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特許7255775予熱補助機構を有するスチームコンベクションオーブン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-03
(45)【発行日】2023-04-11
(54)【発明の名称】予熱補助機構を有するスチームコンベクションオーブン
(51)【国際特許分類】
   F24C 1/00 20060101AFI20230404BHJP
   A47J 27/16 20060101ALI20230404BHJP
【FI】
F24C1/00 330Z
F24C1/00 330A
A47J27/16 D
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019094466
(22)【出願日】2019-05-20
(65)【公開番号】P2020190342
(43)【公開日】2020-11-26
【審査請求日】2022-05-06
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成31年2月19日開催のHCJ(厨房設備機器展)2019にて展示。
(73)【特許権者】
【識別番号】592181440
【氏名又は名称】株式会社マルゼン
(74)【代理人】
【識別番号】100080104
【弁理士】
【氏名又は名称】仁科 勝史
(72)【発明者】
【氏名】石川 智行
(72)【発明者】
【氏名】水科 宏基
【審査官】渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-133810(JP,A)
【文献】特開2004-223073(JP,A)
【文献】特開2002-357045(JP,A)
【文献】特開2000-152879(JP,A)
【文献】特開2004-093045(JP,A)
【文献】特開2019-17493(JP,A)
【文献】特開2020-118389(JP,A)
【文献】特開2020-122595(JP,A)
【文献】特開2014-215019(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24C 1/00-15/36
A47J27/00-27/64
F25D23/00-25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
食材収容容器を載置するレール棚をラックカート上に搭載したロールインカートを受け入れ、食材を加熱調理する扉付きオーブン庫を有し、
前記ロールインカートは、前記オーブン庫の底部下方の庫外に引き込み可能なラックカート脚と、 該ラックカート脚上に、ある高さ隔てて架設され前記オーブン庫の底部上方の庫内に引き込み可能なレール棚載置用の基台と、該基台上に搭載されたレール棚と、オーブン庫と扉の間に生じる開口空部を塞ぐ塞ぎ板を有し、
前記扉の下端部には、オーブン庫と扉の間に、前記ラックカートの基台を前記オーブン庫内に引き込むための凹状空部が形成され、オーブン庫と扉の間に開口空部が生じるスチームコンベクションオーブンであって、

前記扉の下端部の前記凹状空部にオーブン庫と扉の間に生じる開口空部を塞ぐ予熱補助板を有する予熱補助機構を設け、
該予熱補助機構は、前記予熱補助板の左右側方に予熱補助板の移動方向を決定するレール溝をオーブン庫内に向かって上方に向かうよう斜めに形成すると共に、前記予熱補助板の左右両端に該レール溝に係合するレール軸を設け、該予熱補助板をレール溝に沿って移動するよう装着し、
前記予熱補助板と前記凹状空部の扉裏面との間に、該予熱補助板を前記開口空部へ押し出すバネを開き角度が鋭角であるねじりバネを用い、該ねじりバネの一方の端末部腕を上記予熱補助板に固定すると共に、他方の端末部腕を作用腕として押出アームを装着し、該押出アームが上記凹状空部の扉裏面に当接するものとし、
前記開口空部の周囲には、該予熱補助板が押し当てられるパッキンを配設し、

予熱時のロールインカート不使用時の前記扉を閉めた状態では、前記予熱補助板が前記ねじりバネの押し出す力で庫内側に押圧されて、前記レール溝に制御されて上方へ向かって移動し、前記開口空部の周囲のパッキンに押し当てられ、前記開口空部を塞ぎ、

調理時のロールインカートが組み込まれた時には、該ロールインカートにより、前記予熱補助板は押圧され、前記ねじりバネの弾性により前記凹状空部内を扉裏面に向かって押し込まれて待避可能としたことを特徴とするスチームコンベクションオーブン。
【請求項2】
上記ねじりバネは、開き角度側を中央に向けて、向かい合わせに設置されたことを特徴とする請求項1に記載のスチームコンベクションオーブン。
【請求項3】
上記レール溝が、上記扉の凹状空部の左右の内壁に取り付けられる側板に形成されたものである請求項1又は2に記載のスチームコンベクションオーブン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予熱補助機構を有するスチームコンベクションオーブンに関するものである。詳しくは、扉の下端部の凹状空部に、オーブン庫と扉の間に生じる開口空部を塞ぐ予熱補助板を有する予熱補助機構を設け、ロールインカートが組み込まれていない予熱時には、予熱補助板がバネの押し出力で庫内側に押圧されて開口空部の周囲のパッキンに押し当てられて、開口空部を塞ぎ、ロールインカートが組み込まれた調理時には、ロールインカートにより、予熱補助板が押圧され、凹状空部内を扉内側面に向かって押し込まれて待避可能とされたスチームコンベクションオーブンである。
【背景技術】
【0002】
スチームコンベクションオーブンは、大量の食材を一度に焼く・煮る・蒸すなどの加熱調理を行うのに適した調理設備である。スチームコンベクションオーブンは、食材収容容器を載置するレール棚をラックカート上に搭載したロールインカートを受け入れ、食材を加熱調理する扉付きオーブン庫を有するものである。
【0003】
従来より、ロールインカートの構造は、図7にも表れるようにオーブン庫1の底部下方の庫外に引き込み可能なラックカート脚2と、 該ラックカート脚2上に、ある高さ隔てて架設されオーブン庫1の底部10上方の庫内に引き込み可能なレール棚3載置用の基台4と、該基台4上に搭載されたレール棚3と、オーブン庫1と扉本体5の間に生じる開口空部6を塞ぐ塞ぎ板7を有するものである。尚、開口空部6は図8に明確に表れている。
【0004】
しかし、扉本体5の下端部には、図8に示されるように、オーブン庫1と扉本体5の間に、ラックカートの基台4をオーブン庫内9に引き込むための凹状空部8が形成され、オーブン庫1と扉本体5の間に開口空部6が生じるものであり、ロールインカートの組み込まれる調理時は、図7に示されるように塞ぎ板7により開口空部6は塞がれているが、ロールインカートの組み込まれない予熱時には、該開口空部6は塞がれていないため、予熱時の熱気や蒸気が図8中太矢印で示されるように、オーブン庫1外に漏れてしまうものであった。
【0005】
そこで、特許文献1に示されるように、予熱時の熱気や蒸気が漏れてしまうのを防ぐべく改良を加えたスチームコンベクションオーブンが開示された。該スチームコンベクションオーブンは、別付けの予熱補助板を予熱時のみに取り付ける方法を採用している。そのため予熱完了時に熱せられた別付けの予熱補助板を取り外す際に、火傷の恐れがあるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特許第3896317号特許公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、以下の課題を解決するものである。
第1に、バネの押し出す力によって予熱補助板を移動させる方式をとると、共に、予熱補助板の移動方向を決定するレール溝を、予熱補助板がオーブン庫に向かって斜め上方へと移動するよう斜めに形成し、開口空部の周囲に取り付けられているパッキンに斜め下から上方に向かって押し当てる予熱補助機構として、従来の別付けの予熱補助機構よりも予熱時の密閉性を向上させることのできるスチームコンベクションオーブンを提供することを目的とする。
第2に、ロールインカートが組み込まれた時には、予熱補助板がロールインカートにより押圧され、凹状空部内を扉裏面に向かって押し込まれて待避可能とすることにより、予熱補助板の取り外しの必要がない予熱補助機構として、熱せられた予熱補助板を取り外す作業と火傷の危険のないスチームコンベクションオーブンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、第1の発明は、次のように構成される。
第1に、食材収容容器を載置するレール棚をラックカート上に搭載したロールインカートを受け入れ、食材を加熱調理する扉付きオーブン庫を有するスチームコンベクションオーブンである。
第2に、前記ロールインカートは、前記オーブン庫の底部下方の庫外に引き込み可能なラックカート脚と、 該ラックカート脚上に、ある高さ隔てて架設され前記オーブン庫の底部上方の庫内に引き込み可能なレール棚載置用の基台と、該基台上に搭載されたレール棚と、オーブン庫と扉の間に生じる開口空部を塞ぐ塞ぎ板を有するものである。
第3に、前記扉の下端部には、オーブン庫と扉の間に、前記ラックカートの基台を前記オーブン庫内に引き込むための凹状空部が形成され、オーブン庫と扉の間に開口空部が生じるものである。
第4に、前記扉の下端部の前記凹状空部にオーブン庫と扉の間に生じる開口空部を塞ぐ予熱補助板を有する予熱補助機構を設ける。
第5に、該予熱補助機構は、前記予熱補助板の左右側方に予熱補助板の移動方向を決定するレール溝をオーブン庫内に向かって上方に向かうよう斜めに形成すると共に、前記予熱補助板の左右両端に該レール溝に係合するレール軸を設け、該予熱補助板をレール溝に沿って移動するよう装着する。
第6に、予熱補助機構は、前記予熱補助板と前記凹状空部の扉裏面との間に、該予熱補助板を前記開口空部へ押し出すバネを開き角度が鋭角であるねじりバネを用い、該ねじりバネの一方の端末部腕を上記予熱補助板に固定すると共に、他方の端末部腕を作用腕として押出アームを装着し、該押出アームが上記凹状空部の扉裏面に当接するものとし、前記開口空部の周囲には、該予熱補助板が押し当てられるパッキンを配設する。
第7に、予熱時のロールインカート不使用時の前記扉を閉めた状態では、前記予熱補助板が前記ねじりバネの押し出す力で庫内側に押圧されて、前記レール溝に制御されて上方へ向かって移動し、前記開口空部の周囲のパッキンに押し当てられ、前記開口空部を塞ぐ。
第8に、調理時のロールインカートが組み込まれた時には、該ロールインカートにより、前記予熱補助板は押圧され、前記ねじりバネの弾性により前記凹状空部内を扉裏面に向かって押し込まれて待避可能とする。
【0009】
第2の発明は、第1の発明におけるねじりバネが、開き角度側を中央に向けて、向かい合わせに設置されたスチームコンベクションオーブンとする。
【0010】
第3の発明は、第1又は第2の発明におけるレール溝が、上記扉の凹状空部の左右の内壁に取り付けられる側板に形成されたものであるスチームコンベクションオーブンとする。
【発明の効果】
【0011】
第1の発明は、次の効果を有する。
第1に、予熱補助板の移動方向を決定するレール溝をオーブン庫内に向かって上方に向かうよう斜めに形成しているため、予熱補助板の上に取り付けられているパッキンに予熱補助板が、斜め下から上方に向かって押し当てられるため、従来の別付けの予熱補助板よりも予熱時の密閉性を向上させることができた。
【0012】
第2に、レール溝をオーブン庫内に向かって上方に向かうよう斜めに形成したことは、パッキンに予熱補助板が、斜め下から上方に向かって押し当てられることとなり、レール溝を真っ直ぐに形成した場合に比べて、パッキンの擦れによる摩耗が軽減され、耐久性に優れたものとなった。
【0013】
第3に、ロールインカートが組み込まれた時には、予熱補助板がロールインカートにより押圧され、凹状空部内を扉裏面に向かって押し込まれて待避可能となったため、予熱補助板の取り外しの必要がなくなった。そのため、熱せられた予熱補助板を取り外す作業による火傷の危険がなくなった。
【0014】
第4に、予熱補助板は、予熱補助板のレール軸によりレール溝に係合させているため、レール軸をレール溝より取り外すだけで予熱補助板の取り外しが可能となり、メンテナンス性に優れたスチームコンベクションオーブンとなった。
【0015】
第5に、予熱補助板に使用されるバネに圧縮バネを使用すると、故障が予想されるバネにおいて部品点数が増大する傾向であるが、ねじりバネを使用し、アームを折りたたむことで扉内部に格納される方式を採用したため、部品点数の削減となった。
【0016】
第2の発明の効果ではあるがねじりバネが、開き角度側を中央に向けて、向かい合わせに設置されたため、バネの押し出す力を均等に予熱補助板に掛けることのできるスチームコンベクションオーブンとなった。
【0017】
第3の発明の効果ではあるがレール溝が、扉の凹状空部の左右の内壁に取り付けられる側板に形成されたものであるので、簡単に予熱補助板の取り付けが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】予熱補助機構を示す斜視説明図
図2】予熱補助板の上面説明図
図3】予熱時の予熱補助板の状態を示す部分上面断面説明図
図4】調理時の予熱補助板の状態を示す部分上面断面説明図
図5】レール溝が形成された側板の側面図
図6】予熱時の予熱補助板とオーブン庫の関係を示す説明図
図7】調理時の予熱補助板とラックカート脚の関係を示す説明図
図8】予熱補助板を有しないオーブン庫と扉の関係を示す部分断面説明図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための形態につき実施例と共に説明する。
本発明におけるスチームコンベクションオーブンは、食材収容容器を載置するレール棚3をラックカート上に搭載したロールインカートと、該ロールインカートを受け入れるオーブン庫1と、本発明の特徴となる予熱補助機構を有する扉本体5と、を有するものである。
【0020】
ロールインカートの構造は、従来のものと同様であり、図7にも表れるようにオーブン庫1の底部10下方のオーブ庫外に引き込み可能なラックカート脚2と、 該ラックカート脚2上に、ある高さ隔てて架設されオーブン庫1の底部10上方のオーブン庫内9に引き込み可能なレール棚3載置用の基台4と、該基台4上に搭載されたレール棚3と、オーブン庫1と扉本体5の間に生じる開口空部6を塞ぐ塞ぎ板7を有するものである。尚、ロールインカートの組み込まれる調理時は、図7に示されるように塞ぎ板7により開口空部6は塞がれる。
【0021】
オーブン庫1は、図6及び図7に表れるようにオーブ庫内9には庫内ヒータHや、庫内ファンFが設置されている。尚、オーブン庫1自体は従来のスチームコンベンションオーブンのオーブン庫と同様であるため説明は省略する。
【0022】
本発明は、扉本体5の凹状空部8に予熱補助機構を設けたことを特徴とする。図1は予熱補助機構を示す斜視説明図である。予熱補助機構は、予熱補助板11と、予熱補助板11の移動をガイドする案内側板12とを有する。
【0023】
予熱補助板11は、オーブン庫1と扉本体5の間に、ラックカートの基台4をオーブン庫内9に引き込むために形成された凹状空部8に生じる開口空部6を塞ぐための大きさを有すると共に、凹状空部8内を移動できる大きさとされている。尚、予熱補助板11の側面には、案内側板12に係合するためのレール軸13が設けられている。レール軸13は、左右の側面の上下位置に合計4本設けられている。
【0024】
予熱補助板11が塞ぐ開口空部6の周囲には、予熱補助板11が押し当てられるパッキン30、31が配設されている。図中符号30が扉側押さえパッキンであり、符号31が庫側押さえパッキンである。
【0025】
図1に示されるように予熱補助板11の左右両側には案内側板12が設けられている。案内側板12には、予熱補助板11の移動方向を決定するレール溝14が形成されている。図1及び図5に示されるように、該レール溝14は、オーブン庫内9に向かって上方に向かうよう斜めに形成されている。図1及び図5では図左方がオーブン庫内9側である。レール溝14は、予熱補助板11のレール軸13に対応して左右の案内側板12の上部と下部に形成されている。案内側板12は、扉本体5の凹状空部8の左右の内壁に取り付けられている。尚、レール溝14は扉本体5の凹状空部8の左右の内壁に直接設けても構わない。
【0026】
予熱補助板11と凹状空部8の扉裏面16との間には、予熱補助板11を、開口空部6へ押し出し、且つ、調理時にはラックカート脚2により凹状空部8内を扉裏面16に向かって押し込むための弾性体として、開き角度が鋭角であるねじりバネ17を用いている。ねじりバネ17は、開き角度側を中央に向けて、向かい合わせに設置されることが好ましい。
【0027】
図2に示されるように、ねじりバネ17の2つの端末部腕18、19の内、一方の端末部腕18は予熱補助板11に固定されている。他方の端末部腕19は作用腕として押出アーム15が装着されている。尚、押出アーム15は、図3及び図4に示されるように凹状空部8の扉裏面16に当接している。
【0028】
まず、図3及び図6を参照して、スチームコンベクションオーブンでの予熱時の状態について説明する。予熱時にはオーブン庫1は扉本体5が閉じられている。このとき凹状空部8内にはラックカート脚2のようなものがなく、凹状空部8内で予熱補助板11に圧はかかっていない。そのため予熱補助板11に装着されているねじりバネ17は自由角度に向かって開いた状態となる。このとき、ねじりバネ17の作用腕に装着された押出アーム15は凹状空部8の扉裏面16を押し、その力で予熱補助板11を開口空部6側へ押し出す。予熱補助板11は、レール溝14に案内されて、オーブン庫内9に向かって斜め上方へ移動し、庫側押さえパッキン31に当接して停止する。このとき予熱補助板11の上端は、下方から上方に向かって移動して扉側押さえパッキン30を押圧し、密閉する。
【0029】
続いて、図7及び図4を参照して、スチームコンベクションオーブンでの調理時の状態について説明する。調理の際には、扉本体5を開いてロールインカートをオーブン庫1に組み込む。基台4及び食材が収容されたレール棚3はオーブン庫内9に入れられ、ラックカート脚2はオーブン庫1の下方の庫外に引き込まれる。このときロールインカートに取り付けられている塞ぎ板7が開口空部6の下部で庫側押さえパッキン31と当接し、上部で扉側押さえパッキン30と当接して開口空部6を塞いでいる。
このとき凹状空部8内にラックカート脚2が存在するため、扉本体5を閉めるとラックカート脚2が、予熱補助板11を押圧し、ねじりバネ17が弾性により閉じ、予熱補助板11を凹状空部8の扉裏面16に待避させることになる。
【符号の説明】
【0030】
1・・・・・・・オーブン庫
2・・・・・・・ラックカート脚
3・・・・・・・レール棚
4・・・・・・・基台
5・・・・・・・扉本体
6・・・・・・・開口空部
7・・・・・・・塞ぎ板
8・・・・・・・凹状空部
9・・・・・・・オーブン庫内
10・・・・・・底部
11・・・・・・予熱補助板
12・・・・・・案内側板
13・・・・・・レール軸
14・・・・・・レール溝
15・・・・・・押出アーム
16・・・・・・扉裏面
17・・・・・・ねじりバネ
18,19・・・端末部腕
30・・・・・・扉側押さえパッキン
31・・・・・・庫側押さえパッキン
F・・・・・・・庫内ファン
H・・・・・・・庫内ヒータ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8