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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-04
(45)【発行日】2023-04-12
(54)【発明の名称】内視鏡装置および内視鏡システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/06 20060101AFI20230405BHJP
【FI】
A61B1/06 610
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022501394
(86)(22)【出願日】2020-02-17
(86)【国際出願番号】 JP2020005948
(87)【国際公開番号】W WO2021166014
(87)【国際公開日】2021-08-26
【審査請求日】2022-06-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 邦生
(74)【代理人】
【識別番号】100142789
【弁理士】
【氏名又は名称】柳 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201466
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】小竿 明彦
【審査官】▲高▼木 尚哉
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/207539(WO,A1)
【文献】中国実用新案第208002763(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00-1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明光の分光スペクトルを切り替え可能な光源と、
前記照明光の反射光を受光することによって画像を取得する撮像部と、
該撮像部の視野内において、レーザパルス発生装置からのレーザ光の照射によって破砕された結石片による視界不良が生じているか否かを判定する判定部と、
該判定部による判定結果に基づいて前記光源を制御する制御部とを備え、
該制御部が、前記判定部によって前記視界不良が生じていないと判定された場合は、前記光源から白色光の前記照明光を射出させ、前記視界不良が生じていると判定された場合は、前記光源から射出させる前記照明光を青色領域の光に切り替える内視鏡装置。
【請求項2】
前記青色領域の光が、強度が最も強い波長が500nm以下の光である請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項3】
前記判定部が、前記画像における所定の周波数よりも高い高周波成分の量に関するパラメータに基づいて、前記視界不良が生じているか否かを判定する請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項4】
前記パラメータが周波数スペクトル成分である請求項3に記載の内視鏡装置。
【請求項5】
前記所定の周波数よりも高い前記周波数スペクトル成分の積算値と前記所定の周波数よりも低い前記周波数スペクトル成分の積算値との比率を算出する算出部を備え、
前記判定部が、前記算出部によって算出された前記比率が所定の閾値よりも大きい場合に、前記視界不良が生じていると判定する請求項4に記載の内視鏡装置。
【請求項6】
前記判定部が、前記レーザパルス発生装置が射出する前記レーザ光の発振条件に基づいて、前記視界不良が生じているか否かを判定する請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項7】
前記判定部が、前記発振条件が以下の条件式(1)~(3)をすべて満足する場合に、前記視界不良が生じていると判定する請求項6に記載の内視鏡装置。
前記レーザ光の波長が1900nm~3000nm (1)
前記レーザ光のエネルギが200mJ~400mJ (2)
前記レーザ光の周波数が50Hz~80Hz (3)
【請求項8】
前記光源が、キセノンランプと、該キセノンランプから発せられる前記照明光の光路に挿脱可能に配置された干渉フィルタとを備え、
前記制御部が、前記照明光の光路に対して前記干渉フィルタを挿脱することによって、前記照明光の分光スペクトルを切り替える請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項9】
前記光源が、射出する光の色が異なる複数のLED光源を備え、
前記制御部が、駆動させる前記LED光源を変更することによって、前記照明光の分光スペクトルを切り替える請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項10】
前記光源が、LED光源と、該LED光源から発せられる前記照明光の光路に挿脱可能に配置された光学フィルタとを備え、
前記制御部が、前記照明光の光路に対して前記光学フィルタを挿脱することによって、前記照明光の分光スペクトルを切り替える請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項11】
結石にレーザ光を照射するレーザパルス発生装置と、
内視鏡装置であって、
照明光の分光スペクトルを切り替え可能な光源と、
前記照明光の反射光を受光することによって画像を取得する撮像部と、
該撮像部の視野内において、前記レーザパルス発生装置からのレーザ光の照射によって破砕された結石片による視界不良が生じているか否かを判定する判定部と、
該判定部による判定結果に基づいて前記光源を制御する制御部とを備え、
該制御部が、前記判定部によって前記視界不良が生じていないと判定された場合は、前記光源から白色光の前記照明光を射出させ、前記視界不良が生じていると判定された場合は、前記光源から射出させる前記照明光を青色領域の光に切り替える内視鏡装置と、
を備える内視鏡システム。
【請求項12】
前記青色領域の光が、強度が最も強い波長が500nm以下の光である請求項11に記載の内視鏡システム。
【請求項13】
前記判定部が、前記画像における所定の周波数よりも高い高周波成分の量に関するパラメータに基づいて、前記視界不良が生じているか否かを判定する請求項11に記載の内視鏡システム。
【請求項14】
前記パラメータが周波数スペクトル成分である請求項13に記載の内視鏡システム。
【請求項15】
前記所定の周波数よりも高い前記周波数スペクトル成分の積算値と前記所定の周波数よりも低い前記周波数スペクトル成分の積算値との比率を算出する算出部を備え、
前記判定部が、前記算出部によって算出された前記比率が所定の閾値よりも大きい場合に、前記視界不良が生じていると判定する請求項14に記載の内視鏡システム。
【請求項16】
前記判定部が、前記レーザパルス発生装置が射出する前記レーザ光の発振条件に基づいて、前記視界不良が生じているか否かを判定する請求項11に記載の内視鏡システム。
【請求項17】
前記判定部が、前記発振条件が以下の条件式(1)~(3)をすべて満足する場合に、前記視界不良が生じていると判定する請求項16に記載の内視鏡システム。
前記レーザ光の波長が1900nm~3000nm (1)
前記レーザ光のエネルギが200mJ~400mJ (2)
前記レーザ光の周波数が50Hz~80Hz (3)
【請求項18】
前記光源が、キセノンランプと、該キセノンランプから発せられる前記照明光の光路に挿脱可能に配置された干渉フィルタとを備え、
前記制御部が、前記照明光の光路に対して前記干渉フィルタを挿脱することによって、前記照明光の分光スペクトルを切り替える請求項11に記載の内視鏡システム。
【請求項19】
前記光源が、射出する光の色が異なる複数のLED光源を備え、
前記制御部が、駆動させる前記LED光源を変更することによって、前記照明光の分光スペクトルを切り替える請求項11に記載の内視鏡システム。
【請求項20】
前記光源が、LED光源と、該LED光源から発せられる前記照明光の光路に挿脱可能に配置された光学フィルタとを備え、
前記制御部が、前記照明光の光路に対して前記光学フィルタを挿脱することによって、前記照明光の分光スペクトルを切り替える請求項11に記載の内視鏡システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡装置および内視鏡システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、腎盂尿管鏡による経尿道的結石破砕術(TUL)において、結石を細かく破砕するダスティングと呼ばれる手技が注目されている。ダスティングは、結石を灌流と共に体外に排出することができる一方で、破砕中に舞う結石片によって照明光が散乱されることにより内視鏡の視界が悪くなる。
【0003】
従来、視界を確保しつつダスティングを行う技術として、照明光を発するチャネルとは別に液体を放出するチャネルを備え、灌流量を増やすことによって結石片を体外に効率的に流し出す内視鏡装置が知られている(例えば、非特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】Haberman, Ken, et al. "A dual-channel flexible ureteroscope:evaluation of deflection, flow, illumination, and optics." Journal ofendourology 25.9 (2011): 1411-1414.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、視界を確保するために灌流量を増やすと腎盂内圧が上昇してしまい、敗血症等の合併症のリスクが高まるという不都合がある。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、灌流量を増やすことなく簡易な操作で視界を確保することができる内視鏡装置および内視鏡システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は以下の手段を提供する。
本発明の第1態様は、照明光の分光スペクトルを切り替え可能な光源と、前記照明光の反射光を受光することによって画像を取得する撮像部と、該撮像部の視野内において、レーザパルス発生装置からのレーザ光の照射によって破砕された結石片による視界不良が生じているか否かを判定する判定部と、該判定部による判定結果に基づいて前記光源を制御する制御部とを備え、該制御部が、前記判定部によって前記視界不良が生じていないと判定された場合は、前記光源から白色光の前記照明光を射出させ、前記視界不良が生じていると判定された場合は、前記光源から射出させる前記照明光を青色領域の光に切り替える内視鏡装置である。
【0008】
本態様によれば、光源によって観察領域に照明光が照射され、撮像部によって観察領域の画像が取得される。
レーザパルス発生装置によって結石を破砕した場合において、結石片によって照明光が散乱されると撮像部の視界が悪くなる。例えば、肉眼で見える程度の比較的大きな結石片によって照明光が反射および散乱されると、画像にキラキラする多数の輝点が生じる。また、肉眼では見えない程度の細かい結石片により、Mie散乱によって照明光が後方散乱されると、画像が濁って見える。
【0009】
結石は、概して茶色や黄色のものが多く、分光反射率として青色領域の光の反射率が低い。また、Mie散乱による後方散乱の強度は、照明光の波長が結石片の直径と比較して短いときに弱くなる。そのため、結石片による視界不良が生じている場合は、結石片からの反射率および後方散乱強度が低い青色領域の照明光で観察することが望ましい。一方で、青色領域の光は画像の色味を変えてしまうため、視界不良が発生していない場合は、白色光で観察することが望ましい。
【0010】
したがって、判定部により、撮像部の視野内において、結石片による視界不良が生じていないと判定された場合は、制御部によって光源から白色光の照明光が射出され、視界不良が生じていると判定された場合は、制御部によって光源から青色領域の照明光が射出されることにより、通常観察時は画像の色味を確保し、また、結石片による視界不良発生時は灌流量を増やすことなく簡易な操作で視界を確保することができる。
上記態様においては、前記青色領域の光が、強度が最も強い波長が500nm以下の光であってもよい。
【0011】
上記態様においては、前記判定部が、前記画像における所定の周波数よりも高い高周波成分の量に関するパラメータに基づいて、前記視界不良が生じているか否かを判定することとしてもよい。また、前記パラメータが周波数スペクトル成分であってもよい。
【0012】
結石片によって画像にキラキラした小さな輝点が生じた場合は、画像の輝度信号波形が高周波のノイズが乗った波形になる。したがって、画像における高周波成分の量に関するパラメータに基づいて、視界不良の判定が可能になる。
【0013】
上記態様においては、内視鏡装置が、前記所定の周波数よりも高い前記周波数スペクトル成分の積算値と前記所定の周波数よりも低い前記周波数スペクトル成分の積算値との比率を算出する算出部を備え、前記判定部が、前記算出部によって算出された前記比率が前記所定の閾値よりも大きい場合に、前記視界不良が生じていると判定することとしてもよい。
【0014】
算出部により、高周波数側の周波数スペクトル成分の積算値と低周波数側の周波数スペクトル成分の積算値との比を取ることによって、画像内に高周波成分の構造が多いのか低周波成分の構造が多いのかが分かる。また、画像内に高周波成分の構造が多い場合は、視界不良が生じる。したがって、算出部によって算出された比率と所定の閾値とを比較することにより、視界不良が生じているか否かを精度よく判定することができる。
【0015】
上記態様においては、前記判定部が、前記レーザパルス発生装置が射出する前記レーザ光の発振条件に基づいて、前記視界不良が生じているか否かを判定することとしてもよい。
【0016】
レーザ光によって結石を破砕したときの結石片の大きさは、照射するレーザ光の出力およびパルス幅等の発振条件によって変わる。そして、結石片の大きさに応じて、画像が濁って見える可能性が異なる。したがって、レーザ光の発振条件に基づいて、視界不良の判定が可能になる。
【0017】
上記態様においては、前記判定部が、前記発振条件が以下の条件式(1)~(3)をすべて満足する場合に、前記視界不良が生じていると判定することとしてもよい。
前記レーザ光の波長が1900nm~3000nm (1)
前記レーザ光のエネルギが200mJ~400mJ (2)
前記レーザ光の周波数が50Hz~80Hz (3)
【0018】
レーザ光の発振条件が条件式(1)~(3)をすべて満足すると、結石を比較的小さな粒子状に砕くことができる。そして、その場合は、Mie散乱によって照明光が後方散乱されることにより、画像が濁って見える可能性が高い。したがって、レーザパルス発生装置から射出されるレーザ光の発振条件が条件式(1)~(3)をすべて満足しているか否かによって、視界不良が生じているか否かを精度よく判定することができる。
【0019】
上記態様においては、前記光源が、キセノンランプと、該キセノンランプから発せられる前記照明光の光路に挿脱可能に配置された干渉フィルタとを備え、前記制御部が、前記照明光の光路に対して前記干渉フィルタを挿脱することによって、前記照明光の分光スペクトルを切り替えることとしてもよい。
【0020】
キセノンランプを用いた構成において、制御部により、通常観察時と視界不良発生時とで干渉フィルタの挿脱を切り替えるだけで、通常観察時には白色光の照明光を照射する一方、視界不良発生時には青色領域の照明光を照射することができる。
【0021】
上記態様においては、前記光源が、射出する光の色が異なる複数のLED光源を備え、前記制御部が、駆動させる前記LED光源を変更することによって、前記照明光の分光スペクトルを切り替えることとしてもよい。
【0022】
この構成によって、制御部により、通常観察時と視界不良発生時とで光を射出させるLED光源を変更するだけで、通常観察時には白色光の照明光を照射する一方、視界不良発生時には青色領域の照明光を照射することができる。
【0023】
上記態様においては、前記光源が、LED光源と、該LED光源から発せられる前記照明光の光路に挿脱可能に配置された光学フィルタとを備え、前記制御部が、前記照明光の光路に対して前記光学フィルタを挿脱することによって、前記照明光の分光スペクトルを切り替えることとしてもよい。
【0024】
LED光源を用いた構成において、制御部により、通常観察時と視界不良発生時とで光学フィルタの挿脱を切り替えるだけで、通常観察時には白色光の照明光を照射する一方、視界不良発生時には青色領域の照明光を照射することができる。
【0025】
本発明の第2態様は、結石にレーザ光を照射するレーザパルス発生装置と、上記いずれかの内視鏡装置とを備える内視鏡システムである。
上記態様においては、前記青色領域の光が、強度が最も強い波長が500nm以下の光であってもよい。
【0026】
上記態様においては、前記判定部が、前記画像における所定の周波数よりも高い高周波成分の量に関するパラメータに基づいて、前記視界不良が生じているか否かを判定することとしてもよい。
上記態様においては、前記パラメータが周波数スペクトル成分であってもよい。
【0027】
上記態様においては、内視鏡装置が、前記所定の周波数よりも高い前記周波数スペクトル成分の積算値と前記所定の周波数よりも低い前記周波数スペクトル成分の積算値との比率を算出する算出部を備え、前記判定部が、前記算出部によって算出された前記比率が前記所定の閾値よりも大きい場合に、前記視界不良が生じていると判定することとしてもよい。
【0028】
上記態様においては、前記判定部が、前記レーザパルス発生装置が射出する前記レーザ光の発振条件に基づいて、前記視界不良が生じているか否かを判定することとしてもよい。
【0029】
上記態様においては、前記判定部が、前記発振条件が以下の条件式(1)~(3)をすべて満足する場合に、前記視界不良が生じていると判定することとしてもよい。
前記レーザ光の波長が1900nm~3000nm (1)
前記レーザ光のエネルギが200mJ~400mJ (2)
前記レーザ光の周波数が50Hz~80Hz (3)
【0030】
上記態様においては、前記光源が、キセノンランプと、該キセノンランプから発せられる前記照明光の光路に挿脱可能に配置された干渉フィルタとを備え、前記制御部が、前記照明光の光路に対して前記干渉フィルタを挿脱することによって、前記照明光の分光スペクトルを切り替えることとしてもよい。
【0031】
上記態様においては、前記光源が、射出する光の色が異なる複数のLED光源を備え、前記制御部が、駆動させる前記LED光源を変更することによって、前記照明光の分光スペクトルを切り替えることとしてもよい。
【0032】
上記態様においては、前記光源が、LED光源と、該LED光源から発せられる前記照明光の光路に挿脱可能に配置された光学フィルタとを備え、前記制御部が、前記照明光の光路に対して前記光学フィルタを挿脱することによって、前記照明光の分光スペクトルを切り替えることとしてもよい。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、灌流量を増やすことなく簡易な操作で視界を確保することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明の第1実施形態に係る内視鏡システムの全体構成図である。
図2】FFT画像における周波数52cyc/Lの領域を示す図である。
図3図1の内視鏡装置によって視界不良発生時に照射する照明光の分光スペクトルの一例を示す図である。
図4】視界不良発生時の内視鏡画像の一例を示す図である。
図5】本発明の第1実施形態の一変形例に係る内視鏡システムの全体構成図である。
図6図5の内視鏡装置によって視界不良発生時に照射する照明光の分光スペクトルの一例を示す図である。
図7】本発明の第2実施形態に係る内視鏡システムの全体構成図である。
図8】本発明の第2実施形態の一変形例に係る内視鏡システムの全体構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態に係る内視鏡装置および内視鏡システムについて、図面を参照しながら以下に説明する。
本実施形態に係る内視鏡システム1は、図1に示されるように、尿路結石治療等に用いられるレーザパルス発生装置3と、患者の体腔内の観察領域を観察する内視鏡装置5とを備えている。
【0036】
レーザパルス発生装置3は、患者の体腔内の結石にレーザ光を照射することによって、結石を破砕させる。レーザパルス発生装置3は、レーザ光を発振するレーザ発振器7と、レーザ発振器7から発せられたレーザ光を患者の体腔内に導くレーザガイド9とを備えている。レーザ発振器7は、レーザパルス幅を変更可能であり、結石を大き目の破片に砕いたり(Fragmentation)、結石を粒子状に細かく砕いたり(Dusting)することができる。
【0037】
内視鏡装置5は、患者の体内に挿入される細長い軟性の挿入部11と、照明光を発生する光源ユニット(光源)13と、光源ユニット13から発せられた照明光を観察領域に向けて照射する照明ユニット15と、照明光が照射された観察領域の画像情報を取得する撮像ユニット17と、撮像ユニット17によって取得された画像情報を処理する画像処理部(判定部、算出部)19とを備えている。内視鏡装置5には、画像処理部19によって生成された内視鏡画像(画像)を表示する図示しないモニタが接続されている。
【0038】
照明ユニット15は、挿入部11内に長手方向に沿って配置されたライトガイドファイバ21と、挿入部11の先端11aに配置された照明光学系23とを備えている。
ライトガイドファイバ21は、光源ユニット13から発せられた照明光を挿入部11の基端から先端11a近傍まで導光する。
照明光学系23は、ライトガイドファイバ21の先端から射出された照明光を挿入部11の先端11aに対向する観察領域に照射する。
【0039】
撮像ユニット17は、挿入部11の先端11a付近に設けられている。撮像ユニット17は、照明光が照射された観察領域から戻る戻り光(反射光)を集光する対物レンズ25と、対物レンズ25によって集められた戻り光を撮影するCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子(撮像部)27とを備えている。撮像素子27によって取得された画像情報は画像処理部19に送られる。
【0040】
挿入部11には、挿入部11の長手方向に貫通するチャネル11bが設けられている。チャネル11bには、レーザパルス発生装置3のレーザガイド9が挿通される。レーザガイド9は、チャネル11bを通して挿入部11の先端11aから突出され、体腔内の結石に正対した位置に配置される。レーザガイド9によってレーザ発振器7から導光されてきたレーザ光は結石に照射される。
【0041】
また、チャネル11bは、内視鏡装置5による視野を確保するため、灌流液を送液する目的にも用いられる。チャネル11bの基端には、図示しないシリンジまたはポンプ等の送液手段が接続されている。送液手段は、チャネル11bを経由させて挿入部11の先端11aから灌流液を放出する。
【0042】
画像処理部19は、撮像素子27から送られてくる画像情報に基づいて、観察領域の内視鏡画像を生成する。また、画像処理部19は、レーザパルス発生装置3によって破砕された結石の破片、すなわち結石片の影響により、撮像素子27の視野内において視界不良が生じているか否かを判定する。
【0043】
例えば、画像処理部19は、撮像素子27によって取得された内視鏡画像における所定の周波数よりも高い高周波成分の量に関するパラメータに基づいて、結石片による視界不良が生じているか否かを判定する。以下、画像処理部19による視界不良か否かの判定方法について詳細に説明する。
【0044】
画像処理部19は、生成した内視鏡画像の輝度信号をフーリエ変換し、所定の閾値よりも高周波数側の周波数スペクトル成分の積算値と低周波数側の周波数スペクトル成分の積算値との比率を算出する。これにより、内視鏡画像内に高周波成分の構造が多いのか低周波成分の構造が多いのかが分かる。高周波成分の構造が多い場合は撮像素子27の視野が濁っている。
【0045】
内視鏡画像の横対辺の長さ(画素数)をLとし、所定の閾値未満の周波数スペクトル成分の積算値をSlとし、所定の閾値以上の周波数スペクトル成分の積算値をShとする。画像処理部19は、Sh/Sl≧20の場合に、内視鏡画像内に高周波成分の構造が多く、結石片による視界不良が生じているものと判定し、Sh/Sl<20の場合に、内視鏡画像内に低周波成分の構造が多く、結石片による視界不良が生じていないものと判定する。所定の閾値としては、例えば、実験から得られた値である周波数52cyc/Lが用いられる。図2は、FFT画像(高速フーリエ変換画像)の一例であり、図2において四角い枠で囲われた領域は周波数52cyc/Lの領域を示している。
【0046】
光源ユニット13は、射出する光の色を変更可能なLED光源29と、LED光源29を制御する光源制御部31とを備えている。
LED光源29は、青色の波長領域にピーク強度を有するB-LED33Bと、緑色の波長領域にピーク強度を有するG-LED33Gと、赤色の波長領域にピーク強度を有するR-LED33Rとを備えている。
【0047】
また、光源ユニット13は、各LED33B,33G,33Rから射出された照明光を合波することによって白色光の照明光を合成するミラー35およびダイクロイックミラー37A,37Bと、合成された白色光の照明光をライトガイドファイバ21の入射端に集光することによってライトガイドファイバ21に入射させる集光レンズ39とを備えている。
【0048】
光源制御部31には、画像処理部19による判定結果が入力される。光源制御部31は、各LED33B,33G,33Rの出力を制御することによって、光源ユニット13から発生させる照明光の分光スペクトルを切り替える。具体的には、光源制御部31は、画像処理部19から結石片による視界不良が生じていないとの判定結果が入力された場合は、各LED33B,33G,33Rを駆動させることによって、光源ユニット13から白色光の照明光を射出させる。
【0049】
一方、光源制御部31は、画像処理部19から結石片による視界不良が生じているとの判定結果が入力された場合は、B-LED33Bの出射光量を増加させる一方、G―LED33GおよびR-LED33Rの出射光量を減少させることにより、光源ユニット13から射出させる照明光を青色領域の光に切り替える。B-LED33Bの出射光量を増加させる一方、G-LED33Gの出射光量を減少させるとともに、R-LED33Rを駆動させなかった場合、例えば、図3に示されるように、強度が最も強い波長が500nm以下の青色領域の光が光源ユニット13から射出される。図3において、縦軸は照明光の強度(A.U.)を示し、横軸は照明光の波長(nm)をしている。図6において同様である。
【0050】
画像処理部19および光源制御部31は、ハードウェアを備える少なくとも1つのプロセッサおよび記憶装置によって実現される。すなわち、記憶装置には、画像処理プログラムおよび光源制御プログラムが記憶されている。そして、プロセッサにより、画像処理プログラムに従って画像処理部19による上記処理が実行され、光源制御プログラムに従って光源制御部31による各LED33B,33G,33Rの上記制御が実行される。画像処理部19および光源制御部31が、それぞれプロセッサおよび記憶部を備えることとしてもよい。
【0051】
次に、本実施形態に係る内視鏡システム1の作用について、以下に説明する。
本実施形態に係る内視鏡システム1を使用して、例えば尿路結石治療を行う場合は、まず、患者の膀胱内の尿管口から尿管内に挿入部11を挿入し、光源制御部31によって光源ユニット13から白色光の照明光を射出させる。このとき、送液手段によって、内視鏡装置5による視野を確保するための灌流液が挿入部11の先端11aから放出される。
【0052】
光源ユニット13から射出された照明光は、ライトガイドファイバ21によって挿入部11の先端11a近傍に導光される。そして、ライトガイドファイバ21の先端から射出された照明光は、照明光学系23によって、挿入部11の先端11aに対向する尿管内の観察領域に照射される。
【0053】
白色光の照明光が照射されることによって尿管内の観察領域から戻る戻り光は、対物レンズ25によって集光された後、撮像素子27によって撮影される。これにより、撮像素子27によって尿管内の観察領域の画像情報が取得され、画像処理部19によって尿管内の内視鏡画像が生成される。生成された内視鏡画像はモニタに表示される。
【0054】
次いで、操作者は、モニタに表示される内視鏡画像を見ながら、尿管内の結石にレーザガイド9を対向させる。そして、レーザパルス発生装置3を駆動させて結石にレーザ光を照射することによって、結石を破砕する。
【0055】
ここで、結石片によって内視鏡装置5の照明光が散乱されると、例えば、図4に示されるように、撮像素子27の視界が悪くなる。例えば、肉眼で見える程度の比較的大きな結石片によって照明光が反射および散乱されると、内視鏡画像にキラキラする多数の輝点が生じる。また、肉眼では見えない程度の細かい結石片により、Mie散乱によって照明光が後方散乱されると、内視鏡画像が濁って見える。
【0056】
結石は、概して茶色や黄色のものが多く、分光反射率として青色領域の光の反射率が低い。また、Mie散乱による後方散乱の強度は、照明光の波長が結石片の直径と比較して短いときに弱くなる。そのため、結石片による視界不良が生じている場合は、結石片からの反射率および後方散乱強度が低い青色領域の照明光によって観察することが望ましい。一方で、青色領域の光は内視鏡画像の色味を変えてしまうため、結石片による視界不良が発生していない通常観察時等の場合は、白色光によって観察することが望ましい。
【0057】
内視鏡装置5では、画像処理部19により、撮像素子27の視野内において、レーザパルス発生装置3によって破砕された結石片による視界不良が生じているか否かが判定される。具体的には、画像処理部19により、生成された内視鏡画像の輝度信号の周波数スペクトル成分の積算値のうち、周波数52cyc/L未満の周波数スペクトル成分の積算値Slと周波数52cyc/L以上の周波数スペクトル成分の積算値Shとの比率が算出される。そして、画像処理部19により、Sh/Sl≧20の場合は視界不良と判定され、Sh/Sl<20の場合は視界不良が生じていないと判定される。
【0058】
画像処理部19により、撮像素子27の視野内において結石片による視界不良が生じていないと判定された場合は、光源制御部31によって、光源ユニット13から白色光の照明光が射出され続け
る。これにより、内視鏡画像の色味を確保することができる。
【0059】
一方、画像処理部19により、撮像素子27の視野内において結石片による視界不良が生じていると判定された場合は、光源制御部31によって、光源ユニット13から射出される照明光が青色領域の光に切り替えられる。これにより、結石片による視界不良が抑制され、内視鏡装置5の視界が確保される。
【0060】
以上説明したように、本実施形態に係る内視鏡システム1によれば、画像処理部19により、撮像素子27の視野内において結石片による視界不良が生じているか否かが判定され、視界不良が生じていると判定された場合は、光源制御部31により、光源ユニット13から射出される照明光が白色光の照明光から青色領域の光に自動的に切り替えられる。これにより、結石片による視界不良が生じていない通常観察時等の場合は内視鏡画像の色味を確保し、また、結石片による視界不良発生時は、灌流量を増やすことなく簡易な操作で視界を確保することができる。
【0061】
本実施形態は以下の構成に変形することができる。
本実施形態においては、光源ユニット13が、複数のLED33B,33G,33Rを備え、光源制御部31によって各LED33B,33G,33Rの出力を制御することとした。これに代えて、例えば、図5に示されるように、光源ユニット13が、キセノンランプ(Xeランプ)41と、キセノンランプ41から発せられる照明光の光路に挿脱可能に配置された干渉フィルタ43とを備えることとしてもよい。
【0062】
また、光源ユニット13が、光源制御部31に代えて、干渉フィルタ43の挿脱を制御するスペクトル制御部(制御部)45を備えることとしてもよい。そして、スペクトル制御部45が、キセノンランプ41から発せられる照明光の光路に対して干渉フィルタ43を挿脱することによって、照明光の分光スペクトルを切り替えることとしてもよい。
【0063】
スペクトル制御部45には、画像処理部19による判定結果が入力される。スペクトル制御部45は、上述したプロセッサおよび記憶装置によって実現されることとしてもよい。すなわち、記憶装置にスペクトル制御プログラムが記憶されていることとしてもよい。そして、プロセッサにより、スペクトル制御プログラムに従って、スペクトル制御部45による上記制御が実行されることとしてもよい。スペクトル制御部4が、プロセッサおよび記憶部を備えることとしてもよい。
【0064】
干渉フィルタ43としては、例えば、青色領域以外の領域の波長を遮断する特性を有するバンドパスフィルタが用いられる。キセノンランプ41から発せられる照明光の光路に干渉フィルタ43が挿入されると、例えば、図6に示されるように、強度が最も強い波長が500nm以下の青色領域の光が光源ユニット13から射出される。
【0065】
画像処理部19により、撮像素子27の視野内において結石片による視界不良が生じていないと判定された場合は、スペクトル制御部45によって、照明光の光路上から干渉フィルタ43が脱離される。これにより、キセノンランプ41から射出された白色光の照明光がそのまま光源ユニット13が射出され、観察領域に照射される。
【0066】
一方、画像処理部19により、撮像素子27の視野内において結石片による視界不良が生じていると判定された場合は、スペクトル制御部45によって、照明光の光路上に干渉フィルタ43が挿入される。これにより、キセノンランプ41から射出される照明光のうち干渉フィルタ43を通過した青色領域の光のみが光源ユニット13が射出され、観察領域に照射される。
【0067】
本変形例によれば、スペクトル制御部45によって通常観察時と視界不良発生時とで干渉フィルタ43の挿脱が自動的に切り替えられることにより、通常観察時には白色光の照明光が照射され、視界不良発生時には青色領域の照明光が照射される。これにより、簡易な操作で、結石片による視界不良が生じていない通常観察時等の場合は内視鏡画像の色味を確保し、また、結石片による視界不良発生時は灌流量を増やすことなく視界を確保することができる。
【0068】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る内視鏡システムについて説明する。
本実施形態に係る内視鏡システム51は、図7に示されるように、レーザ発振器7によるレーザ光の発振条件を判定する発振条件判定部(判定部)53を備える点で第1実施形態と異なる。
以下、第1実施形態に係る内視鏡システム1と構成を共通する箇所には、同一符号を付して説明を省略する。
【0069】
発振条件判定部53は、レーザパルス発生装置3が射出するレーザ光の発振条件に基づいて、結石片による視界不良が生じているか否かを判定する。具体的には、発振条件判定部53は、レーザ発振器7の発振条件が以下の条件式(1)~(3)を満足するか否かを判定する。
【0070】
そして、発振条件判定部53は、レーザ発振器7の発振条件が条件式(1)~(3)をすべて満足する場合は視界不良が生じているものと判定し、条件式(1)~(3)のいずれか1つでも満たさない場合は視界不良が生じていないものと判定する。
レーザ発振器7から発せられるレーザ光の波長が1900nm~3000nm (1)
レーザ発振器7から発せられるレーザ光のエネルギが200mJ~400mJ (2)
レーザ発振器7から発せられるレーザ光の周波数が50Hz~80Hz (3)
【0071】
発振条件判定部53は、上述したプロセッサおよび記憶装置によって実現される。すなわち、記憶装置に発振制御プログラムが記憶されている。そして、プロセッサにより、発振制御プログラムに従って、発振条件判定部53による上記処理が実行される。発振条件判定部53が、プロセッサおよび記憶部を備えることとしてもよい。発振条件判定部53による判定結果は、光源制御部31に送られる。
【0072】
光源制御部31は、発振条件判定部53から視界不良が生じていないとの判定結果が入力された場合は、各LED33B,33G,33Rを駆動させることによって、光源ユニット13から白色光の照明光を射出させる。また、光源制御部31は、発振条件判定部53から視界不良が生じているとの判定結果が入力された場合は、B-LED33B出射光量を増加させる一方、G-LED33GおよびR-LED33Rの出射光量を減少させることによって、光源ユニット13から射出させる照明光を青色領域の光に切り替える。
【0073】
レーザ光の発振条件が条件式(1)~(3)をすべて満足すると、結石を比較的小さな粒子状に砕くことができる。結石片が比較的小さな粒子状の場合は、内視鏡画像が濁って見える可能性が高い。一方、レーザ光の発振条件が条件式(1)~(3)のいずれか1つでも満たさない場合は、結石片は小さな粒子状になり難く、内視鏡画像が濁って見える可能性は低い。
【0074】
本実施形態に係る内視鏡システム51によれば、レーザ発振器7の発振条件が条件式(1)~(3)をすべて満足している場合は、結石片による視界不良が生じていると判定され、光源制御部31によって、光源ユニット13から射出される照明光が青色領域の光に自動的に切り替えられる。これにより、結石片による視界不良が生じていない場合は内視鏡画像の色味を確保し、また、結石片による視界不良発生時は、灌流量を増やすことなく簡易な操作で視界を確保することができる。
【0075】
本変形例は以下の構成に変形することができる。
本実施形態においても、例えば、図8に示されるように、光源ユニット13が、キセノンランプ41と、干渉フィルタ43とを備え、光源制御部31に代えて、スペクトル制御部(制御部)45を備えることとしてもよい。そして、スペクトル制御部45が、発振条件判定部53による判定結果に応じて、キセノンランプ41から発せられる照明光の光路に対して干渉フィルタ43を挿脱することによって、照明光の分光スペクトルを切り替えることとしてもよい。
【0076】
すなわち、発振条件判定部53により、レーザ発振器7の発振条件が条件式(1)~(3)をすべて満足する場合は視界不良が生じていると判定され、スペクトル制御部45によって、照明光の光路上に干渉フィルタ43が挿入されることとしてもよい。一方、発振条件判定部53により、条件式(1)~(3)のいずれか1つでも満たさない場合は視界不良が生じていないと判定され、スペクトル制御部45によって、照明光の光路上から干渉フィルタ43が脱離されることとしてもよい。
【0077】
上記各実施形態は以下の構成に変形することができる。
例えば、光源ユニット13が、白色光の照明光を発生するLED光源と、LED光源から発せられる照明光の光路に挿脱可能に配置された光学フィルタ(いずれも図示略)とを備えることとしてもよい。
【0078】
そして、光源制御部31が、画像処理部19または発振条件判定部53による判定結果に応じて、照明光の光路に対して光学フィルタを挿脱することによって、照明光の分光スペクトルを切り替えることとしてもよい。光学フィルタとしては、例えば、青色領域の光だけを透過させるカラーフィルタ、ローパスフィルタまたはバンドパスフィルタ等を採用することとしてもよい。
【0079】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、本発明を上記各実施形態および変形例に適用したものに限定されることなく、これらの実施形態および変形例を適宜組み合わせた実施形態に適用してもよく、特に限定されるものではない。また、上記各実施形態においては、尿路結石治療を例示して説明したが、例えば、胆管結石治療等の他の治療に適用することとしてもよい。
【符号の説明】
【0080】
1,51 内視鏡システム
3 レーザパルス発生装置
5 内視鏡装置
13 光源ユニット(光源)
19 画像処理部(判定部、算出部)
27 撮像素子(撮像部)
31 光源制御部(制御部)
43 干渉フィルタ
45 スペクトル制御部(制御部)
53 発振条件判定部(判定部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8