(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-03
(45)【発行日】2023-04-11
(54)【発明の名称】車両空調システムの操作装置及び空調システム用内部温度感知ユニット
(51)【国際特許分類】
B60H 1/00 20060101AFI20230404BHJP
【FI】
B60H1/00 101F
B60H1/00 101E
B60H1/00 101J
B60H1/00 101L
(21)【出願番号】P 2020517417
(86)(22)【出願日】2018-09-12
(86)【国際出願番号】 EP2018074574
(87)【国際公開番号】W WO2019063287
(87)【国際公開日】2019-04-04
【審査請求日】2021-07-13
(31)【優先権主張番号】102017122469.6
(32)【優先日】2017-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】508066083
【氏名又は名称】ベーア-ヘラー サーモコントロール ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100159499
【氏名又は名称】池田 義典
(74)【代理人】
【識別番号】100120329
【氏名又は名称】天野 一規
(72)【発明者】
【氏名】トラップ,ラルフ
(72)【発明者】
【氏名】ナーゲル,ディルク
(72)【発明者】
【氏名】シュミット,リュディガー
(72)【発明者】
【氏名】クールホフ,ベルント
(72)【発明者】
【氏名】パンクラッツ,エデュアルト
【審査官】佐藤 正浩
(56)【参考文献】
【文献】特開平02-109721(JP,A)
【文献】特開2008-265704(JP,A)
【文献】特開平07-149136(JP,A)
【文献】特開2005-059756(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0223534(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60H 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の暖房、換気
、並びに/若しくは空調システム及び他の車両
コンポーネントの制御操作装置であって、前記暖房、換気
、並びに/若しくは空調システムは
、
送風機(14)と、
前記車両(10)に空気を送るチャネル上及び/又はチャネル中のフラップ(24)を制御するための複数のアクチュエータ(22)と、
加熱器
、並びに/若しくは冷却器(16,18)と、
前記暖房、換気
、並びに/若しくは空調システムの操作に必要な測定変数を感知するための複数の第1のセンサ(28,30)と、
前記車両(10)の内部温度を示す実際値を感知するための内部温度センサ(26)として、少なくとも1つの第2のセンサとを有し、
前記
制御操作装置は、
前記車両(10)の内部の設定温度の入力、
前記暖房、換気
、並びに/若しくは空調システム及び前記他の車両
コンポーネント(36,38)の操作用のパラメータ及び操作命令の入力、
前記暖房、換気
、並びに/若しくは空調システムの前記送風機(14)、前記アクチュエータ(22)及び前記加熱器
、並びに/若しくは前記冷却器(16,18)の制御用の空調制御信号の出力及び、
前記他の車両
コンポーネントの制御用の
コンポーネント制御信号の割り出し及び出力
のための操作制御ユニット(32)
と、
前記操作制御ユニット(32)の外部及び/又は前記操作制御ユニット(32)と独立して配置され、前記操作制御ユニット(32)に接続される処理装置(40)
と
を備え、
前記処理装置(40)が
、
少なくとも1つの前記内部温度センサ(26)
を有し、
前記暖房、換気
、並びに/若しくは空調システムの前記
複数の第1のセンサ(28,30)の少なくとも一部から測定信号を受信し、
前記測定信号と、前記少なくとも一つの内部温度センサ(26)の測定信号とを、前記送風機(14)、前記アクチュエータ(22)、及び/又は前記加熱器、並びに/若しくは前記冷却器(16,18)のための前記操作制御ユニット(32)によって受信される空調制御信号にさらに処理し、又は前記送風機(14)、前記アクチュエータ(22)及び/又は前記加熱器、並びに/若しくは前記冷却器(16,18)の制御のためのさらなる処理をし、
前記第1のセンサ(28,30)が、前記操作制御ユニット(32)に接続され、測定信号を前記操作制御ユニット(32)に提供し、
前記操作制御ユニット(32)が、前記測定信号を示すデータを前記処理装置(40)に提供する
制御操作装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つの内部温度センサ(26)が換気型であること又は、
前記少なくとも1つの内部温度センサ(26)が非換気型であり、温度を感知する2つの測定素子並びに太陽放射を感知する放射線感知素子を有することを特徴とする請求項
1に記載の
制御操作装置。
【請求項3】
前記第1のセンサ(28,30)が、前記チャネルのうち少なくとも1つから流出する空気の温度を感知するための少なくとも1つの排気センサ及び/又は室内に当たる太陽放射を感知するための少なくとも1つの太陽センサ及び/又
は前記車両の窓ガラス、とりわけフロントガラスに届く空気の相対空気湿度を感知するための少なくとも1つの湿度センサ及び/又は前記車両の周辺温度を感知するための少なくとも1つの外気温センサ及び/又は前記空調システムの加熱器の温度を感知するためのセンサ及び/又は前記空調システムの冷却器の温度を感知するためのセンサを有することを特徴とする請求項1
又は請求項
2に記載の
制御操作装置。
【請求項4】
制御操作システムとアクチュエータシステム
とを有する車両の暖房、換気
、並びに/若しくは空調システム用の内部温度
センサユニットであって
、
前記車両(10)の内部温度を示す変数を割り出すため
の1又は複数の内部温度センサ(26)
と、
前記車両の暖房、換気、並びに/若しくは空調システムの制御用並びに操作用のデバイスの外に分離して配置されている処理装置(40)
と
を備え、
前記処理装置(40)が
、
少なくとも1つの前記内部温度センサ(26)を有し、
前記内部温度センサ(26)からの測定信号と、前記暖房、換気、並びに/若しくは空調システムが有する他のセンサ(28,30)からの測定信号とを受信し、
前記暖房、換気、並びに/若しくは空調システムの前記アクチュエータシステムを制御するための信号、及び前記暖房、換気、並びに/若しくは空調システムを制御及び操作するための前記デバイスに送信するための信号を提供し、
前記アクチュエータシステムに加えて前記暖房、換気、並びに/若しくは空調システム以外の前記車両のコンポーネントを制御する制御操作ユニット(32)をさらに備える内部温度
センサユニット。
【請求項5】
前記少なくとも1つの内部温度センサ(26)が換気型であること又は、
前記少なくとも1つの内部温度センサ(26)が非換気型であり、温度を感知する2つの測定素子並びに太陽放射を感知する放射線感知素子を有することを特徴とする請求項
4に記載の内部温度感知ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の暖房、換気及び/又は空調システムの操作装置並びに暖房、換気及び/又は空調システム用内部温度感知ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
典型的には、車両の暖房、換気及び/又は空調システムの管理は、車両に搭載された制御装置内及びこの制御装置を介して行われ、具体的には、他の制御装置から独立した装置である空調制御装置内及びこの空調制御装置を介して行われる。このような管理には、典型的には、内部温度に関するものや、空調システムの各種部品の現在の動作状態及び車両環境(例えば外気温、太陽放射など)に関するものなど、様々なセンサ変数が必要となる。
【0003】
空調システム及び/又は複数の車両部品の制御装置の例としては、ドイツ特許出願第19941951号公報、ドイツ特許出願第102008064011号公報及び欧州特許出願第1080956号公報に記載のものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】ドイツ特許出願第19941951号公報
【文献】ドイツ特許出願第102008064011号公報
【文献】欧州特許出願第1080956号公報
【0005】
近年、車両において、複数の異なる車両部品を共通の制御装置によって操作することがトレンドとなっており、この共通の制御装置が多様な車両部品に必要なセンサ変数の算出も担っている。多様な車両部品を制御するためのソフトウェアを集中させることにより、車両部品の制御に必要な演算能力を一つ又は少数のプロセッサに集約させることができ、製造コスト面で有利である。
【0006】
しかし、開発段階において、多数の車両部品用の複数のソフトウェア機能を1つの制御装置に統合することにより、中央制御装置により制御される個々の部品を供給する複数の自動車部品メーカー間で、ソフトウェアの更新を同調させなければならないという問題が生じる。このように同調させることで、例えば、車両の空調管理用のソフトウェアの開発が遅れる恐れがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、暖房、換気及び/又は空調システムの操作を他の部品の操作とともに中央制御装置に一本化しても、ソフトウェアの開発の自由度が高い車両の暖房、換気及び/又は空調システムの操作装置の構想を打ち出すことを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明は、車両の暖房、換気及び/又は空調システム及び他の車両部品の制御操作装置であって、上記暖房、換気及び/又は空調システムは、主として、
送風機と、
上記車両に空気を送るチャネル上及び/又はチャネル中のフラップを制御するための複数のアクチュエータと、
加熱器及び/又は冷却器と、
上記暖房、換気及び/又は空調システムの操作に必要な測定変数を感知するための複数の第1のセンサと、
上記車両の内部温度を示す実際値を感知するための内部温度センサとして、少なくとも1つの第2のセンサとを有し、
上記装置は、
主として、上記車両の内部の設定温度の入力、
上記暖房、換気及び/又は空調システム及び上記他の車両部品の操作用のパラメータ及び操作命令の入力、
上記暖房、換気及び/又は空調システムの上記送風機、上記アクチュエータ及び上記加熱器及び/又は上記冷却器の制御用の空調制御信号の出力及び、
上記他の車両部品の制御用の部品制御信号の割り出し及び出力
のための操作制御ユニット並びに
上記操作制御ユニットの外部及び/又は上記操作制御ユニットと独立して配置され、上記操作制御ユニットに接続される処理装置を備え、
上記処理装置が、上記暖房、換気及び/又は空調システムの上記少なくとも1つの内部温度センサ並びに上記第1のセンサの少なくとも数個からの測定信号を供給されることができ、
上記処理装置が、上記暖房、換気及び/又は空調システムの上記送風機、上記アクチュエータ及び/又は上記加熱器及び/又は上記冷却器の制御を目的として、又は上記送風機、上記アクチュエータ及び/又は上記加熱器及び/又は上記冷却器の制御を目的としたさらなる処理のために、上記測定信号をさらに処理して、上記操作制御ユニットに供給できる空調制御信号にする車両の暖房、換気及び/又は空調システム及び他の車両部品の制御操作装置を提供する。
【0009】
また、本発明によれば、アクチュエータシステムを有する車両の暖房、換気及び/又は空調システム用の内部温度感知ユニットにより上記課題が解決され、上記内部温度感知ユニットは、
車両の内部温度を示す変数を割り出すための少なくとも一つ、好ましくは複数の内部温度センサ及び
処理装置を有し、
上記処理装置は、上記一つ又は複数の内部温度センサからの測定信号並びに上記暖房、換気及び/又は空調システムの他のセンサの測定信号を表す信号を供給されることができ、
上記処理装置は、上記暖房、換気及び/又は空調システムの上記アクチュエータシステムを制御するための外部制御ユニットへ転送するための、上記暖房、換気及び/又は空調システムの上記アクチュエータシステムの制御用の信号を提供する。
【0010】
本発明の本質は、暖房、換気及び/又は空調管理もしくは制御の機能を、多数の車両部品用、特に暖房、換気及び/又は空調システム用の操作制御ユニットと、その外部に配置された処理装置に分けることにある。この処理装置は、好適には上記内部温度センサと連動する。具体的には、上記内部温度センサとともに構成ユニットに一体化されている。上記処理装置は、上記暖房、換気及び/又は空調システムの他のセンサから、その測定変数が管理・制御に必要な信号を受け取る。
【0011】
すなわち、本発明によれば、空調管理機能の少なくとも一部が、複数の車両部品と連動する中央操作制御ユニットから、内部温度センサ、すなわち、内部温度センサと連動する処理装置に移行される。これらの機能は、特に、センサシステム(特にセンサシステム全体)の評価及び必要な空気量、大気温度並びにその所要熱量の計算といった空調中枢機能を構成する。
【0012】
空調中枢機能の大部分には、主として、暖房、換気及び/又は空調システムのアクチュエータシステム用の作動変数、例えば、車両に空気を送るチャネル上及び/又はチャネル中のフラップのアクチュエータ用、送風機用及び加熱器及び/又は冷却器用の作動変数の計算も含まれる。これらの作動変数は、最終的には、空気量、大気温度、空気分布、加熱能及び冷却能の要件から計算される。これにより、周辺に配置された処理装置において、内部温度が処理されるだけでなく、非常に多くの他の空調管理機能が実行される。これらの機能の計算ができるように、処理装置には、例えば、バスコミュニケーションなどを介して、必要な情報が提供される。計算の結果は、再びバスコミュニケーションを介して、他の制御装置、具体的には操作制御ユニットに伝達され、これにより操作制御ユニットは暖房、換気及び/又は空調システムの各種アクチュエータシステムを操作できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明により提供される、空調機能を中央操作制御ユニットによる空調システムの制御並びに周辺に配置された処理装置による空調システム制御用の作動変数の計算とに分けることの利点は、暖房、換気及び/又は空調システム用のソフトウェア開発の自由度にある。まず、一方では、処理装置もしくは内部温度センサと中央操作制御ユニットの間のインターフェースを決定する必要がある。ここでは、目的に応じて、CANなどの標準バスコミュニケーションを介して接続を行う。このバスコミュニケーションインターフェースを介して転送される空調システムの制御用の信号及びデータを割り出すためのソフトウェアを変更する際に、中央操作制御ユニットの操作用のソフトウェアを変更する必要はなく、ソフトウェア開発者にとってより高い柔軟性がもたらされる。
【0014】
本発明の好適な態様において、上記第1のセンサが上記操作制御ユニットに接続され、測定信号を操作制御ユニットに供給する構成とすることができ、上記操作制御ユニットは、上記測定信号を示すデータを上記処理装置に供給する。本発明のこの変形例においては、空調システムの操作用の各種センサは、中央操作制御ユニットに接続される。これは、上記少なくとも1つの内部温度センサには適用されない。上記その他のセンサ(第1のセンサ)は、様々な性質のセンサかつハードウェアであり、アナログ測定信号を供給したり、時にはデジタル化した測定信号も供給したりする。これらは、様々な機能に使用することができる。例えば、典型的には空調システムの操作に必要となる外気温センサは、冬季中、最低気温を下回っていることを運転者に知らせる目的にも利用できる。また、今日では、車両のダッシュボードに外気温を表示させることが非常に一般的になっている。この第1のセンサの測定信号は、好適には操作制御ユニットにおいて変換され、例えばバス(CAN又はLINバス)を介して外部処理装置に送信される。そして、上記少なくとも1つの内部温度センサの測定信号とともに、処理装置において空調システムの操作に必要な作動変数が割り出され、このデータも再びバスコミュニケーション接続を介して、処理装置から制御操作ユニットに転送され、そこから空調システムの個々の構成要素に供給され、これに応じて各構成要素が制御される。
【0015】
内部温度センサの種類に関しては、換気型でも非換気型でもよい。換気型内部温度センサは、温度感知素子とは別に、換気モーターが必要となる。近年、感度が異なり、異なる環境パラメータ感知する複数の素子を有する、いわゆる非換気型内部温度センサの導入が増えている。このような非換気型温度センサは、一般に、温度を感知する2つの測定素子、並びに、熱放射もしくは太陽放射による非換気型内部温度センサの温度上昇を感知する放射線感知素子を備える。これら3つの素子の測定信号は、車両の内部の温度を表す信号を生成するため、まとめて算出され、生成された信号が内部温度の実際値として空調システムのレギュレータに供給される。
【0016】
本発明の別の有用な形態において、上記第1のセンサは、上記チャネルのうち少なくとも1つから流出する空気の温度を感知するための少なくとも1つの排気センサ及び/又は室内に当たる太陽放射を感知するための少なくとも1つの太陽センサ及び/又は特に上記車両の窓ガラス、とりわけフロントガラスに届く空気の相対空気湿度を感知するための少なくとも1つの湿度センサ及び/又は上記車両の周辺温度を感知するための少なくとも1つの外気温センサ及び/又は上記空調システムの加熱器の温度を感知するためのセンサ及び/又は前記空調システムの冷却器の温度を感知するためのセンサを有していてもよい。
【0017】
以下、本発明を実施の形態により、図面を参照して詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】空調システムの数個の構成要素を備える車両の一部を模式的に示す図である。
【
図2】中央操作制御ユニット並びに周辺処理装置への空調機能の分離を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は側面図であり、空調システム12を備える車両10の前方部分を模式的に示している。空調システム12は、主として、送風機14、加熱器16、冷却器18、フラップ24用のアクチュエータ22を備える複数の給気チャネル20及び内部温度センサ26、太陽センサ28及び外気温センサ30などを備えるセンサシステムを有する。内部温度センサ26は、全体として室内の温度を示す実際値の割り出しに用いられる1つ又は複数の温度センサを備えていてもよい。
【0020】
車両10のダッシュボードもしくはセンターコンソールには、例えばタッチ画面34を備える中央操作制御ユニット32が内蔵されている。操作制御ユニット32は、空調システム12のアクチュエータシステムの制御及びナビゲーションシステム36など、さらには、座席(
図2における38参照)の調節及び/又は温度管理(暖房もしくは換気)を担っている。同様に、インフォテインメントシステム又はサンルーフ装置もしくは自動天井開閉システム(オープンカーの場合)など、その他の構成要素も中央操作制御ユニット32を介して制御してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明によれば、空調管理機能の一部が操作制御ユニット32から外部に移管されている。この事例においては、周辺処理装置40は、内部温度センサ26などと一体となって、バスコミュニケーション配線44を介して中央操作制御ユニット32と連通する別体の構成ユニット42に設けられている。ここで、処理装置40にも同様に、バスコミュニケーションを介して、太陽センサ28もしくは外気温センサ30、さらにはモーター水温センサ、排気センサ、湿度センサ、加熱器センサすなわち熱交換温度センサ、冷却器センサすなわちエバポレータ温度センサ(詳細には図示していないが、
図2における28及び30間の点により示唆される)など、他の空調センサの測定データが供給できることが好ましい。上で挙げたセンサ及び適宜その他センサ(内部温度センサ26を除く)は、その測定信号もしくは測定データを中央操作制御ユニット32に送り、中央操作制御ユニット32ではこれらの信号が変換され、バスコミュニケーション配線44を介して処理装置40に転送される。そして、内部温度センサ26の測定信号とともに、処理装置40が、例えば送風機14、加熱器16、冷却器18及び多様な空気分配フラップ24もしくは中央混合フラップなど、空調システム12の個々の構成要素用の作動変数を計算する。これらの作動変数は、バスコミュニケーション配線44を介して、中央操作制御ユニット32に返送され、そこから空調システム12の対応する構成要素に転送される。
【符号の説明】
【0022】
10 車両
12 空調システム
14 送風機
16 加熱器
18 冷却器
20 給気チャネル
22 アクチュエータ
24 フラップ
26 内部温度センサ
28 太陽センサ
30 外気温センサ
32 制御ユニット
34 画面
36 ナビゲーションシステム
40 処理装置
42 構成ユニット
44 バスコミュニケーション配線