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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-05
(45)【発行日】2023-04-13
(54)【発明の名称】溶接構造物の統一疲労寿命評価方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 3/32 20060101AFI20230406BHJP
   G06F 30/10 20200101ALI20230406BHJP
   G06F 30/23 20200101ALI20230406BHJP
   B23K 31/00 20060101ALI20230406BHJP
【FI】
G01N3/32 E
G06F30/10 200
G06F30/23
B23K31/00 K
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020509016
(86)(22)【出願日】2018-08-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-11-05
(86)【国際出願番号】 IB2018056253
(87)【国際公開番号】W WO2019035098
(87)【国際公開日】2019-02-21
【審査請求日】2021-07-20
(31)【優先権主張番号】62/547,343
(32)【優先日】2017-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/055,485
(32)【優先日】2018-08-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507238218
【氏名又は名称】ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ ミシガン
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドン、ピンシャ
(72)【発明者】
【氏名】ペイ、シャンジュン
(72)【発明者】
【氏名】メイ、ジファ
【審査官】西浦 昌哉
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0271566(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2002/0112548(US,A1)
【文献】国際公開第2004/099761(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0259593(US,A1)
【文献】特開2003-149091(JP,A)
【文献】MARTIN, T. and NICOLETTO, G.,Fatigue design of welded joints using the finite element method and the 2007 ASME Div.2 Master curve,Frattura ed Integrita Strutturala,2009年07月,Vol.3/No.39,p.76-84
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 3/00- 3/62
G06F 30/00-30/398
B23K 31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷重下の溶接構造体の疲労を推定するための統一された方法であって、
所与の構造体の有限要素モデルを生成するステップと、
前記有限要素モデルを使用して、かつ前記所与の構造体が所与の荷重下にある間の、前記所与の構造体内の構造応力の分布を計算するステップであって、前記構造応力の分布は前記所与の構造体と交差する平面に関して決定されるステップと、
前記構造応力が前記所与の構造体を含む材料の降伏強度を超えるかどうかを判定するステップと、
前記構造応力が材料の降伏強度よりも小さいという判定に応答して、フックの法則を使用して、前記所与の構造体内で発生する構造歪みの分布を計算するステップと、
前記構造応力が材料の降伏強度を超えるという判定に応答して、解析的手法を使用して、前記所定の構造体内で発生する構造歪みの分布を計算するステップであって、前記構造歪みの分布は、前記構造応力の計算された分布から部分的に計算され、前記構造歪みの分布は、材料の降伏強度を超える応力を考慮して、前記平面に関連して定義されるステップと、
前記構造歪みの範囲を使用して、前記所与の荷重下に置かれた場合の前記所与の構造体の疲労寿命を計算するステップであって、
前記構造歪みの範囲は、
【数1】

により決定され、ここで、Δε は一方向疲労荷重により誘起された構造歪み範囲を表し、tは材料の厚さ、mは指数由来の亀裂成長データ、r’は曲げ比、I(r’)は曲げ比r’の無次元多項式関数である、前記計算するステップ
を含む方法。
【請求項2】
前記所与の構造体の溶接のタイプを特定し、前記特定された溶接のタイプに従って構造応力の分布を計算するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
線形タイプの溶接の場合、
前記有限要素モデルの有限要素節点と節点力に寄与する要素の観点から溶接線の位置を特定するステップと、
節点力とモーメントをそれぞれ線力と線モーメントに変換するステップと、
線力を板厚で、線モーメントを断面係数で割ることにより、前記溶接線に沿った各節点位置での構造応力を計算するステップとによって、
前記所与の構造体内の構造応力の分布を計算するステップをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
スポットタイプの溶接の場合、
スポット溶接を2つ以上のプレート間で結合された梁としてモデル化するステップと、
前記スポット溶接をカプセル化する正方形領域を定義するステップと、
前記有限要素モデルから前記正方形領域のエッジに対して節点力とモーメントを抽出するステップと、
重ね合わせ法を使用して、前記計算された節点力とモーメントから前記スポット溶接の構造応力を計算するステップとによって、
前記所与の構造体内の構造応力の分布を計算するステップをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記所与の構造体が非比例多軸荷重条件の影響を受けるかどうかを判定するステップと、
前記所与の構造体が非比例多軸荷重条件の影響を受けないという判定に応じて、レインフローサイクルカウントを使用して構造歪み範囲を計算するステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記所与の構造体が非比例多軸荷重条件の影響を受けるという判定に応答して、垂直せん断応力と面内せん断応力の間の非比例荷重効果を考慮した非比例損傷パラメータの関数として構造歪み範囲を計算するステップをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
非比例荷重経路を区分的線形形式で表すステップと、
基準荷重経路に対する前記区分的線形形式の各線形セグメントのモーメントを数値的に積分することにより、非比例損傷パラメータを計算するステップと、
前記非比例損傷パラメータの関数として前記構造歪み範囲を計算するステップとによって前記構造歪み範囲を計算するステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
以下の式に従って前記構造歪み範囲を計算するステップをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【数2】

ここで、
【数3】

は荷重経路の非比例効果を考慮しない歪み平面内の参照構造歪み範囲、
【数4】

は非比例損傷パラメータ、
【数5】

は非比例荷重に対する材料感度を評価する材料定数である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、溶接継手および他の構造の統一疲労寿命評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
時変荷重を受ける工学的構造物は、疲労による損傷や破損を起こしやすい傾向がある。これらには、自動車、土工機器、圧力容器および配管、航空機、船舶、海洋構造物などが含まれる。これらの構造物の建設では、溶接が主要な製造プロセスである。溶接および接合プロセスによって導入される幾何学的な不連続性により、接合位置での応力または歪みの特異性の結果として、最新の解析およびコンピュータ手法を使用して応力または歪みを確実に計算することはできない。これらの構造の設計および疲労の評価は、現在にいたるまで経験によっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、従来の有限要素計算結果の新しい後処理による切断面牽引応力法による溶接構造体の応力/歪み計算のメッシュ非感受性に対処するだけでなく、統合処理による構造物の疲労設計と構造寿命評価の統一疲労評価手順も提供する。
【0004】
このセクションは、必ずしも先行技術ではない本開示に関する背景情報を提供する。
【0005】
このセクションは、開示の一般的な概要を提供するものであり、その全範囲またはその構成のすべての機能の包括的な開示ではない。
【0006】
荷重下の溶接構造体の疲労を推定するための統一された方法が提示されている。本方法は、所与の構造体の有限要素モデルを生成するステップと、有限要素モデルを使用して、かつ所与の構造体が所与の荷重下にある間の、所与の構造体内の構造応力の分布を計算するステップであって、応力の分布は所与の構造体と交差する平面に関して決定されるステップと、応力が所与の構造体を含む材料の降伏強度を超えるかどうかを判定するステップと、応力が材料の降伏強度よりも小さいという判定に応答して、フックの法則を使用して、所与の構造体内で発生する構造歪みの分布を計算するステップと、応力が材料の降伏強度を超えるという判定に応答して、解析的手法を使用して、所定の構造体内で発生する構造歪みの分布を計算するステップであって、構造歪みの分布は、構造応力の計算された分布から部分的に計算され、構造歪みの分布は、材料の降伏強度を超える応力を考慮した少なくとも2つの閉じた形式の式によって、平面に関連して定義されるステップと、マスターE-N曲線を使用して構造歪みの計算された分布を使用して、所与の荷重下に置かれた場合の所与の構造体の疲労寿命を計算するステップとを含む。
【0007】
一実施形態では、所与の構造体の溶接のタイプが特定され、特定された溶接のタイプに従って応力の分布が計算される。
【0008】
線形タイプの溶接の場合、所与の構造体内の構造応力の分布は、有限要素モデルの有限要素節点と節点力に寄与する要素の観点から溶接線の位置を特定するステップと、節点力とモーメントをそれぞれ線力と線モーメントに変換するステップと、線力を板厚で、線モーメントを断面係数で割ることにより、溶接線に沿った各節点位置での構造応力を計算するステップとによって計算される。
【0009】
スポットタイプの溶接の場合、所与の構造体内の構造応力の分布は、スポット溶接を2つ以上のプレート間で結合された梁としてモデル化するステップと、スポット溶接をカプセル化する正方形領域を定義するステップと、有限要素モデルから正方形領域のエッジに対して節点力とモーメントを抽出するステップと、重ね合わせ法を使用して、計算された節点力とモーメントからスポット溶接の構造応力を計算するステップとによって計算される。
【0010】
いくつかの実施形態では、所与の構造体が非比例多軸荷重条件の影響を受けるかどうかに関して判定が行われる。所与の構造体が非比例多軸荷重条件の影響を受けない場合、構造歪み範囲は、レインフローサイクルカウントを使用して計算される。一方、所与の構造体が非比例多軸荷重条件の影響を受ける場合、構造歪み範囲は、垂直せん断応力と面内せん断応力の間の非比例荷重効果を考慮した非比例損傷パラメータの関数として計算される。例えば、構造的な歪み範囲は、非比例荷重経路を区分的線形形式で表すステップと、基準荷重経路に対する区分的線形形式の各線形セグメントのモーメントを数値的に積分することにより、非比例損傷パラメータを計算するステップと、非比例損傷パラメータの関数として構造歪み範囲を計算するステップとによって計算される。
【0011】
他の応用領域は、本明細書で提供される説明から明らかになるであろう。この概要における説明および特定の例は、例示のみを目的とするものであり、本開示の範囲を限定するものではない。
【0012】
本明細書で説明される図面は、選択された実施形態の例示のみを目的としており、すべての可能な実施形態ではなく、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】時変荷重下での溶接構造の疲労寿命を推定するための統一された方法を示すフローチャートである。
図2A】任意に湾曲した溶接の3次元モデルの切断面を示す図である。
図2B】シェル/プレート要素モデルの切断線を示す図である。
図3A】2つのプレート間の代表的なT隅肉溶接を示す図である。
図3B】T隅肉溶接のシェルまたはプレート要素を示す図である。
図3C】T隅肉溶接の3Dソリッド要素モデルを示す図。
図3D】断面の中間厚さに対する節点力およびモーメントへの溶接止端部の厚さ方向断面における節点力の変換を示す図である。
図4】1面降伏条件の影響を受けるプレートの構造歪みの定義と計算手順を示す図である。
図5】2面降伏条件の影響を受けるプレートの構造歪みの定義と計算手順を示す図である。
図6】本開示に従って定式化されたマスターE-N曲線のグラフである。
図7】1面降伏条件の影響を受けるパイプ断面の構造歪みの定義と計算手順を示す図である。
図8】2面降伏条件の影響を受けるパイプ断面の構造歪みの定義と計算手順を示す図である。
図9】所与の弾性計算された構造応力下での線形弾性、1面降伏、および2面降伏の解レジームを示すグラフであり、次いでパイプ断面の力とモーメントに変換できる。
図10A】垂直牽引構造の経時的変化を示す図であり、互いに独立している。
図10B】面内せん断牽引構造の経時的変化を示す図であり、互いに独立している。
図10C】溶接時に切断面に作用する垂直および面内せん断構造応力を規定する。
図11】構造歪み平面における荷重経路に基づく疲労損傷決定のモーメントを示す図である。
図12】構造応力平面における荷重経路に基づく疲労損傷決定のモーメントを示す図である。
図13】ピース幅線形形態で表されたAからBへの典型的な非比例荷重経路を示す図である。
図14A】ユーロコード3方式と新しい方式の間でコンポーネント試験データの有効性を比較したグラフである。
図14B】ユーロコード3方式と新しい方式の間でコンポーネント試験データの有効性を比較したグラフである。
図15A】IIW方式と新しい方式の間でコンポーネント試験データの有効性を比較したグラフである。
図15B】IIW方式と新しい方式の間でコンポーネント試験データの有効性を比較したグラフである。
図16A】スポット溶接の牽引構造応力モデリングスキームを示す図である。
図16B】牽引構造応力計算結果を示すグラフである。
図16C】牽引構造応力計算結果を示すグラフである。
図17】4つのプレート要素を備えた梁要素としてモデル化されたスポット溶接を示す図である。
図18】モデル化されたスポット溶接のエッジに関する力とモーメントの分解を示す図である。
図19A】面内エッジ力の力/モーメント分解の詳細を示す図である。
図19B】面外エッジ力の力/モーメント分解の詳細を示す図である。
図19C】エッジモーメントの力/モーメント分解の詳細を示す図である。
図20】シートの溶接ナゲットのエッジに関する力/モーメントと応力の定義を示す図である。
図21】ナゲットの位置に4つの要素を使用する半解析的解と、図16に示すような32要素の洗練されたリングメッシュを使用するFE解を比較したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
対応する符号は、図面のいくつかの図を通して対応する部分を示す。
次に、添付の図面を参照して、例示的な実施形態をより詳細に説明する。
【0015】
図1は、時変荷重下での所与の溶接構造の疲労寿命(または疲労損傷)を推定するための統一された方法を示している。所与の構造体(またはその一部)の有限要素モデルが最初に12で生成される。例示的な一実施形態では、一般化有限要素法が構造物に適用されるが、本開示では他の方法も考えられる。
【0016】
次に、有限要素モデルを使用して、所与の構造体内の構造応力の分布が計算される。具体的には、構造が時間変化する荷重にさらされている間に、構造物の選択された断面(すなわち、関心のある平面)に沿って構造応力の分布が決定される。例示的な実施形態では、溶接のタイプが識別され、構造応力の分布が溶接のタイプに従って計算される。例えば、溶接は、13で示されるような線形タイプの溶接または14で示されるようなスポットタイプの溶接とすることができる。2つのタイプの溶接の構造応力の分布の計算は、以下でさらに説明される。
【0017】
線形タイプの溶接の場合、応力分布は、節点力と節点モーメントに基づく一般化牽引構造応力法で計算され、これらは両方ともシェル、プレート、3D連続体要素モデルに対して使用できる。要約すると、線形タイプの溶接の構造応力の分布は、有限要素モデルの有限要素節点と節点力に寄与する要素の観点から溶接線の位置を識別し、節点力とモーメントをそれぞれ線力と線モーメントに変換し、線力を板厚で、線モーメントを断面係数で割ることにより、溶接線に沿った各節点位置での構造応力を計算することによって計算される。
【0018】
図2Aおよび2Bに示すように、溶接線を有するプレートまたはシェル要素モデルを扱う場合、以下に示す連立方程式の系を使用することにより、溶接位置に沿った応力決定における良好なメッシュ非感受性が確実になる。
【数1】

上記の方程式では、
【数2】

は、要素E、E、…、En-1に対する節点力であり、f、f、…fは、解かれるローカルy’の方向の節点1、2、…nでの線力である。また、溶接に沿った対応する溶接止端要素のエッジの長さは、l、l、…、ln-1として指定される。なお、4節点の線形要素が想定されている図2Aおよび図2Bに示されているケースでは、溶接線に沿った合計n節点の要素エッジがn-1個あることに留意されたい。対応する線モーメントも同様に計算できる。グローバルx-y-zからローカルx’-y’-z’への節点力ベクトルの座標変換と、数式1の線形方程式(1)の系の解の両方が、図2Aおよび2Bに示されるように、各節点位置で、牽引構造応力計算を自動的に実行するためのポストプロセッサとして以下のようにコーディングできる。
【数3】
【0019】
放物線要素(つまり、各要素のエッジに3つの節点位置を有する)が使用される場合、数式(1)は次のように記述できる。
【数4】

なお、図2Aおよび図2Bに示すように、溶接線に沿って合計n個の放物線要素のエッジに対して2n+1個の節点があることに留意されたい。
【0020】
図3A図3Dを参照すると、3次元ソリッド要素モデルが使用される場合、図3Dで説明されるように、対象平面の節点力を静的に等価な節点力とモーメントに変換できる。次に、(1)線形ソリッド要素モデルの場合、または(3)放物線ソリッド要素モデルの場合の対応する方程式系を使用できる。
【0021】
スポットタイプの溶接の場合、数式(1)および(2)の一般化連立方程式は、「平面として残っている平面」の制約が必要であるスポット溶接ナゲットが2aで表される図10A図10Cに示されているモデリングスキームを使用することによって、スポットナゲットの周囲のシート破損モードを予測するための効果的なメッシュ非感受性を達成するために直接使用できる。図10Bおよび図10Cを参照すると、牽引構造応力の計算結果は、細かいシェルメッシュ(ナゲットの周囲に36個の要素が使用されている「シェル-36要素」)、粗いシェルメッシュ(ナゲットの周囲に36個の要素がある「シェル-36要素」)、3Dソリッド要素メッシュ(「3Dソリッド」)に対してメッシュ非感受性となるように示される。しかしながら、スポット溶接された現実的な工学構造(合計スポット数が数千に達する可能性がある車体構造など)を扱う場合は、「リング」タイプのレイアウトの使用と「平面として残っている平面の制約」の賦課は、産業環境での日々の疲労/耐久性評価では時間がかかる可能性がある。この困難は、新規の方法、すなわち、以下に提示する新規の半解析的牽引構造応力解によって排除することができる。
【0022】
ナゲットサイズが2aのスポット溶接を考えてみましょう(図17)。これは、既存のナゲット破損のための既存の手順によって使用されるようなナゲットの力とモーメントの計算のために節点の力とモーメントを収集できる梁要素として表される。有効な計算方法が存在しない最も重要な破損モードである溶接ナゲットの周囲に沿ったシート破損モードは、本開示で提示される方法を使用して以下のステップによってモデル化できる。
【0023】
第1に、有限要素から節点の力とモーメントを抽出すると、図17の差し込み図に示されている正方形領域のエッジに関して、境界(赤い破線)に沿って上記と同じ方法で結果が得られる。この例では、正方形領域は4つの正方形のプレート要素でモデル化されたが、プレート要素の数は増減する。
【0024】
第2に、(図17で定義される)正方形領域の4つのエッジのそれぞれに関して結果として得られる力とモーメントは、図18に示すように、一連の単純な荷重のケース(最大12)に分解でき、各々のケースは図19に示すようなプロセスを使用して導出される。
【0025】
第3に、牽引応力は、以下の表1に示すように、関連する力とモーメントの分解によってもたらされる牽引応力を使用して、シートに関するスポット溶接ナゲットに沿って計算される。
【0026】
第4に、共通の回転角θについて、表1の開放応力σrr()に関して、これらのすべての成分の牽引応力を重ね合わせて、それぞれの最終牽引応力式を取得する。このように、スポット溶接の構造応力は、重ね合わせ法を使用して節点の力とモーメントから計算される。なお、σrθおよびσzθは同様の方法で計算でき、簡潔にするためにここでは説明しないことに留意されたい。さらに、力、モーメント、および牽引応力の定義が図2に示されていることに留意されたい。
【0027】
上記の方法の一変形例は、スポット溶接を表す梁要素の位置で交差する2本の直交線に沿った節点力とモーメントを使用することである。その後、直交線の各辺で得られた節点力とモーメントは、正方形のエッジで得られたものの代わりに置き換えることができる。さもなければ、残りのステップは図20図21、および図22に関連して説明した通りである。構造内の応力分布を計算するための2つの特定の手法が参照されたが、他の手法も本開示のより広範な態様に含まれる。
【表1】
【0028】
重ねせん断スポット溶接された試験片(重ねせん断条件)が分析され、上記の新しい半解析的牽引構造応力解の有効性が示される。図21は、溶接ナゲットエッジに沿った全周に沿った新しい解を、(図10Aに示されているものと同様であるが、ナゲットの周囲に沿ってより多くの要素が使用されている)32要素の洗練された「リングメッシュ」を備えた解と比較している。図21で非常に粗いモデルを使用しているにもかかわらず、2つの解(リモートで印加された張力またはSCFに関して正規化された応力として表される)の間の良好な一致は明らかであり、これにより、自動車構造などの複雑なシート構造での用途で大きく精度を失うことなく、非常にシンプルになる。
【0029】
図17を参照すると、上記の方法の1つの変形例は、スポット溶接を表す梁要素の位置で交差する2つの直交線に沿った節点力とモーメントを使用することである。直交線の各辺で得られた節点力とモーメントは、正方形のエッジで得られたものの代わりに置き換えることができる。図18図19、および図20で説明されている残りのステップが適用される。
【0030】
図1に戻ると、構造体が受ける構造歪みの分布は、応力分布値から決定される。この決定は、構造体が塑性変形を受けているかどうか、つまり、応力が所与の構造体を含む材料の降伏強度を超えているかどうかによって変化し得る。応力が材料の降伏強度よりも小さい場合、16に示すように、フックの法則を使用して、所与の構造体内で受ける構造歪みの分布が計算される。
【0031】
応力が材料の降伏強度を超える場合、所与の構造内で発生する構造歪みの分布は、17に示すように解析的に定式化された方法を使用して計算される。構造歪みの分布は、構造応力の計算された分布から部分的に計算され、構造歪みの分布は、材料の降伏強度を超える応力を考慮した少なくとも2つの閉じた形式の式によって、平面に関連して定義される。式の形式は、構造体の形状と種類、および材料の応力と歪みの関係に応じて変化することが想定される。
【0032】
図4図5は、プレートの構造歪みの定義と計算手順を示している。図4を参照すると、線形弾性的に計算された牽引応力は、降伏条件と平衡条件の両方を満たすように解析的に修正できる。対応する構造歪みは、それぞれ上面と下面でεとεとして与えられる。構造歪みの膜と曲げ部分は、ε=(ε+ε)/2およびε=(ε-ε)/2として表現できる。一部のアプリケーションでは、構造歪みよりも擬似弾性応力の定義を使用する方が便利な場合がある。擬似弾性構造応力は単純にσ=σ=Eεとして定義され、その膜および曲げ成分はそれぞれσ=Eεおよびσ=Eεとして定義され得る。ここで、Eは材料のヤング率を表す。一般的な繰返し荷重条件下では、構造歪み範囲Δεは、高サイクルおよび低サイクル疲労レジームの疲労寿命評価に直接使用され得る。結果は、必要に応じて、Δσ’=EΔεのような擬似弾性応力範囲として提示され得る。
【0033】
以前の構造応力法は、線形弾性変形条件、つまりσ?S(ここで、Sは対象材料の降伏強度である)にのみ適用可能であった。以前の構造応力法とは対照的に、ここに提示される構造歪みパラメータは、線形弾性と弾塑性変形レジームの両方に適用できる。図4に示すように、σ+σ>Sで弾性的に計算されたσ、σを考慮されたい。底面値εと上面値εが「平面のままの平面」条件を満たす対応する構造ひずみ分布は、以下に示す閉形式の解で取得できる。
【数5】

パラメータkは、板厚全体の傾斜変形線の勾配を表すことに留意されたい。
【0034】
図5を参照すると、2面降伏条件に対応するεおよびεの構造歪みの定義と閉形式の解は以下のように与えられる。
【数6】
【0035】
ここで疲労損傷パラメータは、上記の構造歪みの定義と計算手順を使用して決定できる。例示的な実施形態では、等価構造歪み範囲に基づく疲労損傷パラメータは、次のように定式化される。
【数7】

ここで、Δεは上記の手順で計算された構造歪み範囲を表し、tは対象となる疲労亀裂のあるプレート部分の厚さ、mは3.6の値を呈する亀裂成長データから導出された指数、I(r’)は曲げ比rの無次元多項式関数であり、次のように計算された構造歪みに関して定義される。
【数8】

ここで、ε=(ε-ε)/2およびε=(ε+ε)/2。
【0036】
図6を参照すると、数式(4)で与えられる等価構造歪みパラメータの有効性は、低サイクルおよび高疲労試験データならびに様々な材料(例:構造用鋼、チタン合金、ならびにアルミニウム合金で作られた溶接物)を相関させることで実証でき、マスターE-N曲線につながる。ここで紹介した構造歪みの定義に変換した後、このデータはすべて、(図6の線で示す)マスターS-N散乱帯に収まることに注意することが重要である。これは、新しいマスターE-N曲線が、マスターE-N曲線のサブセットとして2007 ASME Codeで採用されたマスターS-N曲線を完全に包含することを示唆している。必要に応じて、マスターE-N曲線とその散乱帯は、ヤング率Eを掛けることで、すべての構造用鋼など、材料の各クラスのマスターS-N曲線に変換できる。
【0037】
したがって、構造体の疲労パラメータは、マスターE-N曲線を使用して図1の21で計算される。例示的な一実施形態では、疲労パラメータは、疲労寿命(すなわち、破損までのサイクル数)としてさらに定義され、疲労寿命は、例えば2007 ASME Codeで採用されているように、材料のS-N曲線から導出することができる。これを行うには、S-N曲線の値をヤング率で除算することにより、S-N曲線を等価なE-N曲線に変換する。ここで、Eは公称応力範囲の代わりの等価構造歪み範囲である。上記のステップで計算された構造歪み範囲を使用すると、疲労寿命はマスターE-N曲線から取得できる。数式(4)無しでは、このデータを同じプロットに入れることさえできない。これにより、溶接構造体の疲労評価手順が大幅に簡素化されるだけでなく、従来の疲労評価手順を使用した場合に必要となる試験要件が大幅に削減される。
【0038】
石油化学、発電、オフショア構造、パイプおよび配管の疲労設計と評価などの様々な産業では、通常、(材料の強度に基づく)パイプ断面の公称応力または配管有限要素解析を使用して実行される。このタイプのアプリケーションの場合、上記の構造歪み法は、以下に示すように、パイプ部分全体に関して定式化できる。
【0039】
図7を参照すると、上記の手順を使用して弾性計算された擬似構造応力σ,σ(または構造歪みにヤング率を掛けたもの)の分布は、前述の手順と同様に次のように定式化できる。
【数9】

【数10】

なお、パラメータkは、パイプセクション内の傾斜した変形線の勾配を表し、rとRはそれぞれパイプの内径と外径であることに留意されたい。
【0040】
パイプの外輪(ε)と内輪(ε)で生じる構造歪み値は以下の通りである。
【数11】
【0041】
図8に示す2面降伏条件の下で、ヤング率によって構造歪みをスケーリングすることにより、対応する擬似構造応力分布を以下のように示すことができる。
【数12】
【0042】
図8のeとcの定義に基づいて、以下の不等式が成り立つ必要がある。
【数13】

パイプの外輪(ε)および内輪(ε)での対応する構造歪み値は以下の通りである。
【数14】
【0043】
図9は、2つの解レジームを示している。遠隔に印加されたFとモーメントMの設定に対して、正規化された力F’とモーメントM’は以下のように定義される。
【数15】

【数16】

ここで、FlimとMlimは、古典的な制限状態の定義に従う。所与のアプリケーションに対して、図9を使用して、1面または2面の降伏条件が優勢であるかどうかを判定する。1面降伏の場合、数式6のkおよびy、または2面降伏の場合、数式(8)のeおよびcは、平衡条件を満たしながら数値的に解くことができる。次に、数式(8Aおよび10A)を使用して、対応する構造歪みを計算できる。
【0044】
図10Aおよび図10Bは、2つの牽引構造応力成分が時間の経過とともに変化する可能性があることを示している。以前は、2つの牽引構造応力成分が時間の経過とともに独立して変化する、ランダムな非比例多軸荷重を受ける工学構造の疲労設計および評価を行うのに使用できる、広く受け入れられている多軸疲労寿命の計算手順はなかった。本開示の一部として、サイクルカウントと疲労損傷計算の両方を、以下に記載の方法を使用してより確実に決定することができる。
【0045】
例示的な実施形態では、18において、図1に見られるように、所与の構造体が非比例多軸荷重条件にさらされるかどうかに関して判定が行われる。(対象平面に平行な)せん断応力が無視できない(例えば、垂直応力の1/3よりも大きい)場合、せん断応力が経時的な垂直応力に比例しないか、またはせん断応力と垂直応力が互いに独立している場合、非比例多軸荷重条件が存在する。これらの条件を使用して、非比例多軸荷重条件の存在を判定できる。
【0046】
所与の構造体が非比例多軸荷重条件にさらされない場合、構造歪み範囲は、例えば、レインフローサイクルカウントを使用して19で計算される。このサイクルカウント方法は、Pingsha Dongらによる「可変振幅多軸荷重のための経路依存サイクルカウント法(A path-dependent cycle counting method for variable-amplitude multi-axial loading)」 International Journal of Fatigue 32.4(2010):720-734にさらに記載されており、これは参照によりその全体が組み込まれる。
【0047】
所与の構造体が非比例多軸荷重条件にさらされる場合、構造歪み範囲は、以下でさらに説明するように、面内応力を考慮した非比例損傷パラメータの関数として20で計算される。要約すると、構造歪み範囲は、非比例荷重経路を区分線形形式で表し、基準荷重経路に対する区分的線形形式の各線形セグメントのモーメントを数値的に積分することにより、非比例損傷パラメータを計算し、非比例損傷パラメータの関数として構造歪み範囲を計算ことによって計算される。このアプローチについては以下でさらに説明する。
【0048】
サイクルカウント方法で(例えば、非比例荷重経路
【数17】

に関して)決定された各サイクルまたは半サイクルに対して、非比例疲労損傷パラメータgNPが構造歪み平面(例えば、図11に見られるε-γ平面)で定義される。なお、εは上記のεと同じ意味を有し、τとτが数式(2)を介して利用可能になると、ねじり下のせん断構造歪みは垂直構造歪みεと同じ方法で計算できることに留意されたい。次に、非比例荷重経路に起因する損傷を組み込んだ構造歪み範囲は、次のように記述できる。
【数18】

ここで、αεは荷重経路の非比例性に対する材料感度を評価する材料パラメータであり、gNP図11に与えられている。なお、上記のΔεと同じ意味を有するΔεABは、比例荷重経路
【数19】

に対応する歪み範囲を、つまり、図11に見られる位置AからBまでの距離を意味することに留意されたい。
【0049】
図12を参照すると、多軸疲労損傷計算への構造歪みベースのアプローチは、応力平面、例えば、σ-τ平面での擬似弾性構造応力ベースのアプローチの観点から構成できる。
【数20】

ここで、αは荷重経路の非比例性に対する材料感度を評価する材料パラメータであるが、応力平面で決定される。αとαεは、単純な比例多軸疲労試験データを単純な非比例多軸疲労荷重条件下で得られたデータと比較することで決定できる。なお、擬似弾性せん断構造応力τは、フックの法則、つまりτ=Gγ(ここで、Gは材料のせん断係数である)によって決定されることに留意されたい。
【0050】
実際の荷重または構造応力の時間履歴は、通常、区分線形形式で保存される。したがって、図12に示す非比例荷重経路は、図15に示す区分線形形式で表すことができる。そして、図12
【数21】

として表されるgNPは、図13に関して次のように計算され得る。
【数22】

【数23】

なお、(xi-1,yi-1)と(x,y)の中点は((xi-1+x)/2,(yi-1+y)/2)で与えられることに留意されたい。そして、中点から基準比例経路
【数24】

への距離■は以下のようになる。
【数25】

したがって、
【数26】

から以下が導かれる。
【数27】

または、
【数28】
【0051】
上記のように決定された2つのパラメータ、例えばαとgNPを使用して、等価な擬似弾性構造応力パラメータを使用することによって、可変振幅の非比例多軸荷重条件にさらされる複雑な構造体の疲労設計と寿命評価を決定できる。
【数29】

ここで、Rは応力緩和条件に適用可能な適用応力比を表し、溶接状態では0に設定され、rは有効曲げ比であり、以下で与えられる。
【数30】

または、構造歪みの観点から、
【数31】

ここで、
【数32】

ここで、
【数33】

は疲労等価パラメータであり、これは疲労試験データを純粋な周期的ねじり試験と引張試験の間で比較することで取得できる。なお、疲労荷重が支配的に一軸である場合、つまり、せん断応力τまたは歪みγが無視できるようになり、加えられた応力比Rの影響は考慮される必要がない、つまり、溶接されたままの状態、数式(21)および(22)は、数式(4)および(5)に還元される。
【0052】
疲労設計および寿命評価または試験データの相関を目的として、数式(21)と数式(23)は等価であり、応力を使用するか、歪みを使用するかの分析者の好みに依存している。図14Aおよび図14Bは、多数の構造コンポーネントからの多軸疲労試験データの包括的なコレクションに対して、ユーロコード3に従う既存のホットスポットストレス法(図14A)を新しく開発された方法(例えば、数式21)(図14B)と比較することによるデータ相関の比較を示している。数式(21)の有効性は、図14Aおよび図14Bに明確に示されている。国際溶接研究所(IIW)が推奨するホットスポットストレス法を新しく開発された方法と比較した図15Aおよび図15Bについても同じことを言うことができる。
【0053】
本明細書で説明される技術は、1つ以上のプロセッサによって実行される1つ以上のコンピュータプログラムによって実装され得る。コンピュータプログラムは、非一時的な有形のコンピュータ可読媒体に保存されるプロセッサ実行可能命令を含む。コンピュータプログラムには、保存されたデータも含まれ得る。非一時的な有形のコンピュータ可読媒体の非限定的な例は、不揮発性メモリ、磁気ストレージ、および光学ストレージである。
【0054】
上記の説明のいくつかの部分は、情報に対する操作のアルゴリズムおよび記号表現の観点から、本明細書で説明されている技術を提示している。これらのアルゴリズムの説明と表現は、データ処理の分野の当業者が自分の仕事の内容を他の当業者に最も効果的に伝えるために使用する手段である。これらの操作は、機能的または論理的に説明されているが、コンピュータプログラムによって実装されると理解される。さらに、一般性を失うことなく、これらの操作の配置をモジュールとしてまたは機能名によって参照すると便利な場合もある。
【0055】
上記の議論から明らかであると特に明記しない限り、説明全体を通して、「処理」または「コンピューティング」または「計算」または「決定」または「表示」などの用語を利用する議論は、コンピュータシステムのメモリまたはレジスタ、またはその他の情報記憶、送信、または表示デバイス内の物理(電子)量として表されるデータを操作および変換する、コンピュータシステムまたは同様の電子コンピューティングデバイスのアクションおよびプロセスについて言及する。
【0056】
説明される技術の特定の態様は、本明細書で説明されたプロセスステップおよび命令をアルゴリズムの形で含む。説明されたプロセスステップおよび命令は、ソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェアで具体化でき、ソフトウェアで具体化した場合、ダウンロードしてリアルタイムネットワークオペレーティングシステムで使用される異なるプラットフォームに常駐し、そこから操作できることに注意する必要がある。
【0057】
本開示はまた、本明細書の動作を実行するための装置に関する。この装置は、必要な目的のために特別に構築されてもよいし、またはコンピュータによってアクセス可能なコンピュータ可読媒体に格納されたコンピュータプログラムによって選択的に起動または再構成されるコンピュータを備えてもよい。そのようなコンピュータプログラムは、各々がコンピュータシステムバスに結合されている、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、CD-ROM、光磁気ディスク、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気または光カード、特定用途向け集積回路(ASIC)、または電子命令を保存するのに適した任意のタイプのメディアを含む任意のタイプのディスクが挙げられるがこれらに限定されない有形のコンピュータ可読記憶媒体に格納することができる。さらに、本明細書で言及されるコンピュータは、単一のプロセッサを含んでもよいし、または計算能力を高めるために複数のプロセッサ設計を採用したアーキテクチャであってもよい。
【0058】
本明細書で提示されるアルゴリズムおよび動作は、特定のコンピュータまたは他の装置に本質的に関連するものではない。本明細書の教示に係るプログラムと共に様々なシステムを使用することもでき、または必要な方法ステップを実行するために、より特殊な装置を構築することが便利であることが判明する場合もある。様々なこれらのシステムに必要な構造は、均等な変形例とともに、当業者には明らかであろう。また、本開示は、特定のプログラミング言語を参照して説明されていない。本明細書に記載の本開示の教示を実施するために、様々なプログラミング言語を使用できることが理解される。
【0059】
実施形態の前述の説明は、例示および説明の目的で提供されている。網羅的であること、または開示を制限することは意図されていない。特定の実施形態の個々の要素または構成は、一般的にその特定の実施形態に限定されないが、適用可能な場合、交換可能であり、具体的に示されないまたは記述されなくても選択された実施形態で使用できる。同じことがまた、多くの方式に変更され得る。そのような変更は、本開示からの逸脱とみなされるべきではなく、そのようなすべての修正は本開示の範囲内に含まれることが意図されている。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図11
図12
図13
図14A
図14B
図15A
図15B
図16A
図16B
図16C
図17
図18
図19A
図19B
図19C
図20
図21