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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-04
(45)【発行日】2023-04-12
(54)【発明の名称】ホイールディスク及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   B60B 3/04 20060101AFI20230405BHJP
   B21D 22/20 20060101ALI20230405BHJP
   B21D 53/26 20060101ALI20230405BHJP
   C21D 9/00 20060101ALI20230405BHJP
   C21D 9/34 20060101ALI20230405BHJP
   C21D 1/18 20060101ALI20230405BHJP
【FI】
B60B3/04 G
B21D22/20 H
B21D53/26 Z
B60B3/04 A
C21D9/00 A
C21D9/34
C21D1/18 C
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021570255
(86)(22)【出願日】2020-09-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-04
(86)【国際出願番号】 KR2020012497
(87)【国際公開番号】W WO2021060767
(87)【国際公開日】2021-04-01
【審査請求日】2021-11-25
(31)【優先権主張番号】10-2019-0117307
(32)【優先日】2019-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522492576
【氏名又は名称】ポスコ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】キム、 ホン-ギ
(72)【発明者】
【氏名】ソン、 ヒュン-ソン
(72)【発明者】
【氏名】イ、 ミン-ソン
(72)【発明者】
【氏名】クウォン、 ヒュク-ソン
(72)【発明者】
【氏名】チュン、 ヨン-イル
【審査官】村山 禎恒
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-225738(JP,A)
【文献】特開平8-108702(JP,A)
【文献】特開2009-113786(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60B 3/04
B21D 22/20
B21D 53/26
C21D 9/00
C21D 9/34
C21D 1/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボルト締付のためのボルト孔を備えるホイールディスクであって、
前記ホイールディスクは、
ボルト孔の周縁方向に沿って既に設定された幅を有するように延長して備えられた第1領域と、
前記第1領域以外の第2領域と
に区分され、
前記第1領域は、前記第2領域よりも低い平均引張強度を有するように備えられる、ホイールディスク。
【請求項2】
前記第1領域の平均引張強度は、前記第2領域の平均引張強度の1/3~2/3の水準である、請求項1に記載のホイールディスク。
【請求項3】
前記第2領域の平均引張強度は980MPa以上である、請求項1又は2に記載のホイールディスク。
【請求項4】
前記第1領域の幅は1~10mmである、請求項1から3のいずれか一項に記載のホイールディスク。
【請求項5】
前記ホイールディスクは、鋼板ホイールディスクである、請求項1から4のいずれか一項に記載のホイールディスク。
【請求項6】
前記第1領域及び第2領域は、非接合方式の境界部により区分される、請求項1から5のいずれか一項に記載のホイールディスク。
【請求項7】
ホイールディスク用の素材を用意する段階と、
前記素材を成形加工してホイールディスクを提供する段階と、
前記ホイールディスクに形成されたボルト孔の周辺領域を軟質化する段階と
を含む、ホイールディスクの製造方法。
【請求項8】
前記ボルト孔の周辺領域を軟質化する段階は、
前記ボルト孔の周辺領域を加熱して徐冷し、前記ボルト孔の周辺領域を軟質化するか、又は
前記ホイールディスクを加熱及び急冷するが、前記ボルト孔の周辺領域については、徐冷条件を適用して前記ボルト孔の周辺領域を軟質化する、請求項7に記載のホイールディスクの製造方法。
【請求項9】
ホイールディスク用の素材を用意する段階と、
前記素材を加熱した後、金型を用いてホイールディスクを形成する段階と、
前記金型内で前記ホイールディスクを冷却する段階と
を含み、
前記素材の加熱時、前記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域と、前記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域以外の領域を区分して前記素材を加熱するが、前記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域は、Ac1以下の温度で加熱し、前記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域以外の領域は、Ac3以上の温度で加熱するか、又は
前記ホイールディスクの冷却時、前記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域と、前記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域以外の領域を区分して前記ホイールディスクを冷却するが、前記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域は、徐冷条件を適用して冷却し、前記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域以外の領域は、急冷条件を適用して冷却する、ホイールディスクの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホイールディスク及びその製造方法に関するものであり、詳細には、自動車に適用されるスチールホイールのホイールディスク及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車は、原動機で発生した動力を車輪に伝達して移動する機械を意味する。最近の自動車業界では、エネルギー効率性及び乗客の安全性の同時確保が重要な技術的話題であり、このような技術的効果を達成するために、自動車部品の高強度化及び軽量化のための様々な研究が進行中である。
【0003】
特に、ホイール(wheel)及びタイヤ(tire)からなる自動車の車輪は、エネルギー効率性に大きな影響を与える自動車部品であって、最近では自動車の車輪の軽量化を図るためにアルミニウム合金、マグネシウム合金、または高強度鋼を用いてホイールを製作しようとする試みがある。特に、高強度鋼を用いてホイールを製作する場合、アルミニウム合金またはマグネシウム合金に比べて高い強度を確保することができるだけでなく、高価の合金元素の利用を抑制して低原価特性を効果的に確保することができる。
【0004】
但し、高強度鋼を用いたホイールの製作には、様々な技術的難点が存在するため、現在、高強度鋼を用いたホイールの製作が活発に行われない実情である。一般的に、スチールホイール(steel wheel)は、車軸のハブと直接的に連結されるホイールディスク(wheel disk)及びホイールディスクの周縁方向に沿って備えられ、タイヤと直接的に連結されるリム(rim)が溶接されて提供されるが、高強度鋼を用いてホイールディスク(wheel disk)を製作する場合、高強度鋼の劣化した成形性によって複雑な形状の成形が容易でないだけでなく、成形プレスの荷重が大きく増加されて金型の早期摩耗が誘発されることがある。
【0005】
このような問題を解決するための一つの代案として、熱処理鋼を冷間成形した後、後熱処理してホイールディスクを製作する方法を考慮することができる。これは、熱処理鋼は比較的低い強度を有することから、冷間成形が容易であるのに対し、後熱処理による高強度特性の確保が可能であるためである。
【0006】
さらに、もう1つの代案として、素材を高温に加熱して熱間成形した後、金型内で急冷してホイールディスクを製作する方法を考慮することができる。これは、高温で増加された延伸率の特性を活用して、より複雑な形状にホイールディスクを形成することができ、成形後に金型で急冷することで、高強度特性を確保するとともに、冷却時に発生する反りなどの変形を最小限に抑えることができるためである。
【0007】
但し、上述した製造方法は、ホイールディスク自体の強度向上には有効であるが、このようなホイールディスクの強度向上効果がホイール自体の耐久性向上には、実質的に寄与していないため、ホイールディスクに高強度鋼を適用するにあたり、ホイール自体の耐久性を効果的に向上可能な技術的解決方案が必要な実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】韓国公開特許公報第10-2017-0066750号(2017年06月15日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の一つの側面によると、高強度の特性を備えながらも、耐久性に優れたホイールディスク及びその製造方法が提供されることができる。
【0010】
本発明の課題は、上述した内容に限定されない。通常の技術者であれば、本発明の明細書に記載された内容から本発明のさらなる課題を理解するのに何ら困難がない。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一側面によるホイールディスクは、ボルト締付のためのボルト孔を備え、上記ホイールディスクは、ボルト孔の周縁方向に沿って既に設定された幅を有するように延長して備えられた第1領域;及び上記第1領域以外の第2領域に区分され、上記第1領域は、上記第2領域よりも低い平均引張強度を有するように備えられることができる。
【0012】
上記第1領域の平均引張強度は、上記第2領域の平均引張強度の1/3~2/3レベルであることができる。
【0013】
上記第2領域の平均引張強度は、980MPa以上であることができる。
【0014】
上記第1領域の幅は、1~10mmであることができる。
【0015】
上記ホイールディスクは、鋼板ホイールディスク(steel plate wheel disc)であることができる。
【0016】
上記第1領域及び第2領域は、非接合方式の境界部によって区分されることができる。
【0017】
本発明の一側面によるホイールディスクの製造方法は、ホイールディスク用素材を用意する段階;上記素材を成形加工してホイールディスクを提供する段階;上記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域を加熱して徐冷する熱処理段階を含むことができる。
【0018】
本発明の一側面によるホイールディスクの製造方法は、ホイールディスク用素材を用意する段階;上記素材を成形加工してホイールディスクを提供する段階;上記ホイールディスクを加熱及び冷却する熱処理段階を含み、上記冷却時、上記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域と、上記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域以外の領域を区分して冷却するが、上記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域は、徐冷条件を適用して冷却し、上記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域以外の領域は、急冷条件を適用して冷却することができる。
【0019】
本発明の一側面によるホイールディスクの製造方法は、ホイールディスク用素材を用意する段階;上記素材を加熱した後、金型を用いてホイールディスクを形成する段階;上記金型内で上記ホイールディスクを冷却する段階を含み、上記素材の加熱時、上記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域と、上記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域以外の領域を区分して上記素材を加熱するが、上記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域は、Ac1以下の温度で加熱し、上記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域以外の領域は、Ac3以上の温度で加熱することができる。
【0020】
本発明の一側面によるホイールディスクの製造方法は、ホイールディスク用素材を用意する段階;上記素材を加熱した後、金型を用いてホイールディスクを形成する段階;上記金型内で上記ホイールディスクを冷却する段階を含み、上記ホイールディスクの冷却時、上記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域と、上記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域以外の領域を区分して上記ホイールディスクを冷却するが、上記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域は、徐冷条件を適用して冷却し、上記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域以外の領域は、急冷条件を適用して冷却することができる。
【0021】
上記課題の解決手段は、本発明の特徴を全て列挙したものではなく、本発明の様々な特徴とそれに伴う利点及び効果は、以下の具体的な実施例を参照して、より詳細に理解することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の一側面によると、スチールホイールの耐久性を効果的に向上可能なホイールディスク及びその製造方法を提供することができる。
【0023】
本発明の効果は、上述した効果に極限されるものではなく、通常の技術者が以下の事項から容易に導出可能な技術的効果を含む概念として解釈されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】スチールホイールの一例を概略的に示した(a)斜視図及び(b)平面図である。
図2】高強度鋼を適用したスチールホイールの耐久評価時のボルト孔の周囲に発生したクラックを撮影した写真である。
図3図2のスチールホイールのクラックが発生した領域の断面を、光学顕微鏡を用いて観察した写真である。
図4】ボルト締付の結合力を反映しないホイールディスクの応力解析結果である。
図5】ボルト締付変位をそれぞれ0.005mm、0.020mm及び0.05mm付与したホイールディスクの応力解析結果である。
図6】ボルト締付変位をそれぞれ0.005mm、0.020mm及び0.05mm付与したホイールディスクの応力解析結果である。
図7】ボルト締付変位をそれぞれ0.005mm、0.020mm及び0.05mm付与したホイールディスクの応力解析結果である。
図8】引張強度440MPa級のホイールディスクのボルト孔の周辺部の3次元応力分布の解析結果である。
図9】引張強度1500MPa級のホイールディスクのボルト孔の周辺部の3次元応力分布の解析結果である。
図10】(a)は、本発明の一側面によるホイールディスクを備えるスチールホイールを概略的に示した図面であり、(b)は、(a)のボルト孔の周辺部を拡大して示した図面である。
図11】素材No.2の第1領域の組織を観察した写真である。
図12】素材No.3で異なる加熱温度を適用した場合において、第1領域及び第2領域の組織をそれぞれ観察した写真である。
図13】素材No.4で異なる冷却速度を適用した場合において、第1領域及び第2領域の組織をそれぞれ観察した写真である。
図14】素材No.4において、同一の冷却速度を適用した場合及び異なる冷却速度を適用した場合、それぞれについてCFT評価を実施した後、ボルト孔の周辺領域を観察した写真である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明は、ホイールディスク及びその製造方法に関するものであって、以下では、本発明の好ましい実施例を説明する。本発明の実施例は、様々な形態に変形することができ、本発明の範囲が以下で説明される実施例に限定されるものと解釈されてはいけない。本実施例は、当該発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に本発明をさらに詳細に説明するために提供されるものである。
【0026】
図1は、スチールホイールの一例を概略的に示した(a)斜視図及び(b)平面図である。
【0027】
図1に示したように、一般的にスチールホイール(steel wheel)1は、車軸と直接的に連結されるホイールディスク(wheel disk)10及びホイールディスク10の周縁方向に沿って備えられ、タイヤが結合されるリム(rim)20で構成され、ホイールディスク10には、車軸とのボルト締付のための複数個のボルト孔12が貫通形成されている。
【0028】
本発明の発明者は、スチールホイールの耐久性を向上させる方案として、スチールホイールに高強度鋼を適用する方案について深度ある研究を行ったが、単に高強度鋼をスチールホイールに適用するだけでは、スチールホイールの耐久性向上に限界が存在することが確認できた。
【0029】
図2は、高強度鋼を適用したスチールホイールの耐久評価時のボルト孔の周囲に発生したクラックを撮影した写真であり、図3は、図2のスチールホイールのクラックが発生した領域の断面を、光学顕微鏡を用いて観察した写真である。
【0030】
本発明の発明者は、約1000MPa以上の引張強度を有するスチールホイールを製作し、該当スチールホイールについて旋回疲労実験(Cornering fatigue test)を実施した。この時、旋回疲労実験は1.54kN・mの条件を用いた。高強度鋼板を適用して製作されたスチールホイールは、優れた旋回疲労実験の結果を示すという予想とは異なり、図2に示したように、ボルト孔の周囲の領域にクラックが発生して伝播される現象が発生した。
【0031】
クラックが発生した領域のホイールディスクの断面を観察した結果、図3に示したように、ホイールディスクの表面から斜線状にクラックが開始されて進行したことが確認できた。本発明の発明者は、このようなクラックの進行の様相は、典型的なフレッティング疲労クラック(fretting fatigue crack)の進行様相と類似するという判断下に、高強度鋼を適用したスチールホイールのボルト孔の周辺領域で発生するフレッティング疲労クラックを積極的に抑制する場合、強度増加分による耐久性増加の効果を極大化することができるという点に基づいて本発明を導出した。
【0032】
本発明の発明者は、有限要素解析方法を用いてホイールディスクに印加される応力を評価した。図4は、ボルト締付の結合力を無視した応力解析結果であり、図5図7は、ボルト締付変位をそれぞれ0.005mm、0.020mm及び0.05mm付与した場合の応力解析結果を示す。図4図7で把握されるように、ボルト孔12から一定間隔離隔された領域(A)での応力集中度が最も高く、図4図7においてAで表示された領域は、図3においてクラックが発生した領域と対応する領域であることを確認することができる。
【0033】
また、図4図7から、ボルト締付変位が増加するほど、Aで表示された領域の応力集中度がさらに高まることが確認できるため、スチールホイールのボルト締付時のボルト締付力がクラック発生有無の主要変数であることが確認できる。但し、通常的に自動車メーカーはスチールホイールのボルト締付時のボルト締付トルクを特定値に指定するため、本発明者は、ボルト締付力の制御よりは、一定のボルト締付力の条件下でA領域の応力集中を分散させる方案がクラックの発生抑制により効果的であることに着目して、本発明を導出した。
【0034】
図8は、引張強度440MPa級のホイールディスクのボルト孔の周辺部の3次元応力分布の解析結果であり、図9は、引張強度1500MPa級のホイールディスクのボルト孔の周辺部の3次元応力分布の解析結果である。図8及び図9の場合、ボルト孔の締付時の変位は、同一の条件を用いた。
【0035】
図8に示したように、引張強度440MPa級のホイールディスクのボルト孔の周辺部(特に、図4図7においてAで表示された領域と対応する領域)には、約381MPaの応力が集中するのに対し、図9に示したように、引張強度1500MPa級のホイールディスクのボルト孔の周辺部(特に、図4図7においてAで表示された領域と対応する領域)には、約935MPaの応力が集中することが確認できる。つまり、ホイールディスクの引張強度が増加するほど、ボルト孔の周辺部の応力集中度が高くなるため、素材の高強度化に伴う耐久性増加の効果がボルト孔の周辺部に形成されるフレッティング疲労クラック(fretting fatigue crack)によって相殺されることが確認できる。
【0036】
したがって、本発明は、ホイールディスクの高強度化を図るとともに、ボルト孔の周辺領域を比較的低強度の素材で構成することにより、ボルト孔の周辺部の応力集中現象を緩和してフレッティング疲労クラック(fretting fatigue crack)の発生を積極的に抑制し、それによって素材の高強度化に伴うスチールホイールの耐久性向上の効果を最大化する。
【0037】
以下、本発明のホイールディスクについてより具体的に説明する。
【0038】
本発明のホイールディスクは、スチールホイールディスク(steel wheel disk)であることができる。より具体的には、本発明のホイールディスクは鋼板を用いて製造された鋼板ホイールディスク(steel plate wheel disk)であることができる。
【0039】
図10の(a)は、本発明の一側面によるホイールディスク110を備えるスチールホイール100を概略的に示した図面であり、図10の(b)は、図10(a)のボルト孔112の周辺部を拡大して示した図面である。
【0040】
図10の(a)に示したように、本発明の一側面によるホイールディスク110には、複数のボルト孔112が備えられる。複数のボルト孔112は、ホイールディスク110の周縁方向に沿って既に設定された間隔で離隔して形成されることができ、ボルト孔112の形状、直径、及び離隔距離は、特に制限されるものではない。
【0041】
図10の(b)に示したように、本発明の一側面によるホイールディスク110は、ボルト孔112の周縁方向に沿って既に設定された幅Wを有するように延長して備えられる第1領域110a及び第1領域110a以外の領域である第2領域110bに区分されることができる。
【0042】
後述するように、本発明の一側面によるホイールディスク110は、単一の素材について加熱条件、冷却条件または熱処理条件が領域別に異なるように適用して製造されるため、第1領域110a及び第2領域110bが物性または微細組織的に区分されることができる。但し、第1領域110a及び第2領域110bは、非接合方式の境界部によって区分されることができる。すなわち、第1領域110a及び第2領域110bは、単一の素材について加熱、冷却、または熱処理条件が異なるように適用して区分されるため、第1領域110a及び第2領域110bの境界部は、溶接などの接合によって形成される境界部とは異なる類型となり得る。
【0043】
本発明の一側面によるホイールディスク110において、第2領域110bの平均引張強度は980MPa以上であることができ、1180MPa以上、または1480MPa以上のレベルであることが好ましい。すなわち、本発明の一側面によるホイールディスク110は、ボルト孔の周辺の第1領域110aを除いたほとんどの領域である第2領域110bを高強度鋼で構成するため、スチールホイール100の耐久性を効果的に向上させることができる。
【0044】
また、本発明の一側面によるホイールディスク110において、第1領域110aは、第2領域110bよりも低い平均引張強度を有するように備えられることができる。本発明の一側面に他のホイールディスク110は、ボルト孔112の周辺の第1領域110aが第2領域110bに比べて低い引張強度を有するように備えられるため、ホイールディスク110に高強度鋼を適用してもボルト孔112の周辺での応力集中現象を効果的に防止することができる。つまり、本発明の一側面によるホイールディスク110は、第2領域110bに高強度鋼を適用してホイールディスク110の強度の増加に伴う耐久性増加の効果を図る一方、ボルト孔112の周辺の第1領域110aに比較的低強度鋼を適用してボルト孔112の周辺にフレッティング疲労クラック(fretting fatigue crack)が発生する現象を効果的に防止することができる。
【0045】
したがって、本発明の一側面によるホイールディスクは、ホイールディスクの素材に高強度鋼を組み合わせるにあたり、強度増加分による耐久性向上効果がフレッティング疲労クラック(fretting fatigue crack)によって相殺される現象を効果的に防止することができる。
【0046】
本発明の一側面によるホイールディスクにおいて、第1領域110aの平均引張強度は、第2領域110bの平均引張強度の1/3~2/3レベルであることができる。これは、第1領域110aの平均引張強度が第2領域110bの平均引張強度に比べて1/3未満のレベルである場合、第1領域110aの引張強度が過度に低く、第1領域110aの耐久性が低下するおそれがあり、第1領域110aの平均引張強度が第2領域110bの平均引張強度の2/3超過のレベルである場合、第1領域110aの引張強度が過度に高く、第1領域110aでのフレッティング疲労クラック(fretting fatigue crack)の発生が懸念されるためである。
【0047】
また、本発明の一側面によるホイールディスクにおいて、第1領域110aの幅Wは、ボルト締付時のボルト孔112の周辺で塑性変形が発生する領域に応じて決定されることができ、第1領域110aの幅Wは、1~10mmのレベルであることがより好ましい。これは、第1領域110aの幅Wが1mm未満の場合、本発明が目的とするボルト孔112の周辺領域の応力集中緩和効果を達成することができず、第1領域110aの幅Wが10mmを超える場合、本発明が目的とするホイールディスク110の高強度化を達成することができないためである。また、第1領域110aは、ボルト孔112の周縁方向に沿って均一な幅Wを有することが好ましい。ここで、均一な幅Wは、第1領域110aの最大幅Wamas及び最小幅Waminの差がボルト孔112の周縁方向に沿って任意の20カ所の地点に測定して算出された平均幅Waeqの10%未満の場合を意味することができる。
【0048】
以下、本発明のホイールディスクの製造方法について、より具体的に説明する。
【0049】
本発明のホイールディスクの製造方法は、通常のホイールディスクの製造に用いられる様々な方法が利用されることができる。但し、本発明のホイールディスクの製造方法は、ホイールディスクの高強度化を図るが、ボルト孔の周辺領域が他の領域に比べて比較的低い引張強度を有するようにする工程条件が追加されることができる。
【0050】
本発明の一側面によるホイールディスクの製造方法は、ホイールディスク用素材を用意する段階;上記素材を成形加工してホイールディスクを提供する段階;上記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域を加熱して徐冷する熱処理段階を含むことができる。
【0051】
上記ホイールディスクの素材は、ホイールディスクに高強度特性を付与可能な素材であれば、どのような素材を用いてもよいが、好ましくは、冷間高強度鋼または熱処理鋼が用いられることができる。上記素材成形加工方法としては、冷間成形及び熱間成形がすべて用いられることができ、成形後のホイールディスクを加熱及び急冷処理する工程をさらに備えることができる。
【0052】
ホイールディスクの成形後のボルト孔の周辺領域を加熱及び徐冷する焼きなまし(annealing)熱処理が実施されることができ、この時の加熱は、上述した第1領域に対応する領域で実施されることができる。
【0053】
したがって、本発明の一側面によるホイールディスクの製造方法は、ホイールディスク成形後のボルト孔の周辺領域のみを加熱及び徐冷する熱処理工程を備えるため、ホイールディスクの全体的な高強度化を図るとともに、ボルト孔の周辺領域が比較的低い引張強度を有するようにして、ホイールディスクの耐久性を効果的に向上させることができる。
【0054】
また、本発明の一側面によるホイールディスクの製造方法は、ホイールディスク用素材を用意する段階;上記素材を成形加工してホイールディスクを提供する段階;上記ホイールディスクを加熱及び冷却する熱処理段階を含み、上記冷却時、上記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域と、上記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域以外の領域を区分して冷却するが、上記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域は、徐冷条件を適用して冷却し、上記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域以外の領域は、急冷条件を適用して冷却することができる。
【0055】
上記ホイールディスク用素材は、ホイールディスクに高強度特性を付与可能な素材であれば、どのような素材を用いてもよいが、好ましくは、熱処理鋼が用いられることができる。上記素材成形加工方法としては、冷間成形及び熱間成形がすべて用いられることができ、成形後のホイールディスクを加熱及び急冷処理する工程をさらに備えることができる。
【0056】
ホイールディスクの加熱及び急冷処理時、ボルト孔の周辺領域(上述した第1領域と対応する領域)とボルト孔の周辺領域以外の領域を区分して冷却を実施するが、ボルト孔の周辺領域について比較的遅い冷却速度を付与して冷却を実施することができる。つまり、急冷によってホイールディスクは、全体的に高い引張強度を備えるが、ボルト孔の周辺領域を比較的遅い冷却速度で冷却するため、ボルト孔の周辺領域が過度に高強度化する現象を効果的に防止することができる。
【0057】
したがって、本発明の一側面によるホイールディスクの製造方法は、ホイールディスクの加熱後のボルト孔の周辺領域とそれ以外の領域を区分して冷却速度を差等適用して冷却を実施するため、ホイールディスクの全体的な高強度化を図るとともに、ボルト孔の周辺領域が比較的低い引張強度を有するようにしてホイールディスクの耐久性を効果的に向上させることができる。
【0058】
また、本発明の一側面によるホイールディスクの製造方法は、ホイールディスク用素材を用意する段階;上記素材を加熱した後、金型を用いてホイールディスクを形成する段階;上記金型内で上記ホイールディスクを冷却する段階を含み、上記素材の加熱時、上記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域と、上記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域以外の領域を区分して上記素材を加熱するが、上記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域は、Ac1以下の温度で加熱し、上記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域以外の領域は、Ac3以上の温度で加熱することができる。
【0059】
上記ホイールディスク用素材は、ホイールディスクに高強度特性が付与可能な素材であれば、どのような素材を用いてもよいが、好ましくは、熱処理鋼が用いられることができる。
【0060】
上記ホイールディスクの成形方法としては、熱間プレス成形(hot press forming)が用いられることができ、熱間プレス成形のための素材加熱時、ホイールディスクのボルト孔の周辺領域(上述した第1領域と対応する領域)と対応する領域及びそれ以外の領域の加熱到達温度を区分して素材の加熱を実施することができる。つまり、ボルト孔の周辺領域と対応する領域は、Ac1以下の温度で加熱を実施し、ボルト孔の周辺領域を除いた領域と対応する領域は、Ac3以上の温度で加熱を実施することができる。素材の加熱後、金型を用いてホイールディスクを形成し、金型内でホイールディスクの冷却が行われることができる。このとき、金型内のホイールディスクの全領域について同一の冷却条件を適用してもボルト孔の周辺領域とそれ以外の領域は、冷却開始温度が異なるため、Ac1以下の温度で加熱された領域は、Ac3以上の温度で加熱された領域に比べて低い引張強度を有するように備えられることができる。
【0061】
したがって、本発明の一側面によるホイールディスクの製造方法は、熱間プレス成形のための素材の加熱時、ボルト孔の周辺領域と対応する領域及びそれ以外の領域を区分して加熱を実施するため、ホイールディスクの全体的な高強度化を図るとともに、ボルト孔の周辺領域が比較的低い引張強度を有するようにしてホイールディスクの耐久性を効果的に向上させることができる。
【0062】
また、本発明の一側面によるホイールディスクの製造方法は、ホイールディスク用素材を用意する段階;上記素材を加熱した後、金型を用いてホイールディスクを形成する段階;上記金型内で上記ホイールディスクを冷却する段階を含み、上記ホイールディスクの冷却時、上記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域と、上記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域以外の領域を区分して上記ホイールディスクを冷却するが、上記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域は、徐冷条件を適用して冷却し、上記ホイールディスクのボルト孔の周辺領域以外の領域は、急冷条件を適用して冷却することができる。
【0063】
上記ホイールディスク用素材は、ホイールディスクに高強度特性を付与可能な素材であれば、どのような素材を用いてもよいが、好ましくは、熱処理鋼が用いられることができる。
【0064】
上記ホイールディスクの成形方法としては、熱間プレス成形(hot press forming)が利用されることができ、熱間プレス成形後のホイールディスクの冷却時、ボルト孔の周辺領域(上述した第1領域と対応する領域)とボルト孔の周辺領域以外の領域を区分して、ボルト孔の周辺領域についてボルト孔の周辺領域以外の領域よりも比較的遅い冷却速度を適用することができる。つまり、ボルト孔の周辺領域は、比較的遅く冷却されるため、ボルト孔の周辺領域以外の領域に比べて低い引張強度を有するように備えられることができる。
【0065】
したがって、本発明の一側面によるホイールディスクの製造方法は、熱間プレス成形時、ボルト孔の周辺領域と対応する領域及びそれ以外の領域を区分して冷却を実施するが、ボルト孔の周辺領域について徐冷するため、ホイールディスクの全体的な高強度化を図るとともに、ボルト孔の周辺領域が比較的低い引張強度を有するようにしてホイールディスクの耐久性を効果的に向上させることができる。
【実施例
【0066】
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
【0067】
(実施例1)
下記表1のように、様々な製造条件を用いてホイールディスクを製作し、それぞれのホイールディスクに対する旋回疲労実験(Cornering fatigue test)を実施した。このとき、旋回疲労実験は1.54kN・mの条件を用いた。それぞれのホイールディスクは、同一の形状及びサイズを有するように製作されており、ホイールディスクに形成されたボルト孔もすべて同一個数及びサイズを有するように製作された。
【0068】
引張強度を直接的に測定することが困難な場合、特定物性値から引張強度を換算する方式が広く利用されている。本発明の場合、測定領域が狭小であるため、引張試験片の採取が不可能であり、各領域のビッカース硬度を測定した後、該当硬度値から引張強度を算出した。具体的には、ビッカース硬度試験機を用いて、500gの荷重で各領域に対するビッカース硬度を測定し、下記関係式1にビッカース硬度値を代入して引張強度を算出した。
[関係式1]
引張強度[MPa]=3.3762×(ビッカース硬度)-35.004
【0069】
【表1】
【0070】
表1に示したように、ボルト孔の周辺領域について軟質化を実施したホイールディスクの場合、軟質化を実施しないホイールディスクに比べてCFT耐久性能が顕著に向上することが確認できる。つまり、高強度鋼を用いてホイールディスクを製作するが、ボルト孔の周辺領域に対する軟質化を実施する場合、スチールホイールの耐久特性を効果的に向上可能であることが分かる。
【0071】
図11は、素材No.2の第1領域の組織を観察した写真である。すなわち、図11の(a)は、900℃で6分間加熱した後、急冷を実施した第1領域の組織写真であり、図11の(b)は、900℃で6分間加熱した後、急冷を実施し、追加的に550℃で20分間加熱及び徐冷を実施した第1領域の組織写真である。図11に示したように、追加熱処理を実施していない図11の(a)の場合、マルテンサイト組織が主に観察されるのに対し、550℃で20分間加熱及び徐冷する熱処理を実施した図11の(b)の場合、焼戻しマルテンサイト及びセメンタイト組織が主に観察されることが確認できる。
【0072】
図12は、素材No.3で異なる加熱温度を適用した場合において、第1領域及び第2領域の組織をそれぞれ観察した写真である。すなわち、図12の(a)は、(Ac1-100℃)で6分間加熱して成形した後、50℃/s以上の冷却速度で急冷した第1領域の組織写真であり、図12の(b)は、(Ac3+50℃)で6分間加熱して成形した後、50℃/s以上の冷却速度で急冷した第2領域の組織写真である。図12に示したように、(Ac1-100℃)で6分間加熱した図12の(a)の場合、フェライト及びパーライト組織が主に観察されるのに対し、(Ac3+50℃)で6分間加熱した図12の(b)の場合、マルテンサイト組織が主に観察されることが確認できる。
【0073】
図13は、素材No.4で異なる冷却速度を適用した場合において、第1領域及び第2領域の組織をそれぞれ観察した写真である。すなわち、図13の(a)は、(Ac3+50℃)で6分間加熱して成形した後、5℃/sのレベルに徐冷した第1領域の組織写真であり、図13の(b)は、(Ac3+50℃)で6分間加熱して成形した後、50℃/s以上の冷却速度で急冷した第2領域の組織写真である。図13に示したように、5℃/sレベルの徐冷条件を適用した図13の(a)の場合、ベイナイト組織が主に観察されるのに対し、50℃/s以上の急冷条件を適用した図13の(b)の場合、マルテンサイト組織が主に観察されることが確認できる。
【0074】
図14は、素材No.4において、同一の冷却速度を適用した場合及び異なる冷却速度を適用した場合のそれぞれについて、旋回疲労実験を実施した後、ボルト孔の周辺領域を観察した写真である。すなわち、図14の(a)は、加熱領域の全体を(Ac3+50℃)で6分間加熱及び成形し、50℃/sで急冷した後、CFT評価を実施したホイールディスクのボルト孔の周辺領域を観察した写真であり、図14の(b)は、加熱領域の全体を(Ac3+50℃)で6分間加熱及び成形するが、第1領域については、5℃/sレベルの徐冷条件を適用し、第2領域については、50℃/s以上の急冷条件を適用した後、CFT評価を実施したホイールディスクのボルト孔の周辺領域を観察した写真である。
【0075】
表1及び図14の(a)に示したように、加熱領域の全体を(Ac3+50℃)で6分間加熱及び成形し、50℃/sで急冷したホイールディスクの場合、CFT寿命も比較的短いだけでなく、ボルト孔の周辺領域にクラックが多く発生したことが確認できる。一方、表1及び図14の(b)に示したように、加熱領域の全体を(Ac3+50℃)で6分間加熱及び成形するが、第1領域については、5℃/sレベルの徐冷条件を適用し、第2領域については、50℃/s以上の急冷条件を適用したホイールディスクの場合、比較的長いCFT寿命を確保するだけでなく、1つのボルト孔の領域のみにクラックが発生することが確認できる。
【0076】
(実施例2)
同一の素材を冷間加工して4つのホイールディスクを作製し、それぞれ900℃で6分間加熱した後、50℃/sの冷却速度で冷却した。それぞれのホイールディスクは、同一のサイズ及び形状を有するように製作され、それぞれのホイールディスクに形成されたボルト孔も同一個数及びサイズを有するように製作された。この後、ボルト孔の周辺領域については550℃で20分間加熱した後、徐冷して軟質化し、この時、それぞれのスチールホイールに対する加熱領域の幅が異なるように適用した。
【0077】
【表2】
【0078】
表2に示したように、第1領域の幅が本発明の範囲を満たすホイールディスク2-2及び2-3の場合、優れたCFT耐久性能が実現されるのに対し、第1領域の幅が本発明の範囲を満たさないホイールディスク2-1及び2-4の場合、比較的低いCFT耐久性能が実現されることが確認できる。
【0079】
したがって、本発明の一実施例によるホイールディスクは、スチールホイールの耐久性向上に効果的に寄与することができることが分かる。
【0080】
以上、実施例を介して本発明を詳細に説明したが、これとは異なる形態の実施例も可能である。したがって、以下に記載された請求項の技術的思想及び範囲は実施例に限定されない。
【符号の説明】
【0081】
1、100 スチールホイール
10、110 ホイールディスク
20、120 リム
110a 第1領域
110b 第2領域
112 ボルト孔
図1(a)】
図1(b)】
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10(a)】
図10(b)】
図11(a)】
図11(b)】
図12(a)】
図12(b)】
図13(a)】
図13(b)】
図14