(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-04
(45)【発行日】2023-04-12
(54)【発明の名称】再構成可能な容器蓋システム
(51)【国際特許分類】
B65D 81/32 20060101AFI20230405BHJP
A45D 34/00 20060101ALI20230405BHJP
B65D 51/28 20060101ALI20230405BHJP
【FI】
B65D81/32 T
A45D34/00 510B
B65D51/28 100
(21)【出願番号】P 2021559407
(86)(22)【出願日】2019-04-10
(86)【国際出願番号】 CN2019080336
(87)【国際公開番号】W WO2020206570
(87)【国際公開日】2020-10-15
【審査請求日】2021-11-29
(73)【特許権者】
【識別番号】513161449
【氏名又は名称】イーエルシー マネージメント エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ユン
【審査官】宮崎 基樹
(56)【参考文献】
【文献】実開平04-132069(JP,U)
【文献】実開平05-089260(JP,U)
【文献】特開2017-137114(JP,A)
【文献】特開2017-214122(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 81/32
A45D 34/00
B65D 51/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1リザーバ(10e)と、前記第1リザーバ(10e)内に配置されている第1流動可能製品(20)とを有する第1容器(10)と、
第2容器(110)と、
前記第1容器(10)および前記第2容器(110)、と流体封止を形成することが可能な第1閉止部材(12)と、
前記第1容器(10)と流体封止を形成するとともに、前記第2容器(110)と係合するように寸法決めされている第2閉止部材(112)と、
前記第2閉止部材(112)に着脱可能に取り付けられ、その内部に第2流動可能製品(120)が配置されている第2リザーバ(114e)と、
を備え、
前記第2閉止部材(112)が前記第1容器(10)と流体封止を形成させられると、前記第2リザーバが開き、
前記第2閉止部材(112)が前記第1容器(110)から取り外されると、前記第2リザーバ(114e)は前記第2閉止部材から切り離され、前記第1容器に取り付けられた状態を維持する、再構成可能な容器蓋システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、初回使用時まで分離された状態が維持された2つの組成物を保持するための容器および閉止部材の技術分野にある。出願は、パーソナルケアおよび化粧品の技術分野を含むが、これに限定されない。
【背景技術】
【0002】
使用時まで2つ以上の組成物または材料が分離状態で維持される多区画容器システムが知られている。しばしば、これらは消費者による初回使用時まで2つ以上の材料を反応させないために使用される。場合によっては、反応は消費者にいくつかの効果をもたらすように設計されているが、消費者が製品を使用する直前まで引き起こされるべきではない。他の場合では、反応は製品の1以上の特徴に悪影響をもたらすこともあるであろう。たとえば、化学成分は、材料が分散される環境における要因の結果、その有効性または効能が時間とともに劣化してしまう材料を含有しうる。この場合、消費者が製品を使用する時まで材料の効果的な量が組成物内に残るように、調合者は消費者が実際に必要とするよりも多くの材料を含有させてもよい。このことは、材料が高価でありうる、または劣化した材料がさらに化学成分を阻害しうるため、明確なデメリットである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このように、消費者による初回使用時まで材料を劣化から保護できると有益であろう。そして多区画容器はその答えとなるかもしれない。また、1以上の材料を初回使用時まで主要組成物から分離して維持したい理由はその他にも有り得、このような目的で多区画容器は使用されている。それにもかかわらず、本明細書中に説明されている本発明のような再構成可能な多区画容器蓋システムは現在まで知られていない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明による再構成可能な容器蓋システムは、第1容器(10)と第2容器(110)とを備える。前記第1容器は、第1リザーバ(10e)と、前記第1リザーバ(10e)内に配置されている第1流動可能製品(20)とを有する。第1閉止部材(12)は、前記第1容器および前記第2容器と流体封止を形成することが可能である。第2閉止部材(112)は、前記第1容器と流体封止を形成するとともに、前記第2容器と係合するように寸法決めされているが、前記第2容器と流体封止を形成する必要はない。第2リザーバ(114e)は最初は前記第2閉止部材と関連付けられており、前記第2閉止部材内に配置されている第2流動可能製品(120)を有する。前記容器蓋システムは、前記第2閉止部材(112)が前記第1容器(10)と流体封止を形成させられると、前記第2リザーバ(114e)が前記第1容器に取り付けられた状態となり、これは前記第2製品(120)が前記第1製品(20)と混合することを可能にする。また、前記第2閉止部材(112)が前記第1容器(10)から取り外されると、前記第2リザーバ(114e)は前記第1容器に取り付けられた状態を維持する。このように、前記2つの製品を混合することは、ユーザが単純に前記第2閉止部材を前記第1容器にねじ込むだけで達成される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】第1形態における再構成可能な容器蓋システムの一実施形態を示す。
【
図2】第2形態における
図1の再構成可能な容器蓋システムを示す。
【
図3】
図1の左側に対応する第1容器および第1閉止部材の断面立面図である。
【
図5】
図4の第1容器の上側セクションの詳細図である。
【
図7】
図1の右側に対応する第2容器および第2閉止部材の断面立面図である。
【
図9】
図7および
図8で見られるような第2閉止部材の断面図である。
【
図13】第1容器に部分的に着座する第2閉止部材の断面立面図である。
【
図14】
図2の右側に対応しており、
図13に対応して、第2閉止部材が第1容器に完全に着座している。
【
図15】
図2の右側に対応し、第1閉止部材が第2容器に固定されている断面立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
全体を通して、「備える」という用語は、列挙された特性は明示されたものに限らず、追加的な特性も含みうることを意味する。
【0007】
本発明による再構成可能な容器蓋システムは、第1(10)および第2(110)容器と、第1(12)および第2(112)閉止部材と、を有する。容器蓋システムは、2つの形態のいずれかであると想定することができる。第1形態(1)は、第1閉止部材が第1容器に固定され、第2閉止部材が第2容器に固定されることを意味する。この一実施形態は
図1に示されている。第2形態(101)は、第2閉止部材が第1容器に固定され、第1閉止部材が自在に第2容器に固定されることを意味する。この一実施形態は
図2に示されている。第1形態では、2つの製品は分離している。第2形態では、2つの製品は混合し、分注することができる。
【0008】
第1形態
図1の左側は、第1容器(10)に固定されている第1閉止部材(12)を示す。これら構成要素の詳細は、
図3から6に記載されている。
【0009】
第1容器(10)は閉鎖底端(10a)と開口上端(10b)を有する。第1容器の開口上端は首部(10c)として構成されてもよい。開口上端は、第1製品(20)の含有に適した第1リザーバ(10e)内へと導くオリフィス(10d)を画定する。首部はねじ山(10f)を備え、首部の上部は円状リップ(10g;
図5で最も見やすい)を備える。円状リップの上部は外側に広がり、このことはオリフィスレデューサ(113;詳しくは後述)を第1容器(10)に留めることを可能にする。
【0010】
プラグ(11)は第1容器(10)のオリフィス(10d)内に位置付けられ、首部(10c)の内壁と締り嵌めしている。この締り嵌めは、容器を密閉するために役立つだけでなく、本システムの意図される使用中にプラグが第1容器から抜け出ることを十分に防いでいる。
図6を参照すると、プラグは筒状で、開口底端(11a)と開口上端(11b)とを有する。底端には内巻き段部(11c)が形成され、上端には外向きフランジ(11d)が形成されている。プラグがオリフィス(10d)に位置付けられると、フランジ(11d)が首部(10c)の上部に当接するが、円状リップ(10g)を越えて左右に突き出ることはない。プラグの目的は、ピストン(115)に関連して下記で説明されている。
【0011】
図3および
図4を再度参照すると、第1閉止部材(12)は、開口底端(12a)と、閉鎖上面(12b)と、側壁(12d)とを備える。側壁の内部は、第1容器(10)のねじ山(10f)と連携するように寸法決めされているねじ山(12f)を支持している。ライナー(12c)が閉止部材内部に位置付けられて、第1閉止部材(12)が第1容器(10)に完全にねじ込まれた際にプラグ(11)の外向きフランジ(11d)に接して密閉を形成してもよい。好適には、ライナーは第1閉止部材から後退して外れることはできない。典型的に、ライナーは第1閉止部材に接着されてもよい。任意で、第1閉止部材は、本技術において一般的な、オーバーシェル(不図示)を備えてもよい。
【0012】
第1閉止部材のねじ山(12f)が第1容器(10)のねじ山(10f)までねじ込まれた際の組立体が
図3に示されている。第1容器には、スクリューキャップ付き容器を充填する通常の方法で第1製品(20)が充填されていてもよい。プラグ(11)は、充填前または後のいずれかに第1容器に取り付けることができる。好適には、第1製品(20)は、容易に流動可能で、たとえば、振り動かすことによって、第2製品(120)と効率的に混合できる。
【0013】
図1の右側は第2容器(110)に固定されている第2閉止部材(112)を示す。これら構成要素の詳細は
図7から
図12Bに記載されている。第2容器(110)は閉鎖底端(110a)と開口上端(110b)とを有する。好適には、第2容器の開口上端は、オリフィス(110d)を画定する広口部として構成されている。オリフィスは、第2容器の内部(110e)へと導く。第2容器の開口上端はねじ山(110f)を備える。
【0014】
図9を参照すると、第2閉止部材(112)は、開口底端(112a)と、閉鎖上面(112b)と、側壁(112d)とを備える。側壁の内部は、第2容器を閉鎖するために第2容器(110)のねじ山(110f)と連携するように寸法決めされているねじ山(112f)を支持している。任意で、第2閉止部材はオーバーシェル(112k)を備えてもよい。概して、第2製品(120)の含有に適した第2リザーバがあり、この第2リザーバは第2閉止部材に着脱可能に懸架されている。現在説明しているのは、第2リザーバの好適な一実施形態であり、第2リザーバを第2閉止部材に着脱可能に取り付けする手段である。この好適な実施形態では、第2リザーバ(114e)は、オリフィスレデューサ(113)、カートリッジ(114)およびピストン(115)によって画定されている。また、溝付きリング(112c)および封止プラグ(112h)が、第2閉止部材の閉鎖上面(112b)の裏面から垂れ下がっている。オリフィスレデューサは、現在説明されているように、第2閉止部材の溝付きリングおよび封止プラグから着脱可能に懸架されている。
【0015】
図10Aおよび
図10Bを参照すると、オリフィスレデューサ(113)は、上面(113a)および底面(113b)を特徴とする。上面から立ち上がるのは上側周縁ビード部(113c)および円筒壁(113d)である。円筒壁は、オリフィスレデューサを通して通路(113h)を画定する。容器蓋システムの第1形態では、オリフィスレデューサは第1容器(10)または第2容器(110)のいずれにも取り付けられていない。むしろ第1形態では、オリフィスレデューサは、以下のように第2閉止部材(112)で懸架されている。第2閉止部材の閉鎖上面(112b)の裏面から垂れ下がる溝付きリング(112c)は、オリフィスレデューサの上側周縁ビード部(113c)に位置する1以上のバンプ(113j)を、スナップ嵌合関係によって受けるように設計されている。また、封止プラグ(112h)は円筒壁(113d)の通路(113h)において締り嵌めを形成するように設計されている。このようにして、オリフィスレデューサ(113)は、第2閉止部材(112)内に最初から取り付けられている。オリフィスレデューサは、オリフィスレデューサの底面(113b)から垂れ下がる側壁(113e)をさらに備える。側壁は、上側溝部(113f)と下側溝部(113g)とを有する。オリフィスレデューサの側壁と同心なのは、ストーブパイプ特徴部(113i)である。上側溝部およびストーブパイプ特徴部は、現在説明されているように、カートリッジ(114)を取り付けるためのものである。
【0016】
図11を参照すると、カートリッジ(114)には、外向きフランジ(114d)を備える開口上端(114b)が形成されている。フランジの外周は、周縁ビード部(114g)を持ち、これは、オリフィスレデューサの上側溝部(113f)内にスナップ嵌合係合によって受けられるように位置付けられている。このように、カートリッジ(114)は、オリフィスレデューサ(113)によって第2閉止部材(112)に最初から取り付けられている。カートリッジはまた、その外周に沿って下側ビード部(114c)を有する開口底端(114a)を備える。このビード部は、現在説明されているように、その初期位置でピストン(115)を固定するためのものである。
【0017】
ピストン(115)は、
図12Aで表側を上にして示され、
図12Bで上下逆さまにして示されている。ピストンは、開口底端(115a)と、閉鎖上端(115b)と、側壁(115d)とを有する。開口底端は、外向きフランジ(115c)を支持しており、側壁は、側壁を完全に貫通する1以上のスロット(115e)を有する。閉鎖上端近傍の周縁溝(115f)はカートリッジ(114)の下側ビード部(114c)を受けるように位置付けられる。下側ビード部(114c)が周縁溝(115f)に位置付けられると、ピストン(115)はカートリッジに対してその初期位置にある。
【0018】
完全に組み立てられると、カートリッジの底端(114a)はピストンにより密封され、カートリッジの上端はオリフィスレデューサおよび第2閉止部材の封止プラグ(112h)により密封される。このようにして、カートリッジ内の第2リザーバ(114e)は画定される。この第2リザーバは第2製品(120)の含有に適している。本容器蓋システムの第1形態では、第2製品は第2リザーバ内に密封されている。さらに、この第2リザーバは、最初は第2閉止部材(112)から垂れ下がっているが、第2閉止部材からオリフィスレデューサ(113)を取り外すことにより第2閉止部材から着脱自在である。
【0019】
第2リザーバ(114e)は、以下のように充填されてもよい。まずピストン(115)が、上述のように、カートリッジ(114)に固定される。続いて製品がカートリッジの開口上端(114b)を通して第2リザーバに充填される。続いてオリフィスレデューサ(113)が充填されたカートリッジの上部に取り付けられ、オリフィスレデューサが、上述のように第2閉止部材(112)内に取り付けられる。代替的に、第2閉止部材、オリフィスレデューサおよびカートリッジは、上述のように組み立てられうる。そして、製品をカートリッジの開口底端(114a)を通して第2リザーバ内に充填することができ、その後、上述のようにピストンをカートリッジに装着することができる。
【0020】
第2閉止部材(112)のねじ山(112f)は、オリフィスレデューサ(113)の側壁(113e)が第2容器の上端(110b)に接するまで、第2容器(110)のねじ山(110f)までねじ込まれてもよい。これは
図7に示されている。一般的に、本構成は流体封止の形成を期待するものでなく、この接触が流体封止をなす必要はない。これは、流動可能な製品はすべて第2リザーバ(114e)内に含有されており、第2容器の内部空間(110e)に直接的に入っているわけではないからである。
【0021】
本発明の再構成可能な容器蓋システムは第1形態(1)および第2形態(101)とすることが可能である。システムの第1形態とは、連携するねじ山(10fおよび12f)によって第1閉止部材(12)が第1容器(10)に取り付けられることを意味する。本構成では、第1容器(10)の第1リザーバ(10e)内に位置する第1製品(20)は、周囲環境から保護され、第2製品(120)と混合することができない。第1形態はまた、連携するねじ山(110fおよび112f)によって第2閉止部材(112)が第2容器(110)に取り付けられることを意味する。この形態では、カートリッジ(114)の第2リザーバ(114e)内に位置する第2製品(120)は、周囲環境から保護され、第1製品(20)と混合することができない。第1形態では、初回使用前に第2容器が第2リザーバを保護している。これが消費者に提供される際のシステムの形態である。しかしながら、後に説明するが、初回使用時にユーザは、第2閉止部材から第2リザーバを動かし、第1容器(110)へ取り付ける。これによりシステムの第2形態(101)が出来上がる。
【0022】
第2形態およびシステムの使用
消費者が初めて製品を使用したい場合、彼/彼女は第1容器(10)から第1閉止部材(12)を取り外し、第2容器(110)から第2閉止部材(112)を取り外す。この時、第2容器は清潔で中身が入っていない。設計により第2閉止部材は第1容器と流体封止を形成することができる。たとえば、第2閉止部材のねじ山(112f)は、第1容器のねじ山(10f)と機能するように寸法決めされて封止係合を形成する。同様に、第1閉止部材は第2容器と流体封止を形成することができる。たとえば、第1閉止部材のねじ山(12f)は、必然的に第2容器のねじ山(110f)と機能し、ライナー(12c)と第2容器の上端(110b)との間に封止係合を形成する。
【0023】
図13を参照すると、第1容器の首部(10c)に着座するプラグ(11)内に第2リザーバ(114e)の下部を挿入することで、ユーザは第1容器(10)に第2閉止部材(112)を当てる。ユーザが第2閉止部材をねじ込み下ろし始めると、ピストンのフランジ(115c)はプラグの開口底端(11a)の内巻き段部(11c)に載置されることとなる。
【0024】
図14を参照すると、ユーザが第2閉止部材(112)を第1容器(10)までねじ込み続けると、カートリッジ(114)とピストン(115)が分離し、第2リザーバ(114e)の密閉が解除され、または開かれる。カートリッジは、カートリッジの開口底端(114a)がピストンのフランジ(115c)に当接するまでピストンに対して下向きに移動する。ピストンは、ここでカートリッジとプラグの間に捕えられ、これ以上動くことができない。
【0025】
同時に、カートリッジ(114)の開口上端(114b)にある外向きフランジ(114d)がプラグ(11)の開口上端(11b)にある外向きフランジ(11d)に当接することとなる。また同時に、オリフィスレデューサ(113)の下側溝部(113g)が第1容器(10)の首部(10c)の円状リップ(10g)と係合する。設計により、この係合は、オリフィスレデューサと第2閉止部材との間の係合よりも強い。
【0026】
この時、第2リザーバ(114e)内の製品(120)が流動可能な場合、ピストンのスロット(115e)は、第2製品が第1リザーバ(10e)へと落ちて第1製品(20)と混合することを可能にする。
【0027】
いくらかのわずかな追加的締め付けを除いて、第2閉止部材(112)は第1容器(10)に完全に着座し、第1容器は周囲環境に対して密封される。第2リザーバの上部はまだ、オリフィスレデューサ(113)および封止プラグ(112h)により密封されている。ピストン(115)のフランジ(115d)は首部(10c)の上部に押し下げられて密閉を形成し、好適には、プラグ(11)が第1容器の首部内に締り嵌めを形成する。この時、第1容器を振り動かすまたはひっくり返すことで、第1製品が第2リザーバへと流れ入って第2製品と相互に作用することができる。このことは、第2製品が流動可能でないまたは第2リザーバから出ることができない場合、必須となるかもしれない。
【0028】
混合した製品組合せを分注するには、ユーザは、第1容器(110)から第2閉止部材(112)を取り外す。第2閉止部材が第1容器から取り外されると、第2リザーバ(114e)は第2閉止部材から切り離され、第1容器に取り付けられた状態で維持される。たとえば、ユーザが第1容器(10)から第2閉止部材(112)のねじを外すと、オリフィスレデューサ(113)は、円状リップ(10g)によって、より堅固に第1容器(10)に保持されているため、第2閉止部材から切り離される。その後、オリフィスレデューサ、カートリッジおよびピストンは、第1容器に固定された状態を維持する。ユーザは、オリフィスレデューサの通路(113h)を通して製品を分注する。通路の直径によっては、分注は振り動かすことまたは注ぐことによって行われてもよい。
【0029】
さらに、
図15に示されるように、第2容器(110)は清潔で、その内部(110e)は第2製品(120)に対して一度も曝されておらず、第1閉止部材(12)は必然的に第2容器に嵌合する。第1閉止部材のライナー(12c)は第1製品(20)に接触した可能性があるものの、ライナーは容易に洗浄できうるため、本発明は、任意の目的に向けて、消費者が使用するための補助容器を含む。たとえば、本補助容器および閉止部材は、典型的に主要容器および閉止部材より小さく、移動用に使用されてもよい。
【0030】
このように、本容器蓋システムの第2形態(101)は、第1容器(10)に取り付けられた第2閉止部材(112)を備え、第1および第2製品は自在に混合され(
図14に図示)、
図15に示されるように、第1閉止部材(12)は第2容器(110)に自在に取り付けられる。
【0031】
上記で特記したように、本システムの第1形態では、オリフィスレデューサ(113)、カートリッジ(114)およびピストン(115)が第2閉止部材(112)に取り付けられ、一方、第2形態では、これらは第1容器(110)に取り付けられる。移動は、ユーザが単純に第2閉止部材を第1容器にねじ込むだけで達成される。オリフィスレデューサ、カートリッジおよびピストンがこの時点で第1容器に取り付けられているため、システムはその第1形態に戻ることができなくなる。そして一旦第2リザーバ(114e)が開いてしまうと、再度閉めることができなくなる。