(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-03
(45)【発行日】2023-04-11
(54)【発明の名称】サンプル管ラック受器のための構成可能な設置インジケーション
(51)【国際特許分類】
G01N 35/04 20060101AFI20230404BHJP
G01N 35/02 20060101ALI20230404BHJP
【FI】
G01N35/04 H
G01N35/02 C
(21)【出願番号】P 2020541367
(86)(22)【出願日】2019-02-01
(86)【国際出願番号】 IB2019050809
(87)【国際公開番号】W WO2019150312
(87)【国際公開日】2019-08-08
【審査請求日】2021-12-02
(32)【優先日】2018-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】510005889
【氏名又は名称】ベックマン コールター, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】ミュラー, マルティン
(72)【発明者】
【氏名】バーダー, ローラント
【審査官】奥野 尭也
(56)【参考文献】
【文献】特表2008-537135(JP,A)
【文献】特表2010-533490(JP,A)
【文献】特表2015-505056(JP,A)
【文献】特表2013-542450(JP,A)
【文献】特開2004-093518(JP,A)
【文献】特開2001-124783(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0025757(US,A1)
【文献】特開2001-099845(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 35/00-35/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
体液分析器の中での使用のための体液サンプルキャリアであって、前記体液サンプルキャリア(100)は、フレーム(101)を備え、前記フレーム(101)は、
前記体液サンプルキャリア(100)の縦方向延在部に沿った複数のラック受器(10)であって、1つ以上のラック受器(10)の配列は、体液のための容器(301)を担持するための1つ以上の空洞を有するラック(300)を受容するために適合されている、複数のラック受器(10)と、
それぞれがマーカを受容するために適合されている、複数のマーカ受器(20)と
を有し、
前記複数のマーカ受器(20)のそれぞれは、前記複数のラック受器(10)のうちの少なくとも1つに関連付けられ、
前記複数のマーカ受器(20)のそれぞれは、個別のラック受器(10)内の体液のラック、または前記個別のラック受器(10)内の体液のラック間の空間を示している、マーカを受容するように適合されて
おり、
前記体液サンプルキャリアは、少なくとも1つのマーカ(30)をさらに備え、前記マーカは、前記フレーム(101)の前記マーカ受器(20)のうちの1つによって受容されるように適合され、前記マーカは、光学情報を担持し、
前記マーカ(30)は、前記体液サンプルキャリア(100)の側視および前記体液サンプルキャリア(100)の上視の両方から前記光学情報を露見させるように適合されており、
前記マーカのそれぞれは、個別のマーカ受器(20)の中に受容されているとき、前記体液サンプルキャリア(100)の縦方向延在部に沿って上下方向に延在する、第1の鍍着区分(31)と、前記個別のマーカ受器(20)の中に受容されているとき、前記体液サンプルキャリア(100)の縦方向延在部に沿った前記第1の鍍着区分(31)に垂直の方向に延在する、第2の鍍着区分(32)とを備える、体液サンプルキャリア。
【請求項2】
前記光学情報は、色コードである、請求項
1に記載の体液サンプルキャリア。
【請求項3】
前記光学情報は、体液分析器(200)の中に前記体液サンプルキャリア(100)を搭載するための、前記体液サンプルキャリア(100)の搭載方向を示す、矢印を含む、請求項
1または請求項2に記載の体液サンプルキャリア(100)。
【請求項4】
前記光学情報は、処理のために体液分析器(200)に供給されるべき少なくとも1つのラック(300)を担持するように構成されている、前記体液サンプルキャリア(100)の入力領域を示す、入力属性を含む、請求項
1~
3のいずれかに記載の体液サンプルキャリア(100)。
【請求項5】
前記光学情報は、体液分析器(200)によって処理された少なくとも1つのラック(300)を担持するように構成されている、前記体液サンプルキャリア(100)の出力領域を示す、出力属性を含む、請求項
1~
4のいずれかに記載の体液サンプルキャリア(100)。
【請求項6】
前記光学情報は、除去されるべきではない少なくとも1つのラック(300)を担持するように構成されている、前記体液サンプルキャリア(100)の領域を示す、禁止属性を含む、請求項
1~
5のいずれかに記載の体液サンプルキャリア(100)。
【請求項7】
前記光学情報は、アイコン属性と、文字属性とのうちの少なくとも一方を含む、請求項
1~
6のいずれかに記載の体液サンプルキャリア。
【請求項8】
前記第2の鍍着区分(32)は、指用把持部としての役割を果たすように適合されている、
請求項1~7のいずれか1項に記載の体液サンプルキャリア。
【請求項9】
前記マーカ受器(20)は、それぞれ、上下搭載方向からマーカを受容するためのベイ配列(21、22)を備える、請求項1~
8のいずれか1項に記載の体液サンプルキャリア。
【請求項10】
前記ベイ配列(21、22)は、2つのポケット状部(21、22)を備え、各ポケット状部は、上向き方向に向かって、かつ前記体液サンプルキャリア(100)の前記縦方向延在部に沿った方向に相互に向かって開放しているように配向されている、請求項
9に記載の体液サンプルキャリア。
【請求項11】
前記マーカ受器(20)は、それぞれ、磁気接着様式でマーカを受容するための磁気付着面積(23)を備える、請求項1~
10のいずれか1項に記載の体液サンプルキャリア。
【請求項12】
前記磁気付着面積(23)は、磁石配列(25)を備え、前記マーカ(30)は、磁石配列(35)を備え、前記磁気付着面積(23)上の前記磁石配列(25)および前記マーカ(30)上の前記磁石配列(35)は、付着されているとき、前記磁気付着面積(23)上の前記磁石配列(25)と前記マーカ(30)上の前記磁石配列(35)との間の協働が、前記マーカ(30)を所定の位置にもたらす様式で、相互に整合されている、請求項
11に記載の体液サンプルキャリア。
【請求項13】
前記マーカ受器(20)はさらに、突出部および/または陥凹部の配列(28、29)を備え、前記マーカ(30)はさらに、突出部および/または陥凹部の配列(38、39)を備え、前記マーカ受器の突出部および/または陥凹部の配列(28、29)ならびに前記マーカの突出部および/または陥凹部の配列(38、39)は、マーカ受器(20)と対応するマーカ(30)との許容された組み合わせに従って、相互と整合する、請求項
1~
12のいずれか1項に記載の体液サンプルキャリア。
【請求項14】
前記マーカ(30)の中に含まれる情報と、前記体液サンプルキャリア(100)上の前記マーカ(30)の位置とのうちの少なくとも一方を検出するように適合されている、検出ユニット(40)をさらに備える、請求項1~
13のいずれか1項に記載の体液サンプルキャリア。
【請求項15】
体液分析器(200)であって、
前記体液分析器(200)と併用されるべき、請求項1~
14のいずれか1項に記載の体液サンプルキャリアのための、トラック(210)と、
マーカの中に含まれる情報、または前記体液分析器と併用されるべき体液サンプルキャリアにおいて提供されている検出ユニットと、前記体液分析器において提供されている検出ユニットとのうちの少なくとも一方によって検出されている、マーカの位置を受信するための受信機(250)と、
前記体液分析器(200)に接続されるべきグラフィカルユーザインターフェースを制御するように適合されている、プロセッサユニット(260)と
を備え、
前記プロセッサユニット(260)は、前記受信機(250)から、マーカの中に含まれる情報と、前記体液分析器(200)と併用されるべき前記体液サンプルキャリア上のマーカの位置とのうちの少なくとも一方を収集するように適合され、
前記プロセッサユニット(260)は、前記体液分析器と併用されている実際の体液サンプルキャリアに対応するラックスキームを表示するための、前記体液分析器(200)に接続されるべきグラフィカルユーザインターフェースを制御するように適合されている、体液分析器。
【請求項16】
マーカの中に含まれる情報と、前記体液分析器(200)と併用されるべき体液サンプルキャリア上のマーカの位置とのうちの少なくとも一方を検出するように適合されている、検出ユニット(240)をさらに備え、前記検出ユニット(240)は、前記受信機(250)に検出された情報を提供する、請求項
15に記載の体液分析器。
【請求項17】
体液分析器の中での使用のための体液サンプルキャリアをマーキングするための方法であって、前記方法は、
体液のための容器(301)を担持するための1つ以上の空洞を有する、少なくとも1つのラック(300)を、前記体液サンプルキャリア(100)の縦方向延在部に沿った、複数のラック受器(10)のうちの1つ以上の個別の数のものに配列させること(S10)であって、各ラック受器(10)は、ラック(300)の少なくとも一部を受容するために適合されている、ことと、
少なくとも1つのマーカ(30)を、体液サンプルキャリア(100)のフレーム(101)上の複数のマーカ受器(20)の個別のものの上に配列させること(S20)であって、複数のマーカ受器(20)のそれぞれは、マーカを受容するために適合されている、ことと
を含み、
前記複数のマーカ受器(20)のそれぞれは、前記複数のラック受器(10)のうちの少なくとも1つに関連付けられ、
前記マーカ受器(20)上の前記複数のマーカ(30)のうちの少なくとも1つは
、個別の関連付けられるラック受器(10)内の体液のラック、または前記個別のラック受器(10)内の体液のラック間の空間を示
し、
前記体液サンプルキャリアは、少なくとも1つのマーカ(30)をさらに備え、前記マーカは、前記フレーム(101)の前記マーカ受器(20)のうちの1つによって受容されるように適合され、前記マーカは、光学情報を担持し、
前記マーカ(30)は、前記体液サンプルキャリア(100)の側視および前記体液サンプルキャリア(100)の上視の両方から前記光学情報を露見させるように適合されており、
前記マーカのそれぞれは、個別のマーカ受器(20)の中に受容されているとき、前記体液サンプルキャリア(100)の縦方向延在部に沿って上下方向に延在する、第1の鍍着区分(31)と、前記個別のマーカ受器(20)の中に受容されているとき、前記体液サンプルキャリア(100)の縦方向延在部に沿った前記第1の鍍着区分(31)に垂直の方向に延在する、第2の鍍着区分(32)とを備える、方法。
【請求項18】
前記体液サンプルキャリアを、体液分析器(200)のトラックに沿って移動させること(S30)と、
マーカ(30)の中に含まれる情報と、前記体液分析器(200)と併用されるべき体液サンプルキャリア(100)上のマーカの位置とのうちの少なくとも一方を検出すること(S40)と、
プロセッサユニット(260)
の受信機(250)を用いて、前記検出された情報および/または位置を受信すること(S50)と、
前記検出された情報および/または位置を、前記マーカに関する情報および前記マーカの位置に基づいて、確認ルーチンと、前記体液サンプルキャリア上の前記ラックの可視化とのうちの少なくとも一方のために処理すること(S60)と
をさらに含む、請求項
17に記載の方法。
【請求項19】
処理された検出マーカ情報および/またはマーカ位置に基づいて、前記体液分析器(200)に接続されるべきグラフィカルユーザインターフェースを制御し、前記体液分析器と併用されてい
る実際の体液サンプルキャリアに対応するラックスキームを表示すること(S70)をさらに含む、請求項
18に記載の方法。
【請求項20】
前記検出(S40)は、体液分析器(200)の中で生じる、請求項
18または請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、体液分析器のためのサンプルラックに関し、より具体的には、改良された情報インジケータ性質を有する、サンプルラックに関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
体液分析器を使用する場合、顧客またはユーザは、引き出しもしくはキャリア上の、いわゆる、ベースフレーム上の正しい場所の上に、分析されるべき体液を伴うラックを設置する必要がある。作業場の意味は、ラックが、ソフトウェアによって認識され、作業場と関連付けられるような厳密な位置に位置決めされることを要求する、ベースフレームまたはキャリア上の、いわゆる、領域を用いて定義される。引き出しまたはキャリアにラックを設置するとき、位置は、正しくある必要があり、そうでなければ、分析器は、不適切なサンプルを捕捉し、不適切な患者に結果を割り当てる。
【0003】
体液分析器とともに付置されるサンプルキャリア上にラックを位置決めするときに失敗を回避するために、ユーザまたは顧客もしくはオペレータによる、サンプルキャリア上にラックを設置する方法の知覚を改良する必要性が存在し得る。分析器は、異なる組み合わせのラックがサンプルキャリア上にある状態で動作され得るため、サンプルキャリア上に位置決めされるラックに対する、サンプルキャリアに関する個別の情報を提供するような、柔軟な解決策の必要性が存在し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
(発明の主題)
本発明は、サンプルキャリア上にラックを配列させるための方法に関する情報をユーザに提供するための改良された配列を有する、体液サンプルキャリアおよび分析器と、独立請求項に記載の対応する方法とを提供し、さらなる実施形態が、従属請求項に組み込まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のある実施形態によると、体液分析器の中での使用のための、体液サンプルキャリアであって、体液サンプルキャリアの縦方向延在部に沿った、複数のラック受器であって、1つ以上のラック受器の配列が、体液のための容器を担持するための1つ以上の空洞を有するラックを受容するために適合される、複数のラック受器と、それぞれが、マーカを受容するために適合されている、複数のマーカ受器とを有し、複数のマーカ受器のそれぞれは、複数のラック受器ならびに/もしくはラック受器間の空間の対応するもの、またはそのうちの少なくとも1つに関連付けられ、複数のマーカ受器のそれぞれは、個別のラック受器内の体液のための容器を担持するための空洞を伴うラック、もしくは個別のラック受器内の体液のラック間の空間を示している、マーカを受容するように適合される、フレームを備える、体液サンプルキャリアが、提供される。
【0006】
したがって、ラックが位置決めされるための正しい位置を識別することがより容易になるように、オペレータまたはユーザが、物理的にフレーム上に、体液サンプルキャリア上の領域にマーキングすることが、可能である。
【0007】
本発明のある実施形態によると、ラック受器のうちの少なくとも1つ、特に、そのそれぞれは、受容されたラックとの形状嵌合接続を確立するための、突出部または陥凹部の対を備える。したがって、ラックの安全かつ位置が安定した受容が、達成されることができる。突出部または陥凹部の対は、特に、体液サンプルキャリアの縦方向延在部に対して横方向に配列されてもよく、体液サンプルキャリアの延在部は、複数のマーカ受器の配列の延在部に対応する。
【0008】
本発明のある実施形態によると、複数のマーカ受器は、体液サンプルキャリアの縦方向延在部に沿って、かつ体液サンプルキャリアの片側に配列されている、第1の配列を形成し、体液サンプルキャリアは、体液サンプルキャリアの縦方向延在部に沿って、かつ体液サンプルキャリアの他側に配列されている、複数のマーカ受器の第2の配列を備え、各対の一方の突出部または陥凹部は、体液キャリアの片側のマーカ受器に関連付けられ、各対の他方の突出部もしくは陥凹部は、体液キャリアの他側のマーカ受器に関連付けられる。したがって、半分幅のサイズのラックが、使用されることができ、半分幅サイズのラックの2つのものが、横並びで配列されることができ、半分幅サイズのラックのそれぞれは、体液サンプルキャリアの片側または他側のいずれかのマーカ受器のいずれかに関連付けられる。
【0009】
本発明のある実施形態によると、体液サンプルキャリアはさらに、少なくとも1つのマーカを備え、マーカは、フレームのマーカ受器のうちの1つによって受容されるように適合され、マーカは、光学情報を担持する。
【0010】
したがって、オペレータまたはユーザが、サンプルキャリア、特に、サンプルキャリアのフレーム上の個別のラック受器の位置を示している光学情報を担持する、マーカを使用することが、可能である。
【0011】
本発明のある実施形態によると、光学情報は、色コードである。
【0012】
したがって、オペレータまたはユーザが、個別のラック受器の上に正しいラックを設置するために、色コードに従って、サンプルキャリア、特に、ラック受器上の特定の位置を識別することが、可能である。ラックは、単一のラック受器を占有し得るが、また、体液サンプルキャリアの2つ以上のラック受器も占有し得ることに留意されたい。特に、異なるラックサイズのための体液サンプルキャリアを提供するとき、色コードを伴うマーカが、使用され、体液サンプルキャリア上の異なる場所、およびそのラックサイズに対応する異なるサイズの場所を識別してもよい。
【0013】
本発明のある実施形態によると、光学情報は、体液分析器の中に体液サンプルキャリアを搭載するための、体液サンプルキャリアの搭載方向を示す、矢印を含む。矢印は、体液サンプルキャリアの端部に指向されてもよい、および/またはそこに向いていてもよい。故に、矢印は、体液サンプルキャリアが、体液分析器に搭載されると、体液サンプル分析器に向かって、または体液サンプル分析器から離れるように向いていてもよい。これは、ユーザまたはオペレータに光学的に知覚可能な情報ならびに/もしくは指針を提供することによって、体液分析器に体液サンプルキャリアを搭載することを単純化させ得る。
【0014】
本発明のある実施形態によると、光学情報は、処理のために体液分析器に供給されるべき少なくとも1つのラックを担持するように構成される、体液サンプルキャリアの入力領域を示す、入力属性を含む。例えば、入力属性は、1つ以上の未処理容器および/または1つ以上のまだ処理されていない容器を含有する少なくとも1つのラックを担持する、体液サンプルキャリアの領域を示してもよい。故に、入力属性によって、さらなる情報が、ユーザまたはオペレータに提供され、ユーザまたはオペレータが、1つ以上の未処理容器を含有するラックが、好ましくは、設置されるべきである、および/または設置される、体液サンプルキャリアの領域を迅速かつ確実に識別することを可能にし得る。実施例として、入力属性は、アイコン属性、入力アイコン属性、記号、入力記号、文字マーキング、および/または文字属性を含んでもよい。入力属性の文字属性は、例えば、文字「IN」および/または「入力」を含んでもよい。
【0015】
本発明のある実施形態によると、光学情報は、体液分析器によって処理された、少なくとも1つのラックを担持するように構成される体液サンプルキャリアの出力領域を示す、出力属性を含む。例えば、出力属性は、1つ以上の処理済容器、および/または1つ以上のすでに処理された容器を含有する、少なくとも1つのラックを担持する、体液サンプルキャリアの領域を示してもよい。
【0016】
故に、出力属性によって、さらなる情報が、ユーザまたはオペレータに提供され、ユーザまたはオペレータが、1つ以上の処理済容器を含有するラックが、好ましくは、設置される、体液サンプルキャリアの領域を迅速かつ確実に識別することを可能にし得る。実施例として、出力属性は、アイコン属性、出力アイコン属性、記号、出力記号、文字マーキング、および/または文字属性を含んでもよい。出力属性の文字属性は、例えば、文字「OUT」および/または「出力」を含んでもよい。
【0017】
本発明のある実施形態によると、光学情報は、例えば、ユーザまたはオペレータによって体液サンプルキャリアから除去されるべきではない、ならびに/もしくは除去されてはならない少なくとも1つのラックを担持するように構成される、体液サンプルキャリアの領域を示す、禁止属性を含む。故に、禁止出力属性を用いて、さらなる情報が、ユーザまたはオペレータに提供されることができる。禁止属性および/またはそれによってユーザもしくはオペレータに伝達されるさらなる情報は、例えば、ユーザが、禁止属性を含む、マーカでマーキングされた領域からラックを除去しないように防止することによって、体液サンプルキャリアが安全に動作されることを確実にし得る。禁止属性は、例えば、アイコン属性と、文字属性とのうちの少なくとも一方を含んでもよい。
【0018】
本発明のある実施形態によると、光学情報は、アイコン属性と、文字属性とのうちの少なくとも一方を含む。アイコン属性および/または文字属性を用いて、付加的な情報が、効率的、確実、かつ迅速な様式でユーザもしくはオペレータに提供される、および/または伝達されることができる。さらに、アイコン属性および/または文字属性によってユーザもしくはオペレータに提供される方法は、ユーザによって容易に知覚可能であり得る。故に、アイコン属性および/または文字属性はさらに、体液サンプルキャリアの安全な動作を確実にし得る。
【0019】
本発明のある実施形態によると、マーカは、体液サンプルキャリアの側視および体液サンプルキャリアの上視の両方から光学情報を露見させるように適合される。
【0020】
したがって、体液サンプルキャリアに対する視認位置にかかわらず、オペレータが、マーカの光学的な、特に、色情報を認識ことが容易である。特に、体液サンプルキャリアの縦方向側にマーカを提供すると、オペレータは、側視および上視からマーカの光学情報を認識し得る。複数のラック受器が、体液サンプルキャリアの両側面に提供され得ることに留意されたい。オペレータは、ラックが、両側面まで延在している場合、オペレータが、視認部位にかかわらず、マーカの光学情報を認識し得るように、キャリアの両側に対応するマーカを提供してもよい。代替として、オペレータは、横並びに配列されているより小さいラックを使用しているとき、左および右側で異なるマーカを使用してもよい。したがって、左のマーカ受器列は、左のラックのために使用され得、右のマーカ受器列は、右のラックのために使用され得る。マーカの認識性のために、上から視認されるとき、後者の代替に関しても、オペレータは、マーカ構成全体を認識し得る。
【0021】
本発明のある実施形態によると、マーカのそれぞれは、個別のマーカ受器の中に受容されているとき、体液サンプルキャリアの縦方向延在部に沿って上下方向に延在する、第1の鍍着区分と、個別のマーカ受器の中に受容されているとき、体液サンプルキャリアの縦方向延在部に沿った第1の鍍着区分に対して垂直の方向に延在する、第2の鍍着区分とを備える。
【0022】
したがって、第1の鍍着区分および第2の鍍着区分の両方の上に光学情報を提供することが、可能であり、鍍着区分は、異なる視認方向、特に、相互に対して垂直である視認方向から認識されるように配列される。特に、第2の鍍着区分は、上から視認されたときに認識され得、そのため、左および右側に異なるマーカを設置したときでも、構成全体が、一目で認識され得る。
【0023】
本発明のある実施形態によると、第2の鍍着区分は、指用把持部としての役割を果たすように適合される。
【0024】
したがって、オペレータまたはユーザが、マーカをマーカ受器の位置の中に単に設置すること、およびそこからマーカを除去することが、可能である。特に、挟持式固定具またはポケット状固定具を使用すると、ユーザもしくはオペレータは、ユーザが滑り易い指を有している場合でも、体液サンプルキャリアからマーカを除去することが容易になる。
【0025】
本発明のある実施形態によると、マーカ受器は、それぞれ、上下搭載方向からマーカを受容するための、ベイ配列を備える。
【0026】
したがって、マーカが、ベイ配列の中に挟持されていない場合でも、重力がマーカを定位置に保つように、マーカを上から下に、ベイ配列の中に設置することが、可能である。挟持配列のない状態では、マーカは、重力に起因して定位置に留まるが、また、キャリアをラックのない状態で上下逆に設置することによって、容易に除去され得る。
【0027】
本発明のある実施形態によると、ベイ配列は、2つのポケット状部を備え、各ポケット状部は、上向き方向に向かって、かつ体液サンプルキャリアの縦方向延在部に沿った方向に、相互に向かって開放しているように配向される。
【0028】
したがって、ポケット状部は、マーカの小さい側面またはさらに角部分のみを被覆するため、マーカの広い視認面積を露見させることが、可能である。マーカはまた、ポケット状部の中の挟持位置にあり得ることに留意されたい。ポケット状部は、丸みを帯びた角を有してもよい。
【0029】
本発明のある実施形態によると、マーカ受器は、それぞれ、磁気接着様式でマーカを受容するための、磁気付着面積を備える。
【0030】
したがって、いかなる突出部または挟持配列の必要性がない状態で、個別のマーカ受器上にマーカを位置決めすることが可能であり、これは、体液サンプルキャリアの洗浄を単純化させ得る。本特定の場合では、磁気マーカと組み合わせて使用されているとき、サンプルキャリアのフレーム、特に、マーカ受器は、例えば、表面上に、平面上のどこに個別マーカを配置すべきかに関するマーキングのみを有する、平坦面であり得ることに留意されたい。ポケット状部を回避することは、また、埃が捕捉される、隠蔽された場所を回避し得る。
【0031】
本発明のある実施形態によると、磁気付着面積は、磁石配列を備え、また、マーカも、磁石配列を備え、磁気付着面積上の磁石配列およびマーカ上の磁石配列は、付着されているとき、磁気付着面積上の磁石配列とマーカ上の磁石配列との間の協働が、マーカを所定の位置にもたらす様式で、相互に整合される。
【0032】
したがって、体液サンプルキャリア部位およびマーカ部位の両方の上で特定の磁気配列を選択することによって、マーカの位置決めは、個別の磁石配列を用いて支援ならびに誘導され得る。磁石配列の特定の複数の磁石を選定することによって、マーカは、ユーザまたはオペレータによるマーカのさらに詳細な調節を伴わずに、体液サンプルキャリアのマーカ受器上のその正しい位置を自動的に見出し得る。
【0033】
本発明のある実施形態によると、マーカ受器はさらに、突出部および/または陥凹部の配列を備え、マーカもさらに、突出部および/または陥凹部の配列を備え、マーカ受器の突出部および/または陥凹部の配列ならびにマーカの突出部および/または陥凹部の配列は、マーカ受器と対応するマーカとの許容された組み合わせに従って、相互と整合する。
【0034】
したがって、意図されるマーカのみが、体液サンプルキャリア上のマーカ受器の特定の位置上に位置決めされ得るように、突出部および/または陥凹部配列に特定のコーディングを提供することが、可能である。突出部および陥凹部はまた、マーカの一意の配向を維持し、不適切な設置を回避する役割を果たし得る。突出部および陥凹部は、両側、すなわち、マーカ側ならびに受器側の磁石配列と同一の目的を達成し得る。突出部/陥凹部と磁石配列との組み合わせもまた、使用され得ることに留意されたい。
【0035】
本発明のある実施形態によると、体液サンプルキャリアはさらに、マーカの中に含まれる情報と、体液サンプルキャリア上のマーカの位置とのうちの少なくとも一方を検出するように適合されている、検出ユニットを備える。
【0036】
したがって、本情報を処理ユニットに提供するように、マーカ情報と、キャリア上のマーカ位置とを検出することが、可能である。本情報は、ラックの位置、特に、ラックが所定の位置における、キャリア上に正確に位置決めされているかどうかを確認および監視するために使用されることができる。
【0037】
本発明のある実施形態によると、体液分析器は、体液分析器と併用されるべき、前述に説明される実施形態の1つに記載の体液サンプルキャリアのための、トラックと、マーカの中に含まれる情報、または体液分析器と併用されるべき体液サンプルキャリアにおいて提供されている検出ユニットと、体液分析器において提供されている検出ユニットとのうちの少なくとも一方によって検出されている、マーカの位置を受信するための、受信機と、体液分析器に接続されるべきグラフィカルユーザインターフェースを制御するように適合されている、プロセッサユニットとを備え、プロセッサユニットは、受信機から、マーカの中に含まれる情報と、体液分析器と併用されるべき体液サンプルキャリア上のマーカの位置とのうちの少なくとも一方を収集するように適合され、プロセッサユニットは、体液分析器と併用されている実際の体液サンプルキャリアに対応するラックスキームを表示するために、マーカの中に含まれる情報と、体液サンプルキャリア上のマーカの位置とに基づいて、体液分析器に接続されるべきグラフィカルユーザインターフェースを制御するように適合される。
【0038】
したがって、体液分析器が、キャリア上のラックの位置が、マーカの中に設けられた情報に対して正しいかどうかを確認および監視するように、キャリア上に位置決めされているマーカ上の情報を検出し得るように、検出システムを伴う体液分析器を提供することが、可能である。
【0039】
本発明のある実施形態によると、体液分析器はさらに、マーカの中に含まれる情報と、体液分析器と併用されるべき体液サンプルキャリア上のマーカの位置とのうちの少なくとも一方を検出するように適合されている、検出ユニットを備え、検出ユニットは、受信機に検出された情報を提供する。
【0040】
したがって、検出ユニットは、体液サンプルキャリア部位においてだけではなく、体液分析器部位上においても提供され得る。検出ユニットはまた、体液サンプルキャリアならびに体液分析器の両方の上に提供され得、2つの検出ユニットを両方の部位上で使用するとき、妥当性確認が、情報を検証するために行われ得ることに留意されたい。
【0041】
本発明の別の側面によると、体液分析器の中での使用のための体液サンプルキャリアをマーキングするための方法であって、体液のための容器を担持するための1つ以上の空洞を有する、少なくとも1つのラックを、体液サンプルキャリアの縦方向延在部に沿った、複数のラック受器のうちの1つ以上の個別の数のものに配列させることであって、各ラック受器は、ラックの少なくとも一部を受容するために適合されている、ことと、少なくとも1つのマーカを、体液サンプルキャリアのフレーム上の複数のマーカ受器の個別のものの上に配列させることであって、複数のマーカ受器のそれぞれは、マーカを受容するために適合されている、こととを含み、複数のマーカ受器のそれぞれは、複数のラック受器のうちの対応するもの、もしくはそのうちの少なくとも1つに関連付けられ、マーカ受器上の複数のマーカのうちの少なくとも1つは、個別の関連付けられるラック受器内の体液のラック、または個別のラック受器内の体液のラック間の空間を示す、方法が、提供される。
【0042】
したがって、体液サンプルキャリアをマーキングすること、およびラックの取扱を単純化させることが、可能である。特に、ラックが正しいラック位置に位置すること、および不適切な設置の場合、誤りが、ユーザまたはオペレータによって即座に認識され得ることが、支援され得る。
【0043】
本発明のある実施形態によると、本方法はさらに、体液サンプルキャリアを、体液分析器のトラックに沿って移動させることと、マーカの中に含まれる情報と、体液分析器と併用されるべき体液サンプルキャリア上のマーカの位置とのうちの少なくとも一方を検出することと、プロセッサユニットの受信機を用いて、検出された情報および/または位置を受信することと、検出された情報および/または位置を、情報および/または位置に基づいて、確認ルーチンと、体液サンプルキャリア上のラックの可視化とのうちの少なくとも一方のために処理することとを含む。
【0044】
したがって、体液サンプルキャリアは、分析器のトラックに沿って移動されるときに監視され得る。マーカの検出は、正しい位置が、例えば、安全上の理由のために監視され得るだけではなく、例えば、グラフィカルユーザインターフェース上に可視化もされ得るように、どのラックがキャリア上のどの位置に位置するかという情報を提供することを可能にする。
【0045】
本発明のある実施形態によると、本方法はさらに、マーカに関して処理された検出情報および/またはマーカの位置に基づいて、体液分析器に接続されるべきグラフィカルユーザインターフェースを制御し、体液分析器と併用されている実際の体液サンプルキャリアに対応する、ラックスキームを表示することを含む。
【0046】
したがって、体液サンプルキャリア上の実際のマーキングは、ユーザが、キャリアがユーザまたはオペレータの視野外にある場合でもキャリアを認識し得るように、グラフィカルユーザインターフェース上に可視化されることができる。さらに、ユーザは、ラックの正しい位置決め、特に、特定のラックが正しいラック受器に位置しているかどうかを監視し得る。
【0047】
本発明のある実施形態によると、検出は、体液分析器の中で生じる。別の実施形態によると、検出は、体液サンプルキャリア上で生じる。
【0048】
したがって、検出は、体液サンプルキャリアおよび分析器のいずれかまたは両方上で生じ得る。検出が、キャリア上で生じる場合、検出された情報は、例えば、無線接続を介して分析器に転送されてもよい。代替として、検出は、分析器上で生じてもよい。また、その結果が比較され、検出の失敗を認識し得るように、両方の検出を行うことも、可能である。
【0049】
上記に記載される実施形態および特徴はまた、本発明から逸脱することなく、相乗効果を達成するように組み合わせられ得ることに留意されたい。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
体液分析器の中での使用のための体液サンプルキャリアであって、前記体液サンプルキャリア(100)は、フレーム(101)を備え、前記フレーム(101)は、
前記体液サンプルキャリア(100)の縦方向延在部に沿った複数のラック受器(10)であって、1つ以上のラック受器(10)の配列は、体液のための容器(301)を担持するための1つ以上の空洞を有するラック(300)を受容するために適合されている、複数のラック受器(10)と、
それぞれがマーカを受容するために適合されている、複数のマーカ受器(20)と
を有し、
前記複数のマーカ受器(20)のそれぞれは、前記複数のラック受器(10)のうちの少なくとも1つに関連付けられ、
前記複数のマーカ受器(20)のそれぞれは、個別のラック受器(10)内の体液のラック、または前記個別のラック受器(10)内の体液のラック間の空間を示している、マーカを受容するように適合されている、体液サンプルキャリア。
(項目2)
少なくとも1つのマーカ(30)をさらに備え、前記マーカは、前記フレーム(101)の前記マーカ受器(20)のうちの1つによって受容されるように適合され、前記マーカは、光学情報を担持する、項目1に記載の体液サンプルキャリア。
(項目3)
前記光学情報は、色コードである、項目2に記載の体液サンプルキャリア。
(項目4)
前記光学情報は、体液分析器(200)の中に前記体液サンプルキャリア(100)を搭載するための、前記体液サンプルキャリア(100)の搭載方向を示す、矢印を含む、項目2および3のいずれかに記載の体液サンプルキャリア(100)。
(項目5)
前記光学情報は、処理のために体液分析器(200)に供給されるべき少なくとも1つのラック(300)を担持するように構成されている、前記体液サンプルキャリア(100)の入力領域を示す、入力属性を含む、項目2~4のいずれかに記載の体液サンプルキャリア(100)。
(項目6)
前記光学情報は、体液分析器(200)によって処理された少なくとも1つのラック(300)を担持するように構成されている、前記体液サンプルキャリア(100)の出力領域を示す、出力属性を含む、項目2~5のいずれかに記載の体液サンプルキャリア(100)。
(項目7)
前記光学情報は、除去されるべきではない少なくとも1つのラック(300)を担持するように構成されている、前記体液サンプルキャリア(100)の領域を示す、禁止属性を含む、項目2~6のいずれかに記載の体液サンプルキャリア(100)。
(項目8)
前記光学情報は、アイコン属性と、文字属性とのうちの少なくとも一方を含む、項目2~7のいずれかに記載の体液サンプルキャリア。
(項目9)
前記マーカ(30)は、前記体液サンプルキャリア(100)の側視および前記体液サンプルキャリア(100)の上視の両方から前記光学情報を露見させるように適合されている、項目2~8のいずれか1項に記載の体液サンプルキャリア。
(項目10)
前記マーカのそれぞれは、前記個別のマーカ受器(20)の中に受容されているとき、前記体液サンプルキャリア(100)の縦方向延在部に沿って上下方向に延在する、第1の鍍着区分(31)と、前記個別のマーカ受器(20)の中に受容されているとき、前記体液サンプルキャリア(100)の縦方向延在部に沿った前記第1の鍍着区分(31)に垂直の方向に延在する、第2の鍍着区分(32)とを備える、項目2~9のいずれか1項に記載の体液サンプルキャリア。
(項目11)
前記第2の鍍着区分(32)は、指用把持部としての役割を果たすように適合されている、項目10に記載の体液サンプルキャリア。
(項目12)
前記マーカ受器(20)は、それぞれ、上下搭載方向からマーカを受容するためのベイ配列(21、22)を備える、項目1~11のいずれか1項に記載の体液サンプルキャリア。
(項目13)
前記ベイ配列(21、22)は、2つのポケット状部(21、22)を備え、各ポケット状部は、上向き方向に向かって、かつ前記体液サンプルキャリア(100)の前記縦方向延在部に沿った方向に相互に向かって開放しているように配向されている、項目12に記載の体液サンプルキャリア。
(項目14)
前記マーカ受器(20)は、それぞれ、磁気接着様式でマーカを受容するための磁気付着面積(23)を備える、項目1~13のいずれか1項に記載の体液サンプルキャリア。
(項目15)
前記磁気付着面積(23)は、磁石配列(25)を備え、前記マーカ(30)は、磁石配列(35)を備え、前記磁気付着面積(23)上の前記磁石配列(25)および前記マーカ(30)上の前記磁石配列(35)は、付着されているとき、前記磁気付着面積(23)上の前記磁石配列(25)と前記マーカ(30)上の前記磁石配列(35)との間の協働が、前記マーカ(30)を所定の位置にもたらす様式で、相互に整合されている、項目14に記載の体液サンプルキャリア。
(項目16)
前記マーカ受器(20)はさらに、突出部および/または陥凹部の配列(28、29)を備え、前記マーカ(30)はさらに、突出部および/または陥凹部の配列(38、39)を備え、前記マーカ受器の突出部および/または陥凹部の配列(28、29)ならびに前記マーカの突出部および/または陥凹部の配列(38、39)は、マーカ受器(20)と対応するマーカ(30)との許容された組み合わせに従って、相互と整合する、項目2~15のいずれか1項に記載の体液サンプルキャリア。
(項目17)
前記マーカ(30)の中に含まれる情報と、前記体液サンプルキャリア(100)上の前記マーカ(30)の位置とのうちの少なくとも一方を検出するように適合されている、検出ユニット(40)をさらに備える、項目1~16のいずれか1項に記載の体液サンプルキャリア。
(項目18)
体液分析器(200)であって、
前記体液分析器(200)と併用されるべき、項目1~17のいずれか1項に記載の体液サンプルキャリアのための、トラック(210)と、
マーカの中に含まれる情報、または前記体液分析器と併用されるべき体液サンプルキャリアにおいて提供されている検出ユニットと、前記体液分析器において提供されている検出ユニットとのうちの少なくとも一方によって検出されている、マーカの位置を受信するための受信機(250)と、
前記体液分析器(200)に接続されるべきグラフィカルユーザインターフェースを制御するように適合されている、プロセッサユニット(260)と
を備え、
前記プロセッサユニット(260)は、前記受信機(250)から、マーカの中に含まれる情報と、前記体液分析器(200)と併用されるべき前記体液サンプルキャリア上のマーカの位置とのうちの少なくとも一方を収集するように適合され、
前記プロセッサユニット(260)は、前記体液分析器と併用されている実際の体液サンプルキャリアに対応するラックスキームを表示するための、前記体液分析器(200)に接続されるべきグラフィカルユーザインターフェースを制御するように適合されている、体液分析器。
(項目19)
マーカの中に含まれる情報と、前記体液分析器(200)と併用されるべき体液サンプルキャリア上のマーカの位置とのうちの少なくとも一方を検出するように適合されている、検出ユニット(240)をさらに備え、前記検出ユニット(240)は、前記受信機(250)に検出された情報を提供する、項目18に記載の体液分析器。
(項目20)
体液分析器の中での使用のための体液サンプルキャリアをマーキングするための方法であって、前記方法は、
体液のための容器(301)を担持するための1つ以上の空洞を有する、少なくとも1つのラック(300)を、前記体液サンプルキャリア(100)の縦方向延在部に沿った、複数のラック受器(10)のうちの1つ以上の個別の数のものに配列させること(S10)であって、各ラック受器(10)は、ラック(300)の少なくとも一部を受容するために適合されている、ことと、
少なくとも1つのマーカ(30)を、体液サンプルキャリア(100)のフレーム(101)上の複数のマーカ受器(20)の個別のものの上に配列させること(S20)であって、複数のマーカ受器(20)のそれぞれは、マーカを受容するために適合されている、ことと
を含み、
前記複数のマーカ受器(20)のそれぞれは、前記複数のラック受器(10)のうちの少なくとも1つに関連付けられ、
前記マーカ受器(20)上の前記複数のマーカ(30)のうちの少なくとも1つは、前記個別の関連付けられるラック受器(10)内の体液のラック、または前記個別のラック受器(10)内の体液のラック間の空間を示す、方法。
(項目21)
前記体液サンプルキャリアを、体液分析器(200)のトラックに沿って移動させること(S30)と、
マーカ(30)の中に含まれる情報と、前記体液分析器(200)と併用されるべき体液サンプルキャリア(100)上のマーカの位置とのうちの少なくとも一方を検出すること(S40)と、
プロセッサユニット(260)の前記受信機(250)を用いて、前記検出された情報および/または位置を受信すること(S50)と、
前記検出された情報および/または位置を、前記マーカに関する情報および前記マーカの位置に基づいて、確認ルーチンと、前記体液サンプルキャリア上の前記ラックの可視化とのうちの少なくとも一方のために処理すること(S60)と
をさらに含む、項目20に記載の方法。
(項目22)
処理された検出マーカ情報および/またはマーカ位置に基づいて、前記体液分析器(200)に接続されるべきグラフィカルユーザインターフェースを制御し、前記体液分析器と併用されている前記実際の体液サンプルキャリアに対応するラックスキームを表示すること(S70)をさらに含む、項目21に記載の方法。
(項目23)
前記検出(S40)は、体液分析器(200)の中で生じる、項目20~22のいずれかに記載の方法。
【0050】
以下において、例示的実施形態を詳細に説明するために、以下の図および図面が、参照される。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【
図1】
図1は、例示的実施形態による、体液サンプルキャリアの斜視図ならびにマーカを伴うマーカ受器の詳細拡大図を図示する。
【
図2】
図2は、例示的実施形態による、異なるサイズのラックを有し、引き出しの上に位置決めされている、装填された体液サンプルキャリアの斜視図を図示する。
【
図3】
図3は、例示的実施形態による、異なるサイズの異なるラックがその上に位置決めされている、体液サンプルキャリアの上面図を図示する。
【
図4】
図4は、例示的実施形態による、体液サンプルキャリア部位および/または体液分析器部位上の検出配列の概略図を図示する。
【
図5】
図5は、例示的実施形態による、マーカ受器と個別のマーカとの第1の磁気配列の組み合わせを図示する。
【
図6】
図6は、例示的実施形態による、マーカ受器と対応するマーカとの別の磁気配列を図示する。
【
図7】
図7は、マーカ受器およびマーカ部位上の突出部ならびに/もしくは陥凹部配列との組み合わせにおける、マーカ受器とマーカとの別の磁石配列を図示する。
【
図8】
図8は、本発明の例示的実施形態による方法のフローチャートを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0052】
(例示的実施形態の詳細な説明)
図1は、体液サンプルキャリア100を図示する。
図1の体液サンプルキャリアは、統合された特徴を有し、これは、例えば、色付けられたマーカであり得る、マーカまたはチップのための受器として作用する。マーカは、ラック上の正しい予期された位置を可視化させるように、受器の中に挿入されることができる。本目的のために、体液サンプルキャリア100は、フレーム101を有し、フレームは、ラックを受容するためのラック受器10を有する。体液サンプルキャリアは、後に説明されるであろう以下の図から理解され得るように、体液サンプルキャリア上のラックのためのモジュール式位置決め概念を有するために、類似または対応する形状を有し得る、複数のラック受器10を有してもよい。受器はまた、異なる形状を有し得、特定の種類のラックのみを可能にすることが意図される場合、対応する結合幾何学形状を有し得ることに留意されたい。フレーム101は、マーカ30を受容するためのマーカ受器20を有する。
図1の拡大図から理解され得るように、マーカ受器20は、マーカ30を受容し、マーカ30を正しい位置に保つための、特定の特徴21、22を有してもよい。マーカ受器30は、モジュール式システムを提供するように、同一のサイズおよび形状を有してもよい。マーカ受器はまた、異なる形状を有し得、特定の種類のマーカのみを可能にすることが意図される場合、対応する結合幾何学形状を有し得ることに留意されたい。詳細には図示されていないが、マーカはまた、より大きいサイズを有し、1つを上回る受器を網羅してもよい。特に、隣接する受器が、同一のマーカタイプを具備するべき場合、より大きいマーカが、対応する複数の受器を網羅するために使用されることができる。ラックがより大きく、1つを上回るラック受器を網羅する場合、マーカ受器のサイズもまた、マーカ受器が複数のラック受器に割り当てられるように、より大きく作製されることができる。この場合、より大きいマーカが、複数のラック受器の対応する占有を示すように、より大きいマーカ受器のために使用されることができる。
【0053】
マーカ30は、第1の鍍着区分31と、第2の鍍着区分32とを有してもよい。第1の鍍着区分は、マーカが側面から知覚可能であるように、体液サンプルキャリアの側面に面する。マーカ30はまた、マーカを上視から知覚可能にするために、第1の面31に対して垂直方向に配列される、第2の面32を有してもよい。したがって、ユーザまたはオペレータが、いくつかの視点からマーカの情報を知覚することが、可能である。マーカによって提供される情報は、ラックと体液サンプルキャリアのフレーム上の正しい位置との間の関連を改良するような、光学情報、特に、色インジケーションであり得ることに留意されたい。
【0054】
図1の拡大図から理解され得るように、マーカ受器20は、上から下の方向にマーカを受容するための、ポケット状部配列を具備してもよい。上向き方向に向かって、かつ相互に向かって開放している、ポケット状部は、第1の鍍着区分31の大きい面積を網羅することなく、マーカの大きい視野面を提供する。隣接するマーカ受器20のポケット状部は、2つの隣接するポケット状部、すなわち、1つのマーカ受器に割り当てられているものと、隣接するマーカ受器に割り当てられている他方とを提供する、単一構造によって提供され得ることに留意されたい。
【0055】
さらに、
図1に示されるような体液サンプルキャリアは、定位置にあるとき、その特定のマーカの位置に対する、マーカの中に含有される情報を検出し得る、検出ユニット40を備える。ユニット40は、マーカ30の中に設けられた光学情報を検出し得るが、また、例えば、マーカ30の中に実装されているRFIDの中に記憶される情報も検出し得ることに留意されたい。したがって、マーカの情報および体液サンプルキャリア上の個別の位置を体液分析器に提供するように、本情報を検出することが、可能である。
【0056】
図2は、体液分析器200の引き出し上の体液サンプルキャリア100を図示する。体液サンプルキャリア100は、体液分析器200のトラック210上を進行してもよい。
図2はさらに、いくつかのラック300が体液サンプルキャリア100上に位置決めされ得る様子を図示する。
図2から理解され得るように、異なるサイズのラック300が、体液サンプルキャリア100上に位置決めされてもよい。各ラック300は、1つまたは複数のラック容器、もしくはそれぞれが体液を受容または保持するために適合されている、容器を担持するためのラック空洞を有してもよい。
【0057】
図2から理解され得るように、マーカ30が、対応するマーカ受器20上の体液サンプルキャリア上の個別の位置に位置決めされ、体液サンプルキャリア100のどこにどのラック300を設置するかの情報をオペレータまたはユーザに提供する。
図2から理解され得るように、特定の色のマーカ30が、小さいラックが位置決めされるべきであることを示すために使用されてもよく、異なる色が、特定のサイズのより大きいラックが体液サンプルキャリア100上の本マーキングされた位置に位置決めされ得ることを示すために使用されてもよい。
【0058】
図3は、ラック300が上面図内でその上に位置決めされている、体液サンプルキャリア100の上面図を図示する。異なるサイズのラック300が、体液サンプルキャリア100上に位置決めされ、個別のマーカ30が、マーカ受器20に対して個別の位置にあり、特定のサイズの個別のラックを位置決めすべき場所を示す。
【0059】
図4は、体液サンプルキャリア100および/または体液分析器200上における検出配列の概略図を図示する。
図4は、体液分析器200のトラック210上の体液サンプルキャリア100を図示する。体液サンプルキャリア100は、ラック210に沿って進行する。1つのオプションによると、体液サンプルキャリア100は、別のマーカ30と、マーカ30を受容するマーカ受器20の特定の位置に関するその情報とを検出するように、検出ユニット40を具備する。検出ユニット40によって検出された情報は、本情報をプロセッサユニット260に提供するために、分析器200の受信機250に提供されてもよい。代替として、分析器200もまた、マーカ受器20の個別の位置に対するその情報を伴うマーカ30を検出するために、検出ユニット240を具備してもよい。本受容された情報は、体液分析器200の受信機250に提供されてもよい。一実施形態によると、検出ユニットはまた、体液サンプルキャリアならびに分析器の両方の上に提供され得ることに留意されたい。
【0060】
検出ユニット40、240から受容された情報は、プロセッサユニット260の中で評価されてもよく、分析器200に接続され得る、グラフィカルユーザインターフェース400に提供されてもよい。したがって、グラフィカルユーザインターフェースは、ユーザまたはオペレータのために、自動検出によって体液サンプルキャリア上の個別のラックを図示してもよい。したがって、ユーザまたはオペレータは、体液サンプルキャリアが、ラックを用いて正確に装填されているかどうかを直接認識し得、グラフィカルユーザインターフェース400はまた、プロセッサユニットが、体液サンプルキャリア上でのラックの実際の位置決めが不正確である、もしくは意図された通りではないことを検出した場合、エラー警告を出力するためにも使用され得る。
【0061】
図5は、マーカ受器20およびマーカ30上の磁石配列のある実施形態を図示する。マーカ受器20は、マーカを受容するような磁気付着面積を有してもよい。磁気付着面積は、例えば、位置決めのための視覚マーキング(図示せず)が、マーカ30のマーカ受器20上への位置決めを支援するために提供され得る、平坦な面積であり得ることに留意されたい。マーカ受器20上の特定の磁石配列25ならびにマーカ30上の磁石配列35を選定するとき、位置決めは、磁石のN極とS極とを整合させ、相互に協働させるように磁石配列の磁極の配向をコーディングすることによって、支援され得る。したがって、マーカが正しい配向に配向されることが、達成されることができる。
図5に見られ得るように、ユーザが、左右の配向を変更することによってマーカ30の配向を変更した場合、マーカ側の磁石およびマーカ受器側の磁石は、同一の極性を有し、したがって、マーカの不適切な位置/配向での付着を回避するであろう。
【0062】
図6は、それぞれが、個別の磁石配列25、35、すなわち、マーカ受器20側上の磁石配列25と、マーカ30側上の磁石配列35とを有する、マーカ30およびマーカ受器20のさらなる実施形態を図示する。磁石配列のそれぞれの個別の磁性を提供することは、
図6によるマーカが、受器側およびマーカ側の極性ならびに磁石配列配向のために、マーカ受器20上で正しい位置に自動的に反転するであろうため、いかなるさらなる誘導構造も伴わず、マーカの正しい位置決めを確実にするであろう。
【0063】
図7は、さらなる実施形態を図示し、マーカ受器20の磁石配列25は、明白な磁石を有しておらず、むしろ、磁性材料、例えば、鉄、ニッケル、またはコバルトを含む、金属、合金、複合構造、もしくはマトリクス構造から形成される。
【0064】
したがって、磁石を片側、本明細書ではマーカ側面30にのみ提供することが、十分である。しかしながら、磁石はまた、受器側にも提供され、磁石に接着する材料、例えば、鉄、ニッケル、またはコバルトを含有する材料からマーカを製造し得ることに留意されたい。位置決めを支援するために、マーカ受器20は、突出部および/または陥凹部配列28、29を具備してもよく、マーカ30は、マーカ受器20と整合するために、対応する突出部および/または陥凹部配列38、39を有する。突出部および/または陥凹部は、いくつかの形状、例えば、マーカ30の外側位置において図示されるような球状の形状を有するだけはなく、内側位置上に図示されるような円錐台形状もしくは台形形状も有し得ることに留意されたい。突出部/陥凹部の形状は、図示される形状に限定されるものではないことに留意されたい。また、受器部位は、突出部のみまたは陥凹部のみを具備し得、マーカもまた、突出部または陥凹部のみの対応するものを具備し得ることに留意されたい。
【0065】
図8は、体液分析器の中での使用のために体液サンプルキャリアをマーキングするための方法の概略フローチャートを図示する。本方法は、以下のステップを有してもよい。全てのステップが必須であるわけではなく、いくつかのステップが、省略され得ることに留意されたい。さらに、いくつかのステップが、変更された順序で、またはさらに並行して生じ得る。
【0066】
ステップは、体液のための容器301を担持するための1つ以上の空洞を有する、少なくとも1つのラック300を、体液サンプルキャリア100の縦方向延在部に沿った、複数のラック受器10のうちの1つ以上の個別の数のものに配列させるステップS10である。各ラック受器10は、ラック300の少なくとも一部を受容するために適合されてもよい。さらなるステップは、少なくとも1つのマーカ30を、体液サンプルキャリア100のフレーム101上の複数のマーカ受器20の個別のものの上に配列させるステップS20であって、複数のマーカ受器20のそれぞれは、マーカを受容するために適合されている。複数のマーカ受器20のそれぞれは、複数のラック受器10のうちの対応するもの、またはそれらの間の空間に関連付けられる。マーカ受器20上の複数のマーカ30のうちの少なくとも1つは、個別の関連付けられるラック受器10内の体液のラック、または個別のラック受器10内の体液のラック間の空間を示す。
【0067】
本方法はさらに、体液サンプルキャリアを、体液分析器200のトラックに沿って移動させるステップS30と、マーカ30の中に含まれる情報と、体液分析器200と併用されるべき体液サンプルキャリア100上のマーカの位置とのうちの少なくとも一方を検出するステップS40とを含んでもよい。さらに、本方法は、プロセッサユニット260の受信機250を用いて、検出された情報および/または位置を受信するステップS50と、検出された情報および/または位置を、確認ルーチンと、体液サンプルキャリア上のラックの可視化とのうちの少なくとも一方のために処理するステップS60とを含んでもよい。
【0068】
本方法はさらに、処理された検出情報および/または位置に基づいて、体液分析器200に接続されるべきグラフィカルユーザインターフェースを制御し、体液分析器と併用されている実際の体液サンプルキャリアに対応する、ラックスキームを表示するステップS70を含んでもよい。検出のステップS40は、体液分析器200の中で生じ得るが、また、キャリア上でも生じ得る、または分析器およびキャリアの両方の上で生じ得る。
【0069】
使用される参照番号:
10 ラック受器
20 マーカ受器
21 ベイ配列、第1のポケット状部
22 ベイ配列、第2のポケット状部
23 体液サンプルキャリア上の磁気付着面積
25 磁石配列
28 キャリア本体上の位置決め突出部
29 キャリア本体上の位置決め陥凹部
31 第1の鍍着区分
32 第2の鍍着区分
35 マーカ上の磁石配列
38 マーカ上の位置決め突出部
39 マーカ上の位置決め陥凹部
40 体液サンプルキャリア上の検出ユニット
100 体液サンプルキャリア
101 体液サンプルキャリア上のフレーム
200 体液分析器
210 体液分析器のトラック
240 体液分析器上の検出ユニット
260 検出情報を検出するための体液分析器上の受信機
300 ラック
301 容器を担持するためのラック容器/ラック空洞
400 グラフィカルユーザインターフェース
S10 ラックを体液サンプルキャリアのラック受器に配列させる
S20 マーカを体液サンプルキャリアのマーカ受器上に配列させる
S30 体液サンプルキャリアを体液分析器のトラックに沿って移動させる
S40 体液サンプルキャリア上のマーカの情報/位置を検出する
S50 検出された情報/位置を受信する
S60 確認ルーチン/可視化のために検出された情報/位置を処理する
S70 グラフィカルユーザインターフェースを制御する