(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-03
(45)【発行日】2023-04-11
(54)【発明の名称】分散剤ポリマーを含む自動食器洗浄用組成物
(51)【国際特許分類】
C11D 3/37 20060101AFI20230404BHJP
C11D 3/36 20060101ALI20230404BHJP
C11D 1/72 20060101ALI20230404BHJP
C11D 3/08 20060101ALI20230404BHJP
C11D 3/10 20060101ALI20230404BHJP
C11D 3/20 20060101ALI20230404BHJP
C08F 22/00 20060101ALI20230404BHJP
C08L 101/16 20060101ALN20230404BHJP
【FI】
C11D3/37 ZBP
C11D3/36
C11D1/72
C11D3/08
C11D3/10
C11D3/20
C08F22/00
C08L101/16
(21)【出願番号】P 2020558608
(86)(22)【出願日】2019-04-25
(86)【国際出願番号】 US2019029043
(87)【国際公開番号】W WO2019217082
(87)【国際公開日】2019-11-14
【審査請求日】2022-04-15
(32)【優先日】2018-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】502141050
【氏名又は名称】ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
(73)【特許権者】
【識別番号】590002035
【氏名又は名称】ローム アンド ハース カンパニー
【氏名又は名称原語表記】ROHM AND HAAS COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110000589
【氏名又は名称】弁理士法人センダ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベッカー、スコット
(72)【発明者】
【氏名】プルッコディ、ランダーラ
(72)【発明者】
【氏名】フェリュー、セヴラン
【審査官】黒川 美陶
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-190435(JP,A)
【文献】特表2018-531309(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C11D
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動食器洗浄用組成物であって、
ビルダーと、
ホスホネートと、
非イオン性界面活性剤と、
分散剤ポリマーであって、
(a)10~65重量%の式Iの構造単位であって、
【化1】
式中、各R
1およびR
2は、独立して、水素およびC
1~3アルキル基から選択され
、並びに点線はポリマー骨格への結合点を表す構造単位、
(b)10~80重量%の式IIの構造単位であって、
【化2】
式中、各R
3は、独立して、水素および-C(O)CH
3基から選択され
、並びに点線はポリマー骨格への結合点を表す構造単位、ならびに
(c)10~65重量%の式IIIの構造単位であって、
【化3】
式中、各R
4は、独立して、水素および-CH
3基から選択され
、並びに点線はポリマー骨格への結合点を表す構造単位、を含む分散剤ポリマーと、を含み、
前記分散剤ポリマー中の前記式Iの構造単位の少なくとも1モル%において、R
1およびR
2のうちの少なくとも1つが、C
1~3アルキル基であり、前記分散剤ポリマーが、ラクトン末端基を有し、かつ前記分散剤ポリマーが、1,500~6,000ダルトンの重量平均分子量を有する、自動食器洗浄用組成物。
【請求項2】
自動食器洗浄用組成物であって、
ビルダーと、
ホスホネートと、
非イオン性界面活性剤と、
分散剤ポリマーであって、
(a)10~65重量%の式Iの構造単位であって、
【化4】
式中、各R
1およびR
2は、独立して、水素およびC
1~3アルキル基から選択され
、並びに点線はポリマー骨格への結合点を表す構造単位、
(b)10~80重量%の式IIの構造単位であって、
【化5】
式中、各R
3は、独立して、水素および-C(O)CH
3基から選択され
、並びに点線はポリマー骨格への結合点を表す構造単位、ならびに
(c)10~65重量%の式IIIの構造単位であって、
【化6】
式中、各R
4は、独立して、水素および-CH
3基から選択され
、並びに点線はポリマー骨格への結合点を表す構造単位、を含む分散剤ポリマーと、を含み、
前記分散剤ポリマー中の前記式Iの構造単位の少なくとも1モル%において、R
1およびR
2のうちの少なくとも1つが、C
1~3アルキル基であり、前記分散剤ポリマーが、ラクトン末端基を有し、かつ前記分散剤ポリマーが、1,500~6,000ダルトンの重量平均分子量を有する、自動食器洗浄用組成物。
【請求項3】
前記分散剤ポリマー中の前記式Iの構造単位の1~20モル%において、R
1およびR
2のうちの少なくとも1つが-C
3アルキル基である、請求項2に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項4】
前記分散剤ポリマー中の前記式IIの構造単位の0~50モル%において、R
3が水素である、請求項2に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項5】
前記自動食器洗浄用組成物が、リン元素として測定されるホスフェートを、前記自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて0.1重量%未満含有する、請求項2に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項6】
前記自動食器洗浄用組成物が、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グリシン-N,N-二酢酸、メチルグリシン-N,N-二酢酸、2-ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、グルタミン酸-N,N-二酢酸、3-ヒドロキシ-2,2’-イミノジスクシネート、S,S-エチレンジアミンジコハク酸アスパラギン酸-二酢酸、N,N’-エチレンジアミンジコハク酸、イミノジコハク酸、アスパラギン酸、アスパラギン酸-N,N-二酢酸、ベータ-アラニン二酢酸、ポリアスパラギン酸、これらの塩およびこれらの混合物、からなる群から選択されるビルダーを、前記自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて0重量%含有する、請求項5に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項7】
前記ラクトン末端基が、γ-ラクトンである、請求項2に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項8】
前記分散剤ポリマーが、式IVに従うものであり、
【化7】
式中、Aは、前記式Iの構造単位、前記式IIの構造単位、および前記式IIIの構造単位を含むポリマー鎖であり、R
5は、メチルであり、R
6は、メチルである、請求項7に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項9】
漂白剤、漂白活性化剤、酵素、充填剤、およびこれらの混合物からなる群から選択される添加剤をさらに含む、請求項8に記載の自動食器洗浄用組成物。
【請求項10】
自動食器洗浄機内で物品を清浄する方法であって、
少なくとも1つの物品を提供することと、
請求項2に記載の自動食器洗浄用組成物を提供することと、
前記自動食器洗浄用組成物を、前記少なくとも1つの物品に適用することと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動食器洗浄用配合物に使用する分散剤ポリマーに関する。具体的には、本発明は、よい斑点形成(spotting)および/または膜張り(filming)性能を有すると同時に、向上した生分解性を有する分散剤ポリマーを組み込んだ自動食器洗浄用組成物に関する。
【0002】
自動食器洗浄用組成物は概して、布洗浄または水処理に使用されるものとは異なる洗剤組成物の分類として認識されている。清浄サイクルの完了後、自動食器洗浄用組成物が、洗浄された物品上に斑点および膜がない外観を生じさせることを、使用者は期待している。
【0003】
ホスフェート不含自動食器洗浄用組成物がますます望ましい。ホスフェート不含自動食器洗浄用組成物は、一般に、非ホスフェートビルダー、例えば、クエン酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩、二ケイ酸塩、重炭酸塩、アミノカルボン酸塩、およびその他の塩に依存して、硬水からカルシウムおよびマグネシウムを捕捉し、乾燥すると不溶性の目に見える堆積物を残す。
【0004】
ポリカルボキシレートコポリマーのファミリー、および洗剤組成物およびすすぎ助剤組成物におけるビルダーとしてのそれらの使用は、皿または食器洗浄機の最終すすぎ工程で使用するためのChristopherらによる米国特許第5,431,846号によって開示されている。Christopherらは、イタコン酸またはその同族体に由来するモノマー単位20~95モル%と、ビニルアルコールまたは低級ビニルエステルに由来するモノマー単位5~80モル%と、を含むブロックコポリマーが、二価または多価金属の優れたバインダーであり、洗剤組成物における、ならびに機械式食器洗浄用組成物およびスケーリング防止すすぎ組成物における、潜在的に生分解性のビルダーとして有用であることを開示している。
【0005】
ターポリマーのファミリーおよび、とりわけ分散剤としてのそれらの使用は、米国特許第5,191,048号においてSwiftらによって開示されている。Swiftらは、重合単位として、約15~55モルパーセントの、酢酸ビニル、ビニルエーテルおよび炭酸ビニルからなる群から選択される、少なくとも1つの第1のモノマーと、約10~70モルパーセントの、エチレン性不飽和モノカルボン酸の少なくとも1つの第2のモノマーと、約15~55モルパーセントの、ジカルボン酸無水物の少なくとも1つの第3のモノマーと、を含むターポリマーを教示しており、前記ターポリマーは、非水系で形成されて約1超パーセント未満のモノマーが、前記重合中に加水分解される。
【0006】
それにもかかわらず、自動食器洗浄用配合物で使用するための新しい分散剤ポリマーが依然として必要とされている。特に、自動食器洗浄用配合物で使用するための新しい分散剤ポリマーが依然として必要であり、分散剤ポリマーは、生分解性の向上と組み合わせて、適切な斑点形成および/または膜張り性能を提供する。
【0007】
本発明は、分散剤ポリマーであって、(a)10~65重量%の式Iの構造単位であって、
【化1】
式中、各R
1およびR
2は、独立して、水素およびC
1~3アルキル基から選択される構造単位と、(b)10~80重量%の式IIの構造単位であって
【化2】
式中、各R
3は、独立して、水素および-C(O)CH
3基から選択される構造単位と、(c)10~65重量%の式IIIの構造単位であって、
【化3】
式中、各R
4は、独立して、水素および-CH
3基から選択される構造単位と、を含み、この分散剤ポリマー中の式Iの構造単位の少なくとも1モル%において、R
1およびR
2のうちの少なくとも1つが、C
1~3アルキル基であり、分散剤ポリマーが、ラクトン末端基を有し、かつ分散剤ポリマーが、1,500~6,000ダルトンの重量平均分子量を有する、分散ポリマーを提供する。
【0008】
本発明は、自動食器洗浄用組成物であって、ビルダーと、ホスホネートと、非イオン性界面活性剤と、分散剤ポリマーであって、(a)10~65重量%の式Iの構造単位であって、
【化4】
式中、各R
1およびR
2は、独立して、水素およびC
1~3アルキル基から選択される構造単位、(b)10~80重量%の式IIの構造単位であって
【化5】
式中、各R
3は、独立して、水素および-C(O)CH
3基から選択される構造単位、ならびに(c)10~65重量%の式IIIの構造単位であって、
【化6】
式中、各R
4は、独立して、水素および-CH
3基から選択される構造単位、を含む分散剤ポリマーと、を含み、分散剤ポリマー中の式Iの構造単位の少なくとも1モル%において、R
1およびR
2のうちの少なくとも1つが、C
1~3アルキル基であり、分散剤ポリマーが、ラクトン末端基を有し、かつ分散剤ポリマーが、1,500~6,000ダルトンの重量平均分子量を有する、自動食器洗浄用組成物を提供する。
【0009】
本発明は、自動食器洗浄機において物品を洗浄する方法を提供し、この方法は、少なくとも1つの物品を提供することと、本発明の自動食器洗浄用組成物を提供することと、自動食器洗浄用組成物を少なくとも1つの物品に適用することとを含む。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の分散剤ポリマーは、望ましい生分解性特性を示す。本明細書に特に記載される本発明の分散剤ポリマーは、自動食器洗浄用組成物(特にホスフェート不含自動食器洗浄用組成物)に組み込まれると、驚くべきことに、従来の分散剤ポリマーと比べて良好な耐斑点形成性能および膜張り性能を提供すると同時に、より持続可能な自動食器洗浄用組成物の配合を促進するために望まれる生分解性も提供する。さらに、本発明の分散剤ポリマーはまた驚くほど硬水耐性でもあり、硬水中に存在するCa2+イオンとの錯体形成がされやすく、凝集および沈殿をもたらす従来のマレイン酸残基含有ポリマーとは異なる。
【0011】
特に指示がない限り、比率、百分率、部などは、重量単位である。組成物中の重量百分率(または重量%)は、乾燥重量のパーセントであり、すなわち、組成物中に存在し得る一切の水を排除したパーセントである。ポリマー中のモノマー単位の百分率は、固形重量の百分率であり、すなわち、ポリマーエマルジョン中に存在する一切の水を排除した百分率である。
【0012】
本明細書で使用される場合、別途示されない限り、「重量平均分子量」および「Mw」という用語は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)およびポリスチレン標準物などの従来の標準物を用いた従来の方法で測定された場合の重量平均分子量を指すのに互換的に使用される。GPC技法は、Modem Size Exclusion Chromatography,W.W.Yau,J.J.Kirkland,D.D.Bly;Wiley-Interscience,1979、およびA Guide to Materials Characterization and Chemical Analysis,J.P.Sibilia;VCH,1988,p.81-84に詳細に考察されている。重量平均分子量は、本明細書においてダルトンの単位で報告される。
【0013】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される「エチレン性不飽和」という用語は、それを重合可能にする炭素-炭素二重結合を有する分子を説明する。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される「多エチレン性不飽和」という用語は、少なくとも2つの炭素-炭素二重結合を有する分子を説明する。
【0014】
本明細書で使用される場合、「(メタ)アクリル」という用語は、アクリルまたはメタクリルを指す。
【0015】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される用語「エチレンオキシ」および「EO」は、-CH2-CH2-O-基を指す。
【0016】
本明細書および添付の特許請求の範囲で用いられる用語「ホスフェート不含」は、≦1重量%(好ましくは、≦0.5重量%、より好ましくは、≦0.2重量%、さらに好ましくは、≦0.01重量%、特にさらにより好ましくは、≦0.001重量%、最も好ましくは、検出限界値(detectable limit)未満)のホスフェート(リン元素として測定される)を含有する組成物を意味する。
【0017】
本明細書および添付の特許請求の範囲で用いられる用語「構造単位」は、示されたモノマーの残部(remnant)を指し、したがって、(メタ)アクリル酸の構造単位は、以下で示され、
【化7】
式中、点線はポリマー骨格への結合点を表し、R
4はアクリル酸の構造単位については水素であり、メタクリル酸の構造単位については-CH
3である。
【0018】
好ましくは、本発明の分散剤ポリマーは、(a)10~65重量%(好ましくは20~60重量%、より好ましくは20~50重量%、さらにより好ましくは25~40重量%、最も好ましくは25~35重量%)(好ましくは、≧20重量%、より好ましくは、≧25重量%、好ましくは、≦60重量%、より好ましくは、≦50重量%、さらにより好ましくは、≦40重量%、最も好ましくは、≦35重量%)、の式Iの構造単位であって、
【化8】
式中、各R
1およびR
2は、独立して、水素およびC
1~3アルキル基(好ましくは、水素およびC
2~3アルキル基、より好ましくは、水素およびC
3アルキル基)から選択される構造単位(好ましくは、分散剤ポリマー中の式Iの構造単位の少なくとも1モル%において、R
1およびR
2のうちの少なくとも1つは、C
3アルキル基である)と、(b)10~80重量%(好ましくは、15~75重量%、より好ましくは、20~60重量%、最も好ましくは、30~50重量%)(好ましくは、≧20重量%、より好ましくは、≧25重量%、さらにより好ましくは、≧30重量%、最も好ましくは、≧35重量%、好ましくは、≦70重量%、より好ましくは、≦60重量%、最も好ましくは、≦50重量%)の式IIの構造単位であって、
【化9】
式中、各R
3は、独立して、水素および-C(O)CH
3基から選択される構造単位と、(c)10~65重量%(好ましくは、20~60重量%、より好ましくは、20~50重量%、さらにより好ましくは、25~40重量%、最も好ましくは、25~35重量%)(好ましくは、≧20重量%、より好ましくは、≧25重量%、好ましくは、≦60重量%、より好ましくは、≦50重量%、さらにより好ましくは、≦40重量%、最も好ましくは、≦35重量%)の式IIIの構造単位であって、
【化10】
式中、各R
4は、独立して、水素および-CH
3基から選択される構造単位と、を含み、この分散剤ポリマー中の式Iの構造単位の少なくとも1モル%においてR
1およびR
2のうちの少なくとも1つが、C
1~3アルキル基であり、分散剤ポリマーはラクトン末端基を有し、分散剤ポリマーは、1,500~6,000ダルトン(好ましくは1,500~<5,000ダルトン、より好ましくは1,750~4,500ダルトン、最も好ましくは2,250~4,250ダルトン)の重量平均分子量を有する。
【0019】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、ビルダー(自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、好ましくは1~97重量%(より好ましくは、≧1重量%、さらにより好ましくは、≧10重量%、なおさらに好ましくは、≧25重量%、最も好ましくは、≧50重量%、好ましくは、≦95重量%、より好ましくは、≦90重量%、さらにより好ましくは、≦85重量%、最も好ましくは、≦80重量%)のビルダー)(好ましくは、ビルダーは炭酸塩、重炭酸塩、クエン酸塩、ケイ酸塩およびこれらの混合物からなる群から選択される)と、ホスホネート(自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、好ましくは、0.1~15重量%(より好ましくは、0.5~10重量%、さらにより好ましくは、0.75~7.5重量%、最も好ましくは、1~5重量%)のホスホネート)(好ましくは、ホスホネートは、≦1,000ダルトンの重量平均分子量を有する)と、非イオン性界面活性剤(自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、好ましくは0.2~15重量%(より好ましくは、0.5~10重量%、最も好ましくは1.5~7.5重量%)の非イオン性界面活性剤)(好ましくは、非イオン性界面活性剤は、脂肪アルコールアルコキシレートである)と、分散剤ポリマー(自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、好ましくは、0.5~15重量%(より好ましくは、0.5~10重量%、さらにより好ましくは、1~8重量%、最も好ましくは、2~6重量%)の分散剤ポリマー)であって、(a)10~65重量%(好ましくは20~60重量%、より好ましくは20~50重量%、さらにより好ましくは25~40重量%、最も好ましくは25~35重量%)(好ましくは、≧20重量%、より好ましくは、≧25重量%、好ましくは、≦60重量%、より好ましくは、≦50重量%、さらにより好ましくは、≦40重量%、最も好ましくは、≦35重量%)の式Iの構造単位であって、
【化11】
式中、各R
1およびR
2は、独立して、水素およびC
1~3アルキル基(好ましくは、水素およびC
2~3アルキル基、より好ましくは、水素およびC
3アルキル基)から選択される構造単位(好ましくは、分散剤ポリマー中の式Iの構造単位の少なくとも1モル%において、R
1およびR
2のうちの少なくとも1つは、C
3アルキル基である)、(b)10~80重量%(好ましくは、15~60重量%、より好ましくは、20~55重量%、最も好ましくは、30~50重量%)(好ましくは、≧20重量%、より好ましくは、≧25重量%、さらにより好ましくは、≧30重量%、最も好ましくは、≧35重量%、好ましくは、≦60重量%、より好ましくは、≦55重量%、最も好ましくは、≦50重量%)の式IIの構造単位であって、
【化12】
式中、各R
3は、独立して、水素および-C(O)CH
3基から選択される構造単位、ならびに(c)10~65重量%(好ましくは10~60重量%、より好ましくは15~50重量%、さらにより好ましくは20~40重量%、最も好ましくは25~35重量%)(好ましくは、≧10重量%、より好ましくは、≧15重量%、好ましくは、≦60重量%、より好ましくは、≦50重量%、さらにより好ましくは、≦40重量%、最も好ましくは、≦35重量%)の式IIIの構造単位であって、
【化13】
式中、各R
4は、独立して、水素および-CH
3基から選択される構造単位、を含む、分散剤ポリマーと、を含み、この分散剤ポリマー中の式Iの構造単位の少なくとも1モル%においてR
1およびR
2のうちの少なくとも1つが、C
1~3アルキル基であり、分散剤ポリマーはラクトン末端基を有し、分散剤ポリマーは、1,500~6,000ダルトン(好ましくは、1,500~<5,000ダルトン、より好ましくは、1,750~4,500ダルトン、最も好ましくは、2,250~4,250ダルトン)の重量平均分子量を有する。
【0020】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、ビルダーを含む。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるビルダーは、炭酸塩、クエン酸塩、およびケイ酸塩のうちの少なくとも1つを含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるビルダーは、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、およびクエン酸ナトリウムのうちの少なくとも1つを含む。
【0021】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、1~97重量%のビルダーを含む。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、≧1重量%(好ましくは、≧10重量%、より好ましくは、≧25重量%、最も好ましくは、≧50重量%)のビルダーを含む。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、≦95重量%(好ましくは、≦90重量%、より好ましくは、≦85重量%、最も好ましくは、≦80重量%)のビルダーを含む。炭酸塩、クエン酸塩およびケイ酸塩の重量百分率は、金属イオンを含む塩の実際の重量に基づく。
【0022】
本明細書および添付の特許請求の範囲で用いられる「炭酸塩(複数可)」という用語は、炭酸塩、重炭酸塩、過炭酸塩、および/またはセスキ炭酸塩のアルカリ金属またはアンモニウム塩を指す。好ましくは、自動食器洗浄用組成物に使用される炭酸塩(もしあれば)は、ナトリウム、カリウムおよびリチウムの炭酸塩(より好ましくは、ナトリウムまたはカリウムの塩、最も好ましくは、ナトリウムの塩)からなる群から選択される。自動食器洗浄用組成物に使用される過炭酸塩(もしあれば)は、ナトリウム、カリウム、リチウムおよびアンモニウムの塩(より好ましくは、ナトリウムまたはカリウムの塩、最も好ましくは、ナトリウムの塩)からなる群から選択される。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される炭酸塩(もしあれば)は、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムおよび過炭酸ナトリウムのうちの少なくとも1つを含む。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるビルダーが炭酸塩を含む場合、自動食器洗浄用組成物は好ましくは、0~97重量%(好ましくは、5~75重量%、より好ましくは、10~60重量%、最も好ましくは、20~50重量%)の炭酸塩を含む。
【0023】
本明細書および添付の特許請求の範囲で用いられる「クエン酸塩(複数可)」という用語は、アルカリ金属クエン酸塩を指す。好ましくは、自動食器洗浄用組成物に使用されるクエン酸塩(もしあれば)は、ナトリウム、カリウム、およびリチウムのクエン塩(より好ましくはナトリウムまたはカリウムの塩、最も好ましくはナトリウムの塩)からなる群から選択される。より好ましくは、自動食器洗浄用組成物に使用されるクエン酸塩(もしあれば)は、クエン酸ナトリウムである。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるビルダーがクエン酸塩を含む場合、自動食器洗浄用組成物は好ましくは、0~97重量%(好ましくは、5~75重量%、より好ましくは、10~60重量%、最も好ましくは、20~40重量%)のクエン酸塩を含む。
【0024】
本明細書および添付の特許請求の範囲で用いられる「ケイ酸塩(複数可)」という用語は、アルカリ金属ケイ酸塩を指す。好ましくは、自動食器洗浄用組成物に使用されるケイ酸塩(もしあれば)は、ナトリウム、カリウム、およびリチウムのケイ酸塩(より好ましくはナトリウムまたはカリウムの塩、最も好ましくはナトリウムの塩)からなる群から選択される。より好ましくは、自動食器洗浄用組成物に使用されるケイ酸塩(もしあれば)は、二ケイ酸ナトリウムである。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるビルダーとしては、ケイ酸塩が挙げられる。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用されるビルダーがケイ酸塩を含む場合、自動食器洗浄用組成物は好ましくは、0~97重量%(好ましくは、0.1~10重量%、より好ましくは、0.5~7.5重量%、最も好ましくは、0.75~3重量%)のケイ酸塩(複数可)を含む。
【0025】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.1~15重量%(好ましくは、0.5~10重量%、より好ましくは、0.75~7.5重量%、最も好ましくは、1~5重量%)のホスホネートを含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、0.1~15重量%(より好ましくは、0.5~10重量%、さらにより好ましくは、0.75~7.5重量%、最も好ましくは、1~5重量%)のホスホネートを含み、このホスホネートは、重量平均分子量が≦1,000ダルトンの低分子量である。さらにより好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、0.1~15重量%(より好ましくは、0.5~10重量%、さらにより好ましくは、0.75~7.5重量%、最も好ましくは、1~5重量%)のホスホネートを含み、このホスホネートは、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸(HEDP)および1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸の塩のうちの少なくとも1つを含む。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、0.1~15重量%(より好ましくは、0.5~10重量%、さらにより好ましくは、0.75~7.5重量%、最も好ましくは、1~5重量%)のホスホネートを含み、このホスホネートは、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸(HEDP)およびその塩からなる群から選択される。
【0026】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.2~15重量%(好ましくは0.5~10重量%、より好ましくは1.5~7.5重量%)の非イオン性界面活性剤を含む。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.2~15重量%(好ましくは0.5~10重量%、より好ましくは1.5~7.5重量%)の非イオン性界面活性剤を含み、この界面活性剤は、脂肪アルコールアルコキシレートを含む。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、0.2~15重量%(好ましくは0.5~10重量%、より好ましくは1.5~7.5重量%)の非イオン性界面活性剤を含み、この界面活性剤は、脂肪アルコールアルコキシレートである。
【0027】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される非イオン性界面活性剤は、以下から選択される式を有し、
RO-(M)x-(N)y-OH、および
RO-(M)x-(N)y-(P)z-OH
式中、Mはエチレンオキシドの構造単位を表し、NはC3~181,2-エポキシアルカンの構造単位を表し、PはC6~18のアルキルグリシジルエーテルの構造単位を表し、xは5~40であり、yは0~20であり、zは0~3であり、RはC6~22直鎖または分岐鎖アルキル基を表す。
【0028】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される非イオン性界面活性剤は、以下から選択される式を有し、
RO-(M)x-(N)y-OH、および
RO-(M)x-(N)y-O-R’
式中、MおよびNは、アルキレンオキシド(そのうちの1つは、エチレンオキシドである)から誘導される構造単位であり、xは5~40であり、yは0~20であり、Rは、C6~22の直鎖または分岐鎖アルキル基を表し、R’は、アルコール前駆体と、C6~22の直鎖もしくは分岐鎖ハロゲン化アルキル、エポキシアルカン、またはグリシジルエーテルとの反応から誘導される基を表す。
【0029】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される非イオン性界面活性剤は、以下の式を有し、
RO-(M)x-OH
式中、Mはエチレンオキシドの構造単位を表し、xは少なくとも3(好ましくは少なくとも5、好ましくは10以下、より好ましくは8以下)である。好ましくは、式中、RおよびR’はそれぞれ少なくとも8個(より好ましくは少なくとも10個)の炭素原子を有する。
【0030】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、分散剤ポリマーを含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて0.5~15重量%の分散剤ポリマーを含む。さらに好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて0.5~10重量%の分散剤ポリマーを含む。さらにより好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて1~8重量%の分散剤ポリマーを含む。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて2~6重量%の分散剤ポリマーを含む。
【0031】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物で使用される分散剤ポリマーは、10~65重量%(好ましくは、20~60重量%、より好ましくは、20~50重量%、さらにより好ましくは、25~40重量%、最も好ましくは、25~35重量%)(好ましくは、≧20重量%、より好ましくは、≧25重量%、好ましくは、≦60重量%、より好ましくは、≦50重量%、さらにより好ましくは、≦40重量%、最も好ましくは、≦35重量%)の式Iの構造単位であって、
【化14】
式中、各R
1およびR
2は、独立して、水素およびC
1~3アルキル基(好ましくは水素およびC
2~3アルキル基、より好ましくは水素およびC
3アルキル基)から選択される、構造単位を含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、10~65重量%(好ましくは、20~60重量%、より好ましくは、20~50重量%、さらにより好ましくは、25~40重量%、最も好ましくは、25~35重量%)(好ましくは、≧20重量%、より好ましくは、≧25重量%、好ましくは、≦60重量%、より好ましくは、≦50重量%、さらにより好ましくは、≦40重量%、最も好ましくは、≦35重量%)の式Iの構造単位であって、分散剤ポリマー中の式Iの構造単位の少なくとも1モル%(好ましくは1~20モル%、より好ましくは1~15モル%、さらにより好ましくは2.5~12モル%、最も好ましくは5~10モル%)において、R
1およびR
2のうちの少なくとも1つが、C
1~3アルキル基(好ましくはC
2~3アルキル基、より好ましくはC
3アルキル基)である、構造単位を含む。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、10~65重量%(好ましくは、20~60重量%、より好ましくは、20~50重量%、さらにより好ましくは、25~40重量%、最も好ましくは、25~35重量%)(好ましくは、≧20重量%、より好ましくは、≧25重量%、好ましくは、≦60重量%、より好ましくは、≦50重量%、さらにより好ましくは、≦40重量%、最も好ましくは、≦35重量%)の式Iの構造単位であって、分散剤ポリマー中の式Iの構造単位の少なくとも1モル%(好ましくは、1~20モル%、より好ましくは、1~15モル%、さらに好ましくは、2.5~12モル%、最も好ましくは、5~10モル%)において、R
1およびR
2のうちの少なくとも1つが、C
3アルキル基である、構造単位を含む。
【0032】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、10~80重量%(好ましくは、15~60重量%、より好ましくは、20~55重量%、最も好ましくは、30~50重量%)(好ましくは、≧20重量%、より好ましくは、≧25重量%、さらにより好ましくは、≧30重量%、最も好ましくは、≧35重量%、好ましくは、≦60重量%、より好ましくは、≦55重量%、最も好ましくは、≦50重量%)の式IIの構造単位であって、
【化15】
式中、各R
3は、独立して、水素および-C(O)CH
3基から選択される、構造単位を含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、10~80重量%(好ましくは15~60重量%、より好ましくは20~55重量%、最も好ましくは30~50重量%)(好ましくは、≧20重量%、より好ましくは、≧25重量%、さらにより好ましくは、≧30重量%、最も好ましくは、≧35重量%、好ましくは、≦60重量%、より好ましくは、≦55重量%、最も好ましくは、≦50重量%)の式IIの構造単位であって、分散剤ポリマー中の式IIの構造単位の0~50モル%において、R
3が、水素である、構造単位を含む。
【0033】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物で使用される分散剤ポリマーは、10~65重量%(好ましくは10~60重量%、より好ましくは15~50重量%、さらにより好ましくは20~40重量%、最も好ましくは、25~35重量%)(好ましくは、≧10重量%、より好ましくは、≧15重量%、好ましくは、≦60重量%、より好ましくは、≦50重量%。さらにより好ましくは、≦40重量%、最も好ましくは、≦35重量%)の式IIIの構造単位であって、
【化16】
式中、各R
4は、独立して、水素および-CH
3基から選択される、構造単位を含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、10~65重量%(好ましくは、10~60重量%、より好ましくは、15~50重量%、さらにより好ましくは、20~40重量%、最も好ましくは、25~35重量%)(好ましくは、≧10重量%、より好ましくは、≧15重量%、好ましくは、≦60重量%、より好ましくは、≦50重量%、さらにより好ましくは、≦40重量%、最も好ましくは、
≦35重量%)の式IIIの構造単位であって、分散剤ポリマー中の式IIIの構造単位の75~100モル%(好ましくは85~100モル%、より好ましくは95~100モル%、さらにより好ましくは、≧99モル%、最も好ましくは、100モル%)において、各R
4が、水素である、構造単位を含む。
【0034】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、ラクトン末端基を有する。好ましくは、ラクトン末端基は、式IIIの構造単位上のカルボン酸基と連鎖移動剤に由来する末端ヒドロキシ基との間の内部エステル化反応により生成されるものである。最も好ましくは、ラクトン末端基はγ-ラクトンである。
【0035】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、式IVを有し、
【化17】
式中、Aは、式Iの構造単位、式IIの構造単位および式IIIの構造単位を含むポリマー鎖であり、R
5およびR
6は、独立して、水素およびC
1~4アルキル基から選択される。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、式IVを有し、式中、Aは、式Iの構造単位、式IIの構造単位および式IIIの構造単位を含むポリマー鎖であり、R
5は、メチルであり、R
6は、メチルである。
【0036】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、1,500~6,000ダルトンの重量平均分子量を有する。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、1,500~<5,000ダルトンの重量平均分子量を有する。さらにより好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、1,750~4,500ダルトンの重量平均分子量を有する。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、2,250~4,250ダルトンの重量平均分子量を有する。
【0037】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、≦8重量%(好ましくは、≦5重量%、より好ましくは、≦3重量%、最も好ましくは、≦1重量%)の(メタ)アクリル酸のエステルの構造単位を含む。
【0038】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、≦0.3重量%(より好ましくは、≦0.1重量%。さらにより好ましくは、≦0.05重量%、さらにより好ましくは、≦0.03重量%、最も好ましくは、≦0.01重量%)の多エチレン性不飽和架橋モノマーの構造単位を含む。
【0039】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、≦1重量%(好ましくは、≦0.5重量%、より好ましくは、≦0.001重量%、さらにより好ましくは、≦0.0001重量%、最も好ましくは、<検出限界値)のスルホン化モノマーの構造単位を含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、≦1重量%(好ましくは、≦0.5重量%、より好ましくは、≦0.001重量%、さらにより好ましくは、≦0.0001重量%、最も好ましくは、<検出限界値)のスルホン化モノマーの構造単位であって、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、2-メタクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、4-スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、3-アリルオキシスルホン酸、2-ヒドロキシ-1-プロパンスルホン酸(HAPS)、2-スルホエチル(メタ)アクリル酸、2-スルホプロピル(メタ)アクリル酸、3-スルホプロピル(メタ)アクリル酸、4-スルホブチル(メタ)アクリル酸、およびこれらの塩からなる群から選択される、スルホン化モノマーの構造単位を含む。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、≦1重量%(好ましくは、≦0.5重量%、より好ましくは、≦0.001重量%、さらにより好ましくは、≦0.0001重量%、最も好ましくは、<検出限界値)の2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)モノマーの構造単位を含む。
【0040】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、溶液重合により生成されるものである。好ましくは、分散剤ポリマーは、ランダムコポリマーである。好ましくは、分散剤ポリマーの合成に使用される溶媒は、水性2-プロパノール、水性エタノール、無水2-プロパノール、無水エタノールおよびこれらの混合物から選択される。
【0041】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物に使用される分散剤ポリマーは、水溶性溶液ポリマー、スラリー、乾燥粉末、顆粒または別の固体形態で提供される。
【0042】
本発明の自動食器洗浄用組成物は、任意選択的に添加剤をさらに含む。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、アルカリ源、漂白剤(例えば、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム)、漂白活性化剤(例えば、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED))、漂白触媒(例えば、酢酸マンガン(II)、塩化コバルト(II)、ビス(TACN)マグネシウムトリオキシドジアセテート)、酵素(例えば、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、またはセルラーゼ)、発泡抑制剤、着色剤、芳香剤、ケイ酸塩、追加のビルダー、抗菌剤、充填剤、堆積物制御(deposit control)ポリマーおよびこれらの混合物、からなる群から選択される添加剤をさらに含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、漂白剤、漂白活性化剤、酵素、充填剤、およびこれらの混合物からなる群から選択される添加剤をさらに含む。さらにより好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、添加剤をさらに含み、この添加剤は、漂白剤(例えば、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム)、漂白活性化剤(例えば、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED))および酵素(例えば、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、またはセルラーゼ)を含む。最も好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、添加剤をさらに含み、添加剤は、漂白剤(漂白剤は過炭酸ナトリウムを含む)、漂白活性化剤(漂白活性化剤はテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)を含む)および酵素(酵素は、プロテアーゼとアミラーゼを含む)を含む。
【0043】
錠剤または粉末に含まれる充填剤は、不活性な水溶性物質であり、通常はナトリウム塩またはカリウム塩(例えば、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム)である。錠剤および粉末では、充填剤は通常、0重量%~75重量%の範囲の量で存在する。ゲル製剤に含まれる充填剤には、通常、錠剤および粉末、さらには水で使用するために言及されたものが含まれる。芳香剤、染料、発泡抑制剤、酵素および抗菌剤は通常、合計で自動食器洗浄用組成物の10重量%以下または5重量%以下である。
【0044】
本発明の自動食器洗浄用組成物は、任意選択的にアルカリ源をさらに含む。好適なアルカリ源は、アルカリ金属炭酸塩およびアルカリ金属水酸化物、例えば炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウム、重炭酸塩、セスキ炭酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムまたは水酸化カリウム、または上記混合物を含むがこれらに限定されない。水酸化ナトリウムが好ましい。本発明の自動食器洗浄用組成物中のアルカリ源の量(もしあれば)は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、少なくとも1重量%(好ましくは少なくとも20重量%)および最大80重量%(好ましくは最大60重量%)である。
【0045】
本発明の自動食器洗浄用組成物は任意選択的に、漂白剤(例えば、過炭酸ナトリウム)をさらに含む。本発明の自動食器洗浄用組成物中の漂白剤の量(もしあれば)は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、好ましくは1~25重量%(より好ましくは、5~20重量%)の濃度である。
【0046】
本発明の自動食器洗浄用組成物は任意選択的に、漂白活性化剤(例えばテトラアセチルエチレンジアミン(TAED))をさらに含む。本発明の自動食器洗浄用組成物中の漂白活性化剤の量(もしあれば)は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、好ましくは1~10重量%(より好ましくは、2.5~7.5重量%)の濃度である。
【0047】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、≦1重量%(好ましくは、≦0.5重量%、より好ましくは、≦0.2重量%、さらに好ましくは、≦0.1重量%、よりさらに好ましくは、≦0.01重量%、最も好ましくは、<検出限界値)のホスフェート(リン元素として測定される)を含む。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、ホスフェート不含である。
【0048】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、自動食器洗浄用組成物の乾燥重量に基づいて、≦1重量%(好ましくは、≦0.5重量%、より好ましくは、≦0.2重量%、さらに好ましくは、≦0.1重量%、よりさらに好ましくは、≦0.01重量%、最も好ましくは、<検出限界値)のビルダーであって、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グリシン-N,N-二酢酸、メチルグリシン-N,N-二酢酸、2-ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、グルタミン酸-N,N-二酢酸、3-ヒドロキシ-2,2’-イミノジスクシネート、S,S-エチレンジアミンジコハク酸アスパラギン酸-二酢酸、N,N’-エチレンジアミンジコハク酸、イミノジコハク酸、アスパラギン酸、アスパラギン酸-N,N-二酢酸、ベータ-アラニン二酢酸、ポリアスパラギン酸、これらの塩およびこれらの混合物、からなる群から選択されるビルダーを含む。より好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グリシン-N,N-二酢酸、メチルグリシン-N,N-二酢酸、2-ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、グルタミン酸-N,N-二酢酸、3-ヒドロキシ-2,2’-イミノジスクシネート、S,S-エチレンジアミンジコハク酸アスパラギン酸-二酢酸、N,N’-エチレンジアミンジコハク酸、イミノジコハク酸、アスパラギン酸、アスパラギン酸-N,N-二酢酸、ベータアラニン二酢酸、ポリアスパラギン酸、これらの塩およびこれらの混合物、からなる群から選択されるビルダーを0重量%含有する。
【0049】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、少なくとも9(好ましくは、≧10、より好ましくは、≧11.5)のpH(水中の1重量%における)を有する。好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、13以下のpH値(水中で1重量%)を有する。
【0050】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、任意の通常の形態、例えば、錠剤、粉末、塊、一回量、小袋、ペースト、液体、またはゲルで配合されることができる。本発明の自動食器洗浄用組成物は、食器および調理器具、皿などの用品を自動食器洗浄機内で洗浄するのに有効である。
【0051】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄用組成物は、通常の操作条件下で使用され得る。例えば、自動食器洗浄機で使用されるとき、洗浄プロセス中の通常の水温は、好ましくは20℃~85℃、好ましくは30℃~70℃である。自動食器洗浄用組成物の通常の濃度は、食器洗浄機内の液体を占める合計百分率として、好ましくは0.1~1重量%、好ましくは0.2~0.7重量%である。適切な製品形態および添加時間の選択により、本発明の自動食器洗浄用組成物は、予備洗浄、主洗浄、最後から二番目のすすぎ、最終的なすすぎ、またはこれらのサイクルの任意の組み合わせにおいて存在し得る。
【0052】
好ましくは、本発明の自動食器洗浄機で物品を洗浄する方法は、少なくとも1つの物品(例えば、調理器具、耐熱皿、食卓用食器(tableware)、食器類(dishware)、平皿および/またはガラス食器)を提供することと、本発明の自動食器洗浄用組成物を提供することと、自動食器洗浄用組成物を少なくとも1つの物品に(好ましくは、自動食器洗浄機で)適用することと、を含む。
【0053】
本発明のいくつかの実施形態をこれより以下の実施例において詳細に説明する。
【0054】
実施例で報告されている重量平均分子量、MW、数平均分子量、MN、多分散性(PDI)値は、Agilent 1100シリーズの屈折率を備えたAgilent 1100シリーズLCシステムのゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定された。試料はHPCLグレードのTHF/FA混合物(100:5容積/容量比)に約9mg/mLの濃度で溶解し、4.6x10mm Shodex KFガードカラム、8.0x300mm Shodex KF 803カラム、8.0x300mm Shodex KF 802カラムおよび8.0x100mm Shodex KF-Dカラムに注入する前に0.45μmシリンジフィルターでろ過した。1mL/分の流速および40°Cの温度が維持された。カラムは狭い分子量のPS標準(EasiCal PS-2、Polymer Laboratories Inc.)でキャリブレーションされた。
【0055】
比較例C1:ターポリマーの合成
オーバーヘッドスターラー、クライゼンヘッド、セプタム注入口、および温度計を備えた四口1リットル丸底フラスコに、225.0gのメチルエチルケトン(MEK)を投入し、窒素でフラッシュした。溶液を80℃に加熱し、0.45gのt-ブチルペルオキシピバレート(ミネラルスピリット中75重量%)を加えた。73.50gの酢酸ビニル、82.41gの無水マレイン酸、および30.50gのアクリル酸の予め混合された均一溶液をポンプを介して2時間かけて添加し、続いてMEKで4.5g洗浄した。別に、MEKで9.0gに希釈された7.0gのt-ブチルペルオキシピバレート(ミネラルスピリット中75重量%)の溶液も、シリンジポンプを介して2時間かけて添加した。MEKで9gに希釈された4.1gのメチル3-メルカプトプロピオン酸メチルの溶液も、シリンジポンプを介して2時間かけて添加した。この方法で製造されたポリマーを、ディーンスタークトラップを使用して水と溶媒交換させた。368gの水の一部を1時間かけて加え、全体で281グラムのIPA-水留出物を取り出した。
【0056】
実施例1:分散剤ポリマーの合成
オーバーヘッドスターラー、窒素バブラー、圧力コントローラー、還流コンデンサーおよび温度コントローラーを備えたステンレススチールジャケット内に含まれるガラス反応器に、2-プロパノール(825g)と脱イオン水(275g)の混合物を加えた。次に、無水マレイン酸(1,940g)を反応器に加えた。次に、2-プロパノール(4,561g)と脱イオン水(1,518g)の第2の混合物を反応器に加えた。温度コントローラーの設定値は70℃に設定した。オーバーヘッドスターラーを250rpmに設定した。無水マレイン酸が溶解した後、温度コントローラーの設定値を80°Cに上げた。反応器内容物の温度が75℃に達したとき、反応器に蓋をし、反応器内容物に30psigの圧力を提供するように圧力コントローラーを設定した。次に、2-プロパノール(1,036g)中のtert-ブチルペルオキシピビレート(444g)の触媒溶液の反応器内容物への添加を、6.98g/分の流速で開始した。次に、触媒溶液の投入を開始してから2分後に、モノマーの氷アクリル酸(glacial acrylic acid)(1,940g)と酢酸ビニル(2,566g)の反応器内容物への添加を、それぞれ10.78g/分(180分かけて)および21.38g/分(120分かけて)の流速で開始した。モノマーの供給が完了したら、移送ラインを、2-プロパノール(242g)で反応器内容物にすすいだ。触媒の供給が完了したら、移送ラインを、2-プロパノール(242g)で反応器内容物にすすいだ。触媒溶液の添加の完了後、反応器内容物を30分間保持し、その後、温度コントローラーをシャットダウンし、反応器内容物を放冷した。反応器内容物の温度が70℃に低下したとき、反応器を大気圧に減圧した。反応器内容物の温度が40℃に低下したとき、反応器内容物を100メッシュのバッグを通してろ過した。その後、得られたポリマー生成物を固形分48.9重量%で測定した。次いで、1,000g部のポリマー生成物を、ディーンスタークトラップを使用して水と溶媒交換させた。500gの水の一部を1時間かけて添加し、合計709gのIPA-水留出物を取り出した。50%NaOH溶液を添加して、6.02の最終pHを達成した。次に、ポリマー生成物の重量平均分子量、M
Wを測定し、結果を表1に提供した。
【表1】
【0057】
比較例SC1-SC2および実施例S1:ストックポリマー溶液
比較例SC1では、ビーカー内の99gの水に、比較例C1に従って調製した1gのポリマーを添加することにより、ストックポリマー溶液を調製した。比較例SC2では、ポリアクリル酸分散剤溶液(Dow Chemical Companyから入手可能なAcusol(商標)445N分散剤溶液)を固形分1重量%に希釈することにより、ストックポリマー溶液を調製した。実施例S1では、ビーカー内の水99gに、実施例1に従って調製されたポリマー1gを添加することにより、ストックポリマー溶液を調製した。
【0058】
硬度耐性
比較例C1、実施例1に従って調製されたポリマーならびに比較例SC2のポリアクリル酸分散剤溶液の硬水耐性は、比較例SC1~SC2および実施例S1に従って調製されたストック溶液を含むビーカーに磁気撹拌棒を加え、ビーカーを磁気撹拌プレート上に置くことによって評価した。必要に応じて水酸化ナトリウムを添加して、両方のストック溶液のpHを10に調整した。液浸色彩計(immersion colorimeter)プローブを使用して、各溶液の初期透過率を測定して記録した。時間=0で、100ppmの硬度溶液(0.1gの2Ca:1Mg)を各ストック溶液に加えた。ストック溶液を1分間撹拌した。時間=1分で、各溶液の透過率を測定して記録した。次に、100ppmの硬度溶液を添加した。硬度溶液添加の1分後、透過率を測定して記録した。このプロセスを、時間=20分になるまで、または所定の溶液の透過率が40%を下回るまで繰り返した。結果を表2に示す。
【表2】
【0059】
食品汚れを調製するための手順
表3に記載STIWA食品汚れは、以下の手順により調製した。
a)水を沸騰させる。
b)紙コップでインスタントグレービー、安息香酸、デンプンを混ぜ、次いで混合物を沸騰水に追加する。
c)(b)の生成物に牛乳とマーガリンを加える。
d)(c)の生成物を約40℃に冷却させ、次いで混合物をキッチンミキサー(Polytron)に追加する。
e)別の紙コップで、卵黄、ケチャップ、マスタードを混ぜ合わせ、スプーンで混ぜる。
f)(e)の生成物をブレンダー内の(d)の混合物に連続的に撹拌しながら加える。
g)(f)の生成物をブレンダーで5分間撹拌する。
h)(g)からの生成物、食品汚れ混合物を凍結する。
i)主洗浄の開始時に、50gのこの冷凍スラッシュを食器洗浄機に入れる。
【表3】
【0060】
比較例DC1~DC2および実施例D1:食器洗浄用組成物
表4に特定された成分配合を有する比較例DC1~DC2および実施例D1のそれぞれにおいて食器洗浄用組成物を調製した。各成分配合物に使用されたプロテアーゼは、Novozymesから入手可能なSavinase(登録商標)12Tプロテアーゼであった。各成分配合物に使用されたアミラーゼは、Novozymesから入手可能なStainzyme(登録商標)12Tアミラーゼであった。
【表4】
【0061】
食器洗浄試験条件
機械:Miele SS-ADW、モデルG1222SC Labor。65°C洗浄-30分、予備洗浄。水:硬度37°fH、Ca:Mg=3:1。食品汚れ:表3に記述された50gの組成物を、カップで凍結した状態で洗浄液に導入した。比較例DC1~DC3および実施例D1からの各食器洗浄用組成物を試験し、1回の洗浄につき20gを添加した。
【0062】
ガラスタンブラーの膜張りおよび斑点の評価
上記の食器洗浄試験条件下で10回の洗浄サイクル、20回の洗浄サイクル、および30回の洗浄サイクルのおのおのの後、ガラスタンブラーを外気で乾燥させた。外気で乾燥させた後、訓練を受けた評価者によって、下からの制御された照明を有する発光ボックス内でガラスタンブラーを観察することにより、膜張りおよび斑点の評価を判定した。ガラスタンブラーを、ASTM法に従って、1(膜張り/斑点なし)から5(重度の膜張り/斑点形成)までの範囲で、膜張りおよび斑点を評価した。表5に報告するように、膜張りおよび斑点についての平均値1~5を判定した。
【表5】
【0063】
ステンレス鋼の膜張りおよび斑点の評価
上記の食器洗浄試験条件下で30回の洗浄サイクルの後、ステンレス鋼板を外気で乾燥させた。外気で乾燥させた後、訓練を受けた評価者によって、制御された照明を有する発光ボックス内でステンレス鋼板を観察することにより、膜張りおよび斑点の評価を判定した。ステンレス鋼板を、ASTM法に従って、1(膜張り/斑点なし)から5(重度の膜張り/斑点形成)までの範囲で、膜張りおよび斑点を評価した。表6に報告するように、膜張りおよび斑点についての平均値1~5を判定した。
【表6】