく少ない領域と、空隙Sが多い領域とがなるべく分かれる。
【0080】
また、金属部材30の外周に沿った方向において、金属部材30の外周面と貫通孔121hの内周面との間隔が広い部分、すなわち、幅広領域R102が偏って設けられる。このため、金属部材30の外周に沿った方向において、空隙Sが偏った箇所に形成され易い。このため、金属部材30の外周において、熱抵抗の大小がコントロールされ易い。例えば、図10に示すように、基板20に対応する基板120の全体における金属部材30の配置位置が、基板120の中央ではなく、いずれかに偏っているとする。この場合、放熱性を高めるためには、金属部材30に対して基板120が大きく広がっている側(図10において右側)に熱が伝達されるとよい。そのためには、金属部材30に対する幅広領域R102の位置は、基板120が大きく広がる側とは逆に設定されるとよい。この場合、空隙Sは、主として幅広領域R102側に形成される。金属部材30に対して基板120が大きく広がる側では、空隙Sが少ない状態で、金属部材30は基板120に接合部材40を介して接合されている。このため、金属部材30における熱は、接合部材40を介して、基板120のうち大きく広がる側に伝わり易い。もって、効率よく放熱がなされる。より具体的には、素子50で生じた熱が金属部材30から接合部材40を介して基板120のうち大きく広がる側に伝わって、放熱され易い。
【0081】
また、素子50及び金属部材30が基板120における導電層に接続され、当該導電層が素子50及び金属部材30から一方向に引出される場合を想定する。この場合、幅広領域R102は、導電層が引出される側とは反対側に設けられていることが好ましい。これにより、素子50及び金属部材30と、導電層とが、導電層が引出される側で隙間が少なく電気抵抗が低い状態で接続される。
【0082】
[変形例]
貫通孔21h、121hの形状は上記例に限られない。
【0083】
例えば、図11に示す第1変形例のように、貫通孔221hが楕円孔状に形成され、円柱状の本体部32を有する金属部材30が当該貫通孔221hの長軸方向中央に挿入されていてもよい。この場合、貫通孔221hの長軸方向両端側に最も隙間が広くなる幅広領域R202が設けられる。短軸方向の両端では、本体部32の外周面と貫通孔221hの内周面との間隔は最も狭くなる。図11に示すように、本体部32の外周面と貫通孔221hの内周面との間隔が最も狭くなる部分において、本体部32の外周面と貫通孔221hの内周面とが接触していてもよい。
【0084】
この場合、空隙Sは、貫通孔221hの長軸方向両端側に偏って形成される。このため、空隙Sの位置がコントロールされる。本第1変形例は、金属部材30の外周に沿った方向において、金属部材30の外周面と貫通孔221hの内周面との間隔が広い部分が均等に分散するように設けられた例の1つである。
【0085】
例えば、図12に示す第2変形例のように、貫通孔321hに対して円柱状の本体部32を有する金属部材30が偏心して挿入されていてもよい。ここでは、貫通孔321hは楕円孔状に形成されている。本体部32は、貫通孔321hの長軸方向に沿って一端側に偏った位置に配置される。
【0086】
この場合、貫通孔321hの長軸方向一端側に最も間隔が広い幅広領域R302が設けられる。
【0087】
この場合、空隙Sは、貫通孔321hの長軸方向一端側に偏って形成される。このため、空隙Sの位置がコントロールされる。本第2変形例は、金属部材30の外周に沿った方向において、金属部材30の外周面と貫通孔321hの内周面との間隔が広い部分が偏って設けられた例の1つである。
【0088】
例えば、図13に示す第3変形例のように、円孔ではない貫通孔421hに対して円柱状の本体部32を有する金属部材30が挿入されていてもよい。ここでは、貫通孔421hは四角形(ここでは正方形)孔状に形成されている。本体部32の中心軸と貫通孔421hの中心軸とは一致している。
【0089】
この場合、貫通孔421hの各角部分に最も間隔が広い幅広領域R402が設けられる。
【0090】
この場合、空隙Sは、貫通孔421hの各角部分側に形成される。このため、空隙Sの位置がコントロールされる。本第3変形例は、金属部材30の外周に沿った方向において、金属部材30の外周面と貫通孔421hの内周面との間隔が広い部分が均等に分散するように設けられた例の1つである。
【0091】
上記各実施形態及び各変形例では、金属部材30の本体部32が円柱形状である例で説明した。本体部32が円柱形状である必要は無い。例えば、円孔状の貫通孔に本体部が挿入される構成において、円柱形状の外周部を部分的に凹ませた形状の本体部を挿入するようにしてもよい。この場合、当該凹み部分が形成された領域で、金属部材の外周面と貫通孔の内周面との間隔が大きくなり、この部分に隙間が形成され易くなる。
【0092】
また、円孔又は楕円孔状の貫通孔に多角形状の金属部材が挿入されて、金属部材の外周に沿った方向において、金属部材の外周面と貫通孔の内周面との間隔が変化する構成とされてもよい。
【0093】
なお、接合部材がロウ材又は導電性接着剤によって形成される場合であっても、気泡による隙間形成の問題は生じ得る。このため、接合部材がロウ材又は導電性接着剤によって形成される場合であっても、上記各構成は有効である。
【0094】
なお、上記各実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。
【符号の説明】
【0095】
10 金属部材付基板
20 基板
21h 貫通孔
21h1 第1円孔周面部分
21h2 第2円孔周面部分
22 絶縁板
24、25 導電層
30 金属部材
32 本体部
34 頭部
40 接合部材
50 素子
60 半田ペースト
70 熱伝導部材
72 放熱部材
110 金属部材付基板
120 基板
121h 貫通孔
121h1 第1円孔周面部分
121h2 第2周面部分
221h、321h、421h 貫通孔
510 金属部材付基板
521h 貫通孔
B 気泡
R1、R101 均等間隔領域
R2、R102、R202、R302、R402 幅広領域
S 空隙
X 中心軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13