(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-03
(45)【発行日】2023-04-11
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A61B 5/00 20060101AFI20230404BHJP
A61B 5/16 20060101ALI20230404BHJP
【FI】
A61B5/00 102E
A61B5/16 130
(21)【出願番号】P 2019035366
(22)【出願日】2019-02-28
【審査請求日】2021-12-27
(73)【特許権者】
【識別番号】591142507
【氏名又は名称】株式会社北電子
(74)【代理人】
【識別番号】110002354
【氏名又は名称】弁理士法人平和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田上 睦朗
(72)【発明者】
【氏名】海老原 幸史
(72)【発明者】
【氏名】松本 敏郎
【審査官】今浦 陽恵
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-209315(JP,A)
【文献】国際公開第2016/067448(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00 - 5/01
A61B 5/06 - 5/22
G16H 10/00 - 10/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出手段が検出した変動情報の値に基づいて、前記検出手段を利用している利用者の状態を示すグラフを表示可能なグラフ表示手段を備えた情報処理装置において、
前記グラフ表示手段は、
第1時間帯に対応する第1画像と第2時間帯に対応する第2画像とを含む背景画像を前記グラフに重ねて表示可能であり、
前記検出手段が変動情報を検出した時刻に対応する位置に、前記グラフを表示することが可能であり、
前記第1画像は、
前記第1時間帯を認識させることが可能な画像であり、
前記第2画像は、
前記第2時間帯を認識させることが可能な画像であ
り、
前記グラフ表示手段は、
前記第1時間帯に含まれる第1時刻を前記第1画像に対応する位置に表示し、
前記第2時間帯に含まれる第2時刻を前記第2画像に対応する位置に表示し、
操作手段が所定の操作を受け付けたことに基づいて、前記第1時刻及び前記第2時刻の位置を変更して表示可能であり、
前記操作手段が前記所定の操作として特定位置及び特定時刻を示す特定情報を指定する操作を受け付けたことに基づいて、前記グラフの前記特定位置に前記特定時刻を表示すると共に、前記特定位置及び前記特定時刻との関係に基づき前記第1時刻及び前記第2時刻の位置を変更して表示可能である
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記操作手段が前記所定の操作として中央位置及び特定時刻を示す特定情報を指定する操作を受け付けたことに基づいて、前記中央位置に前記特定時刻を表示すると共に、前記中央位置及び前記特定時刻との関係に基づき前記第1時刻及び前記第2時刻の位置を変更して表示可能である
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記操作手段が所定の操作を受け付けたことに基づいて、前記第1画像を異なる種別の画像に変更可能な第1画像変更手段と、
前記操作手段が所定の操作を受け付けたことに基づいて、前記第2画像を異なる種別の画像に変更可能な第2画像変更手段と、
を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1時間帯及び前記第2時間帯は、時期に応じて変動する時間帯であり、
前記グラフ表示手段は、
第1時期における前記第1画像と第2時期における前記第1画像とを異なる時間帯を認識させる表示態様で表示可能であり、
第1時期における前記第2画像と第2時期における前記第2画像とを異なる時間帯を認識させる表示態様で表示可能である
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一
項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記グラフ表示手段は、
前記操作手段が所定の操作を受け付けたことに基づいて、前記グラフの表示態様を異なる表示態様に変更可能である
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
検出手段が検出した変動情報の値に基づいて、前記検出手段を利用している利用者の状態を示すグラフを表示可能な
グラフ表示手段を備えた情報処理装置のコンピュータに、
第1時間帯に対応する第1画像と第2時間帯に対応する第2画像とを含む背景画像を前記グラフに重ねて表示させることが可能であり、
前記検出手段が変動情報を検出した時刻に対応する位置に、前記グラフを表示させることが可能であり、
前記第1画像は、
前記第1時間帯を認識させることが可能な画像であり、
前記第2画像は、
前記第2時間帯を認識させることが可能な画像であり、
前記グラフ表示手段は、
前記第1時間帯に含まれる第1時刻を前記第1画像に対応する位置に表示し、
前記第2時間帯に含まれる第2時刻を前記第2画像に対応する位置に表示し、
操作手段が所定の操作を受け付けたことに基づいて、前記第1時刻及び前記第2時刻の位置を変更して表示可能であり、
前記操作手段が前記所定の操作として時刻の位置及び指定時刻を示す特定情報を指定する操作を受け付けたことに基づいて、前記時刻の位置に前記指定時刻を表示すると共に、前記時刻の位置及び前記指定時刻の関係に基づき前記第1時刻及び前記第2時刻の位置を変更して表示可能である
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体情報などの変動情報に基づいて利用者の状態を把握可能な情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
生体情報に基づいて対象者の状態を把握する技術が知られている。
例えば、ベッドに振動検知機器を設置してベッドに横たわる対象者の呼吸、心拍、体動に伴う振動情報を抽出し、この振動情報を分析することによって、対象者が在床中か否かを判定したり、睡眠状態等を判定することができる。
このような技術に関し、特許文献1には、就寝者の睡眠状態を検出・評価し、グラフとして表示可能な睡眠状態評価装置が提案されている(
図14のR10参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような睡眠状態評価装置においては改良の余地があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明の情報処理装置は、検出手段が検出した変動情報の値に基づいて、前記検出手段を利用している利用者の状態を示すグラフを表示可能なグラフ表示手段を備えた情報処理装置において、前記グラフ表示手段は、第1時間帯に対応する第1画像と第2時間帯に対応する第2画像とを含む背景画像を前記グラフに重ねて表示可能であり、前記検出手段が変動情報を検出した時刻に対応する位置に、前記グラフを表示することが可能であり、前記第1画像は、前記第1時間帯を認識させることが可能な画像であり、前記第2画像は、前記第2時間帯を認識させることが可能な画像であり、前記グラフ表示手段は、前記第1時間帯に含まれる第1時刻を前記第1画像に対応する位置に表示し、前記第2時間帯に含まれる第2時刻を前記第2画像に対応する位置に表示し、操作手段が所定の操作を受け付けたことに基づいて、前記第1時刻及び前記第2時刻の位置を変更して表示可能であり、前記操作手段が前記所定の操作として時刻の位置及び指定時刻を示す特定情報を指定する操作を受け付けたことに基づいて、前記時刻の位置に前記指定時刻を表示すると共に、前記時刻の位置及び前記指定時刻の関係に基づき前記第1時刻及び前記第2時刻の位置を変更して表示可能にしてある。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理システムを示す図である。
【
図3】モニター装置から送信される変動情報の一例を示す図である。
【
図6】(a)は利用者の状態を示す状態アイコンを含むステータスウインド、(b)は複数の利用者のステータスウインドを配列したステータス一覧画面である。
【
図9】睡眠グラフが表示される睡眠グラフ画面の一例である。
【
図10】状態画像の構成を管理する管理テーブルを示す図である。
【
図12】時刻位置を変更する際の操作画面であり、(a)は変更前の中央時刻を示す図であり、(b)は変更の際の入力操作を示す図である。
【
図13】(a)は時刻位置を変更する前の背景画像であり、(b)は時刻位置の変更後の背景画像である。
【
図14】画像の種別を変更する際の操作画面であり、(a)は、変更前の画像種別と時間帯との対応付けを示す図であり、(b)は変更の際の入力操作を示す図である。
【
図15】(a)は変更前の画像種別と時間帯との対応付けにおける背景画像であり、(b)は画像種別の変更後の背景画像である。
【
図16】時間帯毎に異なる色を配色する際の操作画面である。
【
図17】(a)は同一の色が配色された背景画像、(b)は時間帯毎に異なる色が配色された後の背景画像である。
【
図18】(a)は3~5月における時期・時間帯データであり、(b)は6~9月における時期・時間帯データであり、(c)は10~2月における時期・時間帯データである。
【
図19】(a)は3~5月における背景画像であり、(b)は6~9月における背景画像であり、(c)は10~2月における背景画像である。
【
図20】グラフの表示態様を変更する際の操作画面であり、(a)は変更前の表示態様を示す図であり、(b)は変更の際の入力操作を示す図である。
【
図21】(a)は変更前のグラフの表示態様を示す図であり、(b)は変更後のグラフの表示態様を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の一実施形態に係る情報処理システムについて、
図1~21を参照して説明する。
【0008】
本実施形態の情報処理システムは、タブレット、スマートフォン、パーソナルコンピュータ(PC)等の情報処理装置4と、内部及び外部に各種のセンサを設けたモニター装置1(端末装置)とを備える。
このような情報処理システムは、例えば、老人ホームなどの介護施設に設けることができる。
モニター装置1及び各センサは、その利用者にあたる被介護者の部屋ごとに設けられ、各センサが検出した利用者の生体情報や環境情報などの変動情報を各モニター装置1が取得できるようになっている。
【0009】
情報処理装置4は、例えば、タブレットやスマートフォンは介護従事者などの管理者により携行され、PCは被介護者や管理者が常駐する管理室に設けられるが、いずれもモニター装置1との間でWi-Fi(登録商標)などの無線通信が可能となっている。
情報処理装置4は、モニター装置1からこの無線通信を介して変動情報を受信し、変動情報に基づいて利用者の状態を示す情報を表示することができる。
【0010】
以下、このような情報処理システムについて、モニター装置1と情報処理装置4に分けて詳細に説明する。
【0011】
[モニター装置]
モニター装置1は、
図1に示すように、所定形状(たまご形)の筐体からなる端末装置であり、各利用者の部屋において、利用者が就寝や休憩等に利用するベッドごとに設置されている。
モニター装置1は、例えば、ベッドの足やベッドフレームに、面ファスナー等を用いて固定することができる。この際、モニター装置1の裏側に、面ファスナーの取付位置を示すガイド等を設けることで固定作業を円滑に行うことができる。
【0012】
モニター装置1は、
図2に示すように、外部センサ情報受信部11と、内部センサ12と、記憶部13と、通信部14と、操作部15と、制御部17と、を備えている。
【0013】
外部センサ情報受信部11は、モニター装置1の外部に設けた生体センサ21などの外部センサ(検出手段)と通信ケーブル等を介して接続され、外部センサにより検出された各種情報を自動的に受信するようにしている。
【0014】
生体センサ21は、利用者による押圧など外的な作用を受けて内圧が変動するエアバッグ211と、エアバッグ211における圧力を検知してこれを電気信号(例えば電圧値)に変換する圧電素子を備えた圧力検知部212とによって構成される。
エアバッグ211は、例えば、ベッド上の利用者の胸部に対応する位置に、面ファスナー等を用いて固定することができる。
このような生体センサ21によれば、利用者の心拍、呼吸、体動に伴う振動に応じ、エアバッグ211が受けた圧力値を示す電気信号を生成することができる。生体センサ21は、このような電気信号からなる振動情報(生体情報)を外部センサ情報受信部11に送信する。
【0015】
内部センサ12は、モニター装置1の内部に設けられた内部センサ(検出手段)であって、本実施形態では、温度センサ、湿度センサ、気圧センサ、照度センサ、GPSセンサ等の環境センサによって構成されている。
このため、モニター装置1は、これらのセンサを介して、温度(室温)(°C)、湿度(%)、気圧(hPa)、照度(lx,ルクス)、位置情報(緯度・経度)等といった周囲の環境情報を検出することができる。
なお、外部センサをモニター装置1の内部に設けたり、内部センサをモニター装置の外部に設けることもできる。すなわち、各センサは、特に設置場所を制限するものではなく、どのような態様で設置されてもよい。
【0016】
記憶部13は、例えば、ROM、RAMや、EEPROM、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ等により構成され、モニター装置1の有する機能を実行するためのプログラムやデータを記憶する記憶手段である。
記憶部13に記憶されるデータには、モニター装置1に固有の識別情報であって、Wi-Fi通信において用いられるSSID(Service Set Identifier)がある。
【0017】
通信部14は、情報処理装置4との間で各種情報の送受信を行う通信手段である。
本実施形態の通信部14は、Wi-Fi規格に対応した無線通信インタフェースであり、同規格の無線通信インタフェースを有する情報処理装置4との間に通信回線を確立し、この通信回線を通じて情報の送受信が可能になっている。
通信部14から送信される情報には、生体センサ21により検出される振動情報や内部センサ12により検出される環境情報などの変動情報がある。なお、
図3は、モニター装置1から送信される情報の一例である。
また、通信部14は、SSIDを含むビーコンと呼ばれる電波を全方位に向けて常時発信している。
【0018】
操作部15は、モニター装置1における操作手段であり、筐体の前部に設けられている。
【0019】
制御部17は、CPU,ROM,RAMからなるコンピュータで構成され、種々の制御動作を行う。
例えば、制御部17は、情報処理装置4との間で通信回線を確立させ、この通信回線を通じて、生体センサ21により検出された振動情報や内部センサ12により検出された環境情報を、情報処理装置4に送信する動作を行う。
制御部17は、振動情報や環境情報の送信を、一定の間隔で(例えば、15秒ごと)、SSIDに紐付けて行う(
図3参照)。
【0020】
[情報処理装置]
情報処理装置4は、
図4に示すように、通信部41と、記憶部42と、表示部43と、操作部44と、制御部45と、を備えている。
【0021】
通信部41は、各モニター装置1との間で情報の送受信を行う通信手段である。
通信部41は、Wi-Fi規格に対応した無線通信インタフェースであり、同規格の無線通信インタフェースを有するモニター装置1との間で通信回線を確立し、この通信回線を通じて情報の送受信を行うことができる。
このため、本実施形態の通信部41は、検出手段である各センサにより検出された振動情報や環境情報などの変動情報をモニター装置1から受信する受信手段として動作することができる。これらの情報は、モニター装置1の送信タイミングに応じ、一定の間隔で受信することができる。
なお、通信部41は、複数のモニター装置1との間に同時に通信回線を確立することができ、各モニター装置1から同時に受信した振動情報等に基づいて、各利用者の状況をリアルタイムに確認できるようになっている(
図6(b)参照)。
【0022】
記憶部42は、例えば、RAM、EEPROMやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリ等により構成され、情報処理装置4が備える各種機能を実行するためのプログラムやデータを記憶する。
記憶部42に記憶されるプログラムには、利用者の在床/離床状態や睡眠状態などの状態判定を行ったり当該状態判定の判定結果を表示部43に表示させるためのプログラムがある。
このようなプログラムは、例えば、製造時に予め記憶しておいたり、ウェブサイトからダウンロードしたり、外部の装置やUSBメモリなどの記憶媒体から取得することができる。
【0023】
表示部43は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等からなる表示手段である。
表示部43は、タッチ操作可能なタッチパネルで構成し、指やタッチペンで画面を触れることにより各種の設定操作を受け付けるようにすることで、操作手段として機能させることもできる。
表示部43には、利用者の現在又は過去の状態を表示したり、各種設定画面を表示することができる。
操作部44は、例えば、キーボードやマウスからなる操作手段である。
例えば、操作部44の操作によって、利用者の登録を行うことができる。利用者の登録情報には、利用者名、部屋番号、ベッド番号、モニター装置1の管理番号、SSID、シリアル番号等がある。利用者の登録が完了すると、これらの情報が利用者登録テーブル(
図5)として記憶部42に記憶される。
【0024】
制御部45は、CPUを備えるコンピュータで構成され、記憶部42に記憶されているプログラムを実行することで各種機能を実行する。
例えば、制御部45は、通信部41により受信した変動情報の値に基づいて利用者の状態判定を行うことができる。
例えば、振動情報の値に基づいて、利用者がベッド上に存在するか否かを判定することができる。
これは、情報処理装置4では、生体センサ21により検出された振動情報を、モニター装置1を介して定期的に受信する構成となっており、所定値以上の振動情報を受信している場合は、ベッド上に存在する利用者の呼吸、心拍、体動による振動情報とみなすことができるからである。
このため、所定値以上の振動情報を受信している場合、利用者は「在床(在床中)」と判定することができ、他方、所定値以上の振動情報を受信していない場合は、利用者は「離床(離床中)」(ベッド上に存在していない)と判定することができる。
なお、振動情報を受信し始めたタイミングをもって、「入床発生」と判定することができ、振動情報を受信しなくなったタイミングをもって、「離床発生」と判定することもできる。
【0025】
また、上記状態判定により「在床」と判定された場合、さらに、その利用者が「睡眠中」か「起床中」かを判定することができる。
例えば、公知の判定方法に基づき、振動情報において、大きな振幅(振動情報値)が高頻度で検出された場合は、寝返りなどの体動が頻繁にあるとみなして「起床中」と判定し、「起床中」以外を「睡眠中」と判定することができる。
なお、「睡眠中」から「起床中」に切り替わったタイミングをもって「起床」と判定することができ、「起床中」から「睡眠中」に切り替わったタイミングをもって「睡眠開始」と判定することもできる。
「睡眠(睡眠中)」と判定された場合、睡眠深度(眠りの深さ)を判定することもできる。
例えば、公知の判定方法に基づき、各睡眠深度に固有の心拍数・呼吸数や、睡眠中に移行してから各睡眠深度に至る時間等の分析結果に基づいて、「浅い眠り」、「深い眠り」、「中間の眠り」等と判定することができる。
【0026】
このような利用者の状態判定は、モニター装置1から変動情報を受信するたび(具体的には15秒という短い間隔で)、すなわち、検出手段が変動情報を検出するたびに行うようにしている。
これにより、利用者の現在の状態をリアルタイムに把握することができる。
また、利用者の状態判定は、モニター装置1から変動情報とともに受信するSSIDをキーとして利用者を特定し(
図5参照)、特定した利用者ごとに行うようにしている。
このため、状態判定を複数人に対して同時に行うことができる。
【0027】
情報処理装置4は、上記状態判定に基づき、利用者の現在の状態を表示部43に表示することができる。
図6(a)は、利用者の現在の状態を示す状態アイコンを含むステータスウインドであり、所定の操作によって表示させることができる。
図6(a)に示すように、ステータスウインドP1では、領域aに、利用者の現在の状態を示す状態アイコンi1を表示する。
図7に示すように、状態アイコンi1には、在床中(起床中)アイコンi1aと、睡眠中アイコンi1bと、離床中アイコンi1cとがあり、これらの画像データが記憶部42に記憶されている。
例えば、状態判定により、在床中で、かつ、起床中と判定された場合は、在床中(起床中)アイコンi1aが領域aに表示される。
また、状態判定により、在床中で、かつ、睡眠中と判定された場合は、睡眠中アイコンi1bが領域aに表示される。
また、状態判定により、離床中と判定された場合は、離床中アイコンi1cが領域aに表示される。
【0028】
情報処理装置4は、このような状態判定の判定結果を状態履歴データとして記憶部42に記憶する。
具体的には、
図8に示すように、「在床」が判定された場合は、「在床」を示す情報と判定時刻とを対応付けて記憶し、「睡眠」が判定された場合は、「睡眠」を示す情報と判定時刻とを対応付けて記憶し、「離床」が判定された場合は、「離床」を示す情報と判定時刻とを対応付けて記憶する。
なお、上記以外の状態や睡眠深度に関する履歴も状態履歴データに含めて記憶することができる。
【0029】
領域bには、利用者の生体情報として、血流(心拍)による振動を示す血流振動アイコン、呼吸に伴って発生する振動を示す呼吸振動アイコン、及び、寝返りなどの体動によって発生する振動を示す体動振動アイコン、並びに、それぞれの感度を示す感度アイコンが表示される。
このような各種振動アイコンと感度アイコンの組合せによれば、心拍、呼吸、体動に係る振動の大小を一目で把握することができる。
また、生体センサ21(エアバッグ211)の設置状態が悪いときには血流振動アイコンの感度や呼吸振動アイコンの感度が比較的低くなるため、その設置状態の善し悪しの判断の参考にすることもできる。
また、領域bには、在床中か離床中かを示す文字情報(「在床情報」)や、睡眠中か覚醒かを示す文字情報(「睡眠状態」)を表示することもできる。
領域cには、環境情報として、室温、湿度、気圧、照度を表示する。
【0030】
この他、ステータスウインドP1には、モニター装置1との通信状態を示すレベルメータを表示することができる。
例えば、モニター装置1から常時発信されているビーコンの受信強度を求め、その強弱をレベルメータにより表示することができる。レベルメータによれば、モニター装置1と情報処理装置4との間の通信状態(強弱や切断状態などのネットワークステータス)を、視覚を通じて把握することができる。
なお、複数の利用者のステータスウインドを配列したステータス一覧画面を表示することもできる(
図6(b)参照)。
このように、情報処理装置4では、検出手段が検出した変動情報の値に基づいて、前記検出手段を利用している利用者の状態を判定し、その判定結果をリアルタイムに確認できるようにしている。
【0031】
また、情報処理装置4は、制御部45がグラフ表示手段として機能することで、検出手段が検出した変動情報の値に基づいて、検出手段を利用している利用者の状態を示すグラフを表示する。
例えば、情報処理装置4では、記憶部43に記憶している状態履歴データに基づき、利用者の過去の睡眠などの状態や状態変化を示すグラフ(以下、睡眠グラフという)を表示部43に表示することができる。
図9は、睡眠グラフSの表示画面の一例である。
図9に示すように、睡眠グラフSは、利用者の過去の状態や状態変化を把握可能な棒グラフによって構成される。
このような棒グラフは、状態を示す状態画像vを、各状態発生時刻に対応して配置することで形成することができる。
状態画像vには、「在床」を示す黄色の状態画像v1、「睡眠」を示す緑色の状態画像v2、「離床発生」を示す赤色の状態画像v3、「離床」を示す無色(透明を含む)状態画像v4などがあり、
図10に示す管理テーブルにおいて管理(記憶部42に記憶)されている。
例えば、
図8に示す3/11の状態履歴データによれば、18:00~23:59は「在床」状態であるためその時間帯には黄色の「状態画像v1」を連続配置し、0:00~5:59は「睡眠」状態であるためその時間帯には緑色の「状態画像v2」を連続配置し、「6:00」は「離床発生」状態であるためその時刻には赤色の「状態画像v3」を配置する。
この結果、3/11における利用者の状態や状態変化を示す棒グラフが形成される(
図9参照)。
また、睡眠グラフSには、その上部に、横方向に沿って時刻(左から順に12:00,18:00,0:00,6:00,12:00)が表示されている。
このため、睡眠グラフSを時刻とともに参照することで、「どの時間帯にどのような睡眠状態であったか」といった、時間帯毎の状態確認ができる。
なお、本実施形態では、「離床」の時刻又は時間帯に、無色の状態画像v4を配置することでその時刻又は時間帯において「離床」状態であることを表すようにしているが、状態画像vを何ら配置しないことで、「無色」、すなわち、「離床」を表すこともできる。
また、棒グラフに限らず、他のグラフ(折れ線グラフなど)を用いて睡眠グラフSを構成することもできる。
【0032】
睡眠グラフSは、背景画像Zとともに表示される(
図9参照)。
背景画像Zは、
図11に示すように、睡眠グラフSの下位に重ねて配置することで、睡眠グラフSを包含しつつ、当該睡眠グラフSを視認可能な態様で表示される。
背景画像Zは、複数の画像を含めて構成することができる。
例えば、背景画像Zを複数の領域に区分けし、領域ごとに異なる属性(色、透明度など)を設定したり、異なる文字や図柄を配置することで、背景画像Zにデザインの異なる複数の画像を含めることができる。
なお、背景画像Zそのものを複数の画像で構成することもできる。
また、同じデザインからなる複数の画像を背景画像Zに含めることもできる。
【0033】
このような複数の画像には、第1時間帯に対応する第1画像と第2時間帯に対応する第2画像とがある。
具体的には、
図9及び
図11に示すように、昼の時間帯(第1時間帯)を認識可能な画像(以下、昼画像Y1という)、夜の時間帯(第2時間帯)を認識可能な画像(以下、夜画像Y2という)、朝の時間帯を認識可能な画像(以下、朝画像Y3という)などがある。
なお、昼画像Y1、夜画像Y2、朝画像Y3のうち、どれを第1画像としてもよく、どれを第2画像としてもよい。
なお、昼の時間帯は12:00~17:59、夜の時間帯は18:00~23:59、朝の時間帯は6:00~11:59とする。
【0034】
昼画像Y1は、昼の時間帯である12:00~17:59に対応する領域に設けられた背景画像であり、昼に関連する色(例えば黄色)や図柄・文字(例えば太陽の図柄や文字「昼」)を配置することによって構成することができる。
これにより、昼画像Y1を見た者が、「昼の時間帯」や「昼」を直感的に認識することができる。
夜画像Y2は、夜の時間帯である18:00~23:59に対応する領域に設けられた背景画像であり、夜に関連する色(例えば青色)や図柄・文字(例えば月の図柄や文字「夜」)を配置することによって構成することができる。
これにより、夜画像Y2を見た者が、「夜の時間帯」や「夜」を直感的に認識することができる。
朝画像Y3は、朝の時間帯である6:00~11:59に対応する領域に設けられた背景画像であり、朝に関連する色(例えば橙色)や図柄・文字(例えばニワトリの図柄や文字「朝」)を配置することによって構成することができる。
これにより、朝画像Y3を見た者が、「朝の時間帯」や「朝」を直感的に認識することができる。
【0035】
このように睡眠グラフSは、時刻に対応する位置に利用者の状態を認識することができるグラフであって、当該グラフを、朝の時間帯を認識可能な昼画像Y1、夜の時間帯を認識可能な夜画像Y2、朝の時間帯を認識可能な朝画像Y3を含む背景画像Zと重ねて表示するようにしている。
このような睡眠グラフSは、背景画像Zと重ねて表示されるため、当該睡眠グラフSを見たときには必ず背景画像Zも見ることになる。
また、背景画像Zは、時間帯を直観的に認識可能な画像(昼画像Y1,夜画像Y2,朝画像Y3)を含めて構成されている。
このため、睡眠グラフSを介して利用者の状態を確認したときには、背景画像Zを介してその時刻や時間帯が認識される。
したがって、このような睡眠グラフSによれば、「どの時間帯にどのような睡眠状態であったか」といった時間帯毎の状態確認を直観的に行うことができる。
このため、管理者など、睡眠グラフSを確認する者は、利用者の時間帯毎の状態確認を容易に行うことができ、時間帯毎の状態確認に要する時間を短縮することができる。
また、このような睡眠グラフSによれば、仮に画面上に時刻を表示しないとしても、時間帯の状態確認ができる。
このため、睡眠グラフSの画面構成を簡素化したり、画像情報量を抑えることができる。
なお、
図9や
図11の背景画像Zの例では、昼画像Y1、夜画像Y2、朝画像Y3について色と図柄の双方を異ならせたが、色と図柄の一方を統一することもできる。
【0036】
[時刻位置の変更]
上述したように、睡眠グラフSの上部には、時刻が表示されている。
具体的には、背景画像Zに対し、上部中央の位置に「0:00」が配置され、上部左端の位置に「12:00」が配置され、上部右端の位置に「12:00」が配置され、左端の「12:00」と「0:00」の中間点に「18:00」が配置され、右端の「12:00」と「0:00」の中間点に「6:00」が配置されている。
言い換えると、昼画像Y1に対しては、上部左端の位置に「12:00」が配置され、上部右端の位置に「18:00」が配置され、夜画像Y2に対しては、上部左端の位置に「18:00」が配置され、上部中央の位置に「0:00」が配置され、上部右端の位置に「6:00」が配置され、朝画像Y3に対しては、上部左端の位置に「6:00」が配置され、上部右端の位置に「12:00」が配置されている。
すなわち、第1時間帯(例えば朝の時間帯)に含まれる第1時刻(例えば12:00)を第1画像(朝画像Y3)に対応する位置(朝画像Y3の左端)に表示し、第2時間帯(例えば夜の時間帯)に含まれる第2時刻(例えば0:00)を第2画像(夜画像Y2)に対応する位置(夜画像Y2の中央)に表示するようにしている。
【0037】
ここで、時刻「0:00」は中央に配置されるため夜の時間帯における状態把握はし易い。
ところが、朝や昼の時刻は中央から離れた位置に配置されるため、朝の時間帯や夜の時間帯における状態把握はし難い。
特に12:00は左端及び右端に配置されており、12:00を跨ぐ時間帯の状態や状態変化の把握はしづらい。
例えば、日付「03/09」の11:00~12:59の状態を確認したい場合、日付「03/09」の11:00~11:59の状態と、日付「03/10」の12:00~12:59の状態とを、それぞれ確認する必要があり、不便である。
【0038】
そこで、本発明の情報処理装置4は、時刻の位置を所望の位置に変更できるようにした。
時刻の位置の変更は、
図12に示す操作画面を介して行うことができる。
図12(a)は、時刻位置を変更する前の操作画面を示す図であり、中央時刻「0:00」が表示されている。
図13(a)は、時刻位置を変更する前の背景画像Z、すなわち、中央時刻が「0:00」の場合の背景画像Zを示す図である。
つまり、時刻位置の変更前は、「0:00」が中央に配置され、「12:00」が左端と右端に配置され、左端の「12:00」と「0:00」の中間点に「18:00」が配置され、右端の「12:00」と「0:00」の中間点に「6:00」が配置されている。
また、「18:00~6:00」の時間帯に対応する領域に夜画像Y2が配置され、左端の「12:00」から「18:00」の時間帯に対応する領域に昼画像Y1が配置され、右側の「12:00」から「0:00」の時間帯に対応する領域に朝画像Y3が配置されている。
ここで、
図12(b)に示すように、マウスやキーボード等の操作によって中央時刻の覧に「12:00」を入力する変更操作を行う。
この操作に伴い、
図13(b)に示すように、時刻の位置が変更される。
具体的には、「12:00」が中央に配置され、「0:00」が左端及び右端に配置され、「6:00」が左端の「0:00」と「12:00」の中間点に配置され、「18:00」が右端の「0:00」と「12:00」の中間点に配置される。
また、時刻の位置の変更に伴って、朝画像Y3が、変更後の6:00~12:00の時間帯に対応する領域に配置され、昼画像Y1が、変更後の12:00~18:00の時間帯に対応する領域に配置され、夜画像Y2が、変更後の0:00~6:00の時間帯に対応する領域と、変更後の18:00~0:00の時間帯に対応する領域に配置される。
すなわち、操作手段が所定の操作を受け付けたことに基づいて、第1時刻(左端の12:00)及び第2時刻(中央の0:00)の位置とともに、第1時刻に対応する第1画像(例えば昼画像Y1)及び第2時刻に対応する第2画像(例えば夜画像Y2)を含む背景画像の位置を変更して表示する。
なお、睡眠グラフSは、時刻に対応する位置に表示されることから、時刻を変更した場合でも、変更後の時刻に対応して表示が変更される(図示省略)。
つまり、時刻位置を変更したとしても、睡眠グラフSは、その機能を損なうことなく適切に表示される。
したがって、時刻位置を変更することで、睡眠グラフSを好みの表示態様にカスタマイズできるようになり、利便性も向上させることができる。
なお、中央時刻に限らず、左端の時刻や右端の時刻を指定して位置を変更することもできる。
また、タッチパネル画面の場合、時刻や背景画像Zをスライドする操作によって所望の時刻を中央に変更することができる。
【0039】
[時間帯毎に背景画像を設定]
様々な時間帯毎に背景画像を設定することもできる。
すなわち、上述した昼の時間帯、夜の時間帯、朝の時間帯とは長さや始期・終期が異なる時間帯毎に背景画像を設定することができる。
具体的には、単位時間毎(例えば1時間毎)など、細かな時間帯毎に背景画像を設定できるようにすることで、より詳細に時間帯毎の状態確認ができるようになる。
また、上述した昼・夜・朝の時間帯の一部を昼・夜・朝とは異なる概念の時間帯を示す画像の種別に変更することもできる。
これは、例えば、夜の時間帯には深夜や夕方の時間帯が含まれ、朝の時間帯には早朝や正午前の時間帯が含まれるなど、一つの時間帯に異なる概念の時間帯が含まれるからである。
このため、本発明の情報処理装置4では、操作手段が所定の操作を受け付けたことに基づいて、第1画像(例えば夜画像Y2)を異なる種別の画像(深夜画像Y4)に変更できるようにし(第1画像変更手段)、操作手段が所定の操作を受け付けたことに基づいて、第2画像(例えば朝画像Y3)を異なる種別の画像(例えば早朝画像)に変更できるようにした(第2画像変更手段)。
このような画像種別の変更は、
図14に示す操作画面を介して行うことができる。
なお、
図14(a)の操作画面には、変更前における画像種別と時間帯との対応付けが表示されている。
つまり、変更前は、朝画像と時間帯「6:00~11:59」、昼画像と時間帯「12:00~17:59」、及び夜画像と時間帯「18:00~5:59」とが対応付けられている。
このため、変更前は、
図15(a)に示すように、時間帯「6:00~11:59」に対応して朝画像Y3が表示され、時間帯「12:00~17:59」に対応して昼画像Y1が表示され、時間帯「18:00~5:59」に対応して夜画像Y2が表示される。
変更前は、深夜画像と早朝画像は、時間帯が対応付けられていないため背景画像として表示されていない(
図14(a)、
図15(a)参照)。
【0040】
ここで、夜画像Y2の一部を、異なる種別の画像「深夜画像」に変更する場合について説明する。
具体的には、「0:00~5:59」の時間帯を、夜画像から深夜画像に変更する場合について説明する。
この場合、
図14(b)に示すように、マウスやキーボード等の操作によって、「深夜画像」に対応する時間帯の欄に「0:00~5:59」を入力する。
この入力に伴い、そのままだと重複する「夜画像」に対応する時間帯の欄を「18:00~5:59」から「18:00~23:59」に変更する。この変更は、手動又は自動で行うことができる。
これにより、
図15(b)に示すように、「0:00~5:59」の時間帯に対応して表示されていた夜画像Y2が深夜画像Y4に変更される。
なお、本実施形態では、夜画像を深夜画像に変更する例について説明したが、種別は変えずに、単に時間帯毎にデザインを異ならせることもできる。
このように、時間帯毎に背景画像を設定できるようにすることで、睡眠グラフSをより見易くすることができる。
【0041】
[時間帯毎に背景画像の色を設定]
時間帯毎に背景画像の色を設定することができる。
具体的には、朝画像Y3、昼画像Y1、夜画像Y2の色を同一にしたり、それぞれ異ならせることができる。
図17(a)は、朝画像Y3、昼画像Y1、夜画像Y2について同一の色(例えば白)が設定されている背景画像Zである。
この背景画像Zを、朝画像Y3、昼画像Y1、夜画像Y2の色をそれぞれ異なる色に設定する方法について説明する。
色の変更は、
図16に示す操作画面を介して行うことができる。
例えば、
図16に示すように、マウスやキーボード等の操作によって、「12:00~17:59」の時間帯に対して「黄色」を設定し、「18:00~5:59」の時間帯に対して「青色」を設定し、「6:00~11:59」の時間帯に対して「橙色」を設定する。
これにより、
図17(b)に示すように、「12:00~17:59」の時間帯に対応して「黄色」の昼画像Y1が表示され、「18:00~5:59」の時間帯に対応して「青色」の夜画像Y2が表示され、「6:00~11:59」の時間帯に対応して「橙色」の朝画像Y3が表示されることになる。
このように時間帯毎に背景画像の色を設定できるようにすることで、時間帯を示す他の画像構成(図柄、時刻)を表示しなくても、色だけで、どの時間帯を示しているかを直感的に把握できるようになる。
このため、このような背景画像Zを背景とする睡眠グラフSによれば、時間帯毎の状態確認を容易に行うことができる。
なお、背景画像Zを同一の色で統一(変更)したい場合には、
図16の操作画面において所望の1色を設定することで実施できる。
また、色に限らず、図柄を、時間帯毎に異ならせたり、統一することもできる。
【0042】
[時期に応じた背景画像]
時期に応じた時間帯に基づく昼画像Y1、夜画像Y2、朝画像Y3を表示させることもできる。
季節などの時期の違いによって日照時間が異なり、これに伴って朝画像、昼画像、夜画像の時間帯も変化するからである。
例えば、3~5月は、12:00~17:59は昼の時間帯であり、18:00~5:59は夜の時間帯であり、6:00~11:59は朝の時間帯であるとする。
また、6~9月は、12:00~18:59は昼の時間帯であり、19:00~4:59は夜の時間帯であり、5:00~11:59は朝の時間帯であるとする。
また、10~2月については、12:00~16:59は昼の時間帯であり、17:00~6:59は夜の時間帯であり、7:00~11:59は朝の時間帯であるとする。
情報処理装置4では、このような時期毎の朝・昼・夜の時間帯を把握可能なデータ(以下、時期・時間帯データという)を予め記憶部42に記憶している。
図18(a)は、3~5月における時期・時間帯データであり、
図18(b)は、6~9月における時期・時間帯データであり、
図18(c)は、10~2月における時期・時間帯データである。
制御部45は、現在の時期に応じた時期・時間帯データを参照して、対応する領域に朝画像Y3、昼画像Y1、夜画像Y2を配置して表示する。
具体的には、現在が3~5月であれば、
図18(a)に示す時期・時間帯データを参照し、12:00~17:59の時間帯に対応する領域に昼画像Y1を配置し、18:00~5:59の時間帯に対応する領域に夜画像Y2を配置し、6:00~11:59の時間帯に対応する領域に朝画像Y3を配置する。
これにより、
図19(a)に示す態様の背景画像Zが睡眠グラフSの背景に表示される。
また、現在が6~9月であれば、
図18(b)に示す時期・時間帯データを参照し、12:00~16:59の時間帯に対応する領域に昼画像Y1を配置し、17:00~6:59の時間帯に対応する領域に夜画像Y2を配置し、7:00~11:59の時間帯に対応する領域に朝画像Y3を配置する。
これにより、
図19(b)に示す態様の背景画像Zが睡眠グラフSの背景に表示される。
また、現在が10~2月であれば、
図18(c)に示す時期・時間帯データを参照し、12:00~17:59の時間帯に対応する領域に昼画像Y1を配置し、18:00~5:59の時間帯に対応する領域に夜画像Y2を配置し、6:00~11:59の時間帯に対応する領域に朝画像Y3を配置する。
これにより、
図19(c)に示す態様の背景画像Zが睡眠グラフSの背景に表示される。
なお、情報処理装置4は、モニター装置1の照度センサが取得した照度を受信可能であるため、当該受信した照度に基づいて当日の時期を特定し(例えば照度から特定される日の入り時刻と日の出時刻に基づいて時期を特定する)、特定した時期に応じた背景画像Sを翌日の背景画像Zとして表示させることもできる。
これにより、リアルタイムの日照時間に応じた背景画像Zと共に、睡眠グラフSを表示することができる。
すなわち、時期によって異なる朝・昼・夜の時間帯に対応した精度良い睡眠グラフSを表示することができる。
なお、
図18に示す時期毎の朝・昼・夜の時間帯は任意の時間帯に設定・変更することができる。
これにより、例えば、北海道と沖縄など、場所によって異なる朝・昼・夜の時間帯に柔軟に対応することができる。
また、
図19の各図に示すように、時期に応じて時刻の位置や情報を変化させることもできる。
例えば、現在が6~9月の場合、当該時期の時期・時間帯データ(
図18(b)参照)に基づき、昼の時間帯と夜の時間帯との境界にあたる時刻(19:00)を当該境界に対応する位置(背景画像Zの上部)に表示し、夜の時間帯と朝の時間帯との境界にあたる時刻(5:00)を当該境界に対応する位置(背景画像Zの上部)に表示する。
ただし、時刻の位置や情報を固定して表示することもできる。
【0043】
[グラフの表示態様の変更]
睡眠グラフSを構成する棒グラフの表示態様を変更することもできる。
グラフの表示態様の変更は、
図20に示す操作画面を介して行うことができる。
なお、
図20(a)の操作画面には、変更前の各状態画像vの構成(色)が表示されている(
図10参照)。
図21(a)は、変更前のグラフの表示態様である。
つまり、変更前は、睡眠グラフSは、「在床」の時間帯は状態画像v1が配置されることにより「黄色」で表示され、「睡眠」の時間帯は状態画像v2が配置されることにより「緑色」で表示され、「離床発生」の時刻は状態画像v3が配置されることにより「赤色」で表示され、「離床」の時間帯は状態画像v4が配置されることにより「無色」で表示されている。
ここで、
図20に示すように、マウスやキーボード等の操作によって、「在床」を示す状態画像v1の構成を「黄緑色」に設定し、睡眠を示す状態画像v2の構成を「青色」に設定し、離床発生を示す状態画像v3の構成を「離床発生アイコン」に設定し、離床を示す状態画像v4の構成を「グレー」に設定する。
これにより、状態画像v1の構成が「黄色」から「黄緑色」に変更され、状態画像v2の構成が「緑色」から「青色」に変更され、状態画像v3の構成が「赤色」から「離床発生アイコン」に変更され、状態画像v4の構成が「無色」から「グレー」に変更される。
この結果、
図21(b)に示すように、「在床」の時間帯は「黄緑色」で表示され、「睡眠」の時間帯は「青色」で表示され、「離床発生」の時刻は「離床発生アイコン」が表示され、「離床」の時間帯は「グレー」で表示される。
なお、色は上記色に限らず、他の色(金色など)に変更することができ、アイコンも上記アイコンに限らず、他のアイコン(睡眠開始を示すアイコンなど)を用いることもできる。
このように、グラフの表示態様を変更可能にすることで、睡眠グラフSをより見易くすることができる。
例えば、任意の色に変更可能にすることで、確認する者の好みに応じて睡眠グラフSをカスタマイズすることができる。
また、上記「離床発生アイコン」など、人の振る舞いを図形化したアイコンを用いることで、状態の発生タイミングをより分かり易くすることができる。
【0044】
以上のように、本発明の情報処理装置及びプログラムにおいては、生体情報に基づいて特定される睡眠状態などに基づいて利用者の睡眠状態を示す睡眠グラフSを表示するようにしている。
そして、睡眠グラフSとともに表示される背景画像Zを、時間帯を認識させる画像としている。
これにより、時間帯毎の状態確認を直感的に行うことができ、時間帯毎の睡眠状態等の確認に要する時間を短縮することができる。
一方、特許文献1には、時間帯毎に利用者の睡眠状態を示すグラフを表示可能な睡眠状態評価装置が開示されているが、時間帯を示す情報として時刻しか表示しないため、時間帯毎の睡眠状態を確認するのに時間がかかっていた。
本発明の情報処理装置及びプログラムによれば、従来の睡眠状態評価装置が改善すべきこのような課題の全部又は一部などを解決することができる。
【0045】
以上、本発明の情報処理装置及びプログラムについて、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明に係る情報処理装置及びプログラムは、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、管理者の操作によって表示画面の一部を拡大・縮小するようにすることもできる。
これにより管理者が確認したい時間帯毎についてより詳細に状態確認を行うことができる。
また、睡眠深度に応じて、睡眠グラフSの色を変更するようにすることもできる。
具体的には、深い睡眠の時間帯の背景画像に対しては、睡眠が良好であることを示す色(例えば虹色)で表示することで、当該時間帯は睡眠が深いことや良好であることを直感的に確認することができる。
また、背景画像として、静止画のみならず、動画を採用することもできる。
具体的には、背景全体が動画で構成されてもよく、背景の一部に例えばキャラクターなどが動く態様の背景画像であってもよい。
【符号の説明】
【0046】
1 モニター装置
21 生体センサ(検出手段)
4 情報処理装置
43 表示部
S 睡眠グラフ
Y1 昼画像
Y2 夜画像
Y3 朝画像
v 状態画像(v1:在床、v2:睡眠、v3:離床発生タイミング、v4:離床)
Z 背景画像