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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-05
(45)【発行日】2023-04-13
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/00 20060101AFI20230406BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20230406BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20230406BHJP
【FI】
G03G21/00 388
B41J29/38 204
G03G21/00 396
H04N1/00 002A
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019008709
(22)【出願日】2019-01-22
(65)【公開番号】P2020118806
(43)【公開日】2020-08-06
【審査請求日】2021-12-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114971
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 修
(72)【発明者】
【氏名】西村 潤
【審査官】小池 俊次
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-062078(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/00
B41J 29/38
H04N 1/00
G06F 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
消耗品ユニットを装着され、前記消耗品ユニットを使用してプリントを行うプリント装置と、
前記消耗品ユニットの識別情報に基づいて当該消耗品ユニットが純正品であるか否かを判定する認証サーバーと通信する通信装置と、
前記消耗品ユニットが有している記憶装置から前記消耗品ユニットの識別情報を読み出し、前記識別情報に基づくサーバー認証処理を実行するコントローラーと、
不揮発性記憶装置とを備え、
前記コントローラーは、前記サーバー認証処理において、(a)前記通信装置を使用して、読み出した前記識別情報を前記認証サーバーに送信し、前記認証サーバーに、送信した前記識別情報に基づいて前記消耗品ユニットが純正品であるか否かを判定させて純正品判定結果を送信させ、(b)前記通信装置を使用して、前記認証サーバーから純正品判定結果を受信し、
前記コントローラーは、(a)前記消耗品ユニットの交換を検出すると、前記消耗品ユニットの記憶装置から識別情報を読み出し、読み出した前記識別情報に基づく前記サーバー認証処理を実行し、受信した前記純正品判定結果を前記不揮発性記憶装置に記憶し、(b)電源投入時には前記サーバー認証処理を実行せずに、前記不揮発性記憶装置に記憶されている前記純正品判定結果に基づいて、現時点で装着されている前記消耗品ユニットが純正品であるか否かを判定し、
前記コントローラーは、前記不揮発性記憶装置に記憶されている前記純正品判定結果に基づいて、現時点で装着されている前記消耗品ユニットが非純正品であると判定した場合、前記サーバー認証処理を実行し、受信した前記純正品判定結果で、前記不揮発性記憶装置における前記純正品判定結果を更新すること、
を特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
画像形成装置において、
消耗品ユニットを装着され、前記消耗品ユニットを使用してプリントを行うプリント装置と、
前記消耗品ユニットの識別情報に基づいて当該消耗品ユニットが純正品であるか否かを判定する認証サーバーと通信する通信装置と、
前記消耗品ユニットが有している記憶装置から前記消耗品ユニットの識別情報を読み出し、前記識別情報に基づくサーバー認証処理を実行するコントローラーと、
不揮発性記憶装置とを備え、
前記コントローラーは、前記サーバー認証処理において、(a)前記通信装置を使用して、読み出した前記識別情報を前記認証サーバーに送信し、前記認証サーバーに、送信した前記識別情報に基づいて前記消耗品ユニットが純正品であるか否かを判定させて純正品判定結果を送信させ、(b)前記通信装置を使用して、前記認証サーバーから純正品判定結果を受信し、
前記コントローラーは、(a)前記消耗品ユニットの交換を検出すると、前記消耗品ユニットの記憶装置から識別情報を読み出し、読み出した前記識別情報に基づく前記サーバー認証処理を実行し、受信した前記純正品判定結果を前記不揮発性記憶装置に記憶し、(b)電源投入時には前記サーバー認証処理を実行せずに、前記不揮発性記憶装置に記憶されている前記純正品判定結果に基づいて、現時点で装着されている前記消耗品ユニットが純正品であるか否かを判定し、
当該画像形成装置は、複数色のトナーコンテナーを使用するカラー画像形成装置であって、
前記コントローラーは、前記複数色のトナーコンテナーのそれぞれについて前記純正品判定結果を前記不揮発性記憶装置に記憶し、
前記消耗品ユニットは、1組の複数色のトナーコンテナーであって、
前記識別情報は、前記1組の複数色のトナーコンテナーに共通に付与されており、
前記コントローラーは、(a)前記1組の複数色のトナーコンテナーのうちの1つのトナーコンテナーについては前記サーバー認証処理で受信された前記純正品判定結果を前記不揮発性記憶装置に記憶し、(b)前記1組の複数色のトナーコンテナーのうちの残りのトナーコンテナーについては、前記サーバー認証処理をせずに、前記1つのトナーコンテナーの前記純正品判定結果を前記不揮発性記憶装置から読み出し、前記残りのトナーコンテナーの前記純正品判定結果として前記不揮発性記憶装置に記憶すること、
を特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
前記コントローラーは、前記不揮発性記憶装置に記憶されている前記純正品判定結果に基づいて、現時点で装着されている前記消耗品ユニットが非純正品であると判定した場合、前記サーバー認証処理を実行し、受信した前記純正品判定結果で、前記不揮発性記憶装置における前記純正品判定結果を更新することを特徴とする請求項記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記コントローラーは、前記不揮発性記憶装置が故障しており前記純正品判定結果を読み出せない場合、前記サーバー認証処理を実行し、受信した前記純正品判定結果に基づき、現時点で装着されている前記消耗品ユニットが純正品であるか否かを判定することを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
あるシステムでは、情報処理装置が複数の画像形成装置を監視しており、画像形成装置は、電源投入のたびに、着脱可能なトナーコンテナーに装着されているメモリーから消耗品情報を読み出して情報処理装置に送信し、情報処理装置は、画像形成装置から消耗品情報を受信すると、その消耗品情報に基づいてトナーコンテナーが純正品であるか否かを判定している(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-101437号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のように、画像形成装置の電源投入のたびに、トナーコンテナーのメモリーから消耗品情報を読み出し、その消耗品情報に基づいてトナーコンテナーが純正品であるか否かを判定する場合、画像形成装置の電源投入時の起動時間が長くなってしまう。特に、純正品のトナーコンテナーしか使用しないユーザーにとっては不便である。
【0005】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、消耗品ユニットの純正品判定を短時間で行う画像形成装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る画像形成装置は、消耗品ユニットを装着され、前記消耗品ユニットを使用してプリントを行うプリント装置と、前記消耗品ユニットの識別情報に基づいて当該消耗品ユニットが純正品であるか否かを判定する認証サーバーと通信する通信装置と、前記消耗品ユニットが有している記憶装置から前記消耗品ユニットの識別情報を読み出し、前記識別情報に基づくサーバー認証処理を実行するコントローラーと、不揮発性記憶装置とを備える。前記コントローラーは、前記サーバー認証処理において、(a)前記通信装置を使用して、読み出した前記識別情報を前記認証サーバーに送信し、前記認証サーバーに、送信した前記識別情報に基づいて前記消耗品ユニットが純正品であるか否かを判定させて純正品判定結果を送信させ、(b)前記通信装置を使用して、前記認証サーバーから純正品判定結果を受信する。そして、前記コントローラーは、(a)前記消耗品ユニットの交換を検出すると、前記消耗品ユニットの記憶装置から識別情報を読み出し、読み出した前記識別情報に基づく前記サーバー認証処理を実行し、受信した前記純正品判定結果を前記不揮発性記憶装置に記憶し、(b)電源投入時には前記サーバー認証処理を実行せずに、前記不揮発性記憶装置に記憶されている前記純正品判定結果に基づいて、現時点で装着されている前記消耗品ユニットが純正品であるか否かを判定する。さらに、次の(A)または(B)の構成を備える。(A)前記コントローラーは、前記不揮発性記憶装置に記憶されている前記純正品判定結果に基づいて、現時点で装着されている前記消耗品ユニットが非純正品であると判定した場合、前記サーバー認証処理を実行し、受信した前記純正品判定結果で、前記不揮発性記憶装置における前記純正品判定結果を更新する。(B)当該画像形成装置は、複数色のトナーコンテナーを使用するカラー画像形成装置であって、前記コントローラーは、前記複数色のトナーコンテナーのそれぞれについて前記純正品判定結果を前記不揮発性記憶装置に記憶し、前記消耗品ユニットは、1組の複数色のトナーコンテナーであって、前記識別情報は、前記1組の複数色のトナーコンテナーに共通に付与されており、前記コントローラーは、(a)前記1組の複数色のトナーコンテナーのうちの1つのトナーコンテナーについては前記サーバー認証処理で受信された前記純正品判定結果を前記不揮発性記憶装置に記憶し、(b)前記1組の複数色のトナーコンテナーのうちの残りのトナーコンテナーについては、前記サーバー認証処理をせずに、前記1つのトナーコンテナーの前記純正品判定結果を前記不揮発性記憶装置から読み出し、前記残りのトナーコンテナーの前記純正品判定結果として前記不揮発性記憶装置に記憶する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、消耗品ユニットの純正品判定を短時間で行う画像形成装置が得られる。
【0008】
本発明の上記又は他の目的、特徴および優位性は、添付の図面とともに以下の詳細な説明から更に明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。
図2図2は、図1に示す画像形成装置1における不揮発性記憶装置13aのメモリーマップの一例を示す図である。
図3図3は、電源オン状態でトナーコンテナー2が交換された場合の、図1に示す画像形成装置の動作について説明するフローチャートである。
図4図4は、図1に示す画像形成装置における純正品判定処理について説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0011】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。図1に示す画像形成システムは、例えば電子写真方式の画像形成装置1、および画像形成装置1に装着可能なトナーコンテナー2を備える。
【0012】
画像形成装置1は、プリンター、複合機などであって、プリント装置11、操作パネル12、コントローラー13、および通信装置14を備える。
【0013】
プリント装置11は、図示せぬ、感光体ドラム、露光装置、現像装置、中間転写ベルト、定着器などを備え、露光装置で感光体ドラム上に静電潜像を形成し、現像装置で静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成し、トナー像をプリント用紙に転写した後、定着器でトナー像をプリント用紙に定着させることで、プリントを行う。
【0014】
トナーコンテナー2にはその内部のトナー収容部にトナーが充填されており、画像形成装置1のプリント装置11は、トナーコンテナー2を装着され、トナーコンテナー2内のトナーを使用してトナー像を形成してプリントを行う。そのため、トナーコンテナー2内のトナーが無くなると、トナーコンテナー2は、トナーが充填されたトナーコンテナー2に交換される。したがって、トナーコンテナー2は、画像形成装置1に着脱可能となっている。
【0015】
なお、プリント装置11には、トナーコンテナー2、感光体ドラムユニット、中間転写ベルトユニットなど種々の消耗品ユニットが装着されており、プリント装置11は、それらの消耗品ユニットを使用してプリントを行う。そして、そのような消耗品ユニットについては、それぞれ、後述の純正品判定処理が実行される。
【0016】
操作パネル12は、ユーザーに対して各種情報を表示する表示装置、およびユーザー操作を受け付ける入力装置を備える。例えば、表示装置は、液晶ディスプレイパネル、インジケーターなどを含む。また、例えば、入力装置は、タッチパネル、ハードキーなどを含む。
【0017】
コントローラー13は、マイクロコンピューター、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などを備え、マイクロコンピューター、ASICを使用して各種処理を実行する。例えば、コントローラー13は、操作パネル12の表示装置に、操作画面を表示させたりユーザーへの各種メッセージを表示させたりするとともに、操作パネル12の入力装置に対するユーザー操作などに従って、プリント装置11を制御して、プリント装置11にプリントを実行させたりする。
【0018】
通信装置14は、例えばネットワーク3に接続可能なネットワークインターフェイスなどであって、認証サーバー4と通信する。なお、認証サーバー4は、例えばネットワーク3に接続されており、正規のメーカーで製造されたトナーコンテナー(つまり、純正品)に付与済みの識別情報についての、図示せぬデータベースを備え、1または複数の画像形成装置1からトナーコンテナー2などの消耗品ユニットの識別情報を受信し、受信した識別情報に基づいて当該消耗品ユニットが純正品であるか否かを判定し、その純正品判定結果を、その画像形成装置1に送信する。例えば、純正品判定結果は、純正品および非純正品を示す2値(例えば、0と1)で表現される。
【0019】
以下、一例として、消耗品ユニットがトナーコンテナー2であるものとして説明する。なお、他の消耗品ユニットについても同様である。
【0020】
コントローラー13は、トナーコンテナー2に装着されている記憶装置21から消耗品ユニットの識別情報を読み出し、読み出した識別情報に基づくサーバー認証処理を実行する。例えば、この識別情報(ID)は、トナーコンテナー2に固有のコードであって、不正に生成しにくいものとされる。記憶装置21は、例えば、ROM(Read Only Memory)などのメモリーを有すIC(Integrated Circuit)チップである。
【0021】
サーバー認証処理において、コントローラー13は、(a)通信装置14を使用して、トナーコンテナー2から読み出した識別情報を認証サーバー4に送信し、認証サーバー4に、送信した識別情報に基づいてトナーコンテナー2が純正品であるか否かを判定させて純正品判定結果を送信させ、(b)通信装置14を使用して、認証サーバー4から純正品判定結果を受信する。
【0022】
なお、例えば、通信障害に起因するタイムアウトなどで、認証サーバー4から純正品判定結果が受信されない場合、純正品判定結果は、非純正品とみなされる。
【0023】
コントローラー13は、(a)トナーコンテナー2の交換を検出すると、トナーコンテナー2の記憶装置21から識別情報を読み出し、読み出した識別情報に基づくサーバー認証処理を実行し、受信した純正品判定結果を不揮発性記憶装置13aに記憶し、(b)電源投入時に純正品判定処理を実行し、純正品判定処理において、サーバー認証処理を実行せずに、不揮発性記憶装置13aに記憶されている純正品判定結果に基づいて、現時点で装着されているトナーコンテナー2が純正品であるか否かを判定する。
【0024】
なお、不揮発性記憶装置13aは、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)などであって、コントローラー13に内蔵されていてもよいし、コントローラー13に接続されている外部メモリーでもよい。
【0025】
図2は、図1に示す画像形成装置1における不揮発性記憶装置13aのメモリーマップの一例を示す図である。図2に示すように、不揮発性記憶装置13aには、トナーコンテナー2の交換が検出されたときに、現時点で装着されているトナーコンテナー2から読み出された識別情報(ID)、およびそのトナーコンテナー2の純正品判定結果の記憶領域が連続して確保される。このようにして、識別情報に関連付けて純正品判定結果がこのような記憶領域に記憶される。
【0026】
さらに、この実施の形態では、コントローラー13は、不揮発性記憶装置13aが故障しており純正品判定結果を読み出せない場合、サーバー認証処理を実行し、受信した純正品判定結果に基づき、現時点で装着されている消耗品ユニットが純正品であるか否かを判定する。
【0027】
なお、コントローラー13は、不揮発性記憶装置13aに記憶されている純正品判定結果に基づいて、現時点で装着されているトナーコンテナー2が非純正品であると判定した場合、サーバー認証処理を実行し、受信した純正品判定結果で、不揮発性記憶装置13aにおける純正品判定結果を更新するようにしてもよい。
【0028】
次に、上記画像形成装置の動作について説明する。
【0029】
(a)電源オン状態でトナーコンテナー2が交換された場合
【0030】
図3は、電源オン状態でトナーコンテナー2が交換された場合の、図1に示す画像形成装置1の動作について説明するフローチャートである。
【0031】
トナーコンテナー2の交換は、例えば、図示せぬセンサーによってトナーコンテナー2の着脱を検出することで検出されたり、トナーコンテナー2の識別情報が不揮発性記憶装置13aに記憶されている識別情報と一致するか否かを判定することで検出される。
【0032】
このようにしてトナーコンテナー2の交換が検出されると(ステップS1)、コントローラー13は、ただちに、サーバー認証処理を実行し、認証サーバー4から純正品判定結果を受信し(ステップS2)、受信した純正品判定結果を不揮発性記憶装置13aに記憶する(ステップS3)。
【0033】
(b)電源オフ状態でトナーコンテナー2が交換された場合
【0034】
電源オフ状態でトナーコンテナー2が交換された場合、後述(図4)のように、その後の最初の電源投入時にトナーコンテナー2の交換が検出される。
【0035】
(c)電源投入時の純正品判定処理
【0036】
図4は、図1に示す画像形成装置1における純正品判定処理について説明するフローチャートである。
【0037】
画像形成装置1の電源が投入されると、コントローラー13は所定の起動処理を開始し(ステップS11)、トナーコンテナー2の交換が検出されたか否かを判定する(ステップS12)。
【0038】
トナーコンテナー2の交換が検出されない場合、コントローラー13は、不揮発性記憶装置13aが故障していなければ(ステップS13)、不揮発性記憶装置13aからトナーコンテナー2の純正品判定結果を読み出し(ステップS14)、読み出した純正品判定結果の値に基づき純正品判定処理を行う(ステップS15)。
【0039】
一方、トナーコンテナー2の交換が検出された場合、コントローラー13は、サーバー認証処理を実行して認証サーバー4から純正品判定結果を受信し(ステップS16)、不揮発性記憶装置13aが故障していなければ(ステップS17)、受信した純正品判定結果を不揮発性記憶装置13aに記憶する(ステップS18)。その後、コントローラー13は、受信した純正品判定結果の値に基づき純正品判定処理を行う(ステップS15)。
【0040】
また、トナーコンテナー2の交換が検出されない場合において不揮発性記憶装置13aが故障しているときには(ステップS13)、コントローラー13は、サーバー認証処理を実行して認証サーバー4から純正品判定結果を受信し(ステップS19)、受信した純正品判定結果の値に基づき純正品判定処理を行う(ステップS15)。
【0041】
以上のように、上記実施の形態によれば、プリント装置11は、トナーコンテナー2を装着され、トナーコンテナー2を使用してプリントを行う。通信装置14は、トナーコンテナー2の識別情報に基づいて当該トナーコンテナー2が純正品であるか否かを判定する認証サーバー4と通信する。コントローラー13は、トナーコンテナー2に装着されている記憶装置21からトナーコンテナー2の識別情報を読み出し、その識別情報に基づくサーバー認証処理を実行する。コントローラー13は、サーバー認証処理において、(a)通信装置14を使用して、読み出した識別情報を認証サーバー4に送信し、認証サーバー4に、送信した識別情報に基づいてトナーコンテナー2が純正品であるか否かを判定させて純正品判定結果を送信させ、(b)通信装置14を使用して、認証サーバー4から純正品判定結果を受信する。そして、コントローラー13は、(a)トナーコンテナー2の交換を検出すると、トナーコンテナー2の記憶装置21から識別情報を読み出し、読み出した識別情報に基づくサーバー認証処理を実行し、受信した純正品判定結果を不揮発性記憶装置13aに記憶し、(b)電源投入時にはサーバー認証処理を実行せずに、不揮発性記憶装置13aに記憶されている純正品判定結果に基づいて、現時点で装着されているトナーコンテナー2が純正品であるか否かを判定する。
【0042】
これにより、電源投入時のトナーコンテナー2の純正品判定が短時間で行われる。
【0043】
また、不揮発性記憶装置13aが故障した場合でも、サーバー認証処理が実行されるため、純正の消耗品ユニットが非純正品と判定されず、純正の消耗品ユニットが純正品であると適切に判定される。
【0044】
なお、純正品判定結果は、例えば、ユーザーや管理者に通知するために操作パネル12に表示される。また、純正品判定結果に基づいて、プリント装置11のプリントプロセスのパラメーターを調整するようにしてもよい。
【0045】
なお、上述の実施の形態に対する様々な変更および修正については、当業者には明らかである。そのような変更および修正は、その主題の趣旨および範囲から離れることなく、かつ、意図された利点を弱めることなく行われてもよい。つまり、そのような変更および修正が請求の範囲に含まれることを意図している。
【0046】
例えば、上記実施の形態において、画像形成装置1が複数色のトナーコンテナーを使用するカラー画像形成装置である場合、コントローラー13は、その複数色のトナーコンテナーのそれぞれについて、サーバー認証処理を実行し純正品判定結果を不揮発性記憶装置13aに記憶し、電源投入時に純正品判定処理を実行する。その場合において、消耗品ユニットとして、1組の複数色のトナーコンテナーが使用されるときに、上述の識別情報として、その1組の複数色のトナーコンテナーに共通な識別情報を付与しておき、コントローラー13は、(a)その1組の複数色のトナーコンテナーのうちの1つのトナーコンテナーについてはサーバー認証処理で受信された純正品判定結果を不揮発性記憶装置13aに記憶し、(b)その1組の複数色のトナーコンテナーのうちの残りのトナーコンテナーについては、サーバー認証処理をせずに、上述の1つのトナーコンテナーの純正品判定結果を不揮発性記憶装置13aから読み出し、上述の残りのトナーコンテナーの純正品判定結果として不揮発性記憶装置13aに記憶するようにしてもよい。このようにすることにより、サーバー認証処理の回数が少なくなり、上述の残りのトナーコンテナーについては短時間で純正品判定結果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、例えば、画像形成装置に適用可能である。
【符号の説明】
【0048】
1 画像形成装置
2 トナーコンテナー(消耗品ユニットの一例)
4 認証サーバー
11 プリント装置
13 コントローラー
13a 不揮発性記憶装置
14 通信装置
21 記憶装置
図1
図2
図3
図4