(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-03
(45)【発行日】2023-04-11
(54)【発明の名称】レーザー式はんだ付け方法とその装置
(51)【国際特許分類】
B23K 1/005 20060101AFI20230404BHJP
B23K 1/00 20060101ALI20230404BHJP
H05K 3/34 20060101ALI20230404BHJP
B23K 101/40 20060101ALN20230404BHJP
【FI】
B23K1/005 A
B23K1/00 A
B23K1/00 330E
H05K3/34 507E
B23K101:40
(21)【出願番号】P 2018169109
(22)【出願日】2018-09-10
【審査請求日】2021-04-16
(73)【特許権者】
【識別番号】390006426
【氏名又は名称】オー・エム・シー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082429
【氏名又は名称】森 義明
(74)【代理人】
【識別番号】100162754
【氏名又は名称】市川 真樹
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 信次
【審査官】後藤 泰輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-132655(JP,A)
【文献】特開平08-318366(JP,A)
【文献】特開平04-310851(JP,A)
【文献】特開2000-183079(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 1/00、1/005
H05K 3/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
はんだ付け部分に糸はんだを供給しつつはんだ付け部分にレーザー光を照射して前記糸はんだの被照射部分を溶融し、はんだ付け対象物をはんだ付けすると共に、当該はんだ付け部分の外観画像を録取して、事前に記憶されている良品はんだ付け部分の外観画像と比較しつつはんだ付け作業を行うレーザー式はんだ付け方法において、
前記はんだ付け部分の外観画像の録取は、
赤外線領域又はそれより長波長の光を検出するカメラで行われ、前記カメラは、
前記はんだ付け部分を斜め上から撮影した
第2カメラ、或いは
前記はんだ付け部分を真上から撮影した
第1カメラと、前記はんだ付け部分を斜め上から撮影した
第2カメラとがあり、
前記はんだ付け部分を照射している前記レーザー光を横切った状態で移動可能に設置され、複数段階にわたって前記レーザー光の照射エネルギー量を変更する複数のフィルタを設け、
前記はんだ付け部分の外観画像が良品と判断できる許容範囲内であれば、次のはんだ付け部分に移動してはんだ付け作業を継続し、
良品と判断できる許容範囲外であれば、前記複数のフィルタを移動させて最適なフィルタを選択し、前記レーザー光の照射エネルギー量を最適の照射エネルギー量に変更することを特徴とするレーザー式はんだ付け方法。
【請求項2】
はんだ付け部分の外観画像が、良品はんだ付けがなされたと判断できる許容範囲内で良品はんだ付け部分の最終時点の外観画像に近似して良品はんだ付けが完了したと判断される範囲内に入った時、糸はんだの供給を停止して、当該はんだ付け部分におけるはんだ付け作業を終了することを特徴とする請求項1に記載のレーザー式はんだ付け方法。
【請求項3】
レーザー光の通過エネルギー量を変更するための複数のフィルタに代え、或いは前記複数のフィルタと共に用いられ、前記レーザー光を出射する出射ユニットを前記はんだ付け部分に対して近接又は離間させ、前記はんだ付け部分における前記レーザー光の照射面積を変更することを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザー式はんだ付け方法。
【請求項4】
はんだ付け対象物に向かってレーザー光を出射口から照射する出射ユニットと、
前記出射口の前方にて前記レーザー光を横切った状態で移動可能に設置され、前記レーザー光の照射エネルギー量を複数段階にわたって変更する複数のフィルタと、
前記フィルタを移動させるフィルタ移動部と、
前記はんだ付け部分を斜め上から撮影して前記はんだ付け部分の外観画像を録取し、デジタルデータとして出力する
、赤外線領域又はそれより長波長の光を検出することが可能な第2カメラ、或いは
前記はんだ付け対象物のはんだ付け部分を真上から撮影して前記はんだ付け部分の外観画像を録取し、デジタルデータとして出力する
、赤外線領域又はそれより長波長の光を検出することが可能な第1カメラと、前記はんだ付け部分
を斜め上から撮影して前記はんだ付け部分の外観画像を録取し、デジタルデータとして出力する
、赤外線領域又はそれより長波長の光を検出することが可能な第2カメラと、
良品はんだ付け部分の外観画像からはんだ付けが良品と判断される許容範囲を良品データとして予め記憶し、且つ前記第2カメラ、或いは第1カメラ及び第2カメラからの外観画像のデジタルデータを記憶する記憶装置と、
前記はんだ付け部分の外観画像のデジタルデータと前記良品データとを記憶装置から呼び出して両者を比較し、
前記はんだ付け部分のデジタルデータが許容範囲内の場合には、次のはんだ付け部分に移動させてはんだ作業を継続させ、
許容範囲外の場合には、フィルタ移動部を駆動させてフィルタを交換し、レーザー光のはんだ付け部分に対する照射エネルギー量を最適値に変更する制御部とで構成されたレーザー式はんだ付け装置。
【請求項5】
前記フィルタ移動部は、出射口の前方にて前記レーザー光を横切った状態で回転する回転円板と、前記回転円板の回転中心を中心とする円上に配置された複数のフィルタとで構成されていることを特徴とする請求項4のレーザー式はんだ付け装置。
【請求項6】
前記レーザー光を横切るように配置され、前記レーザー光の照射と遮断との切り替えを行うシャッターが更に配置されていることを特徴とする請求項4又は5に記載のレーザー式はんだ付け装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、はんだ付けの状態の画像を画像処理することにより、前記画像処理に得た情報をフィードバックして、出射ユニットから出射されたレーザー光の照射エネルギーの制御を機械的に迅速且つ細かい範囲で行わせるはんだ付け方法とその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスなどの電子部品を搭載したプリント配線基板があらゆる機器の電子回路に搭載されて使用されている。プリント配線基板に電子部品のリードを取り付けるにははんだ付けを避けて通ることができず、大量生産に向けて生産現場ではさまざまな方法で自動化が進められている。
【0003】
従来の自動はんだ付け装置(例えば、リフロー炉)においては、気温、湿度、部品の組合せ精度、加工精度など制御の難しい要因が存在する場合でも、電子部品を装着したプリント配線基板を炉内に連続的に流し、はんだ付け作業を行っている。そして、はんだづけ作業後のはんだ付け部分の形状検査を行い、不良品を次工程に送らないよう取り組んでいる。言い換えると不良品の発生を抑えることには寄与していない。
【0004】
このようなはんだ付け作業の改善として、はんだ付けしながらはんだ付け部分を検査できるレーザー光によるはんだ付け技術が注目され、これまでに多数提案されている。その一つとして特許文献1や特許文献2に開示されているような技術がある。
特許文献1に記載の技術は、はんだ付けの良否は、はんだ付け時の加熱温度によって大きく左右され、加熱温度が高すぎても低すぎてもその品質は低下する、という事実に着目したもので、はんだ付け装置に併設された温度測定装置によって、はんだ付け部分(例えば、プリント配線基板のスルーホールの周囲に設けられた銅端子と電子機器のリードとのはんだ付け部分)毎に該部分から放射される赤外線を受光することによって該はんだ付け部分の温度を測定し、該測定温度に基づいてレーザー発振器の出力及び/又は投射時間を制御するというものである。
【0005】
これに対して特許文献2に記載の技術は、はんだ付け部分におけるはんだの面積を検出し、このはんだの面積に基づいてはんだ付け状態を検査しながらはんだ付けを行うようにしたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】2007-190576号公報
【文献】特許第3962782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この分野におけるはんだ付けは、1つのプリント配線基板に数多くのはんだ付け箇所が密集しており、しかも上記のように大量生産という現場の要求もあり、1箇所のはんだ付けには極めて短時間で完了することが要求されている。そしてそのはんだ付け対象物は、例えばXYテーブルにセットされたプリント配線基板に無数に穿設されたスルーホールの周囲の銅端子と、前記基板に搭載された熱容量の極めて小さい電子部品のリードである。それ故、このはんだ付けにおける温度測定と、この温度測定に基づいてフィードバックされる温度コントロールは極めて迅速に行われなければならない。
【0008】
処が、レーザー装置の出力制御は、上記温度検出装置からのフィードバック信号に基づいて行われるが、その応答速度はその構造上、要求される速度に対応できていない。しかも、出力レベルの切り替え幅は大きく、細かい温度制御に対応することができない。そのため、現状では最初のはんだ付けで条件設定を行い、以降のはんだ付けは設定された条件で連続的に行っている。しかしながら、雰囲気温度の変化やはんだ付け対象物の品質のばらつき(糸はんだの品質や供給精度、供給タイミング、銅端子の表面状態その他)など様々な要因で次第に最初の条件設定から外れることがあり、そのような場合、大量のはんだ不良を生ずることがあった。
【0009】
特許文献2に記載の技術は、上記のようにはんだの面積に基づいてはんだ付け状態を検査しつつはんだ付けする方法であるが、はんだの存在する領域の面積の検出を行うことができたとしても、上記のようにレーザー装置の出力制御が対応できず、上記と同様、最初のはんだ付けによってはんだ付け条件を設定し、以後のはんだ付けは、その条件に従ってはんだ付け作業を続けざるを得なかった。
【0010】
本発明はこのような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、実際のはんだ部分の外観(外観形状やはんだの溶融状態)の画像処理を通じてリアルタイムに個々のはんだ状況を把握し、個々のはんだ部分に照射されるレーザー光の照射エネルギー量を機械的に素早くコントロールすることができるレーザー式はんだ付け方法とその装置を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1に記載の発明は、レーザー式はんだ付け方法に関し、
はんだ付け部分68に糸はんだ17を供給しつつはんだ付け部分68にレーザー光Lを照射して前記糸はんだ17の被照射部分を溶融し、はんだ付け対象物60をはんだ付けすると共に、当該はんだ付け部分68の外観画像G1を録取して、事前に記憶されている良品はんだ付け部分の外観画像G0と比較しつつはんだ付け作業を行うレーザー式はんだ付け方法において、
前記はんだ付け部分68の外観画像G1の録取は、赤外線領域又はそれより長波長の光を検出するカメラ40で行われ、前記カメラ40には、
前記はんだ付け部分68を斜め上から撮影した第2カメラ40b、或いは
前記はんだ付け部分68を真上から撮影した第1カメラ40aと、前記はんだ付け部分68を斜め上から撮影した第2カメラ40bとがあり、
前記はんだ付け部分68を照射している前記レーザー光Lを横切った状態で移動可能に設置され、複数段階にわたって前記レーザー光Lの照射エネルギー量を変更する複数のフィルタFa~Fnを設け、
前記はんだ付け部分68の外観画像G1が良品と判断できる許容範囲内であれば、次のはんだ付け部分に移動してはんだ付け作業を継続し、
良品と判断できる許容範囲外であれば、前記複数のフィルタFa~Fnを移動させて最適なフィルタFkを選択し、前記レーザー光Lの照射エネルギー量を最適の照射エネルギー量に変更することを特徴とするレーザー式はんだ付け方法である。
【0012】
上記外観画像G0・G1は、はんだ付け部分68の静止画像と動画画像とがあり、少なくともいずれか一方が用いられる。静止画像ははんだ付け部分68のはんだ付け完了時の外観形状(或いは、はんだ付け作業開始から終了までの間で、一定時間間隔で多数の静止画像)を撮影したものであり、動画画像ははんだ付け作業の開始から終了までの一連の画像で、そのはんだ付け作業における糸はんだ17の流れ状態を観察することができる。静止画像或いは動画画像更にはその両方の比較を行うことにより、リアルタイムで正確なはんだの良否を機械的に判断することができる。
上記複数のフィルタFa~Fnは通過するレーザー光Lの通過エネルギー量を0~100%の間で、複数段にわたって機械的に変更することができるようになっており、画像処理の結果を即座に反映できるようになっている。
【0013】
請求項2は、請求項1に記載のレーザー式はんだ付け方法において、
はんだ付け部分68の外観画像G1が、良品はんだ付けがなされたと判断できる許容範囲内で良品はんだ付け部分の最終時点の外観画像G0に近似して良品はんだ付けが完了したと判断される範囲内に入った時、糸はんだ17の供給を停止して、当該はんだ付け部分68におけるはんだ付け作業を終了することを特徴とする。
【0014】
請求項3は、請求項1又は2に記載のレーザー式はんだ付け方法において、
レーザー光Lの通過エネルギー量を変更するための複数のフィルタFa~Fnに代え、或いは前記複数のフィルタFa~Fnと共に用いられ、前記レーザー光Lを出射する出射ユニットを前記はんだ付け部分68に対して近接又は離間させ、前記はんだ付け部分68における前記レーザー光Lの照射面積を変更することを特徴とする。
【0015】
この場合、レーザー光Lの最大照射面積は、はんだ付け部分68におけるレーザー光Lの照射可能範囲、例えば、電子部品65のリード66がはんだ付けされる銅端子63を越えない範囲で照射面積の増減が行われる。
【0016】
請求項4に記載の発明は、請求項1~3に記載のレーザー式はんだ付け方法を実行する装置Aに関し、
はんだ付け対象物60に向かってレーザー光Lを出射口5から照射する出射ユニット1と、
前記出射口5の前方にて前記レーザー光Lを横切った状態で移動可能に設置され、前記レーザー光Lの照射エネルギー量を複数段階にわたって変更する複数のフィルタFa~Fnと、
前記フィルタFa~Fnを移動させるフィルタ移動部30と、
前記はんだ付け部分68を斜め上から撮影して前記はんだ付け部分68の外観画像G1を録取し、デジタルデータとして出力する、赤外線領域又はそれより長波長の光を検出することが可能な第2カメラ40b、或いは
前記はんだ付け対象物60のはんだ付け部分68を真上から撮影して前記はんだ付け部分68の外観画像G1を録取し、デジタルデータとして出力する、赤外線領域又はそれより長波長の光を検出することが可能な第1カメラ40aと、前記はんだ付け部分68を斜め上から撮影して前記はんだ付け部分68の外観画像G1を録取し、デジタルデータとして出力する、赤外線領域又はそれより長波長の光を検出することが可能な第2カメラ40bと、
良品はんだ付け部分の外観画像G0からはんだ付が良品と判断される許容範囲を良品データとして予め記憶し、且つ前記第2カメラ40b、或いは第1カメラ40a及び第2カメラ40bからの外観画像G1のデジタルデータを記憶する記憶装置52と、
前記はんだ付け部分68の外観画像G1のデジタルデータと前記良品データとを記憶装置52から呼び出して両者を比較し、
前記はんだ付け部分68のデジタルデータが許容範囲内の場合には、次のはんだ付け部分に移動させてはんだ作業を継続させ、
許容範囲外の場合には、フィルタ移動部30を駆動させてフィルタFa~Fnを交換し、レーザー光Lのはんだ付け部分68に対する照射エネルギー量を最適値に変更する制御部50とで構成されたレーザー式はんだ付け装置である。
【0017】
請求項5は、請求項4のレーザー式はんだ付け装置Aにおいて、
前記フィルタ移動部30は、出射口5の前方にて前記レーザー光Lを横切った状態で回転する回転円板32と、前記回転円板32の回転中心を中心とする円上に配置された複数のフィルタFa~Fnとで構成されていることを特徴とする。
【0018】
請求項6は、請求項4又は5に記載のレーザー式はんだ付け装置Aにおいて、
前記レーザー光Lを横切るように配置され、前記レーザー光Lの照射と遮断との切り替えを行うシャッター26が更に配置されていることを特徴とする。
【0019】
シャッター26を設けることで、はんだが過熱状態となった時に、はんだ付け部分68を照射しているレーザー光Lを瞬時に機械的に遮断することができ、はんだ付け部分68の過熱を抑制することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、上記のように出射口に臨むように設けた複数のフィルタをフィードバック制御により切り替えるようになっているので、はんだ付け中に不具合が発生すると即座にレーザー光の出射量を変更することができ、はんだ作業中においてはんだ不良の発生を大幅に減じることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明に係るはんだ付け装置の正面図である。
【
図6】本発明が適用されるはんだ付け対象物の断面図である。
【
図7】本発明に掛かるはんだ付けの手順を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を図示実施例に従って説明する。
図1及び
図2は本発明に係るレーザー式はんだ付け装置Aの代表的な実施例を例示するもので、本実施例では、出射ユニット1、糸はんだ供給装置10、フィルタ移動部30、シャッター機構部25、カメラ40、制御部50、記憶装置52、はんだ付け対象物60を載置する基台20、及びモニター56並びに昇降機構部22で構成されている。ここで、カメラ40は、第1カメラ40aと第2カメラ40bがあるが、いずれか一方でもよい。本実施例では両方を設置した場合とする。第1カメラ40aは、レーザー光Lのはんだ付け対象物60方向に向かう光軸Hに一致するように、後述する主ハウジング2aの上端に垂直に設けられ、はんだ付け部分68を上から撮影する。第2カメラ40bは、はんだ付け部分68を斜め上から撮影するように設置されている。
【0023】
はんだ付け対象物60は、
図6のように、本実施例ではプリント配線基板61と、これに搭載された電子部品65で、プリント配線基板61には多数のスルーホール62が形成されており、その周囲に銅端子63が設けられている。電子部品65のリード66がスルーホール62に挿入され、はんだ付けによってリード66と銅端子63とが電気的に接続される。
また、
図6の右側の図のように、「スルーホール62なし」で、リード66が銅端子63の上に直接はんだ付けされる場合もある。本明細書では、「スルーホール62あり」の場合を代表例として説明する。
この銅端子63とリード66がはんだ付け部分68となり、一つのプリント配線基板61に多数のこれらはんだ付け部分68が存在する。
【0024】
はんだ付け部分68で良品としての斜めから見た外観は、
図7上右端の図に示すようにリード66を中心に滑らかな円錐の山形で、裾野ははんだが円形の銅端子63全体に広がった形状を呈する。「スルーホール62なし」の場合でも、良品はんだ付けの最終形状はほぼ近似した外観を呈する。
【0025】
以下、本装置Aの構成を順次説明する。
出射ユニット1は、ハウジング2と、ハウジング2に内蔵された光学系3とで構成されている。ハウジング2は、円筒形の主ハウジング2aとその中段の側面から水平に突出するように設けられたレーザー光L導入用の副ハウジング2bとで構成されている。
【0026】
主ハウジング2aは、下向縦方向に配設され、下端にレーザー光Lの出射口5を有し、副ハウジング2bはその突出端にレーザー光Lの入射口4を有する。該入射口4は光ファイバ4aを介して図示しないレーザー装置に接続されている。
【0027】
この主ハウジング2aの内部には副ハウジング2bとの接続部分において、主ハウジング2aの中心軸(レーザー光Lの光軸Hに一致する)に対して45度で傾斜するように配設されたハーフミラー3aが設置されている。そしてこのハーフミラー3aの下方において、主ハウジング2aの中心軸に合わせて上下一対の光学レンズ3b・3cが設置されている。
上記ハーフミラー3aは、入射口4から入射したレーザー光Lを出射口5に向かって反射する働きを持ち、反射されたレーザー光Lは主ハウジング2aの中心軸に一致して出射口5に向かう。
そして、主ハウジング2aの上端から下方の出射口5に向かう可視光線はそのまま直進させて透過させる働きをもつ。
【0028】
上記副ハウジング2bの端面には、光ファイバ4aの先端が接続され、上記のようにこの光ファイバ4aからハーフミラー3aに向かってレーザー光Lが出射され、このハーフミラー3aにより上記のように下方の出射口5に向かって反射され、下方の光学レンズ3bで集光されてはんだ付け部分68に照射される。照射範囲の最大径は、銅端子63の範囲内である。
【0029】
主ハウジング2aの上端には第1カメラ40aが設置されている。第1カメラ40aの光軸は主ハウジング2aの中心軸、そしてハーフミラー3aで反射され、出射口5に向かうレーザー光Lの光軸Hと一致する。第1カメラ40aははんだ付け部分68を真上から撮影する。
【0030】
出射ユニット1とその付属装置は、昇降機構部22に装着されて昇降自在となっており、はんだ付け部分68に対してレーザー光Lの照射面積を可変できるようになっている。レーザー光Lの照射面積は、レーザー光Lの熱影響を受けにくい範囲に限られ、本実施例では上記のように最大限銅端子63の範囲内に限られる。レーザー光Lが銅端子63を超えてプリント配線基板61にかかると当該部分が瞬時に高温に加熱され、含有水分や含有ガスが気体となって表面に放出され、場合によってははんだ内部に空洞を形成することがある。それ故、上記のようにレーザー光Lの最大照射範囲ははんだ付け対象物60に悪影響を与えない範囲に限定される。(ただし、銅端子63を越えたプリント配線基板61がレーザー光Lの照射に耐えられる限り、銅端子63を越えた部分まで照射範囲を拡大できる。)昇降機構部22はフィルタFa~Fnと同様の働きをする(即ち、昇降機構部22が上昇(又は下降)して照射面積が大きくなれば、単位面積当たりの照射エネルギー量は減少し、逆に焦点に近付ければ単位面積当たりの照射エネルギー量は増大する)ので、フィルタFa~Fnを設置する場合には、昇降機構部22を省略することができる。勿論、両者を併用することも可能である。
【0031】
出射ユニット1とその付属装置の昇降を担う昇降機構部22は、公知の例えばリニアガイドレール23、図示しないボールねじ機構とおよびサーボモータにより行われる。
又、1つのプリント配線基板61では複数箇所にはんだ付けをする必要があるので、はんだ位置の変更には、昇降機構部22から独立した基台20に公知のX-Y方向の移動手段を設けてプリント配線基板61をX-Y方向に移動するようにする。
勿論、プリント配線基板61とレーザー光Lとの相対的移動は、これに限られず出射ユニット1を搭載した昇降機構部22をX-Yテーブルに取り付け、固定状態の基台20に対してレーザー光Lの位置を適宜移動可能としてもよい。
【0032】
糸はんだ供給装置10は、糸はんだ17をはんだ付け部分68に必要長さづつ繰り出す部分で、内部にリール装着部11と、糸はんだ17の送り出し部12、及びはんだ導出ノズル15とを有している。
はんだリール13には、その巻芯に糸はんだ17が螺旋状かつ多重に巻き付けられている。
リール装着部11は、糸はんだ17が巻かれたはんだリール13の装着保持部分であり、リール装着部11のシャフト11aに該リール13が片持ち支持されている。
送り出し部12は、はんだ導出ノズル15の導入開口の直前に設けられており、ガイドローラ12aと溝切りローラ12bとで構成され、該溝切りローラ12bはステッピングモータ(図示せず)によって正転・逆転するようになっている。
【0033】
はんだ導出ノズル15は、糸はんだ供給装置10のケーシングからはんだ付け部分68に向かって伸びた細い可撓性を持つ筒状の部材で、前記ケーシングから延びたアーム16に支持されている。はんだリール13から引き出された糸はんだ17は送り出し部12を通ってはんだ導出ノズル15に挿入され、その出口からはんだ付け部分68に向けて供給されるようになっている。
【0034】
溝切りローラ12bは、中心部にフラックスが充填されている糸はんだ17の側面に溝を切る機能と、該糸はんだ17をはんだ付けのタイミングに合わせてはんだ付け部分68に対必要量ずつ前進させたり後退させたりする機能とを有する。
【0035】
ガイドローラ12aは、外周に糸はんだ17が嵌合するV字状のガイド溝が全周にわたって刻設されており、前記溝切りローラ12bによる糸はんだ17の前進及び後退時に、該糸はんだ17に追随して正逆方向に従動回転するようになっている。
【0036】
フィルタ移動部30は、出射ユニット1の側方に設置され、出射ユニット1の支持板6に取り付けられたサーボモータ31と、フィルタ取付軸33と、複数のフィルタFa~Fnが設けられている回転円板32、及び駆動歯車37と、この駆動歯車37に噛み合う従動歯車38にて構成されている。
サーボモータ31は、支持板6に下向きに取り付けられ、回転軸が支持板6から下方に突出している。この下向きに突出している回転軸に駆動歯車37が取り付けられ、この駆動歯車37に噛み合う従動歯車38がフィルタ取付軸33に取り付けられ、駆動歯車37の正転・逆転により回転円板32が逆転・正転するようになっている。勿論、歯車37・38及びフィルタ取付軸33を省略して回転円板32をサーボモータ31の回転軸に直接取り付けてもよい。
【0037】
回転円板32は
図4に示すようにその中心に取付孔が設けられ、この取付孔にフィルタ取付軸33が取り付けられている。そして、この取付孔を中心とする円の上に一定角度で複数のフィルタ窓が設けられ、フィルタFa~Fnが嵌め込まれている。各フィルタ窓のフィルタFa~Fnは、レーザー光Lの透過率が異なり、例えば、0%(透明)、10%、20%・・・90%、100%(遮光窓)というようになっている。上記0%は透明ガラス又は素通しで、透過率100%である。後述するシャッター機構部25を設ける場合には、遮光窓を省略することができる。逆に、遮光窓を設ける場合、シャッター機構部25を省略することができる。ここではシャッター機構部25を設け、遮光窓を省略する場合を採用する。
【0038】
制御部50からの指令により、サーボモータ31がフィルタFa~Fnの設定角度に合わせて回転円板32を間欠回転させ、且つ選択されたフィルタFkが出射口5の前面で停止する。回転は、一方向に回転させてもよいし、往復に回転させてもよい。制御部50からの指令によりサーボモータ31で選択されたフィルタFa~Fnの1つ(例えば、最適のフィルタがフィルタFkとすると、このフィルタFk)は、その停止位置で出射口5から出射されたレーザー光Lの光軸Hに一致する。そして、選択されたフィルタFkの光透過率に従ってレーザー光Lの照射エネルギー量が決定される。このようにフィルタFa~Fnのいずれか1つを通過したレーザー光Lの照射エネルギー量は例えば100%の解放状態から90%~0%までの複数段階(例えば、10%毎)に絞られることになる。
【0039】
シャッター機構部25は、フィルタ移動部30に並べて設けられており、開閉作動用のサーボモータ29と、該サーボモータ29のシャフトに設けられたプレート状のシャッター26とで構成されている。シャッター26は、
図5に示すように長方形の板材で、サーボモータ29のシャフトに取り付けられる通孔から離れた一方のコーナー部分に素通し窓27が形成されている。素通し窓27の設けられたコーナー部分の反対側のコーナー部分は孔が設けられておらず、この部分が遮光窓部28となる。
サーボモータ29は、素通し窓27と遮光窓部28のいずれかが停止位置で光軸Hに一致するようにシャッター26を停止させる。該サーボモータ29は、往復回転して、レーザー光Lの通過と遮断とを行う。
【0040】
カメラ40は、上記のように出射ユニット1の上端に設置され、レーザー光Lの光軸Hに合致して設けられ、はんだ付け部分68を真上から撮影できるようになっているものと、はんだ付け部分68に対して傾斜して設けられたものの2種類があり、前者を第1カメラ40a、後者を第2カメラ40bとする。第1・2カメラ40a、40bは両方とも設置してもよいが、いずれか一方だけでもよい。ここでは両方とも設置する場合を代表例として説明する。
【0041】
第1カメラ40aは、上記2つの光学レンズ3b・3cとハーフミラー3aとからなる光学系3を通じてはんだ付け部分68の平面画像を撮影する。
第2カメラ40bは、はんだ付け部分68に対して斜め上から撮影できるように設置されており、斜め上から見た画像を撮影する。
カメラ40で撮影されたはんだ付け部分68の画像は、デジタルデータとして出力され、記憶装置52に記憶される。必要な画像が要求に応じてモニター56の画面21a上に映し出される。
撮影された画像には、はんだ付け部分68の静止画像と、該はんだ付け部分68のはんだ作業開始時点から作業終了時点までの全過程を録取した動画画像の2種類がある。前記静止画像は、はんだ付け作業終了時の画像(或いは前述のようにはんだ作業開始時点から作業終了時点までの全過程で一定時間間隔で撮影した多数枚の静止画像)である。
【0042】
なお、はんだ付けは作業中にフラックスが蒸発してその周囲が白煙に覆われて可視光が遮られる。従って、ここで用いられるカメラ40は赤外線領域の光を検出可能とする機能を有しているものが好ましい。カメラ40の種類としてはCCDカメラやCMOSカメラなどがある。赤色よりも長波長の光を感知することにより、例えば、フラックス入り糸はんだ17を使用してはんだ付けする際に発生する白煙の影響を低減させてはんだ付け状態を監視することができる。上記の理由から、補助としてはんだ付け部分68を照らすライト(図示せず)も長波長のものが好ましい。
【0043】
記憶装置52は、本装置Aに必要なプログラム、及び予め録取された良品はんだ付けの画像G0の良品データ、カメラ40から送られてきた画像G1のデジタルデータ、はんだ付が良品と判断される許容範囲の良品データなどや、はんだ付けを実行するために必要なプログラムを記憶し、必要に応じて制御部50からの指令に基づいて必要なデータを制御部50に出力する。
【0044】
制御部50は適宜のプログラムの実行を可能とするもので、画像処理装置54を含み、はんだ付け作業中において、記憶装置52から必要なデータを呼び出し、基準画像G0の良品データと、カメラ40から送られてきた画像G1のデータとを比較して、そのはんだ付けの良否を判定する機能を有する。前記判断は制御部50内の画像処理装置54で行われる。
実行中のはんだ付けがデータの比較から正常であると判断される場合は、その状態を継続してはんだ付けを続行し、逆にそのはんだ付けがデータの比較から見て異常である場合には、レーザー光Lの照射エネルギー量を変更するためにフィルタ移動部30のサーボモータ31を駆動し、最適のフィルタFmを選択する。
その他、カメラ40からの画像G1を後述するように解析してはんだ付け終了のタイミングを検出し、糸はんだ供給装置10の動作を停止させる制御信号を出力する。
【0045】
なお、はんだ付け対象物60は、様々のものがあるが本発明ではプリント配線基板61とこれに実装される電子部品65で、はんだ付けの一例として、
図6に示すように、プリント配線基板61のスルーホール62に電子部品65のリード66が挿入され、スルーホール62の周囲に形成された銅端子63とリード66とがはんだ付けされる。その他の例としては、同図に示すように、折り曲げられたリード66がプリント配線基板61の銅端子63に載置され、両者をはんだ付けする場合もある。勿論、はんだ付けはこれだけに限らない。
【0046】
次に、本発明の作用を
図7に従って説明する。
図6に示すように、プリント配線基板61は、そのスルーホール62に電子部品65のリード66が挿入された状態ではんだ付け位置に送られてくる。そうすると、これを第1カメラ40aが上から録取し、制御部50を介してはんだ付け部分68をレーザー光Lの光軸Hに一致する位置に停止させる。
この状態で、はんだ付け部分68にレーザー光Lが出射ユニット1の出射口5から出射される。(或いは、シャッター26を回転移動させ、遮光状態から素通し窓27にして、出射状態のレーザー光Lを素通し窓27を通してはんだ付け部分68に照射する。)出射されたレーザー光Lは予め条件出しによって選択されたフィルタFdを通ってはんだ付け部分68に照射される。これによりはんだ付け部分68は適温まで予熱される。予熱は予め決められた時間で行われる(
図7(a))。
【0047】
予熱終了と同時に糸はんだ供給装置10が作動して糸はんだ17が照射範囲内に送り込まれる。送り込まれた糸はんだ17の先端部分は瞬時に加熱されて溶け、フラックスの助けによりはんだがスルーホール62内に流れ込み、スルーホール62内で凝固する(
図7(b))。
続いて溶けたはんだは、フラックスの助けにより、リード66とその周囲に存在する銅端子63に流れて付着し、次第にその嵩を増す(
図7(c))。
嵩を増しつつリード66に付着したはんだは、
図7(d)に示すようにリード66を中心に銅端子63を裾野とする綺麗な円錐状の山形を形成する。この状態になると、カメラ40で撮影された画像G1と良品画像G0とはほとんど同じ形状をもつことになるので、この時点で糸はんだ17の供給が停止される。その後、糸はんだ17の供給がない状態で、後加熱が所定時間行われ、然る後にレーザー光Lの照射がシャッター26により遮断され、冷却工程に移る(
図7(e))。冷却後、プリント配線基板61は次のはんだ付け部分に相対移動させられ、はんだ付けが行われる。
【0048】
次に、はんだ付けの詳細について説明する。はんだ付け部分68の外観は、はんだ付け作業の最初から2台のカメラ40a・40bで連続的に動画として録取され、記憶装置52に送られる。そして、制御部50の画像処理装置54で、はんだ付け部分68の形状が予め記憶されている良品はんだ付け部分の良品データの許容範囲内であるか否かをはんだ作業全体を通じて連続的に観察される。
そしてはんだ付け部分68の形状が、良品はんだ付け部分の最終形状にほぼ近似した状態に達した時、上記のようにはんだ付け完了として、糸はんだ17の供給が停止され、糸はんだ17が糸はんだ供給装置10側に引き戻される。一方、はんだ付け部分68は、その後、前述のように所定時間、後加熱され、続いて冷却されてそのはんだ付け部分68におけるはんだ付け作業が終了する。
【0049】
上記のはんだ付け作業中で、第2カメラ40bで録取された動画画像は、斜め上から観察したものであるため、はんだの挙動を明瞭に観察することができる。一方、第1カメラ40aは直上からの観察であるため、はんだが銅端子63の範囲で停止しているかどうかの判断がつきやすい。この両方のデジタルデータのいずれか一方が良品データの許容範囲から外れた場合、例えば、溶けたはんだの流れ具合おかしく、外見形状が団子状態になりつつある場合や、流れが好過ぎて銅端子63からのはみ出しそうな状態を検出すると、これと同時に制御部50がフィルタ移動部30を作動させ、最適のフィルタFkを選択して照射レーザー光Lに合致するように回転円板32を回転させる。或いは、シャッター26を回転させて照射レーザー光Lを遮断する(この場合、透過率0%のフィルタを選択してもよい。)。
然る後、再度の加熱が必要な場合には、適切なフィルタFbを選択してはんだ付け部分68を再加熱する。必要でないと判断した場合はそのまま冷却工程に移る。これによりレーザー光Lの照射エネルギー量は適性に管理されて正常なはんだ付けが遂行される。
上記の一連の制御は、微小時間間隔で多数の静止画像G1を撮影し、同タイミングで撮影された基準静止画像G0と逐次比較することでも実行可能である。その意味から、観察には動画でも良いし、微小時間間隔で多数の静止画像G1を撮影する方法でも良いので、いずれか一方だけでも良いし、併用しても良い。
【0050】
はんだ付けが終了すると、静止画像G1(動画の最終画像でもよい)によりそのはんだ付けが正常であるかどうかを良品はんだ付けの静止画像G0と比較して確認する。全体の形状の確認は傾斜して設置された第2カメラ40bの斜め上から見た画像で比較するのが好ましい。銅端子63からはんだがはみ出しているか否かを検出するのは、真上から見た第1カメラ40aの平面画像で比較するのが好ましい。
なお上記比較は、画像G1のデータと基準良品画像G0のデータとの差分(差分画像データ)をとり、この差分が許容範囲内か否かで、はんだ付けの良否を監視している。
【0051】
最終チェックで、はんだ付け形状が正常な場合、次のはんだ付け部分に移る。逆に、最終チェックではんだ形状が異常と判断された場合、そのはんだ付け対象物60におけるはんだ付け作業を中止し、当該はんだ付け対象物60を除去した後、送られてきた次のはんだ付け対象物のはんだ付け作業に取り掛かる。
【0052】
このようにして上記レーザー式はんだ付け装置Aは、はんだ付け時にはんだ付け部分68の実際のはんだ付け開始から終了まではんだの溶け具合を画像G1として観察し、適正なはんだ付けが行われるようにレーザー照射量や投射時間等を制御するようにしており、品質の良いはんだ付けを行うことが可能となる。
なお、上記装置Aでは、フィルタFa~Fnによる透過率変更の事例を示したが、これに代え、或いは併用して、出射ユニット1を上下させて既述のように単位当たりの照射エネルギー量を可変するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0053】
A:レーザー式はんだ付け装置、H:レーザー光の光軸、L:レーザー光、Fa~Fn:フィルタ、G0・G1:外観画像、P:照準点、1:出射ユニット、2:ハウジング、2a:主ハウジング、2b:副ハウジング、3:光学系、3a:ハーフミラー、3b・3c:光学レンズ、4:入射口、4a:光ファイバ、5:出射口、6:支持板、10:糸はんだ供給装置、11:リール装着部、12:送り出し部、12a:ガイドローラ、12b:溝切りローラ、13:リール、15:はんだ導出ノズル、16:アーム、17:糸はんだ、20:基台、22:昇降機構部、23:リニアガイドレール、25:シャッター機構部、26:シャッター、27:素通し窓、28:遮光窓部、29:サーボモータ、30:フィルタ移動部、31:サーボモータ、32:回転円板、33:フィルタ取付軸、37:駆動歯車、38:従動歯車、40:カメラ、40a:第1カメラ(垂直)、40b:第2カメラ(傾斜)、50:制御部、52:記憶装置、54:画像処理装置、56:モニター、60:はんだ付け対象物、61:プリント配線基板、62:スルーホール、63:銅端子、65:電子部品、66:リード、68:はんだ付け部分