(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-03
(45)【発行日】2023-04-11
(54)【発明の名称】駐車場管理システム
(51)【国際特許分類】
G07B 15/00 20110101AFI20230404BHJP
【FI】
G07B15/00 U
(21)【出願番号】P 2019001233
(22)【出願日】2019-01-08
【審査請求日】2021-12-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000101617
【氏名又は名称】アマノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】弁理士法人南青山国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100196575
【氏名又は名称】高橋 満
(74)【代理人】
【識別番号】100168181
【氏名又は名称】中村 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100117330
【氏名又は名称】折居 章
(74)【代理人】
【識別番号】100160989
【氏名又は名称】関根 正好
(74)【代理人】
【識別番号】100168745
【氏名又は名称】金子 彩子
(74)【代理人】
【識別番号】100176131
【氏名又は名称】金山 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100197398
【氏名又は名称】千葉 絢子
(74)【代理人】
【識別番号】100197619
【氏名又は名称】白鹿 智久
(72)【発明者】
【氏名】尾之内 誠
【審査官】永安 真
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-018512(JP,A)
【文献】特開2001-351133(JP,A)
【文献】特開2017-004313(JP,A)
【文献】特開2010-238127(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07B 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の駐車場の出口精算を行う出口精算機能部と、前記第1の駐車場の事前精算を行う事前精算機能部と、第2の駐車場の事前精算を行う他精算機代替処理部とを有する第1の駐車料金精算機と、
前記第2の駐車場の出口精算を行う出口精算機能部と、前記第1の駐車場の事前精算を行う他精算機代替処理部とを有する第2の駐車料金精算機と、
前記第1および第2の駐車料金精算機と通信可能に接続された中央管理装置と
を具備する
駐車場管理システム。
【請求項2】
請求項
1に記載の駐車場管理システムであって、
前記第2の駐車料金精算機は、所定の処理が実行できなくなると、当該の駐車料金精算機の所定の証明情報を、前記中央管理装置に送信し、
前記第1の駐車料金精算機は、前記中央管理装置に前記所定の証明情報を確認したうえで、前記所定の処理を代替実行する
駐車場管理システム。
【請求項3】
請求項
2に記載の駐車場管理システムであって、
前記所定の処理は、釣銭の払出しを含み、
前記所定の証明情報は、釣銭、釣紙幣の保管状態を含む
駐車場管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車料金精算機および駐車場管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、有料駐車場の駐車料金を無人で管理して徴収するために、駐車料金精算機が利用されているが、各種券類の読み書きの機能や、様々な金種の硬貨や紙幣を扱う機能が必要であり、装置が高額なものとなっていた。そこで昨今では、単に駐車場の各所に必要に応じた台数の駐車料金精算機を配備するだけでなく、様々な機能を統合した多機能な駐車料金精算機を集中的に利用する手段が提案されている。
【0003】
特許文献1では、駐車料金の管理方式が異なる複数の駐車領域について、駐車料金の精算に関連する処理を一括して行うことにより効率的な設営管理を可能にした自動機能精算式駐車場の駐車料金精算機が開示されている。特に、パークロック式駐車領域とゲート式駐車領域とが併設され、各駐車領域にそれぞれ対応した駐車料金の精算処理等を一括して行う中央精算機が設置されている。
この中央精算機は、パークロック式駐車領域の駐車スペース番号が入力されるか、あるいは、ゲート式駐車領域で発行された駐車券が挿入されるかに応じて、精算者の利用した駐車領域を判別し、各々に対応した駐車料金の精算処理等を実行する。
【0004】
また、特許文献2では、従来のゲート式駐車場での駐車料金精算は、通常は車の窓を開けて行われるが、左ハンドル車や大きな車両の場合は精算機まで距離があり、普通車でも雨天の場合は紙幣での支払いがスムーズにできない。商業施設などの屋内ゲート式駐車場では、事前精算機を設置して料金の支払いを事前に済ませることができるが、事前精算機の設置費がかさむという欠点がある。
そこで、通常の精算および事前精算を行うために、ゲート式駐車場の出口精算機に事前精算ボタンが設けられ、このボタンが押されたら、事前精算モードに切り替えて、事前精算が受け付けられるようにするとともに、事前精算後駐車開始時刻をリセットし、ゲートが作動しないようにする。これにより、設備費用をほとんど増加させることなく、出口精算機を事前精算機としても使えるようにした技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2001-351133号公報
【文献】特開2016-18512号公報
【0006】
しかし特許文献1の技術では、ゲート式駐車場の利用者もパークロック式駐車場の利用者も、必ず中央精算機で精算しなければならず、場所が遠い、利用者が集中するなど、利用者に不便を強いることになるおそれがあった。
【0007】
特許文献2の技術でも、出口精算機に全ての利用者が集中し、順番待ちの利用者による渋滞のおそれもあり、必ずしも利便性が良くなったとはいえないものであった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、様々な形態の駐車場において、利用者が集中することなく、利便性が向上した駐車料金精算機および駐車場管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明の一形態に係る駐車料金精算機は、制御装置を具備する。
前記制御装置は、第1の駐車場の出口精算を行う出口精算機能部と、前記第1の駐車場の事前精算を行う事前精算機能部と、第2の駐車場の事前精算を行う他精算機代替処理部と、を有する。
【0010】
前記駐車料金精算機は、前記第2の駐車場の事前精算処理を選択可能な選択キー部を備えた操作部と、前記第2の駐車場で発行された証明書または駐車券を読み取り可能な読取手段とをさらに具備してもよい。この場合、前記他精算機代替処理部は、前記選択キー部への入力操作あるいは前記第2の駐車場で発行された証明書または駐車券の読取りにより、前記第2の駐車場の事前精算を行う。
【0011】
前記証明書は、釣銭預かり証明書または駐車証明書であってもよい。
【0012】
前記制御装置は、前記第1の駐車場の駐車定期券の発行または更新を行う定期更新機能部をさらに有してもよい。
【0013】
前記駐車料金精算機は、電子マネー機能を有する非接触媒体から情報を読み取る非接触リーダをさらに具備してもよい。この場合、前記制御装置は、前記非接触リーダで読み出された非接触媒体の電子マネーに関する情報を処理する電子マネー管理機能部をさらに有する。
【0014】
本発明の一形態に係る駐車料金管理システムは、第1の駐車料金精算機と、第2の駐車料金精算機と、中央管理装置とを具備する。
前記第1の駐車料金精算機は、第1の駐車場の出口精算を行う出口精算機能部と、前記第1の駐車場の事前精算を行う事前精算機能部と、第2の駐車場の事前精算を行う他精算機代替処理部とを有する。
前記中央管理装置は、前記第1および第2の駐車料金精算機と通信可能に接続される。
【0015】
前記第2の駐車料金精算機は、所定の処理が実行できなくなると、当該の駐車料金精算機の所定の証明情報を、前記中央管理装置に送信するように構成されてもよい。この場合、前記第1の駐車料金精算機は、前記中央管理装置に前記所定の証明情報を確認したうえで、前記所定の処理を代替実行する。
【0016】
前記所定の情報は、車両の入場日時を含み、前記所定の処理は、釣銭の払出しを含み、前記所定の証明情報は、釣銭、釣紙幣の保管状態を含んでもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、様々な形態の駐車場において、利用者が集中することなく、利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施形態に係る駐車料金精算機の斜視図である。
【
図2】上記駐車料金精算機のハードウェア構成を示したブロック図である。
【
図3】上記駐車料金精算機の制御機能ブロック図である。
【
図4】上記駐車料金精算機の設置例を示す駐車場の構成図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る駐車場管理システムの構成図である。
【
図6】上記駐車料金精算機の制御の一例を示すフローチャートである。
【
図7】上記駐車料金精算機により表示される画面構成を説明する図である。
【
図8】
図5の駐車場管理システムの中央管理装置のデータベースの説明図である。
【
図9】上記駐車料金精算機の操作例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。以下の実施形態は、本発明の好適な具体例であって、種々の好ましい態様を開示しているが、本発明の技術範囲はこれらの態様に限定されるものではない。
【0020】
図1は、本発明の一実施形態に係る駐車料金精算機1の斜視図である。
【0021】
駐車料金精算機1は、直方体状のものであり、利用者と面する側の上部全体に前面パネル2を備えている。この前面パネル2には、中央上部にタッチパネル式表示器(操作部)3と、中央中部に駐車券またはカード用の券挿入/取出口4と、中央下部に紙幣挿入/払出シャッター部5と、左横下部にコードリーダ6と、右横下部に釣銭/領収証取出口7とがそれぞれ配置されている。
【0022】
前面パネル2には、左横中部に非接触ICカードリーダ8、媒体種別切替釦9および残額釦11と、右横中部に硬貨投入口12、精算取消釦13および係員呼出釦14とがさらに備えられている。タッチパネル式表示器3は、釦、テンキーなどが操作部として代わりに用いられてよい。
【0023】
駐車料金精算機1は、駐車料金精算機としての本来的な機能に加え、後述するように、他駐車場(後述)で充足されない機能の代替実施が可能である。例えば、駐車料金精算機1は、他駐車場で発行されたレシート等に印刷された各種コードを読み取るコードリーダ6を備え、他駐車場の精算機より払い出されるべき駐車料金の釣銭を支払い可能に構成される。レシート等に印刷される各種コードとしては、典型的には、QRコード(登録商標)などの二次元コードであり、これ以外にも、一次元コード(バーコード)などであってもよい。
【0024】
タッチパネル式表示器3は、利用日時、駐車場名、駐車料金、操作方法の説明等を表示する画面を有する。タッチパネル式表示器3は、利用者に、精算、定期券の更新、コード読取、領収証発行、事前精算する駐車場、駐車スペース番号などを入力するための各種選択キーを表示する。
【0025】
コードリーダ6は、例えば、レーザースキャナを内蔵した光学的読取装置である。コードリーダ6は、前面パネル2上の透明カバーに覆われた内部から外部に向けてレーザ光をスキャンすることで、上記透明カバーに翳したレシート等に印刷されたコードを読み取る。なお、利用者の保持するスマートフォン等の携帯端末の画面に出力された画像に含まれるコードの読み取りも可能である。
【0026】
駐車料金精算機1は、通常の紙幣・硬貨での支払いに加えて、様々な種類の電子マネー決済に対応可能な、非接触ICカードリーダ8を備えている。この非接触ICカードリーダ8は、電子マネー機能を有する非接触ICカード、例えば、交通系電子マネー、流通系電子マネー、当該駐車場機関が発行する独自のICカード等の読取りができるマルチタイプのICカードリーダである。なお、非接触ICチップを用いた媒体はカードの形態に限らず、非接触ICタグ、非接触ICチップ搭載型スマートフォン等もあり、本願ではこれら様々な媒体用の非接触リーダを総称して非接触ICカードリーダとしている。さらに、前述のコード読み取り可能なコードリーダ6も、非接触リーダの一種である。
【0027】
図2は、
図1の駐車料金精算機1のハードウェア構成を示したブロック図である。
【0028】
駐車料金精算機1は、制御装置としてのCPU(Central Processing Unit)45と、メモリ46と、これらとバス47を介して接続されるインターフェイス48とを有する。メモリ46は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等から構成され、CPU45の後述する各種機能を実行するためのプログラムや種々の駐車データ等が記憶される。
【0029】
インターフェイス48には、タッチパネル式表示器3、カードリーダ/ライタ49、非接触ICカードリーダ8、媒体種別切替釦9、残額釦11、コードリーダ6、精算取消釦13、インターフォン(係員呼出釦)14が接続されている。
インターフェイス48には、領収証プリンタ50、コインセレクタ51、紙幣・硬貨払出装置52、紙幣リーダ53、スピーカ54、通信部55、I/O信号端子56、および、車両センサ(車両検出部)57がさらに接続されている。
【0030】
これらインターフェイス48に接続された各要素は、CPU45により制御され、例えばタッチパネル式表示器3による画面表示やスピーカ54による音声ガイドに基づいて、利用者は円滑に操作を行うことができる。インターフォン14を利用することで、オペレータと会話することも可能である。
【0031】
カードリーダ/ライタ49は、駐車券の磁気ストライプに所定の情報(入場日時、割引情報、車両番号、識別番号など)を書き込み、かつ、駐車券にこの所定の情報を印字する。そして、カードリーダ/ライタ49は、券挿入/取出口4に挿入された駐車券の所定の情報を、磁気ストライプから読み込み、入場時刻および割引情報に基づいて、駐車料金を精算する。
【0032】
コインセレクタ51は、硬貨投入口12に投入された硬貨を選別、計数する。紙幣リーダ53は、紙幣挿入/払出シャッター部5に投入された紙幣を選別、計数する。紙幣・硬貨払出装置52は、精算により釣銭等を計数し、紙幣挿入/払出シャッター部5あるいは釣銭/領収証取出口7に払い出す。
領収証プリンタ50は、レシート紙に精算額、入場日時等をプリントして領収証として発行する。
【0033】
通信部55は、LAN(Local Area Network)/インターネットを介して、後述する管理機関端末装置71等の他の装置と通信するための、モデム、ルータ、その他の通信機器である。通信部55は、有線でも無線でもよいし、これらを組み合わせてもよい。
【0034】
車両センサ57は、後述するゲート開閉機62(
図4参照)の入出場ゲート前後に埋設されたループコイル64に接続されている。車両センサ57は、ループコイル64と協働して車両検出センサとして機能し、車両の入出場があるか否かを検出する。ループコイル64は、入庫側(第1のループコイル64a)および出庫側(第2のループコイル64b)の一組のコイルで構成される(
図4参照)。
なお、車両センサ57として、例えば赤外線を利用した光学式センサが代わりに用いられてもよい。
【0035】
I/O信号端子56は、ゲート開閉機62に接続され、入出場ゲートの開閉動作に必要な入出力信号線の接続端子である。図示しないが、後述する入口レーン60または出口レーン61(
図4参照)に設けられたカメラにより撮影された画像を取得する画像取得部があってもよい。
【0036】
図3は、CPU45の制御機能ブロック図である。CPU45は、出口精算機能部15、定期更新機能部16、他精算機代替処理部17、事前精算機能部18、電子マネー管理機能部19、自動機能切換え部20、および機能切換え受付部21を備えている。
これらの機能部は、メモリ46に保存されたプログラムを、CPU45が実行することにより実現される。
【0037】
出口精算機能部15は、後述するように、当該駐車料金精算機1が設置される駐車場の出口精算に必要な処理を実行する。出口精算とは、駐車場の出口において利用者が車上で駐車料金を精算することをいう。
【0038】
定期券更新機能部16は、後述するように、当該駐車料金精算機1が設置される駐車場の駐車定期券の発行または更新に必要な処理を実行する。
【0039】
他精算機代替処理部17は、後述するように、駐車料金精算機1が設置される駐車場以外の他の駐車場の事前精算を、当該他の駐車場に設置される精算機に代わって行う処理を実行する。事前精算とは、利用者が車両に乗り込む前に(事前に)駐車料金を精算することをいう。
【0040】
事前精算機能部18は、後述するように、当該駐車料金精算機1が設置される駐車場の事前精算に必要な処理を実行する。
【0041】
電子マネー管理機能部19は、後述するように、非接触ICカードリーダ8によって読み出された非接触ICカードの電子マネーに関する情報を処理する。電子マネーに関する情報とは、非接触ICカードの内蔵ICチップにより管理された電子決済に必要な情報をいう。電子マネーに関する情報を処理するとは、典型的には非接触ICカードによる駐車料金の精算(出口精算、事前精算)、残高照会を含み、さらにチャージ機能を含んでもよい。
【0042】
自動機能切換え部20は、出口精算機能部15、定期更新機能部16、他精算機代替処理部17、事前精算機能部18および電子マネー管理機能部19の切換え処理を実行する。
【0043】
機能切換え受付部21は、タッチパネル式表示器3を介して、定期更新機能部16、他精算機代替処理部17などの所定の機能部への切換えに必要な入力操作を受け付ける処理を実行する。機能切換え受付部21は、後述するように、利用者に選択操作を促す画面をタッチパネル式表示器3に表示する(
図7参照)。
【0044】
図4は、本実施形態に係るパーキングエリア100の構成図である。パーキングエリア100は3ヶ所の駐車場A、B、Cおよび1つの駐輪場Dを有する。当然のことながら駐車場は少なくとも1つあればよく、駐輪場は複数あってもよいし、無くてもよい。
駐車場A、B、C内には、多数の駐車スペースPSが区画されている。各駐車スペースPSは、車両(自動車)一台分の駐車スペースを有している。駐輪場Dにも、多数の駐輪スペースPBSが区画されている。各駐輪スペースPBSは、軽車両(自転車)または原動機付自転車一台分の駐車スペースを有している。パーキングエリア100には駐車料金精算機1が複数台配置される。各駐車場A~Cには少なくとも1つの駐車料金精算機1が備えられる。
【0045】
駐車場A(第1の駐車場)は、道路65に面した任意の位置に車両用の入口レーン60および出口レーン61を備えているゲート式のものである。これら入口レーン60および出口レーン61は、入場車両と出場車両とがすれ違うように対向しており、それぞれのレーンには車両の通行を許可/禁止するための2つのゲート開閉機62が設けられている。
【0046】
各ゲート開閉機62には車両検出用のループコイル64が接続されている。ループコイル64は、ゲート開閉機62の入庫側(場内側)に位置する第1のループコイル64aとゲート開閉機62の出庫側(場外側)に位置する第2のループコイル64bとを含む。
【0047】
駐車料金精算機1および発券機63は、これら2つのゲート開閉機62間に配置されている。換言すると、駐車料金精算機1および発券機63は、入口レーン60と出口レーン61との間に配置されている。発券機63は、新規の駐車券を発行するカードフィーダを備える。
【0048】
駐車場B、Cおよび駐輪場D(第2の駐車場)も同様に、道路65に面した任意の位置に出入口66を一体的に備えている。駐車場Bには、出入口66に車両の通行を許可/禁止するための1つのゲート開閉機62が設けられている。駐車場Cおよび駐輪場Dには、この種のゲートは設けられていない。
【0049】
駐車場Bはゲート式のものであり、駐車料金精算機1および発券機63が、1つのゲート開閉機62の開閉に対応するように配置されている。駐車場Cおよび駐輪場Dには、駐車料金精算機1のみが各出入口66付近に備えられている。換言するとこれに限定されないが、駐車場Cおよび駐輪場Dは、所定の位置に停車するとフラップ板が上昇するフラップ式、車輪の回転をロックするラックロック式などの個別ロック装置である。
【0050】
以下に説明する本実施形態の駐車場管理システム10は、上述したパーキングエリア100の構成(特に駐車場および駐輪場の個数や種類)に基づいて構築される。
【0051】
図5は、本発明の実施形態に係る駐車場管理システム10の構成図である。この駐車場管理システム10は、複数の駐車場A、B、Cおよび駐輪場Dの駐車料金精算機1と、中央管理装置70と、管理機関端末装置71とを含み、これらはインターネットを介して互いに通信可能に接続されている。
中央管理装置70は、基本的にサーバおよびDB(データベース)で構成されている。また、管理機関端末装置71はPC(Personal Computer、情報処理装置)であり、中央管理装置70と同じ系列のLAN等のネットワークに属していてもよい。
【0052】
駐車場Aには、駐車料金精算機1、駐車場管理装置72、および在車DB等のDBが、互いに通信可能に設置されている。さらに発券機63が構内LANで接続されている(図示せず)。
駐車場Aの駐車料金精算機1は、駐車場管理装置72を介して、インターネットに接続されてもよい。他のすべての駐車場B、Cあるいは駐輪場Dの駐車料金精算機1も、駐車場管理装置72を独自に有してもよく、これら駐車場管理装置72を介して、インターネットに接続されてもよい。ここで、各種ネットワーク機器等の図示は省略されている。駐車場Cおよび駐輪場Dにおいては発券機63が設置されておらず、駐車スペースPS、PBSごとに割り振られた駐車スペース番号を駐車料金精算機1に入力することで駐車料金を精算する。
【0053】
後に詳述するように、駐車場管理システム10において、1つの(第1または第2の)駐車料金精算機1は、充足されない機能がある場合に、当該充足されない機能および当該の駐車料金精算機1の釣銭、釣紙幣の保管状態に関する情報を含む証明情報を、中央管理装置70に送信する。
【0054】
充足されない機能とは、本来的に実行可能な処理であるが、何等かの理由で当該処理が実行できないことをいう。典型的には、釣銭や釣紙幣の不足が原因で釣銭を払い出すことができない場合、レシート紙が不足して領収証を発行できない場合などが挙げられる。
【0055】
その後、他の(第2または第1の)駐車料金精算機1は、その充足されない機能の実行要求を受け付けた場合、中央管理装置70にその証明情報を確認したうえで、その充足されない機能を代替実行する。
【0056】
図6は、本発明の実施形態に係る駐車料金精算機1(CPU45)の制御フローチャート図である。駐車場Aの利用者は、入口レーン60において発券機63が発行する新規駐車券を抜取って、駐車場A内に進入していずれかの駐車スペースPS内に駐車するが、ここでは出口レーン61に設置した駐車料金精算機1の制御動作を説明する。
【0057】
ステップS1では、車両センサ57を介して、出口レーン61の第1のループコイル64aを監視する。車両が出口レーン61に進入していない状態では第1のループコイル64aはOFFであり、ステップS2へ進んで、タッチパネル式表示器3が監視される。
【0058】
ステップS2では、タッチパネル式表示器3へのタッチ操作の有無を検出する。タッチパネル式表示器3への画面タッチがない場合はNOとなり、ステップS1に戻る。このように、出口レーン61への車両の進入の有無、および、タッチパネル式表示器3への操作の有無の監視動作が交互に繰り返される。
【0059】
ステップS1で車両が進入した場合は、第1のループコイル64aが車両を検出することでステップS3に移行し、出口精算機能部15による出口精算処理が開始される。出口精算処理としては、券挿入/取出口4に挿入された駐車券の読取、精算、駐車料金の投入受付、釣銭の払い出し、領収証の発行などを含む。駐車券の挿入、料金の投入、精算金額などは、タッチパネル式表示器3による画面表示やスピーカ54による音声ガイドなどによって利用者へ提示される。この出口精算処理が終了すると、ステップS5に移行してゲートを開く指令が、I/O信号端子56を介して出口ゲート開閉機62に出力される。
【0060】
ステップS6では、車両センサ57を介して、出口レーン61の第2のループコイル64bを監視する。第2のループコイル64bが車両の通過を検出するまでは、車両がゲートを未通過であると判断し、ゲートの開状態を維持する。第2のループコイル64bが車両の通過を検出したときは、車両がゲートを通過したと判断してステップS7に移行し、ゲートを閉じる指令がI/O信号端子56を介して出口ゲート開閉機62に出力される。
【0061】
ゲートを閉じた後、ステップS8に移行して駐車データが更新され、中央管理装置70に送信される。ここで駐車データとは、駐車券番号、精算(出場)日時、駐車料金等であり、中央管理装置70は、データベース(DB)に車両の出場日時、駐車料金等の履歴情報を記録する。
【0062】
ステップS2でタッチパネル式表示器3への画面タッチを検出した場合(ステップS2においてYES)、CPU45は、出口精算ではなく、当該駐車場あるいは他の駐車場の事前精算等のために利用者が画面タッチしたと判断して、
図7(a)に示す画面をタッチパネル式表示器3に表示する。画面タッチは厳密には、他の釦等の押下であってもよい。
【0063】
なお、本実施形態の駐車料金精算機1には人感センサ等は設けられていない。人感センサが設けられていると、出口付近を通行する歩行者を誤って感知してしまう可能性があるためである。そのため本実施形態では、敢えて人感センサを用いないことで、駐車場管理システム10の信頼性を向上させ、不要な電力消費を抑えるようにしている。
【0064】
ステップS2において画面タッチがYESとなると、ステップS4に移行し、他駐車場の精算機(ここでは駐車場B、Cおよび駐輪場Dの駐車料金精算機1)の代替処理、あるいは、自駐車場(ここでは駐車場A)の事前精算が実行可能となる。他駐車場の精算機の代替処理については、
図7の選択画面の推移とともに説明する。
【0065】
図7は、本発明の実施形態に係る駐車料金精算機の選択画面の推移を示した図である。
図7(a)は、
図6のステップS2における画面タッチYESの際のタッチパネル式表示器3の表示画面である。
当該画面は、日付、時刻、駐車場の種別、駐車券の挿入を促す表示のほか、画面下部に選択キー部75が表示される。選択キー部75は、「他駐車場の処理」選択キー75aと、「定期更新」選択キー75bと、「コード読取り」選択キー75cとを含む。ここで選択キー部75は3つだけでなく、2つでも、4つ以上の複数あってもよい。選択キー部75の表示は、機能切換え受付部21により実行される表示制御の一例である。
【0066】
なお、通常の駐車料金の出口精算では、第1のループコイル64aによって車両が検出された際にタッチパネル式表示器3に駐車券の挿入を促す画面が表示される。この場合、
図7(a)に示す画面から選択キー部75が省略された画面が表示される。
【0067】
CPU45は、ステップS2において画面タッチが検出されると、事前精算機能部18による事前精算処理を実行する。事前精算処理としては、駐車場Aの駐車券が投入されると、
図7(a)から
図7(b)に示すような駐車料金を表示する画面に遷移して、精算が可能な状態とする。
【0068】
図7(c)は、
図7(a)に示す画面において「他駐車場の処理」選択キー75aを選択した際に表示される画面である。
図7(c)の画面への遷移は、自動機能切換え部20により、事前精算機能から他精算機代替処理への切換えと共に実行される。
【0069】
他精算機代替処理部17が実行する他精算機代替処理としては、
図7(c)に示すように、まず、選択候補に該当する駐車場を選択する画面に遷移し、後述する代替処理が可能な駐車場および駐輪場を表示する。
図7(c)には、
図4に示した駐車場B、Cおよび駐輪場Dのほか、図示しない駐車場Eも選択候補として表示される例を示している。
【0070】
次に、例えば利用者が「駐車場B」を選択すると、
図7(d)の画面に遷移し「駐車券を入れて下さい」という表示のほか、精算対象駐車場に当たる「駐車場Bの事前精算」という確認情報76が強調表示される。この確認情報76の表示は、利用者が誤って他の駐車場を選択しないための注意喚起を目的とする。表示が点滅したり、スピーカ54(
図2参照)により音声出力がなされたりしてもよい。この状態で利用者が駐車場Bで発券された駐車券を挿入すると、
図7(e)の画面に遷移し、駐車場Bの駐車料金を表示して、駐車場Bの事前精算が、駐車場Aの駐車料金精算機1によって実行可能な状態となる。つまり、駐車場Aを第1の駐車場、駐車場Bを第2の駐車場とすると、第1の駐車場の駐車料金精算機1が第2の駐車場の駐車料金精算機に代わって第2の駐車場の精算処理(代替処理)が実行可能となる。
【0071】
駐車料金の支払いを検出すると、CPU45(他精算機代替処理部17)は、駐車券にその旨のステータス(精算済み、精算料金、精算日時等)を記録し、駐車券を返却する。利用者は、駐車場Aでの当該精算済みの駐車券によって、駐車場Bの出入口66付近の駐車料金精算機1で精算することなく、駐車場Bからの出場が可能となる。なお精算と同時に、あるいは精算後、中央管理装置70にそのステータス情報が送信される。
【0072】
本実施形態によれば、駐車料金精算機1が上述のような他駐車場の事前精算処理を実行可能に構成されているため、駐車場Bの利用者が精算の際に駐車場Bの精算機に集中することを抑制することができ、これにより利用者の利便性を向上させることができる。
【0073】
一方、
図7(c)において、「駐車場C」を選択した場合は、他精算機代替処理部17は、タッチパネル式表示器3を
図7(f)の画面に遷移する。駐車場Cにおいては、その駐車スペース番号を入力して精算を行う。画面には、駐車スペース番号を入力するための入力部(テンキー)77が表示される。精算が完了すると、中央管理装置70のサーバに代替精算完了のデータが送信され、さらに、駐車場Cの駐車料金精算機1にも代替精算完了のデータが送信される。
【0074】
図示しないが、駐車場Cのように駐車券なしのフラップ式駐車場では、この代替精算完了後、フラップ板が車両出庫可能な状態に下降され、利用者は駐車場Cの駐車料金精算機1で精算することなく、車両に乗り込んでそのまま出庫することができる。
【0075】
上記機能に加えて、本実施形態の駐車料金精算機1における事前精算機能部18および自動機能切換え部20によって、駐車場Aの利用者による、駐車場Aでの事前精算を容易に実現することができる。具体的には、出口レーン61付近の駐車料金精算機1の、
図7(a)の画面の状態において、駐車場Aの利用者は、いずれの選択キーを選択することなく、駐車場Aで入場時に発行された駐車券を挿入することで、事前精算が可能である。
【0076】
さらに、他の駐車場および駐輪場の利用者においても、各駐車場の駐車料金精算機1から入場時に発行された駐車券を挿入することで、いずれの選択キーを選択することなく事前精算が可能である。出口精算機能部15および事前精算機能部18は、1万円、5000円などの単位で精算可能な高額紙幣での精算処理を行う精算機を数台に絞ることも可能である。そのような高機能な駐車料金精算機1では、電子マネー管理機能部19により、非接触ICカードリーダ8に翳された非接触ICカード機能を有する携帯端末や定期券などによる精算処理も行うことができるのが望ましい。
【0077】
図8は、
図5の駐車場管理システム10の中央管理装置70のデータベース(DB)の説明図である。中央管理装置70のDBには、駐車場A、駐車場B、駐車場C、および駐輪場Dの駐車料金精算機1のそれぞれと、前述の通り各駐車場A~Cおよび駐輪場Dの駐車料金精算機1から送信された代替精算完了の受信データ等を記憶する。
【0078】
また、中央管理装置70のDBにはそれぞれの駐車料金精算機1等の内部ステータスが記憶されている。例えば、CPU45、タッチパネル式表示器3などの内部ユニットが正常に動作しているか、釣銭や釣紙幣の保管状態(釣銭残、釣銭残注意など)やレシート紙の残量等を含む所定の証明情報が、駐車場A~Cおよび駐輪場Dにおける駐車料金精算機1ごとに常時記憶されている。
【0079】
例えば
図8に示すように、駐車場Bの駐車料金精算機1が「釣銭切れ」の状態となった場合、この情報はすぐに駐車場Bの係員等に通知されるが、無人管理状態の駐車場の場合に、巡回して釣銭を補充する管理会社の到着が遅れる場合がある。このような場合、駐車場Bの利用者は、釣銭切れの状態であっても車両を出場させるためには、釣銭が生じた場合には釣銭を受け取らずに出場することになる。
【0080】
このように駐車場Bの駐車料金精算機1は、本来充足すべき機能が充足されていない場合、利用者に対して、釣銭預かり証明書を発行する。当該証明書には、二次元コードで釣銭額や預かり発生日時や通し番号などが記録されている。駐車場Aの駐車料金精算機1は、このような駐車場Bの駐車料金精算機1の釣銭の払い出しやレシート紙の提供など(所定の処理)を、駐車場Bの駐車料金精算機1に代替して実行することができる。上記証明書は、釣銭預かりに限定されず、駐車証明書(入庫日時証明書)など任意のものでよい。
【0081】
図9は、本実施形態に係る駐車料金精算機1の操作説明図である。
図9(a)において、利用者が車両を伴わずに駐車料金精算機1にアクセスした場合に、前述の通りタッチパネル式表示器3に表示された「コード読取り」選択キー75cをタッチ入力することで、コードリーダ6が起動される。この状態でコードリーダ6に釣銭預かり証明書に印刷されたコードを翳すことで、他の駐車場A、Cまたは駐輪場Dの駐車料金精算機1から、駐車場Bの駐車料金精算機1で支払われなかった釣銭が利用者に支払われる。
【0082】
このような代替処理に関して、駐車場A~Cおよび駐輪場Dが同一経営機関の管理下にある場合は、各駐車料金精算機1の機能を互いに補完することができる。駐車場Aと駐車場Bとが別経営の駐車場の場合には、支払額を相殺することはもちろん、駐車場Bに対して手数料を請求することも、当初の取り決め等によっては有効な手段となる。
【0083】
釣銭預かり証明書に印刷されるコードの内容は、暗号化されているのが望ましい。これにより、利用者が不正目的のため、当該コードの情報を解析したり、使用済みの証明書を複製したりするなどの悪用が防止できる。さらに、利用者の携帯端末に表示され、あるいはチラシに印刷されたコードを読み取って駐車料金の割引等をすることにも活用されてもよい。あるいは、利用者がこれらのコードを所定の期間(特売期間)内にコードリーダ6に読み取らせることで、駐車料金などが割引/無料になるというような追加サービスが提供されてもよい。
【0084】
さらに、本実施形態の駐車料金精算機1は、他の駐車場では受付不可能な電子マネーの決済を、代替して行うことが可能である。多機能な非接触ICカードリーダ8を搭載した駐車料金精算機1においては、媒体種別切替釦9を備えることで、複数の機関が発行している電子マネーの取扱いを受け付けることができる。
【0085】
本実施形態では、
図9(a)に示すように媒体種別切替釦9の近傍に、媒体種別(例えば、交通系カード、クレジットカード、ハウスカード、定期券)ごとに設置されたLED80が点灯するようになっている。また、料金精算を伴わずに、単に電子マネーのチャージまたはチャージ残額を確認(残高照会)するための残額釦11も設置されているため、利用者は該当するカードを翳すと、電子マネー管理機能部19によって、電子マネーがチャージされ、かつ、
図9(b)のように残額が表示される機能が実行される。これにより、電子マネーによる精算が可能となり、電子マネーを活用する利用者の利便性が高まる。なお、昨今の多機能なスマートフォン等の携帯端末による、前述のコード読取り機能によってなされる電子マネーの形態も含めて、電子マネー管理部19によって決済が可能としてもよい。
【0086】
加えて、本実施形態の駐車料金精算機1は、定期更新機能部16により、例えば非接触ICカードによる駐車定期券を、更新または購入する処理を受け付けることも可能である。
図9(a)に示される表示画面下部の「定期更新」選択キー75bを選択すると、
図9(c)に示すような定期更新の期間(1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月など)を選択する画面に遷移する。次に対象となる定期用の非接触ICカードを、非接触ICカードリーダ8に翳したうえで、料金の支払いを完了させると、定期更新処理が完了する。定期の更新に限られず、定期の解約を選択可能に構成されてもよい。
【0087】
非接触ICカードリーダ8がライト機能(情報書き込み機能)を有する場合、定期券である非接触ICカードを非接触ICカードリーダ8に翳すことで、有効期間の延長の情報等が書き込まれる。
【0088】
以上のように、本実施形態の駐車料金精算機1および駐車場管理システム10によれば、主たる駐車場の主たる駐車料金算機に、他の駐車場の事前精算機能、電子マネー種別の取り扱い機能、定期更新機能、コード情報読取り機能を備えているため、多機能な駐車料金精算機を提供することができる。さらに、現金精算だけでなく、電子マネー精算、クレジット精算など利用者のニーズに応じて多様な精算方法を提供することができる。
【0089】
その一方で、近隣の他の駐車場の料金精算機の機能を最小限に絞り込んで、総合的に装置のコストダウンを実現しつつ、他の駐車場での代替機能を主たる多機能な駐車料金精算機に実行させることができる。さらに、そのため、利用者の利便性が損なわれることがなく、かえって小規模な駐車場の利用者でも、様々な電子マネーの決済が可能となるなど、利便性が向上する。
さらに、利用者だけでなく、パーキングエリア100の管理者にとっても、管理上都合がよい。
【0090】
また、必ずしも主たる駐車料金精算機のみが他の駐車場の料金精算機の代替精算等の機能を有するのではなく、複数の駐車料金精算機で相互に代替機能が実現するようにしてもよい。
【0091】
以上説明した本発明に係る特徴部分のうち、少なくとも2つの特徴部分を組み合わせることも可能である。すなわち各実施形態で説明した種々の特徴部分は、各実施形態の区別なく、任意に組み合わされてもよい。また上記で記載した種々の効果は、あくまで例示であって限定されるものではなく、また他の効果が発揮されてもよい。
【0092】
本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う駐車料金精算機および駐車場管理システムもまた本発明の技術思想に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0093】
本発明に係る技術は、小規模か大規模か、屋内か屋外かを問わず、設置コストとランニングコストの削減を図る有料駐車場において、好適に利用できるものである。
【符号の説明】
【0094】
1・・・駐車料金精算機
3・・・タッチパネル式表示器
6・・・コードリーダ(光学読取手段)
8・・・非接触ICカードリーダ
10・・・駐車場管理システム
15・・・出口精算機能部
16・・・定期更新機能部
17・・・他精算機代替処理部
18・・・事前精算機能部
19・・・電子マネー管理機能部
20・・・自動機能切換え部
21・・・機能切換え受付部
45・・・CPU
62・・・ゲート開閉機
63・・・発券機
70・・・中央管理装置
71・・・管理機関端末装置
72・・・駐車場管理装置
75・・・選択キー部
100・・パーキングエリア