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特許7255954分別発注管理のための移動接続プロビジョニング
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-03
(45)【発行日】2023-04-11
(54)【発明の名称】分別発注管理のための移動接続プロビジョニング
(51)【国際特許分類】
   H04W 4/50 20180101AFI20230404BHJP
   H04W 4/42 20180101ALI20230404BHJP
   H04W 84/00 20090101ALI20230404BHJP
   H04W 76/10 20180101ALI20230404BHJP
【FI】
H04W4/50
H04W4/42
H04W84/00 110
H04W76/10
【請求項の数】 28
(21)【出願番号】P 2021504533
(86)(22)【出願日】2018-10-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-18
(86)【国際出願番号】 US2018057846
(87)【国際公開番号】W WO2020027860
(87)【国際公開日】2020-02-06
【審査請求日】2021-10-06
(31)【優先権主張番号】62/713,119
(32)【優先日】2018-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513180451
【氏名又は名称】ヴィアサット,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ViaSat,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100196449
【弁理士】
【氏名又は名称】湯澤 亮
(72)【発明者】
【氏名】プレンガー、ロジャー
(72)【発明者】
【氏名】リゲッティ、ジョシュア
(72)【発明者】
【氏名】ホフマン、アントン
(72)【発明者】
【氏名】ムーシー、サンディープ
(72)【発明者】
【氏名】モスリー、ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】オニール、ステファン
(72)【発明者】
【氏名】エサーマン、ジェームズ
【審査官】伊東 和重
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0142327(US,A1)
【文献】特開2003-101565(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの外部ネットワークへのトラフィック接続を有するネットワーク動作センタを含むアクセスネットワークにおいて移動接続をプロビジョニングする方法であって、前記アクセスネットワークは、前記アクセスネットワークの外部にあるサービスセンタへのサービス接続を有し、前記方法は、
移動車両上のネットワークアクセス端末から、前記移動車両上のデバイスに対する接続要求の指示を受信する工程であって、前記接続要求は、MAC(メディアアクセス制御(media access control))アドレスを使用して前記デバイスを識別する、工程と、
前記MACアドレスに関連付けられたGUID(グローバル一意識別子(globally unique identifier))を生成する工程と、
前記ネットワークアクセス端末に前記GUIDを含む第1のメッセージを送信する工程であって、前記ネットワークアクセス端末は、前記トラフィック接続を介して前記接続要求を前記サービスセンタにリダイレクトし、前記リダイレクトされた接続要求は前記GUIDを含む、工程と、
前記サービスセンタから、前記サービス接続を介して、前記デバイスに対する第1のネットワークサービスを示す第2のメッセージを受信する工程であって、前記第2のメッセージは、前記GUIDに基づいて前記デバイスを識別する、工程と、
前記第2のメッセージに基づいて、前記デバイスに対する前記第1のネットワークサービスを提供するように、前記アクセスネットワークを構成する工程と、を含む方法。
【請求項2】
前記サービス接続を介して、前記GUIDの指示、及び一組の車両データ項目を前記サービスセンタに送信することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記一組の車両データ項目は、車両識別子、ルート識別子、隊列識別子、目的地、又は旅行期間のうちの1つ以上を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のメッセージを送信する前に、前記GUIDを暗号化することを更に含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第2のメッセージに少なくとも部分的に基づいて、前記GUIDを前記MACにマッピングすることを更に含み、前記アクセスネットワークを構成する工程は、前記MACアドレスを使用して前記デバイスを識別する、前記デバイスに対する前記第1のネットワークサービスの指示を送信することを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記GUID及び前記MACアドレスをデータベースに記憶することを更に含み、前記GUIDを前記MACアドレスにマッピングすることは、前記データベースにアクセスすることを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記マッピングに基づいて、前記デバイスが前記アクセスネットワークに関連付けられた諸条件を受諾するために以前に使用されたかどうかを判定することと、
前記デバイスが前記諸条件を受諾するために以前に使用されたという判定に応じて、前記諸条件の受諾を要求することを控えることと、を更に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記接続要求を受信したことに応じて、かつ前記第1のメッセージを受信する前に、前記デバイスに対する第2のネットワークサービスを提供するように、前記アクセスネットワークを構成することを更に含み、前記第2のネットワークサービスは、前記第1のネットワークサービスとは異なる、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第2のネットワークサービスは、前記デバイスが前記サービスセンタと通信すること許可する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記リダイレクトされた接続要求は、ポートリダイレクトメッセージである、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記サービス接続を介して前記サービスセンタに、前記移動車両に関連付けられた1つ以上の車両ステータス値を送信することを更に含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記1つ以上の車両ステータス値は、位置、推定到着時間、推定残り時間、又は車両動作イベントの指示のうちの1つ以上を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記1つ以上の車両ステータス値を送信した後に、前記サービス接続を介して前記サービスセンタから、少なくとも前記デバイスに対してネットワークサービスを無効化する要求を受信することと、
前記要求を受信したことに応じて、前記アクセスネットワークを、少なくとも前記デバイスに対して前記ネットワークサービスを無効化するよう構成することと、を更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記要求を受信したことに応じて、前記移動車両上の複数のデバイスに対して前記ネットワークサービスを無効化するよう前記アクセスネットワークを構成することを更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
少なくとも1つの外部ネットワークへのトラフィック接続を有するネットワーク動作センタを含むアクセスネットワークにおいて移動接続をプロビジョニングするための装置であって、前記アクセスネットワークは、前記アクセスネットワークの外部にあるサービスセンタへのサービス接続を有し、前記装置は、
プロセッサと、
前記プロセッサと電子的に通信するメモリと、
前記メモリに記憶されており、前記プロセッサによって実行可能である命令と、を備えてり、前記命令は、前記プロセッサによって前記装置に、
移動車両上のネットワークアクセス端末から、前記移動車両上のデバイスに対する接続要求の指示を受信させ、ここで前記接続要求は、MAC(メディアアクセス制御)アドレスを使用して前記デバイスを識別し、
前記MACアドレスに関連付けられたGUID(グローバル一意識別子)を生成させ、
前記ネットワークアクセス端末に前記GUIDを含む第1のメッセージを送信させ、ここで前記ネットワークアクセス端末は、前記トラフィック接続を介して前記接続要求を前記サービスセンタにリダイレクトし、前記リダイレクトされた接続要求は前記GUIDを含んでおり、
前記サービスセンタから前記サービス接続を介して、前記デバイスに対する第1のネットワークサービスを示す第2のメッセージを受信させ、ここで前記第2のメッセージは、前記GUIDに基づいて前記デバイスを識別し、
前記第2のメッセージに基づいて、前記デバイスに対する前記第1のネットワークサービスを提供するように、前記アクセスネットワークを構成させる
ように実行可能である、装置。
【請求項16】
前記命令は、前記プロセッサによって前記装置に、
前記サービス接続を介して前記GUIDの指示、及び一組の車両データ項目を送信させるように更に実行可能である、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記一組の車両データ項目は、車両識別子、ルート識別子、隊列識別子、目的地、又は旅行期間のうちの1つ以上を含む、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記命令は、前記プロセッサによって前記装置に、
前記第1のメッセージを送信する前に、前記GUIDを暗号化させるように更に実行可能である、請求項15~17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
前記命令は、前記プロセッサによって前記装置に、
前記第2のメッセージに少なくとも部分的に基づいて、前記GUIDを前記MACにマッピングさせるように更に実行可能であり、
前記アクセスネットワークを構成するための命令は、前記プロセッサによって前記装置に、前記MACアドレスを使用して前記デバイスを識別する、前記デバイスに対する前記第1のネットワークサービスの指示を送信させるように実行可能である、請求項15~18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記命令は、前記プロセッサによって前記装置に、
前記GUID及び前記MACアドレスをデータベースに記憶させるように更に実行可能であり、
前記GUIDを前記MACアドレスにマッピングするための命令は、前記プロセッサによって前記装置に、前記データベースにアクセスさせるように実行可能である、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記命令は、前記プロセッサによって前記装置に、
前記マッピングに基づいて、前記デバイスが、前記アクセスネットワークに関連付けられた諸条件を受諾するために以前に使用されたかどうかを判定させ、
前記デバイスが前記諸条件を受諾するために以前に使用されたという判定に応じて、前記諸条件の受諾を要求することを控えさせるように更に実行可能である、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記命令は、前記プロセッサによって前記装置に、
前記接続要求を受信したことに応じて、かつ前記第1のメッセージを受信する前に、前記デバイスに対する第2のネットワークサービスを提供するように、前記アクセスネットワークを構成させるように更に実行可能であり、前記第2のネットワークサービスは、前記第1のネットワークサービスとは異なる、請求項15~21のいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
前記第2のネットワークサービスは、前記デバイスが前記サービスセンタと通信すること許可する、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記リダイレクトされた接続要求は、ポートリダイレクトメッセージである、請求項15~23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
前記命令は、前記プロセッサによって前記装置に、
前記サービス接続を介して前記移動車両に関連付けられた1つ以上の車両ステータス値を、前記サービスセンタに送信させるように更に実行可能である、請求項15~24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
前記1つ以上の車両ステータス値は、位置値、推定到着時間、推定旅行持続期間、又は車両動作イベントの指示のうちの1つ以上を含む、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記命令は、前記プロセッサによって前記装置に、
前記1つ以上の車両ステータス値を送信した後に、前記サービスセンタから、少なくとも前記デバイスに対するネットワークサービスを無効化する要求を受信させ、
前記要求を受信することに応じて、前記アクセスネットワークを、少なくとも前記デバイスに対して前記ネットワークサービスを無効化するよう構成させるように更に実行可能である、請求項25に記載の装置。
【請求項28】
前記命令は、前記プロセッサによって前記装置に、
前記要求を受信したことに応じて、前記アクセスネットワークを、前記移動車両上の複数のデバイスに対して前記ネットワークサービスを無効化するよう構成させるように更に実行可能である、請求項27に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(相互参照)
本特許出願は、Prengerらによる2018年8月1日に出願された米国仮特許出願第62/713,119号、発明の名称「Mobility Connectivity Provisioning for Segregated Order Management」の利益を主張し、その出願は、この文書の出願人に譲渡され、本明細書に明示的に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
航空機、船舶、及び列車などの多くの大量輸送車両は、乗客乗員がインターネット及び他のネットワークサービスにアクセスすることを可能にするために、車載ネットワーク通信を提供する。場合によっては、ネットワークサービスプロバイダは、そのようなサービスを提供するために使用されるネットワーク通信のプロビジョニングを行うことができる。場合によっては、フリートオペレータなどの外部サービスプロバイダは、ユーザインターフェースの一部又は全て、及びユーザによる支払いを必要とし得るプレミアムネットワークサービスを提供することに関連付けられた発注管理プロセスをコントロールすることを望む場合がある。個人情報の送信に対する制限は、ネットワークサービスプロバイダと外部サービスプロバイダとの間のネットワークプロビジョニング及び発注管理を調整するための課題を提起し得る。分別発注管理のために移動接続をプロビジョニングするための改善されたシステム及び方法は、有用であり得る。
【発明の概要】
【0003】
上記を考慮して、分別発注管理のための移動接続プロビジョニングの態様が、以下に記載される。
【0004】
分別発注管理のために移動接続をプロビジョニングする方法が記載される。この方法は、少なくとも1つの外部ネットワークへのトラフィック接続を有するネットワーク動作センタを含むアクセスネットワークにおいて移動接続をプロビジョニングすることを含むことができ、このアクセスネットワークは、アクセスネットワークの外部にあるサービスセンタへのサービス接続を有する。この方法は、移動車両上のネットワークアクセス端末から、移動車両上のデバイスに対する接続要求の指示を受信することを含むことができ、この接続要求は、MAC(媒体アクセス制御(media access control))アドレスを使用してデバイスを識別する。この方法は、MACアドレスに関連付けられたGUID(グローバル一意識別子)を生成することと、ネットワークアクセス端末にGUIDを含む第1のメッセージを送信することと、を含むことができ、ネットワークアクセス端末は、トラフィック接続を介して、接続要求をサービスセンタにリダイレクトする。リダイレクトされた接続要求は、GUIDを含んでもよい。この方法は、サービスセンタからサービス接続を介して、デバイスのための第1のネットワークサービスを示す第2のメッセージを受信することを含むことができる。第2のメッセージは、GUIDに基づいてデバイスを識別することができる。この方法は、第2のメッセージに基づいて、デバイスに対する第1のネットワークサービスを提供するようにアクセスネットワークを構成することを含むことができる。
【0005】
分別発注管理のために移動接続をプロビジョニングするための装置が記載される。この装置は、プロセッサと、プロセッサと電子的に通信するメモリと、メモリに記憶された命令と、を含むことができる。この命令は、プロセッサによって装置に、移動車両上のネットワークアクセス端末から、移動車両上のデバイスに対する接続要求の指示を受信させるように実行可能であり、接続要求は、MACアドレスを使用してデバイスを識別する。この命令は、プロセッサによって装置に、MACアドレスに関連付けられたGUIDを生成させ、ネットワークアクセス端末にGUIDを含む第1のメッセージを送信させるように実行可能であり、ネットワークアクセス端末は、トラフィック接続を介して接続要求をサービスセンタにリダイレクトする。リダイレクトされた接続要求は、GUIDを含んでもよい。この命令は、プロセッサによって装置に、サービス接続を介してサービスセンタから、デバイスに対する第1のネットワークサービスを示す第2のメッセージを受信させるように実行可能である。第2のメッセージは、GUIDに基づいてデバイスを識別することができる。この命令は、プロセッサによって装置に、第2のメッセージに基づいてデバイスに対する第1のネットワークサービスを提供するためにアクセスネットワークを構成させるように実行可能である。
【0006】
上記では、以下の詳細な説明をより良く理解できるように、本開示による例の特徴及び技術的利点をむしろ大まかに概説している。追加の特徴及び利点が、以下に記載される。開示された概念及び特定の例は、本開示の同じ目的を実施するための他の構造を修正又は設計するための基礎として容易に利用することができる。このような等価な構造は、添付の特許請求の範囲から逸脱しない。本明細書に開示された概念の特徴、それらの組織及び操作方法の両方、並びに関連する利点が、添付の図と関連して考慮される場合、以下の説明からより良く理解されるであろう。図のそれぞれは、例示及び説明のみを目的として提供され、特許請求の範囲の限界の定義としては提供されない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示の性質及び利点の更なる理解は、以下の図面を参照することによって実現することができる。添付図面において、同様の構成要素又は特徴は、同じ参照ラベルを有し得る。
【0008】
図1】本開示の態様による、分別発注管理のための移動接続プロビジョニングをサポートする通信システムの概略図を示す。
【0009】
図2】本開示の態様による、分別発注管理のための移動接続プロビジョニングをサポートするアクセスネットワークの概略図を示す。
【0010】
図3】本開示の態様による、分別発注管理のための移動接続プロビジョニングをサポートする信号フロー図を示す。
【0011】
図4】本開示の態様による、分別発注管理のための移動接続プロビジョニングをサポートするコンピューティングシステムの概略図を示す。
【0012】
図5】本開示の態様による、分別発注管理のための移動接続プロビジョニングをサポートする例示的な方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
一部の大量輸送車両は、乗客がラップトップや携帯電話などの電子デバイス上でインターネットにアクセスすることを可能にするネットワークサービスを提供している。ネットワークサービスプロバイダは、移動車両上の1つ以上のデバイスにネットワークサービスを提供するために、モデム及びゲートウェイなどの車載ネットワーキングデバイスを含むアクセスネットワークを構成する役割を果たすことができる。場合によっては、フリートオペレータなどの外部サービスプロバイダが、様々なレベルのネットワークサービス、例えば、乗客による支払いなしで提供されるデフォルトのネットワークサービス、又は1つ以上のレベルのプレミアムネットワークサービスの提供に関連したユーザインターフェースやバックエンド発注管理プロセスを管理することを望む場合がある。付加的に又は代替的に、外部サービスプロバイダは、プロバイダのサービスを競合他社のサービスと差別化するために、又は乗客のサービス利用状況を監視するために、ユーザインターフェースをカスタマイズ又は更新することを望む場合がある。この場合、ネットワークサービスプロバイダ及び外部サービスプロバイダは、ネットワークサービスを受信するデバイスに関する情報を調整する必要がある。例えば、乗客は、ユーザインターフェースを介して、高速インターネット又はストリーミングビデオなどのプレミアムネットワークサービスを発注することができる。外部サービスプロバイダは、発注を処理し、プレミアムネットワークサービスを認可し、その発注又は他の要因に基づいて、デバイスにサービスを提供するユーザインターフェース(複数可)を潜在的に変更することができる。
【0014】
最近のプライバシー規定の改正により、個人の身元を特定したり、オンラインでの活動を追跡したりするために使用され得る個人特定情報(personally identifiable information、PII)などの個人情報を送信する際に取らなければならないセキュリティ対策が強化されている。そのような個人情報は、ネットワークサービスにアクセスする特定のデバイスを一意に識別するデバイスアドレスを含んでもよい。この場合、ネットワークサービスプロバイダと外部サービスプロバイダとの間でデバイスアドレスを送信することに制限がある場合があり、ネットワーク上で発注をプロビジョニングするネットワークサービスプロバイダと、ユーザインターフェースを提供して発注と支払いを管理する外部サービスプロバイダとの間で発注管理を分別することが課題となる。本出願の様々な態様は、本開示の態様による、分別発注管理のための、プライバシーに対応した移動接続プロビジョニングをサポートするための方法及びツールを提供する。
【0015】
図1は、本開示の態様による、分別発注管理のための移動接続プロビジョニングをサポートする例示的な通信システム100の簡略図を示す。通信システム100は、衛星105(又は複数の衛星105)、地上局115、地上局アンテナシステム110、及びネットワークアクセス端末185を含み得る。動作中、通信システム100は、ネットワークアクセス端末185を介して、基板移動車両135上の複数のデバイス150にネットワークサービスを提供する。例えば、通信システム100は、衛星105及び地上局115を介して、ネットワークアクセス端末185と外部ネットワーク120との間に双方向通信を提供することができる。外部ネットワーク120は、例えば、1つ以上のプライベート又は公衆ネットワーク(例えば、イントラネット、インターネット)であってもよい。ネットワークアクセス端末185は、1つ以上のアクセスポイント155(例えば、無線アクセスポイント(wireless access points、WAPS)など)を含んでもよく、デバイス150は、1つ以上のアクセスポイント155を介して、ネットワークアクセス端末185に接続することができる。ネットワークアクセス端末185はまた、衛星105又は地上局115との通信を維持するのに好適な、移動車両135上の位置に配置することのできるアンテナ140を(例えば、航空機の機体に)含んでもよい。
【0016】
衛星又は複数の衛星105は、任意の好適な種類の通信衛星を含むことができる。いくつかの実施例では、一部又は全ての衛星は、静止軌道にあってもよい。他の例では、衛星105に対していずれかの適切な軌道(例えば、中地球軌道(medium earth orbit、MEO)、低地球軌道(low earth orbit、LEO)など)が使用されてもよい。
【0017】
地上局115は、地上局アンテナシステム110を使用する通信リンク125を介して、衛星105との間で信号を送受信する。地上局アンテナシステム110は、双方向通信することのでき、衛星105と確実に通信するために適切な送信電力及び受信感度を備えるよう設計することができる。地上局115は、通信リンク165を介して、NOC(ネットワーク動作センタ(network oprations center))170に接続することができる。
【0018】
ネットワークゲートウェイデバイス145は、通信リンク130を介して衛星105と信号を通信するために、アンテナ140を使用することができる。アンテナ140には、アンテナ140を衛星105に向ける(例えば、積極的に追跡する)仰角及び方位ジンバルに装着することができる。通信システム100は、国際電気通信連合(International Telecommunications Union、ITU)Ku、K、又はKaバンド、例えば、約17.7~21.2ギガヘルツ(GHz)で動作することができる。代替的に、通信システム100は、Cバンド、Xバンド、Sバンド、Lバンドなどのような他の周波数帯域で動作してもよい。図1に示すように、ネットワークゲートウェイデバイス145及びアンテナ140は、移動車両135に搭載される。
【0019】
場合によっては、NOC(ネットワーク動作センタ)170は、ネットワークサービスプロバイダに関連付けられたファシリティであるRBO(リモートバックオフィス(remote back office))195と通信してもよい。RBO195は、ネットワークサービスの認可及び管理、外部サービスプロバイダとの通信、又は例えば分別発注管理のための移動接続プロビジョニングをサポートし得る他のバックエンド機能の実行のために使用されるコンピューティングシステム(例えば、図4を参照して説明されるコンピューティングシステム405)の一部として、NPM(ネットワークプロビジョニングマネージャ(network provisioning manager))193を含んでもよい。
【0020】
場合によっては、NOC170、RBO195、ネットワークアクセス端末185、及び通信経路160、165、及び192は、図2のアクセスネットワーク205によって示されるように、集合的にアクセスネットワークと称してもよい。
【0021】
アクセスネットワーク205は、移動車両135上の1つ以上のデバイス150に様々なネットワークサービスへのアクセスを提供するように構成可能である。例えば、アクセスネットワーク205は、デバイス150が1つ以上のURL(ユニフォームリソースロケータ(uniform resource locators))若しくはIP(インターネットプロトコル(Internet Protocol))アドレスにアクセスすること、及び/又はネットワークサービスプロバイダ、外部サービスプロバイダ、又は他のネットワーク(例えば、インターネット)に関連付けられた地上サーバと通信することを許可にするように構成することができる。アクセスネットワーク205はまた、他のトラフィック管理機能(例えば、ネットワークアドレス割り当て又は変換、トラフィックシェーピングなど)を実行してもよい。
【0022】
場合によっては、アクセスネットワーク205は、プロセッサ及びメモリなどの様々な電子部品を含んでもよい。これにより、ネットワークアクセス端末185及びNOC(ネットワーク動作センタ)170を、ネットワークサービスプロバイダに関連付けられたRBO195からの制御シグナリングで受信した構成情報に基づいて、ネットワークサービスへのアクセスを提供するように構成することができる。RBO195は、様々なネットワークサービス(例えば、デフォルトのネットワークサービス又はプレミアムネットワークサービス)を移動車両135上のデバイス150に提供するように、ネットワークアクセス端末185及びNOC170を構成することができる。その後、NOC170は、例えば、トラフィック接続175を介して外部ネットワーク120と通信することができ、(例えば、デバイス150から又は同デバイスへの)ネットワークトラフィックのための通信リンクを外部ネットワーク120に提供することができる。
【0023】
通信システム100は、ネットワークアクセス端末185と外部ネットワーク120との間の双方向通信を、衛星105及び地上局115を介する通信リンク160-aを用いて提供することができる。代替的に、通信システム100は、ネットワークアクセス端末185と外部ネットワーク120及び/又は地上局115との間の双方向通信を、空対地又は地対地通信リンク160-b(例えば、列車、船舶、バス、自動車などの地上車の場合)を介して提供することができる。例えば、通信システム100は、衛星105を使用することなく、ネットワークアクセス端末185と外部ネットワーク120又は地上局115との間の双方向通信を、空対地又は地対地リンク160-bを介して提供してもよい。
【0024】
場合によっては、各デバイス150は、デバイス150を一意に識別する静的識別子と関連付けることができる。例えば、MAC(媒体アクセス制御)アドレスは、いくつかのハードウェア構成要素(例えば、デバイスのネットワークインターフェース構成要素)に割り当てられた一意の識別子である。アクセスネットワーク205は、それらのMACアドレスなどの一意の識別子に基づいて、デバイス150のネットワークサービスを管理することができる。例えば、特定のデバイス150に関連付けられたトラフィックを、ソース又は宛先アドレスが、デバイス150の既知のMACアドレスに(例えば、直接的に又はネットワークアドレス変換を用いて)対応する場合、認識することができる。次いで、トラフィックは、デバイスに関連付けられたサービスレベルに従って管理することができる(例えば、認可、優先、シェーピングすることができる)。例えば、デバイスが、プロビジョニングされたデータ速度(例えば、最小情報速度(minimum information rate、minIR)、認定情報速度(committed information rate、CIR)、ピーク情報速度(peak information rate、PIR)など)に対応するサービスレベルに対して認可されている場合、デバイスに関連付けられたトラフィックは、(例えば、優先順位付け、トラフィックシェーピングなどによって)所定のデータ速度に管理することができる。
【0025】
場合によっては、MACアドレスなどの静的識別子は、個人情報(例えば、PII)とみなされることがあり、送信制限を受けることがある。例えば、PIIの送信には追加のセキュリティが必要な場合があり、又は必須の用途、又は顧客が開始する機能に直接関連する用途に限定される場合がある。
【0026】
場合によっては、RBO195は、移動車両135上のデバイス150に対する接続要求の指示を受信してもよい。例えば、アクセスポイント155は、利用可能な接続、例えば、移動体135上のSSID(サービスセット識別子(service set identifier))を一斉通信してもよく、デバイス150は、アクセスポイント155に接続してもよい。RBO195は、ネットワークアクセス端末185からのメッセージにおける接続要求の指示を受信することができる。メッセージは、アクセスネットワーク205がデバイス150に対してネットワークサービスをプロビジョニングすることを可能にするために、デバイス150のMACアドレスを含んでもよい。
【0027】
メッセージを受信したことに応じて、RBO195は、例えば、ネットワークアクセス端末185及びNOC170に構成情報と共にメッセージを送信することにより、ネットワークアクセス端末185及びNOC170を含むアクセスネットワーク205を構成して、デバイス150にネットワークサービスを提供することができる。
【0028】
場合によっては、接続要求の指示を受信すると、RBO195は、デバイス150にデフォルトのネットワークサービスを提供するようにアクセスネットワーク205を構成することができる。デフォルトのネットワークサービスは、デバイス150が支払いをせずにアクセスすることができる1つ以上のURLの「ホワイトリスト」へのアクセスを提供することを含んでもよい。場合によっては、ホワイトリストは、デバイス150のユーザがプレミアムネットワークサービスを選択して発注することを可能にするポータルのURLを含んでもよい。ポータルは、ウェブページ又はウェブアプリケーションとしてデバイス150に供してもよい(例えば、送信又は提供してもよい)。
【0029】
場合によっては、ネットワークサービスプロバイダは、アクセスネットワーク205を介してポータルを供し、ネットワークサービスのプロビジョニングと共に、プレミアムネットワークサービスの発注を管理してもよい。この場合、アクセスネットワーク205は、デバイス150に対してポータルを供し、ネットワークサービスを管理するために、デバイス150のMACアドレスを使用することができる。これは、例えば、デバイス150が外部ネットワーク120にアクセスすることを許可することを含むことができる。このようなネットワークサービスを提供することは、典型的なインターネットプロトコル(Internet Protocol、IP)トラフィックの一部として、アクセスネットワーク205と外部ネットワーク120との間でMACアドレスを送信することを伴い得る。MACアドレスのこの使用は、MACアドレスがデバイス150との直接的な通信のためのアドレスとして使用されるため、プライバシー規制の対象とならない場合がある。すなわち、MACアドレスは、顧客が開始したネットワーク通信に関連付けられたネットワークルーティングのためのアドレス情報として使用される場合には、PIIとはみなされない場合がある。しかしながら、前述のように、場合によっては、外部サービスプロバイダ(例えば、サービスセンタ190)が、ポータルを供し、プレミアムサービスの発注を管理することを望む場合があり、したがって、ネットワークプロビジョニングは発注管理から分別される。この場合、外部サービスプロバイダは、デバイスにポータルを供するためにデバイス150を識別し、プレミアムネットワークサービスの発注を処理し、ネットワークサービスプロバイダに対してデバイスのネットワークプレミアムサービスの認可を提供することが必要となる。したがって、ネットワークサービスプロバイダ及び外部サービスプロバイダの両方は、プレミアムサービスが提供されるべきデバイスを識別できなければならない。
【0030】
プライバシー規制がない場合には、ネットワークサービスプロバイダは、サービス接続197上の外部サービスプロバイダ(例えば、サービスセンタ190)に、アクセスネットワーク205から(例えば、RBO195から)デバイスのMACアドレスを送信することを選択して、ネットワークプロビジョニングと発注管理との分別を可能にすることができる。しかしながら、プライバシー規制との関連では、この場合、MACアドレスは、典型的なIPトラフィックでの使用のためのアドレスではなくユーザデータとして実質的に送信されるため、MACアドレスの送信は制限される可能性があり、PII(個人特定情報)とみなされることがある。したがって、外部サービスプロバイダがデバイス150を識別し、ネットワークサービスプロバイダ(例えば、NOC170及び/又はRBO195において)と外部サービスプロバイダ(例えば、サービスセンタ190において)との間で発注管理及びネットワークプロビジョニングを調整することを可能にするための代替の戦略が必要とされる。様々な態様によれば、これらの戦略は、例えば、サービスセンタ190とアクセスネットワーク205との間の通信、及び/又はサービスセンタ205とデバイス105との間の通信においてデバイス150を識別するために使用され得る、デバイス150の匿名識別子を生成することを含むことができる。場合によっては、デバイス150との通信を匿名化するために匿名識別子を使用することができる。匿名識別子は、デバイス150又はユーザに対して(例えば、追加情報なしでは)直接的に追跡可能ではないので、PIIとはみなされない。場合によっては、匿名識別子は、特定のデバイス150又は特定のMACアドレスに関連付けられた一意の識別子であってもよい。場合によっては、匿名識別子は、準静的識別子であってもよく、例えば、匿名識別子は、デバイス150が別のネットワークに接続した後、又は電源が再投入された後も、デバイス150を識別するために更に使用してもよい。場合によっては、新たな匿名識別子がデバイス150に対して生成されるまで、匿名識別子を限られた時間だけ使用することができる。場合によっては、匿名識別子とデバイス150の静的識別子との間の関連付けの記録は、デバイス150がネットワークから切断された後、限られた時間(例えば、30日、60日など)の間保持してもよく、その後、その記録は破棄される。場合によっては、デバイス150がアクセスネットワーク205を介してネットワークサービスへの接続を開始すると、アクセスネットワーク205は、匿名識別子を生成して、デバイス150を識別し、匿名識別子をサービスセンタ190に提供することができる。匿名識別子は、アクセスネットワーク205とサービスセンタ190との間の後続の通信において使用され、分別発注管理のプライバシーに対応した移動接続プロビジョニングを可能にする。
【0031】
場合によっては、匿名識別子は、以下に説明するように、サービスセンタ190とアクセスネットワーク205との間の通信においてデバイス150を識別するために使用され得るGUID(グローバル一意識別子)であってもよい。本明細書で使用するとき、GUIDは、ネットワーク上の機器の静的識別子に関連付けられた匿名識別子の一例である。
【0032】
場合によっては、RBO195はサービス接続197を介してサービスセンタ190と通信することができる。サービス接続197は、例えば、RBO195とサービスセンタ190との間に直接的通信リンクを提供することができる。代替的に、サービス接続197は、サービスセンタ190とRBO195との間の論理直接接続であってもよいが、外部ネットワーク120のビアノードを含む1つ以上の直接的又は間接的物理ネットワーク接続を含んでもよい。
【0033】
サービスセンタ190はまた、サービスセンタトラフィック接続175を介して外部ネットワーク120と通信してもよい。サービスセンタトラフィック接続175は、例えば、(NOC170のネットワークサービスプロバイダとは異なるインターネットサービスプロバイダ(ISP)によって提供される)インターネット接続であってもよい。
【0034】
場合によっては、ネットワークアクセス端末185が、デバイス150から接続要求を受信すると、ネットワークアクセス端末185は、デバイス150のMACアドレスと共に、アクセスネットワーク205のRBO195へ接続要求の指示を送信することができる。
【0035】
場合によっては、接続要求の指示を受信したことに応じて、RBO195は、MACアドレスに関連付けられたGUIDを生成することができる。そのようなGUIDは、デバイス150を識別するために使用することができる。GUIDは、一意及び匿名識別子を生成するための確立された技術に従って生成することができる。RBO195は、GUIDを暗号化し、暗号化されたGUIDをネットワークアクセス端末185に送信することができる。RBOはまた、デバイス150に対してデフォルトのネットワークサービスを認可するように、メッセージをNOC170に送信してもよい。このメッセージは、MACアドレスを使用してデバイス150を識別することができる。メッセージに基づいて、アクセスネットワーク205(例えば、NOC170及びネットワークアクセス端末185)を、デフォルトのサービスをデバイス150に提供するように構成することができる。例えば、ネットワークアクセス端末185は、デバイス150からの又は同デバイスへのトラフィックのためにファイアウォールを開くように構成してもよく、NOC17は、外部ネットワーク120(例えば、サービスセンタ190)を介してデバイスが1つ以上の接続先に到達することを可能にするように構成してもよい。
【0036】
ネットワークアクセス端末185は、接続要求をサービスセンタ190にリダイレクトするように構成してもよい。リダイレクトされた接続要求は、例えば、GUIDを含んでもよい。リダイレクトされた接続要求は、トラフィック接続175、例えば通常のIPトラフィックを介して、NOC170からサービスセンタ190に送信してもよい。したがって、サービスセンタ190は、MACアドレスではなく、GUIDによってデバイス150を識別する接続要求を受信することができる。アクセスネットワーク205は、図3を参照してより詳細に説明されるように、GUID/MACの対のデータベースを維持することができ、RBO195とサービスセンタとの間の後続の通信は、MACアドレスの送信を必要とせず、GUIDを利用してデバイス150を識別することができる。
【0037】
場合によっては、移動車両135は、例えば、車両識別子(例えば、機体番号又は船舶ID)、隊列識別子、旅行番号(例えば、便名)、ルート識別子、旅行期間、出発ターミナル識別子、到着ターミナル識別子、予定又は実際の出発時刻又は日付、及び/又は予定或いは実際の到着時刻又は日付などの様々な車両データ項目に関連付けることができ、又はそれによって識別することができる。
【0038】
場合によっては、RBO195は、サービス接続197を介してGUID及び様々な車両データ項目をサービスセンタ190に送信してもよい。サービスセンタ190は、この情報を使用して、GUID(及び、ひいてはデバイス150)を特定の移動車両に関連付けることができ、車両識別子に基づいてポータルを構成することができる。例えば、サービスセンタ190は、例えば、便名又はルートに基づいて、異なるプレミアムネットワークサービスオプション又は価格設定を提供するようにポータルを構成することができる。
【0039】
場合によっては、移動車両135は、移動車両135のステータス、及び/又は移動車両135に関連付けられた動作イベントを監視及び送信するための車載電子機器を含む車両監視ユニット180を含んでもよい。車両監視ユニット180は、センサ、プロセッサ、サーバ、トランシーバ、又は他の関連する電子機器を含んでもよい。これにより車両監視ユニット180は、移動車両135に関連付けられたステータス及び動作イベントを検出及び/又は監視し、ステータス及び動作イベントに関連付けられた一組の車両ステータス値を(例えばRBO195に)送信することができる。例えば、車両監視ユニット180は、移動車両135の位置(例えば、高度、経度、緯度、出発ターミナルからの経過距離など)などの車両ステータスを監視することができる。車両監視ユニット180は、例えば、経過した旅行期間又は推定到着時間などの車両ステータスを監視してもよい。
【0040】
車両監視ユニット180によって監視される動作イベントは、移動車両の種類に依存し得る。例示的な動作イベントは、離陸又は着陸、「ウェイトOnホイール」又は「ウェイトOffホイール」イベント、ドッキング又はアンドッキングイベントなどを含んでもよい。そのような動作イベントは、「ドア開放」又は「ドア閉鎖」イベント、又は「タラップ下降」又は「タラップ上昇」イベントなどの搭乗イベントを含んでもよい。そのような動作イベントは、実際の出発時刻又は実際の到着時刻を含んでもよい。
【0041】
場合によっては、移動車両135は、ARINC(Aeronautical Radio,INC.)アビオニクスプロトコルなどのプロトコルに従って動作することができる車両専用通信又は制御バスを含んでもよく、これは、移動車両135に関連付けられた様々なステータス又は動作イベントを監視、記録、又は制御するために使用することができる。車両監視ユニット180は、車両の動作イベントについての情報を取得するために、車両専用通信又は制御バスに接続することができる。場合によっては、RBO195は、例えばサービス接続197を介して車両ステータス値をサービスセンタに送信してもよい。このような車両ステータス値は、例えば、車両識別子に関連付けてもよい。サービスセンタは、車両ステータス情報を使用して、車両ステータス値に基づいてデバイスのポータルを構成することができる。例えば、サービスセンタ190は、高度又は推定到着時間に基づいて、異なるプレミアムネットワークサービスオプション又は価格設定を提供するようにポータルを構成することができる。
【0042】
図2は、本開示の態様による、分別発注管理のための移動接続プロビジョニングをサポートするアクセスネットワーク205を示す。アクセスネットワーク205は、図1を参照して説明したように、これらの要素間の様々な通信リンク160、165、192と共に、NOC(ネットワーク動作センタ)170、RBO(リモートバックオフィス)195、地上局115、及びネットワークアクセス端末185を含む。集合的に、アクセスネットワーク205は、移動車両135上のデバイス150にネットワークサービスを提供するように構成することができる。アクセスネットワーク205は、例えばサービス接続197を介してサービスセンタ190と直接、通信することができる。アクセスネットワーク205は、トラフィック接続175を介して、外部ネットワーク120と通信することができる。アクセスネットワーク205は、例えば、トラフィック接続175及び外部ネットワーク120を介して、サービスセンタ190と間接的に通信することができる。
【0043】
図3は、本開示の態様による、分別発注管理のための移動接続プロビジョニングをサポートする信号フローを示す。この信号フローは、図1及び2を参照して説明した通信システム100及びアクセスネットワーク205の動作に関する更なる詳細を提供することができる。
【0044】
305において、デバイス150は、移動車両135上のネットワークアクセス端末185に接続要求を送信することによって、初期ネットワーク接続を要求することができる。デバイス150は、例えば、電源がオンになったとき、又はデバイス150のユーザが移動車両135上のネットワーク(例えば、Wi-Fi)に接続しようとしたときに、ネットワーク接続を要求してもよい。この接続要求は、デバイス150のMACアドレスを使用して、このデバイス150を識別することができる。
【0045】
310において、ネットワークアクセス端末185は、アクセスネットワーク205のRBO195へ、デバイス150に対する接続要求の指示を送信することができる。接続要求の指示は、MACアドレスを使用してデバイス150を識別することができる。ネットワークアクセス端末185は、例えば、通信リンク160、165、及び/又は192を介して、接続要求の指示をRBO195に送信してもよい。
【0046】
315において、RBO195は、MACアドレスによって要求側デバイス150を識別する接続要求の指示を受信することができ、MACアドレスに関連付けられたGUIDを生成することができる。RBO195は、例えば、図4に関連して説明したアクセスネットワークコンピューティングシステム405などのコンピューティングシステムを使用して、GUIDを生成及び暗号化することができる。場合によっては、RBO195は、様々な暗号化アルゴリズムのうちの1つを使用して、GUIDを暗号化することができる。
【0047】
320において、RBO195は、GUIDを含むメッセージをNOC170及びネットワークアクセス端末185に送信することができる。場合によっては、GUIDは、暗号化されたGUIDとして送信することができ、第三者がGUIDをMACアドレスと関連付ける可能性を低減することができる。
【0048】
325において、RBO195は、デフォルトのネットワークサービス認可をNOC170及びネットワークアクセス端末185に送信して、NOC170及びネットワークアクセス端末185を、デフォルトネットワークサービスを提供するように構成することができる。デフォルトのネットワークサービス認可は、MACアドレスを使用してデバイス150を識別することができる。
【0049】
335において、NOC170及びネットワークアクセス端末185は、RBO195からデフォルトのサービス認可を受信することができ、このデフォルトサービス認可に基づいて、デフォルトサービスを機器150に提供するように構成することができる。例えば、ネットワークアクセス端末185のファイアウォールは、デバイス150がNOC170へのリンク上でトラフィックを送信及び/又は受信することを許可するように構成することができる。NOC170は、このデバイス150を、外部ネットワーク120への制限付き帯域幅アクセスが許容されているデバイスリストに追加することができ、このデバイスは、外部ネットワーク120の接続先アドレス(例えば、サービスセンタ190)への制限付きアクセスが許容される。場合によっては、ネットワークアクセス端末及び/又はNOC170は、デフォルトサービスに従ってデバイス150をサポートするために、トラフィック管理機能(例えば、優先順位付け、トラフィックシェーピング)を実行するように構成してもよい。
【0050】
330において、RBO195は、GUID及び一組の車両データ項目をサービスセンタ190に送信することができる。場合によっては、RBO195は、サービス接続197を介してGUID及び一組の車両データ項目を送信してもよい。場合によっては、移動車両135の一組の車両データ項目は、車両識別子(便名又は機体番号など)、ルート番号、出発ターミナル、到着ターミナル、及び/又はルート持続時間のうちの1つ以上を含んでもよい。RBO195は、サービスセンタ190が、GUIDによって識別されるデバイス150を特定の移動車両135に関連付けることを可能にするために、及び/又は車両データ項目のうちの1つ以上に基づいてデバイス150に供されるポータルを構成するために、GUID及び車両データ項目をサービスセンタ190に送信することができる。例えば、サービスセンタ190は、ルート持続時間に基づいて、異なるプレミアムネットワークサービスオプション又は価格設定を表示するようにポータルを構成することができる。例えば、短いルートでは、サービスセンタは、プレミアムネットワークサービスへの1時間のアクセス、又はプレミアムネットワークサービスへのフルルートアクセスという2つのオプションを提供するようにポータルを構成してもよい。長いルートでは、サービスセンタは、プレミアムネットワークサービスへの1時間、3時間、又はフルルートアクセスのオプションを提供するようにポータルを構成してもよい。
【0051】
340において、ネットワークアクセス端末185は、接続要求をサービスセンタ190にリダイレクトすることができる。このリダイレクトは、デバイス150によって要求されたいずれかのURLを、サービスセンタによって供されるサービスポータルに関連付けられたURLにリダイレクトさせることができる。場合によっては、リダイレクトはポートリダイレクトであってもよく、これにより、デバイスのMACアドレスを、リダイレクトのソースアドレスに関して、ネットワークアクセス端末のIPアドレス及びローカルネットワーク(例えば、ネットワークアクセス端末185又はアクセスネットワーク205のローカル)上のデバイス150に関連付けられたポート番号にマッピングすることができる。
【0052】
リダイレクトされた接続要求は、暗号化されたGUIDを使用してデバイス150を識別することができる。例えば、暗号化されたGUIDは、サービスセンタに送信されたHTTP要求に含むことができる。場合によっては、リダイレクトされた接続要求は、トラフィック接続175を介して、ネットワークアクセス端末185からサービスセンタ190に送信してもよい。サービスセンタ190は、その後、サービス接続197を介してRBO195と通信するデバイス150を識別するためにGUIDを使用することができ、それによって、サービス接続197上でのMACアドレスの送信を回避する。
【0053】
345において、サービスセンタ190は、デバイス150にポータルを供することができる。場合によっては、サービスセンタは、ウェブコンテンツ(例えば、ハイパーテキストマークアップ言語(HyperText Markup Language、HTML)、ジャバスクリプト、カスケーディングスタイルシート(Cascading Style Sheets、CSS)など)又はURLを含むメッセージを、トラフィック接続175を介して送信することによって、ポータルを供することができ、ポータルをデバイス150上に提示させる(例えば、表示させる)ことができる。メッセージは、GUIDを使用してデバイス150を識別することができる。デバイス150のユーザは、その後、デバイス150上でポータルにアクセスし、ポータルを介してプレミアムネットワークサービスを発注することができる。このようにして、デバイス150は、トラフィック接続175を介してサービスセンタ190と通信することを許可される。場合によっては、サービスセンタ190は、ポータルを介してデバイス150から送信された(例えば、プレミアムサービスのための)要求が正しいGUIDに確実に関連付けられるようにするために、デバイス150を識別するGUIDをデバイス150に供されるコンテンツに含むことができる。場合によっては、GUID及びデバイス150に供されるコンテンツは、送信中に暗号化され、第三者がGUIDとデバイス150との関係を判定する可能性を低減する。
【0054】
350において、デバイス150は、サービスセンタ190にプレミアムネットワークサービスの要求を送信することができる。場合によっては、デバイス150は、ポータルからのプレミアムネットワークサービスの選択の指示をユーザから受信したことに応じて、プレミアムネットワークサービスの要求を送信してもよい。例えば、選択は、支払い又は他の認可情報(例えば、クレジットカード又はユーザ名及びパスワードなどの他のアカウント情報)をポータルに入力し、情報をサービスセンタ190に提出することを含んでもよい。認可情報と共に、ユーザは、(例えば、ポータルウェブページ内の「受諾」オプションをクリックすることによって)ネットワークサービスを使用するための外部サービスプロバイダの諸条件を受諾する旨の指示を送信することができる。場合によっては、デバイス150は、トラフィック接続175を介してプレミアムネットワークサービスの要求を送信してもよい。場合によっては、プレミアムネットワークサービスの要求は、GUIDを使用してデバイス150を識別することができる。場合によっては、GUID及び要求は、送信中に暗号化され、第三者がGUIDとデバイス150との関係を判定する可能性を低減する。
【0055】
355において、サービスセンタ190は、プレミアムネットワークサービス要求を受信し、処理することができる。場合によっては、サービスセンタ190は、デバイス150から受信した支払いを処理し、デバイス150に提供されるプレミアムネットワークサービスを識別することによって、プレミアムネットワークサービス要求を処理することができる。場合によっては、サービスセンタ190は、プレミアムネットワークサービス要求と共に受信したGUIDを、RBO195から330において受信したGUIDにマッピングして、デバイス150を特定の移動車両135に関連付けることができる。
【0056】
360において、サービスセンタ190は、サービス接続197を介して、プレミアムネットワークサービス認可を含むメッセージをRBO195に送信することができる。プレミアムネットワークサービス認可は、例えば、メッセージにGUIDを含ませることにより、GUIDを使用してデバイス150を識別することができる。プレミアムネットワークサービス認可は、デバイス150に提供されるプレミアムネットワークサービスの(例えば、データ速度、時間、データキャップなどによって区別される1つ以上のサービスオプションから選択される)指示を含むことができる。
【0057】
365において、RBO195は、サービスセンタ190から受信したGUIDを、関連付けられたMACアドレスにマッピングすることができる。RBO195は、例えば、図4を参照して説明したGUID/MACデータベース430などの、GUID/MACデータベースを使用して、GUIDをMACアドレスにマッピングしてもよい。
【0058】
370において、RBO195は、通信リンク192を介してNOC170に、かつ通信リンク192、165、160を介してネットワークアクセス端末185に、プレミアムネットワークサービス認可を含むメッセージを送信することができる。プレミアムネットワークサービス認可は、デバイス150のMACアドレス及び/又はGUIDを使用して、デバイス150を識別することができる。
【0059】
375において、アクセスネットワーク205を、RBO195から受信したメッセージに基づいて、プレミアムネットワークサービスをデバイス150に提供するように構成することができる。例えば、NOC170を、デバイス150にプレミアムネットワークサービスを提供するために必要とされ得るトラフィックシェーピング又は他の機能を実行するように構成することができる。ネットワークアクセス端末185を、外部ネットワーク上のウェブサイトにアクセスするか、又はプレミアムネットワークサービス150に関連付けられた他のコンテンツにアクセスすることをデバイス150に許可するように構成することができる。
【0060】
380において、デバイス150は、(例えば、NOC170及びネットワークアクセス端末185を含む)アクセスネットワーク205によって構成されたプレミアムネットワークサービスへのアクセスを開始することができる。例えば、デバイス150は、外部ネットワーク上でアクセス可能なURLを介してコンテンツ(例えば、ウェブページ、ストリーミングビデオ、電子メール、メッセージングなど)を要求することができ、コンテンツはデバイス150に提供される。
【0061】
上記のフローにおいて、デバイス150のMACアドレスは、サービス接続197上では送信されない。すなわち、制御及び発注管理情報を伝えるために使用されるRBO195とサービスセンタ190との間のネットワークメッセージングは、デバイス150のMACアドレス又は他のPIIを含む必要がない。代わりに、サービス接続197上のRBO195とサービスセンタ190との間の通信は、プライバシー関連の規制に準拠するために、GUIDを使用してデバイス150を識別する。
【0062】
前述のように、場合によっては、サービスセンタ190は、RBO195から受信した様々な車両データ項目及び/又は車両ステータス値に基づいて、プレミアムネットワークサービスオプションを表示するように、デバイス150上に表示されるポータルを構成してもよい。
【0063】
場合によっては、ネットワークプロビジョニングから発注管理を分別することは、本明細書に記載されるように、サービスプロバイダが、移動車両135のステータスに基づいて、例えば、RBO195から受信した車両のステータス値に基づいて、ネットワークサービスの変更又は移動車両135上のデバイス150のためのポータル構成の変更をRBO195に通知することを可能にし、又は通知することを要求することができる。例えば、場合によっては、高度10,000フィート未満の航空機上のデバイス150に対しては、ネットワークサービスを禁止又は制限することができる。この場合、サービスセンタ190は、航空機(例えば、移動車両135)が10,000フィート未満であることを示す車両ステータス値を受信することに基づいて、1つ以上のデバイス150のネットワークサービスを無効にする要求をRBO195に送信することができる。場合によっては、RBO195は、1つ以上のデバイス150に対してネットワークサービスを無効にする要求を受信し、その要求の指示をNOC170及びネットワークアクセス端末185に送信することができる。これにより、NOC170及びネットワークアクセス端末185を、1つ以上のデバイス(複数可)150に対してネットワークサービスを無効にするように構成することができる。
【0064】
場合によっては、ネットワークサービスプロバイダが、デフォルトのネットワークサービスにアクセスする前にユーザに諸条件を受け入れることを要求する場合、RBO195は、初期接続要求を受信したことに応答して、接続要求のMACアドレスがGUID/MACデータベース内のGUIDに関連付けられている(マッピングされている)かどうか、例えば、デバイス150が以前にアクセスネットワーク205からネットワークサービスを受信したことがあるかを判定することができる。MACアドレスがGUIDに関連付けられている場合、RBO195は、マッピングに基づいて、このデバイス150が、諸条件を受諾するために以前に使用されたかどうかを判定することができる。例えば、RBO195は、GUID又はGUIDに関連付けられたユーザアカウントが、以前に諸条件を受諾するために使用されたかどうかを判定することができる。場合によっては、RBO195が、デバイス150又はデバイスに関連付けられたユーザアカウントが諸条件を受諾するために以前に使用されたと判定した場合、RBO195は、このデバイス150からの諸条件の受諾を要求することを控えることができる。場合によっては、RBO195が、そのデバイス150が諸条件を受諾するために以前に使用されていないと判定した場合、RBO195は、例えば、デフォルトのネットワークサービスをデバイス150に提供する前に、このデバイス150からの諸条件の受諾を要求することができる。
【0065】
図4は、本開示の態様による、分別発注管理のための移動接続プロビジョニングをサポートし得るアクセスネットワークコンピューティングシステム405のブロック図400を示す。アクセスネットワークコンピューティングシステム405は、例えば、NOC(ネットワーク動作センタ)170及び/又はRBO(リモートバックオフィス)195に含まれるか、又はそれによってアクセスすることができる。アクセスネットワークコンピューティングシステム405は、プロセッサ410、メモリ415、NPM(ネットワークプロビジョニングマネージャ(network provisioning manager))420、ネットワークインターフェース425、及びGUID/MACデータベース430を含むことができる。これらの構成要素の各々は、1つ以上のバス445上で直接又は間接的に互いに通信することができる。
【0066】
メモリ415は、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)及び/又は読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)を含むことができる。メモリ415は、(例えば、Linux又はWindowsカーネル上に構築された)オペレーティングシステム(operating system、OS)435を格納することができる。メモリ415はまた、実行されるとプロセッサ410に、分別発注管理のための移動接続プロビジョニングに関連して本明細書に記載されている様々な機能を実行させるように構成されている命令を含むコンピュータ読み取り可能かつコンピュータ実行可能なコード440を記憶することができる。代替的に、コード440は、プロセッサ410によって直接実行可能でなくてもよいが、コンピューティングシステム405に(例えば、コンパイル及び実行されるとき)、本明細書に記載される機能のうちの1つ以上を実行させるように構成してもよい。ネットワークインターフェース425は、外部ネットワーク120などのネットワークと通信するために使用することができる。ネットワークインターフェース425は、例えば、接続要求の指示を受信するために使用することができ、GUIDを含むメッセージをネットワークアクセス端末185及び/又はNOC170に送信するために使用することができる。ネットワークインターフェース425は、MACアドレス及び/又はGUIDを使用してデバイス150を識別する、デバイスに対するネットワークサービスの指示を、ネットワークアクセス端末185及び/又はNOC170に送信することができる。
【0067】
NPM420は、例えば、適切なネットワークサービスを提供するようにアクセスネットワークを構成するためにネットワーク構成情報を判定することによって、デバイス150からのネットワークアクセスの要求及びサービスセンタ190からのプレミアムネットワークサービスの認可を処理することができる。
【0068】
NPM420は、MACアドレスに関連付けることのできるGUIDを生成してもよい。場合によっては、NPM420は、乱数生成器、時間ベースのGUID生成アルゴリズム、又は別のGUID生成アルゴリズムを使用して、GUIDを生成することができる。NPM420は、GUID/MACデータベース430にGUID/MACの対を記憶することができる。
【0069】
場合によっては、GUID/MACデータベース430の一部又は全てを消去することができる。場合によっては、GUID/MACデータベースは、毎月などの定期的な時間間隔で消去してもよい(例えば、GUID/MACの対の全て又は一部を除去又は削除してもよい)。場合によっては、GUID/MACの対は、NPM420によってそれぞれのGUIDが生成された時間から所定時間が経過した後に、GUID/MACデータベースから消去してもよい。場合によっては、例えば、移動車両135上のデバイス150に関連付けられたGUID/MACの対は、例えば、移動車両135の旅行の終了時に、GUID/MACデータベースから消去してもよい。
【0070】
場合によっては、コンピューティングシステム405の構成要素は、単一の物理的場所又はエンクロージャ内に配置してもよい。場合によっては、コンピューティングシステム405の構成要素は、複数の物理的場所又はエンクロージャにわたって分散してもよい。例えば、NPM420及びGUID/MAC対データベース430は、プロセッサ410、ネットワークインターフェース425、又はコンピューティングシステム405の他の構成要素の場所とは異なる種々の場所に駐在してもよい。場合によっては、コンピューティングシステム405の構成要素は、RBO195、NOC170、及び/又はNOC170内の別の場所にわたって分散してもよい。
【0071】
図5は、本開示の態様に基づく、モバイルデバイスプロビジョニングをサポートする方法500を説明するフローチャートを示す。この方法500は、少なくとも1つの外部ネットワーク(例えば、インターネット)へのトラフィック接続を有するネットワーク動作センタを含むアクセスネットワークにおいて実行することができ、このアクセスネットワークは、アクセスネットワークの外部にあるサービスセンタ(例えば、サービスセンタ190)へのサービス接続(例えば、サービス接続197)を有する。方法500の動作は、図1~4を参照して説明したように、アクセスネットワーク(例えば、NOC170、RBO195、ネットワークアクセス端末185、及び/又はアクセスネットワークコンピューティングシステム405を含み得るアクセスネットワーク205)によって実行することができる。
【0072】
505において、アクセスネットワークは、移動車両(例えば、移動車両135)上のネットワークアクセス端末(例えば、ネットワークアクセス端末185)から、移動車両上のデバイス(例えば、デバイス150)に対する接続要求の指示を受信することができ、この接続要求は、MACアドレスを使用してデバイスを識別する。
【0073】
510において、アクセスネットワークは、MACアドレスに関連付けられたGUIDを生成することができる。場合によっては、アクセスネットワークは、NPM420などのネットワークプロビジョニングマネージャを使用して、GUIDを生成してもよい。
【0074】
515において、アクセスネットワークは、ネットワークアクセス端末にGUIDを含む第1のメッセージを送信することができ、このネットワークアクセス端末は、トラフィック接続を介してサービスセンタ(例えば、サービスセンタ190)に接続要求をリダイレクトする。場合によっては、リダイレクトされた接続要求は、GUIDを含む。場合によっては、アクセスネットワークのRBO(例えば、RBO195)は、第1のメッセージをネットワークアクセス端末に送信してもよい。アクセスネットワークは、(暗号化された)GUIDを第1のメッセージで送信する前に、GUIDを暗号化することができる。場合によっては、GUIDは、例えば、いずれかの適切な暗号化アルゴリズムを使用して、プロセッサ410によって暗号化してもよい。
【0075】
520において、アクセスネットワークは、サービス接続を介してサービスセンタから、デバイスに対する第1のネットワークサービスを指示する第2のメッセージを受信することができ、この第2のメッセージは、GUIDに基づいてデバイスを識別する。第1のネットワークサービスは、例えば、プレミアムネットワークサービスであり得る。
【0076】
525において、アクセスネットワークを、第2のメッセージに基づいて、デバイスに対して第1のネットワークサービスを提供するように構成することができる。いくつかの事例において、アクセスネットワークは、ネットワークアクセス端末及び/又はNOC(ネットワーク動作センタ)を構成することによって、図1~4に関連して説明されるように第1のネットワークサービスを提供するように構成することができる。
【0077】
添付図面と関連して上述された詳細な説明は、例を記載しており、実施され得るか又は請求項の範囲内にある例のみを必ずしも表していない。「例」という用語は、本明細書において使用される場合、「例、事例、又は実例としての役割を果たすこと」を意味し、「好ましい」又は「他の例よりも有利である」ことを意味しない。詳細な説明には、記載された技法の理解を提供するための具体的な詳細内容が含まれる。しかしながら、これらの技法は、これらの具体的な詳細内容なしに実践することができる。いくつかの事例では、周知の構造体及び装置が、ブロック図の形式で示され、記載された例の概念を曖昧にすることを回避している。
【0078】
情報及び信号は、様々な異なる技術及び技法のいずれかを使用して表してもよい。例えば、上記の説明全体を通じて参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、記号、及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁場若しくは磁性粒子、光場若しくは光学粒子、又はこれらの任意の組み合わせによって表すことができる。
【0079】
本明細書の開示に関連して説明される様々な例示的なブロック及び構成要素は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、ASIC、FPGA若しくは他のプログラマブルロジックデバイス、別個のゲート若しくはトランジスタ論理、別個のハードウェア構成要素、又は本明細書に記載される機能を実行するように設計された、これらのいずれかの組み合わせで実現又は実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいが、代替的に、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又はステートマシンであってもよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組み合わせ、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わせたマイクロプロセッサ、又はいずれかの他のそのような構成として実現してもよい。
【0080】
本明細書で説明される関数は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、又はこれらのいずれかの組み合わせで実現することができる。プロセッサによって実行されるソフトウェアで実現される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の命令又はコードとして格納されるか、又は送信することができる。他の例及び実施態様は、本開示及び添付の請求項の範囲内にある。例えば、ソフトウェアの性質により、上述の機能は、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ハード配線、又はこれらのいずれかの組み合わせを使用して実現することができる。また、機能を実施する特徴は、様々な位置に物理的に配置してもよく、機能の一部が異なる物理的位置において実現されるように分散することも含む。本明細書で使用されるように、「及び/又は」という用語は、2つ以上の項目のリストで使用される場合、列挙された項目のいずれか1つがそれ自体によって使用され得ること、又は列挙された項目のうちの2つ以上のいずれかの組み合わせを用いることができることを意味する。例えば、組成物が成分A、B、及び/又はCを含有するものとして記載されている場合、組成物はA単独、B単独、C単独、A及びBの組み合わせ、A及びCの組み合わせ、B及びCの組み合わせ、又はA、B、及びCの組み合わせを含有することができる。また、特許請求の範囲も含めて本明細書で使用されるとき、項目の列挙(例えば、「のうちの少なくとも1つ」又は「のうちの1つ又は複数」などの熟語によって前置きされる項目の列挙)で使用されるときの「又は」は、離接的な列挙を示し、その結果、例えば、「A、B、又はCのうちの少なくとも1つ」とは、A若しくはB若しくはC、又はAB若しくはAC若しくはBC、又はABC(すなわち、AかつBかつC)を意味する。
【0081】
コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と、コンピュータプログラムの1つ場所から別の場所への転送を容易にするいずれかの媒体を含む通信媒体との両方を含む。記憶媒体は、汎用又は専用コンピュータによってアクセスすることができるいずれかの利用可能な媒体であってもよい。例として、限定するものではないが、コンピュータ可読媒体としては、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROM、又は他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置、若しくは他の磁気記憶装置、又は命令若しくはデータ構造の形態で望ましいプログラムコードを搬送若しくは記憶するために使用することができ、汎用又は専用コンピュータ、或いは汎用又は専用プロセッサによってアクセスすることができるいずれかの他の媒体を挙げることができる。また、いずれかの接続は、コンピュータ可読媒体と適切に称される。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(digital subscriber line、DSL)、又は赤外線、無線、マイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、又は赤外線、無線、マイクロ波などの無線技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるように、ディスク(Disk)及びディスク(Disc)には、コンパクトディスク(compact disc、CD)、レーザディスク、光ディスク、デジタル多目的ディスク(digital versatile disc、DVD)、フロッピーディスク及びブルーレイディスクが含まれ、ディスクは通常、磁気的にデータを再現し、一方、ディスクはレーザを用いて光学的にデータを再現する。上記の組み合わせもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれる。
【0082】
本明細書で使用されるように、「に基づく」という語句は、排他的な条件の集合を参照するものとして解釈されるべきではない。例えば、「条件Aに基づく」と記載される例示的な工程は、本開示の範囲から逸脱することなく、条件A及び条件Bの両方に基づき得る。換言すれば、本明細書で使用されるように、「に基づく」という語句は、「少なくとも部分的に基づく」という語句と同じように解釈されるものとする。
【0083】
本開示の以前の説明は、当業者が本開示を作製又は使用することができるように提供されている。本開示に対する様々な修正が、当業者にとって容易に明らかであり、本明細書に定義された包括的な原理が、本開示の範囲から逸脱することなく他のバリエーションに適用することができる。したがって、本開示は、本明細書に記載される例及び設計に限定されるべきではなく、本明細書に開示される原理及び新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるものである。
図1
図2
図3
図4
図5